以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<複合機>
図1および図2に示されるように、複合機1は、プリンタ機能およびスキャナ機能を有している。プリンタ機能は、画像データに基づいて、用紙などのシートに画像を形成する機能である。スキャナ機能は、原稿の画像を読み取る機能である。また、複合機1は、公衆電話回線を介して画像データを送受信するファクシミリ機能を有していてもよい。
なお、複合機1を平面上に載置した状態で、そのイメージスキャナを正面側から見て、複合機1の前側、後側、左側、右側、上側および下側を規定する。複合機1の操作パネル10が設けられる側、及びその反対側が、各々、複合機1の前側、及び後側である。複合機1のADF7が設けられる側、及びその反対側が、複合機1の上側、及び下側である。複合機1の仕切部9が設けられる側、及びその反対側が、複合機1の左側、及び右側である。図1以降の各図では、図面の理解を助けるために、その規定された方向を矢印で示す。
複合機1は、プリンタ機能を実現する画像形成装置2と、スキャナ機能を実現する画像読取装置3とを備えている。
<画像形成装置>
画像形成装置2は、画像読取装置3の下方に設けられている。画像形成装置2は、供給カセット4および排出トレイ5を備えている。供給カセット4は、画像形成装置2の最下部に設けられている。供給カセット4は、複数枚のシートを積層状態で収容する。本実施形態において画像形成装置2は、電子写真方式が採用されている。電子写真方式では、供給カセット4から搬送されるシートにトナー像が転写および定着されることにより、シートに画像が形成される。排出トレイ5は、画像形成装置2の上面に形成されている。画像形成装置2内で画像が形成されたシートは、画像形成装置2内から排出トレイ5上に排出される。
<画像読取装置>
画像読取装置3は、装置本体6、ADF(Auto Document Feeder)7、コンタクトガラス8、仕切部9および非図示のCIS(Contact Image Sensor)ユニットを備えている。
ADF7の後端部は、ヒンジ部材7Aを介して、装置本体6の後端部に連結されている。ADF7は、ヒンジ部材7Aを支点として、図1に示される閉位置と図2に示される開位置とに変位可能である。ADF7は、閉位置において、装置本体6の上面に覆い被さる。ADF7は、開位置において、装置本体6に対して前側が持ち上がって展開し、装置本体6の上面を開放する。
コンタクトガラス8は、図2に示されるように、装置本体6の上面に配置されている。コンタクトガラス8は、左右方向に長い矩形状の透明なガラス板からなる。コンタクトガラス8は、水平姿勢で配置されている。
仕切部9は、コンタクトガラス8の左端部上に配置されている。仕切部9は、左下がりに傾斜した傾斜面を有する断面略三角形状をなしている。仕切部9は、コンタクトガラス8の前後方向の全幅にわたって延びている。コンタクトガラス8の上面は、仕切部9の右側にコンタクトガラス8の右端縁と仕切部9との間の原稿載置部8Aを備える。原稿載置部8Aは、原稿を支持するように構成されている。コンタクトガラス8の上面は、仕切部9の左側にコンタクトガラス8の左端縁と仕切部9との間の原稿接触部8Bを備える。仕切部9は、原稿載置部8Aにより支持される原稿の左端部に当接可能に設けられている。
CISユニットは、コンタクトガラス8の下方に、左右方向に往復移動可能に設けられている。CISユニットの内部には、たとえば、LED光源、レンズおよびイメージセンサなどが配置されている。CISユニットは、原稿載置部8Aにより支持される原稿の画像を読み取るために設けられている。
画像読取装置3では、フラットベッド方式により、原稿の画像を読み取ることができる。
フラットベット方式による画像の読み取りの際には、ADF7が開位置に変位される。これにより、原稿載置部8Aが露出する。この露出した原稿載置部8A上に、原稿が読取対象の面を原稿載置部8A側に向けて載置される。その後、ADF7が閉位置に変位される。そして、CISユニットが待機位置から右方に一定速度で移動されながら、CISユニットから原稿載置部8A上の原稿に光が照射される。原稿での反射光がCISユニットのイメージセンサに受けられることにより、原稿に形成されている画像の読み取りが達成される。
また、画像読取装置3では、ADF方式により、シート状の原稿の画像を読み取ることができる。
ADF方式による画像の読み取りの際には、CISユニットが原稿接触部8Bの下方に移動され、その位置に固定的に配置される。また、ADF方式による画像の読み取りの際には、ADF7が使用される。ADF7による原稿は、その搬送の途中で、原稿接触部8Bに接触しつつ移動する。このとき、CISユニットから原稿接触部8Bに接触している原稿に光が照射される。原稿での反射光がCISユニットのイメージセンサに受けられることにより、原稿に形成されている画像の読み取りが達成される。
<操作パネル>
複合機1は、操作パネル10を備えている。
入力装置の一例としての操作パネル10は、画像読取装置3の装置本体6の上面の前端部に配置されている。操作パネル10は、情報の表示および入力のためのパネルである。操作パネル10は装置本体6に取り付けられている。操作パネル10は、図1、図2および図3に示されるように、タッチパネル部30、タッチキー部40およびNFC(Near Field Communication)部50を備えている。
タッチパネル部30は、操作パネル10における左右方向の中央部に配置されている。タッチパネル部30は、使用者により、各種設定のために操作される。また、タッチパネル部30は、その設定された内容などの情報を表示する。
タッチキー部40は、タッチパネル部30の右側に配置されている。タッチキー部40は、使用者により、各種設定のために操作される。
NFC部50は、操作パネル10における左右方向の中央よりも左側に片寄った位置である、タッチパネル部30の左側に配置されている。NFC部50は、たとえば、非接触ICカードとの間で無線による双方向通信を行うことができる。
操作パネル10は、図4、図5、図6および図7に示されるように、タッチパネル部30、タッチキー部40およびNFC部50に共通に用いられる部材として、パネルカバー20、パネルプレート14、パネルフロントカバー15および第1両面テープ16を備えている。
<パネルカバー>
カバーの一例としてのパネルカバー20は、図8および図9に示されるように、平面視で左右方向に延びる矩形状をなしている。パネルカバー20は、上端部20T、本体部20S、前側部20F、左側部20Lおよび右側部20Rを一体的に備えている。上端部20Tは、水平に延びる板状をなしている。本体部20Sは、上端部20Tの前端縁から前下がりに傾斜して延びる板状をなしている。前側部20Fは、本体部20Sの前端縁から下方に延びる板状をなしている。左側部20Lは、上端部20T、本体部20Sおよび前側部20Fの各左端縁に跨がる板状をなしている。右側部20Rは、上端部20T、本体部20Sおよび前側部20Fの各右端縁に跨がる板状をなしている。
以後、図3〜図19を用いて、操作パネル10について詳述する場合、図3〜図19に示すAA―BB方向、CC―DD方向、及びEE―FF方向を用いて、方向又は位置について説明する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるAA側は、図1、及び図2における上後側に一致する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるBB側は、図1、及び図2における下前側に一致する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるCC側は、図1、及び図2における上前側に一致する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるDD側は、図1、及び図2における下後側に一致する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるEE側は、図1、及び図2における左側に一致する。操作パネル10が装置本体6に取り付けられた場合、図3〜図19におけるFF側は、図1、及び図2における右側に一致する。
<上端部>
上端部20Tは、図9に示されるように、4個の係止部219を備えている。4個の係止部219は、上端部20TのDD側の面、つまり上端部20Tの裏面に設けられている。4個の係止部219は、上端部20TのAA側の端縁に沿って、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。各係止部219は、上端部20Tの裏面からDD側に延出している。各係止部219は、先端部がAA側に屈曲した鉤状をなしている。
<本体部>
本体部20Sは、図4に示されるように、枠部200を有している。枠部200は、EE−FF方向に延びる略矩形状をなし、BB側およびCC側に開放されている。枠部200は、本体部20Sの中央部分がBB側に陥没した凹部形状をしている。
枠部200は、液晶開口201、タッチキー開口202、静電気誘導孔210、電源スイッチ開口203およびNFC開口204を有している。
液晶開口201は、枠部200のEE−FF方向の中央部に形成されている。液晶開口201は、EE−FF方向に長い略矩形状をなしている。
対向部の一例としてのタッチキー開口202は、図8に示されるように、枠部200における液晶開口201のFF側に形成されている。タッチキー開口202は、第1タッチキー開口205、3個の第2タッチキー開口206および第3タッチキー開口207を含む。
第1タッチキー開口205は、略正方形状をなしている。
各第2タッチキー開口206は、第1タッチキー開口205よりも小さい略正方形状をなしている。3個の第2タッチキー開口206は、第1タッチキー開口205のEE側において、AA−BB方向に並べて配置されている。
第3タッチキー開口207は、第2タッチキー開口206よりも小さい略矩形状をなしている。第3タッチキー開口207は、第1タッチキー開口205のFF側でBB側に片寄った位置に配置されている。
第1タッチキー開口205と各第2タッチキー開口206とは、図15に示されるように第1連結開口208を介して連通している。また、第1タッチキー開口205と第3タッチキー開口207とは、図15に示されるように第2連結開口209を介して連通している。
誘導孔の一例としての複数の静電気誘導孔210は、タッチキー開口202のAA側およびBB側に形成されている。各静電気誘導孔210は、EE−FF方向に細長い矩形状をなしている。そして、静電気誘導孔210は、タッチキー開口202のAA側およびBB側の各側において、EE−FF方向に互いに間隔を空けて配置されている。静電気誘導孔210は、静電気を誘導するために備えられている。
電源スイッチ開口203は、第3タッチキー開口207のAA側に形成されている。電源スイッチ開口203は、図8および図9に示されるように、円形開口部203Cと、2つのT型開口部203L,203Rとを含む。一方のT型開口部203Lは、円形開口部203CからEE側に延び、AA側およびBB側に分岐して延びている。他方のT型開口部203Rは、円形開口部203CからFF側に延び、AA側およびBB側に分岐して延びている。
FF側のT型開口部203RのBB側の端部は、誘導孔の一例としての通水口218に接続されている。通水口218は、第1位置の一例としてのT型開口部203RのBB側の端部からFF側に延び、BB側に屈曲して、BB側に延びている。
パネルカバー20は、円板状の支持部の一例としてのスイッチ支持台240を備えている。スイッチ支持台240は、電源スイッチ開口203の円形開口部203C内に配置されている。スイッチ支持台240は、第1支持部242、第2支持部243、第3支持部244および第4支持部245により、弾性的に支持されている。
第1支持部242の一端部は、スイッチ支持台240に接続されている。第1支持部242は、FF側のT型開口部203R内をFF側に延び、BB側に屈曲して、BB側に延びている。第1支持部242の他端部は、T型開口部203RのBB側に分岐した部分のBB側の端面に接続されている。
第2支持部243の一端部は、スイッチ支持台240に接続されている。第2支持部243は、FF側のT型開口部203R内をFF側に延び、AA側に屈曲して、AA側に延びている。第2支持部243の他端部は、T型開口部203RのAA側に分岐した部分のAA側の端面に接続されている。
第3支持部244の一端部は、スイッチ支持台240に接続されている。第3支持部244は、EE側のT型開口部203L内をEE側に延び、BB側に屈曲して、BB側に延びている。第3支持部244の他端部は、T型開口部203LのBB側に分岐した部分のBB側の端面に接続されている。
第4支持部245の一端部は、スイッチ支持台240に接続されている。第4支持部245は、EE側のT型開口部203L内をEE側方に延び、AA側に屈曲して、AA側に延びている。第4支持部245の他端部は、T型開口部203LのAA側に分岐した部分のAA側の端面に接続されている。
スイッチ支持台240の中央には、図9に示されるように、略正方形の支持台開口246が形成されている。
スイッチ支持台240は、図4、図6および図7に示されるように、略円板状のプッシュスイッチの一例としての電源スイッチ13を支持している。電源スイッチ13は、たとえば、タクトスイッチからなる。電源スイッチ13の押操作により、複合機1の電源のON/OFFが切り替えられる。電源スイッチ13のDD側の端部は、支持台開口246に挿通され、スイッチ支持台240よりもDD側に突出している。
NFC開口204は、枠部200における液晶開口201のEE側に形成されている。NFC開口204は、略矩形状をなしている。
本体部20Sは、図9に示されるように、6個の係止部222を備えている。6個の係止部222は、本体部20SのDD側の面、つまり本体部20Sの裏面に設けられている。6個の係止部222は、本体部20SのBB側の端縁に沿って、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。具体的には、中央の2個の係止部222は、液晶開口201と本体部20SのBB側の端縁との間に、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。最もEE側の係止部222は、NFC開口204のEE側端部と本体部20SのBB側の端縁との間に配置されている。EE側から2個目の係止部222は、最もEE側の係止部222とEE側から3個目の係止部222との間にほぼ等間隔を空けて配置されている。最もFF側の係止部222は、第3タッチキー開口207と本体部20SのBB側の端縁との間に配置されている。FF側から2個目の係止部222は、第1タッチキー開口205のEE側端部と本体部20SのBB側の端縁との間に配置されている。各係止部222は、本体部20Sの裏面からDD側に延出している。各係止部222は、先端部がBB側に屈曲した鉤状をなしている。
本体部20Sは、4個の第1位置決め部223を備えている。4個の第1位置決め部223は、本体部20Sの裏面に設けられている。4個の第1位置決め部223は、液晶開口201と本体部20SのBB側の端縁との間に、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。各第1位置決め部223は、1対の側板部223L,223R、延出部223A,223Bおよび連結部223Cを一体的に有している。1対の側板部223L,223Rは、それぞれ本体部20Sの裏面からDD側に延出し、EE−FF方向に間隔を空けて対向している。EE−FF方向の中央の2個の第1位置決め部223の側板部223L,223Rは、係止部222を挟んでEE−FF方向に対向している。延出部223A,223Bは、それぞれ側板部223L,223Rの上端部からAA側に延出している。連結部223Cは、延出部223A,223Bの先端部の間に架設され、EE−FF方向に延びている。
本体部20Sは、図5に示されるように、その裏面に平坦な位置決め面235,236,237を有している。位置決め面235,236,237は、4個の第1位置決め部223の各間に形成されている。最もEE側の位置決め面235および最もFF側の位置決め面237には、それぞれDD側に延びるボス238,239が突設されている。パネルカバー20の位置決め面235,236,237は、図5に示すように、表示部305と対向する。
本体部20Sは、図5および図9に示されるように、2個の突出部221を備えている。2個の突出部221は、本体部20Sの裏面に設けられている。2個の突出部221は、液晶開口201のAA側において、それぞれ中央の2個の第1位置決め部223とAA−BB方向に対向する位置に配置されている。各突出部221は、本体部20Sの裏面からDD側に突出する略円柱状をなしている。
本体部20Sは、8個のねじ穴台224を備えている。8個のねじ穴台224は、本体部20Sの裏面に設けられている。6個のねじ穴台224は、本体部20Sの裏面のAA側の端部に、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。残りの2個のねじ穴台224は、本体部20Sの裏面のBB側かつEE側の端部に、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。各ねじ穴台224は、本体部20Sの裏面からDD側に突出する円柱状をなしている。各ねじ穴台224には、DD側に開放されるねじ穴220が形成されている。
本体部20Sは、2個の突起部251,252を備えている。2個の突起部251,252は、BB側の2個のねじ穴台224の間に、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。具体的には、2個の突起部251,252は、NFC開口204のBB側の端縁に沿って、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。各突起部251,252は、本体部20Sの裏面からDD側に突出する略円柱状をなしている。
本体部20Sは、図9に示されるように、リブの一例としての補強リブ215を備えている。補強リブ215は、タッチキー開口202のBB側に形成された静電気誘導孔210に対してタッチキー開口202と反対側、つまりタッチキー開口202のBB側に形成された静電気誘導孔210のBB側において、本体部20Sの裏面からDD方向に延出し、EE−FF方向に延びている。
<前側部>
前側部20Fは、凹部270を有している。凹部270は、前側部20FのEE−FF方向の中央部に配置されている。凹部270は、EE−FF方向において、最もEE側に配置されたねじ穴台224と最もFF側に配置されたねじ穴台224との間で延びている。また、凹部270は、前側部20FのEE側端部およびFF側端部よりもAA側に凹み、CC側およびDD側に開放されている。
<パネルプレート>
パネルプレート14は、樹脂からなる。パネルプレート14は、EE−FF方向に延びる略矩形板状をなしている。具体的には、パネルプレート14は、CC−DD方向から見て、パネルカバー20の本体部20Sの枠部200とほぼ同一形状をなす。パネルプレート14は、CC−DD方向において、枠部200の深さと同じ寸法の厚みを有している。パネルプレート14は、枠部200に嵌め込まれて保持される。パネルプレート14が枠部200に嵌め込まれた状態で、パネルプレート14のCC側の面は、パネルカバー20の本体部20SのCC側の面と同一平面上に配置される。
パネルプレート14は、矩形状開口141および円形開口142を有している。
矩形状開口141は、パネルプレート14のEE−FF方向の中央部に形成されている。矩形状開口141は、パネルカバー20の本体部20Sの液晶開口201よりも小さいサイズでEE−FF方向に延びる矩形状をなしている。パネルプレート14が枠部200に嵌め込まれた状態で、矩形状開口141は、液晶開口201とCC−DD方向に重なり合う。
円形開口142は、パネルプレート14のFF方向端部に形成されている。円形開口142は、電源スイッチ13よりも少し大きい径を有している。パネルプレート14が枠部200に嵌め込まれた状態で、電源スイッチ13が円形開口142に嵌り込む。
<パネルフロントカバー>
パネルフロントカバー15は、図4に示されるように、EE−FF方向に延びる板状をなしている。具体的には、パネルフロントカバー15は、AA−BB方向から見て、パネルカバー20の前側部20Fの凹部270とほぼ同一形状をなす。パネルフロントカバー15は、AA−BB方向において、凹部270の深さと同じ寸法の厚みを有している。パネルフロントカバー15は、凹部270に嵌め込まれる。パネルフロントカバー15が凹部270に嵌め込まれた状態で、パネルフロントカバー15のBB側の面はパネルカバー20の前側部20FのBB側の面と同一平面上に配置される。また、パネルフロントカバー15のCC側の端面は、パネルカバー20の本体部20SのDD側の面と同一平面上に配置される。
<第1両面テープ>
第1両面テープ16は、パネルプレート14とパネルカバー20との間に介在されている。第1両面テープ16は、ポリエステル樹脂の不織布と不織布の両面に設けられた粘着剤とからなる。第1両面テープ16は、EE−FF方向に延びる略矩形板状をなしている。第1両面テープ16は、第1開口161、第2開口162、第3開口163、第4開口164および第5開口165を有している。
第1開口161は、第1両面テープ16のEE−FF方向の中央部に形成されている。第1開口161は、パネルカバー20の本体部20Sの液晶開口201とほぼ同じ形状をなしている。第1開口161は、液晶開口201およびパネルプレート14の矩形状開口141とCC−DD方向に重なり合う。
第2開口162は、第1開口161のFF側に多数形成されている。各第2開口162は、円形をなしている。第2開口162は、パネルカバー20の本体部20Sの第1タッチキー開口205および第2タッチキー開口206とCC−DD方向に対向する。
第3開口163は、第2開口162のEE側に形成されている。第3開口163は、パネルカバー20の本体部20SのNFC開口204よりもEE−FF方向に長い略矩形状をなしている。第3開口163は、NFC開口204とCC−DD方向に重なり合う。
第4開口164は、第2開口162が形成されている部分のAA側およびBB側に複数形成されている。各第4開口164は、EE−FF方向に延びる形状をなしている。そして、第4開口164は、第2開口162が形成されている部分のAA側およびBB側の各側において、EE−FF方向に間隔を空けて配置されている。第4開口164は、パネルカバー20の本体部20Sの静電気誘導孔210とCC−DD方向に重なり合う。
第5開口165は、第2開口162が形成されている部分のFF側に形成されている。第5開口165には、電源スイッチ13が挿通される。
<タッチパネル部>
タッチパネル部30は、図4および図5に示されるように、タッチパネル300、保持フレーム301およびLCD(Liquid Crystal Display)302を含む表示部305と、付勢部材303とを備える。
<タッチパネル>
タッチパネル300は、EE−FF方向に長い矩形平板状をなしている。タッチパネル300は、図4に示されるように、四角枠状のタッチパネル枠部306と、タッチパネル枠部306の内側に配置される操作部307とを備えている。操作部307のLCD302側と反対側、即ちCC側の操作面307Cは、使用者の指先などでタッチ操作される操作面である。タッチパネル300は、操作面307Cが使用者の指先などで押されることによる圧力の変化に応じた信号を出力する抵抗膜方式または表面弾性波方式のタッチパネルである。タッチパネル300の出力信号は、タッチパネル枠部306に接続されたタッチパネルケーブル304を通して、非図示のタッチパネル制御基板に入力される。タッチパネル300は、LCD302に対して、図4に示すように、パネルカバー20側に設けられる。タッチパネル300は、LCD302に表示される画像を透過させる。
タッチパネル300の操作面307Cは、液晶開口201から露出している。タッチパネル300の操作面307Cは、図10に示されるように、保護フィルム308によって覆われている。
<保持フレーム>
保持フレーム301は、タッチパネル300を保持する。保持フレーム301は、板金からなる。保持フレーム301は、図4および図5に示されるように、四角枠状をなしている。具体的には、保持フレーム301は、第1縁部301A、第2縁部301B、第3縁部301Lおよび第4縁部301Rを一体的に備えている。第1縁部301Aおよび第2縁部301Bは、それぞれEE−FF方向に細長く延び、AA−BB方向に間隔を空けて対向している。第1縁部301Aは、第2縁部301Bに対してAA側に設けられている。第3縁部301Lは、AA−BB方向に細長く延び、第1縁部301AのEE側端部と第2縁部301BのEE側端部との間に跨がって設けられている。第4縁部301Rは、AA−BB方向に細長く延び、第1縁部301AのFF側端部と第2縁部301BのFF側端部との間に跨がって設けられている。
また、保持フレーム301は、L字状部312を備えている。L字状部312は、図4及び図5に示されるように、第1縁部301AのEE−FF方向の中央部よりも少しFF側寄りの位置に位置する。L字状部312は、このFF側寄りの位置から、図10に示されるように、DD側に延び、AA側に屈曲して、AA側に延びている。L字状部312の先端部には、図5に示されるように、ねじ挿通孔313が形成されている。
保持フレーム301は、3個の位置決め部314,315,316を備えている。位置決め部314は、第2縁部301BのEE側端部からBB側に延出し、EE−FF方向に細長く延びる矩形状をなしている。位置決め部315は、第2縁部301BのEE―FF方向中央部からBB側に延出し、EE−FF方向に細長く延びる矩形状をなしている。位置決め部316は、第2縁部301BのFF側端部からBB側に延出し、EE−FF方向に細長く延びる矩形状をなしている。位置決め部314および位置決め部316には、それぞれボス挿通孔317,318が形成されている。ボス挿通孔317は、EE−FF方向に長い長孔として形成されている。ボス挿通孔317は、図5に示されるパネルカバー20の本体部20Bのボス238の外径とほぼ同じ短径を有している。ボス挿通孔318は、丸孔として形成されている。ボス挿通孔318は、図5に示されるパネルカバー20の本体部20Bのボス239の外径とほぼ同じ径を有している。
<LCD>
LCD302は、CC−DD方向から見て、タッチパネル300とほぼ同じ大きさの矩形状をなしている。LCD302は、四角枠状のLCD枠部321と、LCD枠部321の内側に配置される画像表示部322とを備えている。画像表示部322のCC側の表示面322Cは、キーなどの画像が表示される表示面である。LCD302は、画像を表示するように構成されている。
LCD302は、LCDケーブル325を備えている。LCDケーブル325の一端部は、LCD枠部321に接続されている。LCDケーブル325の他端部は、非図示のタッチパネル制御基板に接続されている。LCD302の表示面322Cに表示される画像のデータは、非図示のタッチパネル制御基板からLCDケーブル325を介してLCD302に入力される。
表示部305のLCD302は、図5および図11に示されるように、そのDD側の面、つまり裏面の周縁部に、複数の矩形状の凹部326を備えている。凹部326は、LCD302の裏面のAA側、BB側およびFF側の縁部に、互いに間隔を空けて形成されている。
<付勢部材>
付勢部材303は、板金からなる。付勢部材303は、図12に示されるように、板部330および6個の延出部360を一体的に備えている。
板部330は、平面視で略矩形状をなしている。板部330は、図4に示すように、表示部305の操作面307Cと反対側の裏面に対して間隔を空けて配置される。
6個の延出部360は、板部330におけるEE−FF方向に間隔を空けた3つの位置からAA側およびBB側の両側に延出している。各延出部360の基端部360Tは、CC−DD方向から見て、板部330側ほど幅広となる台形状をなしている。延出部360の基端部360Tは、延出部360の先端部360EよりもAA−BB方向と直交するEE−FF方向において幅広に形成されている。各延出部360の先端部360Eは、CC側に屈曲している。
なお、以下の説明において、各延出部360を個別に特定するときには、板部330のBB側かつFF側の延出部360を「第1延出部361」という。板部330のAA側かつFF側の延出部360を「第2延出部362」という。板部330のBB側かつ中央の延出部360を「第3延出部363」という。板部330のAA側かつ中央の延出部360を「第4延出部364」という。板部330のBB側かつEE側の延出部360を「第5延出部365」という。板部330のAA側かつEE側の延出部360を「第6延出部366」という。
付勢部材303は、第1延出部361のFF側に、第1係止板部391を備えている。第1係止板部391は、板部330と一体に形成される。第1係止板部391は、板部330からBB側に延出している。
付勢部材303は、第1延出部361と第3延出部363との間に、第2係止板部392を備えている。第2係止板部392は、板部330と一体に形成される。第2係止板部392は、板部330からBB側に延出している。板部330と第2係止板部392とに跨がって矩形状の開口371Hが形成されている。
付勢部材303は、第3延出部363と第5延出部365との間に、第3係止板部393を備えている。第3係止板部393は、板部330と一体に形成される。第3係止板部393は、板部330からBB側に延出している。板部330と第3係止板部393とに跨がって矩形状の開口373Hが形成されている。
付勢部材303は、第5延出部365のEE側に、第4係止板部394を備えている。第4係止板部394は、板部330と一体に形成される。第4係止板部394は、板部330からBB側に延出している。
付勢部材303は、第2延出部362のFF側に、第1固定板部381を備えている。第1固定板部381は、板部330と一体に形成される。第1固定板部381は、板部330からAA側に延出している。第1固定板部381は、基端部381Bと、延設部381Eとを一体的に備えている。基端部381Bは、略矩形状である。延設部381Eは、基端部381BのFF側端縁からAA側に延びる。延設部381Eは、途中部がDD側に屈曲し、さらにAA側に屈曲して、AA側に延びている。延設部381Eの先端部には、ねじ挿通孔341が形成されている。
付勢部材303は、第2延出部362と第4延出部364との間に、第1位置決め板部382を備えている。第1位置決め板部382は、板部330と一体に形成される。第1位置決め板部382は、板部330からBB側に延出している。第1位置決め板部382の先端部は、第1分岐部382Aおよび第2分岐部382Bに分岐している。第1分岐部382Aの先端部には、位置決め孔351が形成されている。第2分岐部382Bの先端部には、ねじ挿通孔342が形成されている。矩形状の開口372Hが第1位置決め板部382に形成されている。第1位置決め板部382は、図14に示すように、パネルカバー20に係止される。
付勢部材303は、第4延出部364と第6延出部366との間に、第2位置決め板部383を備えている。第2位置決め板部383は、板部330と一体に形成される。第2位置決め板部383は、板部330からBB側に延出している。第2位置決め板部383の先端部には、位置決め孔352が形成されている。矩形状の開口374Hが、第2位置決め板部383に形成されている。第2位置決め板部383は、図14に示すように、パネルカバー20に係止される。
付勢部材303は、第6延出部366のEE側に、第2固定板部384を備えている。第2固定板部384は、板部330と一体に形成される。第2固定板部384は、板部330からAA側に延出している。第2固定板部384は、基端部384Bと、延設部384Eとを一体的に備えている。基端部384Bは、略台形状である。延設部384Eは、基端部384BのEE側端縁からAA側に延びる。延設部384Eは、途中部がDD側に屈曲し、さらにAA側に屈曲して、AA側に延びている。延設部384Eの先端部には、ねじ挿通孔343が形成されている。第1固定板部381および第2固定板部384は、図14に示すように、パネルカバー20にねじ込まれるねじ380が挿通される。
付勢部材303は、4個の中央当接部371,372,373,374を備えている。中央当接部371は、開口371HのBB側の端縁からCC側に延出している。中央当接部372は、開口372HのAA側の端縁からCC側に延出している。中央当接部373は、開口373HのBB側の端縁からCC側に延出している。中央当接部374は、開口374HのAA側の端縁からCC側に延出している。4個の中央当接部371,372,373,374は、板部330と一体的に形成されている。中央当接部371,372,373,374は、表示部305の裏面の中央部に対向して配置されている。
また、付勢部材303は、4個の周縁当接部375,376,377,378を備えている。周縁当接部375は、第1係止板部391のFF側端縁からCC側に延出している。周縁当接部376は、第4係止板部394のEE側端縁からCC側に延出している。周縁当接部377は、第1固定板部381の基端部381BのAA側の端縁からCC側に延出している。周縁当接部378は、第2固定板部384の基端部384BのAA側の端縁からCC側に延出している。4個の周縁当接部375,376,377,378は、板部330と一体的に形成されている。周縁当接部375,376,377,378は、表示部305の裏面の周辺部に対向して配置されている。
<タッチパネル部の組み立て>
タッチパネル300は、図10に示されるように、パネルカバー20の本体部20Sと保持フレーム301との間に介在される。保持フレーム301のCC側の面は、タッチパネル300のタッチパネル枠部306のDD側の面に当接される。このとき、保持フレーム301の位置決め部314,315,316は、それぞれパネルカバー20の位置決め面235,236,237に当接される。そして、EE側の位置決め面235のボス238およびFF側の位置決め面237のボス239は、それぞれEE側の位置決め部314のボス挿通孔317およびFF側の位置決め部316のボス挿通孔318に挿通される。
保持フレーム301のL字状部312の先端部は、パネルカバー20の本体部20Sの2個の突出部221の間に設けられたねじ穴台224にDD側から当接される。そして、L字状部312のねじ挿通孔313は、そのねじ穴台224のねじ穴220と重なり合う。
LCD302は、保持フレーム301のDD側に配置される。LCD302のLCD枠部321は、保持フレーム301のDD側の面に当接される。
付勢部材303は、LCD302のDD側に配置される。付勢部材303の第1係止板部391、第2係止板部392、第3係止板部393および第4係止板部394は、図14に示されるように、それぞれパネルカバー20の本体部20Sの第1位置決め部223の側板部223L,223RにAA側から当接される。この状態において、第1位置決め部223の延出部223A,223Bおよび連結部223Cは、第1係止板部391、第2係止板部392、第3係止板部393および第4係止板部394にDD側から対向する。
そして、付勢部材303の第1位置決め板部382の位置決め孔351および第2位置決め板部383の位置決め孔352に、それぞれパネルカバー20の本体部20Sの突出部221が挿通される。これにより、付勢部材303は、パネルカバー20に対して位置決めされる。
付勢部材303がパネルカバー20に対して位置決めされた状態で、付勢部材303の第1固定板部381の先端部は、ねじ穴台224にDD側から対向する。第2固定板部384の先端部は、ねじ穴台224にDD側から対向する。そして、第1固定板部381のねじ挿通孔341は、ねじ穴台224のねじ穴220と重なり合う。第2固定板部384のねじ挿通孔343は、ねじ穴台224のねじ穴220と重なり合う。また、第1位置決め板部382の第2分岐部382Bの先端部は、図10に示されるように、保持フレーム301のL字状部312を挟んで、2個の突出部221の間に設けられたねじ穴台224にDD側から対向する。そして、第2分岐部382Bのねじ挿通孔342は、そのねじ穴台224のねじ穴220およびL字状部312のねじ挿通孔313と重なり合う。各ねじ挿通孔341,342,343にねじ380が挿通され、各ねじ380の先端部がねじ穴220にねじ込まれることにより、付勢部材303がパネルカバー20に対して固定される。
この状態で、付勢部材303の延出部360の先端部360Eは、LCD302の裏面の凹部326に入り込んでいる。そして、付勢部材303の延出部360の板金が有する弾性により、延出部360の先端部360Eが表示部305をパネルカバー20に向けて付勢する。
また、付勢部材303の中央当接部371,372,373,374および周縁当接部375,376,377,378は、LCD302等が撓み変形していない通常状態において、表示部305のLCD302の裏面と非接触である。すなわち、中央当接部371,372,373,374および周縁当接部375,376,377,378の先端とLCD302の裏面との間には、間隔が空いている。中央当接部371,372,373,374および周縁当接部375,376,377,378は、表示部305が撓み変形した状態で、表示部305のLCD302の裏面に当接する。
<タッチキー部>
タッチキー部40は、図6に示されるように、LED導光レンズ460、静電キー基板402および第2両面テープ401を備えている。
<LED導光レンズ>
LED導光レンズ460は、16個設けられている。12個のLED導光レンズ460は、パネルカバー20の第1タッチキー開口205内に、4×3の行列状に配置されている。3個のLED導光レンズ460は、それぞれ第2タッチキー開口206内に配置されている。残り1個のLED導光レンズ460は、第3タッチキー開口207内に配置されている。
<静電キー基板>
基板の一例としての静電キー基板402は、平面視で矩形状をなしている。静電キー基板402は、パネルカバー20の本体部20SのDD側に配置される。静電キー基板402の周縁部は、パネルカバー20によって覆われている。また、静電キー基板402の中央部は、パネルプレート14によって覆われている。静電キー基板402は、16個のタッチキー電極450および電源スイッチ電極451を備えている。タッチキー電極450および電源スイッチ電極451は、静電キー基板402の表面に形成されている。静電容量式のタッチキーの一例を構成するタッチキー電極450は、LED導光レンズ460に対してDD側から対向する位置に配置されている。電源スイッチ電極451は、パネルカバー20のスイッチ支持台240に対してDD側から対向する位置に配置されている。
静電キー基板402は、非図示の信号処理回路を備えている。タッチキー電極450および電源スイッチ電極451は、信号処理回路と電気的に接続されている。パネルプレート14における各タッチキー電極450とCC−DD方向に対向するタッチ位置が使用者の指先などで触れられると、そのパネルプレート14の触れられた部分とタッチキー電極450との間の静電容量が変化する。信号処理回路により、その静電容量の変化が検出され、これに基づいて、タッチ位置が操作者の指先で触れられたと判断される。
また、静電キー基板402は、図15に示されるように、第1接地パターン430および第2接地パターン440を備えている。第1接地パターン430は、静電キー基板402の表面における静電気誘導孔210と対向する位置とタッチキー電極450との間の位置を通る。第1接地パターン430は、タッチキー電極450および電源スイッチ電極451を取り囲む略四角環状に形成されている。第2接地パターン440は、電源スイッチ13とCC−DD方向に対向する部分、つまり電源スイッチ電極451を取り囲む円環状に形成されている。第1接地パターン430および第2接地パターン440は、接地されている。
<第2両面テープ>
堰部の一例としての第2両面テープ401は、パネルカバー20の本体部20Sと静電キー基板402との間に配置される。第2両面テープ401は、パネルカバー20の本体部20Sと静電キー基板402とに当接される。第2両面テープ401は、ポリエステル樹脂の不織布と不織布の両面に設けられた粘着剤とからなる。第2両面テープ401は、EE−FF方向に延びる略矩形状をなしている。
第2両面テープ401は、切欠部420を有している。切欠部420は、第2両面テープ401のFF側端縁で開放される略矩形状をなしている。第2両面テープ401は、端縁421、端縁422、端縁423、端縁424および端縁425を有している。端縁421は、切欠部420のBB側において、AA−BB方向に延びている。端縁422は、端縁421のAA側の端部からEE側に延びている。端縁423は、端縁422のEE側端部からAA側に延びている。端縁424は、端縁423のAA側の端部からFF側に延びている。端縁425は、端縁424のFF側端部からAA側に延び、端縁421と同一直線上に設けられている。
切欠部420は、パネルカバー20に形成された電源スイッチ開口203の円形開口部203Cおよび静電キー基板402の電源スイッチ電極451と重なり合う。そして、端縁421は、図16に示されるように、パネルカバー20の通水口218のEE側の端部218LよりもFF側に配置されている。端縁422は、パネルカバー20のT型開口部203L,203RのBB側の端縁203LB,203RBよりもAA側に配置されている。端縁423は、EE側のT型開口部203LのEE側の端縁よりもFF側に配置されている。端縁424は、T型開口部203L,203RのAA側の端縁203LA,203RAよりもBB側に配置されている。
通水口218は、一端部がT型開口部203RのBB側の端部に配置され、他端部がタッチキー開口202に対してT型開口部203RのBB側の端部よりも遠い静電キー基板402のBB側端縁よりもBB側の位置に配置されており、パネルカバー20は、他端部が一端部よりも下方に位置するように、水平方向に対して傾斜するように配置されている。通水口218の他端部は、パネルカバー20が静電キー基板402と対向する方向において開放されている。
たとえば、使用者がパネルプレート14上に水などの液体をこぼすと、液体が電源スイッチ13とパネルプレート14の円形開口142との隙間に入り込み、その液体が静電キー基板402上に流れ込むことが想定される。液体が静電キー基板402上に流れ込んでも、第2両面テープ401の端縁422、端縁423および端縁424により、その液体が静電キー基板402上をタッチキー電極450側に流れることが抑制される。また、静電キー基板402は、パネルカバー20の本体部20Bと平行をなして前下がりに傾斜している。そのため、静電キー基板402上に流れ込んだ液体は、図16において二点鎖線にて示すように、第2両面テープ401の端縁421のFF側、即ち図1、及び図2などにおけるFF側を通水口218に沿って流れる。そして、液体は、図17において二点鎖線にて示すように、静電キー基板402とパネルカバー20の補強リブ215との間の隙間から流れ落ちる。
また、第2両面テープ401は、複数の光通過孔427および光通過切欠426を有している。タッチキー部40は、複数の非図示のLEDを備えている。各LEDからの光は、光通過孔427または光通過切欠426を通過して、LED導光レンズ460に入射する。そして、LED導光レンズ460を通過した光は、第1両面テープ16を透過して、パネルプレート14に照射される。これにより、パネルプレート14の表面にテンキーなどが表示される。
<NFC部>
NFC部50は、図7に示されるように、NFC基板500、シールドプレート502および弾性部材501を備えている。
<NFC基板>
NFC基板500は、略矩形板状をなしている。NFC基板500は、近距離無線通信を実現する回路を備えている。
<シールドプレート>
シールドプレート502は、板金からなる。シールドプレート502は、NFC基板500とパネルユニット制御基板503との間に配置され、外部からパネルユニット制御基板503へのノイズの侵入を阻止するために備えられている。シールドプレート502は、プレート本体525と、4個のねじ挿通板526,527,528,529と、接続板520とを備えている。
プレート本体525は、EE−FF方向に延びる略矩形状をなしている。
ねじ挿通板526は、プレート本体525のAA側の端縁のEE側端部からDD側に延び、AA側に屈曲して、AA側に延びている。ねじ挿通板526の先端部には、ねじ挿通孔521が形成されている。
ねじ挿通板527は、プレート本体525のBB側の端縁のEE側端部からDD側に延び、BB側に屈曲して、BB側に延びている。ねじ挿通板526の先端部には、ねじ挿通孔522が形成されている。
ねじ挿通板528は、プレート本体525のAA側の端縁のFF側端部からDD側に延び、AA側に屈曲して、AA側に延びている。ねじ挿通板528の先端部には、ねじ挿通孔523が形成されている。
ねじ挿通板529は、プレート本体525のBB側の端縁のFF側端部からDD側に延び、BB側に屈曲して、BB側に延びている。ねじ挿通板529の先端部には、ねじ挿通孔524が形成されている。
接続板520は、プレート本体525のFF側端縁からDD側に延び、FF側に屈曲して、FF側に延びている。接続板520のFF側に延びる部分は、CC−DD方向から見て、L字状をなしている。具体的には、そのL字状をなす部分は、AA側に延び、FF側に屈曲して、FF側に延びている。接続板520の先端部には、ねじ挿通孔530が形成されている。
また、プレート本体525には、BB側の端部に、位置決め孔533,534がEE−FF方向に間隔を空けて形成されている。EE側の位置決め孔533は、EE−FF方向に長い長孔として形成されている。FF側の位置決め孔534は、丸孔として形成されている。
<弾性部材>
弾性部材501は、スポンジからなる。弾性部材501は、直方体形状をなしている。弾性部材501は、NFC基板500とシールドプレート502との間隔を調整するために備えられている。
<パネルユニット制御基板>
操作パネル10は、図7に示されるように、パネルユニット制御基板503を備えている。
パネルユニット制御基板503は、略矩形板状をなしている。パネルユニット制御基板503は、シールドプレート502のDD側に配置される。パネルユニット制御基板503には、ねじ挿通孔552,553,554,555が形成されている。パネルユニット制御基板503は、静電キー基板402を制御するために備えられている。
また、操作パネル10は、FFC(Flexible Flat Cable:フレキシブルフラットケーブル)561を備えている。FFC561の一端部は、静電キー基板402に接続されている。FFC561の他端部は、パネルユニット制御基板503に接続されている。
<NFC部の組立>
NFC基板500は、図18に示されるように、パネルカバー20のNFC開口204に嵌められる。NFC基板500のCC側の面は、パネルプレート14のDD側の面に接する。
シールドプレート502は、NFC基板500に対してDD側に間隔を空けて対向して配置される。シールドプレート502の位置決め孔533,534に、それぞれパネルカバー20の突起部251,252が挿通される。これにより、シールドプレート502は、パネルカバー20に対して位置決めされる。
シールドプレート502がパネルカバー20に対して位置決めされた状態で、シールドプレート502のねじ挿通板526,527,528,529の先端部は、それぞれパネルカバー20のNFC開口204の周囲に設けられたねじ穴台224にDD側から当接される。そして、ねじ挿通孔521,522,523,524は、それぞれねじ穴台224のねじ穴220と重なり合う。また、シールドプレート502の接続板520の先端部は、付勢部材303の第2固定板部284を挟んで、パネルカバー20のねじ穴台224にDD側から対向する。そして、ねじ挿通孔530は、第2固定板部284のねじ挿通孔343およびねじ穴台224のねじ穴220と重なり合う。
弾性部材501は、NFC基板500とシールドプレート502との間に介在される。
パネルユニット制御基板503は、シールドプレート502のDD側に配置される。パネルユニット制御基板503のねじ挿通孔552,553,554,555は、それぞれシールドプレート502のねじ挿通孔521,522,523,524と重なり合う。
また、操作パネル10は、図19に示されるように、板金カバー504を備えている。板金カバー504は、パネルユニット制御基板503のDD側に配置される。板金カバー504には、4つの非図示のねじ挿通孔が形成されている。これらのねじ挿通孔は、パネルユニット制御基板503のねじ挿通孔552,553,554,555と重なり合う。そして、板金カバー504の各ねじ挿通孔にねじ505が挿通されて、各ねじ505の先端部がねじ穴220にねじ込まれることにより、板金カバー504とパネルカバー20との間で、シールドプレート502およびパネルユニット制御基板503がパネルカバー20に対して固定される。
また、シールドプレート502のねじ挿通孔530にねじ505が挿通され、ねじ505の先端部が付勢部材303のねじ挿通孔343を通してねじ穴220にねじ込まれる。これにより、シールドプレート502の接続板520が付勢部材303の第2固定板部284とともにパネルカバー20のねじ穴台224に固定される。
<接地構造>
操作パネル10は、図19に示されるように、アース板606およびアース板ばね604,605を備えている。
アース板606は、金属からなり、EE−FF方向に細長く延びる矩形板状をなしている。アース板606は、本体部20Sの裏面のAA側の端部に設けられたFF側のねじ穴台224とFF側から2個目のねじ穴台224との間に架設されている。アース板606のEE側端部は、付勢部材303の第1固定板部381の先端部とねじ穴台224とに挟まれ、第1固定板部381とともにねじ穴台224に固定されている。
アース板ばね604,605は、板ばねからなる。静電キー基板402は、AA側の端部に、2つのアース孔601,602を有している。アース板ばね604,605は、それぞれアース孔601,602に挿通されている。アース板ばね604,605の一端部は、それぞれ静電キー基板402の第1接地パターン430および第2接地パターン440と電気的に接続されている。一方、アース板ばね604,605の他端部は、アース板606にCC側から弾性的に当接している。
シールドプレート502と板金カバー504とが接触していることにより、シールドプレート502と板金カバー504とが電気的に導通している。また、付勢部材303の第2固定板部284とシールドプレート502の接続板520とが接続されることにより、付勢部材303とシールドプレート502とが電気的に導通している。付勢部材303の第1固定板部381とアース板606とが接続されることにより、付勢部材303とアース板606とが電気的に導通している。さらに、静電キー基板402の第1接地パターン430および第2接地パターン440とアース板606とは、それぞれアース板ばね604,605を介して、電気的に導通している。そのため、付勢部材303、シールドプレート502、板金カバー504、アース板606、アース板ばね604,605ならびに静電キー基板402の第1接地パターン430および第2接地パターン440は、すべて同電位となる。
画像読取装置3の装置本体6は、図20に示されるように、パネルカバー20の4個の係止部219に対応して、4個の被係止部701を備えている。被係止部701は、装置本体6の上端部から前方に延出している。
また、装置本体6は、パネルカバー20の6個の係止部222に対応して、6個の被係止部702を備えている。被係止部702は、装置本体6の前端部から後方に延出している。
操作パネル10が装置本体6に取り付けられる際には、パネルカバー20の各係止部222が装置本体6の被係止部702に係止される。その後、操作パネル10は、被係止部702を支点として、パネルカバー20の上端部20Tが後方に移動するように回動される。操作パネル10の回動が進むと、パネルカバー20の各係止部219が装置本体6の被係止部701に上方から当接する。操作パネル10がさらに回動されると、各係止部219が弾性変形し、各係止部219の先端部が被係止部701の下方に潜り込む。これにより、各係止部219が被係止部701に係止され、装置本体6への操作パネル10の取付けが達成される。
装置本体6は、金属からなる本体側アース板703を備えている。本体側アース板703は、装置本体6における操作パネル10が取り外されることによって露出する部分に配置され、左右方向に延在されている。本体側アース板703は、接地されている。
また、装置本体6は、2個のアースコイルばね704を備えている。各アースコイルばね704の一端部は、本体側アース板703に接続されている。そして、操作パネル10が装置本体6に取り付けられた状態では、2個のアースコイルばね704の他端部は、それぞれ付勢部材303および板金カバー504に接続される。これにより、付勢部材303、シールドプレート502、板金カバー504、アース板606、アース板ばね604,605ならびに静電キー基板402の第1接地パターン430および第2接地パターン440は、アースコイルばね704を介して、本体側アース板703と電気的に導通する。その結果、付勢部材303、シールドプレート502、板金カバー504、アース板606、アース板ばね604,605ならびに静電キー基板402の第1接地パターン430および第2接地パターン440は、接地される。
<作用効果>
以上のように、静電キー基板402は、タッチキー電極450を備えている。静電キー基板402の表面は、パネルカバー20によって覆われている。パネルカバー20は、静電気を誘導するための静電気誘導孔210を有している。静電気誘導孔210は、パネルカバー20におけるタッチキー電極450と対向する部分であるタッチキー開口202の周囲に形成されている。
静電キー基板402は、接地された第1接地パターン430を備える。第1接地パターン430は、静電キー基板402の表面における静電気誘導孔210に対向する位置またはその静電気誘導孔210に対向する位置とタッチキー電極450との間の位置に形成されている。
操作パネル10の使用時などに、パネルカバー20の表面で静電気が発生、または、パネルカバー20の表面に静電気が流れ込むことがある。パネルカバー20に静電気誘導孔210が形成されているので、パネルカバー20の表面の静電気は、静電気誘導孔210を通して、パネルカバー20の裏面側に誘導される。そして、静電気は、パネルカバー20の裏面から静電キー基板402の表面に流れ、静電キー基板402の表面をタッチキー電極450側に向けて流れる。タッチキー電極450の周囲に第1接地パターン430が形成されているので、静電キー基板402の表面を流れる静電気は、第1接地パターン430に達すると、第1接地パターン430を通して、アースに流れる。
よって、静電キー基板402における静電破壊の発生を抑制することができる。
パネルカバー20は、静電気誘導孔210に対しタッチキー開口202の反対側に形成された補強リブ215を備えている。
この構成によれば、補強リブ215により、静電気誘導孔210の形成によるパネルカバー20の剛性の低下を補い、パネルカバー20の剛性を高めることができる。
静電気誘導孔210は、互いに間隔を空けて複数形成されている。
この構成によれば、複数の静電気誘導孔210が互いに分離して形成されているので、1つの連続した静電気誘導孔210が形成される構成と比較して、パネルカバー20の剛性の低下を抑制することができる。
第1接地パターン430は、タッチキー電極450の周囲を取り囲む環状に形成されている。
この構成によれば、静電キー基板402の周縁部からタッチキー電極450側に向けて流れる静電気がタッチキー電極450に到達することを抑制できる。その結果、静電キー基板402における静電破壊の発生を良好に抑制することができる。
パネルカバー20は、押操作される電源スイッチ13を弾性的に支持するスイッチ支持台240を備えている。静電キー基板402は、静電キー基板402の表面における電源スイッチ13と対向する部分を取り囲む環状に形成され、接地された第2接地パターン440を備える。
この構成によれば、パネルカバー20と電源スイッチ13との隙間から静電キー基板402の表面に静電気が流れ込むことがある。静電キー基板402の表面を流れる静電気は、第2接地パターン440に達すると、第2接地パターン440を通して、アースに流れる。
よって、静電キー基板402における静電破壊の発生を抑制することができる。
また、パネルカバー20は、通水口218を有している。通水口218は、パネルカバー20におけるタッチキー電極450と対向する部分であるタッチキー開口202の周囲に形成されている。
操作パネル10は、第2両面テープ401を備えている。第2両面テープ401は、パネルカバー20のタッチキー開口202と通水口218との間に配置され、静電キー基板402とパネルカバー20とに当接している。具体的には、第2両面テープ401の第1左端縁421は、パネルカバー20の通水口218の左端218Lよりも右側であって、通水口218の右端よりも左側に配置されている。
使用者の不注意などにより、パネルカバー20上に水などの液体がかかることがある。パネルカバー20に通水口218が形成されているので、パネルカバー20上にかかった液体は、通水口218を通して、パネルカバー20の裏面側に誘導される。第2両面テープ401が静電キー基板402とパネルカバー20との間に介在されているので、パネルカバー20の裏面側に誘導された液体が静電キー基板402上に流れ込んでも、第2両面テープ401により、その液体の流れが堰き止められる。
よって、静電キー基板402における液体による短絡の発生を抑制することができる。
通水口218は、一端部がT型開口部203RのBB側の端部に配置され、他端部がタッチキー開口202に対してT型開口部203RのBB側の端部よりも遠い静電キー基板402のBB側端縁よりもBB側の位置に配置されており、パネルカバー20は、他端部が一端部よりも下方に位置するように、水平方向に対して傾斜するように配置されている。
この構成によれば、通水口218に入り込んだ液体は、自重により、通水口218を静電キー基板402のBB側端縁に向けて流れる。そのため、液体が静電キー基板402上をタッチキー電極450側に流れることを抑制できる。その結果、静電キー基板402における液体による短絡の発生を一層抑制することができる。
通水口218の他端部は、パネルカバー20が静電キー基板402と対向する方向において開放されている。
この構成によれば、通水口218に流れ込んだ液体を通水口218の他端部から外部に排除することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、第1接地パターン430は、静電キー基板402の表面における静電気誘導孔210と対向する位置とタッチキー電極450との間の位置を通るとしたが、第1接地パターン430は、静電キー基板402の表面における静電気誘導孔210と対向する位置を通ってもよい。
また、前述の実施形態では、本発明に係る入力装置の一例としての操作パネル10が複合機1に備えられた構成を取り上げた。しかしながら、本発明に係る入力装置は、複合機1以外にも、プリンタ、スキャナおよびファクシミリ装置などの画像処理装置に広く適用することができる。また、本発明に係る入力装置は、画像を処理する画像処理装置以外の電子機器にも適用することが可能である。
前述の実施形態では、電子写真方式が採用されていたが、インクジェット方式および電子写真方式のどちらを採用したものであってもよい。インクジェット方式では、供給カセット4から搬送されるシートに微滴化したインクが直接に噴射されることにより、シートに画像が形成される。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。