JP5951126B2 - 連続創成式歯車研削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、連続創成式歯車研削において、ビトリファイド砥石と水溶性研削液とを用いて、高精度の歯車を製造可能とする技術に関するものである。
特許文献1に示されるように、高精度の歯車を研削するに際して、ねじ状の研削砥石をその軸心まわりに回転させつつ軸心方向へ送りながら、歯車素材の軸心に平行な方向へ研削送りを行なうとともにその歯車素材を軸心まわりに順次回転させることで、砥粒が当たる位置を変化させて歯車の研削加工を行う連続創成式歯車研削が、提案されている。
この連続創成式歯車研削では、ねじ状の研削砥石と歯車素材との間の研削点に浸透し易く、研削砥石表面から切粉を除去する洗浄性に優れた不水溶性研削液が専ら採用されている。この不水溶性研削液は、研削点に浸透し易くするために連続創成式歯車研削ではたとえば動粘度で10m2 /sec(40℃)以下の低粘度のものが推奨されている。しかし、このような不水溶性研削液に含まれる低粘度の鉱油は引火性が高く、特に研削点や切粉が高温となる研削条件下では引火のおそれが考えられる。このため、連続創成式歯車研削に用いる研削液は、不水溶性研削液から水溶性研削液へ切り換えることが望まれていた。
特許第4202306号公報
一般には、水溶性研削液は不水溶性研削液に比較して切粉の分散性が低いという性質と、研削点への浸透性が低いという性質とがあり、切粉が凝集して研削砥石の表面に目詰まりが発生したり、それに起因する研削焼けが発生するという傾向があるが、それだけではなく、不水溶性研削液から水溶性研削液へ切り換えるための困難性について、以下に示すように、連続創成式歯車研削における特有の事情があった。
第1に、上記連続創成式歯車研削では、通常の研削に比較して、ねじ状の研削砥石に対するワークの接触円弧長さが長く、長い切粉が発生する傾向があることである。このため、研削液を水溶性とすると、電荷の関係から切粉が凝集するとからまり易くなり、加えて、切粉と水溶性研削液とのなじみは一般的によくなく、空気を巻き込み易いため、からみあった切粉が綿状の大きな切粉の塊になり易い。この綿状の切粉が研削焼けが発生したり歯車精度が低下し、不水溶性研削液から水溶性研削液へ切り換えることを困難にしていた。第2に、連続創成式歯車研削で行なわれるドレッシングの結果、鋭い切れ刃の再生は期待できず、ドレッシング直後のねじ状研削砥石の表面に露出する砥粒は目つぶれ気味となる特性があるため、これが研削焼けの他の原因となり、不水溶性研削液から水溶性研削液へ切り換えることを困難としていた。
連続創成式歯車研削では、螺旋溝を形成したねじ状の研削砥石を用い、その螺旋溝に歯車素材の歯形をかみ合わせて同期回転させることにより研削を行なうが、歯形圧力角を修正するためには、ねじ状研削砥石の砥石圧力角を修正しなければならず、ねじ状研削砥石の砥石圧力角の修正はロータリドレッシング装置によりねじ状研削砥石の歯形形状をドレッシングにより整形する。このドレッシングは、ねじ状研削砥石の歯形形状の修正だけでなく、表面の砥粒の切れ刃を再生させて切れ味を向上させる。しかし、一般的なロータリドレッシングでは、たとえば円筒研削の場合では、ダウンドレス方向で研削砥石と円板状ロータリドレッサとの周速度比(ロータリドレッサの周速/研削砥石の周速)は1であるときに最も砥粒の切れ刃が再生して切れ味が向上し、1から離れるにしたがって切れ味が低下することが知られているが、連続創成式歯車研削では、円板状のロータリドレッサの送り速度を早くできないという機構的な理由およびねじ状研削砥石の圧力角の修正に主眼があるという理由により同じダウンドレス方向であっても周速度比が10〜20が一般的である。このため、連続創成式歯車研削でのドレッシングは、鋭い切れ刃の再生というよりは、ねじ状研削砥石の表面の砥粒は目が潰れた磨滅面積の大きい砥石面となることが避けられないからである。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、連続創成式歯車研削において、従来不向きとされていた水溶性研削液を用いて、不水溶性研削液に劣らない歯車の研削加工性が得られる連続創成式歯車研削方法を提供することにある。
本発明者等は、上記事情を背景とし、連続創成式歯車研削のドレッシングでは、前述のように研削砥石と円板状ロータリドレッサとの周速度比が大きいために砥粒の磨滅面積が大きくされて鋭い切れ刃の再生は期待できず、ドレッシング直後のねじ状研削砥石の表面に露出する砥粒は目つぶれ気味となる特性があることを前提として種々研究を重ねた結果、砥粒の粒度を粗くすると切れ味が向上するという従来の常識に反して従来よりも砥粒を細かくすると、切粉の長さが短くなって排出性が高くなり、切粉が研削砥石の表面のチップポケットに目詰まり難くなって、研削焼けが好適に改善されるという、意外な事実を見いだした。すなわち、従来の連続創生式歯車研削では、たとえば、歯車のモジュールが1.5〜4であれば粒度がF120、歯車のモジュールが2.75−6であれば粒度がF90、歯車のモジュールが6以上であれば粒度がF80というように、歯車のモジュールに応じてF80〜F120の砥粒を用いることが常識的であったが、連続創成式歯車研削に用いる研削砥石の砥粒の粒度をF120〜F180とすると、切粉の長さが短くなって排出性が高くなり、加えて研削焼けが改善されるという点を、見いだした。
また、研削切粉はそれ自体がカールしており、絡みやすい形状をしているので、切粉長さを短くするだけでは依然として絡みやすく、不水溶性研削液より切粉の分散性が劣る水溶性研削液ではその傾向が顕著である。研削切粉の大きさは研削条件によって変化し、潤滑性の違いによっても切粉形状が異なる。そのため、水溶性研削液を用いて切粉を砥石から速やかに排出させるための性能を引き出すためには、不水溶性件研削液に近い潤滑性と切粉の分散性を付与した水溶性研削液を用いる必要があり、界面活性剤の使用と極圧添加剤の使用により油剤面(研削液)からの改善を付与できることも発見した。本発明はこの知見に基づいて為されたものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、(a)ねじ状の砥石をその軸心まわりに回転させつつ軸心方向へ送りながら、歯車素材の軸心に平行な方向へ研削送りを行なうとともに該歯車素材を軸心まわりに順次回転させることで、水溶性研削液の存在下で常に砥粒の当たる位置を変化させて歯車の研削加工を行う連続創成式歯車研削方法であって、(b)前記砥石は、気孔が砥粒の間に形成された状態で該砥粒がビトリファイドボンドにより結合されたビトリファイド砥石であり、(c)前記砥粒の粒度は、F120〜F180であることを特徴とする。
本発明の連続創成式歯車研削方法によれば、気孔が砥粒の間に形成された状態でその砥粒がビトリファイドボンドにより結合されたビトリファイド砥石であって、その砥粒の粒度はF120〜F180であることから、ねじ状の研削砥石に対するワークの接触円弧長さが長く、長い切粉が発生する傾向がある連続創成式歯車研削において、その切粉の長さが短縮されるので、切粉の排出性が高くなって切粉が研削砥石の表面のチップポケットに目詰まり難くなり、研削焼けが好適に改善される。このため、連続創成式歯車研削において水溶性研削液を用いても、不水溶性研削液に劣らない歯車の研削加工性が得られる。
ここで、好適には、前記ビトリファイド砥石は、40〜44体積%の砥粒体積率、より好ましくは42〜44体積%の砥粒体積率を備える高気孔率のビトリファイド砥石である。これにより、F120〜F180という比較的細かな粒度の砥粒を用いるという条件下で、研削能率が維持されながら、砥石の研削抵抗の増加が防止される。砥粒体積率が40体積%を下まわると砥石形状の維持および均質な砥石構造を得ることが難しい。反対に、砥粒体積率が44体積%を越えると研削抵抗が高くなって焼けが発生し易くなる。
また、好適には、前記ビトリファイド砥石は、砥石断面における複数箇所の単位面積当たりの前記砥粒を含む固形物の割合である砥粒面積率の度数分布図において、砥粒面積率度数の標準偏差を砥粒面積率度数の平均値で除算した変動係数が17%以下の均質性を備える。また、これにより、高い均質性を有し、砥石の局所的な目詰まりおよび目つぶれと脱落、および被削材の焼けが好適に抑制される高気孔率のビトリファイド砥石が得られる。
また、好適には、前記砥粒は、A系(アルミナ系)の多結晶砥粒である。このようにすれば、歯車の歯面である研削加工面の粗さが小さくなり、歯車の加工品質が高められる。
また、好適には、前記水溶性研削液は、ポリアルキレングリコール類および非イオン界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種、極圧添加剤から成る群から選ばれた少なくとも1種を金属加工液組成物中に含み、使用時の濃度が2.5質量%以上となるように水に希釈して使用するものである。好適には、5〜20質量%水溶液である。金属加工液組成物が2.5質量%を下まわる場合は、効果を得ることが困難となる。金属加工液組成物が20質量%を上まわる場合はその効果が飽和する。
また、好適には、前記金属加工液組成物は、0.5〜20質量%の界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類を含む。さらに好適には、2〜15質量%の界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類が含まれる。この界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、0.5質量%を下回るとその効果の発現が難しくなる。この界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、20質量%以下であれば他の成分の適切な配合量を確保して潤滑性を確保できるが、20質量%を越えると、そのような配合量を確保することが困難となり、潤滑性を得ることが困難となる。
また、好適には、前記界面活性剤は、例えば多価アルコール型、エステル型、エステル・エーテル型などエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが付加された非イオン界面活性剤であればよく、ポリアルキレングリコールを他の疎水性分子に結合した界面活性剤であるポリエーテル類でも同様の効果が得られる。たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックポリマー、ポリオキシフェニールエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が、好適に用いられる。
また、好適には、前記金属加工液組成物は、5〜50質量%の極圧添加剤を含む。この硫黄系極圧添加剤は、5質量%未満ではその効果が発現し難しい。また、50質量%以下であれば、他の成分の適切な配合量を確保し、洗浄性を始めとした他の性能を確保することができるが、50質量%を越えるとそのような配合量を確保することが困難となり、洗浄性などが得られなくなる。
また、好適には、前記金属加工液組成物に含まれる極圧添加剤としては、硫化鉱油、硫化油脂、硫化エステル、ポリスルフィドなどの硫黄系極圧添加剤が用いられる。
発明の一実施例の連続創成式歯車研削盤の構成の要部を説明する斜視図である。 図1の連続創成式歯車研削盤において行なわれる連続創成式歯車研削を、ビトリファイド砥石および歯車素材を用いて説明する斜視図である。 図2のビトリファイド砥石の製造工程を説明する工程図である。 ビトリファイド砥石の均質性を評価する評価方法を説明する工程図である。 図4の度数分布図算出工程において、ビトリファイド砥石の断面画像の分割画像(単位面積)を設定する方法を説明する図である。 図5の断面画像をそれぞれ2値化したものから得られた度数分布図を示している。 連続創成式歯車研削加工試験のために、図3の工程に従って作成された実施例1〜実施例3および比較例1の組織と、それを用いて行なった研削試験における焼け評価を示す図表である。 図3の工程に従って作成された実施例1〜実施例3および比較例1を用いて行なった連続創成式歯車研削加工試験における砥石軸負荷を相対的に示す図表である。 図7の実施例1の試験砥石を用いて連続創成式歯車研削加工試験を行なったときの研削加工精度を説明する図である。 図3の工程に従って作成されたビトリファイド砥石を用いて図2に示す連続創成歯車研削に用いた種々の組成を有する水溶性研削液の試料No.1〜No.8と、その試料No.1〜No.8を用いて行なった切粉の分散性評価とを示す図表である。 図10と同様に、種々の組成を有する水溶性研削液の試料No.9〜No.16 と、その試料No.9〜No.16 を用いて行なった切粉の分散性評価とを示す図表である。 図10と同様に、種々の組成を有する水溶性研削液の試料No.17 〜No.24 と、その試料No.17 〜No.24 を用いて行なった切粉の分散性評価とを示す図表である。 種々の組成を有する水溶性研削液の試料No.25 〜No.30 と、その試料No.25 〜No.30 を用いて行なった潤滑性評価とを示す図表である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、所謂シフト研削と称される連続創成式歯車研削を水溶性研削液GF(図2参照)を用いて行なう連続創成式歯車研削盤10の一例の要部構成を説明する斜視図である。連続創成式歯車研削盤10は、歯車素材BLに形成する外周歯と同じ断面形状を有する歯が螺旋状に連ねられたねじ状の高気孔率で多孔質のビトリファイド砥石12を、たとえば水平方向のY軸に平行な軸心Cyまわりに回転可能に、そのY軸に平行な軸心Cy方向すなわちシフト方向Sに歯車素材BLに対して相対移動可能に、Y軸に直交するZ軸方向に平行なアキシャル送り方向に歯車素材BLに対して相対移動可能に、且つ、Y軸およびZ軸に直交するX軸方向に平行な切込み方向に歯車素材BLに対して相対移動可能に備えている。また、連続創成式歯車研削盤10は、Z軸に平行な軸心Czまわりに回転可能に歯車素材BLを保持している。
具体的には、連続創成式歯車研削盤10は、基台14上に固定されたX軸方向案内部材16によりX軸方向に案内され、X軸位置決めモータ18によりX軸方向に位置決めされるX軸テーブル20と、基台14から立設された支持壁22に固定されたZ軸方向案内部材24によりZ軸方向に案内され、Z軸位置決めモータ26によりZ軸方向に位置決めされるZ軸テーブル28と、Z軸テーブル28に形成されたY軸方向案内溝30によりY軸方向に案内され、Y軸位置決めモータ32によりY軸方向に位置決めされるY軸テーブル34と、上記X軸テーブル20上に固設されて歯車素材BLを回転可能に支持し、歯車素材BLをその軸心Czまわりに回転駆動するワーク駆動モータ36を有するワーク回転駆動装置38と、上記Y軸テーブル34上に固設されてビトリファイド砥石12を回転可能に支持し、ビトリファイド砥石12をその軸心Cyまわりに回転駆動する砥石駆動モータ40を有する砥石回転駆動装置42とを、備えている。
図2に詳しく示すように、連続創成式歯車研削盤10は、ねじ状の高気孔率で多孔質のビトリファイド砥石12を用いて、歯車素材BLの外周面に連続創成式歯車研削を施す。すなわち、連続創成式歯車研削盤10は、予め記憶されたプログラムに従ってX軸位置決めモータ18、Z軸位置決めモータ26、Y軸位置決めモータ32によりX軸テーブル20、Z軸テーブル28、Y軸テーブル34を駆動することにより、ビトリファイド砥石12を軸心Cyまわりに回転させつつ軸心Cy方向すなわちシフト方向Sへ送りながら、ワークである歯車素材BLの軸心Czに平行なZ軸方向すなわちアキシャル方向へ所定の研削ストロークSTで往復研削送りを行ないつつ、それに同期して歯車素材BLをその軸心Czまわりに順次回転させることで、クーラントノズル50から幅広く供給される水溶性研削液GFの存在下で、常に新しい研削面すなわち常に新しい砥粒で歯車素材BLの外周面に斜歯或いは直歯の研削加工を行うようにして、ビトリファイド砥石12の砥石磨耗を抑制し、安定した精度且つ高い加工能率で、歯車素材BLの外周面に連続創成式歯車研削を施す。
ビトリファイド砥石12は、熔融アルミナ質砥粒(アランダム)等の比較的細かな一般砥粒がガラス質のビトリファイドボンドにより結合されて成る、多孔質のビトリファイド砥石組織を備えている。このビトリファイド砥石12は、後述するように、45体積%以下の砥粒率を有する高気孔率のビトリファイド砥石である。
上記砥粒は、JISR6001或いはISO8486−1のマクログリッでたとえばF120〜F180の粒度、すなわち80μm〜125μm程度の平均砥粒径を有するものであり、たとえば40〜44体積%の割合で上記多孔質のビトリファイド砥石組織を構成している。また、ビトリファイドボンドは、たとえば7〜12体積%の割合で上記多孔質のビトリファイド砥石組織を構成している。そして、残部の気孔は、たとえば47〜50体積%の割合で上記多孔質のビトリファイド砥石組織内に形成されている。
ビトリファイドボンドは、たとえばよく知られた珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス或いは結晶化ガラスから構成される。上記ビトリファイドボンドとして好ましいガラス組成は、たとえば、SiO2 :40〜70重量%、Al2 3 :10〜20重量%、B2 3 :0〜20重量%、RO(アルカリ土類金属):20〜10重量%、R2 O:2〜10重量%である。
図3は、ビトリファイド砥石12の製造工程を説明する工程図である。図3において、先ず、原料調合撹拌工程P1では、ビトリファイド砥石12の砥石原料が用意される。たとえば、F120〜F180(平均粒径Dが80〜125μm)の粒度を有し、アルミナ砥粒として知られるAl2 3 系などの一般砥粒と、ZrO2 −B2 3 系、B2 3 −Al2 3 −SiO2 系、R2 O−Al2 3 −SiO2 系などのガラス質のビトリファイドボンド(無機結合剤)と、成形時においてある程度の相互粘結力を発生させるためのデキストリン、カルボキシルメチルセルローズなどの成形用有機バインダー(粘結剤或いは糊)と、平均粒径Pが砥粒の平均粒径Dの等倍よりも小さい径を有する気孔形成材とを、予め設定された割合で秤量して、それぞれ混合し、砥石原料を用意する。表1は、原料調合撹拌工程P1における砥石原料の調合割合の一例を示している。
[表1]
原材料名 割合
アルミナ砥粒(平均粒径125μm) 40容量%
気孔形成材 10容量%
ビトリファイドボンド 14容量%
6容量%
上記気孔形成材は、後述の焼成工程P4における焼成処理後にビトリファイド砥石組織内で実質的に気孔(空間)を人工的或いは積極的に形成させる材質、たとえば中空或いは中実のナフタリン、DMT、アルミナバルーン(アルミナ中空体)、胡桃の粉体、ポリスチレン、架橋アクリルなどである。
成形工程P2では、所定の成形金型の成形キャビティー内に上記混合された砥石原料を充填し、プレス装置でその砥石原料を加圧することにより、図2に示すビトリファイド砥石12と同様の形状の成形体を成形する。次いで、成形体を乾燥する乾燥工程P3を経て、焼成工程P4では、上記成形体をたとえば900〜1050℃の温度で焼成することにより、図2に示すビトリファイド砥石12が得られる。そして、仕上げ工程P5において寸法仕上げが行なわれ、検査工程P6において製品検査が行なわれる。
図4は、評価用コンピュータによるビトリファイド砥石12の組織における均質性を砥粒面積率の度数分布により評価する方法を説明する工程図である。図4において、断面撮像工程P11では、ビトリファイド砥石12の断面が、顕微鏡を通して拡大された状態で撮像された画像が入力される。次いで、画像処理工程P12では、断面撮像工程P11で得られた顕微鏡写真にコンピュータによる画像処理を用いて、その所定の焦点深度位置での画像を2値化処理することにより、図5の左側に示す白黒の断面画像が生成される。この断面画像においては、黒色部分は空間すなわち気孔を示し、白色部分は固形物たとえば砥粒とビトリファイドボンドを示している。続く度数分布図算出工程P13では、上記断面画像を、1辺がたとえば300〜600(μm)である枡目で分割する。続いて、図5の右側に示すような分割領域毎に、白色部分の固形物の面積割合(砥粒面積率)Sg(%)が算出され、その面積割合Sgの大きさを横軸とし、分割領域の累計数を縦軸とする度数分布図が、図6に示すように作成される。そして、変動係数算出工程P14では、作成された上記度数分布図に示される砥粒面積率の度数分布からその砥粒面積率度数の標準偏差σおよび平均値が算出される。この標準偏差σを平均値で除算してパーセント表示したものが変動係数であり、その変動係数が小さいほど、ビトリファイド砥石組織の均質性を評価する評価値が高くされる。なお、上記分割領域の桝目の一辺が300μmより小さいと、F120では1つの桝目内に砥粒が5個以下となる可能性があり、600μmを越えると、F150より細かくなると、1つの桝目内に30個以上の砥粒が入り込んで標準偏差σが必要以上に小さくなってばらつきを正確に評価できなくなる。精度の高い度数分布図の作成のために断面画像は100以上の分割数が必要であり、より好ましくは200以上の分割が望ましい。
以下において、本発明者等が行なった実験例を説明する。まず、図7の実施例1、2、3と比較例1に示す試験砥石を、前述の図3に示すように作成した。図7に示す実施例1、2、3と比較例1とは、外径300mm×内径125mm×長さ(厚み)150mm、螺旋溝が5条のねじ状の研削砥石であって、アルミナ砥粒MA/SN、結合度H、組織10を有し、図6に示される度数分布図の変動係数が17%以下であるビトリファイド砥石である点で、共通している。しかし、比較例1の砥粒の粒度がF80であるのに対して、実施例1、2、3の砥粒がF120、F150、F180である点で、相違している。本発明者等は、図7に示されるように、砥粒の粒度を細かくすることで、変動係数が小さくなることを発見した。1粒あたりの磨滅面積を小さくできる上、その発生頻度も均質にできる。次いで、それら実施例1、2、3と比較例1の試験砥石を用いて、以下に示す試験条件で連続創成歯車研削を実施した。
(連続創成歯車研削試験条件)
・研削液:水溶性研削液(試料No.7)
・ワーク
モジュール 圧力角 歯数 材料 硬さ
2.4 17.5 53 SCM420 58(HRC )
・連続創成歯車研削盤:三菱重工業株式会社製 ZE−24B型
・加工条件
粗研削 仕上げ研削
研削液供給量 200L/min 200L/min
加工方向 クライム コンベ
砥石回転数 (min-1 ) 3300 3500
切込量 (mm) 0.25 0.05
アキシャル送り(mm/rev) 0.70 0.30
ドレスインターバル(個/ドレス) 40 40
図7は、上記研削試験結果の焼けの評価も示している。上記実施例1、2、3の試験砥石では、40個/ドレスの連続研削において焼けの発生がなかったが、比較例1の試験砥石では、16個目に焼けが発生した。図8は、上記研削試験結果の砥石軸負荷を示している。この砥石軸負荷は、切れ味に対応するものであって砥石軸の駆動電力KW(定格電力に対する%割合で示す)であるが、比較例1を100とした場合の相対値を示している。図8によれば、比較例1の試験砥石に対して、実施例1、2、3の試験砥石では、8〜12%程度負荷が低くなり、切れ味が向上している。図9は、実施例1の試験砥石による40カットまでの加工精度の変化を示している。歯形圧力角誤差、歯形バイヤス、歯形丸み、歯すじ角度誤差、クラウニングにおいて、それぞれ十分に規格内の数値が得られ、高精度の歯研加工が得られた。
前記水溶性研削液GFは、金属加工液組成物の2.5質量%以上の水溶液である。この金属加工液組成物は、砥石表面の洗浄性を高めてビトリファイド砥石の研削面の溶着を防止するための界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類、および砥石表面の潤滑性を高めて砥石磨耗を低減させるための極圧添加剤を含むものであり、たとえば後述の図10に示す金属加工液組成物の試料No. 5 が上記研削加工試験に用いられている。上記界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、好適には、前記界面活性剤は、例えば多価アルコール型、エステル型、エステル・エーテル型などエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが付加された非イオン界面活性剤であればよく、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックポリマー、ポリオキシフェニールエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールを他の疎水性分子に結合した界面活性剤であるポリエーテル類が、好適に用いられる。また、上記極圧添加剤は、好適には硫黄系、たとえば、硫化鉱油、硫化油脂、硫化エステル、ポリスルフィドなどの硫黄系極圧添加剤が用いられる。
以下に、本発明者等が行なった、上記金属加工液組成物に含まれる界面活性剤および極圧添加剤の含有率とその金属加工液組成物水溶液の分散性との関係を評価する評価試験を説明する。先ず、図10〜図12に示す金属加工液組成物の試料No.1〜No.24 を作成した。試料No.1、試料No.9および試料No.17 には、31質量%の濃度の鉱物油および/またはエステル化合物が含まれるが、界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類が含まれてない。試料No.2〜No.8には、30.8質量%〜6質量%の濃度の鉱物油および/またはエステル化合物と、0.2質量%〜25質量%の濃度のポリオキシエチレンアルキルエーテル型界面活性剤とが含まれている。試料No.10 〜No.16 には、30.8質量%〜6質量%の濃度の鉱物油および/またはエステル化合物と、0.2質量%〜25質量%の濃度のポリオキシエチレンフェニルエーテル型界面活性剤とが含まれている。試料No.18 〜No.24 には、30.8質量%〜6質量%の濃度の鉱物油および/またはエステル化合物と、0.2質量%〜25質量%の濃度のポリオキシプロピレングリコール型界面活性剤とが含まれている。次に、上記各金属加工液組成物の5質量%水溶液(水溶性研削液)を100ml共栓付メスシリンダ内に採り、0.3gの研削切粉を添加して上下に軽く振とうし、1時間放置して切粉を試料液になじませる。次いで、上下に振とうして静置し、約1分後の切粉の分散状態を目視で観察する。分散状態は、×(切粉が分散せずに沈降、浮上および壁面に付着し、液が比較的透明)、△(切粉が沈降および浮上するがやや分散)、○(切粉が分散して液が不透明)の3段階で評価した。
図10〜図12に示すように、試料No.1、試料No.2、試料No.9、試料No.10 、試料No.17 、試料No.18 の5質量%水溶液は、切粉の分散性が低いが、試料No.3〜No.8、試料No.11 〜No.16 および試料No.19 〜No.24 は良好な分散性が得られた。すなわち、界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類の含有量が金属加工液組成物の0.5質量%〜20質量%の範囲においてその金属加工液組成物の5質量%水溶液である水溶性研削液の良好な分散性が得られた。金属加工液組成物に含まれる界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、金属加工液組成物中に0.5〜20質量%含まれ、さらに好適には2〜15質量%含まれる。この界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、0.5質量%を下回るとその効果の発現が難しく、20質量%以下であれば他の成分の適切な配合量を確保して潤滑性を確保できるが、20質量%を越えると、そのような配合量を確保することが困難となり、潤滑性などの他の性能を得ることが困難となる。
次に、本発明者等は、極圧添加剤の濃度が異なる複数種類の金属加工液組成物につき、その20質量%水溶液を用いて、以下の付着滑り試験条件で砥石の摩擦磨耗試験および付着滑り試験を行うために、先ず、図13の表に示す金属加工液組成物の試料No.25 〜No.30 を作成した。試料No.25 〜No.30 には、51質量%〜0質量%の6段階の濃度の鉱物油および/またはエステル化合物が含まれるが、試料No.25 には極圧添加剤、および非イオン界面活性剤またはポリアルキレングリコール類が含まれてない。試料No.26 〜No.30 には、0質量%〜50質量%の5段階の濃度の硫黄系極圧添加剤が含まれている。
(付着滑り試験条件)
試験機:神鋼造機株式会社製の付着滑り試験機
試験鋼:SPCC−SB
試験鋼球:SUJ−2 (球径:3/16インチ)
負荷:4kg
摺動速度:4mm/s
次に、各試料の20質量%水溶液(水溶性研削液)を用いて、上記付着滑り試験条件下で一対の試験片を一定の荷重と速度の下で摺動させ、このときの摩擦力を歪ゲージで測定し、摩擦係数を求めた。この摩擦係数が小さい程、水溶性研削液の潤滑性が高く、焼け防止効果が高いと評価される。
図13の表に示すように、試料No.25 、試料No.26 の20質量%水溶液(水溶性研削液)は、摩擦係数が高くて潤滑性が低いが、試料No.27 〜No.30 の20質量%水溶液(水溶性研削液)は、摩擦係数が低く、高い潤滑性が得られた。すなわち、極圧添加剤の含有量が金属加工液組成物の5質量%〜50質量%の範囲においてその金属加工液組成物の20質量%水溶液(水溶性研削液)では良好な潤滑性が得られた。金属加工液組成物に含まれる極圧添加剤は、5質量%未満ではその効果が発現し難しく、50質量%以下であれば、他の成分の適切な配合量を確保し、洗浄性を始めとした他の性能を確保することができるが、50質量%を越えるとそのような配合量を確保することが困難となり、洗浄性などが得られなくなる。
上述のように、本実施例の連続創成式歯車研削方法によれば、気孔が砥粒の間に形成された状態でその砥粒がビトリファイドボンドにより結合されたビトリファイド砥石12であって、その砥粒の粒度はF120〜F180であることから、ねじ状の研削砥石12に対する歯車素材(ワーク)BLの接触円弧が長く、長い切粉が発生する傾向がある連続創成式歯車研削において、その切粉の長さが短縮されるので、切粉の排出性が高くなって切粉がビトリファイド砥石12の表面のチップポケットに目詰まり難くなり、研削焼けが好適に改善される。このため、連続創成式歯車研削において水溶性研削液GFを用いても、不水溶性研削液に劣らない歯車の研削加工性が得られる。
また、本実施例のビトリファイド砥石12は、38〜44体積%の砥粒体積率、より好ましくは38〜42体積%の砥粒体積率を備える高気孔率のビトリファイド砥石であるので、F120〜F180という比較的細かな粒度の砥粒を用いるという条件下で、砥粒面積率が適切な値に維持されるので、研削能率が維持されながら、砥石の研削抵抗の増加が防止され、局所的な目詰まりおよび目つぶれと脱落、および被削材の焼けが好適に抑制される高気孔率のビトリファイド砥石が得られる。砥粒体積率が38体積%を下まわると研削能率が低くなり、砥粒体積率が44体積%を越えると研削抵抗が高くなって焼けが発生し易くなる。
また、本実施例のビトリファイド砥石12は、砥石断面における複数箇所の単位面積当たりの前記砥粒を含む固形物の割合である砥粒面積率の度数分布図において、その砥粒面積率の標準偏差をその砥粒面積率の平均値で除算した変動係数が17以下の値を有する均質性を備える。これにより、高い均質性を有し、砥石の局所的な目詰まりおよび目つぶれと脱落、および被削材の焼けが好適に抑制される高気孔率のビトリファイド砥石が得られる。
また、本実施例のビトリファイド砥石12に含まれる砥粒は、A系(アルミナ系)の多結晶砥粒であるので、歯車の歯面である研削加工面の粗さが小さくなり、歯車の加工品質が高められる。
また、本実施例の水溶性研削液GFは、非イオン界面活性剤またはポリアルキレングリコール類、および極圧添加剤を含む金属加工液組成物(水で希釈する前の「原液」、以下特に明記しない場合は同様)が、2.5質量%以上となるように水に希釈されたものである。好適には、2.5〜20質量%水溶液である。水溶性研削液GFはこのように希釈されるので、原液の取り扱いが容易となる。金属加工液組成物が2.5質量%を下まわる場合は、効果を得ることが困難となる。金属加工液組成物が20質量%を上まわる場合はその効果が飽和する。
また、本実施例の水溶性研削液GFに含まれる金属加工液組成物は、0.5〜20質量%の界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類を含む。さらに好適には、2〜15質量%の界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類が含まれる。この界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、0.5質量%を下回るとその効果の発現が難しくなる。この界面活性剤および/またはポリアルキレングリコール類は、20質量%以下であれば他の成分の適切な配合量を確保して潤滑性を確保できるが、20質量%を越えると、そのような配合量を確保することが困難となり、潤滑性を得ることが困難となる。
また、本実施例の水溶性研削液GFに含まれる金属加工液組成物は、5〜50質量%の極圧添加剤を含む。この硫黄系極圧添加剤は、5質量%未満ではその効果が発現し難しい。また、50質量%以下であれば、他の成分の適切な配合量を確保し、洗浄性を始めとした他の性能を確保することができるが、50質量%を越えるとそのような配合量を確保することが困難となり、洗浄性などが得られなくなる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例で用いられている連続創成式歯車研削盤10は、基台14上に固定されたX軸方向案内部材16によりX軸方向に案内され、X軸位置決めモータ18によりX軸方向に位置決めされるX軸テーブル20と、基台14から立設された支持壁22に固定されたZ軸方向案内部材24によりZ軸方向に案内され、Z軸位置決めモータ26によりZ軸方向に位置決めされるZ軸テーブル28と、Z軸テーブル28に形成されたY軸方向案内溝30によりY軸方向に案内され、Y軸位置決めモータ32によりY軸方向に位置決めされるY軸テーブル34と、上記X軸テーブル20上に固設されて歯車素材BLを回転可能に支持し、歯車素材BLをその軸心Czまわりに回転駆動するワーク駆動モータ36を有するワーク回転駆動装置38と、上記Y軸テーブル34上に固設されてビトリファイド砥石12を回転可能に支持し、ビトリファイド砥石12をその軸心Cyまわりに回転駆動する砥石駆動モータ40を有する砥石回転駆動装置42とを、備えている。しかし、ワーク回転駆動装置38が載置されたX軸テーブル20に替えて、支持壁22をX軸方向に位置決めするX軸テーブルが設けられたり、ビトリファイド砥石12をY軸方向に位置決めするY軸テーブル34に替えて、ワーク回転駆動装置38をY軸方向に位置決めするY軸テーブルが設けられたり、ビトリファイド砥石12をZ軸方向に位置決めするZ軸テーブル28に替えて、ワーク回転駆動装置38をZ軸方向に位置決めするZ軸テーブルが設けられたりしてもよい。要するに、ビトリファイド砥石12を、たとえば水平方向のY軸に平行な軸心Cyまわりに回転可能に、そのY軸に平行な軸心Cy方向すなわちシフト方向Sに歯車素材BLに対して相対移動可能に、Y軸に直交するZ軸方向に平行なアキシャル送り方向に歯車素材BLに対して相対移動可能に、且つ、Y軸およびZ軸に直交するX軸方向に平行な切込み方向に歯車素材BLに対して相対移動可能に備えていればよいのである。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:連続創成式歯車研削盤
12:ねじ状のビトリファイド砥石
GF:水溶性研削液
BL:歯車素材
Cy:砥石の軸心
Cz:歯車素材の軸心

Claims (7)

  1. ねじ状の砥石をその軸心まわりに回転させつつ軸心方向へ送りながら、歯車素材の軸心に平行な方向へ研削送りを行なうとともに該歯車素材を軸心まわりに順次回転させることで、水溶性研削液の存在下で常に砥粒の当たる位置を変化させて歯車の研削加工を行う連続創成式歯車研削方法であって、
    前記砥石は、気孔が砥粒の間に形成された状態で該砥粒がビトリファイドボンドにより結合されたビトリファイド砥石であり、
    前記砥粒の粒度は、F120〜F180である
    ことを特徴とする連続創成式歯車研削方法。
  2. 前記ビトリファイド砥石は、40〜44体積%の砥粒体積率を備えることを特徴とする請求項1の連続創成式歯車研削方法。
  3. 前記ビトリファイド砥石は、砥石断面における複数箇所の単位面積当たりの前記砥粒を含む固形物の割合である砥粒面積率の度数分布図において、砥粒面積率の標準偏差を砥粒面積率の平均値で除算した変動係数が17以下の均質性を備えることを特徴とする請求項1または2の連続創成式歯車研削方法。
  4. 前記砥粒は、A系(アルミナ系)の多結晶砥粒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1の連続創成式歯車研削方法。
  5. 前記水溶性研削液は、ポリアルキレングリコール類および非イオン界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種、極圧添加剤から成る群から選ばれた少なくとも1種を金属加工液組成物中に含み、使用時の濃度が2.5質量%以上となるように水に希釈して使用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1の連続創成式歯車研削方法。
  6. 前記金属加工液組成物は、0.5〜20質量%の非イオン界面活性剤およびポリアルキレングリコール類を含むことを特徴とする請求項5の連続創成式歯車研削方法。
  7. 前記金属加工液組成物は、5〜50質量%の極圧添加剤を含むことを特徴とする請求項5または6の連続創成式歯車研削方法。
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