JP5975241B2 - 異物検出装置、無線電力伝送のための送電装置および受電装置ならびに無線電力伝送システム - Google Patents

異物検出装置、無線電力伝送のための送電装置および受電装置ならびに無線電力伝送システム Download PDF

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Description

本開示は、コイル間の異物を検出する異物検出装置に関する。また、本開示は、このような異物検出装置を備え、かつ、非接触で電力を伝送する無線電力伝送のための送電装置および受電装置ならびに無線電力伝送システムにも関する。
近年、携帯電話機や電気自動車などの移動性を伴う電子機器やEV機器において、無線充電を行うための種々の無線電力伝送システムの開発が進んでいる。無線電力伝送技術には、複数のコイルを対向させる電磁誘導方式および磁界共鳴方式、ならびに、複数の金属板を対向させる電界結合方式がある。電磁誘導方式による無線電力伝送システムは、送電コイル(送電アンテナ)を備えた送電装置と、受電コイル(受電アンテナ)を備えた受電装置とを含み、送電コイルによって生じた磁界を受電コイルが捕捉することにより、電極を直接に接触させることなく電力を伝送することができる。
特許文献1は、このような無線電力伝送システムの一例を開示している。
特開2012−244732号公報
無線電力伝送システムにおいて、電力伝送を行う際に送受電コイル間に金属異物が存在すると、金属異物に渦電流が発生し、加熱させるリスクが生じる。従って、送電コイルと受電コイルとの間の異物検出は、安全かつ高効率に無線電力伝送を行うために必須の機能である。
このような課題に対し、特許文献1は、2次側コイルと電磁的に結合する1次側コイルを含む回路の1次側Q値と前記2次側コイルとの間の電力電送効率を測定し、前記電力伝送効率を1次側コイルのQ値で補正し、得られた補正値に基づいて前記2次側コイルとの電磁結合している状態を検知する。
特許文献1の方法では、送受電コイル間の効率を測定する必要があるため、受電側から送電側に効率の測定結果をフィードバックする必要があった。
本開示の実施形態は、受電側から送電側への効率の測定結果のフィードバックが不要な異物検出装置を提供する。また、本開示の実施形態は、そのような異物検出装置を備える無線電力伝送のための送電装置および受電装置ならびに無線電力伝送システムを提供することができる。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る異物検出装置は、第1共振器と、コイルおよびキャパシタを含む並列共振回路から構成され、前記第1共振器に電磁的に結合した第2共振器との間の金属異物を検出する異物検出装置であって、第1共振器と、第2共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周波数(f1)および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数(f2)で発振可能な発振回路と、前記第1共振器の入力インピーダンスの変化を測定する測定回路と、を備え、前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピーダンスの変化と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピーダンスの変化とに基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出するように構成されている。
上述の一般的かつ特定の態様は、システム、方法およびコンピュータプログラムを用いて実装され、またはシステム、方法およびコンピュータプログラムの組み合わせを用いて実現され得る。
本開示の実施形態によれば、コイル間の異物を検出し、安全に送電することが可能になる。
本開示による異物検出装置の限定的ではない例示的な実施形態の基本構成を示すブロック図である。 測定回路が第2共振器に接続され、発振器が第1共振器に接続されている構成例を示す図である。 発振回路および測定回路の両方が第2共振器に接続されている構成例を示す図である。 本開示による異物検出装置の基本的な動作を説明するための図である。 実施形態1に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る無線電力伝送システムの動作原理を説明するための図である。 実施形態1に係る無線電力伝送装置の異物検出動作を示すフローチャートである。 実施形態1に係る無線電力伝送システムの具体的な回路構成例を示す図である。 実施形態2に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 実施形態3に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 実施形態4に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 実施形態5に係る無線電力伝送システムの動作を示すフローチャートである。 第1共振器10および第2共振器20が周波数f1で電磁的に結合しているときの動作モードにおける磁束の流れを示す概略図である。 第1共振器10および第2共振器20が周波数f2で電磁的に結合しているときの動作モードにおける磁束の流れを示す概略図である。 複数のパラメータに基づいて異物の有無を判定する方法の第1の例を示す図である。 複数のパラメータに基づいて異物の有無を判定する方法の第2の例を示す図である。 複数のパラメータに基づいて異物の有無を判定する方法の第3の例を示す図である。 複数のパラメータに基づいて異物の有無を判定する方法の第4の例を示す図である。 閾値の更新の方法の例を示す概念図である。 実施例における検証結果を示す第1の図である。 実施例における検証結果を示す第2の図である。 実施例における検証結果を示す第3の図である。
本願の実施形態の概要は、以下の通りである。
(1)本開示の一態様に係る異物検出装置は、第1共振器と、コイルおよびキャパシタを含む並列共振回路から構成され、前記第1共振器に電磁的に結合した第2共振器との間の金属異物を検出する異物検出装置であって、第1共振器と、第2共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周波数(f1)および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数(f2)で発振可能な発振回路と、前記第1共振器の入力インピーダンスの変化を測定する測定回路とを備える。前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピーダンスの変化と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピーダンスの変化とに基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出するように構成されている。
(2)ある実施形態において、前記測定回路は、少なくとも前記第1共振器の入力インダクタンス値を測定することによって前記入力インピーダンスの変化を測定するように構成され、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに測定した前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f1)と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f2)との比に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(3)ある実施形態において、前記測定回路は、前記第1共振器の入力インピーダンスが変化した後の、前記入力インダクタンス値Lin(f1)と前記入力インダクタンス値Lin(f2)との比に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(4)ある実施形態において、前記測定回路は、k2=1−Lin(f2)/Lin(f1)の式または前記式に基づく補正式によって算出される結合係数kに基づいて前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(5)ある実施形態において、前記発振回路は、自励式の発振回路であり、かつ、前記入力インダクタンス値が発振周波数の2乗に反比例するように構成されており、前記測定回路は、k2=1−f12/f22の式または前記式に基づく補正式によって算出される結合係数kに基づいて前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(6)ある実施形態において、前記コイルが短絡しているときの前記入力インダクタンス値が第1の周波数f1と第2の周波数f2とで一致するように構成されている。
(7)ある実施形態において、前記測定回路は、前記第1共振器の入力インダクタンス値が第1の閾値以下であるか否かに基づいて金属異物の有無を判定する処理を実行するように構成されている。
(8)ある実施形態において、前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときの前記第1共振器の電圧が第2の閾値以下であるか否かに基づいて金属異物の有無を判定する処理と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときの前記第1共振器の電圧が第3の閾値以下であるか否かに基づいて金属異物の有無を判定する処理と、を実行するように構成されている。
(9)ある実施形態において、前記測定回路は、前記第1共振器の入力インピーダンスの変化に応じて変化する少なくとも1つのパラメータを測定することにより、前記第1共振器の入力インピーダンスの変化を測定するように構成され、前記少なくとも1つのパラメータは、他のパラメータの関数である。
(10)ある実施形態において、前記第1共振器は、無線電力伝送に使用される送電コイルを含み、前記異物検出装置は、前記発振回路と前記送電コイルとの間の電気的接続を切り替えるスイッチをさらに備え、前記スイッチによって無線電力伝送の送電モードと異物検出モードとを切替える。
(11)ある実施形態において、前記第1共振器は、無線電力伝送に使用される送電コイルとは異なる検出コイルを含み、前記第2共振器のコイルと前記検出コイルとの間の結合係数の算出値に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(12)本開示の他の態様に係る送電装置は、上記(10)または(11)に記載の異物検出装置と、前記送電コイルに電力を供給する送電回路と、前記送電回路および前記発振回路を制御する送電制御回路とを備える。前記送電制御回路は、前記異物検出装置の測定結果に応じて前記送電回路を制御し、送電状態を調整するように構成されている。
(13)本開示の他の態様に係る異物検出装置は、電磁的に結合した第1共振器と第2共振器との間の金属異物を検出する異物検出装置である。前記第1共振器は、前記第2共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周波数(f1)および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数(f2)で発振可能な発振回路に接続されており、前記発振回路は、自励式の発振回路であり、かつ、前記第1共振器の入力インダクタンス値が発振周波数の2乗に反比例するように構成されている。前記異物検出装置は、コイルおよびキャパシタを含む並列共振回路から構成された第2共振器と、前記第2共振器の周波数を測定する測定回路とを更に備える。前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した周波数f1と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した周波数f2との比に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(14)本開示の他の態様に係る異物検出装置は、コイルおよびキャパシタを含む並列共振回路から構成された第1共振器に電磁的に結合した第2共振器と前記第1共振器との間の金属異物を検出する異物検出装置であって、第2共振器と、前記第1共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周波数(f1)および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数(f2)で発振可能な発振回路と、前記第2共振器の入力インピーダンスの変化を測定する測定回路とを備える。前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第2共振器の入力インピーダンスの変化と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第2共振器の入力インピーダンスの変化とに基づいて、前記第2共振器と前記第1共振器との間の金属異物を検出する。
(15)ある実施形態において、前記測定回路は、少なくとも前記第2共振器の入力インダクタンス値を測定することによって前記入力インピーダンスの変化を測定するように構成され、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振しているときに測定した前記第2共振器の入力インダクタンス値Lin(f1)と、前記第2の周波数f2で前記発振回路が発振しているときに前記測定回路が測定した前記第2共振器の入力インダクタンス値Lin(f2)との比の変化に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(16)ある実施形態において、前記測定回路は、前記第2共振器の入力インピーダンスが変化した後の、前記入力インダクタンス値Lin(f1)と前記入力インダクタンス値Lin(f2)との比に基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(17)ある実施形態において、前記測定回路は、k2=1−Lin(f2)/Lin(f1)の式または前記式に基づく補正式によって算出される結合係数kに基づいて前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(18)ある実施形態において、前記発振回路は、自励式の発振回路であり、かつ、前記入力インダクタンス値が発振周波数の2乗に反比例するように構成されており、前記測定回路は、k2=1−f12/f22の式または前記式に基づく補正式によって算出される結合係数kに基づいて前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する。
(19)本開示の他の態様に係る受電装置は、上記(13)から(18)のいずれかに記載の異物検出装置と、無線電力伝送によって前記第2共振器が前記第1共振器から受け取った電力を負荷に供給する受電回路とを備える。
(20)本開示の他の態様に係る無線電力伝送システムは、上記(12)に記載の送電装置、および上記(19)に記載の受電装置のうち、少なくとも一方を備える。
本開示の具体的な実施形態を説明する前に、本開示による異物検出装置の基本構成を説明する。まず、図1を参照する。図1は、本開示による異物検出装置の限定的ではない例示的な実施形態の基本構成を示すブロック図である。
図1に例示されている異物検出装置1000は、第1共振器10と、コイルおよびキャパシタを含む並列共振回路から構成された第2共振器20との間の金属異物2000を検出する装置である。ここで、「第1共振器10と第2共振器20との間」とは、第1共振器10と第2共振器20とが電磁的に結合しているときに磁界が形成される領域全体を意味する。したがって、図1に示すように金属異物2000が第1共振器10と第2共振器20とを結ぶ線分上に位置する場合に限らず、金属異物2000が当該線分上からずれた位置に存在する場合も検出の対象となる。この異物検出装置1000は、第1共振器10と、第1共振器10に接続された発振回路150と、発振回路150に接続された測定回路160とを備えている。
発振回路150は、第2共振器20の共振周波数(fr)よりも低い第1の周波数(f1)、および、共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数(f2)で発振できるように構成されている。また、測定回路160は、第1共振器10の入力インピーダンスの変化を測定するように構成されている。この測定回路160は、第1の周波数f1で発振回路150が発振しているときに測定回路160が測定した第1共振器10の入力インピーダンスの変化と、第2の周波数f2で発振回路150が発振しているときに測定回路160が測定した第1共振器10の入力インピーダンスの変化とに基づいて、第1共振器10と第2共振器20との間の金属異物2000を検出するように構成されている。
ここで、共振器の「入力インピーダンスの変化」とは、2つの共振器が電磁的に結合している状態において、金属異物2000が当該共振器から十分に離れているときの入力インピーダンスを基準値として、その基準値からの変化を意味する。共振器の入力インピーダンスの変化は、例えば、その共振器の入力インダクタンス値、電圧、Q値、電流、抵抗値といった入力インピーダンスの変化に伴って変化するパラメータを測定することによって検出され得る。したがって、本明細書において、「入力インピーダンスの変化」の測定には、上記の少なくとも1つのパラメータの変化を測定することが含まれる。
後に詳しく説明するように、測定回路160は、第1共振器10の入力インピーダンスの測定の一例として、第1共振器10の入力インダクタンス値を測定するように構成されていてもよい。その場合、測定回路160は、第1の周波数f1で発振回路150が発振しているときに測定回路160が測定した第1共振器10の入力インダクタンス値Lin(f1)と、第2の周波数f2で発振回路150が発振しているときに測定回路160が測定した第1共振器10の入力インダクタンス値Lin(f2)との比に基づいて、第1共振器10と第2共振器20との間の金属異物2000を検出するように構成され得る。ある例では、入力インダクタンス値の比であるLin(f1)/Lin(f2)を用いて、第1共振器10と第2共振器20との間の結合係数kを算出または推定することができる。結合係数kは、第1共振器10と第2共振器20との間の金属異物に依存して変化する。例えば、磁界を完全に遮蔽する金属異物がコイル間に存在し、第1共振器10と第2共振器20とが電磁的に結合していないとき、結合係数kはゼロまたはゼロに近似される小さな値を持つ。一方、金属異物がコイル間に存在しない場合は、結合係数kはゼロよりも大きく1以下の値を持つ。このため、結合係数kの算出値または推定値に基づいて、第1共振器10と第2共振器20との間の金属異物の有無を決定することが可能になる。
このような例における異物検出装置では、異なる周波数で得られた2つの入力インダクタンス値の比、すなわち、Lin(f1)/Lin(f2)を用いる点に特徴を有している。なお、本開示において、第1共振器の入力インダクタンス値を測定することは、この入力インダクタンス値を直接的に測定することのみならず、入力インダクタンス値を変換した他の物理パラメータを測定することをも含むものとする。ある条件のもとでは、第1共振器10と第2共振器20とを電磁的に結合する電磁場の周波数が入力インダクタンス値に比例する(例えば電圧・周波数コンバータ)。また、ある条件のもとでは、第1共振器10と第2共振器20とを電磁的に結合する電磁場の周波数が入力インダクタンス値の2乗に反比例する(例えば自励式発振回路における発振周波数)。このため、第1共振器10または第2共振器20を流れる交流電流または交流電圧の周波数を測定することにより、実効的に「第1共振器の入力インダクタンス値」を測定することができる。その結果として、結合係数kの値を取得することが可能になる。
次に、図2および図3を参照して、異物検出装置1000が第2の共振器20を備えている構成例を説明する。図2の例では、測定回路160が第2共振器20に接続され、発振器150は第1共振器10に接続されている。図3の例では、発振回路150および測定回路160の両方が第2共振器20に接続されている。これらの例では、第2共振器20が異物検出装置1000に含まれており、異物検出装置1000の移動に伴って第2共振器20が移動する。
次に、図4を参照して本開示による異物検出装置の基本的な動作を説明する。前述したように、発振回路150は、第1共振器10と第2共振器20との間の電磁的な結合を実現するための電界または磁界の振動を周波数f1、f2で形成できれば、第1共振器10および第2共振器20のいずれに接続されていてもよいし、両方に設けられていてもよい。また、測定回路160も、第1共振器10と第2共振器20とが電磁的に結合されていれば、第1共振器10および第2共振器20のいずれに接続されていても、第1共振器10または第2共振器20の入力インピーダンスの変化に基づいて異物を検出することができる。ある実施形態では、第1共振器10の入力インダクタンス値、あるいは、第2共振器10の入力インダクタンス値を直接的または間接的に測定し、それによって結合係数kを検出することが可能である。
本開示の異物検出装置は、無線電力伝送システムに使用される送電装置および受電装置の構成要素の少なくとも一部を利用して構成され得る。その場合、異物検出装置は、無線電力伝送システムにおける送電装置または受電装置に組み込まれて使用される。そのような構成に限らず、異物検出装置を単独で使用して異物を検出してもよい。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、同様の構成要素には同一の符号を付している。
(実施形態1)
図5は、本開示の第1の実施形態に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100と受電装置200とを備え、送電装置100から受電装置200へ無線で電力を伝送することができる。送電装置100は、例えばワイヤレス充電器であり、受電装置200は、例えば携帯情報端末や電気自動車などの二次電池を備えた機器であり得る。本実施形態では、前述した異物検出装置が送電装置100の側に設けられている。このため、送電装置100は、受電装置200に送電するだけでなく、受電装置200における受電共振器210と送電共振器110との間に金属異物2000があるか否かを検出することができる。この検出を、本明細書では「異物検出」と呼ぶ。その検出結果は、例えば送電装置100または受電装置200に設けられた光源、ディスプレイ、スピーカなどの表示素子170または表示素子270から光、映像、音声などの情報として使用者に通知され得る。本明細書における「表示素子」は、視覚的情報を提示する素子に限定されず、聴覚的情報(音または音声)のみを提示する素子をも広く含むものとする。
本実施形態の無線電力伝送システムが備える異物検出装置のこのような機能により、使用者は、受電装置200を送電装置100に近づける際、受電共振器210と送電共振器110との間の異物の有無を知ることができるため、安全な伝送状態を確保することができる。このように、送電装置100は、異物検出装置を用いて異物を検出する「異物検出モード」と、送電回路120を用いて送電を行う「電力伝送(送電)モード」の2つのモードで動作する。
図5に示されるように、本実施形態における送電装置100は、送電共振器110と、送電回路120と、電源130と、発振回路150と、測定回路160と、表示素子170とを備える。これらの構成要素のうち、送電共振器110、発振回路150、および測定回路160によって異物検出装置が構成されている。以下、異物検出装置の構成および動作を説明する。
送電共振器110は、後に図8を参照して詳しく説明するように、送電コイルL1と、送電コイルL1に直列に接続されたコンデンサC1とを含む共振回路(第1共振器)である。送電共振器110の共振状態は、発振回路150によって制御される。本実施形態では、異物検出のための第1共振器が無線電力伝送の送電共振器を兼ねている。
発振回路150は、送電共振器110に接続されており、受電共振器210の共振周波数frとは異なる2つの周波数で発振可能である。それら2つの周波数は共振周波数frよりも低い第1の周波数f1と、共振周波数frよりも高い第2の周波数f2に設定される。第1の周波数f1は共振周波数frの例えば85%以下に設定され得るし、第2の周波数f2は共振周波数frの例えば115%以上に設定され得る。なお、電力伝送モードでは、受電装置200が備える受電共振器210の共振周波数frの交流エネルギが送電共振器110から受電共振器210へ伝送される。電力伝送モードの周波数は、受電共振器210の共振周波数frに完全に一致する必要はなく、例えば、その共振周波数frの85〜115%程度の範囲内の値に設定されていてもよい。また、電力伝送モードの周波数は必ずしも上記の周波数帯に設定されている必要はなく、異なる周波数帯を用いても良い。例えば、電力伝送の周波数帯を100kHz〜200kHzとし、異物検出用の共振周波数をfr=1000kHzとして設定してもよい。詳細は図8を参照しながら後述する。
測定回路160は、発振回路150から出力される交流エネルギの周波数(発振周波数)の変化、および、電圧の変化を検出することによって送電共振器110と受電共振器210との間の異物の検出を行う。すなわち、測定回路160は、まず、第1の周波数f1で発振回路150が発振しているときに送電共振器110のインダクタンス値Lin(f1)を測定する。また、測定回路150は、第2の周波数f2で発振回路150が発振しているときに送電共振器110のインダクタンス値Lin(f2)を測定する。そして、測定回路160は、後述する原理から、2つのインダクタンス値の比、および、電圧値に基づいて送電共振器110に対する受電共振器210の間の金属異物を検出する。
次に、受電装置200について簡単に説明する。受電装置200は、受電共振器210と、受電回路220と、負荷230と、表示素子270とを備える。受電共振器210は、後に詳しく説明するように、受電コイルL2と、受電コイルL2に並列に接続されたコンデンサC2とを含む共振回路(第2共振回路)であり、共振周波数は所定の値frに設定されている。受電共振器210が送電共振器110から空間を介して非接触で受け取った交流エネルギは、受電回路220において波形が変換され、負荷230に供給される。
図6は、本実施形態での異物検出に使用する結合係数推定方法の動作原理を説明するための図である。ここでは、コイル対の結合係数を推定する方法について説明する。
送電コイルL1(インダクタンス値もL1と表す。)と周波数frで共振する受電コイルL2(インダクタンス値もL2と表す。)とが結合係数kで電磁的に結合しているとき、送電コイルから見た入力インダクタンスLinは次式で求められる。
Lin(f)=L1{1−k2/(1−(fr/f)2)} ・・・式1
図6は、式1を模式的に示すグラフである。
周波数f<<frにおいて、受電共振器210の両端は実質的に開放されているように見える。frよりも低い第1の周波数f1で測定した入力インダクタンス値をLin(f1)とする。一方、周波数f>>frにおいて受電共振器210における並列コンデンサの両端は実質的に短絡しているように見える。frよりも高い第2の周波数f2で測定した入力インダクタンス値をLin(f2)とする。
f1、f2の大きさが適切に設定されると、式1から以下の近似式が得られる。
Lin(f1)≒L1
Lin(f2)≒L1(1−k2
これらの2つの近似式から、以下の式2が得られる。
2≒1−Lin(f2)/Lin(f1) ・・・式2
この式2によれば、測定値であるLin(f1)およびLin(f2)の比に基づいて結合係数kを算出することができる。ただし、式2は、受電コイル端を完全に開放にした場合の入力インダクタンクスLin_open(f)と受電コイル端を完全に短絡にした場合の入力インダクタンクスLin_short(f)との間に以下の式3、4の関係が成立する特殊な条件に基づく。
Lin_open(f1)=Lin_open(f2) ・・・式3
Lin_short(f1)=Lin_short(f2)・・・式4
逆に言えば、式3、4が成立する適切な周波数f1とf2を選定したうえで無線電力伝送システムを設計すれば、式2が成立し、結合係数kの推定が可能となる。通常、これらの周波数f1、f2は、共振器の寸法が波長に比べて十分小さいとみなせる周波数範囲に設定すれば実用上問題ない。
なお、自励式の発振回路を用いると、入力インダクタンスの変化を発振周波数の変化に直接変換することができる。すなわち、入力インダクタンスは発振周波数の2乗の逆数で決まるため、結合係数kは次式で書き換えることもできる。
2≒1−f12/f22 ・・・式5
実用上は回路の線形・非線形要素などを含むため、式2、式5は補正が必要であるが、原理的にはこれらの式から結合係数kが推定可能である(補正例の詳細は図8を参照しながら後述する)。
以上のことから、f1とf2の各周波数で発振する動作を連続的に切り替えながら2つの周波数における入力インダクタンス値または発振周波数を測定すれば、測定結果から結合係数kを推定できる。結合係数kは送受電コイル間の金属異物による磁界の遮蔽状態に応じて変化するから、例えば、推定した結合係数kが所定の閾値以下になった場合、受電コイルと送電コイルとの間に金属異物が存在するとみなすことができる。異物検出が完了すると、送電装置100は、発振回路150の代わりに送電回路120を用いて送電を開始する。これにより、安全かつ高効率に受電装置200に無線で電力が供給できる。
続いて、図5に示す各要素の詳細を説明する。
本実施形態における異物検出装置は、第1共振器(送電共振器)110の電気特性(入力インダクタンス、発振周波数、および、これらに依存して変化するパラメータ)を測定する測定回路160と、第2共振器(受電共振器)の共振周波数とは異なる2つの周波数で発振可能な発振回路150とを備えている。
送電共振器110は、コイルL1とコンデンサC1を含む。コイルL1は基板パターンで形成された薄型の平面コイルのほか、銅線やリッツ線、ツイスト線などを用いた巻き線コイルなどを用いることができる。十分な検出感度を確保するためには、コイルL1のQ値は、例えば100以上に設定され得るが、100よりも小さい値に設定されていてもよい。コンデンサC1は必要に応じて含まなくても良く、その場合、コイルL1自身が有する自己共振特性を含めて送電共振器110を形成しても良い。
送電回路120は、異物検出完了後に送電のための交流エネルギを出力する回路である。送電回路120は、フルブリッジ型のインバータや、D級、E級などの他の種類の送電回路であってもよい。また、通信用の変復調回路や電圧・電流などを測定する各種センサを含めても良い。
電源130は、商用電源、一次電池、二次電池、太陽電池、燃料電池、USB(Universal Serial Bus)電源、高容量のキャパシタ(例えば電気二重層キャパシタ)、商用電源に接続された電圧変換器、または、それらの組み合わせを用いて実現され得る全ての電源を含む。
送電制御回路140は、送電装置100全体の動作を制御するプロセッサであり、例えばCPUとコンピュータプログラムを格納したメモリとの組み合わせによって実現され得る。送電制御回路140は、本実施形態の動作を実現するように構成された専用のハードウェアであってもよい。送電制御回路140は、発振回路150の発振周波数の切替や、送電回路120による送電制御(送電状態の調整)や、測定回路160の検出結果に基づいて表示素子170を発光させる制御を行う。具体的には異物検出モードにおいては、送電回路120の動作を停止し、発振回路150を駆動する。送電モードにおいては、発振回路150の動作を停止し、送電回路120を駆動する。送電制御回路140は、異物検出装置の測定結果に応じて送電開始周波数および送電電圧を決定する。
発振回路150には、例えばコルピッツ発振回路や、ハートレー発振回路、クラップ発振回路、フランクリン発振回路、ピアス発振回路など、LC共振原理に基づく公知の自励式の発振回路を用いることができる。本実施形態の特徴点は、コイルL1のインピーダンス変化を、周波数の変化に換算して高精度に検出する点にあるため、そのような検出が可能である限り、上記のものに限定されず、他の発振回路および回路トポロジを用いてもよい。なお、送電時に発振回路150を焼損する可能性がある場合は、送電共振器110と発振回路150との間にスイッチを設けて両者の間を送電時に電気的に遮断してもよい。また、結合係数kの決定に式2を用いる場合は、発振回路150および送電回路120の機能は同一なので両回路150、120を共用化してもよい。
測定回路160は、前述の発振周波数を測定したり、送電コイルL1の電圧・電流を測定して入力インダクタンスを算出するために用いられる。なお、図示しないが、測定回路160の少なくとも一部の機能と送電制御回路140の少なくとも一部の機能とは、半導体パッケージ(例えばマイクロコントローラやカスタムIC)によって実現されてもよい。
表示素子170は、測定回路160による検出結果を使用者に通知するように構成されている。表示素子170は、送電共振器110と受電共振器210との間の金属異物の有無(または近接の程度)を示す「インジケータ」として機能するように構成されている。表示素子140は、例えばLEDまたは有機ELなどの光源によって構成され得る。また、複数の光源の集合体であってもよい。表示素子170は、送電コイルL1と受電コイルL2との間の距離や、金属異物の近接の程度に応じて、複数の光源のうちの異なる光源を発光させたり、発光させる光源の数を段階的に変動させてもよい。また、表示素子170は、液晶表示素子または有機EL表示素子のようなディスプレイであってもよい。ディスプレイを用いると、画像または文字などで検出結果を表示させることができる。表示素子170は、光とともに、または光に代えて、音や音声で検出結果を表示するように構成されていてもよい。
次に、受電装置200の構成要素を説明する。
受電共振器210は、受電コイルL2とコンデンサC2とを含む。受電コイルL2およびコンデンサC2は、それぞれ、送電共振器110における送電コイルL1およびコンデンサC1と同様のものであってもよいし、異なっていてもよい。重要な点は、インピーダンスZ2=1/jωC2が周波数f1では相対的に大きくなるよう設定され、周波数f2では相対的に小さくなるよう設定される点である。ここで、jは虚数単位、ωは角周波数であり、ω=2π×周波数の関係が成立する。
受電共振器210と受電回路220との間に直列コンデンサを挿入しても良い。なお、受電共振器210は、不要であればコンデンサC2を含まなくても良く、コイルL2自身が有する自己共振特性を含めて受電共振器210を形成しても良い。
受電回路220は、整流回路や周波数変換回路、定電圧・定電流制御回路、通信用の変復調回路などの各種の回路を含み、受け取った交流エネルギを負荷230が利用可能な直流エネルギまたは低周波の交流エネルギに変換するように構成されている。また、受電共振器210の電圧・電流などを測定する各種センサを受電回路220中に含めてもよい。
負荷230は、例えば二次電池や高容量キャパシタであり、受電回路220から出力された電力によって充給電され得る。
本実施形態における受電制御回路240は、受電装置200全体の動作を制御するプロセッサであり、例えばCPUとコンピュータプログラムを格納したメモリとの組み合わせによって実現され得る。受電制御回路240は、この例に限定されず、本実施形態の動作を実現するように構成された専用のハードウェアであってもよい。受電制御回路240は、負荷250への充給電制御や、表示素子270の制御を行う。
本実施形態における発振周波数は、並列コンデンサC2が、ある程度、集中定数回路とみなせる20kHz〜20MHzの低周波域に設定され得る。高い周波数ほど分解能が高く、高速に異物を検出できるため、10μsec以下の周期で検出する場合には、発振周波数はその逆数である100kHz〜100MHzに設定され得る。低速でも良い場合は、数kHz〜100kHzに設定されうる。
続いて、図7のフローチャートを参照しながら本実施形態の無線電力伝送システムの動作を説明する。
まず、送電装置100が送電共振器110に対する受電共振器210の接近を感知すると、異物検出モードを開始する。本実施形態における、この「接近」の感知は、上述した異物検出装置の動作原理に基づくものではなく、例えば、発振周波数や電圧の変化を検出することによって実行され得る。受電共振器210が送電共振器210に接近すると、受電共振器210の内部の金属(基板のグランドやコイルなど)の影響で発振周波数が増加したり、発振回路150から出力される電圧の振幅が低下する場合がある。また、受電共振器210における受電コイルL2が周辺回路への電磁ノイズの影響を低減するための電磁シールド(磁性体)を備えている場合、受電共振器210の接近に伴い、発振周波数が低下する場合もある。したがって、発振周波数や電圧の変化を検出することにより、受電共振器210の接近を感知することができる。送電制御回路140および発振回路150は、例えば1mm秒〜数秒に1回だけ数周期分の交流を発振する断続的発振(間欠動作)を行い、受電コイルL2の接近を感知した場合にのみ連続動作に切替えるように構成され得る。このような間欠動作を行うことにより、消費電力の増加を抑えながら、受電コイルL2の接近を感知することができる。この間欠動作における発振回路150の動作周波数はf1であってもよいし、他の周波数であってもよい。
次に、ステップS600において、送電制御回路140は、発振回路150を周波数f1で動作させる。
ステップS601において、測定回路160は、所定の時間経過後、入力インダクタンスおよび電圧を測定する。これは、上述のように、入力インピーダンスを測定することと等価である。
ステップS602において、送電制御回路140は、発振回路150を周波数f2で動作させる。
ステップS603において、測定回路160は、所定の時間経過後、入力インダクタンスおよび電圧を測定する。
この一連の測定結果から結合係数を式2によって算出し(ステップS604)、ステップS605で結合係数kと電圧が所定の第一の閾値を超えたか否かを判定する。第一の閾値は例えば0.3〜0.5の範囲内の数値に設定され得る。算出した結合係数kが所定の第一の閾値を超えた場合、受電コイルL2と送電コイルL1との間には異物が存在しないと判断できるため、測定回路160は、そのことを示す情報を送電制御回路140に送る。この情報を受けた送電制御回路140は、発振回路150の発振を停止させる(ステップS606)。この際、送電制御回路140は、表示素子170を発光させたり、表示素子270に送電を開始する旨を表示してもよい。これにより、コイル間に異物が存在せず安全に充電できることを使用者に知らせることができる。送電制御回路140がこのような通知の機能を有する場合、送電制御回路140は、「光源制御回路」または「表示制御回路」としての機能を有することになる。
この後、送電制御回路140は、送電回路120を駆動し、無線電力伝送を開始する。なお、無線電力伝送の開始は、発振回路150の発振を停止させた直後ではなく、例えば使用者が受電装置200を送電装置100の上に置くなどして周波数の変動が停止したことを確認してから行われてもよい。
一方、ステップS605において、結合係数kが所定の第一の閾値を超えない場合、表示素子170を点滅させたり、表示素子270に異物が存在する旨を表示してもよい。これにより、コイル間に異物が存在しており、送電すると危険であることを使用者に知らせることができる。
なお、ここでは結合係数kを式2により算出したが、式5により算出してもよい。
以上の動作により、本実施形態の送電装置100の異物検出装置は、受電装置200における受電コイルL2の間の金属異物を検出し、そのことを示す情報を出力することができる。これにより、ユーザは安全に送電できるのか否かを知ることができる。
なお、本実施形態における動作は図7に示す動作に限定されない。例えば、ステップS605における判定処理を所定の結合係数kを超えたか否かという絶対量で評価するだけでなく、結合係数kの時間的な変化量が十分小さくなったか否かによって検出しても良い。
(実施形態1の回路構成例)
図8は、本開示に係る実施形態1における無線電力伝送システムの回路構成の例を示す図である。
送電共振器110は、送電コイルL1と、送電コイルL1に直列に接続されたコンデンサC1とを有している。一方、受電共振器210は、受電コイルL2と、受電コイルL2に並列に接続されたコンデンサC2pと、受電コイルL2に直列に接続されたコンデンサC2sとを有している。
この実施例では、送電コイルL1の外形は39mmでインダクタンスはL1=13.6μHに設定されている。受電コイルL2の外形は34mmでインダクタンスはL2=15.8μHに設定されている。直列コンデンサC1の容量は180nF、直列コンデンサC2sおよび並列コンデンサC2pの容量は、それぞれ、C2s=120nF、C2p=1590pFに設定されている。送電コイルL1は100kHzで共振し、受電コイルL2は、115kHzと1000kHzとで共振する。
送電コイルL1はスイッチS1、S2を介して発振回路150に接続されている。本実施例における発振回路150は、自励式のLC発振回路として機能するピアス発振回路である。発振回路150が有する抵抗Rfと抵抗Rdは、回路の励振レベルを調整する素子である。発振回路150は、さらに、発振周波数を変更するための調整インダクタLmとスイッチS3を備えている。受電コイルの共振周波数fr=115kHz,fr=1000kHzとは異なる2つの周波数、f1=400kHz(S1とS2オン、S3オフ)、f2=1500kHz(S1とS2オン、S3オン)で発振するようLmおよびC11、C12の値を決定した。C1およびC2sはf1、f2において短絡に見え、C2pはf1では開放、f2では短絡に見えるため、結合係数推定に係る主となるコンデンサはC2pであると考えてよい。なお、本実施例での結合係数の推定式は、式5を補正した次式(式6)を採用している。
k2≒1−f12/(f22ーf32)・・・式6
発振周波数f3はS1とS2をオフ、S3をオンにした場合の発振周波数である。すなわち、周波数f3を測定することは、調整インダクタLmのインダクタンス値を測定していることと等価である。送電コイルL1が周波数f2で発振しているとき、その発振周波数には、送電コイルL1の入力インダクタンス値に基づく成分と、調整インダクタLmのインダクタンス値に基づく成分とが含まれている。このため、式6の第2項の分母においては、調整インダクタLmの影響を取り除いた上で結合係数を算出している。このように、測定回路160は、式5の代わりに式5に基づく補正式6によって算出される結合係数kに基づいて 異物を検出してもよい。なお、自励式のLC発振回路は、前述の通り種々の回路トポロジが存在するため、補正式は式6に限定されない(例えば、図8のコンデンサC11、C12を異なるコンデンサに切替えることにより発振周波数を変更する方法など、である)。当業者であれば、異なる回路トポロジを採用したとしても、式5の補正式の導出は容易である。同様に、式2を用いる場合も、回路トポロジに応じて式2を補正した補正式を用いて結合係数kを算出してもよい。
(実施形態2)
図9は、本開示の第2の実施形態に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の基本構成は実施形態1と同様であるが、送電共振器110に含まれる送電コイルと異物検出に用いる検出コイルとを別にしている点が異なる。異物検出のための検出コイルを別にすることにより、送電共振器110と発振回路150との間にスイッチが不要になるだけでなく、検出コイルと送電コイルとを異なる位置に配置できるため、送電装置100の設計の自由度が向上する。
また、送電中に異物が混入するような環境(例えばEV自動車への給電など)では、送電しながら結合係数や電圧の時間変化をリアルタイムに計測できる。この計測結果に基づき、例えば結合係数の時間的変化に応じて送電周波数を最適な値に変更したり、安全に送電を停止することができる。これにより、無線電力伝送システムの安全性を高め、かつ、伝送効率を高めることができるという格別の効果がある。
なお、本実施形態では、送電共振器110ではなく検出コイル112が本開示における第1共振器として機能する。したがって、測定回路160は、第1の周波数f1で発振回路150が発振しているときに測定した検出コイル112の入力インピーダンスの変化と、第2の周波数f2で発振回路150が発振しているときに測定した検出コイル112の入力インピーダンスの変化とに基づいて、金属異物を検出する。例えば、第1の周波数f1で発振回路150が発振しているときに検出コイル112の入力インダクタンス値Lin(f1)を測定し、第2の周波数f2で発振回路160が発振しているときに検出コイル112の入力インダクタンス値Lin(f2)を測定する。そして、これらの検出値に基づいて、検出コイル112と受電共振器210との間の金属異物が検出され得る。
(実施形態3)
図10は、本開示の第3の実施形態に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の基本構成は実施形態1と同様であるが、図1の考え方を図3の考え方に変更し、異物検出のための発振回路250と測定回路260とを受電装置200に搭載している点、および、送電共振器110が並列コンデンサを備え共振周波数frで共振している点が異なる。
送電装置100に比べ、受電装置200が大きい場合がある。例えば、タブレット端末など大型の受電装置200を、小型の送電装置100から充電する場合がある。このような場合、送電装置100が異物の存在を通知するための表示素子170を有していると、表示素子170が受電装置200で隠れてしまい、異物が存在するか否かを確認することが困難であるという課題がある。
本実施形態の無線電力伝送システムでは、異物検出モードにおいて、受電装置200が備える発振回路250が周波数f1、f2で発振しているときに、受電装置200が備える測定回路260が、受電共振器210の周波数を測定することにより、受電共振器210の入力インピーダンスを測定することができる。すなわち、送電共振器110と受電共振器210とが電磁界で結合し、送電装置100が異物検出モードで動作しているときは、受電装置200の受電共振器210においても、2つの周波数f1、f2の発振波形を観測できる。これを測定し、得られた発振周波数f1、f2の比から式5または式5の補正式を用いて結合係数kを算出・推定することができる。これを実現するため、本実施形態の発振回路250には、LC共振原理に基づく公知の自励式の発振回路が使用される。なお、本実施形態で得られる結合係数は、回路の可逆性が成り立つ系であれば、送電共振器側から結合係数を推定した場合も、受電共振器側から推定した場合も、同一の値を示す。すなわち、実施形態1および実施形態2で推定した結合係数と同じ値となる。
本実施形態によれば、例えば、送受電コイル間の結合係数kの変化に応じて受電装置200の表示素子270の表示を変化させることにより、ユーザに異物が存在するか否かを通知することができる。なお、本実施形態の構成は、受電装置200が送電装置100よりも大型である場合に限定されず、小型である場合も採用可能である。受電装置200が発振回路250を備える場合、本実施形態の構成を採用することは容易である。また、上記の例では、発振周波数の比から換算される結合係数kに基づいて異物を検出しているが、第1共振器として機能する受電共振器210の入力インピーダンスの変化に応じて変化する他のパラメータに基づいて異物を検出してもよい。
(実施形態4)
図11、本開示の第4の実施形態に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。基本構成は実施形態3と同様であるが、異物検知のための発振回路150および測定回路160が送電装置100に設けられ、発振回路250が受電装置200に設けられていない点で異なる。
実施形態3と同様にして測定回路250を用いて受電装置200の側で算出・推定した結合係数kに応じて、受電装置200の表示素子270によって、ユーザに異物の存在を通知する機能を実現できる。本実施形態の構成によれば、送電装置100の側と受電装置200の側の両方でコイル間の異物を検出できる。また、受電装置200には発振回路150が不要であるため、受電装置200を薄型化できるという効果がある。
なお、実施形態3、4では、実施形態2と同様に、受電コイルと検出コイルとを別にしてもかまわない。
(実施形態5)
図12は、本開示の第5の実施形態に係る無線電力伝送システムの動作を示すフローチャートである。本実施形態における測定回路は、3段階の異なるパラメータおよび閾値に基づく処理によって金属異物を検出する。ここでは、パラメータとして、第1検出器の入力インダクタンス、周波数f1における電圧、および周波数f2における電圧を選択し、それぞれが所定の閾値以下であるか否かを判定する。これにより、異物の特性や位置によらずに高い精度で異物を検出することができる。
以下、本実施形態における3段階のステップ(Step1〜3)の詳細を説明する。
<Step1>
磁界を遮蔽する金属が送受電コイル間に存在するとき、金属表面にコイルと逆相の電流が流れるため、コイルの入力インダクタンスが低下する。したがって、コイルの入力インダクタンスが所定の閾値以下になれば異物があると判定できる。ただし、送電・受電コイルの組みあわせによって結合係数は異なり、インダクタンスの低下量は様々である。よって、インダクタンスの閾値Lthを、結合係数kの関数とすることにより、異なる組合せのコイル対においても、コイル間の異物を検出することができる。図12に示す例では、コイルの入力インダクタンスが所定の閾値以下である場合には、磁界を遮蔽しやすい異物(例えばリング状の金属異物)が存在すると判定される。逆に、コイルの入力インダクタンスが所定の閾値を超える場合には、そのような異物が存在しないと判定される。
<Step2、3>
磁界を遮蔽しにくい金属(例えば、鉄など)が送受電コイル間に存在する時は、磁界が異物を通過するため結合係数が低下しにくく、前述の方法では検知しにくい。ただし、このような異物は磁界が異物を通過する際に渦電流が発生し、コイル端に電圧降下が生じるため、発振波形(電圧)の振幅が低下する。したがって、コイル端の電圧の振幅が所定の閾値以下になれば異物が存在すると判定できる。ただし、送電・受電コイルの組みあわせによって結合係数は異なり、電圧の低下量は様々である。よって、電圧の閾値Vthを、結合係数kの関数とするか、インダクタンスLin(もしくは発振周波数f)の関数とすることにより、異なる組合せのコイル対においても、コイル間の異物を検出することができる。
Step2では、測定回路は、共振周波数frよりも小さい周波数f1で発振回路が発振しているときのコイル端の電圧が所定の閾値以下であるか否かを判定する。これにより、磁界を遮蔽しにくい鉄などの金属異物が送電・受電コイル間の中心付近に存在するか否かを検出できる。一方、Step3では、測定回路は、共振周波数frよりも大きい周波数f2で発振回路が発振しているときのコイル端の電圧が所定の閾値以下であるか否かを判定する。これにより、磁界を遮蔽しにくい鉄などの金属異物が送電・受電コイル間の中心から離れた周辺領域に存在するか否かを検出できる。以下、この原理を説明する。
図13Aは、第1共振器10および第2共振器20が周波数f1で電磁的に結合しているときの動作モードにおける磁束の流れを示す概略図である。共振周波数frよりも小さい周波数帯において、この動作モードが支配的な場合、これを奇モード(odd mode)と呼ぶ。図13Bは、第1共振器10および第2共振器20が周波数f2で電磁的に結合しているときの動作モードにおける磁束の流れを示す概略図である。共振周波数frよりも大きい周波数帯において、この動作モードが支配的な場合、これを偶モード(even mode)と呼ぶ。
図13Aに示すように、奇モードでは、2つのコイル間の中央部Aの付近の磁束が密になり、コイルの内径から外径に至るまでの配線部の間の部分(周辺部B)の磁束が疎になる。したがって、奇モード動作時には、異物が中央部Aの付近にある場合は、異物を貫く磁束量が多くなるため、検出が容易である。逆に、異物が周辺部Bの付近にある場合は、異物を貫く磁束量が少なくなるため、検出が困難である。したがって、Step2では、周波数f1におけるコイル端電圧が閾値以下である場合には、中央部Aの付近に鉄などの金属異物があると判定できる。
一方、図13Bに示すように、偶モードでは、2つのコイル間の中央部Aの付近の磁束が疎になり、コイルの内径から外径に至るまでの配線部の間の部分(周辺部B)の磁束が密になる。したがって、偶モード動作時には、異物が中央部Aの付近にある場合は、異物を貫く磁束量が少なくなるため、検出が困難であり、異物が周辺部Bの付近にある場合は、異物を貫く磁束量が多くなるため、検出が容易である。よって、Step3では、周波数f2におけるコイル端電圧が閾値以下である場合には、周辺部Bの付近に鉄などの金属異物があると判定できる。
このように、本実施形態によれば、3段階の判定処理を行うことにより、多様な金属異物の検出が可能となる。なお、上記の例では、インダクタンスおよび電圧に基づいて異物を検出しているが、異物検出に用いるパラメータはこれらに限定されない。例えば、測定回路で測定した発振周波数f、結合係数k、電圧V、インダクタンスLinから任意に選択したパラメータを使用してもよい。また、各パラメータの閾値については、上記のパラメータの少なくとも1つの関数として設定してもよい。このようにパラメータと閾値とを適切に設定することにより、異なる送電コイルと受電コイルとの組み合わせ、すなわち、異なる結合係数のコイル対においても、送受電コイル間の異物を検出できるようになる。また、本実施形態では3段階の判定処理を行っているが、2段階または4段階以上の判定処理を行うように測定回路を構成してもよい。
(他の実施形態)
<検知前の処理>
上記の実施形態1〜5によれば、異物検出装置は、例えば数μA〜数mAで動作可能であるため、省電力の回路で異物検出を実現し得る。一方、無線電力伝送時は、例えば数W〜数kWの電力を送電共振器110から受電共振器210に伝送する。この無線電力伝送中に送電モードから異物検出モードに移行すると、コイルの蓄積エネルギが異物検出回路に流入し、異物検出回路の耐圧を越え焼損する可能性が生じる。
本実施形態では、無線電力伝送中にコイルに蓄積されたエネルギをグランドに逃がしてから異物検出モードに移行する。こうすることにより、異物検出用の回路の焼損を防ぐことができる。具体的には、送電モードから異物検出モードに切り替える場合、まず、送電回路120に含まれるインバータのうち、グランドに直結されているMOSFETのスイッチをONにする。これにより、送電共振器110内のコイルL1に蓄積されていたエネルギをグランドに逃がす。その後、所定の時間経過後に異物検出モードを開始すればよい。このような動作は、前述した実施形態のいずれでも実現可能である。
<検知後の処理>
上記の実施形態1〜5によれば、異物検出装置は、コイル間に存在する異物を確実に検知できる。ただし、異物が存在すると判断した場合、即座に送電を停止あるいは開始しないとすると、充電できず、ユーザーの利便性を低下させる恐れがある。したがって、判定基準となる評価値が所定の閾値以下であっても、異物温度が所定の閾値以下となるよう送電制御を加えながら送電することで安全性を確保しつつ送電ができる。具体的には、予め実験的・解析的にえられたデータに基づいて決定されたパラメータによって、所定の時間間隔で間欠的に送電したり、所定の低減率で送電電力を低減させて送電したり、あるいは送電・受電コイル近傍に温度センサを配置し、温度をモニターしながら送電電力を調整するなどの手段がとられる。
<閾値の設定方法>
実施形態5のように、複数のパラメータに基づいて異物の有無を判定する場合、図14A〜図14Dに例示するように種々の判定方法がある。パラメータは、上述のように、インダクタンス、抵抗、コイルのQ値、またはそれらを変換して得られる周波数や電圧値などを含む。それらの中から2つのパラメータP1、P2を選択した場合における閾値の設定例を以下に説明する。
図14Aは、パラメータP2の閾値がパラメータP1の一次関数である場合の例を示す図である。この場合、判定処理が簡単になり、演算負荷を軽減できるという効果がある。また、図14Bに示すように、パラメータP2の閾値を、P1がある値に達するまでは一定値にし、P1がその値を超えた場合にはP2の閾値をP1の一次関数にしてもよい。あるいは、P2の閾値がP1の範囲によって異なる一次関数になるようにしてもよい。このように閾値を直線的に多段階に設定することで、演算負荷を軽くしつつ、異物の検出精度を高めることができる。また、図14Cに示すように、パラメータP1とP2のそれぞれに独立に閾値を設定することで、さらに判定を簡単にすることができる。あるいは、図14Dに示すように、異物が存在する場合と、存在しない場合のパラメータP1とP2の値の組み合わせを制御回路のメモリ内にテーブル値として予め保持しておく方法も考えられる。この方法はメモリ使用量は増大するが、異物の有無を確実に判定できるというメリットがある。
<閾値の更新>
実施形態5における閾値の設定に関する情報は、製品を出荷する際に、制御回路のメモリ内に格納される。ただし、世の中には様々な物性・形状の金属異物があるため、一度決定した閾値のみで全ての危険な状態を判定できるとは限らない。したがって、ユーザーの実際の使用状態を記録し、ダイナミックに閾値を更新していくことで、製品出荷後の安全性を高めることができる。
図15は、送電装置A、Bがネットワークに接続されておらず、受電装置A1、A2、B1がネットワークに接続されている場合の、閾値の更新の方法の例を示す概念図である。閾値を設定するための情報は、ネットワークに接続されたサーバーによってデータベースに管理される。サーバーは、ネットワークを介して各受電装置から端末情報および測定データを収集する。そして、収集した情報を分析し、閾値の設定に関する更新データを各端末に送信する。各端末は、サーバから受信した更新データに基づき、各パラメータの閾値の設定を更新する。
端末情報は、例えば、端末固有のIDや機種名の情報を含み、受電コイルの種別が判定できる情報であり得る。測定データは、送電装置または受電装置に搭載された測定回路によって測定された上記のパラメータの情報に加え、無線充電に係る情報(充電プロファイル、送電周波数、送電電力、温度など)や、ユーザーの端末積載条件に係る位置情報(加速度センサやモーションセンサによって得られた端末積載時の座標・角速度データなど)を含み得る。
この端末情報および測定データは、ネットワークを介してサーバーに送信される。サーバー内では、端末機種ごとに測定データがデータベースに管理され、パラメータおよび位置情報の組み合わせごとの充電結果が比較できるようになっている。これにより、同一機種でも異なるユーザーが使用した場合のパラメータや位置情報、充電プロファイルの違いを比較することができる。
例えば、同一機種で送電周波数が同じであるにもかかわらず、充電時間が通常の倍程度必要だったユーザーがいたとする。その場合、送電エネルギーの一部がどこかに失われたことを意味している。例えば、異物が送受電コイル間に存在し、発熱していることを意味している。このとき、温度データに通常とは異なる明らかな差異が確認できるなら、異物が存在していたと判定できる。そして、充電時間が倍程度必要であった端末の積載条件と測定回路で得られたパラメータとを比較し、コイルの電圧に差異があったといった特徴が抽出できる。
このように、複数の測定データと受電コイルの情報とを紐付けることで、測定回路によって得られたあるパラメータが、どのような積載条件、端末において得られたものかを把握できる。そして、その積載条件、端末において、どのような充電特性が得られたかを、サーバー側で知ることができる。
サーバーは、以上の分析結果に基づき、上記のような危険な状態が発生しないように、新たな閾値の情報を受電装置を介して送電装置に送信する。このような手順を踏むことで、製品出荷後であっても異物検出の精度を高め、ユーザーの安全性を高めることが可能になる。
同様の考え方で、送電装置がネットワークに接続されている場合には、送電装置からサーバーに上記のような測定データおよび端末情報を直接送信してもよい。その場合、閾値の更新時には、サーバーから送電装置に閾値の設定に関するデータを設定すればよい。
(実施例)
以下、本開示の実施例を説明する。本実施例では、実施形態5の構成において、複数の評価端末を用いて異物検出の効果を検証した。
図16〜18は、送電コイル(φ43mm)と、異なる寸法の受電コイル(φ22mm〜40mm)とを備えた評価用端末7機種を用いて、図12に示すフローチャートに基づき、異物の有無を判断した検出結果を示す図である。評価端末7機種の受電コイルは並列コンデンサに接続され、受電コイルと並列コンデンサとにより決まる共振周波数frが1000kHzに設定されている。異物検出装置の発振回路は、共振周波数frよりも低い第1の周波数f1と、共振周波数frよりも高い第2の周波数f2で発振可能な自励式のピアス発振回路とした。本実施例では、磁界を遮蔽する異物として金属リング(φ22mm)、磁界を遮蔽しにくい異物として鉄ディスク(φ15mm)を評価用異物として選定した。
初めに、図12のStep1に従い、金属リングの有無を判定した。図16左図の測定結果を参照すると、結合係数が低くなるほど、インダクタンスが低下する傾向があることがわかる。また、金属リングが送受電コイル間に存在すると、インダクタンスがさらに低下する傾向があることがわかる。よって、この違いを踏まえてインダクタンスの閾値T0を設定した。閾値T0は、結合係数を変数とする関数とし、T0以下である場合に異物が存在するものとした。図16右図では、インダクタンスが閾値T0以下になるものは除外されている。図16の判定前(左図)と判定後(右図)とを比較すると、金属リングが送受電コイル間に存在する場合は危険であると判断され、確実に除外できていることがわかる。
次に、図12のStep2に従い鉄ディスク(中心付近)の有無を判定する。送電コイルの中央からの鉄ディスクのオフセット位置を0mm、5mm、10mm、15mmの4種類に設定し、周波数はf1(奇モード)に設定して評価した。図17左図の測定結果を参照すると、結合係数が低くなるほど、電圧が低下する傾向があることがわかる。また、鉄ディスクが送受電コイル間に存在する場合には、コイル端電圧がさらに低下する傾向があることがわかる。よって、この違いに基づいてコイル端電圧の閾値T1およびT2を設定した。閾値T1、T2は、結合係数を変数とする関数とし、コイル端電圧がT1以下またはT2以下である場合に異物が存在するものとした。図17の判定前(左図)と判定後(右図)とを比較すると、オフセットが0mm〜5mmの鉄ディスクが送受電コイル間に存在する場合は危険であると判断し、確実に除外できていることがわかる。本動作モードは前述の奇モード動作であるため、コイルの中央付近の磁束が密である。よって、オフセット0〜5mmの鉄ディスクが主として検出できている。
最後に、図12のStep3に従い、鉄ディスク(周辺部)の有無を判定する。送電コイル中央からの鉄ディスクのオフセット位置を0mm、5mm、10mm、15mmの4種類に設定し、周波数はf2(偶モード)に設定して評価した。ただし、Step2で除外できた異物は図18には図示していない。図18左図の測定結果を参照すると、発振周波数の増加、すなわち、その逆数であるインダクタンスの低下に伴ってコイル端電圧が低下する傾向があることがわかる。また、鉄ディスクが送受電コイル間に存在する場合、さらに電圧が低下する傾向があることがわかる。よって、この違いに基づいてコイル端電圧の閾値T3を設定した。閾値T3は、発振周波数を変数とする関数とし、コイル端電圧がT3以下である場合に異物が存在するものとした。図18の判定前(左図)と判定後(右図)とを比較すると、オフセットが10mm〜15mmの鉄ディスクが送受電コイル間に存在する場合は危険であると判断され、確実に除外できていることがわかる。本動作モードは前述の偶モード動作のため、コイルの内径から外径に至るまでの領域上の磁束が密である。よって、オフセット10〜15mmの鉄ディスクが主として検出できている。
以上のように、Step1〜Step3の手順を踏まえることで、異なる送受電コイルの組み合わせであったとしても、確実にコイル間の異物を検出できることが確認できた。本実施例の異物判定に用いた測定パラメータ(電圧、周波数、結合係数)は一例であり、他のパラメータを用いても同様の検出が可能である。前述の共振周波数frよりも低い周波数f1と、共振周波数frよりも高い周波数f2における検出用共振器の入力インピーダンス、あるいはそれから算出される2次パラメータ、あるいはそれらの組み合わせによって算出される3次パラメータに基づいて異物の有無を判定することも可能である。これらのパラメータと閾値の選定にあたっては、本開示における異物検出装置を備えた送電装置および受電装置の適用アプリケーションに応じて適切に変更され得る。
本開示の異物検出装置および無線電力伝送システムは、例えば、電気自動車、AV機器、電池、医療機器などへの充電あるいは給電を行う用途に広く適用可能である。本開示の実施形態によれば、コイル間に存在する金属の異常発熱リスクを回避することができる。
100 送電装置
110 送電共振器(第1共振器)
120 送電回路
130 電源
140 送電制御回路
150 発振回路
160 測定回路
170 表示素子
200 受電装置
210 受電共振器(第2共振器)
220 受電回路
230 負荷
240 受電制御回路
250 発振回路
260 測定回路
270 表示素子
S1〜S3 スイッチ

Claims (17)

  1. 第1共振器と、
    前記第1共振器に電磁的に結合し、コイルおよびキャパシタを含む並列共
    振回路から構成される第2共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周
    波数f1および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数f2で発振
    する発振回路と、
    前記第1共振器と前記第2共振器とが電磁的に結合しているときに前記第
    1共振器のインダクタンス値を測定する測定回路と、を備え、
    前記測定回路は、前記第1の周波数f1で前記発振回路が発振していると
    きの前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f1)と、前記第2の
    周波数f2で前記発振回路が発振しているときの前記第1共振器の入力イン
    ダクタンス値Lin(f2)とを測定し、k2=1−Lin(f2)/Li
    n(f1)の式によって算出される結合係数kを算出し、前記結合係数kに
    基づいて、前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する、
    異物検出装置。
  2. 前記発振回路は、自励式の発振回路であり、かつ、前記入力インダクタン
    ス値が発振周波数の2乗に反比例するように構成されており、
    前記測定回路は、前記第1の周波数f1および前記第2の周波数f2を測
    定し、
    2=1−f12/f22の式によって算出される結合係数kに基づいて、前
    記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する、
    請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記コイルが短絡しているとき、前記第1共振器の入力インダクタンス値
    Lin(f1)と、前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f2)
    とが一致する、
    請求項1または請求項2に記載の異物検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の異物検出装置とであって、前記第1
    共振器が、前記金属異物の検出および無線電力伝送の両方に用いられる送電
    コイルを含む、異物検出装置と、
    前記送電コイルに無線電力伝送のための電力を出力する送電回路と、
    前記発振回路と前記送電コイルとの間の電気的接続の導通と非導通とを切
    り替えるスイッチと、
    前記発振回路、前記送電回路および前記スイッチを制御する制御回路と、
    を備える送電装置であって、
    前記制御回路は、
    前記スイッチを用いて前記発振回路と前記送電コイルとの間の電気的接続
    を非導通とし、前記送電回路を駆動させ、前記電力を前記第2共振器に供給
    する送電モードと、
    前記スイッチを用いて前記発振回路と前記コイルとの間の電気的接続を導
    通とし、前記送電回路の駆動を停止し、前記送電コイルと前記第2共振器の
    コイルとの間の金属異物を検出する異物検出モードとを切り替える、
    送電装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の異物検出装置であって、前記第1共
    振器は、異物検出に用いられる検出コイルを含む、異物検出装置と、
    前記検出コイルとは異なる位置に配置された送電コイルに無線電力伝送の
    ための電力を出力する送電回路と、
    前記異物検出装置における前記発振回路および前記送電回路を制御する制
    御回路と、
    を備える送電装置であって、
    前記制御回路は、
    前記送電回路を駆動させ、前記電力を前記第2共振器に供給する送電モー
    ドと、
    前記送電回路の駆動を停止させ、前記検出コイルと前記第2共振器のコイ
    ルとの間の金属異物を検出する異物検出モードとを切り替える、
    送電装置。
  6. 前記異物検出のための電力は、前記無線電力伝送のための電力よりも小さ
    い、請求項4または請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記制御回路は、前記異物検出モードにおいて金属異物が検出されず、前
    記第1共振器の入力インピーダンスの時間的変動が停止したことを検知した
    とき、前記異物検出モードから前記送電モードに切り替える、
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の送電装置。
  8. 前記制御回路は、前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピー
    ダンスの値に基づいて、前記無線電力伝送における電力の送電開始周波数お
    よび送電電圧を決定する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の送電装置。
  9. 請求項4〜8のいずれか1項に記載の送電装置と、
    前記第2共振器、および前記第2共振器が前記第1共振器から受け取った
    電力を負荷に供給する受電回路を有する受電装置と、を備える、
    無線電力伝送システム。
  10. 第1共振器と、
    前記第1共振器に電磁的に結合し、コイルおよびキャパシタを含む並列共
    振回路から構成される第2共振器の共振周波数(fr)よりも低い第1の周
    波数f1および前記共振周波数(fr)よりも高い第2の周波数f2で発振
    する発振回路と、
    前記第1共振器と前記第2共振器とが電磁的に結合しているときに前記第
    1共振器のインダクタンス値を測定する測定回路と、を備え、
    前記測定回路は、前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f1)
    と前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f2)の比に基づいて、
    前記第1共振器と前記第2共振器との間の金属異物を検出する、
    異物検出装置。
  11. 前記コイルが短絡しているとき、前記第1共振器の入力インダクタンス値
    Lin(f1)と、前記第1共振器の入力インダクタンス値Lin(f2)
    とが一致する、
    請求項10に記載の異物検出装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載の異物検出装置であって、前記第1共
    振器が、前記金属異物の検出および無線電力伝送の両方に用いられる送電コ
    イルを含む、異物検出装置と、
    前記送電コイルに無線電力伝送のための電力を出力する送電回路と、
    前記発振回路と前記送電コイルとの間の電気的接続の導通と非導通とを切
    り替えるスイッチと、
    前記発振回路、前記送電回路および前記スイッチを制御する制御回路と、
    を備える送電装置であって、
    前記制御回路は、
    前記スイッチを用いて前記発振回路と前記送電コイルとの間の電気的接続
    を非導通とし、前記送電回路を駆動させ、前記電力を前記第2共振器に供給
    する送電モードと、
    前記スイッチを用いて前記発振回路と前記コイルとの間の電気的接続を導
    通とし、前記送電回路の駆動を停止し、前記送電コイルと前記第2共振器の
    コイルとの間の金属異物を検出する異物検出モードと、
    を切り替える、
    送電装置。
  13. 請求項10または請求項11に記載の異物検出装置であって、前記第1共
    振器は、異物検出に用いられる検出コイルを含む、異物検出装置と、
    前記検出コイルとは異なる位置に配置された送電コイルに線電力伝送の
    ための電力を出力する送電回路と、
    前記異物検出装置における前記発振回路および前記送電回路を制御する制
    御回路と、
    を備える送電装置であって、
    前記制御回路は、
    前記送電回路を駆動させ、前記電力を前記第2共振器に供給する送電モー
    ドと、
    前記送電回路の駆動を停止させ、前記検出コイルと前記第2共振器のコイ
    ルとの間の金属異物を検出する異物検出モードと、
    を切り替える、
    送電装置。
  14. 前記異物検出における送電電力は、前記送電モードにおける送電電力より
    も小さい、請求項12または請求項13に記載の送電装置。
  15. 前記制御回路は、前記異物検出モードにおいて金属異物が検出されず、前
    記第1共振器の入力インピーダンスの時間的変動が停止したことを検知した
    とき、前記異物検出モードから前記送電モードに切り替える、
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の送電装置。
  16. 前記制御回路は、前記測定回路が測定した前記第1共振器の入力インピー
    ダンスの値に基づいて、前記無線電力伝送における電力の送電開始周波数お
    よび送電電圧を決定する、請求項12〜15のいずれか1項に記載の送電装
    置。
  17. 請求項12〜16のいずれか1項に記載の送電装置と、
    前記第2共振器、および前記第2共振器が前記第1共振器から受け取った
    電力を負荷に供給する受電回路を有する受電装置と、を備える、
    無線電力伝送システム。
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