JP5949682B2 - 脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンク、建築・土木構造物などの各種大型鋼構造物に使用される板厚40mm以上の厚鋼板の製造方法で、特に大入熱溶接に適し、且つ、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板の製造方法として好適なものに関する。
船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンク、建築・土木構造物などの各種大型鋼構造物の分野で使用される鋼構造物は、その安全性を担保する観点から強度、靱性が所定の要求特性を満足していることが要求される。
また、昨今では、鋼板に一般的に付帯される上記要求特性に加えて、鋼構造物の破壊事故の甚大化を防ぐ目的で、脆性破壊伝播停止特性をも具備した鋼板に対する要求が高まっている。この背景として、例えば船舶分野ではより大型の船舶の建造量が増加傾向にあるため、適用される鋼板の板厚が増加し、かつ、高強度化が指向されていること、また、海洋構造物分野においてもより寒冷地での掘削リグ建造が見込まれることが挙げられる。
鋼板の脆性破壊は一般的に低温域で、かつ極短時間で発生、伝播する鋼板の破壊形態の一種であり、構造物全体に甚大な損傷を与えると共に、周囲環境に及ぼす影響も大きいため、不慮の事故などで万が一構造物に亀裂が発生した場合においてもその脆性亀裂を鋼板自体で停止させる特性(以下この特性を脆性亀裂伝播停止特性と記載する)が鋼板に要求される。
脆性亀裂伝播静止特性に優れた代表的な鋼板として9%Ni鋼があげられる。同鋼は−162℃に沸点のある液化天然ガスの地上式貯槽タンク外板等に適用される鋼板であり、その高いNi含有量により鋼板の靱性を飛躍的に高め、脆性亀裂伝播停止特性を具備させている。
同鋼は極低温という特殊な温度条件での使用を前提としているために、高価なNi量を高く含有することによる、コストの大幅な上昇があっても許容されるが、液化天然ガスほどの極低温環境では使用しない船舶、海洋構造物、建築・土木構造物、貯蔵タンクなどの各種大型鋼構造物での適用は経済性の観点から困難である。
そのため、使用温度が極低温域に至らない一般の鋼構造物用鋼板を対象とし、合金コストを上昇させることなく、脆性亀裂伝播停止特性を向上させる手段が提案されている。例えば特許文献1には、脆性亀裂が伝播する際に、鋼材表層部に発生するシアリップ(塑性変形領域)が脆性亀裂伝播停止特性の向上に効果があることに着目し、シアリップ部分の結晶粒を微細化させて、伝播する脆性亀裂が有する伝播エネルギーを吸収させる方法が開示されている。
鋼板製造時において、熱間圧延後の制御冷却により表層部分をAr変態点以下に冷却し、その後制御冷却を停止して表層部分を変態点以上に復熱させる工程を1回以上繰り返して行い、この間に鋼材に圧下を加えることにより、繰り返し変態させ、または加工再結晶させて、表層部の組織を超微細化することにより所定の脆性亀裂伝播停止特性を発現させるものである。
特許文献2には、フェライト−パーライトを主体のミクロ組織とする鋼材において脆性亀裂伝播停止特性を向上させる手法として、仕上げ圧延時に1パス当りの最大圧下率を12%以下とする軽圧下圧延をして局所的な再結晶現象を抑制し、フェライト粒径を可能な限り均一化させ、鋼材の表裏面の表面部を円相当粒径:5μm以下、アスペクト比:2以上のフェライト粒を有するフェライト組織を50%以上有する層で構成する技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1、2記載の製造方法はいずれも、鋼材表層部のみを一旦冷却した後に復熱させ、かつ復熱中に加工を加えることによって、脆性亀裂伝播停止特性に効果のあるミクロ組織を得るもので、厚鋼板の実製造工程では温度制御および管理が著しく困難であり、また、その均質性を担保することも困難と考えられる。
一方、鋼板表面組織の微細化とは別の視点からの組織制御により脆性亀裂伝播停止特性を向上させる方法も知られている。具体的には、鋼板製造時の制御圧延工程において、一部変態したフェライトに圧下を加えて集合組織を発達させることにより、鋼板の破壊面上にセパレーションを板厚方向と平行な方向に生じさせ、脆性き裂先端の応力を緩和させることにより、脆性破壊に対する抵抗を高める技術である。
例えば、特許文献3には、制御圧延により(110)面X線強度比を2以上とし、かつ円相当径20μm以上の粗大粒の面積率を10%以下とすることにより、耐脆性破壊特性を向上させた鋼板が記載されている。しかしながら同技術はフェライトがある程度生成した後の、比較的低温領域における制御圧延が必要であるために圧延能率が著しく低下する懸念があることに加え、相応の圧下率を必要とすることから特に厚肉材への適用が難しいという課題がある。
ところで、脆性破壊伝播停止特性に加えて近年要求が高まっている鋼板への付帯特性として大入熱溶接特性が挙げられる。一般的に鋼構造物は溶接接合によって所定の構造体を得るが、適用される鋼板の厚肉化が進むにつれ、その施工効率を上げる施策として、一回の溶接で投入される熱量(以下、溶接入熱と記載する)を増加させた大入熱溶接を適用する事例が増加している。
大入熱溶接はサブマージアーク溶接やエレクトロガス溶接、エレクトロスラグ溶接などの高能率方法によりなされるが、特に溶接入熱が大きい場合においては、鋼板の溶接熱影響部(以下、熱影響部をHAZと言う場合がある)において結晶粒が粗大化する、あるいは、低靱性の焼入性の高い組織が形成される場合があり、HAZ靱性が著しく低下する場合がある。
鋼板の脆性破壊伝播停止特性の向上のためには、鋼板に各種制御圧延を施し、結晶粒の微細化、あるいは集合組織の発達促進が極めて有効な手段であるが、一方、大入熱溶接により形成されるHAZ(大入熱溶接HAZと言う場合がある)の溶融線部近傍では上述した各種制御圧延・冷却プロセスによる結晶粒微細化効果が消失してしまうために、その靱性確保のためには、製造工程依存のない、化学成分調整を基本とした低温靱性の確保を図る必要がある。
広く知られている対策として、溶接中の高温域で比較的安定なTiNを鋼中に微細分散させることによりオーステナイト粒の粗大化を抑制する技術や、特許文献4の、高温で安定なTi酸化物を分散させる技術等がある。
しかしながらTiN単独のオーステナイト粒微細化効果は、鋼の融点に近い溶融線部近傍ではTiNが溶解してしまうため、かえって固溶Nの増大をまねき低温靱性を著しく低下させることがあり、一方、Ti酸化物を活用する技術は、所定の酸化物を微細に、且つ鋼板に均一に分散させることが困難であるという課題がある。
特許文献5では、高温域での拡散速度が速く、窒化物形成元素であるBにより、溶接時の冷却途上で固溶Nを窒化物として固定しHAZ靱性を向上させることを提案している。しかし、母材の製造段階で既に窒化物を形成し、HAZ靱性の向上に必要な固溶Bが確保できない場合や、B窒化物のフェライト生成能によりフェライト生成が促進されるため、変態組織を活用した強化が十分でなくなり所定の強度の確保が困難なことも指摘されている。
特公平7−100814号公報 特開2002−256375号公報 特開平10−88280号公報 特開昭57−051243号公報 特開2005−2476号公報
従って、厚鋼板において脆性亀裂伝播停止特性と大入熱溶接HAZの溶融線部近傍のHAZ靱性の両方を向上させるためには、前者のための化学成分の適正化と鋼板製造段階での熱間圧延条件の最適化と、後者のための化学成分を基本とした対策の両方が必要となる。実機製造においてはこれらの対策を、量産化を前提とした高い製造性と、高額な合金添加に頼らない、高い経済性の前提条件の下で両立させることが課題である。
そこで、本発明は、上記課題を解決する、大入熱溶接HAZの低温靱性を確保し、且つ、優れた脆性亀裂伝播停止特性を備えた厚肉高強度鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋼板製造時の制御圧延・制御冷却中の熱履歴と、大入熱溶接時に鋼板に付与される熱履歴の差異に着目して鋭意検討を行った結果、高強度厚肉鋼板の大入熱溶接HAZ対策として適正化した成分設計の鋼に、鋼板製造過程において、初めにオーステナイト再結晶温度域(以下、単に再結晶温度域とも称す)圧延を実施した後にオーステナイト未再結晶温度域(以下、単に未再結晶温度域とも称す)まで加速冷却し、引き続き未再結晶域圧延を行い、その後再度加速冷却を実施すると、高強度と優れた低温靱性が得られることを知見した。
すなわち、本発明では、大入熱溶接HAZ靱性対策として、Ca系介在物に加えて、B窒化物を大入熱溶接熱履歴中に積極的に析出させ、析出物を起点として核生成するフェライトによりHAZの高焼入性組織分率を低下させることにより靱性を確保する。
これらの効果が鋼板製造時に発現した場合、制御圧延実施前にフェライト分率が高まるため、鋼板の高強度化の達成が困難となり、さらには、フェライト主体組織で脆性亀裂伝播停止特性を確保するために制御圧延温度を低温化した上での強圧下が必要となり、製造性が著しく低下することが懸念される。
このため、鋼板製造時においては、フェライト核生成起点であるB窒化物の析出温度域である再結晶温度域内での圧延終了温度から未再結晶温度域に至るまでの温度域、すなわち、再結晶温度域における圧延終了後の残余の再結晶温度域を加速冷却(一次加速冷却)させることによりB窒化物の析出を可能な限り防止し、以降の未再結晶域圧延の圧延終了後から実施する二段階目の加速冷却工程(二次加速冷却)によりベイナイト主体組織を形成し、変態集合組織を発達させることにより、高強度、及び優れた脆性亀裂伝播停止特性を具備させることが可能であることを知見した。本発明の要旨は以下の通りである。
1.質量%で、C:0.030〜0.080%、Si:0.01〜0.10%、Mn:1.20〜2.50%、P:0.008%以下、S:0.0005〜0.0040%、Al:0.005〜0.1%、Nb:0.003〜0.04%、Ti:0.003〜0.04%、N:0.003〜0.010%、B:0.0003〜0.0030%、Ca:0.0005〜0.0030%、下記(1)式で表される炭素当量Ceqが0.33〜0.45、鋼中のCa、S、およびOが下記(2)式を満たし、かつ、鋼中のTi、B、Nが下記(3)式を満たし、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、1000℃以上に加熱し、オーステナイト再結晶温度域における圧延終了後、オーステナイト未再結晶温度域での圧延開始までの温度域を一次加速冷却し、引き続いてオーステナイト未再結晶温度域において累積圧下率40%以上の圧延を実施した後、Ar変態点以上から500℃以下の温度域に二次加速冷却する工程を有する脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Cu+Ni)/15 ・・・(1)
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1・・・(2)
−15<(N−Ti/3.42−1.269×B)×10<15・・・(3)
ただし、上記(1)〜(3)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
2.成分組成に、更に、質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下およびV:0.1%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする、1に記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
3.成分組成に、更に、質量%で、Mg:0.0005〜0.005%、Zr:0.001〜0.02%およびREM:0.001〜0.02%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、1または2に記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
4.500℃以下の温度域に加速冷却した後、さらに、Ac変態点以下の温度域に焼き戻す工程を有する、1乃至3のいずれか一つに記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
本発明によれば、大入熱溶接HAZ靱性確保のための化学成分の適正化に加え、鋼板製造時においてオーステナイト再結晶温度域圧延と第一段目の未再結晶温度域までの加速冷却(一次加速冷却)を行ない、その後に累積圧下率40%以上の未再結晶温度域圧延を行って、次いで500℃以下の温度域まで第二段目の加速冷却(二次加速冷却)を行うことにより、優れた大入熱溶接HAZ低温靱性と、鋼板母材部での優れた脆性亀裂伝播停止特性の両者を具備する厚鋼板が得られ、産業上極めて有用である。
以下、本発明を具体的に説明する。なお、化学成分における%は全て質量%とする。
C:0.030〜0.080%
Cは、鋼材の強度を高める元素であり、構造用鋼として必要な強度を確保するためには、0.030%以上の添加が必要である。一方、0.080%を超えると、大入熱溶接HAZ中に島状マルテンサイトが生成し易くなるため、上限を0.080%とする。好ましくは、0.04〜0.07%の範囲である。
Si:0.01〜0.10%
Siは、鋼を溶製する際の脱酸剤として添加される元素であり、0.01%以上の添加が必要である。しかし、0.10%を超えると、大入熱溶接HAZ中に島状マルテンサイトが生成し、靱性の低下を招きやすくなる。よって、Siは0.01〜0.10%の範囲とする。
Mn:1.20〜2.50%
MnはCと同様に、鋼板母材の強度を高める元素であり、また他の合金成分に比較して安価であることから、1.20%以上の積極的な添加が有効であるが、2.50%を超えると焼入性が過剰となり、母材靱性が低下するとともに溶接性を損なう。従ってMn量は1.20〜2.50%とする。好ましくは1.5%〜2.2%の範囲である。
P:0.008%以下
Pは不純物として鋼中に含有される元素の一つであるが、鋼板母材および、大入熱溶接HAZの靱性を低下させるため、素材溶製時の経済性を考慮した上で可能な範囲で低減することが好ましい。このため、P量は0.008%以下とする。
S:0.0005〜0.0040%
SはPと同様不純物として鋼中に含有される元素の一つであるが、Pと異なり、MnSやCaS、REM−Sなどの硫化物として存在した場合にフェライトの生成核となり、大入熱溶接HAZの靱性を向上させる。この効果は0.0005%以上の含有で得ることができる。一方で過剰の含有は多量の硫化物生成を招き、母材靱性の低下を引き起こす。従って、S量は0.0005〜0.0040%の範囲とする。
Al:0.005〜0.1%
Alは、鋼の脱酸のために添加される元素であり、0.005%以上含有させる必要がある。一方で、0.1%を超えて添加すると、介在物量が過剰となり、母材の靱性を低下させる。従って、Alは0.005〜0.1%の範囲とする。好ましくは0.01〜0.06%とする。
Nb:0.003〜0.04%
Nbは、添加により未再結晶温度域を拡大させる効果を有し、鋼板母材の強度靱性を確保するのに有効な元素である。しかし、0.003%未満の添加では上記効果が小さく、一方で0.04%を超えて添加すると、大入熱溶接HAZに島状マルテンサイトを生成させ、靱性を低下させる。このため、0.003〜0.04%の範囲とする。好ましくは、0.005〜0.025%の範囲である。
Ti:0.003〜0.04%
Tiは、凝固時にTiNとして析出し、特に溶接熱影響部のオーステナイト粒の粗大化を抑制し、且つ、フェライトの変態核となるなど、大入熱溶接HAZの高靭化に極めて有用な元素である。この効果を得るためには、0.003%以上の添加が必要である。一方、0.04%を超えて添加すると、析出したTiNが粗大化し、上記効果が得られにくくなる。よって、0.003〜0.04%の範囲とする。好ましくは、0.005〜0.025%の範囲である。
N:0.003〜0.010%
Nは、上述したTiNの生成、また、後述するB窒化物の形成に必要な元素であり、本発明において最も重要な元素の一つである。これらの窒化物を大入熱溶接HAZにおいて生成させ、靱性向上に有効に寄与させるためには、0.003%以上含有させる必要がある。一方で、0.010%を超えて含有すると、溶接入熱条件によってはTiNが溶解する領域における固溶N量が増加し、却って溶接部の靱性を低下させる場合がある。従って、0.003〜0.010%の範囲とする。好ましくは、0.004〜0.007%の範囲である。
B:0.0003〜0.0030%
Bは固溶状態で存在する場合は粒界に偏在して焼入性を確保し、母材強度の確保に寄与し、B窒化物として存在する場合はフェライト核として作用し、大入熱溶接HAZ靱性を高める、本発明で最も重要な元素の一つである。含有量が0.0003%未満では前者の効果が得られず、0.0030%を超えるとB窒化物を上回る固溶Bが多量に存在することになり、逆に大入熱溶接HAZ靱性の低下を引き起こす。従ってBは0.0003〜0.0030%の範囲とする。
Ca:0.0005〜0.0030%
Caは、Sの固定による大入熱溶接HAZ靭性改善効果を有する元素である。このような効果を発揮させるには少なくとも0.0005%は含有することが必要であるが、0.0030%を超えて含有しても効果が飽和するため、0.0005%〜0.0030%とする。
Ceq :0.33〜0.45%
本発明に係る鋼材は、上記各成分が、上記組成範囲を満たして含有していることに加えて、Ceq (=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Cu+Ni)/15、ただし
、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。) が0.33〜0.45%の範囲となるよう含有していることが必要である。
Ceq が0.33%未満では、制御圧延・加速冷却条件を調整した場合においても必要な母材強度が得られない。一方、Ceq が0.45%を超えると、大入熱溶接HAZに生成する島状マルテンサイトの量が極めて多くなり、靭性低下を引き起こす。このため、0.33〜0.45%に規定する。また、好ましくは0.35〜0.42%の範囲である。
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ただし、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
本式は大入熱溶接HAZ靱性を向上させるために、HAZ中にフェライトを核生成させる付帯条件を与えるもので鋼中のCa、S、O量のバランスを制御するものである。後述するTi、B、N量のバランス制御によるフェライト生成核の確保条件とならび、本発明で最も重要な制御因子の一つである。
HAZにおいてフェライトを核生成させるためには、核生成能の高いMnSやTiN、BN等の析出物を可能な限り多く生じさせる必要がある。これらの高い核生成能を有する析出物の内、MnSはその周囲にMnの希薄帯を形成してフェライト変態を促進するが、通常MnSは凝集して生成する傾向があるため、微細分散させるためにMnSを優先的に析出させる介在物が必要である。
本発明では析出を助長させる介在物としてCa系介在物に着目した。Ca系介在物はその生成温度が高く、鋼を溶製する際の凝固段階で晶出する。この晶出相界面にMnSが優先析出し、凝集粗大化が抑制される。本式で規定された(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/Sが0以下の場合には、CaSが晶出せず、SはMnS単独の形態で析出し、溶接熱影響部において複合硫化物を微細分散させることができない。
一方、(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/Sの値が1以上の場合には、SがCaによって完全に固定され、フェライト生成核として作用するMnSが、CaS上に析出しないため、溶接熱影響部において複合硫化物を微細分散させることができない。なお、Oは不可避的不純物として鋼中に含有され、清浄度を低下させる。このため本発明ではできるだけ低減することが望ましい。特に、O含有量が0.003%を超えるとCaO系介在物が粗大化して母材靭性を低下させてしまうため、好ましくは0.003%以下とする。
また、本発明では、CaをCaSとして晶出させるために、Caと結合力の強いO量をCa添加前に低減させておくことが必要であり、Ca添加前の残存酸素量は、0.003%以下であることが好ましい。残存酸素量の低減方法としては、脱ガスを強化する、あるいは、脱酸剤を投入する、などの方法をとることができる。
−15<(N−Ti/3.42−1.269×B)×10<15 ただし、式中の各元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
本式は、大入熱溶接HAZ靱性を確保する因子であり、本発明で最も重要な制御因子の一つである。上述のよう、TiNおよびBNは有効なフェライト核生成能を有するが、いずれも窒化物であること、またTi、B、Nの三元素は固溶状態で存在する場合には却って靱性を低下させることから、個別の含有量規定のみならず、そのバランスを適正に保つ必要がある。
本式は鋼中に含まれる窒素量から、TiN析出に消費される窒素量と、BN析出に消費される窒素量を差し引いた値を整数化したものであり、大入熱溶接の冷却速度が極めて遅いため、概ね化学量論比に従って熱平衡的に析出が起こることを想定している。
本発明者らはTi/B/N比を様々に変化させた鋼板の大入熱溶接HAZの靱性に関して検討を行った結果、上式の(N−Ti/3.42−1.269×B)×10の値が−15以下の場合、TiもしくはBが過剰となり、前者ではTiCの析出が、後者では固溶Bによる焼入性増加が発現してHAZ靱性を低下させることを、また、(N−Ti/3.42−1.269×B)×10の値が15以上の場合、逆に析出に消費される窒素が少なく、過剰な窒素が固溶のままHAZ中に存在し、フェライト主体組織であるにも係わらず靱性が低下するという結果を得た。従い、本式の規定範囲を上記のように規定する。
本発明の基本成分組成は以上であるが、更に所望の特性を向上させる場合は、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を選択元素として含有することができる。
Cu:1.0%以下
Cuは強度を増加させるために含有することができる元素であるが、1.0%を超えて含有すると、熱間脆性により鋼板母材表面の性状を劣化させるため、含有する場合、その量は1.0%以下の範囲とする。
Ni:1.5%以下
Niは母材の強度を増加させつつ靭性も向上させることが可能な元素である。1.5%を超えて含有した場合、効果が飽和するとともに経済的に不利となるため、含有する場合、その量は1.5%以下の範囲とし、好ましくは1.0%以下の範囲とする。
Cr:1.0%以下
Crは強度を増加させるために有効な元素であるが、1.0%を超えて含有すると、母材靭性を劣化させるため、含有する場合、その量は1.0%以下の範囲とする。
Mo:0.5%以下
Moは母材強度を増加するのに有効な元素であるが、0.5%を超えて含有すると、著しく靭性を劣化させるとともに経済性を損なうため、含有する場合、その量は0.5%以下の範囲とする。
V:0.1%以下
Vは母材強度を増加するのに有効な元素であるが、0.1%を超えて含有すると、著しく靭性を劣化させるため、含有する場合、その量は0.1%以下の範囲とする。
Mg:0.0005〜0.005%、Zr:0.001〜0.02%およびREM:0.001〜0.02%
Mg、Zr、REMは鋼中のSを固定して鋼板の靭性を向上させる効果があり、比較的強い硫化物形成元素であるMgは0.0005%以上で、また、ZrおよびREMに関しては0.001%以上の含有でそれぞれ効果がある。しかしながら、それぞれの量が0.005%、0.02%、0.02%を超えて含有すると鋼中の介在物量が増加し靭性をかえって劣化させる。従って、これらの元素を含有する場合、Mgは0.0005〜0.005%、Zrは0.001〜0.02%、REMは0.001〜0.02%の範囲とする。なお、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。
本発明鋼の製造では、転炉あるいは電気炉等の常法の溶製手法を用いて溶製した溶鋼を、連続鋳造法あるいは造塊法等の常法の工程により、鋼板製造のためのスラブ素材とすることが好ましい。以下、鋼板製造条件の限定理由に関して説明する。本発明における鋼材温度は、鋼材の表面と中心部(板厚の1/2部)の平均温度とする。
加熱温度:1000℃以上
鋳造後のスラブは、室温まで冷却した後、あるいは可能であれば高温の状態のままで、加熱炉に装入して加熱し、その加熱温度を1000℃以上に規定する。スラブの加熱は主にNb炭窒化物を溶解せしめ、固溶Nbを十分に確保する観点から下限の温度を1000℃とした。また、加熱温度の上限側は規定しないが、過度に高温の場合、加熱時のオーステナイト粒の粗大化が起こり母材靱性に悪影響を及ぼすため、通常は1250℃以下、望ましくは1200℃以下である。
オーステナイト再結晶温度域における圧延
オーステナイト再結晶温度域における圧延は、加熱時のオーステナイト粒を微細化するために必要であり、1パス以上、好ましくは累積圧下率20%以上行うのが望ましい。
また、当該圧延は可能であればオーステナイト再結晶温度域の低温側で行うことが望ましい。
オーステナイト再結晶温度域における圧延終了後、オーステナイト未再結晶温度域での圧延開始までの温度域を一次加速冷却
本工程は、本発明の中で最も重要な項目の一つである。上述したように、本発明では大入熱溶接HAZの靱性を向上させるため、TiNによる粒径微細化と、B窒化物の形成によるフェライト変態促進効果を利用しているが、鋼板製造の熱履歴過程において、特にB窒化物が大量に生成した場合、鋼板の焼入性を確保するための固溶Bが消失し、一方で析出したB窒化物からフェライト核生成が生じやすくなることから、鋼板の圧延組織に占めるフェライト分率が増加し、所定の強度が得られなくなる可能性がある。
従って、鋼板製造時の冷却過程のうち、B窒化物が生成する温度域である、再結晶温度域から未再結晶温度域に至るまでの温度域での冷却速度を、可能な限り速くすることが必要である。通常この工程は熱間圧延の温度低下待機時間として空冷されるが、本発明においては、オーステナイト再結晶温度域における圧延終了後に一次加速冷却を実施することにより、次工程である未再結晶温度域での圧延工程に短時間で移行させることとする。
この一次の加速冷却は、その冷却中にB窒化物が析出しないよう、冷却速度の下限を制御することが望ましい。発明者らは、前記したTi,B,Nの範囲内においては、B窒化物析出の臨界冷却速度がおよそ2℃/秒であり、同臨界冷却速度以上の冷却速度で冷却すれば未再結晶域圧延までの間にB窒化物の析出が抑えられ、二次の加速冷却時に焼入性を担保するに足る固溶B量が得られることを実験的に見出した。従って、一次の加速冷却においては、2℃/秒以上の冷却速度とすることが好ましい。
その場合、例えば、水冷による加速冷却設備、あるいは圧延中に鋼板表面に発生する酸化物スケールを除去する、いわゆるデスケ設備等により、空冷より速い冷却速度を達成することができ、2℃/秒以上の冷却速度とすることができる。
オーステナイト未再結晶温度域において累積圧下率40%以上の圧延
上記一次加速冷却に引き続き、オーステナイト未再結晶温度域にて圧延を行う。この圧延はその圧下率が小さい場合、所定の母材靱性を得ることが出来ない。このため、累積圧下率の下限を40%と規定する。また、圧下率は高い方が好ましいが、工業的には80%程度が上限となる。なお、圧延終了温度は二相域圧延を回避するためにAr変態点以上であることが好ましい。
未再結晶温度域圧延後、Ar変態点以上から500℃以下の温度域に二次加速冷却
前述したB窒化物生成抑制のための一次加速冷却とは異なり、本工程の二次加速冷却は、制御圧延により加工されたオーステナイト組織を相変態させるための処理である。相変態を完了させるためには500℃以下の温度域まで冷却する必要があることから、冷却温度の上限を500℃に規定した。二次加速冷却の冷却速度は、所定の必要強度を満足するための下限冷却速度を設定することが望ましい。本発明が主に対象としている、大入熱溶接が適用される比較的厚肉な鋼板においても相応の強度を達成するためには、5℃/sec以上の強冷却が好ましい。冷却方法は特に限定しないが、水冷による冷却が好ましい。
焼戻し
上記の二次加速冷却後、必要に応じて焼戻し処理を行うことができる。焼戻しは、主として、二次加速冷却により焼入れを行った鋼材に対して、強度・靭性バランスの適正化、残留応力の軽減などの目的で行われ、実施する場合はAc 変態点以下の温度で行う。
Ar 、Ac 変態点は鋼成分によって異なる。Ar 、Ac 変態点は下式によって求めることができる。但し、各式において、各元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
Ar =910−273C−74Mn−56Ni−16Cr−9Mo−5Cu
Ac =751−26.6C+17.6Si−11.6Mn−169Al−23Cu−23Ni+24.1Cr+22.5Mo+233Nb−39.7V−5.7Ti−895B
一方、オーステナイト再結晶温度域の下限温度は、鋼組成のほか、結晶粒径や加工履歴や歪量などの影響を受けるが、概ね800〜950℃の範囲にある。事前に予備試験をして調査することにより、前記下限温度を推測することができる。以下、本発明の効果を実施例により詳細に説明する。
表1に示す組成の鋼を転炉で溶製後、連続鋳造法でスラブ(鋼素材)とし、表2に示す制御圧延、制御冷却条件により40〜80mm厚の鋼板を作製した。なお、オーステナイト再結晶温度域の圧延は、いずれも、1パス以上、かつ、累積圧下率20%以上の条件で実施した。一時加速冷却水冷により実施した。二次加速冷却は、水冷により、5℃/sec以上の冷却速度で実施した。
なお、表1において、鋼番号1〜10が本発明範囲内の鋼であり、鋼番号11〜20は、成分組成および/または式(1)〜(3)のいずれかが本発明範囲外の鋼である。さらに、表2において、鋼番号に続く枝番がAで始まるもの(A1、A2)は本発明によるところの制御圧延・冷却条件によるものであり、枝番がBで始まるもの(B1、B2)は製造条件のいずれかが本発明の範囲外となる比較例である。
鋼番号1〜10の内、枝番がBで始まる鋼板は化学組成は本発明範囲内であるが製造方法が本発明範囲外である比較例である。
製造された厚鋼板について、板厚方向の1/4の位置から板幅方向を長手方向として平行部直径6mmφの引張試験片を採取して、JIS Z 2241(1998)の規定に準拠して引張試験を実施し、引張強さ(以下TSと記載する)および0.2%耐力(以下YSと記載する)を求めた。なお、本発明はその対象として高強度鋼板を想定しており、その強度目標の閾値をTS:520N/mmとした。
また、板厚方向の1/4位置、圧延方向と平行な方向からJIS Z 2202(1998)の規定に準拠して、Vノッチ標準寸法のシャルピー衝撃試験片を採取して、JISZ 2242(1998)の規定に準拠して衝撃試験を実施し、破面遷移温度(以下vTrsと記載する)を求めると共に、鋼板の脆性亀裂伝播停止特性を評価するため、温度勾配型ESSO試験を行い、Kca(−10℃)を求め、その亀裂伝播停止特性目標の閾値を7000N/mm3/2として評価した。
さらに、大入熱溶接HAZの靭性を評価するため、各厚鋼板から、幅80mm×長さ80mm×厚み15mmの試験片を採取し、1450℃に加熱後、800〜500℃を400secで冷却する熱処理を付与した後、2mmVノッチシャルピー試験片を採取して、上記と同様にしてシャルピー衝撃試験を行った。なお、衝撃試験温度は−40℃とし、その靱性目標の閾値を、−40℃における試験本数3本の吸収エネルギー平均値(以下vE−40℃と記載する)で50Jとした。
表3に、鋼板母材特性、脆性亀裂伝播停止特性、および大入熱溶接HAZ靱性評価結果を示す。本発明例である鋼番号1〜10かつ枝番がAで始まるものにおいては、母材の脆性亀裂伝播停止特性ならびに大入熱溶接HAZ特性とも良好な値が得られている。
鋼番号1〜10かつ枝番がBで始まるものにおいては、化学成分規定は本発明の範囲内であるため大入熱溶接HAZ特性は満足するものの、製造条件が範囲外であるため母材の脆性亀裂伝播停止特性が劣り、鋼番号11〜20(枝番がAまたはBで始まるもの)においては、成分範囲が本発明の範囲外であるために、大入熱溶接HAZの靱性が劣っていることが認められた。
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Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.030〜0.080%、Si:0.01〜0.10%、Mn:1.20〜2.50%、P:0.008%以下、S:0.0005〜0.0040%、Al:0.005〜0.1%、Nb:0.003〜0.04%、Ti:0.003〜0.04%、N:0.003〜0.010%、B:0.0003〜0.0030%、Ca:0.0005〜0.0030%、下記(1)式で表される炭素当量Ceqが0.33〜0.45、鋼中のCa、S、およびOが下記(2)式を満たし、かつ、鋼中のTi、B、Nが下記(3)式を満たし、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、1000℃以上に加熱し、オーステナイト再結晶温度域における圧延終了後、オーステナイト未再結晶温度域での圧延開始までの温度域を2℃/sec以上の冷却速度で一次加速冷却し、引き続いてオーステナイト未再結晶温度域において累積圧下率40%以上の圧延を実施した後、Ar変態点以上から500℃以下の温度域に5℃/sec以上の冷却速度で二次加速冷却する工程を有し、母材について、引張強さTSが520N/mm 以上であり、Kca(−10℃)が7000N/mm 3/2 以上であり、1450℃に加熱後、800〜500℃を400secで冷却する熱処理を施したシャルピー試験片の−40℃でのシャルピー衝撃試験の吸収エネルギー(vE−40℃)が50J以上である、脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Cu+Ni)/15 ・・・(1)
    0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1・・・(2)
    −15<(N−Ti/3.42−1.269×B)×10<15・・・(3)
    ただし、上記(1)〜(3)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
  2. 成分組成に、更に、質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下およびV:0.1%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
  3. 成分組成に、更に、質量%で、Mg:0.0005〜0.005%、Zr:0.001〜0.02%およびREM:0.001〜0.02%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
  4. 500℃以下の温度域に加速冷却した後、さらに、Ac変態点以下の温度域に焼き戻す工程を有する、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用鋼板の製造方法。
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