JP5983482B2 - α−オレフィン重合用触媒およびそれを用いるα−オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン重合用触媒およびそれを用いるα−オレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、α−オレフィン重合用触媒およびそれを用いるα−オレフィン重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、本発明は、分子量分布が比較的広く、かつ、高融点のα−オレフィン重合体の製造を可能にするα−オレフィン重合用触媒およびそれを用いるα−オレフィン重合体の製造方法に関する。
産業上、非常に重要なポリオレフィンは、チーグラーナッタ触媒の出現により、工業的に大規模に製造されている。一方、1980年に発見された、一般に4族メタロセン錯体とメチルアルミノキサンから成るメタロセン触媒は、チーグラーナッタ触媒に比べて、遷移金属当たりの活性が高く、均質な活性種であるため、規則性分布や分子量分布が狭いポリオレフィンを製造できるので、チーグラーナッタ触媒により得られるポリマーに対し、差異化したポリオレフィンを製造できる可能性があり、注目されてきた。
メタロセン錯体は、当初、遷移金属原子をシクロペンタジエニル環(共役5員環)で挟み補助配位子を有する単純な構造であったが、オレフィン重合活性を改良するために共役5員環に電子供与性置換基を配し、さらに共役環を架橋基により連結することで、規則性を制御し、特定位置に置換基を付与することで、α−オレフィン挿入時のレジオ特異性を改良し、また、インデニル環やフルオレニル環などを使用することで、生成するポリマーの分子量を向上させるなど、数多くの改良触媒が開示されている。
その代表的な技術として、共役5員環に他の共役環を縮合させたインデニル骨格やアズレニル骨格を有する架橋型メタロセン錯体において、インデニル骨格、あるいはアズレニル骨格上の4位に置換基を導入することで、重合活性や得られるポリマーの分子量さらには規則性などが向上することが報告されている(特許文献1、2参照。)。
特に、4位の置換基がフェニル基のような芳香族環である場合に、ポリマーの規則性や分子量などの向上が顕著であることが報告されている。さらに、触媒性能をいっそう向上させるために、当該芳香族環上の水素原子をさらに置換する手法がいくつか報告されている(例えば、特許文献3〜7参照。)。
上記特許文献3において、インデニル骨格の4位の置換基がアリール基であり、このアリール基に、さらに炭化水素基やハロゲン原子が置換された触媒成分としての錯体が示され、触媒活性が向上し、規則性が高いポリプロピレンが得られている。また、特許文献4においては、インデニル骨格の4位の置換基がフェニル基であり、このフェニル基に、さらに複数の炭化水素基やシリル基が置換された錯体が提案され、融点が高められたポリプロピレンが得られている。
さらに、特許文献5においては、アズレニル骨格の4位の置換基がフェニル基であり、このフェニル基の4位(パラ位)にさらにフェニル基が置換され(全体の置換基としてはビフェニリル基となる)、ビフェニリル基の2,6位などに炭化水素基又はハロゲン原子が置換された触媒錯体が提案され、規則性、融点及び分子量が高められたポリプロピレンが得られている。また、特許文献6においては、アズレニル骨格の4位の置換基がフェニル基であり、このフェニル基にさらに他の炭素環が縮合した触媒錯体が示されて規則性、融点及び分子量が高められたポリプロピレンが得られており、さらに、特許文献7においては、アズレニル骨格の4位の置換基がフェニル基であり、このフェニル基にさらにシリル基が置換された触媒錯体が示されて、規則性、融点及び分子量が高められたオレフィンポリマーが得られている。
また、上記のような、メタロセン遷移金属化合物を用いたメタロセン触媒は、活性が高く、また、得られるプロピレン系重合体は、規則性に優れていることから、特定の用途においては優れた物性を示すが、反面、分子量分布が狭く、成形加工性に劣るという欠点があった。それを解決するために、複数のメタロセン錯体を使用する触媒、例えば、特許文献8においては、4位置換基の構造が異なる二種のメタロセン錯体を使用することで、分子量分布を広げる技術が開示されている。しかし、各錯体の触媒性能が重合条件により変化するため、分子量/組成分布の制御性等に課題があった。
また、特許文献9には、メタロセン化合物、有機アルミニウムオキシ化合物、特定の金属元素を含む化合物を含むオレフィン重合用触媒により、運転安定性に優れ、高分子量、広分子量分布な重合体を高活性に重合できることが開示されている。
しかしながら、上記のような触媒では、メタロセン化合物の他に異種の金属成分を加えねばならず、また、その目的は、特許文献10に示されるような配位子交換による新たな活性点の生成を意図したものであると、考えられるが、そのような方法では、配位子交換反応は十分に進行せず、改良の効果は十分なものではなかった。また、上記特許文献9では、エチレン重合のみが開示されており、プロピレンなどのα−オレフィンを用いた場合に、融点や溶出成分にかかわる規則性が向上するといったことは、示唆されていない。
また、特許文献11には、メタロセン化合物、有機金属化合物を含む触媒の存在下、重合時にシクロペンタジエン化合物を添加する方法により、運転安定性に優れ、高分子量、広分子量分布な重合体を高活性に重合できることが開示されている。
しかしながら、上記の製造方法は、重合時、オレフィンの存在下で触媒とシクロペンタジエンを接触させることにより、特許文献10に示されるような配位子交換による新たな活性点の生成を意図したものであると、考えられるが、重合時に接触させる方法では、接触濃度が低いため、配位子交換反応は十分に進行せず、改良の効果は十分なものではなかった。また、上記特許文献11では、エチレン重合のみが開示されており、プロピレンなどのα−オレフィンを用いた場合に、融点や溶出成分にかかわる規則性が向上するといったことは、示唆されていない。
さらに、特許文献12には、メタロセン化合物、第13族元素含有化合物を含有する第一改質剤、およびシクロアルカジエンを含有する第二改質剤を用いる方法により、高活性な触媒系の製造方法およびそれを使用するオレフィン重合方法が開示されている。
しかしながら、上記触媒系の製造方法は、溶液中(均一系)において助触媒等で活性化されたメタロセン化合物を、第一改質剤と第二改質剤の相互作用により変性する方法であり、固体触媒を用いるような効率的な製造方法ではない。また、上記特許文献12では、エチレン重合のみが開示されており、プロピレンなどのα−オレフィンを用いた場合に、融点や溶出成分にかかわる規則性が向上するといったことは、示唆されていない。
特開平6−100579号公報 特開平10−226712号公報 特開平7−286005号公報 WO02/02576号(特表2004−502699号公報) 特開2000−95791号公報 特開2001−48894号公報 特開2002−12596号公報 特開2003−119212号公報 特開2009−173896号公報 特許第4008055号公報 特開2011−132330号公報 特表2004−514033号公報
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、規則性が高く、非晶性成分が少ないというシングルサイト触媒の特徴を維持しつつ、分子量分布が比較的広く、かつ、高融点のα−オレフィン重合体を一種のメタロセン錯体で製造することが可能なα−オレフィン重合用触媒、および、分子量分布が広いことで成型加工性に優れるα−オレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、特定のメタロセン触媒系において、シクロペンタジエン誘導体、好ましくは特定のシクロペンタジエン誘導体を用いることにより、メタロセン触媒でありながら比較的分子量分布が広いポリマーを生成する触媒になり、例えば、プロピレンの重合を行った場合に、分子量分布が広く、さらに高融点のものが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、少なくとも下記成分[A]〜[D]を、オレフィン非存在下で、接触させて調製してなることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
成分[A]:一般式(a1)で表される周期表4族の遷移金属化合物。
Figure 0005983482
[一般式(a1)中、E11およびE12は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Q11は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M11は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X11およびY11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
成分[B]:固体状微粒子に担持されたアルミニウムオキシ化合物[B−1]、固体状微粒子に担持された、上記遷移金属化合物[A]と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸[B−2]、およびイオン交換性層状珪酸塩[B−3]からなる化合物群から選ばれる少なくとも一種。
成分[C]:有機アルミニウム化合物。
成分[D]:シクロペンタジエン誘導体。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分[A]と成分[D]が接触する前に、予め、成分[B]と成分[D]を接触させて調製してなることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、融点(Tm)が153℃より大きいα−オレフィン重合体を製造できること特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)が105℃以上であり、且つ40℃可溶成分が0.3重量%より小さいα−オレフィン重合体を製造できること特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、成分[D]は、下記一般式(2)で表されるシクロペンタジエン誘導体であることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
Figure 0005983482
[一般式(2)中、Ea1およびEa2は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Qa1は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。]
本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、成分[B]がイオン交換性層状珪酸塩[B−3]であることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、イオン交換性層状珪酸塩[B−3]がスメクタイト族であることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、オレフィンを、成分[B]に対し、重量比で0.01〜100の範囲で予備重合を行うことを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明に係るα−オレフィン重合用触媒を用いて、α−オレフィンの重合を行うことを特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法が提供される。
本発明によれば、分子量分布が広く、規則性が高いα−オレフィン重合体を製造することができるα−オレフィン重合用触媒を提供できるという顕著な作用効果を奏する。規則性が高いことは、mm分率、異種結合量、TREF40℃可溶分などから評価できた。
また、本発明のα−オレフィン重合体の製造方法によれば、分子量分布が広いので成形加工性に優れ、規則性が高いので融点が高く、耐熱性が高いα−オレフィン重合体を得ることができる。
GPCにおけるクロマトグラムのベースラインと区間の説明の図である。
以下、本発明のα−オレフィン重合用触媒およびそれを用いるα−オレフィン重合体の製造方法について、項目毎に、詳細に説明する。
1.α−オレフィン重合用触媒の触媒成分
本発明のα−オレフィン重合用触媒、例えば、プロピレン重合用触媒は、少なくとも下記の成分[A]、[B]、[C]および[D]を、オレフィン非存在下で、接触することを必須とする。
(1)成分[A]
成分[A]は、次の一般式(a1)で表される周期表4族の遷移金属化合物、すなわち、メタロセン化合物である。
Figure 0005983482
[一般式(a1)中、E11およびE12は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Q11は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M11は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X11およびY11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
上記E11およびE12は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、アズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。
なかでも、置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、置換アズレニル基が好ましい。更に好ましくは、E11およびE12が置換アズレニル基の場合である。
11およびE12が置換シクロペンタジエニル基の場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a3)中、R21及びR24は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基であり、R22、R23、R25及びR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基である。X21及びY21は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表し、Q21は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M21は、ジルコニウムまたはハフニウムを表す。]
上記R21及びR24は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピルであり、特に好ましくはメチル基である。
また、上記R22、R23、R25及びR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フェニル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、t−ブチル、フェニルである。
一般式(a3)中、X21およびY21は、補助配位子であり、助触媒としての成分[B]と反応して、オレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。この目的が達成するものとして、X21およびY21は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。
ここで炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基とは、炭素数1〜20のトリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基である。
一般式(a3)中、Q21は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ21の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
上記一般式(a3)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がハフニウムの化合物を記載したが、同様のジルコニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(2)ジクロロ{ジフェニルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(3)ジクロロ{ジメチルゲルミレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(4)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,5−ジメチル−3−フェニルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(5)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2−エチル−3−フェニル−5−メチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(6)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリエチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(7)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,5−ジメチル−3−エチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(8)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−5−エチルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
(9)ジクロロ{ジメチルシリレンビス(2,5−ジメチル−3−i−プロピルシクロペンタジエニル)}ハフニウム、
などである。
また、E11およびE12が置換インデニル基の場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a4)中、R31及びR33は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のフェノキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、又は酸素含有複素環基、硫黄含有複素環基であり、R32及びR34は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。。X31及びY31は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表し、Q31は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M31は、ジルコニウムまたはハフニウムを表す。]
上記のR31及びR33は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ブテニル、フルオロメチル、フェニル、5−メチル−2−フリル、4,5−ジメチルフリル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、5−メチル−2−フリル、4,5−ジメチルフリルである。
また、上記のR32及びR34は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基であり、また、アリール基としては、炭素数6〜16になる範囲で、アリール環状骨格上に、1つ以上の、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基を置換基として有していてもよい。
32及びR34としては、好ましくは少なくとも1つが、フェニル基、4−i−プロピル基、4−トリメチルシリル基、4−t−ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、3,5−ジt−ブチルフェニル基、4−フェニル−フェニル基、クロロフェニル基、ナフチル基、又はフェナンスリル基であり、更に好ましくはフェニル基、4−i−プロピル基、4−トリメチルシリル基、4−t−ブチルフェニル基、4−クロロフェニル基である。また、R32及びR34は、互いに同一である場合が好ましい。
さらに、X31およびY31は、補助配位子であり、成分[B]と反応して、オレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。この目的が達成するものとしてX31とY31は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。
ここで炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基とは、炭素数1〜20のトリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基である。
また、Q31は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ31の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
上記一般式(a4)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がハフニウムの化合物を記載したが、同様のジルコニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ハフニウム、
(2)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(3)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(4)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(5)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(6)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(7)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(8)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(9)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}]ハフニウム、
(10)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−ナフチル)インデニル}]ハフニウム、
(11)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(12)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−クロロ−4−ビフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(13)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(9−フェナントリル)インデニル}]ハフニウム、
(14)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)インデニル}]ハフニウム、
(15)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(16)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−n−プロピル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(17)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(18)ジクロロ[1,1’−ジメチルゲルミレンビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(19)ジクロロ[1,1’−ジメチルゲルミレンビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(20)ジクロロ[1,1’−(9−シラフルオレン−9,9−ジイル)ビス{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(21)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−4−フェニルインデニル}]ハフニウム、
(22)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
(23)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]ハフニウム、
などである。
また、E11およびE12が置換アズレニル基の場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a5)中、R41およびR42は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基である。R43およびR44は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。Q41は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M41は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X41およびY41は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
上記R41およびR42は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピルである。
また、上記R43およびR44は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30の、好ましくは炭素数6〜24のアリール基である。好ましい例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
上記X41及びY41は、補助配位子であり、助触媒としての成分[B]と反応してオレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。したがって、この目的が達成される限りX51及びY51は、配位子の種類が制限されるものではなく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基などを示す。
41は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ41の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
さらに、上記M41は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはハフニウムである。
上記一般式(a5)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がハフニウムの化合物を記載したが、同様のジルコニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−4−ヒドロアズレニル)}ハフニウム、
(2)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(3)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(4)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(5)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(6)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(7)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(8)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(9)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(10)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(11)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(12)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(13)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(14)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(9−フェナントリル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(15)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(16)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−n−プロピル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(17)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(18)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(19)ジクロロ[1,1’−ジメチルゲルミレンビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(20)ジクロロ[1,1’−ジメチルゲルミレンビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(21)ジクロロ[1,1’−(9−シラフルオレン−9,9−ジイル)ビス{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(22)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(23)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
(24)ジクロロ[1,1’−(9−シラフルオレン−9,9−ジイル)ビス{2−エチル−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム、
などである。
また、E11およびE12が、シクロペンタジエニル基とアズレニル基である場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a6)中、R51は、炭素数1〜6の炭化水素基である。R52は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。R53、R54、R55およびR56は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。Q51は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M51は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X51およびY51は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
上記一般式(a6)中、R51は、炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピルである。
また、上記R52は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30の、好ましくは炭素数6〜24のアリール基である。
好ましい例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
上記R53、R54、R55およびR56は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基であり、具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フェニル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、t−ブチル、フェニルである。
但し、R53、R54、R55及びR56のいずれか2以上は、水素原子以外の置換基であり、かつ、R53、R54、R55及びR56のいずれか1以上は、水素原子である。
上記X51及びY51は、補助配位子であり、助触媒としての成分[B]と反応してオレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。この目的が達成するものとして、X51とY51は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基などを示す。
また、Q51は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ51の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
さらに、上記M51は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはハフニウムである。
上記一般式(a6)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がハフニウムの化合物を記載したが、同様のジルコニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(2)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(3)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(4)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(5)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(3,4−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(6)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,5−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(7)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(8)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(3,4−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(9)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,5−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(10)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−エチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(11)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−エチル−4−メチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(12)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(13)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(14)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(15)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(16)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3−ジメチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(17)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,3−ジメチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(18)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(19)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(20)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−2−i−プロピル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(21)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−i−プロピル−4−t−フェニル−2−i−プロピル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(22)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(23)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(24)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(25)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(26)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(27)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(28)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(29)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(30)ジクロロ{1,1’−メチルフェニルシリレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(31)ジクロロ{1,1’−シラシクロブテニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(32)ジクロロ{1,1’−シラシクロプロペニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(33)ジクロロ{1,1’−シラフルオレニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(34)ジクロロ{1,1’−メチルフェニルゲルミレン(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(35)ジクロロ{1,1’−ゲルマシクロブテニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(36)ジクロロ{1,1’−ゲルマシクロプロペニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(37)ジクロロ{1,1’−ゲルマフルオレニル(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウム、
(38)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(39)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(シクロプロピルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(40)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(2−メチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(41)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(42)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(シクロヘキシルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(43)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(44)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロプロピルエチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(45)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(46)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(47)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロヘキシルエチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(48)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(49)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(50)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(51)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(52)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−メチル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(53)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−i−プロピルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(54)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(55)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−s−ブチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレル)]ハフニウム、
(56)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−t−ブチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレル)]ハフニウム、
(57)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(58)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(59)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(シクロプロピルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(60)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(2−メチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(61)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(62)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(シクロヘキシルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(63)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(64)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−シクロプロピルエチル)−メチル)−シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(65)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(66)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(67)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−シクロヘキシルエチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(68)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(69)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(70)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(71)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(72)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−エチル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(73)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−i−プロピルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(74)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(75)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−s−ブチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(76)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−t−ブチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(77)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(78)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(79)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(シクロプロピルメチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(80)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(2−メチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(81)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(82)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(シクロヘキシルメチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(83)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(84)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロプロピルエチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(85)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(86)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(87)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロヘキシルエチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(88)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(89)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(90)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(91)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(92)ジクロロ[ジメチルシリレン{2−n−プロピル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(93)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−i−プロピルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(94)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(95)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−s−ブチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(96)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−t−ブチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
(97)ジクロロ[ジメチルシリレン{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム、
などである。
また、E11およびE12が、シクロペンタジエニル基とフルオレニル基の場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a7)中、R62は、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基である。R61、R63、R64、R65、R66、R67及びR68は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R65〜R68までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。Q61は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M61は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X61およびY61は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
一般式(a7)中、R62は、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基から選ばれ、R61、R63、R64、R65、R66、R67及びR68は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R65〜R68までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。
また、上記X61及びY61は、補助配位子であり、助触媒としての成分[B]と反応してオレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。この目的が達成するものとして、X61及びY61は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基などを示す。
また、上記Q61は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記Q61の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
さらに、上記M61は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはハフニウムである。
上記一般式(a7)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がジルコニウムの化合物を記載したが、同様のハフニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロジメチルメチレン(3−i−プロピルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(2)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(3)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(4)ジクロロジメチルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)シクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(5)ジクロロジメチルメチレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(6)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(7)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(8)ジクロロジメチルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(9)ジクロロジメチルメチレン(3−i−プロピル−5−エチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(10)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(11)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−エチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(12)ジクロロジメチルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−エチルシクロペンタジエニル)フルオレニル)ジルコニウム、
(13)ジクロロジメチルメチレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(14)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(15)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(16)ジクロロジメチルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(17)ジクロロジメチルメチレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(18)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(19)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(20)ジクロロジメチルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(21)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾ[b,h]フルオレニル)ジルコニウム、
(22)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(ジベンゾ[b,h]フルオレニル)ジルコニウム、
(23)ジクロロジメチルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,2,3,4,7,8,9,10−オクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウム、
(24)ジクロロジメチルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,2,3,4,7,8,9,10−オクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)ジルコニウム、
(25)ジクロロジフェニルメチレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(26)ジクロロジフェニルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(27)ジクロロジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(28)ジクロロジフェニルメチレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(29)ジクロロジメチルシリレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(30)ジクロロジメチルシリレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(31)ジクロロジメチルシリレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(32)ジクロロジメチルシリレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(33)ジクロロジフェニルシリレン(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(34)ジクロロジフェニルシリレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(35)ジクロロジフェニルシリレン(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
(36)ジクロロジフェニルシリレン(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニウム、
などである。
また、E11およびE12が、インデニル基とアズレニル基の場合には、下記の構造を例示できる。
Figure 0005983482
[一般式(a8)中、R71およびR72は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基である。R73およびR74は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。Q71は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M71は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X71およびY71は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
上記一般式(a8)中、R71およびR72は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピルである。
また、上記R73およびR74は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30の、好ましくは炭素数6〜24のアリール基である。好ましい例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
また、上記X71及びY71は、補助配位子であり、助触媒としての成分[B]と反応してオレフィン重合能を有する活性なメタロセンを生成させる。したがって、この目的が達成される限りX71及びY71は、配位子の種類が制限されるものではなく、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基などを示す。
また、Q71は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ71の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
これらの中では、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、または、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基が好ましく、アルキルシリレン基、アルキルゲルミレン基が特に好ましい。
さらに、上記M71は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはハフニウムである。
上記一般式(a8)で表されるメタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。また、中心金属がジルコニウムの化合物を記載したが、同様のハフニウム化合物も使用可能であり、種々の配位子や架橋結合基あるいは補助配位子を任意に使用しうることは自明である。
(1)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(2)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(3)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(4)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(5)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(6)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(7)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(8)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(9)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(10)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(11)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(12)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(13)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(14)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(15)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(16)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(17)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(18)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(19)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(20)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(21)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(22)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(23)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(24)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(25)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(26)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(27)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(28)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(29)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(30)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(31)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−1−ベンゾ〔e〕インデニル)(2−エチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]ハフニウム、
(32)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)]ハフニウム、
(33)ジクロロ[ジメチルシリレン(2−エチル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)]ハフニウム、
などである。
(2)成分[B]
成分[B]としては、固体状微粒子に担持したアルミニウムオキシ化合物[B−1]、固体状微粒子に担持した、上記遷移金属化合物[A]と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸[B−2]、およびイオン交換性層状珪酸塩[B−3]からなる化合物群から選ばれる少なくとも一種が用いられる。
(2−1)成分[B−1]
アルミニウムオキシ化合物[B−1]としては、具体的には次の一般式(9)、(10)又は(11)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005983482
Figure 0005983482
Figure 0005983482
上記の各一般式中、R81、R91及びR101は、それぞれ独立して、水素原子または炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6の炭化水素残基を示す。また、複数の、R81、R91及びR101は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、pは0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
一般式(9)及び(10)で表される化合物は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、これらの中では、メチルアルモキサン又はメチルイソブチルアルモキサンが好ましい。
上記のアルモキサンは、各群内および各群間で複数種併用することも可能である。そして、上記のアルモキサンは、公知の様々な条件下に調製することができる。
また、一般式(11)で表される化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと次の一般式(12)で表されるアルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。
一般式(11)、(12)中、R102及びR111は、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素残基またはハロゲン化炭化水素基を示す。
Figure 0005983482
成分[B−1]は、固体状微粒子の担体に担持して使用する。固体状微粒子については後述する。
(2−2)成分[B−2]
成分[B−2]は、固体状微粒子に担持した、前述した遷移金属化合物[A]と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸である。
具体的には、イオン性化合物としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどの陽イオンと、テトラフェニルホウ素、テトラキス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物のアニオンとの錯化物等が挙げられる。
また、ルイス酸、特に成分[A]をカチオンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホウ素化合物、例えばトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などが例示される。あるいは、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム等の金属ハロゲン化合物などが例示される。
なお、上記のルイス酸のある種のものは、成分[A]と反応して成分[A]をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物として把握することもできる。従って、上記のルイス酸およびイオン性化合物の両者に属する化合物は、何れか一方に属するものとする。
固体状微粒子については、次で説明する。
(2−3)固体状微粒子
ここで、上記の成分[B−1]および[B−2]における固体状微粒子の担体について説明する。
本発明において、固体状微粒子は、その元素組成、化合物組成については、とくに限定されない。例えば、無機または有機の化合物からなる固体状微粒子が例示できる。
無機担体としては、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ塩化マグネシウム、活性炭、無機珪酸塩等が挙げられる。あるいは、これらの混合物であってもよい。
また、有機担体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜14のα−オレフィンの重合体、スチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族不飽和炭化水素の重合体などから成る多孔質ポリマーの微粒子担体が挙げられる。あるいはこれらの混合物であってもよい。
これらの固体状微粒子担体は、通常1μm〜5mm、好ましくは5μm〜1mm、更に好ましくは10μm〜200μmの平均粒径を有する。
(2−4)成分[B−3]
成分[B−3]は、イオン交換性層状珪酸塩(以下、単に珪酸塩と略記する)である。
本発明において、原料として使用する珪酸塩は、イオン結合などによって構成される面が互いに結合力で平行に積み重なった結晶構造を有し、かつ、含有されるイオンが交換可能である珪酸塩化合物をいう。大部分の珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるため、イオン交換性層状珪酸塩以外の夾雑物(石英、クリストバライト等)が含まれることが多いが、それらを含んでもよい。珪酸塩の具体例としては、例えば、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載されている次のような層状珪酸塩が挙げられる。
すなわち、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベントナイト、パイロフィライト、タルク、緑泥石群等である。
本発明で原料として使用する珪酸塩は、主成分の珪酸塩が2:1型構造を有する珪酸塩であることが好ましく、スメクタイト族であることが更に好ましく、モンモリロナイトが特に好ましい。層間カチオンの種類は、特に限定されないが、工業原料として比較的容易に且つ安価に入手し得る観点から、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を層間カチオンの主成分とする珪酸塩が好ましい。
本発明で使用する珪酸塩は、特に処理を行うことなくそのまま用いることができるが、化学処理を施すことが好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と粘土の構造に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。本発明における化学処理としては、具体的には、次に述べる(a)酸処理、(b)塩類処理、(c)アルカリ処理、(d)有機物処理、等が挙げられる。
(a)酸処理
酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造のAl、Fe、Mg、等の陽イオンの一部または全部を溶出させることができる。
酸処理で用いられる酸は、好ましくは塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸から選択される。処理に用いる塩類および酸は、2種以上であってもよい。塩類および酸による処理条件は、特には制限されないが、通常、塩類および酸濃度は、0.1〜50重量%、処理温度は室温〜沸点、処理時間は、5分〜24時間の条件を選択して、イオン交換性層状珪酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種の化合物を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また、塩類および酸は、一般的には水溶液で用いられる。
(b)塩類処理
本発明においては、塩類で処理される前の、イオン交換性層状珪酸塩の含有する交換可能な1族金属の陽イオンの40%以上、好ましくは60%以上を、下記に示す塩類より解離した陽イオンと、イオン交換することが好ましい。
このようなイオン交換を目的とした塩類処理で用いられる塩類は、1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸および有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンとから成る化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成る群から選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンとCl、Br、I、F、PO、SO、NO、CO、C、ClO、OOCCH、CHCOCHCOCH、OCl、O(NO、O(ClO、O(SO)、OH、OCl、OCl、OOCH、OOCCHCH、CおよびCから成る群から選ばれる少なくとも一種の陰イオンとから成る化合物である。
具体的には、LiF、LiCl、LiBr、LiI、LiSO、Li(CHCOO)、LiCO、Li(C)、LiCHO、LiC、LiClO、LiPO、CaCl、CaSO、CaC、Ca(NO、Ca(C、MgCl、MgBr、MgSO、Mg(PO、Mg(ClO、MgC、Mg(NO、Mg(OOCCH、MgC等や、Ti(OOCCH、Ti(CO、Ti(NO、Ti(SO、TiF、TiCl、Zr(OOCCH、Zr(CO、Zr(NO、Zr(SO、ZrF、ZrCl、ZrOCl、ZrO(NO、ZrO(ClO、ZrO(SO)、HF(OOCCH、HF(CO、HF(NO、HF(SO、HFOCl、HFF、HFCl、V(CHCOCHCOCH、VOSO、VOCl、VCl、VCl、VBr等や、Cr(CHCOCHCOCH、Cr(OOCCHOH、Cr(NO、Cr(ClO、CrPO、Cr(SO、CrOCl、CrF、CrCl、CrBr、CrI、Mn(OOCCH、Mn(CHCOCHCOCH、MnCO、Mn(NO、MnO、Mn(ClO、MnF、MnCl、Fe(OOCCH、Fe(CHCOCHCOCH、FeCO、Fe(NO、Fe(ClO、FePO、FeSO、Fe(SO、FeF、FeCl、FeC等や、Co(OOCCH、Co(CHCOCHCOCH、CoCO、Co(NO、CoC、Co(ClO、Co(PO、CoSO、CoF、CoCl、NiCO、Ni(NO、NiC、Ni(ClO、NiSO、NiCl、NiBr等や、Zn(OOCCH、Zn(CHCOCHCOCH、ZnCO、Zn(NO、Zn(ClO、Zn(PO、ZnSO、ZnF、ZnCl、AlF、AlCl、AlBr、AlI、Al(SO、Al(C、Al(CHCOCHCOCH、Al(NO、AlPO、GeCl、GeBr、GeI等が挙げられる。
(c)アルカリ処理
アルカリ処理で用いられる処理剤としては、LiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)、Ca(OH)、Sr(OH)、Ba(OH)などが例示される。
(d)有機物処理
また、有機物処理に用いられる有機物は、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、トリフェニルホスホニウム、等が挙げられる。
さらに、有機物処理剤を構成する陰イオンとしては、塩類処理剤を構成する陰イオンとして例示した陰イオン以外にも、例えば、ヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレートなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。
これらイオン交換性層状珪酸塩には、通常、吸着水および層間水が含まれる。本発明においては、これらの吸着水および層間水を除去して、成分[B]として使用するのが好ましい。
イオン交換性層状珪酸塩の吸着水および層間水の加熱処理方法は、特に制限されないが、層間水が残存しないように、また、構造破壊を生じないよう条件を選ぶことが望ましい。加熱時間は0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、除去した後の成分bの水分含有率が、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2時間脱水した場合の水分含有率を0重量%とした時、3重量%以下、好ましくは1重量%以下、であることが好ましい。
以上のように、本発明において、成分[B]として、特に好ましいものは、塩類処理および/または酸処理を行って得られた、水分含有率が3重量%以下の、イオン交換性層状珪酸塩である。
イオン交換性層状珪酸塩は、触媒形成または触媒として使用する前に、後述する成分[C]で処理を行うことが可能で、好ましい。イオン交換性層状珪酸塩1gに対する成分[C]の使用量に制限は無いが、通常20mmol以下、好ましくは0.5mmol以上、10mmol以下で行う。処理温度や時間の制限は無く、処理温度は、通常0℃以上、70℃以下、処理時間は10分以上、3時間以下で行う。処理後に洗浄することも可能で、好ましい。溶媒は後述する予備重合やスラリー重合で使用する溶媒と同様の炭化水素溶媒を使用する。
また、成分[B]は、平均粒径が5μm以上の球状粒子を用いるのが好ましい。粒子の形状が球状であれば、天然物あるいは市販品をそのまま使用してもよいし、造粒、分粒、分別等により粒子の形状および粒径を制御したものを用いてもよい。
ここで用いられる造粒法は、例えば攪拌造粒法、噴霧造粒法が挙げられるが、市販品を利用することもできる。
また、造粒の際に、有機物、無機溶媒、無機塩、各種バインダ−を用いてもよい。
上記のようにして得られた球状粒子は、重合工程での破砕や微粉の生成を抑制するためには、0.2MPa以上、特に好ましくは0.5MPa以上の圧縮破壊強度を有することが望ましい。このような粒子強度の場合には、特に予備重合を行う場合に、粒子性状改良効果が有効に発揮される。
上述の成分[B]の中で、特に好ましいものは、[B−3]イオン交換性層状珪酸塩である。
本発明に係るプロピレン重合用触媒において、[B−1]固体状微粒子に担持したアルミニウムオキシ化合物、[B−2]固体状微粒子に担持した、成分[A]と反応して成分[A]をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸、あるいは、[B−3]イオン交換性層状珪酸塩微粒子は、それぞれ単独に成分[B]として使用される他、これらの3成分を適宜組み合わせても、使用することができる。
(3)成分[C]
成分[C]としては、有機アルミニウム化合物が用いられる。本発明においては、次の一般式:
AlR71 3−q ・・・・(13)
で示される有機アルミニウム化合物が好適である。
本発明では、この式で表される化合物を単独で、または複数種混合してあるいは併用して使用することができることは言うまでもない。この式中、R71は、炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Zは、ハロゲン、水素、アルコキシ基、アミノ基を示す。qは0より大きくかつ3までの数である。R71としては、アルキル基が好ましく、また、Zは、それがハロゲンの場合には塩素が、アルコキシ基の場合には炭素数1〜8のアルコキシ基が、アミノ基の場合には炭素数1〜8のアミノ基が、好ましい。
好ましい有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げられる。
これらのうち、好ましくは、q=3のトリアルキルアルミニウムおよびジアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、R71が炭素数1〜8であるトリアルキルアルミニウムである。
(4)成分[D]
本発明のα−オレフィン重合用触媒では、成分[D]として、シクロペンタジエン誘導体が用いられる。シクロペンタジエン誘導体には、金属錯体を含まないものとする。
上記シクロペンタジエン誘導体とは、シクロペンタジエン、インデン、フルオレンまたはアズレンであり、それぞれ置換基を有していてもよい。置換基としては、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基であり、また、アリール基としては、炭素数6〜16になる範囲で、アリール環状骨格上に、1つ以上の、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基を置換基として有していてもよい。
置換基の具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フリル、2−メチルフリル、フェニル基、4−i−プロピルフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、3,5−ジt−ブチルフェニル基、4−フェニル−フェニル基、クロロフェニル基、ナフチル基、又はフェナンスリル基等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、フリル、2−メチルフリル、フェニル基、4−i−プロピルフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基である。
シクロペンタジエン誘導体について、具体的に示せば、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、プロピルシクロペンタジエン、イソプロピルシクロペンタジエン、ブチルシクロペンタジエン、イソブチルシクロペンタジエン、t−ブチルシクロペンタジエン、ヘキシルシクロペンタジエン、オクチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、メチルエチルシクロペンタジエン、メチルプロピルシクロペンタジエン、メチルブチルシクロペンタジエン、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、インデン、メチルインデン、エチルインデン、プロピルインデン、ブチルインデン、4−メチル−1−インデン、4,7−ジメチルインデン、4,5,6,7−テトラハイドロインデン、アズレン、メチルアズレン、エチルアズレン、フルオレン、メチルフルオレンのような炭素数7〜24のシクロポリエン又は置換シクロポリエン等が挙げられる。
また、シクロペンタジエン誘導体は、二つ以上のシクロペンタジエニル環が架橋基により架橋していてもよく、下記の構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 0005983482
[一般式(2)中、Ea1およびEa2は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Qa1は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。]
上記Ea1およびEa2は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。なかでも、置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基が好ましく、特に好ましくは、置換インデニル基である。
また、上記シクロペンタジエン誘導体同士は、架橋していてもよく、下記の構造1を例示することができる。
Figure 0005983482
[上記構造1中、R121、R122、R123、R124、R125、R126、R127及びR128は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基である。Q121は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、シクロペンタジエニル基における二重結合の位置のみが異なる
異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、シクロペン
タジエニル基における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそ
れらの混合物であっても良い。]
上記構造1中、R121、R122、R123、R124、R125、R126、R127及びR128は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フリル、2−メチルフリル等が挙げられ、好ましくはメチル基である。
また、Q121は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ121の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造1で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)ジメチル[ビス(2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(2)ジメチル[ビス(2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(3)[ビス(2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(4)[ビス(2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(5)ジメチル[ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(6)ジメチル[ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(7)[ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(8)[2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(9)ジメチル[ビス(2,3,5−トリメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(10)ジメチル[ビス(2,3,5−トリメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(11)[ビス(2,3,5−トリメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(12)[ビス(2,3,5−トリメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(13)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−フェニル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(14)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−フェニル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(15)[ビス(2,5−ジメチル−3−フェニル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(16)[ビス(2,5−ジメチル−3−フェニル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(17)ジメチル[ビス(2−エチル−3−フェニル−5−メチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(18)ジメチル[ビス(2−エチル−3−フェニル−5−メチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(19)[ビス(2−エチル−3−フェニル−5−メチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(20)[ビス(2−エチル−3−フェニル−5−メチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(21)ジメチル[ビス(2,3,5−トリエチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(22)ジメチル[ビス(2,3,5−トリエチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(23)[ビス(2,3,5−トリエチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(24)[ビス(2,3,5−トリエチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(25)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(26)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(27)[ビス(2,5−ジメチル−3−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(28)[ビス(2,5−ジメチル−3−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(29)ジメチル[ビス(2,3−ジメチル−5−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(30)ジメチル[ビス(2,3−ジメチル−5−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(31)[ビス(2,3−ジメチル−5−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(32)[ビス(2,3−ジメチル−5−エチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
(33)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−i−プロピル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]シラン、
(34)ジメチル[ビス(2,5−ジメチル−3−i−プロピル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(35)[ビス(2,5−ジメチル−3−i−プロピル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]メタン、
(36)[ビス(2,5−ジメチル−3−i−プロピル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)]エタン、
などである。
また、下記の構造2を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造2中、R131及びR133は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基を示す。R132及びR134は、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。Q131は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、インデニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、インデニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記R131及びR133は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フリル、2−メチルフリル等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、フリル、2−メチルフリルである。
また、上記のR132およびR134は、水素原子、またはハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基であり、また、アリール基としては、炭素数6〜16になる範囲で、アリール環状骨格上に、1つ以上の、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基を置換基として有していてもよい。
具体例としては、フェニル基、4−i−プロピルフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、3,5−ジt−ブチルフェニル基、4−フェニル−フェニル基、クロロフェニル基、ナフチル基、又はフェナンスリル基等が挙げられ、好ましくは。フェニル基、4−i−プロピルフェニル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基である。
また、Q131は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ131の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造2で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)ジメチル[ビス{2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(2)ジメチル[ビス{2−(2−チエニル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(3)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(4)ジフェニル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(5)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]ゲルマニウム、
(6)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−チエニル)−4−フェニル−インデニル}]ゲルマニウム、
(7)ジメチル[ビス{2−(5−t−ブチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(8)ジメチル[ビス{2−(5−トリメチルシリル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(9)ジメチル[ビス{2−(5−フェニル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(10)ジメチル[ビス{2−(4,5−ジメチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(11)ジメチル[ビス{2−(2−ベンゾフリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(12)ジメチル[ビス{2−(2−フルフリル)−4−フェニル−インデニル}]シラン、
(13)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−クロロフェニル)−インデニル}]シラン、
(14)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−フルオロフェニル)−インデニル}]シラン、
(15)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−インデニル}]シラン、
(16)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}]シラン、
(17)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}]シラン、
(18)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−インデニル}]シラン、
(19)ジメチル[ビス{2−(2−フリル)−4−(1−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(20)ジメチル[ビス{2−(2−フリル)−4−(2−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(21)ジメチル[ビス{2−(2−フリル)−4−(2−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(22)ジメチル[ビス{2−(2−フリル)−4−(9−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(23)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(1−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(24)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(2−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(25)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(2−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(26)ジメチル[ビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(9−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(27)ジメチル[ビス{2−(5−t−ブチル−2−フリル)−4−(1−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(28ジメチル[ビス{2−(5−t−ブチル−2−フリル)−4−(2−ナフチル)−インデニル}]シラン、
(29)ジメチル[ビス{2−(5−t−ブチル−2−フリル)−4−(2−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(30)ジメチル[ビス{2−(5−t−ブチル−2−フリル)−4−(9−フェナンスリル)−インデニル}]シラン、
(31)ジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}シラン、
(32)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)インデニル}]シラン、
(33)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル}]シラン、
(34)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]シラン、
(35)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]シラン、
(36)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]シラン、
(37)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]シラン、
(38)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]シラン、
(39)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}]シラン、
(40)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−ナフチル)インデニル}]シラン、
(41)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)インデニル}]シラン、
(42)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−クロロ−4−ビフェニル)インデニル}]シラン、
(43)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(9−フェナントリル)インデニル}]シラン、
(44)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)インデニル}]シラン、
(45)ジメチル[ビス{2−エチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)インデニル}]シラン、
(46)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)インデニル}]ゲルマニウム、
(47)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル}]ゲルマニウム、
などである。
また、下記の構造3を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造3中、R141、R142、R143、R144、R145、R146、R147及びR148は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R141〜R144とR145〜R148までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。Q141は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。]
上記Q141は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ141の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造3で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)1,2−ジ(9H−フルオレン−9−イル)エタン、
(2)ジ(9H−フルオレン−9−イル)(ジメチル)シラン、
(3)ジ(9H−フルオレン−9−イル)(ジフェニル)シラン、
(4)1−{2,7−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}−2−(9H−フルオレン−9−イル)エタン、
(5){2,7−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジメチル)シラン、
(6){2,7−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジフェニル)シラン、
(7)1−{3,6−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}−2−(9H−フルオレン−9−イル)エタン、
(8){3,6−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジメチル)シラン、
(9){3,6−ジt−ブチル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジフェニル)シラン、
(10)1−{2,7−ジフェニル(9H−フルオレン−9−イル)}−2−(9H−フルオレン−9−イル)エタン、
(11){2,7−ジフェニル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジメチル)シラン、
(12){2,7−ジフェニル(9H−フルオレン−9−イル)}(9H−フルオレン−9−イル)(ジフェニル)シラン、
(13)1−((12H−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,2,3,4,7,8,9,10−オクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)−2−(9H−フルオレン−9−イル)エタン、
(14)(12H−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,2,3,4,7,8,9,10−オクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル(9H−フルオレン−9−イル)(ジメチル)シラン、
(15)(12H−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,2,3,4,7,8,9,10−オクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン−12−イル)(9H−フルオレン−9−イル)(ジフェニル)シラン、
などである。
また、下記の構造4を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造4中、R151およびR152は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。R153およびR154は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。Q151は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、アズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、アズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記R151およびR152は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。
具体的な例としては、メチル、エチル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピルである。
上記R153およびR154は、それぞれ独立して、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。
具体例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
また、Q151は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ151の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造4で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)ジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニル−4−ヒドロアズレニル)}シラン、
(2)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(3)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(4)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(5)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(6)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(7)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(8)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(9)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(10)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(11)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(12)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(13)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(14)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(9−フェナントリル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(15)ジメチル[ビス2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(16ジメチル[ビス{2−n−プロピル−4−(3−クロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(17)ジメチル[ビス{2−エチル−4−(3−クロロ−4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(18)ジメチル[ビス{2−エチル−4−(3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(19)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]ゲルマニウム、
(20)ジメチル[ビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ゲルマニウム、
(21)9,9−ビス{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]−9−シラフルオレン、
(22)ジメチル[ビス{2−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(23)ジメチル[ビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4−ヒドロアズレニル}]シラン、
(24)9,9−ビス{2−エチル−4−(3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]−9−シラフルオレン、
などである。
また、下記の構造5を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造5中、R161は、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。R162は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。R163、R164、R165およびR166は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。Q161は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、シクロペンタジエニル基とアズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、シクロペンタジエニル基とアズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記構造5中、R161は、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピルである。
また、上記R162は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。具体的な例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
また、上記R163、R164、R165およびR166は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基であり、具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フェニル等が挙げられ、好ましくは、メチル基である。
161は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、Q161は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ161の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造5で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)ジメチル{(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(2)ジメチル{(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(3)ジメチル{(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(4)ジメチル{(2,3−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(5)ジメチル{(3,4−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(6)ジメチル{(2,5−ジt−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(7)ジメチル{(2,3−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(8)ジメチル{(3,4−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(9)ジメチル{(2,5−ジフェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(10)ジメチル{(2−メチル−4−エチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(11)ジメチル{(2−エチル−4−メチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(12)ジメチル{(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(13)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(14)ジメチル{(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(15)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(16)ジメチル{(2,3−ジメチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(17)ジメチル{(2,3−ジメチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(18)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(19)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(20)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−2−i−プロピル−4H−アズレニル)}シラン、
(21)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−i−プロピル−4−t−フェニル−2−i−プロピル−4H−アズレニル)}シラン、
(22)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}シラン、
(23)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}シラン、
(24)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル)}シラン、
(25)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル)}シラン、
(26)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}シラン、
(27)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチル−4H−アズレニル)}シラン、
(28)ジメチル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニル)}シラン、
(29)ジメチル{(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニル)}シラン、
(30)メチルフェニル{(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラン、
(31)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラシクロブタン、
(32)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラシクロペンタン、
(33)9−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−9−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}シラフルオレン、
(34)メチルフェニル(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ゲルマニウム、
(35)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ゲルマシクロブタン、
(36)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ゲルマシクロペンタン、
(37)9−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−9−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ゲルマフルオレン、
(38)ジメチル[{2−メチル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(39)ジメチル[{2−メチル−4−(シクロプロピルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(40)ジメチル[{3−(2−メチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(41)ジメチル[{2−メチル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(42)ジメチル[{2−メチル−4−(シクロヘキシルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(43)ジメチル[{2−メチル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(44)ジメチル[{3−(1−シクロプロピルエチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(45)ジメチル[{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(46)ジメチル[{2−メチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(47)ジメチル[{3−(1−シクロヘキシルエチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(48)ジメチル[{2−メチル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(49)ジメチル[{2−メチル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(50)ジメチル[{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(51)ジメチル[{2−メチル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(52)ジメチル[{2−メチル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(53)ジメチル[{3−(1−i−プロピルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(54)ジメチル[{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(55)ジメチル[{3−(1−s−ブチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレル)]シラン、
(56)ジメチル[{3−(1−t−ブチルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレル)]シラン、
(57)ジメチル[{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(58)ジメチル[{2−エチル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(59)ジメチル[{2−エチル−4−(シクロプロピルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(60)ジメチル[{3−(2−メチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(61)ジメチル[{2−エチル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(62)ジメチル[{2−エチル−4−(シクロヘキシルメチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(63)ジメチル[{2−エチル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(64)ジメチル[{2−エチル−4−(1−シクロプロピルエチル)−メチル)−シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(65)ジメチル[{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(66)ジメチル[{2−エチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(67)ジメチル[{2−エチル−4−(1−シクロヘキシルエチル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(68)ジメチル[{2−エチル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(69)ジメチル[{2−エチル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(70)ジメチル[{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(71)ジメチル[{2−エチル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(72)ジメチル[{2−エチル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(73)ジメチル[{3−(1−i−プロピルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(74)ジメチル[{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(75)ジメチル[{3−(1−s−ブチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(76)ジメチル[{3−(1−t−ブチルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(77)ジメチル[{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−エチルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(78)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(2−メチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(79)ジメチル[{3−(シクロプロピルメチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(80)ジメチル[{3−(2−メチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(81)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(2,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(82)ジメチル[{3−(シクロヘキシルメチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(83)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1,2−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(84)ジメチル[{3−(1−シクロプロピルエチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(85)ジメチル[{3−(1,2−ジメチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(86)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(87)ジメチル[{3−(1−シクロヘキシルエチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(88)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1−i−プロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(89)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1−シクロプロピルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(90)ジメチル[{3−(1−エチル−2−メチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(91)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1−t−ブチルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(92)ジメチル[{2−n−プロピル−4−(1−シクロヘキシルプロピル)シクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(93)ジメチル[{3−(1−i−プロピルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(94)ジメチル[{3−(1−シクロプロピルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(95)ジメチル[{3−(1−s−ブチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(96)ジメチル[{3−(1−t−ブチルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
(97)ジメチル[{3−(1−シクロヘキシルブチル)−5−n−プロピルシクロペンタジエニル}(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]シラン、
などである。
また、下記の構造6を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造6中、R171、R172、R173、R174、R175、R176、R177及びR178は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R175〜R178までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。Q171は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、シクロペンタジエニル基における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、シクロペンタジエニル基における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記構造6中、Q171は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ171の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造6で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)2−(3−i−プロピルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(2)2−(3−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(3)2−(3−トリメチルシリルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(4)2−{3−(t−ブチルジメチルシリル)シクロペンタジエニル}−2’−フルオレニルプロパン、
(5)2−(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(6)2−(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(7)2−(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(8)2−{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル}−2’−フルオレニルプロパン、
(9)2−(3−i−プロピル−5−エチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(10)2−(3−t−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(11)2−(3−トリメチルシリル−5−エチルシクロペンタジエニル)−2’−フルオレニルプロパン、
(12)2−{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−エチルシクロペンタジエニル}−2’−フルオレニルプロパン、
(13)2−(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(14)2−(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(15)2−(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(16)2−{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル}−2’−(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(17)2−(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(18)2−(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(19)2−(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(20)2−{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル}−2’−(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(21)2−(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(ジベンゾ[b,e]フルオレニル)プロパン、
(22)2−(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(ジベンゾ[b,e]フルオレニル)プロパン、
(23)2−(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(2,2,5,5,8,8,11,11−オクタメチル−2,3,4,5,8,9,10,11−オクタヒドロジベンゾ[b,e]フルオレニル)プロパン、
(24)2−(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2’−(2,2,5,5,8,8,11,11−オクタメチル−2,3,4,5,8,9,10,11−オクタヒドロジベンゾ[b,e]フルオレニル)プロパン、
(25)ジフェニル(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)プロパン、
(26)ジフェニル(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)メタン、
(27)ジフェニル(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)メタン、
(28)ジフェニル{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)メタン、
(29)ジメチル(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(30)ジメチル(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(31)ジメチル(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(32)メチル(3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(33)ジフェニル(3−i−プロピル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(34)ジフェニル(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(35)ジフェニル(3−トリメチルシリル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
(36)ジフェニル{3−(t−ブチルジメチルシリル)−5−メチルシクロペンタジエニル}(3,6−ジt−ブチルフルオレニル)シラン、
などである。
また、下記の構造7を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造7中、R181およびR182は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基であり、R183およびR184は、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。Q181は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、インデニル基とアズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、インデニル基とアズレニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記R181およびR182は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基を示す。
具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フリル、2−メチルフリル等が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、フリル、2−メチルフリルである。
また、上記のR183およびR184は、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基であり、また、アリール基としては、炭素数6〜16になる範囲で、アリール環状骨格上に、1つ以上の、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基を置換基として有していてもよい。
具体例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
また、Q181は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ181の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造7で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]シラン、
(2)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]シラン、
(3)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(4)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(5)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(6)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(7)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(8)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(9)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(10)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(11)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(12)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(13)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(14)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(15)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]シラン、
(16)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−フェニル−4H−1−アズレニル)]シラン、
(17)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(18)ジメチル[(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−1−アズレニル)]シラン、
(19)ジメチル[(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)]シラン、
(20)ジメチル[(2−エチル−1−インデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−アズレニル)]シラン、
などである。
また、下記の構造8を例示できる。
Figure 0005983482
[上記構造8中、R191は、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基である。R192は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30のアリール基である。R193、R194、R195およびR196は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基である。Q191は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、シクロペンタジエニル基とインデニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、それらのうちの一種のみ例示してあるが、シクロペンタジエニル基とインデニル基中の5員環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。]
上記R191は、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、または窒素、酸素もしくは硫黄を含有する炭素数4〜16の複素環基である。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フリル、2−メチルフリル等が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、フリル、2−メチルフリルである。
また、上記R192は、ハロゲン、ケイ素、あるいは、これらから選択される複数のヘテロ元素を含有してもよい炭素数6〜30の、好ましくは炭素数6〜24のアリール基である。
具体的な例としては、フェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−i−プロピルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−トリメチルシリルフェニル、4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)、4−(2−クロロ−4−ビフェニリル)、1−ナフチル、2−ナフチル、4−クロロ−2−ナフチル、3−メチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル、3,5−ジクロロ−4−トリメチルシリルフェニル等が挙げられる。
上記R193、R194、R195およびR196は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6の炭化水素基であり、具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、フェニル等が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピルである。
上記Q191は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。また、Q191は、二つの五員環を結合する、炭素数1または2の炭素を介して二つの共役五員環配位子を架橋する炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基の何れかを示す。上述のシリレン基またはゲルミレン基上に2個の炭化水素基が存在する場合は、それらが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
上記のQ191の具体例としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、等のアルキレン基;ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基;シリレン基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン等の(アルキル)(アリール)シリレン基;ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基;テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基;ゲルミレン基;上記の2価の炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基のケイ素をゲルマニウムに置換したアルキルゲルミレン基;(アルキル)(アリール)ゲルミレン基;アリールゲルミレン基などを挙げることができる。
上記構造8で表される化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
ただし、煩雑な多数の例示を避けて代表的例示化合物のみ記載した。
(1)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−フェニル−インデニル}エタン、
(2)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(3)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(4)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(5)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(6)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(7)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(8)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(9)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(10)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(11)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(12)1−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(13)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(14)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(15)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(16)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(17)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(18)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(19)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(20)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(21)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(22)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(23)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(24)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(25)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(26)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(27)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(28)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(29)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(30)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(31)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(32)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(33)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(34)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(35)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(36)(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(37)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−フェニル−インデニル}エタン、
(38)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(39)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(40)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(41)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(42)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(43)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(44)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(45)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(46)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(47)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(48)1−(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(49)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(50)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(51)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(52)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(53)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(54)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(55)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(56)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(57)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(58)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(59)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(60)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(61)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(62)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(63)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(64)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(65)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(66)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(67)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(68)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(69)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(70)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(71)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(72)(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(73)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−フェニル−インデニル}エタン、
(74)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(75)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(76)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(77)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(78)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(79)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(80)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(81)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}エタン、
(82)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}エタン、
(83)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}エタン、
(84)1−(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル)−2−{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}エタン、
(85)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(86)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(87)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(88)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(89)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(90)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(91)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(92)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(93)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジメチル)シラン、
(94)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(95)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(96)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジメチル)シラン、
(97)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(98)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(99)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(100)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−メチル−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(101)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(102)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(103)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(104)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(105)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(106)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(107)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
(108)(2−メチル−4−フェニルシクロペンタジエニル){2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリメチルシリル)−インデニル}(ジフェニル)シラン、
などである。
2.α−オレフィン重合用触媒の製造方法
本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記の成分[A]、成分[B]、成分[C]及び成分[D]を、オレフィンの非存在下、同時にもしくは連続的に、あるいは一度にもしくは複数回にわたって、接触させることによって、形成させることができる。
また、成分[A]または成分[D]を、成分[B]と接触させる場合に、成分[C]を同時にまたは連続的に、あるいは一度にもしくは複数回にわたって、接触させてもよい。
また、成分[A]、成分[B]、成分[C]及び成分[D]の各成分は、それぞれ一種類を用いてもよく、二種類以上を併用して用いてもよい。
接触順序としては、合目的的な任意の組み合わせが可能であるが、特に好ましいものを各成分について示せば、以下のとおりである。
(1)予め成分[C]と接触させた成分[B]に、成分[D]を接触させた接触生成物に、さらに、成分[C]を接触させた後、成分[A]を接触させる方法、
(2)予め成分[C]と接触させた成分[B]に、成分[A]を接触させた接触生成物に、さらに、成分[C]を接触させた後、成分[D]を接触させる方法、
(3)予め成分[C]と接触させた成分[D]を成分[B]に接触させた接触生成物に、予め成分[C]と接触させた成分[A]を接触させる方法、
(4)予め成分[C]と接触させた成分[A]を成分[B]に接触させた接触生成物に、予め成分[C]と接触させた成分[D]を接触させる方法、
(5)予め成分[C]と接触させた成分[B]に、成分[D]を接触させた接触生成物に、成分[A]を接触させる方法、
(6)予め成分[C]と接触させた成分[B]に、成分[A]を接触させた接触生成物に、成分[D]を接触させる方法、
(7)予め成分[C]と接触させた成分[B]に、成分[A]と成分[D]を同時に接触させる方法、
である。
本発明に係る規則性向上効果は、以下の反応機構によるものと、考察している。
すなわち、通常、メタロセン化合物は、助触媒成分、必要に応じて有機アルミニウム成分により活性化されて重合活性点を形成する。ことのき、メタロセン化合物は、カチオン種となって、助触媒とイオン対を形成することにより、安定した活性点となっている。
ところで、本発明では、そのようなメタロセンカチオン種と助触媒のイオン対との間に、シクロペンタジエンが介在することにより、活性点近傍が立体的、電子的に変化して、新たな活性点が生まれる。また、そのような活性点は、立体的に修飾されることにより規則性が高いという特徴を有すると、考えられる。
そこで、本発明においては、成分[A]のメタロセン化合物と成分[B]の助触媒化合物が接触する前に、成分[D]のシクロペンタジエン化合物類が、そのどちらかと接触することが必要であり、特に成分[B]の固体のもつ吸着作用を利用して、成分[D]のシクロペンタジエン化合物を予め接触させた場合に、最も効果を発揮すると考えられる。
したがって、上記成分の接触方法としては、好ましくは(1)予め成分[C]の有機アルミニウム化合物と接触させた成分[B]に、成分[D]を接触させた接触生成物に、さらに、成分[C]を接触させた後、成分[A]を接触させる方法である。
各成分の接触は、脂肪族炭化水素あるいは芳香族炭化水素溶媒中で、行うのが普通である。接触温度は、特に限定されないが、−20℃〜150℃の間で行うが、好ましくは0℃〜60℃の間で行い、更に好ましくは10℃〜30℃の間である。
本発明で使用する成分[A]、[B]、[C]および[D]の使用量は、任意である。例えば、成分[B]に対する成分[A]の使用量は、成分[B]1gに対し、好ましくは0.1μmol〜100μmol、特に好ましくは0.5μmol〜50μmolの範囲である。また、成分[B]に対する成分[D]の使用量は、成分[B]1gに対し、好ましくは0.1μmol〜1000μmol、特に好ましくは0.5μmol〜500μmolの範囲である。但し、成分[A]に対する[D]のモル比率[D]/[A]は、0.1〜99.0であり、好ましくは1.0〜10.0である。
また、成分[A]または成分[D]に対する成分[C]の量は、モル比で、好ましくは0.01〜5×10、特に好ましくは0.1〜1×10、の範囲内である。
また、本発明に係る触媒は、これにオレフィンを接触させて少量重合されることからなる予備重合を実施することができる。
そこで予備重合するポリマー量は、成分[B]に対し重量比で、好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.1以上であり、上限は、経済性や取り扱いのためには100以下、さらに好ましくは50以下である。ここで成分[B]に対するポリマーの重量比のことを予備重合倍率と表現することもある。
また、予備重合に使用するオレフィンは、特に限定はないが、プロピレン、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等を例示することができ、好ましくはプロピレンである。
オレフィンのフィード方法は、オレフィンを反応槽に定速的にあるいは定圧状態になるように維持するフィード方法やその組み合わせ、段階的な変化をさせる等、任意の方法が可能である。予備重合温度、時間は、特に限定されないが、各々−20℃〜100℃、5分〜24時間の範囲であることが好ましい。また、予備重合時に成分[C]を添加、又は追加することもできる。また、予備重合終了後に洗浄することも可能である。
なお、本発明で使用する触媒には、成分[A]、[B]、[C]、[D]の成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられるポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、チタニア等の無機酸化物の固体等を添加してもよい。
3.触媒の使用/プロピレン重合
重合様式は、前記成分[A]、成分[B]、成分[C]及び成分[D]を含むα−オレフィン重合用触媒とモノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式を採用し得る。
具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずにプロピレンを溶媒として用いる、所謂バルク法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いずに各モノマーをガス状に保つ気相法などが採用できる。また、連続重合、回分式重合を行う方法も適用される。また、単段重合以外に、2段以上の多段重合することも可能である。
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられる。
また、重合温度は、0℃以上150℃以下である。特に、バルク重合を用いる場合には、40℃以上が好ましく、更に好ましくは50℃以上である。また上限は、80℃以下が好ましく、更に好ましくは75℃以下である。
さらに、気相重合を用いる場合には、40℃以上が好ましく、更に好ましくは50℃以上である。また上限は100℃以下が好ましく、更に好ましくは90℃以下である。
重合圧力は、1.0MPa以上5.0MPa以下である。特に、バルク重合を用いる場合には、1.5MPa以上が好ましく、更に好ましくは2.0MPa以上である。また上限は、4.0MPa以下が好ましく、更に好ましくは3.5MPa以下である。
さらに、気相重合を用いる場合には、1.0MPa以上が好ましく、更に好ましくは1.5MPa以上である。また上限は3.0MPa以下が好ましく、更に好ましくは2.5MPa以下である。
さらに、分子量調節剤として、また、活性向上効果のために、補助的に水素をプロピレンに対して、モル比で1.0×10−6以上、1.0×10−2以下の範囲で用いることができる。
また、モノマーとしてプロピレンを用いる場合には、プロピレン以外に、炭素数2〜20程度のオレフィン又はα−オレフィンをコモノマーとして使用する共重合を行ってもよい。プロピレン系重合体中の(総)コモノマー含量は、0モル%以上、20モル%以下の範囲であり、上記コモノマーを複数種使用することも可能である。具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンである。中でも好ましいコモノマーの例は、エチレンである。この時、剛性の高い重合体を得るためには、重合体中に含まれるエチレンを5モル%以下で用いるのが好ましい。より好ましくは1モル%以下になるように、エチレンを用いるのがよく、更に好ましくはプロピレン単独重合である。
4.プロピレン系重合体の分析/物性評価
本発明のα−オレフィン重合用触媒を用いて、製造できるプロピレン系重合体は、その触媒の製造方法(または調製方法)の特徴により、メタロセンカチオン種と助触媒のイオン対との間に、シクロペンタジエンが介在して、活性点が立体的に修飾されることにより、規則性が高いという特徴を有すると、考えられる。
本発明の製造方法で得られるプロピレン系重合体は、mmの値が高いほど、立体選択性が高くなると考えられる。よって、本発明に係るプロピレン系重合体は、このmmが99%以上であることが好ましい。
また、2,1結合に代表される異種結合の値は、小さいほど位置選択性が高くなると考えられる。よって、本発明に係るプロピレン系重合体は、この2,1結合の量が0.5%以下であることが好ましい。
これらmm、2,1結合の量は、重合温度やMFRの他に、本発明で使用するシクロペンタジエン類の量により、制御することが可能である。
尚、本発明において、規則性が高いとは、上記の立体選択性と位置選択性が高いことを意味する。
規則性については、下記に示す13CNMRによる測定法が挙げられ、本発明においても、13CNMR測定から規則性の評価を行った。
(1)13CNMRによるプロピレン系重合体の分析
10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン製AV400M型NMR装置を用いて測定を行った。
具体的には、試料200mgをNMRサンプル管(10mmφ)中でo−ジクロロベンゼン/臭化ベンゼン−d5混合溶媒(体積比4/1)2.5mlに完全に溶解させた後、130℃でプロトン完全デカップリング法により測定した。
・フリップ角:90度
・パルス間隔:15秒
・積算回数:512回
以下に、mm分率決定のより具体的な方法を述べる。プロピレン単位を中心として頭尾結合した3連鎖の中心プロピレンのメチル基に由来するピークは、その立体配置に応じて、3つの領域に生じる。
mm:約23.3〜約21.2ppm
mr:約21.2〜約20.5ppm
rr:約20.5〜約19.8ppm
各領域の化学シフト範囲は、分子量等により若干シフトするが、上記3領域の識別は、容易である。
ここで、mm、mrおよびrrは、それぞれ下記の構造式(3−a)〜(3−c)で表される。
Figure 0005983482
mm分率は、次の数式(I)から、算出される。
mm分率=mm領域のピーク面積/(mm領域のピーク面積+mr領域のピーク面積+rr領域のピーク面積)×100[%] …(I)
本発明のα−オレフィン重合用触媒を用いて製造できるプロピレン系重合体は、位置不規則ユニットを含む部分構造として、下記構造式(4−a)、(4−b)を有することがある。
Figure 0005983482
このうち、炭素A、A’ピークは、mr領域に現れる。また、炭素B、B’ピークは、16.8〜17.8ppmに現れる。
従って、上記数式(I)に従って、mm分率を算出する場合には、mr領域のピーク面積から、頭−尾結合した3連鎖に基づかないピークでmrに現れる炭素A、A’に基づくピーク面積を減ずる必要がある。
炭素Aに基づくピーク面積は、位置不規則部分構造[構造式(4−a)]の炭素C(42.4ppm付近で共鳴)、炭素D及びG(ともに36.0ppm付近で共鳴)、炭素E(38.7ppm付近で共鳴)、炭素F(30.7ppm付近で共鳴)、及び炭素H(31.6ppm付近で共鳴)のピーク面積の和の1/6より、評価できる。
炭素A’に基づくピーク面積は、位置不規則部分構造[構造式(4−b)]の炭素I(27.7ppm付近で共鳴)、炭素J(37.6ppm付近で共鳴)、及び炭素K(31.0ppm付近で共鳴)のピーク面積の和の1/3により、評価できる。
なお、炭素Cピーク及び炭素C’ピークの位置は、注目するmm、mr、rr領域と全く関与しないので考慮する必要はない。
以上により、mm、mrおよびrrのピーク面積を評価することができるので、上記数式(I)に従って、プロピレン単位を中心として頭−尾結合からなる3連鎖部のmm分率を求めることができる。
2,1−結合含有量(2,1−挿入による異種結合量)は、以下の数式に従って求める。
Figure 0005983482
ただし、上記数式中の記号のうち、ααは、45.5〜47.0ppm付近に生じる、1,2−結合したプロピレン連鎖にはさまれたメチレン炭素に由来するピーク強度であり、C、D、E、F、G、H、I、J、及びKは、上記構造式(4−a)、(4−b)に示した各記号に対応する炭素のピーク強度である。
(2)融点(Tm)
立体選択性が高くなると、融点(Tm)の値が大きくなる。本発明に係るプロピレン系重合体は、この融点(Tm)が153℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは154℃以上である。
この融点(Tm)は、重合温度やMFRの他に、本発明で使用するシクロペンタジエン類の量により制御することが可能である。
(3)TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)及び40℃可溶分量
規則性が高くなと、TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)の値が大きくなる。本発明に係るプロピレン系重合体は、このTpが105℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは106℃以上である。
また、規則性の低い活性点が減少すると、40℃可溶分量が減少する。本発明に係るプロピレン系重合体は、この40℃可溶分量が0.3重量%以下であることが好ましく、さらにこのましくは0.2重量%以下である。
このTpや40℃可溶分量は、重合温度やMFRの他に、本発明で使用するシクロペンタジエン類の量により制御することが可能である。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例における物性測定、分析等は、上記のプロピレン系重合体の分析/物性評価と、下記の方法に従ったものである。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K6758のポリプロピレン試験方法のメルトフローレート(試験条件:230℃、荷重2.16kgf)に従って、測定した。単位はg/10分である。
(2)分子量及び分子量分布(Mw、Mn、Q値)
重量平均分子量(Mw)の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られるものであるが、その測定法、測定機器の詳細は、以下の通りである。
装置:Waters社製GPC(ALC/GPC、150C)
検出器:FOXBORO社製MIRAN、1A、IR検出器(測定波長:3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S(3本)
移動相溶媒:o−ジクロロベンゼン(ODCB)
測定温度:140℃
流速:1.0ml/分
注入量:0.2ml
試料の調製は、試料をODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)を用いて、1mg/mLの溶液を調製し、140℃で約1時間を要して、溶解させて行う。
なお、得られたクロマトグラムのベースラインと区間は、図1のように行う。
また、GPC測定で得られた保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。使用する標準ポリスチレンは、何れも東ソー社製の以下の銘柄である。
銘柄:F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000
各々が0.5mg/mLとなるように、ODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.2mL注入して、較正曲線を作成する。較正曲線は、最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。
分子量への換算に使用する粘度式:[η]=K×Mαは、以下の数値を用いる。
PS:K=1.38×10−4、α=0.7
PP:K=1.03×10−4、α=0.78
(3)融点(Tm)
融点(Tm)は、セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で20℃まで降温して結晶化させた後に、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度(℃)として、求めた。
(4)TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)及び40℃可溶分量
TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)及び40℃可溶分量の測定は、以下のとおりである。
試料を140℃でオルトジクロロベンゼンに溶解し溶液とする。これを140℃の昇温溶出分別クロマトグラフ(TREF)カラムに導入した後、8℃/分の降温速度で100℃まで冷却し、引き続き4℃/分の降温速度で40℃まで冷却後、10分間保持する。その後、溶媒であるオルトジクロロベンゼンを1mL/分の流速でカラムに流し、TREFカラム中で40℃のオルトジクロロベンゼンに溶解している成分を10分間溶出させ、次に、昇温速度100℃/時間にてカラムを140℃までリニアに昇温し、溶出曲線を得る。そして、溶出曲線のピーク位置の温度をTpとした。
用いたTREFの装置構成は、以下の通りである。
カラムサイズ:4.3mmφ×150mm
カラム充填材:100μm表面不活性処理ガラスビーズ
溶媒:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:5mg/mL
試料注入量:0.1mL
溶媒流速:1mL/分
検出器:波長固定型赤外検出器、FOXBORO社製、MIRAN、1A
測定波長:3.42μm
[触媒成分[A]の合成例]
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウムの合成:
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウムの合成は、特開平11―240909号公報の実施例1に記載の方法と同様に、実施した。
[触媒成分[B]の合成例]
イオン交換性層状珪酸塩の化学処理:
セパラブルフラスコ中で蒸留水2264gに96%硫酸(668g)を加えその後、層状珪酸塩としてモンモリロナイト(水沢化学社製ベンクレイSL:平均粒径19μm)4Lを加えた。このスラリーを90℃で210分加熱した。この反応スラリーを蒸留水4000g加えた後にろ過したところケーキ状固体810gを得た。
次に、セパラブルフラスコ中に、硫酸リチウム432g、蒸留水1924gを加え硫酸リチウム水溶液としたところへ、上記ケーキ上固体を全量投入した。このスラリーを室温で120分反応させた。このスラリーに蒸留水4L加えた後にろ過し、更に蒸留水でpH5〜6まで洗浄し、ろ過を行ったところ、ケーキ状固体760gを得た。
得られた固体を窒素気流下100℃で一昼夜予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、更に200℃、2時間、減圧乾燥することにより、化学処理スメクタイト220gを得た。
この化学処理スメクタイトの組成は、Al:6.45重量%、Si:38.30重量%、Mg:0.98重量%、Fe:1.88重量%、Li:0.16重量%であり、Al/Si=0.175[mol/mol]であった。
[触媒成分[D]の合成例1]
(1)ジメチル[ビス{2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]シランの合成:
(1−1)4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの合成:
500mlのガラス製反応容器に、4−i−プロピルフェニルボロン酸15g(91mmol)、ジメトキシエタン(DME)200mlを加え、炭酸セシウム90g(0.28mol)と水100mlの溶液を加え、4−ブロモインデン13g(67mmol)、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム5g(4mmol)を順に加え、80℃で6時間加熱した。
放冷後、反応液を蒸留水500ml中に注ぎ、分液ロートに移しジイソプロピルエーテルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの無色液体15.4g(収率99%)を得た。
(1−2)2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの合成:
500mlのガラス製反応容器に4−(4−i−プロピルフェニル)インデン15.4g(67mmol)、蒸留水7.2ml、DMSO200mlを加え、ここにN−ブロモスクシンイミド17g(93mmol)を徐々に加えた。そのまま室温で2時間撹拌し、反応液を氷水500ml中に注ぎ入れ、トルエン100mlで3回抽出した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、p−トルエンスルホン酸2g(11mmol)を加え、水分を除去しながら3時間加熱還流した。反応液を放冷後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの黄色液体19.8g(収率96%)を得た。
(1−3)2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの合成:
500mlのガラス製反応容器に、2−メチルフラン6.7g(82m1mol)、DME100mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。ここに1.59mol/Lのn−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液51ml(81mmol)を滴下し、そのまま3時間撹拌した。−70℃に冷却し、そこにトリイソプロピルボレート20ml(87mmol)とDME50mlの溶液を滴下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら一夜撹拌した。
反応液に蒸留水50mlを加え加水分解した後、炭酸カリウム223gと水100mlの溶液、2−ブロモ−4−(4−i−プロピルフェニル)インデン19.8gg(63mmol)を順に加え、80℃で加熱し、低沸分を除去しながら3時間反応させた。放冷後、反応液を蒸留水300ml中に注ぎ、分液ロートに移しジイソプロピルエーテルで3回抽出した、エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデンの無色液体19.6g(収率99%)を得た。
(1−4)ジメチル[ビス{2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]シランの合成:
500mlのガラス製反応容器に、2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデン9.1g(29mmol)、THF200mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃まで冷却した。ここに1.66mol/Lのn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液17ml(28mmol)を滴下し、そのまま3時間撹拌した。−70℃に冷却し、1−メチルイミダゾール0.1ml(2mmol)、ジメチルジクロロシラン1.8g(14mmol)を順に加え、徐々に室温に戻しながら一夜撹拌した。
反応液に蒸留水を加え、分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウムを加え反応液を乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムで精製し、ジメチル[ビス{2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]シランの淡黄色固体8.6g(収率88%)を得た。
[触媒成分[D]の合成例2]
ジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}シランの合成:
ジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}シランの合成は、特開平6―100579号公報の“重合例において使用するメタロセンIの合成”に記載の方法と同様に、実施した。
[実施例1]
触媒調製及び予備重合:
3つ口フラスコ(容積1L)中に、上記で得られた化学処理スメクタイト10gを入れ、ヘプタン(66mL)を加えてスラリーとし、これにトリイソブチルアルミニウム(25mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を34.0mL)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで残液率が1/100になるまで洗浄し、全容量を30mLとした。
また、別のフラスコ(容積200mL)中で、前記触媒成分[D]の合成例1で作製したジメチル[ビス{2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]シラン(105μmol)をトルエン(21mL)に溶解し(溶液1)、更に、別のフラスコ(容積200mL)中で、前記触媒成分[A]の合成例で作製したrac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム(45μmol)をトルエン(9mL)に溶解した(溶液2)。
先ほどの化学処理スメクタイトが入った1Lフラスコにトリイソブチルアルミニウム(0.42mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を0.6mL)を加えた後、上記溶液1(21mL)を加えて20分間室温で撹拌した。
その後、更にトリイソブチルアルミニウム(0.18mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を0.25mL)を加えた後、上記溶液2加えて、1時間室温で攪拌した。
その後、ヘプタンを170mL追加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレンを5g/時の速度でフィードし、4時間40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて、2時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去した後、残った部分に、トリイソブチルアルミニウム(6mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を8.5mL)を加えて5分攪拌した。
この固体を1時間減圧乾燥することにより、乾燥予備重合触媒23.9gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.39であった(触媒A−1)。
[実施例2]
実施例1の触媒調製において、触媒成分[D]として合成例2で作製したジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}シラン(105μmol)使用した以外は、全く同様の方法で行った。乾燥予備重合触媒の収量は25.8gであり、予備重合倍率は1.58であった(触媒A−2)。
[実施例3]
実施例1の触媒調製において、触媒成分[D]として1,4,6−トリメチルシクロペンタジエン(105μmol)を使用した以外は、全く同様の方法で行った。乾燥予備重合触媒の収量は30.9gであり、予備重合倍率は2.09であった(触媒A−3)。
[比較例1]
触媒調製及び予備重合:
3つ口フラスコ(容積1L)中に、上記で得られた化学処理スメクタイト10gを入れ、ヘプタン(66mL)を加えてスラリーとし、これにトリイソブチルアルミニウム(25mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を34.0mL)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで残液率が1/100になるまで洗浄し、全容量を30mLとした。
また、別のフラスコ(容積200mL)中で、前記触媒成分[A]の合成例で作製したrac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム(45μmol)をトルエン(9mL)に溶解した(溶液1)。
先ほどの化学処理スメクタイトが入った1Lフラスコにトリイソブチルアルミニウム(0.18mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を0.25mL)を加えた後、上記溶液1(9mL)を加えて1時間室温で撹拌した。
その後、ヘプタンを170mL追加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレンを5g/時の速度でフィードし、4時間40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて、1時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去した後、残った部分に、トリイソブチルアルミニウム(6mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を8.5mL)を加えて5分攪拌した。
この固体を1時間減圧乾燥することにより、乾燥予備重合触媒31.0gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は2.10であった(触媒B)。
[重合例1]
プロピレンの重合:
3Lオートクレーブに加熱下窒素を流通させることにより予めよく乾燥させた後、プロピレンで槽内を置換して室温まで冷却した。トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(144mg/mL)2.86mLを加え、液体プロピレン750gを導入した後、70℃まで昇温した。
その後、実施例1で合成した触媒A―1を、予備重合ポリマーを除いた重量で150mgを高圧アルゴンで重合槽に圧送し、重合を開始した。70℃で1時間保持した後、エタノールを加えて重合を停止した。
その結果、235gの重合体が得られた。MFRは0.04g/10minで、活性は1600gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例2]
重合例1において、水素を導入し、その水素量を54Nml、触媒A―1を120mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、338gの重合体が得られた。MFRは、0.35g/10minで、活性は、2800gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例3]
重合例2において、水素の量を80Nml、触媒A―1を75mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、159gの重合体が得られた。MFRは、2.04g/10minで、活性は、2100gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例4]
重合例2において、水素の量を108Nml、触媒A―1を50mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、167gの重合体が得られた。MFRは、11.6g/10minで、活性は、3300gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例5]
重合例2において、触媒A―1の代わりに、触媒A―2を120mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、229gの重合体が得られた。MFRは、0.30g/10minで、活性は、1900gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例6]
重合例2において、水素の量を78Nmlとし、触媒A―1の代わりに、触媒A―3を50mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、107gの重合体が得られた。MFRは、2.05g/10minで、活性は、2100gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例7]
重合例2において、水素の量を39Nmlとし、触媒A―1の代わりに、触媒A―3を100mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、151gの重合体が得られた。MFRは、0.25g/10minで、活性は、1500gPP/g触媒・時間であった。結果を表1に纏めた。
[重合例8]
重合例2において、水素の量を18Nml、触媒A―1の代わりに、比較例1で合成した触媒Bを90mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、235gの重合体が得られた。MFRは0.57g/10minで、活性は2600gPP/g触媒・時間であった。結果を表2に纏めた。
[重合例9]
重合例8において、水素の量を54Nml、触媒Bを30mg使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、104gの重合体が得られた。MFRは2.6g/10minで、活性は3500gPP/g触媒・時間であった。結果を表2に纏めた。
[重合例10]
重合例9において、水素の量を100Nml使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、124gの重合体が得られた。MFRは2.6g/10minで、活性は4100gPP/g触媒・時間であった。結果を表2に纏めた。
[重合例11]
重合例9において、水素の量を130Nml使用する以外は、同様の重合を行った。
その結果、152gの重合体が得られた。MFRは27.4g/10minで、活性は5100gPP/g触媒・時間であった。結果を表2に纏めた。
Figure 0005983482
1:rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム
2:ジメチル[ビス{2−(2−メチル−5−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]シラン
3:ジメチル{ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)}シラン
4:1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン
Figure 0005983482
表1、2から明らかなように、成分(D)を含有した本発明のα−オレフィン重合用触媒A−1、A−2及びA−3は、従来の方法の成分(D)を含有しない従来の方法の触媒Bに比べて、TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)が高く、40℃可溶成分が少なくて、分子量分布(Q値:Mw/Mn)が広く、融点(Tm)が高いプロピレン系重合体を効率的に製造できることがわかる。
本発明のα−オレフィン重合用触媒は、高分子量かつ高融点のα−オレフィン重合体の製造を可能にし、産業上、利用可能性が高いものである。また、本発明のα−オレフィン重合用触媒を用いて重合されたα−オレフィンの重合体は、分子量分布(Q値:Mw/Mn)が広く、融点が高いため、成型加工性に優れ、これまた、利用可能性が高いものである。

Claims (9)

  1. 少なくとも下記成分[A]〜[D]を、オレフィン非存在下で、接触させて調製してなることを特徴とするα−オレフィン重合用触媒。
    成分[A]:一般式(a1)で表される周期表4族の遷移金属化合物。
    Figure 0005983482
    [一般式(a1)中、E11およびE12は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Q11は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表し、M11は、ジルコニウムまたはハフニウムを表し、X11およびY11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリル基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキルアミノ基を表す。]
    成分[B]:固体状微粒子に担持されたアルミニウムオキシ化合物[B−1]、固体状微粒子に担持された、上記遷移金属化合物[A]と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸[B−2]、およびイオン交換性層状珪酸塩[B−3]からなる化合物群から選ばれる少なくとも一種。
    成分[C]:有機アルミニウム化合物。
    成分[D]:シクロペンタジエン誘導体。
  2. 成分[A]と成分[D]が接触する前に、予め、成分[B]と成分[D]を接触させて調製してなることを特徴とする請求項1に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  3. 融点(Tm)が153℃より大きいα−オレフィン重合体を製造できること特徴とする請求項1又は2に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  4. TREF溶出曲線のピーク位置の温度(Tp)が105℃以上であり、且つ40℃可溶成分が0.3重量%より小さいα−オレフィン重合体を製造できること特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  5. 成分[D]は、下記一般式(2)で表されるシクロペンタジエン誘導体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のα−オレフィン重合用触媒。
    Figure 0005983482
    [一般式(2)中、Ea1およびEa2は、それぞれ独立して、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基またはアズレニル基であり、それぞれ置換基を有していてもよい。Qa1は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有していてもよいシリレン基またはゲルミレン基を表す。]
  6. 成分[B]がイオン交換性層状珪酸塩[B−3]であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  7. イオン交換性層状珪酸塩[B−3]がスメクタイト族であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のα−オレフィン重合用触媒。
  8. オレフィンを、成分[B]に対し、重量比で0.01〜100の範囲で予備重合を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のα−オレフィン重合用触媒を用いて、α−オレフィンの重合を行うことを特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法。
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