JP5944966B2 - ステアリングホイール用ヒータおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングホイール用ヒータ、およびその製造方法に関する。
寒冷地仕様の自動車を中心に、ステアリングホイールを暖めるヒータが普及してきている。このヒータは、運転者の手によって握られるステアリングホイールのリム部に、その全周を覆うように取り付けられる。そして、そのヒータの外周には、皮革などの表皮材が被覆される。運転者は、ヒータで暖められたリム部を表皮材上から握って運転することで、快適に自動車を走行させることができる。
このようなステアリングホイール用ヒータとして、複数のヒータ線が網目状に編まれた網目状発熱体の一方向の両端部に電極が設けられた構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。ヒータ本体部が網目構造であるため、複雑な曲面からなるリム部にも十分に密着させて装着することができ、また使用時の型崩れも少ないという利点を有する。
しかしながら、このヒータは、ヒータ本体部がヒータ線のみで構成されているため、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合に断線することがあった。また、ヒータ線のみの使用は材料コストの上昇、ひいては製品価格の上昇に繋がり、コスト面でも問題があった。特に、リム部への密着性をより高めるため、柔軟な銀を含む合金をヒータ線材料に使用した場合には、製品価格は大きく上昇した。
これらの問題に対し、例えば、ヒータ線の一部を安価な非導電性の糸で代替させることが考えられるが、ヒータ本体部に温度ムラを生じるおそれがある。
特開2001−110555号公報
本発明は上記従来技術の課題に対処してなされたもので、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合であっても断線の発生を抑制でき、またヒータ本体部の温度ムラの発生を抑制でき、かつコストの低減を図ることができるステアリングホイール用ヒータ、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は下記[1]〜[4]の実施形態を有する。
[1]ステアリングホイールのリム部に取り付けられるヒータであって、ヒータ本体部と、前記ヒータ本体部の長手方向の一方の端部に接続した第1電極および他方の端部に接続した第2電極と、を備え、前記ヒータ本体部は、複数の非導電性糸と、通電時に発熱する複数のヒータ線と、が網目状に編まれた構造を有し、前記ヒータ本体部における前記ヒータ線と前記非導電性糸との編込み本数比率が1:1〜1:2の範囲であり、前記複数の非導電性糸の端部は前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部側端縁から、前記第1電極および前記第2電極の各幅の1/5〜4/5の部分に、前記複数のヒータ線の端部は前記非導電性糸の端部より外側で、これらの非導電性糸およびヒータ線の端部を覆う半田により前記第1電極および前記第2電極に固着されていることを特徴とするステアリングホイール用ヒータ。
[2][1]記載のステアリングホイール用ヒータにおいて、複数の前記非導電性糸は、ポリエステル糸、レーヨン糸およびナイロン糸から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするステアリングホイール用ヒータ。
[3]ステアリングホイールのリム部に取り付けられるヒータであって、ヒータ本体部と、前記ヒータ本体部の長手方向の一方の端部に接続した第1電極および他方の端部に接続した第2電極と、を備え、前記ヒータ本体部は、複数の非導電性糸と、通電時に発熱する複数のヒータ線と、が網目状に編まれた構造を有し、前記ヒータ本体部における前記ヒータ線と前記非導電性糸との編込み本数比率が1:1〜1:2の範囲であるステアリングホイール用ヒータの製造方法であって、(a)前記ヒータ本体部の複数の前記非導電性糸および複数の前記ヒータ線それぞれの一方の端部を第1電極上に配置し、他方の端部を第2電極上に配置する工程と、(b)前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部寄りの部分を冷却しながら、複数の前記ヒータ線を前記第1電極および前記第2電極上に半田付けするとともに、複数の前記非導電性糸を前記第1電極および前記第2電極上に溶融固着する工程と、を含むことを特徴とするステアリングホイール用ヒータの製造方法。
[4][3]記載のステアリングホイール用ヒータの製造方法において、(b)の工程における前記第1電極および前記第2電極に対する冷却は、前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部側端縁から、前記第1電極および前記第2電極の各幅の1/5〜4/5の部分に対し行われることを特徴とするステアリングホイール用ヒータの製造方法。
本発明によれば、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合であっても断線の発生を抑制でき、またヒータ本体部分の温度ムラの発生を抑制でき、かつコストの低減を図ることができるステアリングホイール用ヒータ、およびその製造方法が提供される。
本発明のステアリングホイール用ヒータの一実施形態を示す平面図である。 図1のステアリングホイール用ヒータの要部構成を示す平面図である。 図2のII−II線に沿う断面図である。 一実施形態におけるヒータ本体部と第1電極(または第2電極)との接続方法を説明する平面図である。 従来の方法で接続した場合のヒータ本体部と第1電極(または第2電極)の接続部分を示す平面図である。 本発明の一実施形態の変形例を説明する図である。 本発明の一実施形態のステアリングホイール用ヒータのステアリングホイールへの適用例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、それらの図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明はそれらの図面により何ら限定されるものではない。また、各図において、共通する部分には同一符号を付している。
図1は、本発明のステアリングホイール用ヒータの一実施形態を示す平面図、図2は、その要部構成を示す平面図、図3は、図2のII−II線に沿う断面図である。
図1に示すように、本実施形態のステアリングホイール用ヒータ10は、ヒータ本体部1と、前記ヒータ本体部1の長手方向の一方の端部に接続した第1電極2Aおよび他方の端部に接続した第2電極2Bと、第1電極2Aおよび第2電極2Bに接続されたリード線3と、リード線3を電源端子(図示なし)に接続するための接続端子4とを備えている。
ヒータ本体部1は、図2に示すように、通電により発熱する複数のヒータ線12と複数の非導電性糸14とが、例えばメリヤス編みなどにより、網目状に編まれた構造を有する。そして、ヒータ線12および非導電性糸14は、1本ずつが独立して第1電極2Aおよび第2電極2Bに接続されている。すなわち、編まれたことによる機械的な絡み合いを解けば、ヒータ線12および非導電性糸14は1本ずつが並列しており、ヒータ線12は単純な並列回路を形成している。
上記ヒータ線12としては、例えば、銅、銅−ニッケル合金、銅−銀合金、ニッケル−クロム合金などからなる金属線(裸線)が使用される。また、これらの金属線に、絶縁塗料を塗布焼付けたエナメル線を使用することもできる。ヒータ線12として裸線を使用した場合、交点におけるヒータ線12同士の接触状態によって抵抗変動が大きくなる可能性がある。そのため、安定した抵抗値を得るという観点から、ヒータ線12として、エナメル線を使用することが好ましい。金属線に塗布焼付ける絶縁塗料としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂などを主成分とするものが挙げられる。これらのなかでも、ポリウレタン樹脂およびポルエステル樹脂は、十分な耐熱性を有しつつ比較的容易に半田付けを行うことができる点で好ましい。また、金属線としては、コスト面、編みやすさ、長期間の抵抗安定性などの点から、銅−ニッケル合金線が好ましい。
また、非導線性糸14としては、例えば、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド、綿、麻などの繊維からなる糸が使用される。これらのなかでも、耐熱性が比較的良好で、機械的強度(特に、引張強さ)が大きく、かつ安価で、入手しやすいうえ、ヒータ線の用いる金属線またはエナメル線となじみが良く網目状に編み込みやすい、ポリエステル、レーヨン、ナイロンからなる糸が好ましい。
これらのヒータ線12および非導線性糸14の線径乃至太さは、編みやすさ、リム部に対する密着性、機械的強度などを考慮すると、ヒータ線12は、0.02〜0.12mmの範囲が好ましく、0.04〜0.10mmの範囲がより好ましく、0.06〜0.08mmの範囲がより一層好ましい。また、非導線性糸14は、太さが30〜150デニールのものを使用することが好ましく、50〜100デニールであるとより好ましく、50〜75デニールであるとより一層好ましい。なお、ヒータ線12と非導線性糸14の線径、太さは、必ずしも同じである必要はないが、表面の凹凸を少なくする観点からは、同一乃至略同一であることが好ましい。
本発明において、ヒータ本体部1におけるヒータ線12と非導電性糸14の割合は、編込み本数比率でヒータ線12が1に対し非導電性糸14が1〜2の範囲である。すなわち、ヒータ線12と非導電性糸14は、均等な間隔で編み込まれており、このときの編込み本数比率は1:1〜1:2の範囲とされている。ヒータ線12の割合が前記範囲に満たないと、非加熱部分が多くなって温度ムラが生じやすくなる。また、少ないヒータ線で発熱させるため、個々のヒータ線の温度が高くなり過ぎるおそれがある。一方、ヒータ線12の割合が前記範囲を超えると、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合のヒータ線の断線の発生を抑制する効果が小さくなり、また、コスト低減に対する効果も小さくなる。ここで、「均等な間隔で編み込まれている」とは、編み込まれた物質の間隔が等しいことをいう。例えば図2においては、左端のヒータ線(第1のヒータ線)12とこれに隣接する非導電性糸14との距離と、この非導電性糸14とこれに隣接するヒータ線(第2のヒータ線)12との距離が等しくなるように、ヒータ線12および非導電性糸14が編み込まれている。
ヒータ線12と非導電性糸14の配置方法は、特に限定されるものではないが、温度ムラの発生を抑制するため、また、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合のヒータ線12の断線の発生を抑制するため、できるだけ均等に配置されるようにすることが好ましい。具体的には、例えば、図2に示すように、ヒータ本体部1の幅方向に、1本のヒータ線12と1〜2本の非導電性糸14を交互に配置する方法、2本のヒータ線12と2〜4本の非導電性糸14を交互に配置する方法などが挙げられる。図2の例では、1本のヒータ線12と1本の非導電性糸14が交互に配置されている。
また、ヒータ線12と非導電性糸14の編み方としては、メリヤス編みの他、トリコット編み等が挙げられる。メリヤス編みとは、ループを経方向に連続的、かつ平面的に綴る編み方をいう。また、トリコット編みとは、経編みメリヤスのことをいう。これらのなかでも、トリコット編みが、柔軟で伸縮性に優れており、複雑な曲面からなるリム部に対し十分に密着させることができることから好ましい。
本実施形態では、図3に示すように、ヒータ線12と非導電性糸14の両端部は第1電極2Aおよび第2電極2Bにそれぞれ半田16により固定されている。
第1電極2Aおよび第2電極2Bは、予め所定の幅、長さの矩形状に切断した、厚さが、例えば0.01〜0.5mm、好ましくは0.05〜0.2mmの金属箔から構成される。金属箔としては、導電性および耐腐食性に優れるものが好ましく、銅箔に錫、半田、金などのめっきを施したものや、それ自体導電性および耐腐食性を有する金、銀、ニッケルなどの非鉄金属箔が好適に使用される。また、半田としては、フラックス含有量が多く、高温特性が良好で、かつ濡れ性に優れるものが好ましく、また、環境保全の観点から、鉛フリーの半田が好ましい。具体的には、錫−銀−銅系、錫−銀−ビスマス系、錫-銀-銅-ビスマス系などが好ましい。
なお、半田は一般に溶融温度が200℃以上であり、この温度では、通常、非導電性糸14は溶融して消失するか、または炭化して半田の濡れ性が喪失し、半田付けができなくなる。本実施形態においては、次のような方法を用いることにより、ヒータ線12とともに、非導電性糸14も各電極2A、2Bに確実に固着している。
すなわち、図4に示すように、第1電極2A(または第2電極2B)上に、網目状に編み込んだヒータ線12と非導電性糸14の端部を置き、その上に半田16を重ね、半田ごてにより半田16を溶融し、第1電極2A(または第2電極2B)の略全面に薄く(例えば、5〜30μm厚)かつ一様に拡げる。その際、第1電極2A(または第2電極2B)のヒータ本体部寄りの部分42を幅Aに亘って、冷風を吹き付ける、冷水を通したパイプを該部に当接する、または、熱伝導率が高くかつ放射に有利な金属治具を第1電極2A(または第2電極2B)に接触させるなどの方法で冷却しながら行う。
このように第1電極2A(または第2電極2B)のヒータ本体部寄りの部分42を冷却しながら半田付けすることにより、冷却した部分42に位置する非導電性糸14の溶融消失、または炭化が防止され、第1電極2A(または第2電極2B)上に溶融して固着(すなわち、溶融固着)される。具体的には、非導電性糸14の端部が溶融し、溶融した部分が冷却固化して第1電極2Aに固着される。冷却した部分42の半田16は、冷却を行わなかった部分に比べ温度が低いため、非導電性糸14は溶融消失せずに固着し、機械的な接続強度としては十分な大きさが確保される。また、ヒータ線12は、冷却を行わなかった部分の完全な半田16によって確実に固定される。このため、図5に示すような、冷却を行わなかった場合に比べ、ヒータ本体部1と第1電極2A(または第2電極2B)間の接続強度を大きく向上させることができる。
すなわち、図5は、冷却を全く行わずに半田付けした例を示している。この場合、ヒータ線12は半田により第1電極2A(または第2電極2B)に固定されているが、非導電性糸14は溶融消失してしまい、第1電極2A(または第2電極2B)に固定されていない。
これに対し、第1電極2A(または第2電極2B)のヒータ本体部寄りの部分42を冷却しながら半田付けした図4の例では、冷却を行わなわなかった部分の非導電性糸14は溶融消失してしまっているが、冷却した部分42で、非導電性糸14は第1電極2A(または第2電極2B)に固着されている。さらに、ヒータ線12は、図5の例と同様、半田により第1電極2A(または第2電極2B)に固定されている。したがって、図5の例に比べてより高い強度でヒータ本体部1と第1電極2A(または第2電極2B)が接続されている。
なお、冷却を行う部分42の幅Aは、第1電極2A(または第2電極2B)の幅Wの1/5〜4/5を用いることができる。第1電極2A(または第2電極2B)の幅Wの1/5未満では、非導電性糸14の接続強度が不十分となる。また4/5を超えると、通常の条件で行われる半田付け部分が少なくなって、ヒータ線12の接続強度が低下し、ヒータ本体部1と第1電極2A(または第2電極2B)2との接続強度も低下するおそれがあり、これを避けるため必要以上に幅を拡大した大きな電極が必要になってしまう。なお、電極の幅を抑制する観点からは、幅Aは、第1電極2A(または第2電極2B)の幅Wの1/4〜1/3の範囲がより好ましい。
本発明においては、ヒータ本体部1と第1電極2A(または第2電極2B)との接続強度をより信頼性の高いものにするため、図6(a)に示すように、絶縁性の保護テープ5で、ヒータ本体部1を接続した第1電極2Aおよび第2電極2Bの表裏両面を保護するようにしてもよい。図6(b)は、絶縁性の保護テープ5で挟み込んだ後の第1電極2A(または第2電極2B)を示している。
保護テープ5には、柔軟で、伸縮性に優れ、かつ耐熱性を有する、例えば、ポリエステル繊維、アラミド繊維などからなる不織布の使用が好ましい。難燃化処理が施された不織布からなるテープはより好ましい。不織布以外の保護テープの材料としては、例えば、ポリイミドテープ、フッ素樹脂テープ、塩化ビニルテープなどが挙げられる。保護テープ5を第1電極2A(または第2電極2B)に接着する接着剤としては、難燃性、耐熱性などの観点から、シリコーン系、アクリル系、熱硬化性ゴム系などが好ましい。
図7は、本実施形態のステアリングホイール用ヒータ10を装着したステアリングホイール70の一例を示した図である。
図7に示すように、このステアリングホイール70は、環状に形成された補強用の芯材の外周を合成樹脂で覆って構成されるリム部71と、環状のリム部71のほぼ中心位置に配置され、ステアリングシャフト73に接続されるボス部74と、リム部71の内径側からボス部74に向かって延びてリム部71とボス部74とを結合するスポーク部75とから主に構成されている。
本実施形態のステアリングホイール用ヒータ10は、環状のリム部71の全周を覆うとともに、第1電極2Aおよび第2電極2Bが、リム部1の運転者が手の触れる確率の低い部分、例えば、自動車の進行方向が直進の場合に下位に位置するリム部1の部分で対向するように配置される。ステアリングホイール用ヒータ10のリム部71への固定は、両面粘着テープや接着剤によって行われる。第1電極2Aおよび第2電極2Bに接続されたリード線3は、リム部71の内径側の表面に沿って配線された後、スポーク部75内に挿入され、リード線3に接続された接続端子(図示なし)が、電源端子(図示なし)に接続される。そして、このようにリム部71に固定されたステアリングホイール用ヒータ10は、さらに皮革などの表皮材76で覆われる。
このように構成されるステアリングホイール70においては、例えば、電源端子からリード線3を介して第1電極2Aに電源が供給されると、電流はヒータ本体部の複数のヒータ線から第1電極2Aへと流れ、この通電によってヒータ線が発熱し、ステアリングホイール70が暖められる。これにより、運転者は快適にステアリングホイール70を操作することができる。
本実施形態のステアリングホイール用ヒータにおいては、ヒータ本体部が、複数の非導電性糸と、通電時に発熱する複数のヒータ線と、が網目状に編まれた構造を有し、かつヒータ本体部におけるヒータ線と非導電性糸との編込み本数比率が1:1〜1:2の範囲になるように構成されているので、ヒータのステアリングホイールへの取り付け時などにおいて、瞬間的に過度の大きな力が加わった場合であってもヒータ線の断線の発生を抑制でき、またヒータ本体部の温度ムラの発生も抑制できる。
また、ヒータ線が第1電極および第2電極に半田により固定され、非導電性糸が第1電極および第2電極に溶融固着しているので、ヒータ本体部と電極とを高い強度で接続することができる。
また、入手しやすく、かつ安価な非導電性糸を使用することができるため、コストの低減を図ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができることはいうまでもない。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
線径0.075mmの2UEWエナメル線(2種ポリウレタン銅線)10本と、75デニールのポリエステル糸20本を、エナメル線(2種ポリウレタン銅線)1本、ポリエステル糸2本が交互になるように、メリヤス編みで編み込んで、長さ約1100mm、幅約80mmの網目状の発熱体を作製した。次いで、この発熱体の長さ方向両端部に、錫めっき銅箔から作製した長さ81mm×幅7mm×厚さ0.1mmの電極を、半田(鉛フリー)を用いて、図4で説明した方法にしたがって取り付け、ヒータ本体部のエナメル線とポリエステル糸との編込み本数比率が1:2のステアリングホイール用ヒータを製造した。なお、半田付けの際、電極の発熱体側を幅1/3に亘って冷却した。なお、冷却は専用の冷却治具を作製し、これを用いて行った。また電極には、リード線も併せ固定した。
得られたステアリングホイール用ヒータを観察したところ、ポリエステル糸の半田による溶断は見られず、2UEWエナメル線の全てが電極に固定され、ポリエステル糸も全て電極に溶融固着されていた。また、ステアリングホイール用ヒータに通電したところ、実用上問題となる温度ムラは認められなかった。
(実施例2)
2UEWエナメル線およびポリエステル糸の数をそれぞれ15本とし、エナメル線と、ポリエステル糸が交互になるように、メリヤス編みで編み込んで、網目状の発熱体を作製した以外は、実施例1と同様にして、ヒータ本体部のエナメル線とポリエステル糸の体積比が1:1のステアリングホイール用ヒータを製造した。
得られたステアリングホイール用ヒータを観察したところ、実施例1と同様、ポリエステル糸の半田による溶断は見られず、通電による、実用上問題となる温度ムラも認められなかった。
(比較例)
2UEWエナメル線およびポリエステル糸の数をそれぞれ8本および22本とし、これらを、幅方向にエナメル線1本、ポリエステル糸2本、エナメル線1本、ポリエステル糸3本が繰り返されるように、メリヤス編みで編み込んで、網目状の発熱体を作製した以外は、実施例1と同様にして、ヒータ本体部のエナメル線とポリエステル糸の体積比が2:5のステアリングホイール用ヒータを製造した。
得られたステアリングホイール用ヒータを観察したところ、実施例1と同様、ポリエステル糸の半田による溶断は見られなかったが、通電では、実施例1および実施例2よりも多くの温度ムラが認められた。
1…ヒータ本体部、2A…第1電極、2B…第2電極、3…リード線、4…接続端子、5…絶縁性保護テープ、10…ステアリングホイール用ヒータ、12…ヒータ線、14…非導電性糸、16…半田、70…ステアリングホイール、71…リム部。

Claims (4)

  1. ステアリングホイールのリム部に取り付けられるヒータであって、
    ヒータ本体部と、前記ヒータ本体部の長手方向の一方の端部に接続した第1電極および他方の端部に接続した第2電極と、を備え、
    前記ヒータ本体部は、複数の非導電性糸と、通電時に発熱する複数のヒータ線と、が網目状に編まれた構造を有し、前記ヒータ本体部における前記ヒータ線と前記非導電性糸との編込み本数比率が1:1〜1:2の範囲であり、前記複数の非導電性糸の端部は前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部側端縁から、前記第1電極および前記第2電極の各幅の1/5〜4/5の部分に、前記複数のヒータ線の端部は前記非導電性糸の端部より外側で、これらの非導電性糸およびヒータ線の端部を覆う半田により前記第1電極および前記第2電極に固着されていることを特徴とするステアリングホイール用ヒータ。
  2. 複数の前記非導電性糸は、ポリエステル糸、レーヨン糸およびナイロン糸から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1または2記載のステアリングホイール用ヒータ。
  3. ステアリングホイールのリム部に取り付けられるヒータであって、ヒータ本体部と、前記ヒータ本体部の長手方向の一方の端部に接続した第1電極および他方の端部に接続した第2電極と、を備え、前記ヒータ本体部は、複数の非導電性糸と、通電時に発熱する複数のヒータ線と、が網目状に編まれた構造を有し、前記ヒータ本体部における前記ヒータ線と前記非導電性糸との編込み本数比率が1:1〜1:2の範囲であるステアリングホイール用ヒータを製造する方法であって、
    (a)前記ヒータ本体部の複数の前記非導電性糸および複数の前記ヒータ線それぞれの一方の端部を第1電極上に配置し、他方の端部を第2電極上に配置する工程と、
    (b)前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部寄りの部分を冷却しながら、複数の前記ヒータ線を前記第1電極および前記第2電極上に半田付けするとともに、複数の前記非導電性糸を前記第1電極および前記第2電極上に溶融固着する工程と
    を含むことを特徴とするステアリングホイール用ヒータの製造方法。
  4. (b)の工程における前記第1電極および前記第2電極に対する冷却は、前記第1電極および前記第2電極の前記ヒータ本体部側端縁から、前記第1電極および前記第2電極の各幅の1/5〜4/5の部分に対し行われることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール用ヒータの製造方法。
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