JP5935453B2 - 基板の製造方法、および、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法 - Google Patents

基板の製造方法、および、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ナノインプリントリソグラフィに用いられるテンプレート等を製造するための基板に求められるような、表面平坦性が高い基板の製造方法、および、この製造方法によって製造された基板を用いたナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法に関するものである。
半導体デバイス製造においては、従来から、フォトマスクを使うフォトリソグラフィの技術が用いられており、近年では、より解像度を向上させる技術として、位相シフトマスクを用いたフォトリソグラフィによって、超LSI等の微細なパターンを製造している。
しかしながら、さらなる微細化に対応するためには、露光波長の問題や製造コストの問題などから上記のフォトリソグラフィによる方式の限界が指摘されており、次世代のリソグラフィ技術として、反射型マスクを使うEUV(Extreme Ultra Violet)リソグラフィや、テンプレートを使うナノインプリントリソグラフィ(NIL:Nano Imprint Lithography)が提案されている。
特に、ナノインプリントリソグラフィは、フォトリソグラフィのような高額な露光装置(ステッパー)を用いないため、経済的にも有利であることから、注目を集めている。
上記のナノインプリントリソグラフィは、表面に微細な凹凸形状の転写パターンを形成したテンプレート(モールド、スタンパ、金型とも呼ばれる)を、半導体ウェハなどの被転写基板の上に形成された樹脂に密着させ、前記樹脂の表面側の形状を、前記テンプレートの転写パターンの凹凸形状に成型した後に前記テンプレートを離型し、次いで、ドライエッチング等により余分な樹脂部分(残膜部分)を除去することで、前記被転写基板の上の樹脂に前記テンプレートの転写パターンの凹凸形状(より詳しくは、凹凸反転形状)を転写させる技術である。
このナノインプリントリソグラフィに用いる方法には、熱可塑性樹脂を用いて、まず、前記樹脂をガラス転移温度以上に加熱して変形可能とし、この状態でテンプレートの転写パターンの凹凸形状に成型し、その後、ガラス転移温度以下に冷却することでテンプレートの転写パターン凹凸形状を前記樹脂に転写する熱インプリント法や(例えば、特許文献1)、紫外線硬化性樹脂を用いて、硬化前の変形可能な樹脂をテンプレートの転写パターンの凹凸形状に成型し、その後、紫外線を照射して前記樹脂を硬化させて、テンプレートの転写パターンの凹凸パターンを前記樹脂に転写する光インプリント法などが提案されている(例えば、特許文献2)。
上記のように、光インプリント法は、熱インプリント法のような加熱と冷却の工程が不要であり、室温でパターン転写できる。また、テンプレートや被転写基板が、熱によって寸法変化を生じてしまうリスクを低減できる。
それゆえ、一般的には、熱インプリント法よりも光インプリント法の方が、生産性、解像性、アライメント精度などの点で優れている。
上記の光インプリント法によるナノインプリントリソグラフィの理想モデルの一例を、図7に示す。
光インプリント法によるナノインプリントリソグラフィを用いて所望の樹脂パターンを形成するには、例えば、図7(a)に示すように、まず、凹凸形状の転写パターンを設けたナノインプリントリソグラフィ用テンプレート500、および、紫外線硬化性の樹脂521を設けた被転写基板520を準備し、次に、テンプレート500を、被転写基板520の上に設けた樹脂521に密着させ、紫外線530を照射して樹脂521を硬化させ(図7(b))、その後、テンプレート500を離型する(図7(c))。
次に、被転写基板520の上の硬化した樹脂パターン522に、例えば、酸素イオン等の反応性イオン540によるドライエッチングを施して、厚さT1の余分な残膜部分を除去し(図7(d))、テンプレート500の転写パターンとは凹凸形状が反転した所望の樹脂パターン523を得る(図7(e))。
ここで、上述の残膜部分の厚さT1は、ナノインプリントリソグラフィにおいて、RLT(Residual Layer Thickness)と呼ばれるものである。
また、上記の反応性イオン540は、樹脂パターン522をエッチングする特性を有しているが、通常、被転写基板520をエッチングする特性を有してはいない。
上記のようなナノインプリントリソグラフィ用テンプレートを製造するには、例えば、表面平坦な基板を準備し、その基板の表面をパターニングすることで、凹凸形状の転写パターンを有するテンプレートを製造する。そして、上記の基板には、例えば、フォトマスクや反射型マスクに用いられる石英基板を用いることができる。
ここで、上記の石英基板の表面を平坦にする方法としては、例えば、酸化セリウムやコロイダルシリカなどの分散剤により分散された研磨スラリーを基板材に供給しながら、ウレタンなどの研磨パッドが貼り付けられた定盤を基板材の上下面から押し付ける研磨方法がある(例えば、特許文献3)。
また、ガスクラスターイオンビーム等により、基板表面の凸部のみを局所的に除去する方法もある(例えば、特許文献4)。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特開2006−119624号公報 特開平8−293483号公報
ナノインプリントリソグラフィにおいては、テンプレートに設けた転写パターンが、等倍の大きさで樹脂に転写されるのと同様に、テンプレートの表面ラフネス(表面凹凸)も等倍の大きさで樹脂に転写される。それゆえ、上述の残膜部分の厚さ(RLT)を均一の厚さに保つためには、テンプレートの表面ラフネス(表面凹凸)を極力小さくする必要がある。
そして、上述のように、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートは、石英基板等の基板の表面をパターニングして凹凸形状の転写パターンを形成しているため、上記の残膜部分の厚さ(RLT)を均一に保つためには、テンプレートを製造するための基板(石英基板等)の表面ラフネス(表面凹凸)を極力小さくする必要がある。
なお、本明細書における上記の「表面ラフネス(表面凹凸)」は、転写パターンとして設計された凹凸形状とは異なるものであって、上述のような研磨工程等を施した後も表面に残る起伏状の凹凸を指し、例えば、転写パターンとして設計された凹凸形状の高さ(若しくは深さ)が50nm〜100nmレベルであるのに対し、問題とする表面ラフネス(表面凹凸)の高さ(若しくは深さ)は5nm〜20nmレベルである。
上述のテンプレートを製造するための基板の表面ラフネス(表面凹凸)が、ナノインプリントリソグラフィにおける樹脂パターンに与える影響を、図8を用いて説明する。
例えば、図8(a)に示すように、テンプレート用の基板510Aが、その表面に最大高低差hの表面ラフネス(表面凹凸)を有している場合、基板510Aの表面をパターニングして転写パターンを形成したテンプレート500も、最大高低差hの表面ラフネス(凹凸)を受け継ぐことになる(図8(b))。
そして、テンプレート500を用いたインプリントによって被転写基板520の上に形成された樹脂パターン522にも、前記表面ラフネス(表面凹凸)が転写されることになる(図8(c))。
すなわち、図8(c)に示すように、樹脂パターン522の残膜部分の厚さ(RLT)は、最大厚さT2と最小厚さT3の厚さ分布を有することになる。なお、最大厚さT2と最小厚さT3の差は、基板510Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高低差hに相当する。
そして、このような厚さ分布を有する樹脂パターン522を、反応性イオン540でエッチングすると、エッチングが不足する場合には、図8(d)に示すように、一部に残膜部分(最大厚さT4)が残り、一方、エッチングが過剰な場合には、図8(f)に示すように、厚みが薄い部位の樹脂パターンが、残膜部分のみならずテンプレートの転写パターンを転写した樹脂パターン部分も消失してしまうという問題がある。
また、例え、樹脂パターン522の残膜部分を適切に除去できた場合であっても、図8(e)に示すように、形成された凹凸形状の樹脂パターン(テンプレートの転写パターンの反転パターン)は、形成場所によって高さが異なるものになってしまう。
なお、例えば、図8(e)に示すように、形成された凹凸形状の樹脂パターンの中で、最大高さを有する樹脂パターン523Aと、最小高さを有する樹脂パターン523Bとの高低差は、基板510Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高低差hに相当する。
そして、上述のように、形成された凹凸形状の樹脂パターン(テンプレートの転写パターンの反転パターン)が、その高さにばらつきを有する場合は、次に説明するような、パターン寸法の問題がある。
図9および図10は、転写された樹脂パターンの断面形状の例を説明する図であり、図9は、樹脂パターンの残膜部分の厚さ(RLT)が均一な例を示し、図10は、樹脂パターンの残膜部分の厚さ(RLT)が場所によって異なる例を示している。
ここで、前記樹脂パターン(テンプレートの転写パターンの反転パターン)の断面形状は、理想的には、底側(ボトム側、被転写基板側)の幅と表面側(トップ側)の幅とが同じ寸法であり、かつ、側壁が被転写基板に対して垂直な形状であることが好ましい。
しかしながら、通常、1つのテンプレートには、各種の異なる平面形状や平面サイズからなる転写パターンが含まれており、その全ての転写パターンの断面形状を、上述のように側壁垂直な断面形状となるように製造することは、現実的には困難である。
それゆえ、ナノインプリントリソグラフィにおいては、前記樹脂パターンの断面形状が上記の側壁が被転写基板に対して垂直な形状の他に、図9または図10に示すような、底側(ボトム側、被転写基板側)の幅が表面側(トップ側)の幅よりも大きい順テーパー形状で形成される場合についても考慮する必要がある。
なお、前記樹脂パターンの断面形状が、底側(ボトム側、被転写基板側)の幅が表面側(トップ側)の幅よりも小さい逆テーパー形状となる場合について述べると、この場合には、離型前のテンプレートの転写パターン内の樹脂においては、その断面の各寸法の中で、開口寸法(被転写基板側の寸法)が最も小さくなることから、離型に際しては、上記の狭い開口がアンカーのように作用してしまい、テンプレートの転写パターン内で硬化した樹脂が、テンプレート側に付着したまま引きちぎられてしまい、欠陥となる。
以下、前記樹脂パターンの断面形状が、上述のような順テーパー形状の場合におけるパターン寸法について説明する。
図9に示すように、樹脂パターンの断面形状が順テーパー形状の場合であっても、テンプレートを離型した後の樹脂パターンの残膜部分の厚さ(RLT)が均一な場合には、その後のドライエッチング工程で前記残膜部分を適切に除去することにより形成される凹凸形状の樹脂パターン(テンプレートの転写パターンの反転パターン)同士においては、テンプレートの転写パターン同士が同一寸法に設計されていれば、前記樹脂パターン同士も同一寸法を有することになる。
例えば、図9(a)に示すように、テンプレートの2個の転写パターンが、開口寸法W1に設計されている場合、離型工程後の樹脂パターン522の残膜部分の厚さ(RLT)が厚さT1で均一であれば、適切なドライエッチング後に得られる2個の樹脂パターン523Aと523Bは、図9(b)に示すように、いずれも、被転写基板520に接する寸法が同一寸法(W1)になる。
一方、図10(a)に示すように、離型工程後の樹脂パターン522の残膜部分の厚さ(RLT)に分布がある場合、例え、テンプレートの2個の転写パターンが、同一の開口寸法(W1)に設計されていても、片方が厚い残膜部分(厚さT2)の上に形成され、もう一方が薄い残膜部分(厚さT3)の上に形成されている場合には、ドライエッチング後に得られる2個の樹脂パターン523Aと523Bの被転写基板520に接する寸法は、図10(b)に示すように、同一寸法にはならない。
より詳細には、残膜厚さの差分(T2−T3)の大きさに応じて、樹脂パターン523Bは樹脂パターン523Aよりも高さが低くなり、例え、樹脂パターン523Aの被転写基板520に接する寸法を設計通りのW1に形成できた場合でも、樹脂パターン523Aの被転写基板520に接する寸法(W2)は、W1よりも小さい値になってしまう。
上述のように、ナノインプリントリソグラフィにおいては、テンプレートを製造するための基板(石英基板等)の表面ラフネス(表面凹凸)を極力小さくする必要があり、例えば、最大高低差hが5nm以下のレベルを要求されている。
ここで、表面ラフネス(表面凹凸)を小さくすることは、上述のフォトマスクや反射型マスクに用いられる石英基板においても求められているため、前記石英基板を、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造に用いることが、品質やコストの点から好ましい。
しかしながら、前記石英基板の製造保証値は、マスク全面(例えば150mm×150mm)で最大高低差が100nm以下のレベルであり、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートに必要なサイズの領域(例えば26mm×33mm)は、上記のマスク面積よりも小さいものの、現状、最大高低差が5nm以下というレベルを安定して調達することは困難である。
一方、上述の特許文献4に記載の方法では、局所的に表面を平坦化することはできても、上記のような領域(例えば26mm×33mm)を全て平坦化することは、生産性、製造コストともに問題がある。
それゆえ、上述のフォトマスクや反射型マスク用に製造された石英基板の中から、部分的ではあっても、表面ラフネス(表面凹凸)が小さいものを選び出してナノインプリントリソグラフィ用テンプレートを製造しているのが現状であり、表面平坦性が高い基板を、より生産性良く、低コストで製造する技術が求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ナノインプリントリソグラフィに用いられるテンプレートを製造するための基板に求められるような、表面平坦性が高い基板を生産性良く、低コストで製造することができる基板の製造方法、および、この製造方法によって製造された基板を用いたナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、ナノインプリントリソグラフィの技術を応用することにより、高い表面平坦性を有する母材(マスタープレート)から、同レベルの高い表面平坦性を有する基板を量産することが可能であり、これにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、表面を研磨した基板材を準備する工程と、前記基板材の研磨した表面に残る凹凸の上に樹脂を配設する工程と、前記基板材上の前記樹脂に、表面に平坦面を有するマスタープレートの前記平坦面を密着させて、前記樹脂を、前記基板材の表面と前記マスタープレートの平坦面との間で、前記基板材表面の前記凹凸を埋める層状の形態にする工程と、前記密着工程により、前記層状の形態にされた樹脂を硬化させる工程と、前記基板材上の硬化した前記層状の形態の樹脂から前記マスタープレートを離型する工程と、前記基板材の表面を前記層状の形態の樹脂の上からドライエッチングすることにより、前記層状の形態の樹脂を消失させつつ、部分的に露出する前記基板材の表面の凸部をエッチングして、前記基板材の表面を平坦化する工程と、を順に備え、前記ドライエッチングにおける前記樹脂のエッチング速度に対する前記基板材のエッチング速度の比が、0より大きな値であって、1以下の値であることを特徴とする基板の製造方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記樹脂を配設する工程が、液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、各配設位置における前記樹脂の液滴量を調整することを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記樹脂を配設する工程が、液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、前記樹脂の配設密度を調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板の製造方法である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記マスタープレートが、石英を含む材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記基板材が、石英を含む材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記樹脂が、紫外線硬化性樹脂であること特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法である。
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法によって製造した基板の表面をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法である。
本発明に係る基板の製造方法によれば、ナノインプリントリソグラフィに用いられるテンプレート等を製造するための基板に求められるような、表面平坦性が高い基板を、生産性良く、低コストで製造することができる。
そして、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法によれば、表面平坦性が高いテンプレートを製造することができる。
本発明に係る基板の製造方法の前半の工程の一例を示す概略工程図である。 図1に続く本発明に係る基板の製造方法の一例を示す概略工程図である。 本発明に係る樹脂の配設方法の例を示す説明図である。 本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの他の例を示す説明図である。 本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図である。 ナノインプリントリソグラフィの一例を示す概略工程図である。 従来のテンプレートと転写された樹脂パターンとの関係を説明する図である。 転写された樹脂パターンの理想的な断面形状を説明する図である。 転写された樹脂パターンの課題を説明する図である。
以下、本発明に係る基板の製造方法、および、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法について、図面を用いて説明する。
[基板の製造方法]
まず、本発明に係る基板の製造方法について、図1および図2を用いて説明する。
ここで、図1は、本発明に係る基板の製造方法の前半の工程の一例を示す概略工程図であり、図2は、図1に続く本発明に係る基板の製造方法の一例を示す概略工程図である。
本発明に係る基板の製造方法は、主に、図1に示すインプリント工程と、図2に示すドライエッチング工程を含むものである。
本発明に係る基板の製造方法は、表面に凹凸を有する基板材の前記表面上に、樹脂を配設する工程と、前記基板材上の前記樹脂に、表面に平坦面を有するマスタープレートの前記平坦面を密着させて、前記樹脂を、前記基板材の表面と前記マスタープレートの平坦面との間で、前記基板材表面の前記凹凸を埋める層状の形態にする工程と、前記密着工程により、前記層状の形態にされた樹脂を硬化させる工程と、前記基板材上の硬化した前記層状の形態の樹脂から前記マスタープレートを離型する工程と、前記基板材の表面を前記層状の形態の樹脂の上からドライエッチングすることにより、前記層状の形態の樹脂を消失させつつ、部分的に露出する前記基板材の表面の凸部をエッチングして、前記基板材の表面を平坦化する工程と、を順に備えるものである。
例えば、本発明に係る基板の製造方法により、表面が平坦化された基板10を得るには、まず、図1(a)に示すように、基板材10Aを準備する。
ここで、基板材10Aは、基板10と同じ材料からなる平板状の材料であって、本発明の製造方法に係る表面平坦化を施す前の基板に相当し、最大高低差hの表面ラフネス(表面凹凸)を有するものである。
上記の基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)は、例えば、走査型白色干渉法を利用した非接触表面形状測定機を用いて測定することができる。また、前記非接触表面形状測定機においては、前記表面ラフネス(表面凹凸)の高低差のみならず、3次元マップも得ることもでき、それゆえ、基板材10Aの表面に存在する各凹部の容量(または容積)の分布を求めることもできる。
本発明において、基板材10Aは、石英を含む材料から形成されていることが好ましい。基板材10Aから製造される基板10を、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートや、フォトマスク、および、反射型マスク等を製造するための基板として用いることができるからである。
次に、基板材10Aの表面上に樹脂21A、21Bを配設し(図1(b))、次いで、基板材10A上の樹脂21A、21Bに、表面に平坦面を有するマスタープレート50の前記平坦面を密着させて、樹脂21A、21Bを、基板材10Aの表面とマスタープレート50の平坦面との間で、基板材10A表面の凹凸を埋める層状の形態にする(図1(c))。
ここで、上述のマスタープレート50を密着させる工程(図1(c))には、従来のナノインプリントリソグラフィと同じ技術を用いることができる。
すなわち、従来のナノインプリントリソグラフィにおいては、例えば、図7(b)に示すように、テンプレート500を、被転写基板520の上に設けた樹脂521に密着させるが、本発明においては、図7(b)に示すテンプレート500に替えて、マスタープレート50を、基板材10Aの上に設けた樹脂21A、21Bに密着させる。
なお、図示は省略するが、基板材10Aの表面には、樹脂21A、21Bとの密着性を向上させる密着層が設けられていても良く、マスタープレート50の平坦面には、樹脂21A、21Bとの離型性を向上させる離型層が設けられていても良い。また、樹脂21A、21Bに離型材が含まれていても良い。
上記の密着層、離型層、離型材の材料には、従来のナノインプリントリソグラフィにおいて、密着層、離型層、離型材として用いることができる材料であれば用いることができる。
本発明において、マスタープレート50は、少なくともその表面の一部に平坦面を有する部材である。
例えば、本発明の製造方法によって製造される基板を、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートを製造するための基板に用いる場合には、前記平坦面は、26mm×33mmよりも大きな面積の領域であって、その領域の最大高低差が5nm以下であることが好ましい。
また、マスタープレート50は、石英を含む材料から形成されていることが好ましい。
石英を含む材料から形成されていれば紫外線を透過することができ、例えば、光インプリント法を用いる際に、マスタープレート50の裏面側から紫外線を照射することで、基板材10Aの表面上の樹脂を硬化させることができるからである。
マスタープレート50は、例えば、前記非接触表面形状測定機を用いた検査により、フォトマスクや反射型マスク用に製造された石英基板の中から、上記のような平坦面を有するものを選び出すことにより、得ることができる。
本発明においては、樹脂21A、21Bとして、従来のナノインプリントリソグラフィに用いることができる樹脂であれば用いることができるが、樹脂21A、21Bは、紫外線硬化性樹脂であることが、好ましい。
上述のように、熱インプリント法よりも生産性などの点で優れている光インプリント法を利用することができるからである。
また、上述のように、樹脂21A、21Bには離型材が含まれていても良い。
ここで、前記樹脂を配設する工程は、液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、各配設位置における前記樹脂の液滴量を調整する方法を用いることが好ましい。
例えば、図1(a)に示すように、基板材10Aの表面に、凹部11Aと凹部11Bがあり、凹部11Aの容量が、凹部11Bの容量よりも大きい場合には、図1(b)に示すように、その容量の大きさに応じて、凹部11Aに配設する樹脂21Aの液適量を大きくし、一方、凹部11Bに配設する樹脂21Aの液適量を小さくする。
上記のような樹脂配設方法を用いることにより、マスタープレート50との密着に際し、より容易に、気泡の残留を排除しつつ、前記液滴状の樹脂21A、21Bを均一に広げることができ、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)を埋める層状の形態の樹脂層21Cを得ることができ、かつ、基板材10Aに配設する樹脂量を過不足の無い量に制御することができる。
そして、本発明によれば、上記のように、基板材10Aに配設する樹脂量を過不足の無い量に制御することができるため、図1(c)に示すように、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高さ位置からマスタープレート50までの間の樹脂層の厚さTRを薄く形成することができる。これにより、後のドライエッチング工程(図2参照)で硬化した樹脂層22を消失させる時間を短縮することができ、かつ、ドライエッチングの面内分布の影響も小さくすることができる。
なお、本発明において必要とする「凹部の容量」の値は、各凹部に配設する樹脂の量を定めるのに必要な相対的な値であれば良く、例えば、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高さ位置における仮想平面と、対象とする凹部の底面との間の容量を、その値とすることができる。
上記の凹部11Aおよび凹部11Bの容量は、例えば、上述の非接触表面形状測定機を用いて求めることができる。
また、本発明において、前記樹脂を配設する工程は、液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、前記樹脂の配設密度を調整するものであってもよい。
図3は、本発明における樹脂の配設方法の例を示す説明図である。ここで、図3(a)は、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)を説明する図であり、図3(b)は、上述の基板材10Aの表面の凹部の容量分布に応じて、各配設位置における前記樹脂の液滴量を調整する方法を説明する図であり、図3(c)は、基板材10Aの表面の凹部の容量分布に応じて、各配設位置における前記樹脂の配設密度を調整する方法を説明する図である。
本方法では、例えば、図3(a)に示すように、基板材10Aの表面に、凹部11Aと凹部11Bがあり、凹部11Aの容量が、凹部11Bの容量よりも大きい場合には、図3(c)に示すように、その容量の大きさに応じて、凹部11Aに配設する樹脂の配設密度を大きくし、一方、凹部11Bに配設する樹脂の配設密度を小さくする。ここで、樹脂21a、21b、21c、21dはいずれも同一量の液滴である。
上記のような樹脂の配設密度を調整する方法を用いることによっても、上述の樹脂の液滴量を調整する方法と同様に、マスタープレート50との密着に際し、より容易に、気泡の残留を排除しつつ、前記液滴状の樹脂21a、21b、21c、21dを均一に広げることができ、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)を埋める層状の形態の樹脂層21Cを得ることができ、かつ、基板材10Aに配設する樹脂量を過不足の無い量に制御することができる。
そして、図1(c)に示すように、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高さ位置からマスタープレート50までの間の樹脂層の厚さTRを薄く形成することができる。これにより、後のドライエッチング工程(図2参照)で樹脂層を消失させる時間を短縮化でき、かつ、ドライエッチングの面内分布の影響も小さくできる。
なお、本発明における前記樹脂を配設する工程は、液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、各配設位置における前記樹脂の液滴量を調整し、かつ、前記樹脂の配設密度を調整するものであってもよい。
上記の樹脂配設工程(図1(b))、および、マスタープレート密着工程(図1(c))の後は、図1(d)に示すように、前記密着工程により、層状の形態にされた樹脂(樹脂層21C)を硬化させ、次いで、図1(e)に示すように、基板材10A上の硬化した層状の形態の樹脂(樹脂層22)からマスタープレート50を離型する。
本発明においては、樹脂層21Cを硬化させる方法に、上述の光インプリント法、または、熱インプリント法のいずれも用いることができるが、上述のように、熱インプリント法よりも生産性などの点で優れている光インプリント法を利用することが好ましい。
この場合は、例えば、上述のように、樹脂層21Cに紫外線硬化性樹脂を用い、図1(d)に示すように、マスタープレート50の裏面から紫外線30を照射する等の方法を用いることで、樹脂層21Cを硬化させることができる。
上記の離型工程(図1(e))の後は、基板材10Aの表面を樹脂層22の上からドライエッチングすることにより、樹脂層22を消失させつつ、部分的に露出する基板材10A表面の凸部をエッチングして、基板材10Aの表面を平坦化する。
例えば、図2に示すように、基板材10Aの表面を樹脂層22の上から、基板材10Aおよび樹脂層22のいずれをもエッチングすることができる反応性イオン40によるドライエッチングを施すことにより、まず、基板材10Aの表面ラフネス(表面凹凸)の最大高さ位置から厚さTRの樹脂層22の部分を消失させる(図2(f))。
次いで、部分的に露出する基板材10A表面の凸部を順次エッチングし(図2(g)、(h))、最終的に、樹脂層22を全て消失させて、表面が平坦化された基板10を得る(図2(i))。
なお、得られた基板10には、適宜、洗浄を施すことが好ましい。洗浄方法としては、例えば、従来の位相シフトマスクの洗浄に用いられる公知の洗浄方法を用いることができる。
上記のようなドライエッチングには、例えば、従来の位相シフトマスク加工に用いられるものと同様な構成を有する平行平板型の反応性イオンエッチング装置を用いることができる。
ここで、上記の反応性イオン40によるドライエッチングは、1種類のエッチングガスによって行われても良いし、複数種のエッチングガスによって行われても良い。また、主に基板材10Aをエッチングする特性を有するエッチングガスと、主に樹脂層22をエッチングする特性を有するエッチングガスを混合して用いても良い。
例えば、本発明においては、主に基板材10Aをエッチングする特性を有するエッチングガスとして、フッ素(F)を含むガス(例えば、CF4やCHF3等を含むガス)を用いることができる。また、主に樹脂層22をエッチングする特性を有するエッチングガスとして、O2を含むガスを用いることができる。
本発明においては、上記のドライエッチングにおける樹脂層22のエッチング速度に対する基板材10Aのエッチング速度の比が、0より大きな値であって、1以下の値であることが好ましく、特に、前記エッチング速度の比の値が、1であることが好ましい。
前記エッチング速度の比の値が1の場合、すなわち、樹脂層22のエッチング速度と基板材10Aのエッチング速度が等しい場合、図2(f)に示す樹脂層22の表面の平坦性が維持されたまま、樹脂層22のエッチングと基板材10Aのエッチングが進行し、図2(i)に示す基板10の表面は、マスタープレート50の平坦面と同レベルの高い平坦性を有するものになるからである。
一方、前記エッチング速度の比が、0より大きな値であって、1未満の値の場合、すなわち、樹脂層22のエッチング速度が基板材10Aのエッチング速度よりも速い場合、基板材10A表面の凸部は、樹脂層22からの露出に応じて順次エッチングされるが、平坦化が完了する前に樹脂層22が全て消失してしまうため、最終的に得られる基板10の表面は、図2(f)に示す樹脂層22の表面よりも凹凸を有するものになる。
しかしながら、この場合も、樹脂層22が全て消失する前に、当初の基板材10Aが有していた凸部の少なくとも一部はエッチングされることから、最終的に得られる基板10の表面ラフネス(表面凹凸)は、最大高低差の値が前記hよりも小さいものになり、当初の基板材10Aが有していた最大高低差hの表面ラフネス(表面凹凸)に比べれば、基板10は平坦化された表面を有するものになる。
また、上記のように、前記エッチング速度の比が、0より大きな値であって、1未満の値の場合には、本発明に係る基板の製造方法を繰り返し行うことで、より表面が平坦化された基板を得ることができる。すなわち、本発明に係る基板の製造方法により得られた基板10(図2(i))を、図1(a)に示す基板材10Aに置き換えて、再度、本発明に係る基板の製造方法を行えば、この2回目の製造工程を経て得られる基板10は、1回目の製造工程を経て得られた基板10よりも、平坦化された表面を有するものになる。
上述のようなエッチング条件は、例えば、エッチングガスおよび圧力、RF出力、並びにバイアス電圧等を適宜選択することで得ることができる。
なお、主に基板材10Aをエッチングする特性を有するエッチングガスのみでは、樹脂層22のエッチング速度が基板材10Aのエッチング速度よりも遅い場合には、上述のように、主に樹脂層22をエッチングする特性を有するエッチングガスとして、O2を含むガスを混合して用いることができる。
以上のように、本発明に係る基板の製造方法によれば、ナノインプリントリソグラフィに用いられるテンプレート等を製造するための基板に求められるような、表面平坦性が高い基板を、生産性良く、低コストで製造することができる。
また、本発明に係る基板の製造方法を用いて、前記フォトマスクや反射型マスクに用いられる石英基板を製造することもできる。そして、本発明に係る基板の製造方法により製造された表面平坦性が高い石英基板を前記フォトマスク用基板および反射型マスク用基板に用いることで、各マスクを使用したリソグラフィにより得られるパターン寸法の精度を向上させたり、欠陥発生を低減させたりすることもできる。
[ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法]
(ナノインプリントリソグラフィ用テンプレート)
次に、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法について説明する。
ここでは、まず、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法により製造することができる各種形態のナノインプリントリソグラフィ用テンプレートについて説明する。
図4は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。また、図5は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの他の例を示す説明図である。
例えば、図4に示す形態の本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート100は、第1の主面111と、前記第1の主面111に相対する第2の主面112と、を有し、前記第1の主面111には、転写領域113を上面に有するメサ構造115を有しており、前記転写領域113に所望の凹凸形状の転写パターンを有している。メサ構造115の高さT1の値は、例えば、10μm〜100μm程度の範囲である。
上述のように、ナノインプリントリソグラフィでは、テンプレートの転写パターンを被転写基板上の樹脂に密着させることで所望のパターンを転写する。
それゆえ、転写領域113以外の領域(非転写領域114)が前記被転写基板や前記樹脂と接触することを避けるため、通常、転写領域113は、メサ構造115の上面に設けられている。ただし、前記被転写基板がメサ構造を有している場合等は、テンプレート側にメサ構造を設けない場合もある。
一方、ナノインプリントリソグラフィでは、テンプレートの転写領域を被転写基板上の樹脂に密着させる際に、テンプレートの転写領域と被転写基板上の樹脂との間に存在する空気が気泡となって残留しないように留意する必要がある。転写欠陥の要因となるからである。
それゆえ、テンプレートの転写領域は、湾曲容易な構造を有していることが好ましい。
例えば、テンプレートを湾曲させて、転写領域の中央部から外周部へと徐々に被転写基板上の樹脂に接触するように操作することで、テンプレートの転写領域と被転写基板上の樹脂との間にある空気を外部へと押し出し、気泡となって残留しないようにすることができるからである。
上記のような理由から、図4に示す形態の本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート100においては、前記第2の主面112に、平面視上、前記転写領域113と重なり、かつ、前記転写領域113よりも広い面積の凹状の段差構造116を有している。
このような構成であれば、テンプレート100全体の強度については、厚みのある外周部によって保持しつつ、厚みの薄い転写領域113を容易に湾曲させることができる。
例えば、テンプレート100が、縦152mm、横152mmの石英基板からなり、凹状の段差構造116の平面形状が直径64mmの円形状である場合、上記の外周部の厚み、すなわち、図4に示す第1の主面111と第2の主面112との間の厚み(T2)の値は、0.4cm〜1.0cm程度の範囲である。また、メサ構造115の下の部位の厚み、すなわち、図4に示す第1の主面111と底面117との間の厚み(T3)は、0.5mm〜3mm程度の範囲である。
なお、図4に示す例においては、凹状の段差構造116の平面形状が円形状のものを示しているが、本発明における凹状の段差構造116の平面形状は、上記に限定されず、楕円や多角形であってもよい。
次に、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの他の形態例について説明する。
上記の図4に示す例においては、テンプレート100の転写領域113を湾曲容易とする好適な形態例として、凹状の段差構造116を有する形態を示したが、例えば、上記の凹状の段差構造を設けなくても転写領域が湾曲可能な場合や、被転写基板が湾曲可能な場合などあり、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートは、図5(a)に示すように、上記の凹状の段差構造を有さない形態であっても良い。
さらに、被転写基板がメサ構造を有している場合等は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートは、上記の凹状の段差構造を有さない形態であっても良い(図5(b))。
(ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法)
次に、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法について説明する。
本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法は、上述の本発明に係る基板の製造方法によって製造した基板の表面をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とするものである。
図6は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図である。
本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート100、101、若しくは102を得るには、まず、図6(a)に示すように、上述の本発明に係る基板の製造方法によって製造した基板10を準備し、その平坦化した表面にハードマスク層202を形成する。
ハードマスク層202については、基板10をドライエッチング加工する際のエッチングマスクとして機能するものであればよく、例えば、Cr(クロム)を含むスパッタ膜等を用いることができる。その厚みは、転写パターンのサイズや、上記材料のエッチング耐性等を考慮して適宜選択されるが、例えば、2nm〜10nmでの範囲ある。
次に、図6(b)に示すように、ハードマスク層202をドライエッチング加工して、転写領域113に所望の開口パターンを有するハードマスクパターン202Aを形成する。このハードマスクパターン202Aの有する開口パターンの形成方法には、従来のフォトマスクのマスクパターン形成方法と同様の方法を用いることができる。
例えば、ハードマスク層202の上に電子線レジストを塗布し、電子線描画により所望のレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをエッチングマスクに用いてハードマスク層202をドライエッチング加工し、その後、前記レジストパターンを剥離除去して、ハードマスクパターン202Aを形成する。
次に、図6(c)に示すように、ハードマスクパターン202Aをマスクに用いて基板10をドライエッチング加工して、転写領域113となる領域に、凹凸形状の転写パターンを形成する。
上記のドライエッチング加工には、例えば、従来の位相シフトマスク加工に用いられるものと同様な構成を有する平行平板型の反応性イオンエッチング装置を用いることができ、反応性ガスには、例えば、CF4ガスを用いることができる。
その後、図6(d)に示すように、ハードマスクパターン202Aを除去することにより、上述の図5(b)に示す形態の本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート102を得る。
次に、転写領域113を覆うようにレジストパターン203Aを形成し、レジストパターン203Aをエッチングマスクに用いて基板10をエッチングして、転写領域113を上面に有するメサ構造115を形成し(図6(e))、その後、前記レジストパターン203Aを除去して、上述の図5(a)に示す形態の本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート101を得る(図6(f))。
なお、上記の例においては、ハードマスクパターン202Aを除去した後に、基板10の上に直接レジストパターン203Aを形成し、その後、基板10をエッチングして、転写領域113を上面に有するメサ構造115を形成しているが(図6(e))、本発明においては、この工程に限定されず、例えば、レジストパターン203Aの下にパターン保護膜を形成する工程であってもよい。
より具体的には、例えば、ハードマスクパターン202Aを除去した後の基板10(図6(d))の上に、改めてCrスパッタ膜等からなるパターン保護膜を形成し、その後、このパターン保護膜の上にレジストパターン203Aを形成し、次いで、レジストパターン203Aから露出する前記パターン保護膜を除去した後に、基板10をエッチングして、メサ構造115を形成し、その後、レジストパターン203Aおよび残留する前記パターン保護膜を除去する工程であっても良い。
上記のような工程であれば、レジストパターン203Aの下にパターン保護膜が形成されているため、例えば、基板10をエッチングしてメサ構造115を形成する際に、レジスト界面から浸入するエッチング液から、より確実に転写領域113を保護できる。
前記レジストパターン203Aの材料については、例えば、市販のフォトレジストを用いることができる。また、前記エッチングの方法については、例えば、フッ化水素酸水溶液を用いたウェットエッチング方法を用いることができる。
最後に、図6(g)に示すように、前記メサ構造115を形成した面とは反対側の面に、平面視上、転写領域113と重なり、かつ、前記転写領域113よりも広い面積の凹状の段差構造116を形成して、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレート100を得る。
上記の凹状の段差構造116の形成方法には、例えば、機械的研削方法を用いることができる。
なお、上記の製造方法においては、図6(b)に示すハードマスクパターン202Aの開口パターンを形成するためのレジストパターンを、電子線リソグラフィの技術を用いて形成する製造方法について説明したが、本発明においては、これに限定されず、例えば、前記レジストパターンを、ナノインプリントリソグラフィの技術を用いて形成しても良い。
例えば、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法は、上記の電子線リソグラフィで作製したテンプレートを母型(マスターテンプレート)とし、このマスターテンプレートを用いたナノインプリントリソグラフィにより、上述の本発明に係る基板の製造方法によって製造した基板の表面をパターニングして、転写パターンを形成する方法であってもよい。
また、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法を用いて、上記のようなレプリカテンプレートを製造することで、一のマスターテンプレートから必要な数のレプリカテンプレートを複製することができ、例えば、この複数のレプリカテンプレートを複数の半導体製造ラインに用いてナノインプリントリソグラフィを行うことにより、半導体デバイスの製造コストを低減することができる。
以上のように、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法によれば、表面平坦性が高いテンプレートを製造することができる。
そして、この製造方法によって製造されたテンプレートを用いてナノインプリントリソグラフィを行うことにより、樹脂パターンの残膜部分の厚さ(RLT)の均一性を改善することができ、パターン寸法の精度を向上させることができる。
以上、本発明に係る基板の製造方法、および、ナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
10・・・基板
10A・・・基板材
11A、11B・・・凹部
21A、21B・・・樹脂
21a、21b、21c、21d・・・樹脂
21C・・・樹脂層
22・・・樹脂層
30・・・紫外線
40・・・反応性イオン
50・・・マスタープレート
100、101、102・・・ナノインプリントリソグラフィ用テンプレート
111・・・第1の主面
112・・・第2の主面
113・・・転写領域
114・・・非転写領域
115・・・メサ構造
116・・・凹状の段差構造
117・・・底面
202・・・ハードマスク層
202A・・・ハードマスクパターン
203A・・・レジストパターン
500・・・ナノインプリントリソグラフィ用テンプレート
510A・・・基板
520・・・被転写基板
522・・・樹脂パターン
523・・・樹脂パターン
523A、523B・・・樹脂パターン
530・・・紫外線
540・・・反応性イオン

Claims (7)

  1. 表面を研磨した基板材を準備する工程と、
    前記基板材の研磨した表面に残る凹凸の上に樹脂を配設する工程と、
    前記基板材上の前記樹脂に、表面に平坦面を有するマスタープレートの前記平坦面を密着させて、前記樹脂を、前記基板材の表面と前記マスタープレートの平坦面との間で、前記基板材表面の前記凹凸を埋める層状の形態にする工程と、
    前記密着工程により、前記層状の形態にされた樹脂を硬化させる工程と、
    前記基板材上の硬化した前記層状の形態の樹脂から前記マスタープレートを離型する工程と、
    前記基板材の表面を前記層状の形態の樹脂の上からドライエッチングすることにより、前記層状の形態の樹脂を消失させつつ、部分的に露出する前記基板材の表面の凸部をエッチングして、前記基板材の表面を平坦化する工程と、
    を順に備え
    前記ドライエッチングにおける前記樹脂のエッチング速度に対する前記基板材のエッチング速度の比が、0より大きな値であって、1以下の値であることを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記樹脂を配設する工程が、
    液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、
    前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、
    各配設位置における前記樹脂の液滴量を調整することを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記樹脂を配設する工程が、
    液滴状の前記樹脂を、複数個所に配設する工程であって、
    前記基板材の表面の凹部の容量分布に応じて、
    前記樹脂の配設密度を調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記マスタープレートが、石英を含む材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法。
  5. 前記基板材が、石英を含む材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法。
  6. 前記樹脂が、紫外線硬化性樹脂であること特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の基板の製造方法によって製造した基板の表面をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用テンプレートの製造方法。
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