JP5983856B2 - 減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計 - Google Patents

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Description

本発明は、低圧イオン移動度分析計及び高圧イオン移動度分析計に関する。
イオン化された巨大分子は質量分析計やイオン移動度分析計で分析される。背景技術である質量分析計では、電磁場におけるイオンの偏向を決定することにより分子イオンを分析し、該分子の質量を決定する。ここで、分子の質量は概ね分析対象の分子の体積に比例する。イオン移動度分析計では、分子イオンがバッファガス中を電場"E"によって引っ張られるとすると、分子イオンは速度v=K*Eを決定することにより分析され、分子イオンの移動度"K"は該分子イオンの断面積の大きさに概ね比例する。
イオン移動度分析計では、分析対象の分子イオンを短い雲(short clouds)として入射しなければならない。非特許文献1に記載されているように、測定されるのは、それら分子イオンの雲がイオン移動度分析計の長さを通過するに要した時間である。イオン移動度分析計のような装置では、連続的なイオンビームからイオン雲を生成するイオンゲートが極めて重要である。そのようなイオンゲートは、例えば非特許文献2や非特許文献3に記載されている。これらのイオンゲートはいずれも、入射するイオンビームに対して垂直に配置されたハープ状の(harp-like)グリッドで構成されており、これらのグリッドのワイヤが全て同じポテンシャルにある短時間にのみイオンを通過させる。それ以外の全ての時間では、隣接するワイヤに異なるポテンシャルが印加されるため、イオンはこれらの1つのワイヤに引きつけられ、イオンは通過せず、イオン移動度分析計においてイオンが前方に進行しないようになっている。
分子に関する研究は、環境、生物、医学、あるいは薬学に関する課題への応用において重要になりつつある。これらの関連技術では、質量分析計のように分子をその質量で特徴づけるのではなく、その断面積によって、従って構造によって特徴付けることが可能である。これは、長分子(long molecule)の断面積が、分子が引き延ばされた状態(stretched out)では、巻回(coiled up)した状態よりも確実に大きくなるためである。そのような特徴づけは、巨大分子がエネルギーを吸収したときに破壊されて生じた分子断片(molecule fragments)、例えばバッファガスの分子や原子との衝突によって生じた分子断片の研究において特に重要である。
G.A. Eiceman and Z. Karpas in "Ion Mobility Spectrometry" 2. ed. Boca Raton, FL, 2005 A.M.Thyndal, C.F. Powel Proc. Royal Soc. of London 129(809), (1930)162 N.E. Bradbury, R.A. Nielsen, Phys. Rev. 49(5), (1936)388
例えば、非限定的な1つの態様であるイオン移動度分析計は、少なくとも1つのイオン源を備えた“減速イオンゲート”と、イオン移動度分析計と、少なくとも1つのイオン検出器を含み、該イオン移動度分析計では、実質的に平坦な複数の隔壁(diaphragms)が、該隔壁の円形、楕円形、あるいは多角形の開口を通る直線状の系の軸に対して垂直な方向に配置される。このイオン移動度分析計では、適切に選択されたポテンシャルが前記隔壁に印加され、少なくとも1つのイオン源から抽出されたイオンを、少なくとも1つの検出器に向かって押すような、系の軸に沿った電場が形成される。イオンを押す方向は、順方向(forward direction)と呼ばれる。このような電極配置は、それぞれが入口の隔壁と出口の隔壁を備え、ある1つのセルの出口の隔壁が下流側に隣接するセルの入口の隔壁と同一になるような、一連のセルとして理解することができる。
少なくとも1つの減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計の電極配置は以下の3つの領域に分割することができる。
・イオンビーム形成領域。この領域では、少なくとも1つのイオン源で発生した連続的なイオンビームの幅方向の広がり(lateral envelope)が、系の軸に沿って形成された順方向の静電場(static electric forward fields)によって成形される。多くの場合、この静電場はセルによって異なる。
・本発明に係る減速イオンゲート。減速イオンゲートは、少なくとも2つのセル、つまり、長さがLAである最初のセルAと長さがLBである最後のセルBを含み、時間とともに変化する、系の軸に沿った順方向の減速イオンゲートの電場によって連続的なイオンビームが複数の短いイオンの雲に分割される。
・イオン分析領域。この領域では、複数のイオン雲が少なくとも1つのイオン検出器に向かって移動し、該イオン検出器によってイオン雲の到達時間が決定され、該イオン雲に含まれるイオンの移動度が決定される。
イオンビーム形成領域とイオン分析領域では、系の軸に沿った順方向の電場は実質的に静的であり、n番目のセルにおいて、移動度がK0である対象イオンが順方向に毎秒数メートルの速度vH=K0EHで進むように選択されたEHに対してEn≧EHである。セルAとセルBを備えた減速イオンゲートでは、系の軸に沿った順方向の電場は連続する3つの期間T1、T2、T3に亘って変化する。期間T1、T2、T3の長さは、選択された電場において移動度がK0±ΔKの範囲にあるイオンが全て減速イオンゲートを通過するように選択される。
1.第1期間T1の間、イオンはイオンビーム形成領域から減速イオンゲートのセルAに移動し、減速される。こうして、短く密度の高いイオン雲が形成される。これは、セルAの内部に低電場EA,1≦EH/10を形成し、系の軸に沿った高電場≧EHをイオンが速度vH=(K0±ΔK)EHで移動するイオンビーム形成領域の最後のセルからセルAに入射したときに、移動度K0±ΔKのイオンを速度vA,1=(K0±ΔK)EA,1に減速するように、セルAの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルを選択することによって実現できる。最も早い移動度K0+ΔKのイオンであっても期間T1の終了時にセルAの出口の隔壁に到達しないように、期間T1は≦LA/[(K0±ΔK)EA,1]となるように選択される。
2.第2期間T2の間、イオン雲はセルAから押し出されてセルBに入り、より短いイオン雲に圧縮される。これは、セルAで系の軸に沿って順方向の高電場EA,2≧EHを形成し、セルBでは低電場EB,2≦EH/10が形成されて、セルAを速度vA,2=(K0±ΔK)EA,2で出た移動度K0±ΔKのイオンを速度vB,2=(K0±ΔK)EB,2に減速してセルBに入らせるように、セルAとセルBの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルを選択することにより実現することができる。ここで、最も低い移動度K0-ΔKのイオンを全てセルAから出すことができ、また、最も高い移動度K0+ΔKのイオンがT2の終了時にセルBの出口に到達することがないように、期間T2は≧LA/[(K0-ΔK)EA,2] かつ≦L/[(K0+ΔK)EA,2]となるように選択される。
3.第3期間T3の間、イオン雲は、セルBから押し出され、イオン分析領域の最初のセルに入る。これは、セルBにおける系の軸に沿った順方向の電場をEB,3≧EHとし、移動度K0±ΔKのイオンがセルBを速度vB,2=(K0±ΔK)EB,2で出てイオン分析領域の最初のセルに入るように、セルBの入口の隔壁及び出口の隔壁のポテンシャルを選択することによって実現できる。ここで、最も低い移動度K0-ΔKのイオンがT3終了時に全てセルBから出るように、T3は、≧LB/(K0+ΔK)EB,3となるように選択される。イオンの速度が大きく変化せず、また、イオン雲の長さや形が実質的に一定に保たれるように、これらのイオンは、系の軸に沿った順方向の電場がEH以上でありEB,3と同程度であるイオン分析領域の最初のセルに入る。
イオン雲がイオン分析領域の最初のセルに移動するとすぐに、少なくとも1つの減速イオンゲートのセルAにおいて系の軸に沿った順方向の低電場EA,L≦EH/10を再び形成し、新しい期間T1を開始する。ここで、3つの期間のいずれの開始時においても、1つの電場分布から別の電界分布に移行する時間は、T2及び/又はT3に比べて短いことに留意すべきである。
上述のとおり、第1期間T1の終了時点で、移動度K0のイオンの、セルAにおけるイオン雲の長さはΔLA≒T1K0EA,Lである。しかし、T1の最後の瞬間までイオンがセルAに向かって移動しているため、このイオン雲の上流側の端ではイオン雲を正確に規定することができない。イオン雲の端部をよりよく規定するためには、T2を開始する前の短時間ΔT1≪T1の間、イオンビーム形成領域において隔壁の少なくとも1つのポテンシャルを該短時間ΔT1変化させることによって、セルAに入るイオンの流れを停止し、最後に到達するイオンを除外することが有効である。
場合によっては、最後のイオン雲において、通常多く存在する高移動度のイオンではなく、主に低移動度のイオンを用いることが有効である。これは、期間T3を2つの期間T31及びT32に分割し、期間T31において低移動度のイオンをそのまま残しつつセルBから出る高移動度のイオンを主に取り出し、待ち時間ΔT3の後に第2期間T32において低移動度のイオンを取り出すことにより実現できる。同様に、期間T2も、待機時間ΔT2を挟んで2つの期間T21及びT22に分割することができる。
多少長いイオン雲を取り扱うことが可能な場合には、少なくとも1つの隔壁のセルBにおける系の軸に沿った順方向の電場を一定にし、EA,Hとほぼ同じ大きさにすることができる。この場合には、イオンがセルAを出てセルBに入る時に、その速度が実質的に変化しない。従って、セルBにおいてもイオン雲の長さはセルAにおける長さと実質的に同一になる。
空間電荷がなく、導体が存在しない領域ではdiv(E)がなくなるため、系の軸に沿って減速されたイオンは、それらを系の軸から遠ざけるように働く力も受ける。期間T1の間、セルAの入口の隔壁の近傍ではそうした力がかなり強くなる。結果として、イオンがセルAを通り抜けるときに幅方向の(lateral)イオンビームの拡がりが著しく増加する。従って、このように拡がったイオンビームを通過させることができるように、イオン分析領域における全ての隔壁の開口と同様に、セルAの出口の隔壁の開口を大きくしておくことが有効である。
このビームの拡がりを制限内に維持するために、入射するイオンビームの断面積とセルAの入口の隔壁における開口の面積の比を小さくすることが有効である。その理由は、この場合、イオンを系の軸から遠ざけるフリンジ電場の力が最も小さい場所である、開口の中央部のみをイオンビームが通過するためである。
その比を減少させる最も良い方法は、イオンビームの幅方向の初期拡がりを、イオンビームがセルAに入る前にできるだけ小さくすることである。そのように幅方向の拡がりを抑えたイオンビームは、次のようにして得ることができる。
1.イオンビーム形成領域の上流側にある少なくとも1つのイオン源の間にあるイオン加速領域に少なくとも1つの固定レンズ(explicit lens)を配置する、及び/又は
2.イオンビーム形成領域の少なくとも1つのセルにおいて系の軸に沿った順方向の電場を小さくするとともに、さらに下流側にあるセルのうちの少なくとも1つにおいて電場を大きくする。
入射するイオンビームの断面積と開口の面積の比はセルAの入口の隔壁の開口において最も重要であり、その増加が制限の範囲内であり、隔壁の近傍においてフリンジ電場の拡がりを過度に大きくしない限りにおいて、隔壁の開口を大きくすることもできる。
減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計において、任意のセルの隔壁の開口を機械的な(mechanical)グリッドで覆うと、そのグリッドによってイオンの透過率が低下するという欠点があるが、そのようなグリッドを用いることがとにかく有効である場合がある。その理由は、グリッドで覆われた隔壁から少し上流側と下流側では、全ての等電位面が実質的にグリッドに対して平行になり、系の軸に対して垂直になるためである。その結果、イオンに対して働く電気的な力が主として系の軸に対して平行になり、グリッドを通過するときにイオン雲の形状を大きく歪ませることがないためである。
減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計の例示的な一実施形態では、そのようなグリッドが3つの隔壁のうちの少なくとも1つの開口を覆うように配置される。例えば、
1.減速イオンゲートのセルAの出口の隔壁であってセルBの入口の隔壁でもある隔壁の開口を覆うように配置される。このグリッドは、このグリッドが無ければ期間T2の間、存在していた、セルAにおける系の軸に沿った高電場EA,HとセルBにおける系の軸に沿った低電場EB,Lの差によって引き起こされるフリンジ電場を実質的に取り除く。
2.セルBの出口の隔壁であってイオン分析領域の最初のセルの入口の隔壁でもある隔壁の開口を覆うように配置される。このグリッドは、このグリッドが無ければ期間T3の間、存在していた、セルBにおける系の軸に沿った電場EB,Hとイオン分析領域の最初のセルにおける系の軸に沿った電場≧EHの差によって引き起こされるフリンジ電場を実質的に取り除く。
3.イオンビーム形成領域の最初のセルの入口の隔壁の開口を覆うように配置される。このグリッドは、イオンビーム形成領域をイオン加速領域から分離する隔壁の近傍、つまり少なくとも1つのイオン源からイオンを取り出してイオンビーム形成領域に押し出す領域に、このグリッドが無ければ存在していたフリンジ電場を実質的に取り除く。そのようなグリッドは、また、イオンビーム形成領域を、少なくとも1つのイオン源に対して起こりうる高電圧の放電から保護する。
フリンジ電場は、減速イオンゲートを含む移動度分析計全体にわたって、隣接するセル間に悪影響を及ぼす可能性があるため、多くの場合には、対象セルの入口の隔壁と出口の隔壁の間にチューブ状の追加電極(extra tubular electrode)を配置することによってフリンジ電場を改良することも有効である。ここで、チューブ状電極のポテンシャルは各セルの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルの範囲内となるように選択することが望ましい。
上記の及び/又は別の態様や特徴は、以下の例示的な実施形態に関する説明と併せて示す図面から明らかになり、容易に理解できるであろう。
第1実施形態の概略構成図。異なる電位になるよう配置された一連の隔壁から構成された、少なくとも1つの減速イオンゲートを含む、イオン移動度分析計の非限定的な実施例。 図1の構成において、隔壁5、8、及び9の開口を覆うように配置されたグリッドを配置し、2つの付加的な静電圧生成手段33、34と、2つの付加的なパルス発生器35、36を組み込み、イオン移動度分析計の周辺に数個のセクションに分割された導体チューブを配置した図。 例えば前述の異なる期間T1, T2, T3において少なくとも1つの減速イオンゲートを含む場合のイオン移動度分析計の隔壁のポテンシャルの概略図。この方法は、イオン移動度分析計全体に亘って必要な電場強度を得るために1つの隔壁のポテンシャルを変更する方法であり、1つを除く全ての隔壁のポテンシャルは静的である。ただし、この方法のみには限定されない。 例えば前述の異なる期間T1, T2, T3において少なくとも1つの減速イオンゲートを含む場合のイオン移動度分析計の隔壁のポテンシャルの概略図。図3に示すようにイオン移動度分析計全体に亘って必要な電場強度を得るために、2つの隔壁のポテンシャルを変更する方法である。ただし、この方法のみには限定されない。この方法では、全体のポテンシャルの大きさが減少され、そのために期間T3の間、少なくとも3つの隔壁のポテンシャルに電圧V00を付与しなければならない。
例示的な実施形態について、添付の図面を参照して詳しく説明する。以下の説明では、全ての図面において同一の要素に同一の参照番号を用いる。各要素に関する詳細な構成や配置の説明で定義される事項は本発明の理解を助ける目的にのみ提供される。つまり、本発明がここで規定される事項のみに限定されることなく実行可能であることは明らかである。また、必要以上に詳しく説明すると本発明の特徴があいまいになるため、周知の機能や構成については詳細な記載を省略する。
図1は、非限定的な一実施例である、減速イオンゲートを備えた移動度分析計の概略構成図である。イオン源1からの全てのイオンは移動度分析計を通ってイオン検出器3に移動する。イオン検出器では、イオン電荷が収集され、増幅器4に送られる。移動度分析計全体に亘る電場は図1に示す複数の隔壁5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、及び16に与えられるポテンシャルによって形成される。これらのポテンシャルは静電圧供給部17と抵抗分圧器18、2つの静電圧生成器19、20と2つのパルス電圧生成器21、22から与えられる。
図1に示すイオン移動度分析計は3つの構成に分けて理解することができる。
1.イオンビーム形成領域23。この領域は、隔壁5と6、6と7、7と8の間に形成された3つのセルで構成され、これらの隔壁は全て、実質的に同じ面積≒σ0の円形、楕円形、あるいは多角形の開口を有している。イオンビームはイオンビーム形成領域23を通り、隔壁5、6、7、及び8のポテンシャルで形成された系の軸2に沿った順方向の電場E5,6≒E6,7≒E7,8≧EHによって押し出される。ここで、EHの大きさは、移動度K0の対象イオンが毎秒数メートルの速さvH≒K0EHで順方向に移動するように選択される。通過するイオンの幅方向の拡がりを抑えることができるように、ここでは、しばしばE6,7>E5,6及び/又はE7,8>E6,7となるような配置が用いられる。
2.イオン分析領域24。この領域は、隔壁10、11、12、13、14、15、及び16の間に形成された6つのセルで構成され、これらの隔壁は全て実質的に同じ面積の円形、楕円形、あるいは多角形の開口を有している。ただし、これらの開口の大きさはイオンビーム形成領域23の隔壁5、6、7、及び8の開口の大きさよりも十分に大きく、従って、より拡がったイオンビームを通過させることができる。このイオン分析領域24において、イオン雲は、前述の隔壁10、11、12、13、14、15、及び16のポテンシャルにより形成される電場E10,11≒E11,12≒E12,13≒E13,14≒E14,15≒E15,16≧EHによって移動する。
3.減速イオンゲート25。減速イオンゲート25内では、イオンビーム形成領域23から入射した連続イオンビームが、高密度で短い複数のイオン雲に分割される。このイオンゲート25は、隔壁8と9の間に形成された長さLAのセルA26と、隔壁9と10の間に形成された長さLBのセルB27を備えている。セルBの入口の隔壁9と出口の隔壁10の開口は、図1に示すように、イオン分析領域の隔壁10、11、12、13、14、15、及び16の大きな開口と実質的に同じであり、セルA26の入口の隔壁8の開口は、図1に示すように、イオンビーム形成領域23の隔壁5、6、及び7の開口と同じかわずかに大きい。隔壁8及び9のポテンシャルが静電圧生成器19及び20とパルス生成器21及び22の合計によって決められ、その出力が3つの期間T1、T2、及びT3において変化しうる。一方、隔壁8及び9を除く他の全ての隔壁のポテンシャルは、抵抗分圧器18のそれぞれ対応するタップ(tap)によって決められる。3つの期間T1、T2、及びT3の長さは、期間の間、隔壁8、9、及び10に印加される適切なポテンシャルによって移動度K0±ΔKのイオンが前述の減速イオンゲート25を通過し短いイオン雲に圧縮されるように選択される。
3.1 多くの場合、数ミリ秒続く第1期間T1の間、これらのポテンシャルは、該ポテンシャルによって長さLAのセルA26内に系の軸に沿った順方向の電場がEA,1≦EH/10となるように選択される。この電場の大きさは、イオンビーム形成領域23の隔壁7と8の間にある最後のセル28における系の軸に沿った順方向の電場E7,8≧EHに比べてかなり小さい。そのため、全てのイオンが高速でセル28を出て、セルA26に入射したときに減速され、これによってセルA内で高密度のイオン雲が形成される。これらのイオン雲は高い移動度のイオンに比べて低い移動度のイオンの方がより短くなる。ここでは、T1の終了時点で最も高い移動度(K0+ΔK)のイオンであっても長さ≦LAのイオン雲を形成し、従って、セルA26内に含まれるように、T1の長さが≦LA/[(K0+ΔK)EA,1]と選択される。しかし、移動度≧(K0+ΔK)のイオンのいくらかは、T1の終了時点で既にセルA26の全長を通り抜け失われる。
3.2 多くの場合、約1ms続く第2期間T2の間、これらの電圧は、該電圧によって長さLAのセルA26内で系の軸に沿った電場がEA,2≧EHとなり、長さLBのセルB27において電場がEB,2≦EH/10となるように選択される。そのため、イオンはセルAを高速で出てセルBに入ったときに減速されて、セルAにおける長さがΔLA≦LAであったイオン雲について、より密度が高い、長さΔLB≒ΔLA(EB,2/EA,1)のイオン雲が形成される。ここでは、T2の終了時点で最も低い移動度(K0-ΔK)のイオンであってもセルA26から輸送されてセルB27に入り、最も高い移動度(K0+ΔK)のイオンがセルB27の終点まで到達しないように、T2の長さが≧LA/[(K0-ΔK)EA,2]かつ≦LB/[(K0+ΔK)EB,2]となるように選択される。しかし、T2の終了時点で、移動度≧(K0+ΔK)のイオンのいくらかは既に全長のセルBを通り抜け失われ、また、移動度≦(K0-ΔK)のイオンのいくらかはセルAに残されて失われる。
3.3 これもまたセルBにおいて約1ms続く第3の期間T3の間、これらの電圧は、該電圧によって長さLBのセルB27において系の軸に沿った電場がEB,3≧EHとなりイオン分析領域24の隔壁10と11の間にある最初のセル29において系の軸に沿った電場が、前述の、系の軸に沿った順方向の静電場E10,11≧EHと同程度になるように選択しなければならない。そのため、全てのイオンは同程度の速度でセル27からセル29に移動し、これによって、セルBにおける長さがΔLBであった場合に長さΔL10,11≒ΔLB(E10,11/EB,3)のイオン雲が形成される。しかし、EB,3とE10,11が大きく相違しないため、イオン雲の長さ、形状、及び密度はセルB27における長さ、形状、及び密度に対して変化せずに保たれる。
ここで、T3の終了時点で最も低い移動度(K0-ΔK)のイオンであってもセルB27からイオン分析領域のセル29に輸送されるようにT3の長さが≧LB/[(K0-ΔK)EB,3)と選択されるが、移動度≦(K0-ΔK)のイオンのいくらかはセルBに残され失われる。イオン雲がイオン分析領域の最初のセル29に輸送されるとすぐに、セルA26内で系の軸に沿った低電場EA,1≦EH/10を再び形成することにより新たに期間T1が開始される。
空間電荷と導体が存在しない領域ではdiv(E)がなくなるため、前述の系の軸に沿って減速されたイオンもまた、この軸からそれらのイオンを遠ざけるような力を受ける。比較的長い期間T1の間、こうした力は隔壁8の少し下流側、セルA26の入口の隔壁においてかなり強くなる。その結果、イオンビームがセルA26に入ると、該イオンビームの幅方向の拡がりが著しくなる。こうした場合には、セルA26の隔壁9の開口を、ビーム分析領域の隔壁10、11、12、13、14、15、及び16と同様に拡げておき、拡がったビームを通過させるように構成することが有効である。
前述のビーム拡がりを制限内に収めるために、イオンビームの断面積と、イオンが通過する隔壁の開口の面積の比を抑えることが有効である。すると、イオンを前述の系の軸から遠ざけるフリンジ電場の力が最も小さい、開口の中央部のみにイオンビームを通過させることができる。セルAの入口の隔壁と出口の隔壁である前述の隔壁8と9の開口を通過させるイオンビームに対して特に重要である。
この比を小さくする最も良い方法は、隔壁に到達する前にイオンビームの幅方向の初期拡がりをできるだけ小さくすることである。そのように幅方向の拡がりを抑えたイオンビームは以下のようにして得ることができる。
1.イオンビーム形成領域23の上流側にあるイオン源1の間にあるイオン加速領域に少なくとも1つの固定レンズ(explicit lens)(図1、2には図示なし)を配置する、及び/又は
2.イオンビーム形成領域23の少なくとも1つのセルにおいて系の軸に沿った順方向の電場を小さくするとともに、さらに下流側にあるセルのうちの少なくとも1つにおいて前述の電場を大きくする。
3.制限の範囲内で滞留を長くし隔壁8の近傍においてフリンジ電場の拡がりを過度に大きくしないような範囲内で、セルAの入口の隔壁8の開口をわずかに大きくする。
減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計において、いずれかのセルの隔壁を機械的なグリッドで覆うとイオンの透過性が悪くなるという欠点があるが、そのようなグリッドを用いることが有効な場合もある。その理由は、グリッドで覆われた隔壁の少なくとも少し上流側及び少し下流側では、全ての等電位面が実質的に前述のグリッドに対して平行になり、従って、系の軸に対して垂直になるためである。その結果、イオンに対して働く電気的な力が系の軸に対して実質的に平行になり、イオン雲が前述のグリッドを通過するときに、イオン雲の長さや形状が歪むことが実質的になくなる。
図2は、図1と非常に似た、減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計の例示的な一実施形態である。図1との違いは、図2において機械的なグリッド30、31、及び32が3つの隔壁のうちの少なくとも1つの開口を覆うように配置されていることである。
1.グリッド30は、隔壁9の開口を覆うように配置され、このグリッドが無ければ期間T2の間、存在していた、セルA26における系の軸に沿った高電場EA,2≧EHとセルB27における系の軸に沿った低電場EB,2≦EH/10の差によって引き起こされるフリンジ電場を実質的に取り除く。
2.グリッド31は、隔壁10の開口を覆うように配置され、このグリッドが無ければ期間T3の間、存在していた、セルB27における系の軸に沿った高電場EB,3≧EHとイオン分析領域24の最初のセルであるセル29における系の軸に沿った、ほぼ同程度の高電場≧EHの差によって引き起こされるフリンジ電場を実質的に取り除く。
3.グリッド32は、隔壁5の開口を覆うように配置され、このグリッドが無ければ存在していた、イオンビーム形成領域23と、イオン源1から引き出されたイオンがイオンビーム形成領域23に押し出されるイオン加速領域における差によって引き起こされるフリンジ電場を実質的に取り除く。このようなグリッドは、また、イオンビーム形成領域23を、1つのイオン源に対して起こりうる高電圧の放電から広範囲にわたって保護する。
前述の減速イオンゲートにおける電場の取り扱いをより柔軟にするために、隔壁10のポテンシャルを変化させることができる追加のDC電源33、34とパルス電源35、36を備えることが有効である。同様に、そのようなステアリング電圧(図示なし)を減速イオンゲートの上流側あるいは下流側に位置する別の隔壁に対して印加することもできる。
フリンジ電場は減速イオンゲートを含む移動度分析計全体にわたり、隣接するセル間に悪影響を及ぼす可能性があるため、多くの場合、対象セルの入口の隔壁と出口の隔壁の間にチューブ状の追加電極を配置することによって前述のフリンジ電場を変更することも有効である。そのようなチューブ状の電極37を隔壁6と7の間に示す。ここで、そのようなチューブ状の電極のポテンシャルは対応する入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルの間の範囲内とすることが望ましい。
減速イオンゲートを含むイオン移動度分析計が外部電場の影響を受けるのを防ぐために、前述のイオン移動度分析計の周辺に遮蔽チューブ(shielding tube)38、39、及び40を配置することも有効である。前述の遮蔽チューブ38、39、及び40に異なるポテンシャルを与えることにより、遮蔽チューブを配置した周辺のセルにおける電位分布を変化させることができる。
減速イオンゲートは高強度で狭いイオン雲を形成することができるが、減速イオンゲートの内部あるいは下流側にブラッドバリー・ニールソン・ゲート(Bradbury-Nielson Gate)を配置して、その長さをさらに短くすることも有効である。そのようなブラッドバリー・ニールソン・ゲートは、例えば、セルB27の出口の隔壁である隔壁10の開口を覆うグリッド31と取り替えることができる。
前述の期間T1、T2、及びT3において上述した電場を形成するために、異なる隔壁のポテンシャルをどのように選択するかの例を図3及び4に示す。隔壁NのポテンシャルをUNとすると、イオンビーム形成領域における隔壁Nのポテンシャルを、イオン分析領域における静電ポテンシャルと同様に選択することができる。ここで、i=5, 6, 7及びi=11, 12, 13, 14, 15であり、ポテンシャルUiはポテンシャルUi+1よりも実質的にイオンを強く反発する。ただし、前述の期間T1、T2、T3の間、静電圧生成器19、20、33、34とパルス電圧生成器21、22、35、36を動作させることによって、セルAとセルBにおいて必要な電場が得られるようにポテンシャルU8, U9, U10を変化させることができる。
図3に、V1、V2、及びV3を抵抗分圧器18によって決まるイオン反発電圧とし、期間T1及びT3の間V9=V8とし、期間T2の間V9=V10とするようにV9を変化させて、隔壁8及び9のポテンシャルをU8=U7-V1及びU10=U8-V2=U11+V3に選択する一例を示す。
・ 図3(a)に期間T1における電位分布を示す。隔壁5と8の間のイオンビーム形成領域における連続的なイオンの流れを破線矢印で示す。また、期間T1の終了時点における、隔壁8と9の間のセルA26での圧縮されたイオン雲の流れを短い矢印で示す。
・ 図3(b)に期間T2における電位分布を示す。隔壁8と9の間にあるセルA26から隔壁9と10の間にあるセルB27へのイオン雲の輸送を曲線の矢印で示し、2つの実線の矢印により、セルA26に存在したイオン雲よりもセルB27におけるイオン雲が短くなっていることを示す。
・ 図3(c)に期間T3における電位分布を示す。隔壁8と9の間にあるセルB27から隔壁10と11の間にあるイオン分析領域29の最初のセルへのイオン雲の輸送を曲線の矢印で示し、2つの実線の矢印によりセルB27におけるイオン雲とイオン分析領域29の最初のセルにおけるイオン雲が同程度の長さであることを示す。破線の矢印は、異なる移動度のイオン雲が隔壁10と16の間にあるイオン分析領域を通って移動する経路を示す。
同じ電場分布は、U10=U11+V3を固定ポテンシャルとして選択し、以下の条件を満たすことによっても得られる。
・ 期間T1においてU8=U9=U10
・ 期間T2においてU8=U10+ΔV1及びU9=U10
・ 期間T3においてU8=U10及びU9=U10+ΔV1
上述した例のいずれにおいても、期間T2では、蓄積したイオン雲がセルAからセルBに移動するときにも、依然としてイオンがセルAに流れ込む。その結果、セルAから取り出されたイオン雲は小さな尾(small tail)を引くが、多くの場合これは無視できる。しかし、上述したように、期間T1の最後の数ミリ秒程度の間、イオンビーム形成領域23の最後のいくつかの隔壁のうちの1つのポテンシャルを高くしてセルAへのイオンへの流れ込みを禁止すれば、この尾を取り除くことができる。
減速イオンゲートの隔壁8、9、10のポテンシャルを適切に選択する方法には上述した例以外の方法もあり、これらの方法のいずれにもおいても、前述の時間T1、T2、及びT3の間、セルA及びセルBにおいて系の軸に沿って同様の電場を形成し、同様のイオン雲を得る。
隔壁5と16の間の電圧の差は大きく、従って、常に高電圧の放電が生じる危険がある。そのため、通常は、この電位差を減少させる手当てを施しておく。そのような方法の1つは、図4に示すように、隔壁5、6、7、8、9、10、及び11のポテンシャル(図3参照)から、常に電圧V00を差し引き、期間T3の間、この電圧V00を隔壁9、10、11に再度付与する方法である。その結果、期間T1、T2、及びT3における電位分布は図4(a), (b),及び(c)に示すようになる。しかし、この方法では、隔壁の開口をグリッドで覆う必要がある。そのようなグリッドが存在しない場合には、期間T3の間、この電圧V00をさらに隔壁8にも付与する必要がある。
上述の実施例はいずれも一例であって、これらのみに限定されない。本発明の考え方は別のタイプの装置にも直ちに適用することができる。また、例示的な実施形態に関する説明は一例であって、請求項の対象なる範囲を限定するものではなく、当業者であれば、多様な他の手段を用いたり、改良、及び変更を加えたりできることは明らかである。

Claims (29)

  1. イオンを生成するイオン源と、
    イオンを検出するイオン検出器と、
    直線状の系の軸に対して実質的に垂直に配置された実質的に平坦な多数の隔壁電極(diaphragm electrodes)であって、該系の軸は前記隔壁の開口を通っており、該隔壁は、それぞれのセルが入口の隔壁と出口の隔壁を備え、それらの間に短い領域を有する一連の複数のセルを形成するように配置されており、あるセルの出口の隔壁が、次に位置するセルの入口の隔壁と同一であり、前記複数のセルが、
    前記セルのうちの少なくとも1つを備え、そのセルの隔壁が実質的に等しい面積σ0の円形、楕円形、あるいは多角形の開口を有するイオンビーム形成領域と、
    前記セルのうちの少なくとも1つを備え、そのセルの隔壁が実質的に等しい面積であって、σ0よりも大きな面積の円形、楕円形、あるいは多角形の開口を有するイオン分析領域と、
    前記イオンビーム形成領域の下流側に位置し、前記イオン分析領域の上流側に位置する減速イオンゲートであって、該減速イオンゲートは、長さLAの最初のセルAと長さLBの最後のセルBという少なくとも2つのセルを備え、前記セルAの入口の隔壁の開口の面積は≧σ0であり、前記セルBの出口の隔壁は実質的に面積σ0よりも大きい面積の開口を有する前記イオン分析領域の最初の隔壁と同一であり、前記セルAの入口の隔壁と前記セルBの出口の隔壁の間に位置する隔壁の開口はそれらの間の面積を有している減速イオンゲート
    の3つの部分にグループ化されているイオン移動度分析計。
  2. 前記イオンビーム形成領域及び前記イオン分析領域の隔壁に対して実質的に静的なポテンシャルが印加され、該ポテンシャルによって、移動度K0のイオンが毎秒数メートルの速度であるv H =K 0 E H 順方向に移動するように選択されたEHに対して系の軸に沿った順方向の大きさ≧EHの電場によりイオンが前記イオン源から前記イオン検出器に向かって順方向に移動し、3つの異なる期間T1、T2、及びT3の間、前記減速イオンゲートのセルA及びセルB内の隔壁に対して異なるポテンシャルが印加され、
    第1の期間T1の間、セルAにおいて系の軸に沿って順方向の低電場EA,1≦EH/10が形成され、前記イオンビーム形成領域の最後のセルにおいて系の軸に沿って電場≧EHが形成され、これによって入射イオンがセルA内に向かって移動し、そこでイオンを減速して高密度のイオン雲を形成するように、前記減速イオンゲートのセルAの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルが選択され、
    さらに、第2の期間T2の間、セルBにおいて系の軸に沿った順方向の低電場EB,2≦EH/10が存在し、セルAにおいて系の軸の沿った順方向の高電場EA,2≧EHが存在し、イオン雲がセルAを出てセルBに移動し、そこで再びイオンが減速されて、期間T2の開始時のセルAにおけるイオン雲よりも短く高密度の新たなイオン雲を形成するように、前記減速イオンゲートのセルAとセルBにおける入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルが選択され、
    第3の期間T3の間、前記イオン分析領域の最初のセルにおける系の軸に沿った順方向の電場と実質的に等しい系の軸に沿った高電場EB,3≧EHがセルBに存在し、イオン雲が期間T3の開始時のイオン雲長さと形状をほぼ維持したイオン雲がその速度を変えることなくセルBを出てイオン分析領域の最初のセルに向かって移動するように、前記減速イオンゲートのセルBにおける入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルが選択されている、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  3. 前記減速イオンゲートが前記セルAと前記セルBを形成する3つの隔壁、セルAの入口の隔壁と、セルBの出口の隔壁と、セルAの出口の隔壁であってセルBの入口の隔壁と同一である隔壁と、を備え、
    セルAとセルBの両方が数個のサブセルを備え、該サブセルの複数の隔壁に対して、当該サブセルにおいてセルAにおける全体の電場EAとセルB全体における全体の電場EBに実質的に等しい順方向の電場を該サブセル内に形成するようなポテンシャルが印加される、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  4. 複数の導電性のグリッドが、前記減速イオンゲート内の前記セルA及び/又は前記セルBの出口の隔壁、及び/又は前記イオンビーム形成領域内の少なくとも1つの隔壁、及び/又は前記イオン分析領域内の少なくとも1つの隔壁を覆っており、それら複数のグリッドが、エッチングされたもの(etched grids)、織られたもの(woven grids)、あるいはハープ状のグリッド(harp grids)であって多数の平行なワイヤのみを備えるものである、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  5. 前記複数のイオングリッドのうちの少なくとも1つがブラッドバリー・ニールソン・ゲート(Bradbury-Nielson Gate)と交換されている、請求項4に記載のイオン移動度分析計。
  6. 移動度がK0±ΔKの範囲にある目的のイオンが全て減速イオンゲートを通過するように前記3つの期間T1、T2、及びT3の長さが選択されており、
    前記期間T1の終了時に最も早い移動度K0+ΔKの対象イオンであっても長さLAのセルAの終点まで到達しないように、EA,1≦EH/10であって前記期間T1の長さが≦LA/[(K0+ΔK)EA,1)]に選択され、
    前記期間T2の終了時に最も遅い移動度(K0-ΔK)の対象イオンが長さLAのセルAから出て、最も早い移動度(K0+ΔK)の対象イオンが長さのセルBの全長LBを通過しないように、EA,2≧EH及びEB,2≦EH/10で期間T2の長さが≧LA/[(K0-ΔK)EA,2)]及び≦LB/[(K0+ΔK)EB,2)]に選択されており、
    前記期間T3の終了時に最も遅い移動度K0-ΔKのイオンであってもセルBから出るように、EB,3≧EHで期間T3の長さが≧LB/[(K0-ΔK)EB,3)に選択されている、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  7. 前記期間T1の終了時よりも少し前の時点で、前記イオンビーム形成領域内の最後部の隔壁のうちの1つのポテンシャルが短時間ΔT1≪T1の間、よりイオンを反発し、前記減速イオンゲートのセルAに向かうイオンの流れが期間T1の終了前に少しの時間止められる、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  8. 前記セルA及び/又は前記セルBの少なくとも1つの隔壁のポテンシャルが、前記期間T1及び/又はT2及び/又はT3の開始時点で瞬間的には新しい値に切り替えられず、それらが最終的な値に切り替えられる前の≒100 μsという短時間の間、結果として順方向の中間的な電場を形成するような方法で新しい値に切り替えられる、請求項3に記載のイオン移動度分析計。
  9. 前記“セルB”内の入口の隔壁と出口の隔壁に対して一定のポテンシャルを印加し、セルBにおいて前記系の軸に沿った順方向の静電場≧EHを形成する、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  10. 2つのイオン雲が形成され、その2つ目に主として低い移動度のイオンが含まれるように、前記期間T3が短い期間ΔT3によって2つの期間T31とT32に分割される、及び/又は前記期間T2が待機時間ΔT2によって2つの期間T21とT22に分割される、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  11. セルBの出口の隔壁の開口内に、あるいは前記イオン分析領域の少なくとも1つの隔壁の開口内にブラッドバリー・ニールソン・ゲート(Bradbury-Nielson Gate)が配置され、高い移動度のイオンが前記ブラッドバリー・ニールソン・ゲートに到達する間の期間、該ブラッドバリー・ニールソン・ゲートに対してイオン流封鎖電圧(ion flux barring voltages)が印加される、請求項10に記載のイオン移動度分析計。
  12. イオン分析システムの少なくとも1つのセルにおいて電場が形成され、高い移動度のイオンの雲のイオンが該セルに到達する間の期間、該電場は前記系の軸に対して実質的に垂直な方向の電場成分を有し、該電場成分は、少なくとも1つのセルの少なくとも1つの隔壁を上半分の隔壁と下半分の隔壁に分割することによって、あるいは、該セル内に小さく平行な板状電極に類似の追加の固定電極(explicit extra electrodes)を追加して、該電極あるいは半分の隔壁に対して前記期間の間パルス電圧を印加して短時間の間、系の軸に対して垂直な方向の電場成分を存在させることにより得られる、請求項10に記載のイオン移動度分析計。
  13. 複数の前記セルのうちの1つの2つの隔壁の間に、実質的に円形あるいは多角形の断面を有する少なくとも1つの導電性のチューブ状の電極が、前記チューブ状の電極の軸が実質的に前記系の軸と一致するように配置されており、前記チューブ状の電極に対して、対象のセルを規定する2つの隔壁のポテンシャルの間の値、あるいはこれらのうちのいずれか1つのポテンシャルを少し超える値のポテンシャルを印加する、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  14. 前記チューブが直線状のチューブ、円錐状のチューブ、あるいはトランペット状(trumpet-like shaped)のチューブである、請求項13に記載のイオン移動度分析計。
  15. 前記チューブ状の電極に印加される前記ポテンシャルが時間とともに変化する、請求項13に記載のイオン移動度分析計。
  16. 前記チューブ状の電極の内面に小電流を流すことができるように、該チューブ状の電極が高抵抗性の材料あるいは高抵抗性の材料の層で覆われた絶縁体で形成されている、請求項13に記載のイオン移動度分析計。
  17. 前記イオン源と前記イオンビーム形成領域の間に電気レンズが配置されている、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  18. 前記電気レンズが、実質的に前記イオン源の回りに配置されたウェーネルト円筒(Wehnelt cylinder)として形成されている、請求項17に記載のイオン移動度分析計。
  19. 前記イオンビーム形成領域の1つのセルにおける前記系の軸に沿った前記順方向の静電場が、それに続くセルのうちの少なくとも1つにおける前記系の軸に沿った順方向の静電場よりも実質的に低い、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  20. 連続したセルにおける前記順方向の電場が、前記系の軸上のいくつかの点に配置された、イオンを引き付ける下流側に位置する点電荷によって形成される電場に近づくように選択されている、請求項19に記載のイオン移動度分析計。
  21. 前記減速イオンゲートのセルAの入口の隔壁の開口の面積がσ0である、請求項1に記載のイオン移動度分析計。
  22. セルAの入口の隔壁(隔壁8と呼ぶ)と、セルBの出口の隔壁(隔壁10と呼ぶ)に、それぞれ静電ポテンシャルU8及びU10が印加され、U8は、隔壁8と隔壁10の間にある全ての隔壁が取り除かれたときに形成される電場≧EHであるU10よりも大幅にイオンを反発するポテンシャルであり、一方、期間T1及びT3の間、隔壁8と、セルBの入口の隔壁であってセルAの出口の隔壁でもある隔壁(隔壁9と呼ぶ)の間に順方向の低電場≦EH/10が存在し、期間T2の間、隔壁9と隔壁10の間に順方向の低電場≦EH/10が存在するように、隔壁9のポテンシャルが変化する、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  23. 前記期間T1及びT2の間、前記イオン分析領域の最初の2つの隔壁と、前記減速イオンゲート及び前記イオンビーム形成領域において上流側に位置するそれ以外の全ての隔壁のポテンシャルからイオン反発電圧V00が差し引かれ、期間T3の間、前記イオン分析領域の最初の2つの隔壁のポテンシャルに対して前記イオン反発電圧V00が再び加えられ、また、グリッドが開口を覆うように配置されている場合にはセルBの入口の隔壁のポテンシャルに対して、前記グリッドが取り除かれた場合にはさらにセルAの入口の隔壁のポテンシャルに対しても前記イオン反発電圧が再び加えられる、請求項22に記載のイオン移動度分析計。
  24. 前記期間T1、T2、及びT3の間、セルAの入口の隔壁と出口の隔壁(これらを隔壁8、9と呼ぶ)のポテンシャルのみが変化する一方、前記イオン分析領域の最初の隔壁であって、前記セルBの出口の隔壁でもある隔壁に対して静電ポテンシャルU10が印加され、
    前記期間T1の間U8≒U9≒U10であり、
    前記期間T2の間、V1をイオン反発電圧としてU9≒U10及びU8=U10+V1であり
    前記期間T3の間、V2をイオン反発電圧としてU8≒U10及びU9=U10+V2である、請求項2に記載のイオン移動度分析計。
  25. 前記期間T1及びT2の間、前記イオン分析領域の最初の2つの隔壁と、前記減速イオンゲート及び前記イオンビーム形成領域において上流側に位置するそれ以外の全ての隔壁のポテンシャルからイオン反発電圧V00が差し引かれ、期間T3の間、前記イオン分析領域の最初の2つの隔壁のポテンシャルに対して前記イオン反発電圧V00が再び加えられ、また、グリッドが開口を覆うように配置されている場合にはセルBの入口の隔壁のポテンシャルに対して、前記グリッドが取り除かれた場合にはさらにセルAの入口の隔壁のポテンシャルに対しても前記イオン反発電圧が再び加えられる、請求項24に記載のイオン移動度分析計。
  26. イオン移動度分析計の使用方法であって、該イオン移動度分析計は、
    イオンを生成するイオン源と、
    イオンを検出するイオン検出器と、
    直線状の系の軸に対して実質的に垂直に配置された実質的に平坦な多数の隔壁電極であって、該系の軸は該イオン源から該イオン検出器へ向かう順方向に延び、かつ前記隔壁の開口を通っており、該電極は、それぞれのセルが入口の隔壁と出口の隔壁を備え、それらの間に短い領域を有するような一連の複数のセルを形成するように配置されており、あるセルの出口の隔壁が、次に位置するセルの入口の隔壁と同一である、多数の隔壁電極と
    を備え、
    該イオン移動度分析計が
    前記セルのうちの少なくとも1つを備え、そのセルの隔壁が実質的に等しい面積σ0の開口を有し、順方向の電場≧EHを形成する静的なポテンシャル上に配置されている、イオンビーム形成領域と、
    前記セルのうちの少なくとも1つを備え、そのセルの隔壁が、実質的にσ0よりも大きな面積の開口を有し、順方向の電場≧EHを形成する静的なポテンシャル上に配置されている、イオン分析領域と、
    前記イオンビーム形成領域の下流側に位置し、前記イオン分析領域の上流側に位置するイオンゲート領域であって、該イオンゲート領域は、長さLAの最初のセルAと長さLBの最後のセルBという少なくとも2つのセルを備え、前記セルAの入口の隔壁は面積σ0の開口を有する前記イオンビーム形成領域の隔壁の開口と実質的に同じ面積の開口を有しており、前記セルBの出口の隔壁は前記イオン分析領域の隔壁の開口の面積と実質的に同じ面積の開口を有しており、該イオンゲート内のそれ以外の全ての電極はその中間の面積の開口を有するイオンゲート領域
    の3つの領域にグループ化されており、
    該方法が、
    前記イオンビーム形成領域において、移動度K0の対象イオンを速度K0EH≧10m/sで移動させる電場の大きさを選択する工程と、
    前記イオン分析領域において、移動度K0の対象イオンを速度K0EH≧10m/sで移動させる電場の大きさを選択する工程と
    を含むイオン分析計の使用方法。
  27. 第1の期間T1の間、前記セルAにおいて前記系の軸に沿って、順方向の低電場EA,L≦EH/10を形成し、前記イオンビーム形成領域の最後のセルにおいて前記系の軸に沿って、順方向の電場≧EHを形成して、該セルから前記セルAに向かってイオンを押し出し、セルAにおいてイオンを減速して高密度のイオンバンチを形成するようにセルAの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルを選択する工程と、
    低電場EA,Lで移動度K0の対象イオンがセルAの長さ分を移動するのに要する時間よりも長くなるように、つまりT1≧LA/(K0EA,L)を満たすようにT1を選択する工程と
    を更に含む請求項26に記載の方法。
  28. 第2の期間T2の間、前記セルBにおいて前記系の軸に沿って低電場EB,L≦EH/10を形成し、セルAにおいて順方向の高電場EA,H≧EHを形成して、前記セルAから前記セルBに向かってイオンを押し出し、セルBにおいてイオンを減速して期間T2の開始時のセルAにおけるイオンバンチよりも短く高密度のイオンバンチを形成するようにセルA及びセルBの隔壁のポテンシャルを選択する工程と、
    高電場EA,Hで移動度K0の対象イオンがセルAの長さ分を移動するのに要する時間よりも長くなるように、つまりT2≧LA/(K0EA,H)を満たすようにT2を選択する工程と
    を更に含む請求項27に記載の方法。
  29. 第3の期間T3の間、前記セルBにおいて前記系の軸に沿って高電場EB,H≧EHを形成し、前記イオン分析領域の最初のセルにおいて前記系の軸に沿って順方向の電場≧EHを形成して、前記セルBから前記イオン分析領域の最初のセルに向かってイオンを押し出し、期間T3の開始時とほぼ同じ形状を保ったイオンバンチを形成するように、セルBの入口の隔壁と出口の隔壁のポテンシャルを選択する工程と、
    高電場EB,Hで移動度K0の対象イオンがセルBの長さ分を移動するのに要する時間よりも長くなるように、つまりT3≧LB/(K0EB,H)を満たすようにT3を選択する工程と
    を更に含む請求項28に記載の方法。
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