JP5932478B2 - セメント組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメント組成物およびその製造方法に関する。詳しくはボーグ式および係数・諸比率により算出された組成の異なるセメントクリンカー及びセッコウを含み、良好な物性を示すセメント組成物とその製造方法に関する。
セメント産業は、大量生産・大量消費型産業であり、省資源・省エネルギーは、これまでも、そしてこれからも最重要課題であり続けると考えられる。例えば、最も大量に製造されているポルトランドセメントを製造するためには、所定の化学組成に調製された原料を、1450℃〜1550℃もの高温で焼成してクリンカーとする必要があり、この温度を得るためのエネルギーコストは膨大なものとなる。
また、更に高温での焼成で得られたクリンカーは、セッコウや混合材とともに混合・粉砕されセメントとなるが、クリンカー粉砕時の電力を得るためのエネルギーコストも大きなものとなる。
エネルギーコストの削減に関しては様々な方法が試みられ、また実施されているが、汎用的なクリンカーの範疇では、さらなる廃棄物使用量の増加と並びエネルギー・電力コストのさらなる低減が困難となってきている。 一方、近年の地球環境問題と関連して、廃棄物、副産物等の有効利用は重要な課題となっている。セメント産業、セメント製造設備の特徴を生かし、セメント製造時に原料や燃料として廃棄物を有効利用あるいは処理を行うことは、安全かつ大量処分が可能という観点から有効とされている。 しかしながら、セメントの利用技術の高度化は進み、セメントへの要求性能は益々高いものとなってきている。
廃棄物、副産物等の中で、都市ごみ焼却灰、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ等、特に石炭灰等は、通常のセメントクリンカー組成に比べ、Al含有量が多く、Al含有量が多い廃棄物、副産物等の使用量を増加させた場合、セメントクリンカー成分のうち3CaO・Al(以下、CA)含有量が増加することになる。
当該CAは、4CaO・Al・Fe(以下、CAF)と並び間隙相と呼ばれ、その量が多くなるとクリンカーの焼成温度を低くできるという利点があるが、一方で、セメントの強度に対して重要なクリンカーを構成する他の鉱物(3CaO・SiO(CS)、2CaO・SiO(CS))の量に影響を与え、セメント物性に影響が生じる。
これらの点に鑑み、従来のセメントクリンカーに比べ、廃棄物使用量を増やすことが可能であり、しかも、製造する際の焼成温度を低減することが可能であり、かつ従来のものと同様に良好な強さ発現性を示すセメントクリンカーとして、ボーグ式により算出されたCAおよびCAFの合計量が22%以上、C3S量が60%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3以下であるセメントクリンカー(以下、「低IMクリンカー」ともいう)が既に提案されている(特願2011−093396)。
特開2004−352515号公報
しかしながら本発明者等の更なる検討において、上記低IMクリンカーを用いたセメント組成物は、従来の汎用的なクリンカーを用いたセメント組成物に比べて、若干ながら流動性が劣ることに気づいた。
従って本発明は、従来の汎用的なセメント組成物に比べ、廃棄物使用量を増やすことが可能であり、しかも、製造する際の焼成温度を低減することが可能であり(エネルギーコストが削減でき)、かつ従来のものと同様に良好な強さ発現性を示すとともに、流動性にも優れたセメント組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討を進めた結果、低IMクリンカーに従来からある汎用的なセメントクリンカーを混合することにより、飛躍的に流動性が改善されることを見出し、さらに検討を進めた結果、本発明を完成した。
即ち本発明は、Aクリンカー〔ボーグ式により算出されたCAF量が5〜12%であり、CAおよびCAFの合計量が22%未満、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3〜2.3であるセメントクリンカー粉末とBクリンカー〔ボーグ式により算出されたCAF量が15%以上であり、CAおよびCAFの合計量が22%以上、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3以下であるセメントクリンカー〕粉末とセッコウ粉末とを含み、AクリンカーとBクリンカーとが質量比で80:20〜40:60であるセメント組成物である。
本発明によれば、従来の汎用性セメント組成物よりも全体として廃棄物使用量を増量することが可能となり、かつ従来の汎用性セメント組成物よりも全体としてエネルギーを低減することが可能となる。さらに、セメント物性としても、優れた流動性が得られる。そして、副次的効果として、従来の汎用性セメントを生産する場合に比べて、優れた粉砕性が得られる。
本発明のクリンカーにおけるCA、CAF、CSおよびCS量は、ボーグ(Bogue)式によって求められるものである。
ボーグ式は、係数・諸比率とならんで利用され、主要化学成分値を用いておよその主要化合物組成を算出する計算式であり、当業者には周知の式であるが、念のため、以下にボーグ式によるクリンカー中の各鉱物量の求め方を記しておく。
S量 = (4.07×CaO)−(7.60×SiO2)−(6.72×Al2O3)−(1.43×Fe2O3)
S量 = (2.87×SiO2)−(0.754×C3S)
A量 = (2.65×Al2O3)−(1.69×Fe2O3)
AF量= 3.04×Fe2O3
また鉄率(I.M.)は、水硬率(H.M.)、ケイ酸率(S.M.)、活動係数(A.I.)および石灰飽和度(L.S.D.)とならんで、主要化学成分値を用いて求められ、クリンカー製造管理のための特性値として、係数・諸比率の一つとして利用されており、当業者には周知の係数であるが、念のため、以下に当該鉄率の計算方法を他の係数値と併せて記しておく。
水硬率(H.M.) =CaO/(SiO2+Al2O3+Fe2O3
ケイ酸率(S.M.) =SiO2/(Al2O3+Fe2O3
活動係数(A.I.) =SiO2/Al2O3
鉄率(I.M.) =Al2O3/Fe2O3
石灰飽和度(L.S.D.)=CaO/(2.8×SiO2+1.18×Al2O3+0.65×Fe2O3
なお、上記式中の「CaO」「SiO2」「Al2O3」および「Fe2O3」は、それぞれJIS R5202「ポルトランドセメントの化学分析法」やJIS R5204「セメントの蛍光X線分析法」などに準拠した方法により測定できる。
本発明のAクリンカーは、CAF量が5〜12%であり、CAおよびCAFの合計量が22%未満、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3〜2.3のクリンカーである。当該Aクリンカーは、汎用的な普通ポルトランドセメント用クリンカーや早強ポルトランドセメント用クリンカーが該当する。このようなクリンカーは、強度発現性、流動性等の各種物性に優れたものであるが、その製造に1450℃程度の高温を必要とする。
一方、Bクリンカーは、CAF量が15%以上であり、CAおよびCAFの合計量が22%以上、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3以下のクリンカーである。
当該Bクリンカーにおいては、CAFは、1300〜1400℃の温度の低温でも十分に焼結させることができ、かつBクリンカー中のf−CaO量を少なくできる点で、単独で15%以上存在させる必要がある。さらに、BクリンカーにおけるCAF量が多いことは、その粉砕性を良くするという利点を有する。
A、CAFの量はその合計が22%以上でなくてはならない。これらの量が22%を下回ると強度発現性などの物性の良好なセメントクリンカーを低温で焼成して得ることが困難になる。より好ましい合計量は24%以上である。なお、後述するように高い強度発現性を得るためにはCSが55%以上必要である。よって、CAおよびCAFの合計量は45%が上限となる。好ましくは35%以下、より好ましくは32%以下、特に好ましくは28%以下である。
BクリンカーにおけるCS量は55%を下回ると本発明のセメント組成物において良好な強度発現性を得られない。なお、前述した特願2011−093396で提案した低IMクリンカーよりもCS量の下限が低いのは、本発明においてはこのBクリンカーを、前記Aクリンカーと併用するためである。
本発明のAおよびBクリンカーを用いたセメント組成物の良好な強度発現性を得るために、それぞれAおよびBクリンカー中のCS量は重要である。汎用的なセメント組成物同等な強度発現性を得るためには、AクリンカーとBクリンカー各々のCS量が55質量%以上あればよいが、確実に良好な強度発現性を得るためには、AおよびBクリンカー中のCS量はともに、60%質量以上であることが好ましく、62質量%以上であることがより好ましい。
本発明のセメント組成物においては上記AクリンカーとBクリンカーとの双方を用いる点に最大の特徴がある。クリンカーとして、Aクリンカー単独として用いた場合に比べて、Bクリンカーを併用したものは、流動性が同等かそれ以上となり、かつBクリンカー製造に際して必要な温度が低温であり、粉砕しやすいという点から、製造のための総エネルギーコストも低減出来るという利点がある。ここで、Bクリンカー単独で用いないのは、Aクリンカー単独の場合に比較して流動性が若干低下する傾向にあるためである。
本発明のセメント組成物において、Bクリンカーの割合が多いほど焼成、粉砕のための製造コストが少なくてすみ、この点を勘案してAクリンカーとBクリンカーとの比率は任意の範囲で設定できるが、好ましくは質量比で99:1〜1:99であり、より好ましくは80:20〜10:80である。Aクリンカー若しくはBクリンカー単独で用いた場合よりも更に良好な流動性を得られる点で、80:20〜40:60であることが好ましい。
上記本発明で用いるA及びBクリンカーを製造する方法は特に限定されることがなく、公知のクリンカー(セメント)原料を、上記各鉱物比率及び係数となるように所定の割合で調製混合し、公知の方法(例えば、SPキルンやNSPキルン等)で焼成することにより容易に得ることができる。
それぞれの当該クリンカー原料の調製混合方法も公知の方法を適宜採用すればよい。例えば、事前に廃棄物、副産物およびその他の原料(石灰石、生石灰、消石灰等のCaO源、珪石等のSiO源、粘土等のAl源、鉄源等のFe源など)の組成を測定し、これら原料中の各成分割合から上記範囲になるように各原料の調合割合を計算し、その割合で原料を調合すればよい。
なお、本発明の製造方法で用いる原料は、従来セメントクリンカーの製造において使用される原料と同様なものが特に制限なく使用される。廃棄物、副産物等を利用することも無論可能である。
本発明の製造方法において、廃棄物、副産物等から一種以上の廃棄物を使用することは、廃棄物、副産物等の有効利用を促進する観点から好ましいことである。使用可能な廃棄物・副産物をより具体的に例示すると、高炉スラグ、製鋼スラグ、非鉄鉱滓、石炭灰、下水汚泥、浄水汚泥、製紙スラッジ、建設発生土、鋳物砂、ばいじん、焼却飛灰、溶融飛灰、塩素バイパスダスト、木屑、廃白土、ボタ、廃タイヤ、貝殻、都市ごみやその焼却灰等が挙げられる(なお、これらの中には、クリンカーの原料(構成成分)になるとともに熱エネルギー源となるものもある)。
特に本発明におけるBクリンカーは、CAおよびCAFというアルミニウムをその構成元素とする鉱物を多く含む。そのため、従来汎用的に扱われているセメントクリンカーに比べて、アルミニウム分の多い廃棄物・副産物をより多く使用して製造できるという利点を有する。
本発明のセメント組成物においては、従来公知のセメント組成物と同様にセッコウが配合される。即ち、本発明のセメント組成物を水と混合した際の凝結時間を調整するために用いられる。本発明においてセッコウの配合量は特に限定されるものではないが、一般的には、セメント組成物中にSO換算で1.0〜5.0質量%、好ましくは1.8〜3.0質量%である。
用いるセッコウの種類も、セメント組成物用セッコウとして公知のセッコウを採用することが可能であり、具体的には、排煙脱硫セッコウ、リン酸セッコウ等の副産二水セッコウや天然の二水セッコウ、半水セッコウ、II型無水セッコウ等が挙げられる。
本発明のセメント組成物には、上記Aクリンカー、Bクリンカー及びセッコウがいずれも粉末で含まれる。その粉末度としては、セメント組成物のブレーン比表面積が、好ましくは2000〜8000cm/gであり、より好ましくは2800〜4500cm/gの範囲である。
上記例の如き粉末度を有するセメント組成物を製造する方法は特に限定されるものではなく、最終的なセメント組成物の粉末を得るためには、例えば、(1)Aクリンカー、Bクリンカー及びセッコウを各々所定の粉末度まで粉砕した後、混合する方法、(2)AクリンカーとBクリンカーの混合物を粉砕し、これに別途粉砕したセッコウを混合する方法、(3)Aクリンカーとセッコウとを混合後、粉砕し、これと別途Bクリンカーとセッコウとを混合後、粉砕したものを混合する方法などが挙げられる。粉砕自体はボールミル、竪型粉砕機などの公知の粉砕機を用いることができる。
本発明のセメント組成物は、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等として使用することができる。またポルトランドセメントとする以外にも、各種混合セメントや、土壌固化材等の固化材の構成成分として使用することも可能である。
また、当該セメント組成物には、高炉スラグ、シリカ質混合材、フライアッシュ、炭酸カルシウム、石灰石等の混合材や粉砕助剤を適宜添加して混合粉砕するか、粉砕後に混合材と混合してもよい。また塩素バイパスダスト等を混合してもよい。
さらに必要に応じ、粉砕後に高炉スラグ、フライアッシュ等を混合し、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等にすることも可能である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
廃棄物を含む工業原料を用いて、焼成ベースで、Aクリンカーに該当する汎用的なセメントクリンカー組成、およびBクリンカーに該当する組成のクリンカーが得られるように原料を調整し、それぞれ1450℃および1350℃で90分間焼成し、セメントクリンカーを得た。AクリンカーおよびBクリンカーの焼成後に得られたクリンカーのボーグ式による鉱物組成、係数値を表1に示す。
Figure 0005932478
これらのセメントクリンカーをそれぞれ単独あるいは所定の比率で混合したセメントクリンカーにSO換算で2±0.2%となるようにセッコウを添加し、Blaine法による比表面積が3200±100cm/gとなるように混合粉砕し、各セメントを試製した。
なお、各種測定方法は以下の方法による。
(1)原料およびセメントクリンカーの化学組成の測定:JIS R 5204に準拠する蛍光X線分析法により測定した。
(2)モルタル圧縮強さの測定:JIS R 5201に準拠する方法により測定した。
(3)凝結時間:JIS R 5201に準拠する方法により測定した。
(4)ペーストフローの測定:JASS 15 M−103に準じて測定し、ホバート型ミキサーによる錬り混ぜ時間を3分、水固体比0.5(質量比)、混和剤添加無し、試験温度を20℃とし、錬り上がり直後のペーストフローを測定した。
(5)粉砕性:ポルトランドクリンカー(以下、単に、クリンカーともいう)をジョークラッシャーにより約5mm未満に粗粉砕し、粗粉クリンカーを得た。この粗粉クリンカー2kgに所定の2水セッコウ(クリンカーに対してSO換算で2質量%)を加えて混合物を調製した。
上記混合物に粉砕助剤を添加し、内容積10Lのポットミルにてブレーン比表面積が3200cm/g(±100cm/g)まで粉砕して試製セメントを得た。粉砕性の確認は、上記ポットミルによる粉砕開始からセメントのブレーン比表面積が3100cm/gに達するまでの時間を計測することにより行なった。粉砕性は、比較例1における粉砕所要時間を100とした際の相対比で示す。
比較例1、2
AクリンカーおよびBクリンカーを各々単独で使用した場合のモルタル圧縮強さ、凝結、ペーストフローおよび粉砕性の測定結果を表2に示す。
実施例1〜3、比較例3
AクリンカーおよびBクリンカーを各々、表2に記載の割合で混合したものについてモ
ルタル圧縮強さ、凝結、ペーストフローおよび粉砕性の測定結果を表2に示す。
Figure 0005932478
比較例1は、クリンカーAに該当する汎用的な組成の原料を標準的な焼成温度である1450℃で焼成したクリンカーから試製したセメント組成物の物性試験の結果を示す例である。比較例2は、クリンカーBに該当する汎用的な組成に対してCAF量を増量させ、1350℃で焼成したクリンカーから試製したセメント組成物の物性試験の結果を示す例である。即ち、各実施例の結果の良否は、この比較例1および2の結果と基準として論じることになる。
実施例1〜は、本発明に関わるものであり、クリンカーAに該当するクリンカーとクリンカーBに該当するクリンカーとを所定割合で混合した混合クリンカーから試製したそれぞれのセメント組成物の物性試験の結果を示す例である。
クリンカーAに対してクリンカーBの混合量が増加するにしたがって、セメント組成物全体としての廃棄物使用量が増加することになるとともに焼成エネルギー低減効果が大きくなる。さらに、粉砕性も良好となり粉砕によるエネルギー低減効果も大きくなる。これらに加えて、実施例1〜3では、特に良好な流動性が得られている。比較例は、流動性が幾分劣る傾向にある。

Claims (5)

  1. Aクリンカー〔ボーグ式により算出されたCAF量が5〜12%であり、CAおよびCAFの合計量が22%未満、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3〜2.3であるセメントクリンカー〕粉末とBクリンカー〔ボーグ式により算出されたCAF量が15%以上であり、CAおよびCAFの合計量が22%以上、CS量が55%以上であり、かつ鉄率(I.M.)が1.3以下であるセメントクリンカー〕粉末とセッコウ粉末とを含み、AクリンカーとBクリンカーとが質量比で80:20〜40:60であるセメント組成物。
  2. AクリンカーとBクリンカーとを混合・粉砕した後、セッコウ粉末を混合するか、又はAクリンカー、Bクリンカー及びセッコウを同時に混合・粉砕する請求項1記載のセメント組成物の製造方法。
  3. Aクリンカーとセッコウを混合・粉砕する工程、Bクリンカーとセッコウを混合・粉砕する工程、及び両粉砕物を混合する工程を含む請求項1記載のセメント組成物の製造方法。
  4. 更に、高炉スラグ、シリカ質混合材、フライアッシュ及び石灰石からなる群から選ばれるいずれか1種以上の混合材を含む請求項1記載のセメント組成物。
  5. 更に、高炉スラグ、シリカ質混合材、フライアッシュ及び石灰石からなる群から選ばれるいずれか1種以上の混合材を混合する工程を含む請求項2または3記載のセメント組成物の製造方法。
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