JP5946179B2 - セラミックス皮膜の成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

セラミックス皮膜の成膜装置及び成膜方法 Download PDF

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Description

本発明はセラミックス原料粉末を微細化し、解砕・分級などの処理を施して微細化粉末を供給することにより成膜を連続的に行うセラミックス皮膜の成膜装置、及び皮膜の成膜方法に関する。
セラミックスや金属等の粉末を用いて膜を形成する技術として、溶射、コールドスプレー(CS)法、エアロゾルデポジション(AD)法、プラズマ援用AD法がある。溶射法、CS法及びプラズマ援用AD法は、材料又は粉末を搬送するガスに温度をかけて成膜する方法であり、AD法は常温で成膜する方法である。
特許文献1及び非特許文献1によると、高周波プラズマによる粉末の微細化は、熱プラズマ法と呼ばれ、粉末を熱プラズマ内に導入することで瞬時に気相状態とし、急冷凝固することによって生成する微粒子製造法である。AD法では、粉末に物理吸着した水や不純物は皮膜の膜質に悪影響を及ぼす。そのため特許文献2及び3で開示されているように粉末の処理が必要である。
プラズマ援用AD法では、非特許文献2によるとプラズマを援用させない場合と比較して成膜量が向上する。特許文献4には、脆性材料微粒子に内部歪を印加する工程が記載されている。この工程によって内部歪を与えられた脆性材料微粒子を基材に衝突させ、この衝撃により脆性材料微粒子を破砕又は変形させ、これにより活性面を生じさせ、活性面同士が再結合して複合構造物が形成される。
一方、原料粉末の搬送過程においては、搬送管に原料粉末が多量に付着するといった問題がある。その対策として、特許文献5には、チューブ状の搬送管に2重螺旋状に取り付けられた電極に交流電界を印加することで、搬送管の壁面に微粒子が堆積することによる閉塞を抑制する方法が記載されている。
特開2007−029859 特開2008−088559 特開2007−119913 特開2002−20878 特開2010−241550 香川昌宏、「熱プラズマプロセスによる微粒子材料の製造」、エアロゾル研究、第10巻、1号(1995)、P.20−27 明渡純、「エアロゾルデポジション法の基礎と応用」
粒子表面の活性化処理や、粉末粒子に内部歪を与える工程はバッチ処理で行われる。そのため、例えばAD法を用いて大型の基材に成膜する場合や大量生産する場合など、多量の原料粉末を要する製造工程において多大なコストを要する。
一方、AD法及びプラズマ援用AD法では、成膜に最適な粉末の粒径は0.1〜1μmである。しかしながら一般的に、この粒径範囲の粉末は粒径が数10μmの同じ材料の粉末と比較して高価である。さらに、高純度の皮膜を得るためには、原料粉末自体が高純度である必要があり、最適な粒径の高純度粉末はさらに高価になりコストが嵩む。
例えば、AD法及びプラズマ援用AD法では、粒径が3μm以上の粉末を用いると、皮膜を削ってしまい膜質が低下するので、このサイズの粉末は同成膜法には適さない。粒径が0.1μm以下の粉末を用いると、衝突圧力で押し固められた圧粉体が形成されることから、成膜量の減少を生じるか、皮膜を形成しないので、このサイズの粉末も同成膜法に適さない。AD法及びプラズマ援用AD法で挙げたように、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されている場合、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こすため、粉末粒度の最適化が必要である。
さらには、粒径が0.1〜1μmの粉末は、ガス搬送中に搬送管の内壁に付着することによって粉末供給量を低下させ、搬送管内を閉塞させる。搬送管における粉末の閉塞は、安定な原料粉末の供給を妨げ、さらなる膜質の悪化や成膜量の低下を引き起こす。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することで高品質な皮膜を得ることができるセラミックス皮膜の成膜装置、及び成膜方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じた。
即ち本発明のセラミックス皮膜の成膜装置は、セラミックス原料粉末を所定の粒径に微細化する粉末微細化手段と、この粉末微細化手段から排出される微細化粉末を搬送管で気流搬送する搬送手段と、前記粉末微細化手段から前記搬送手段を介して搬送された前記微細化粉末を成膜対象物に噴射して成膜する成膜手段と、を備えており、前記粉末微細化手段は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末がその表面を揮発させることで微細化するように構成されるか、又は高周波プラズマによりセラミックス原料粉末が気相状態となり次いで冷却され析出することで微細化するように構成され、前記搬送手段は、前記搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐように構成され、前記成膜手段は、粉末を加熱するためのプラズマトーチと、このトーチに取り付けられ成膜対象物に加熱粉末を噴射するノズルとを有していることを特徴とする。
上記本発明のセラミックス皮膜の成膜装置の粉末微細化手段は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末がその表面を揮発させることで微細化するように構成されるか、又は高周波プラズマによりセラミックス原料粉末が気相状態となり次いで冷却され析出することで微細化するように構成され、当該装置の搬送手段は、搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐように構成され、当該装置の成膜手段は、粉末を加熱するためのプラズマトーチと、このトーチに取り付けられたノズルとを有している。
そのためバッチ処理ではなく連続処理が可能となっており、大型の基材に成膜する場合や大量生産する場合など、多量の原料粉末を要する製造工程においてもコストを大幅に低減することができる。さらに、粉末微細化手段により、皮膜形成に最適な粒度の粉末を得ることができ、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されないので、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こさないようにすることができる。また、搬送手段によって、高度に微小化された原料粉末であっても、ガス搬送中に搬送管の内壁に付着せず粉末供給量を低下させることがなく、搬送管内を閉塞させない。これにより、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
前記粉末微細化手段は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末の平均粒径を0.01〜10μmに微細化するように構成されていることが好ましい。この場合、高純度な微細化粉末となり品質を向上させることができる。
前記粉末微細化手段における高周波プラズマを形成するための周波数は10kHz〜13.56MHzとされ、プラズマ電源の出力が5〜100kWであることが好ましい。かかる条件を選択することにより、セラミックス原料粉末の粒度調整をより最適に行うことができる。
前記プラズマトーチは、直流プラズマトーチ、誘導結合プラズマトーチ、容量結合プラズマトーチの何れかであることが好ましい。このようなプラズマトーチを用いることによって、緻密で高品質の皮膜を得ることができる。
前記成膜手段のノズルはセラミックス又はサーメットからなり、かつ成膜対象物に対して60°〜120°の角度で傾斜されていることが好ましい。この場合、緻密で高品質の皮膜を得ることができる。
前記搬送手段は、微細化粉体をガスにより気流搬送するための搬送路を有する搬送管と、前記搬送路に電界を生じさせ、この電界により前記微細化粉末をガスの流れ方向と異なる方向へ飛翔移動させることで、当該搬送路の壁面部分への当該微細化粉末の付着を抑制する電界発生手段とを備えることが好ましい。
かかる搬送手段によって、微細化された高純度のセラミックス原料粉末を極めて安定した状態で成膜手段へ導入することができる。
前記粉末微細化手段で微細化されて、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕する気流式又は機械式の解砕機構をさらに備えていることが好ましい。解砕機構を備えることで、凝集した凝集粒を解砕して粒度調整をさらに精密なものとすることができる。
0.1μm未満の微細化粉末を除去する分級機構をさらに備えることが好ましい。分級機構を備えることで、微小な粒子が分級されて、より最適な粒径の粉末が得られ、効率よく高品質の皮膜を得ることができる。
セラミックス原料粉末は限定されないが、例えば、平均粒径1〜50μmの酸化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの窒化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの炭化物系セラミックスのうちの何れかが挙げられる。
上記の構成を用いることにより、前記成膜手段に導入される微細化成膜粉末の平均粒径を例えば0.1〜3μmとすることができる。
本発明のセラミックス皮膜の成膜方法は、平均粒径1〜50μmのセラミックス原料粉末を、高周波プラズマにより平均粒径で0.1〜10μmに微細化し、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕し、その中から0.1μm未満の微細化粉末を除去し、この微細化粉末を、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐようにして搬送し、搬送されてきた微細化粉末を、DCプラズマトーチ、誘導結合プラズマトーチ、容量結合プラズマトーチの何れかを介して成膜対象物に噴射して成膜することを特徴とする。
上記本発明のセラミックス皮膜の成膜方法を使用すれば、連続処理が可能となっているため、大型の基材に成膜する場合や大量生産する場合など、多量の原料粉末を要する製造工程においてもコストを大幅に低減することができる。さらに、高周波プラズマにより平均粒径で0.1〜10μmに微細化し、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕し、その中から0.1μm未満の微細化粉末を除去するので、皮膜形成に最適な粒度の粉末を得ることができ、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されず、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こさないようにすることができる。
さらに、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐようにして搬送し、搬送されてきた微細化粉末を、直流プラズマトーチ、誘導結合プラズマトーチ、容量結合プラズマトーチの何れかを介して成膜対象物に噴射して成膜するので、高度に微小化された原料粉末であっても、ガス搬送中に搬送管の内壁に付着せず、粉末供給量が低下せず、搬送管内を閉塞させない。これにより、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で噴射することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
上記の通り本発明によれば、連続処理が可能となっているため、多量の原料粉末を要する製造工程においてもコストを大幅に低減することができる。皮膜形成に最適な粒度の粉末を得ることができ、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されないので、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こさないようにすることができる。高度に微小化された原料粉末であっても、粉末供給量を低下させることがなく、搬送管内を閉塞させない。これにより、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
本発明の第1実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 本発明の第2実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 本発明の第3実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 本発明の第4実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 本発明の第5実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 本発明の第6実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。 実施例1で成膜したAl皮膜の電子顕微鏡による断面写真である。 実施例2で成膜したAl皮膜の電子顕微鏡による断面写真である。 Al皮膜の成膜量のプラズマ電源の出力依存を測定したグラフである。 Al皮膜の表面のビッカース硬さのプラズマ電源の出力依存を測定したグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るセラミックス皮膜の成膜装置の概略図である。本実施形態のセラミックス皮膜の成膜装置(以下成膜装置という)は、粗大な粉末から微細な粉末を製造し、微細化された原料粉末の表面を活性化し、成膜対象物である基材に噴射することによって堆積を行うものである。
この成膜装置は、原料粉末を供給する粉末供給手段としての粉末供給部5と、セラミックス原料粉末1を所定の粒径に微細化する粉末微細化手段としての粉末微細化部4と、この粉末微細化部4から排出される微細化粉末2を気流搬送する搬送手段7と、粉末微細化部4から搬送手段7を介して搬送された微細化粉末2を成膜対象物である基材3に噴射して成膜する成膜手段としての成膜部6を備えている。
粉末供給部5には、セラミックス原料粉末1が充填されており、この粉末1を搬送するためのガスを供給するガスボンベ13が接続されている。この粉末供給部5の構成は限定されず、例えば、粉末貯蔵部と周方向溝付き回転ディスク部を有し、粉末貯蔵部に投入された原料粉末が重力によって回転ディスクの溝に落下して充填され、回転ディスクの回転速度を調整することにより原料粉末を所定量供給できるものが挙げられる。ガスボンベ13には、酸素、窒素、メタン、アルゴン、ヘリウムのうち1種類以上のガスが充填されており、このガスが搬送ガスとして供給される。
粉末微細化部4は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末がその表面を揮発させることで微細化するように構成されるか、又は高周波プラズマによりセラミックス原料粉末が気相状態となり次いで冷却され析出することで微細化又は球状化するように構成されている。具体的には、非特許文献1に記載されている方法を用いることができ、粉末微細化部4は、材料粉末を供給する供給口と、熱プラズマを発生させるプラズマトーチと、微粒子を生成するチャンバーとで構成されている。プラズマトーチは石英管とその外側を取り巻くコイルとで構成されており、このコイルに高周波電源により高周波電流が供給されることにより熱プラズマを発生するようになっている。
粉末微細化部4によって、セラミックス原料粉末1が高周波プラズマにより、平均粒径で0.01μm〜10μmに微細化又は球状化される。微細化又は球状化するより好ましい範囲は、平均粒径で0.01μm〜3μmである。この場合の高周波プラズマを形成するための周波数は10kHz〜13.56MHzが好ましく、プラズマ電源の出力は5〜100kWが好ましい。
搬送手段7は、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への微細化粉末2の付着及び閉塞を防ぐように構成されている。詳細は、特開2010−241550に記載した通りである。搬送手段7は、微細化粉末2をガスにより気流搬送するための搬送路を有する搬送管と、搬送路に電界を生じさせ、この電界により微細化粉末をガスの流れ方向と異なる方向へ飛翔移動させることで、当該搬送路の壁面部分への当該微細化粉体の付着を抑制する電界発生手段とを備える。
搬送手段7では、成膜部6内のノズル10までの粉末経路において、2重螺旋電極又は4重螺旋電極によって、搬送管内に搬送管用交流電源14による交流電界又は交流電界と静電場を与える。これにより、搬送管内壁への微細化粉末2の付着及び閉塞を防ぐ。具体的には、電極に印加する電圧を0.5〜10kVとし、周波数を10Hz〜1kHzとし、搬送ガスのガス流量を3〜50L/minとするのが好適である。
これにより、長時間安定した状態で、成膜部6に微細化粉末2を供給することが可能となっている。例えば、粒径0.1〜5μmの微細化粉末2を搬送する場合、2重螺旋電極を具備した搬送管の当該螺旋電極に交流電界を付与することで、微細化粉末2で閉塞させることなく、当該微細化粉末2を安定的に成膜部6に搬送することが可能となる。
成膜部6には、粉末を加熱するためのプラズマトーチ9と、このトーチ9に取り付けられ基材3に加熱粉末を噴射するノズル10が設けられている。本実施形態では、プラズマトーチ9として誘導結合プラズマトーチを使用している。成膜部6の真空チャンバー内では、誘導結合プラズマトーチ9が可動アーム8に取り付けられて可動状態となっており、この誘導結合プラズマトーチ9には、誘導結合プラズマ電源11に接続されたプラズマ発生用コイル12が巻き付けられている。
誘導結合プラズマトーチ9における、高周波プラズマを形成するための周波数は10kHz〜60MHzであることが好ましく、誘導結合プラズマ電源11の出力は100W〜3kWであることが好ましい。これにより、成膜中に数100℃の加熱状態が生じ、成膜速度が向上し、厚膜化が可能となる。ノズル10の形状としては、円筒形、円錐形、又はアスペクト比が5以下である矩形とするのが好適である。さらに、ノズル10はセラミックス又はサーメットからなり、かつ基材3に対して60°〜120°の角度で傾斜されていることがより好ましい。このように構成された成膜部6では、プラズマ発生用コイル12の高周波・高電圧によって微細化粉末2を搬送するガスがプラズマ化され、このエネルギービーム内を微細化粉末2が通過することによって、微細化粉末2の表面が活性化され基材3に堆積し成膜される。
上記の成膜装置で用いられるセラミックス原料粉末1は、例えば平均粒径1〜50μmの酸化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの窒化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの炭化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの硼化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmのフッ化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの珪化物系セラミックスのうちの何れかが挙げられる。成膜部6に導入される微細化粉末2の平均粒径は、例えば0.01μm〜3μmまで粒度調整される。そして、セラミックス原料粉末2の純度が99.9%以上の場合、基材3に成膜される皮膜の純度は99.5%以上とすることが可能である。例えば、面積が500×500mm以上の面積で基材3に成膜可能であり、20μm以上の膜厚を有する皮膜を成膜することができる。
上記本実施形態の成膜装置によれば、粉末微細化部4が高周波プラズマによりセラミックス原料粉末の表面が揮発することで微細化するように構成されるか、又は高周波プラズマによりセラミックス原料粉末が気相状態となり次いで冷却され析出することで微細化又は球状化するように構成され、搬送手段7が、搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐように構成され、成膜部6が、粉末を加熱するための誘導結合プラズマトーチ9と、このトーチ9に取り付けられ基材3に加熱粉末を噴射するノズル10とを有している。
そのため連続処理が可能となっており、大型の基材に成膜する場合や大量生産する場合など、多量の原料粉末を要する製造工程においてもコストを大幅に低減することができる。さらに、粉末微細化部4により、皮膜形成に最適な粒度の粉末を得ることができ、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されないので、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こさないようにすることができる。また、搬送手段7によって、高度に微小化された原料粉末であっても、ガス搬送中に搬送管の内壁に付着せず粉末供給量を低下させることがなく、管内を閉塞させない。これにより、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
また、連続処理によって皮膜の施工時間が従来のバッチ処理と比較して大幅に短縮されるのに加え、安価な原料粉末から微粒子粉末が得られ、狭い粒度分布をもつ、高純度の粉末が得られ、高純度な皮膜が得られる。連続工程とされていることと、長時間安定的に微細化粉末の供給が可能であることから、広範囲に成膜することや厚膜化が容易である。
粉末微細化部4が、高周波プラズマによってセラミック原料粉末1の平均粒径を0.01〜10μmに微細化するように構成されているため、高純度な微細化粉末となり品質を向上させることができる。粉末微細化部4における高周波プラズマを形成するための周波数が10kHz〜13.56MHzとされ、プラズマ電源の出力が5〜100kWとされているため、セラミックス原料粉末の粒度調整をより適切に行うことができる。
誘導結合プラズマトーチ9を用いることによって、緻密で高品質の皮膜を得ることができ、成膜部6のノズル10がセラミックス又はサーメットからなり、かつ成膜対象物に対して60°〜120°の角度で傾斜されているので、緻密で高品質の皮膜を得ることができる。
図2は本発明の第2実施形態に係る成膜装置の概略図である。本実施形態が第1実施形態と異なる点は、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕する気流式又は機械式の解砕機構15と、0.1μm未満の微細化粉末を除去する分級機構16とをさらに備えている点である。
粗大なセラミックス原料粉末1は、粉末供給部5から1〜500g/minで粉末微細化部4に供給される。凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒が解砕機構15で3μm未満に解砕されると同時に、微細化粉末2の表面上に亀裂を生じさせる。解砕機構15で微細化粉末2の表面上に亀裂を与えることにより表面が活性化し、かつ膜堆積時にかかる圧縮応力を緩和できる。これにより、成膜速度の向上や、皮膜の厚膜化が可能となる。
解砕機構15で解砕された微細化粉末2は、分級機構16で0.1mm未満の微粒子を分級し、同微粒子の皮膜への混入を防ぐ。この分級機構16は、微細化粉末2を静電気力又は遠心力、若しくは双方の作用により分級するものである。なお、セラミックス原料粉末1やプラズマ発生用コイル12に印加する電圧、施工する膜厚など各種の条件によっては分級機構を設けることを要しない。
本実施形態の成膜装置によって実現されるセラミック皮膜の成膜方法は、平均粒径1〜50μmのセラミックス原料粉末1を、高周波プラズマにより平均粒径で0.01〜10μmに微細化し、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕し、その中から0.1μm未満の微細化粉末2を除去し、この微細化粉末2を、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐようにして搬送し、搬送されてきた微細化粉末2を、誘導結合プラズマトーチ9を介して成膜対象物である基材3に噴射して成膜する方法である。
本実施形態のセラミックス皮膜の成膜方法を使用すれば、連続処理が可能となっているため、大型の基材に成膜する場合や大量生産する場合など、多量の原料粉末を要する製造工程においてもコストを大幅に低減することができる。さらに、高周波プラズマにより平均粒径で0.01μm〜10μmに微細化し、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕し、その中から0.1μm未満の微細化粉末2を除去するので、皮膜形成に最適な粒度の粉末を得ることができ、最適粒径範囲外の粒子が原料粉末に混入されず、皮膜の膜質の低下や成膜量の減少等を引き起こさないようにすることができる。
さらに、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐようにして搬送し、搬送されてきた微細化粉末を、誘導結合プラズマトーチ9を介して基材3に噴射して成膜するので、高度に微小化された原料粉末であっても、ガス搬送中に搬送管の内壁に付着せず粉末供給量を低下させることがなく、搬送管内を閉塞させない。これにより、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
また、連続処理によって皮膜の施工時間が従来のバッチ処理と比較して大幅に短縮されるのに加え、安価な原料粉末から微粒子粉末が得られ、解砕、分級の工程を経ることで水や有機物などの不純物が混入することなく、狭い粒度分布をもつ、高純度の粉末が得られ、高純度な皮膜が得られる。さらに、連続工程とされていることと、長時間安定的に微細化粉末の供給が可能であることから、広範囲に成膜することや厚膜化が容易である。
図3は本発明の第3実施形態に係る成膜装置の概略図である。本実施形態が第1実施形態と異なる点は、プラズマトーチに、容量結合プラズマトーチ17が用いられている点である。容量結合プラズマトーチ17には、容量結合プラズマ電源19に接続されたプラズマ発生用電極18が設けられており、この電極18の高周波・高電圧によって微細化粉末2を搬送するためのガスがプラズマ化され、このエネルギービーム内を微細化粉末2が通過することによって、微細化粉末2の表面が活性化され、基材3に堆積し、成膜される。本実施形態のように容量結合プラズマトーチ17を用いる場合、高周波プラズマを形成するための周波数としては10kHz〜60MHzが好ましく、容量結合プラズマ電源19の出力としては、100W〜3kWであることが好ましい。
図4は本発明の第4実施形態に係る成膜装置の概略図である。本実施形態が第3実施形態と異なる点は、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕する気流式又は機械式の解砕機構15と、0.1μm未満の微細化粉末を除去する分級機構16とをさらに備えている点である。
図5は本発明の第5実施形態に係る成膜装置の概略図である。本実施形態が第1、第3実施形態と異なる点は、プラズマトーチに、直流プラズマトーチ20が用いられている点である。直流プラズマトーチ20には、直流プラズマ用電源23に接続された正極21及び負極22が設けられており、直流プラズマトーチ20の軸心部より微細化粉末2が供給され、プラズマガス内を微細化粉末2が通過することによって、微細化粉末2の表面が活性化され、基材3に堆積し、成膜される。本実施形態のように直流プラズマトーチ20を用いる場合、直流プラズマ用電源23の出力としては、5〜100kWであることが好ましい。
図6は本発明の第6実施形態に係る成膜装置の概略図である。本実施形態が第5実施形態と異なる点は、粒径5μm以上の微細化粉末を3μm未満に解砕する気流式又は機械式の解砕機構15と、0.1μm未満の微細化粉末を除去する分級機構16とをさらに備えている点である。かかる成膜装置により、上述のセラミックス皮膜の成膜方法を実現することができ、コストが抑えられ、それと共に最適な粒度の粉末を安定した状態で供給することができ、高品質な皮膜を成膜することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。第1実施形態〜第6実施形態の成膜装置を用いて、各装置固有の構成に基づく条件以外の条件を同じにして基材に成膜を行った。各実施形態の成膜速度と膜質を◎〜×の4段階で評価した。その結果を表1に示す。第2、第4、第6実施形態で作製した皮膜構造、成膜速度、膜質は、概ね同じであった。第1、第3、第5実施形態で作成した皮膜は、概ね第2、第4、第6実施形態よりも成膜速度が劣っていた。
セラミックス原料粉末(材料)、粉末微細化部における微細化条件(プラズマを形成するための周波数・電源の出力)、プラズマトーチの種類、解砕部・分級部の有無、の違いによる成膜の可否を表2に示す。
(実施例1)
図1に示す第1実施形態の誘導結合プラズマトーチを用いる方法で成膜を行った。粒径が20μmの酸化アルミニウム(Al)2kgを粉末供給室に入れ、20g/minでガスボンベから供給されるArガスを10L/minで流して、粉末微細化部に供給する。粉末微細化部でAl粉末を0.1〜2μmの粒径に微細化する。粉末微細化部で製造した微細化粉末の粒径を、粒度分布測定器(CILAS社製、GRANULOMERTRE1064)を用いて測定した。微細化されたAl粉末を、2重螺旋電極にAC4.5kVの交流電圧を印加した搬送管に通過させ、圧力20Paの成膜室内に搬送した。搬送してきたAl粉末を、Oをプラズマガスとして誘導結合プラズマトーチに導入し、800Wのパワーをプラズマ発生用コイルに印加し、500×500mmの面積でガラス基材上に1hの間、成膜した。
実施例1で成膜したAl皮膜の電子顕微鏡による断面写真を図7に示す。皮膜内部に空隙が見られるが、基材と強固に密着している。膜堆積中に粉末微粒子に熱を加えることで、基材にかかる圧縮応力が緩和されるため、10μm以上の皮膜も容易に成膜可能であることが解る。
(実施例2)
図2に示す第2実施形態の誘導結合プラズマトーチを用いる方法で成膜を行った。粒径が16μmのAl粉末2kgを粉末供給室に入れ、20g/minでガスボンベから供給されるArガスを20L/minで流して、粉末微細化部に供給する。粉末微細化部では、Al粉末を、0.1〜4μmの粒子に微細化する。これを解砕室で粉砕したところ、微細化粒子はさらに0.1〜1.6μmに解砕された。粉末微細化部で製造した微細化粉末、及び解砕室で解砕した微細化粉末の粒径を、粒度分布測定器(CILAS社製、GRANULOMERTRE1064)を用いて測定した。微細化されたAl粉末を、2重螺旋電極に、AC6kVの交流電圧を印加した搬送管に通過させ、圧力20Paの成膜室内に導入した。導入してきたAl粉末を、Oをプラズマガスとして誘導結合プラズマトーチに導入し、900Wのパワーをプラズマ発生用コイルに印加し、500×500mmの面積でガラス基材上に1hの間、成膜した。
実施例2で成膜したAl皮膜の電子顕微鏡による断面写真を図8に示す。解砕機構で微細化粉末を解砕し、亀裂を与えたことでその粉末の表面が活性化し、基材と強固に密着していることが認められる。解砕機構と分級機構を設けることによって実施例1よりも成膜に寄与する微細化粉末の割合が増加し、成膜速度が向上した。これは、従来のAD法のおよそ10倍の成膜速度である。
(実施例3)
図5に示す第5実施形態の直流プラズマトーチを用いる方法で成膜を行った。粒径が3μmのAl粉末2kgを粉末供給室に入れ、20g/minでガスボンベから供給されるArガスを10L/minで流して、粉末微細化部に供給する。粉末微細化部では、Al粉末を、0.1〜2μmの粒子に微細化する。粉末微細化部で製造した微細化粉末の粒径を、粒度分布測定器(CILAS社製、GRANULOMERTRE1064)を用いて測定した。微細化されたAl粉末を、2重螺旋電極に7kVの交流電圧を印加した搬送管に通過させ、圧力20Paの成膜室内の直流プラズマトーチに導入し、500×500mmの面積でガラス基材上に1hの間、成膜した。
実施例3で成膜したAl皮膜では、部分的に圧粉体が形成された。実施例2で解砕機構と分級機構を用いた場合には、圧粉体が形成されずに皮膜が形成された。これに対し、本実施例では、解砕機構と分級機構が設置されていない。そのため、微細化粉末が凝集し、直流プラズマトーチ付近で微細化粉末によって閉塞状態が生じ、安定的に微細化粉末を供給できなかったことが、圧粉体形成の原因であると考えられる。
図2に示す第2実施形態の誘導結合プラズマトーチを用いる方法を用いてAl皮膜の成膜量のプラズマ電源の出力依存を測定した結果を図9に示す。搬送ガスとしてArガスを20L/minで流し、2重螺旋電極にAC6kVで印加し、500×500mmの面積でガラス基材上に1hの間、成膜したときの成膜量である。図9のグラフの横軸はプラズマ電源の出力で、縦軸は1cmに1minの間、成膜したときの膜厚である。プラズマ電源の出力が大きいほど成膜速度が増加することが認められる。
図1に示す第1実施形態の誘導結合プラズマトーチを用いる方法を用いてAl皮膜の表面のビッカース硬さのプラズマ電源の出力依存を測定した結果を図10に示す。搬送ガスとしてArガスを10L/minで流し、2重螺旋電極にAC4.5kVで印加し、500×500mmの面積でガラス基材上に1hの間、成膜したときの成膜量である。ビッカース硬さはマイクロビッカース硬度計(明石製作所製、HM−124)を用いて測定した。その測定条件は、荷重245.2mN、15s保持である。図10のグラフの横軸はプラズマ電源の出力で、縦軸はビッカース硬さである。プラズマ電源の出力が大きいほどAl皮膜の表面の硬さが減少していることが認められる。硬さが減少した理由は、図7に示した皮膜の断面写真のように、成膜量が向上したことによる皮膜密度の低下が考えられる。
上記で開示した実施形態及び実施例は例示であり制限的なものではない。例えば、必要に応じて本発明のセラミックス皮膜の成膜装置に他の構成を設けてもよく、各部、各機構の構成、粉末搬送条件、微細化条件、成膜条件などの適宜変更される。
1 セラミック原料粉末
2 微細化粉末
3 基材
4 粉末微細化部
5 粉末供給部
6 成膜部
7 搬送手段
8 可動アーム
9 誘導結合プラズマトーチ
10 ノズル
11 誘導結合プラズマ電源
12 プラズマ発生用コイル
13 ガスボンベ
14 搬送管用交流電源
15 解砕機構
16 分級機構
17 容量結合プラズマトーチ
18 プラズマ発生用電極
19 容量結合プラズマ電源
20 直流プラズマトーチ
21 正極
22 負極
23 直流プラズマ用電源

Claims (11)

  1. セラミックス原料粉末を所定の粒径に微細化する粉末微細化手段と、
    この粉末微細化手段から排出される微細化粉末を搬送管で気流搬送する搬送手段と、
    前記粉末微細化手段から前記搬送手段を介して搬送された前記微細化粉末を成膜対象物に噴射して成膜する成膜手段と、を備えており、
    前記粉末微細化手段は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末がその表面を揮発させることで微細化するように構成されるか、又は高周波プラズマによりセラミックス原料粉末が気相状態となり次いで冷却され析出することで微細化するように構成され、
    前記搬送手段は、前記搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐように構成され、
    前記成膜手段は、粉末を加熱するためのプラズマトーチと、このトーチに取り付けられ成膜対象物に加熱粉末を噴射するノズルとを有していることを特徴とするセラミックス皮膜の成膜装置。
  2. 前記粉末微細化手段は、高周波プラズマによりセラミックス原料粉末の平均粒径を0.01〜10μmに微細化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  3. 前記粉末微細化手段における高周波プラズマを形成するための周波数は10kHz〜13.56MHzとされ、プラズマ電源の出力が5〜100kWであることを特徴とする請求項2に記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  4. 前記プラズマトーチは、直流プラズマトーチ、誘導結合プラズマトーチ、容量結合プラズマトーチの何れかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  5. 前記成膜手段のノズルはセラミックス又はサーメットからなり、かつ成膜対象物に対して60°〜120°の角度で傾斜されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  6. 前記搬送手段は、
    前記微細化粉体をガスにより気流搬送するための搬送路を有する搬送管と、
    前記搬送路に電界を生じさせ、この電界により前記微細化粉末をガスの流れ方向と異なる方向へ飛翔移動させることで、当該搬送路の壁面部分への当該微細化粉末の付着を抑制する電界発生手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  7. 前記粉末微細化手段で微細化されて、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕する気流式又は機械式の解砕機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  8. 0.1μm未満の前記微細化粉末を除去する分級機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  9. セラミックス原料粉末が、平均粒径1〜50μmの酸化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの窒化物系セラミックス、平均粒径1〜50μmの炭化物系セラミックスのうちの何れかであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  10. 前記成膜手段に導入される微細化粉末の平均粒径が0.1〜3μmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のセラミックス皮膜の成膜装置。
  11. 平均粒径1〜50μmのセラミックス原料粉末を、高周波プラズマにより平均粒径で0.1〜10μmに微細化し、凝集してできた粒径3μm以上の凝集粒を3μm未満に解砕し、その中から0.1μm未満の微細化粉末を除去し、この微細化粉末を、搬送管に交流電界と静電場を与えることによって、当該搬送管の内壁への粉末付着及び閉塞を防ぐようにして搬送し、搬送されてきた微細化粉末を、直流プラズマトーチ、誘導結合プラズマトーチ、容量結合プラズマトーチの何れかを介して成膜対象物に噴射して成膜することを特徴とするセラミックス皮膜の成膜方法。
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