JP5983373B2 - 画像処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
デジタルカメラなどで撮影した画像では、周辺部の分解能が劣化していることが多い。レンズ光学系の収差や開口サイズの画角依存性のため、光軸中心部に対して周辺部の分解能が劣化する傾向がある。劣化の要因のひとつとして開口のけられがある。画角が大きいところでは、半径方向の開口がけられ、楕円の開口となりボケが生じる。このため半径方向の分解能が劣化してしまう。
この分解能の劣化に対し、例えば、入射する光の角度によるPSF(Point Spread Function)の変化に対応するため、画像中の処理対象の位置に応じて異なるフィルタデータを用いてフィルタリングし、画像補正を行う技術がある(例えば特許文献1参照)。
特開2012−23498号公報
ここで、分解能は、方向によって異なるという性質を有する。以降では、これを分解能の異方性と呼ぶ。例えば、光軸を中心とした半径方向と、円周方向とでは、分解能が異なる。
しかしながら、従来技術では、画像の位置に応じて異なるフィルタリングを行ってボケを補正するが、この方法では分解能の異方性を改善することはできない。
一方で、デジタルカメラなどのハードウェアにフィルタリングを実装するために、有限の空間フィルタで畳み込んで補正が行われる。これは、フーリエ変換などの周波数領域での演算は処理量が大きいからである。しかし、異方性を有する空間フィルタを有限の要素数に制限することにより、高周波成分の劣化が方向によって異なり、方向によるモアレが発生してしまう。
一方で、有限の空間フィルタで畳み込んで補正が行われる際、処理の低コスト化としてさらなる要素数の削減の要求がある。例えば、ハードウェアに有限の空間フィルタを実装する場合、空間フィルタの大きさを所定の要素数(例えば5×5)以下に削減したいというニーズがある。要素数が2倍になると、計算量は4倍になってしまうため、空間フィルタのサイズは、所定の要素数以下とするのが望ましい。
しかしながら、空間フィルタの要素数が小さくなると、ボケを表すPSFの大きさが空間フィルタの要素数よりも大きくなることがある。この場合、ボケの情報量が欠落してしまい、分解能の異方性や、モアレの発生を防ぐことができなくなる。
そこで、開示の技術では、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、画質が劣化することを防止することができる画像処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
開示の一態様における画像処理装置は、画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出する算出部と、前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する生成部と、を備える。
開示の技術によれば、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、画質が劣化することを防止することができる。
光学系の一例を示す図。 画像位置に応じた開口の例を示す図。 画像位置に応じたボケの方向を示す図。 楔形チャートを用いる場合の分解能を説明するための図。 楔形チャートで分解能を計測した結果を示す図。 撮影画像位置による劣化を示す図。 撮影画像端部の楔形チャートの一例を示す図。 図7に示す楔形チャートの分解能分析結果を示す図。 撮影画像中央部の楔形チャートの一例を示す図。 図9に示す楔形チャートの分解能分析結果を示す図。 ボケ関数をフーリエ変換したときの特性例を示す図。 K(ω)の逆数を示す図。 一定値を分母に足した場合の逆フィルタを示す図。 高周波ほどゲインを落とす場合の逆フィルタを示す図。 楕円のPSFの一例を示す図。 楕円のボケ関数をフーリエ変換したときの特性例を示す図。 K(ω,θ)の逆数を示す図。 一定値を分母に足した場合の逆フィルタを示す図。 高周波ほどゲインを落とす場合の逆フィルタを示す図。 分解能の異方性を改善するための逆フィルタの一例を示す図。 空間フィルタを生成する装置を含む撮像装置の概略構成の一例を示すブロック図。 回転を説明するための図。 逆フィルタKinvの空間周波数2次元分布の一例を示す図。 逆フィルタKinvの空間周波数方向による分布の一例を示す図。 係数分析部の機能の一例を示すブロック図。 PSFを算出する手順を説明するための図。 12個のチャートを撮影した画像の一例を示す図。 空間フィルタテーブルの一例を示す図。 空間フィルタの一例を示す図。 有限の空間フィルタの強度を示す図。 補正画像に発生したモアレの一例を示す図。 有限空間フィルタで補正した画像の分解能分析結果を示す図。 モアレの発生を抑制して補正した画像の分解能分析結果を示す図。 画像のボケを表すPSFの一例を示す図。 PSFの大きさの一例を示す図。 PSFが要素数よりも小さいことを想定して生成された画像補正の構成例を示す図。 PSFの大きさよりも空間フィルタの要素数が小さい場合の、補正後の分解能分析結果の一例を示す図。 実施例1における複数段のフィルタの一例を示す図。 実施例1における画像処理装置を含む撮像装置の概略構成の一例を示すブロック図。 実施例1におけるフィルタ制御部及びフィルタ処理部の概略構成(その1)の一例を示すブロック図。 注目画素の線形補間を説明するための図。 実施例1におけるフィルタ制御部及びフィルタ処理部の概略構成(その2)の一例を示すブロック図。 空間フィルタF9'の各画素での強度(その1)を示す図。 空間フィルタF9'の各画素での強度(その2)を示す図。 空間フィルタF9の各画素での強度を示す図。 分割方法1による複数段の空間フィルタの求め方を説明する図。 分割方法1に対する考察を説明する図。 分割方法1による補正結果を示す図。 分割方法2を説明する図。 分割方法3を説明する図。 分割方法4を説明する図。 分割方法5の概要を説明する図。 分割方法5による複数段のフィルタの算出例を説明する図。 空間フィルタF5の各画素での強度を示す図。 空間フィルタF5'の各画素での強度を示す図。 実施例1における補正画像の生成を説明する図。 分割方法5による補正後の画像の分解能分析結果を示す図。 所定の要素数とボケの大きさとの関係(その1)を示す図。 所定の要素数とボケの大きさとの関係(その2)を示す図。 ゲインを乗算する場合の補正画像の生成を説明する図。 実施例1におけるフィルタ処理部の概略構成の別例を示すブロック図。 実施例1におけるフィルタ生成処理の一例を示すフローチャート。 実施例1におけるゲイン決定処理の一例を示すフローチャート。 分解能の補正前後のノイズの一例を示す図。 輝度低下を説明する図。 コアリング処理による振幅劣化を説明する図。 コアリング処理を適用した画像の分解能分析結果を示す図。 実施例2における輝度値の入出力関係の一例を示す図。 実施例2におけるフィルタ処理部の概略構成の一例を示すブロック図。 実施例2における補正画像の生成処理(その1)を説明する図。 実施例2におけるゲインの決定(その1)を説明する図。 実施例2における効果(その1)を説明する図。 実施例2における効果(その2)を説明する図。 実施例2における閾値処理後の画像の分解能分析結果を示す図。 実施例2における補正画像生成処理の一例を示すフローチャート。 実施例2におけるゲイン決定処理(その1)の一例を示すフローチャート。 実施例2におけるゲイン決定処理(その2)の一例を示すフローチャート。 実施例2における補正画像の生成処理(その2)を説明する図。 実施例2における補正画像の生成処理(その3)を説明する図。 実施例2における補正画像の生成処理(その4)を説明する図。 実施例2におけるゲインの決定の別例について説明する図。 実施例3における画像処理装置の概略構成の一例を示すブロック図。 チャート(その1)の例を示す図。 チャート(その2)の例を示す図。 チャート(その3)の例を示す図。
まず、分解能劣化の一つの要因について、図1〜3を用いて説明する。図1は、光学系の一例を示す図である。図2は、画像位置に応じた開口の例を示す図である。図1に示す光学系を用いる場合、図2に示すように、光軸中心での開口は円形であるが、画角が大きい場合の開口はけられが生じる。図2に示すように、画像位置によって開口は楕円となる。
図3は、画像位置に応じたボケの方向を示す図である。図1に示す光学系を用いる場合、図3に示すように、開口が狭くなると分解能が劣化するので、ボケの方向は半径方向に劣化する傾向がある。
次に、発明者らが行った分解能の分析について説明する。放射状にエッジが分布するシーメンスター(以下、チャートとも呼ぶ)の撮影により、分解能の劣化の傾向が詳細に分析できる。
図4は、楔形チャートを用いる場合の分解能を説明するための図である。図4に示す例では、矢印方向に分解能を計測するには、この方向と垂直な方向に複数データを取得する。図4に示す楔形のシーメンスターを用いる場合、端部から中心部に向かうほど、ライン幅が狭くなり、単位ピクセル当りのライン数は多くなる。中心部は、高周波成分を表す。また、端部から中心部に向かうほど、輝度値の振幅(Intensity)は減少する。
図4に示すように、放射状に広がる、例えば楔形形状の被写体を用いることで、方向による分解能(MTF:Modulation Transfer Function)を分析することが可能になる。
図5は、楔形チャートで分解能を計測した結果を示す図である。図5は、図4に示す方向で分解能を計測したグラフを示す。図5に示す縦軸は輝度値の振幅を示し、横軸は1ピクセル当りのライン数(LP:Line Pair)を示す。この分析では、振幅は、中心部へ向かうほど小さくなり、高周波成分(横軸右方向)になるほど劣化していく様子(MTF)を分析できる。
図6は、撮影画像位置による劣化を示す図である。図6に示す例では、シーメンスターを複数枚並べて撮影すると、中央部に対し、端部での分解能の劣化を分析できる。図6に示す例では、Dx方向は円周方向、Dy方向は半径方向を示す。Dx方向とDy方向の定義は、以降の図においても同様である。
図6に示す分析の結果、画像端部を含む周辺部では、単に分解能が劣化しているだけでなく、分解能に異方性があることが分かる。シーメンスターの分解能を比較すると、中央部では、角度依存が少ないが、端部では、角度依存がある。
図7は、撮影画像端部の楔形チャートの一例を示す図である。図7に示す楔形チャートについて、Dx方向の垂直方向(半径方向)、Dy方向の垂直方向(円周方向)で分解能を分析する。
図8は、図7に示す楔形チャートの分解能分析結果を示す図である。図8に示すように、半径方向の分解能が円周方向よりも分解能が劣化している。これにより、画像端部では、分解能に異方性があることが分かり、その分解能を定量的に測定することが可能である。
図9は、撮影画像中央部の楔形チャートの一例を示す図である。図7に示す楔形チャートについて、Dx方向の垂直方向(半径方向)、Dy方向の垂直方向(円周方向)で分解能を分析する。
図10は、図9に示す楔形チャートの分解能分析結果を示す図である。図10に示すように、半径方向の分解能と、円周方向の分解能とは、それほどの違いはない。よって、画像中央部では、分解能の異方性は見られない。
ここで、上記のような分解能劣化を含むボケを補正するには、点広がり関数(PSF)を用いて補正する手法がある。PSFは、例えばボケを表す関数である。以降では、ボケを表す関数をボケ関数とも呼ぶ。
元画像をx,PSFをkとすると、ボケ画像yは、xとkを畳み込みした画像となり、下記で表される。
実際にはノイズnが含まれるが、ここでは説明を簡単にするため省略する。
式(1)は、フーリエ変換されると、式(2)になる。
ω:空間周波数
次に、逆フィルタKinvは、単純に求めようとすると、Kの逆数で求められる。
これより、元画像のフーリエ変換X(ω)は、式(4)で求められ、これを逆フーリエ変換することにより元画像が算出される。
このようにPSFをフーリエ変換し、逆数による逆フィルタ関数(以下、単に逆フィルタとも呼ぶ)を算出する際に、空間周波数での割り算を行うため、高周波領域で0割が生じてしまう場合がある。0割とは、0又は0に近い値で割り算することである。高周波が0に近いと逆数が大きくなりすぎ、高周波のノイズが強調されてしまう。
図11は、ボケ関数をフーリエ変換したときの特性例を示す図である。図11は、K(ω)を示し、高周波では0に近くなる。
図12は、K(ω)の逆数を示す図である。図12は、式(3)によるKinvを示し、例えば高周波では分母が0に近いので高周波でのノイズが拡大されてしまう。
そこで、この高周波でのノイズを低減するために、分母に補正項を挿入して高周波での強調を防ぐ。
逆フィルタは、複素数なので、共役複素数を用いて表す。
図13は、一定値を分母に足した場合の逆フィルタを示す図である。図14は、高周波ほどゲインを落とす場合の逆フィルタを示す図である。図13や図14に示すように、周波数成分ごとに重みを加えてノイズを低減する。
ここで、PSFが楕円の場合について考える。図15は、楕円のPSFの一例を示す図である。図15に示す例では、Dx方向よりもDy方向の方が、分解能が悪いことを示す。つまり、Dy方向の方が、Dx方向よりも分解能が劣化している。
楕円のPSFは、k(r,θ)で表される。rは半径を表し、θは方向を表す。例えば、楕円のPSFは、半径rと方向θの関数として表される。楕円のPSFをフーリエ変換すると、K(ω,θ)=fk(r,θ)となる。fは、フーリエ変換を表す。例えば、フーリエ変換後のK(ω,θ)は、空間周波数ωと方向θの関数である。
図16は、楕円のボケ関数をフーリエ変換したときの特性例を示す図である。図16は、図15のボケ関数の用いており、方向θによって特性が異なる。図16に示すように、Dx方向と、分解能が悪いDy方向とでは、その特性が異なることが分かる。
図17は、K(ω,θ)の逆数を示す図である。図17は、式(7)によるKinvを示し、例えば高周波では分母が0に近いので高周波でのノイズが拡大されてしまう。
そこで、この高周波でのノイズを低減するために、分母に補正項を挿入して高周波での強調を防ぐ。式(8)は、高周波のノイズを低減する逆フィルタを表す。
図18は、一定値を分母に足した場合の逆フィルタを示す図である。図19は、高周波ほどゲインを落とす場合の逆フィルタを示す図である。図18や図19に示すように、周波数成分ごとに重みを加えてノイズを低減する。
楕円のボケ関数(例えばPSF)の場合でも、補正した重み(λ)により高周波のノイズを低減することはできる。しかしながら、この重みによる補正では、分解能が悪い方向(例えばDy方向)の補正改善を行うことができない。よって、単に重みを加えるだけでは、分解能の異方性を改善することはできない。そこで、方向に応じて適切な重み関数を調整することで、分解能の異方性を改善することができることを発明者らは見出した。
図20は、分解能の異方性を改善するための逆フィルタの一例を示す図である。図20に示す例は、高周波ほどゲインを落とすが、分解能が悪いDy方向について改善をより強調する例である。
次に、分解能の異方性を改善するための空間フィルタの生成について説明する。以下に説明する装置は、図20に示すように、ゲインを落とす方法を用いて説明するが、これに限られない。例えば、図13などのように、一定値を足す方法でも分解能の異方性を改善することができる。この場合、Dy方向をDx方向よりも強調して一定値を足すようにすればよい。
<空間フィルタを生成する装置>
まず、分解能の異方性を改善するための空間フィルタ生成について説明する。
<構成>
図21は、空間フィルタを生成する装置を含む撮像装置の概略構成の一例を示すブロック図である。図1に示す撮像装置は、光学系1、撮像素子2、AFE(Analog Front End)3、画像処理部4、後処理部5、駆動制御装置6、制御装置7、画像メモリ8、表示部9及び係数分析部10を備える。
光学系1は、放射状の模様を有する被写体Kからの光を像面に集光する。例えば、光学系1は、レンズ11a、11b、11c、及び絞り12を含む。レンズ11a、11b、11c、及び絞り12は、被写体Kからの光を撮像素子2の撮像面に集光させて被写体の像を結像する。駆動制御装置6は、レンズ11a、11b、11cの位置や絞り12の絞り度合い等を制御することができる。なお、光学系1の構成は特定のものに限定されない。
撮像素子2は、光学系1によって集光された被写体Kからの光を電子信号(アナログ信号)に変換する。撮像素子2は、例えば、CCD/CMOS等の二次元撮像素子を含み、二次元撮像素子は、被写体の像を電子信号(画像信号)に変換してAFE3へ出力する。
AFE3は、撮像画像のアナログ信号をデジタル信号に変換する。AFE3は、例えばA/D(アナログデジタル)コンバータ31及びタイミングジェネレータ32を含む。タイミングジェネレータ32は、制御装置7からの制御信号に基づいて、撮像素子2の駆動に用いられるタイミングパルスを生成し、撮像素子2及びA/Dコンバータ31へ出力する。
画像処理部4は、デジタル信号の画像を保存して所定の画像処理を行う。画像処理部4は、例えばA/Dコンバータ31でデジタル信号に変換された画像(RAW画像)を記録するRAWメモリ41を含む。画像処理部4は、RAW画像に対して、所定の処理を施してもよい。所定の処理が施された画像は画像メモリ8に記録される。
後処理部5は、所定の処理を経た画像に対して更に必要な処理を施して表示画像を生成する。後処理部5は、例えば、所定の処理が施された画像を画像メモリ8から読み出して、必要な処理を行って、表示するための画像を生成し、表示部9へ出力する。
画像メモリ8は、所定の処理後の画像を記憶する。表示部9は、例えば、画像を記録するVRAM、及びVRAMの画像を出力するディスプレイを含む。なお、撮像装置は、表示機能を必ずしも備えなくてもよく、表示部9の替わりに、表示用の画像を記録する記録部(例えば、VRAM等)が設けられてもよい。
駆動制御装置6は、光学系1を制御する。制御装置7は、AFE3、及び後処理部5を制御する。
係数分析部10は、チャートが撮影された画像から、各画像位置での各方向の分解能を分析し、分解能の異方性を改善するための適切なフィルタデータを決定する。係数分析部10の詳細は後述する。
フィルタデータは、例えば、デコンボリューションカーネルのように、画像補正のためのフィルタリングに必要なパラメータの集合とすることができる。デコンボリューションカーネルは、具体的には、PSFに応じた円形又は楕円形の被写体の像の分布する領域と、領域における各画素の重みを表すデータ(このようなデータをデコンボリューション分布と称する)で表すことができる。
(逆フィルタ)
ここで、実施例で用いる逆フィルタについて説明する。以下では、分解能の異方性を改善する、例えば、分解能の悪い方向の調整を行う逆フィルタの算出手順について説明する。また、逆フィルタは、単にフィルタとも呼ぶ。
式(1)で示すように、元画像xとPSF:k、ボケ画像yを考える。この元画像xを求めるときに、逆問題として式(9)が最小となれば、元画像に近い画像が得られる。
通常は、逆問題を解くときに何らかの正則化項が施される。よって、正則化項を加算し、式(10)から逆問題を解く。
今回の問題では、方向性を必要とするから、画像の横(水平)方向(x方向)および縦(垂直)方向(y方向)の微分項を正則化項と追加する。
ε:重み係数
,d:行列方向の微分フィルタ
式(11)が最小となるには、式(11)をxで偏微分した結果を0とすればよく、フーリエ変換して、X(ω)について解くと以下の式(12)が得られる。
X(ω)、Y(ω)、K(ω)、D(ω)、D(ω)は、それぞれx,y,k,d,dのフーリエ変換を表す。
周波数領域での逆フィルタKinv(ω)は、式(13)を満たす。
よって、逆フィルタKinv(ω)は、次の式(14)を満たす。
式(14)は、共役複素数を用いると式(15)式となる。
実施例では、分解能の悪い方向を調整するため、回転行列を用いて角度θ方向に微分係数の軸を回転させることが特徴となる。
回転行列を用いることで、方向性を持たせることができる。
図22は、回転を説明するための図である。図22に示す例では、Dn方向をθ回転させてDy方向にし、Dm方向をθ回転させてDx方向にする。
ここで、楕円PSFをk(r,θ)、フーリエ変換後の楕円PSFをK(ω,θ)=fk(r,θ)とする。
式(15)に、式(16)(17)及びK(ω,θ)を代入するとともに、方向による重みγを設定すると、式(18)が成り立つ。
γ:逆フィルタの方向による重み係数
ε:全体の重み係数
この式(18)により、各実施例で用いる逆フィルタの方向性の重み調整を施すことが可能となる。例えば、係数分析部10は、分解能の悪い方向(Dy方向)の重みγを調整する。重み係数γを小さくすることで、分解能の悪い方向を改善することができる。
図23は、逆フィルタKinvの空間周波数2次元分布の一例を示す図である。図23に示す例では、γ=1/300の場合の2次元分布の例である。Dy方向について、Dx方向よりも分解能が改善するように重み係数γ、ε(特にγ)が決定される。
図24は、逆フィルタKinvの空間周波数方向による分布の一例を示す図である。図24は、Dy方向の重み係数を小さくすることにより、Dy方向の改善を強調することができる。また、図24に示すDy'は、γ=1の場合の分布を示す。これにより、実施例によれば、逆フィルタのフィルタパラメータに乗算する重み係数にも異方性を持たせることができるようになる。
(係数分析部)
次に、係数分析部10について説明する。係数分析部10では、分解能の異方性を改善するための空間フィルタを決定する。
図25は、係数分析部10の機能の一例を示すブロック図である。図25に示す係数分析部10は、分解能分析部101及び決定部102を有する。係数分析部10は、チャート画像が撮影された画像から係数分析を行う。以下に説明する例では、例えば左上の位置に撮影された楔形の画像から係数分析を行う。
分解能分析部101は、放射状の模様を有する被写体が撮像された画像の分解能劣化を少なくとも2方向で分析する。分析の仕方は、図4や図5などに説明した方法を用いる。
分解能分析部101は、横軸に1ピクセルあたりのライン数、縦軸に振幅強度をとるとMTFがわかる。1ピクセルあたりのライン数は、実際の被写体距離位置での単位長さあたりのライン数を用いてもよい。実施例では、楔形で放射状なチャートを用いるため、図5に示すように方向によるMTFを分析できる。
図26は、PSFを算出する手順を説明するための図である。図26に示す例では、まず、決定部102は、画像の位置に応じた角度と楕円率を算出する。決定部102は、所定角度毎に算出されたMTFにおいて、ある一定閾値(最大振幅の半分程度)で等高線を作ると楕円を求めることができる。
決定部102は、求めた楕円の長軸と短軸から楕円率を算出できる。決定部102は、画像の位置に基づいて、幾何学的に角度θ1を算出する。また、決定部102は、分解能の楕円の長軸、短軸から角度θ1を算出することもできる。長軸、短軸から角度θ1を算出した方が、実際のボケ具合に合わせて角度を算出することができる。ここで、図3で説明したように、光軸中心から同心円を描いたときに半径方向のボケが大きい。
決定部102は、例えば縦方向と、半径方向との角度を算出すればよい。なお、光軸中心は、基本的には画像中心だが、レンズの位置ずれにより中心がずれる場合もある。決定部102は、この算出された楕円率と角度からPSFを決定する。このときのPSFの楕円は、MTFの等高線から得られた楕円とは90度回転した方向になっている。
図25に戻り、決定部102は、画像のボケ関数(PSF)に応じたフィルタ(上記逆フィルタ)により補正された画像に対し、この補正後の画像の分解能分析結果に基づいて、この逆フィルタの異方性を有するフィルタデータを決定する。
また、決定部102は、画像の微分方向に対し、重み係数(例えばγ)を変えて決定する。例えば、Dx方向の重み係数は1にし、Dy方向の重み係数をγとし、このγを調整する。これにより、分解能の異方性を改善できる。
また、決定部102は、微分方向に対して、回転(例えばθ)をすることで重み係数を決定する。これにより、分解能の悪い方向を検出でき、フィルタリングを行うことができるようになる。
具体的には、決定部102は、例えば重み係数εとγとを調整して、適切な重み係数εとγを決定する。重み係数γは、分解能が悪い方向のフィルタパラメータの重み係数を表す。分解能が悪い方向のフィルタパラメータは、例えば、式(18)の重み係数γにかかるDy(ω、θ)とそのDy(ω、θ)の共役複素数である。
重み係数を調整して決定するため、決定部102は、調整部121、画像補正部122、係数決定部123及びフィルタ決定部124を有する。
調整部121は、例えば、方向に依存しない重み係数εと、方向に依存するγを調整する。調整部121は、重み係数ε、γの初期値を設定し、その初期値を画像補正部122に渡す。
画像補正部122は、調整部121から取得した重み係数により画像補正を行う。画像補正部122は、式(18)に示す逆フィルタを用いて画像をフィルタリングして補正する。画像補正部122は、補正後の画像を分解能分析部101に渡し、再度分解能の劣化を分析する。
係数決定部123は、補正後の画像に対する分解能分析結果に基づいて、2つの方向の分解能劣化の差が小さくなるように重み係数を決定する。係数決定部123は、様々な重み係数により補正された画像の分析結果を保持し、例えば、所定の振幅強度において、空間周波数の値の差分が最小となるように、重み係数εとγを決定する(決定処理1)。
また、係数決定部123は、所定の空間周波数において、振幅強度の差が最小となるように、重み係数εとγを決定してもよい(決定処理2)。
なお、閾値1、閾値2は、複数設定してもよく、係数決定部123は、各閾値での差分の二乗和が最小となるように重み係数を決定してもよい。なお、係数決定部123は、所定の差分が予め設定された閾値以下となるように重み係数を決定してもよい。この閾値は、事前の実験等により設定されればよい。
また、係数決定部123は、画像中心部での2方向の分解能の差分二乗和と、画像中心部とは異なる画像周辺部での2方向の分解能の差分二乗和との差が所定値以下となるように重み係数を決定してもよい。また、係数決定部123は、画像中心部と画像周辺部との差分二乗和が最小となるように重み係数を決定してもよい。
これは、分解能の異方性を低減する際、画像中央部の分解能と画像周辺部の分解能を同様にすることで、画像全体の分解能が同様になり、画質の向上が図れるからである。
係数決定部123による最小化の判断は、最小化関数を用いて算出してもよいし、人が判断してもよい。最小化関数としては、例えば、シンプレックスサーチ法や、最急降下法、共役勾配法などがある。
決定部102は、重み係数を変更して調整し、調整後の重み係数で逆フィルタを求め、求めた逆フィルタで画像を補正し、補正後の画像の分解能分析結果に基づいて、最適な重み係数を決定する。最適な重み係数が決定されるまで、重み係数の調整、逆フィルタの算出、フィルタリングによる補正、分解能分析の処理が繰り返される。
フィルタ決定部124は、係数決定部123により決定された最適な重み係数を用いる逆フィルタKinvを算出し、周波数領域の逆フィルタKinvから空間領域の逆フィルタkinvを求める。以降では、空間領域の逆フィルタを空間フィルタとも呼ぶ。
求められた逆フィルタkinvは、処理対象のタップ(要素)数分が抜き出され、有限化される。
なお、係数分析部10は、以上の処理をチャートが存在する画像内の各位置で行う。係数分析部10は、画像内の各位置で、分解能の異方性を分析し、その異方性を改善するための空間フィルタを決定する。
以上の処理をすることで、所定の画像位置に対し、ボケを補正しつつ分解能の異方性を改善する空間フィルタを決定することができる。例えば、分解能が他の方向よりも悪い方向を検出し、その悪い方向に対して分解能がより改善するような重み係数を決定することができる。
係数分析部10は、空間フィルタの算出を、画像の各位置で行う。図27は、12個のチャートを撮影した画像の一例を示す図である。図27に示す例は一例であり、12個以外でも、画像を分割した複数の領域にそれぞれチャートが存在すればよい。
係数分析部10は、各チャートが存在する各領域でフィルタデータを決定し、空間フィルタを算出する。係数分析部10は、画像の位置と、空間フィルタとを対応付けたテーブルを作成する。また、係数分析部10は、このテーブルに対し、算出された楕円の大きさを関連付けてもよい。
図28は、空間フィルタテーブルの一例を示す図である。図28に示す空間フィルタテーブルでは、各領域の左上の画素座標と、その領域のチャートにより算出された空間フィルタとを対応付ける。例えば、位置(x,y)には、空間フィルタ(FIL1)が対応付けられている。
これにより、係数分析部10を含む画像処理装置は、分解能の異方性が改善された空間フィルタを決定することができる。分解能の異方性が改善された空間フィルタは、上記例に限られず、例えば、特開2012−23498号公報に記載された技術で求められる空間フィルタでもよい。この場合、空間フィルタには、分解能の異方性を持たせるようにする。
なお、画像処理部4は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)により構成することができる。この場合、RAWメモリ41は、DSP内蔵メモリであってもよいし、外部のメモリであってもよい。また、後処理部5、画像メモリ8、係数分析部10、表示のためのVRAM等が画像処理部4とともに一体のDSPで構成されてもよい。また、係数分析部10は、単体又は他の処理部を含む画像処理装置として構成されてもよい。
あるいは、DSPのような特定処理専用プロセッサでなく、CPU等の汎用プロセッサが、所定のプログラムを実行することにより画像処理部4や係数分析部10の機能を実現することもできる。駆動制御装置6、制御装置7及び後処理部5も同様に、少なくとも1台の、特定処理専用プロセッサまたは汎用プロセッサにより構成することができる。
なお、プロセッサを画像処理部4や係数分析部10として機能させるプログラムやそれを記録した記録媒体も本発明の実施形態に含まれる。この記録媒体は、一過性でない(non-transitory)ものであり、信号そのもののような一過性の媒体は含まれない。
<空間フィルタの有限化による問題>
次に、空間フィルタの有限化による問題について説明する。異方性を有する空間フィルタを有限化すると、抜き出されたタップ(要素)以外のところで情報が失われてしまう。空間フィルタには異方性があるために、方向により失われる情報が異なる。また、要素を足し合わせた合計も等しくない。
失われた情報には高周波の情報が含まれているので、有限の空間フィルタで画像を補正する際、補正の方向により補正度合いが異なってしまう。
図29は、空間フィルタの一例を示す図である。図29に示す空間フィルタは、上述した式(20)に基づく異方性を有する空間フィルタである。図29では、空間フィルタの要素の値を色で表現している。
図30は、有限の空間フィルタの強度を示す図である。図30に示す例では、例えばタップ数9とすると中心から9タップ分(9×9)の要素を抜き出す。図30に示す例では、有限の空間フィルタの強度を縦軸に表す。空間フィルタから有限個の要素を抜き出すと、a101の部分では、情報が失われる。また、この空間フィルタは異方性を有するため、方向により失われる高周波情報が異なる。
そのため、有限の空間フィルタを用いると、方向による補正度合いが異なる。図31に示すような9タップの空間フィルタでチャートを補正すると、モアレが発生する。図31は、補正画像に発生したモアレの一例を示す図である。図31に示すように、空間フィルタを有限にすることで、モアレが発生してしまう。
図32は、有限空間フィルタで補正した画像の分解能分析結果を示す図である。図32に示すように、方向によって、周波数の劣化の補正度合いが異なる。
図33は、モアレの発生を抑制して補正した画像の分解能分析結果を示す図である。図33に示す例では、モアレの発生を防ぐため、高周波の改善を抑えたため、分解能の異方性が残ってしまう。
また、上記空間フィルタを実装する場合、メモリ及び計算量の観点から所定の要素数以下にしたいというニーズがある。現状では、例えば5×5以下の空間フィルタが望まれている。
しかしながら、空間フィルタの要素数を小さくすると、ボケを表すPSFの大きさが要素数よりも大きくなり、情報量が欠落して、画質が劣化する場合がある。
図34は、画像のボケを表すPSFの一例を示す図である。図34に示す例では、画素の明るさがPSFの輝度値を表す。
図35は、PSFの大きさの一例を示す図である。図35に示すように、5×5の画素の大きさよりもPSFが大きいとする。なお、フィルタ1つの要素は、画像の1画素に相当している。
図35に示す例では、ボケの大きさよりも空間フィルタの要素数の方が小さいので、画像補正をするときに、ボケの情報が欠落する。
図36は、PSFが要素数よりも小さいことを想定して生成された画像補正の構成例を示す図である。図36(A)は、構成1の例を示す。図36(A)は、元画像yに対し、算出された空間フィルタFを畳み込んで、元画像との差分処理が行われて補正画像xが生成される(式(21))。
図36(B)は、構成2の例を示す。図36(B)は、元画像yに対し、算出された空間フィルタF'を畳み込むことで、補正画像xが生成される(式(22)〜式(25))。
図37は、PSFの大きさよりも空間フィルタの要素数が小さい場合の、補正後の分解能分析結果の一例を示す図である。図37に示す例では、要素数を5×5とし、PSFの大きさよりも、空間フィルタの要素数が小さいため、異方性の補正特性が劣化する。
そこで、以下に示す実施例では、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、実装上の課題を解決して、画質が劣化することを防止する。
[実施例1]
まず、モアレの発生を防ぐ概要について説明する。上述したように、分解能に異方性を有する空間フィルタを有限化することにより、高周波情報の消失が方向によって異なるため、モアレが発生する。つまり、方向によって周波数の劣化の補正度合いが異なるため、モアレが発生する。
そこで、有限のハイパスフィルタを通すことで、急激に輝度が変化する部分を低減し、方向によって異なる高周波情報の補正度合いの違いを低減する。これにより、方向によって異なる周波数情報の劣化を原因とするモアレの発生を防ぐことができる。
なお、有限のハイパスフィルタは、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタであればよい。以下では、有限フィルタとして、有限のハイパスフィルタを用いて説明する。
また、算出された空間フィルタを分割し、所定の要素数以下となる複数段の空間フィルタを生成することで、実装上の課題もクリアできる。
図38は、実施例1における複数段のフィルタの一例を示す図である。図38(A)に示す例では、図36(A)に示す空間フィルタFが、複数段の空間フィルタ(5×5)に分割されている。図38(B)に示す例では、図36(B)に示す空間フィルタF'が、複数段の空間フィルタ(5×5)に分割されている。
以下に示す実施例では、空間フィルタの要素数よりも大きい異方性のあるボケに対し、異方性のある逆フィルタを複数で構成し、複数の空間フィルタを組み合わせることで異方性を改善する。
次に、実施例1における画像処理装置を含む撮像装置について説明する。実施例1では、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、画質が劣化することを防止する。
<構成>
図39は、実施例1における画像処理装置を含む撮像装置の概略構成の一例を示すブロック図である。図39に示す構成で、図21に示す構成と同様のものは同じ符号を付す。以降では、実施例1における画像処理部15を主に説明する。
画像処理部15は、RAWメモリ41、フィルタ制御部151、及びフィルタ処理部152を備える。フィルタ制御部151は、図28に示す空間フィルタテーブルを保持する。フィルタ制御部151は、空間フィルタテーブルの各空間フィルタに対して、ボケより大きい要素数を有する空間フィルタを算出する。
次に、フィルタ制御部151は、算出した空間フィルタを、所定の要素数以下になるように複数段の空間フィルタに分割する。フィルタ制御部151は、複数段の空間フィルタをフィルタ処理部152に出力する。つまり、フィルタ制御部151は、処理対象画像の各位置に対応する複数段の空間フィルタをフィルタ処理部152に出力する。
フィルタ処理部152は、フィルタ制御部151から取得した複数段の空間フィルタを用いて、対応する画像位置でフィルタリングを実行する。これにより、画像の各位置で異なる分解能の異方性を改善し、モアレの発生を防止して画質を向上させることができる。
(フィルタ制御部及びフィルタ処理部)
次に、実施例1におけるフィルタ制御部151及びフィルタ処理部152について説明する。図40は、実施例1におけるフィルタ制御部151及びフィルタ処理部152の概略構成(その1)の一例を示すブロック図である。まず、フィルタ制御部151について説明する。フィルタ制御部151は、フィルタ記憶部201、フィルタ取得部202、フィルタ算出部203、及びフィルタ生成部204を有する。
フィルタ記憶部201は、第1空間フィルタ211と、第2空間フィルタ212と、複数段の空間フィルタ213とを少なくとも記憶する。各フィルタは、それぞれ異なる記憶領域に記憶されればよい。
第1空間フィルタ211は、分解能の異方性を有する空間フィルタである。第1空間フィルタ211は、例えば、図28に示す空間フィルタテーブルの各フィルタである。第2空間フィルタ212は、フィルタ算出部203により算出されたフィルタである。第2空間フィルタは、例えば、第1空間フィルタ211にハイパスフィルタが畳み込まれたフィルタである。複数段の空間フィルタ213は、フィルタ生成部204により生成された空間フィルタ群である。
フィルタ取得部202は、画像の分解能に異方性を有する有限の空間フィルタを取得する。フィルタ取得部202は、例えば、フィルタ記憶部201から第1空間フィルタ211を取得する。フィルタ取得部202は、取得した第1空間フィルタ211をフィルタ算出部203に出力する。
フィルタ算出部203は、フィルタ取得部202から取得した第1空間フィルタ211に対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込むことで第2空間フィルタを算出する。
このとき、フィルタ算出部203は、ボケの大きさ(PSFの楕円の大きさ)よりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出する。フィルタ算出部203は、判定部231を有し、判定部231は、例えばフィルタ記憶部201に記憶されたPSFの大きさからボケの大きさを判定する。また、判定部231は、特開2012−23498号公報に記載されたように、レンズ設計値からシミュレーションでPSFを取得できる場合は、取得したPSFからボケの大きさを判定してもよい。
フィルタ算出部203は、例えば、画像のボケよりも大きい要素数を有する第1空間フィルタに有限のハイパスフィルタを畳み込んで第2空間フィルタを算出する。
フィルタ算出部203は、有限のハイパスフィルタを予め保持している。有限なハイパスフィルタは、例えば3×3のフィルタとすると、次の式(26)又は式(27)を用いればよい。
実施例で扱う異方性は、任意の方向の角度に応じたフィルタであるため、式(27)に示すように、全ての要素に非0の係数がある方が好ましい。
フィルタ算出部203は、ハイパスフィルタを3×3とすると、空間フィルタkinvを7×7とすることで、その二つのフィルタを畳み込みして9×9のフィルタを算出する。このように、フィルタ算出部203は、ハイパスフィルタと空間フィルタを畳み込みして、所望のタップ数になるように算出する。
ここで、7×7のフィルタをF7と表記し、ハイパスフィルタをLapと表記すると、フィルタ算出部203で算出された9×9のフィルタF9は、以下の式(28)で表される。
フィルタ算出部203は、上述した式(28)により算出した第2空間フィルタFをフィルタ記憶部201に記憶する。
なお、フィルタ算出部203は、別の装置に設けられ、フィルタ制御部151では、別の装置で求められた第2空間フィルタ212を記憶するようにしてもよい。
フィルタ生成部204は、フィルタ記憶部201から第2空間フィルタ212を取得し、この第2空間フィルタ212から、所定の要素数以下となる複数段の空間フィルタを生成する。複数段の空間フィルタの生成については後述する。フィルタ生成部204は、生成した複数段の空間フィルタ213をフィルタ記憶部201に記憶する。
次に、フィルタ処理部152について説明する。フィルタ処理部152は、畳み込み演算部301と、減算部302とを有する。畳み込み演算部301は、RAWメモリ41から画像を取得し、その画像に対して複数段の空間フィルタ213で畳み込んでフィルタ処理を行う。
畳み込み演算部301は、複数段の空間フィルタ213が、1つの畳み込み回路に対して複数回処理を行うことでフィルタ処理を行ってもよいし、複数の畳み込み回路を用意してフィルタ処理を行ってもよい。畳み込み演算部301は、フィルタ処理後の画像を減算部302に出力する。
減算部302は、RAWメモリ41から取得した画像から、フィルタ処理後の画像を減算し、補正後の画像を生成する。補正画像は、後処理部5や画像メモリ8に出力される。
ここで、フィルタ処理部152は、画像の各領域の各画素に対して1つの空間フィルタを用いるのではく、近傍の空間フィルタを用いて線形補間を行って注目画素の画素値を求めてもよい。
図41は、注目画素の線形補間を説明するための図である。図41に示すように、フィルタ処理部152は、例えば近傍4つの空間フィルタで算出した各領域の中心画素を用いて、各画素の距離に応じた線形補間を行うことで、注目画素の画素値を求めてもよい。図41の例では、フィルタ処理部152は、FIL1と、FIL2と、FIL5と、FIL6とでそれぞれ求められた各領域の画素値を線形補間することで、注目画素の画素値を算出する。
また、フィルタ処理部152は、注目画素に対して空間フィルタ自体を線形補間で求めてから画素値を算出するようにしてもよい。また、上記例では、近傍4個としたが、これに限られず、他の複数個を用いてもよいし、線形補間として距離を用いたが、その他の手法で補間するようにしてもよい。また、補間は、領域をさらに細分化した小領域毎に行ってもよいし、画素毎に行ってもよい。
次に、別例のフィルタ制御部151及びフィルタ処理部152について説明する。図42は、実施例1におけるフィルタ制御部151及びフィルタ処理部152の概略構成(その2)の一例を示すブロック図である。まず、フィルタ制御部151について説明する。フィルタ制御部151は、フィルタ記憶部401、フィルタ取得部202、フィルタ算出部402、及びフィルタ生成部403を有する。
図42に示すフィルタ制御部151の構成で、図40に示す構成と同様のものは同じ符号を付す。
フィルタ記憶部401は、フィルタ算出部402により算出された第3空間フィルタ411と、フィルタ生成部403により算出された複数段の空間フィルタ412を記憶する。
フィルタ算出部402は、前述した画像同士の減算処理を不要にする第3空間フィルタ411を算出する。フィルタ算出部402は、式(22)〜式(25)を用いて式変形を行うことで、減算処理を不要とすることができる。この例では、9×9の第3空間フィルタ(F9')が生成されるとする。
これにより、前述した処理と同じ結果が得られて、画像同士の減算処理を不要とする一つの有限空間フィルタ(F9')を生成することができる。
フィルタ算出部402は、算出した空間フィルタF9'をフィルタ記憶部401に書き込む。空間フィルタF9'は、第3空間フィルタ411である。
フィルタ生成部403は、フィルタ記憶部401から第3空間フィルタ411を取得し、この第3空間フィルタ411から、所定の要素数以下となる複数段の空間フィルタを生成する。複数段の空間フィルタの生成については後述する。フィルタ生成部403は、生成した複数段の空間フィルタ412をフィルタ記憶部401に記憶する。
フィルタ処理部152は、畳み込み演算部501を有する。畳み込み演算部501は、複数段の空間フィルタ412を畳み込む処理を行い、補正後の画像xを生成する。
(空間フィルタの例)
図43は、空間フィルタF9'の各画素での強度(その1)を示す図である。図43に示す例では、各画素での強度を色で表す。
図44は、空間フィルタF9'の各画素での強度(その2)を示す図である。図44に示す例では、空間フィルタF9'の2方向(横方向Dx、縦方向Dy)の強度変化を示す。このとき、空間フィルタF9'の要素の総和は1となる。
図45は、空間フィルタF9の各画素での強度を示す図である。図45に示す例では、空間フィルタF9の2方向(横方向Dx、縦方向Dy)の強度変化を示す。このとき、空間フィルタF9の要素の総和は、ハイパス情報を含めて0となる。
<複数段の空間フィルタの生成>
次に、複数段の空間フィルタの生成について説明する。以下では、図42に示すフィルタ生成部403が、複数段の空間フィルタを生成する例について説明するが、図40に示すフィルタ生成部204でも同様にして生成することができる。
まず、フィルタ生成部403は、ボケよりも大きい要素数の空間フィルタから、所定の要素数以下のフィルタ群に分けるとき、1個のフィルタを仮定して、その仮定したフィルタに基づいて他のフィルタを最適化で求める。
例えば、第3空間フィルタF9'に対し、2つの5×5の空間フィルタ(F5A'とF5B'と定義する)に分けるとする。このとき、フィルタ生成部403は、以下の式(29)を定義することができる。
eは、差分エラーである。以下、発明者が行った複数段の空間フィルタへの分割方法について説明する。
(分割方法1)
分割方法1では、空間フィルタF5A'を、第3空間フィルタF9'の中心部分の5×5の要素数を抽出したフィルタとする。
図46は、分割方法1による複数段の空間フィルタの求め方を説明する図である。図46に示す例では、フィルタ生成部403は、空間フィルタF5A'を決定し、式(30)で表される評価関数を最小化することで、空間フィルタF5B'を求めることができる。
図46に、求められた空間フィルタF5B'を示す。
図47は、分割方法1に対する考察を説明する図である。図47(A)に示すように、分割方法1では、空間フィルタF5A'を、単純に5×5分を空間フィルタF9'から抽出する。このとき、図47(B)に示すように、元のハイパス情報が失われてしまう。つまり、要素の総和の条件が満たされなくなってしまう。
図48は、分割方法1による補正結果を示す図である。図48(A)は、分割方法1による補正画像を示す。ハイパス情報が失われ、方向によって補正効果が異なるため、モアレが生じている。図48(B)は、分割方法1による補正後のMTFの結果を示す。図48(B)に示す結果からもモアレが生じることが分かる。
(分割方法2)
分割方法2では、1段目の空間フィルタ(F5A')を、異方性を有するフィルタとする。例えば、空間フィルタF5A'は、異方的なPSFの単純な逆数とする。
図49は、分割方法2を説明する図である。図49(A)は、空間フィルタF5A'の一例を示すフィルタである。図49(B)は、評価関数を最小化することで求められた空間フィルタF5B'である。
図49(C)は、分割方法2による補正後のMTFの結果を示す。図49(C)に示す結果では、各方向での分解能が異なるため、モアレが生じてしまう。
(分割方法3)
分割方法3では、1段目の空間フィルタ(F5A')を、等方性を有するフィルタとする。例えば、空間フィルタF5A'は、等方的なPSFの単純な逆数とする。
図50は、分割方法3を説明する図である。図50(A)は、空間フィルタF5A'の一例を示すフィルタである。図50(B)は、評価関数を最小化することで求められた空間フィルタF5B'である。
図50(C)は、分割方法3による補正後のMTFの結果を示す。図50(C)に示す結果では、モアレが出ない程度の結果であるが、高周波の改善が不十分である。
(分割方法4)
分割方法4では、1段目の空間フィルタ(F5A')を、等方性を有するフィルタであり、PSFの逆数と、ハイパスフィルタを畳み込んだフィルタとする。
図51は、分割方法4を説明する図である。図51(A)は、空間フィルタF5A'の一例を示すフィルタである。図51(B)は、評価関数を最小化することで求められた空間フィルタF5B'である。
図51(C)は、分割方法4による補正後のMTFの結果を示す。図51(C)に示す結果では、異方性の改善が不十分となる。これは、1段目のフィルタで、モアレが発生しないようハイパスフィルタを畳み込んでいるが、等方的なフィルタであるため、2段目のフィルタで異方性を改善できないからである。
また、1段目の空間フィルタが等方的な場合、異方性の情報が1つのフィルタのみとなってしまうので、要素数が不足してしまう。
以上の分割方法では、望ましい補正結果が得られないものもある。そこで、異方性のある要素数の大きなフィルタ情報を、より適切に複数段に分割するための方法を以下に説明する。
(分割方法5)
図52は、分割方法5の概要を説明する図である。図52に示す例では、フィルタ生成部403は、異方性を有する空間フィルタF3A(第4空間フィルタ)と、ハイパスフィルタF3とを畳み込み、I5から減算することで、1段目の空間フィルタF5A'(第5空間フィルタ)を算出する。フィルタ生成部403は、2段目の空間フィルタF5B'(第6空間フィルタ)を、評価関数の最小化により算出する。
これにより、1段目にハイパスフィルタを構成することでモアレの発生を防ぎ、かつ、異方性の改善構成を複数段に分割することで、要素数よりも大きい異方性のボケ改善に対応することができる。
図53は、分割方法5による複数段のフィルタの算出例を説明する図である。図53に示す例では、フィルタ生成部403は、第1空間フィルタ211から要素数3×3のフィルタを抽出し、3×3のハイパスフィルタ(式(26)又は式(27))と畳み込んで、5×5の空間フィルタF5Aを算出する。フィルタ生成部403は、空間フィルタF5AをI0から減算することで、空間フィルタF5A'算出する。
フィルタ生成部403は、第3空間フィルタF9'と、空間フィルタF5A'とを用いて、評価関数の最小化により2段目の空間フィルタF5B'を算出することができる。
図54は、空間フィルタF5の各画素での強度を示す図である。図54に示す例では、空間フィルタF5の2方向(横方向Dx、縦方向Dy)の強度変化を示す。このとき、空間フィルタF5の要素の総和は0となる。
図55は、空間フィルタF5'の各画素での強度を示す図である。図55に示す例では、空間フィルタF5'の2方向(横方向Dx、縦方向Dy)の強度変化を示す。このとき、空間フィルタF5'の要素の総和は1となる。
図56は、実施例1における補正画像の生成を説明する図である。図56(A)に示す例では、フィルタ処理部152は、次の式(31)〜式(32)を用いて補正画像xを生成する。
図56(B)に示す例では、フィルタ処理部152は、次の式(33)〜式(36)を用いて補正画像xを生成する。
なお、空間フィルタF5A'は、異方性を有する空間フィルタとハイパスフィルタとの組み合わせであり、空間フィルタF5B'は、異方性を有する空間フィルタの欠落を補う役割を担う。また、フィルタの畳み込みの順序は逆でもよい。
図57は、分割方法5による補正後の画像の分解能分析結果を示す図である。図57に示すように、分割方法5によれば、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、画質が劣化することを防止することができる。つまり、分割方法5では、複数段の空間フィルタに適切に分けることができるので、異方性の改善をしつつ、モアレの発生を防ぐことができる。
(段数について)
フィルタ生成部204、403は、複数段の空間フィルタに分ける際、何個の空間フィルタに分けるかを第1空間フィルタの大きさと所定の要素数とにより決定する。
図58は、所定の要素数とボケの大きさとの関係(その1)を示す図である。図58に示す例では、所定の要素数を5×5とし、ボケの大きさを9×9よりも小さいとする。このとき、フィルタ算出部203、402は、9×9の第1空間フィルタを算出する。フィルタ生成部204、403は、9×9の第1空間フィルタに基づいて、5×5の2段の空間フィルタを生成する。
図59は、所定の要素数とボケの大きさとの関係(その2)を示す図である。図59に示す例では、所定の要素数を5×5とし、ボケの大きさを13×13よりも小さいとする。このとき、フィルタ算出部203、402は、13×13の第1空間フィルタを算出する。フィルタ生成部204、403は、13×13の第1空間フィルタに基づいて、5×5の3段の空間フィルタを生成する。
まず、フィルタ生成部204、403は、13×13の第2空間フィルタ又は第3空間フィルタから、9×9の空間フィルタ、5×5の空間フィルタに分割する。次に、フィルタ生成部204、403は、9×9の空間フィルタを、同様の処理で5×5の2段の空間フィルタに分割する。
なお、所定の要素数が3×3の場合は、フィルタ生成部204、403は、さらに複数段に分割すればよい。また、フィルタ算出部203により生成された第1空間フィルタの要素数が7×7の場合、フィルタ生成部204、403は、5×5と、3×3との2段の空間フィルタに分割する。このように、分割するフィルタのサイズが異なってもよい。
ただし、複数段の空間フィルタの要素数が同じになれば、フィルタ処理部152は、畳み込み回路を1つにして、同様の処理を少なくとも2回繰り返せばよい。よって、複数段の空間フィルタの要素数が同じであり、空間フィルタのサイズが大きい方が、より効率的である。そのため、フィルタ算出部203は、ボケより大きい第1空間フィルタを9×9のサイズに設定しておけば、フィルタ生成部204、403は、同じ要素数(例えば5×5)の2段の空間フィルタを生成することができる。
<ゲイン乗算>
ここで、式(30)で表される評価関数について、差分エラーeは、0とはならない。したがって、評価関数の最小化により求めた複数段の空間フィルタに対し、それぞれゲインを設定して乗算することで、精度の向上を図ることができる。
図60は、ゲインを乗算する場合の補正画像の生成を説明する図である。図60(A)では、フィルタ処理部152は、各空間フィルタで処理された値に対し、所定のゲインを乗算する。つまり、フィルタ処理部152は、次の式(37)、式(38)を用いて補正画像xを生成する。
Gain1とGain2とは、例えば、図4などに示すチャートを用いて、ゲイン評価関数を最小化することで求められる。ゲイン評価関数は、例えば、2方向のMTFの距離を表す関数であり、この評価関数を最小とするGain1とGain2とが求められる。また、ゲインの評価関数は、例えば、2方向の中央のMTFの距離を表す関数でもよい。ゲインの算出処理は、後処理部5が行ってもよい。
図60(B)は、フィルタ処理部152は、各空間フィルタにゲインを乗算し、新しい空間フィルタを生成する例を示す。図60(B)に示す例では、フィルタ処理部152は、次の式(39)、式(40)を用いて補正画像xを生成する。
図61は、実施例1におけるフィルタ処理部152の概略構成の別例を示すブロック図である。図61に示すフィルタ処理部152は、畳み込み演算部301、ゲイン乗算部303、及び減算部302を有する。図61に示す構成において、図40に示す構成と同じものは同じ符号を付す。
ゲイン乗算部303は、複数段に分けられた各空間フィルタの処理後の値に対し、所定のゲインを乗算する。ゲイン乗算部303は、所定のゲインとして、ゲインを乗算する前後の分解能を分析し、異方性が最も改善できるゲインを後処理部5から取得したりすればよい。
なお、図61に示す構成は、図60(A)に基づく構成であるが、ゲイン乗算部303を畳み込み演算部301に含めてもよい(図60(B))。
<動作>
次に、実施例1における画像処理部15の動作について説明する。図62は、実施例1におけるフィルタ生成処理の一例を示すフローチャートである。図62に示す処理は、分割方法5によるフィルタ生成処理を示す。
ステップS101で、フィルタ取得部202は、フィルタ記憶部201から第1空間フィルタを取得する。
ステップS102で、判定部231は、PSFのボケの大きさを判定する。判定部231は、例えば、分解能の分析で求められたPSFの楕円の長軸、短軸に基づいてPSFのボケの大きさを判定する。また、判定部231は、特開2012−23498号公報に記載のように、レンズ設計値からシミュレーションが行われた結果のPSFを取得してもよい。
ステップS103で、フィルタ算出部402は、第1空間フィルタから、ボケの大きさよりも大きい要素数の空間フィルタを抽出し、有限ハイパスフィルタを畳み込んで第2空間フィルタ(例えばF9)を算出する。
また、フィルタ算出部402は、第2空間フィルタを、中心要素が1であり、該中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算し、第3空間フィルタ(例えばF9')を算出する。
ステップS104で、フィルタ生成部403は、第3空間フィルタを複数の空間フィルタに分割する。例えば、フィルタ生成部403は、第1空間フィルタから第4空間フィルタ(例えばF3)を抽出する。
また、フィルタ生成部403は、第4空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込んだフィルタ(例えばF5A)を生成する。フィルタ生成部403は、生成したフィルタを、中心要素が1であり、中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算して第5空間フィルタ(例えばF5A')を算出する。
また、フィルタ生成部403は、第3空間フィルタと、第5空間フィルタとを用いて、評価関数の最小化を行うことで、第6空間フィルタ(例えばF5B')を算出する。
ステップS105で、フィルタ生成部403は、第5空間フィルタと、第6空間フィルタとが、所定の要素数以下のフィルタであるか否かを判定する。生成された各空間フィルタが所定の要素数以下であれば(ステップS105−YES)、この第5空間フィルタと、第6空間フィルタとを複数段の空間フィルタとする。また、生成された各空間フィルタのうち少なくとも1つの空間フィルタが所定の要素数より大きければ、ステップS104に戻る。以上、生成された各空間フィルタが所定の要素数以下となるまで、複数の空間フィルタを生成する処理が繰り返される。
次に、ゲインを決定する処理について説明する。図63は、実施例1におけるゲイン決定処理の一例を示すフローチャートである。図63に示すステップS201で、撮像装置は、チャート画像を撮像する。
ステップS202で、後処理部5は、補正前の分解能を分析する。ステップS203で、後処理部5は、初期値のゲインを設定する。
ステップS204で、画像処理部15は、前述した複数の空間フィルタに対し、設定されたゲインを乗算して画像の補正を行う。
ステップS205で、後処理部5は、補正後の分解能を分析する。ステップS206で、後処理部5は、ゲイン評価関数が最小となるかを判定する。ゲイン評価関数が最小であれば(ステップS205−YES)ステップS207に進み、ゲイン評価関数が最小でなければ(ステップS205−NO)ステップS203に戻り、ゲインを変更する。
ステップS207で、後処理部5は、ゲイン評価関数が最小となるゲインを決定し、決定したゲインをゲイン乗算部303に設定する。
以上、実施例1によれば、分解能の異方性を有する空間フィルタを所定の要素数以下に有限化する際、画質が劣化することを防止することができる。
[実施例2]
次に、実施例2における画像処理装置を含む撮像装置について説明する。実施例2では、分解能を改善する目的で行う補正により強調されるノイズを低減する。
まず、撮像した画像の中には平坦な部分もあるが、実際の画像中には撮像素子のノイズ成分を含んでいる。そのため、平らな部分でも、細かな振幅変動を含む画像となってしまう。
ここで、実施例1に示すように、分解能を改善する目的で画像を補正すると、振幅が大きくなる効果があるが、細かな振幅変動のノイズ成分も振幅を大きくしてしまう。そのため、平坦な部分のノイズが強調されてしまう。
図64は、分解能の補正前後のノイズの一例を示す図である。図64(A)は、撮像された平坦な部分のノイズの例を示す。図64(B)は、分可能を補正した後のノイズの一例を示す。図64(B)に示す例では、分解能を補正したことによりノイズが強調されている。
ノイズを低減するには、ローパスフィルタがある。しかし、ローパスフィルタは、画像全体にフィルタがかかるため、平坦部のノイズを低減しようとすると、本来補正したいエッジ部分がなだらかになってしまう。
そこで、平坦部分とエッジ部分とを場合分けして、非線形にノイズを低減することが重要になってくる。公知の非線形なノイズ処理として、コアリング処理がある(例えば特許文献2008−199448号公報参照)。
コアリング処理は、例えば入力の大きさが閾値以下であれば出力を0にし、ノイズの強調を防ぐ。また、コアリング処理は、入力の大きさが閾値より大きければ、不連続にならないように振幅を減少して小さくする。
このコアリング処理を単に実施例1の各空間フィルタの後に適用した場合、次の課題が生じる。
図65は、輝度低下を説明する図である。図65に示すように、コアリング処理は、輝度が低下する。よって、実施例1における複数段の空間フィルタのうち、任意の空間フィルタにコアリング処理を適用しても、空間フィルタの異方性により、コアリングの振幅劣化のゲインバランスが方向によって異なり、異方性を改善することができない。
図66は、コアリング処理による振幅劣化を説明する図である。図66に示すように、コアリング処理が適用されることで、輝度値の振幅が劣化する。
図67は、コアリング処理を適用した画像の分解能分析結果を示す図である。図67(A)は、1段目の空間フィルタの処理後の輝度値にコアリング処理を適用した場合の分解能分析結果を示す。図67(B)は、2段目の空間フィルタの処理後の輝度値にコアリング処理を適用した場合の分解能分析結果を示す。図67(C)は、1段目及び2段目の空間フィルタの処理後の輝度値にコアリング処理を適用した場合の分解能分析結果を示す。
図67に示すように、異方性を有する複数段のフィルタ処理では、振幅劣化を伴うコアリング処理を適用すると、方向によりゲイン劣化が異なってしまうので、異方性を改善することができない。
そこで、以下に説明する実施例2では、フィルタ処理後の値の絶対値に対し、下限閾値以下はゲインを0とし、上限閾値以上はゲインと一定とし、下限閾値から上限閾値まではゲインが段階的に変化するようにして、所定のゲインを決定する。
図68は、実施例2における輝度値の入出力関係の一例を示す図である。図68に示すように、閾値−Th0以上閾値Th0以下は、入力in(dy)に対し出力outを0にし、閾値Th1より大きい場合は、入出力が同じである。また、閾値Th0から閾値Th1までの間は、入力に対し、出力が段階的に変化するようにする。
<構成>
実施例2における撮像装置は、実施例1における撮像装置と同様であるため、同じ符号を用いて説明する。
(フィルタ処理部)
次に、実施例2におけるフィルタ処理部152について説明する。図69は、実施例2におけるフィルタ処理部152の概略構成の一例を示すブロック図である。フィルタ処理部152について説明する。フィルタ処理部152は、畳み込み演算部301、ゲイン決定部601、ゲイン乗算部602、減算部603、及びフィルタ分析部604を有する。
なお、実施例2におけるフィルタ処理部152の構成で、図40に示す実施例1における構成と同様のものは同じ符号を付す。
ゲイン決定部601は、畳み込み演算された輝度値の絶対値に対し、閾値判定を行って、ゲインを決定する。ゲインの決定処理は後述する。
ゲイン乗算部602は、ゲイン決定部601により決定されたゲインを、フィルタ処理後の輝度値に乗算する。また、ゲイン乗算部602は、畳み込み処理が複数段ある場合、少なくとも1回のゲイン乗算を行ってもよいし、複数段の全てで行ってもよい。
減算部603は、ゲインが乗算された画像と元画像との差分を算出する。上記の処理が、複数段の数だけ行われる。
フィルタ分析部604は、複数段の空間フィルタに対し、フィルタ係数に基づくフィルタ強度を分析し、分析結果に基づいて、ゲインを乗算する空間フィルタを決定する。例えば、フィルタ分析部604は、フィルタ強度が最も強い空間フィルタで処理された値に対し、ゲインを乗算するよう決定する。なお、フィルタ分析部604は、フィルタ処理部152にとって必ずしも必要な構成ではない。また、フィルタ分析部604は、最大のフィルタ係数と最小のフィルタ係数との差が大きいほど、フィルタ強度が強いと判定すればよい。
図70は、実施例2における補正画像の生成処理(その1)を説明する図である。図70に示す例では、1段目の5×5のフィルタを元画像に畳み込んだ輝度値をdy(in)と表記する。ゲイン決定部601は、dyの値によって、ゲインを決定する。ゲイン乗算部602は、決定されたゲインをdyに乗算する。
ゲインが乗算されたdyは、元画像から減算される。減算後の元画像は、2段目のフィルタ処理が行われる。補正画像は、減算後の元画像から2段目のフィルタ処理の結果を減算して生成される。
図71は、実施例2におけるゲインの決定(その1)を説明する図である。図71に示すように、フィルタが畳み込み処理された値の絶対値(Cth:閾値識別係数とも称す)に対し、2個の閾値が設けられる。Cthが下限閾値Th0以下では、ゲイン決定部601は、ゲインを0とする。Cthが上限閾値Th1以上であれば、ゲイン決定部601は、ゲインを一定(例えばゲイン=1)にする。また、ゲイン決定部601は、Cthが下限閾値Th0から上限閾値Th1までの間は、ゲインが段階的に変化するように設定する。この結果、入力dyと出力outとの関係は、図68に示すようになる。
<効果>
次に、実施例2における効果について説明する。図72は、実施例2における効果(その1)を説明する図である。図72に示す「閾値処理なし」とは、実施例1における処理結果を示す。図72に示す「閾値処理あり」とは、実施例2における処理結果を示す。
図72(A)に示すように、振幅の大きい部分では、「閾値処理あり」は、「閾値処理なし」と比較して振幅劣化はあまりない。図72(B)は、振幅の変化が閾値より小さい部分(平坦な部分)を拡大した図である。図72(B)に示すように、平坦な部分では、「閾値処理あり」は、「閾値処理なし」と比べて振幅が強調されていないことが分かる。
図73は、実施例2における効果(その2)を説明する図である。図73に示す「補正前」は、元画像を示す。
図73(A)に示すように、振幅の大きい部分では、「閾値処理あり」は、「補正前」に対して、分解能が向上している。また、図73(B)に示すように、平坦な部分では、「閾値処理あり」は、ゲインを0に設定しているので、「補正前」と同じ値であり、ノイズは強調されない。
図74は、実施例2における閾値処理後の画像の分解能分析結果を示す図である。図74に示すように、方向による分解能の異方性の改善効果がある。つまり、実施例2では、分解能の異方性を改善し、平坦部分におけるノイズの強調を防止することができる。
<動作>
次に、実施例2における画像処理部15の動作について説明する。図75は、実施例2における補正画像生成処理の一例を示すフローチャートである。図75に示すステップS301で、畳み込み演算部301は、1段目のフィルタ処理を元画像に対して行う。
ステップS302で、ゲイン決定部601は、1段目のフィルタ処理後の値dyに基づいてゲインを決定する。ゲインの決定処理については後述する。
ステップS303で、ゲイン乗算部602は、ゲイン決定部601で決定されたゲインを値dyに乗算する。
ステップS304で、減算部603は、ゲインが乗算されたdyを、元画像から減算する。
ステップS305で、畳み込み演算部301は、減算処理が行われた元画像に対して、2段目のフィルタ処理を行う。
ステップS306で、減算部603は、2段目のフィルタ処理結果を、減算処理が行われた元画像から減算し、補正画像を生成する。
なお、上記処理では、1段目のフィルタ処理後にゲインを乗算したが、後述するように2段目のフィルタ処理後や、各フィルタ処理後にゲインを乗算するようにしてもよい。
図76は、実施例2におけるゲイン決定処理(その1)の一例を示すフローチャートである。図76に示すステップS401で、ゲイン決定部601は、畳み込み処理後の値dyの絶対値Cthを求める。
ステップS402で、ゲイン決定部601は、絶対値Cthが上限閾値Th1以上か否かを判定する。Cth≧Th1であれば(ステップS402−YES)、ステップS403に進み、Cth<Th1であれば(ステップS402−NO)、ステップS404に進む。
ステップS403で、ゲイン決定部601は、出力ゲインGain_tをGainに設定する。Gainは予め設定された値であり、例えば1である。
ステップS404で、ゲイン決定部601は、絶対値Cthが下限閾値Th0以下か否かを判定する。Cth≦Th0であれば(ステップS404−YES)、ステップS405に進み、Th0<Cth<Th1であれば(ステップS404−NO)、ステップS406に進む。
ステップS405で、ゲイン決定部601は、出力ゲインGain_thを次の式(41)により求める。
Gain_th=(Cth−Th0)/Th1×Gain ・・・式(41)
ステップS406で、ゲイン決定部601は、出力ゲインGain_thを0に設定する。
図77は、実施例2におけるゲイン決定処理(その2)の一例を示すフローチャートである。図77に示すステップS501で、ゲイン決定部601は、畳み込み処理後の値dyの絶対値Cthを求める。
ステップS502で、ゲイン決定部601は、絶対値Cthが下限閾値Th0以下か否かを判定する。Cth≦Th0であれば(ステップS502−YES)、ステップS503に進み、Cth>Th0であれば(ステップS502−NO)、ステップS504に進む。
ステップS503で、ゲイン決定部601は、出力ゲインGain_thを次の式(42)により求める。
Gain_th=(Cth−Th0)×Keisya ・・・式(42)
ただし、Gain_thは、Max値でクリップされる。
keisya=1/(Th1−Th0)×Gain
ステップS504で、ゲイン決定部601は、出力ゲインGain_thを0に設定する。
以上、実施例2によれば、分解能の異方性を改善し、平坦部分におけるノイズの強調を防止することができる。
(実施例2における変形例)
まず、実施例2におけるゲイン処理の別構成について説明する。図78は、実施例2における補正画像の生成処理(その2)を説明する図である。図78に示す例では、2段目の5×5のフィルタを、減算処理が行われた元画像に対して畳み込んだ輝度値をdy(in)と表記する。ゲイン決定部601は、dyの値によって、ゲインを決定する。ゲイン乗算部602は、決定されたゲインをdyに乗算する。
1段目のフィルタ処理後の画像は、元画像から減算される。減算後の元画像は、2段目のフィルタ処理が行われる。2段目のフィルタ処理後の輝度値は、ゲインが乗算される。補正画像は、減算後の元画像からゲイン乗算後の画像を減算して生成される。
なお、フィルタ分析部604により、フィルタ係数に基づくフィルタ強度が大きい方のフィルタが決定され、ゲイン決定部601及びゲイン乗算部602は、フィルタ分析部604により決定されたフィルタのフィルタ処理後に処理を行うようにしてもよい。
図79は、実施例2における補正画像の生成処理(その3)を説明する図である。図79に示す例では、1段目の5×5のフィルタを元画像に対して畳み込んだ輝度値をdy、及び2段目の5×5のフィルタを、減算処理が行われた元画像に対して畳み込んだ輝度値をdy'(in)と表記する。ゲイン決定部601は、dy及びdy'の値によって、ゲインを決定する。ゲイン乗算部602は、それぞれ決定されたゲインをdy及びdy'に乗算する。
1段目のフィルタ処理後の値dyは、ゲインが乗算された後、元画像から減算される。減算後の元画像は、2段目のフィルタ処理が行われる。2段目のフィルタ処理後の値dy'は、ゲインが乗算される。補正画像は、減算後の元画像からゲイン乗算後の画像を減算して生成される。なお、図79に示す例は、1段目と2段目とのフィルタ強度が同じ程度の場合に適用されればよい。
図80は、実施例2における補正画像の生成処理(その4)を説明する図である。図80に示す例では、1段目の5×5のフィルタを元画像に畳み込んだ輝度値をdyと表記する。ゲイン決定部601は、dyの値によって、ゲインを決定する。ゲイン乗算部602は、決定されたゲインをdyに乗算する。
このとき、補正画像の強調度合いが制御される場合は、ゲインの値が1段目と2段目とで同じになることが望ましい。よって、例えば、1段目だけにゲイン処理が行われる場合は、ゲイン乗算部602は、2段目に対し、1段目と同じ最大ゲイン(Gain)を乗算すればよい。
また、2段目だけにゲイン処理が行われる場合は、ゲイン乗算部602は、1段目に対し、2段目と同じ最大ゲイン(Gain)を乗算すればよい。また、1段目と2段目ともゲイン処理が行われる場合は、ゲイン決定部601は、両方の最大ゲイン(Gain)を同じ値にすればよい。
図81は、実施例2におけるゲインの決定の別例について説明する図である。図81(A)は、実施例2におけるゲインの決定(その2)を説明する図である。図81(A)に示すように、下限閾値Th0が0に設定される場合もある。
図81(B)は、実施例2におけるゲインの決定(その3)を説明する図である。図81(B)に示すように、さらに最上限閾値Th2を設け、絶対値Cthが最上限閾値Th2以上になった場合に、ゲイン決定部601は、ゲインを段階的に小さくするように決定してもよい。
[実施例3]
次に、実施例3における画像処理装置について説明する。実施例3では、前述した係数分析部10と、実施例1又は2の画像処理部15との各処理をCPUやDSPなどに行わせる。
<構成>
図82は、実施例3における画像処理装置の概略構成の一例を示すブロック図である。図82に示す画像処理装置は、制御部702と、主記憶部704と、補助記憶部706と、通信部708と、記録媒体I/F部710と、カメラI/F部712とを備える。各部は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。画像処理装置は、例えば、PC(Personal Computer)やサーバ、スマートフォン、タブレット端末などの情報処理機能を有する装置である。
制御部702は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPU(Central Processing Unit)などである。また、制御部702は、主記憶部704や補助記憶部706に記憶されたプログラムを実行する演算装置である。
また、制御部702は、例えば補助記憶部706に記憶される係数分析処理や画像処理を行うためのプログラムを実行することで、上述した各処理を実行することができる。
主記憶部704は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部702が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部706は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。また、補助記憶部706は、記録媒体714などから取得された係数分析処理や画像処理を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
通信部708は、有線又は無線で通信を行う。通信部708は、例えば、サーバなどから複数の画像を取得し、例えば補助記憶部706に複数の画像を記憶する。
記録媒体I/F(インターフェース)部710は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体714(例えば、フラッシュメモリなど)と画像処理装置とのインターフェースである。
また、記録媒体714に、実施例1や実施例2で説明した係数分析処理プログラムや画像処理プログラムを格納し、この記録媒体714に格納されたプログラムは、記録媒体I/F部710を介して画像処理装置にインストールされてもよい。これにより、インストールされた係数分析処理プログラムや画像処理プログラムは、画像処理装置により実行可能となる。
カメラI/F部712は、カメラ716との通信を行うインターフェースである。カメラ716から撮像されたチャート画像や、補正対象の通常の画像などは、カメラI/F部712がカメラ716から取得し、補助記憶部706などに保存する。
カメラ716は、図6などに示すようなチャート画像や、通常の風景や人物などを撮影する。撮影された画像は、カメラI/F部712を介して画像処理装置に取り込まれる。なお、カメラ716は、画像処理装置に内蔵されてもよい。
これにより、画像処理装置は、チャート画像を取得して各位置での空間フィルタを算出し、補正対象画像に対して、算出した空間フィルタを用いて補正することができる。
よって、前述した係数分析処理、画像処理を実現するためのプログラムを記録媒体に記録することで、前述した係数分析処理、画像処理をコンピュータに実施させることができる。
例えば、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータや携帯端末、スマートフォン、タブレット端末などに読み取らせて、前述した係数分析処理、画像処理を実現させることも可能である。
なお、記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。また、記録媒体は、搬送波などの一過性のものを含まない。
また、チャートの例として、図83〜85のチャートを用いてもよい。図83は、チャート(その1)の例を示す図である。図83に示すチャートは、少なくとも2方向で分解能が分析できるチャートである。
図84は、チャート(その2)の例を示す図である。図84に示すチャートは、放射状にあらゆる方向で分解能が分析できるチャートである。図84に示すチャートが分解能分析に適している。
図85は、チャート(その3)の例を示す図である。図85に示すチャートは、中心部と、外側部で分解能が異なるチャートである。図84に示すチャートが実施例の分解能分析に適しているが、図83や図85に示すチャートでも分解能の異方性を分析することができる。
以上、画像処理装置、撮像装置、情報処理方法及びプログラムについて詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した各実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
なお、以上の各実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出する算出部と、
前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する生成部と、
を備える画像処理装置。
(付記2)
前記生成部は、
前記第2空間フィルタを、中心要素が1であり、該中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算して算出された第3空間フィルタから、前記複数の空間フィルタを生成する付記1記載の画像処理装置。
(付記3)
前記生成部は、
前記第1空間ファイルから抽出された第4空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込んだフィルタを、中心要素が1であり、該中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算して第5空間フィルタを算出し、前記第5空間フィルタと前記第3空間フィルタとを用いて、前記複数の空間フィルタを生成する付記2記載の画像処理装置。
(付記4)
前記生成部は、
前記第3空間フィルタと、前記第5空間フィルタ及び第6空間フィルタの畳み込み後のフィルタとの差が最小となるように前記第6空間フィルタを算出し、前記所定の要素数より大きい前記第5空間フィルタ又は前記第6空間フィルタがあれば、該第5空間フィルタ又は該第6空間フィルタが前記所定の要素数以下となるまで、前記複数の空間フィルタを生成する処理を繰り返す付記3記載の画像処理装置。
(付記5)
前記画像のボケ関数によるボケの大きさを判定する判定部をさらに備え、
前記算出部は、
前記判定部により判定されたボケの大きさよりも大きい要素数を有する前記第2空間フィルタを算出する付記1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。
(付記6)
入力される画像に対し、前記複数の空間フィルタを用いてフィルタ処理を行い、前記画像から前記フィルタ処理後の画像を減算して補正後の画像を生成するフィルタ処理部をさらに備える付記1に記載の画像処理装置。
(付記7)
入力される画像に対し、前記複数の空間フィルタを用いてフィルタ処理を行い、補正後の画像を生成するフィルタ処理部をさらに備える付記2乃至5いずれか一項に記載の画像処理装置。
(付記8)
前記複数の空間フィルタのうち、任意の空間フィルタの処理後の値に対し、所定のゲインを乗算する乗算部をさらに備える付記6記載の画像処理装置。
(付記9)
前記処理後の値の絶対値に対し、下限閾値以下はゲインを0とし、上限閾値以上はゲインを一定とし、前記下限閾値から前記上限閾値まではゲインが段階的に変化するようにして、前記所定のゲインを決定するゲイン決定部をさらに備える付記8記載の画像処理装置。
(付記10)
前記複数の空間フィルタのうち、フィルタ係数に基づくフィルタ強度を分析した結果によりゲインを乗算する対象の空間フィルタを決定する分析部をさらに備える付記9記載の画像処理装置。
(付記11)
画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出し、
前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
(付記12)
画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出し、
前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
10 係数分析部
15 画像処理部
101 分解能分析部
102 決定部
151 フィルタ制御部
152 フィルタ処理部
201、401 フィルタ記憶部
202 フィルタ取得部
203、402 フィルタ算出部
204、403 フィルタ生成部
231 判定部
301、501 畳み込み演算部
302 減算部
303 ゲイン乗算部
601 ゲイン決定部
602 ゲイン乗算部
603 減算部
604 フィルタ分析部
702 制御部

Claims (12)

  1. 画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出する算出部と、
    前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する生成部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記生成部は、
    前記第2空間フィルタを、中心要素が1であり、該中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算して算出された第3空間フィルタから、前記複数の空間フィルタを生成する請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記生成部は、
    前記第1空間ファイルから抽出された第4空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込んだフィルタを、中心要素が1であり、該中心要素以外の要素が0であるフィルタから減算して第5空間フィルタを算出し、前記第5空間フィルタと前記第3空間フィルタとを用いて、前記複数の空間フィルタを生成する請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記生成部は、
    前記第3空間フィルタと、前記第5空間フィルタ及び第6空間フィルタの畳み込み後のフィルタとの差が最小となるように前記第6空間フィルタを算出し、前記所定の要素数より大きい前記第5空間フィルタ又は前記第6空間フィルタがあれば、該第5空間フィルタ又は該第6空間フィルタが前記所定の要素数以下となるまで、前記複数の空間フィルタを生成する処理を繰り返す請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記画像のボケ関数によるボケの大きさを判定する判定部をさらに備え、
    前記算出部は、
    前記判定部により判定されたボケの大きさよりも大きい要素数を有する前記第2空間フィルタを算出する請求項1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 入力される画像に対し、前記複数の空間フィルタを用いてフィルタ処理を行い、前記画像から前記フィルタ処理後の画像を減算して補正後の画像を生成するフィルタ処理部をさらに備える請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 入力される画像に対し、前記複数の空間フィルタを用いてフィルタ処理を行い、補正後の画像を生成するフィルタ処理部をさらに備える請求項2乃至5いずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記複数の空間フィルタのうち、任意の空間フィルタの処理後の値に対し、所定のゲインを乗算する乗算部をさらに備える請求項6記載の画像処理装置。
  9. 前記処理後の値の絶対値に対し、下限閾値以下はゲインを0とし、上限閾値以上はゲインを一定とし、前記下限閾値から前記上限閾値まではゲインが段階的に変化するようにして、前記所定のゲインを決定するゲイン決定部をさらに備える請求項8記載の画像処理装置。
  10. 前記複数の空間フィルタのうち、フィルタ係数に基づくフィルタ強度を分析した結果によりゲインを乗算する対象の空間フィルタを決定する分析部をさらに備える請求項9記載の画像処理装置。
  11. 画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出し、
    前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する
    処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
  12. 画像の分解能に異方性を有する有限の第1空間フィルタに対し、要素の総和が0であり、かつ少なくとも2つの要素が非0である有限フィルタを畳み込み、画像のボケの大きさよりも大きい要素数を有する第2空間フィルタを算出し、
    前記第2空間フィルタから、所定の要素数以下となる複数の空間フィルタを生成する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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