JP5944888B2 - エレベータ - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明の対象は、エレベータ、好ましくは人の移動に適用可能なエレベータである。
発明の背景
従来技術のエレベータにおいて、エレベータかごおよび釣合い重りのロックダウンは、エレベータかごと釣合い重りを接続する金属製補償ロープもしくは鎖で行なわれ、このロープもしくは鎖は、エレベータ昇降路の底部に取り付けられた方向転換プーリに周回されている。このように構成することでロープは、エレベータかごの制動状態において釣合い重りが動き続けるのを防ぐ。ロープは、このロックダウン機能と同時にエレベータの巻上げロープの重量の補償機能も果たす。すなわち、エレベータかごと釣合い重りの位置の変化によって生ずる巻上げロープの不均衡状態を補償する。この方式では、エレベータかごの加速に加えて補償目的で決められたロープの加速が、そのロープ重量の大きさがゆえに大量のエネルギーを消費することが問題になっている。また、エレベータかごに加えて、重い補償ロープも同時に減速しなければならないため、エレベータかごの制動が大変であることも問題になっている。大体において、可動部の重量は増大傾向にあり、これはエレベータの他の様々な部分の寸法、例えばガイドレールおよび安全装置の寸法に表われている。また、補償ロープのない低層運行のエレベータも存在する。これらでは、ロックダウン機能を完全になくすことができる。他方、把持状態で作動するブレーキを釣合い重り内に含めることによってロックダウン機能を構成することが提案されている。
発明の目的
本発明は、以前より優れたロックダウン構造を有するエレベータを製造することを目的とする。本発明は、従来技術方式の、なかでも、上述の欠点を解消することを目的とする。本発明はさらに、なかでも、下記の利点を1つ以上もたらすことを目的とする。
− 大きな可動部重量を生ずることなく、安全ロックダウン機能が達成される。
− エネルギー効率のよいエレベータが達成される。
− ロープが軽量で曲げ半径が小さく、スペース効率のよいエレベータが達成される。
− かごとともに動く各部の重量が以前より軽いエレベータが達成される。
− ロープのクリーピングが小さく、クリーピングにより生ずる修理作業の少ないエレベータが達成される。
− ロックダウンロープが長手方向に剛性であり、しかも軽量で安価なエレベータが達成される。
本発明は次のような概念に基づく。すなわち、エレベータかごと釣合い重りをつなぐエレベータのロープが支持機能とは別であり、エレベータ昇降路の下端部に取り付けられた方向転換プーリを周回し、ロープの長手方向の力伝達能力が非金属材料、好ましくは非金属繊維に基づくようにロープが形成されている場合、ロープを軽量化することができ、軽量化の結果、エレベータのエネルギー効率が改善するものである。より具体的には、エレベータかごとともに動く部分の重量の増加がわずかですむエレベータのロックダウン機能を実現できることである。そこで、ロープを所定の方法で形成することによって、かなりの耐用年数の延長を達成することができる。もっとも、安価の金属を費用高の材料に驚くほど置き換えれば、エレベータの製造コストは上昇する。
本発明による概念の基本的実施例では、エレベータは少なくとも、エレベータかごと、エレベータかごを好ましくはガイドレールに沿って動かす手段と、釣合い重りと、1本以上のロープとを含み、ロープは、エレベータかごおよび釣合い重りをつなぎ、支持機能とは別であり、エレベータ昇降路の下端部に取り付けられた方向転換プーリを周回する。ロープは、ロープの長手方向に力を伝達する1つの伝動部もしくは複数の伝動部を含み、この伝動部は、実質的に十分に非金属材料から成る。このようにして、上述の利点が達成される。
本発明による概念のより高度な実施例では、エレベータはエレベータ昇降路内にあるケーブルを含み、ケーブルは、エレベータかごおよび建物によって支持されて垂下し、ケーブルの第1の端部はエレベータかごに固定され、ケーブルの第2の端部は建物の固定構造体に固定されている。したがって、かご位置の関数として変化する巻上げロープの不均衡の補償は、ケーブルによって行なうことができ、ロックダウン機構の補償の影響を小さく保つことができる。釣合い重りから垂下する重量を小さくすることによって、補償の必要性全体が低減する。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープは、エレベータかごと釣合い重りとの間でロープの長手方向の力を上述の伝動部によって伝達するよう、とくにエレベータかごの下降動の緊急制動時に釣合い重りの上昇動を減速させるように、配設されている。このようにして、釣合い重りの動きを停止させる安全ロックダウン機能を達成することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上記ケーブルはデータ伝送ケーブルおよび/または送電ケーブルである。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープは、上記方向転換プーリを周回し、方向転換プーリの位置においてロープの幅方向にある軸を中心として曲がり、ロープの幅は厚さより大きい。なかでも、1つの利点は、支持面の面積を失うことなく、ロープの曲げ半径を小さくできることである。その結果、ロープは、そうでなければ長尺状の特性によって有利な曲げ半径が妨げられたであろうほどの堅い材料で、製造することができる。
本発明の概念のより高度な実施例では、エレベータかごを動かす手段は、エレベータかごおよび釣合い重りを動かす巻上げローピングを含み、このローピングは複数のロープ(H、H'、H")を含み、そのそれぞれは、ロープの長手方向に力を伝達する1つの伝動部(5)もしくは複数の伝動部(5)を含み、伝動部(5)は実質的に十分に非金属材料から成る。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープの長手方向に力を伝えるロープ(R、R'、R")の実質的にすべての伝動部(2)と、好ましくはロープ(H、H'、H")の実質的にすべての伝動部(5)も、実質的に十分に非金属材料から成ることが好ましい。このようにして、ロープの長手方向全体の力伝達は、軽量材だけで構成することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープ(R、R'、R")の各伝動部(2)と、好ましくはロープ(H、H'、H")の各伝動部(5)も、ロープの実質的に長手方向に非金属繊維を含む材料から成る。このようにして、ロープの長手方向全体の力の伝達は、非金属繊維に基づいて構成することができる。こうして力伝達は、軽量繊維を使用して軽量に構成することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部(2)の材料と、好ましくは伝動部(5)の材料も、強化用繊維として非金属繊維をポリママトリックス内に含む複合材料である。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部2の非金属繊維は炭素繊維である。したがって、エレベータは耐火性で、エネルギー効率のよい。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部2の非金属繊維はガラス繊維である。したがって、エレベータは耐火性で、エネルギー効率がよいが、それにもかかわらずロープは剛性である。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部2の非金属繊維はアラミド繊維である。したがって、エレベータは安価で、安全かつエネルギー効率がよいが、それにもかかわらずロープは剛性である。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の非金属繊維は、巻上げローピングのロープについては第1の材料、好ましくは炭素繊維から成り、エレベータ昇降路の下端部に取り付けられた転換プーリを周回するロープについては第2の繊維、好ましくはガラス繊維から成る。このようにして、ローピングの重量は、適切になるよう簡単に構成することができる。上記第1の材料は、上記第2の材料より軽いことが好ましい。支持機能の安全係数は一般に、ロックダウンロープの安全係数よりかなり大きくして、支持ローピングの総強度がロックダウンローピングより大きくする必要がある。このようにして、支持ローピングより少ないロープ量でロックダウンローピングにおける十分な強度が得られる。この場合、ロックダウンローピングの伝動部の材料は、支持ローピングに必要なものより重く、また少なくてもよい。この結果、巻上げローピングの、好ましくはすべての伝動部2の全断面積は、方向転換プーリ11を周回するローピングの伝動部5全体の総断面積より大きくなる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上記伝動部(2)もしくは複数の伝動部(2)は、ロープ幅の大部分を、好ましくは60%以上を、より好ましくは65%以上を、さらに好ましくは70%以上を、さらに好ましくは75%以上を、最も好ましくは80%以上を、最も好ましくは85%以上を占めている。このようにして、ロープ幅の少なくとも大部分を有効利用することになり、ロープは軽量で曲げ方向に薄く、曲げ抵抗を小さくすることができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の複数の伝動部(2、5)は複数の平行な伝動部(2、5)から成る。このようにして、ロープの曲げ半径は小さくすることができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープ(R、R'、R"、H、H'、H")の幅対厚さ比は、少なくとも2以上、好ましくは少なくとも4、より好ましくは少なくとも5以上、さらに好ましくは少なくとも6、さらに好ましくは少なくとも7以上、さらに好ましくは少なくとも8以上、すべてのなかで最も好ましくは10以上である。このようにして、小さな曲げ半径で良好な力伝達能力が達成される。これは、好ましくは本願に記載の複合材料により実現することができ、このような材料は、その剛性のため非常に有利なほど大きな幅対厚さ比を有する。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部(2)もしくは複数の伝動部(2)は、ロープ(R、R'、R")の横断面の表面積の40%を超えて、好ましくは50%以上を、さらに好ましくは60%以上を、またさらに好ましくは65%以上を占めている。このようにして、ロープの横断面積の大部分を支持面に形成することができる。これは、本願に記載の複合材によってとくに良好に実現することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の伝動部(2)の幅は厚さより大きく、上記伝動部(2)の幅/厚さは、少なくとも2以上、好ましくは少なくとも3以上、さらに好ましくは少なくとも4以上、またさらに好ましくは少なくとも5であり、すべてのなかで最も好ましくは5を超える。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープR、R'、R"は、通常運転中は走行に必要な力をエレベータかごもしくは釣合い重りへ伝達しないように配設されている。したがってロープは、主としてロックダウン機能用に軽量構造に形成することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、エレベータかごを動かす手段は、エレベータかごおよび釣合い重りを動かす巻上げローピングを含み、巻上げローピング複数のロープを含み、各ロープは、ロープの長手方向に力を伝達する1つの伝動部(5)もしくは複数の伝動部(5)を含み、伝動部(5)は金属材料から成る。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の方向転換プーリ11はその位置に支持され、たかだかある範囲の動きの余長量で垂直方向に可動になされている。上述の動きは、好ましくは、上記動きの速度がある限界を超えると阻止されるものである。このようにして、ロープループが方向転換プーリを周回するための垂直支持力を確実に生成し、例えばロックダウン機能が必要な場合にその無制御な上昇を防ぐことができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、ケーブルは、かご位置の関数として変化する巻上げロープの不均衡を、少なくとも80%の程度まで、好ましくは実質的に完全に補償する。このようにして補償は、ロックダウン機能とは無関係に実現できる。本方式は安全であり、巻上げロープからの一定の重量を必要とせずにロックダウンロープを軽量に形成することができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述のマトリックスには個々の強化用繊維が均一に分布している。したがって、伝動部の複合部分は、その材料特性が均等で寿命が長く、複合部分は、繊維によって効率的に強化されている。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の強化用繊維は、ロープの長手方向に連続した繊維であり、この繊維は、好ましくは実質的にロープの全体の長さにわたって連続している。このように形成された構造は剛性であり、また作り易い。
本発明による概念のより高度な実施例では、個々の強化用繊維は、好ましくは製造段階にて強化用繊維をポリママトリックスの材料内に埋め込むことによって、上記ポリママトリックスにより一緒に固めて1つの均一な伝動部にする。したがって、伝動部の構造は均一である。
本発明による概念のより高度な実施例では、好ましくは伝動部の実質的にすべての繊維が互いに実質的に織り交ざらない。このようにして、なかでも、ロープの長手方向の直状繊維の利点として、この繊維で形成された伝動部の特性が剛性であり、その相対的動きと内部摩耗が小さいことがある。このようにして、クリープが小さく、また軽量に形成可能なロープは、動き続けようとする釣合い重りを迅速に停止させることができる。
本発明による概念のより高度な実施例では、ポリママトリックスは非エラストマから成る。このようにマトリックスは、本質的に強化用繊維を支持する。
本発明による概念のより高度な実施例では、ポリママトリックスの弾性率は、2GPaを超え、最も好ましくは2.5 GPaを超え、さらに好ましくは2.5〜10 GPaの範囲内であり、すべてのなかで最も好ましくは2.5〜3.5 GPaの範囲内である。このようにして、マトリックスが実質的に強化用繊維を支持する構造が達成される。とりわけ1つの利点は、耐用年数が長く、曲げ半径を小さくできることである。
本発明による概念のより高度な実施例では、ポリママトリックスはエポキシ、ポリエステル、フェノール樹脂、またはビニルエステルから成る。このようにして、マトリックスか実質的に強化用繊維を支持する構造が達成される。なかでも、1つの利点は耐用年数が長く、曲げ半径を小さくできることである。
本発明による概念のより高度な実施例では、伝動部の横断面の表面積の50%を超える部分が上記強化用繊維、好ましくは50%〜80%が上記強化用繊維、さらに好ましくは55%〜70%が上記強化用繊維から成る。残りの表面積の実質的にすべてはポリママトリックスから成る。最も好ましくは表面積のほぼ60%が強化用繊維から成り、ほぼ40%がマトリックス材から成る。これによって、有利な強度特性が達成されると同時に、マトリックス材の量は、繊維を1つに固めて囲繞するのに十分である。
本発明による概念のより高度な実施例では、上述の各伝動部はポリマ層で囲繞される。この層は、好ましくはエラストマから成り、最も好ましくは例えばポリウレタンなどの高摩擦特性のエラストマから成り、この層がロープの表面を形成する。このようにして、伝動部は摩擦から保護される。
本発明による概念のより高度な実施例では、伝動部は、上記ポリママトリックスと、ポリママトリックスにより互いに固められた強化用繊維と、また場合によっては繊維の周りの被覆も、さらに場合によってはポリママトリックスに混入された添加物から成る。
本発明による概念のより高度な実施例では、ロープは、合わせるとロープの長手方向の力伝達能力の本質的な部分を成すであろうほどの量の金属ワイヤは含んでいない。このようにして、ロープの実質的に長手方向全体の力伝達を非金属性材料だけで構成することができる。
好ましくは、非金属繊維の密度は4000kg/m 3 未満であり、強度は1500 N/mm 2 を超え、より好ましくは上記繊維の密度は4000kg/m 3 未満であり、強度は2500 N/mm 2 を超え、最も好ましくは上記繊維の密度は3000kg/m 3 未満であり、強度は3000 N/mm 2 を超える。ロープがさまざまな材料から成る場合、第1の材料および第2の材料とも、これらの基準で選択することができる。
本願の明細書および図面にはいくつかの発明実施例も記載している。本願の発明内容は、以下に記載する請求の範囲におけるよりも多様に定義することもできる。本発明の内容は、とくに発明が表現もしくは潜在する副題に照らして、または達成される利点もしくは達成される利点の範疇の観点で考慮した場合、複数の別個の発明で構成してもよい。そのような場合、以下の請求の範囲に含まれる属性の一部を別の発明概念の観点から不要としてもよい。本発明のさまざまな実施例の構成要件は、基本的発明概念の枠内で他の実施例に関連して適用することができる。各実施例は、単独で、他の実施例とは別に別個の発明を形成することもできる。
次に、添付図面を参照して、本発明をその実施例のいくつかの助けを借りて詳細に説明する。
本発明によるエレベータを参考として示す図である。 ないし 本発明によるエレベータのロープの好ましい横断面を示す図である。 本発明によるエレベータのロープの横断面の拡大詳細図である。
発明の詳細な説明
図1は本発明によるエレベータを示し、このエレベータは、エレベータかごCと、エレベータかごを例えばガイドレールに沿って動かす手段とを有し、この手段は、エレベータかごCおよび釣合い重りCWを支持し動かす巻上げローピングを有し、巻上げローピングは、エレベータかごを支持する複数のロープHで構成されている。ロープHは、例えばモータ駆動の駆動綱車で動かすことができる。転換プーリ21は、例えば駆動綱車として機能することができる。エレベータはさらに、1本以上のロープR'、R'、R"を有し、このロープは、エレベータかごと釣合い重りを連結し、支持機能とは別であり(すなわち、かごおよび釣合い重りを支持していない)、エレベータ昇降路の下端部に取り付けられた方向転換プーリ11を周回している。
ロープR、R'、R"は釣合い重りおよびエレベータかごによって支持されて垂下している。方向転換プーリ11はその位置で支持され、ロープをピンと張った状態に保つ。ロープR、R'、R"は、ロープの長手方向に力を伝達する1つの伝動部2もしくは複数の伝動部2を含み、伝動部2は実質的に十分に非金属材料から成る。したがって、ロープは軽量に保つことができる。なぜなら、その長手方向の力伝達能力は非金属の軽量繊維を基に形成できるからである。ロープ(R、R'、R")は、エレベータかごCと釣合い重りCWとの間で上述の力伝動部2によってロープの長手方向の力を伝達するよう、より詳しくは、エレベータかごCの下降動の緊急制動の際に釣合い重りCWの上昇動を減速するように配設されている。このようにして、例えばエレベータかごの速度が迅速に、1Gもしくはそれ以上の加速度でさえも減速される状況において、釣合い重りが動き続けないようにすることができる。ロープR、R'、R"が非常に軽量であれば、巻上げロープの重量の補償は、好ましくは、図1に示すようにエレベータ昇降路8内のケーブル6によって行なわれるが、このケーブルはエレベータかごCおよび建物によって支持されて垂下し、ケーブル6の第1の端部はエレベータかごCに固定され、ケーブルの第2の端部は建物の固定構体9に固定されている。したがってこのケーブルは、少なくとも実質的に駆動綱車21の両側の巻上げローピングの各部間における不均衡を補償するように配設することができ、この不均衡はかご位置の関数として変化する。ケーブルは固有の方式で掛設されているので、そのエレベータかごにより支持されている横断面の長さ、したがってエレベータかごに働く下方牽引力は、かご位置の関数として変化する。上述のケーブル6は、好ましくはデータ伝送ケーブルおよび/または送電ケーブルであり、その場合、別個の伝送方法は必要ない。
本発明による方式では、上述の非金属材料の伝動部2は、好ましくは、少なくとも実質的にロープの長手方向の非金属繊維を含む材料から成る。さらに詳しくは、上述の非金属繊維は、炭素繊維、ガラス繊維もしくはアラミド繊維であり、これらはすべて軽量繊維である。伝動部の材料はこの場合、最も好ましくは複合材であり、これは、ポリママトリックス内に強化用繊維として上述の非金属繊維を含むものである。したがって、伝動部2は、軽量で、長手方向に剛性であるにもかかわらず、ベルト形状をとる場合、小さい曲げ半径で曲げることができる。とくに好ましくは、この繊維は炭素繊維、もしくはガラス繊維であるが、これらの繊維の有利な特性は以下の表から分かる。これらは、優れた強度特性および剛性特性を有すると同時に、非常な高温にも耐える。これはエレベータにとって重要である。なぜなら、巻上げロープの耐熱性が低いと、巻上げロープの損傷もしくは発火さえも生ずる可能性があり、これが安全上のリスクになる。また、熱伝導率が良好ならば、なかでも摩擦による熱の前方伝達が促進されて、ロープの各部への熱の蓄積が低減する。さらに詳しくは、炭素繊維の諸特性はエレベータの用途に有利である。
Figure 0005944888
図1のロープR、R'、R"は図2a〜図2cに示すものに従うことが好ましい。これらの図に示すように、本発明によるエレベータのロープR、R'、R"は、最も好ましくはベルト形状である。その幅対厚さ比は、好ましくは少なくとも2以上、好ましくは少なくとも4、さらに好ましくは少なくとも5以上、またさらに好ましくは少なくとも6、より好ましくは少なくとも7以上、またさらに好ましくは少なくとも8以上であり、すべてのなかで最も好ましくは10を超える。このようにして、ロープの大きな横断面積が達成され、その幅方向の軸を中心とした厚さ方向の曲げ能力も伝動部の剛性材料によって向上する。また、伝動部2は、もしくは複数の伝動部2は全体で、ロープの横断面の幅の大部分をロープの実質的に全長にわたって覆うのが好ましい。したがって伝動部2は、ロープの横断面の幅の、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上、さらに好ましくは75%以上、最も好ましくは80%以上、最適には85%以上を覆う。したがって、ロープの総横方向寸法に関する支持能力が向上し、ロープは厚く形成する必要がない。これは、上述の材料のいずれによっても簡単に実現することができ、そのため、この厚さのロープは、なかでも、耐用年数および曲げ剛性の点でとくに有利である。ロープが複数の伝動部2から成る場合、上述の複数の伝動部2は、ロープの幅方向において平行で実質的に同じ平面上にある複数の伝動部2から形成される。これによって、厚さ方向における曲げに対する抵抗が小さくなる。
本発明によるエレベータのロープR、R'、R"の伝動部2もしくは上述の複数の伝動部2は、好ましくは十分に非金属材料から成る。したがって、このロープは軽量である。(しかし、伝動部は、必要ならば長手方向における力の伝達以外の目的、例えば状態モニタの目的で個別の金属ワイヤで構成するよう作ることもあり得るが、その合計力伝達能力はロープの力伝達能力の本質的部分をなすものではない。)ロープは、上述の種類の1つの伝動部もしくは複数の伝動部で構成することができ、その場合、これらの複数の伝動部2は複数の平行な伝動部2から形成されている。これは図2b〜図2cに示す。上記伝動部2は単独で、もしくは複数の伝動部2はともに、ロープR、R'、R"の横断面の表面積の40%を超え、好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上、またさらに好ましくは65%以上を占める。このようにして、大きな横断面積がロープの伝動部に達成され、力の伝達の有利な能力が達成される。ロープの剛性があるので、ロープR、R'、R"の引締めに特別な装置が必要なく、例えば引締めの余長を大きくとる必要がなく、例えば張力重りの支点を変えることによって再調整をする必要がない。
上述の伝動部2の幅は厚さよりも大きい。この場合、好ましくは伝動部2の幅対厚さ比は少なくとも2以上、好ましくは少なくとも3以上、さらに好ましくは少なくとも4以上、またさらに好ましくは少なくとも5であり、すべてのなかで最も好ましくは5を超える。このようにして、広い横断面積が伝動部に達成され、その幅方向の軸を中心とする厚さ方向の曲げ能力も、伝動部の剛性材料によって向上する。上述の伝動部2もしくは複数の伝動部2は、図2a〜図2cに示すようにコーティングpで囲繞されているが、これは、好ましくはポリマ、最も好ましくはポリウレタンから成る。または、1つの伝動部2は、それ自体の上にロープを形成することもあり得るが、その場合、ポリマ層pはあってもなくてもよい。
伝動部の形成を容易にするため、また長手方向における特性を一定にするためにも、この伝動部2の構造は、ロープの全長にわたって実質的に同じであることが好ましい。同じ理由で、このロープの構造は、ロープの全長にわたって実質的に同じであることが好ましい。
本エレベータは、各ロープHが1つの伝動部もしくは複数の伝動部2を有して力をロープの長手方向に伝達するタイプの巻上げローピングを含むことが好ましく、その伝動部2は実質的に十分に非金属材料から成る。巻上げローピングを軽量に保つため、ロープの長手方向に力を伝達する各ロープHの基本的にすべての伝動部2は、実質的に十分に非金属材料である。その強化用繊維に関して巻上げローピングは、好ましくは炭素繊維から成る。ロープの他の構造に関して、巻上げローピングの各ロープHは、図2a〜図2cに示すものに従うことが好ましい。
上述の伝動部2は、その材料に関してさらに詳しく言うと、次の種類のうちの1つであることが好ましい。これは、非金属製強化繊維、好ましくは炭素繊維、ガラス繊維もしくはアラミド繊維、より好ましくはポリママトリックスMに炭素繊維もしくはガラス繊維を含む非金属複合材料である。その繊維を有する伝動部2は、ロープの長手方向にあり、このためロープは、曲がってもその構造を維持する。こうして個々の繊維は、実質的にロープの長手方向に向いている。この場合、各繊維は、ロープが引っ張られると、力と同じ方向を向く。上記強化用繊維は、上述のポリママトリックスで固められて均一な伝動部となっている。これによって、上記伝動部2は1本の長尺棒状中実部品になる。上述の強化用繊維は、好ましくはロープの長手方向に長い連続繊維であり、これらの繊維は、ロープの全長にわたって連続していることが好ましい。好ましくは、できる限り多くの繊維が、最も好ましくは上記伝動部の実質的にすべての繊維がロープの長手方向にある。各強化用繊維はこの場合、実質的に互いに織り交ざらないことが好ましい。このように伝動部の構造は、ロープの全長にわたってできる限り同じ横断面が続くようにすることができる。上述の強化用繊維は、上記伝動部内でできる限り均等に配分して、伝動部がロープの横断方向にできる限り均質になるようにする。ロープの曲げ方向は、好ましくはロープの幅方向(同図における上または下)にある軸を中心とすることが好ましい。図2a〜図2cに示すように、上述の各伝動部2はポリマ層によって囲繞され、これは、好ましくはエラストマ、最適には、好ましくはポリウレタンなどの高摩擦エラストマから成り、この層はロープの表面を形成している。図に示した構造の利点は、強化用繊維を囲繞するマトリックスによって強化用繊維の介在位置が基本的に不変に保たれることにある。これによって、そのわずかな弾性で繊維に加わる力の配分が均等化され、繊維同士の接触およびロープの内部摩耗が低減し、かくしてロープの耐用年数が改善する。強化用繊維はガラス繊維でよく、その場合、なかでも良好な電気的絶縁性と低価格が達成される。または、強化用繊維は炭素繊維でもよく、その場合、なかでも、優れた引張り剛性および軽量構造と、優れた熱特性が達成される。この場合も、ロープの引張り剛性をわずかに低くして、小径の駆動綱車を使用することができる。個々の繊維ができる限り均等に内部に分布した複合材料マトリックスは、最も好ましくはエポキシ樹脂であり、これは、強化材に対して優れた接着性を有し、強力で少なくともガラス繊維および炭素繊維と相まって有利に機能する。または、例えばポリエステルもしくはビニルエステルを使用することができる。
図3は伝動部2の好ましい内部構造を示す。伝動部の表面構造の部分横断面(ロープの長手方向から見た)を同図の円内に示すが、この横断面によれば、本願の他の箇所にも記載した伝動部の強化用繊維は、ポリママトリックス内にあることが好ましい。同図は、強化用繊維FがポリママトリックスM内に実質的に均等に分布している様子を示し、マトリックスは繊維を囲繞し、繊維と固定されている。ポリママトリックスMは個々の繊維Fの間の領域を満たし、マトリックスMの内部にある実質的にすべての強化用繊維Fを互いに固めて均一な中実材料としている。この場合、強化用繊維F同士間の研磨動作と、強化用繊維FおよびマトリックスMの間の研磨動作が実質的に防止される。個々の強化用繊維F、好ましくはそのすべてとマトリックスMとの間に化学結合が存在するが、その利点は、なかでも、構造の均一性にある。化学結合を強化するためには、強化用繊維とポリママトリックスMとの間に実際の繊維のコーティング(図示せず)があってもよいが、必須ではない。ポリママトリックスMは、本願の他の箇所にも記載した種類のものであり、したがってこれは、マトリックスの特性を微調整する添加物を母材ポリマへの追加剤として含んでもよい。ポリママトリックスMは硬質の非エラストマが好ましい。ここで、ポリママトリックス内にある強化用繊維とは、本発明では個々の強化用繊維をポリママトリックスで互いに固めることを意味し、これは、例えば製造工程で、ポリママトリックスの溶融材料に繊維を一緒に埋め込むことによる。この場合、ポリママトリックスで互いに固められた個々の強化用繊維の隙間には、マトリックスのポリマが含まれている。したがって本発明では、ロープの長手方向において互いに固められた大量の強化用繊維は、ポリママトリックス内に分布していることが好ましい。強化用繊維は、ロープの横断面の方向から見て伝動部ができる限り均質になるように、ポリママトリックス内に均等に分布していることが好ましい。すなわち、こうすれば、伝動部の横断面における繊維密度が大きく変化することはない。強化用繊維は、マトリックスとともに均一の伝動部を形成し、その内部では、ロープが曲がっても相対的な研磨動作は生じない。伝動部の個々の強化用繊維は大部分がポリママトリックスにより囲繞されているが、所どころで繊維同士の接触が発生する可能性がある。なぜなら、ポリマによる同時含浸時に繊維同士の相対的位置を調整するのが困難である一方、本発明の機能上の点からは、繊維同士のランダムな接触をすべて完全に解消することは、必ずしも必要でないからである。しかし、このランダムな発生を減少させたい場合は、強化用繊維を互いに固める前に、個々の強化用繊維をあらかじめ被覆してポリマ被覆で囲繞しておいてもよい。本発明では、伝動部の個々の強化用繊維は、これらを囲繞するポリママトリックスの材料で構成し、ポリママトリックスが強化用繊維に直に配されるようにすることができる。または、製造段階で強化用繊維の表面に配設されてマトリックス材料への化学的接着性を改善する薄いコーティング、例えば下塗りを中間に配することもできる。個々の強化用繊維を伝動部内に均等に分布させて個々の強化用繊維の隙間がマトリックスのポリマを含むようにする。伝動部における個々の強化用繊維の隙間の、最も好ましくは大部分が、好ましくは実質的にそのすべてがマトリックスのポリマで満たされる。伝動部のマトリックスは、最も好ましくはその材料特性が硬質である。硬質のマトリックスは、ロープが曲がる場合にとくに、強化繊維を支持するのに役立ち、曲ったロープの強化用繊維の座屈を防止する。これは硬質材が繊維を支持しているためである。ロープの曲げ半径を小さくするには、なかでも、ポリママトリックスが硬質であることが好ましく、そのため、エラストマ(エラストマの一例:ゴム)や、非常に弾性的な動きをするもの、もしくは屈するもの以外のものが好ましい。最も好ましい材料は、エポキシ樹脂、ポリエステル、フェノール樹脂もしくはビニルエステルである。ポリママトリックスは、その弾性率(E)が2GPaを超え、最も好ましくは2.5 GPaを超える硬質のものが好ましい。この場合、弾性率(E)は、好ましくは2.5〜10 GPaの範囲内、最も好ましくは2.5〜3.5 GPaの範囲内である。伝動部の横断面の表面積の好ましくは50%を超える部分が上述の強化用繊維から成り、好ましくは50%〜80%が上記強化用繊維から成り、さらに好ましくは55%〜70%が上記強化用繊維から成り、残りの表面積の実質的にすべてがポリママトリックスから成る。最も好ましくは、表面積の約60%が強化用繊維から成り、約40%がマトリックス材料(好ましくはエポキシ)から成る。このようにして、ロープの優れた長手方向強度が達成される。非金属製強化用繊維から成る複合材で伝動部ができている場合、上記伝動部は、均一で長尺の剛性部品になる。なかでも、1つの利点は、曲がった姿勢から直状姿勢にその形状が戻ることである。
本願において、伝動部とは、ロープの長手方向に伸張している部分であって、当該ロープの長手方向においてロープに加わる負荷のかなりの部分に対して破損することなく耐えることができる部分を言う。この負荷は、例えばロープの自重および当該ロープが釣合い重りもしくはエレベータかごを停止させるのに必要な力を含む。上述の負荷によって伝動部にはロープの長手方向の張力が生じ、この張力は、ロープの長手方向に実質的に長い距離にわたって当該伝動部内を前方に伝わる。ロープR、R'、R"の伝動部は、エレベータの通常運行中ではエレベータかごもしくはその荷重を支持していない。ロープR、R'、R"はまた、通常運行中の走行に必要な動力をエレベータかごもしくは釣合い重りへ伝達しないように構成することも好ましい。
上述の繊維Fは、少なくとも基本的にはロープの長手方向に、好ましくはできる限り長手方向にあって、実質的に互いに織り交ざらない。しかし本発明は、編組繊維に適用することもあり得る。本発明のロープは、好ましくは帯状であるが、その内部構造は、他の横断面形状のロープの場合に利用することもあり得る。
当業者には明らかなように、本発明は上述の実施例に限定されない。これらの実施例は例示的説明ある。また、以下に示す請求の範囲に記載の本発明の概念の枠内で、本発明の多くの適応例およびさまざまな実施例が可能であることも明らかである。例えば方向転換プーリ11は、固定の回転方向転換プーリであってもよい。

Claims (15)

  1. 少なくとも1つのエレベータかごと、該エレベータかごをガイドレールに沿って動かす手段と、釣合い重りと、1つ以上の第1のロープとを含み、該手段は、前記エレベータか ごおよび釣合い重りを動かす巻上げローピングを含み、該巻上げローピングは複数の第2 のロープを含み、前記第1のロープ前記エレベータかごと釣合い重りとをつなぎ、支持機能とは別であり、エレベータ昇降路の下端部に取り付けられた方向転換プーリを周回して構成されるエレベータにおいて、前記第1のロープは、該第1のロープの長手方向に力を伝達する1つもしくは複数の第1の伝動部を含み、該第1の伝動部は実質的に十分に非金属材料から成り、前記第1のロープの各第1の伝動部該第1のロープの実質的に長手方向にある非金属繊維を含む材料から成り、該第1の伝動部の材料ポリママトリックス内に強化用繊維として該非金属繊維を含む複合材であり、前記第2のロープのそれぞれは 、力を該第2のロープの長手方向に伝達する1つもしくは複数の第2の伝動部を含み、前 記第2のロープの前記第2の伝動部全体の総断面積は、前記第1のロープの前記第1の伝 動部全体の総断面積より大きいことを特徴とするエレベータ。
  2. 請求項1に記載のエレベータにおいて、該エレベータは、前記エレベータ昇降路内にあるケーブルを含み、該ケーブルは、前記エレベータかごおよび建物によって支持されて垂下し、該ケーブルの第1の端部は前記エレベータかごに固定され、前記ケーブルの第2の端部は前記建物の固定構造体に固定されていることを特徴とするエレベータ。
  3. 請求項1または2に記載のエレベータにおいて、前記第1のロープは、該第1のロープの長手方向において前記エレベータかごと前記釣合い重りとの間へ1つもしくは複数の前記第1の伝動部によって力を伝達するよう、さらに詳しくは、前記エレベータかごの下降動の緊急制動時に前記釣合い重りの上昇動を減速させるように配設されていることを特徴とするエレベータ。
  4. 請求項2に記載のエレベータにおいて、前記ケーブルはデータ伝送ケーブルおよび/または送電ケーブルであることを特徴とするエレベータ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記第2の伝動部は実質的に十分に非金属材料から成り、前記第2のロープの各第2の伝動部が該第2のロープの実質的に長手方向にある非金属繊維を含む材料から成り、該第2の伝動部の材料がポリママトリックス内に強化用繊維として該非金属繊維を含む複合材であることを特徴とするエレベータ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記第1のロープの長手方向に力を伝達する該第1のロープの実質的にすべての第1の伝動部が、および前記第2のロープの実質的にすべての第2の伝動部が、実質的に十分に非金属材料から成ることを特徴とするエレベータ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記第1のロープは、前記方向転換プーリを周回し、該方向転換プーリの位置において前記第1のロープの幅方向にある軸を中心として曲がり、該第1のロープの幅は厚さより大きいことを特徴とするエレベータ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記非金属繊維は、炭素繊維もしくはガラス繊維、またはアラミド繊維であることを特徴とするエレベータ。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記非金属繊維の密度は4000kg/m3未満であり、強度は1500 N/mm2 を超えていることを特徴とするエレベータ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記非金属繊維の密度は40 00kg/m 3 未満であり、強度は2500 N/mm 2 を超えていることを特徴とするエレベータ。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記非金属繊維の密度は 3000kg/m 3 未満であり、強度は3000 N/mm 2 を超えていることを特徴とするエレベータ。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記非金属繊維は、巻上げローピングの前記第2のロープについては第1の材料から成り、前記エレベータ昇降路の下端部に取り付けられ方向転換プーリを周回する前記第1のロープについては第2の材 料から成ることを特徴とするエレベータ。
  13. 請求項12に記載のエレベータにおいて、前記第1の材料は前記第2の材料より軽量であることを特徴とするエレベータ。
  14. 請求項12または13に記載のエレベータにおいて、前記第1の材料は炭素繊維から成るこ とを特徴とするエレベータ。
  15. 請求項12または13に記載のエレベータにおいて、前記第2の材料はガラス繊維から成る ことを特徴とするエレベータ。
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