JP5941984B2 - 有機発光素子、光源装置およびそれらの製造方法 - Google Patents

有機発光素子、光源装置およびそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機発光素子、光源装置およびそれらの製造方法に関する。
従来例として、特許文献1には、1層又は複数層の有機薄膜層を少なくとも一方が金属電極である一対の電極で挟持してなる有機EL素子において、正孔と電子の再結合発光領域が金属電極から100nm以上離れており、かつ基板面に平行な方向に周期構造が形成されていることを特徴とする有機EL素子により、高効率の有機EL素子を提供する技術が開示されている。また、特許文献2には、透明基板と、透明電極と、反射性電極と、光を発する少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセント層であって、300nmよりも大きく、好ましくは400nmよりも大きく、特に好ましくは500nmよりも大きい厚さを有し、電極間に配されている少なくとも一つの有機エレクトロルミネッセント層とを有するエレクトロルミネッセント光源により、反射性電極における光損失の低減を生じさせる技術が開示されている。
特開2001−230069号公報 特表2008−543074号公報
特許文献1および特許文献2には、反射電極と発光層の距離を大きくするための層により伝播光が減衰し、光取出し効率が低下することに関する記載は見受けられない。本発明は、有機発光素子の光取出し効率を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の特徴は、例えば以下の通りである。
基板上に形成された反射電極と、反射電極上に形成されたプラズモン低減層と、プラズモン低減層上に形成された発光層と、発光層上に形成された透明電極と、を有し、プラズモン低減層は透明電極であり、プラズモン低減層の単位長さ当たりの透過率は透明電極の単位長さ当たりの透過率より大きく、プラズモン低減層の膜厚は100nm以上である有機発光素子。
上記において、プラズモン低減層の膜厚は500nm以下である有機発光素子。
上記において、透明電極の膜厚は50nm以上140nm以下である有機発光素子。
上記において、透明電極上に光取出し層が形成される有機発光素子。
上記において、透明電極および発光層の間、または、プラズモン低減層および発光層の間に電子注入層が形成される有機発光素子。
基板上に形成された反射電極と、反射電極上に形成されたプラズモン低減層と、プラズモン低減層上に形成された発光層と、発光層上に形成された透明電極と、を有し、プラズモン低減層は無機の透明導電膜であり、プラズモン低減層の抵抗は透明電極の抵抗より大きく、プラズモン低減層の膜厚は100nm以上である有機発光素子。
上記の有機発光素子を用いた光源装置。
基板上に形成された反射電極と、反射電極上に形成されたプラズモン低減層と、プラズモン低減層上に形成された発光層と、発光層上に形成された透明電極と、を有し、プラズモン低減層は透明電極であり、プラズモン低減層の単位長さ当たりの透過率は透明電極の単位長さ当たりの透過率より大きく、プラズモン低減層の膜厚は150nm以上であり、プラズモン低減層および透明電極は同じ蒸着源を用いて作製される有機発光素子の製造方法。
本発明により、光取出し効率が向上した有機発光素子を提供できる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る光源装置の断面図。 本発明の一実施形態に係る光源装置の断面図。 本発明の一実施形態に係る有機発光素子の断面図。 有機発光素子の発光位置と光取出し効率との関係を表す図。 透明電極の膜厚と透過率との関係を表す図。
以下、図面等により本発明を詳細に説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
図1は本発明の一実施形態に係る光源装置の断面図である。図2は本発明の一実施形態に係る光源装置の断面図である。図3は本発明の一実施形態に係る有機発光素子の断面図であり、図1の点線で囲まれた領域の部分拡大図である。図4は、有機発光素子の発光位置と光取出し効率との関係を表す図である。図5は、透明電極の膜厚と透過率との関係を表す図である。
図1は、上部電極102側から光を取出すトップエミッション型の光源装置である。図1では、基板100上に下部電極101、第一のバンク104、第二のバンク105、有機層103、上部電極102、樹脂層106、封止基板107、光取出し層108がこの順で配置されている。図1において、基板100の面内法線方向を上下方向とし、光が取出される方向を上方向とする。図1に図示されていない駆動回路および筐体などが備えられることで光源装置606となる。有機発光素子は、基板100、上部電極102、下部電極101、プラズモン低減層1000、および有機層103で構成される。有機発光素子の構成要素として基板100は含めなくとも良い。
下部電極101が陽極の場合、上部電極102は陰極となる。下部電極101が陰極の場合、上部電極102は陽極となる。下部電極101は、例えばホトリソグラフィによりパターニングして形成される。上部電極102がITOまたはIZOであるとき、ITOまたはIZOをスパッタ法で形成する際には、スパッタによるダメージを緩和するため、有機層103および上部電極102の間にバッファ層を設けることがある。バッファ層として例えば、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどの金属酸化物が挙げられる。上部電極102は隣接する有機発光素子の下部電極101と接続される。これにより、発光部を直列接続することができる。
有機発光素子の側面に形成された第一のバンク104は順テーパとなっており、パターンニングされた下部電極101の端部を覆い、発光部の部分的なショート故障を防止する。第一のバンク104の形成材料を塗布した後、所定のフォトマスクを用いて現像露光することにより、第一のバンク104が形成される。第一のバンク104の有機層103が存在する側の表面に撥水性処理を施してもよい。例えば、第一のバンク104の表面にフッ素系ガスのプラズマ処理を行い、第一のバンク104の表面をフッ素化することで撥水性処理を行う。これにより、第一のバンク104の表面には撥水層が形成される。第一のバンク104として、アクリル樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、非感光性材料、感光性ポリイミドなどを用いることができるが、感光性ポリイミドを用いることが望ましい。
第一のバンク104および下部電極101の上にプラズモン低減層1000が形成され、プラズモン低減層1000の上に有機層103が形成され、有機層103の上に上部電極102が形成される。
第二のバンク105は第一のバンク104の上に形成される。第二のバンク105は逆テーパとなっており、隣接する発光部の上部電極102が導通しないようにするために用いられる。第二のバンク105の形成材料を塗布した後、所定のフォトマスクを用いて現像露光することにより、第二のバンク105が形成される。第二のバンク105の有機層103が存在する側の表面には撥水性処理を施してもよい。例えば、第二のバンク105の表面にフッ素系ガスのプラズマ処理を行い、第二のバンク105の表面をフッ素化することで撥水性処理を行う。これにより、第二のバンク105の表面には撥水層が形成される。第二のバンク105として、ネガ型フォトレジスト、アクリル樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、非感光性材料などを用いることができるが、ネガ型フォトレジストを用いることが好ましい。
樹脂層106は、上部電極102および第二のバンク105の上に形成される。樹脂層106は、有機発光素子を封止し、有機発光素子の劣化の要因となるガスや水分の浸入を防ぐために用いられる。樹脂層106として、エポキシ樹脂などの各種ポリマーを用いることができる。封止性能を向上させるために、樹脂層106として無機パッシベーション膜を用いることもできる。
封止基板107は樹脂層106の上に形成される。封止基板107として、ガラス基板、適切なガスバリア膜を有するプラスチック基板などを用いることができる。
光取出し層108は封止基板107の上に形成される。光取出し層108は、有機層103で発光した光を効率よく取出すために用いられる。光取出し層108として、例えば、マイクロレンズなどの構造体や、散乱性、拡散反射性を有するフィルムが用いられる。
図1の光源装置以外に図2のような光源装置も考えられる。図2は、基板100側から光を取出すボトムエミッション型の光源装置である。光源装置の構成要素である有機発光素子は同様の基板100、下部電極101、プラズモン低減層1000、有機層103、上部電極102からなる。有機発光素子は、有機層103が外気から遮断されるように、乾燥剤付きの封止管ガラス501で封止されている。下部電極101及び上部電極102は、それぞれ配線502を通じて駆動回路503に接続されている。そして、封止管ガラス501付きの有機発光素子及び駆動回路503は筺体505により覆われ、全体として光源装置506となる。駆動回路503はプラグ504を通じて外部電源に接続されることで点灯する。
図3は、本発明における有機発光素子の一実施の形態における断面図である。図3において、基板100上に下部電極101が形成されている。下部電極101上にプラズモン低減層1000が形成されている。プラズモン低減層1000上に有機層103が形成されている。有機層103上に上部電極102が形成されている。上部電極102上に樹脂層106が形成されている。樹脂層106上に封止基板107が形成されている。封止基板107上に光取出し層108が形成されている。
<下部電極101>
下部電極101は反射電極であり、発光層303から出射された光を上部電極102側へ反射する。反射電極の材料としては、Al、Ag、Mo、Wなどの反射率の高い金属の単体またはそれらの合金を用いることが好ましい。反射電極は、蒸着(抵抗加熱または電子ビーム加熱)、スパッタ、イオンプレーティング、レーザーアブレーションなどの任意の手段を用いて形成することができる。
<プラズモン低減層1000>
一般的な有機発光装置では反射電極である下部電極101から250nm以内に発光層303が存在することが多い。このとき、下部電極101表面近傍に励起子、即ち電気双極子が存在することになる。このような状況では電気双極子の放射場と下部電極101表面での反射場に含まれるエバネッセント波同士が近接場相互作用する。この近接場相互作用により電気双極子のエネルギーは、金属へトンネルエネルギーとして流れ込み、表面プラズモンポラリトンの励起エネルギーに消費される。表面プラズモンポラリトンの励起エネルギーは表面プラズモンポラリトンの有限な寿命のためにジュール熱として散逸する。以上により、励起有機分子から可視光への変換は妨げられ、内部量子効率が低下する可能性がある。
そこで、本発明の一実施形態では下部電極101と発光層303の間にプラズモン低減層1000が設けられている。プラズモン低減層1000は、下部電極101の表面プラズモン吸収を抑制して、発光層303における励起有機分子のエネルギー損失を抑制するものである。特に、下部電極101として反射率の高いAl/Ag合金の電極を用いた場合、プラズモン低減層1000は有効である。図4に示したように、プラズモン低減層1000の膜厚を大きくすることによって、下部電極101と発光層303との物理的距離を大きくし、下部電極101の表面プラズモン吸収を抑制でき、有機発光素子から出射させる光量を多くできる。図4の発光位置とは、下部電極101の発光層303が形成された側の表面から、発光層303の下部電極101が形成された側の表面までの距離をいう。よって、プラズモン低減層1000の膜厚としては発光層303から封止基板107に取出される光取出し効率が75%を超える100nm以上、好ましくは光取出し効率が80%を超える150nm以上、より好ましくは光取出し効率が90%を超える200nm以上であることが望ましい。一方、図4を参照すると、プラズモン低減層1000の膜厚をある一定値以上大きくしても、下部電極101の表面プラズモン吸収を抑制できる割合はさほど変わらなくなる。逆に、プラズモン低減層1000の膜厚を大きくするほど、プラズモン低減層1000の電子密度が大きくなるため、プラズモン低減層1000の透過率が低下し(図5参照)、発光層303から出射された光であってプラズモン低減層1000を通過する光の量が減衰する可能性がある。よって、プラズモン低減層1000の膜厚としては500nm以下、好ましくは400nm以下であることが望ましい。
プラズモン低減層1000としては、透明電極と呼ばれる材料やより比抵抗の高い無機の透明導電膜などが挙げられる。このような無機の材料を用いることにより、一般的な有機の材料(後述する電子輸送材料及びそれにドーピングを行った構成)に比べ素子の耐久性・寿命特性が向上する。透明電極材料としてはIn23、ITO(Sn添加In23)、IZO(Zn添加In23)、SnO2、ATO(Sb添加SnO2)、FTO(F添加SnO2)、ZnO、AZO(Al添加ZnO)、GZO(Ga添加ZnO)、BZO(B添加ZnO)、Zn、CdO、InSbO4、Cd2SnO2、Zn2SnO4、スピネル型化合物(MgInO4、CaGaO4)、導電性窒化物薄膜(TiN、ZrN、HfN)導電性ホウ化物薄膜(LaB6)、これらの混合物、適切な元素ドープを行ったものが挙げられる。これらの材料は10-1〜10-4Ω・cm程度の抵抗率を有するため、本発明の一実施形態におけるプラズモン低減層程度の膜厚としても有機発光素子の駆動電圧の上昇はほとんど起こらない。また、本発明の一実施形態における「無機の透明導電膜」としては、Cu2O、Cr23、Mn23、FeOx(x〜0.1)、NiO、CoO、Bi23、ThO2、Nb25、Pr23、Ag2O、MoO2、TiO2、V25、Nb25、Ta25、MoO3、WO3、MnO2、CdIn24、これらの混合物、適切な元素ドープを行ったものなどを用いることができる。これらの材料は半導体であり、抵抗率は10-1〜106Ω・cm程度である。
プラズモン低減層1000としての透明電極を用いた場合、上部電極102と同じ蒸着源を利用できる。電子輸送層材料などの有機のドーピング材料を用いた場合とは異なり、下部電極101と発光層303との距離を大きくするためにプラズモン低減層1000に上記の材料を用いた場合はドーピング材料の不安定性が軽減される。
図5で示したように、プラズモン低減層1000として透明電極を用いた場合、プラズモン低減層1000の膜厚を大きくするほど、発光層303から出射された光であってプラズモン低減層1000を通過する光の量が減衰する可能性がある。よって、ある程度プラズモン低減層1000の膜厚を大きくしたまま、プラズモン低減層1000の透過率低下を抑制することが望ましい。具体的には、プラズモン低減層1000の単位長さ当たりの透過率を上部電極102の単位長さ当たりの透過率より大きくすることが望ましい。換言すれば、プラズモン低減層1000の電子密度を上部電極102の電子密度より小さくすることが望ましい。このことは、透明導電膜における電気特性と光学特性を記述するDrude理論から導かれる帰結である。プラズモン低減層1000、上部電極102の単位長さ当たりの透過率は光学測定によって計測される。即ち、光学式の非接触膜厚測定装置(例えばヤーマン社製FilmTek4000)により、プラズモン低減層1000を含む積層構造からなる有機発光素子の屈折率、吸収(減衰)係数、膜厚を算出し、この屈折率、吸収係数から単膜の透過率を算出することが可能である。プラズモン低減層1000の単位長さ当たりの透過率を変えるためにはプラズモン低減層1000の電子密度を変える必要がある。プラズモン低減層1000の電子密度を変えるには、プラズモン低減層1000の成膜する際の酸素濃度を変える、成膜温度を変えるなどの方法が挙げられる。
プラズモン低減層1000として無機の透明導電膜を用いた場合、無機の透明導電膜はITOなどとは異なり、プラズモン低減層1000の膜厚を大きくしてもプラズモン低減層1000の透過率が低下する割合は少ない。よって、プラズモン低減層1000としてITOを用いた場合とは異なり、必ずしもプラズモン低減層1000の単位長さ当たりの透過率を制御する必要はない。また、無機の透明導電膜の抵抗はITOなどの透明電極の抵抗より大きいため、無機の透明導電膜の抵抗が大きいと有機発光素子の駆動電圧が上昇する可能性がある。よって、無機の透明導電膜の抵抗率として、おおよそ106Ω・cm以下であることが望ましい。この程度の値であれば本発明の一実施形態におけるプラズモン低減層1000程度の膜厚としても有機発光素子の駆動電圧の上昇はほとんど起こらない。
<有機層103>
有機層103は発光層303のみの単層構造、あるいは電子注入層305、電子輸送層304、正孔輸送層302及び正孔注入層301のいずれか一層以上を含む多層構造でも構わない。電子注入層305および電子輸送層304、電子輸送層304および発光層303、発光層303および正孔輸送層302、正孔輸送層302および正孔注入層301はそれぞれ接していても構わず、各層の間に上述のバッファ層などを介在させてもよい。
下部電極101が陽極となる場合、陰極となる上部電極102からの電子注入性を向上させるために、上部電極102と発光層303の間に電子注入層305を設けることが望ましい。このとき、電子注入層305の膜厚は、5nm以上15nm以下であることが望ましい。また、下部電極101が陰極となる場合、下部電極101からの電子注入性を向上させるために、下部電極101と発光層303の間に電子注入層305を設けることが望ましい。このとき、電子注入層305の膜厚は、5nm以上15nm以下であることが望ましい。
<発光層303>
発光層303として、発光層303を形成するホスト材料自体が発光する場合と、ホスト材料に微量添加したドーパント材料が発光する場合がある。発光層303として、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を単独で用いてもよいし、発光層303から所望の色を出射させるために、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層の二種以上を積層させても良いし、一つの発光層の中に異なる発光色を有する二種以上のドーパント材料を混合させてもよい。例えば、有機発光素子から白色光を出射させるために、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層の三つの層を積層させる方法などが挙げられる。
ホスト材料としては、例えば、ジスチリルアリーレン誘導体(DPVBi)、骨格にベンゼン環を有するシロール誘導体(2PSP)、トリフェニルアミン構造を両端に有するオキソジアゾール誘導体(EM2)、フェナンスレン基を有するペリノン誘導体(P1)、トリフェニルアミン構造を両端に有するオリゴチオフェン誘導体(BMA−3T)、ペリレン誘導体(tBu−PTC)、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体またはアリールシラン誘導体等などが挙げられ、これらを一種単独または二種以上を併用してもよい。
ドーパント材料としては、例えば、キナクリドン、クマリン6、ナイルレッド、ルブレン、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、ジカルバゾール誘導体、ポルフィリン白金錯体(PtOEP)、イリジウム錯体(Ir(ppy)3)等が挙げられ、これらを一種単独または二種以上を併用してもよい。
<電子注入層305>
電子注入層305は陰極から電子輸送層304への電子注入効率を向上させる。電子注入層305を単層もしくは複数層設けてもよい。電子注入層305の材料として、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化ストロンチウム、弗化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムの一種単独または二種以上などを用いることができる。
<電子輸送層304>
電子輸送層304は発光層303に電子を供給する層である。電子輸送層304の材料としては、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(以下、BAlq)や、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3)、Tris(2、4、6−trimethyl−3−(pyridin−3−yl)phenyl)borane(以下、3TPYMB)、1、4−Bis(triphenylsilyl)benzene(以下、UGH2)、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フラーレン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノリン誘導体の一種単独または二種以上などを用いることができる。
<正孔輸送層302>
正孔輸送層302とは正孔を輸送する機能を有する。正孔輸送層302を単層もしくは複数層設けてもよい。正孔輸送層302としては、スターバーストアミン系化合物やスチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体、チオフェン誘導体の一種単独または二種以上などを用いることができる。
<正孔注入層301>
正孔注入層301とは発光効率や寿命を改善する目的で使用される。また、特に必須ではないが、陽極の凹凸を緩和する目的で使用される。正孔注入層301を単層もしくは複数層設けてもよい。正孔注入層301としては、PEDOT(ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)):PSS(ポリスチレンスルホネート)等の導電性高分子が好ましい。その他にも、ポリピロール系やトリフェニルアミン系のポリマー材料を用いることができる。また、フタロシアニン類化合物やスターバーストアミン系化合物も適用できる。
<上部電極102>
上部電極102は透明電極である。透明電極の材料としてプラズモン低減層1000と同じようにITOやIZOなどが挙げられる。図5で示したように、電極として透明電極を用いた場合、透明電極の膜厚を大きくするほど、透明電極の透過率が下がる。このとき、上部電極102は、プラズモン低減層1000とは異なり反射電極の表面プラズモン吸収を抑制する必要性がないため、プラズモン低減層1000ほど膜厚を大きくする必要はない。透明電極の膜厚と透過率の関係を考慮すれば、上部電極102の膜厚はできるだけ小さいほうが望ましい。よって、上部電極102の膜厚は、プラズモン低減層1000の膜厚より小さいことが望ましい。具体的には、上部電極102の膜厚としては50nm以上140nm以下、好ましくは80nm以上120nm以下であることが望ましい。また、プラズモン低減層1000として透明電極を用いた場合、図3の下部では、下部電極101およびプラズモン低減層1000が電極として機能するが、図3の上部で電極として機能するのが上部電極102のみである。よって、上部電極102の電子密度をプラズモン低減層1000の電子密度より大きくすることが望ましい。
<光取出し層108>
本発明の一致実施形態では、光取出し層108によりプラズモン低減層1000の形成によって生じる光学干渉を低減できる。プラズモン低減層1000の膜厚が数十nmのように可視光の波長領域より小さい場合、人間の視覚で認識できるほどの光学干渉は生じない。一方、プラズモン低減層1000の膜厚が数μmから数十μmのように可視光の波長領域よりかなり大きい場合、光学干渉が生じることはほとんどない。本発明の一致実施形態で用いられるプラズモン低減層1000の膜厚は、可視光の波長領域に近いため、光学干渉が生じやすい。よって、光取出し層108を形成することによりプラズモン低減層1000の形成によって生じる光学干渉を低減できる。
光取出し層108は、例えばバインダと微粒子で構成される。光取出し層108に含まれるバインダの屈折率は封止基板107の屈折率以上であることが望ましい。具体的には、含まれるバインダの屈折率を1.5以上1.8以下とすることが望ましい。光取出し層108に入射する光量を増やすために、光取出し層108に含まれるバインダの屈折率を1.7以上1.8以下とすることが望ましい。屈折率は、エリプソメトリ法、分光反射率・透過率測定法を用いて求められる。光取出し層108に含まれる微粒子の屈折率が十分に高ければ、光取出し層108に含まれるバインダの屈折率を1.5以下としてもよい。
光取出し層108を形成する微粒子の屈折率はバインダの屈折率より高いことが望ましい。具体的には、微粒子の屈折率が2.0以上のものを選択することが望ましい。有機発光素子を照明として用いる場合は、発せられる光が着色しないよう可視領域で白又は淡色のものが望ましい。具体的には酸化チタン(屈折率:2.5以上2.7以下)、酸化ジルコニウム(屈折率:2.4)、チタン酸バリウム(屈折率:2.4)、チタン酸ストロンチウム(屈折率:2.37)、酸化ビスマス(屈折率:2.45)等が挙げられる。これらの材料を一種単独または二種以上併用してもよい。また、信号機(緑色、黄色、赤色)や警告灯(赤色)のように所望の発光色が有色の場合は、その色と類似の色の粒子を使用できる。青色を発光させる場合は酸化銅(屈折率:2.71)等の青色粒子を、赤色を発光させる場合は酸化第二鉄(屈折率:3.01)等の赤色粒子を、黄色を発光させる場合は酸化カドミウム(屈折率:2.49)等の黄色粒子を使用できる。
100 基板
101 下部電極
102 上部電極
103 有機層
104 第一のバンク
105 第二のバンク
106 樹脂層
107 封止基板
108 光取出し層
301 正孔注入層
302 正孔輸送層
303 発光層
304 電子輸送層
305 電子注入層
501 封止管ガラス
502 配線
503 駆動回路
504 プラグ
505 筐体
506、606 光源装置
1000 プラズモン低減層

Claims (8)

  1. 基板上に形成された反射電極と、
    前記反射電極上に形成された第1の透明電極と、
    前記第1の透明電極上に形成された発光層と、
    前記発光層上に形成された第2の透明電極と、を有し、
    前記第1の透明電極の単位長さ当たりの透過率は第2の透明電極の単位長さ当たりの透過率より大きく、
    前記第1の透明電極の膜厚は100nm以上である有機発光素子。
  2. 請求項1において、
    前記第1の透明電極の膜厚は500nm以下である有機発光素子。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2の透明電極の膜厚は50nm以上140nm以下である有機発光素子。
  4. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記第2の透明電極上に光取出し層が形成される有機発光素子。
  5. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記第2の透明電極および発光層の間、または、前記第1の透明電極および発光層の間に電子注入層が形成される有機発光素子。
  6. 基板上に形成された反射電極と、
    前記反射電極上に形成されたプラズモン低減層と、
    前記プラズモン低減層上に形成された発光層と、
    前記発光層上に形成された透明電極と、を有し、
    前記プラズモン低減層は無機の透明導電膜であり、
    前記プラズモン低減層の抵抗は前記透明電極の抵抗より大きく、
    前記プラズモン低減層の膜厚は150nm以上である有機発光素子。
  7. 請求項1乃至のいずれかの有機発光素子を用いた光源装置。
  8. 基板上に形成された反射電極と、
    前記反射電極上に形成された第1の透明電極と、
    前記第1の透明電極上に形成された発光層と、
    前記発光層上に形成された第2の透明電極と、を有し、
    前記第1の透明電極の単位長さ当たりの透過率は前記第2の透明電極の単位長さ当たりの透過率より大きく、
    前記第1の透明電極の膜厚は100nm以上であり、
    前記第1の透明電極および前記第2の透明電極は同じ蒸着源を用いて作製される有機発光素子の製造方法。
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