JP5965183B2 - アルミニウム合金製プレート材 - Google Patents
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熱源には主にエンジンの排熱が利用されてきたが、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを熱源として用いることが例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1は、PTCヒータによって温められた熱媒体をヒーターコアに誘導し、車室内の温風源としている。
ヒーターコアのチューブの内部は、温められた熱媒体が通過するため、熱負荷により腐食環境下となる。そのため、ヒーターコアには耐食性が求められる。また、ヒーターコアは、板状の素材であるプレート材を所望するチューブ、フィンの形状に曲げ加工して得られるが、このプレート材には許容寸法内に容易に加工できる成形性(以下、単に成形性ということがある)が要求される。
FeおよびCuの含有量を規制することにより、耐食性を改善することはできるが、組織が粗大となり、上述した成形性が得られないという問題点が生じる。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、耐食性を備えることでヒーターコアを含む熱交換器として高寿命化を図ることができるとともに、許容寸法内に容易に加工できる成形性を備えるアルミニウム合金製プレート材を提供することを目的とする。
芯材は、質量%で、Mn:1.0〜2.0%、Si:0.1〜0.8%、Fe:0.001〜0.5%、Cu:0.001〜0.1%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなる組成を有し、ろう材は、Si:6.0〜12.0%、Zn:1.0〜5.0%と残部がAlおよび不可避不純物からなる組成を有する。
本発明のプレートは、芯材の平均結晶粒径を50〜400μmにする。
本発明のプレート材は、芯材の組成を上記、特にFeおよびCuの量を規制することで耐食性を確保する一方、平均結晶粒径を上記の範囲にすることで、許容寸法内に加工できるという成形性を備える。
均質化処理については、芯材が、保持温度550〜630℃、保持時間3〜10hrの条件で施されていることが好ましい。
また、最終圧下率については20〜80%で施され、さらに、最終焼鈍については保持温度までの昇温速度を100〜10000℃/minとし、保持温度を300〜600℃とする条件下で施されていることが好ましい。
したがって本発明のプレート材は、クラッド材における芯材が、圧延方向に沿った平均結晶粒径をAとし、圧延方向と直交する方向に沿った平均結晶粒径を粒径Bとすると、A/B≦10の
関係を満足することが好ましい。
さらに、本発明のプレート材は、クラッド材において、圧延方向、圧延方向となす角度が45°の方向および圧延方向と直交する方向の3つの方向に引張る引張試験を各々行い、3つの方向の中で、最も伸びの大きいものの伸びの値をCとし、最も伸びの小さいものの伸びの値をDとすると、((C-D)/C)×100≦50%の関係を満足することが好ましい。
なお、固溶度差であるから、粒界と粒内の何れの固溶度が高いかは問わないが、通常、粒界の固溶度の方が大きい。
(1)芯材の組成について
[Mn:1.0〜2.0%]
Mnは微細なAl-Mn-Fe系の金属間化合物としてマトリックス中に分散し、芯材の強度を高める効果がある。
しかし、Mn量が1.0%未満では生成されるAl-Mn-Fe系化合物が少ないため分散強化が不足し、ろう付け後に所望する芯材強度が得られない。一方、Mn量が2.0%を超えると生成されるAl-Mn-Fe系化合物が多くなりすぎるため分散強化が過度になり、芯材の強度が高くなりすぎて、本発明におけるプレート材の成形性が劣る。したがって、本発明の芯材のMn量は1.0〜2.0%とする。なお、同様の理由から下限を1.2%、上限を1.8%とすることが望ましく、さらには下限を1.4%、上限を1.6%とすることがより望ましい。
Siは微細なAl-Mn-Si系の金属間化合物としてマトリックス中に分散し、芯材の強度を高める効果がある。しかし、Si量が0.1%未満では生成するAl-Mn-Si系化合物が少ないため、分散強化が不足し、ろう付け後に所望する芯材強度が得られない。一方、Si量が0.8%を超えると生成されるAl-Mn-Si系化合物が多くなりすぎるため分散強化が過度になり、芯材の強度が高くなりすぎて、プレート材の成形性が不十分になる。したがって、本発明の芯材のSi量は0.1〜0.8%とする。なお、同様の理由から下限を0.2%、上限を0.7%とすることが望ましく、さらには下限を0.3%、上限を0.6%とすることがより望ましい。
Feは、芯材強度を高める効果がある。しかし、Fe量が0.001%未満では、再結晶の遅延により亜結晶領域が拡大し、ろう付時のエロ―ジョンが顕著となる。一方、Fe量が0.5%を超えるとカソードとして作用するAl-Fe系化合物が増加し、耐食性が低下する。したがって、本発明の芯材のFe量は0.001〜0.5%とする。なお、同様の理由から下限を0.05%、上限を0.4%とすることが望ましく、さらには下限を0.08%、上限を0.2%とすることがより望ましい。
Cuはマトリックス中に固溶し、芯材の強度を高め、また、芯材の電位を貴としてろう材との電位差が大きくなるため、耐食性を向上させる効果がある。しかし、Cu量が0.001%未満では、再結晶の遅延により亜結晶領域が拡大し、ろう付時のエロ―ジョンが顕著となる。一方、Cu量が0.1%を超えると結晶粒界にAl-Cu系化合物が析出し、結晶粒界と結晶粒内とで電位差が大きくなり、粒界腐食が生じる。したがって、本発明の芯材のCu量は0.001〜0.1%とする。なお、同様の理由から下限を0.01%、上限を0.08%とすることが望ましく、さらには下限を0.03%、上限を0.06%とすることがより望ましい。
[Si:6.0〜12.0%]
Siは、ろう付け性を向上させる効果がある。しかし、Si量が6.0%未満ではろう付け熱処理時に溶融するろうの量が少なく、十分なろう付け性が得られない。一方、Si量が12.0%を超えるとろう付け熱処理時に溶融するろうの量が多くなりすぎて、所望するフィレットサイズに制御できなくなる。したがって、本発明のろう材のSi量は6.0〜12.0%とする。なお、同様の理由から下限を7.0%、上限を11.0%とすることが望ましく、さらには下限を8.0%、上限を10.0%とすることがより望ましい。
Znは電位を卑にする作用があり、ろう材に添加した場合、耐食性に有効な電位勾配ができることで、芯材の耐食性を向上させ、腐食減量を低減する効果がある。しかし、Zn量が1.0%未満ではろう材の電位が貴になり、芯材との電位差が小さくなることで、十分な犠牲陽極効果が作用しなくなる。一方、Zn量が5.0%を超えるとろう材の電位が卑になり、芯材との電位差が大きくなることで、ろう材の腐食速度が速くなり、ろう材が早期に腐食消失する。したがって、本発明のろう材のZn量は1.0〜5.0%とする。なお、同様の理由から下限を1.5%、上限を4.5%とすることが望ましく、さらには下限を2.0%、上限を4.0%とすることがより望ましい。
本発明において、最終焼鈍後の芯材における平均結晶粒径を400μm以下にすることで、プレート材の成形性を確保する。しかし、この平均結晶粒径が50μm未満では、ろう付時に粒界へのエロ―ジョンが顕著になり、溶融ろうが不足し、ろう付け性が低下する。したがって、本発明の平均結晶粒径は50〜400μmとする。なお、同様の理由から下限を100μm、上限を350μmとすることが望ましく、さらには下限を150μm、上限を250μmとすることがより望ましい。なお、ここでいうプレート材の成形性とは、後述する実施例で述べるように、プレス成形で許容寸法内に成形できるか否かを基準にする。以下も同様である。
本発明のプレート材は、鋳造、均質化処理、熱間圧延(クラッド)、冷間圧延、中間焼鈍、最終冷間圧延及び最終焼鈍という一連の工程を経て製造されるが、均質化処理の条件は、(3)で説明した平均結晶粒径に影響を与える。つまり、保持温度を550℃未満で行うと、芯材の組織が粗大化し、成形性が劣る、つまり許容寸法内での成形が容易でなくなる。一方、保持温度が630℃を超えると均質化処理の対象である鋳塊が溶融するおそれがあるとともに、エネルギを無駄に消費しコストを上昇させることになりかねない。
また、均質化処理における保持時間が3hr未満では、鋳塊を十分に均熱することができないので、均質化の目的を果たすことができず、当該材料内の特性差が大きくなってしまう。一方、保持時間が10hrに達すると均質化の目的は十分に果たされるし、それを超える保持はコストの上昇を招く。
以上に基づいて、本発明における芯材の均質化処理は、保持温度を550〜630℃、保持時間を3〜10hrで行うことが本発明では推奨される。また、ろう材の均質化処理は、芯材と同じ条件または芯材とは異なる条件によって行うことができる。なお、保持温度及び保持時間は、処理される鋳塊のサイズに応じて適宜調整されるべきである。
最終圧下率も、(3)で説明した平均結晶粒径に影響を与える。
つまり、最終圧下率が20%未満では最終焼鈍後の芯材の組織が粗大化し、プレート材の成形性が劣る傾向にある。また、80%を超えるとプレート材の強度が高くなりすぎるため、プレート材の成形性が劣る傾向にある。したがって、本発明における最終圧下率は20〜80%とすることが推奨される。同様の理由から下限を30%、上限を70%とすることが望ましく、さらには下限を40%、上限を60%とすることがより望ましい。
なお、最終圧下率とは、上述した一連の工程の中で、中間焼鈍と最終焼鈍の間に行なわれる最終冷間圧延における圧下率をいう。
最終焼鈍の条件、特に昇温速度は(3)で説明した平均結晶粒径に影響を与える。
つまり、最終焼鈍の昇温速度が速くなると芯材の結晶粒微細化に効果があるが、100℃/min未満では、焼鈍後の芯材の組織が粗大化し、プレート材の成形性が劣る傾向にある。また、昇温速度が10000℃/minを超えると、結晶粒微細化の効果が飽和する。
一方で、最終焼鈍の保持温度は、プレート材の強度に影響を与え、保持温度が300℃未満の場合、焼鈍後のプレート材の強度が高くなりすぎるため、成形性が劣る傾向にあり、保持温度が600℃を超えると、プレート材が局部的に溶融する恐れがある。
したがって、本発明の最終焼鈍における昇温速度は100〜10000℃/minとし、保持温度は300〜600℃にすることが推奨される。
本発明は、以上の最終焼鈍後に、さらに300℃以下の保持温度でプレート材に焼鈍(追加焼鈍)を実施してもよい。亜結晶を低減、または消失させることで、ろう付け時に起こる芯材のエロージョンを抑制することができる。ただし、200℃より温度が低いと、焼鈍の効果が不十分になる。したがって、追加焼鈍の保持温度は、200〜300℃とすることが望ましく、さらには220〜280℃とすることがより望ましい。
本発明のプレート材が、等方的な性質を備えることが成形性に対して望ましいことは前述の通りである。この等方性の尺度として、本発明は最終焼鈍後の平均結晶粒を用いる。
つまり、最終焼鈍後、芯材の結晶粒を観察し、圧延方向に沿った平均結晶粒径をA、圧延方向に直交する方向に沿った平均結晶粒径をBとすると、下記式(1)の関係を満たす場合に結晶粒の異方性が小さく、成形性、つまり許容寸法内での成形を確保する上で好ましい。
A/B≦10 (1)
プレート材に引張試験を行って評価される異方性もまた上述した等方性の尺度として用いられる。この引張試験による評価は以下のようにして行われる。なおここでいうプレート材は、最終焼鈍後のものである。
プレート材に異なる3つの方向(条件)で引張試験を行う。3つの方向とは、圧延方向(0°)、圧延方向となす角が45°の方向(45°)、および圧延方向に直交する方向(90°)である。この3条件で引張試験を行い、最も伸びが大きい条件の伸びの値をC、最も伸びが小さい条件の伸びの値をDとすると、下記式(2)の関係を満たす場合、プレート材の異方性が小さく、成形性を確保する上で好ましい。
((C-D)/C)×100≦50(%) (2)
本発明のプレート材において、芯材の粒界と粒内におけるCuの固溶度が耐食性に影響を与える。つまり、粒界と粒内におけるCuの固溶度の差が低いほど粒界腐食が生じにくくなるので、本発明では当該固溶度の差を0.03%以下にすることが望ましい。さらに望ましい当該固溶度の差は0.02%以下である。なお、固溶度であるから、化合物を形成している分のCuを除いている。
本発明のプレート材において、上記以外に好ましい条件を以下に示しておく。ただし、これらは本発明を限定するものでない。
本発明のプレート材は、板厚が0.2〜2.0mmであることが望ましい。0.2mm未満だと、強度が不十分となり、ヒーターコアをはじめとする熱交換器としての耐久性が低下する。一方、板厚が2.0mmを超えると、成形性を確保することが難しくなる場合がある。
また、本発明のプレート材は、ろう材のクラッド率が5〜20%であることが望ましい。クラッド率が5%未満だと、ろう付熱処理時に溶融するろうの量が少なく、十分なろう付性が得られない。一方、クラッド率が20%を超えると、ろう付熱処理時に溶融ろうの量が多くなりすぎて、ろう付けされる相手材、例えばフィン材が著しいろう侵食を受ける。
さらに、本発明のプレート材は、冷間による曲げ加工が施されるものであり、質別がO材(JIS H0001)であることが前提となる。
以上説明した本発明のプレート材の効果を確認するために行った具体例を説明する。
[材料の製造工程]
半連続鋳造により芯材およびろう材に用いるアルミニウム合金を鋳造した。なお、各合金の化学組成は表1に示した通りである。なお、表1の成分以外は、Al及び不可避的不純物である。また、Cuの固溶度については、後述の通りである。
得られた芯材用のアルミニウム合金(芯材用合金)及びろう材用のアルミニウム合金(ろう材用合金)は、いずれも均質化処理を行った。均質化処理の条件は表1に示した通りである。
均質化処理後、芯材用合金にろう材用合金を組み合わせて熱間圧延し、クラッド材とした。このクラッド材を所定の厚さまで冷間圧延を行った後、中間焼鈍を400℃で3hr行った。なお、中間焼鈍について、上記は一例であり、温度:200〜400℃、保持時間:1〜6hrの範囲から選択することができる。
さらに、表1に示される最終圧下率で最終冷間圧延を行なうことにより、芯材の片面または両面にろう材のクラッド率が10%になるようにしてクラッド材を作製し、さらに最終焼鈍を施してプレート材(調質O材,試料)を得た。最終焼鈍は、表1に示される昇温速度、保持温度で行った。一部の試料については、最終焼鈍の後に上述した追加焼鈍を行なった。なお、試料の板厚は、芯材が0.800mm、ろう材が0.100mmである。ただし、これも一例であり、板厚は0.2〜2.0mmの範囲で変更可能である。
最終焼鈍後に、芯材の平均結晶粒径を測定した。平均結晶粒径は、試料の一定面積内の結晶粒の個数を数えて、当該結晶粒の平均面積を求め、その値から平均結晶粒径を算出した(表1)。
一方、結晶粒の異方性を調べる際の結晶粒の粒径(平均結晶粒径A,B)は、交線法を用いて求めた。具体的には、芯材の組織画像上で、圧延方向に平行な一定長さの線分が横切る粒界の数を求め、さらに線分の長さを粒界の数で割った値を平均結晶粒径Aとした。同様にして、圧延方向と直交する方向の線分について求めた値を平均結晶粒径Bとした。
Cuの固溶度については、EPMA(Electron Probe Microanalyser)による定量分析において、Cu化合物を構成しているCuを粒界及び粒内に固溶しているCuと区別することで測定した。表1には、こうして求めた粒界および粒内のCu固溶度と、粒界と粒内のCu固溶度の差とをそれぞれ示した。
ろう付け相当の熱処理(600℃、3hr)を行う前・後の各試料からJIS H 4000に基づいて作製した試験片を用いて引張強さ(ろう付け前、ろう付け後,圧延方向)を測定した。その結果を表2に示す。
また、ろう付け相当の上記熱処理を行った試験片を用いて、圧延方向(0°)、圧延方向となす角が45°方向(45°)および圧延方向と直交方向する方向(90°)の3つの方向に引張試験を行った。その結果から各条件における伸びを算出し、上述した式(2)の結果(伸び異方性)とともに表2に示した。なお、表1には、各々、伸び0°、伸び45°、伸び90°と表記している。
成形性は、作成試料が許容寸法内の寸法で成形できているか否かを、以下の条件によるエリクセン試験(JIS Z 2247)によって評価した。
[試料サイズ] : 90mm長× 90mm幅
[ポンチ] : 外径20mmφ球面
[しわ押さえ力] : 10kN
[評価] : エリクセン値(破断するまでの高さ)
エリクセン値<7.5mm :×
エリクセン値=7.5〜7.9mm :△
エリクセン値>7.9mm :○
ろう付け性の確認のために、以下の要領でフィレットサイズの測定を行った。
波型状に加工(コルゲート加工)したフィン材(JIS A3003)と最終焼鈍後のプレート材(試料)をろう付けした後、フィン材とプレート材の接合部のフィレットサイズを断面観察することにより評価した。適正なフィレットサイズに対する測定されたフィレットサイズの比率が、適正フィレットサイズの±30%以内のものを「○」、それ以外を「×」とした。
作製した試料にろう付け相当の熱処理(600℃、3hr)を施した後、試料の断面観察を行い、芯材とろう材の界面から、ろう材が芯材に向けて侵食している距離を求め、ろう侵食性の評価を行った。その結果を表2に示す。
波型状に加工(コルゲート加工)したフィン材とプレート材をろう付けにより接合して、ミニコア(インナーフィンを内部に有するチューブ)を作製した。
このミニコアの内部に試験水を2000hrだけ通水(循環)させることで、ミニコアの内部の腐食試験を行った。2000hr経過後、腐食生成物を除去し、腐食状況を断面観察し、下記の式(3)より最大腐食深さ(%)を算出した。その結果を表2に示す。なお、試験水の組成は、Cl-:195ppm、SO4 2-:60ppm、Cu2+:1ppm、Fe3+:30ppmとし、温度は60℃とした。
(プレート材の板厚(mm)−最大腐食深さ(mm))/プレート材の板厚(mm) ×100 (%) …(3)
Claims (4)
- 芯材と、芯材の片面あるいは両面に配置されるろう材と、がクラッドされたプレート材であって、質量%で、
Mn:1.0〜2.0%、Si:0.1〜0.8%、Fe:0.001〜0.5%、Cu:0.001%〜0.1%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物の組成を有する芯材と、
Si:6.0〜12.0%、Zn:1.0〜5.0%と残部がAlおよび不可避不純物の組成を有するろう材と、からなり、
前記クラッド材における前記芯材の平均結晶粒径が50〜400μmであることを特徴とするアルミニウム合金製プレート材。 - 前記クラッド材における前記芯材は、
圧延方向に沿った平均結晶粒径をAとし、圧延方向と直交する方向に沿った平均結晶粒径をBとすると、下記式(1)を満足する、
請求項1に記載のアルミニウム合金製プレート材。
A/B≦10 (1) - 前記クラッド材において、圧延方向、圧延方向となす角が45°の方向、および、圧延方向に直交する方向の3つの方向に引張る引張試験を各々行い、最も伸びの大きいものの伸びの値をCとし、最も伸びの小さいものの伸びの値をDとすると、下記式(2)を満足する、
請求項1または2に記載のアルミニウム合金製プレート材。
((C-D)/C)×100≦50% (2) - 前記芯材の粒界と粒内のCuの固溶度の差が、0.03%以下である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金製プレート材。
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