JP5956219B2 - 車両のパワートレーン支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両のパワートレーン支持構造に関し、特に旋回初期の応答性を向上したものに関する。
自動車等の車両においては、例えば内燃エンジン、トランスミッション、電動モータ等のパワートレーンは、防振等のためにゴム等の弾性体を有するマウントを介して車体に取り付けられている。
このような弾性体マウントは、各方向の入力に対して所定の支持剛性でパワートレーンを支持しており、車両の旋回時には、慣性力等によって、パワートレーンが所定の範囲内において車体に対して相対変位するようになっている。
また、近年ではこのような防振用弾性体の剛性を可変としたり、防振用弾性体にアクチュエータを内蔵することが提案されている。
例えば、特許文献1には、サスペンションブッシュとして用いられる弾性体を液封ブッシュとするとともに、制動時にブッシュに封入される作動液の液圧を制御することによって、後輪をトーイン傾向にステアする技術が記載されている。
また、特許文献2には、エンジンを支持するエンジンマウントにアクチュエータを内蔵するとともに、エンジンの振動状態に基いてアクチュエータを制御することによって、防振効果を高めることが記載されている。
特開2008−126810号公報 特開2005− 3050号公報
上述したように、車体に対して弾性体を介してエンジン等のパワートレーンを装着している車両の場合には、ドライバの転舵操作に対する車体挙動の応答性がパワートレーンの慣性力の影響を受けたり、パワートレーンが弾性体の変形によって車体に対して相対振動を示す結果、例えばステアリング舵角が滑らかに増加しているも関わらず、車体のヨーレートが非線形状あるいは段付き状の挙動を示すなど、旋回初期の応答性に悪影響を及ぼす場合があった。
本発明の課題は、旋回初期の転舵操作に対する車体挙動の応答性を向上した車両のパワートレーン支持構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、車体と、前記車体に搭載されるパワートレーンと、前記車体及び前記パワートレーンの間に設けられる弾性体マウントとを備え、直進状態から旋回状態への推移に伴い、前記パワートレーンの前記車体に対する相対位置が中立位置から旋回時の慣性力により前記弾性体マウントが変形した旋回時位置まで変位する車両のパワートレーン支持構造であって、前記パワートレーンの前記車体に対する位置を前記中立位置から前記旋回時位置まで徐変させるパワートレーン変位制御手段を備え、前記パワートレーン変位制御手段は、前記パワートレーンが前記中立位置から前記旋回時位置まで変位する際の前記弾性体マウントの変形方向における剛性を旋回開始に応じて低下させる剛性可変手段を有することを特徴とする車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、旋回初期における車体挙動がパワートレーンの慣性力の影響を受けにくくすることができ、転舵操作に対する車体挙動の応答性を改善することができる。
また、旋回開始後におけるエンジンの車体に対する相対振動に起因する衝撃の発生タイミングを遅らせるともに衝撃のピークを穏やかにして、旋回初期における車体挙動の乱れを低減することができる。
さらに、弾性体マウントの剛性を旋回開始に応じて低下させることによって、パワートレーン自体が有する慣性力の車体への伝達を穏やかにし、上述した効果を得ることができる。
請求項に係る発明は、前記パワートレーンは、車幅方向に離間して配置された一対の弾性体マウントによって前記車体に支持されるとともに、前記剛性可変手段は、旋回外側の前記弾性体マウントの剛性を低下させることを特徴とする請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、上述した効果を確実に得ることができる。
請求項に係る発明は、前記剛性可変手段は、旋回開始後予め設定された所定時間の経過後に前記弾性体マウントの剛性を復帰させることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、弾性体マウントの剛性を低下させた後における剛性復帰制御を適切に行なうことができる。
請求項に係る発明は、ドライバによる舵角切り増しを検出する舵角切り増し検出手段を備え、前記剛性可変手段は、前記舵角切り増しが検出された場合には、前記所定時間が経過した場合であっても前記弾性体マウントの剛性を低下させた状態に維持することを特徴とする請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、ドライバが切り増し操作を行った場合には、弾性体マウントの剛性を低下させた状態に維持することによって、切り増し操作に対する応答性を向上することができる。
請求項に係る発明は、前記パワートレーンが前記旋回時位置に到達したことを検出するパワートレーン変位検出手段を備え、前記剛性可変手段は、前記パワートレーンの前記旋回時位置への到達に応じて前記弾性体マウントの剛性を復帰させることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、弾性体マウントの剛性を低下させた後における剛性復帰制御を適切に行なうことができる。
請求項に係る発明は、車体と、前記車体に搭載されるパワートレーンと、前記車体及び前記パワートレーンの間に設けられる弾性体マウントとを備え、直進状態から旋回状態への推移に伴い、前記パワートレーンの前記車体に対する相対位置が中立位置から旋回時の慣性力により前記弾性体マウントが変形した旋回時位置まで変位する車両のパワートレーン支持構造であって、前記パワートレーンの前記車体に対する位置を前記中立位置から前記旋回時位置まで徐変させるパワートレーン変位制御手段を備え、前記パワートレーン変位制御手段は、旋回開始時に前記パワートレーンに対して前記中立位置から前記旋回位置へ所定の速度で変位させる力を負荷するアクチュエータを備えることを特徴とする車両のパワートレーン支持構造である。
これによれば、旋回初期における車体挙動がパワートレーンの慣性力の影響を受けにくくすることができ、転舵操作に対する車体挙動の応答性を改善することができる。
また、旋回開始後におけるエンジンの車体に対する相対振動に起因する衝撃の発生タイミングを遅らせるともに衝撃のピークを穏やかにして、旋回初期における車体挙動の乱れを低減することができる。
また、アクチュエータでパワートレーンに対して中立位置から旋回位置へ所定の速度で変位させる力を負荷することによって、上述した効果を確実に得ることができる。
ここで、アクチュエータは、パワートレーンを中立位置側から旋回位置側へ変位させる力、及び、パワートレーンの旋回位置側への相対速度を抑速(減速)させる力を適宜発生可能な構成とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、旋回初期の転舵操作に対する車体挙動の応答性を向上した車両のパワートレーン支持構造を提供することができる。
本発明を適用した車両のパワートレーン支持構造の実施例1を有する車両のエンジンルーム部を車両前方側から見た状態を示す模式図である。 実施例1のパワートレーン支持構造におけるエンジンマウントの剛性制御システムの構成を示すブロック図である。 実施例1のパワートレーン支持構造におけるエンジンマウントの剛性制御を示すフローチャートである。 実施例1及び比較例1,2のパワートレーン支持構造における旋回初期の車体ヨーレート及びエンジン変位の推移の一例を模式的に示すグラフである。
本発明は、旋回初期の転舵操作に対する車体挙動の応答性を向上した車両のパワートレーン支持構造を提供する課題を、エンジンを左右で支持するエンジンマウントの剛性を可変とするとともに、旋回開始から所定時間にわたって旋回外側のエンジンマウントの剛性を低下させることによって解決した。
以下、本発明を適用した車両のパワートレーン支持構造(以下、単に「パワートレーン支持構造」と称する)の実施例1について説明する。
実施例1のパワートレーン支持構造は、例えば、内燃エンジン及びこれに結合されたトランスミッションをパワートレーンとする乗用車等の自動車に設けられるものである。
図1は、実施例1のパワートレーン支持構造を有する車両のエンジンルーム部を、車両前方側から見た状態を示す模式図である。
なお、図1において、左右一対が設けられる箇所については、必要に応じて左側にL、右側にRの添え字を付して図示する。
車両は、車体1にフロントクロスメンバ2を介して装着され、ハウジング10、ストラット20、ロワアーム30等を有して構成されるサスペンション装置を備えている。
車体1は、例えば鋼製のモノコックボディであって、フロントクロスメンバ2が装着されるサイドフレームFやストラット20の上端部が固定されるストラットアッパマウント等を備えている。
図1に示すように、フロントクロスメンバ2は、車幅方向における両端部が車体のサイドフレームFの下部に固定されている。サイドフレームFは、エンジンルームの左右側部に配置され、ほぼ車両の前後方向に延在する閉断面梁状の構造部材である。
また、フロントクロスメンバ2には、その下部から突き出したブラケット3が形成されている。ブラケット3は、ロワアーム30の車体側の支点となる部分であって、左右のロワアーム30に対応して車幅方向に離間して1対が設けられている。
ハウジング(ナックル)10は、車輪Wを回転可能に支持するハブベアリングを収容する例えば鋳造鋼製の部材(前輪支持部材)である。
ストラット20は、コイルスプリング及びショックアブソーバをアセンブリ化したものであって、上端部は車体1に固定され、下端部はハウジング10の上端部に固定されている。ストラット20は、前輪の転舵時にハウジング10とともに操向軸線(キングピン)回りに回転し、また、サスペンション装置のストロークに応じて伸縮する。
ロワアーム30は、フロントクロスメンバ2のブラケット3とハウジング10との間にわたして配置されたサスペンションアーム(リンク)である。
ロワアーム30の車輪側の端部は、ボールジョイント31を介してハウジング10の下部に揺動可能に接続されている。
ロワアーム30の車体側の端部は、ゴムブッシュ32を介してブラケット3等に接続され、サスペンション装置のストロークに応じてゴムブッシュ32の中心軸回りに揺動(回転)する。
フロントクロスメンバ2には、エンジン40が、左右一対のエンジンマウント50(50L,50R)を介して搭載されている。
エンジン40は、例えば、水平対向4気筒又は6気筒のガソリン又はディーゼルエンジンであって、クランク軸が車両前後方向にほぼ沿うように縦置き搭載されている。
エンジンマウント50は、エンジン40の左右バンク下面と、フロントクロスメンバ2の上面との間にそれぞれ配置され、上下方向等に変形可能な弾性体(ゴム等)を備えている。
また、このエンジンマウント50(50L,50R)は、エンジン40が直進時の中立位置から、旋回時における位置である旋回時位置まで変位をする際の圧縮変形方向に沿った剛性を、左右独立して変化可能な可変剛性エンジンマウントとなっている。
このような剛性の変化は、例えば、エンジンマウント50を液封マウントとして、作動液圧力や作動液流路を切り替えたり、作動液を磁場の強弱に応じて粘性が変化する磁性流体とすること等の公知技術によって実現が可能である。
図2は、実施例1におけるエンジンマウントの剛性制御システムの構成を示すブロック図である。
エンジンマウントの剛性制御システム100は、エンジンマウント制御ユニット110、ステアリング舵角センサ120等を有して構成されている。
エンジンマウント制御ユニット110は、ステアリング舵角センサ120の出力等に基いて、左右のエンジンマウント50L、50Rの剛性(硬度)を個別に変化させるものである。
エンジンマウント制御ユニット110は、CPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、入出力装置及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
ステアリング舵角センサ120は、ドライバが操舵操作を行うステアリングホイールから、ステアリングギヤボックスに回転を伝達する回転軸であるステアリングシャフトに設けられ、ステアリング系の舵角を逐次検出するエンコーダを備えている。
図3は、実施例1におけるエンジンマウントの剛性制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:旋回判定成立判断>
エンジンマウント制御ユニット110は、ステアリング舵角センサ120の出力に基いて、車両が直進状態から旋回状態に推移したか否かを判定する。
例えば、エンジンマウント制御ユニット110は、ステアリング舵角センサ120が検出した舵角が所定値以上であり、かつ、ステアリング舵角を時間微分した角速度が所定値以上である場合に、旋回判定を成立させることができる。
旋回判定が成立した場合はステップS02に進む。
一方、旋回判定が成立しない場合は、リターンし、再びステップS01に戻って以降の処理を繰り返す。
<ステップS02:操舵方向判定>
エンジンマウント制御ユニット110は、ステアリング舵角センサ120の出力に基いて、操舵方向(旋回方向)の左右を判別する。
その後、ステップS03に進む。
<ステップS03:旋回外側マウント軟化>
エンジンマウント制御ユニット110は、旋回方向に対して外側(右旋回であれば左側、左旋回であれば右側)となる側のエンジンマウント50の剛性(硬度)を低下させる制御信号を出力する。
当該エンジンマウント50は、制御信号に応じて、直ちに剛性(硬度)を低下させる。
例えば、図1に示すような右旋回の場合、左側のエンジンマウント50Lを軟化させる。
このような制御を行うことによって、エンジン40は、それ自体に作用する慣性力によって、図1に破線で示すような左側が下がる方向へのロール挙動及び左側へ寄る方向の並進移動を示し、慣性力がある程度以上大きい場合には、エンジンマウント50Lに設けられた図示しないストッパの当たりを生じる。
その後、ステップS04に進む。
<ステップS04:操舵検知後経過時間判断>
エンジンマウント制御ユニット100は、ステップS01において操舵操作を検知し、旋回判定を成立させてからの経過時間が、予め設定された所定値(閾値)であるtを経過したか否かを判別する。
経過時間がtを経過している場合には、ステップS05に進み、経過していない場合には、ステップS04を繰り返す。
<ステップS05:操舵切り増し判定>
エンジンマウント制御ユニット100は、ステアリング舵角センサ120の出力に基いて、ドライバによるステアリング切り増し操作が行なわれたか否かを判別する。
例えば、従前の状態に対して、ステアリング舵角が増加し、ステアリング舵角速度が所定値以上である場合に、切り増し判定を成立させることができる。
そして、切り増し判定が成立しない場合はステップS07に進み、成立した場合はステップS06に進む。
<ステップS06:切り増し判定後経過時間判断>
エンジンマウント制御ユニット100は、ステップS05において切り増し操作を検知し、切り増し判定を成立させてからの経過時間が、予め設定された所定値(閾値)であるt’を経過したか否かを判別する。
経過時間がt’を経過している場合には、ステップS07に進み、経過していない場合には、ステップS06を繰り返す。
<ステップS07:旋回外側マウント軟化戻し(硬化)>
エンジンマウント制御ユニット100は、ステップS03において軟化させた側のエンジンマウント50の剛性(硬度)を従前の状態に戻し(硬化させ)一連の処理を終了(リターン)する。
以下、上述した実施例1の効果を、以下説明する本発明の比較例1、比較例2と対比して説明する。
なお、以下説明する各比較例、実施例において、従前の実施例と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
比較例1のパワートレーン支持構造は、エンジンマウントに剛性可変機構を設けていないものである。
比較例2のパワートレーン支持構造は、エンジンマウントとして実施例1と同様の剛性可変機構を有するが、旋回開始後所定期間にわたって、通常時に対してエンジンマウントの剛性を向上(硬化)させるものである。
図4は、実施例1及び比較例1,2のパワートレーン支持構造における旋回初期の車体ヨーレート及びエンジン変位の推移の一例を模式的に示すグラフである。
図4において、比較例1、2及び実施例1のデータを、それぞれ実線、一点鎖線、二点鎖線で示している。
また、車体の挙動(ヨーレート)を太線で示し、車体に対するエンジンの横方向変位を細線で示している。
また、破線は、ステアリング舵角の推移(共通)を示している。
図4に示すように、比較例1(制御を行なわないもの)においては、旋回初期にエンジンが慣性力によって車体に対して変位し、車体に対して相対振動を開始することによって、ヨーレートの立ち上がりが非線形状あるいは段付き状となる乱れが生じることがわかる。
これに対し、比較例2のように、旋回初期にエンジンマウントの剛性を高める制御を行うと、エンジンの車体に対する相対振動の収束は早まるものの、衝撃を消すことはできず、比較例1と同様な乱れ自体は残ってしまう。
このような乱れを、エンジンマウントの剛性を高める制御によって解消しようとした場合、衝撃のタイミングをヨーの立ち上がり以前にする必要があるが、これは制御遅れを実質的にゼロにすることを意味しており、現実的ではない。
これに対し、実施例1のようにエンジンマウント50の剛性を低下させる制御とすることによって、エンジンの車体に対する相対振動の収束はやや遅くなるものの、衝撃の発生タイミングを遅らせるとともに衝撃のピークを穏やかにすることが可能であり、ヨーレートの立ち上がりにおける非線形状の乱れを改善することができる。
以上説明したように、実施例1においては、旋回判定の成立後所定期間にわたって旋回外側のエンジンマウント50の剛性を低下させ、その後復帰させることによって、転舵操作に対する車体挙動の応答性を向上することができる。
次に、本発明を適用した車両のパワートレーン支持構造の実施例2について説明する。
実施例2のパワートレーン支持構造においては、エンジンマウント50(50R、50L)のストッパ当たりを検出するセンサを備えている。
上述した実施例1においては、エンジンマウントを剛性低下した後の所定時間の経過後に、剛性を回復(硬化)させているが、実施例2においては、旋回判定の成立後旋回外側のエンジンマウント50の剛性を低下させるとともに、旋回外側のエンジンマウント50のストッパ当たりの検出に応じて、エンジンマウント50の剛性を回復させている。
以上説明した実施例2においても、上述した実施例1の効果と実質的に同様の効果を得ることができる。
次に、本発明を適用した車両のパワートレーン支持構造の実施例3について説明する。
実施例3のパワートレーン支持構造においては、剛性可変式のエンジンマウント50に代えて、剛性可変機構を持たないエンジンマウントを用いるとともに、旋回時にエンジン40を横方向に押圧して、車体に対して所定の相対速度で、エンジンマウントのストッパ当たりを生じる位置まで変位させるアクチュエータを備えている。
アクチュエータは、エンジン40を旋回外側のエンジンマウントのストッパ当たりが生じる側に押圧する機能、及び、エンジン40の車体に対する相対速度を所定の速度に維持するため、エンジン40を抑速あるいは減速させる機能を備えている。
実施例3においては、旋回判定の成立後に、エンジン40を旋回外側のエンジンマウントのストッパ当たりが生じる位置までアクチュエータによって所定の速度で変位させるとともに、所定時間の経過後にアクチュエータの駆動を停止し、エンジンマウントの弾性力によってエンジン40の位置を復元させる構成としている。
以上説明した実施例3においても、上述した実施例1の効果と実質的に同様の効果を得ることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
例えば、各実施例において、パワートレーンは一例として水平対向縦置きの内燃エンジンであったが、例えば直列、V型等の他種のシリンダレイアウトを有するエンジンであってもよく、その気筒数、搭載方向も特に限定されない。
また、パワートレーンとして、電動モータ等を有する電動車両にも本発明は適用することが可能である。
また、パワートレーンを支持する弾性体マウントの配置、位置、構造や、剛性を低下させる手法も特に限定されない。
また、各実施例においては、ステアリング舵角及びその角速度に基いて旋回判定を行なっているが、旋回の開始を検出する手法はこれに限らず、適宜変更することができる。例えば、ステアリング舵角の角加速度を用いてもよい。
また、車体のヨーレートや、横加速度に基いて、旋回開始を検出してもよい。
また、例えばカーナビゲーション装置等の測位装置や、ステレオカメラ等の外界認識装置の出力から、直進状態から旋回状態への推移が予測される場合には、旋回開始時又はその直前に弾性体マウントの剛性を低下させたり、アクチュエータによってパワートレーンを旋回外側へ変位させてもよい。
1 車体 F サイドフレーム
2 フロントクロスメンバ 3 ブラケット
10 ハウジング W 車輪
20 ストラット 30 ロワアーム
31 ボールジョイント 32 ゴムブッシュ
40 エンジン
50(50R,50L) エンジンマウント
100 剛性制御システム 110 エンジンマウント制御ユニット
120 ステアリング舵角センサ

Claims (6)

  1. 車体と、
    前記車体に搭載されるパワートレーンと、
    前記車体及び前記パワートレーンの間に設けられる弾性体マウントとを備え、
    直進状態から旋回状態への推移に伴い、前記パワートレーンの前記車体に対する相対位置が中立位置から旋回時の慣性力により前記弾性体マウントが変形した旋回時位置まで変位する車両のパワートレーン支持構造であって、
    前記パワートレーンの前記車体に対する位置を前記中立位置から前記旋回時位置まで徐変させるパワートレーン変位制御手段を備え
    前記パワートレーン変位制御手段は、前記パワートレーンが前記中立位置から前記旋回時位置まで変位する際の前記弾性体マウントの変形方向における剛性を旋回開始に応じて低下させる剛性可変手段を有すること
    を特徴とする車両のパワートレーン支持構造。
  2. 前記パワートレーンは、車幅方向に離間して配置された一対の弾性体マウントによって前記車体に支持されるとともに、
    前記剛性可変手段は、旋回外側の前記弾性体マウントの剛性を低下させること
    を特徴とする請求項1に記載の車両のパワートレーン支持構造。
  3. 前記剛性可変手段は、旋回開始後予め設定された所定時間の経過後に前記弾性体マウントの剛性を復帰させること
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造。
  4. ドライバによる舵角切り増しを検出する舵角切り増し検出手段を備え、
    前記剛性可変手段は、前記舵角切り増しが検出された場合には、前記所定時間が経過した場合であっても前記弾性体マウントの剛性を低下させた状態に維持すること
    を特徴とする請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造。
  5. 前記パワートレーンが前記旋回時位置に到達したことを検出するパワートレーン変位検出手段を備え、
    前記剛性可変手段は、前記パワートレーンの前記旋回時位置への到達に応じて前記弾性体マウントの剛性を復帰させること
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の車両のパワートレーン支持構造。
  6. 車体と、
    前記車体に搭載されるパワートレーンと、
    前記車体及び前記パワートレーンの間に設けられる弾性体マウントとを備え、
    直進状態から旋回状態への推移に伴い、前記パワートレーンの前記車体に対する相対位置が中立位置から旋回時の慣性力により前記弾性体マウントが変形した旋回時位置まで変位する車両のパワートレーン支持構造であって、
    前記パワートレーンの前記車体に対する位置を前記中立位置から前記旋回時位置まで徐変させるパワートレーン変位制御手段を備え、
    前記パワートレーン変位制御手段は、旋回開始時に前記パワートレーンに対して前記中立位置から前記旋回位置へ所定の速度で変位させる力を負荷するアクチュエータを備えること
    を特徴とする車両のパワートレーン支持構造。
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