JP5966933B2 - ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造方法、およびガラス製品の製造装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の技術では、前記のようにガラス原料の溶融開始時の初期融液に未溶融物が残り易いとともに、省エネルギー操業という面では課題を有している。
特許文献2に記載の気中溶融法を用いるならば、高温の気相雰囲気中でガラス原料粒子を個々に溶融するので組成の均一な高品質の溶融ガラス粒子が得られ易く、省エネルギー操業も可能となる。しかし、現在のガラスの実生産においては、シーメンス窯によるガラス溶融炉を用いた溶融ガラスの生産が主体であり、このガラス溶融炉を、気中溶融法を主体としたガラス溶融炉に変更するには、炉を全く新たに設計し直す必要があり、設備コストが増加する問題がある。また、現状のガラス溶融炉においては、ガラスカレットと称されるガラス片をガラス原料の一部として再利用することがなされており、気中溶融法を基にするガラス溶融炉では、現状ガラスの生産技術において欠くことのできない再生用途のガラスカレットをガラス原料の一部として用いることが容易にできない問題がある。
従って、微細化していない通常のガラスカレットを使用できる既存の溶融ガラス製造装置をその製造装置に大幅な改良を施すことなく利用した上で、均一な組成の溶融ガラスを得ることができ、熱効率も良好な技術の登場が望まれている。
また、本発明は、本発明の溶融ガラスの製造方法と製造装置を用いるガラス製品の製造方法および製造装置の提供を目的とする。
本発明のガラス溶融炉は、前記炉体に設けられ前記供給領域と異なる溶融ガラス上の他の領域に向かってガラス原料粒子を投入する第2の投入部と、該第2の投入部の下方において該第2の投入部からのガラス原料粒子を溶融ガラス粒子とする第2の加熱気相部を前記他の領域の上方に生成する第2の加熱手段とを備えてもよい。
本発明のガラス溶融炉では、前記第1の投入部は、前記溶融ガラス粒子の放出方向が鉛直下向きとなるように設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉は、前記ガラス原料供給部を設けた炉体の一側と反対側に溶融ガラスの排出口が形成されるとともに、前記第一の投入部が溶融ガラス粒子の放出方向が斜め下向きとなり、かつ、前記排出口側に向いて傾斜されるように設けられてもよい。
本発明のガラス溶融炉は、前記炉体の炉壁部に補助加熱バーナーを備えてもよい。
本発明の溶融ガラスの製造方法は、前記炉体内に供給されたガラスカレットを含むガラス原料について製造目的とする溶融ガラスに対し不足の組成成分がある場合、前記第1の投入部または第2の投入部から炉体内に投入するガラス原料粒子に対し前記不足の組成成分を補うように成分調整したガラス原料粒子を用い、前記第1の投入部または第2の投入部から、前記成分調整済みガラス原料粒子を投入することにより、前記ガラスカレットを含むガラス原料に不足の組成成分を補給することができる。
本発明の溶融ガラスの製造方法において、溶融ガラスを貯留している炉体内の該溶融ガラス上にガラスカレットを含むガラス原料を連続的、または間欠的に供給しながら、かつ該ガラス原料が供給された供給領域に向けて、第1の投入部からガラス原料粒子を連続的、または間欠的に投入して前記第1の投入部からのガラス原料粒子を第1の加熱気相部を通して溶融ガラス粒子として前記ガラスカレットを含むガラス原料上に落下させ、前記ガラスカレットを含むガラス原料を溶融してもよい。
本発明の溶融ガラスの製造方法において、その平均粒径は、30〜1000μmとするのが好ましい。
本発明の溶融ガラス製品の製造方法は、先のいずれかに記載の溶融ガラスの製造方法を用いて、前記ガラス原料と前記ガラス原料粒子から溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程と、を含む。
本発明のガラス製品の製造装置は、先のいずれかに記載のガラス溶融炉と、該ガラス溶融炉により製造された溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段と、を備える。
また、ガラス原料上に落下させる溶融ガラス粒子は、第1の加熱気相部により溶融されて均一組成の溶融ガラス粒子となっていて、この組成均一な溶融ガラス粒子からの良好な熱伝達によりガラス原料を溶融させるので、難溶性の原料を含むガラス原料であっても従来よりも均一な溶融を図ることができ、溶融した初期状態において従来の溶融ガラスよりも組成の均一化を図ることができる。
さらに、本発明のガラス溶融炉によれば、通常のガラス原料を加熱するためのバーナーで溶融ガラス上のガラスカレットを含むガラス原料の山をバーナーの火炎が直撃した場合に微細なガラスカレットないしはガラス原料粉末が飛散するが、第1の投入部からガラス原料粒子を炉内に投入し、第1の加熱気相部で溶融させた溶融ガラス粒子を、ガラスカレットを含むガラス原料の上に直接落下させるので、落下して堆積した溶融ガラス粒子によって、飛散した微細なカレットないしはガラス原料粉末が吸着され、ガラス原料粉末などの飛散を抑制できる。
以下、添付図面を参照して本発明に係るガラス溶融炉とそれを用いた溶融ガラスの製造装置と製造方法、並びに、ガラス製品の製造方法の一例について説明する。ただし、本発明は以下に説明する各実施形態に制限されるものではなく、ガラス原料粒子を溶融して溶融ガラス粒子を形成し、ガラス原料が供給される供給領域に向けて放出し同様の効果が得られる限りは本発明の範囲である。
図1は本発明に係るガラス溶融炉の一実施形態の構成を示す模式的な構成図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は同ガラス溶融炉に適用される気中溶融バーナーの一例を示す構成図である。なお、気中溶融バーナーとは、気中溶融法で利用するためのバーナーである。
炉壁部1cの高さ方向の中間部には、ガラス原料GM2を炉内の溶融ガラスGに投入するためのガラス原料投入口1Aが設けられている。図1においてガラス原料投入口1Aは1箇所のみ描かれているが、本実施形態では、図2に示すように、水平方向に離間した2箇所に設けられている。また、炉壁部1cに対向する側の炉壁部1dには、溶融ガラスGを成形装置6側に排出するための排出口1Bが形成されている。
ホッパー5aは、上部に原料投入口5A、底部に底部開口5Bを備え、底部開口5Bの下方に水平に搬送管5dが接続され、搬送管5dの一端が前記ガラス原料投入口1Aに連結されている。前記搬送スクリュー5bは搬送管5d内のガラス原料GM2をガラス原料投入口1Aに向かって搬送する。
このため、ホッパー5aに収容されているガラス原料GM2は搬送スクリュー5bによってガラス原料投入口1Aから貯留部1hに投入される。貯留部1h内にすでに溶融ガラスGまたは溶融ガラス粒子Uが集積した溶融ガラスU’が貯留されている場合には、図1、2に示すように、ガラス原料GM2が山状の塊を形成して溶融ガラスG(U’)の液面上に浮かぶことになる。
形成された各塊は、ガラス原料GM2の投入が続くと、炉壁部1c側から炉壁部1d側に向かって押し出され互いに合流して、炉壁部1c、1dの間の溶融ガラスG上の一定範囲、たとえば、図2に二点鎖線で示す供給領域Sに供給される。このように本実施形態において、ガラス原料供給部5の原料供給方向は、炉壁部1cから炉壁部1dに向かう方向とされる。
供給管3aは、前記燃料ガスを供給する配管であり、燃料ガス供給路25に接続されている。供給管3bは、前記燃焼用ガスを供給する配管であり、燃焼用ガス供給路26に接続されている。
このため、気中溶融バーナー2は、供給管3aを介して前記燃料ガスが図3の矢印28に示す如く燃料ガス供給路25に導入され、供給管3bを介して前記燃焼用ガスが図3の矢印29に示す如く燃焼用ガス供給路26に導入される。これにより、気中溶融バーナー2は先端側(図1、図3の下方側)に前記燃料ガスおよび前記燃焼用ガスによる酸素燃焼炎Hを噴射できる。
このため、ガラス原料粒子供給部4からキャリアガスとともにガラス原料粒子GM1がノズル本体22に供給されると、気中溶融バーナー2は、先端から酸素燃焼炎Hを噴射するとともに、ガラス原料粒子GM1を放出できる。
本実施形態では、酸素燃焼炎Hが、酸素燃焼炎Hの内部とその周囲に、ガラス原料粒子GM1を構成する各原料の融点よりも高い、約2000〜3000℃の加熱気相部Kを形成できる。このため、ガラス原料粒子GM1は、溶融した液相の溶融ガラス粒子Uとして鉛直下方に放出される。
また、溶融ガラス粒子Uとともに、酸素燃焼炎H内で燃焼されたガスと、加熱気相部Kを燃焼されることなく通過したガスとは、加熱気相部Kで加熱された加熱ガスgとして鉛直下方側に噴射される。加熱ガスgは、噴射時には加熱気相部Kと略同じ温度に加熱されている。
本実施形態の気中溶融バーナー2は、内部の供給路21を介しガラス原料粒子GM1を目的の方向に噴出できる第1の投入部と、酸素燃焼炎Hに伴う加熱気相部Kを生成してガラス原料粒子GM1を溶融する第1の加熱手段を兼ねている。
たとえば、具体的な好適な加熱手段としては、天然ガス−酸素燃焼炎等の酸素燃焼炎を利用した上述の気中溶融バーナー2を用いることができるが、他に、移送式直流プラズマ、非移送式直流プラズマ、多相プラズマ、高周波誘導プラズマ等の熱プラズマアークなどの少なくとも一つを発生可能な装置を使用できる。ここにおいては、第1の加熱手段としての具体的な例示を挙げているが、後述する第2の加熱手段、あるいは第2の加熱手段に加えて設けられる加熱手段においても、これらの例示の加熱手段を用いることができる。
本実施形態のガラス溶融炉100を用いて製造しようとする溶融ガラスGは組成的には特に制約されない。従って、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、混合アルカリ系ガラス、またはホウケイ酸ガラス、あるいは、その他のガラスのいずれであってもよい。
基本的に気中溶融法とは、複数(通常3成分以上)の成分から成るガラスを製造するためにガラス原料粒子GM1を高温の気相雰囲気中で溶融して溶融ガラスを製造する方法と表記できる。
なお、前述のスラリーを調製する際、原料粉末粒子の均一分散と造粒原料の強度を向上させる目的で2−アミノエタノール、PVA(ポリビニルアルコール)などのバインダーを混合してから攪拌してもよい。
本実施形態において用いるガラス原料粒子GM1は、上述のスプレードライ造粒法の他に、転動造粒法、攪拌造粒法などの乾式造粒法により形成することもできる。
ガラス原料粒子GM1が溶融した溶融ガラス粒子Uの平均粒径(重量平均)は、通常、ガラス原料粒子GM1の平均粒径の80%程度となることが多い。ガラス原料粒子GM1の粒径は、短時間で加熱でき、ガラス原料粒子GM1からの発生ガスの放散が容易である点、および粒子間の組成変動の低減の点から、前述の範囲を選択することが好ましい。
本実施形態において、副原料として清澄剤を含有する場合、塩素(Cl)、イオウ(S)、フッ素(F)の中から1種または2種以上の元素を選択して含む清澄剤を必要量添加できる。
たとえば、ガラス原料粒子GM1の組成は、溶融ガラスGとしての目標のガラス組成の範囲に一致していることが好ましい。この場合には、ガラス原料GM2の組成も溶融ガラスGとしての目標のガラス組成の範囲に合わせる。
ただし、ガラス原料粒子GM1の組成が溶融ガラスGとしての目標のガラス組成の範囲から外れている場合、ガラス原料GM2の組成は、ガラス原料粒子GM1に不足する組成を補う組成とする。また、その逆に、目標のガラス組成にガラス原料GM2の組成が外れていれば、ガラス原料粒子GM1の組成は、ガラス原料GM2に不足する組成を補う組成とする。いずれにしても、ガラス原料粒子GM1の組成とガラス原料GM2の組成を考慮して、目標のガラス組成を実現できる。
ガラス原料GM2におけるガラスカレットの割合は、たとえば、製造するガラス製品の種類、工程内循環カレットの在庫、市中カレットの購入価格等の状況に応じて適宜設定にできる。
ガラス製品の全質量に占めるガラスカレットの量(質量%)は、たとえば、板ガラスの場合は30%程度、瓶ガラスの場合は90%程度、液晶用ガラスの場合は50%程度であることが多い。
また、本実施形態においてガラス原料GM2に含まれるガラスカレットは、組成が必要な組成に合っている限り、一般的にガラス溶融炉において用いられるガラスカレットと同様のものを採用できる。
また、ガラス原料GM2において、ガラスカレット以外の他の成分としては、副原料である清澄剤、着色剤、溶融助剤等を添加できる。
ただし、ガラスカレットは反応性に乏しいため、ガラスカレットが増えると脱泡しにくくなる。したがって、この場合には、ガラス原料GM2のバッチ原料とともに清澄剤を添加することが好ましい。ガラス原料粒子GM1の方に清澄剤を多めに添加してもよいが、バッチ原料に清澄剤を入れる方が清澄剤の揮発などの観点から相対的に効果が高い。
図4は本発明に係るガラス製品の製造方法の一例を示すフロー図である。図5はこの例における溶融ガラス粒子Uの挙動の模式的な説明図である。
まず、本実施形態の溶融ガラスの製造方法について説明する。本方法で行う工程は、図4に示す本実施形態のガラス製品の製造方法におけるガラス溶融工程S1を構成する。
なお、最初に貯留部1hに溶融ガラスGを形成する場合、貯留部1h内にバッチ原料を収容して気中溶融バーナー2により加熱して溶融ガラスGを形成してもよいし、気中溶融バーナー2により以下に説明の如く溶融ガラスGを形成してもよい。
ガラス原料粒子GM1は、ノズル本体22内を下方に移動し、酸素燃焼炎Hにより形成された加熱気相部Kに投入される。これにより、個々のガラス原料粒子GM1が加熱気相部Kにおいて急速に加熱溶融され、全体が溶融されて個々に溶融ガラス粒子Uに変化する。各溶融ガラス粒子Uは、加熱気相部K内で加熱されたキャリアガスや加熱ガスgとともに鉛直下方に噴射され、炉体1の貯留部1h内に落下し、貯留部1hに集積され溶融ガラスU’を形成する。
特に、ガラス原料粒子GM1の組成が、溶融ガラスGの目標のガラス組成に一致している場合には、各溶融ガラス粒子Uが目標の溶融ガラスGであり、組成が均一な高品質な溶融ガラスGになっている。また、溶融ガラス粒子Uは、ガラス原料粒子GM1を溶融し形成した小粒径の液滴粒子であるため、発生ガスの放散が充分になされる結果として泡が少ない。
また、通常のガラス原料を加熱するためのバーナーで溶融ガラス上のガラスカレットを含むガラス原料の山をバーナーの火炎が直撃した場合に、微細なガラスカレットないしはガラス原料粉末が飛散する。他方、本発明では、気中溶融バーナー(第1の投入部)2からガラス原料粒子GM1を炉内に投入し、加熱気相部K(第1の加熱気相部)で溶融させた溶融ガラス粒子Uを、ガラスカレットを含むガラス原料GM2の上に直接落下、堆積させるので、溶融ガラス粒子Uに飛散した微細なカレットないしはガラス原料粉末が吸着され、ガラス原料粉末などの飛散を防止できる。飛散したガラス原料粉末は目標のガラス組成と乖離がある場合が多いため、飛散したガラス原料粉末を削減してこれが溶融ガラスG(U’)に混入することを防止することは、高品質な溶融ガラスを得るために有効である。
さらに本発明では、上記のような作用があるので、加熱気相部Kのような炎を、ガラス原料GM2の塊に対して比較的近くまで形成することができる。通常の加熱バーナーの場合には、このような作用はないので、ガラス原料GM2の塊にその炎が近すぎると、上記のごとく微細なガラスカレットないしはガラス原料粉末が飛散して問題となる。
溶融ガラスU’における残存清澄剤量は、ガラス原料粒子GM1における清澄剤の添加比率、供給量、燃焼量などの溶融条件をパラメータとして制御できるため、目的の残存清澄剤量に調整した溶融ガラスU’を得ることができる。
また、気中溶融バーナー2を用いて、製造装置の稼働初期の溶融初期段階の溶融体である初期メルトを製造すると、ガラス原料GM2の寄与分による成分が含まれない。このため、ガラス原料粒子GM1とガラス原料GM2の組成が異なる場合は、より均質な溶融ガラスGをより効率よく形成するために、少なくとも製造装置の稼働初期の初期メルトを形成するガラス原料粒子GM1の組成を、溶融ガラスGの組成の範囲に合わせるか、溶融ガラスGの組成の範囲に近似した組成とすることが好ましい。
すなわち、原料投入口5Aに投入したガラス原料GM2を、搬送スクリュー5bの回転によって、ガラス原料投入口1Aから貯留部1h内に投入する。ここでガラスカレットに数ミリ〜数十ミリの範囲で大きさのばらつきがあったとしても、搬送スクリュー5bを用いて原料投入口5Aから炉内にガラスカレットを投入する方式では問題なくガラスカレットの投入ができる。
貯留部1h内に投入されたガラス原料GM2は、すでに貯留された溶融ガラスU’の液面上に塊(パイル)を形成して浮かび、気中溶融バーナー2の下方に位置する供給領域Sに向かって押し出される。この間にガラス原料GM2は、溶融ガラスU’からの熱伝達により加熱されて下側から徐々に溶融を始める。
供給領域Sでは、気中溶融バーナー2から鉛直下方に放出される溶融ガラス粒子Uが降り注いでいるため、ガラスカレットを含むガラス原料GM2が溶融ガラス粒子Uと接触し、ガラス原料GM2の溶融が促進される。以下に図5を参照してこの様子を説明する。
溶融ガラス粒子Uは、加熱気相部Kの温度である約2000℃〜約3000℃の領域を通過して高温に加熱されているため、溶融ガラスU’に比べて格段に高温である。また、固体状態のガラス原料GM2の温度に比べるとよりいっそう高温である。
したがって、接触面mcでの熱伝導を急速に行うことができる。しかも溶融ガラス粒子Uは小径であるため、単位面積当たりの熱伝導量がきわめて大きい。また、溶融ガラス粒子Uは衝突により偏平となり、溶融ガラス粒子Uの粒径に比べて広範囲に付着するため、溶融ガラス粒子Uの熱がガラス原料GM2に効率よく伝熱する。このため、溶融ガラス粒子Uは、ガラスカレットGCどうしの隙間に流れ込み、ガラスカレットGCの表面やその下方部を溶融する。
このような接触面mc(mc’)では、溶融したガラス原料GM2と溶融ガラス粒子Uとが密着して接触する結果、化学反応も効率的に進行する。また、接触面mc(mc’)が粒子体積に比して大きいため、反応が速やかに進行し、均一性の高い反応が短時間のうちに起こる。
このようにして、ガラスカレットGCを含むガラス原料GM2の上面m1上に溶融ガラス粒子Uとガラス原料GM2とのガラス原料の組成比に応じた液滴状の溶融ガラスGが形成されていく。
以上、隣接して降り注ぐ溶融ガラス粒子Uについて図示による説明をしたが、溶融ガラス粒子Uは、ガラス原料粒子GM1の投入量、溶融ガラス粒子Uの放出範囲に応じて、上面m1上を広範囲に覆う。このため、供給領域Sにおいて、ガラス原料GM2の上面m1を溶融ガラス粒子Uの堆積層によって覆いつつ、上述の溶融を上面m1上で進行させることができる。
たとえば、溶融ガラス粒子Uがガラス原料GM2の溶融に寄与する熱量を、ガラス原料GM2の溶融に必要な熱量の50%から60%程度に設定すれば、溶融ガラスU’の寄与による下面からの溶融と、溶融ガラス粒子Uの寄与による上面m1からの溶融をほぼ均衡できるため、ガラス原料GM2を外表面からほぼ均等に溶融させることができ、効率的である。
ただし、ガラス原料粒子GM1の投入量を増やすと溶融ガラスGの全体量に対するガラス原料GM2の量比が低下するため、ガラス原料粒子GM1の投入量の上限は溶融ガラスGに占めるべきガラス原料GM2の比率、特にガラス原料GM2に占めるべきガラスカレットの必要量に応じて決定できる。
したがって、ガラス原料粒子GM1の投入量は、この上限の範囲でエネルギー効率を考慮して適宜設定すればよい。
ガラス原料粒子GM1およびガラス原料GM2の投入量が、溶融ガラスGを形成する組成比を満足する量比になり、この量比に相当するガラス原料GM2が溶融されると、貯留された溶融ガラスは目的のガラス組成を有する溶融ガラスGになる。このようにして、ガラス溶融炉100を用いて溶融ガラスGを製造する。
ガラス溶融炉100において目的の組成比とした溶融ガラスGは、必要に応じて清澄され、排出口1Bから成形装置6に移送し、成形装置6において目的の形状に成形できる。
また、溶融ガラス粒子Uに清澄剤を添加する場合、前記溶融ガラスGにおいて溶融ガラス粒子Uに含まれる清澄剤が作用するため、ガラス原料GM2に含まれる反応性に乏しいガラスカレットを溶融させて溶融ガラスGとした場合であっても、溶融ガラスGにおける脱泡効果を発揮できる。このため、脱泡するために炉体1内において溶融ガラスGを対流させて貯留する時間を短縮できるため、効率よく高品質の溶融ガラスGを製造できる。
以上、清澄剤を例にとって説明したが、前記の添加量の調節方法は、ガラス原料GM2にそれぞれ添加する他の副原料、たとえば、着色剤、溶融助剤等にも同様に適用できる。
図4に示す方法に従い、ガラス製品を製造するには、上述のガラス溶融炉100を用いた上述のガラス溶融工程S1により溶融ガラスGを得たならば、溶融ガラスGを排出口1Bから排出し成形装置6に送って目的の形状に成形する成形工程S2を経た後、徐冷工程S3にて徐冷し、切断工程S4において必要な長さに切断する。これにより目的サイズのガラス製品9を製造できる。
なお、必要に応じて、成形後の溶融ガラスを研磨する工程を設けて、ガラス製品を製造できる。
また、成形装置6に送る前に、溶融ガラスGを必要に応じ、脱泡を行うための清澄装置、例えば減圧脱泡装置に導入し、減圧状態で強制的にさらに脱泡した後、成形装置6に送ることもできる。
更に、ガラス製品の製造装置として、上述のガラス溶融炉100と、このガラス溶融炉100により製造された溶融ガラスGを形成する成形装置6と、この成形装置6で成形されたガラスを徐冷する徐冷手段と、徐冷後のガラスを目的の大きさに切断する切断装置を備えた構成を例示できる。
次に、本実施形態の第2実施形態について説明する。
図6は本発明に係るガラス溶融炉の第2実施形態を示す模式的な構成図である。図7は図6に示すB−B線に沿う断面図である。
図6、7に示すように、本実施形態のガラス溶融炉101は、先の第1実施形態のガラス溶融炉100に対し気中溶融バーナー2A(第2の気中溶融バーナー)と、ガス供給源3Aを追加し、第1実施形態のガラス溶融炉100のガラス原料粒子供給部4に代えて、供給管4aとは独立してガラス原料粒子GM1を供給する供給管4bを設けたガラス原料粒子供給部4Aを備えた構成を有する。その他の構成は先の第1実施形態のガラス溶融炉100と同等であり、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の気中溶融バーナー2Aは、ガラス原料粒子GM1の放出方向が鉛直下向きとなるように、気中溶融バーナー2と炉壁部1dとの間の天井部1aに取り付けられている。
また、気中溶融バーナー2Aは、供給管4bを介してガラス原料粒子供給部4Aと接続され、気中溶融バーナー2と同様の形態で、供給管4bを通してガラス原料粒子GM1が供給されるようになっている。このため、ガラス溶融炉101では、ガラス原料粒子供給部4Aによって、供給管4a、4bに供給するガラス原料粒子GM1の供給量を適宜変化させたり、供給を停止させたりできる。
このため、ガス供給源3Aからは、供給管3aを介して前記燃料ガスが、気中溶融バーナー2Aの燃料ガス供給路に導入され、供給管3bを介して前記燃焼用ガスが気中溶融バーナー2Aの燃焼用ガス供給路に導入される。これにより、気中溶融バーナー2Aは、気中溶融バーナー2と同様に、先端側(図6の下方側)に前記燃料ガスおよび前記燃焼用ガスによる酸素燃焼炎Hを噴射できる。
このため、気中溶融バーナー2、2Aの両方にガラス原料粒子GM1を投入することにより、初期メルトである溶融ガラスU’を迅速に貯留できる。
また、溶融ガラスGに対するガラス原料GM2の量比がガラス原料粒子GM1の量比よりも少ない場合に、気中溶融バーナー2、2Aの両方にガラス原料粒子GM1を投入することにより、迅速に溶融ガラスGを製造できる。
また、たとえば、工程内循環カレットの在庫、市中カレットの購入価格等の状況に応じてガラスカレットを含むガラス原料GM2の投入量が変化する場合にも、気中溶融バーナー2、2Aのそれぞれのガラス原料粒子GM1の投入量を調整することにより、溶融ガラスGを製造できる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図8は本発明に係るガラス溶融炉の第3実施形態の主要部を示す模式的な構成図であり、図8(a)は水平方向の断面図、図8(b)は図8(a)のC−C線に沿う断面図である。
図8(a)、(b)に主要部の構成を示すように、本実施形態のガラス溶融炉102は、先の第1実施形態のガラス溶融炉100において、酸素バーナー30(補助加熱部)と加熱用の電極31(図8(b)参照)を追加した構成を有する。以下、前記実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態において酸素バーナー30は、ガラス原料投入口1Aと供給領域Sとの間の炉壁部1f、1eにそれぞれ1つずつ、火炎噴出方向を水平方向とするように横向きに設置されている。各酸素バーナー30の設置高さは、溶融ガラスGの液面よりも若干高い適宜位置に設定できる。また、各酸素バーナー30は、ガラス原料投入口1Aから排出口1Bに向かって一定距離を離して設置する。これらにより、ガラス原料粉末などの飛散を防止できる。本実施形態の酸素バーナー30は、塊を構成するガラス原料GM2が供給領域Sに到達するまでの間にガラス原料GM2を予熱する。
電極31の配列位置は、溶融ガラスG(U’)の温度低下が起こりやすい位置に適宜設けることが好ましい。例えば、ガラス原料GM2による塊が形成される領域よりも下流側の炉底部1bに設けられる。
また、ガラス原料GM2上に落下した溶融ガラス粒子Uの温度低下を低減できるため、安定した一定の速度で溶融ガラスGを製造できる。
さらに、酸素バーナー30は、ガラス原料GM2の投入量に応じて、オンオフ制御を行ってもよい。酸素バーナー30は、投入されたガラス原料GM2を加熱するため、投入による溶融ガラスG(U’)の温度低下を抑制する。
次に、本発明の第4実施形態〜第6実施形態について説明する。
図9は本発明に係るガラス溶融炉の第4実施形態の主要部を示す模式的な構成図、図10は同第5実施形態の主要部を示す模式的な構成図、図11は同第6実施形態の主要部を示す模式的な構成図である。
図9に主要部の構成を示すように、第4実施形態のガラス溶融炉103は、気中溶融バーナー2が、鉛直軸に対して傾斜する斜め下向き、かつガラス原料供給部5側に向かう方向(排出口1B側から原料投入口5A側に向かう方向)に、溶融ガラス粒子Uを放出する姿勢で天井部1aに取り付けられている。また、気中溶融バーナー2の放出中心軸は、供給領域Sの中心OSに向けられている。
ただし、図11は模式図であるため、ガラス原料供給部5と気中溶融バーナー2とが同一面上に配置されているように描いているが、これらの奥行き方向の位置は、ずれていてもよい。例えば、2箇所のガラス原料供給部5の間に気中溶融バーナー2を配置すれば、ガラス原料供給部5と干渉しにくいため、ガラス原料供給部5と干渉することなく気中溶融バーナー2の設置ができる。
また、第5実施形態とは異なり炉壁部1cに設けられているため、ガラス原料粒子供給部4を炉壁部1c寄りのガラス溶融炉105の外部に設置できる。このため、ガラス原料粒子GM1とガラス原料GM2の投入位置を近接し、ガラス原料に関わる装置の位置を集約させることができ、投入時の作業効率、ガラス原料の運搬効率を向上できる。
本実施形態は、気中溶融バーナー2がガラス溶融炉105の炉壁部1cに設けられた場合の例になっている。
気中溶融バーナー2は、ガラス原料供給部5が1台で構成された場合や、炉壁部1e、1fの間隔が狭い場合などに、炉壁部1cに近い炉壁部1e、1fのいずれかまたは両方に配置してもよい。この場合も、本実施形態と同様な作用が得られる。また、ガラス原料供給部5と干渉しにくいため、気中溶融バーナー2の配置が容易となる。
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図12は本発明に係る溶融ガラスの製造装置の第7実施形態の主要部を示す模式的な構成図であり、図12(a)は縦断面図、図12(b)は図12(a)のD−D線に沿う断面図である。
図12に主要部の構成を示すように、第7実施形態のガラス溶融炉106は、第1実施形態のガラス溶融炉100のガラス原料投入口1A、ガラス原料供給部5に代えて、ガラス原料投入口1C、ガラス原料供給部32を備える。以下、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
ガラス原料投入口1Cの高さは、第1実施形態のガラス原料投入口1Aと同様の高さに設けられている。
ガラス原料投入口1Cは、液面に平行な偏平の矩形状開口になっているため、ガラス原料GM2は、偏平な層状に整形された状態で投入される。貯留部1h内にすでに溶融ガラスG(U’)が貯留されている場合には、ガラス原料GM2は、層状の塊を形成して溶融ガラスG(U’)の液面上に浮かぶことになる。
形成された塊は、ガラス原料GM2の投入が続くと、ガラス原料投入口1Cの水平方向の幅とほぼ同幅の帯状をなして、炉壁部1cから炉壁部1d側に向かって押し出され、図12(b)に二点鎖線で示す供給領域Sに供給される。
供給領域Sに供給されたガラス原料GM2は、前記実施形態と同様に、放出された溶融ガラス粒子Uにより効率的に溶融される。
また、ガラス溶融炉106によれば、ガラス原料GM2の自重落下により供給するため、簡素な装置構成となる。
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
図13は本発明に係るガラス溶融炉の第8実施形態の主要部を示す模式的な構成図であり、図13(a)は縦断面図、図13(b)は図13(a)のE−E線に沿う断面図である。
本変形例では、搬送管33dは、炉壁部1cから貯留部1hの内部に向かって斜め下側に突出され、その先端に円形開口であるガラス原料投入口33eが形成されている。また、ガラス原料投入口33eは、集積した溶融ガラスG(U’)の液面の上方に開口され、その開口位置は、ガラス原料投入口33eから斜め方向に落下するガラス原料GM2が供給領域S上に散布される適宜の高さに設定されている。
このため、放出されたガラス原料GM2は、ガラス原料投入口33eにおける初速度に応じてそれぞれ放物線を描いて放出され、供給領域S上に散布される。
供給領域Sに散布供給されたガラス原料GM2は、前記実施形態と同様に、気中溶融バーナー2から放出された溶融ガラス粒子Uにより効率的に溶融される。
また、散布されて山状の塊を形成したガラス原料GM2は、前記第5実施形態の構造と同様に、加熱ガスg及び溶融ガラス粒子Uの噴射によって、塊の前進移動が促進され、酸素燃焼炎Hによって塊を形成するガラス原料GM2が溶融される。
たとえば、第1の気中溶融バーナー、第2の気中溶融バーナーの本数は、1本とは限らず、1本以上の適宜本数を設けることができる。
第1の気中溶融バーナー、第2の気中溶融バーナーは、たとえば、前記実施形態のガラス原料供給部5の複数の配置に合わせて、それぞれ複数設けてもよい。
第1の気中溶融バーナー、第2の気中溶融バーナーは、溶融ガラス粒子を放出して供給できる限り、炉体の天井部、炉壁部のどこに設けられていてもよい。たとえば前記第6実施形態では気中溶融バーナー2の放出方向を傾斜させるため、気中溶融バーナー2を炉壁部1cに設けた場合の例が説明されたが、炉壁部1f、1eに設けられていてもよい。炉壁部1f、1eに設ける場合には、放出方向に直交する平面で斜めに取り付けられていればよく、ガラス原料GM2の原料供給方向に対しては垂直であってもよい。
また、先に記載の実施形態に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施できる。
なお、2011年2月7日に出願された日本特許出願2011−024273号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
Claims (15)
- 溶融ガラスを貯留する炉体と、
前記炉体の側部に設けられて前記炉体内に貯留された溶融ガラス上の供給領域にガラスカレットを含むガラス原料を供給するガラス原料供給部と、
前記炉体の一部に設けられて前記供給領域に向かってガラス原料粒子を投入する第1の投入部と、
前記第1の投入部の下方において該第1の投入部からのガラス原料粒子を溶融ガラス粒子としてから前記ガラスカレットを含むガラス原料の上に直接落下、堆積させた溶融ガラス粒子に前記微細なカレットないしはガラス原料粉末を吸着させる第1の加熱気相部を前記供給領域の上方に生成する第1の加熱手段と、
を備えたガラス溶融炉。 - 前記炉体に設けられ、前記供給領域と異なる溶融ガラス上の他の領域に向かってガラス原料粒子を投入する第2の投入部と、該第2の投入部の下方において該第2の投入部からのガラス原料粒子を溶融ガラス粒子とする第2の加熱気相部を前記他の領域の上方に生成する第2の加熱手段と、を備えた請求項1に記載のガラス溶融炉。
- 前記第1の投入部が、前記溶融ガラス粒子の放出方向が鉛直下向きとなるように設けられた請求項1または請求項2に記載のガラス溶融炉。
- 前記ガラス原料供給部を設けた炉体の一側と反対側に溶融ガラスの排出口が形成されるとともに、前記第一の投入部が前記溶融ガラス粒子の放出方向が斜め下向きとなり、かつ、前記ガラス原料供給部側に向かって傾斜されるように設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記ガラス原料供給部を設けた炉体の一側と反対側に溶融ガラスの排出口が形成されるとともに、前記第一の投入部が溶融ガラス粒子の放出方向が斜め下向きとなり、かつ、前記排出口側に向かって傾斜されるように設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記炉体の炉底部に溶融ガラスを加熱するための加熱手段を備えた請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 前記炉体の炉壁部に補助加熱バーナーを備えた請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
- 溶融ガラスを貯留している炉体内の該溶融ガラス上にガラスカレットを含むガラス原料を供給し、
該ガラス原料を供給した供給領域に対し第1の投入部からガラス原料粒子を投入し、
第1の投入部の下方において前記第1の投入部からのガラス原料粒子を第1の加熱気相部により溶融ガラス粒子としてから前記ガラスカレットを含むガラス原料上に直接落下させ、該堆積させた溶融ガラス粒子に前記ガラス原料粉末を吸着させて
前記ガラスカレットを含むガラス原料を溶融する溶融ガラスの製造方法。 - 前記供給領域と異なる溶融ガラス上の他の領域に向けて、第2の投入部からガラス原料粒子を投入し、第2の投入部の下方において前記第2の投入部からのガラス原料粒子を第2の加熱気相部により溶融ガラス粒子としてから溶融ガラスに供給する請求項8に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 前記炉体内に供給されたガラスカレットを含むガラス原料について製造目的とする溶融ガラスに対し不足の組成成分がある場合、前記第1の投入部または第2の投入部から炉体内に投入するガラス原料粒子に対し前記不足の組成成分を補うように成分調整したガラス原料粒子を用い、前記第1の投入部または第2の投入部から、前記成分調整済みガラス原料粒子を投入することにより、前記ガラスカレットを含むガラス原料に不足の組成成分を補給する請求項8または9に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 前記成分調整済みのガラス原料粒子として、清澄剤と着色剤と溶融助剤との少なくとも1種以上の量を調整した請求項10に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 溶融ガラスを貯留している炉体内の該溶融ガラス上にガラスカレットを含むガラス原料を連続的、または間欠的に供給しながら、かつ該ガラス原料が供給された供給領域に向けて、第1の投入部からガラス原料粒子を連続的、または間欠的に投入して前記第1の投入部からのガラス原料粒子を第1の加熱気相部を通して溶融ガラス粒子として前記ガラスカレットを含むガラス原料上に落下させ、前記ガラスカレットを含むガラス原料を溶融する、請求項8〜11のいずれか一項に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 前記ガラス原料粒子の平均粒径が、30〜1000μmである請求項8〜12のいずれか一項に記載の溶融ガラスの製造方法。
- 請求項8〜13のいずれか一項に記載の溶融ガラスの製造方法を用いて、前記ガラス原料と前記ガラス原料粒子から溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程と、を含むガラス製品の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラス溶融炉と、該ガラス溶融炉により製造された溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段と、を備えたガラス製品の製造装置。
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