JP5935493B2 - コークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法 - Google Patents

コークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法 Download PDF

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Description

本発明は、コークス炉からコークスを押し出す際に必要な押出力を推定するコークスの押出力推定方法、およびコークス炉からコークスを押し出すか否かを判断するコークス炉の操業方法に関するものである。
コークス炉は、燃焼室を介して交互に配列される複数の炭化室に順次石炭を装入し、各炭化室において1100℃前後の高温で石炭の乾留を行い、乾留によって生成されたコークスを押出機によって各炭化室から押し出すことにより、コークスを製造する設備である。炭化室は、例えば幅が約0.3〜0.6m、高さが約4〜8m、長さが約10〜20mの密閉された炉であり、この炭化室に石炭が装入される。燃焼室は、例えば幅が約0.5〜1mであり高さおよび長さが炭化室とほぼ同一の大きさの炉であり、内部にガスを燃焼させることができるバーナー構造などが設置されている。すなわち、コークス炉は、燃焼室の内部でガスを燃焼させることにより発生した熱により、炭化室に装入された石炭を乾留する構成である。
コークス炉の操業において一定の稼動率を維持するためには、乾留によって生成されたコークスを炭化室から押出す作業をいかにスムーズに実行するかが鍵となる。一部の炭化室でコークスの押詰まりが発生し、補修のために燃焼室の温度を下げると、隣接する炭化室の温度が低下し、さらにその温度低下が周囲の炭化室に伝搬していくという悪循環が生じ、コークス炉全体の稼働率および生産性に多大な悪影響が及ぼされるからである。
そこで、コークス炉の操業における装炭、乾留、および押出などの作業のスケジュールは厳密に管理されている。コークスの押詰まりを発生させないためには、炭化室内石炭の乾留が完全に終了している必要があるからである。炭化室内の石炭(およびコークス)の特性は、乾留末期において、それまでの膨張方向から固化収縮方向に変化し、その後の置時間と呼ばれる数時間の間も収縮を続ける。コークス炉の操業における押出作業は、この収縮が十分に行われてから行うことにより、コークスを炭化室から押出す際の抵抗が減少し、押出しの際に詰まることなく排出可能となる。
一方、コークス炉では、稼動年数が長くなるにつれて、炭化室の炉壁に凹凸形状が生じる。この凹凸形状は、炭化室とコークスとの間の摩擦抵抗を増大し、スムーズな押出しを阻害する。従って、炭化室の炉壁の凹凸形状を監視することは極めて重要であるとされている。
特許文献1には、炉壁に付着したカーボンがコークスと炉壁との間の摩擦力に影響することに着目して、炉壁に付着するカーボンの量を推定し、推定結果に基づいて炭化室からコークスを押し出す際の押出力を推定する方法が記載されている。また、特許文献2には、石炭の配合を調整することによって炉壁とコークスとの間の間隙(クリアランス)を広げることにより、コークスと炉壁との間の摩擦力を抑制する方法が記載されている。
特開2002−173687号公報 特開2004−359901号公報
上記のように、コークスを押出す際の押詰りを回避し、効率的なコークス炉操業を行なうためには、炭化室の炉壁の凹凸形状を監視することが極めて重要である。しかしながら、例えば10cm間隔で炭化室の炉壁の凹凸形状を計測した場合であっても、炭化室の1壁あたり1万点オーダーの計測点となってしまう。そのため、炭化室の炉壁の凹凸形状を計測したデータを、コークスの押出力を推定する因子として単純に利用することは、事実上不可能である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、炭化室の炉壁の凹凸形状を計測した多数の計測点から成るデータから、炭化室のコークスの押出力を推定する際の説明因子を抽出し、コークスの押詰まりの抑制に供するコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法を提供することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるコークスの押出力推定方法は、コークス炉の炭化室から乾留終了後のコークスを押出す際の押出力を推定するコークスの押出力推定方法であって、予め計測した前記炭化室の多数の炉壁凹凸計測データから統計的手法により算出された基準凹凸形状データを参照するステップと、実際に計測した前記炭化室の炉壁凹凸計測データから前記基準凹凸形状データに基づいて前記炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出するステップと、前記代表指標をコークスの押出力の推定式の説明因子に反映させるステップと、前記代表指標を反映させた推定式によりコークスの押出力を推定するステップとを含むことを特徴とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるコークス炉の操業方法は、コークス炉の炭化室から乾留終了後のコークスを押し出すか否かを判断するコークス炉の操業方法であって、予め計測した前記炭化室の多数の炉壁凹凸計測データから統計的手法により算出された基準凹凸形状データを参照するステップと、実際に計測した前記炭化室の炉壁凹凸計測データから前記基準凹凸形状データに基づいて前記炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出するステップと、前記代表指標をコークスの押出力の推定式の説明因子に反映させるステップと、前記代表指標を反映させた推定式によりコークスの押出力を推定するステップと、前記推定されたコークスの押出力が所定の範囲であるか否かにより、前記コークスの押出作業の可否を判定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明にかかるコークスの押出力推定方法によれば、炭化室の炉壁の凹凸形状を計測した多数の計測点から成るデータより、炭化室のコークスの押出力を推定する際の説明因子を抽出し、コークスの押詰まりの抑制に供するコークスの押出力を推定することができる。また、炭化室の炉壁の凹凸形状を計測した多数の計測点から成るデータより、炭化室のコークスの押出力を推定する際の説明因子を抽出してコークスの押出力を推定することにより、コークスの押詰まりが発生するのを抑制できる。
図1は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉の構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉の炭化室の構成を示す鉛直断面図である。 図3は、本発明の実施形態の説明に用いる炉壁凹凸計測データの例、およびその炉壁凹凸形状計測エリアを示す図である。 図4は、主成分分析に用いた500サンプルの炉壁凹凸計測データのうち8個のサンプルを抜粋して示した図である。 図5は、500サンプルの炉壁凹凸計測データに主成分分析を施し、第1主成分〜第5主成分の凹凸形状を示した図である。 図6は、第1主成分〜第5主成分の凹凸形状基底を用いて、図4に示されたサンプル6を再現する方法の概要を示す図である。 図7は、コークスの押出力を支配する因子の因果関係を示す図である。 図8は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法で用いる推定式を構築する方法の流れを示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図10は、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置と共に用いられる炉壁形状計測装置が炭化室内で炉壁の凹凸形状を計測する様子を示す概略図である。 図11は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の手順を示すフローチャートである。 図12は、本発明の実施形態にかかる押出力の実測値と推定値とをプロットしたグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法について説明する。
〔コークス炉の構成〕
始めに、図1および2を参照して、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉の構成について説明する。ただし、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉は、図1および2に示す構成に限定されることはない。
図1は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉1の構成を示す斜視図である。図1に示すように、コークス炉1は、複数の炭化室2および燃焼室3を有する。炭化室2と燃焼室3とは、交互に配置され、燃焼室3の内部で燃焼ガスを燃焼させて発生した熱により、炭化室2に装入された石炭が乾留される構成となっている。
各炭化室2の天井部には、上昇管4および装炭口5が形成されている。複数の装炭口5は、コークス炉1の上部を走行する装炭車6によって運ばれた石炭を炭化室2内に装入するためのものである。上昇管4は、炭化室2内で乾留中の石炭から発生する副生ガスを回収する回収ラインである。なお、上昇管4により回収された副生ガスは、不純物を除去された後、燃焼室3で用いられる燃焼ガスまたは製鉄所内の他の加熱炉で用いられる燃焼ガスとして用いられる。
押出機7は、乾留後のコークスを炭化室2から押し出す装置である。押出機7には、押出ラム8が備えられ、この押出ラム8を炭化室2の入側窯口9に装入することにより、炭化室2内の赤熱コークスが出側窯口より押し出される。なお、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法では、コークスの押出力の指標として、押出機7の押出ラム8の駆動モータに流れる電流値を用いる。押出機7の押出ラム8の駆動モータに流れる電流値は、押出ラム8の駆動モータの発生トルクに比例し、押出ラム8の駆動モータの発生トルクは、コークスが炭化室2から押出される際のコークスと炉壁との摩擦力によって発生する押出反力に直接的に対応するからである。また、コークスの押出力は、押出作業中に一定ではないが、押出力の最大値が直接的にコークスの押詰まりに関係する。よって、以下では、単にコークスの押出力と記載されていても、それは押出作業中におけるコークスの押出力の最大値を意味するものとする。
上述のように、押出機7により炭化室2から押し出されたコークスは、その後、ガイド車10を経て消火車11に受け渡され、消火車11によって搬出される。
図2は、本発明の実施形態であるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の対象となるコークス炉1の炭化室の構成を示す鉛直断面図である。図2に示されるように、炭化室2は、鉛直方向に高い形状をしており、両側に設けられた燃焼室3から加熱される構造である。
炭化室2は、例えば幅が約0.3〜0.6m、高さが約4〜8m、長さが約10〜20mの密閉された炉であり、この炭化室2に石炭が装入される。燃焼室3は、例えば幅が約0.5〜1mであり高さおよび長さが炭化室2とほぼ同一の大きさの炉であり、内部にガスを燃焼させることができるバーナー構造などが設置されている。図2に示されるコークス炉は、燃焼室3の内部でガスを燃焼させることにより発生した熱により、炭化室2に装入された石炭が乾留される構成である。
図2に示されるように、炭化室2と燃焼室3とは、耐熱レンガ12によって隔てられている。また、乾留後のコークスCと耐熱レンガ12との間には、コークスCの収縮によって発生した間隙が存在している。炭化室2からコークスCが押出される際に、コークスCが耐熱レンガ12と接触せずに押出すことができればよいのだが、実際にはコークスCが耐熱レンガ12と接触し、コークスCの押出しに摩擦力が発生する。この際、耐熱レンガ12の表面に凹凸形状がある場合、コークスCの押出しの摩擦力がさらに増加する。これゆえに、コークスCを押出す際の押詰りを回避し、効率的なコークス炉操業を行なうためには、炭化室2の炉壁の凹凸形状を監視することが極めて重要である。
一方、炭化室2の炉壁の凹凸形状を監視しても、その炉壁の凹凸形状を計測したデータは、あまりにも計測点が多いので、炭化室2の炉壁の凹凸形状を計測したデータを、コークスCの押出力を推定する因子として単純に利用することは事実上不可能である。
そこで、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法では、コークスの押出力推定の拠り所として重要であるが、計測点が1万点オーダーにもなってしまう炉壁凹凸計測データを数点の代表指標として変換および抽出することを考える。すなわち、変換後の数点の代表指標が、元の1万点オーダーの炉壁凹凸計測データと同程度の情報価値を備えるように情報抽出を行う。以下では、この情報抽出について説明を行う。
〔炉壁凹凸計測データの代表指標〕
図3は、本発明の実施形態の説明に用いる炉壁凹凸計測データの例およびその炉壁凹凸形状計測エリアを示す図である。図3に示されるように、本発明の実施形態の説明に用いる炉壁凹凸計測データの例は、炭化室2の入側窯口付近における高さ4m×奥行き4mの領域について、10cm間隔で炉壁凹凸形状を計測したデータである。図3に示されるグラフは、測定された炉壁の凹凸量を適当な数値を定めて規格化し、3D等高線グラフとして表示したものであり、紙面横方向が炭化室2の奥行き方向(左側が出側窯口、右側が入側窯口方向)であり、紙面縦方向が炭化室2の高さ方向(上側が実際の上方向)を表す。
上記領域の炉壁凹凸計測データは、高さ4m×奥行き4mの領域を10cm間隔で計測したものであるので、40×40=1600点もの数値データを含むことになる。図3に示されるように、炉壁凹凸計測データの例は、入側窯口よりに縦方向の凸部分および上部に凸部分が存在しておりコークスの押出力に対する影響が大きいことが想定されるが、40×40=1600点もの数値データを用いるのはあまりにも冗長すぎる。
そこで本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法では、予め計測した多数の炭化室2の炉壁形状から統計的手法により算出した基準凹凸形状を用い、炭化室2からコークスを押出す際の押出力を推定するための説明因子を抽出する。特に、以下ではこの統計的手法として主成分分析を利用する実施形態について説明する。
主成分分析を用いて炭化室2の炉壁形状から基準凹凸形状を算出するには、炭化室2の炉壁形状の計測データが多数必要となる。以下の説明で用いる実施例では、500サンプルの計測データを用いて主成分分析を行う。しかしながら、本発明の実施は、計測データのサンプル数(500)または計測間隔(10cm)によって限定されるものではない。図4は、主成分分析に用いた500サンプルの炉壁凹凸計測データのうち8個のサンプルを抜粋して示した図である。
図5は、上述のように、500サンプルの炉壁凹凸計測データに対して主成分分析を施し、第1主成分〜第5主成分の凹凸形状基底を示した図である。
図5において左上に配される第1主成分の凹凸形状基底は、500サンプルの炉壁凹凸計測データに最も共通して現れる凹凸形状を現している。また、第2主成分の凹凸形状基底は、500サンプルから第1主成分の面形状成分を差し引いた残りの凹凸形状において、最も共通して現れる凹凸形状を現している。同様に、第3主成分以降もそれぞれ共通して現れる凹凸形状を現している。また、統計解析上、各主成分の凹凸形状基底は「直交」、つまり40×40=1600点上の同じ位置の凹凸量の積をとり、その積の全1600点の位置に関して和を取ると0となる。つまり、どの主成分の凹凸形状基底もそれ以外の他の主成分の凹凸形状基底の線形結合では再現され得ない。
次に、上述のように主成分分析を用いて算出された第1主成分〜第5主成分の凹凸形状を用いて、炉壁凹凸計測データの例を再現することを考える。図6は、第1主成分〜第5主成分の凹凸形状を用いて、図4に示されたサンプル6の炉壁凹凸計測データを再現する方法の概要を示す図である。
図6図中の最上段は、第1主成分の凹凸形状基底のみを用いてサンプル6の炉壁凹凸計測データを再現することを試みた場合の再現データD1を示している。再現データD1は、第1主成分の凹凸形状基底を0.303倍したものであり、再現データD1の各点の再現誤差の2乗和が最も小さくなるという意味でサンプル6の炉壁凹凸計測データに形状が近い。この数値0.303は統計解析ではスコアと呼ばれる数値であり、サンプル6の炉壁凹凸計測データと第1主成分の凹凸形状基底との内積を算出することにより算出される。しかしながら、図からもわかるように、第1主成分の凹凸形状基底を用いるだけではサンプル6の炉壁凹凸計測データを上手く再現できていない。
図6図中の第2段は、第1主成分および第2主成分の凹凸形状基底を用いてサンプル6の炉壁凹凸計測データを再現することを試みた場合の再現データD2を示している。再現データD2は、第1主成分の凹凸形状基底を0.303倍したものと第2主成分の凹凸形状基底を−0.055倍したものとを足したものであり、再現データD2の各点の再現誤差の2乗和が最も小さくなるという意味でサンプル6の炉壁凹凸計測データに形状が近い。同様に、この数値−0.055はサンプル6の炉壁凹凸計測データと第2主成分の凹凸形状基底との内積を算出することにより算出される。しかしながら、図からもわかるように、第1主成分および第2主成分の凹凸形状基底を用いるだけではサンプル6の炉壁凹凸計測データを上手く再現できていない。
図6図中の第3段および最下段は、同様に、第1主成分〜第3主成分の凹凸形状基底を用いてサンプル6の炉壁凹凸計測データを再現することを試みた場合の再現データD3と、第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底を用いてサンプル6の炉壁凹凸計測データを再現することを試みた場合の再現データD4とを示している。図からもわかるように、第1主成分〜第3主成分の凹凸形状基底を用いるだけではサンプル6の炉壁凹凸計測データを上手く再現できていないが、第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底を用いるとサンプル6の炉壁凹凸計測データをかなりの精度で再現できている。
図6の例をまとめると、第1主成分〜第4主成分の各主成分の係数(スコア)の組(0.303,−0.055,−0.236,−0.303)は、サンプル6の炉壁凹凸計測データを代表する数値となり得るということである。本来40×40=1600点の各位置での凹凸量のデータが、僅か4つの係数で表されているので、情報が大幅に集約されたと考えることが出来る。したがって、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法では、第1主成分〜第4主成分の各主成分の係数(スコア)を炉壁凹凸計測データの代表指標としてコークスの押出力の推定を行う。
〔コークスの押出力の説明因子〕
以下、上述の知見に基づいて、第1主成分〜第4主成分の各主成分の係数(スコア)をコークスの押出力の説明因子として用いた押出力の推定方法について説明する。
図7は、コークスの押出力(押出抵抗)を支配する説明因子の因果関係を示す図である。図7に示すように、コークスの押出力は、コークスの側面と炉壁との間のクリアランス,コークスを押し出した際にコークスが崩壊せずに形状を維持しようとする安定性(ケーキ安定性)、および炉壁の平滑度(炉壁凹凸)によって支配されていると考えられている。
クリアランスおよびケーキ安定性は、配合した炭の性状(膨張性,亀裂)および乾留条件(嵩密度,水分,粒度,乾留時間,炉温,炉温分布)によって左右される。より具体的には、クリアランスおよびケーキ安定性は、石炭化率、石炭化率のばらつき、流動度、クリアランス、粒度、総炭化時間、装炭量、燃焼室温度、燃焼室温度ばらつき、嵩密度によって左右される。一方、炉壁凹凸は、上述のように、炉壁凹凸計測データの代表指標である第1主成分〜第4主成分の各主成分の係数(スコア)により左右されると考えられる。
すなわち、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法では、石炭化率、石炭化率のばらつき、流動度、クリアランス、粒度、総炭化時間、装炭量、燃焼室温度、燃焼室温度ばらつき、嵩密度の説明因子に加え、第1主成分〜第4主成分までに対応する4つのスコアを説明因子に加えることにより、コークスの押出力の推定式を算出する。
〔コークスの押出力の説明因子の最適化〕
ところで、上述のコークスの押出力の説明因子は、コークスの押出力に寄与することは判明しているものの、その影響度が異なることが予想される。つまり、上述のコークスの押出力の説明因子には、場合によっては全く寄与しない、若しくは、推定式構築の際に多重共線性などの問題で冗長な説明因子が含まれている可能性がある。そこで、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法は、クロスバリデーション法を用いた線形重回帰分析により、コークスの押出力の説明因子の最適化し、コークスの押出力を推定する推定式を構築する。
図8は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法で用いる推定式を構築する方法の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、本推定式を構築する方法では、始めに、押出力の実測値のデータを総炭化時間が所定時間以上である場合と所定時間未満である場合とにグループ分が行われる(ステップS11)。そして、各グループについて押出力の実測値のデータが検証データと式構築データとに分割され(ステップS12)、式構築データについて全ての説明因子を用いた線形重回帰分析を行うことによって押出力の推定式が構築される(ステップS13)。
次に、構築された推定式を用いて検証データについて押出力の予測値が算出され(ステップS14)、算出された予測値と実測値との誤差が予測誤差として算出され(ステップS15)。次に、予測誤差が最小になるように順次線形重回帰分析を行う際の説明因子の数を減らしていくことによって、押出力を推定する上で最適な説明因子が決定される(ステップS16)。そして、決定された最適な説明因子を用いて押出力の推定式が構築される(ステップS17)。
〔押出力推定装置〕
次に、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法を実施するために好適な押出力推定装置について説明する。
図9は、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。図10は、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置と共に用いられる炉壁形状計測装置が炭化室内で炉壁の凹凸形状を計測する様子を示す概略図である。
図9に示されるように、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置13は、炉壁形状計測装置14と入力装置15とからの入力を受けてコークスの押出力を推定する装置である。また、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置13は、スコア算出手段16と、基準凹凸形状データ17と、押出力推定手段18と、説明因子データ19と、押出可否判定手段20とを備えている。
炉壁形状計測装置14は、押出ラム8に装着された状態で炭化室2に挿入され、炭化室2の炉壁の凹凸形状を炭化室2の内部から計測する装置である。図10に示されるように、炉壁形状計測装置14は、自己(つまり炉壁形状計測装置14)と右側の炉壁(具体的には右側炉壁の耐熱レンガ12)との距離R、および、自己(つまり炉壁形状計測装置14)と左側の炉壁(具体的には左側炉壁の耐熱レンガ12)との距離Lを計測しながら、炭化室2内を進行することにより、炭化室2の炉壁の凹凸形状を計測する。
図9の説明に戻る。スコア算出手段16は、炉壁形状計測装置14からの炉壁凹凸計測データと基準凹凸形状データ17とから第1主成分〜第4主成分の各主成分の係数(スコア)を算出する手段である。スコア算出手段16が行うスコアの算出方法は、上述のとおりである。すなわち、炉壁形状計測装置14からの炉壁凹凸計測データと第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底との内積を算出することにより行う。
基準凹凸形状データ17は、上述のように予め計測した多数の炉壁凹凸計測データから主成分分析により算出した第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底に対応する基準凹凸形状である。したがって、基準凹凸形状データ17は、事前に計測した多数の炉壁凹凸計測データを記憶しておくことでも、主成分分析により算出した第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底に対応する基準凹凸形状のみを記憶しておくことでも実現し得る。
押出力推定手段18は、スコア算出手段16により算出された第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアと、オペレータが入力装置15を介して入力した操業ごとのコークスの押出力の説明因子と、押出力推定装置13が保持している説明因子データ19とから、コークスの押出力を推定する手段である。上述のように、コークスの押出力は、配合した炭の性状(膨張性,亀裂)の説明因子、乾留条件(嵩密度,水分,粒度,乾留時間,炉温,炉温分布)の説明因子、および、炉壁の凹凸形状の説明因子により説明される。したがって、押出力推定手段18は、炉壁の凹凸形状の説明因子としてスコア算出手段16により算出された第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを用い、配合した炭の性状の説明因子および乾留条件の説明因子として入力装置15からの入力および押出力推定装置13が保持している説明因子データ19を用いて、コークスの押出力を推定するものである。
押出可否判定手段20は、押出力推定手段18により推定されたコークスの押出力に基づいて、コークスを炭化室2から押出す作業をするべきか否かの判定を行う手段である。コークスの押出力は、総炭化時間(つまりコークスの押出作業を行う時間)に従い変化をする。そこで、押出可否判定手段20は、コークスの押出力が所定の範囲内であるか否かを判定することにより、コークスの押出し作業が安全に行えるか否かを判定する。さらに、押出可否判定手段20は、コークスの押出力が最も低くなる時刻(すなわち最も抵抗が少なくコークスを押出せる時刻)を判定することが好ましい。
押出可否判定手段20により判定された結果は、表示装置21に出力され、オペレータがコークスの押出作業を行うか否かの判断に活用される。なお、表示装置21には、押出力推定手段18により推定されたコークスの押出力が表示され、オペレータがそのコークスの押出力からコークスの押出作業を行うか否かの判断をする構成も可能である。その場合、押出可否判定手段20は省略され得る。
〔コークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法〕
次に、図11を参照しながら、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法を説明する。以下では、本発明の実施形態にかかる押出力推定装置13の機能ブロック図を引用しながら、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法を説明するが、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の実施が、この押出力推定装置13の構成により限定されるものではない。
図11は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の手順を示すフローチャートである。なお、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法は、図11に示されるステップS26までの手順であり、本発明の実施形態にかかるコークス炉の操業方法は、図11に示される最後のステップS27までの手順である。記載を容易ならしめるために、以下では、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法の手順を同一の図11を参照しながら説明する。
本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法では、最初に、炉壁形状計測装置14が炭化室2の炉壁の凹凸形状を計測する(ステップS21)。この炉壁形状計測装置14が計測する炉壁凹凸計測データは、上述のように、例えば1万点オーダーの数値データを含み、そのままではコークスの押出力の推定には実用的ではないデータである。
次に、押出力推定装置13のスコア算出手段16が、基準凹凸形状データ17を参照する(ステップS22)。この基準凹凸形状データ17は、上述のように予め計測した多数の炉壁凹凸計測データから主成分分析により算出した第1主成分〜第4主成分の凹凸形状基底に対応する基準凹凸形状が保存されている。
そして、押出力推定装置13のスコア算出手段16は、炉壁形状計測装置14からの炉壁凹凸計測データと基準凹凸形状データ17とから第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを算出する(ステップS23)。このスコアの算出方法は、炉壁形状計測装置14からの炉壁凹凸計測データと第1主成分〜第4主成分の凹凸形状との内積を算出することにより行われる。
その後、押出力推定装置13の押出力推定手段18が、スコア算出手段16により算出された第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアをコークスの押出力の推定式に反映させる(ステップS24)。このコークスの押出力の推定式は、上述のように、クロスバリデーション法を用いた線形重回帰分析により、コークスの押出力の説明因子の最適化して求めた押出力を推定する推定式である。このコークスの押出力の推定式は、配合した炭の性状(膨張性,亀裂)の説明因子、乾留条件(嵩密度,水分,粒度,乾留時間,炉温,炉温分布)の説明因子、および、炉壁の凹凸形状の説明因子を含んでいるので、押出力推定装置13の押出力推定手段18は、スコア算出手段16により算出された第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを炉壁の凹凸形状の説明因子として用いることで、コークスの押出力の推定式に反映させる。
なお、上記ステップS21〜S23は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法における検査フェーズにおける手順である。すなわち、上記ステップS21〜S23は、毎回の操業毎に実施する必要はなく、定期的な検査において実施して、その結果を押出力推定装置13が保持しておけばよい。
一方、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法およびコークス炉の操業方法における操業フェーズでは、押出力推定手段18が、操業毎の説明因子をコークスの押出力の推定式に反映させる(ステップS25)。コークスの押出力の推定式は、炉壁の凹凸形状の説明因子の他に、石炭化率、石炭化率のばらつき、流動度、クリアランス、粒度、総炭化時間、装炭量、燃焼室温度、燃焼室温度ばらつき、嵩密度などの説明因子を含む。そこで、押出力推定手段18は、入力装置15を介したオペレータの入力および押出力推定装置13が保持する説明因子データを参照して、操業毎の説明因子をコークスの押出力の推定式に反映させる。
その後、押出力推定手段18は、説明因子が反映されたコークスの押出力の推定式を用いてコークスの押出力を推定する(ステップS26)。本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法では、このステップS26にて処理を終了し、推定されたコークスの押出力が表示装置21に表示される。
一方、本発明の実施形態にかかるコークス炉の操業方法では、オペレータまたは押出力推定装置13の押出可否判定手段20が、押出力推定手段18により推定されたコークスの押出力に基づき、押出作業の可否を判定する(ステップS27)。
〔押出力の推定精度〕
最後に、図12を参照しながら、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法の推定精度の検討を行う。図12(a)は、本発明の実施形態にかかるコークスの押出力推定方法にしたがい第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを説明因子に加えた押出力の推定を行った場合の押出力の実測値と推定値とをプロットしたグラフである。一方、図12(b)は、第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを説明因子に加えない押出力の推定を行った場合の押出力の実測値と推定値とをプロットしたグラフである。
図12(a)および(b)を比較すると解るように、第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを説明因子に加えた方が推定精度は向上している。なお、第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを説明因子に加えた場合の相関係数はr^2=0.82であり、第1主成分〜第4主成分の各主成分のスコアを説明因子に加えない場合の相関係数はr^2=0.61である。
本実施形態では、石炭化率、石炭化率のばらつき、流動度、クリアランス、粒度、総炭化時間、装炭量、燃焼室温度、燃焼室温度ばらつき、嵩密度の説明因子に加え、第1主成分〜第4主成分までに対応する4つのスコアを説明因子に用いた後に線形重回帰分析を施されている。図12(a)および(b)を比較すると、第1主成分〜第4主成分までに対応する4つのスコアは、線形重回帰分析を施したコークスの押出力の推定精度を向上させることが解る。このことは、第1主成分〜第4主成分までに対応する4つのスコアが、縦軸の押出力と単なる擬似相関の関係ではなく、上述の説明因子とは独立した新たな説明因子であることを意味している。
以上より、本発明の実施形態は、予め計測した炭化室2の多数の炉壁凹凸計測データから主成分分析により凹凸形状基底を算出し、実際に計測した炭化室2の炉壁凹凸計測データと凹凸形状基底との内積を算出することにより炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出し、代表指標をコークスの押出力の推定式の説明因子に反映し、その推定式によりコークスの押出力を推定するので、炭化室2の炉壁の凹凸を計測した多数の計測点から成るデータより、炭化室2のコークスの押出力を推定する際の説明因子を抽出し、コークスの押詰まりの抑制に供するコークスの押出力を推定することができる。
また、本発明の実施形態は、予め計測した炭化室2の多数の炉壁凹凸計測データから主成分分析により凹凸形状基底を算出し、実際に計測した炭化室2の炉壁凹凸計測データと凹凸形状基底との内積を算出することにより炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出し、代表指標をコークスの押出力の推定式の説明因子に反映し、その推定式によりコークスの押出力を推定し、推定されたコークスの押出力が所定の範囲であるか否かにより、コークスの押出作業の可否を判定するので、炭化室の炉壁の凹凸を計測した多数の計測点から成るデータより、炭化室のコークスの押出力を推定する際の説明因子を抽出して効率的にコークスの押出力を推定することにより、コークスの押詰まりが発生することを抑制できる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。例えば、図11に示すコークスの押出力推定方法の各ステップの実行命令をコンピュータプログラムで記述することによって、図11に示すコークスの押出力の推定方法の各ステップをコンピュータに実行させるようにしてもよい。また、上記説明では、炉壁凹凸計測データの代表指標として主成分分析による主成分のスコアを用いたが、独立成分分析による独立成分のスコアを用いることによっても同様の効果が得られる。このように、本実施形態に基づいて当業者などによりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術などは全て本発明の範疇に含まれる。
1 コークス炉
2 炭化室
3 燃焼室
4 上昇管
5 装炭口
6 装炭車
7 押出機
8 押出ラム
9 入側窯口
10 ガイド車
11 消火車
12 耐熱レンガ
13 押出力推定装置
14 炉壁形状計測装置
15 入力装置
16 スコア算出手段
17 基準凹凸形状データ
18 押出力推定手段
19 説明因子データ
20 押出可否判定手段
21 表示装置

Claims (3)

  1. コークス炉の炭化室から乾留終了後のコークスを押出す際の押出力を推定するコークスの押出力推定方法であって、
    予め計測した前記炭化室の炉壁の凹凸形状を示す多数の炉壁凹凸計測データを、主成分分析することにより算出した主成分の基底、または前記多数の炉壁凹凸計測データを独立成分分析することにより算出した独立成分の基底、である基準凹凸形状データを参照するステップと、
    実際に計測した前記炭化室の炉壁凹凸計測データと前記基準凹凸形状データとの内積によって前記主成分のスコアまたは前記独立成分のスコアを算出することにより、前記炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出するステップと、
    前記代表指標を、クロスバリデーション法を用いた線形重回帰分析によりコークスの押出力の説明因子を最適化して構築したコークスの押出力の推定式の説明因子として用いるステップと、
    前記代表指標を用いた推定式によりコークスの押出力を推定するステップと、
    を含むことを特徴とするコークスの押出力推定方法。
  2. 前記コークスの押出力の推定式の説明因子は、石炭化率,石炭化率のばらつき,流動度,前記炭化室の炉壁と前記コークスとの間のクリアランス,コークスの粒度,総炭化時間,装炭量,燃焼室温度,燃焼室温度のばらつき,および嵩密度のうち何れか一つ以上をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコークスの押出力推定方法。
  3. コークス炉の炭化室から乾留終了後のコークスを押し出すか否かを判断するコークス炉の操業方法であって、
    予め計測した前記炭化室の炉壁の凹凸形状を示す多数の炉壁凹凸計測データを、主成分分析することにより算出した主成分の基底、または前記多数の炉壁凹凸計測データを独立成分分析することにより算出した独立成分の基底、である基準凹凸形状データを参照するステップと、
    実際に計測した前記炭化室の炉壁凹凸計測データと前記基準凹凸形状データとの内積によって前記主成分のスコアまたは前記独立成分のスコアを算出することにより、前記炉壁凹凸計測データの代表指標を抽出するステップと、
    前記代表指標を、クロスバリデーション法を用いた線形重回帰分析によりコークスの押出力の説明因子を最適化して構築したコークスの押出力の推定式の説明因子として用いるステップと、
    前記代表指標を用いた推定式によりコークスの押出力を推定するステップと、
    前記推定されたコークスの押出力が所定の範囲であるか否かにより、前記コークスの押出作業の可否を判定するステップと、
    を含むことを特徴とするコークス炉の操業方法。
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