JP5973974B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした苗移植機を提供することを目的とする。
第1に、畝Rを跨いで移動可能な移動機体Tと、この移動機体Tに設けられていて周期的に上下動して畝Rに突入して苗植付用穴W1を形成しながら苗Nを植え付ける苗植付具U1を有する苗植付装置Uと、この苗植付装置Uの上方に配置されていて上昇位置の苗植付具U1へ苗Nを供給する苗供給装置Kとを備えており、
移動機体Tは、ミッションケースMの前部にエンジンE及び架台7を設け、ミッションケースMから後方へメインフレーム8を延設し、このメインフレーム8に操縦ハンドルHを連結しており、
前記架台7に枢支された左右一対の前角軸68に連結した前輪支持アーム67を介して前輪40Aを懸架し、ミッションケースMに設けた左右一対の車軸ケース59に枢支された後輪伝動ケース62を介して後輪41Aを懸架しており、
前記左右それぞれの前角軸68と車軸ケース59とに前後支持体72の前後部を相対回動自在に嵌合し、この前後支持体72とメインフレーム8とに亘って支持部材123の前後脚部123F、123Rを連結し、左右の支持部材123に苗Nを載置する予備苗台Yを装着していることを特徴とする。
第3に、前記予備苗台Yは、エンジンEを覆うボンネットBの上方で移動機体Tから左右方向に突出しており、かつ後部から前部へ上向き傾斜姿勢になっていることを特徴とする。
動力を伝達する伝達手段64を収納する中間ケース62Cとを有していることを特徴とする。
第6に、前記架台7の前部にバンパ47を設けており、このバンパ47にロープ引っ掛け用のロープフック47Aを設けていることを特徴とする。
第7に、前記ミッションケースM内に移動機体Tの前進及び後進並びに苗植付装置Uの作動を切り換え可能に動力を伝達する動力伝達機構53を有し、この動力伝達機構53の切り換え操作を操作連動部材116を介して行う植付クラッチレバー115の下部をメインフレーム8の後部で支持し、この植付クラッチレバー115の下部とメインフレーム8との間に植付クラッチレバー115の回動角度を設定する位置決め手段121を設けており、この位置決め手段121の略真上に操作パネル122を配置し、この操作パネル122を操縦ハンドルHに取り付けていることを特徴とする。
即ち、請求項1に係る発明は、前輪40Aを懸架する前角軸68と、後輪41Aを懸架する車軸ケース59とに前後支持体72の前後部を相対回動自在に嵌合し、この前後支持体72とメインフレーム8とに亘って支持部材123の前後脚部123F、123Rを連結し、左右の支持部材123に苗Nを載置する予備苗台Yを装着しているので、前後輪40A、41Aを支持補強する支持部材123をメインフレーム8に強固に取り付けることができ、かつ左右一対の支持部材123に苗Nを載置する予備苗台Yを装着しているので、予備苗台Yと左右支持部材123とを相互補強できる。
請求項3に係る発明は、予備苗台Yは移動機体Tから左右方向に突出しかつ後部から前部へ上向き傾斜姿勢になっているので、伴走作業者が予備苗台Yから容易に取り出すことができる。
請求項5に係る発明は、苗植付具U1に加振手段148を設けているので、苗植付具U1に振動を与えて付着している土を落下させることができる。
請求項7に係る発明は、ミッションケースM内の動力伝達機構53を切り換え操作する植付クラッチレバー115をメインフレーム8の後部で支持し、この植付クラッチレバー115の下部とメインフレーム8との間に植付クラッチレバー115の回動角度を設定する位置決め手段121を設けているので、植付クラッチレバー115の切り換え操作が正確にでき、この位置決め手段121の略真上に操縦ハンドルHに取り付けられた操作パネル122を配置しているので、植付クラッチレバー115が略垂直姿勢になって回動操作がやり易くなる。
図1〜4において、畝Rを跨いで長手方向に移動しながら、たばこ、野菜等のセル成形苗、ソイルブロック苗、ポット苗等と称される苗Nを所定間隔をおいて植え付けていく歩行型の苗移植機1を例示している。
この苗移植機1は大別して、走行可能な移動機体Tと、この移動機体Tの後部に設けられた苗植付装置Uと、この苗植付装置Uの後上方に設けられていて苗植付装置Uへ苗Nを供給する苗供給装置Kと、畝Rに拡大穴W2を形成する拡大穴掘り機構130と、移動機体Tの前上部に左右にわたって配置された予備苗台Yとを備えている。
図1〜8、21、22において、ミッションケースMはエンジンEからの動力をベルト伝動手段52を介して入力され、その動力をクラッチ及び変速機構等を有する動力伝達機構53を介して変速し、走行出力軸54から走行動力を出力すると共に、移植出力軸55から作業動力を出力している。動力伝達機構53は移動機体Tの前進及び後進並びに苗植付装置Uの作動を切り換え可能にしている。
車軸ケース59はミッションケースMの側面に固定された取付部材61と、この取付部材61に支持された外筒ケース59Aと、この外筒ケース59Aに挿入された内筒ケース59Bとを有する。
この内筒ケース59Bの左右方向外端には後輪伝動ケース62の上部が連結され、この
後輪伝動ケース62の上部には前記先端軸58が支持され、下部には後輪41Aを支持した車輪軸63が支持され、先端軸58と車輪軸63との間にチェーン伝動手段64が設けられている。
前記左右各後輪伝動ケース62は鋳造製であって、車軸ケース59に連結されかつ先端軸58を支持する基部ケース62Aと、後輪41Aの車輪軸63を支持する先端ケース62Bと、前記基部ケース62Aと先端ケース62Bとを連結しかつ先端軸58から車輪軸63へ動力を伝達する伝達手段64を収納する中間ケース62Cとを有している。
図1〜3、5、6、21〜23において、前記左右前輪40Aはそれぞれ前輪支持アーム67の下部に前軸67aを介して回動自在にかつ左右位置調整自在に支持され、前輪支持アーム67の上部には角筒部67bが設けられ、前角軸68の角軸部分に左右方向位置変更可能かつ一体揺動自在に取り付けられている。
連動杆71の後端は外筒ケース59Aの後連動アーム66と連結されており、外筒ケース59Aの回動が前角軸68に伝達されるようになっており、これらの回動により、外筒ケース59Aを中心とする後輪伝動ケース62の角度と前角軸68を中心とする前輪支持アーム67の角度とが同時に同一角度変更され、移動機体Tが水平姿勢で昇降できるようになっている。
ローリング軸77には昇降レバー77a、77bとローリングアーム77cとが固定されている。昇降レバー77a、77bはローリング軸77の左右両端に直径方向で互いに反対方向に突出し、外筒ケース59Aに設けた連動部材78と連動リンク79を介して連結されており、ローリングアーム77cの先端には軸サポート76に支持されたローリングシリンダ74が連結されている。
グ手段が構成されている。
前記昇降機構42は、ローリングアーム77c及びローリングシリンダ74等のローリング手段を割愛して、昇降シリンダ75で移動機体Tに昇降動作を行わせる昇降手段のみで構成してもよい。
前記植付フレーム82は、ミッションケースMの後部及びメインフレーム8の前部に固定の左右板材82Aと、この左右板材82Aの後部に連結された平面視コ字状の補助板82Bと、この補助板82Bの後部をメインフレーム8の前後中途部に連結する連結部材82Cとから構成されている。
原動軸85は植付フレーム82に枢支された同芯の左右短軸85aと、両短軸85aの内端に設けられたアーム85bと、左右アーム85bに架設されたリンク軸85cとを有し、図8、12の平面視で略クランク形状になっており、前記左短軸85aとリンク軸85cが苗植付装置Uの駆動を司る植付駆動軸30を構成し、右短軸85aが苗供給装置Kの駆動を司っている。
前記原動軸85の右短軸85aは供給駆動機構K2の供給連動手段13の伝動始端であり、この右短軸85aにはブレーキディスク86が固定され、このブレーキディスク86には外周に凹部が形成されていて、ブレーキアーム87のローラ87aがスプリング87bによって弾圧されていて、右短軸85aが一定位置で停止するように、ブレーキディスク86で制動するようになっている。
ターンテーブルSは、円盤の周囲部に苗供給具K1が周方向等間隔に多数配置されている。この苗供給具K1は、供給外カップ34a及びその中に挿入されていて実質的に苗Nを収納する供給内カップ(スリーブ)34bを有する供給カップ34と、供給外カップ34aの底口の下方にヒンジ35aを介して開閉自在に設けられていて苗Nを受持するシャッタ35と、このシャッタ35を開放方向に付勢する付勢手段(スプリング)37とを有している。
各種供給内カップ34bの下部は、供給外カップ34aより内径が小さくて供給外カップ34aに着脱自在に嵌入されており、その上下中途部の外周面に供給外カップ34aの上縁に外嵌する環状の嵌合部34cを形成している。
して傾きのない適正姿勢に装着できる。
前記苗供給具K1は14個設けられている。苗供給具K1は7、8個でもよいが、12ないし17個配置するのが好ましく、個数を倍増することにより移植速度を倍増して、移植作業をすることができる。14個の供給カップ34は1つおきに目印を付し、2人の伴走作業者が交互に苗Nを供給するようにしている。
前記位相調整手段21は、ターンテーブルSに縦軸10を曲率中心とする円弧形状に形成された周方向複数(3カ所)の円弧孔21Aと、この各円弧孔21Aを貫通して装着体20に螺合する締結具21Bとを有し、締結具21Bを緩めることにより、ターンテーブルSは縦軸10を中心として回動でき、苗供給具K1の回動方向の位置を微妙に調整できる。
ターンテーブルSの下方には、シャッタ35を開閉するシャッタ閉鎖部材36が支持部材19の周囲支持部19cに受持されている。このシャッタ閉鎖部材36は棒材を平面視環状に形成しており、苗供給具K1のシャッタ35の下面に近接して配置されている。
前記シャッタ閉鎖部材36は、環状の前部が前側に突出していてその前部位が苗供給位置Pに対応しており、ターンテーブルSの回転方向において、この苗供給位置P以外の苗供給位置P前方から苗供給位置P直前までは、シャッタ35を開放姿勢から閉鎖しており、苗供給位置Pではシャッタ閉鎖部材36の後端が自由端になっていることによりシャッタ35の閉鎖が解除される。
開放部36aは始端閉鎖部36cの始端から平面視でターンテーブルSの回転方向と反対側に円弧状に延設され、ターンテーブルSの外周部の円弧に沿っており、側面視でターンテーブルSの外周部から下方に離れていて、付勢手段37によって開放されるシャッタ35を、図7、9に示すように、略垂直姿勢で受け付けることができるようになっている。
前記中途閉鎖部36bの後端が繋ぎ部36dと連結されない自由端となっていることにより、シャッタ35は中途閉鎖部36bの自由端と当接している間は閉鎖され、自由端を通過することにより、付勢手段37によって急激かつ確実に開放され、開放部36aに当接することになる。
供給駆動機構K2が苗植付具U1を駆動する原動軸85と連結されていて、この原動軸85から動力が伝達されることにより、苗植付具U1と昇降動作と同期しており、原動軸85の1回転毎に1個の苗供給具K1を苗供給位置Pへ間欠移動し、苗植付具U1を1回昇降する。
一対の嘴部材98は上部で枢支して下部を開閉自在とし、周期的(間欠的)な上下動により畝Rに突入して苗植付用穴W1を形成しながら、内部に保持した苗Nを下方に放出できるように構成されている。
カム95dはリンク軸85cに設けられていて、短軸85aの周囲を公転し、支持腕95aの中途部と当接してこれを上下揺動させ、苗植付具U1が上下移動範囲の下死点付近まで下降したときに、一方の嘴部材98が放出手段95のロッド95b及び支持腕95aによって外方へ揺動し、一方の嘴部材98の揺動が連動ピン95cによって他方の嘴部材98を反対方向に揺動を生じ、これにより一対の嘴部材98は開放されるようになる(図17の状態)。
前記苗植付具U1の上部には加振手段148が設けられている。加振手段148は、苗植付具U1に連結される第2リンク28の枢支ピンにハンドルを装着して構成している。苗植付具U1は植付作業をしていないとき上昇位置にあるので、加振手段148のハンドルを持って振動させることができ、苗植付具U1に振動を与えて付着している土を落下させることができる。この加振手段148は予備苗台Yより後方位置に配置されているので
、伴走空間G側から容易に操作できる。
左側の支軸107には筒材111が嵌装されており、この筒材111に第1センサアーム108が設けられ、この第1センサアーム108の上端は第2センサアーム109を介して昇降バルブ110と連動連結されており、この昇降バルブ110はミッションケースMの上部に配置されていて昇降シリンダ75を制御するものである。
前記調整レバー45はメインフレーム8の後部に枢軸を介して枢支され、この調整レバー45と一体回動するケーブルアームと支持枠105とがボーデンケーブル114のインナケーブル114bで連結されており、インナケーブル114bの先端は支持枠105に掛止されている。
操縦ハンドルHには調整レバー45の前後揺動を案内するガイド部材120が設けられており、このガイド部材120及び調整レバー45はターンテーブルSの側方に配置されており、調整レバー45は操縦ハンドルHの把持部の前方でかつターンテーブルSの左右側方であって、ターンテーブルSの苗供給具K1と略同一高さに配置されている。
そのままの姿勢で調整レバー45を操作できる。
図1〜3、21、22において、移動機体Tの前上部には苗Nを載置する予備苗台Yが配置されている。左右それぞれの前角軸68と車軸ケース59とに前後支持体72の前後部を相対回動自在に嵌合し、この前後支持体72とメインフレーム8とに亘って支持部材123の前後脚部123F、123Rを連結し、左右の支持部材123に予備苗台Yを装着している。
苗供給具K1に供給される苗Nは、セルトレイ(育苗トレイ)に入れた状態で育成されており、予備苗台Yにはセルトレイごと載置され、セルトレイから苗Nを取り出して苗供給具K1へ供給される。
図2、3、7、8において、前記植付クラッチレバー115は下部がメインフレーム8の後部に固定のブラケット117に貫通支持しており、その下部に回動体118を固定し、この回動体118に操作連動部材116を連結し、この操作連動部材116で動力伝達機構53の切り換え操作するようになっている。
前記2本の調整ボルト117Bは、植付クラッチレバー115の下部とメインフレーム8との間で植付クラッチレバー115の回動角度を設定する位置決め手段121を構成している。
植付クラッチレバー115は、ブラケット117から略真上に立ち上がり、操作パネル122を貫通した上部で略直角に屈曲されている。植付クラッチレバー115は直立姿勢であり、位置決め手段121の略真上に操作パネル122が位置するので、切り換え回動操作がやり易く、切り換え位置も見易くなっている。
前スタンド127は、架台7に枢支されていてスタンディング姿勢と退避姿勢とに姿勢変更可能であって、架台7の前部に上部が揺動可能に連結された左右一対の支柱部127aと、左右支柱部127aの下部を連結しかつ左右支柱部127aから左右外方へ突出する横杆部127bとを有している。
図21に示す如く、この後スタンド128のスタンド高さは前スタンド127のスタン
ド高さより高く設定されており、前輪40A及び後輪41Aが接地した状態から、前スタンド127及び後スタンド128を立てて接地させるスタンディング姿勢にすると、移動機体Tは前下向き傾斜状になる。
図2〜8、13〜20において、前記苗植付具U1の直前には接地体43の後方に拡大穴W2を形成する拡大穴掘り機構130が配置されている。この拡大穴掘り機構130は、苗植付装置Uの第1リンク26、植付揺動体27及び第2リンク28の下方に位置されている。
この鍬部材131は、左右翼部131L、131Rの中央部を支持杆132の後端の取付体132Cに高さ調整自在にボルト締結されており、左右両端から中央部にかけて上下幅が次第に広く形成され、かつ掬い部131Sの下縁が正面視碗底形状になっている。
そして、鍬部材131は、上昇待機姿勢時に左右翼部131L、131Rの後部が苗植付動作開始時の苗植付具U1と前後方向でオーバラップする近接した位置に配置している。
前記支持杆132は、前後方向の中途部は接地体43との干渉を回避しかつ植付駆動軸30に近づくように上側に屈曲されており、この中途上部に当て板132aと、棒材132bと、ガイドピン132cとが固着されている。
れる。
図13〜20において、前記植付駆動軸30は回転動力が伝達される短軸85aに回動アーム29(アーム85b)を介してリンク軸85cを支持しており、このリンク軸85cに揺動アーム135の基部を枢支し、この揺動アーム135の先端に作動部材134を枢支している。短軸85aの回転により、アーム85bを介してリンク軸85cは円軌跡Jを描いて公転する。
作動部材134の規制部134aは、作動部材134が揺動軸137廻りに回動するとき、揺動アーム135の基部と当接して上向き回動を規制することができる。
規制部134aが支持杆132からの付勢力によって上向き回動が規制されて揺動アーム135と当接していると、作動部材134は揺動アーム135と一体となって回動アーム29に押し下げられながら短軸85aの廻りを回動することになり、リンク軸85cの下向き回動に伴って作動部材134が下動し、この回動により押し下げ部134bのコロ141が支持杆132の当て板132aと当接し、支持杆132を下降させる。
図13は苗植付具U1及び鍬部材131が略上死点にある状態を示し、図18は苗植付装置Uの苗植付動作開始直後を示し、図19、20は苗植付装置Uの苗植付動作中を示し、図17は拡大穴掘り機構130の穴掘り動作後半を示している。
図18において、回動アーム29は中心線Qが略水平姿勢(クランク角約1°)にあり、苗植付具U1の先端は軌跡Lの上下方向略中央に位置し、鍬部材131は畝Rに食い込みを開始して拡大穴W2を形成し始める。
図19において、短軸85aが回転して回動アーム29は中心線Qが前下向き姿勢(クランク角約30°)になると、鍬部材131は次第に畝Rに食い込んでいき、同時に、この頃から嘴部材98の先端は鍬部材131が形成する拡大穴W2の上面から畝Rに食い込んでいき、図20のクランク角60°付近になると、さらに鍬部材131の畝Rへの食い込みが深くなり、嘴部材98による苗植付用穴W1の形成も急速に行われる。
短軸85aの略直下にリンク軸85cが移動したときが、嘴部材98が最も大きく開放されるときであり、回動アーム29と揺動アーム135とが直線状になったときが、鍬部材131が最も下降されるときであり、苗植付用穴W1の形成予定位置で椀形状の拡大穴W2の最も低い底を形成する。
この状態では、嘴部材98が最も大きく開放されるが、支持杆132は付勢部材133によって引き上げられ、この支持杆132の引き上げによって作動部材134が上移動している。
そして図17のクランク角180°に示す状態になると、嘴部材98は苗植付用穴W1から抜け出して閉鎖動作を開始し、鍬部材131も畝Rから上方へ抜け出していく。
苗移植機1を畝Rに沿って移動しながら、移動機体Tの進行に合わせて作業者が左側の後輪41Aの後方の伴走空間Gを歩き、予備苗台Yに載置されている育苗トレイのポット苗Nを各苗供給具K1に補給する。1人作業のときは苗Nを各苗供給具K1に連続して投入し、2人作業のときは各人が1つおきの苗供給具K1に投入する。
鎖部材36の後端を通過して苗植付具U1が苗供給位置Pに達したときにシャッタ35が付勢手段37によって瞬時に全面開放して苗Nが落下され、苗供給位置Pの直下の上死点に来ていた苗植付具U1へ供給する。
苗植付具U1の嘴部材98による苗植付用穴W1に先行して、鍬部材131が畝Rに突き刺さりながら次第に深くなり、苗植付用穴W1を形成する予定の位置で最大深さとなる椀形状の拡大穴W2を形成し、嘴部材98が苗植付用穴W1から離脱する頃に、鍬部材131も上移動して待機位置へ至る。
例えば、鍬部材131は、支持杆132の後端に直接固着したり、左右翼部131L、131Rを別個に形成してそれぞれを取付体132Cに固定したりしてもよい。
予備苗台Yは、それ自体から前後脚部123F、123Rを下方突出して、前後脚部123F、123Rを支持部材123としてもよい。
また、苗移植機1は、苗植付具U1より後側の植付フレーム82の後部側に、畝Rと当接する左右一対の鎮圧輪を高さ調整自在に配置して、畝R上面の苗Nの植付け位置の左右両側を転動させ、左右鎮圧輪で苗供給具K1で形成された苗植付用穴W1に投入された苗Nの左右両側の土を押圧して覆土するようにしてもよい。
7 架台
8 メインフレーム
10 縦軸
20 装着体
21 位相調整手段
30 植付駆動軸
34 供給カップ
40A 前輪
59 車軸ケース
62 後輪伝動ケース
67 前輪支持アーム
68 前角軸
72 前後支持体
122 操作パネル
123 支持部材
123F、123R 前後脚部
130 拡大穴掘り機構
131 鍬部材
131L、131R 左右翼部
131S 掬い部
132 支持杆
H 操縦ハンドル
J 円軌跡
K 苗供給装置
K1 苗供給具
K2 供給駆動機構
L 軌跡
M ミッションケース
N ポット苗
N 苗
R 畝
S ターンテーブル
T 移動機体
T1 機本体
U1 苗植付具
W1 苗植付用穴
W2 拡大穴
Y 予備苗台
Claims (7)
- 畝(R)を跨いで移動可能な移動機体(T)と、この移動機体(T)に設けられていて周期的に上下動して畝(R)に突入して苗植付用穴(W1)を形成しながら苗(N)を植え付ける苗植付具(U1)を有する苗植付装置(U)と、この苗植付装置(U)の上方に配置されていて上昇位置の苗植付具(U1)へ苗(N)を供給する苗供給装置(K)とを備えており、
移動機体(T)は、ミッションケース(M)の前部にエンジン(E)及び架台(7)を設け、ミッションケース(M)から後方へメインフレーム(8)を延設し、このメインフレーム(8)に操縦ハンドル(H)を連結しており、
前記架台(7)に枢支された左右一対の前角軸(68)に連結した前輪支持アーム(67)を介して前輪(40A)を懸架し、ミッションケース(M)に設けた左右一対の車軸ケース(59)に枢支された後輪伝動ケース(62)を介して後輪(41A)を懸架しており、
前記左右それぞれの前角軸(68)と車軸ケース(59)とに前後支持体(72)の前後部を相対回動自在に嵌合し、この前後支持体(72)とメインフレーム(8)とに亘って支持部材(123)の前後脚部(123F、123R)を連結し、左右の支持部材(123)に苗(N)を載置する予備苗台(Y)を装着していることを特徴とする苗移植機。 - 前記予備苗台(Y)は、左右支持部材(123)を連結する台枠(Y1)と底板(Y2)とを有し、この底板(Y2)に多数の排水用の孔(Ya)を形成していることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
- 前記予備苗台(Y)は、エンジン(E)を覆うボンネット(B)の上方で移動機体(T)から左右方向に突出しており、かつ後部から前部へ上向き傾斜姿勢になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の苗移植機。
- 前記左右各後輪伝動ケース(62)は、車軸ケース(59)に連結されかつ先端軸(58)を支持する基部ケース(62A)と、後輪(41A)の車輪軸(63)を支持する先端ケース(62B)と、前記基部ケース(62A)と先端ケース(62B)とを連結しかつ先端軸(58)から車輪軸(63)へ動力を伝達する伝達手段(64)を収納する中間ケース(62C)とを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の苗移植機。
- 前記予備苗台(Y)より後方位置の苗植付具(U1)に、上昇時に土落下用振動を付与可能な加振手段(148)を設けていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の苗移植機。
- 前記架台(7)の前部にバンパ(47)を設けており、このバンパ(47)にロープ引っ掛け用のロープフック(47A)を設けていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の苗移植機。
- 前記ミッションケース(M)内に移動機体(T)の前進及び後進並びに苗植付装置(U)の作動を切り換え可能に動力を伝達する動力伝達機構(53)を有し、この動力伝達機構(53)の切り換え操作を操作連動部材(116)を介して行う植付クラッチレバー(115)の下部をメインフレーム(8)の後部で支持し、この植付クラッチレバー(115)の下部とメインフレーム(8)との間に植付クラッチレバー(115)の回動角度を設定する位置決め手段(121)を設けており、この位置決め手段(121)の略真上に操作パネル(122)を配置し、この操作パネル(122)を操縦ハンドル(H)に取り付けていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の苗移植機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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