JP5948950B2 - 動態解析システム - Google Patents

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Description

本発明は、動態解析システムに関する。
従来の胸部診断は、深呼吸状態(最大吸気位)を撮影した静止画像を中心に行われている。デジタル又はアナログの撮影方法に拘わらず、診断のベースとした資料としての当該画像の保存義務は医師法により定められており、各医療施設の診療規模に応じてそれぞれ保存体制は確立されている。
また、一般的な透視装置にて透視において生成、表示された複数のフレーム画像群は、カテーテル等の装填位置確認(ROI(関心領域)に届いているか)や、静止画として撮影するべき領域であるか否かのポジショニング確認に用いられることが多く、これらの透視フレーム画像群は、JIS規格上では全てのデータの保存が義務付けられている訳ではない。
近年、例えば、FPD(Flat Panel Detector)を用いて胸部の呼吸状態を連続的にX線撮影し、これらの複数のフレーム画像群を解析し、胸部の換気機能や血流機能のように被検者の動態機能に係る診断支援情報を生成する技術が開発されつつある(例えば、特許文献1、2参照)。
動態解析技術の導入により、従来はCT(Computed Tomography)やシンチグラフィを用いて行っていた検査を単純X線撮影系に置換でき、医療費削減に貢献するとともに、CTやシンチグラフィのような予約なしで直ちに撮影を開始可能で、早期診断、早期治療にも貢献可能である。
特開2009−153678号公報 国際公開第2007/078012号
一方で、動態解析の弱点として、関与するデータ量(一連のフレーム画像(RAWデータ)、中間生成データ、最終解析結果データの全てを含む)の多さがある。
特許文献1に記載の技術では、一回の撮影により生成されるRAWデータが15フレームであるとすると、解析処理により更に15フレームの表示用データが追加生成される。即ち、従来の1枚の静止画像による診断と比べて約30倍の量のデータが関与することになり、既存の医療施設において装備されているデータ保存容量では対処に不安が残る。
特許文献2に記載の技術では、上記の表示用データが1枚の静止画像に置換されるので、特許文献1に記載の技術に比べると関与するデータ量は半減できるメリットがあるものの、従来の静止画診断と比較してかなりのデータが関与してくることは同様である。
また、診断に際し、解析結果の特徴量に基づき診断を行い、患者への説明には一連のフレーム画像の動画表示(パラパラ捲り表示)を使用する診断スタイルも想定される。
更に、必要以上の高フレームレートで撮影を行った場合、動態撮影を行って取得したフレーム画像群のうち、例えば、奇数フレームのみ診断に使用すれば充分(従って偶数フレームは未使用)というケースも想定される。
動態撮影を行って、患者の診断を行った場合に、これらの関与するデータの保存に関する法規制が未だ流動的であることに鑑みると、動態撮影による早期診断を可能とする手法を広く普及せしめ、且つ、将来の法制化にも対応可能で、既存の設備改造の少ないシステムが望まれる。
また、動態撮影自体は動態撮影対応のFPD及びX線の照射線源があればどのような医療施設でも実施可能であるが、上流側の画像データ生成系にあまり制約を設けない解析手法であることが動態解析の普及や早期診断の観点からは好ましい。例えば、既存の透視装置の、位置確認のための透視フレーム画像群が動態解析に使用可能であれば好ましい。
また、動態撮影可能なFPDが一般的には高価であり、動態撮影のためにFPDを導入可能な医療施設が大病院のみであるとすると、患者は撮影及びCOPD等の解析結果を聞く(医師の所見を得る)ために、わざわざその都度大病院に出向かなければならず、結果として一日中拘束されてしまうことになる。しかし、COPDのような生活習慣病的側面のある疾病は、近所のかかりつけ医(開業医)での診断を可能にすることが好ましい。このためには、動態画像の診断に不慣れな医師に対し教示データの提供も必要となってくる。
本発明の課題は、既存の設備改造を抑えつつ、将来の動態診断に係るデータの保存義務化に対応することが可能な動態解析システムを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
被写体に連続的に放射線を照射可能な放射線源と、2次元状に配置された複数の検出素子を有し前記複数の検出素子のそれぞれにおいて前記放射線源により連続的に照射され前記被写体を透過した放射線を順次検出する放射線検出器と、を有し、前記放射線源と前記放射線検出器を用いて前記被写体の動態を撮影し複数のフレーム画像データを生成する撮影手段と、
前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データに基づいて前記被写体の動態を解析する解析手段と、
を備える動態解析システムであって、
前記複数のフレーム画像データを、前記解析手段による解析に使用する複数の画像データと解析に使用しない複数の画像データに弁別する弁別手段と、
前記解析手段により前記解析に使用する複数の画像データを用いて解析が行われた後、前記解析に使用された複数の画像データを保存する第1の保存手段と、
前記解析手段による解析に使用されなかった未使用の複数の画像データを保存する第2の保存手段と、
を備え
前記弁別手段は、前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データの中から一定のフレーム間隔で抽出した複数のフレーム画像データを前記解析手段による解析に使用する複数の画像データとして弁別する
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記第1の保存手段は、更に、前記解析手段により生成された解析結果データと前記解析手段において解析の過程で生成された中間生成データとを前記解析に使用された画像データに対応付けて保存する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
検索条件となる特徴量を指定するための入力手段と、
前記入力手段により指定された検索条件を満たす解析結果データ及びこれに対応する使用画像データを前記第1の保存手段から検索する検索手段と、
を備える。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の発明において、
前記弁別手段は、前記複数のフレーム画像データのフレームレート又は解像度に基づいて分別を行う。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の発明において、
前記撮影手段は、前記被写体の動態を1周期以上にわたり撮影する。
請求項に記載の発明は、
被写体に連続的に放射線を照射可能な放射線源と、2次元状に配置された複数の検出素子を有し前記複数の検出素子のそれぞれにおいて前記放射線源により連続的に照射され前記被写体を透過した放射線を順次検出する放射線検出器と、を有し、前記放射線源と前記放射線検出器を用いて前記被写体の動態を撮影し複数のフレーム画像データを生成する撮影手段と、
前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データに基づいて前記被写体の動態を解析する解析手段と、
を備える動態解析システムであって、
前記複数のフレーム画像データを、前記解析手段による解析に使用する複数の画像データと解析に使用しない複数の画像データに弁別する弁別手段と、
前記解析手段により前記解析に使用する複数の画像データを用いて解析が行われた後、前記解析に使用された複数の画像データを保存する第1の保存手段と、
前記解析手段による解析に使用されなかった未使用の複数の画像データを保存する第2の保存手段と、
を備え、
前記弁別手段は、前記複数のフレーム画像データのフレームレート又は解像度に基づいて分別を行う
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記第1の保存手段は、更に、前記解析手段により生成された解析結果データと前記解析手段において解析の過程で生成された中間生成データとを前記解析に使用された画像データに対応付けて保存する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
検索条件となる特徴量を指定するための入力手段と、
前記入力手段により指定された検索条件を満たす解析結果データ及びこれに対応する使用画像データを前記第1の保存手段から検索する検索手段と、
を備える。
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8の何れか一項に記載の発明において、
前記撮影手段は、前記被写体の動態を1周期以上にわたり撮影する。
本発明によれば、既存の設備改造を抑えつつ、将来の動態診断に係るデータの保存義務化に対応することが可能な動態解析システムを提供することができる。
本実施形態に係る動態解析システムの全体構成を示す図である。 図1Aの施設内システムの構成例を示す図である。 ブッキー装置の機能的構成を示すブロック図である。 コンソールの機能的構成を示すブロック図である。 撮影管理テーブルのデータ格納例を示す図である。 解析サーバーの機能的構成を示すブロック図である。 FPDの機能的構成を示すブロック図である。 動態解析システムの動作を示すフロー図である。 図7AのステップS4において実行される撮影制御処理を示すフローチャートである。 胸部側面の時間的な変化を示す図である。 胸部正面の時間的な変化を示す図である。 小領域のブロックサイズを変化させたときの解析処理の代表的な項目の解析結果及び処理時間の評価結果を示す図である。 ブロックサイズ2mm角としたときの最大流速比の解析結果を示す図である。 ブロックサイズ5mm角としたときの最大流速比の解析結果を示す図である。 ブロックサイズ10mm角としたときの最大流速比の解析結果を示す図である。 各フレーム画像の照射線量を一定としてフレームレートを変化させたときの解析処理の代表的な項目の解析結果、処理時間、患者被曝の評価結果を示す図である。 トータルの照射線量を一定としてフレームレートを変化させたときの解析処理の代表的な項目の解析結果、処理時間、S/Nの評価結果を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを2枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを3.75枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを7.5枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを15枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを30枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを3.75枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの血流拍動タイミングのフレーム間差分画像の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを7.5枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの血流拍動タイミングのフレーム間差分画像の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを15枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの血流拍動タイミングのフレーム間差分画像の一例を示す図である。 ブロックサイズ2mm角、フレームレートを30枚/秒、トータルの照射線量一定としたときの血流拍動タイミングのフレーム間差分画像の一例を示す図である。 上段は、ブロックサイズ2mm角、フレームレートを3.75枚/秒、トータルの照射線量一定とし、ビニング処理を施したときの最大流速比の解析結果の一例を示す図、下段は、ブロックサイズ2mm角、フレームレートを3.75枚/秒、トータルの照射線量一定とし、間引き処理を施したときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 上段は、換気のフレーム間差分画像にブロックサイズ2mm角でビニング処理を施したときの一例を示す図、下段は、ブロックサイズ2mm角で間引き処理を施したときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 上段は、血流のフレーム間差分画像にブロックサイズ2mm角でビニング処理を施したときの一例を示す図、下段は、ブロックサイズ2mm角で間引き処理を施したときの最大流速比の解析結果の一例を示す図である。 解析サーバーを施設内システムに有さない大規模施設を対象とした動態解析システムの構成例を示す図である。 動態撮影システムを施設内システムに有する小規模施設を対象とした動態解析システムの構成例を示す図である。 動態撮影システムを施設内システムに有さない小規模施設を対象とした動態解析システムの構成例を示す図である。 診療部門システムと解析部門システムにより構成された動態解析システムの構成例を示す図である。
以下、本発明に係る動態解析システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の図示例のものに限定されるものではない。
図1Aは、本実施の形態に係る動態解析システム100の全体構成例を示す図である。動態解析システム100は、動態撮影システム40、解析サーバー8、PACS10を備える大規模施設Aを対象としたシステムである。大規模施設とは、例えば、総合病院、大病院等が挙げられる。動態解析システム100は、大規模施設Aの施設内システム30と、外部保存サーバー60とがインターネットPNを介してデータ送受信可能に接続されて構成されている。
図1Bに、施設内システム30の詳細構成例を示す。 図1Bに示す撮影室R1〜R3は、患者の身体の一部である被写体(すなわち患者の撮影部位)に放射線を照射して被写体の動態撮影又は静止画撮影を行うための室である。
動態撮影とは、被写体に対し、X線等の放射線をパルス的に連続照射して複数の画像を取得(即ち、連続撮影)することをいう。動態撮影では、例えば、呼吸運動に伴う肺の膨張及び収縮の形態変化、心臓の拍動等の、周期性(サイクル)を持つ被写体の動態を撮影する。この連続撮影により得られた一連の画像を動態画像と呼ぶ。また、動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
静止画撮影とは、従来のフィルム方式やCR方式と同様に撮影部位の濃度分解能に基づく診断に使用されるもので、被写体に対し、X線等の放射線を1回照射して一枚の静止画像を取得することをいう。
撮影室R1は、単射及び連射が可能な放射線源3aが設けられた、被写体の動態撮影又は静止画撮影をするための室である。撮影室R1内に設けられた各装置により、動態撮影システム40が構成される。
撮影室R1には、例えば、立位撮影用のブッキー装置1と、臥位撮影用のブッキー装置2と、放射線源3aと、クレードル4と、コンソール5と、操作卓6と、アクセスポイントAPと、が備えられている。
撮影室R2は、単射のみが可能な放射線源3b及びポータブル撮影用の放射線源3cが設けられた、被写体の静止画撮影をするための室である。
撮影室R2には、例えば、立位撮影用のブッキー装置1と、臥位撮影用のブッキー装置2と、放射線源3b、3cと、クレードル4と、コンソール5と、操作卓6と、アクセスポイントAPと、が設けられている。
撮影室R3は、放射線源3bが設けられた、被写体の静止画撮影をするための室である。
撮影室R3には、例えば、立位撮影用のブッキー装置1と、臥位撮影用のブッキー装置2と、放射線源3bと、クレードル4と、コンソール5と、操作卓6と、アクセスポイントAPと、が設けられている。
なお、各撮影室R1〜R3には前室Raと撮影実施室Rbが設けられ、前室Raにコンソール5及び操作卓6が備えられることで、撮影技師等の操作者の被曝を防止するようになっている。
ブッキー装置1は、立位での撮影時にFPD9a又は9bを保持して撮影を行うための装置である。
図2に、ブッキー装置1の機能構成例を示す。図2に示すように、ブッキー装置1は、制御部11と、検出器装着部12と、通信I/F13と、駆動部14とを備えて構成されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)により構成される。制御部11のROMには、ブッキー装置1の各部を制御するための各種処理プログラムや処理に必要なデータ、当該ブッキー装置1の識別情報であるブッキーID等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶されているプログラムとの協働によりブッキー装置1各部の動作を統括的に制御する。
例えば、制御部11は、検出器装着部12にFPD9a又は9bが装着されると、装着されたFPDにコネクター12bを介してFPDID(FPDの識別情報)の送信要求を行い、FPDIDが受信されると、自己の識別番号であるブッキーIDをFPDIDに対応付けて通信I/F13を介してコンソール5に送信する。また、受信されたFPDIDを一時的にRAMに記憶する。
また、例えば、制御部11は、検出器装着部12からFPDが抜き取られると、通信I/F13を介してコンソール5にFPDIDを送信し、当該FPDIDの(撮影管理テーブル521からの)消去要求を行う。
検出器装着部12は、FPD(FPD9a又はFPD9b)を保持するための保持部12aと、保持部12aに装着されたFPDのコネクター94を接続するためのコネクター12bとを有する。コネクター12bは、保持部12aに装着されたFPDとの間でデータ送受信を行ったり、FPDに電力を供給したりする。
通信I/F13は、アクセスポイントAPを介してコンソール5等の外部機器と通信ケールを介してデータ送受信を行うためのインターフェースである。
駆動部14は、図示しないフットスイッチ等の操作に応じて検出器装着部12を垂直方向又は水平方向に移動させる。
ブッキー装置2は、臥位での撮影時にFPD9a又は9bを保持して撮影を行うための装置である。
ブッキー装置2は、制御部21と、検出器装着部22と、通信I/F23と、駆動部24とを備えて構成されている。制御部21、検出器装着部22、通信I/F23、駆動部24は、それぞれ上述の制御部11、検出器装着部12、通信I/F13、駆動部14と同様の構成であるので説明を援用する。更に、ブッキー装置2は、被写体を載置するための被写体台26を備える。
放射線源3aは、単射及び連射(パルス照射)が可能な放射線発生装置である。放射線源3aは、例えば、撮影室R1、R3の天井から吊り下げられており、撮影時にはコンソール5からの指示に基づいて起動され、図示しない駆動機構によりにより所定の位置、向きに調整されるようになっている。そして、放射線の照射方向を変えることで、立位用のブッキー装置1又は臥位用のブッキー装置2に装着されたFPD9a又は9bに対して放射線を照射することができるようになっている。また、放射線源3aは、コンソール5からの指示に従って放射線を1回又は連続して照射し、静止画撮影又は動態撮影を行う。
放射線源3bは、単射のみが可能な放射線発生装置である。放射線源3bは、例えば、撮影室R2の天井から吊り下げられており、撮影時にはコンソール5からの指示に基づいて起動され、図示しない駆動機構によりにより所定の位置、向きに調整されるようになっている。そして、放射線の照射方向を変えることで、立位用のブッキー装置1又は臥位用のブッキー装置2に装着されたFPD9a又は9bに対して放射線を照射することができるようになっている。また、放射線源3bは、コンソール5からの指示に従って放射線を1回照射し、静止画撮影を行う。
放射線源3cは、移動可能なポータブル撮影用の放射線源である。放射線源3cは、単射のみが可能である。
クレードル4は、装着されたFPDと接続するための図示しないコネクターを有し、FPDが装着されると、コネクターを介して装着されたFPDからFPDIDを取得して、コンソール5に通知する。
コンソール5は、当該FPDIDを取得すると、以後、当該FPDを自己の制御下におき、起動やスリープ遷移等を制御する。
なお、本実施の形態においては、FPDを撮影室内に持ち込んだ際及び持ち出す際にクレードル4に装着することで、FPDの撮影室への侵入及び持ち出しをクレードル4を介してコンソール5で検知できるようになっている。なお、FPDの撮影室への侵入及び持ち出しは、上記のクレードル方式以外も採用可能で、例えば、WO2008/111355号公報に開示されているRFID方式等を用いることができる。
コンソール5は、放射線源3a、3bやFPD9a、9bを制御することにより撮影を制御するための装置である。コンソール5は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してHIS/RIS(Hospital Information System/ Radiology Information System)7、解析サーバー8、PACS(Picture Archiving and Communication System)10等に接続されており、HIS/RIS7から送信された撮影オーダー情報に基づいて、コンソール5が対応つけられている(設置されている)撮影室でそのオーダーの撮影が可能であるか否かを判断し、判断結果を表示する。そして、撮影が可能である場合、コンソール5は撮影に用いられる放射線源及びFPDを起動させる等の制御をして撮影を行わせる。
図3に、コンソール5の要部構成例を示す。図3に示すように、コンソール5は、制御部51、記憶部52、入力部53、表示部54、通信I/F55、ネットワーク通信部56等を備えて構成されており、各部はバス57により接続されている。
制御部51は、CPU、RAM等により構成される。制御部51のCPUは、記憶部52に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。
例えば、制御部51は、通信I/F55を介してFPDID及びブッキーIDが受信されると、記憶部52の撮影管理テーブル521(図4参照)の受信されたブッキーIDに対応する領域にFPDIDを書き込む。また、制御部51は、通信I/F55を介してクレードル4からFPDIDが受信されると、記憶部52の撮影管理テーブル521のブッキーIDが対応付けられていない領域にFPDIDを書き込む。また、制御部51は、ブッキー装置1又は2を介して画像データが受信されると、画像受信時刻を撮影管理テーブル521の送信元のブッキー装置のブッキーIDに対応する領域に記憶させる。
また、例えば、制御部51は、所定時間毎にネットワーク通信部56を介してHIS/RIS7に問い合わせを行い、新たにHIS/RIS7で登録された撮影オーダー情報を取得する。
また、例えば、制御部51は、後述する撮影・解析処理を実行し、HIS/RIS7から取得した撮影オーダー情報に基づいて、このコンソール5が設置されている撮影室でそのオーダーの撮影が可能であるか否かを判断し、判断結果を表示する。そして、撮影が可能である場合、コンソール5は撮影に用いられる放射線源及び撮影に用いられるFPDを制御して撮影を行わせる。
記憶部52は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されている。
記憶部52には、各種のプログラム及びデータが記憶されている。
例えば、記憶部52には、各撮影室における撮影を管理するための撮影管理テーブル521が記憶されている。
図4に、撮影管理テーブル521のデータ格納例を示す。図4に示すように、撮影管理テーブル521には、「ブッキーID」、「管球タイプ」、「FPDID」、「画像受信時刻」等の項目が設けられている。「ブッキーID」、「管球タイプ」の領域には、当該コンソール5が設置されている撮影室に設けられているブッキー装置及び放射線源のタイプの情報が予め設定されている。ブッキーIDに対応付けられている「FPDID」の領域は、そのブッキーIDに装着されているFPDを管理するための領域であり、ブッキー装置からFPDID及びブッキーIDが受信された際に、受信されたFPDIDがブッキーIDに対応付けて格納される。また、ブッキーIDが対応付けられていない「FPDID」の領域は、撮影室に存在するFPDを管理するための領域であり、クレードル4からFPDIDが受信された際に、受信されたFPDIDが格納される。なお、ブッキー装置からFPDが抜き取られてFPDIDの消去要求が受信された場合には、制御部51により消去要求されたFPDIDのうち当該ブッキーIDに対応して格納されているFPDIDは消去される。また、ブッキーIDが対応付けられていない「FPDID」の領域に格納されているFPDIDがクレードル4から受信されると、制御部51によりそのFPDIDのFPDは撮影室から持ち出された(即ち、撮影室に存在しなくなった)と判断され、そのFPDIDは撮影管理テーブル521から消去される。また、「画像受信時刻」には、通信I/F55から画像データが受信された際に、その時刻が格納される。
また、記憶部52には、画像データから患部を検出するための自動部位認識に基づく階調処理・周波数処理等の画像処理を行うためのプログラム等、各種のプログラムが記憶されているほか、撮影画像の画像データを部位毎の診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。
また、記憶部52には、撮影の種類(動態又は静止画)と撮影部位との組み合わせに対応付けて放射線照射条件及び画像読取条件が記憶されている。放射線照射条件は、例えば、連続照射時のパルスレート、パルス幅、パルス間隔、1撮影あたりの撮影フレーム数、X線管電流の値、X線管電圧の値、フィルタ種等である。パルスレートは、1秒あたりの放射線照射回数であり、後述するフレームレートと一致している。パルス幅は、放射線照射1回当たりの放射線照射時間である。パルス間隔は、連続撮影において、1回の放射線照射開始から次の放射線照射開始までの時間であり、後述するフレーム間隔と一致している。画像読取条件は、例えば、フレームレート、フレーム間隔、画素サイズ、画像サイズ(マトリックスサイズ)等である。フレームレートは、1秒あたりに取得するフレーム画像数であり、パルスレートと一致している。フレーム間隔は、連続撮影において、1回のフレーム画像の取得動作開始から次のフレーム画像の取得動作開始までの時間であり、パルス間隔と一致している。
また、記憶部52には、動態解析システム100に登録されている各FPD9a、9bのFPDIDと、そのFPDで撮影可能な撮影の種類(動態、静止画)と、それぞれのFPDの画素サイズ情報(本実施の形態では、動画及び静止画いずれも200μm(ミクロン))が対応付けて記憶されている。また、記憶部52には、動態解析システム100に登録されている各ブッキー装置1、2のブッキーIDと、そのブッキー装置で撮影可能な***(立位又は臥位)とが対応付けて記憶されている。
尚、上記の画素サイズ情報は後述するブロック化(ビニング)処理時に使用される。
また、記憶部52は、所定時間毎にHIS/RIS7から送信される撮影オーダー情報を記憶する。
入力部53は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部51に出力する。
表示部54は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部51から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
なお、表示部54の画面上に、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル(図示せず)を形成し、表示部54と入力部53とが一体に構成されるタッチスクリーンとしてもよい。この場合、タッチパネルは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号が操作信号として制御部51に出力されるように構成される。なお、表示部54は、一般的なPC(Personal Computer)に用いられるモニタよりも高精細のものであってもよい。
通信I/F55は、ブッキー装置1、ブッキー装置2、放射線源3a〜3c、FPD9a又は9bとアクセスポイントAPを介して接続し、無線、または有線によりデータ送受信を行うためのインターフェースである。本実施形態において、通信I/F55はアクセスポイントAPを介して必要に応じてFPD9a、9bに対してポーリング信号を送信する。
ネットワーク通信部56は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介して通信ネットワークN又はインターネットPNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
操作卓6は、撮影室内の放射線源に接続され、放射線照射指示を入力するための入力装置である。
HIS/RIS7は、問診結果等に基づくオペレータによる登録操作に応じて撮影オーダー情報を生成する。撮影オーダー情報は、例えば被写体となる患者の氏名等の患者情報や、撮影の識別情報である撮影ID、撮影日付、撮影部位、撮影方向、***(立位、臥位)、撮影方法、解析要否、解析項目等の撮影予約に関する情報等を含んでいる。なお、撮影オーダー情報はここに例示したものに限定されず、これ以外の情報を含んでいてもよいし、上記に例示した情報のうちの一部でもよい。
解析サーバー8は、図5に示すように、CPU、RAM等により構成される制御部81と、解析用プログラムを記憶する記憶部82と、入力部83と、表示部84と、通信ネットワークN又はインターネットPNを介して外部機器とデータ送受信を行うための通信部85とを備えて構成されるワークステーションである。解析サーバー8は、制御部と記憶部に記憶されている解析用プログラムとの協働により、コンソール5から送信された一連のフレーム画像に基づいて解析処理を行い、解析結果をコンソール5に送信する。解析サーバー8は、弁別手段、解析手段として機能する。
FPD9aは、パルス照射撮影可能な動態撮影及び静止画撮影対応の放射線検出器である。
図6に、FPD9aの機能構成例を示す。図6に示すように、FPD9aは、制御部91、検出部92、記憶部93、コネクター94、バッテリー95、無線通信部96等を備えて構成され、各部はバス97により接続されている。
制御部91は、CPU、RAM等により構成される。制御部91のCPUは、記憶部93に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。
例えば、制御部91は、コネクター94を介して接続されたブッキー装置1又は2からの要求に応じてFPD9aの識別情報であるFPDIDを記憶部93から読み出して要求元のブッキー装置に送信する。
また、例えば、制御部91は、コンソール5から入力された画像読取条件に基づいて検出部92のスイッチング部を制御して、各放射線検出素子(以下、検出素子)に蓄積された電気信号の読み取りをスイッチングしていき、検出部92に蓄積された電気信号を読み取ることにより、画像データ(静止画像又はフレーム画像)を生成する。そして、制御部91は、生成した画像データを、順次コネクター94及びブッキー装置1又は2を介してコンソール5に出力する。尚、撮影により取得された各フレーム画像は、一旦FPD9aの記憶部93に記憶され、全撮影終了後に、纏めてFPD9aからコンソール5に出力することとしても良い。
なお、FPD9aは、ブッキーに装填されない単体使用時には、バッテリー駆動及び無線通信する構成であるが、動態撮影の場合には、登録第4,561,730号公報に開示されているように、ブッキーを介した外部電力供給及び有線通信する構成に変更することが好ましい。これは、静止画撮影に比べ、データ転送容量や転送時間が圧倒的に増えるので、一のフレーム画像の転送中に他のフレーム画像の撮影(読取り)に対しノイズを与えないため、且つ、転送時間自体を短くするためであり、さらに、一連の撮影途中のバッテリー切れを防止するためである。
検出部92は、例えば、ガラス基板等を有しており、基板上の所定位置に、放射線源3a〜3cの何れかから照射されて少なくとも被写体を透過した放射線をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する複数の検出素子が二次元状に配列されている。検出素子は、フォトダイオード等の半導体イメージセンサにより構成される。各検出素子は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部に接続され、スイッチング部により電気信号の蓄積及び読み出しが制御される。
なお、生成された静止画像又はフレーム画像を構成する各画素は、検出部92の各検出素子のそれぞれから出力された信号値(ここでは、濃度値と呼称する)を示す。
記憶部93は、例えば半導体の不揮発性メモリ等で構成されている。記憶部93には、検出部92を制御するための各種プログラムや自己の識別情報であるFPDID等が記憶されている。また、記憶部93には、検出部92から出力された画像データが一時的に記憶される。
コネクター94は、ブッキー装置1、2側のコネクターと接続し、ブッキー装置1又は2とのデータ送受信を行う。また、コネクター94は、ブッキー装置1又は2のコネクターから供給される電力を各機能部へ供給する。なお、バッテリー95を充電する構成としても良い。
バッテリー95は、制御部91の制御に基づいて、FPD9aの各部に電力を供給する。バッテリー95としては、例えばニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の充電自在な電池等を適用することができる。
FPD9bは、FPD9aと同様に、制御部91、検出部92、記憶部93、コネクター94、バッテリー95を備えて構成されるが、フレームレートの設定はできない。即ち、FPD9bは、静止画撮影のみが可能である。
また、単体での使用は勿論のこと、ブッキー装置に装填しても使用可能で、ブッキー装置に装填時には、コネクター接続により、バッテリー/無線方式から、有線/電力供給方式に切り替えることができる。従い、複数の患者を連続的に静止画撮影する場合に於いても、バッテリー切れを気にする必要がなくなる。
PACS10は、画像データ等を保存するサーバー装置と、当該サーバー装置から診断用の画像を取得して表示するための読影端末とを備えて構成される。
PACS10のサーバー装置は、第1の保存手段として、解析に使用された使用画像データや解析結果データを撮影オーダー情報に対応付けて記憶する。
具体的に、PACS10のサーバー装置は、解析結果データ(画像として生成されたもの)、解析に使用された使用画像データ及び解析の過程で生成された中間生成データを格納する領域、及び格納されたデータを管理するための情報管理テーブル、解析項目毎の解析結果テーブル等を有している。
情報管理テーブルは、サーバー装置に保存されている画像データを管理するためのテーブルであり、撮影オーダー情報に含まれる「撮影ID」、「撮影日時」、「患者情報」、「撮影部位」、「撮影方向」、「***(立位、臥位)」、「撮影方法」、「解析項目」のほか、「画像データの保存先パス」(使用画像データの保存先のパス、中間生成データの保存先パス、解析結果データ(画像として生成されたもの)の保存先パス)、「識別ID」、「解析ID」等の項目の格納領域を有する。解析IDは、保存時に付与されるユニークなIDである。
解析結果テーブルは、動態画像の解析結果(算出された特徴量等)の値を解析項目毎に格納するテーブルであり、例えば、「解析ID」、「解析日時」、「結果値1」〜「結果値n」の項目の格納領域を有している。「結果値1」〜「結果値n」は、各解析項目で算出される特徴量等を表しており、解析項目毎に異なる。例えば、解析項目が後述の「(3)換気−気流速度」である場合、解析結果テーブルの結果値に係る項目は、「平均値」、「標準偏差」、「下位5%」、「上位5%」となる。これにより、解析結果(算出された特徴量)の結果値をキーとして、解析IDを介してRAWデータ、中間生成データ、解析結果の画像データを検索することができるので、同じような結果値の症例に係るデータを読み出して医師が診断に使用することが可能となっている。例えば、PACS10の読影端末(入力手段)から特徴量の種類及び値の範囲が検索条件として指定されると、PACS10のサーバー装置は、指定された検索条件で検索を行い、検索条件を満たす解析結果データを読影端末に出力する検索手段として機能する。
外部保存サーバー60は、大容量の記憶装置を有し、インターネットPNを介してデータ保存サービスを提供するサーバーである。本実施の形態において、外部保存サーバー60は、第2の保存手段として解析サーバー8から送信された解析に使用されなかった未使用画像データを予め定められた期間保存する。そして、予め定められた期間の経過後、未使用画像データを削除する。
例えば、被検者の再診までのサイクルが2ケ月であるとすると、2ヶ月間に発生するデータを保存可能な容量をもち、当該データ満杯になると、古いデータから順次削除して、新規データを上書き保存する。
次に、動態解析システム100における撮影動作について説明する。
図7Aに、動態解析システム100において実行される撮影・解析処理の流れを示す。図7Aのコンソール5側の処理は、コンソール5の制御部51と記憶部52に記憶されているプログラムとの協働により実行される。解析サーバー8側の処理は、解析サーバー8の制御部と記憶部に記憶されている解析プログラムとの協働により実行される。
まず、撮影技師等の操作者は、何れかの撮影室のコンソール5の入力部53を操作して撮影オーダー情報の一覧を表示する撮影オーダーリスト画面を表示部54に表示させる。そして、入力部53を操作することにより撮影オーダーリスト画面から撮影対象の撮影オーダー情報を指定する。
コンソール5においては、入力部53により撮影対象の撮影オーダー情報が指定されると(ステップS1)、記憶部52の撮影管理テーブル521が参照され、当該コンソール5が設置されている撮影室で選択された撮影オーダー情報に基づく撮影が可能であるか否かが判断される(ステップS2)。例えば、撮影オーダー情報により動態撮影が指示されていた場合、撮影管理テーブル521が参照され、その撮影室に、連射が可能な管球タイプの放射線源及び動態撮影対応のFPDが存在し、かつ、そのFPDが使用中ではない場合(画像受信時刻から予め定められた時間経過している場合)に、動態撮影が可能であると判断される。
当該コンソール5が設置されている撮影室において、選択された撮影オーダー情報に基づく撮影が可能であると判断されると(ステップS2;YES)、処理はステップS4に移行する。
当該撮影室では選択された撮影オーダー情報に基づく撮影が不可能であると判断されると(ステップS2:NO)、表示部54に警告が表示される(ステップS3)。例えば、撮影オーダー情報により動態撮影が指示されているにもかかわらず、連射可能な管球が撮影室に存在していないと判断されると(図1Bの撮影室R2のような場合)、「この撮影室では撮影できません」等の警告が表示される。また、例えば、撮影オーダー情報により指定された***を動態撮影するためのブッキー装置に動態撮影対応のFPD9aが装着されていないと判断されると、「立位(臥位)用のブッキー装置にFPD9aを装着してください」等の警告が表示される。そして、撮影・解析処理は終了する。なお、撮影オーダー情報により指定された***を動態撮影するためのブッキー装置に動態撮影対応のFPD9aが装着されていない場合、動態撮影対応のFPDを該当するブッキー装置に装着すれば、撮影管理テーブル521の内容は更新される。従って、撮影可能と判断され、処理はステップS4に移行する。
なお、この場合、一旦、撮影室内でFPDの入替操作を行って、再度コンソールまで戻り、再度ステップS1の処理から行わせ、確実性を高めるフローとしても良い。
ステップS4においては、撮影制御処理が実行される(ステップS4)
図7Bに、ステップS4において実行される撮影制御処理のフローチャートを示す。図7Bに示す撮影制御処理は、制御部51と記憶部52に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、指定された撮影オーダー情報の撮影が可能な放射線源及びFPDが起動され、使用されるブッキー装置に応じて放射線源の向き及び位置が調整される。撮影技師により被写体に応じてFPDやブッキー装置の位置等が調整されると、それに応じて放射線源の向き及び位置が調整される(ステップS101)。また、記憶部52から撮影する部位や動態撮影か静止画撮影かの別に応じた放射線照射条件及び画像読取条件が読み出され、放射線源に放射線照射条件が設定されるとともに、ブッキー装置を介してFPDに画像読取条件が設定される(ステップS102)。動態撮影の結果を用いて解析を行う場合は、診断に使用し得る解析精度を確保するため、フレームレートが3.75枚/秒以上に設定される。ここで、操作者は、肺野の動態撮影の場合、安静呼吸の動態を撮影するために被検者に楽にするように指示し、安静呼吸を続けるよう促す。撮影準備が整った時点で、技師は前室へ移動し、操作卓6を操作して放射線照射指示を入力する。
操作卓6からの放射線照射指示が入力されると(ステップS103;YES)、撮影に使用される放射線源及びFPDが制御され、撮影が行われる(ステップS104)。
動態撮影の場合は、ステップS102で設定されたパルス間隔で放射線源3aにより放射線が照射され、ステップS102で設定されたフレームレートでFPD9aによりフレーム画像が取得される。予め定められたフレーム画像数の撮影が終了すると、制御部51により放射線源3a及びFPD9aに撮影終了の指示が出力され、撮影動作が停止される。撮影されるフレーム画像数は、少なくとも動態1サイクルが撮影できる枚数である。撮影により取得されたフレーム画像はFPD9aからブッキー装置を介して順次コンソール5に入力される。順次送信される各フレーム画像を、補正処理(オフセット・ゲイン・欠陥補正等)や画像処理(諧調処理)を施すことなく、コンソール5の表示部54に表示可能に単純間引き処理を行い順次切替表示するだけでも、技師等の操作者は被検者の姿勢がくずれた(体動が発生した)か否かや撮影対象となる動態が1周期以上含まれているか等をほぼリアルタイムで視認可能となり好ましい。この視認結果に基づき、直ちに再撮影にとりかかることができる。
なお、撮影オーダー情報により解析が指示されていない場合には、オフセット補正用のダーク画像を読取り、コンソール5に入力することとしても良い。
静止画撮影の場合は、ステップS102で設定された条件で被写体の1枚の静止画像及びオフセット補正用の1または数枚のダーク画像が撮影される。撮影により取得された静止画像及びダーク画像は、FPDからブッキー装置を介してコンソール5に入力される。
次いで、解析サーバー8で解析を行うか否かが判断される(ステップS105)。ここで、解析サーバー8において解析を行うか否かの判断は、例えば、図7AのステップS1で指定された撮影オーダー情報に基づいて判断される。撮影オーダー情報により静止画撮影がオーダーされていれば、解析は行わないと判断される。動態撮影がオーダーされている場合は、撮影オーダー情報により解析が必要である旨を示す情報が含まれている場合に、解析が必要であると判断される。
解析サーバー8で解析を行わないと判断されると(ステップS105;NO)、撮影により得られた画像に対して補正処理が行われ(ステップS106)、処理はステップS107に移行する。ステップS106の補正処理においては、上述のダーク画像を用いたオフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ(残像)補正処理等の補正処理が必要に応じて行われる。解析を行う場合は、処理時間の短縮化優先するためにこれらの補正処理を省略しても良く、処理はステップS107に移行する。
本件発明者等は、動態解析においては、静止画のような個々の画素の絶対的出力値はあまり重要ではなく、個々の画素におけるフレーム間の相対的出力値(変動成分)に基づく特徴量の算出が基本となっているため、上記の補正処理の一部或いは全部を省略しても、補正処理を行った場合と略同等の解析結果を得ることが可能である知見を得た。従い、解析結果を得るまでの時間を短縮するため、一部或いは全部の補正処理を省略することもできる。
ステップS107においては、撮影により得られたフレーム画像又は静止画像が撮影オーダー情報と対応付けて記憶部52に記憶される(ステップS107)。なお、撮影に得られたフレーム画像には、撮影順を示す番号が付与され、各画像のヘッダ情報等に記憶される。
次いで、順次入力された画像が間引き処理される(ステップS108)。ここでいう間引き処理は、各フレーム画像や静止画像の画素数を減らす処理を指す。例えば、所定の画素間隔毎の画素で構成された間引き画像を作成する処理(単純間引き処理と呼ぶ)と、フレーム画像を所定サイズの画素ブロック単位、例えば、0.2mm×0.2mm〜2mm×2mm角単位の小領域に分割し、各小領域内の画素の信号値の代表値(ここでは、1〜100個の画素の出力信号値の平均信号値とする)を算出して小領域内の画素の信号値を算出された代表値に置き換えるビニング処理が含まれる。ビニング処理では、各小領域単位を一つの画素とみなして取り扱うことで、処理対象の画素数を低減することができる。ビニング処理では、動態画像の場合、各フレーム画像間の対応する各小領域は検出素子の同じ位置の出力を示す画素群からなるように分割が行われる。例えば、フレーム画像上の同一画素位置(0、0)を基点として0.2mm×0.2mm〜2mm×2mm角で分割が行われる。なお、ビニング処理における各画素ブロックのサイズは、診断対象(即ち、解析対象)となる撮影部位に応じたサイズとすることが好ましい。また、後段で解析処理を行う場合には、解析により算出される特徴量に応じたサイズとすることが好ましい。
次いで、間引きされたフレーム画像が表示部54に表示される(ステップS109)。撮影技師は、表示された動態画像によりポジショニング等を確認し、撮影により診断に適した画像が取得された(撮影OK)か、再撮影が必要(撮影NG)か、を判断する。そして、入力部53を操作して、判断結果を入力する。尚、撮影により取得された各フレーム画像は、一旦FPD9aの記憶部93に記憶され、全撮影の終了後に纏めてFPD9aからコンソール5へ出力されるようにしても良い。
入力部53の所定の操作により撮影NGを示す判断結果が入力されると(ステップS110;NO)、記憶部52に記憶された一連のフレーム画像が削除され(ステップS111)、図7Aの撮影・解析処理は終了する。なお、この場合、再撮影が行われることとなる。
入力部53の所定の操作により撮影OKを示す判断結果が入力されると(ステップS110;YES)、処理は図7AのステップS5に移行する。
図7AのステップS5においては、解析を行うか否かが判断される(ステップS5)。解析を行うか否かの判断は、例えば、ステップS8で説明したのと同様の判断により行われる。解析を行わないと判断されると(ステップS5;NO)、撮影された静止画像又はフレーム画像が必要に応じて画像処理され、ネットワーク通信部56を介してPACS10のサーバー装置に送信される(ステップS6)。なお、PACS10のサーバー装置においては、受信された静止画像又はフレーム画像が撮影オーダー情報に対応付けて保存される(ステップS12)。
一方、解析を行うと判断されると(ステップS5;YES)、動態画像の一連のフレーム画像(RAWデータ)が撮影オーダー情報と対応付けられてネットワーク通信部56を介して解析サーバー8に送信される(ステップS7)。例えば、一連のフレーム画像の間引きデータのそれぞれに、動態画像を識別するための識別IDや、撮影オーダーID、患者情報、撮影部位、放射線照射条件、画像読取条件(フレーム間隔等)、撮影順を示す番号、フレームレート、解像度、撮影日時等の情報が付帯され(例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)マルチフォーマットのファイルフォーマットで画像データのヘッダ領域に書き込まれ)、ネットワーク通信部56を介して解析サーバー8に送信される。また、解析項目も併せて解析サーバー8に通知される。なお、RAWデータは、FPDにより取得された一連のフレーム画像であるが、FPDの読取画像データそのものに限定されず、間引き処理や補正処理済みのものであってもよい(ここでは、間引き処理後のフレーム画像である)。
解析サーバー8においては、通信部により一連のフレーム画像群(RAWデータ)が受信されると、受信されたフレーム画像群が解析に使用する使用画像データと解析に使用しない未使用画像データに弁別される(ステップS8)。
使用画像データと未使用画像データの弁別は、例えば、受信されたフレーム画像群のフレームレート、解像度(画素数)等に基づいて行われる。例えば、一連のフレーム画像群が15fpsで動態1周期分(ここでは動態周期3秒間とする)の撮影により得られた画像データである場合、15×3=45フレームとなる。しかし、呼吸の換気機能についての解析には、1周期につき均等な時間間隔で撮影された20フレーム程度で充分であるので、例えば、偶数(奇数)フレームのみ使用し、奇数(偶数)フレームは未使用に弁別される。また、23fpsで撮影された場合、23×3=69フレームとなるが、この場合には、1番目、4番目、7番目、・・・のように3フレーム毎に使用画像データが抽出(弁別)され、残りのフレーム画像は未使用画像データに弁別される。
次いで、使用画像データに弁別されたフレーム画像群に基づいて解析処理が行われる(ステップS19)。
解析処理の内容は、撮影対象部位毎に異なる。ここでは、肺野の解析を行う場合を例にとり説明する。
肺野の解析としては、肺野の局所的な動きを示す特徴量を算出する解析と、肺野全体の動きを示す特徴量を算出する解析とがある。また、換気機能を対象とする解析と、血流機能を対象とする解析とがある。
肺野の換気機能による局所的な信号変化を示す特徴量を算出する解析としては、例えば、下記の(1)〜(6)の項目が挙げられる。以下、各特徴量毎に、その算出方法の手順について簡単に説明する。なお、下記においては、解析に必要な処理を明確にするため、撮影されたフレーム画像の生データから特徴量を算出する処理内容について説明するが、本実施の形態においては、解析サーバー8へのフレーム画像送信時のデータ量の削減及び処理時間の短縮化の観点から、すでに各フレーム画像に、間引き処理の1種であるビニング処理が施されている(即ち、所定サイズの小領域に分割され、小領域毎に信号値の平均化が行われている)。
解析サーバー8の解析処理においては、従来のようにワーピング処理を施してフレーム画像間の画素を対応付けて特徴量を算出するのではなく、ワーピング処理は施さずにFPD9aにおける同一位置の検出素子の出力を示す画素を互いに対応付けて特徴量の算出を行い、特徴量の精度を維持したまま処理時間を大幅に短縮した点に特徴がある。
(1)換気−フレーム間差分画像
フレーム間差分画像は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→フレーム間差分処理→ノイズ除去処理
ビニング処理は、上述のように、各フレーム画像において、画像領域を所定サイズの画素ブロック単位の小領域に分割し、小領域毎に領域内画素の信号値の代表値、例えば、平均値を算出する(平均化する)処理である。なお、代表値としては、平均値に限らず、中央値、平均値、最頻値としてもよい。画素ブロックのサイズは、解析対象となる部位、及び/又は解析により算出される特徴量に応じたものとすることが解析精度向上の点から好ましい。
時間軸方向のローパスフィルタ処理は、換気による信号値の時間変化を抽出するための処理であり、例えば、カットオフ周波数0.5Hzでフィルタリングする。
フレーム間差分処理は、一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同じ位置の検出素子から出力された領域)を互いに対応付け、各小領域毎に、隣接するフレーム画像間で信号値の差分値を算出し、フレーム間差分画像を作成する処理である。
なお、フレーム間差分画像の静止画像を作成する場合は、肺野全体の濃度変化又は横隔膜の位置の変化を解析することにより一連のフレーム画像における吸気期間と呼気期間を算出し、小領域毎に吸気期間については正のフレーム間差分値の絶対値を積算し、呼気期間については負のフレーム間差分値の絶対値を積算した画像を作成する。
(2)換気−波形描画
換気−波形描画は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→波形描画
ビニング処理及び時間軸方向のローパスフィルタ処理は上述のとおりである(以下同じ)。
波形描画処理は、一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、各小領域毎に、横軸を撮影開始からの経過時間、縦軸を画素の平均信号値とした座標平面を作成して、各フレーム画像の撮影開始からの経過時間とその小領域について算出された平均信号値が交わる点をプロットすることより、換気量を示す信号値の時間変化を示す波形を描画する処理である。
(3)換気−気流速度
気流速度は、各小領域の肺のやわらかさ(肺コンプライアンス)を示す特徴量である。気流速度は、一連のフレーム画像に、以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→フレーム間差分処理→フレーム間差分値の代表値(最大値もしくは平均値)を算出
なお、最大値を代表値とする場合、各小領域毎に、呼気期間と吸気期間のそれぞれの期間における気流速度の最大値を表す指標として、呼気期間、吸気期間における信号変化(
フレーム間差分値)の最大値をそれぞれ算出し、その比(最大流速比)の分布を示すヒス
トグラムを作成するとともに、何れか1つのフレーム画像上の各小領域を最大流速比に応じた輝度もしくは色で示す画像を作成し、両者を並べて解析結果として提供してもよい。この解析を最大流速比のヒストグラム解析と呼ぶ。
最大流速比のヒストグラム解析では、図11A〜図11C等に示すように、各小領域の吸気気流速度の最大値(絶対値)と呼気気流速度の最大値(絶対値)との比の値がヒストグラム表示されるとともに、COPDであるか否かの指標となる肺野全体での平均値や標準偏差が表示された画像が生成される。また、併せて静止画像上の各小領域を比の値に応じた輝度もしくは色で示すことで、異常個所の分布を医師が容易に把握できるような診断情報提供する。
(4)換気量の振幅
換気量の振幅は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、各小領域毎に、呼吸1サイクル中の最大信号値(極大値)−最小信号値(極小値)の算出
(5)吸気遅延時間
吸気遅延時間は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、肺野全体の濃度変化又は横隔膜位置の変化を解析することにより安静呼気位のフレーム画像を抽出し、各小領域毎に、安静呼気位のフレーム画像から、吸気時において安静呼気位の信号値との差が所定の閾値以上となるまでの時間の算出
(6)吸気時間、呼気時間
吸気時間、呼気時間は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のローパスフィルタ処理→一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、各小領域毎に、呼吸1サイクル中の最大信号値(極大値)、最小信号値(極小値)の算出→最大信号値から最小信号値までの時間を呼気時間、最小信号値から最大信号値までの時間を呼気時間として算出
肺野内の血流による局所的な信号変化を示す特徴量を算出する解析としては、例えば、下記の(7)〜(10)が挙げられる。以下、各特徴量毎に、その算出方法の手順について簡単に説明する。なお、下記においては、撮影されたフレーム画像の生データから特徴量を算出する処理内容について説明するが、本実施の形態においては、解析サーバー8へのフレーム画像送信時のデータ量の削減及び処理時間の短縮化の観点から、すでに各フレーム画像に、間引き処理の1種であるビニング処理が施されている(即ち、所定サイズの小領域に分割され、小領域毎に信号値の平均化が行われている)。
(7)血流−フレーム間差分画像
フレーム間差分画像は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のハイパスフィルタ処理→フレーム間差分処理→ノイズ除去
時間軸方向のハイパスフィルタ処理は、血流による信号値の時間変化を抽出するための処理であり、例えば、カットオフ周波数0.7Hzでフィルタリングする。その他は、上述の(1)換気−フレーム間差分画像で説明した処理と同様である。
(8)血流−波形描画
血流−波形描画は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のハイパスフィルタ処理→各小領域毎の波形描画
ビニング処理及び時間軸方向のハイパスフィルタ処理は上述のとおりである(以下同じ)。
波形描画処理は、上述の(2)換気−波形描画で説明した処理と同様の処理である。
(9)血流量の振幅
血流量の振幅は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のハイパスフィルタ処理→一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、各小領域毎に、心拍1サイクル中の最大信号値(極大値)−最小信号値(極小値)の算出
(10)心室収縮遅延時間
吸気遅延時間は、一連のフレーム画像に以下の処理を施すことによって算出される。
ビニング処理→時間軸方向のハイパスフィルタ処理→一連のフレーム画像の同じ画素位置の小領域(FPDの同一位置の検出素子から出力された画素ブロックの領域)を互いに対応付け、心室領域の濃度変化又は心壁位置の変化を解析することにより心室拡張期の終わりに相当するフレーム画像を抽出し、各小領域毎に、心室拡張期の終わりに相当するフレーム画像から、心室収縮期において心室拡張期の終わりの信号値との差が所定の閾値以上となるまでの時間の算出
肺野全体の動きを示す特徴量を算出する解析としては、例えば、下記の(11)〜(15)が挙げられる。以下、各特徴量毎に、その算出方法の手順について簡単に説明する。解析サーバーなお、本実施の形態においては、解析サーバー8へのフレーム画像送信時のデータ量の削減及び処理時間の短縮化の観点から、各フレーム画像にビニング処理が施されているが、ビニング処理は行っても行わなくても下記特徴量は算出可能である。
(11)横隔膜移動量解析
横隔膜移動量は、撮影された各フレーム画像に、以下の処理を施すことによって算出される。
画像解析により各フレーム画像から横隔膜の位置を抽出→各フレーム画像の横隔膜の位置を追跡し、移動量を算出
(12)胸郭移動量解析
胸郭移動量は、撮影された各フレーム画像に、以下の処理を施すことによって算出される。
画像解析により各フレーム画像から上部胸郭(上肋骨(第2〜第6肋骨))、下部胸郭(下肋骨(第7〜第10肋骨))の位置を抽出→各フレーム画像の上胸郭、下胸郭の位置を追跡し、移動量を算出する。
(13)呼吸数、呼吸周期
呼吸数、呼吸周期は、撮影された各フレーム画像に、以下の処理を施すことによって算出される。
各フレーム画像から画像解析により求めた横隔膜位置(肺尖から横隔膜までの距離)の変化若しくはローパスフィルタ処理後の肺野全体の信号変化(信号値(平均信号値)の極大値から次の極小値までの時間間隔)より呼吸周期を求め、呼吸周期の逆数から単位時間当たりの呼吸数を算出する。
(14)心拍数、心周期
心拍数、心周期は、撮影された各フレーム画像に、以下の処理を施すことによって算出される。
各フレーム画像から画像解析により求めた心壁位置の変化若しくはハイパスフィルタ処理後の肺野全体の信号変化(信号値(平均信号値)の極大値から次の極小値までの時間間隔)より心周期を求め、心周期の逆数から単位時間当たりの呼吸数を算出する。
(15)スパイロ検査相当の値の算出
横隔膜位置の時間変化波形を算出し、FEV1.0%(一秒率)相当の値を算出する。
胸郭と横隔膜位置の変化から肺野面積の変化量を算出し、別途測定した胸厚の変化量を乗ずることで、VC(肺活量)相当の値を算出する。
解析処理が終了すると、解析サーバー8において、解析結果データ、解析に使用した画像データ(使用画像データと呼ぶ)、及び中間生成データが通信ネットワークNを介してコンソール5に送信される(ステップS10)。ここで、中間生成データは、解析処理で解析結果を得る過程で生成された画像データ等(例えば、隣接フレーム間の差分値)である。
コンソール5においては、ネットワーク通信部56により解析結果データ、使用画像データ、及び中間生成データが受信されると、受信された解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データが撮影オーダー情報と対応付けられてPACS10に送信される(ステップS11)。
PACS10においては、受信された解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データが撮影オーダー情報に対応付けてサーバー装置のHDD等に記憶される(ステップS12)。
解析サーバー8においては、未使用画像データがインターネットPNを介して外部保存サーバー60に送信される(ステップS13)。外部保存サーバー60においては、受信された未使用画像データが保存され(ステップS14)、本処理は終了する。
そして、撮影・解析処理は終了する。なお、特徴量の解析に使用した各フレーム画像データに関しては、従来の静止画のような濃度諧調ベースの病変部読影には使用できないものであるので、保存データ容量削減の観点から、保存せず、算出された特徴量データのみを保存することが好ましい。また、内部保存する使用画像データに於いても、任意の一フレーム画像を単発で従来の静止画同様の観察に提供することは逆に誤診を招く恐れがあり、誤診防止の観点からは、例えば、最大肺野面積フレーム画像(安静吸気位画像)と最小肺野面積フレーム画像(安静呼気位画像)の比較等の複数のフレーム画像の相対比較に用いること以外には、単発フレームの使用を禁止することが好ましい。
また、解析サーバー8にて、解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データと、コンソール5から受信した撮影オーダー情報とを対応付け、これらのデータを解析サーバー8からPACS10に送信する構成としても良い。
ここで、従来、動態撮影で得られた一連のフレーム画像に基づき当該動態に関する特徴量を算出し、診断支援情報として提供するシステムにおいては、診断精度の向上のため、複数のフレーム画像において被写体の同一部分が描画された領域を互いに対応付ける、所謂ワーピング処理を行うことが必要であると考えられていた(例えば、特許文献1、2)。
このワーピング処理を行うには、一のフレーム画像を複数の小領域に分割し、当該一のフレーム画像の各小領域に描画された構造物の部分と同一の部分を描画した小領域を各フレーム画像毎に抽出しなければならない。ワーピング処理では、一般的には肺野内構造物による空間的な濃度変化をもとに位置合わせを行うため、各フレーム画像にわたり当該構造物の濃度が忠実に(均一に)再現される必要があり、従って、検出器の各画素の出力バラツキ等は極力抑える必要があり(従い、オフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ補正処理等の各種補正処理を行って、バラツキを補正する必要がある)、補正処理に時間を要し、更に、高精度のワーピング処理を行うには、それに従い分解能の細かい画像を必要とするので画素サイズの小さな検出器が必要となり、各フレーム画像毎のデータ容量が増え、処理対象となる全体データ容量が大幅増加となる。そのため、大容量メモリや高速処理CPU等のハードウエアが必要であり、かつ処理時間も必要となっていた。
しかし、本願発明者等が鋭意検討を行った結果、ワーピング処理を行わずとも、FPD個々の検出素子単位、又は複数画素をひとまとまりとした画素ブロック単位に動態撮影にかかる一連のフレーム画像間の差異を比較することで、同等の解析結果を得られることを見出した。
以下、肺野を例にとり、ワーピング処理を行なわずとも同等の解析結果が得られる理由について説明する。
まず、体厚方向(z方向;側面)における信号値の変化ついて説明する。
図8は、安静呼気位である時刻T1における肺野の体厚方向(z方向)を模式的に示す図、時刻T1から吸気していくことにより安静吸気位となった時刻T2における肺野の体厚方向を模式的に示す図、及びFPDの検出素子位置(体軸方向(y方向))を模式的に示す図である。図8においては、吸気することにより肺胞a及び肺胞bのy方向の位置は下方へ移動し、時刻T1における肺胞bのy方向の位置と時刻T2における肺胞aのy方向の位置が一致した例を示している。
吸気によって肺野内における肺胞の位置は移動する。そこで、フレーム画像間で同一の肺胞に対して位置合わせを行い、ワーピングしてから信号値の差分をとると、肺野外の部分でのz方向のX線減衰量は肺野のy方向の位置によって異なるため、肺胞の位置合わせを行うことにより、逆に、呼吸による肺胞の密度変化による信号増加分に対し、肺野外部分でのX線減衰量の差が誤差因子として加わってしまうことになる。
例えば、図8において、時刻T1におけるフレーム画像とT2におけるフレーム画像とで、肺胞bを位置合わせ及びワーピングをしてから信号値の差分をとると、この差分値の中には、時刻T1の実線の矢印で示す肺野外でのX線減衰量と、時刻T2の点線矢印で示す肺野外でのX線減衰量との差分も含んでいることとなり、この肺野外でのX線減衰量の差分が、同一肺胞間での呼吸による密度変化による信号値の変化に、誤差として加わることとなる。これにより、肺胞の密度変化による信号変化量の計算精度が下がる。
ここで、肺胞の位置合わせ及びワーピングを行わず、時刻T1におけるフレーム画像の肺胞bと、時刻T2におけるフレーム画像の肺胞aを描画した画素(画素ブロック)、つまり、FPDの同一位置の検出素子(検出素子群)から出力された信号値の差分を計算することとする。このとき、この画素(画素ブロック)に描画されている肺胞は異なるが、肺野の同一のy方向位置に対して差分値を計算しているため、図8に示すように、肺野外におけるX線減衰量は変化しない。従って、異なる肺胞間で信号値の差分値を計算した場合、同一肺胞間での呼吸による密度変化の差による信号変化に対して、異なる肺胞間での密度の差による信号変化(図8の同一タイミングにおけるaとbの密度の差)が誤差として加わることとなる。
「肺野内のy方向位置が異なる肺胞間での密度の違いによる信号変化」は「y方向位置が異なる肺野外におけるX線減衰量の違いによる信号変化」と同等又はそれ以下である。そのため、フレーム画像間での肺胞の位置合わせ及びワーピング処理は行わず、そのままFPDの画素単位で差分をとる方が、処理の手間が省け、同等レベルの誤差で肺胞の密度変化による信号変化量が算出できる。
特に、個々の画素や小領域毎に内在する誤差成分は、肺野全体の換気量情報を算出する際に加算されて相殺されることになり、肺野全体の換気や血流に関する特徴量を算出する場合には、ワーピング処理を行うと、ワーピング処理による処理時間延長というマイナス効果しか得られないことになる。
次に、x−y方向について検討する。図9に、肺野を正面(x−y方向)から見た図を示す。図9における実線は、図8における時刻T1のフレーム画像をx−y方向(正面)から見た図を示し、図9における点線は、図8における時刻T2のフレーム画像をx−y方向から見た図を示している。
図9に示すように、通常、吸気においては、肺胞は左肺野の場合左下方向に、右肺野の場合右下方向に移動する。これを鉛直方向(y方向)への移動と水平方向(x方向)への移動に分解する。y方向への肺胞の移動に対するワーピング処理は前述のとおりである。以下に、安静換気時の、肺胞のx方向への移動について説明する。
安静換気時の場合、胸郭の変化幅は最大でも10mm程度である。このとき、安静呼気位から安静吸気位に至る変化を考えた場合、x方向の移動量は、胸郭すぐ内側に位置する肺胞が最も大きく、5mm程度である。3.75枚/秒のフレームレートで動態画像を取得し、フレーム間差分値を算出する場合を考えると、隣接フレーム画像間での肺胞の移動量は更に小さくなり、無視しうる。安静換気時においてはx方向の移動量は小さく、ワーピング処理を施したときと施さないときの信号値の変化量は、ほぼ同等である。従って、x−Y方向においてもワーピング処理は不要である。
以上の知見によれば、ワーピング処理を施さず、FPDの個々の検出素子の出力を示す画素単位、或いは小領域単位の演算のみを行えばよいので、解析サーバー8は、FPDからの出力信号形態に対する制約を行わず、各社の動態撮影対応のFPD9aで生成されるフレーム画像、例えば、ビニング処理を施されたフレーム画像を処理することができ、いわばオープンシステム化を可能とする。
ところで、動態撮影は、解析に使用するフレーム画像数が静止画に比べて飛躍的に増加し、処理時間が飛躍的に増大する難点を有している。本願発明者らは、この観点からも鋭意検討を行った。
従来の胸部や***の異常陰影候補を検出して医師へ診断支援情報として提供するシステム(CAD)では、原画像データへ検出アルゴリズムを適用する方式であるので、アルゴリズムを適用する画像自体の濃度分解能や画素サイズが検出アルゴリズムにマッチすること(画素サイズや濃度分解能が高精細であること)が重要視されていた。
また、従来のシステムにおいて、原画像から間引き画像が作成されていたが、これは被写体の関心領域が解析可能な範囲内に収まっているかの確認や、検出アルゴリズムに適合する濃度範囲に検出対象画像の濃度範囲を収めるための階調処理条件の算出等、検出処理の前準備段階で使用されるだけであり、CADによる検出処理においては使用されることなく、廃棄されるものであった。
一方、上述のように、動態画像の特徴量解析においては、主として隣接するフレーム間での差分値処理を基本としている。そのため、動態画像の特徴量解析においては、各画素の絶対的出力値そのものを閾値と比較したり、微細な構造物を抽出したりする従来のCADにおける解析処理のようには各画素の厳密な出力値を必要とせず、また個々の画像の画素サイズに影響は受けないことを本願発明者らは見出した。
また、本願発明者らは、更に鋭意検討を行った結果、画素単位の演算(解析)から、特定の画素ブロックサイズ(ブロックサイズ)の小領域単位の演算(各小領域内の一の画素値を使用した演算、小領域内の画素値の代表値(平均値等)を使用した演算)に変換しても同様の結果が得られることを見出した。そして、これにより、解析処理の演算に要するデータ量を大幅に削減し、処理時間を大幅に短縮可能であることを見出した。
図10は、小領域の画素ブロックサイズを0.5mm角〜10mm角の間で変化させたときの上記解析処理の代表的な項目の解析結果及び処理時間の評価結果を示す図である。
ここでは、換気量のフレーム間差分画像、最大流速比のヒストグラム解析、血流量のフレーム間差分画像を対象項目とした場合を例として示している。なお、各フレーム画像は、照射線量及びフレームレート等の放射線照射条件及び画像読取条件を一定として撮影された画像を用いている。図10では、フレームレート7.5枚/秒、10秒間での入射表面線量は0.2mGy、FPD9aの画素サイズは200μmである。なお、図10(及び後述する図11A及び図11B)において、評価結果△以上は診断に使用できる精度で特徴量の算出が可能であることを示し、△→○→◎の順に解析精度が低い→高いとなっていることを示す。また、処理時間×は処理時間が長く、あまり実用化には向かないことを示し、△以上は処理時間が実用上許容できる範囲であることを示す。なお、この処理時間の場合、Xレベルであっても、全画素データを使う場合にくらべると、かなりの処理時間短縮は可能にはなっているので、使用不可というわけでは無い。
図10に示すように、ブロックサイズ0.5mm角〜1mm角である場合、換気量のフレーム間差分値算出、最大流速比のヒストグラム解析、血流量のフレーム間差分値の全ての項目において解析結果は高い精度で得ることができた。ブロックサイズ2mm角では、ブロックサイズ0.5mm角〜1mm角より若干解析精度が落ちるものの、診断には十分な結果が得られた。ブロックサイズ5mm角では、各項目について解析精度に低下が見られた。ただし、診断に使用可能な解析精度は確保されている。ブロックサイズ10mm角である場合、診断に使用可能な精度の特徴量を得ることができなかった。一方、処理時間は、図10に示すように、ブロックサイズが小さいほど処理時間は長くなった。
ここで解析結果の評価について一例を挙げて説明する。
図11A〜図11Cに、ブロックサイズをそれぞれ2mm角、5mm角、10mm角としたときの最大流速比のヒストグラム解析の解析結果の一例を示す。
なお、ブロックサイズを0.5mm角、1mm角とした場合は、図11Aに示すヒストグラムとほとんど変化はみられなかった。
図11Aに示すブロックサイズ2mm角の解析結果と図11Bに示すブロックサイズ5mm角の解析結果を比較すると、若干ヒストグラムの形状に変化が見られる。図11Aに示すブロックサイズ2mm角の解析結果と図11Cに示すブロックサイズ10mm角の解析結果を比較すると、ヒストグラムの形状に大幅な変化が見られ、解析精度が大幅に低下することがわかる。よって、解析精度の点からいえば、ブロックサイズ5mm角以下、特に、2mm角以下であることが必要である。一方、処理時間の点からすると、上述の図10に示すように、ブロックサイズが小さいほど処理時間は長くなる。
よって、解析精度の維持及び処理時間短縮化の観点から、肺野の換気の解析ではブロックサイズは2mm角から5mm角程度とすることが好ましい。
更に、肋骨の移動による信号変化の除去の観点からも、ブロックサイズは2mm程度が好ましい。例えば、肋骨の移動による信号変化の影響を除去すべく、複数の肋骨を含むようにブロックサイズを広げると、肋骨の太さが10mm〜20mmなので、複数の肋骨が含まれるブロックサイズは50mm角〜100mm角である。これでは分解能が低すぎて、局所的な解析には不向きである。肋骨一本+安静呼吸時の肋骨移動量が含まれるようにブロックサイズを広げると、肋骨の太さが上述のように10mm〜20mm、安静呼吸時の肋骨の移動量は数mmであるので、ブロックサイズは15mm角〜20mm角となる。これでも分解能が低すぎて、局所的な解析には不向きである。また、他の肋骨が含まれないように小領域を区切るのは困難である。そこで、ある程度ブロックサイズを小さくして肋骨による信号変化が周囲より大きい領域を検出し、その部分を解析から省く、又は、周期の信号値により置き換える等を行うことで、肋骨による影響を除去する。この場合のブロックサイズは2mm角〜5mm角程度が好ましい。
以上の観点からも、肺野の換気に関する解析処理を行う場合のブロックサイズは2mm角〜5mm角程度が好ましい。
尚、従来から行われている間接撮影(縮小画像に基づく診断)による1次スクリーニング、異常疑い者に対しては直接撮影(ライフサイズ画像に基づく診断)による2次精査というフローをとる所謂集団検診に胸部動態解析を流用する場合、左右の肺野領域を上・中・下にそれぞれ3分割するような比較的大きなブロックサイズとすることで、各ブロックサイズ毎の解析結果を1次スクリーニングの代替とし、疑い被検者に対しては、解析用のブロックサイズを再編して小ブロック化し、当該小ブロック毎に局所的な、言い換えると精密な解析を行い2次精査の代替とすることも可能である。このフローの特徴は、従来のフローと異なり再撮影が不要で被検者の負担低減がはかれるとともに早期診断に繋げることができる。
また、本願発明者らは、FPD9aのフレームレートによる解析への影響についても検討を行った。
図12A〜図12Bは、FPD9aのフレームレートを2枚/秒〜20枚/秒と変化させたときの上記解析処理の代表的な項目の解析結果、処理時間、間引きによる影響、患者被曝の程度、の評価結果を示す図である。図12Aは、各フレーム画像における照射線量を一定にした場合の評価結果を示す。図12Bは、一回の動態撮影のトータルの照射線量を一定(撮影10秒間での入射照射線量0.2mGy相当)にした場合の評価結果を示す。図12A、図12Bとも画素サイズは200μm、ブロックサイズは2mm角である。
各フレーム画像の照射線量を一定とした場合、図12Aに示すように、換気量、最大流速比のヒストグラム解析については3.75枚/秒以上のフレームレートであれば診断に利用できる精度の特徴量を得ることができた。なお、換気遅延時間については診断に利用できる精度の特徴量を得るには10枚/秒以上、血流遅延時間については30フレーム以上が必要であった。一方、処理時間についてはフレームレートが高くなるほど長くなり、15枚/秒以上は実用に耐えなかった。なお、画素間隔を1/8に間引いた場合は、処理時間は全てのフレームレートで良好であった。患者の被曝線量については、フレームレートが高くなるほど増加し、30枚/秒以上となると、静止画の胸部X線画像の撮影時の通常の入射表面線量の2倍以上となり、許容できる範囲を超えた。
また、動態撮影においてトータルの照射線量を一定とし、フレームレートが増えるにつれて1フレーム画像あたりの照射線量が少なくなるようにした場合、図12Bに示すように、各解析項目において、フレームレートが15枚/秒以上では図12Aの評価結果に比べて低い評価となっている。これは、フレームレートが高くなるにつれて各フレーム画像のS/N比が悪くなり、画像が劣化したためである。
ここで、図12Bの解析結果の評価について一例を挙げて説明する。
図13A〜図13Eに、動態撮影においてトータルの照射線量を一定とし、フレームレートを2枚/秒〜30枚/秒と変化させたときの最大流速比のヒストグラム解析の解析結果の一例を示す。
図13Aに示すように、フレームレート2枚/秒とした場合、フレームレート3.75枚/秒とした場合に比べ、平均値は1.15→1.32(15%増)、分散値は0.38→0.52(37%増)と解析結果に差異が生じている。また、異常値となる小領域が増えており(図13A〜図13Eの肺野領域の中で静止画上に最大流速比に応じた輝度が重畳されていない領域)、解析精度は低下している。ここで、吸気、呼気のそれぞれにおいてフレーム間差分値の最大値を算出する際、ノイズの影響を抑制する目的で、フレーム間差分値の最大値が所定閾値より小さい場合は異常値としてその小領域は解析対象から除外している。より具体的には、吸気時は信号値が増加するため、フレーム間差分値の最大値が正の所定閾値以上である場合を正常値、呼気時は信号値が減少するため、フレーム間差分値の最大値が負の所定閾値以下である場合を正常値、それ以外を異常値と判定している。
フレームレート3.75枚/秒以上の場合、図13B〜図13Eに示すように、平均的な呼吸数(安静時15回〜20回/分。18回/分とすると呼吸周期は3.33秒。)の成人の解析結果であれば略同じ解析結果が得られる。ただし、レアケースな頻呼吸患者(単位時間当たりの呼吸数が多い患者。24回〜40回/分。40回/分とすると呼吸周期は1.5秒。)を考慮すると、7.5枚/秒以上がより好ましい。高フレームレートでは、1フレーム画像あたりの線量が減ったとしてもフレーム画像数が増えた分、時間軸方向のローパスフィルタに使用するタップ数(積算回数)を増やすことで、ノイズが低減され、解析結果の劣化を抑制することができる。
しかし、高フレームレートを実現するには、FPD9aのデータ読み出し及び転送時間の高速化、短パルスを出力するためのX線発生装置の複雑化が必要となり、ハードウエアが高コストとなる。そのため、トータル線量を一定とする場合、換気機能の解析において高フレームレートとするメリットはあまりない。
例えば、SID=200cm(被写体厚を20cmと想定)、フレームレート7.5枚/秒における胸部動態撮影の撮影条件の一例としては、管電圧100kV、管電流50mA、パルス幅2ms、付加フィルタAl0.5mm+Cu0.1mmが挙げられる。この
とき、1フレーム画像あたりのX線パルスの照射線量は0.1mAs(=50mA×0.002s)であり、トータル線量が一定となるようにフレームレートに応じて1フレーム画像あたりの照射線量を変えた場合、フレームレート15枚/秒における1フレーム画像あたりのX線パルスの照射線量は0.05mAs、フレームレート30枚/秒における1フレーム画像あたりのX線パルスの照射線量は0.025mAsとなる。しかし、X線パルス幅を1msに制御することは難しく、また、管電流を下げようとすると、X線管のアノード・カソード間に存在するコンデンサに蓄えられた電荷を放電する時定数が長くなり、その結果、管電圧の下降が穏やかになるため、上記電荷の放電を急峻に行うための回路が必要となり、装置コストが増大する。従って、X線パルスの制御の観点では、低フレームレートの方が有利となる。
また、一般的に、FPDにおける残像(ラグ)は、時間(撮影間隔)に対して指数関数的に減少するため、トータル線量が一定となるようにフレームレートに応じて1フレーム画像当たりの照射線量を変えた場合でも、即ち、フレームレートに反比例させて線量を減少させた場合でも、残像の視認性の観点では、フレームレートが小さいほうが有利となる。
従って、換気の解析では、フレームレートを3.75枚/秒〜7.5枚/秒とすることが好ましい。
図14A〜図14Dに、動態撮影においてトータルの照射線量を一定とし、フレームレートを3.75枚/秒〜30枚/秒と変化させたときのフレーム間差分画像(血液の拍出タイミング)の解析結果の一例を示す。
フレームレート3.75枚/秒とした場合、フレーム画像間隔が離れすぎているため、場合によっては心臓からの拍出タイミングを捉えられない場合がある。フレームレート7.5枚/秒、15枚/秒とした場合、図14B、図14Cに示すように、平均的な脈拍数(安静時50回〜100回/分。60回/分とすると心拍周期は1.0秒。)の成人の画像であれば血液の拍出タイミングを捉えることができる。ただし、レアケースな頻脈患者(単位時間当たりの脈拍数が多い患者。100回〜120回/分。120回/分とすると心拍周期は0.5秒。)の場合、15枚/秒以上が好ましい。フレームレート30枚/秒とした場合は、1フレーム画像当たりの線量が少ないためにノイズが多く、フレーム間差分画像の画質が低下している。
従って、血流の解析では、フレームレート7.5枚/秒〜15枚/秒とすることが好ましい。
次に、ビニングと単純間引きの解析への影響について検討する。ここでは、ビニング処理及び単純間引き処理を施した場合の最大流速比のヒストグラム解析、換気のフレーム間差分画像、血流フレーム間差分画像を比較して、両者の影響を検討する。
図15A〜図15Cに、ビニング処理及び単純間引き処理を施した場合の最大流速比のヒストグラム解析結果、換気フレーム間差分画像、血流フレーム間差分画像の一例を示す。図15Aに示す解析は、フレームレート7.5秒/枚、トータル線量(撮影10秒間での入射表面線量)が0.2mGy相当の動態画像を使用している。図15Aの上段は、2mm角でのビニング処理を施した場合、図15Aの下段は、2mm間隔での単純間引き処理を施した場合を示す。図15Bの上段は、2mm角でのビニング処理を施した場合、図15Bの下段は、2mm間隔での単純間引き処理を施した場合を示す。図15Cの上段は、2mm角でのビニング処理を施した場合、図15Cの下段は、2mm間隔での単純間引き処理を施した場合を示す。
図15A、図15Bに示すように、最大流速比のヒストグラム解析、換気フレーム間差分画像においては、解析結果に対するビニング処理と単純間引き処理は大差ない。即ち、換気の解析においては、ビニング処理と単純間引き処理の影響は大差ない。一方、図15Cに示すように、血流フレーム間差分画像においては、単純間引き処理ではビニング処理に比べて画像上のノイズが大きく、血流情報が検出できなくなる小領域(図15Cの肺野領域の中で静止画上にフレーム間差分値が加算されていない領域)が多くなる。よって、換気機能の解析の場合は、ビニング処理と単純間引きの何れを施してもよい(上記解析処理の個々の項目において、ビニング処理と単純間引きの何れを行ってもよい)が、血流機能の解析の場合は、ビニング処理を施すことが好ましい。
また、ビニング処理を施せば、小領域内における信号値の平均化により個々の画素のバラツキ影響が緩和されるので、オフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理等の補正処理を省略できる可能性が高くなり、処理時間を大幅に短縮化することができる。
また、ポジショニング確認用にビニング処理及び単純間引き処理された画像を解析用に再利用することができるので、処理時間を大幅に短縮化することができる。
これは、既存の動画撮影対応、例えば透視用のFPD等に於いては、FPD自体が、例えば、2×2画素等のビニング処理を行ったデータを表示装置に出力してリアルタイム表示を行い、手術具等の位置確認等に使用するものがあるが、このような型式の出力信号を、そのまま特徴量の解析に使用することが可能となり、既存の撮影装置の出力信号を使用しても動態に係る特徴量の解析が行えることを示している。
ところで、動態撮影及び解析の弱点として、関与するデータ量(RAWデータ、中間生成データ、解析結果データ)の多さがある。
例えば、一回の動態撮影で15のフレーム画像が生成され、これらに基づき上述のフレーム間差分画像の静止画像を作成した場合、撮影により15フレーム生成され、解析により中間生成データが14フレーム、最終的成果物としての静止画像(解析結果出力表示用画像)が1つ生成される。即ち、静止画像に比べて約30倍もの画像データが生成される。これら全てを施設内部で全て保存するには、膨大な保存設備が必要となる。一方、診断に使用された画像については医師法により明確に保存義務があるが、新しい手法である動態解析に伴い生成される画像群の保存義務対象は未定で、今後の法規制は流動的である。そこで、上記実施の形態においては、将来の保存義務化の予想される診断のエビデンスとなる解析結果データ、及び保存義務化の可能性のある解析結果データの生成に係る使用画像データ、及び中間生成データを施設内部にあるPACS10で保存し、保存義務化の可能性が低い解析結果の生成に使用されていない未使用画像データを外部保存サーバー60に保存する構成としている。
上記実施の形態では、施設内に動態撮影可能な設備や解析サーバー8をもつ大規模施設Aを対象とした保存形態の一例について説明したが、以下、医療施設の規模、動態撮影設備の有無、解析サーバーの有無等に応じた様々な保存形態の例について説明する。
[大規模施設の例]
まず、大規模施設の例について説明する。ここでは、解析結果データを用いて診断を行う(診断に際して一連の動態画像の表示(各フレーム画像のパラパラ捲り表示)はしない)大規模施設を想定している。
(a)動態解析を内部で実施
図1Aに示す動態解析システム100のように、動態解析を内部で実施する大規模施設Aでは、上記実施の形態における保存形態の他、以下の(a−1)〜(a−7)の保存形態が挙げられる。なお、使用画像データと未使用画像データの弁別は解析サーバー8で実施される。
(a−1)解析結果データ、使用画像データ、中間生成データを施設内のPACS10で内部保存する。未使用画像データは外部のデータ保存サービスを利用して外部保存サーバー60に保存する。
(a−2)解析結果データ、使用画像データ、中間生成データを施設内のPACS10で内部保存する。未使用画像データは削除する。これは従来の静止画撮影系に於ける再撮影時と同様の運用方法である。
特に、胸部の動態撮影においては、以下の(a−3)、(a−4)の保存形態も考えられる。これらは、解析結果データとともに、使用画像データのうち肺野の動態に係る最も重要な画像データである、最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像のみを内部保存する保存形態であり、内部のPACS10に保存するデータ量を更に抑えることができる。この保存方法は、既に施設内で運用されているPACS10に係る画像保存方法と最も親和性が高い。
(a−3)解析結果データ、及び使用画像データのうち最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像を施設内のPACS10で内部保存する。それ以外の使用画像データ、未使用画像データ及び中間生成データは外部保存サーバー60に保存する。
この保存方法は、ブロックサイズを変更して再度解析処理等を行いたい場合に有効となる。
(a−4)解析結果データ、及び使用画像データのうち最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像を施設内のPACS10で内部保存する。それ以外の使用画像データ、未使用画像データ及び中間生成データは削除する。
更に、内部のPACS10に保存するデータ量を更に抑えるには、以下の(a−5)、(a−6)の保存形態が考えられる。
(a−5)解析結果データのみを施設内のPACS10で内部保存する。使用画像データ、中間生成データは外部保存サーバー60に保存する。未使用画像データは削除する。
(a−6)解析結果データのみを施設内のPACS10で内部保存する。使用画像データ及び中間生成データは解像度を下げて(単純間引きやビニング処理のいずれでも良い)外部保存サーバー60に保存する。未使用データは削除する。
(a−7)解析結果データのみを施設内のPACS10で内部保存する。使用画像データ及び中間生成データは1画素あたりのビット数を減らして(例えば、各画素に非線形なLUTを適用して、1画素12ビットの画素値を8ビットに変換する等)、外部保存サーバー60に保存する。未使用データは削除する。
(a−8)解析結果データのみを施設内のPACS10で内部保存する。それ以外は全てそのまま、或いは解像度を下げて(単純間引きやビニング処理のいずれでも良い)、或いは、1画素あたりのビット数を減らして、或いは、解像度及び1画素あたりのビット数の双方を減らして、外部保存サーバー60に保存する。
ここで、従来の濃度コントラストに基づく静止画ベースの診断に於いては、FPDの各素子出力は12bit分解能(0〜4095諧調)を有することが一般的であった。
一方、本実施の形態における動態の解析処理に於いては、隣接フレーム間の差分値に基づく解析であるので、フレーム間差分値に於ける各素子の出力範囲は12bitよりもかなり小さな範囲に収まる。従って、解析に使用した一連の画像データの保存に際しては、1枚の画像のみRAWデータとし、他は当該画像を基準とするフレーム間差分値に置換して保存することで、データ保存容量を圧縮することができる。また、胸部の場合、最大肺野面積フレーム画像、及び/又は最小肺野面積フレーム画像をRAWデータで保存し、他フレーム画像は前記画像群を基準としたフレーム間差分値として保存することでも良い。いずれの方式でも、解析に使用した一連の画像データの再現が可能である。
(b)動態解析を外部(解析センター)で実施
図16に、施設内に動態撮影装置(例えば、既存の透視装置)は有するものの、解析サーバー8を有さない大規模施設Bを対象とした動態解析システム101の全体構成を示す。図16に示すように、動態解析システム101は、動態撮影システム40、PACS10を有する施設内システム31、外部保存サーバー61、解析センターの解析サーバー8、外部保存サーバー60を備えて構成されている。施設内システム31と解析センターの解析サーバー8はインターネットPNを介してデータ送受信可能である。外部保存サーバー61は、大規模施設Bと外部保存サービスの契約を締結している会社の外部保存サーバーであり、インターネットPNを介して大規模施設Bの施設内システムとデータ送受可能である。外部保存サーバー62は、解析センターと外部保存サービスの契約を締結している会社の外部保存サーバーであり、インターネットPNを介して解析センターの解析サーバー8とデータ送受可能である。なお、図16において、図1A〜図1Bに示す動態解析システム100を構成する装置、システムと同様の構成及び機能を有する装置、システムは、同名同符号で示している(図17A、図17B、図18についても同様である)。
図16に示す動態解析システム101では、以下の(b−1)〜(b−4)の実施形態が挙げられる。
(b−1)動態撮影後、施設内システム31から解析サーバー8へは全RAWデータを送信し(送信済みRAWデータはコピーを一時保存しておく)、解析サーバー8で使用画像データと未使用画像データを弁別し、解析結果データとともに使用画像データ情報(例えば、使用したフレーム画像の撮影順を示す番号等)を返信する。施設内システム31では、解析結果データ、及び一連のフレーム画像のうち使用されたフレーム画像をPACS10に保存する。その他、中間生成データ及び未使用画像データは解析サーバー8により外部保存サーバー62に送信し保存する。
(b−2)施設内システム31から解析サーバー8へは全RAWデータを送信し、解析サーバー8で使用画像データと未使用画像データを弁別し、解析結果データとともに使用画像データ及び中間生成データを返信する。施設内システム31では、解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データをPACS10に保存する。未使用画像データは解析サーバー8により外部保存サーバー62に保存する。
(b−3)施設内システム31から解析サーバー8に解析に使用する1周期当たりのフレーム数を問い合わせ、解析サーバー8の回答に応じて解析に使用するフレーム画像のみを抽出して解析サーバー8に送信する。使用しなかったフレーム画像は施設内システム31から外部保存サーバー61に保存する。解析サーバー8では解析結果データのみを施設システム31へ返信し、施設内システム31では解析結果データをPACS10に保存する。使用画像データ及び中間生成データは解析サーバー8により外部保存サーバー62に保存する。
(b−4)施設内システム31から解析サーバー8に解析に使用する1周期当たりのフレーム数を問い合わせ、解析サーバー8の回答に応じて解析に使用するフレーム画像のみを抽出して解析サーバー8に送信する。使用しなかった未使用画像データは施設内システム31から外部保存サーバー61に保存する。解析サーバー8では解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データを施設システム31へ返信し、施設内システム31では解析結果データ、使用画像データ及び中間生成データをPACS10に保存する。
なお、外部保存サーバー62は、上述のPACS10のサーバー装置のように、情報管理テーブルや解析結果テーブル等を有し、特徴量の値や患者情報等をキーとして解析サーバー8から送信された使用画像データや解析結果データを検索可能に保存しており、解析サーバー8から要求されたデータを検索して読み出し、解析サーバー8に送信することが可能である。解析サーバー8は、施設内システム31からのリクエストに応じて、外部保存サーバー62に保存されている使用画像データ等を読み出して追加の特徴量を算出して施設内システム31に送信することが可能である。過去の動態解析に係るデータ群(解析結果含む)を参照画像として利用する際に有効となる。
[小規模施設の例]
小規模施設は、開業医やクリニック等の小規模な医療施設である。施設内に装備されているデータ保存容量は一般的には小さく、勿論、解析サーバーは備えていない。従って、基本的には解析結果データのみしか施設内で保存できない可能性が大きい。このような状況に適合するデータフローを提供する必要がある。
(c)動態撮影の設備を有している場合
図17Aに、施設内に動態撮影システム40を有する小規模施設Cを対象とした動態解析システム200の全体構成を示す。図17Aに示すように、動態解析システム200は、動態撮影システム40、HDD70を有する施設内システム32、解析センターの解析サーバー8、外部保存サーバー62を備えて構成されている。施設内システム32と解析センターの解析サーバー8はインターネットPNを介してデータ送受信可能である。解析サーバー8と外部保存サーバー62とは、インターネットPNを介してデータ送受可能である。
図17Aに示す動態解析システム200においては、施設内システム32で動態撮影が終了すると、解析サーバー8に一連のRAWデータを送信する。解析サーバー8は解析結果データのみを施設内システム32に返信し、施設内システム32では解析結果データのみをHDD70に保存する。なお、胸部の動態の解析の場合は、解析サーバー8は、解析結果データとともに、使用画像データのうち肺野の動態に係る最も重要な画像データである最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像を施設内システム32に返信し、施設内システム32のHDD70で解析結果データとともに最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像を保存することとしてもよい。
解析サーバー8は、下記の何れかにより、使用画像データ、中間生成データ及び未使用画像データを処理する。
・使用画像データ及び中間生成データを外部保存サーバー62に保存し、未使用画像データは削除する。
・使用画像データ及び中間生成データを解析時より解像度を下げて、或いは、1画素あたりのビット数を減らして、或いは、解像度及び1画素あたりのビット数の双方を減らして、或いは、使用画像データのうちの所定のフレーム画像(最大肺野面積フレーム画像及び/又は最小肺野面積フレーム画像)とフレーム間差分値データとの組合せで、外部保存サーバー62に保存し、未使用画像データは削除する。ここで、解析に使用した各フレーム画像の各画素が12ビットの諧調範囲に相当するデータを有しているものとすれば、これらの隣接フレーム画像間の差分値が示す値は、12ビット諧調範囲に比べ、狭い(少ない)諧調範囲内に収まるので、保存の為の容量を削減することができる。
・全てを外部保存サーバー62に保存する。
・胸部動態の解析の場合は、使用画像データのうち、最大肺野面積フレーム画像及び最小肺野面積フレーム画像を外部保存サーバー62に保存し、他は削除する。
その他、解析サーバー8では、施設からの要求に応じて、患者説明用の動態画像(RAWデータ、又は見やすいように加工した画像データ)、及び/又は教示用の動態画像を併せて施設に送信することとしてもよい。教示用の動態画像とは、動態画像による読影に習熟していない医師が動態画像の読影力を挙げるための動態画像で、例えば、典型的な症例の動態画像(RAWデータ、又は見やすいように加工した画像データ)等である。
(d)動態撮影の設備を有していない場合
図17Bに、施設内に動態撮影システムを有さない小規模施設Dを対象とした動態解析システム201の全体構成を示す。図17Bに示すように、動態解析システム201は、施設内システム33、イメージングセンターに設置され動態撮影を行うイメージングシステム41、解析センターの解析サーバー8、外部保存サーバー62を備えて構成されている。施設内システム33と解析センターの解析サーバー8とはインターネットPNを介してデータ送受信可能である。イメージングシステム41と解析サーバー8とはインターネットPNを介してデータ送受信可能である。解析サーバー8と外部保存サーバー62とは、インターネットPNを介してデータ送受可能である。なお、イメージングシステム41は、上述の動態撮影システム40と略同様の構成を有する。
図17Bに示す動態解析システム101においては、医師による被検者の問診後、医師より指示された被検者が訪れた外部のイメージングセンターのイメージングシステム41で動態撮影が行われ、一連のRAWデータが解析センターの解析サーバー8に送信され、解析が行われる。解析結果データは施設内システム33に送信される。また、外部保存サーバー62へ一連のRAWデータ、解析結果データ、中間生成データが保存される。
解析センターでは、外部保存サーバー62と提携し、施設側からの様々なリクエストに対応できるようになっている。例えば、患者説明用の動態画像や教示用の動態画像が施設内システム33から要求された場合、解析サーバー8は、外部保存サーバー62に保存されている、該当するRAWデータを読み出して、RAWデータ又は見やすいように加工した画像データを施設内システム33に送信する。また、追加の特徴量解析が依頼された場合、解析サーバー8は、外部保存サーバー62に保存されている該当患者のRAWデータを読み出して追加特徴量の解析を行い、解析結果データを施設内システム33へ送信する。また、例えば、施設から紹介状のある別の施設(大病院等)への解析結果データ及びRAWデータの送信が依頼された場合、解析サーバー8は、外部保存サーバー62から解析結果データ及びRAWデータを読み出し、指定されたアドレスに解析結果データ及びRAWデータを送信する。なお、紹介先で解析が行えるようであれば、RAWデータのみを送信することとしてもよい。
外部保存サーバー62における上記データの保存期間は、施設側から指定することとしてもよいし、一定期間リクエストがない場合は削除することとしてもよい。保存の基点は解析結果データを施設に送信したときである。
また、ネットワーク技術の進歩に伴い、医療施設間の連携も進んでいる。そこで、図18に示すように、解析サーバー8を備えていない診断部門システム(上述の施設内システム)31、32と、連携先医療施設の解析サーバー8、及びインターネットPNを介して解析サーバー8とデータ送受信可能な外部保存サーバー63からなる解析部門システム36と、をインターネットPNを介して接続し、動態解析システム300を構成することとしてもよい。ここで、外部保存サーバー63は、連携先医療施設とデータ保存サービスの提供についての契約を締結している会社の外部保存サーバーであり、解析サーバー8とは異なるロケーションに配置され、解析サーバー8とインターネットPNを介してデータ送受信可能に接続されている。
動態解析システム300においては、例えば、診療部門システム31、32において生成した一連のフレーム画像であるRAWデータを解析サーバー8に送信する。解析サーバー8においては、解析処理を行って、解析結果データを診療部門システム31、32に送信する。診療部門システム31においては、受信した解析結果データを第1の保存手段としてのPACS10に保存する。診療部門システム32においては、受信した解析結果データを第1の保存手段としてのHDD70に保存する。また、解析サーバー8は、解析に伴うデータ、即ち、使用画像データ及び中間生成データを第2の保存手段としての外部保存サーバー63に送信し、保存する。
以上説明したように、動態解析システム100、101によれば、動態撮影システムにより取得された複数のフレーム画像を含む画像データ群を、解析サーバー8により解析に使用する使用画像データと解析に使用しない未使用画像データに弁別し、使用画像データを用いて解析を行う。そして、解析に使用された使用画像データを医療施設内部の第1の保存手段(PACS10又はHDD70)に保存し、解析に使用されなかった未使用画像データを第2の保存手段(外部保存サーバー60、62)に保存する。
従って、動態撮影により生成されたフレーム画像の画像データのうち、将来保存義務が生じる可能性のある使用画像データと、将来保存義務が生じる可能性のほとんどない未使用画像データを区別して保存することができ、設備改造を抑えつつ、将来の保存義務の法制化に対応することができる。特に、第1の保存手段を既存の医療施設内部の保存設備とし、第2の保存手段を外部保存サーバーとすることで、医療施設の既存の保存設備を使用して、設備改造をほとんどすることなく将来想定される動態診断に係るデータの保存義務化に対応することが可能となる。
また、第1の保存手段において、解析結果データと中間生成データとを解析に使用された使用画像データに対応付けて保存することにより、将来保存義務が生じる可能性のある、診断に関与した一連のデータ群を関連付けて保存しておくことができる。
また、検索条件となる特徴量を指定するための入力手段と、入力手段により指定された検索条件を満たす解析結果データを第1の保存手段から検索する検索手段を備える構成とすることで、例えば、医師が或る患者と同様の特徴量を有する症例の解析結果データや画像データを参照したい場合に、容易に取得することが可能となる。
また、動態解析システム300によれば、解析部門システム34の解析サーバー8は、解析結果データを診療部門システム31や32に送信するとともに、解析に伴うデータを第2の保存手段である外部保存サーバー63に保存し、診療部門システム31、32は、解析結果データを第1の保存手段であるPACS10やHDD70に保存する。従って、診療部門の医療施設の既存の保存設備に、診断に必要な解析結果データのみを保存し、その他は解析システム部門側に保存するので、診療部門の医療施設において設備改造をほとんどすることなく将来想定される動態診断に係るデータの保存義務化に対応することが可能となる。
また、第2の保存手段を解析サーバー8とは異なるロケーションに配置され、解析サーバー8と通信ネットワークを介して接続されている外部保存サーバー63とすることで、解析部門の医療施設においても設備改造をすることなく将来想定される動態診断に係るデータの保存義務化に対応することが可能となる。
なお、上記実施の形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、上記実施の形態においては、コンソール5において間引き処理を行うこととして説明したが、例えば、特許第4,546,174号公報のように、動態画像を撮影する撮影装置側(本実施の形態ではFPD9a)でビニング処理や単純間引き処理を行い、処理済みのフレーム画像をコンソール5に送信することとしてもよい。このようにすれば、FPDとコンソールとの間での画像データの転送時間も短縮することができるので、更に好ましい。
また、上記実施の形態の動態解析システム100においては、解析サーバー8をコンソール5とは別体で設ける構成としたが、コンソール5が解析用プログラムを備えて解析処理を行う構成としてもよい。このようにすれば、コンソール5から解析サーバー8へ画像データを送信する時間を省くことが可能となるとともに、他のコンソール5による解析によって処理が遅れるといった事態を防止することができる。
また、上記第1の実施の動態解析システム100においては、各撮影室にコンソール5を配置し、各撮影室のコンソール5で撮影室内における撮影を制御することとして説明したが、撮影室の外に1又は複数のコンソール5を設置して各撮影室の操作卓6及びアクセスポイントAPと接続可能な構成とし、各コンソール5が撮影室R1〜R3の何れの撮影についても制御できるようにしてもよい。
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてHDDや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体
を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、動態解析システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 動態解析システム
1 ブッキー装置
11 制御部
12 検出器装着部
13 通信I/F
14 駆動部
15 バス
2 ブッキー装置
21 制御部
22 検出器装着部
23 通信I/F
24 駆動部
25 バス
3a 放射線源
3b 放射線源
3c 放射線源
4 クレードル
5 コンソール
51 制御部
52 記憶部
521 撮影管理テーブル
53 入力部
54 表示部
55 通信I/F
56 ネットワーク通信部
57 バス
8 解析サーバー
81 制御部
82 記憶部
83 入力部
84 表示部
85 通信部
86 バス
9a FPD
9b FPD
91 制御部
92 検出部
93 記憶部
94 コネクター
95 バッテリー
96 無線通信部
97 バス
6 操作卓
7 HIS/RIS
10 PACS
70 HDD
101、200、201、300 動態解析システム
60、61、62、63 外部保存サーバー

Claims (9)

  1. 被写体に連続的に放射線を照射可能な放射線源と、2次元状に配置された複数の検出素子を有し前記複数の検出素子のそれぞれにおいて前記放射線源により連続的に照射され前記被写体を透過した放射線を順次検出する放射線検出器と、を有し、前記放射線源と前記放射線検出器を用いて前記被写体の動態を撮影し複数のフレーム画像データを生成する撮影手段と、
    前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データに基づいて前記被写体の動態を解析する解析手段と、
    を備える動態解析システムであって、
    前記複数のフレーム画像データを、前記解析手段による解析に使用する複数の画像データと解析に使用しない複数の画像データに弁別する弁別手段と、
    前記解析手段により前記解析に使用する複数の画像データを用いて解析が行われた後、前記解析に使用された複数の画像データを保存する第1の保存手段と、
    前記解析手段による解析に使用されなかった未使用の複数の画像データを保存する第2の保存手段と、
    を備え
    前記弁別手段は、前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データの中から一定のフレーム間隔で抽出した複数のフレーム画像データを前記解析手段による解析に使用する複数の画像データとして弁別する動態解析システム。
  2. 前記第1の保存手段は、更に、前記解析手段により生成された解析結果データと前記解析手段において解析の過程で生成された中間生成データとを前記解析に使用された画像データに対応付けて保存する請求項に記載の動態解析システム。
  3. 検索条件となる特徴量を指定するための入力手段と、
    前記入力手段により指定された検索条件を満たす解析結果データ及びこれに対応する使用画像データを前記第1の保存手段から検索する検索手段と、
    を備える請求項に記載の動態解析システム。
  4. 前記弁別手段は、前記複数のフレーム画像データのフレームレート又は解像度に基づいて分別を行う請求項1〜の何れか一項に記載の動態解析システム。
  5. 前記撮影手段は、前記被写体の動態を1周期以上にわたり撮影する請求項1〜の何れか一項に記載の動態解析システム。
  6. 被写体に連続的に放射線を照射可能な放射線源と、2次元状に配置された複数の検出素子を有し前記複数の検出素子のそれぞれにおいて前記放射線源により連続的に照射され前記被写体を透過した放射線を順次検出する放射線検出器と、を有し、前記放射線源と前記放射線検出器を用いて前記被写体の動態を撮影し複数のフレーム画像データを生成する撮影手段と、
    前記撮影手段により生成された複数のフレーム画像データに基づいて前記被写体の動態を解析する解析手段と、
    を備える動態解析システムであって、
    前記複数のフレーム画像データを、前記解析手段による解析に使用する複数の画像データと解析に使用しない複数の画像データに弁別する弁別手段と、
    前記解析手段により前記解析に使用する複数の画像データを用いて解析が行われた後、前記解析に使用された複数の画像データを保存する第1の保存手段と、
    前記解析手段による解析に使用されなかった未使用の複数の画像データを保存する第2の保存手段と、
    を備え
    前記弁別手段は、前記複数のフレーム画像データのフレームレート又は解像度に基づいて分別を行う動態解析システム。
  7. 前記第1の保存手段は、更に、前記解析手段により生成された解析結果データと前記解析手段において解析の過程で生成された中間生成データとを前記解析に使用された画像データに対応付けて保存する請求項に記載の動態解析システム。
  8. 検索条件となる特徴量を指定するための入力手段と、
    前記入力手段により指定された検索条件を満たす解析結果データ及びこれに対応する使用画像データを前記第1の保存手段から検索する検索手段と、
    を備える請求項に記載の動態解析システム。
  9. 前記撮影手段は、前記被写体の動態を1周期以上にわたり撮影する請求項6〜8の何れか一項に記載の動態解析システム。
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