本発明の一実施形態について、図1〜図9に基づいて以下に詳細に説明する。
(コンテンツ編集装置1の構成)
図1は、本実施形態に係るコンテンツ編集装置1の構成の概略を示すブロック図である。コンテンツ編集装置1は、典型的には、スマートフォン、タブレットPCなどの、タッチ入力が可能な情報処理装置である。
また、コンテンツ編集装置1は、コンテンツを編集するためのコンテンツ編集アプリケーションを搭載している。当該コンテンツ編集アプリケーションは、典型的には、メモアプリケーション、ノートアプリケーション、ワードプロセッサ、画像編集アプリケーションなどである。コンテンツ編集装置1のユーザは、当該アプリケーションを利用して、1つ以上の所望のコンテンツを作成・編集し、1つ以上の当該コンテンツをリストとして保存することができる。
コンテンツ編集装置1の構成について説明する。コンテンツ編集装置1は、図1に示すように、制御部2、記憶部3、および、タッチパネル4を備えている。
制御部2は、コンテンツ編集装置1が備える各部を統括制御するものである。制御部2は、機能ブロックとして、空白追加制御部10、コンテンツ表示編集部20、および、余白削除処理部30を備えている。制御部2が備える各部の詳細については後述する。
記憶部3は、制御部2が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OS(Operation System)プログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読みだす各種データを記憶するものである。記憶部3は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。また、記憶部3は、制御部2が上述の各種プログラムを実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置によって構成される領域を有している。
そして、記憶部3は、特に、ページデータリスト50を記憶する。なお、ページデータリスト50については、後に詳述する。
タッチパネル4は、タッチ入力操作面を利用して入力操作を行うことができる通常のタッチパネルである。すなわち、タッチパネル4は、ユーザからのタッチ操作を受け付ける機能と、制御部2によって指定された内容を表示する機能とを兼ねる構成を備えている。
次に、制御部2の詳細な構成について説明する。
(コンテンツ表示編集部20)
まず、制御部2が備えるコンテンツ表示編集部20について説明する。コンテンツ表示編集部20は、タッチパネル4にて受け付けるコンテンツ編集装置1のユーザからの操作に基づき、当該ユーザが所望のコンテンツを編集し、当該コンテンツを含むページデータをページデータリスト50として記憶部3に保存し、ページデータリスト50に含まれる1つ以上のページデータを一列に配列してタッチパネル4に表示するものである。
ここで、上記ページデータとは、上記コンテンツを編集するための領域(コンテンツ領域)を含むページを示すデータである。なお、上記ページには、上記領域が他の領域とは異なる領域であることをコンテンツ編集装置1のユーザに対して明示的に示すための2種類の境界が設定されている。すなわち、上記ページデータの先頭(例えば、上端)には、先頭の境界が含まれ、上記ページデータの末尾(例えば、下端)には末尾の境界が含まれている。以下、ある境界Tを含むページデータを、「境界Tが属するページデータ」と称する。
まず、コンテンツ表示編集部20は、コンテンツ表示編集部20は、後述する空白追加制御部10から入力されたページデータリスト50を取得したとき、ページデータリスト50を取得する。ページデータリスト50は、複数のページデータのそれぞれが順序づけられて格納されたリストである。
なお、コンテンツ表示編集部20は、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作が、上記コンテンツ編集アプリケーションの起動を指示するものであったとき、記憶部3からページデータリスト50を読み出して取得するように構成されていてもよい。
次に、コンテンツ表示編集部20は、上記のいずれかの方法で取得したページデータリスト50に含まれる連続する複数のページデータを一列に配列して、タッチパネル4に表示する。なお、コンテンツ表示編集部20がページデータリスト50をタッチパネル4に表示する方法は上から順に表示する方法に限定されず、各々のページデータが互いに重ならないようにタッチパネル4に表示する方法であればよい。したがって、例えば、コンテンツ表示編集部20は、下、左、または、右から順にページデータをタッチパネル4に表示してもよい。
続いて、コンテンツ表示編集部20は、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作に基づき、1つ以上の上記ページデータの何れか1つに含まれるコンテンツを編集する。なお、コンテンツ表示編集部20は、空白追加制御部10にて新たに空白が追加されたページデータのみを編集するように構成されていてもよい。当該コンテンツの編集方法は、通常、指・タッチペンなどの手書き入力による描画、文字入力、所望の画像の追加などであって、当該コンテンツは、描画データ、テキスト、画像データなどである。
なお、コンテンツ表示編集部20は、コンテンツの編集時に、タッチパネル4にて受け付けるユーザの操作に基づき、後述する空白追加制御部10に対して空白の追加を指示するように構成されていてもよい。
そして、コンテンツ表示編集部20は、ユーザによる上記コンテンツの編集(コンテンツの書き込み)が完了したか否かを判定する。この判定の方法は特に限定されず、例えば、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作が、上記コンテンツ編集アプリケーション上で上記コンテンツを保存することを示すものであるか否かを判定する方法であってもよい。
コンテンツ表示編集部20は、上記コンテンツの編集が完了したと判定したとき、編集された上記コンテンツを含む上記ページデータを、余白削除処理部30に出力する。
そして、コンテンツ表示編集部20は、余白削除処理部30によって余白が削除された上記ページデータを余白削除処理部30から取得し、最初に取得した上記ページデータリスト50に含まれる、上記ページデータに該当するページデータを更新する。そして、コンテンツ表示編集部20は、更新した上記ページデータリスト50を記憶部3に格納する。
なお、上記の構成によれば、コンテンツ表示編集部20は、上記ページデータを記憶部3に保存する前に、上記ページデータを余白削除処理部30に出力し、余白削除処理部30によって余白が削除されたページデータを記憶部3に格納する構成であるが、他の構成として、コンテンツ表示編集部20は、上記コンテンツの編集が完了したと判定したとき、直接、ページデータリスト50を更新し、記憶部3に格納する構成であってもよい。
(余白削除処理部30)
次に、制御部2が備える余白削除処理部30について説明する。余白削除処理部30は、コンテンツ表示編集部20によって編集された上記ページデータが含む余白を削除する処理を制御するものである。
まず、余白削除処理部30は、コンテンツ表示編集部20からページデータが入力されたとき、当該ページデータが含むコンテンツ以外の余白を検知する。具体的には、余白削除処理部30は、当該ページデータに含まれる当該コンテンツの開始の位置(例えば、当該コンテンツの上端)から、当該ページデータに属する先頭の境界までの間に存在する空白の領域、および/または、当該コンテンツの終了の位置(例えば、当該コンテンツの下端)から、当該ページデータに属する末尾の境界までの間に存在する空白の領域を、余白として検知する。
次に、余白削除処理部30は、上記ページデータから、上述のようにして検知した余白を削除する。そして、余白削除処理部30は、余白を削除した上記ページデータをコンテンツ表示編集部20に出力する。
なお、余白削除処理部30が余白を削除する方法は上記の方法に限られず、例えば、上記コンテンツの一部に含まれる空白を余白として検知し、当該余白を削除するように構成されていてもよい。
また、余白削除処理部30は、コンテンツ表示編集部20がコンテンツの編集時に、後述する空白追加制御部10に対して空白の追加を指示し、該指示に応じて空白追加制御部10が追加した余白を削除するように構成されていてもよい。
(空白追加制御部10)
次に、制御部2が備える空白追加制御部10について説明する。空白追加制御部10は、コンテンツ編集装置1のユーザがコンテンツを編集するための空白の領域の生成を制御するものである。そのため、空白追加制御部10は、境界タッチ検出部11、タッチ方法判定部12、ダイアログ表示処理部13、空白追加処理部14、および、境界設定部15を備えている。
境界タッチ検出部11は、タッチパネル4に表示されている隣接する2つのページデータが含む2つのコンテンツ領域に挟まれた境界に対する操作を取得する。以下、隣接する2つのコンテンツ領域の末尾および先頭を示すそれぞれの境界表示が表示される領域、および、それら2つの境界表示の間の領域(境界表示間領域)を含む領域を境界領域と称する。具体的には、境界タッチ検出部11は、1つ以上のページデータにおいて、ユーザの指、タッチペンなどによる境界領域へのタッチ操作を検出する。そして、境界タッチ検出部11は、タッチされた境界領域を識別するための識別情報、および、境界領域がタッチされていた時間を含む境界領域タッチ情報をタッチ方法判定部12に出力する。
タッチ方法判定部12は、境界タッチ検出部11によって検出されたタッチの方法が、上記コンテンツ編集アプリケーションに予め登録されているものであるか否かを判定し、上記タッチの方法が予め登録されているものであった場合、対応する処理の実行を他の機能ブロックに対して指示する。
具体的には、まず、タッチ方法判定部12は、境界領域がタッチされた時間が所定の時間Aを下回っている場合、境界領域がタップされたものと判定する。ここで、タップとは、タッチパネル4上での瞬間的なタッチを意味する。
一方、タッチ方法判定部12は、境界領域がタッチされた時間が所定の時間Bを上回っている場合、境界領域が長押しされたものと判定する。
以下、境界領域がタップされた場合、および、境界領域が長押しされた場合のそれぞれ場合における、空白追加制御部10が実行する処理について説明する。
(空白追加制御部10:境界領域がタップされた場合)
タッチ方法判定部12は、タッチパネル4上で境界領域がタップされたと判定した場合、以下の2つの処理のいずれかが実行されるように構成されている。タッチ方法判定部12が以下の2つの処理のいずれの処理を実行するかは、予めユーザ等によって指定できるように構成されていてもよい。
〔A〕まず、第1の処理について説明する。第1の処理では、タッチ方法判定部12は、隣接する2つのページデータの先頭の境界と末尾の境界との間がタップされたと判定した場合、タップされた末尾の境界が属するページデータに空白を追加することを決定する。そして、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、当該末尾の境界を識別する識別情報を出力して、当該末尾の境界が属するページデータ内(例えば、当該ページデータの末尾、スクロール方向が上下方向であれば下端)に空白を追加することを指示する。
〔B〕つぎに、第2の処理について説明する。第2の処理では、タッチ方法判定部12は、タッチパネル4上で境界領域がタップされたものと判定した場合、ダイアログ表示処理部13に対して、どのように空白を追加するかをユーザに対して選択させるためのダイアログを表示するように指示する。このとき、タッチ方法判定部12は、タップされた境界と、当該タップされた境界にコンテンツを挟まずに隣接する境界の2つの境界が同時にタップされた場合であっても、ダイアログ表示処理部13に対してダイアログを表示するように指示する。
具体的には、ダイアログ表示処理部13は、境界のどの箇所に空白を追加するかをユーザに対して選択させるためのダイアログをタッチパネル4に表示する。当該ダイアログは、「上に空白を追加」、「下に空白を追加」、および、「新ページ追加」という3つのテキストがそれぞれ表示された3つの項目をユーザに対して選択させるためのダイアログである。続いて、ダイアログ表示処理部13は、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作に基づき、上記3つの項目のうち、ユーザによって選択された1つの項目を識別する情報をタッチ方法判定部12に対して出力する。
タッチ方法判定部12は、ユーザによって選択された上記項目を識別する情報をダイアログ表示処理部13から取得する。そして、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目の種類に応じて異なる処理を実行する。
まず、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「上に空白を追加」に対応する項目であった場合、タップされた境界、または、当該タップされた境界に隣接する境界のうち、末尾の境界である境界が属するページデータの末尾(例えば、当該ページデータの下端)に空白を追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、当該末尾の境界を識別する識別情報を出力して、当該末尾の境界が属するページデータに空白を追加することを指示する。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「下に空白を追加」に対応する項目であった場合、タップされた境界、または、当該タップされた境界に隣接する境界のうち、先頭の境界である境界が属するページデータの先頭(例えば、当該ページデータの上端)に空白を追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、当該先頭の境界を識別する識別情報を出力して、当該先頭の境界が属するページデータに空白を追加することを指示する。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「新ページ追加」に対応する項目であった場合、タップされた境界と、当該タップされた境界に隣接する境界との間に、新しいページデータを追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、上記隣接する2つの境界を識別する識別情報を出力して、隣接する2つの境界の間に新しいページデータを生成することを指示する。
空白追加処理部14は、コンテンツ表示編集部20からページデータリスト50を取得し、タッチ方法判定部12からの指示に基づき、当該ページデータリスト50が含むページデータの内部、または、指定された2つの境界の間に空白を追加する処理行う。ここで、空白追加処理部14は、タッチ方法判定部12から受けた指示に応じて異なる処理を実行する。
まず、末尾の境界が属するページデータに空白を追加する指示をタッチ方法判定部12から受けたとき、空白追加処理部14は、タッチ方法判定部12から取得した識別情報が示す当該末尾の境界が属するページデータを上記ページデータリスト50から取得する。そして、空白追加処理部14は、当該ページデータの末尾、すなわち、当該ページデータが含むコンテンツの末尾と、当該ページデータに属する当該末尾の境界との間に、所定の大きさの空白を追加する。
また、先頭の境界が属するページデータに空白を追加する指示をタッチ方法判定部12から受けたとき、空白追加処理部14は、タッチ方法判定部12から取得した識別情報が示す当該先頭の境界が属するページデータをページデータリスト50から取得する。そして、空白追加処理部14は、当該ページデータの先頭、すなわち、当該ページデータが含むコンテンツの先頭と、当該ページデータに属する当該先頭の境界との間に、所定の大きさの空白を追加する。
また、隣接する2つの境界の間に新しいページデータを生成する指示をタッチ方法判定部12から受けたとき、空白追加処理部14は、所定の大きさの空白を生成する。空白の生成とは、具体的には、記憶部3のRAM上で、所定のサイズの作業領域を確保することを意味する。そして、空白追加処理部14は、境界設定部15に対して、当該空白に対して境界を追加することを指示する。そして、境界設定部15は、空白追加処理部14が生成した空白に対して境界を追加する。具体的には、境界設定部15は、空白追加処理部14によって生成された上記空白の先頭(例えば、上端)に先頭の境界を追加し、上記空白の末尾(例えば、下端)に末尾の境界を追加する。そして、空白追加処理部14は、境界設定部15から境界が追加された空白を取得したとき、当該境界が追加された空白を新たなページデータとして、ページデータリスト50に格納する。空白追加処理部14が当該ページデータを格納する位置は、タッチ方法判定部12から取得した識別情報が示す隣接する2つの境界の間である。
最後に、空白追加制御部10は、以上のようにして更新されたページデータリスト50をコンテンツ表示編集部20に出力する。
なお、空白追加処理部14は、先頭の境界または末尾の境界の近傍に、時間経過に伴って動的に変化する現在日時を追加するようにしてもよい。これは、上記ページデータが生成された日時をユーザに対して示すものである。
また、空白追加処理部14が追加する空白のサイズは、コンテンツ編集装置1のユーザがコンテンツを編集するために操作性および見易さが損なわれない程度の十分な大きさが予め設定されている。なお、空白追加処理部14は、タッチパネル4から上記ユーザの操作を受け付け、生成する上記ページデータのサイズを上記ユーザが指定できるように構成されていてもよい。
(空白追加制御部10:境界が長押しされた場合)
一方、タッチ方法判定部12は、タッチパネル4上で境界が長押しされたものと判定した場合、いずれの境界が長押しされたのかを判定する。そして、タッチ方法判定部12は、長押しされた境界の種類に応じて異なる処理を実行する。
まず、タッチ方法判定部12は、末尾の境界が長押しされていると判定した場合、当該末尾の境界が属するページデータの末尾に空白を追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、当該末尾の境界を識別する識別情報を出力して、当該末尾の境界が属するページデータに空白を追加することを指示する。なお、タッチ方法判定部12は、末尾の境界がタップされたと判定した場合に、当該末尾の境界が属するページデータの末尾に空白を追加するように構成されていてもよい。
また、タッチ方法判定部12は、先頭の境界が長押しされていると判定した場合、当該先頭の境界が属するページデータの先頭に空白を追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、当該先頭の境界を識別する識別情報を出力して、当該先頭の境界が属するページデータに空白を追加することを指示する。なお、タッチ方法判定部12は、先頭の境界がタップされたと判定した場合に、当該先頭の境界が属するページデータの先頭に空白を追加するように構成されていてもよい。
また、タッチ方法判定部12は、2つのコンテンツに挟まれた、隣接する2つの境界の間が長押しされている(あるいは、タップされた)と判定した場合、当該2つの境界の間に新しいページデータを追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、隣接する2つの境界の間に新しいページデータを生成することを指示する。また、タッチ方法判定部12は、上記隣接する2つの境界を識別する識別情報を空白追加処理部14に対して出力する。なお、タッチ方法判定部12は、当該2つの境界が同時に長押しされている場合に、当該2つの境界の間が長押しされていると判定してもよい。
そして、空白追加制御部10は、タッチ方法判定部12から受けたそれぞれの上記指示に基づき、境界がタップされた場合と同様にして、新たな一組の先頭の境界および末尾の境界の間に空白を有する新たなページデータを生成し、当該ページデータによりページデータリスト50を更新し、コンテンツ表示編集部20に出力する。
なお、タッチ方法判定部12によって判定されたタッチの方法と、対応する空白の追加処理の方法との組み合わせは、上述したものに限定されない。例えば、コンテンツ編集装置1は、表示された境界の一部がタッチされたときに、空白を追加するように構成されていてもよい。
(変形例)
上述したように、余白削除処理部30は、境界設定部15によって既に境界が追加されているページデータに対して、当該ページデータが含む余白を削除する。
他の構成として、空白追加処理部14は、ページデータの空白を生成した段階では、当該ページデータに対して境界を追加することを境界設定部15に対して指示せず、余白削除処理部30は、境界が追加されていない編集後のページデータをコンテンツ表示編集部20から取得し、当該ページデータの余白を削除した後に、当該ページデータに境界を追加することを境界設定部15に対して指示し、境界設定部15は、余白が削除された当該ページデータに対して、境界を追加する構成であってもよい。
上記の構成によれば、コンテンツ編集装置1は、ユーザがコンテンツの編集を完了した後に、当該コンテンツを含むページデータに境界を追加する。
(アプリケーションの表示例)
図2は、コンテンツ編集装置1の表示例を示す図である。図2は、ページデータリスト50の内容をロール状の形態で図示している。このように、当該コンテンツ編集アプリケーションは、上下方向に無限にスクロールさせ、コンテンツを編集および表示させることができる。
ページデータリスト50は、末尾の境界102、先頭の境界111、末尾の境界112、先頭の境界121、末尾の境界122を含んでいる。ここで、先頭の境界111および末尾の境界112は、ページデータ110に属している。また、図2には、表示画面300が併せて示されている。
表示画面300は、コンテンツ編集装置1が、タッチパネル4にて表示させることができる領域を示す枠である。当該コンテンツ編集アプリケーションにおいて、コンテンツ編集装置1は、タッチパネル4にて受け付けるユーザの指、タッチペンなどによるドラッグ操作に基づき、表示画面300を移動させることより、タッチパネル4に表示される領域をスクロールさせることができる。
上記コンテンツ編集アプリケーションは、上下方向(または左右方向)に無限にスクロールさせることができるため、コンテンツ編集装置1は、上記コンテンツ編集アプリケーションにおいて、ページデータを上下方向に無制限に追加することができる。
なお、上記コンテンツ編集アプリケーションは、さらに、左右の方向にスクロールする機能を備えていてもよい。この場合、コンテンツ編集装置1は、上記ページデータを左右方向に無制限に追加することができる。
また、図2に示すように、コンテンツ編集装置1は、コンテンツとコンテンツとの間に境界を示す情報を表示する。したがって、コンテンツ編集装置1のユーザは、編集中のコンテンツと境界とを含むページデータと、他のページデータとを直観的に区別することができる。したがって、従来の区切りが無いアプリケーションに存在した、どこまでが1つのコンテンツであるのかが一見して理解しづらいという問題は、当該コンテンツ編集アプリケーションにおいては解消されている。
(アプリケーションの表示画面例)
図3は、コンテンツ編集装置1が搭載するタッチパネル4の表示画面の一例を示したものである。すなわち、図2に示す表示画面300によって示された領域は、コンテンツ編集装置1が備えるタッチパネル4において、図3のように表示される。
図3において、タッチパネル4には2つのページデータとして、第1ページデータ100、第2ページデータ110を含む。第1ページデータ100は、先頭の境界101、末尾の境界102、および、日時103を含む領域であって、コンテンツが入力されている。また、上記第2ページデータ110は、先頭の境界111、末尾の境界112、および、日時113を含む領域である。
なお、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作に基づき、コンテンツ編集装置1においてコンテンツ編集アプリケーションが初回起動された際に、空白追加処理部14は、先頭の境界101、末尾の境界102、および、日時103を表示するように構成してもよい。すなわち、この場合、境界のタッチによらず、ページデータ100が生成される。
(コンテンツ編集アプリケーションの処理の流れ)
図4を参照しながら、コンテンツ編集装置1が実行する処理の流れについて説明する。図4は、コンテンツ編集装置1において実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、空白追加制御部10は、タッチパネル4にて受け付けるユーザから操作に基づき、ユーザがコンテンツを編集するための空白を追加する空白追加処理を実行する(S1)。ここで、空白追加制御部10は、新たに空白のページデータを生成するか、または、既に編集されているページデータに空白を追加する。
次に、コンテンツ表示編集部20は、ページデータリスト50に含まれる連続する複数のページデータを一列に配列してタッチパネル4に表示すると共に、新たに生成された空白のページデータ、または、空白が追加されたページデータを編集する(S2)。コンテンツ表示編集部20と空白追加制御部10とのページデータのやり取りは、当該ページデータを含むページデータリスト50によって行われる。なお、コンテンツ表示編集部20は、コンテンツの編集時に、タッチパネル4にて受け付けるユーザの操作に基づき、空白追加制御部10に対して空白の追加を指示するように構成されていてもよい。
そして、コンテンツ表示編集部20は、ユーザによる上記コンテンツの編集が完了したか否かを判定する(S3)。具体的には、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作が、当該コンテンツ編集アプリケーション上で上記コンテンツを保存することを示すものであるか否かを判定する。
コンテンツ表示編集部20は、上記コンテンツの編集が完了したと判定したとき(S3でYes)、編集された上記コンテンツを含む上記ページデータを、余白削除処理部30に出力する。
一方、コンテンツ表示編集部20は、上記コンテンツの編集が完了していないと判定したとき(S3でNo)、処理はステップS2に戻り、当該コンテンツの編集を継続する。
そして、余白削除処理部30は、入力された上記ページデータが含むコンテンツ以外の余白を削除する(S4)。そして、余白削除処理部30は、余白を削除した上記ページデータをコンテンツ表示編集部20に出力する。
最後に、コンテンツ表示編集部20は、余白が削除されたページデータを余白削除処理部30から取得し、ページデータリスト50に含まれる、該当するページデータを更新する(S5)。そして、コンテンツ表示編集部20は、更新したページデータリスト50を記憶部3に格納する。
以上をもって、図示の処理は終了する。
(空白追加処理)
図5〜図8を参照しながら、図4のステップS1に示した空白追加処理の詳細について説明する。空白追加制御部10は、空白追加処理において、図5に示す第1の処理または図6〜図8に示す第2の処理のいずれかを実行するように構成されている。
まず、図5を参照しながら、空白追加制御部10が実行する第1の処理による表示例について説明する。
図5の(a)は、表示画面の一例であり、第1ページデータ100、第2ページデータ110、第3ページデータ120を含み、第1ページデータ100に属する末尾の境界102、第2ページデータ110に属する先頭の境界111および末尾の境界112、第3ページデータ120に属する先頭の境界121が表示されている。
図5の(a)の状態において、ユーザによって末尾の境界102と先頭の境界111との間の領域(すなわち、境界表示間領域)がタップされたとき、上記表示画面は、図5の(b)の状態に遷移する。図5の(b)は、第1ページデータ100の末尾に空白400が追加された状態を示している。
詳細には、タッチ方法判定部12が、図5の(a)の状態において、末尾の境界102と先頭の境界111との間がタップされたと判定した場合、これら2つの境界のうち、末尾の境界102が属する第1ページデータ100の末尾に空白を追加することを決定する。このとき、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、末尾の境界102を識別する識別情報を出力して、第1ページデータ100の末尾に空白を追加することを指示する。
そして、空白追加処理部14は、当該識別情報から末尾の境界102を特定し、末尾の境界102が属する第1ページデータ100の末尾、すなわち、第1ページデータ100が含むコンテンツの末尾と、第1ページデータ100に属する末尾の境界102との間に、所定の大きさの空白400を追加する。
次に、図6を参照しながら空白追加制御部10が実行する第2の処理の流れについて説明する。図6は、コンテンツ編集装置1における空白追加処理の第2の処理を示すフローチャートである。以下の処理は、空白追加制御部10が備える各機能ブロックによって実行される。
まず、境界タッチ検出部11は、タッチパネル4に表示されている1つ以上のページデータにおいて、境界領域へのタッチ操作を検出する(S21)。
境界領域がタッチされたとき(S21でYes)、境界タッチ検出部11は、タッチされた境界領域を識別するための識別情報、および、境界領域がタッチされていた時間を含む境界タッチ情報をタッチ方法判定部12に出力する。そして、処理はステップS22に進む。
次に、タッチ方法判定部12は、境界タッチ検出部11によって検出されたタッチの方法が、上記コンテンツ編集アプリケーションに予め登録されているものであるか否かを判定する(S22)。
タッチ方法判定部12は、境界領域がタッチされた時間が所定の時間Aを下回っている場合、境界領域がタップされたと判定する(S22で「境界をタップ」)。このとき、タッチ方法判定部12は、ダイアログ表示処理部13に対して、どのように空白を追加するかをユーザに対して選択させるためのダイアログを表示するように指示する。そして、処理はステップS23に進む。
ステップS23において、ダイアログ表示処理部13は、どこに空白を追加するかをユーザに対して選択させるためのダイアログをタッチパネル4に表示する(S23)。当該ダイアログは、「上に空白を追加」、「下に空白を追加」、および、「新ページ追加」という3つのテキストがそれぞれ表示された3つの項目をユーザに対して選択させるためのダイアログである。そして、ダイアログ表示処理部13は、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作に基づき、上記3つの項目のうち、ユーザによって選択された1つの項目を識別する情報をタッチ方法判定部12に対して出力する。
そして、タッチ方法判定部12は、ユーザによって選択された上記項目を識別する情報をダイアログ表示処理部13から取得する。そして、タッチ方法判定部12は、ユーザによってどの項目が選択されたかを判定する(S24)。
このとき、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「上に空白を追加」に対応する項目であった場合(S24で「上に空白を追加」)、タップされた境界、または、当該タップされた境界に隣接する境界のうち、末尾の境界である境界が属するページデータの末尾に空白を追加することを空白追加処理部14に対して指示する。
そして、空白追加処理部14は、当該ページデータの末尾、すなわち、当該ページデータが含むコンテンツの末尾と、当該ページデータに属する当該末尾の境界との間に、所定の大きさの空白を追加する(S26)。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「下に空白を追加」に対応する項目であった場合(S24で「下に空白を追加」)、タップされた境界、または、当該タップされた境界に隣接する境界のうち、先頭の境界である境界が属するページデータの先頭に空白を追加することを空白追加処理部14に対して指示する。
そして、空白追加処理部14は、当該ページデータの先頭、すなわち、当該ページデータが含むコンテンツの先頭と、当該ページデータに属する当該先頭の境界との間に、所定の大きさの空白を追加する(S27)。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が「新ページ追加」に対応する項目であった場合(S24で「新ページ追加」)、タップされた境界と、当該タップされた境界に隣接する境界との間に、新しいページデータを追加することを指示する。
そして、空白追加処理部14は、2つの境界の間に空白を追加する(S28)。このとき、空白追加処理部14は、所定の大きさの空白を生成し、境界設定部15に対して、当該空白に対して境界を追加することを指示する。
続いて、境界設定部15は、生成された空白に対して境界を追加する(S29)。具体的には、境界設定部15は、生成された上記空白の先頭に先頭の境界を追加し、上記空白の末尾に末尾の境界を追加する。
一方、タッチ方法判定部12は、境界領域がタッチされた時間が所定の時間Bを上回っている場合、境界が長押しされたものと判定する(S22で「境界を長押し」)。そして、処理はステップS25に進む。
ステップS25において、タッチ方法判定部12は、いずれの境界が長押しされたのかを判定する(S25)。
このとき、タッチ方法判定部12は、末尾の境界が長押しされていると判定した場合(S25で「末尾の境界」)、当該末尾の境界が属するページデータの末尾に空白を追加することを空白追加処理部14に対して指示する。続いて、空白追加処理部14は、上記ステップS26の処理を実行する。
また、タッチ方法判定部12は、先頭の境界が長押しされていると判定した場合(S25で「先頭の境界」)、当該先頭の境界が属するページデータの先頭に空白を追加することを空白追加処理部14に対して指示する。続いて、空白追加処理部14は、上記ステップS27の処理を実行する。
また、タッチ方法判定部12は、2つのコンテンツに挟まれた、隣接する2つの境界の間が長押しされていると判定した場合(S25で「末尾の境界および先頭の境界の間」)、当該2つの境界の間に新しいページデータを追加することを空白追加処理部14に対して指示する。続いて、空白追加処理部14は、上記ステップS28および上記ステップS29の処理を実行する。
なお、タッチ方法判定部12は、以下の2つの処理のいずれかが実行されるように構成されている。
第1の処理において、タッチ方法判定部12は、タップされた末尾の境界が属するページデータの末尾に空白を追加することを空白追加処理部14に対して指示する。続いて、空白追加処理部14は、後述するステップS26の処理を実行する。
なお、ステップS22において判定されたタッチの方法と、その方法に応じて進むステップとが、逆に構成されていてもよい。すなわち、ステップS22において、境界領域がタップされたと判定した場合、ステップS25に進む。一方、境界領域が長押しされたと判定した場合、ステップS23に進む。
そして、タッチ方法判定部12は、境界領域がタップされたと判定した場合、いずれの境界がタップされたのかを判定する。このとき、タッチ方法判定部12が、隣接する2つのページデータの先頭の境界と末尾の境界との間がタップされたと判定した場合、空白追加処理部14は、当該末尾の境界が属するページデータに空白を追加する。また、タッチ方法判定部12が、末尾の境界がタップされたと判定した場合、空白追加処理部14は、当該末尾の境界が属するページデータの末尾に空白を追加してもよい。同様に、先頭の境界がタップされたと判定した場合、空白追加処理部14は、当該先頭の境界が属するページデータの先頭に空白を追加してもよい。
以上をもって、図示の空白追加処理は終了する。
次に、図7〜図8を参照しながら、空白追加制御部10が実行する第2の処理による表示例について説明する。
図7の(a)は、コンテンツ編集アプリケーションの表示画面として、第1ページデータ100、第2ページデータ110、第3ページデータ120を含み、第1ページデータ100に属する末尾の境界102、第2ページデータ110に属する先頭の境界111および末尾の境界112、第3ページデータ120に属する先頭の境界121を含んでいる。
図7の(a)の状態において、ユーザによって末尾の境界102が選択(タップあるいは長押し)されたとき、上記表示画面は、図7の(b)の状態に遷移する。図7の(b)では、コンテンツ編集装置1によって、第1ページデータ100に空白400が追加されている。
具体的には、タッチ方法判定部12は、末尾の境界102が選択されたものと判定し、空白追加処理部14に対して、当該末尾の境界102が属する第1ページデータ100に空白を追加することを指示する。そして、空白追加処理部14は、第1ページデータ100の末尾、すなわち、第1ページデータ100が含むコンテンツの末尾と、末尾の境界102との間に、所定の大きさの空白400を追加する。
また、図7の(a)の状態において、ユーザによって先頭の境界111が選択(タップあるいは長押し)されたとき、上記表示画面は、図7の(c)の状態に遷移する。図7の(c)では、コンテンツ編集装置1によって、第2ページデータ110に空白400が追加されている。
具体的には、タッチ方法判定部12は、先頭の境界111が選択されたものと判定し、空白追加処理部14に対して、当該先頭の境界111が属する第2ページデータ110に空白を追加することを指示する。そして、空白追加処理部14は、第2ページデータ110の先頭、すなわち、第2ページデータ110が含むコンテンツの先頭と、先頭の境界111との間に、所定の大きさの空白400を追加する。
また、図7の(a)の状態において、ユーザによって末尾の境界102および先頭の境界111の間が選択(タップあるいは長押し)されたとき、上記表示画面は、図7の(d)の状態に遷移する。図7の(d)では、コンテンツ編集装置1によって、末尾の境界102と先頭の境界111の間に、先頭の境界131および末尾の境界132が追加された第4ページデータ130が新たに生成され、追加されている。
具体的には、タッチ方法判定部12は、空白追加処理部14に対して、末尾の境界102と先頭の境界111との間に、新規に第4ページデータ130を生成することを指示する。このとき、空白追加処理部14は、所定の大きさの空白を生成する。さらに、空白追加処理部14は、境界設定部15に対して、当該空白に対して境界を追加することを指示する。そして、境界設定部15は、当該空白の先頭(すなわち、上端)に先頭の境界131を追加し、当該空白の末尾(すなわち、下端)に末尾の境界132を追加する。
一方、末尾の境界102または先頭の境界111が選択(タップあるいは長押し)されたとき、上記表示画面は、図8の状態に遷移する。図8では、どのように空白を追加するかをユーザに対して選択させるためのダイアログ500が表示されている。
具体的には、タッチ方法判定部12は、境界がタップされたものと判定した場合、ダイアログ表示処理部13に対してダイアログ500を表示するように指示する。このとき、タッチ方法判定部12は、末尾の境界102または先頭の境界111の何れが選択された場合であっても、ダイアログ表示処理部13に対してダイアログ500を表示するように指示する。
そして、ダイアログ表示処理部13は、どの箇所に空白を追加するかをユーザに選択させるためのダイアログ500を表示する。ダイアログ500は、「上に空白を追加」と記載された項目501、「下に空白を追加」と記載された項目502、および、「新ページ追加」と記載された項目503の3つの項目を含む。タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作に基づき、ダイアログ表示処理部13は、上記3つの項目のうち、ユーザによって選択された1つの項目に関する情報をタッチ方法判定部12に対して出力する。
タッチ方法判定部12は、ユーザによって選択された上記項目に関する情報をダイアログ表示処理部13から取得する。
このとき、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が項目501(「上に空白を追加」に対応)であった場合、空白追加処理部14に対して、末尾の境界102が属する第1ページデータ100に空白を追加することを指示する。そして、空白追加処理部14は、上述のようにして第1ページデータ100の末尾に空白400を追加し、図7の(b)の状態に遷移する。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が項目502(「下に空白を追加」に対応)であった場合、空白追加処理部14に対して、先頭の境界111が属する第2ページデータ110に空白を追加することを指示する。そして、空白追加処理部14は、上述のようにして第2ページデータ110の先頭に空白400を追加し、図7の(c)の状態に遷移する。
また、タッチ方法判定部12は、選択された上記項目が項目503(「新ページ追加」に対応)であった場合、空白追加処理部14に対して、隣接する2つの境界の間に新しいページデータを生成することを指示する。
そして、空白追加処理部14および境界設定部15は、上述のようにして末尾の境界102と先頭の境界111の間に第4ページデータ130を新たに生成し、追加する。その結果、図7の(d)の状態に遷移する。
以上のようにして、コンテンツ編集装置1において空白追加処理は動作する。
(余白削除処理の表示例)
次に、図9について説明する。図9は、コンテンツ編集装置1における余白を削除する処理(以下、余白削除処理と称する)の表示例を示す図である。
図9の(a)は、コンテンツ編集アプリケーションの表示画面として、第1ページデータ100、第2ページデータ110を含み、第1ページデータに属する末尾の境界102、第2ページデータ110に属する先頭の境界111を含んでいる。
図9の(a)において、コンテンツ編集装置1のユーザは、第1ページデータ100に含まれるコンテンツの編集を完了している。ここでは、空白追加制御部10にて生成、または、空白が追加された第1ページデータのサイズが、ユーザによって編集されたコンテンツのサイズよりも大きいため、余白105が発生している。
このとき、タッチパネル4にて受け付けるユーザからの操作が、第1ページデータ100の上記コンテンツを保存することを示すものであった場合、コンテンツ表示編集部20は、第1ページデータ100を余白削除処理部30に出力する。そして、余白削除処理部30は、第1ページデータ100に含まれる余白105を検知し、削除したものをコンテンツ表示編集部20に出力する。このようにして余白105が削除されたとき、上記表示画面は図9の(b)の状態に遷移する。
図9の(b)は、図9の(a)において、第1ページデータ100に含まれていた余白105が削除された状態の表示画面を示している。図9の(b)に示すように、余白削除処理部30によって余白105が削除された結果、第1ページデータに属する末尾の境界102は、第1ページデータ100に含まれるコンテンツの末尾(すなわち、下端)に移動する。また、第2ページデータ110および第2ページデータ110に属する先頭の境界111は、それに伴い、第1ページデータ100の方向(すなわち、上方向)に移動する。
以上のようにして、コンテンツ編集装置1において余白削除処理は動作する。
(効果)
続いて、コンテンツ編集装置1が奏する効果について説明する。
従来の区切りが無いアプリケーションでは、コンテンツを編集するための領域に制限が無いという利点がある一方、どこまでが1つのコンテンツであるのかが一見して理解しづらいという問題があった。
これに対して、コンテンツ編集装置1は、上記コンテンツとコンテンツとの間には、境界の情報を表示する。したがって、コンテンツ編集装置1のユーザは、一目で、編集中のコンテンツと、無関係なコンテンツとを区別することができる。
また、従来のページごとに区切られたアプリケーションでは、文字を入力したり、絵を描く場合、区切られた上記ページ内に収まるように入力する必要があるため、ユーザは自由に編集することができないという問題があった。
これに対して、本実施形態に係るコンテンツ編集装置1は、上述したように、空白追加制御部10が備える各機能ブロックによって、空白追加処理を実行する。空白追加処理により、コンテンツ編集装置1は、コンテンツ表示編集部20によって編集されている途中のページデータを拡大する。
これにより、コンテンツ編集装置1のユーザは、最初に生成された所定の領域のサイズが不足しており、編集したコンテンツを含むページデータに対して、まだ文字を入力したり、絵を描きたいと思ったとき、新たに空白を追加して、編集するための領域を確保することができる。
また、コンテンツ編集装置1は、境界タッチ検出部11を備えている。境界タッチ検出部11は、タッチパネル4に表示されている境界へのユーザの指、タッチペンなどによるタッチ操作を検出する。したがって、コンテンツ編集装置1は、境界をタッチするという簡単な操作を受け付けることにより、空白追加処理を実行することができる。
また、従来のページごとに区切られたアプリケーションでは、1ページの文字数が固定されているため、同じ内容のコンテンツであっても、複数のページにまたがって入力される。そのため、ユーザは入力しづらく、また、編集が完了したコンテンツを後で閲覧する場合にも、ページの前後で、コンテンツが途中で切れて表示されるため見づらいという問題があった。特に、所定の文字数、サイズなどに従って追加されるページの区切りは、用紙への印刷を行わないタブレットなどの端末には不要である。
コンテンツ編集装置1が備える境界設定部15も、従来のアプリケーションと同様に、上記ページデータに他の領域と区別するための境界を追加する。しかしながら、コンテンツ編集装置1は、従来のアプリケーションのように、文字数、サイズなどによって領域を区切り、境界を追加するわけではない。具体的には、上記ページデータにコンテンツが入力された後、余白削除処理部30は、上記ページデータに含まれる、上記境界と上記コンテンツとの間の余白を削除する。したがって、コンテンツ編集装置1は、従来のアプリケーションに対して、入力のしやすさ、見易さなどの利便性を向上させることができる。
また、従来のアプリケーションでは、ページに少量の文字を入力したり、小さな絵を描いた場合、ページの大半が余白のスペースとなる。このため、当該ページを表示する画面において大きな余白が表示されるため、コンテンツが閲覧しにくいという問題があった。また、この場合、編集することが可能なページの領域を有効に活用していないため、無駄なリソースを消費しているという問題があった。
これに対して、余白削除処理部30によって余白が削除されたページデータの大きさは、編集が完了した上記コンテンツの大きさとほぼ等しくなる。このため、上記ページデータの大きさは、編集したコンテンツの位置や大きさによって決定する。したがって、コンテンツ編集装置1は、編集が完了したページデータを閲覧する際には、不要な余白のスペースがないため、当該コンテンツを表示する画面上に必要な情報を全て表示することができ、コンテンツの見易さが向上する。
また、従来のアプリケーションでは、入力されたテキストを表示する際に、スペースコード、TABコードなどの不要な空白を省いて画面上に表示しているのみであって、ページに含まれる不要な空白を省くようにデータを加工して保存している訳ではない。したがって、従来のアプリケーションは、コンテンツを再び編集する際に、前回の編集時に入力した不要な空白が残っているため、コンテンツを編集しにくいという問題があった。
これに対して、コンテンツ編集装置1は、ページに含まれる空白を省くようにデータを加工して保存する処理を行う。したがって、コンテンツ編集装置1は、コンテンツを編集しやすいというメリットがある。
また、従来のアプリケーションでは、新たに編集するための新しいページを追加した場合、前のページのコンテンツを閲覧することができない。このため、当該前のページのコンテンツを閲覧するためには、前のページに戻る必要があった。このようなアプリケーションは、前のページのコンテンツの情報を確認しながらコンテンツを編集する際に不便であった。
これに対して、コンテンツ編集装置1は、ページデータを2つの境界の間に追加することができる。したがって、以前に編集したページデータに含まれるコンテンツを確認しながら、新しくコンテンツを編集することができる。さらに、コンテンツ編集装置1は、図2に示すようなロール状で表示を行うため、同時に複数のページデータを閲覧することができる。
さらに、空白追加処理部14は、境界の近傍に、時間経過に伴って動的に変化する現在日時を追加するようにしてもよい。これにより、ユーザは、各ページデータがいつ作成されたものであるかを認識することができる。
さらに、コンテンツ編集装置1が備えるコンテンツ編集アプリケーションは、ユーザからの手書き入力によりコンテンツを描画する手書きアプリケーションなど、コンテンツの追加、削除などが容易に実行できないアプリケーションなどにおいて、特に、大きな効果を奏する。
(まとめ)
本発明の一態様に係る編集装置(コンテンツ編集装置1)は、複数のコンテンツ領域(ページデータ)が配列され、コンテンツ領域とコンテンツ領域との境界に境界情報(先頭の境界、末尾の境界)が付加されたコンテンツ領域データリスト(ページデータリスト50)を編集する編集装置であって、上記コンテンツ領域にコンテンツを書き込むコンテンツ編集手段(コンテンツ表示編集部20)と、上記コンテンツ編集手段による上記コンテンツ領域への上記コンテンツの書き込みが終了したとき、該コンテンツが書き込まれたコンテンツ領域を記憶部(記憶部3)に保存する前に、該コンテンツ領域に含まれる余白(余白105)を削除する余白削除手段(余白削除処理部30)と、を備えている。
また、本発明の一態様に係る編集装置の制御方法は、複数のコンテンツ領域が配列され、コンテンツ領域とコンテンツ領域との境界に境界情報が付加されたコンテンツ領域データリストを編集する編集装置の制御方法であって、上記コンテンツ領域にコンテンツを書き込むコンテンツ編集ステップ(S2)と、上記コンテンツ編集ステップによる上記コンテンツ領域への上記コンテンツの書き込みが終了したとき、該コンテンツが書き込まれたコンテンツ領域を記憶部に保存する前に、該コンテンツ領域に含まれる余白を削除する余白削除ステップ(S4)と、を含む。
上記の構成および方法によれば、上記編集装置は、複数のコンテンツ領域が配列され、コンテンツ領域とコンテンツ領域との境界に境界情報が付加されたコンテンツ領域データリストを編集する。このとき、特に、上記編集装置は、上記コンテンツ領域にコンテンツを書き込み、上記コンテンツ領域への上記コンテンツの書き込みが終了したとき、該コンテンツが書き込まれたコンテンツ領域を記憶部に保存する前に、該コンテンツ領域に含まれる余白を削除する。
ここで、上記コンテンツ領域の中では、コンテンツを一まとまりに扱うことができる。したがって、上記編集装置は、従来のページのような区切りに制限されずに、上記コンテンツを編集することができる。
また、上記編集装置は、編集時に生じた上記コンテンツ領域に含まれる余白を削除してから保存する。したがって、上記編集装置は、上記コンテンツを閲覧する際に上記余白を表示しないようにすることができる。
よって、上記編集装置は、コンテンツの編集時にはページの区切りに制限されることなく自由に編集することができ、コンテンツの閲覧時には不要な余白のない見易い表示を行うことができるという効果を奏する。
さらに、本発明の一態様に係る編集装置は、上記余白削除手段は、上記境界情報と上記コンテンツとの間に存在する余白を削除してもよい。
上記の構成によれば、さらに、上記編集装置は、境界とコンテンツとの間に存在する不要な余白を削除する。ここで、コンテンツの編集が終了した際には、通常、コンテンツとページの先頭または末尾との間に余白が発生する。しかし、上記編集装置は、当該余白を削除することにより、当該余白を表示しないようにすることができる。
したがって、上記編集装置は、コンテンツの閲覧時に、不要な余白のない見易い表示を行うことができるという効果を奏する。
さらに、本発明の一態様に係る編集装置は、複数のコンテンツ領域を一列に配列して表示するとともに、コンテンツ領域とコンテンツ領域との境界に上記境界情報を表示するコンテンツ表示手段(コンテンツ表示編集部20)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、さらに、上記編集装置は、複数のコンテンツ領域を一列に配列して表示するとともに、コンテンツ領域とコンテンツ領域との境界に上記境界情報を表示するため、隣接するコンテンツ領域同士を互いに区別して表示することができる。
したがって、上記編集装置は、コンテンツの閲覧時に、どこまでが1つのコンテンツであるのかを直観的に理解しやすい表示を行うことができるという効果を奏する。
さらに、本発明の一態様に係る編集装置は、上記コンテンツは、手書き入力された描画データを含んでもよい。
上記の構成によれば、さらに、上記編集装置は、手書き入力された描画データをコンテンツとして含む上記コンテンツ領域の余白を削除する。
したがって、上記編集装置は、手書き入力された描画データの閲覧時に、不要な余白のない見易い表示を行うことができるという効果を奏する。
なお、本発明の一態様に係る編集装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記編集装置をコンピュータにて実現させる上記編集装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
(ソフトウェアによる実現例)
最後に、コンテンツ編集装置1の各ブロック、特に制御部2は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、コンテンツ編集装置1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ編集装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記コンテンツ編集装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible medium)、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、コンテンツ編集装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。