JP5973715B2 - ウォーターポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気を排出する換気孔と漏れ水を排出するための傾斜水抜き孔を具備したケーシングにおいて、換気孔からの粉塵の侵入又は泥水等の浸入を防止すると共に、漏れ水をケーシング外に一度に排出することなく、一定量を貯蔵し溢れ分のみを排出する構成を極めて簡単にできるウォーターポンプに関する。
自動車のエンジンの冷却装置としてウォーターポンプが使用される。ウォーターポンプには、通常、インペラーが配置されたポンプ室とシャフト付きベアリングが装着されるベアリング室との間を水密的に仕切るメカニカルシールが装着されている。しかし、メカニカルシールが装着されていても、ポンプ室からベアリング室側に水が僅かに浸入するものである。
そのために、ベアリング室側には漏れ水及び蒸気が溜まり、この漏れ水が溜まるとベアリング室に装着されたシャフト付きベアリングが腐食するおそれが十分にある。そのために、漏れ水を排出するための水抜き孔と、漏れ水から発生する蒸気を排気する換気孔がケーシングに形成されている。
このような、換気孔と水抜き孔を具備したウォーターポンプのケーシングの一例として、特許文献1乃至3が存在する。特許文献1の構成の概略を説明する。なお、以下の説明において、部材に付された符号は、特許文献1に記載されたものをそのまま使用する。また、従来技術を示す図6(A)及び(B)の符号は、括弧付けにして、本発明の符号と差別化する。
まず、特許文献1の主に、エンジンブロック22の取付面33に固定されるボデイ23と、該ボデイ23の中央ボア24にベアリング28を介して支承される回転軸27と、該回転軸27に支持され冷却水入口33から出口34へと冷却水を強制的に供給するインペラ29で構成されている。
そして、前記メカニカルシール32とベアリング28との間に水抜孔36を設け、該水抜孔36と連通する水溜部35をエンジンブロック22、又はボディ23の少なくとも一方に備え、水溜部35はエンジンブロック22の取付面33において開口し、ボデイ23が該取付面33に固定されることにより水溜部35が水密状態となる。
水溜部35の図示上方には、ドレンポート37が穿設される。ドレンポート37はエンジンブロック22の取付面30側にも開口し、ボデイ23の取付面30への固定により水溜部35を外部へ開放したポートとなる。水溜部35が満水となると、ドレンポート37を介して水溜部35内の漏水を外部へ排出させ、水抜孔36およびメカニカルシール32とベアリング28との間の中央ボア24内の空間に洩れた冷却水が充満することを防止する。水溜り部35は周囲が覆われた空間状の筐体として形成されたものである。
また、中央ボア24の上方には蒸気を排出する換気孔が設けられている。そして、特許文献1では、鋳造により製造されたケーシングに換気孔,水抜き孔36を形成する場合には、前記換気孔が形成される位置から水抜き孔が形成される位置に向ってドリル等にて穿孔される。上記の加工では、ドリルによって、水溜り部35を突き破らないようにして、換気孔と水抜き孔36とが一直線に沿って形成される。
特開2002−285998号公報 特開2002−122100号公報 特開2002−155546号公報
特許文献1では、前述した切削加工により換気孔と水抜き孔36が形成されるので、換気孔は、その外部側開口がそのまま中央ボア24の上方に向かって開いた構造となる。そのために、換気孔の開口から塵やゴミ等が侵入したり、或いは水が浸入し易い構造となってしまう。
そこで、換気孔の開口からの塵やゴミ等の侵入や、水の浸入を防ぐために、特許文献2に開示された突出部1fや、特許文献3に開示された周方向リブ7等のような部位が形成され、換気孔の開口を覆うと共に換気孔を略L字形状に屈曲する孔通路し、塵、ゴミ,水等が入り難い構成にすることも考えられる。
特許文献1におけるケーシングにおいて、換気孔と水抜き孔とをドリル等の切削加工を行う際には、水溜り部35が存在しているために、前述したように、換気孔形成側から水抜き孔35側に向かってドリルによる穿孔を行う。しかし、図6(B)に示すように、突出部1f(特許文献2)や、周方向リブ7(特許文献3)に相当する部位が設けられると、これらが邪魔となり、換気孔及び水抜き孔を切削加工(穿孔)することは極めて困難であり、実際にほとんど不可能である。さらに、水抜き孔35側からのドリルによる切削加工(穿孔)も水溜り部35が存在しているので当然不可能である〔図6(B)参照〕。
したがって、特許文献1では、鋳造及びドリルによる切削加工が可能となるために、換気孔は、単に一直線状で中央ボア24上方に開口したままの状態とならざるを得ないものである〔図6(A)参照〕。このように、特許文献1では、換気孔からの塵やゴミ等の侵入及び水の浸入は、避けることができないものとなってしまう。本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、換気孔からの塵やゴミ等の侵入や、水の浸入を防止し、しかも水抜き孔と水溜り部とを有するウォーターポンプのケーシングを簡単に製造できるようにすることである。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、内方にベアリング室が形成されたベアリングボス部と該ベアリングボス部の軸方向に対して直交方向に延出し且つ内方にシール室を有するポンプハウジング部とからなるケーシングにおいて、該ケーシングの内部と外部下方とを前記ケーシングをエンジン等の機器に取り付けたときの垂直方向に対して、傾斜を有して連通する傾斜水抜き孔と、前記ポンプハウジング部に形成されると共に前記傾斜水抜き孔の中間箇所で交わり部を介して連通する水溜り部と、前記ケーシングの内方と外部上方とを連通する換気孔と、前記ベアリングボス部の外側面上方の所定位置で前記換気孔の換気開口を覆う換気屋根部とからなり、前記傾斜水抜き孔と前記換気孔とは一直線状に配置され、前記水溜り部は前記交わり部箇所で前記傾斜水抜き孔の下方に位置してなるウォーターポンプとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記水溜り部は、前記交わり部の最下端位置よりも下方に溜め凹部が形成されてなるウォーターポンプとしたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記交わり部は、前記水溜り部に対して前記傾斜水抜き孔の線方向が貫通する構成としてなるウォーターポンプとしたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項1又は2において、前記交わり部は、前記水溜り部に対して前記傾斜水抜き孔の内周側面と、前記水溜り部の一部が連通する構成としてなるウォーターポンプとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、換気屋根部を有する換気孔と、傾斜水抜き孔と、水溜り部とを有するケーシングを、極めて簡易に製造できる。特に、ケーシングの製造は、鋳造のみにて製造できるし、また鋳造とドリル穿孔による切削加工のいずれであっても容易にできる。まず、傾斜水抜き孔は、ケーシングの内部と外部下方とを傾斜を有して連通する構成である。水溜り部は、傾斜水抜き孔と交わり部を介して連通している。
そして、ケーシングを金型にて鋳造するときに、水溜り部は金型のキャビティにて形成されるようにし、金型に傾斜水抜き孔及び換気孔を成形するための成形ピンを挿し抜き自在に装着できる構造としておく。このような金型を使用することにより、金型にてケーシングを鋳造する行程で、成形ピンを金型から引き抜くと、傾斜水抜き孔と換気孔とが一直線上に形成され、鋳造により傾斜水抜き孔,水溜り部,換気孔及びその換気開口を覆う換気屋根部が一体形成されたケーシングを一度の鋳造にて製造することができる。
また、鋳造成形の時点でケーシングに傾斜水抜き孔,換気孔の成形されない金型を使用する場合には、傾斜水抜き孔をドリル等によって穿孔することになる。本発明では、このような場合であっても、傾斜水抜き孔を水溜り部と交わるような位置に穿孔することで、傾斜水抜き孔と水溜り部とが交わって連通する構成にすることができる。また、同時にドリルにて、傾斜水抜き孔の形成位置から、該傾斜水抜き孔と換気孔とを一直線上に沿って形成することで、換気屋根部には何ら干渉されることなく、換気屋根部内に換気孔の開口が形成され、該開口は換気屋根部を介して外部に連通する構造にできる。
請求項2の発明では、水溜り部は、前記交わり部の最下端位置よりも下方に溜め凹部が形成される構成としている。このような構成により、ポンプハウジング部からベアリングボス部内へ漏れた水は水抜き孔を流下する途中で交わり部から水溜り部内に入り込み、一時的に水溜り部の溜め凹部に溜められる。そして、溜め凹部に貯蔵された水は、満水となる前に、蒸発し、消滅する。
したがって、ケーシング内の漏れ水は、水抜き孔から全部がケーシングの外部に排出されるものではなく、水抜き孔の途中に位置する水溜り部に一時的に溜められる構造であり、しかも、溜まる水の量は極めて僅かであるため、殆ど蒸発して消滅する。そのために、漏れ水は、水抜き孔からケーシングの外部に排出されることは殆どなく、排出されたとしても、その量も極めて微量である。
請求項3の発明では、交わり部は、前記水溜り部に対して前記水抜き孔の線方向が貫通する構成としたことにより、水溜り部には、水抜き孔と同一直径となる流入用の開口が形成されることとなり交わり部を広さを最大限にでき、漏れ水を水溜り部に確実に送り込むことができる。
請求項4の発明では、交わり部は、前記水溜り部に対して前記水抜き孔の内周側面と、前記水溜り部の一部が連通する構成としたので、交わり部の面積を少なくして、その分だけ溜め凹部の容積を広くすることができ、漏れ水の貯蔵容量を大きくすることができる。これにより、雨季、雨天等湿度が高く漏れ水が蒸発し難いときの漏れ水を多く貯蔵し、水抜き孔からの水の垂れ流しを防止できる。
(A)は本発明の第1実施形態の正面図、(B)は(A)のY1−Y1矢視断面図、(C)は(B)のY2−Y2矢視断面図である。 (A),(B)は本発明におけるケーシングを金型鋳造成形する工程の縦断側面図、(C)は鋳造成形されたケーシングの縦断側面図である。 (A)乃至(C)は水抜き孔と水溜り部の作用を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態の要部拡大図である。 換気屋根部及びその付近を示す要部斜視図である。 (A)及び(B)は従来技術を示す縦断側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本発明は、複数の実施形態が存在し、まず第1実施形態について説明する。主に、ケーシングAと、シャフト付きベアリング91と、メカニカルシール92と、インペラー93とから構成される〔図1(A),(B)参照〕。
前記ケーシングAは、アルミ合金製であるが、その他の材質でも構わない。本発明では、シャフト付きベアリング91,メカニカルシール92及びインペラー93が装着されたケーシングAは、ケーシングカバーA1を装着して、ポンプ単体として使用するものであるが、該ケーシングカバーA1を装着しないで、ケーシングAをエンジン等の機器の所定位置に直接、装着して使用することもある。
ケーシングAは、図1(B)に示すように、略中空円筒形状のベアリングボス部1と平板形状のポンプハウジング部2とから構成される。ベアリングボス部1とポンプハウジング部2とは一体的に形成されている。ベアリングボス部1は、内周側によって包囲されたベアリング室11が形成される。また、ポンプハウジング部2にはメカニカルシール92が装着されるシール装着室21が形成されている。
ベアリング室11には、シャフト付きベアリング91のベアリング部が装着され、シール装着室には、メカニカルシール92が装着される〔図1(B)参照〕。シャフト付きベアリング91のシャフトは、メカニカルシール92によって外周側面が水密的にシールされつつ、メカニカルシール92を貫通している。そして、シャフトの軸方向一端には、インペラー93が装着される。また、図中符号94は、シャフト付きベアリング91のシャフトに装着されたベルト車であり、符号95は該ベルト車94に装着されたベルトであるる。
ケーシングAのベアリング室11と、シール装着室21との間には、空隙室3が形成される〔図1(B),図2(C)参照〕。該空隙室3は、ベアリング室11に装着されたシャフト付きベアリング91のベアリング部分と、シール装着室21に装着されたメカニカルシール92との間に構成されたスペースとなる。
ケーシングAには、傾斜水抜き孔4と換気孔5とがポンプハウジング部2の延在方向の水平又は垂直方向に対して傾斜状態に形成される〔図1(A),(C),図3、図4参照〕。具体的には、傾斜水抜き孔4の傾斜角度θは、該傾斜水抜き孔4の仮想の軸線Laとすると、本発明のウォーターポンプを装着するエンジン等の機器に適正な状態で取り付けたときの垂直方向線Lに対して、前記水抜き孔4の軸線Laの角度θは、約30度乃至60度程度であり〔図1(A),(C)参照〕、本発明の実施形態としては、45度程度としてある。
前記傾斜水抜き孔4及び換気孔5は、前記ケーシングAの内部と外部とを貫通する孔であり、メカニカルシール92とシャフト付きベアリング91の間に構成された空隙室3に漏れて溜まった冷却水をケーシングAの外部に排出する役目を有する。前記傾斜水抜き孔4及び換気孔5は、ケーシングAにおける空隙室3の内部側と外部側とを貫通する管路状の孔であり、共に直線状の孔であり、傾斜水抜き孔4と換気孔5とは、一直線上(略一直線も含む)に並んで形成される〔図1(A),(B)、図1(C)参照〕。
ポンプハウジング部2には、水溜り部8が形成されている(図1参照)。該水溜り部8は、前記傾斜水抜き孔4と交わり部41を介して連通している。また、水溜り部8は、交わり部41の位置を基準にして該交わり部41よりも上方側に位置する傾斜水抜き孔4の直下に位置するように形成されている〔図1(C)参照〕。交わり部41は、傾斜水抜き孔4と水溜り部8とが交わる部分であり、傾斜水抜き孔4を流れる漏れ水は、交わり部41を介して水溜り部8と連通する構成となっている。
水溜り部8は、ポンプハウジング部2の取付面23の側壁に軸方向に向って窪むように形成され、且つ一部は取付面23の側壁に沿って開放面となっている〔図2(C)参照〕。つまり、水溜り部8は、取付面23にケーシングカバーA1又はエンジンのハウジングに直接接合することで、略閉鎖されたスペースを構成するものである。
水溜り部8は、前記交わり部41の最下端位置よりも下方に溜め凹部81が形成されている。該溜め凹部81は、ポンプハウジング部2の下方に向かって掘り下げられるように窪み形成された部位である。前記溜め凹部81は、前記交わり部41の最下端位置41aよりも下方に形成され、水を一定量溜めることができる構造となっている。
そして、水が溜め凹部81に溜まった状態で、図3(A)乃至(C)に示すように、水が殆ど蒸発し、溜め凹部81で満水状態となる前に、消滅する。たとえ、溜め凹部81から水が溢れるようなことがあっても、僅かな量であり、この僅かな分量の水は傾斜水抜き孔4からケーシングAの外部に排出される。
傾斜水抜き孔4と水溜り部8とは、交わり部41によって連通するものであり、該交わり部41には2つの実施形態が存在する。まず、第1の実施形態では、図1(C)に示すように、水溜り部8の上下方向の両側面に対して前記傾斜水抜き孔4の線方向が貫通する構成としたものである。すなわち、水溜り部8には、上方側の連通開口8aと、下方側の連通開口8bが存在する。
上方側の連通開口8aから水が入り込み、水はそのまま溜め凹部81に溜まる。該溜め凹部81で溢れた水は下方側の連通開口8bから傾斜水抜き孔4に流れてケーシングAから排出される。また、水溜り部8において下方側の連通開口8bは、交わり部41の最下端位置41aに等しい位置となる。
また、前記交わり部41の第2実施形態は、前記水溜り部8に対して前記傾斜水抜き孔4の内周側面と、前記水溜り部8の一部が連通する構成としたものである。この実施形態では傾斜水抜き孔4の線方向は、水溜り部8の上下方向を貫通するものではなく、傾斜水抜き孔4の直径方向の一部と、水溜り部8の一部とが交じるように連通したものである。
この第2実施形態の交わり部41は、第1実施形態の交わり部41よりも面積が狭く、傾斜水抜き孔4の内周側面の一部に水溜り部8との連通する開口が形成されたものである。したがって、水溜り部8には、傾斜水抜き孔4と連通する入出開口8cのみの1個となる。つまり、第1実施形態のように、上方側の連通開口8a及び下方側の連通開口8bは、存在しない。
第2実施形態では、入出開口8cの最下縁が交わり部41で最下端位置41aに相当する。第2実施形態では、傾斜水抜き孔4と水溜り部8との間では入出開口8cから水の流入及び流出が行われる。傾斜水抜き孔4の交わり部41よりも下方は、ドレン孔部42として使用される〔図1(B),(C)参照〕。該ドレン孔部42は、傾斜水抜き孔4の一部であり、孔の直径は傾斜水抜き孔4とドレン孔部42とは、同一である。
ケーシングAの外側には、換気屋根部6が形成されている〔図1(A),(B)参照〕。該換気屋根部6は、前記ベアリングボス部1の外側面上方の所定位置に形成され、且つ前記ポンプハウジング部2側より前記ベアリングボス部1の軸方向に沿って突出形成されたものである。換気屋根部6は、前記換気孔5のケーシングAの外部側で、且つ換気孔5の排出側である換気開口51を覆うと共にケーシングAの補強としての役目も果たす〔図1(A),(B)参照〕。
換気屋根部6は、ベアリングボス部1の外周側面の上方位置に略半割管形状又はトンネル形状に形成された略アーチ状の形成物である〔図1(A),図5(A)参照〕。そして、換気孔5の換気開口51は、さらに換気屋根部6を通過して、ケーシングAの外部と連通する。換気屋根部6は、換気孔5の換気開口51からケーシングAの内部へ塵、ゴミの侵入、或いは水の浸入を抑制する役目をなす。
リブ7は、板片状に形成されたものであり、ポンプハウジング部2の外周縁に形成されたボルト取付部22から、ベアリングボス部1の直径中心に向かって連続的に繋がるようにして形成されている。リブ7は、前記換気屋根部6に対しては連続状に形成され、該換気屋根部6の頂部箇所に形成される。そして、リブ7と換気屋根部6によって、一つの補強リブが構成されることになる。
本発明では、ケーシングAは、金型100A,100Bと成形ピン100Cによって鋳造成形される(図2参照)。具体的には、金型100Aに成形ピン100Cが挿し抜き自在に装着される〔図2(B)参照〕。該成形ピン100Cは、ケーシングAに傾斜水抜き孔4と換気孔5を成形する役目をなす。
まず、金型100Aに成形ピン100Cが挿入孔より挿入装着され、金型100Aに、金型100Bが接合される。接合された金型100A,100Bの内部のキャビティに溶融金属が注湯される〔図2(A)参照〕。一定時間経過後に、成形ピン100Cを金型100Aから抜く〔図2(B)参照〕。これによって、傾斜水抜き孔4及び換気孔5が一体形成されたケーシングAの製造がされる〔図2(C)参照〕。
この鋳造において、前記成形ピン100Cが水溜り部8の成形箇所を貫通するようにしておくのみで、交わり部41を介して交わる傾斜水抜き孔4と水溜り部8とを一度に成形することができるものである。また、金型100A,100Bの鋳造によって成形される換気屋根部6付近に成形ピン100Cの先端が到達するようにセットすることで、換気孔5の換気開口51と、換気屋根部6とが連通する構造にできる。
また、金型100A,100Bには、成形ピン100Cが具備されない構造であって、鋳造段階では、水抜き孔4及び換気孔5が形成されないケーシングAのみを形成し、該ケーシングAの鋳造成形完了後に、ドリルによる切削加工にて、傾斜水抜き孔4及び換気孔5を形成することも可能である。この場合には、傾斜水抜き孔4の形成位置からドリルを差込み、換気屋根部6に向かって、穿孔を行うものである。
次に、水抜き孔4及び水溜り部8の作用について説明する。前記水溜り部8は、前記傾斜水抜き孔4との交わり部41の位置を基準にして前記傾斜水抜き孔4の下方に位置するようにしたものである。また、前記交わり部41の最下端位置41aよりも下方に溜め凹部81が形成される構造としたものである。
したがって、ポンプハウジング部2内部に装着されたメカニカルシール92からベアリングボス部1の内部へ漏れた水は、傾斜水抜き孔4を流下する途中で交わり部41から水溜り部8内に入り込み、溜め凹部81に溜められる〔図3(A)参照〕。そして、水が溜め凹部81に溜まった状態で、時間の経過と共に水は殆ど蒸発し、溜め凹部81で満水状態になる前に消滅する〔図3(B),(C)参照〕。
また、たとえ、凹部81に溜まる水が溢れ出すようなことがあったとしても、その量は微量であり、この僅かな分量の水は傾斜水抜き孔4からケーシングAの外部に排出されることになるが、実際には、水は殆ど排出されないに等しい。したがって、水抜き孔4からの漏れ水の垂れ流し状態は発生することなく、ケーシングAのメカニカルシール92等の密閉装置に不具合が生じたのではないかという勘違いによる誤認が起きることを未然に防止できる。
A…ケーシング、1…ベアリングボス部、11…ベアリング室、
2…ポンプハウジング部、21…シール室、4…傾斜水抜き孔、41…交わり部、
5…換気孔、51…換気開口、6…換気屋根部、8…水溜り部、81…溜め凹部。

Claims (4)

  1. 内方にベアリング室が形成されたベアリングボス部と該ベアリングボス部の軸方向に対して直交方向に延出し且つ内方にシール室を有するポンプハウジング部とからなるケーシングにおいて、該ケーシングの内部と外部下方とを前記ケーシングをエンジン等の機器に取り付けたときの垂直方向に対して、傾斜を有して連通する傾斜水抜き孔と、前記ポンプハウジング部に形成されると共に前記傾斜水抜き孔の中間箇所で交わり部を介して連通する水溜り部と、前記ケーシングの内方と外部上方とを連通する換気孔と、前記ベアリングボス部の外側面上方の所定位置で前記換気孔の換気開口を覆う換気屋根部とからなり、前記傾斜水抜き孔と前記換気孔とは一直線状に配置され、前記水溜り部は前記交わり部箇所で前記傾斜水抜き孔の下方に位置してなることを特徴とするウォーターポンプ。
  2. 請求項1において、前記水溜り部は、前記交わり部の最下端位置よりも下方に溜め凹部が形成されてなることを特徴とするウォーターポンプ。
  3. 請求項1又は2において、前記交わり部は、前記水溜り部に対して前記傾斜水抜き孔の線方向が貫通する構成としてなることを特徴とするウォーターポンプ。
  4. 請求項1又は2において、前記交わり部は、前記水溜り部に対して前記傾斜水抜き孔の内周側面と、前記水溜り部の一部が連通する構成としてなることを特徴とするウォーターポンプ。
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