JP5950002B2 - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂からなり、このポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂は、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルアセタールなども用いることができる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、通常1,000〜10,000程度であり、好ましくは1,500〜5,000の範囲である。
本発明では、上記のようにして製造されるポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルム1の片面又は両面に、紫外線硬化型接着剤を介して透明樹脂フィルム2,3を貼合して偏光板5を製造する。
偏光フィルム1と透明樹脂フィルム2,3とを貼合するための接着剤には、耐候性や屈折率、カチオン重合性などの観点から、紫外線硬化型接着剤を用いる。紫外線硬化型接着剤には、ラジカル重合によって硬化するものと、カチオン重合によって硬化するものがあるが、特に、前記した特許文献1(特開2004−245925号公報)に記載されるような、分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物を主成分とするカチオン重合性の接着剤が好ましく用いられる。このような、分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物としては、例えば、水素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などがある。エポキシ化合物を代表例とするカチオン重合性の化合物に、紫外線の照射によってカチオン種又はルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物のカチオン重合を開始させる光カチオン重合開始剤を配合して、紫外線硬化型接着剤が調製される。紫外線硬化型接着剤にはその他、加熱によってカチオン種又はルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物のカチオン重合を開始させる熱カチオン重合開始剤、光増感剤など、各種の添加剤を配合することもできる。
次に図1を参照しながら、本発明に係る偏光板の製造方法について説明する。図1の装置について改めて説明すると、この例では、一定方向に搬送される偏光フィルム1の一方の面に、第一の透明樹脂フィルム2が供給され、偏光フィルム1の他方の面には、第二の透明樹脂フィルム3が供給され、これら3枚のフィルムが貼合用ニップロール21,22により貼合されて積層体4となり、紫外線照射装置16からの紫外線照射を受けた後、搬送用ガイドロール24及び巻取り前ニップロール25,26を経て、得られる偏光板5が製品ロール30に巻き取られるように、装置が構成されている。
本発明では、先述のとおり、偏光フィルム1の片面又は両面に透明樹脂フィルム2,3を貼合し、偏光板5とすることができるが、好ましくはこれまで説明してきたように、偏光フィルム1の両面に透明樹脂フィルム2,3が貼合される。一方で、偏光フィルム1の片面にのみ透明樹脂フィルムを貼合して偏光板とする形態については、以上の説明から一方の透明樹脂フィルムに関する説明を省くことにより、当業者であれば容易に実施可能な程度に理解できるであろう。
概ね図1に示すように配置された装置を用いて、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚さ約30μmの偏光フィルム1を連続的に搬送し、その片面に、日本ゼオン株式会社から入手した厚さが60μmで幅が1,330mmの非晶性ポリオレフィン樹脂フィルムである“ゼオノアフィルム”を第一の透明樹脂フィルム2として、他面には、富士フイルム株式会社から入手した厚さが80μmで幅がやはり1,330mmのトリアセチルセルロースフィルムである“フジタックTD80”を第二の透明樹脂フィルム3として、それぞれ供給した。そして、第一の透明樹脂フィルム2の偏光フィルム1への貼合面には、グラビアロール12を備える第一の塗工機11(富士機械株式会社製の“マイクロチャンバードクター”)から、また第二の透明樹脂フィルム3の偏光フィルム1への貼合面にも、やはりグラビアロール14を備える第二の塗工機13(同じく富士機械株式会社製の“マイクロチャンバードクター”)から、それぞれエポキシ化合物と光カチオン重合開始剤が配合された紫外線硬化型接着剤を、厚さが約2μmとなるように塗工した。
積算光量は510mJ/cm2であり、紫外線を照射したときの積層体4の冷却ロール23付近の雰囲気温度は110℃であった。紫外線照射後、引き続き、搬送用ガイドロール24及び巻取り前ニップロール25,26をこの順で通過させて、偏光フィルム1の片面に非晶性ポリオレフィン樹脂フィルム2が、他面にはトリアセチルセルロースフィルム3がそれぞれ貼合され、厚さが約174μmの偏光板5を得、これを製品ロール30に巻き取った。得られた偏光板に蛍光灯の光を反射させて目視観察したところ、蛍光灯の像がそのまま映っており、熱ムラは観察されなかった。
実施例1において、非晶性ポリオレフィン樹脂フィルムである“ゼオノアフィルム”の代わりに、三菱樹脂株式会社から入手した厚さが38μmで幅が1,330mmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである“ダイアホイル”を第一の透明樹脂フィルム2として用い、トリアセチルセルロースフィルム“フジタックTD80”の代わりに、実施例1では第一の透明樹脂フィルム2として用いた非晶性ポリオレフィン樹脂フィルムである“ゼオノアフィルム”を第二の透明樹脂フィルム3として用い、また紫外線照射装置16の出力を140Wとし、その他は実施例1と同様にして偏光板を製造した。このとき、積層体4に照射された200〜400nmの波長域における積算光量は、630mJ/cm2であり、紫外線を照射したときの積層体4の冷却ロール23付近の雰囲気温度は、132℃であった。得られた偏光板に蛍光灯の光を反射させて目視観察したところ、蛍光灯の像がそのまま映っており、熱ムラは観察されなかった。
紫外線照射装置16から照射される紫外線を、波長フィルター18に通すことなく、積層体4に照射したこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を製造した。このとき、積層体4に照射された200〜400nmの波長域における積算光量は510mJ/cm2であり、紫外線を照射したときの積層体4の冷却ロール23付近の雰囲気温度は、223℃であった。得られた偏光板に蛍光灯の光を反射させて目視観察したところ、蛍光灯の像に多数の細かい白点が観察され、熱ムラが発生していた。
紫外線照射装置16から照射される紫外線を、波長フィルター18に通すことなく、積層体4に照射したこと以外は、実施例2と同様にして偏光板を製造した。このとき、積層体4に照射された200〜400nmの波長域における積算光量は630mJ/cm2であり、紫外線を照射したときの積層体4の冷却ロール23付近の雰囲気温度は、265℃であった。得られた偏光板に蛍光灯の光を反射させて目視観察したところ、蛍光灯の像に多数の細かい白点が観察され、熱ムラが発生していた。
2……第一の透明樹脂フィルム、
3……第二の透明樹脂フィルム、
4……硬化前の積層体、
5……偏光板、
11……第一の塗工機、
12……第一の塗工機が備えるグラビアロール、
13……第二の塗工機、
14……第二の塗工機が備えるグラビアロール、
16……紫外線照射装置、
18……波長フィルター、
21,22……貼合用ニップロール、
23……接触体(冷却ロール)、
24……搬送用ガイドロール、
25,26……巻取り前ニップロール、
28……ガイドロール、
30……製品ロール、
A……メタルハライドランプの発光スペクトル、
B……波長フィルターの透過率スペクトル。
Claims (3)
- 長尺状のポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を介して長尺状の透明樹脂フィルムを貼合した後、得られる積層体を冷却ロールの外周面に密着させ、該積層体の前記冷却ロールとは反対側から紫外線を照射して前記接着剤を硬化させ、偏光板を製造する方法であって、
紫外線照射装置から発せられる光を、400nm以上の波長の光をカットできる波長フィルターに通すことで、400nm以上の波長の光を実質的に遮断することにより、実質的に400nm以下の波長のみからなる紫外線を照射して前記接着剤を硬化させ、
前記実質的に400nm以下の波長のみからなる紫外線の積算光量が、510〜2000mJ/cm 2 であり、
ライン速度が20〜50m/分であることを特徴とする偏光板の製造方法。 - 偏光フィルムの両面にそれぞれ前記接着剤を介して透明樹脂フィルムを貼合し、一方の透明樹脂フィルム側から前記紫外線の照射を行う、請求項1に記載の製造方法。
- 偏光フィルム及び2枚の透明樹脂フィルムをそれぞれ長尺状で連続的に搬送し、該偏光フィルムの両面にそれぞれ前記接着剤を介して該透明樹脂フィルムを貼合し、得られる積層体の一方の透明樹脂フィルム側を前記冷却ロールの外周面に巻きつけて密着させ、他方の透明樹脂フィルム側から前記紫外線の照射を行う、請求項1又は2に記載の製造方法。
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