JP5956022B1 - 目串打込み用ビット及び目串打込装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】芝生マットを目串の打ち込みによって地面に固定する作業を容易且つ確実に、然も作業性よく行うことができ、又施工コストの低減も期し得る目串打込装置を提供する。【解決手段】エアハンマー2の保持部3に目串打込み用ビット1を保持させることにより目串打込装置6が構成される。目串打込み用ビット1は、上端部分に、エアハンマーの保持部3に保持される保持軸部29を具え、下端部分に目串保持部31を具える。目串保持部31は、目串5の上端側の部分32を収容させるための下端開放の目串収容孔33を有する。目串収容孔33は、その開放下端35から底面部36に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、このテーパ孔は、挿入された上端側の部分32を案内して、目串の上端を底面部36の中央側に向けて誘導する。【選択図】図5

Description

本発明は、エアハンマーや電動ハンマーに装着される目串打込み用ビットに関するものであり、又、これを用いてなる目串打込装置に関するものである。より詳しくは、芝生マット等の敷設物を目串の打ち込みによって地面に固定する際、該目串の打ち込み作業の能率化と施工コストの低減を期し得る目串打込み用ビット及び、これを用いてなる目串打込装置に関するものである。
法面等の地面の保護や緑化のために該地面に芝生マットを敷設して芝張りする際、芝生マットが位置ずれしたり捲れたりするのを防止するために、該芝生マットの上面の複数箇所で目串を地中に向けて打ち込んで該芝生マットを法面等の地面に固定する施工が行われている。
かかる目串の打ち込み作業は、通常、作業者が目串の上端を手作業によってハンマーで叩いて行われていた。然しながら、堤防の法面や道路の法面、公園やゴルフ場等の広大な面積の地面に芝張りを行う場合は、法面等に敷設される芝生マットの使用枚数が大量であり、しかも、1枚の芝生マットを固定するために複数本(通常3本)の目串を打ち込む必要があったことから、大量の目串をハンマーで打ち込む手作業が必要となり、作業者の負担が大きな問題となっていた。又、少ない工事期間の間に大量の目串を打ち込む必要があることから多くの作業者を動員しなければならず、施工コストの上昇を招く問題もあった。
更に、目串は通常、15〜18cm程度の長さを有する竹製のものであるために、これが斜めに打ち込まれたりすると折れやすく、その場合は、折れた目串を引き抜いて除去して打ち込み作業をやり直さなければならない等、目串の無駄や、余分な労力、余分な作業時間を必要として施工コストの上昇を招く問題もあった。
そこで、かかる従来の問題点を解消せんとして特許文献1に記載の、図14に示す目串用打込装置aが提供されている。特許文献1の記載によると、該目串用打込装置aは従来の釘打機を改良して構成されており、同図に示すように、空気圧を利用してハンマー杆bを上下往復動可能とし、該ハンマー杆b及び目串cの上端側の部分dを案内する目串用打込保持アダプタeを一体又は別体として設けてなる。そして該目串用打込保持アダプタeは、筒部fと、該筒部fの下端に形成されたフランジ部gとを具えており、該フランジ部gは、その下面hが、使用時に芝生の上面に当接して芝生内に食い込まない構成のものであった。
かかる目串用打込装置aを用いて目串cを打ち込んで芝生マットjを法面等の地面kに固定するに際しては、図14に示すように目串cの上端側の部分dを、前記筒部fの保持孔mの内、前記ハンマー杆bの下端nの下側に形成されている目串挿入孔pに挿入する。図15(A)は、目串cの下端qを、地面kに敷かれた芝生マットjの上面部rに当接させた状態を示している。この状態で、エアコンプレッサーから圧搾空気を目串用打込装置aに供給すると、ピストンsが下方に押圧されて前記ハンマー杆bが下方に移動し、該ハンマー杆bによって目串cの上端tが打撃され、これによって目串cが芝生マットjを貫通して地中uに打ち込まれることとなる。
ところで、かかる構成を有する前記目串用打込装置aによるときは次のような問題があった。即ち、
(1) 目串用打込装置のメンテナンス上の問題点
法面等の地面に芝生マットjを固定するに際して用いられる前記目串cは、施工現場において、地面や、敷設された芝生マット上(以下地面等という)に寝かせた状態で置かれるのが一般的であり、この目串cを1本ずつ取り上げて、図11に示すように、その上端側の部分dを前記目串挿入孔pに挿入させる。地面等に置かれている目串の表面には砂やゴミ(以下、砂等ともいう)が付着し易く、特に降雨時や降雨後に作業を行う場合は、地面等が濡れているために砂等がより付着し易い。そのため、該上端側の部分dを該目串挿入孔pに挿入したときに、該目串挿入孔pの内周面vと該上端側の部分dとの間に砂等が入り込んで、これが該目串挿入孔pの該内周面vに付着し易い。
ところで前記保持孔mは、前記ハンマー杆bを案内する機能を有すると共に、前記目串cの上端側の部分dをも案内する機能を有していた。そして、エアコンプレッサーから圧搾空気を目串用打込装置aに供給すると、前記ピストンsが空気圧で下方に押圧されて前記ハンマー杆bが前記保持孔mに案内されて下降し、これに伴い、前記目串cの上端tが該ハンマー杆bで下方に向けて打撃されて目串cが打ち込まれる。その後、前記ピストンsが空気圧で上方に押圧されて前記ハンマー杆bが該保持孔mに案内されて上昇し、その後、該ハンマー杆bが再び下降することによって、これが目串cの上端tを打撃する。これが繰り返されることによって、図15(B)に示すように、目串cは芝生マットjを貫通して地中uに打ち込まれ、芝生マットjが地面kに固定されることとなる。
このように前記目串用打込装置aによるときは、前記ハンマー杆bが前記保持孔mに案内されて上下往復動するのであるが、前記したように、目串挿入孔pの内周面vに砂等が付着した状態にあると、この砂等が、上下往復動する該ハンマー杆bと前記保持孔mの内周面vとの間に噛んだ状態となってしまう。そして、前記目串挿入孔pには目串cの上端側の部分dが順次供給されるため、前記目串保持孔mの内周面vと前記ハンマー杆bの外周面wとの間の隙間yには砂等が常に介在した状態にある。
そうなると、該ハンマー杆bの上下往復動の円滑性が損なわれて、該ハンマー杆bによる目串cの打撃作用が正常に発揮されなくなる。又、このように噛んだ状態で該ハンマー杆bの上下往復動が繰り返えされると、該内周面vや該外周面wが摩耗して前記目串用打込装置aの破損を招くことともなる。
かかることから前記従来の目串用打込装置aにあっては、前記保持孔mの内部を日に何度もブラシ等で掃除をしたり、油を染み込ませた布片等で前記内周面vを拭き取る等のメンテナンスを要する問題があった。更には、摩耗したハンマー杆b等を交換する必要も生じた。
前記構成を有する目串用打込装置aは、特許文献1に記載されているように釘打機を改良して構成されている。釘打機は通常、屋内で使用されるものである。外構工事等において屋外で使用されることもあるが、何れの場合も、使用される釘に砂等が付着していることは、通常はない。そのため釘打機にあっては、その保持孔が、ハンマー杆及び釘を案内する構成であっても、該保持孔を掃除するメンテナンスは本来不要である。前記目串cが砂等で汚れていない状態にあれば、釘を打ち込む場合と同様にメンテナンス上の問題は生じないと言えるが、芝生マットjに対する目串cの打ち込み作業は屋外で行われること、又、目串は寝かせた状態で地面等に置かれるのが通常であることから、該目串cには、釘とは異なり、砂等が付着している。そのため、特許文献1に係る目串用打込装置aにあっては前記メンテナンス上の問題を回避できなかったのである。
かかることから、従来の目串用打込装置aを用いて目串cを打ち込む場合は、メンテナンスのために目串cの打ち込み作業が中断されることとなって、芝張りの作業能率が悪い問題があったばかりか、作業性が悪いことに起因して工期が長くなったり、目串用打込装置の部品交換を要したりして施工コストの上昇を招く問題もあった。
(2) その他、釘打機を改良して構成された前記目串用打込装置によるときは、上端側の部分dを前記目串挿入孔pに挿入できるように、目串cの径にバラツキが許されず、目串の製造コスト上昇を招く問題があった。例えば図2に示すような一般的に使用されている竹製の目串は、安価ではあるが、その幅寸法にバラツキがあるために前記目串挿入孔pに挿入させることができないという理由から、使用できなかったのである。
又、前記目串打込装置は釘打機を改良して構成されていたために目串打ち込みの打撃力が小さく、打ち込みのための打撃回数が多くなる等、作業性が悪い問題もあった。
実用新案登録第3117361号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、芝生マットや、緑化用のシート状物、緑化用のメッシュ状物等の地面に対する敷設物を、目串の打ち込みによって地面に固定するに際して、該目串の打ち込み作業を容易且つ確実にしかも作業性よく行うことを可能とし、又施工コストの低減を期し得る目串打込み用ビット及び、これを用いてなる目串打込装置の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る目串打込み用ビットの第1の態様は、ハンディタイプのエアハンマーに保持される目串打込み用ビットであって、上下全長に亘る軸線が一直線状を呈しており、上下方向で往復摺動するハンマー部材を具えたエアハンマーの保持部に保持された状態で該ハンマー部材によって打撃される保持軸部を上端部分に具えると共に、前記軸線と直交する平坦な円環状の当接下面を下端に具える円筒状の目串保持部を下端部分に具えており、該目串保持部は、目串の上端側の部分を収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔が、その軸線を前記軸線と共通にして設けられており、該目串収容孔は、その開放下端からその底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、該テーパ孔は、挿入された前記目串の上端側の部分を案内して該目串の上端を前記底面部の中央側に向けて誘導するためのテーパ内周面を具えており、該底面部は、前記軸線と略直交する平坦面状に形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る目串打込み用ビットの第2の態様は、ハンディタイプの電動ハンマーに保持される目串打込み用ビットであって、上下全長に亘る軸線が一直線状を呈しており、上下方向で往復摺動するハンマー部材を具えた電動ハンマーの保持部に保持された状態で該ハンマー部材によって打撃される保持軸部を上端部分に具えると共に、前記軸線と直交する平坦な円環状の当接下面を下端に具える円筒状の目串保持部を下端部分に具えており、該目串保持部は、目串の上端側の部分を収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔が、その軸線を前記軸線と共通にして設けられており、該目串収容孔は、その開放下端からその底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、該テーパ孔は、挿入された前記目串の上端側の部分を案内して該目串の上端を前記底面部の中央側に向けて誘導するためのテーパ内周面を具えており、該底面部は、前記軸線と略直交する平坦面状に形成されていることを特徴とするものである。
前記第1の目串打込み用ビットにおいて、前記目串保持部と前記保持軸部との間に、下端から上端に向けて細径となる円錐状ハンマー部を設け、該円錐状ハンマー部の下端は、円筒状を呈する前記目串保持部の上端に連なったものとして構成するのがよい。
前記第2の目串打込み用ビットにおいて、前記目串保持部と前記保持軸部との間に、下端から上端に向けて細径となる円錐状ハンマー部を設け、該円錐状ハンマー部の下端は、円筒状を呈する前記目串保持部の上端に連なったものとして構成するのがよい。
前記の各目串打込み用ビットにおいて、前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、前記当接下面が、該芝生マットの該根の部分の上面部に当接した状態で、前記目串収容孔に収容されている前記上端側の部分の上端が前記茎の部分の上部分に存し、且つこの状態で、前記目串保持部の上端が該芝生マットの前記葉の部分の上部分に存するようになすのがよい。
前記の各目串打込み用ビットにおいて、前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、円筒状を呈する前記目串保持部は、その外径を25mmに、その上下長さを20mmに設定すると共に、円形状を呈する前記目串収容孔は、その開放下端の径を20mmに、その底面部の径を18mmに、その深さを10mmに設定するのがよい。
本発明に係る目串打込装置は、前記目串打込み用ビットの前記保持軸部を前記エアハンマーの保持部に保持させてなるものであり、或いは、前記目串打込み用ビットの前記保持軸部を前記電動ハンマーの保持部に保持させてなるものである。
これらの目串打込装置において、前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、前記当接下面が該根の部分の上面部に当接した状態で、前記目串収容孔に収容されている前記上端側の部分の上端が前記茎の部分の上部分に存し、且つこの状態で、前記目串保持部の上端が該芝生マットの前記葉の部分の上部分に存するようになすのがよい。
これらの目串打込装置において、前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、円筒状を呈する前記目串保持部は、その外径を25mmに、その上下長さを20mmに設定すると共に、円形状を呈する前記目串収容孔は、その開放下端の径を20mmに、その底面部の径を18mmに、その深さを10mmに設定するのがよい。
本発明に係る目串打込み用ビットは、ハンディータイプのエアハンマーや電動ハンマーに保持されることによって目串保持装置を構成できるものであり、上下全長に亘る軸線が一直線状を呈し、エアハンマーや電動ハンマーの保持部に保持される保持軸部を上端部分に具えると共に、当接下面を下端に具える円筒状の目串保持部を下端部分に具えている。そして該目串保持部は、前記軸線と直交する平坦な円環状の当接下面を下端に具えている。又該目串保持部は、目串の上端側の部分を収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔が、その軸線を前記軸線と共通にして設けられており、該目串収容孔は、その開放下端から上端の底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成されている。該テーパ孔は、挿入された前記目串の上端側の部分を案内して該目串の上端を前記底面部の中央側に向けて誘導するためのテーパ内周面を具えており、該底面部は、前記軸線と略直交する平坦面状に形成されている。
かかることから本発明によるときは、芝生マットや、緑化用のシート状物、緑化用のメッシュ状物等の地面に対する敷設物を、目串の打ち込みによって地面に固定するに際して、該目串の打込み作業を容易且つ確実に行うことができ、又、施工コストの低減を期し得る。
以下、これをより具体的に説明する。即ち、
(1) 本発明によるときは、従来のように人手で大量の目串を打ち込む場合に比し、作業の大幅な負担軽減を図ることができると共に施工コストの低減を期し得る。
(2) 本発明に係る目串打込装置は、目串の上端側の部分を、エアハンマーや電動ハンマーとは独立している目串打込み用ビットの目串収容孔に収容させることとしている。従って、該上端側の部分に砂やゴミ(砂等)が付着していても、該砂等がエアハンマーのシリンダ内に入り込む恐れはない。従って、釘打機を改良して構成された特許文献1に係る目串用打込装置aにおけるような頻繁なメンテナンスを必要としない。かかることから本発明によるときは、エアハンマーや電動ハンマーのメンテナンスのために目串の打ち込み作業を日に何度も中断せざるを得ないといった、特許文献1に係る目串用打込装置におけるような不具合がなく、目串の打ち込み作業を継続して行うことができる。かかることから、目串の打ち込み作業の能率化と施工コストの低減を期し得ることとなる。
(3) 前記目串保持部に設けられている前記目串収容孔は、その開放下端からその底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成されている。従って本発明によるときは、前記目串収容孔への目串の上端側の部分の収容が、該目串収容孔が下向きの状態で行われる(目視不能の状態で行われる)ものではあっても、該上端側の部分を、該テーパ孔のテーパ内周面に案内させつつ徐々に収容させることができる。その結果、目串の上端を、前記底面部の中央側に向けて誘導させることができる。そして、前記ハンマー部材が前記保持軸部の上端を打撃する際の振動によって、前記目串の前記上端側の部分が前記テーパ内周面に当たって跳ね返され易いため、目串の幅によらず、該上端は、前記中央側に移動し易い。又、前記目串打込み用ビットはその全長に亘る軸線が一直線状を呈している。
かかることから、立設状態にある目串の上端が該目串の略軸線方向に打撃されることとなり、この打撃が繰り返されることによって、目串は折損の恐れなく安定状態で打ち込まれることとなる。
(4) 前記目串保持部を円筒状に形成しているため、その外周面は円周面である。従って、目串の打ち込み作業時において該目串保持部の外周面に手が触れても怪我をする恐れがない。又、目串保持部が円筒状であるために重量の偏りがなく、目串をその軸線方向に正しく打ち込みやすい。
(5) 本発明に係る目串打込装置によって、地面に敷設された芝生マットを前記目串の打ち込みにより地面に固定する場合、前記当接下面が、該芝生マットの該根の部分の上面部に当接した状態で、前記目串収容孔に収容されている前記上端側の部分の上端が該茎の部分の上部分に存し、且つこの状態で、前記目串保持部の上端が該芝生マットの該葉の部分の上部分に存するように構成するときは、該根の部分は比較的固いために、該当接下面が該根の部分の上面部に当ったことを、その時の抵抗感により判別できることと、該上端の目印としての機能によって、該当接下面が前記根の部分の上面部に当接状態になったことを確知できる。
(6) 前記目串保持部の外径を25mmに設定すると共に前記開放下端の径を20mmに設定する場合、換言すれば、前記当接下面の幅を2.5mmに設定する場合は、該当接下面の適切な幅によって、該目串保持部の下端部分の前記芝生マットの上側部分に対してのめり込みが容易に行わる。且つ、該当接下面が前記根の部分の上面部に当接したときは、該当接下面の適切な幅によって、前記下端部分がそれ以上に芝生マット内にめり込むのを防止でき、目串による芝生マットの固定状態が不安定化するのを防止できることとなる。
(7) 前記目串収容孔の開放下端の径を20mmに設定し、該目串収容孔のその底面部の径を18mmに設定する場合は、幅寸法にバラツキがある市販の竹製の目串を、その上端側の部分を該目串収容孔に正しく収容させて打ち込むことができる。従って、目串の径にバラツキが許されなかった特許文献1に係る目串打込装置における場合とは異なり、市販の安価な竹製の目串を用いて芝生マット等を地面に固定できるので経済性に優れる。
(8) 前記目串保持部の上下長さを20mmに設定する場合は、前記芝生マットの前記葉の部分と前記茎の部分と前記根の部分の厚さが夫々、通常10mm程度であることからして、目串打ち込みの際に、該目串保持部の上端を目印にして該上端を該葉の部分の上部分に略合致させれば、前記当接下面が前記根の部分の上面部に当接状態となったこと、即ち、前記目串保持部の下端部分が前記芝生マットの上側部分に適切にめり込んだ状態となったことを、視覚的にも確認できることとなる。
(9) 前記目串保持部と前記保持軸部との間に、下端から上端に向けて細径となる円錐状ハンマー部を設け、該円錐状ハンマー部の下端が前記目串保持部の上端に連なる如く構成する場合は、該円錐状ハンマー部が一定の重量を有するため、これがハンマー作用を発揮し、目串をより迅速に打ち込み得ることとなる。
又該円錐状ハンマー部は、太径の下端が目串保持部の上端に連なっているため、底面部が目串の上端を打撃する目串保持部を補強する機能も果たしている。
(10)エアハンマーは釘打ち機に比べて打撃力が大きいために、目串を迅速に打ち込むことができる。
エアハンマーを用いてなる本発明の目串打込装置によって芝生マットを地面に固定する作業状態を示す斜視図である。 本発明に係る目串打込み用ビットと、これを保持するエアハンマーの保持部と、目串を示す斜視図である。 目串を用いて芝生マットを地面に固定した状態を示す断面図である。 目串打込装置の構成を説明する断面図とその部分斜視図である。 目串打込装置を用いて、芝生マットを地面に目串で固定する作業状態を示す断面図である。 目串打込み用ビットの目串収容孔に目串の上端側の部分を収容する作業状態を説明する説明図である。 その作業状態の他の態様を説明する説明図である。 法面に敷設した芝生マットを目串で該法面に固定する芝張り工を説明する斜視図である。 目串打込装置の目串保持部の当接下面を芝生マットの葉の部分の上面部に当接させてなる、目串の打ち込み状態を示す断面図である。 目串保持部の下端部分を、芝生マットの葉の部分と、その茎の部分の半分程度の部分にめり込ませてなる、目串の打ち込み状態を示す断面図と、目串の打ち込み完了状態を示す断面図である。 目串打込み用ビットの他の態様を示す斜視図である。 その目串打込み用ビットを保持してなる目串打込装置を用いて芝生マットを地面に固定する作業状態を示す斜視図である。 その目串打込装置による目串打ち込み完了状態を示す断面図である。 従来の目串用打込装置の構成を説明する断面図である。 芝生マットを地面に固定するに際して、その目串用打込装置を用いて該芝生マットを目串で地面に固定する作業状態を説明する断面図である。
図1〜2において本発明に係る目串打込み用ビット1は、エアハンマー2の保持部3に保持されることによって、目串5を打ち込むための目串打込装置6 (図1)を構成するものであり、本実施例においては、芝生マット7を、水平乃至傾斜状態等の地面9に該目串5を用いて固定する (図3)ために応用されている。
ここに該芝生マット7は、本実施例においては例えば図1、図3に示すように、30mm程度の厚さで約300mm角のマット状を呈しており、その下側の10mm程度の厚さ部分は、土が付いた根の部分10であり、中間の10mm程度の厚さ部分は茎の部分11であり、部分的に根が絡んでいる。そして、上側の10mm程度の厚さ部分は葉の部分12である。
又前記目串5は、本実施例においては図2〜3に示すように、全長が15〜18cm程度の竹製のものであり、幅寸法(目串の長さ方向と直交する方向で見た幅寸法)は10〜15mm程度に設定され、その下端部分13は先細の三角形状に形成されている。又、上端14から10mm程度下がった部分に、前記芝生マット7の前記根の部分10の上面部54に当接(該上面部54の稍下側の部分に当接することを含む)して該芝生マット7を地面9に押さえる(押えた状態が図3に示されている)ための押え突部16が突設されており、該押え突部16の突出長さは5〜6mm程度に設定されている。
かかる構成を要する目串5は、竹の節部で前記押え突部16を形成できるように、18cm程度の長さに切断され且つ一端側に節部を有する竹筒を、周方向に所要幅で縦方向に割って後、その下端部分を三角形状に切り落として構成されている。このようにして目串5を構成する場合は、その幅寸法が均一ではなく、前記のように、通常10〜15mmの範囲でバラツキが生じている。
前記目串打込み用ビット1は図2に示すように、例えば全体が鉄製の一体物として構成されており、上下全長に亘る軸線Lが一直線状を呈している。以下の構成説明では、該目串打込み用ビット1については、その軸線Lを垂直状態にして説明することとし、前記目串打込装置6については、軸線Lが垂直である該目串打込み用ビット1を前記保持部3に保持させた状態で説明する。
前記エアハンマー2は、図1、図4に示すように、手動で取り扱われるハンディタイプのものであって、空気圧利用によりシリンダ17内のガイド孔19でハンマー部材20が上下方向で往復摺動可能となされている。そして、前記ガイド孔19に連通するように空気流入口(図示せず)が設けられ、該空気流入口に、継手22を介して、空気供給用のエアホース23の一端25が接続され、該エアホース23の他端は、図示しないエアコンプレッサーに接続されている。前記目串打込装置6は、該エアハンマー2の前記目串打込み用ビット1を前記保持部3に保持させることによって構成されており、前記ガイド孔19を上下方向で往復動する前記ハンマー部材20が該目串打込み用ビット1の上端(後記保持軸部29の上端)21を打撃するようになされている。
該目串打込み用ビット1は図2、図4に示すように、その上端部分には、前記シリンダ17の下端側をなす前記保持部3に設けられている保持孔(軸線L2は上下方向)27(図4)に挿入される保持軸部29を具えると共に、その下端部分には、下端面30が前記軸線Lと直交するように形成されてなる円筒状の目串保持部31を具えている。該目串保持部31は、前記目串5の上端側の部分32を図5に示すように収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔33が、図4に示すように、その軸線L1を前記軸線Lと共通にして設けられている。そして該目串収容孔33は、図4に示すように、その開放下端35から底面部36に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、該底面部36は、前記軸線Lと略直交する平坦面状に形成されている。本実施例においては、該軸線Lと直交する平坦面として形成されている。
本実施例において該保持軸部29は、例えば直径9. 9mmで長さが39mmである細長の円柱状を呈しており、該保持軸部29が、軸線L2が上下方向である前記保持孔27に挿入されて上下方向で多少摺動できる。
そして本実施例においては図2、図4に示すように、前記保持軸部29と前記目串保持部31との間に、鍔部37と円柱部39と円錐状ハンマー部40が上から下に向けて、この順序で、軸線を共通にして介在されている。該鍔部37は、本実施例においては図2、図4に示すように、直径が18.5mmで厚さ2.5mmの円形板状に呈しており前記保持軸部29の下端41に連設されている。又、前記円柱部39は図2、図4に示すように、直径が12mmで長さが20mmの円柱状を呈しており、該鍔部37の下端42に連設されている。又前記円錐状ハンマー部40は、本実施例において図2、図4に示すように、下端43から上端45に向けて細径となる円錐状を呈しており、該上端45は前記円柱部39の下端46に連設されている。そして、該円錐状ハンマー部40の下端43の直径は25mmに設定され、該円錐状ハンマー部40の上下長さは30mmに設定されている。
前記目串保持部31は、前記円錐状ハンマー部40の下端43に連設されている。該目串保持部31は上下方向全長に亘って同径であり、その長さは20mm程度に設定されている。
前記目串収容孔33は、前記のように、前記目串保持部31と軸線を共通にして設けられており、前記開放下端35が前記目串保持部31の前記下端面30で開放された有底のものである。該開放下端35の径は20mmに設定され、その上下方向で見た深さは10mmに設定され、前記底面部36の径は18mmに設定されている。これによって該目串収容孔33は、該開放下端35から該底面部36に向けて徐々に小径となる前記テーパ孔として構成されている。かかることから、前記目串保持部31の下端に形成されている円環状の当接下面47 (図4)の水平面における幅は2.5mmに設定されている。
なお、前記開放下端35の径を20mmに設定したのは、前記目串5の上端側の部分32 (図2) の幅寸法が通常10〜15mm程度であることに鑑みてのものであり、これによって図5に示すように、前記目串収容孔33に該上端側の部分32を確実に収容させることができる。
又、前記目串収容孔33の深さを10mmに設定しているのは、第1には、図5に示すように前記目串5を打ち込む際、前記ハンマー部材20が振動(上下往復摺動による振動)したときに該目串5の上端側の部分32が該目串収容孔33から外れてしまわないことを考慮してのものである。第2には、該目串収容孔33の深さが深すぎると、目串5の上端部分49(図3)が芝生マット7の前記茎の部分11の上方に突出することになり、このように突出した状態になると、芝生マット7を敷設して形成された芝生面に目土を被せて均し棒で均す際にこの上端部分49が該均し棒に引っ掛かり易い問題があることを考慮してのものである。第3には、このように形成された芝生面を子供などが歩いた際に該上端部分49に足が引っ掛かって転ぶ恐れもあるので、これを防止することをも考慮してのものである。
又、前記目串保持部31の円環状の前記当接下面47の幅を2.5mmに設定しているのは、2.5mmであれば、例えば図10(B)に示すように、前記目串保持部31の下端部分51が前記芝生マット7の前記葉の部分12と前記茎の部分11にめり込み易く、然も、前記当接下面47が根の部分10の上面部54に当たった後は該下端部分51がそれ以上にめり込むのを極力防止できるようにする上で好適だからである。
図4は、かかる構成を有する目串打込み用ビット1の前記保持軸部29を、前記エアハンマー2の前記保持部3に設けられている前記保持孔27に保持させた状態を示すものである。該保持部3の下側部分52には、該保持孔27を外側から囲むようにコイルバネ53が巻装されており、その下端部分は、該保持部3の下方に突出するU字状係合片部55とされている。そして前記円柱部39が、該U字状係合片部55を遊挿した状態にあり、該U字状係合片部55が前記鍔部37の下面56に当接して該鍔部37を下方から支持することにより、前記目串打込み用ビット1が前記保持部3から外れないように保持される如くなされている。
前記のように、保持部3内の前記ガイド孔19にはハンマー部材20が、上下方向で往復摺動可能に収容されており、エアコンプレッサーから圧搾空気が該ガイド孔19に供給されることにより、図5に示すように、該ハンマー部材20が下方に勢いよく移動して前記保持軸部29の上端21を下方に向けて打撃する。
前記目串収容孔33は円形状に形成されており、その径は、前記目串5の幅寸法のバラツキ(通常10〜15mm)を考慮して設定されている。本実施例においては図4に示すように、前記開放下端35の径を20mmに設定すると共に前記底面部36の径を18mmに設定している。前記目串5の上端側の部分32を前記目串収容孔33に収容する際、該目串収容孔33内への該上端側の部分32の収容は、該目串収容孔33が下向きの状態で行われる。換言すれば、該上端側の部分32が目視不能の状態で行われる。
かかることから、該目串5は、該目串収容孔33の内周面(以下、テーパ内周面ともいう)57に当たらないで収容されることもあるが、該上端側の部分32が該目串収容孔33の内周面57に当りながら収容されることも多い。このように内周面57に当りながら収容されるときは、該目串収容孔33が、前記のように、開放下端35から底面部36に向けて徐々に小径となるテーパ孔として構成されているため、図6(A)(B)に矢印で示すように、上部32aが該目串収容孔33の下端側33aに収容されてなる該上端側の部分32は、該テーパ孔のテーパ内周面57に案内されつつ徐々に収容されていく。その結果、目串5の上端14は、図6(A)(B)に一点鎖線で示すように、前記底面部36の中央側60に向けて自ずから誘導されることとなる。なお図6においては、目串5の幅が13mm程度に設定された場合が示されている。然して該上端側の部分32が、図6に一点鎖線で示すように前記目串収容孔33に収容された状態においては、目串5の厚さや幅にバラツキはあるが、該目串5の上端14が、該底面部36の中央側60に寄った状態で該底面部36に当接することになる。
図7(A)(B)は、目串5の上端側の部分32を前記目串収容孔33に収容する作業工程の他の例を説明するものである。同図に実線で示す上端側の部分32は、図6(A)に実線で示すと同様にして上部32aが該目串収容孔33の下端側33aに収容されたときの状態を示している。又、同図に一点鎖線で示す上端側の部分32は、これが該目串収容孔33に収容された状態を示している。そして図7(A)にあっては、目串幅が15mm程度と比較的大きく形成されており、図7(B)にあっては、目串幅が10mm程度と比較的小さく形成されている。これらの場合においても、該目串収容孔33の下端側33aに収容された状態にある該上端側の部分32は、図6におけると同様にして、前記テーパ孔のテーパ内周面57に案内されつつ徐々に収容されていく。その結果、目串5の上端14は、前記底面部36の中央側60に向けて自ずから誘導されることとなる。
図8は、前記芝生マット7を例えば法面61に敷設しこれを目串5で該法面61に固定する芝張り工を説明するものである。
該法面61に該芝生マット7を順次敷設し該芝生マット7を目串5で固定するのであるが、この固定は、法面61に敷設した該芝生マット7に複数本(例えば3本)の目串5を突き刺して行う。例えば図8に示すように、該芝生マット7に三角形の配置で3本の目串5,5,5を突き刺し、これらの目串5を該法面61に対して略直角を呈する立設状態とする。この目串5の立設は、図5に示すように、その下端部13を該芝生マット7に手で押し込んで行うことができる。
その後、夫々の目串5を、前記目串打込装置6を用いて打ち込む。この打ち込みに際しては、先ず図5に示すように、目串5の上端側の部分32を前記目串収容孔33に収容し、該目串5の上端14を前記底面部36に当接状態とする。該上端側の部分32が前記テーパ孔のテーパ内周面57に案内されて収容されるため、図6に一点鎖線で示すように、該目串5の上端14は前記底面部36の中央側60に寄った状態で該底面部36に当接する。
この状態で、該目串打込装置6にエアコンプレッサーから圧搾空気を供給し、図5に示すように、前記ハンマー部材20を下方に向けて勢い良く移動させて該ハンマー部材20で前記保持軸部29の上端21を打撃する。この打撃時の振動によって、前記目串5の前記上端側の部分32が前記テーパ内周面57に当たって跳ね返され易いため、目串5の幅によらず、該上端29は、前記中央側60に移動し易い。その結果、立設状態にある該目串5がその略軸線方向に打撃されることとなり、この打撃が繰り返されることによって、短時間の内に(例えば1〜2秒の間に)目串5は地中に円滑に打ち込まれていく。因みに、前記目串収容孔33がテーパ孔として形成されておらず、その開放下端35から底面部36に亘って同径に形成されているとした場合は、目串5が、その上端14が前記底面部36の端に片寄った状態で打ち込まれることが生じ易い。その結果、該目串5が、その軸線に対して傾斜した方向に打撃され易くなり、目串折損を招く恐れがある。
このようにして目串5を打ち込む際、前記円錐状ハンマー部40は一定の重量を有するため、これがハンマー作用を発揮する。そのため、前記ハンマー部材20が前記目串打込み用ビット1を打撃した際の打撃力を、より効果的に目串5に伝達でき、その結果、目串5をより迅速に打ち込むことができる。
このようにして目串5が地中に打ち込まれていく。図9は、前記当接下面47が前記葉の部分12の上面部63に当接した状態を示す。又図10(A)は、前記目串保持部31の下端部分51が、該当接下面47が該葉の部分12と前記茎の部分11の略半分程度の部分を圧縮状態にして該葉の部分12と該略半分程度の部分64にめり込んだ状態を示している。そして最終的には、図10(B)に示すように、前記目串保持部31の当接下面47が前記葉の部分12と前記茎の部分11にめり込んで該当接下面47が、圧縮された状態の葉の部分と茎の部分を介して、前記根の部分10の上面部54に当たった状態で、前記エアハンマー2による打撃を止める。この状態で、前記目串保持部31の前記上端62(下端43)が前記葉の部分12の上部分12aに存する。該上端62は、該葉の部分12の上面部63に若干沈んだ状態となっても構わず、該上面部63から若干突出した状態となっても構わない。前記したように、目串保持部31の上端62と下端66との間の長さ(上下方向の全長)が20mmに設定されており、又、前記葉の部分12と前記茎の部分11の厚さが夫々10mm程度であることから、該上端62を目印にして該上端62を前記葉の部分12の上部分12aに合致させれば、該当接下面47が前記根の部分10の上面部54に当接状態となったことを知ることができる。
前記目串5の打ち込みによって、該当接下面47を該根の部分10の上面部54に略当接した状態とすれば、図10(B)に示すように、前記目串5の前記押え突部16が前記根の部分10の上面部54に当接した状態となり、該目串5の上端14が前記茎の部分11の上部分11aに達した状態となり、或いは前記葉の部分11の下の部分12bに達した状態となる。これによって芝生マット7は、目串5の押え突部16で法面61に向けて押し付けられた状態で固定される。
目串5を地中に打ち込む際、最終的には図10(B)に示すように、前記目串保持部31の前記当接下面47が前記葉の部分12と前記茎の部分11にめり込んで該当接下面47が前記根の部分10の上面部54に当たった状態で、前記エアハンマー2による打撃を止める。該当接下面47が、前記根の部分10の上面部54に当たったことは、該当接下面47の幅が2.5mm程度と比較的大きく形成されていることと、該根の部分10は比較的固いことによって、該上面部54に当たったときの抵抗感により判別できる。併せて、前記上端62が前記葉の部分12の上部分12aに達したことを目視観察することによって、より確実に判別できる。これらによって、前記下端部分51の前記芝生マット7の上側の部分65へのめり込みが適切に行われたことを確認できる。
このようにして目串5を打ち込んだ後、前記目串打込装置6を持ち上げ、立設状態にある別の目串5の上端側の部分32を前記目串収容孔33に収容し、同様にして該目串5を打ち込む。これを繰り返すことによって目串5を順次打ち込むことができ、法面61に敷設した芝生マット7を該法面61に順次固定できることとなる。
このようにして目串5を打ち込むのであるが、打ち込まれる前の目串5は法面61等に寝かせた状態で置かれていたものである。この目串5を一本づつ取り上げ、図8に示すように芝生マット7に立設状態とし、その上端側の部分32を前記目串収容孔33に収容してエアハンマー2で打ち込んでいく。法面61に寝かせた状態にある目串5の表面(上端側の部分32等の表面)には砂やゴミ(砂等)が付着している。特に降雨時や降雨後においては、砂等の付着量が多い。しかしながら、このように上端側の部分32が汚れていることは、特許文献1に係る目串用打込装置aにおける場合とは異なり、エアハンマー2に対して何ら障害とはならない。
その理由は、砂等が付着している上端側の部分32が収容されるのは前記目串収容孔33なのであって、特許文献1に係る目串用打込装置におけるような、ハンマー杆を上下摺動させるための前記保持孔m(図11)に対してではない。本発明に係る目串打込装置6にあっては、特許文献1に係る目串用打込装置の前記保持孔mに相当する保持孔27に挿入されるのは前記保持軸部29なのであって目串5の上端側の部分32ではない。換言すれば前記上端側の部分32が収容されるのは、該保持孔27と完全に分離独立している前記目串収容孔33なのである。従って、該上端側の部分32に付着していた砂等が該保持孔27に入り込むことはなく、前記ハンマー部材20が摺動する前記ガイド孔19に砂等が入り込むことはない。
このようなことから、本発明に係る目串打込み用ビット1が装着されてなる前記目串打込装置6によるときは、前記ガイド孔19に砂等が入り込んで前記保持孔27や前記ハンマー部材20を摩耗させる等の問題を生じさせることがないため、目串5の打ち込みが繰り返されても前記保持孔27を掃除する等のエアハンマー2のメンテナンスはさほど必要でない。従って該目串打込装置6によるときは、エアハンマー2のメンテナンスのために打ち込み作業を日に何度も中断せざるを得ないといった、特許文献1に係る目串用打込装置におけるような不具合がなく、目串の打ち込み作業を継続して行うことができる。かかることから、目串の打ち込み作業の能率化と施工コストの低減を期し得ることとなる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記実施例においては、前記当接下面47の幅を、好適な幅として2.5mmに設定しているが、該幅は2〜5mmの範囲で設定することが可能である。該幅を5mmよりも大きくすると、前記下端部分51を前記芝生マット7の上側の部分65に円滑にめり込ませ難くなるために好ましくない。又、前記当接下面47の幅を2mmよりも小さくすると、該当接下面47が前記根の部分10にめり込み易くなり、目串5による芝生マット7の固定が不完全となり易いために好ましくない。
(2) 図11〜13は、前記と同様構成の目串保持部31と前記と同様構成の保持軸部29との間に、前記円錐状ハンマー部40に代えて円柱状ハンマー部40aを設けた場合を示している。該目串保持部31の有する円形状の目串収容孔33に目串5の上端側の部分32を収容させて該目串5を打撃して打ち込む作用は実施例1で説明したところと同様であるため、その具体的な説明は省略する。
(3) 前記目串打込み用ビット1においては、目串5の打ち込みをより迅速に行うことができるように前記目串保持部31と前記保持軸部29との間に、下端から上端に向けて細径となる前記円錐状ハンマー部40や前記円柱状ハンマー部40aを設けているが、該円錐状ハンマー部40や該円柱状ハンマー部40aは省略されることもある。
(4) 前記目串収容孔33を前記開放下端35から前記底面部36に向けて徐々に小径となるテーパ孔として構成する場合、そのテーパの勾配は、前記目串5の上端側の部分32を該開放下端35から該底面部36に向けて収容するにつれて、目串5の上端14を該底面部36の中央側に向けて移動させることができるように設定される。前記実施例1における場合よりも、例えば前記底面部36の径を稍小さくする等して該勾配を大きくすることもある。
(5) 前記目串収容孔33の軸線と略直交する水平面状を呈する前記底面部36は、該底面部の中央に向けて若干湾曲する状態に凹む湾曲面状に形成されてもよく、又、若干粗な面として構成されてもよい。
(6) 本発明に係る目串打込装置6は、前記のように芝生マット7を地面(平坦面や傾斜面等)に敷設するための目串5の打込みに用いることができるほか、屋外で使用されるネット状物やシート状物を目串5を用いて地面に固定する場合において、該目串5の打込みに用いることもできる。
(7) 本発明に係る目串打込装置6は、前記エアハンマー2に代えて、ハンディタイプの電動ハンマーを用いて構成することもできる。この場合は、該電動ハンマーの保持部に前記目串打込み用ビット1の前記保持軸部29を保持させて構成する。
1 目串打込み用ビット
2 エアハンマー
3 保持部
5 目串
6 目串打込装置
7 芝生マット
9 地面
10 根の部分
11 茎の部分
12 葉の部分
12a 上部分
14 上端
16 押え突部
17 シリンダ
19 ガイド孔
20 ハンマー部材
29 保持軸部
31 目串保持部
32 上端側の部分
33 目串収容孔
35 開放下端
36 底面部
37 鍔部
39 円柱部
40 円錐状ハンマー部
47 当接下面
54 上面部
57 テーパ内周面
60 中央側
61 法面
62 上端
63 上面部

Claims (10)

  1. ハンディタイプのエアハンマーに保持される目串打込み用ビットであって、上下全長に亘る軸線が一直線状を呈しており、
    上下方向で往復摺動するハンマー部材を具えたエアハンマーの保持部に保持された状態で該ハンマー部材によって打撃される保持軸部を上端部分に具えると共に、前記軸線と直交する平坦な円環状の当接下面を下端に具える円筒状の目串保持部を下端部分に具えており、該目串保持部は、目串の上端側の部分を収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔が、その軸線を前記軸線と共通にして設けられており、該目串収容孔は、その開放下端からその底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、該テーパ孔は、挿入された前記目串の上端側の部分を案内して該目串の上端を前記底面部の中央側に向けて誘導するためのテーパ内周面を具えており、該底面部は、前記軸線と略直交する平坦面状に形成されていることを特徴とする目串打込み用ビット。
  2. ハンディタイプの電動ハンマーに保持される目串打込み用ビットであって、上下全長に亘る軸線が一直線状を呈しており、
    上下方向で往復摺動するハンマー部材を具えた電動ハンマーの保持部に保持された状態で該ハンマー部材によって打撃される保持軸部を上端部分に具えると共に、前記軸線と直交する平坦な円環状の当接下面を下端に具える円筒状の目串保持部を下端部分に具えており、該目串保持部は、目串の上端側の部分を収容させるための、下端開放で有底の円形状の目串収容孔が、その軸線を前記軸線と共通にして設けられており、該目串収容孔は、その開放下端からその底面部に向けて徐々に小径となるテーパ孔として形成され、該テーパ孔は、挿入された前記目串の上端側の部分を案内して該目串の上端を前記底面部の中央側に向けて誘導するためのテーパ内周面を具えており、該底面部は、前記軸線と略直交する平坦面状に形成されていることを特徴とする目串打込み用ビット。
  3. 前記目串保持部と前記保持軸部との間に、下端から上端に向けて細径となる円錐状ハンマー部が設けられており、該円錐状ハンマー部の下端は、円筒状を呈する前記目串保持部の上端に連なっていることを特徴とする請求項1記載の目串打込み用ビット。
  4. 前記目串保持部と前記保持軸部との間に、下端から上端に向けて細径となる円錐状ハンマー部が設けられており、該円錐状ハンマー部の下端は、円筒状を呈する前記目串保持部の上端に連なっていることを特徴とする請求項2記載の目串打込み用ビット。
  5. 前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、前記当接下面が、該芝生マットの該根の部分の上面部に当接した状態で、前記目串収容孔に収容されている前記上端側の部分の上端が前記茎の部分の上部分に存し、且つこの状態で、前記目串保持部の上端が該芝生マットの前記葉の部分の上部分に存するようになされていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の目串打込み用ビット。
  6. 前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、円筒状を呈する前記目串保持部は、その外径が25mmに、その上下長さが20mmに設定されると共に、円形状を呈する前記目串収容孔は、その開放下端の径が20mmに、その底面部の径が18mmに、その深さが10mmに設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の目串打込み用ビット。
  7. 請求項1又は3記載の目串打込み用ビットの前記保持軸部を前記エアハンマーの保持部に保持させてなることを特徴とする目串打込装置。
  8. 請求項2又は4記載の目串打込み用ビットの前記保持軸部を前記電動ハンマーの保持部に保持させてなることを特徴とする目串打込装置。
  9. 前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれるものである場合、前記当接下面が該根の部分の上面部に当接した状態で、前記目串収容孔に収容されている前記上端側の部分の上端が前記茎の部分の上部分に存し、且つこの状態で、前記目串保持部の上端が該芝生マットの前記葉の部分の上部分に存するようになされていることを特徴とする請求項7又は8記載の目串打込装置。
  10. 前記目串が、下側の根の部分と中間の茎部分と上側の葉の部分を具える芝生マットを貫通して地中に打ち込まれて地面に固定されるものである場合、円筒状を呈する前記目串保持部は、その外径が25mmに、その上下長さが20mmに設定されると共に、円形状を呈する前記目串収容孔は、その開放下端の径が20mmに、その底面部の径が18mmに、その深さが10mmに設定されていることを特徴とする請求項7又は8記載の目串打込装置。
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