JP5984246B2 - 陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラム、及び陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法 - Google Patents

陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラム、及び陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法 Download PDF

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Description

実施形態は、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラム、及び陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法に関する。
医用イメージングの分野においては、ガンマ線検出器、特に、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、すなわち、PET(Positron Emission Tomography)装置の利用が増えている。PET装置によるPETイメージングにおいて、放射性医薬品は、注入、吸入、又は食物摂取により、画像化される被検体に取り込まれる。放射性医薬品の投与後、薬剤の物理的及び生体分子的な特性により、薬剤は、被検体内の特定部位に集積する。薬剤の実際の空間分布、薬剤の蓄積領域の濃度、及び投与から最終排出までのプロセスの動態は全て、臨床的な重要性を持ち得る因子である。このプロセスにおいて、放射性薬剤に付着した陽電子放射体は、半減期、分岐比率などの同位元素の物理的性質に応じて、陽電子を放出する。
放射性核種は、陽電子を放出する。放出された陽電子が電子と衝突すると、対消滅イベントが発生し、陽電子及び電子は消滅する。多くの場合、対消滅イベントによって約180度反対方向に放出される2つのガンマ線(511keV)が発生する。
PET装置は、ほぼ同時に検出された2つのガンマ線を検出し、これらの検出位置間に、直線、すなわち、LOR(Line−of−response)を引くことにより、高い確率で、対消滅したであろう位置を導き出すことができる。このLORを多数蓄積し、断層撮影再構成プロセスを実行することにより、本来の分布を推定することができる。2つの消滅イベントの位置情報に加え、正確な検出タイミング情報(数百ピコ秒以内)を利用することが可能な場合、TOF(time−of−flight)の計算により、LORに沿った消滅イベントの推定位置に関する情報を更に加えることができる。PET装置が有する時間分解能の限界によって、このLORに沿った位置決めの精度が決まることになる。また、本来の消滅イベントの位置を決定する際の限界によって、PET装置の最終的な空間分解能が決まることになる。一方で、同位元素の固有の特性(例えば、陽電子のエネルギー)もまた、(2つの消滅ガンマ線が発生するまでの陽電子の飛程や、2つの消滅ガンマ線間の角度に影響を与える因子なので)PET装置の空間分解能を決める要因となる。
W.W.Moses著,"Time of Flight in PET Revisited",IEEE Transactions on Nuclear Science,Vol.50,No.5,pp.1325-1330
本発明が解決しようとする課題は、エネルギー分解能を向上することができる陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラム、及び陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法を提供することである。
実施形態に係る陽電子放出コンピュータ断層撮影装置は、シンチレータアレイと、複数の光センサと、特定部と、格納部と、導出部とを備える。前記シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。前記複数の光センサは、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する。前記特定部は、前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線のシンチレータとの相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する。前記格納部は、前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する。前記導出部は、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、前記領域の単位毎に導出する。
図1は、ガンマ線検出器が様々な放射性同位元素からのガンマ線に曝された場合の、非線形なSiPM(Silicon Photomultiplier)応答の例を示す。 図2Aは、薄いライトガイドに連結された5×5のシンチレータアレイ(又は、シンチレータアレイ)から放出される光の分布の3つの例を示す。図2Aに示す3つの例において、光の強度の積分値はいずれも同じになるが、光の広がりはそれぞれ大きく異なる。図2Aは、識別された相互作用のシンチレータに基づく1つの非線形補正では不十分であることを示す。 図2B−1は、図2Aに示す3つの例の内の1つの例において生成されるであろう概算の信号レベルの例を示す。 図2B−2は、図2Aに示す3つの例の内の1つの例において生成されるであろう概算の信号レベルの例を示す。 図2B−3は、図2Aに示す3つの例の内の1つの例において生成されるであろう概算の信号レベルの例を示す。図2B−1〜3に示すように、3つの例のいずれの場合も511keVのエネルギー値が与えられているが、出力された信号レベル(出力信号の信号レベル)はそれぞれの場合で異なる。 図3は、実施形態に係るPET装置の構成を説明するための図である。 図4は、実施形態に係るPET装置内の中央処理装置の構成を説明するための図である。 図5は、光学系束ね処理及び4分割の光電子増倍管(PMT(Photomultiplier Tube))を用いたシンチレータアレイの読み取りから得られるフラッドヒストグラム(flood histogram)を示す。 図6は、アナログデータ束ね処理及び位置感応型アバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode)を用いたシンチレータアレイの読み取りから得られるフラッドヒストグラムを示す。 図7Aは、実施形態に係るPET装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートである。 図7Bは、別の実施形態に係るPET装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートである。 図8Aは、ガンマ線がシンチレータアレイに当たることより発生した、光の入射に反応した光センサからの典型的なパルスを示す。 図8B−1は、図8Aの時間軸を変更したものである。 図8B−2は、図8Aに示すパルスに対応するエネルギーの情報を示すものである。 図9Aは、実施形態に係るガンマ線検出器の構成を示す。図9Aは、シンチレータアレイ、ライトガイド、及び光センサの位置関係を示す。 図9Bは、実施形態に係るガンマ線検出器の構成を示す。図9Aは、シンチレータアレイ、ライトガイド、及び光センサの位置関係を示す。 図10Aは、フラッドヒストグラムを示す。 図10Bは、フラッドヒストグラムに対応するシンチレータIDルックアップテーブルを示す。
以下、実施形態に係るPET装置、PET装置に実行させるためのプログラム、及びPET装置によって実行される方法を、図面を参照しながら説明する。
実施形態に係るPET装置は、顕著な非線形性を示す光センサを有するガンマ線検出器を備える。その非線形性の程度は、光センサ表面上の光子束の空間分布に依存する。実施形態に係るPET装置は、必要な電子チャネルの数を減らすために光学系の束ね処理又はアナログ信号の束ね処理が可能なガンマ線検出器を備え、非線形な補正を行う改良方法を提供する。
PET装置は、多数の対消滅ガンマ線の検出イベントを収集し、このイベントデータを基に画像再構成を行うことで、被検体の投与薬剤分布の画像を生成する。対消滅ガンマ線は、被検体に投与された薬剤から発生する陽電子が発生点の近傍の電子と対消滅することによって約180度の方向に発生する2本のガンマ線である。PET装置では、ガンマ線検出器の検出素子においてほぼ同時に検出されたイベント情報から、幾何学的な特性に応じてヒストグラム化が可能なLORが形成される。このLORを基に、再構成の対象データである投影データや、サイノグラムデータが規定される。また、LORを画像データに1つずつダイレクトに書き加えることによっても、画像データを形成することができる。
従って、LORはPET装置において、投与薬剤の対消滅位置情報を与える基本的な要素であるが、この対消滅位置情報に関し、下記に示す更なる情報を得ることができる。まず、周知のこととして、PET装置がある点を描写する能力は、画像再構成領域全体にわたり空間的に変化するが、中心部でより高くなり、周辺に向かって徐々に低下する。PSF(Point Spread Function)が、この特性を表現する典型的なものであり、近年、再構成プロセスに組み込まれている。次に、PET装置は、TOF、すなわち、対消滅ガンマ線が検出器に到着する時間差情報を基に、LOR上で対消滅イベントが発生した点の確率分布を計算することができる。
上記のプロセス(イメージングプロセス)は、多数の対消滅イベントを必要とする。十分なイメージング処理を可能にするために必要な対消滅イベントの数を決定するには、一つ一つのイメージング事例を解析しなければならないものの、典型的な長さ100cmのFDG(fluoro-deoxyglucose)での検査については、数億の回数を重ねる必要があるというのが、現在の研究での典型である。これだけのイベント数を得るのに要する時間は、薬剤の注入量及びPET装置の感度と計数能力によって決まる。
PETイメージングシステム、すなわちPET装置は、被検体から放出されるガンマ線を検出するために、互いに対向する位置に配置されたガンマ線検出器を使用する。典型的には、PET装置は、各角度から飛来するガンマ線を検出するために、リング状に配置されたガンマ線検出器を使用する。従って、PET装置のスキャナは、典型的には、できるだけ多くの放射線を捕捉できるように略円筒形状であり、当然のことながら等方性でなければならない。また、スキャナは、円環の一部が欠けている形状のものでも良く、この場合では、欠けている角度を捕捉するために、ガンマ線検出器を回転させることも可能である。しかし、そのような手法は、PET装置の全体的な感度に重大な影響を与える。円筒形状の場合、1つの面に含まれる全てのガンマ線は、ガンマ線検出器に反応する可能性が高く、軸方向の寸法を大きくすると、放射線を捕捉する感度や性能に極めて有効である。従って、最良の構造は、全てのガンマ線が検出される可能性がある球体構造である。当然ながら、人体への適用では、球状構造は、極めて大きくなり、極めて高価にならざるを得ない。従って、現実的には、ガンマ線検出器の軸方向の長さが可変である円筒形状が、最新のPET装置のスキャナの構造の基本である。
スキャナは多数の検出器モジュールから構成され、検出器モジュールは多数のシンチレータから構成される。PET装置の性能を良くするためには、できるだけ多くのシンチレータを配置し、できるだけ多くのガンマ線を止めて光に変換する必要がある。PET装置は、放射性同位体元素の時間的空間的分布を再構成するには、検出された各イベントのエネルギー値(すなわち、シンチレータ内で生成された光量)、位置、及びタイミングの情報を得なければならない。ほとんどの最新PETスキャナは、数千個の個別のシンチレータで構成される。これらのシンチレータは、検出器モジュール内に配置され、対消滅イベントの位置を特定するために用いられている。典型的には、シンチレータ素子は、約4mm×4mmの断面を有する。より小さな寸法又は大きな寸法、又は、正方形でない断面も可能である。シンチレータの長さ又は奥行きは、ガンマ線の阻止能を決定し、典型的には、10〜30mmの範囲である。検出器モジュールは、スキャナの主要な構成要素である。
PET装置によるPETイメージングの性能は、高速かつ高輝度のシンチレータによる、ガンマ線から光への変換に依存している。PET装置は、検出器の中でシンチレーションが起こった位置(ガンマ線がシンチレータと相互作用を起こした位置)を特定し、個々のイベントを時間情報をもとにペアリングし(つまり、ある時間窓の中で検出された2つの検出イベントを結びつけ)、対消滅イベントの位置を計算することができる。これらの動作を行うには、非常に高速の検出器(検出器及び電子機器)が必要であり、優れた信号対ノイズ比も必要である。高品質の電子機器を用いれば、信号対ノイズ比は主に、検出プロセスに関係するポアソン分布によって決まる。つまり、より多くの光子を検出すれば信号対ノイズ比が向上し、従って空間分解能及び時間分解能が一層高まることになる。なお、検出プロセスでシンチレーション光を逃してしまった場合、検出器の設計及び電子機器の改善をもっても補償することはできない。シンチレータ内で発生した光に対して実際に検出できた光量の割合は、設計部品の効率を表すのにふさわしい指標である。そのため、光の検出量を最大化しようとする人は誰でも、光センサをできるだけシンチレータに接近させるとともに、反射及び他のエッジ効果を回避しようとするであろう。このようなことを行えば、ガンマ線検出器は、否応なく、シンチレータと光センサとの間の距離が短く、大きなシンチレータアレイを持つものになってしまうであろう。
上述したように、PET装置は、単なる計数器ではない。PET装置は、対消滅イベントの存在の検出の他に、対消滅イベントの位置の識別も行う必要がある。各相互作用の位置を識別できるように最も単純に設計すれば、おそらく、シンチレータ毎に、独立した光センサ及びA/D変換器を設けることになるであろう。光センサの物理的な大きさ、A/D変換器に必要な電力、及びこれらのコストといった制約のために、光センサ数及び電子機器のチャネル数を削減する目的で、通常は何らかの手段によってデータを束ねている。
データ束ねの最も一般的な2つの形態は、光学系の束ね処理とアナログ信号の束ね処理である。光を4つの光電子増倍管に分散させるためにライトガイドを用いている方式が、光学系の束ね処理の例である。光がどのように複数の光センサに分配されるかを適切に記録することにより、いかなる光センサ応答の組み合わせに対しても、ガンマ線との相互作用イベントの位置を計算することができる。また、アナログ信号の束ね処理の例として、いわゆる位置感応型アバランシェフォトダイオード、位置感応型SiPMがある。
光学系束ね処理又はアナログデータ束ね処理の設計では、各相互作用イベントの検出器ブロック内における相対位置が、アンガーロジック(重心計算)又は統計的手法を用いて計算される。ここで、「相対位置」とは、シンチレータとガンマ線の相互作用イベントが発生した実際の位置(例えば、被検体内の絶対的な位置)の相対的な位置であって、ガンマ線がシンチレータに入射した位置を計算することで特定される「検出位置」のことである。相対位置としてガンマ線が相互作用したシンチレータを特定するために、通常、PET装置は、結果として得られるフラッドヒストグラムを、シンチレータのルックアップテーブルに分割する。フラッドヒストグラム及びルックアップテーブルにおける位置に基づいて相互作用したシンチレータが識別された後、エネルギー値及びタイミングの補正が、シンチレータ毎に行われる。エネルギー値の補正として非線形補正も可能である。通常この補正は、多数の異なる同位体(例えば、511及び1275keVの22Na、662keVの137Cs、356keVの133Ba、122keVの57Co、60keVの241Am)を用いた計測に基づくものであり、シンチレーション毎に行われる。なお、後述するように、実施形態に係るPET装置は、エネルギー値の補正を、シンチレータの単位ではなく、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で行う。
図1は、ガンマ線検出器が様々な放射性同位元素からのガンマ線に曝された場合の、非線形なSiPM応答の例を示す。ガンマ線検出器は、3mm×3mm×10mmのLYSO(Lutetium Yttrium Oxyorthosilicate)結晶、及び、3600個のセルを有する3mm×3mmのSiPM(浜松ホトニクス社製)を含む。
高エネルギー値のガンマ線を検出する場合(例えば、PET用の511keVなど)、ガンマ線検出器内で複数のシンチレータでガンマ線がコンプトン散乱することがある。これによって、複数のシンチレータに対してガンマ線はエネルギーを付与する。一般に、511keVのガンマ線の30%超が、複数のシンチレータと相互作用を起こす。シンチレータに付与された総エネルギーが同じ場合であっても、光センサへの光の広がりは、相互作用の過程や、相互作用したシンチレータの数によって、かなり異なることがある。例えば、1つのシンチレータに511keVのエネルギーが付与された場合と、2つの隣接するシンチレータに合計で511keVのエネルギーが付与された場合とを比較すると、光センサでの光の広がりに大きな差があることが分かる。
この光の広がりの差は、光センサの非線形補正において問題となる。検出された光子の空間的分布によって、その非線形性の程度が異なるからである。これは、いわゆるSiPMを用いた場合である。SiPM、すなわち、シリコン光電子増倍管(固体光電子増倍管であるSSPM(Solid−State Photomultiplier)、あるいは、GAPDやMAPDとも呼ばれる)は、多数の独立したアバランシェフォトダイオードで構成される。また、SiPMは、「マイクロセル」と呼ばれ、ガイガーモードで動作する。ガイガーモードにおいて、SiPMは、マイクロセルが1個以上の光子を検出すると放電する。放電の間に放出される電荷は、マイクロセルの静電容量及び動作電圧によって決まる。放出される電荷は、放電を起こす光子の数に左右されない。例えば、シンチレータ内でのガンマ線の相互作用により発生するイベントによって、光のパルスがSiPMに当たると、多数のマイクロセルが放電し、電気パルスが生じる。この電気パルスの振幅は、放電するマイクロセルの数に比例する。光子の密度が非常に少ない場合、同じマイクロセルに複数の光子が当たる確率は非常に低いため、電気パルスの振幅は、光子数に対して直線的に変化する。光子の密度が増すほど、同じマイクロセルに複数の光子が当たる確率が増すため、信号の非線形性は強くなる。
図2Aは、薄いライトガイドに連結された5×5のシンチレータアレイから放出される光の分布の3つの例を示す。図2Aは、シンチレータアレイ内に511keVのエネルギーを付与する、3つの異なるイベントで予測される光の強度の違いを示す。この例では、5×5のシンチレータアレイ内のシンチレータが光学的に分離され(すなわち、これらのシンチレータがそれぞれの間に反射材を有する)、薄いライトガイドに結合されて、更にアレイ状の光センサ又は位置感応型光センサに結合されている。図2Aの格子線は、シンチレータの境界を示している。それぞれのケースで、積分した光の強度は同じである。第1(左端)のケースでは、エネルギーの全てが中央のシンチレータに付与され、ピークの光の強度(又は光子束)が最も高い。第2のケースでは、ガンマ線がエネルギーの67%を中央のシンチレータに付与し(コンプトン散乱による)、残りのエネルギーの33%を近傍のシンチレータに付与している。第3のケース(右端)では、ガンマ線のエネルギーは2つのシンチレータの間に均一に分布している。このケースでは、結果として得られるシンチレータあたりの光の最大強度が最も低い。光子の密度に依存して、光の強度と出力が変化するSiPMなどの光センサをこのガンマ線検出器の読み取りに使用すれば、積分した光の強度は同じだが、光の広がりが異なるため、光センサの出力は、ここに示される3つのケースで異なる。その結果、エネルギー分解能が劣る。例えば、図2Aに示す例では、たとえ511keVのエネルギーが各ケースでシンチレータに付与されるとしても、3つのケースのそれぞれで非線形補正された信号レベルは異なる(各ケースに同じ非線形補正を適用すると仮定する)。これがエネルギー分解能を悪化させるメカニズムの代表例である。
図2Bは、図2Aに示された3つのケースで生成される、概算の信号レベルを示す。ここでは例として、2つのシンチレータを考える。光の広がりの違い及びSiPMの非線形性により、たとえ3つのケース全てが2つのシンチレータに合計で511keVのエネルギーを付与しても、それぞれのケースで積分した信号レベルは異なる。
上記を詳細に説明する。例えば、1つのシンチレータの中央付近にガンマ線が入射した場合には、コンプトン散乱の効果は比較的小さくなり、光センサに向かう光の広がりは小さくなり易い。一方、例えば、1つのシンチレータの境界付近にガンマ線が入射した場合には、コンプトン散乱の効果は比較的大きくなり、光センサに向かう光の広がりは大きくなり易い。前者の場合、光の広がりは小さいので、光子は比較的少ない数のマイクロセル(光センサであるSiPMのマイクロセル)に当たり、後者の場合、光の広がりは大きいので、光子は比較的多い数のマイクロセルに当たると考えられる。ここで、SiPMは、同じマイクロセルに連続して光子が当たった場合に、そのハードウェアの制限上、全ての光子を検出できない場合がある。一方で、マイクロセルが放電することによって生じる電気パルスの振幅は、放電するマイクロセルの数に比例する。すなわち、光子が比較的少ない数のマイクロセルに当たる前者の場合、同じマイクロセルに連続して光子が当たる確率も高くなるので、SiPMが全ての光子を検出できない確率も高くなり、信号値は低い傾向となる。反対に、光子が比較的多い数のマイクロセルに当たる後者の場合、同じマイクロセルに連続して光子が当たる確率は低くなるので、SiPMは全ての光子を検出できることになり、信号値は高い傾向となる。このように、1つのシンチレータ内のどの位置にガンマ線が入射したかが、信号値に影響を与える。これが、実施形態に係るPET装置が、以下に説明するように、光センサによって出力された信号値に対して、シンチレータの単位よりも細かい単位で、非線形の補正を行う理由である。
本明細書で開示する実施形態は、非線形補正(non-linearity correction)を、サブピクセル(sub-pixel)単位又は連続的に適用する。ここで、サブピクセル単位とは、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位のことである。光学系束ね処理又はアナログデータ束ね処理を用いると、個々のシンチレータに対応するピークに関するフラッドヒストグラムの中のシンチレータとガンマ線の相互作用イベントの位置に基づいて、複数のシンチレータ間の相互作用についての追加情報を得ることができる。フラッドヒストグラム内のシンチレーションが起こった位置は、アンガーロジック(重心計算)に基づき計算されるので、2つのシンチレータ内にエネルギーを付与するイベントは、2つの個々のシンチレータに対応するピークの間に配置される。当業者には自明であるが、これらのケースで計算された相互作用位置は、必ずしも単一の物理的位置に対応するわけではなく、むしろ光センサにより生成される相対的信号レベルを示すものである。
更に、ノイズからの影響を無視すると、個々のシンチレータのピーク間の正確な位置は、2つのシンチレータ内に付与される相対的なエネルギーによって決まることになる。非線形性の変動も、2つのシンチレータ内に付与される相対的なエネルギーによって決まる。従って、フラッドヒストグラムをサブピクセル化し、異なる非線形補正を各サブピクセル領域に適用することにより、より良い非線形補正を行うことができる。あるいは、個々のシンチレータのピークの間で連続的に変化する非線形補正を適用することもできる。
図3は、実施形態に係るPET装置の構成を説明するための図である。当業者には自明であるが、図3に示すガンマ線検出器システムは、PET装置やTOF型PET装置の一部を形成する。PET装置及びTOF型PET装置についての更なる解説は、簡潔にするため省略する。なお、TOF型PET装置についての解説が非特許文献1にあり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
図3では、非線形の光センサ135及び140はライトガイド130の上に配置され、複数のシンチレータを有するシンチレータアレイ105がライトガイド130の下に配置されている。SiPMやアレイ状のSiPMを含む任意の非線形光センサを使用しているガンマ線検出器に本実施形態が適用できることは、当業者には自明である。複数のシンチレータを有する第2のシンチレータアレイ305が、シンチレータアレイ105に対向して、ライトガイド330と、光センサ335及び340に重ねて配置される。
図3において、対消滅ガンマ線は、被検体(図示を省略)から放出されると、互いに約180度の反対方向に進む。対消滅ガンマ線は、シンチレータ100とシンチレータ300とで、ほぼ同時に検出される。そして、既定制限時間内に、シンチレータ100とシンチレータ300とでガンマ線が検出されると、相互作用イベント110が特定される。こうして、ガンマ線検出システムは、ガンマ線を、シンチレータ100とシンチレータ300とでほぼ同時に検出する。しかし簡略化のために、シンチレータ100でのガンマ線検出のみをここで説明する。当業者には自明であるが、シンチレータ100についての説明は、シンチレータ300でのガンマ線検出にも同様に適用できる。
図3に戻り、各光センサ135、光センサ140、光センサ335、光センサ340は、データ収集部350又はデータ収集部360に接続されている。データ収集部350、データ収集部360は、シンチレーション光に応答する光センサ140、光センサ135、光センサ340、光センサ335で生成される対応波形を積分することにより、デジタル化した出力値を生成する。
データ収集部350、データ収集部360は、1ギガヘルツ〜5ギガヘルツのサンプリングレートで動作するシグマデルタ変換器等のアナログデジタル変換器を含む。あるいは、データ収集部350、データ収集部360は、一定のサンプリングレートではなく、電圧閾値をトリガに用いて光センサ波形をサンプリングする多重閾値サンプラを含んでもよい。当業者には自明であるが、本実施形態の範囲から逸脱することなく、他のサンプリング方法及びデータ収集部を含むことも可能である。例えば、エネルギー値とタイミングでそれぞれ別のチャネルを用いることも可能である。この場合、典型的にエネルギーチャネルには、整形フィルタ及びより低いサンプリングレートのアナログデジタル変換器を使用する。また、タイミングチャネルは、典型的には、複数の光センサからの信号を合計する。次に、合計されたタイミング信号が比較器に入力され、時間デジタル変換器で各イベントの到着毎にタイムスタンプが生成される。
出力値が得られると、出力値は演算部370に送られ、以下に説明する方法に基づきシンチレータび相互作用イベントのエネルギーレベルが決定される。次に、出力値及び到着時間が電子記憶装置375に記憶され、ディスプレイ385に表示が可能である。インタフェース380は、演算装置370の構成及び制御の両方又は一方を行うことと、演算部370に更なる命令を出すこととの両方又は一方のために、使用されてよい。
当業者には自明であるが、ディスプレイ385は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などであってよい。インタフェース380は、キーボード、マウス、トラックボール、マイクロホン、タッチスクリーンなど、中央処理装置を接続して機能させるための既知のデバイスであってよい。同様に当業者には自明であるが、電子記憶装置375は、ハードディスクドライブ、CD−ROM、DVDディスク、フラッシュメモリ、あるいは別の中央処理装置であってよい。更に、電子記憶装置375は、演算部370から着脱可能又は分離可能であり、あるいはこれに取り付けられていてもよい。電子記憶装置375は、ネットワークを介して演算装置に接続されて、そのため別の部屋や建物等、演算部370関連の別の場所に設置されてもよい。
図4は、実施形態に係るPET装置内の中央処理装置の構成を説明するための図である。演算部370は、メインメモリ440とROM(Read Only Memory)450の両方又は一方の中に記憶されたデータと命令を処理する処理部480を含む。また処理部480は、ディスク410又はCD−ROM420に記憶した情報を処理してもよい。例示的な処理部480は、米国Intel社製のXenonプロセッサ(登録商標)あるいは米国AMD社製のOpteronプロセッサ(登録商標)であってよい。当業者には自明であるが、処理装置480はPentium(登録商標)プロセッサ(登録商標)やCore2Duoプロセッサ(登録商標)などであってもよい。こうして、ガンマ線検出器のための方法に対応する命令が、ディスク410、CD−ROM420、メインメモリ440、あるいはROM450のいずれか1つに記憶されてよい。
また演算部370は、インターネットやプライベートネットワークなどのネットワークとインタフェースで接続するために、米国Intel社製のIntel Ethernet(登録商標) PROネットワークインタフェースカード(登録商標)などのネットワークインタフェース475を含んでもよい。ディスプレイ制御部430は、ディスプレイ385を接続して機能させるための米国NVIDIA社製のNVIDIA G−Force GTXグラフィックスアダプタ(登録商標)であってよい。また演算部370は、キーボード295、ポインティングデバイス285、又はマイクロホン、トラックボール、ジョイスティック、タッチスクリーンなどのその他の汎用インタフェースを接続して機能させるためのI/Oインタフェース490を含んでもよい。
ディスク制御部460が、ディスク410及びCD−ROM420又はDVDドライブをバス470に相互接続する。ディスク410は、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリドライブであってよい。バス470は、業界標準アーキテクチャ(ISA(Industry Standard Architecture))、拡張業界標準アーキテクチャ(EISA(Extended Industry Standard Architecture))、ビデオ電子装置規格化協会(VESA(Video Electronics Standards Association))、周辺部品相互接続(PCI(Peripheral Component Interconnect))などの、演算部370の構成部品の全てを相互接続するものであってよい。演算部370の構成部品の一般的機能及び機能性については周知のものであるため、簡潔のため説明を省略する。もちろん、米国Freescale社製のFreescale ColdFire、I.MX(登録商標)、及びARMプロセッサ(登録商標)など、当技術分野で知られている他の処理装置やハードウェアメーカー及び製品を使用してもよい。
また例示的な演算部370は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、特ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロコントローラ、PLD(Programmable Logic Device)、又は光ディスクなどのコンピュータ可読媒体上で別々に実装されてもよい。更に、例示的な演算部370は、PC(Personal Computer)などの計算機器のハードウェアプラットフォームであり、処理部480は、Intel Pentium(登録商標)プロセッサ(登録商標)など、当技術分野で知られている任意の処理装置である。メインメモリ440、ROM450、ディスク410、又はCD−ROM420のいずれかに記憶されているコンピュータで読み取り可能な命令が、ユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、又はオペレーティングシステムの構成要素、あるいはこれらの組み合わせとして提供され、処理部480、及びMicrosoft Windows(登録商標) Vista(登録商標)、UNIX(登録商標)、Solaris(登録商標)、Linux(登録商標)、及びApple Mac OS(登録商標)等の当業者に知られているシステムと連動して実行される。
メインメモリ440及びROM450の両方又は一方は、演算部370の記録及び同様の機能をサポートする。このためメインメモリ440は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)メモリなどであってよい。一方、ROM450は、PROMなどの読み出し専用メモリである。更に、メインメモリ440及びROM450の説明は、このようなメモリは周知のものであるため、簡潔のため省略する。
図5及び図6は、シンチレータ間のコンプトン散乱を明確に識別することができる、2つのフラッドヒストグラムを示す。図5は、光学系束ね処理として4分割の光電子増倍管を用いたシンチレータアレイの読み取りから得られるフラッドヒストグラムを示す。図5において、36個のピークは、シンチレータアレイに含まれる36個のシンチレータそれぞれを示す。また、シンチレータアレイ内の最近傍のものを結ぶ線として見える、ピーク間に位置する相互作用イベントは、シンチレータアレイ内でコンプトン散乱したイベントから生じている。
図6は、アナログデータ束ね処理として位置感応型アバランシェフォトダイオードを用いたシンチレータアレイの読み取りから得られるフラッドヒストグラムを示す。図6において、64個のピークは、8×8のシンチレーションアレイに含まれる64個のシンチレータそれぞれを示す。また、鋭いピーク間に位置する相互作用イベントは、シンチレータアレイ内でコンプトン散乱したイベントから生じている。図6において、最近傍のピークを結ぶ線のパターンがはっきりと見える。これは、最近傍のシンチレータのペアにエネルギーを付与するコンプトン相互作用によるものである。
具体例として、図5に示すケースを検討する。このケースでは、36個の個別のシンチレータからなる6×6のシンチレータアレイが、4分割の光電子増倍管を用いて読み取られている。4分割の光電子増倍管を用いてシンチレータアレイを読み取る代わりに、4分割SiPMアレイを用いて読み取るケースを想定する。従来の方法を用いると、図5のフラッドヒストグラムは36個の領域に分割され、各領域が1つのシンチレータを表す。エネルギー補正係数は、非線形補正を含むかもしれないが、シンチレータ毎に適用されるであろう。一実施形態では、フラッドヒストグラムが多数のサブピクセル(例えば、900個)に分割される。次に、異なる非線形補正がキャリブレーションデータ(calibration data)から求められ、各サブピクセル領域に適用される。
別の実施形態では、キャリブレーションデータから各サブ領域のための補正を求めた後に、非線形補正をフラッドヒストグラム内の位置の関数として連続的に変化させる数学関数が導かれる。この場合、数学関数は、キャリブレーションで使用する複数領域の中心間を補間する方法とみなされる。
以下に説明する実施形態に係るPET装置は、シンチレータアレイと、複数の光センサと、特定部と、格納部と、導出部とを備える。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。複数の光センサは、所定エネルギー値のガンマ線がシンチレータと相互作用することで生成されたシンチレーション光を検出する。特定部は、シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の光センサにて検出され、光センサから出力された信号値に基づいて、ガンマ線のシンチレータとの相互作用イベントの検出位置を、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する。格納部は、光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、検出位置に関連付けて記憶部に格納する。導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と、所定エネルギー値とに基づいて、相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、領域の単位毎に導出する。
また、実施形態に係るPET装置において、特定部は、複数の相互作用イベントそれぞれについて、光センサから出力された信号値に基づいて検出位置を特定してもよい。格納部は、複数の相互作用イベントそれぞれについて合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、検出位置に関連付けて記憶部に格納してもよい。導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された複数の合計信号値から、領域の単位毎の平均値を更に導出し、導出した平均値と所定エネルギー値とに基づいて、相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、領域の単位毎に導出してもよい。
また、実施形態に係るPET装置において、特定部は、信号値を出力した光センサが複数である場合に、各光センサの位置を、各光センサにて出力される信号値に応じて加重平均することで、検出位置を特定してもよい。また、導出部は、所定エネルギー値と合計信号値との比を、補正値として、領域の単位毎に導出してもよい。また、光センサは、少なくとも一つのシリコン光電子増倍管を含んでもよい。また、PET装置は、TOF型であってもよい。
なお、特定部、格納部、及び導出部などの各部は、例えば、図3を用いて説明した演算部370に備えられる。
また、別の実施形態に係るPET装置は、シンチレータアレイと、複数の光センサと、特定部と、補正部とを備える。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。複数の光センサは、所定エネルギー値のガンマ線がシンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する。特定部は、シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の光センサにて検出され、光センサから出力された信号値に基づいて、ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する。補正部は、光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値と、特定部によって特定された検出位置とを用いてキャリブレーションデータを参照し、検出位置に対応する補正値に基づいて、合計信号値を補正する。キャリブレーションデータは、相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が領域の単位毎に定義されたものである。
また、別の実施形態に係るPET装置において、特定部は、信号値を出力した光センサが複数である場合に、各光センサの位置を、各光センサにて出力される信号値に応じて加重平均することで、検出位置を特定してもよい。また、補正部は、合計信号値に補正値を乗算することによって、合計信号値を補正してもよい。また、PET装置は、TOF型であってもよい。
なお、特定部及び補正部などの各部は、例えば、図3を用いて説明した演算部370に備えられる。
また、別の実施形態に係るPET装置は、シンチレータアレイと、複数の光センサと、特定部と、格納部と、導出部とを備える。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。複数の光センサは、所定エネルギー値のガンマ線がシンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する。特定部は、シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の光センサにて検出され、光センサから出力された信号値に基づいて、ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する。格納部は、光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、検出位置に関連付けて記憶部に格納する。導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と所定エネルギー値とに基づいて、相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が、検出位置の関数として連続的に変化する数学的関数を導出する。
なお、特定部、格納部、及び導出部などの各部は、例えば、図3を用いて説明した演算部370に備えられる。
また、別の実施形態に係るPET装置は、シンチレータアレイと、複数の光センサと、特定部と、格納部と、エネルギーウィンドウ導出部とを備える。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。複数の光センサは、所定エネルギー値のガンマ線がシンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する。特定部は、シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の光センサにて検出され、光センサから出力された信号値に基づいて、ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する。格納部は、光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、検出位置に関連付けて記憶部に格納する。エネルギーウィンドウ導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と所定エネルギー値とに基づいて、エネルギーウィンドウを、領域の単位毎に導出する。
図7Aは、実施形態に係るPET装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートである。図7Aは、補正値(「補正係数」とも称する)のセットを決定する方法を示す。この補正値は、ガンマ線検出器によって検出された相互作用イベントのエネルギー値を決定するために用いられる。また、このガンマ線検出器は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイ上に配置された、1つ以上の非線形光センサを有する。また、このガンマ線検出器は、光学系束ね処理又はアナログデータ束ね処理を用いる。図7Aに示す方法によって、正確なエネルギー値を決定するための補正値のセットが決定され、補正値のセットが決定されることによって、ガンマ線検出器がキャリブレーションされる。言い換えると、図7Aに示す方法の目的は、例えば図1に示すように、光センサで生成され、積算された信号と、相互作用イベントのエネルギー値との間の非線形関係を、相互作用イベントの相対位置に対応するサブピクセルのセル位置毎に決定することである。セル位置の数は、シンチレータアレイに含まれるシンチレータの数よりも多い。
ステップS710において、実施形態に係るPET装置は、第1のエネルギー値(例えば、511keV)を有するガンマ線を発生する線源から、検出器がガンマ線を受ける。かかるガンマ線は、22Na、68Ge、又は18Fの放射線源から発生し得るものであり、その線源の線量は、典型的には、数十マイクロキューリから数ミリキューリの範囲である。線源の線量は、十分に高い計数率が得られるように、すなわち、適切な時間内(数十分から数時間)に必要なデータが収集されるように、選択される。また、線源の線量は、計数率が高過ぎることで相互作用イベントが重なり合い、この結果として重大な誤差が生じることがないように、選択される。
ステップS720において、ガンマ線がシンチレータ素子からなるシンチレータアレイと相互作用し、シンチレーション光が生成され、生成されたシンチレーション光は、1つ以上の光センサによって検出される。実施形態に係るデータ収集部は、相互作用イベントを契機とするエネルギー値として光センサから出力された信号値(任意単位)を、光センサ毎に収集する。例えば、図8Aは、511keVのガンマ線がシンチレータアレイに当たることより発生した、光の入射に反応した光センサからの典型的なパルスを示す。また、図8B−1は、図8Aの時間軸を変更したものであり、図8B−2は、図8Aに示すパルスに対応するエネルギーの情報を示すものである。図8B−1に示すように、パルスの立ち上がりからタイミングの情報が得られ、また、パルスの積分からエネルギーの情報が得られる。
ステップS730において、実施形態に係るPET装置は、各光センサから出力された信号値に基づいて、シンチレータイベントの相対位置及び合計信号値を決定する。図9A及び図9Bは、実施形態に係るガンマ線検出器の構成を示す。また、図9A及び図9Bは、相互作用イベントの相対位置を決定する1つの方法を示す。図9A及び図9Bは、ガンマ線検出器の2つの図であり、シンチレータ、ライトガイド、及び光センサの位置関係を示す。
1つのシンチレータからのシンチレーション光は、ライトガイドによって複数の光センサの上に拡散する。実施形態に係るPET装置は、相互作用イベントの相対位置を、異なる光センサによって受信される信号の割合に基づいて、以下のように計算することができる。
x=(Σxi Signali )/ΣSignali ・・・(1)
y=(Σyi Signali )/ΣSignali ・・・(2)
ここで、Signalは、i番目の光センサから出力された信号値であり、x及びyは、i番目の光センサの中心の位置である。なお、PET装置は、複数の光センサによって検出される相互作用イベントの相対位置を、他のアルゴリズムを用いて決定することもできる。また、実施形態に係るPET装置は、相互作用イベントのシンチレーション光を受けた各光センサにおける信号値の合計(合計信号値)から、相互作用イベントのエネルギー値の総量を計算することができる。
一実施形態においては、相対位置は、所定数のセル位置の1つに対応するものとして、決定される。ここで、このセル(サブピクセル)位置の所定数は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの中のシンチレータ素子の数より多い。
ステップS740において、実施形態に係るPET装置は、相互作用イベントに関する合計信号値を、ステップS730において決定された相互作用イベントの相対位置と関連付けて記憶部に格納する。
ステップS750において、実施形態に係るPET装置は、ステップS710〜S740を複数の相互作用イベントについて繰り返す。図10Aは、フラッドヒストグラムを示す。また、図10Bは、フラッドヒストグラムに対応するシンチレータIDルックアップテーブルを示す。図10Aに示すように、従来、相互作用イベントの頻度を示すフラッドヒストグラムは、相互作用イベント毎に格納されたデータに基づいて生成されている。フラッドヒストグラムは、シンチレータ毎に個別のピークを示す。また、シンチレータや光センサなどの配置によって、独特な歪みパターンを生じさせる。図10Bに示すように、PET装置は、フラッドヒストグラムを領域に分割することにより、相互作用イベントが起こったと考えられるシンチレータを、フラッドヒストグラムを用いて特定することができる。同じ領域に該当する全ての相互作用イベントが、同じシンチレータに割り当てられる。こうして、ルックアップテーブルが生成され、PET装置は、フラッドヒストグラム内の相互作用イベントの相対位置を、シンチレータの位置に変換することができる。
一実施形態において、図10Aに示すフラッドヒストグラム内の各領域は、複数のセル(サブピクセル)に再分割される。実施形態に係るPET装置は、相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値をサブピクセル毎に決定する。
ステップS760において、実施形態に係るPET装置は、記憶された相互作用イベントのデータに基づいて、複数の相互作用イベントに関する合計信号値の平均値を、相対位置(サブピクセルのセル位置)毎に決定する。また、PET装置は、合計信号値の平均値を、相互作用イベントを生成するために用いられたガンマ線の第1のエネルギー値と関連付けて記憶部に格納する。
ステップS770において、実施形態に係るPET装置は、相対位置毎に決定された合計信号値の平均値と第1のエネルギー値とに基づいて、補正値を相対位置毎に決定する。例えば、PET装置は、所定のエネルギー値(例えば、511keV)と、サブピクセルのセル位置に対する合計信号値の平均値(任意単位)との比を、そのセル位置に関する補正値として設定する。
ステップS780において、実施形態に係るPET装置は、所定のエネルギー値を有する更に別のガンマ線について、ステップS710〜S770を繰り返し、各所定のエネルギー値、各セル位置に対応する補正値を決定する。こうして、ステップS770の後、キャリブレーションプロセスの最後に、実施形態に係るPET装置は、各セル(サブピクセル)位置毎に、例えば、データ値{S、E}のセットを持つようになる。ここで、Sは、合計信号値(任意単位)であり、Eは、エネルギー値(keV)である。PET装置は、このデータ値のセットを用いて、例えば図1に示すような、補正されたエネルギー値に信号値を関連付ける非線形曲線を、セル位置毎に生成する。そして、PET装置は、セル位置毎に生成された非線形曲線を用いて、相互作用イベントの信号値をエネルギー値に変換することができ、SiPM応答の非線形を補償することができる。
上述したように、別の実施形態に係るPET装置は、セル位置毎にキャリブレーションデータから補正値を導いた後に、フラッドヒストグラム内の位置の関数であって連続的に変化する数学的関数を非線形補正として導く。この場合、数学的関数は、キャリブレーションで使用する複数の領域の中心同士の間を補間する方法とみなされる。
他の実施形態においては、あるエネルギーのガンマ線を持つ線源を使用し、その解析を行っている最中に、同時に別のエネルギーについても解析を行う。このとき、PET装置は、コンプトンエッジや後方散乱ピークといった、取得されたスペクトル内に既知のエネルギーを見出すことのできる特徴的な点を用いて、ガンマ線検出器の非線形応答をキャリブレーションすることもできる。
図7Bは、別の実施形態に係るPET装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートである。別の実施形態に係るPET装置は、図7Bに示すように、図7Aに示される方法により得られる補正値を用いて、相互作用イベントのエネルギー値を補正する。
ステップS715において、実施形態に係るPET装置の検出器は、ある線源から発生するガンマ線を受ける。
ステップS725において、ガンマ線がシンチレータ素子からなるシンチレータアレイに当たると、シンチレーション光が生成され、生成されたシンチレーション光は、1つ以上の光センサによって検出される。実施形態に係るデータ収集部は、ガンマ線との相互作用イベントを契機とするエネルギー値として光センサから出力された信号値(任意単位)を、光センサ毎に収集する。
ステップS735において、実施形態に係るPET装置は、各光センサから出力された信号値に基づいて、ガンマ線との相互作用イベントの相対位置及び合計信号値を、上述したように決定する。相対位置は、所定数のセル位置の1つに対応するものとして、決定される。相対位置は、キャリブレーションデータが取得された多数のセル位置の中の対応するセル位置に変換される。セル(サブピクセル)位置の所定数は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの中のシンチレータ素子の数より多い。
ステップS745において、実施形態に係るPET装置は、相対位置に対応するセル位置毎に記憶された合計信号値(ステップS735において決定されたもの)、及び、キャリブレーションデータに基づいて、相互作用イベントに対する補正エネルギー値を計算する。ここで、キャリブレーションデータは、セル位置毎の信号値とエネルギー値との非線形関係を定義するものである。例えば、キャリブレーションデータが、実質的に、信号値とエネルギー値との関係を示す非線形曲線を定義している。一実施形態では、実施形態に係るPET装置は、ステップS735において決定された合計信号値に、非線形曲線を用いて補正値を掛けることで、補正されたエネルギー値を得る。当業者には自明であるが、ここに記載の実施形態を適用する前に、この実施形態の範囲を逸脱することなく、更なるゲイン又はオフセット補正を信号に適用することもできる。
従来のシステムより優れた点は、ここに記載の実施形態によれば、より良い非線形補正をすることができ、エネルギー分解能を改善することができることである。PETにとって、エネルギー分解能の改善は、散乱フラクションの低減になると言い換えることができ、最終的に、画像品質を改善することができる。
なお、実施形態に係るPET装置は、エネルギーウィンドウを領域の単位毎に導出するエネルギーウィンドウ導出部を更に備えてもよい。エネルギーウィンドウ導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と所定エネルギー値とに基づいて、エネルギーウィンドウを領域の単位毎に導出する。ここで、PET装置は、エネルギーウィンドウを設け、信号値がエネルギーウィンドウ内の信号のみを処理の対象としてもよい。このエネルギーウィンドウは、例えば固定の上限値及び下限値などが予め設定されることで運用される。1つのシンチレータ内のどの位置にガンマ線が入射したかが、信号値に影響を与えることは、上述した通りである。そこで、実施形態に係るPET装置は、領域の単位毎に格納された合計信号値に基づいて、例えば、合計信号値を中心とする所定幅のエネルギーウィンドウを、領域の単位毎に決定してもよい。
なお、エネルギーウィンドウ導出部は、検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値に基づいて、エネルギー分布曲線を生成し、生成したエネルギー分布曲線下の中央の面積から全体面積の所定割合までを合計することによって、エネルギーウィンドウを導出してもよい。
上述したように、一実施形態では、イベントのエネルギーを決定するために用いられる補正係数を決定するための方法が提供される。イベントは、ガンマ線検出器によって検出される。ガンマ線検出器は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの上に配置された、少なくとも1つの非線形光センサを有する。ガンマ線検出器は、光学系束ね処理又はアナログデータ束ね処理を用いる。上述の方法は、(a)第1の所定のエネルギー値を有するガンマ線を生成するステップを含む。また、上述の方法は、(b)少なくとも1つの非線形光センサによって生成される対応信号値を取得するステップを含む。少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれは、イベントの発生を示す、生成されたガンマ線の1つの到着に応答して、シンチレータ素子からなるアレイの中の少なくとも1つのシンチレータから放出されたシンチレーション光を受けたことに応答して、対応信号値を生成する。また、上述の方法は、(c)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれから取得した信号値に基づき、イベントの相対位置と合計信号値とを決定するステップを含む。この相対位置は、所定数のセル位置の1つであり、セル位置の所定数は、シンチレータ素子からなるアレイ内のシンチレータ素子の数よりも多い。また、上述の方法は、(d)合計信号値を、決定されたセル位置と関連付けて記憶するステップを含む。また、上述の方法は、(e)記憶されたイベントデータを生成するために、複数のイベントに対して、取得ステップ、決定ステップ、及び記憶ステップを繰り返すステップを含む。また、上述の方法は、(f)セル位置毎に、記憶されたイベントデータに基づき、第1の所定のエネルギー値に対する平均合計信号値を決定するステップを含む。また、上述の方法は、(g)セル位置毎に、決定された平均合計信号値と第1の所定のエネルギー値とに基づき補正係数を決定するステップを含む。
上述した実施形態の一態様によれば、上述の方法は、更に、(1)第2の所定のエネルギー値を有する第2のガンマ線を生成するステップを含む。また、上述の方法は、(2)セル位置毎に、第2の所定のエネルギー値に対応する第2の補正係数を決定するために、ステップ(a)〜(g)を繰り返すステップを含む。また、上述の方法は、(3)セル位置毎に、各決定された補正値を、対応する所定のエネルギー値と関連付けて記憶するステップを含む。
別の態様によれば、上述の方法は、更に、セル位置毎に、記憶された補正係数に基づき、信号値とエネルギー値との非線形関係を決定するステップを含む。
更に別の態様によれば、相対位置を決定する上述したステップは、相対位置に対応するために所定数のセル位置の1つを決定するステップを含む。
更に別の態様によれば、相対位置を決定する上述したステップは、(1)イベントに対応するシンチレーション光を受ける、少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれのx−y位置に基づき、加重平均を計算するステップを含む。平均は、イベントに対応するシンチレーション光を受けた、少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれの、対応する取得した信号値によって加重値を与えられる。また、相対位置を決定する上述したステップは、(2)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれの、取得した信号値を合計することにより、合計信号値を決定するステップを含む。
更に別の態様によれば、補正値を決定する上述したステップは、セル位置毎の第1の所定のエネルギー値に対応する補正値を、第1の所定のエネルギー値と、セル位置に対して決定された合計信号値との比として求めるステップを含む。
更に別の態様によれば、少なくとも1つの非線形光センサは、少なくとも1つのシリコン光電子増倍管を含む。
別の実施形態では、コンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供され、このプログラムはコンピュータによって実行される。コンピュータは、イベントのエネルギーを決定するために用いられる補正係数を決定する。イベントは、ガンマ線検出器によって検出される。ガンマ線検出器は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの上に配置された、少なくとも1つの非線形光センサを有する。ガンマ線検出器は、光学系束ね処理又はアナログデータ束ね処理を用いる。上述したプログラムにより上述したコンピュータは、(1)少なくとも1つの非線形光センサによって生成される対応信号値を受信するステップを実行する。少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれは、イベントの発生を示す、生成されたガンマ線の1つの到着に応答して、シンチレータ素子からなるアレイの中の少なくとも1つのシンチレータから放出されたシンチレーション光を受けたことに応答して、対応信号値を生成する。また、コンピュータは、(2)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれから取得した信号値に基づき、イベントの相対位置と合計信号値とを決定するステップを実行する。この相対位置は、所定数のセル位置の1つであり、セル位置の所定数は、シンチレータ素子からなるアレイ内のシンチレータ素子の数よりも多い。また、コンピュータは、(3)合計信号値を、決定されたセル位置と関連付けて記憶するステップを実行する。また、コンピュータは、(4)記憶されたイベントデータを生成するために、複数のイベントに対して、取得ステップ、決定ステップ、及び記憶ステップを繰り返すステップを実行する。また、コンピュータは、(5)セル位置毎に、記憶されたイベントデータに基づき、第1の所定のエネルギー値に対する平均合計信号値を決定するステップを実行する。また、コンピュータは、(6)セル位置毎に、決定された平均合計信号値と第1の所定のエネルギー値とに基づき補正係数を決定するステップを実行する。
別の実施形態では、イベントのエネルギーを決定するために用いられる補正係数を決定するための方法が提供される。イベントは、ガンマ線検出器によって検出される。ガンマ線検出器は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの上に配置された、少なくとも1つの非線形光センサを有する。上述の方法は、(1)複数のガンマ線を生成するステップを含む。また、上述の方法は、(2)少なくとも1つの非線形光センサによって生成される対応信号値を取得するステップを含む。少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれは、イベントの発生を示す、生成されたガンマ線の1つの到着に応答して、シンチレータ素子からなるアレイの中の少なくとも1つのシンチレータから放出されたシンチレーション光を受けたことに応答して、対応信号値を生成する。また、上述の方法は、(3)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれから取得した信号値に基づき、イベントの相対位置と合計信号値とを決定するステップを含む。この相対位置は、所定数のセル位置の1つであり、セル位置の所定数は、シンチレータ素子からなるアレイ内のシンチレータ素子の数よりも多い。また、上述の方法は、(4)決定された相対位置に対応するセル位置に対する合計信号値と、記憶されたキャリブレーションデータとに基づき、イベントに対する補正エネルギー値を計算するステップを含む。記憶されたキャリブレーションデータは、セル位置毎の信号値とエネルギー値との非線形関係を定義する。
別の実施形態では、コンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読媒体が提供され、このプログラムはコンピュータによって実行される。コンピュータは、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの上に配置された、少なくとも1つの非線形光センサを有するガンマ線検出器によって検出されるイベントに対応する補正エネルギー値を決定する。上述したプログラムにより上述したコンピュータは、(1)少なくとも1つの非線形光センサによって生成される対応信号値を受信するステップを実行する。少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれは、イベントの発生を示す、生成されたガンマ線の1つの到着に応答して、シンチレータ素子からなるアレイの中の少なくとも1つのシンチレータから放出されたシンチレーション光を受けたことに応答して、対応信号値を生成する。また、コンピュータは、(2)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれから取得した信号値に基づき、イベントの相対位置と合計信号値とを決定するステップを実行する。この相対位置は、所定数のセル位置の1つであり、セル位置の所定数は、シンチレータ素子からなるアレイ内のシンチレータ素子の数よりも多い。また、コンピュータは、(3)決定された相対位置に対応するセル位置に対する合計信号値と、記憶されたキャリブレーションデータとに基づき、イベントに対する補正エネルギー値を計算するステップを実行する。記憶されたキャリブレーションデータは、セル位置毎の信号値とエネルギー値との非線形関係を定義する。
別の実施形態では、イベントのエネルギーを決定するために用いられる補正係数を決定するための方法が提供される。イベントは、ガンマ線検出器によって検出される。ガンマ線検出器は、シンチレータ素子からなるシンチレータアレイの上に配置された、少なくとも1つの非線形光センサを有する。上述の方法は、(a)第1の所定のエネルギー値を有するガンマ線を生成するステップを含む。また、上述の方法は、(b)少なくとも1つの非線形光センサによって生成される対応信号値を取得するステップを含む。少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれは、イベントの発生を示す、生成されたガンマ線の1つの到着に応答して、シンチレータ素子からなるアレイの中の少なくとも1つのシンチレータから放出されたシンチレーション光を受けたことに応答して、対応信号値を生成する。また、上述の方法は、(c)少なくとも1つの非線形光センサのそれぞれから取得した信号値に基づき、イベントの相対位置と合計信号値とを決定するステップを含む。この相対位置は、所定数のセル位置の1つであり、セル位置の所定数は、シンチレータ素子からなるアレイ内のシンチレータ素子の数よりも多い。また、上述の方法は、(d)合計信号値を、決定されたセル位置と関連付けて記憶するステップを含む。また、上述の方法は、(e)記憶されたイベントデータを生成するために、複数のイベントに対して、取得ステップ、決定ステップ、及び記憶ステップを繰り返すステップを含む。また、上述の方法は、(f)記憶されたイベントデータと、第1の所定のエネルギー値とに基づき、連続的に変化する数学的補正関数のパラメータを、シンチレータ素子からなるアレイ内の位置の関数として決定するステップを含む。数学的補正関数は、取得したイベントの合計信号値における空間的変化を表す。
更に、この実施形態の上述した方法は、イベント毎に、イベントの決定された数学的補正関数と、決定された相対位置とを用いて、イベントのエネルギーを決定するステップを含む。
以上述べた少なくとも一つの実施形態の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置、陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラム、及び陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法によれば、エネルギー分解能を向上することが可能になる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 シンチレータ
105 シンチレータアレイ
130 ライトガイド
135、140 光センサ
300 シンチレータ
305 シンチレータアレイ
330 ライトガイド
335、340 光センサ

Claims (18)

  1. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサと、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線のシンチレータとの相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定部と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納部と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、前記領域の単位毎に導出する導出部と
    を備えたことを特徴とする陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記特定部は、複数の前記相互作用イベントそれぞれについて、前記光センサから出力された信号値に基づいて前記検出位置を特定し、
    前記格納部は、複数の前記相互作用イベントそれぞれについて、前記合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納し、
    前記導出部は、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された複数の合計信号値から、前記領域の単位毎の平均値を更に導出し、導出した平均値と前記所定エネルギー値とのに基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、前記領域の単位毎に導出することを特徴とする請求項1に記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記特定部は、前記信号値を出力した光センサが複数である場合に、各光センサの位置を、各光センサにて出力される信号値に応じて加重平均することで、前記検出位置を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記光センサは、少なくとも一つのシリコン光電子増倍管を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  5. TOF(Time Of Flight)型であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  6. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラムであって、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値を収集する収集手順と、
    前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定手順と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納手順と、
    前記収集手順と前記特定手順と前記格納手順とを繰り返す繰り返し手順と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値から、前記領域の単位毎の平均値を導出する平均値導出手順と、
    前記平均値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、前記領域の単位毎に導出する補正値導出手順と
    を実行させるためのプログラム。
  7. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法であって、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値を収集する収集工程と、
    前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定工程と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納工程と、
    前記収集工程と前記特定工程と前記格納工程とを繰り返す繰り返し工程と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値から、前記領域の単位毎の平均値を導出する平均値導出工程と、
    前記平均値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値を、前記領域の単位毎に導出する補正値導出工程と
    を含んだことを特徴とする方法。
  8. 前記所定エネルギー値である第1エネルギー値とは異なる第2エネルギー値について、記収集工程と、前記特定工程と、前記格納工程と、前記繰り返し工程と、前記平均値導出工程と、前記補正値導出工程とを繰り返し、前記第2エネルギー値に対応する補正値を、前記領域の単位毎に導出する第2補正値導出工程を更に含んだことを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサと、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定部と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値と、前記特定部によって特定された検出位置とを用いて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が前記領域の単位毎に定義されたキャリブレーションデータを参照し、前記検出位置に対応する補正値に基づいて、前記合計信号値を補正する補正部と
    を備えたことを特徴とする陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  10. 前記特定部は、前記信号値を出力した光センサが複数である場合に、各光センサの位置を、各光センサにて出力される信号値に応じて加重平均することで、前記検出位置を特定することを特徴とする請求項に記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  11. 前記補正部は、前記合計信号値に前記補正値を乗算することによって、前記合計信号値を補正することを特徴とする請求項又は10に記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  12. TOF型であることを特徴とする請求項11のいずれか一つに記載の陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  13. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラムであって、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定手順と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値と、前記特定手順によって特定された検出位置とを用いて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が前記領域の単位毎に定義されたキャリブレーションデータを参照し、前記検出位置に対応する補正値に基づいて、前記合計信号値を補正する補正手順と
    を実行させるためのプログラム。
  14. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法であって、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定工程と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値と、前記特定工程によって特定された検出位置とを用いて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が前記領域の単位毎に定義されたキャリブレーションデータを参照し、前記検出位置に対応する補正値に基づいて、前記合計信号値を補正する補正工程と
    を含んだことを特徴とする方法。
  15. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサと、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定部と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納部と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が、検出位置の関数として連続的に変化する数学的関数を、補間を行うことにより導出する導出部と
    を備えたことを特徴とする陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
  16. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置に実行させるためのプログラムであって、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定手順と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納手順と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が、検出位置の関数として連続的に変化する数学的関数を、補間を行うことにより導出する導出手順と
    を実行させるためのプログラム。
  17. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサとを含むガンマ線検出器を備えた陽電子放出コンピュータ断層撮影装置によって実行される方法であって、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定工程と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納工程と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値との比に基づいて、前記相互作用イベントのエネルギー値を補正する補正値が、検出位置の関数として連続的に変化する数学的関数を、補間を行うことにより導出する導出工程と
    を含んだことを特徴とする方法。
  18. 複数のシンチレータを有するシンチレータアレイと、
    所定エネルギー値のガンマ線が前記シンチレータに入力することで生成されたシンチレーション光を検出する複数の光センサと、
    前記シンチレーション光の拡散により一つ又は複数の前記光センサにて検出され、前記光センサから出力された信号値に基づいて、前記ガンマ線の相互作用イベントの検出位置を、前記シンチレータの数より多い数に分割された領域の単位で特定する特定部と、
    前記光センサから出力された信号値から合計信号値を導出し、導出した合計信号値を、前記検出位置に関連付けて記憶部に格納する格納部と、
    前記検出位置に関連付けて記憶部に格納された合計信号値と前記所定エネルギー値とに基づいて生成されたエネルギー分布曲線に基づいて、エネルギーウィンドウを、前記領域の単位毎に導出するエネルギーウィンドウ導出部と
    を備えたことを特徴とする陽電子放出コンピュータ断層撮影装置。
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