JP5967026B2 - 車両接近通報装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通報音をスピーカより出力させて車両の接近を通報する車両接近通報装置に関するものである。
走行用駆動源として電動機のみを備える電気自動車は、低速走行時の走行音が極めて静かである。また、走行用駆動源として電動機と内燃機関とを備えるハイブリッド車は、低速走行時に電動機の駆動力のみで走行する場合、走行音が極めて静かである。このため、歩行者等が当該車両の接近に気づかないことがある。
そこで、このような低騒音車両において、車速に応じて周波数が変化する通報音信号を生成し、生成した通報音信号に基づく通報音を車外に向けて発生させて、車両の存在を車両周囲の歩行者等に知らせるようにした車両接近通報装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−213112号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された装置のように、車速に応じて周波数が変化する通報音信号を生成し、生成した通報音信号に基づく通報音を車外に向けて発生させるような構成では、通報音の音圧が変動して規定音圧範囲から大きく逸脱してしまう場合がある。具体的には、車速に応じて通報音信号の周波数を変化させる場合、スピーカの出力音圧対周波数特性がフラットな周波数帯では出力音圧は変化しないが、スピーカの出力音圧対周波数特性がフラットでない周波数帯では出力音圧が上がったり下がったりするため、車速の変化に伴って通報音の音圧が規定音圧範囲から大きく逸脱してしまう場合がある。その結果、通報音の音圧が低下して歩行者等が当該車両の接近に気づきにくいという問題や、通報音の音圧が上昇して歩行者や車室内の運転者に通報音を騒音に感じさせてしまうという問題がある。
また、このような車両接近通報装置においては、自動車の走行状態を歩行者に想起させることができるか否かが重要である。上記特許文献1に記載された装置のように、車速に応じて周波数が変化する通報音信号を生成し、生成した通報音信号に基づく通報音を車外に向けて発生させるような構成では、通報音の音程により車両の走行速度が速いか遅いかをある程度認識することは可能ではあるが、車両の走行速度を実感覚として捉えるのは難しいといった問題がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、通報音の音圧変動を抑制しつつ、車両の走行速度を実感覚として捉えることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、複数の周波数成分により構成される通報音信号を生成し、当該通報音信号に応じた通報音をスピーカより出力させて車両の接近を通報する車両接近通報装置であって、通報音信号の位相をシフトさせる複数の移相器(41〜44)を有し、制御部(10)より入力される移相器制御信号に応じて、複数の移相器により通報音信号の位相をシフトさせた信号と通報音信号とが弱め合う周波数帯をシフトさせ、通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音を付加した音声を出力するための音声信号を出力するフェイザー回路(40)を備え、制御部は、車両の速度を表す車速信号に基づいて車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音が通報音に付加されるような移相器制御信号を特定し、当該移相器制御信号をフェイザー回路に出力することを特徴としている。
このような構成によれば、制御部(10)より入力される移相器制御信号に応じて、複数の移相器により複数の周波数成分により構成される通報音信号の位相をシフトさせた信号と通報音信号とが弱め合う周波数帯をシフトさせ、通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音を付加した音声を出力するための音声信号を出力するフェイザー回路(40)を備え、制御部は、車両の速度を表す車速信号に基づいて車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音が通報音に付加されるような移相器制御信号を特定し、当該移相器制御信号をフェイザー回路に出力するので、車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音を通報音に付加した音声を出力するための音声信号がフェイザー回路より出力され、この音声信号に応じた通報音がスピーカより出力されるので、車両の走行速度を実感覚として捉えるようにすることができる。また、フェイザー回路により生成される揺らぎ音は音圧変動が少なく、通報音の音圧変動を抑制することもできる。
また、請求項2に記載の発明は、フェイザー回路は、移相器制御信号の周波数が高くなるほど、揺らぎ音の揺らぎの周期が短くなるようになっており、制御部は、揺らぎ音の揺らぎの周期が車両の車輪の回転に同期するような移相器制御信号の周波数を特定し、当該周波数の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することを特徴としている。
このように、フェイザー回路は、移相器制御信号の周波数が高くなるほど、揺らぎ音の揺らぎの周期が短くなるように構成することができ、更に、制御部は、揺らぎ音の揺らぎの周期が車両の車輪の回転に同期するような移相器制御信号の周波数を特定し、当該周波数の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することができる。
また、請求項3に記載の発明は、フェイザー回路は、移相器制御信号の振幅が大きくなるほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるようになっていることを特徴としている。
このように、フェイザー回路は、移相器制御信号の振幅が大きくなるほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるように構成することができる。
また、請求項4に記載の発明は、制御部は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの増加量が大きいほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるような移相器制御信号の振幅を特定し、当該振幅の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することを特徴としている。
このように、制御部は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの増加量が大きいほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるような移相器制御信号の振幅を特定し、当該振幅の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することができる。
また、請求項5に記載の発明は、制御部は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっていることを判定した場合、車両のアクセル開度の変化量に応じて移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅よりも大きくすることを特徴としている。
このような構成によれば、制御部は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっていることを判定した場合、車両のアクセル開度の変化量に応じて移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅よりも大きくするので、車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっている状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを大きくすることができる。
また、請求項6に記載の発明は、制御部は、車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していないことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に徐々に戻すことを特徴としている。
このような構成によれば、制御部は、車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していないことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に徐々に戻すので、車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していない状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを徐々に小さくすることができる。
また、請求項7に記載の発明は、制御部は、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過したことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に特定することを特徴としている。
このような構成によれば、制御部は、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過したことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に特定するので、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過した状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを一定とすることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の一実施形態に係る車両接近通報装置の構成を示した図である。 移相器の基本回路を示した図である。 図2に示した移相器の基本回路の位相−周波数特性を示した図である。 図2に示した移相器の基本回路を4段接続した回路の出力レベル−周波数特性を示した図である。 移相器制御信号の振幅を変化させた場合のフェイザー回路の出力レベル−周波数特性を示した図である。 マイコンのフローチャートである。 車速とタイヤ回転数の関係を示したテーブルの例を示した図である。 車両の走行開始直後から一定一定時間が経過するまでの車速、アクセル開度、アクセル開度変化量と移相器制御信号の関係を示した図である。
本発明の一実施形態に係る車両接近通報装置の構成を図1に示す。本車両接近通報装置は、マイコン10、コンデンサ20、抵抗21、22、バッファ30、フェイザー回路40、パワーアンプ50、コンデンサ60およびスピーカ70を備えている。本車両接近通報装置は、複数の周波数成分により構成される通報音信号を生成し、当該通報音信号に応じた通報音をスピーカ70より出力させて車両の接近を通報するものである。
マイコン10は、RAM、ROM、EEPROM、I/O、DAコンバータ等を備えたコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
マイコン10には、車両に設けられた車速センサより車速に応じた車速信号が入力されるようになっている。また、マイコン10には、車両に設けられたアクセル開度センサよりアクセル開度に応じたアクセル開度信号が入力されるようになっている。
マイコン10は、複数の周波数成分により構成される通報音信号を生成する処理や、車速信号およびアクセル開度信号に基づく移相器制御信号を生成する処理等を行う。なお、通報音信号および移相器制御信号はDAコンバータを介してアナログ信号として出力される。
バッファ30は、オペアンプ300、抵抗301、302およびコンデンサ303を有している。本バッファ30は、ボルテージフォロワ回路として用いられており、マイコン10より入力される通報音信号をそのままの振幅でフェイザー回路40へ出力する。
フェイザー回路40は、移相器41〜44および加算器45を有している。なお、移相器41〜44は、移相器41、42、43、44の順に従属接続されている。また、移相器41〜44は、同一の構成となっている。
また、フェイザー回路40は、通報音信号を入力するための通報音信号入力端子SIN1と、移相器制御信号を入力するための移相器制御信号入力端子SIN2と、出力信号を出力するための出力端子SOUTを有している。
フェイザー回路40の通報音信号入力端子SIN1には、マイコン10からバッファ30を介して複数の周波数成分により構成される通報音信号が入力されるようになっている。また、フェイザー回路40の移相器制御信号入力端子SIN2には、マイコン10からコンデンサ20を介して交流の移相器制御信号が入力されるようになっている。
移相器41〜44は、それぞれ周波数に応じて入力信号の位相がシフトした信号を出力するものである。また、加算器45は、移相器44より入力される信号と通報音信号とを加算した信号を出力する。
移相器41〜44は、それぞれNチャネル型FET400、オペアンプ401、抵抗402〜404およびコンデンサ405を有している。また、各抵抗402〜404の抵抗値は互いに等しくなっている。
マイコン10よりコンデンサ20を介して入力される移相器制御信号の電圧がFET400のゲート端子に印加されると、この移相器制御信号の周波数および振幅に応じた電流がFET400に流れ、抵抗402の抵抗値が変化してみえるようになる。そして、移相器制御信号の周波数に応じて、移相器41〜44により通報音信号の位相をシフトさせた信号と通報音信号とが弱め合う周波数帯が周期的にシフトし、通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音を付加した音声を出力するための音声信号が出力端子SOUTより出力されるようになっている。
パワーアンプ50は、フェイザー回路40の出力端子SOUTより出力される信号に対応する電流をスピーカ70に流す。スピーカ70より出力される通報音の音圧は、パワーアンプ50から供給される電流の大きさ(振幅)に応じて決まり、AMP25から供給される電流の大きさは、フェイザー回路40の出力端子SOUTより出力される信号波形によって決まる。
ここで、移相器の基本動作について説明する。図2に、移相器の基本回路を示す。図に示すように、移相器の基本回路は、オペアンプOP、抵抗R〜R、コンデンサCを備えた構成となっている。ここで、抵抗R〜Rの各抵抗値は等しい値となっているものとする。この移相器は、周波数に応じて位相がシフトするようになっている。
図3に、図2に示した移相器の基本回路の位相−周波数特性を示す。ここで、抵抗Rの抵抗値をR1、コンデンサCの静電容量をC1とした場合、周波数fは、f=1/(2π・C1・R1)として表すことができる。また、図3に示されるように、周波数fにおける位相は90°となる。ここで、例えば、抵抗Rの抵抗値R1を100倍にすると、周波数は100fとなる。この周波数100fにおける位相は0°となる。また、抵抗Rの抵抗値R1を1/100倍にすると、周波数はf/100となる。このf/100における位相は180°となる。また、図3に示した周波数fは、抵抗Rの抵抗値R1とコンデンサCの静電容量C1に応じて変化する。
図4に、図2に示した移相器を4段用意して従属接続し、これらの移相器により位相をシフトさせた信号と、位相をシフトさせる前の元信号とを出力段で加算するようにした場合の出力レベル−周波数特性を示す。
例えば、4つの移相器により位相をシフトさせた信号と、位相をシフトさせる前の元信号とが同位相(0°、360°、720°)の周波数となっている場合のように、2つの信号が強め合うような周波数となっている場合、出力段で加算された信号のレベルは高くなる。
反対に、例えば、4つの移相器により位相をシフトさせた信号と、位相をシフトさせる前の元信号とが逆位相(180°、540°)の周波数となっている場合のように、2つの信号が弱め合うような周波数となっている場合、出力段で加算された信号のレベルは低くなる。
図5に、移相器制御信号の振幅を変化させた場合のフェイザー回路40の出力レベル−周波数特性を示す。なお、本実施形態における移相器制御信号は低周波の正弦波信号となっている。図5には、移相器制御信号の電圧がデフォルト値となっている場合、実線Bで示した特性となる。ここで、移相器制御信号の電圧がデフォルト値より大きくなると点線Aで示した特性となり、移相器制御信号の電圧がデフォルト値より小さくなると一点鎖線Cで示した特性となる。このように、移相器制御信号の電圧値の変化に合わせて、フェイザー回路40の出力レベル−周波数特性が変化する。
また、本フェイザー回路40において、移相器制御信号の振幅が大きくなるほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなる。具体的には、図5において、移相器制御信号の振幅が大きくなるほど可変幅が大きくなり、レベルが急激に低くなっている周波数帯が左右に大きく変動する。
また、本フェイザー回路40において、移相器制御信号の周波数が高くなるほど、揺らぎ音の揺らぎの周期が短くなるようになっている。具体的には、図5において、移相器制御信号の周波数が高くなるほど可変周期が短くなり、レベルが急激に低くなっている周波数帯の変動する周期が短くなる。
上記したフェイザー回路40において、移相器41〜44により通報音信号の位相をシフトさせた信号と位相をシフトさせる前の通報音信号とが弱め合う周波数帯がシフトし、このシフトした弱め合う周波数帯に、通報音信号を構成している一部の周波数成分が含まれると、この周波数成分のレベルは大きく低下する。そして、再度、弱め合う周波数帯がシフト前の周波数帯に戻ると、レベルが大きく低下した周波数成分のレベルは元のレベルに戻るといった現象が生じる。
すなわち、上記したフェイザー回路40において、複数の周波数成分により構成される通報音信号が入力された場合、移相器制御信号の振幅に応じて、ある周波数成分はレベルが低下して別の周波数成分はレベルが一定のままとなったり、ある周波数成分はレベルが一定のままで別の周波数成分はレベルが低下するといった現象が生じる。
なお、フェイザー回路40の出力端子SOUTより出力される音声信号は、パワーアンプ50により増幅され、通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音が付加された通報音がスピーカ70より出力される。したがって、スピーカ70より出力される通報音は、音圧変動の少ないものとなる。
なお、揺らぎ音は、「シュワー、シュワー」といった音となる。したがって、スピーカ70より出力される音は、例えば、複数の周波数成分により構成された「フワー」といった通報音に、周期的に「シュワー、シュワー」といった音が付加されたような音となる。
本実施形態において、マイコン10は、揺らぎ音の揺らぎの周期が車両の車輪の回転に同期するようにフェイザー回路40を制御するとともに、車両のアクセル開度の単位時間当たりの増加量が大きいほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるようなにフェイザー回路40を制御する。
図6に、マイコン10のフローチャートを示す。車両のイグニッションスイッチがオン状態となり、本車両接近通報装置が動作状態になると、マイコン10は図6に示す処理を周期的に実施する。
まず、発音条件が成立したか否かを判定する(S100)。本車両接近通報装置は、車両走行時に常に車両接近通報音を発生させるのではなく、予め定められた発音条件が成立した場合に、車両接近通報音を発生させる。具体的には、車速が時速20キロメートル(km/h)未満で、かつ、エンジンを停止してモータのみで走行している状態を発音条件とし、この発音条件が成立した場合に車両接近通報音を発生させる。つまり、車両が停車している場合や車速が時速20キロメートル(km/h)以上の場合、あるいは車速が時速20キロメートル(km/h)未満でもエンジン走行している場合には、車両接近通報音を発生させない。
ここで、発音条件が成立している場合、S100の判定はYESとなり、次に、車速−タイヤ(車輪)回転数変換を行う(S102)。車両の車速は、車速信号に基づいて特定することができる。マイコン120のROMには、車速とタイヤ回転数の関係を示したテーブルが記憶されており、このテーブルを参照して車速から車両のタイヤ回転数を特定する。図7に、タイヤの直径を50センチメートルとした場合のテーブルの例を示す。ここでは、図7に示したテーブルを参照して車両のタイヤ回転数を特定する。
次に、S102にて特定したタイヤ回転数から移相器制御信号の周波数を決定する(S104)。ここでは、車両の周囲の歩行者等が車両の走行速度を実感覚として捉えることができるようにするため、通報音に付加される揺らぎ音がタイヤの回転に同期するようにする。具体的には、通報音に付加される揺らぎ音がタイヤの回転に同期するような移相器制御信号の周波数を決定する。タイヤ1回転で揺らぎ音が1回揺らぐようにするには、図7に示されたタイヤ回転数(Hz)をそのまま移相器制御信号の周波数とする。なお、タイヤ1/2回転で揺らぎ音が1回揺らぐようにするには、図7に示されたタイヤ回転数(Hz)を2倍した周波数を移相器制御信号の周波数とし、タイヤ1/4回転で揺らぎ音が1回揺らぐようにするには、図7に示されたタイヤ回転数(Hz)を4倍した周波数を移相器制御信号の周波数とすればよい。
次に、加速瞬間であるか否かを判定する(S106)。具体的には、アクセル開度信号に基づいて単位時間当たりのアクセル開度の変化量を特定し、アクセル開度の変化量が正となっている場合は加速瞬間であると判定し、アクセル開度の変化量が0または負となっている場合は加速瞬間でないと判定する。
ここでは、アクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっているものとする。この場合、S106の判定はYESとなり、次に、アクセル開度の変化量に応じて移相器制御信号の振幅を増大させる(S108)。ここでは、車両の加速状態を認識しやすくするため、アクセル開度の単位時間当たりの増加量に応じて、通報音に付加される揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるようにする。具体的には、アクセル開度の変化量に合わせて移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅から増大させる。
次に、移相器制御信号を出力する(S110)。具体的には、S104にて決定した周波数で、かつ、S108にて決定した振幅の移相器制御信号をフェイザー回路40へ出力する。
このように、S104にて決定した周波数で、かつ、S108にて決定した振幅の移相器制御信号が、アクセル開度の単位時間当たりの正の変化量が0または負となるまで継続的に出力される。
これにより、車両のタイヤの回転に同期し、かつ、アクセル開度の単位時間当たりの正の変化量に応じて揺らぎの度合いが増大した揺らぎ音を、通報音信号に応じた通報音に付加した音がスピーカ70より出力される。
そして、アクセル開度の単位時間当たりの正の変化量が0または負となると、S106の判定はNOとなり、加速瞬間制御が終了したか否かを判定する(S112)。具体的には、アクセル開度の変化量が正となった後、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から、一定期間が経過するまでを加速瞬間制御期間とし、この加速瞬間制御期間が終了したか否かを判定する。
ここで、加速瞬間制御期間が終了していない場合、S112の判定はNOとなり、次に、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に徐々に戻す(S114)。具体的には、移相器制御信号の振幅が徐々に予め定められた一定振幅に近づくように移相器制御信号の振幅を減少させる。
次に、移相器制御信号を出力する(S110)。具体的には、S104にて決定した周波数で、かつ、S114にて決定した振幅の移相器制御信号をフェイザー回路40へ出力する。
これにより、車両のタイヤの回転に同期し、かつ、揺らぎの度合いが徐々に小さくなる揺らぎ音を、通報音信号に応じた通報音に付加した音がスピーカ70より出力される。
そして、加速瞬間制御期間が終了すると、S112の判定はYESとなり、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に決定する(S116)。
次に、移相器制御信号を出力する(S110)。具体的には、S104にて決定した周波数で、かつ、S116にて決定した振幅の移相器制御信号をフェイザー回路40へ出力する。
このように、S104にて決定した周波数で、かつ、S116にて決定した振幅の移相器制御信号が継続的に出力される。
これにより、車両のタイヤの回転に同期し、かつ、一定の揺らぎの度合いの揺らぎ音を、通報音信号に応じた通報音に付加した音がスピーカ70より出力される。
図8に、車両の走行開始直後から一定時間が経過するまでの車速、アクセル開度、アクセル開度変化量と移相器制御信号の関係を示す。
車両の走行開始直後、運転者がアクセルを踏み込むと、アクセル開度は大きくなり、アクセル開度変化量は正の大きな値となる。また、車両の車速は小さな値となっている。この場合、移相器制御信号の振幅は比較的大きく、かつ、移相器制御信号の周波数は比較的低くなる。
そして、アクセル開度が一定となるように、運転者が継続してアクセルを踏み込むと、アクセル開度変化量は徐々に低下し、車両の車速は徐々に大きくなっていく。したがって、移相器制御信号の振幅は徐々に小さくなり、移相器制御信号の周波数は徐々に高くなる。
更に、アクセル開度が一定となるように、運転者が継続してアクセルを踏み込むと、アクセル開度変化量は0になり、車速は徐々に大きくなっていく。したがって、移相器制御信号の振幅は予め定められた一定振幅となり、移相器制御信号の周波数は徐々に高くなる。
上記した構成によれば、マイコン10より入力される移相器制御信号に応じて、複数の移相器により複数の周波数成分により構成される通報音信号の位相をシフトさせた信号と通報音信号とが弱め合う周波数帯をシフトさせ、通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音を付加した音声を出力するための音声信号を出力するフェイザー回路40を備え、制御部は、車両の速度を表す車速信号に基づいて車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音が通報音に付加されるような移相器制御信号を特定し、当該移相器制御信号をフェイザー回路に出力するので、車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音を通報音に付加した音声を出力するための音声信号がフェイザー回路より出力され、この音声信号に応じた通報音がスピーカより出力されるので、車両の走行速度を実感覚として捉えるようにすることができる。また、フェイザー回路により生成される揺らぎ音は音圧変動が少なく、通報音の音圧変動を抑制することもできる。
また、フェイザー回路40は、移相器制御信号の周波数が高くなるほど、揺らぎ音の揺らぎの周期が短くなるように構成することができ、更に、マイコン10は、揺らぎ音の揺らぎの周期が車両の車輪の回転に同期するような移相器制御信号の周波数を特定し、当該周波数の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することができる。
また、フェイザー回路40は、移相器制御信号の振幅が大きくなるほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるように構成することができる。
また、マイコン10は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの増加量が大きいほど、揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるような移相器制御信号の振幅を特定し、当該振幅の移相器制御信号をフェイザー回路に出力することができる。
また、マイコン10は、車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっていることを判定した場合、車両のアクセル開度の変化量に応じて移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅よりも大きくするので、車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっている状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを大きくすることができる。
更に、マイコン10は、車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していないことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に徐々に戻すので、車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していない状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを徐々に小さくすることができる。
更に、マイコン10は、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過したことを判定した場合、移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に特定するので、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過した状況で、揺らぎ音の揺らぎの度合いを一定とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、通報音信号を構成している複数の周波数成分の周波数を変更することなく、フェイザー回路40に、車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音が通報音に付加されるような音声信号を生成させるようにしたが、車両の走行速度が速くなるにつれて通報音信号を構成している複数の周波数成分の周波数を高周波側にシフトさせる、すなわち、ピッチアップさせるような制御を行う車両接近通報装置において、車両の車輪の回転に同期するような揺らぎ音が通報音に付加されるような音声信号を生成する処理を行うこともできる。この場合、複数の周波数成分のピッチアップ量に合わせて揺らぎ音の揺らぎの度合いが変化するように、複数の周波数成分のピッチアップ量に応じてフェイザー回路40の移相器制御信号の振幅を変化させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、4段の移相器41〜44を有するフェイザー回路40を備えた構成を示したが、移相器の段数は4段に限定されるものではない。
10 マイコン
30 バッファ
40 フェイザー回路
41〜44 移相器
45 加算器
50 パワーアンプ
60 スピーカ

Claims (7)

  1. 複数の周波数成分により構成される通報音信号を生成し、当該通報音信号に応じた通報音をスピーカより出力させて車両の接近を通報する車両接近通報装置であって、
    前記通報音信号の位相をシフトさせる複数の移相器(41〜44)を有し、制御部(10)より入力される移相器制御信号に応じて、前記複数の移相器により前記通報音信号の位相をシフトさせた信号と前記通報音信号とが弱め合う周波数帯をシフトさせ、前記通報音信号に応じた通報音に周期的に揺らぎが生じる揺らぎ音を付加した音声を出力するための音声信号を出力するフェイザー回路(40)を備え、
    前記制御部は、前記車両の速度を表す車速信号に基づいて前記車両の車輪の回転に同期するような前記揺らぎ音が前記通報音に付加されるような前記移相器制御信号を特定し、当該移相器制御信号を前記フェイザー回路に出力することを特徴とする車両接近通報装置。
  2. 前記フェイザー回路は、前記移相器制御信号の周波数が高くなるほど、前記揺らぎ音の揺らぎの周期が短くなるようになっており、
    前記制御部は、前記揺らぎ音の揺らぎの周期が前記車両の車輪の回転に同期するような前記移相器制御信号の周波数を特定し、当該周波数の移相器制御信号を前記フェイザー回路に出力することを特徴とする請求項1に記載の車両接近通報装置。
  3. 前記フェイザー回路は、前記移相器制御信号の振幅が大きくなるほど、前記揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両接近通報装置。
  4. 前記制御部は、前記車両のアクセル開度の単位時間当たりの増加量が大きいほど、前記揺らぎ音の揺らぎの度合いが大きくなるような前記移相器制御信号の振幅を特定し、当該振幅の移相器制御信号を前記フェイザー回路に出力することを特徴とする請求項3に記載の車両接近通報装置。
  5. 前記制御部は、前記車両のアクセル開度の単位時間当たりの変化量が正となっていることを判定した場合、前記車両のアクセル開度の変化量に応じて前記移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅よりも大きくすることを特徴とする請求項3に記載の車両接近通報装置。
  6. 前記制御部は、前記車両のアクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過していないことを判定した場合、前記移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に徐々に戻すことを特徴とする請求項5に記載の車両接近通報装置。
  7. 前記制御部は、アクセル開度の変化量が0または負となった時点から一定期間が経過したことを判定した場合、前記移相器制御信号の振幅を予め定められた一定振幅に特定することを特徴とする請求項6に記載の車両接近通報装置。
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