JP5929245B2 - ラック - Google Patents

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本発明は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置に関し、より詳細には、コラムアシスト式及び、ピニオンアシスト式の、ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置に用いられるラックの製造方法に関するものである。
乗用車においては、ステアリング軸の回転を左右の転舵輪の運動に変換する機構として、高剛性且つ軽量であることから、ラックアンドピニオン機構が主に用いられている。一方、電動モータの出力によって操舵を補助する電動パワーステアリング装置は、モータの回転力をステリング軸に伝達するコラムアシスト式、回転力をピニオンに伝達するピニオンアシスト式、及び回転力をボールねじを介してラックに伝達するラックアシスト式が知られている。
操舵の補助を行わないマニュアルステアリング装置においては、運転者がステアリングホイ−ルに加えた回転力のみがラックアンドピニオン機構によって転舵輪の運動に変換されるので、ラック及びピニオンに負荷される応力は小さい。また、油圧によって操舵を補助する油圧式パワーステアリング装置においては、操舵を補助する力がラックアンドピニオン機構を介さず直接ラックに伝達されるため、ラック及びピニオンに負荷される応力は小さい。さらに、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置においても、前述したように操舵を補助する回転力がラックアンドピニオン機構を介さず、ボールねじを介してラックに伝達されるため、ラック及びピニオンに負荷される応力は油圧式パワーステアリング装置と同程度である。
これに対して、コラムアシスト式及びピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホイールに加えた回転力と、電動モータから出力される操舵を補助する回転力との合力が、ラック及びピニオンに負荷されるため、ラック及びピニオンに負荷される応力は、マニュアルステアリング装置や油圧式パワーステアリング装置の応力と比較すると10倍以上にもなり、相互に噛み合うラック及びピニオンの歯部に摩耗が生じる可能性があるという問題点があった。
通常、このラック及びピニオンの歯部の摩耗を抑制するため、ラック及びピニオンの歯部とラックの背面に浸炭焼入れ処理や高周波焼入れ処理を施して、表面硬さをHRC55〜63程度とすると共に、歯の根元芯部の硬さをHRC
10〜20程度低い硬さとしている。また、ラック及びピニオンの歯部とラックの背面に、焼入れ処理による第1硬化層と、第1硬化層にショットピーニング処理を施し、焼き入れ硬化層よりも硬い第2硬化層と、の2重の硬化層を設け、ラック及びピニオンの歯部の摩耗を抑制する技術が開示されている(例えば、先行技術文献1参照)。
また、樹脂化により軽量化を図ったウォームギヤ減速機構として、アラミド繊維連続シートを複数層重ねて巻き付けた後、マトリックス樹脂組成物液を含浸して環状形状体を成形し、更に切削加工を施した樹脂製歯車が開示されている(例えば、先行技術文献2参照)。さらに、ウォームギヤ減速機が、熱可塑性樹脂とポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(PBO繊維)を成分とする材料にて形成されたウォームホイールを備える電動パワーステアリング装置が知られている(例えば、先行技術文献3参照)。
特開2005−125972号公報 特開2006-77809号公報 再公表特許 WO2006−126627号
近年、地球温暖化対策として、炭酸ガス排出量の低減や、自動車の低燃費化を達成するため、各部品の軽量化が強く求められている。しかしながら、上記先行技術文献1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置は、全鋼製のラック及びピニオンの歯部摩耗を抑制する技術であり、部品の軽量化に対する寄与率は大きくない。また、電動パワーステアリング装置に用いられるラックアンドピニオン機構においても、中空構造とすることによって軽量化を図ったラックもあるが、全鋼製である限り、一定以上の強度を維持しつつ、更なる軽量化をすることには限界がある。
また、上記先行技術文献2及び3に記載の電動パワーステアリング装置は、部品を樹脂化することによって軽量化を図っているが、ウォームギヤ減速機構を対象とした技術であり、ラックアンドピニオン式ステアリング装置の軽量化を目的としたものではなく、ラックに適用するには強度が不十分である。
そこで、本発明は、炭素繊維強化プラスチック及び鋼の組合わせでラックを形成し、全鋼製のラック並みの強度及び抗曲性を維持しながら、大幅に軽量化することにより慣性力を低減したラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置を提供することを課題としている。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、運転者の操舵によって回転するステアリング軸と、前記ステアリング軸に連結されるピニオンと、前記ピニオンに噛合すると共に車輪に連結されるラックと、前記操舵を補助する回転力を発生させる電動モーターとを備え、前記回転力が前記ステアリング軸又は前記ピニオンに伝達されるラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置において、
前記ラックが、鋼製の、軸方向端部を除く軸方向全長の一部に形成されたラック歯部と、前記ラック歯部を除く軸方向全長の一部に設けられた軸方向端部よりも小径である小径部と、を有する芯金と、前記芯金の小径部に炭素繊維束に熱硬化性樹脂を含浸、硬化させた炭素繊維強化プラスチックの積層体を形成した後、前記積層体の外径面を切削加工した炭素繊維強化プラスチック外殻からなることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置において、前記ラック芯金の軸方向両端面に、雌ねじが形成されていることを特徴としている。
まず、ラック芯金を製造する。棒状鋼材を加工し、軸方向全長の内、両端部を除く中間部の一部に、ラック歯部を形成する部位の直径より小さい小径部を形成する。そして、両端部、小径部を除く軸方向中間部にラック歯部を形成した後、ラック芯金に焼入れ処理を施す。その後、ラック芯金の小径部に樹脂を含浸させた炭素繊維束を巻きつけて積層体を形成する。前記積層体を130℃で2時間保持することにより、樹脂を硬化させて炭素繊維強化プラスチック部を形成する。そして炭素繊維強化プラスチック部の外径形状を切削加工及び研削加工を行い、ラックを得る。
前記炭素繊維束は、エポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂を22〜50質量%、より好ましくは25〜40質量%含有している。熱硬化性樹脂の量が22質量%を下回ると、繊維間に樹脂が十分にないため、プリプレグ同士の接着性が低下する或いはボイドの発生を抑制できない。また、50質量%を超えると、繊維数が減少するため、強度や剛性の低下の原因と成る。前記熱硬化性樹脂は液体状や、半固形状の樹脂を用いる事が出来る。また、構成する炭素繊維は束は、直径3〜17μmの範囲にあり、引張り強度が3〜8.5GPa、引張り弾性率が220〜700GPa、伸度が1.0〜2.2%の範囲に入るものが望ましい。
本発明は以上のような構成を有しており、従来の全鋼製のラックに対して同等以上の抗曲性や強度を有しつつ、大幅に軽量化できる。また、ラック歯部とラック軸方向端面の雌ねじ部は鋼製の芯金に形成され、焼きいれが施される為、信頼性を確保できるという効果が有る。
本発明による実施例を示す図である。
図1に、本発明による実施例を示す。
ラック10は、軸方向中間部にラック歯部13、小径部14、を、両端部に雌ねじ15、16を加工し芯金11とした。両端部の内、小径部側は雌ねじ16が加工可能な程度に外径を小さくした。そして、芯金11の小径部14及び、雌ねじ16を形成した側の端部外径にプリプレグを巻きつけて積層し、130℃で2時間保持して炭素繊維強化プラスチック外殻12を形成した。次に、炭素繊維強化プラスチック外殻12の外径面を切削加工により所定の外径寸法に形成し、完成とした。
炭素繊維強化プラスチック外殻12を芯金11の小径部のみに形成し、芯金端部と同じ直径となる様に加工してラック10として、外径面の切削加工を省略しても良いが、この場合はラック10の雌ねじ16側端部近傍で、炭素繊維強化プラスチック外殻12を芯金11の境界が生じる為、ここを滑り軸受けの摺動面として使用する際、前記境界を境に摺動力が変化する為ステアリング装置の操舵感に悪影響となり好ましくない。
芯金11は、ラック歯部13と、雌ねじ15、16が形成される箇所以外の部分の径を小さくして小径部14を設けることにより、軸方向断面積における芯金11の断面積の割合を少なく、炭素繊維強化プラスチック外殻12の断面積の割合を多くすることで、強度を維持しつつ軽量化を行っている。
上記実施例と、従来の全鋼製ラックについて、重量と耐久性の比較を行った結果を以下に示す。
実施例では、ラック歯部、小径部、雌ねじ部を形成し、焼入れ処理を施した芯金に、東レ製炭素繊維束(T700SC−12000)に液体状エポキシ樹脂を含浸し、成形後熱交差系樹脂量25質量%とした炭素繊維束を巻きつけて積層し、130℃で2時間保持して樹脂を硬化させて炭素繊維強化プラスチック外殻を形成後、外径を切削、研削してラックを完成した。
比較例のラックは上記実施例のラックと同じ外形寸法の全鋼製ラックを用いた。
耐久性の評価は、ラックをラックアンドピニオン式パワーステアリングユニットのラックアンドピニオン機構のラックとして組み込み、ラック端部に負荷装置を、ステアリング軸に運転時の操舵を模擬した動作を行う為のモータを取り付け、所定の繰り返し数まで操舵動作を繰り返し、ラックアンドピニオン機構を連続して動作させることにより行った。また、この時ラックに発生した振動の振幅値を併せて測定した。
表1に、比較例のラックの重量、耐久性を100とした時の、実施例のラックの重量、耐久性を比較した結果を示す。
表1に示す通り、本発明による炭素繊維強化プラスチックの外殻と鋼製の心金で構成されたラックは従来の鉄鋼ラック並みに高強度での耐久性を有しながら軽量化を実現している。また、可動部品であるステアリングラックを軽量化することによってステアリングの切り返し時の慣性力が低減するため、反応性を高めたステアリングシステムの提供が可能となる。
なお、本発明は、前述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
(表1)
Figure 0005929245
10 ラック
11 ラック芯金
12 炭素繊維強化プラスチック外殻
13 ラック歯部
14 小径部
15 雌ねじ
16 雌ねじ

Claims (2)

  1. ラックアンドピニオン式ステアリング装置に用いられるラックであって、
    軸方向端部を除く軸方向全長の一部に形成されたラック歯部と、前記ラック歯部を除く軸方向全長の一部に設けられた軸方向端部よりも小径である小径部と、を有する芯金と、
    記小径部の外周に設けられる、炭素繊維束熱硬化性樹脂の積層体と、
    を備え、
    前記積層体の外径は、前記芯金の端部の直径と同じであることを特徴とするラック
  2. 記芯金の軸方向両端面に、雌ねじを備えることを特徴とする請求項1に記載のラック
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