JP5959398B2 - 剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法 - Google Patents

剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法 Download PDF

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本発明は、機械システムのダイナミクス解析に際して、機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルに基づいて機械システムの運動方程式を導出することのできる剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法に関するものである。
従来の機械システムの運動方程式導出装置として、ホロノーム機械系分析装置および方法がある(例えば、特許文献1参照)。このホロノーム機械系分析装置および方法では、設計者が機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力する。そして、入力されたモデル構成に基づき、当該モデルに対して仮想パワーの原理に基づくケイン法を適用することで、対象とする機械システムの運動方程式を自動的に導出する。
すなわち、特許文献1に記載された従来の剛体多体系の運動方程式導出装置では、設計者が機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力することで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式を導出することができる。
特開平6−223049号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1に記載された従来の剛体多体系の運動方程式導出装置では、当該システムの一般化力を、各剛体に作用する外力ベクトルと当該剛体の部分速度との内積、および各剛体の質量中心まわりに作用する外モーメントベクトルと当該剛体の部分角速度との内積を全剛体について加算して導出している。このため、運動方程式の導出に必要な計算量が増加するという課題があった。
また、特許文献1に記載された従来の剛体多体系の運動方程式導出装置では、当該システムの一般化慣性力を、各剛体の慣性力ベクトルと当該剛体の部分速度との内積、および各剛体の質量中心まわりの慣性トルクベクトルと当該剛体の部分角速度との内積を全剛体について加算して導出している。このため、所定剛体に接続される剛体数の増加に伴い、導出した運動方程式において、一般化慣性力の記述量が大幅に増加するという課題もあった。
加えて、特許文献1に記載された従来の剛体多体系の運動方程式導出装置では、ある剛体の相対運動に微小量が含まれる場合でも、当該微小量に関する高次項を消去するような線形化を行っていない。このため、運動方程式導出に必要な計算量、および導出した運動方程式の記述量が大幅に増加するという課題もあった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、設計者が機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力することで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式を導出する際に、運動方程式導出に必要な計算量、および導出した運動方程式の記述量を低減することのできる剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法を得ることを目的とする。
本発明に係る剛体多体系の運動方程式導出装置は、各剛体の接続構成が開ループ構成となる機械システムに対して、設計者が当該機械システムを剛体多体系としてモデル化した際に、モデル構成を定義づけて入力するための手段である剛体多体系構成定義部と、剛体多体系構成定義部で定義されたモデル構成に基づいて、各剛体の連結構成を導出する剛体連結構成導出部と、剛体多体系構成定義部で定義されたモデル構成に基づいて、剛体連結部で相互に連結される剛体間の相対回転変位から,剛体間の相対回転姿勢を規定する座標変換行列と,剛体間の相対回転速度を相対角速度に変換する第1変換行列とを、剛体連結部における変換行列として導出する変換行列導出部と、剛体多体系構成定義部で定義されたモデル構成、および変換行列導出部で導出された剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルクを導出する慣性力・慣性トルク導出部と、剛体多体系構成定義部で定義されたモデル構成、剛体連結構成導出部で導出された各剛体の連結構成、および変換行列導出部で導出された剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の一般化力を導出する一般化力導出部と、剛体多体系構成定義部で定義されたモデル構成、および慣性力・慣性トルク導出部で導出された各剛体の質量中心速度と角速度に基づいて、各剛体の部分速度および部分角速度を導出する部分速度・部分角速度導出部と、剛体連結構成導出部で導出された各剛体の連結構成、慣性力・慣性トルク導出部で導出された各剛体の慣性力および質量中心まわりの慣性トルク、一般化力導出部で導出された各剛体の一般化力、および部分速度・部分角速度導出部で導出された各剛体の部分速度および部分角速度に基づいて、各剛体の一般化慣性力および運動方程式を導出する一般化慣性力導出部とを備えるものである。
また、本発明に係る剛体多体系の運動方程式導出方法は、各剛体の接続構成が開ループ構成となる機械システムを設計者が剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力することで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式を導出する剛体多体系の運動方程式導出装置に用いられる剛体多体系の運動方程式導出方法であって、機械システムに対して、設計者が当該機械システムを剛体多体系としてモデル化した際に、モデル構成を定義づけて入力する剛体多体系構成定義ステップと、剛体多体系構成定義ステップで定義されたモデル構成に基づいて、各剛体の連結構成を導出する剛体連結構成導出ステップと、剛体多体系構成定義ステップで定義されたモデル構成に基づいて、剛体連結部で相互に連結される剛体間の相対回転変位から,剛体間の相対回転姿勢を規定する座標変換行列と,剛体間の相対回転速度を相対角速度に変換する第1変換行列とを、剛体連結部における変換行列として導出する変換行列導出ステップと、剛体多体系構成定義ステップで定義されたモデル構成、および変換行列導出ステップで導出された剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルクを導出する慣性力・慣性トルク導出ステップと、剛体多体系構成定義ステップで定義されたモデル構成、剛体連結構成導出ステップで導出された各剛体の連結構成、および変換行列導出ステップで導出された剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の一般化力を導出する一般化力導出ステップと、剛体多体系構成定義ステップで定義されたモデル構成、および慣性力・慣性トルク導出ステップで導出された各剛体の質量中心速度と角速度に基づいて、各剛体の部分速度および部分角速度を導出する部分速度・部分角速度導出ステップと、剛体連結構成導出ステップで導出された各剛体の連結構成、慣性力・慣性トルク導出ステップで導出された各剛体の慣性力および質量中心まわりの慣性トルク、一般化力導出ステップで導出された各剛体の一般化力、および部分速度・部分角速度導出ステップで導出された各剛体の部分速度および部分角速度に基づいて、各剛体の一般化慣性力および運動方程式を導出する一般化慣性力導出ステップとを備えるものである。
本発明によれば、各剛体の接続構成が開ループ構成となる機械システムの一般化力導出に際して、各剛体の接続構成を考慮して独自の定式化手法を適用することにより、設計者が機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力することで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式を導出する際に、運動方程式導出に必要な計算量を低減することのできる剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1〜3で説明する機械システムにおける剛体連結構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1〜3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、処理の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1〜3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体に固定する剛体固定枠、および各剛体の相対変位の定義を示す構成図である。 本発明の実施の形態1〜3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体への作用力、および作用モーメントの定義を示す構成図である。 本発明の実施の形態1〜3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、剛体連結構成導出部の処理構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2、3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、一般化慣性力導出部の処理構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2、3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、並進運動に関する一般化慣性力導出部の第i行ブロック処理における処理構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2、3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、回転運動に関する一般化慣性力導出部の第i行ブロック処理における処理構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、線形化の処理構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、部分速度・部分角速度導出部の処理構成を示すフローチャートである。
以下、本発明の剛体多体系の運動方程式導出装置および剛体多体系の運動方程式導出方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1で説明する機械システムにおける剛体連結構成例を示す構成図である。図1に示すように、一般に機械システム10は、設置土台をベースとして、複数の剛体1〜剛体8が連結して構成された剛体多体系としてモデル化することができる。
なお、図1では、剛体数が8個で構成された機械システム10を例示しているが、剛体数は、これに限定されるものではない。また、本発明では、各剛体の接続構成が、開ループ構成となる機械システム10を前提としている。この前提のもと、機械システム10を構成する剛体数、所定剛体に接続される剛体数(一例として、図1の剛体1に接続される剛体数は、剛体2および剛体7の2個に相当する)について、任意の機械システム10を対象としている。
図2は、本発明の実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置において、処理の全体構成を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置は、剛体多体系構成定義部11、剛体連結構成導出部12、変換行列導出部13、慣性力・慣性トルク導出部14、一般化力導出部15、部分速度・部分角速度導出部16、および一般化慣性力導出部17を備えている。
剛体多体系構成定義部11は、設計者が対象とする機械システム10を剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力するための手段である。剛体連結構成導出部12は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成に基づいて、剛体多体系を構成する各剛体(先の図1では、剛体1〜剛体8)に対して、先端側に接続された全ての剛体を導出し、剛体連結構成として出力する。
変換行列導出部13は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成に基づいて、各剛体連結部における変換行列を導出して出力する。慣性力・慣性トルク導出部14は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成、および変換行列導出部13で導出された各剛体連結部における変換行列に基づいて、剛体多体系を構成する各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルクを導出して出力する。
一般化力導出部15は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成、剛体連結構成導出部12で導出された各剛体の連結構成、および変換行列導出部13で導出された各剛体連結部における変換行列に基づいて、剛体多体系を構成する各剛体に対応する一般化力を導出して出力する。
部分速度・部分角速度導出部16は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成、および慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度と角速度に基づいて、剛体多体系を構成する各剛体に対応する部分速度および部分角速度を導出して出力する。
さらに、一般化慣性力導出部17は、剛体連結構成導出部12で導出した各剛体の連結構成、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の慣性力および質量中心まわりの慣性トルク、一般化力導出部15で導出した各剛体の一般化力、および部分速度・部分角速度導出部16で導出した各剛体の部分速度および部分角速度に基づいて、剛体多体系を構成する各剛体の一般化慣性力および運動方程式を導出して出力する。
図3は、本発明の実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体に固定する剛体固定枠、および各剛体の相対変位の定義を示す構成図である。図3を用いて、剛体k(符号21)に対して先端側に剛体l(符号22)が接続されている場合について説明する。
この場合、各剛体に固定する剛体固定枠、および各剛体の相対変位の定義は、以下のようになる。
(1)剛体kに関する剛体固定枠
(1−1)枠k:剛体kの慣性主軸に固定した慣性主軸剛体固定枠
(1−2)枠kl:剛体kと剛体lとの連結部を規定し、剛体kに固定した連結部剛体固定枠
(2)剛体lに関する剛体固定枠
(2−1)枠l:剛体lの慣性主軸に固定した慣性主軸剛体固定枠
(2−2)枠lk:剛体kと剛体lとの連結部を規定し、剛体lに固定した連結部剛体固定枠
(3)剛体kに対する剛体lの相対変位
(3−1)相対並進変位tkl=[xklklkl
:連結部剛体固定枠klで表現した、連結部剛体固定枠klに対する連結部剛体固定枠lkの相対並進変位代数ベクトル
(3−2)相対回転変位θkl=[θXkl θYkl θZkl
:オイラー角で表現した、連結部剛体固定枠klに対する連結部剛体固定枠lkの相対回転変位
図4は、本発明の実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体への作用力、および作用モーメントの定義を示す構成図である。図4を用いて、剛体k(符号21)に対して先端側に剛体l(符号22)が接続され、剛体l(符号22)に対して先端側に剛体m(符号23)が接続されている場合について説明する。
この場合、剛体lへの作用力、および作用モーメントを、以下の(I)〜(VI)で定義する。
Figure 0005959398
図5は、本発明の実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置において、剛体連結構成導出部12の処理構成を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施の形態1による剛体連結構成導出部12は、処理ブロック31〜37を備えている。
そして、剛体連結構成導出部12は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・機械システム10を構成する全剛体数n(図1ではn=8に相当する)
・設置土台となるベースを剛体0として、剛体1→剛体nの順に、各剛体のベース側接続剛体番号を定義した剛体接続元ベクトルBody_to_Base(図1ではBody_to_Base=[0 1 2 3 4 3 1 7]に相当する)
を用いて、剛体多体系を構成する各剛体に対して、先端側に接続された全ての剛体を導出し、剛体連結構成行列Connected_Bodysとして出力する。
次に、図1〜図5に基づいて、本実施の形態1における剛体多体系の運動方程式導出装置の動作について説明する。
図1に示すように、対象とする機械システム10に関して、設計者は、設置土台をベース(剛体0)とし、複数の剛体が連結して構成された剛体多体系として機械システム10をモデル化する。この際、複数の剛体に割り付けるそれぞれの剛体番号を、ベースから先端に向かって増加するように、剛体1、剛体2、・・・と定義する。
次に、図2に示す剛体多体系構成定義部11において、設計者が当該モデルの構成を入力する。剛体多体系構成定義部11において、設計者が定義するモデル構成を表1に示す。
Figure 0005959398
図2に示す剛体連結構成導出部12は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・全剛体数n
・剛体接続元ベクトルBody_to_Base
を用いて、剛体多体系を構成する各剛体に対して、先端側に接続された全ての剛体を導出し、剛体連結構成行列Connected_Bodysとして出力する。
さらに、剛体連結構成導出部12は、先の図5に示したフローチャートに従って、一連処理を行う。まず、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック31において、はじめに剛体連結構成の導出対象を剛体i=nに設定する。
次に、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック32において、剛体iに関するベース側接続剛体mを下式(1)によって取得する。
Figure 0005959398
次に、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック33において、剛体iのベース側接続剛体mがベース(剛体0)か否かを判定する。そして、ベース側接続剛体mがベース(剛体0)である場合には、処理ブロック36へ、ベース側接続剛体mが機械システム10を構成する剛体である場合には、処理ブロック34へ分岐する。
処理ブロック34に進んだ場合には、剛体連結構成導出部12は、列が機械システム10を構成する剛体番号1〜n、行が所定剛体に対する先端側接続剛体番号に対応する剛体連結構成行列Connected_Bodysに対して、剛体mに対する先端側接続剛体として、剛体iを下式(2)で追加する。
Figure 0005959398
次に、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック35において、剛体iに対する先端側接続剛体を、剛体mに対する先端側接続剛体として、下式(3)で追加する。
Figure 0005959398
さらに、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック36において、剛体連結構成の導出対象となる剛体番号iをデクリメントする。
最後に、剛体連結構成導出部12は、処理ブロック37において、剛体番号iがi≧1であれば、処理ブロック32へ分岐して処理を繰り返し実行し、i=0であれば、一連処理を完了する。剛体連結構成導出部12における以上の処理により、剛体多体系を構成する各剛体に対して、先端側に接続された全剛体が、剛体連結構成行列Connected_Bodysとして導出される。例えば、図1に示す機械システム10の場合の剛体連結構成行列Connected_Bodysは、下式(4)となる。
Figure 0005959398
続いて、図2に示す変換行列導出部13は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・剛体kに対する剛体lの相対回転変位θkl=[θXkl θYkl θZkl
を用いて、剛体多体系を構成する各剛体の剛体連結部における変換行列として、連結部剛体固定枠klから連結部剛体固定枠lkへの座標変換行列Alk、klを、下式(5)で導出する。
Figure 0005959398
さらに、変換行列導出部13は、剛体kに対する剛体lの相対回転速度
Figure 0005959398
から、連結部剛体固定枠klに対する連結部剛体固定枠lkの相対角速度代数ベクトル
Figure 0005959398
(連結部剛体固定枠kl表現)への変換式として下式(6)
Figure 0005959398
で定義される変換行列Gklを、下式(7)で導出する。
Figure 0005959398
ただし、ここでは表現の簡潔のために
Figure 0005959398
という略記法を用いており、かつ剛体kに対する剛体lの相対回転変位θklとして1−2−3系オイラー角を適用している。
図2に示す慣性力・慣性トルク導出部14は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・剛体質量m
・剛体慣性テンソルl、l
・剛体kに対する剛体lの相対並進変位tkl
・剛体kに対する剛体lの相対回転変位θkl
・変換行列Al、lkおよびAkl、k
・剛体構成r l、lkおよびr k、kl
と、変換行列導出部13で導出された座標変換行列Alk、klおよびGklを用いて、はじめに剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、慣性基準枠Oに対する慣性主軸剛体固定枠lの角速度代数ベクトルω Ol(慣性主軸剛体固定枠l表現)を、ベース側から先端側に向かって剛体l=1、2、3・・・の順に、下式(8)で導出する。
Figure 0005959398
次に、慣性力・慣性トルク導出部14は、慣性基準枠Oに対する慣性主軸剛体固定枠lの質量中心速度代数ベクトルv Ol(慣性主軸剛体固定枠l表現)を、ベース側から先端側に向かって剛体l=1、2、3・・・の順に、下式(9)で導出する。
Figure 0005959398
次に、慣性力・慣性トルク導出部14は、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、慣性主軸剛体固定枠lで表現した慣性力代数ベクトルm Olを下式(10)
Figure 0005959398
で導出し、慣性主軸剛体固定枠lで表現した質量中心まわりの慣性トルク代数ベクトル
Figure 0005959398
を、下式(11)
Figure 0005959398
で導出し、全慣性力代数ベクトルdLlを下式(12)
Figure 0005959398
で構成し、全慣性トルク代数ベクトルdHl_lを下式(13)
Figure 0005959398
で構成する。
ただし、ここでは任意の代数ベクトルr=[x y z]に関するチルダマトリックス
Figure 0005959398
として、下式(14)を用いている。
Figure 0005959398
図2に示す一般化力導出部15は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・剛体kに対する剛体lの相対並進変位tkl
・変換行列Al、lkおよびAkl、k
・剛体構成r l、lkおよびr k、kl
・剛体駆動力fkl、klおよび剛体外力fl、O
・剛体駆動トルクnkl、klおよび剛体外モーメントnl、O
と、剛体連結構成導出部12で導出された剛体連結構成行列Connected_Bodysと、変換行列導出部13で導出された座標変換行列Alk、klおよびGklを用いて、はじめに剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、ベース側からの剛体連結構成を剛体j→剛体k→剛体lとして、ベース側から先端側に向かって剛体l=1、2、3・・・の順に、下式(15)〜(17)で与えられる座標変換行列を導出する。
Figure 0005959398
次に、一般化力導出部15は、剛体l(l=1〜n)に対する全ての先端側接続剛体m(m=Connected_bodys[:、l]の非ゼロ要素)に関するベース側からの剛体連結構成を剛体h→剛体mとして、ベース側から先端側に向かって、下式(18)で与えられるチルダマトリックスを導出する。
Figure 0005959398
以上の準備のもと、一般化力導出部15は、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、相対並進運動に関する一般化力Qtlを、下式(19)で導出する。
Figure 0005959398
上式(19)において、右辺第1項は、剛体lが接続されているベース側剛体kから、剛体連結部を介して剛体lへ作用する駆動力の連結部剛体固定枠klによる表現であり、駆動力項に相当する。
一方、上式(19)の右辺第2項は、剛体lおよび剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外力の和の連結部剛体固定枠klによる表現であり、外力項に相当する。
このように、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置は、相対並進運動に関する一般化力Qtlを、駆動力項と外力項の和で与えている。
次に、一般化力導出部15は、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、相対回転運動に関する一般化力Qθlを、下式(20)で導出する。
Figure 0005959398
上式(20)において、右辺大括弧内の第1項は、剛体lが接続されているベース側剛体kから、剛体連結部を介して剛体lへ作用する駆動トルクの連結部剛体固定枠klによる表現であり、駆動トルク項に相当する。
一方、上式(20)における右辺大括弧内の第2項は、剛体lおよび剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外モーメントの和の連結部剛体固定枠klによる表現であり、外モーメント項に相当する。
また、上式(20)における右辺大括弧内の第3項は、剛体lおよび剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外力による、剛体連結部固定枠lkの原点に対するモーメントの和の連結部剛体固定枠klによる表現であり、外力項に相当する。
このように、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置は、相対回転運動に関する一般化力Qθlを、駆動トルク項、外モーメント項、および外力項の和に対して、変換行列導出部13で導出した剛体連結部における変換行列Gklの転置行列を作用させた式で与えている。
一般化力導出部15は、最後に、全並進一般化力ベクトルQtを下式(21)
Figure 0005959398
で構成し、全回転一般化力ベクトルQrを下式(22)
Figure 0005959398
で構成する。
図2に示す部分速度・部分角速度導出部16は、剛体多体系構成定義部11で定義されたモデル構成のうち
・剛体kに対する剛体lの相対並進変位tkl
・剛体kに対する剛体lの相対回転変位θkl
と、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度代数ベクトルv Ol、および角速度代数ベクトルω Olを用いて、はじめに相対並進変位tklに対応する一般化スピードu、および相対回転変位θklに対応する一般化スピードuを、それぞれ下式(23)、(24)で導出する。
Figure 0005959398
ただし、ここでは、剛体lのベース側接続剛体を、アンダーバーを付した剛体として表現している。
次に、部分速度・部分角速度導出部16は、一般化スピードuおよびuのうち、所定要素uに対する部分速度を下式(25)
Figure 0005959398
で、部分角速度を下式(26)
Figure 0005959398
で導出し、部分速度行列PVtおよびPVr、部分角速度行列PWrを、それぞれ下式(27)〜(29)で構成する。
Figure 0005959398
なお、一般化スピードuに対する部分角速度は、常にゼロとなる。
図2に示す一般化慣性力導出部17は、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した全慣性力代数ベクトルdLl、および全慣性トルク代数ベクトルdHl_lと、一般化力導出部15で導出した全並進一般化力ベクトルQt、および全回転一般化力ベクトルQrと、部分速度・部分角速度導出部16で導出した部分速度行列PVt、PVr、および部分角速度行列PWrを用いて、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)の並進運動に関する一般化慣性力行列GIFtを、下式(30)
Figure 0005959398
で導出し、回転運動に関する一般化慣性力行列GIFrを、下式(31)
Figure 0005959398
で導出し、機械システムの運動方程式として、下式(32)、(33)を出力する。
Figure 0005959398
以上のように、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、処理全体を、剛体多体系構成定義部11、剛体連結構成導出部12、変換行列導出部13、慣性力・慣性トルク導出部14、一般化力導出部15、部分速度・部分角速度導出部16、および一般化慣性力導出部17で構成している。そして、剛体多体系構成定義部11以外の各部12〜17を自動化している。
このような構成を備えることで、設計者が対象とする機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を剛体多体系構成定義部11において入力するだけで、独自の定式化手法により、機械システムの運動方程式を自動的に導出することができる。
また、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、剛体連結構成導出部12において、所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を導出している。さらに、一般化力導出部15において、所定剛体の並進運動に対応する一般化力を、駆動力項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和で与え、所定剛体の回転運動に対応する一般化力を、駆動トルク項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外モーメント項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和に対して、剛体連結部における変換行列を作用させたもので与えている。この結果、一般化力の導出に関して、導出に必要な計算量を低減することができる。
なお、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置は、先の図1に示す機械システム10を対象として説明したが、本発明はこれに限るものではない。機械システムにおける各剛体の接続構成が開ループ構成となっていれば、機械システムを構成する剛体数、および所定剛体に接続される剛体数について、任意の機械システムを対象としている。
また、本実施の形態1による剛体多体系の運動方程式導出装置は、所定剛体の相対回転変位として1−2−3系オイラー角を適用しているが、本発明は、これに限るものではなく、任意表現のオイラー角を適用することができる。
このように、実施の形態1によれば、設計者が機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力するだけで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式が導出できることに加えて、対象とする機械システムの一般化力導出に際して独自の定式化手法を適用することにより、運動方程式導出に必要な計算量を低減するような、剛体多体系の運動方程式導出装置を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、一般化慣性力導出部17の機能を詳細に説明する。
本実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置において、機械システムにおける剛体連結構成例を示す構成図、処理の全体構成を示すブロック図、および各剛体の剛体固定枠、相対変位の定義は、先の実施の形態1における図1、図2、および図3と同一である。
また、本実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体への作用力、作用モーメントの定義、および剛体連結構成導出部12の処理構成を示すフローチャートは、先の実施の形態1における図4、および図5と同一である。
図6は、本発明の実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置において、一般化慣性力導出部17の処理構成を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施の形態2による一般化慣性力導出部17は、処理ブロック41〜46を備えている。
そして、一般化慣性力導出部17は、剛体連結構成導出部12で導出した剛体連結構成行列Connected_Bodysと、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した全慣性力代数ベクトルdLl、および全慣性トルク代数ベクトルdHl_lと、一般化力導出部15で導出した全並進一般化力ベクトルQt、および全回転一般化力ベクトルQrと、部分速度・部分角速度導出部16で導出した部分速度行列PVt、PVr、および部分角速度行列PWrを用いて、剛体多体系を構成する各剛体に対する一般化慣性力として、並進運動に関する一般化慣性力行列GIFt、および回転運動に関する一般化慣性力行列GIFrを導出し、機械システムの運動方程式を出力する。
図7は、本発明の実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置において、並進運動に関する一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理43における処理構成を示すフローチャートである。
図7に示すように、本実施の形態2による一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理43は、処理ブロック51〜57を備えている。そして、第i行ブロック処理43は、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3i−j、:](j=0〜2)と、剛体iに対して先端側に接続された先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3m−j、:](j=0〜2)とを比較し、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3i−j、:]のうち先端側接続剛体mに対応する項と、先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3m−j、:]とが一致した場合に、並進運動に関して剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]、および一般化力Qt[3i−j]から、先端側接続剛体mの部分速度PVt[3m−j、:]、および一般化力Qt[3m−j]を減じたものを、あらためて剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]、および一般化力Qt[3i−j]として出力する。
図8は、本発明の実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置において、回転運動に関する一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理43’における処理構成を示すフローチャートである。
図8に示すように、本発明の実施の形態2による一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理43’は、処理ブロック51、52、53’〜55’、56、および57を備えている。そして、第i行ブロック処理43’は、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3i−j、:](j=0〜2)と、剛体iに対して先端側に接続された先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3m−j、:](j=0〜2)とを比較し、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3i−j、:]のうち先端側接続剛体mに対応する項と、先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3m−j、:]とが一致した場合に、回転運動に関して剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]、部分角速度PWr[3i−j、:]、および一般化力Qr[3i−j]から、先端側接続剛体mの部分速度PVr[3m−j、:]、部分角速度PWr[3m−j、:]、および一般化力Qr[3m−j]を減じたものを、あらためて剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]、部分角速度PWr[3i−j、:]、および一般化力Qr[3i−j]として出力する。
次に、先の図1〜図5に加え、図6〜図8に基づいて、本実施の形態2における剛体多体系の運動方程式導出装置の動作について説明する。
図1に示すような機械システム10に関して、設計者によるモデル化の方法は、先の実施の形態1と同一である。
また、図2に示す剛体多体系構成定義部11におけるモデル構成の定義、および剛体連結構成導出部12、変換行列導出部13、慣性力・慣性トルク導出部14、一般化力導出部15、部分速度・部分角速度導出部16における処理内容は、全て、先の実施の形態1と同一である。
そこで、図2に示す一般化慣性力導出部17における、本実施の形態2での具体的な処理構成を、図6を用いて詳述する。一般化慣性力導出部17は、処理ブロック41において、はじめに、一般化慣性力の導出対象となる剛体番号を、i=nに設定する。
次に、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック42において、剛体iに対する先端側接続剛体の有無を、剛体連結構成導出部12で導出した剛体連結構成行列Connected_Bodys[:、i]で判定する。そして、一般化慣性力導出部17は、剛体iに対する先端側接続剛体が存在しない場合(Connected_Bodys[:、i]=0)には、処理ブロック44へ、剛体iに対する先端側接続剛体が存在する場合(Connected_Bodys[:、i]≠0)には、処理ブロック43へ分岐する。
一般化慣性力導出部17は、処理ブロック43に進んだ場合における並進運動に関する具体的な処理を、図7に示した処理ブロック51〜57によって行う。
一般化慣性力導出部17は、処理ブロック51において、はじめに、制御変数k=lに設定する。次に、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック52において、剛体iに関してベース側からk番目の先端側接続剛体mを、下式(34)で取得する。
Figure 0005959398
そして、先端側接続剛体mが存在しない場合(m=0)には、処理ブロック56へ、先端側接続剛体mが存在する場合(m≠0)には、処理ブロック53へ分岐する。
処理ブロック53に進んだ場合には、一般化慣性力導出部17は、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度のうち、Z〜X成分(j=0〜2)の各々について、先端側接続剛体mに対応する項である下式(35)
Figure 0005959398
と、先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度のうち、先端側接続剛体mに対応する項である下式(36)
Figure 0005959398
とを比較する。そして、両者が一致する場合には、処理ブロック54へ、一致しない場合には、処理ブロック56へ分岐する。
処理ブロック54に進んだ場合には、以下の条件(a)または条件(b)のどちらか一方が成立する場合に処理ブロック55へ、条件(a)および条件(b)がともに不成立となる場合に処理ブロック56へ分岐する。
条件(a)
先端側接続剛体mに対する先端側接続剛体が存在せず、下式(37)
Figure 0005959398
が成立する。
条件(b)
先端側接続剛体mに対する全ての先端側接続剛体、つまりConnected_Bodys[:、m]における全ての非ゼロ要素lについて、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度のうち剛体lに対応する項である下式(38)
Figure 0005959398
と、先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度のうち剛体lに対応する項である下式(39)
Figure 0005959398
が一致する。
処理ブロック55に進んだ場合には、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック54において、条件(a)または条件(b)のどちらか一方が成立した成分jについて、並進運動に関する剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]から、先端側接続剛体mの部分速度PVt[3m−j、:]を減じた、下式(40)を、あらためて剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]とする。
Figure 0005959398
さらに、一般化慣性力導出部17は、一般化力Qt[3i−j]から、先端側接続剛体mの一般化力Qt[3m−j]を減じた、下式(41)を、あらためて剛体iの一般化力Qt[3i−j]とする。
Figure 0005959398
最後に、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック56において、制御変数kをインクリメントし、処理ブロック57において、制御変数kがk≦n−1であれば処理ブロック52へ分岐して処理を繰り返し実行し、k=nであれば処理ブロック43の一連処理を完了する。
また、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック43に進んだ場合における、回転運動に関する具体的な処理を、図8に示した処理ブロック51、52、53’〜55’、56、および57によって行う。なお、図8における処理ブロック51、52、56、および57は、先の図7に示した並進運動に関する処理構成の処理ブロック51、52、56、および57と同一である。
処理ブロック53’に進んだ場合には、一般化慣性力導出部17は、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度のうち、Z〜X成分(j=0〜2)の各々について、先端側接続剛体mに対応する項である下式(42)
Figure 0005959398
と、先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度のうち、先端側接続剛体mに対応する項である下式(43)
Figure 0005959398
とを比較する。そして、両者が一致する場合には、処理ブロック54’へ、一致しない場合には、処理ブロック56へ分岐する。
処理ブロック54’に進んだ場合には、以下の条件(a’)または条件(b’)のどちらか一方が成立する場合に処理ブロック55’へ、条件(a’)および条件(b’)がともに不成立となる場合に処理ブロック56へ分岐する。
条件(a’)
先端側接続剛体mに対する先端側接続剛体が存在せず、上式(37)が成立する。
条件(b’)
先端側接続剛体mに対する全ての先端側接続剛体、つまりConnected_Bodys[:、m]における全ての非ゼロ要素lについて、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度のうち剛体lに対応する項である下式(44)
Figure 0005959398
と、先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度のうち剛体lに対応する項である下式(45)
Figure 0005959398
が一致する。
処理ブロック55’に進んだ場合には、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック54’において、条件(a’)または条件(b’)のどちらか一方が成立した成分jについて、回転運動に関する剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]から、先端側接続剛体mの部分速度PVr[3m−j、:]を減じた、下式(46)を、あらためて剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]とする。
Figure 0005959398
さらに、一般化慣性力導出部17は、回転運動に関する剛体iの部分角速度PWr[3i−j、:]から、先端側接続剛体mの部分角速度PWr[3m−j、:]を減じた、下式(47)を、あらためて剛体iの部分角速度PWr[3i−j、:]とする。
Figure 0005959398
さらに、一般化慣性力導出部17は、一般化力Qr[3i−j]から、先端側接続剛体mの一般化力Qr[3m−j]を減じた、下式(48)を、あらためて剛体iの一般化力Qr[3i−j]とする。
Figure 0005959398
以上のような図7、図8に示した内容が、図6に示す一般化慣性力導出部17のうち、処理ブロック43に関する処理構成である。
次に、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック44において、一般化慣性力の導出対象となる剛体番号iをデクリメントする。さらに、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック45において、剛体番号iがi≧1であれば、処理ブロック42へ分岐して処理を繰り返し実行し、i=0であれば、処理ブロック46へ分岐する。
処理ブロック46に進んだ場合には、一般化慣性力導出部17は、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)の並進運動に関する一般化慣性力行列GIFtを上式(30)で導出し、回転運動に関する一般化慣性力行列GIFrを上式(31)で導出する。さらに、一般化慣性力導出部17は、機械システムの運動方程式として、上式(32)、(33)を出力し、一連処理を終了する。
上述した処理ブロック43において、一般化慣性力導出部17は、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3i−j、:](j=0〜2)と、剛体iに対して先端側に接続された先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3m−j、:](j=0〜2)とを比較し、剛体iの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3i−j、:]のうち先端側接続剛体mに対応する項と、先端側接続剛体mの相対並進運動に対応する部分速度PVt[3m−j、:]とが一致した場合に、並進運動に関して剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]、および一般化力Qt[3i−j]から、先端側接続剛体mの部分速度PVt[3m−j、:]、および一般化力Qt[3m−j]を減じたものを、あらためて剛体iの部分速度PVt[3i−j、:]、および一般化力Qt[3i−j]として構成している。
当該処理は、結果として得られる機械システムの運動方程式である上式(32)で考えた場合、並進運動に関して剛体iの運動方程式から、先端側接続剛体mの運動方程式を減じたものを、あらためて剛体iの運動方程式とすることと等価となる。このとき、並進運動に関する剛体iの運動方程式は、下式(49)で与えられる。
Figure 0005959398
また、上述した処理ブロック43’において、一般化慣性力導出部17は、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3i−j、:](j=0〜2)と、剛体iに対して先端側に接続された先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3m−j、:](j=0〜2)とを比較し、剛体iの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3i−j、:]のうち先端側接続剛体mに対応する項と、先端側接続剛体mの相対回転運動に対応する部分角速度PWr[3m−j、:]とが一致した場合に、回転運動に関して剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]、部分角速度PWr[3i−j、:]、および一般化力Qr[3i−j]から、先端側接続剛体mの部分速度PVr[3m−j、:]、部分角速度PWr[3m−j、:]、および一般化力Qr[3m−j]を減じたものを、あらためて剛体iの部分速度PVr[3i−j、:]、部分角速度PWr[3i−j、:]、および一般化力Qr[3i−j]として構成している。
当該処理は、結果として得られる機械システムの運動方程式である上式(33)で考えた場合、回転運動に関して剛体iの運動方程式から、先端側接続剛体mの運動方程式を減じたものを、あらためて剛体iの運動方程式とすることと等価となる。このとき、回転運動に関する剛体iの運動方程式は、下式(50)で与えられる。
Figure 0005959398
以上のように、本実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、処理全体を、剛体多体系構成定義部11、剛体連結構成導出部12、変換行列導出部13、慣性力・慣性トルク導出部14、一般化力導出部15、部分速度・部分角速度導出部16、および一般化慣性力導出部17で構成している。そして、剛体多体系構成定義部11以外の各部12〜17を自動化している。
このような構成を備えることで、設計者が対象とする機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を剛体多体系構成定義部11において入力するだけで、機械システムの運動方程式を自動的に導出することができる。
さらに、本実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、剛体連結構成導出部12において、所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を導出している。さらに、一般化力導出部15において、所定剛体の並進運動に対応する一般化力を、駆動力項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和で与え、所定剛体の回転運動に対応する一般化力を、駆動トルク項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外モーメント項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和に対して、剛体連結部における変換行列を作用させたもので与えている。この結果、一般化力の導出に関して、導出に必要な計算量を低減することができる。
加えて、本実施の形態2による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、一般化慣性力導出部17において、所定剛体に対して先端側に接続された先端側剛体の相対並進運動(相対回転運動)に対応する部分速度(部分角速度)と、所定剛体の相対並進運動(相対回転運動)に対応する部分速度(部分角速度)のうち、先端側接続剛体に対応する項とが一致する場合に、並進運動(回転運動)に関して所定剛体の運動方程式から先端側剛体の運動方程式を減じたものを、所定剛体の運動方程式としている。この結果、導出した運動方程式における一般化慣性力の記述量を低減することができる。
このように、実施の形態2によれば、一般化慣性力の導出に際して、所定剛体に対して先端側に接続されている先端側剛体の部分速度または部分角速度と、当該所定剛体の部分速度または部分角速度のうち先端側剛体に対応する項とが一致する場合に、所定剛体の運動方程式から先端側剛体の運動方程式を減じたものを、所定剛体の運動方程式としている。これにより、先の実施の形態1の効果に加え、導出した運動方程式における一般化慣性力の記述量を低減するような、剛体多体系の運動方程式導出装置を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、所定剛体の相対並進運動および相対回転運動に微小量が含まれる場合に、運動方程式導出に必要な計算量、および導出した運動方程式の記述量の低減を図る場合について詳細に説明する。なお、この「微小量」とは、所定量以下の変位量を意味している。
本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、機械システムにおける剛体連結構成例を示す構成図、処理の全体構成を示すブロック図、および各剛体の剛体固定枠、相対変位の定義は、先の実施の形態1における図1、図2、および図3と同一である。
また、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、各剛体への作用力、作用モーメントの定義、および剛体連結構成導出部12の処理構成を示すフローチャートは、先の実施の形態1における図4、および図5と同一である。
さらに、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、一般化慣性力導出部17の処理構成を示すフローチャート、並進運動に関する一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理における処理構成を示すフローチャート、および回転運動に関する一般化慣性力導出部17の第i行ブロック処理における処理構成を示すフローチャートは、先の実施の形態2における図6、図7、および図8と同一である。
図9は、本発明の実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、線形化の処理構成を示すフローチャートである。図9に示すように、本実施の形態3による線形化処理60は、処理ブロック61および62を備えている。
そして、線形化処理60は、変数epsを乗じた微小量について、線形化対象に含まれる正弦関数および余弦関数を1次近似で置換して展開し、さらに、eps=0として微小量に関する2次以上の項を消去することで、線形化を行う。
図10は、本発明の実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置において、部分速度・部分角速度導出部16の処理構成を示すフローチャートである。図10に示すように、本実施の形態3による部分速度・部分角速度導出部16は、処理ブロック71〜77を備えている。
そして、部分速度・部分角速度導出部16は、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対並進変位tklおよび相対回転変位θklに微小量が含まれる場合に、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度代数ベクトルv Ol、および角速度代数ベクトルω Olと、所定の一般化スピードuから、部分速度
Figure 0005959398
および部分角速度
Figure 0005959398
を導出する。
次に、先の図1〜図8に加え、図9、図10に基づいて、本実施の形態3における剛体多体系の運動方程式導出装置の動作について説明する。
図1に示すような機械システム10に関して、設計者によるモデル化の方法は、先の実施の形態1と同一である。また、図2に示す剛体連結構成導出部12、および変換行列導出部13における処理内容も、先の実施の形態1と同一である。
本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置は、図2に示す剛体多体系構成定義部11において、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対並進変位tklおよび相対回転変位θklに微小量が含まれる場合、当該微小量を変数epsを乗じた形式で定義する。
例えば、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対並進変位tklを下式(51)
Figure 0005959398
で定義した場合、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対並進変位に関して、ベース側接続剛体kに固定された連結部剛体固定枠klに対して、剛体lに固定された連結部剛体固定枠lkが、(連結部剛体固定枠klから見て)X軸方向に微小な大きさxklで、Y軸方向に有意な大きさyklで並進変位し、Z軸方向には相対的な並進変位を生じないことを表している。
一方で、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対回転変位θklを、下式(52)
Figure 0005959398
で定義した場合、ベース側接続剛体kに対する剛体lの相対回転変位に関して、ベース側接続剛体kに固定された連結部剛体固定枠klに対して、剛体lに固定された連結部剛体固定枠lkが、(オイラー角で表現して)X軸方向、およびZ軸方向に微小な大きさθXkl、およびθZklで回転変位し、Y軸方向には相対的な回転変位を生じないことを表している。
次に、図2に示す慣性力・慣性トルク導出部14は、先の実施の形態1と同様に、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、慣性基準枠Oに対する慣性主軸剛体固定枠lの角速度代数ベクトルω Ol(慣性主軸剛体固定枠l表現)を上式(8)で導出し、慣性基準枠Oに対する慣性主軸剛体固定枠lの質量中心速度代数ベクトルv Ol(慣性主軸剛体固定枠l表現)を上式(9)で導出する。次いで、慣性力・慣性トルク導出部14は、慣性主軸剛体固定枠lで表現した慣性力代数ベクトルm Olを上式(10)で導出し、慣性主軸剛体固定枠lで表現した質量中心まわりの慣性トルク代数ベクトル
Figure 0005959398
を上式(11)で導出する。
さらに、慣性力・慣性トルク導出部14は、図9に示す線形化処理に基づき、剛体lの相対回転変位θkl(l=1〜n)に微小量eps*θjkl(j=X、Y、Z)が含まれる場合には、処理ブロック61において、角速度代数ベクトルω Ol、質量中心速度代数ベクトルv Ol、慣性力代数ベクトルm Ol、および慣性トルク代数ベクトル
Figure 0005959398
に含まれる正弦関数を下式(53)
Figure 0005959398
で、余弦関数を下式(54)
Figure 0005959398
で、それぞれ1次近似して展開する。
次に、慣性力・慣性トルク導出部14は、処理ブロック62において、eps=0とすることで、微小量に関する2次以上の項を消去し、線形化した角速度代数ベクトルω Ol、質量中心速度代数ベクトルv Ol、慣性力代数ベクトルm Ol、および慣性トルク代数ベクトル
Figure 0005959398
を導出する。
慣性力・慣性トルク導出部14は、最後に、先の実施の形態1と同様、全慣性力代数ベクトルdLlを上式(12)で、全慣性トルク代数ベクトルdHl_lを上式(13)で構成する。
図2に示す一般化力導出部15は、先の実施の形態1と同様に、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)に関して、座標変換行列、およびチルダマトリックスを上式(15)〜(18)で導出し、相対並進運動に関する一般化力Qtlを上式(19)で導出し、相対回転運動に関する一般化力Qθlを上式(20)で導出する。
一般化力導出部15は、さらに、図9に示す線形化処理に基づき、剛体lの相対回転変位θkl(l=1〜n)に微小量eps*θjkl(j=X、Y、Z)が含まれる場合には、処理ブロック61において、一般化力QtlおよびQθlに含まれる正弦関数を上式(53)で、余弦関数を上式(54)で、それぞれ1次近似して展開する。
次に、一般化力導出部15は、処理ブロック62において、eps=0とすることで、微小量に関する2次以上の項を消去し、線形化した一般化力QtlおよびQθlを導出して、全並進一般化力ベクトルQtを上式(21)で、全回転一般化力ベクトルQrを上式(22)で構成する。
図2に示す部分速度・部分角速度導出部16は、先の実施の形態1と同様に、はじめに相対並進変位tklに対応する一般化スピードuを上式(23)で導出し、相対回転変位θklに対応する一般化スピードuを上式(24)で導出する。
次いで、部分速度・部分角速度導出部16は、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度代数ベクトルv Ol、および角速度代数ベクトルω Olと、一般化スピードuおよびuの所定要素uから、図10に示す処理構成に基づいて部分速度
Figure 0005959398
および部分角速度
Figure 0005959398
を導出する。
図10に示す処理ブロック71では、一般化スピードがu≠0である場合には、処理ブロック73へ分岐し、u=0である場合には、処理ブロック72に分岐して、対応する部分(角)速度を下式(55)とする。
Figure 0005959398
部分速度・部分角速度導出部16は、処理ブロック73において、一般化スピードuにおける変数epsの次数を判定し、次数が1の場合には、処理ブロック75へ分岐し、次数が0の場合には、処理ブロック74へ分岐して、対応する部分(角)速度を、下式(56)で導出する。
Figure 0005959398
ただし、上式(56)では、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度代数ベクトルv Ol、および角速度代数ベクトルω Olが、変数epsおよび一般化スピードuの双方に関して1次以下となることを用いている。
部分速度・部分角速度導出部16は、処理ブロック75において、下式(57)
Figure 0005959398
によって一時的に一般化スピードuから変数epsを消去し、処理ブロック76において、下式(58)を算出する。
Figure 0005959398
ただし、上式(58)では、慣性力・慣性トルク導出部14で導出した各剛体の質量中心速度代数ベクトルv Ol、および角速度代数ベクトルω Olが、変数epsおよび一般化スピードu=eps*uの双方に関して1次以下となることを用いている。
一般化スピードuが変数epsについて1次となる場合の部分(角)速度は、処理ブロック77において、下式(59)によって導出される。
Figure 0005959398
部分速度・部分角速度導出部16は、最後に、先の実施の形態1と同様、部分速度行列PVtおよびPVrを上式(27)および(28)で、部分角速度行列PWrを上式(29)で構成する。
図2に示す一般化慣性力導出部17は、先の実施の形態2と同様に、図6〜図8に示す処理構成で剛体多体系の部分速度行列PVt、PVr、部分角速度行列PWr、および一般化力ベクトルQt、Qrを導出し、剛体多体系を構成する剛体l(l=1〜n)の並進運動に関する一般化慣性力行列GIFtを上式(30)で導出し、回転運動に関する一般化慣性力行列GIFrを上式(31)で導出する。
一般化慣性力導出部17は、さらに、図9に示す線形化処理に基づき、剛体lの相対回転変位θkl(l=1〜n)に微小量eps*θjkl(j=X、Y、Z)が含まれる場合には、処理ブロック61において、一般化慣性力行列GIFtおよびGIFrに含まれる正弦関数を上式(53)で、余弦関数を上式(54)で、それぞれ1次近似して展開する。
次に、一般化慣性力導出部17は、処理ブロック62において、eps=0とすることで、微小量に関する2次以上の項を消去し、線形化した一般化慣性力行列GIFtおよびGIFrを導出する。
最後に、一般化慣性力導出部17は、一般化慣性力行列GIFt、GIFr、および一般化力ベクトルQt、Qrに対して、下式(60)
Figure 0005959398
を代入した上で、機械システムの運動方程式として、上式(32)および上式(33)を出力する。
以上のように、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、処理全体を、剛体多体系構成定義部11、剛体連結構成導出部12、変換行列導出部13、慣性力・慣性トルク導出部14、一般化力導出部15、部分速度・部分角速度導出部16、および一般化慣性力導出部17で構成している。そして、剛体多体系構成定義部11以外の処理部12〜17を自動化している。
このような構成を備えることで、設計者が対象とする機械システムを剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を剛体多体系構成定義部11において入力するだけで、機械システムの運動方程式を自動的に導出することができる。
さらに、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、剛体連結構成導出部12において、所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を導出している。さらに、一般化力導出部15において、所定剛体の並進運動に対応する一般化力を、駆動力項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和で与え、所定剛体の回転運動に対応する一般化力を、駆動トルク項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外モーメント項と、所定剛体および所定剛体に対して先端側に接続された全剛体を対象とした外力項との和に対して、剛体連結部における変換行列を作用させたもので与えている。この結果、一般化力の導出に関して、導出に必要な計算量を低減することができる。
さらに、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、一般化慣性力導出部17において、所定剛体に対して先端側に接続された先端側剛体の相対並進運動(相対回転運動)に対応する部分速度(部分角速度)と、所定剛体の相対並進運動(相対回転運動)に対応する部分速度(部分角速度)のうち、先端側接続剛体に対応する項とが一致する場合に、並進運動(回転運動)に関して所定剛体の運動方程式から先端側剛体の運動方程式を減じたものを、所定剛体の運動方程式としている。この結果、導出した運動方程式における一般化慣性力の記述量を低減することができる。
加えて、本実施の形態3による剛体多体系の運動方程式導出装置によれば、所定剛体の相対並進運動および相対回転運動に微小量が含まれる場合に、慣性力・慣性トルク導出部14において導出する各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルク、一般化力導出部15において導出する各剛体の一般化力、および一般化慣性力導出部17において導出する各剛体の一般化慣性力に関して、当該微小量に関する2次以上の項を消去することで線形化を行うようにした。この結果、対象とする機械システムの動特性表現精度を維持したまま、運動方程式導出に必要な計算量、および導出した運動方程式における記述量の双方を低減することができる。
このように、実施の形態3によれば、対象とする機械システムにおいて所定剛体の相対運動に微小量が含まれる場合に、当該微小量に関する2次以上の項を消去して線形化することを行っている。これにより、先の実施の形態1、2の効果に加え、運動方程式導出に必要な計算量、および導出した運動方程式の記述量の双方を低減するような、剛体多体系の運動方程式導出装置を得ることができる。
1〜8 剛体、10 機械システム、11 剛体多体系構成定義部、12 剛体連結構成導出部、13 変換行列導出部、14 慣性力・慣性トルク導出部、15 一般化力導出部、16 部分速度・部分角速度導出部、17 一般化慣性力導出部。

Claims (10)

  1. 各剛体の接続構成が開ループ構成となる機械システムに対して、設計者が当該機械システムを剛体多体系としてモデル化した際に、モデル構成を定義づけて入力するための手段である剛体多体系構成定義部と、
    前記剛体多体系構成定義部で定義された前記モデル構成に基づいて、各剛体の連結構成を導出する剛体連結構成導出部と、
    前記剛体多体系構成定義部で定義された前記モデル構成に基づいて、剛体連結部で相互に連結される剛体間の相対回転変位から,前記剛体間の相対回転姿勢を規定する座標変換行列と,前記剛体間の相対回転速度を相対角速度に変換する第1変換行列とを、剛体連結部における変換行列として導出する変換行列導出部と、
    前記剛体多体系構成定義部で定義された前記モデル構成、および前記変換行列導出部で導出された前記剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルクを導出する慣性力・慣性トルク導出部と、
    前記剛体多体系構成定義部で定義された前記モデル構成、前記剛体連結構成導出部で導出された前記各剛体の連結構成、および前記変換行列導出部で導出された前記剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の一般化力を導出する一般化力導出部と、
    前記剛体多体系構成定義部で定義された前記モデル構成、および前記慣性力・慣性トルク導出部で導出された各剛体の前記質量中心速度と前記角速度に基づいて、各剛体の部分速度および部分角速度を導出する部分速度・部分角速度導出部と、
    前記剛体連結構成導出部で導出された前記各剛体の連結構成、前記慣性力・慣性トルク導出部で導出された各剛体の前記慣性力および前記質量中心まわりの慣性トルク、前記一般化力導出部で導出された前記各剛体の一般化力、および前記部分速度・部分角速度導出部で導出された各剛体の前記部分速度および前記部分角速度に基づいて、各剛体の一般化慣性力および運動方程式を導出する一般化慣性力導出部と
    を備えることを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  2. 請求項1に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記剛体連結構成導出部は、所定剛体に対して先端側に接続された全ての剛体を導出することで、前記各剛体の連結構成を導出する
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  3. 請求項1または2に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記一般化力導出部は、
    所定剛体lと、前記所定剛体lが接続されているベース側剛体kとの剛体連結部を規定し、
    かつ前記ベース側剛体kに固定された連結部剛体固定枠klに対して、
    前記ベース側剛体kから前記剛体連結部を介して前記所定剛体lへ作用する駆動力の前記連結部剛体固定枠klによる表現を駆動力項とし、
    前記所定剛体lおよび前記所定剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外力の和の前記連結部剛体固定枠klによる表現を外力項とし、
    前記駆動力項と前記外力項との和を、前記所定剛体lの並進運動に対応する一般化力として導出する
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記一般化力導出部は、
    所定剛体lと、前記所定剛体lが接続されているベース側剛体kとの剛体連結部を規定し、
    かつ前記ベース側剛体kに固定された連結部剛体固定枠klと、所定剛体lに固定された連結部剛体固定枠lkに対して、
    前記ベース側剛体kから前記剛体連結部を介して前記所定剛体lへ作用する駆動トルクの前記連結部剛体固定枠klによる表現を駆動トルク項とし、
    前記所定剛体lおよび前記所定剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外モーメントの和の前記連結部剛体固定枠klによる表現を外モーメント項とし、
    前記所定剛体lおよび前記所定剛体lに対して先端側に接続された全ての剛体に関して、各剛体の質量中心に作用する外力による、前記連結部剛体固定枠lkの原点に対するモーメントの和の前記連結部剛体固定枠klによる表現を外力項として、
    前記駆動トルク項、前記外モーメント項、および前記外力項の和に対して、前記変換行列導出部で導出された前記剛体連結部における変換行列のうち、前記剛体間の相対回転速度を相対角速度に変換する前記第1変換行列を作用させたものを、前記所定剛体lの回転運動に対応する一般化力として導出する
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記一般化慣性力導出部は、所定剛体の相対並進運動に対応する部分速度と、前記所定剛体に対して先端側に接続された先端側剛体の相対並進運動に対応する部分速度とにおいて、前記所定剛体の相対並進運動に対応する部分速度のうち先端側剛体に対応する項と、前記先端側剛体の相対並進運動に対応する部分速度とが一致する場合に、並進運動に関して前記所定剛体の運動方程式から先端側剛体の運動方程式を減じたものを、前記所定剛体の運動方程式として導出する
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    一般化慣性力導出部は、所定剛体の相対回転運動に対応する部分角速度と、前記所定剛体に対して先端側に接続された先端側剛体の相対回転運動に対応する部分角速度とにおいて、前記所定剛体の相対回転運動に対応する部分角速度のうち先端側剛体に対応する項と、前記先端側剛体の相対回転運動に対応する部分角速度とが一致する場合に、回転運動に関して前記所定剛体の運動方程式から先端側剛体の運動方程式を減じたものを、前記所定剛体の運動方程式として導出する
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記慣性力・慣性トルク導出部は、所定剛体の相対並進運動および相対回転運動に微小量が含まれる場合に、各剛体の前記質量中心速度、前記角速度、前記慣性力、および前記質量中心まわりの慣性トルクを導出するに当たって、当該微小量に関する2次以上の項を消去することで、線形化を行う
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記一般化力導出部は、所定剛体の相対並進運動および相対回転運動に微小量が含まれる場合に、前記各剛体の一般化力を導出するに当たって、当該微小量に関する2次以上の項を消去することで、線形化を行う
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の剛体多体系の運動方程式導出装置において、
    前記一般化慣性力導出部は、所定剛体の相対並進運動および相対回転運動に微小量が含まれる場合に、各剛体の一般化慣性力を導出するに当たって、当該微小量に関する2次以上の項を消去することで、線形化を行う
    ことを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出装置。
  10. 各剛体の接続構成が開ループ構成となる機械システムを設計者が剛体多体系としてモデル化し、当該モデルの構成を入力することで、ケイン法に基づいて自動的に当該システムの運動方程式を導出する剛体多体系の運動方程式導出装置に用いられる剛体多体系の運動方程式導出方法であって、
    前記機械システムに対して、設計者が当該機械システムを剛体多体系としてモデル化した際に、モデル構成を定義づけて入力する剛体多体系構成定義ステップと、
    前記剛体多体系構成定義ステップで定義された前記モデル構成に基づいて、各剛体の連結構成を導出する剛体連結構成導出ステップと、
    前記剛体多体系構成定義ステップで定義された前記モデル構成に基づいて、剛体連結部で相互に連結される剛体間の相対回転変位から,前記剛体間の相対回転姿勢を規定する座標変換行列と,前記剛体間の相対回転速度を相対角速度に変換する第1変換行列とを、剛体連結部における変換行列として導出する変換行列導出ステップと、
    前記剛体多体系構成定義ステップで定義された前記モデル構成、および前記変換行列導出ステップで導出された前記剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の質量中心速度、角速度、慣性力、および質量中心まわりの慣性トルクを導出する慣性力・慣性トルク導出ステップと、
    前記剛体多体系構成定義ステップで定義された前記モデル構成、前記剛体連結構成導出ステップで導出された前記各剛体の連結構成、および前記変換行列導出ステップで導出された前記剛体連結部における変換行列に基づいて、各剛体の一般化力を導出する一般化力導出ステップと、
    前記剛体多体系構成定義ステップで定義された前記モデル構成、および前記慣性力・慣性トルク導出ステップで導出された各剛体の前記質量中心速度と前記角速度に基づいて、各剛体の部分速度および部分角速度を導出する部分速度・部分角速度導出ステップと、
    前記剛体連結構成導出ステップで導出された前記各剛体の連結構成、前記慣性力・慣性トルク導出ステップで導出された各剛体の前記慣性力および前記質量中心まわりの慣性トルク、前記一般化力導出ステップで導出された前記各剛体の一般化力、および前記部分速度・部分角速度導出ステップで導出された各剛体の前記部分速度および前記部分角速度に基づいて、各剛体の一般化慣性力および運動方程式を導出する一般化慣性力導出ステップと
    を備えることを特徴とする剛体多体系の運動方程式導出方法。
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