JP5923537B2 - 光コネクタの製造方法、及び光ファイバ挿入装置 - Google Patents

光コネクタの製造方法、及び光ファイバ挿入装置 Download PDF

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Description

本発明は、光コネクタの製造方法、及び光ファイバ挿入装置に関する。
光ファイバへの組立作業を接続現場にて行うことができる光コネクタ(いわゆる現場組立形の光コネクタ)(光ファイバ接続器)の一例として、フェルールに予め内蔵光ファイバを内挿固定したものがある。
この種の光コネクタでは、フェルールの後端側に設けた接続機構(例えばクランプ部)において、別の光ファイバ(挿入光ファイバ)の端部を、内蔵光ファイバの端部と突き合わせることにより、これら光ファイバを接続する。内蔵光ファイバの端部と挿入光ファイバの端部とを突き合わせ接続した部分(接続部)は、前記接続機構によって把持固定され、光ファイバ同士の接続状態が維持される。
内蔵光ファイバと挿入光ファイバとの突き合わせ接続部には、接続損失の低減を図るため、固形の屈折率整合剤を用いることができる(例えば特許文献1を参照)。
特開2011−33731号公報
固形の屈折率整合材が端面に形成された内蔵光ファイバは、フェルールに形成されたファイバ孔に内装固定されている。したがって、光コネクタの製造では、内蔵光ファイバを把持しファイバ孔に挿入することが行われる。この挿入工程において、固形の屈折率整合材が損傷する虞がある。損傷した固形の屈折率整合材を使用して接続機構を構成すると光ファイバの接続損失が増大することがある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、固形の屈折率整合材を損傷することなくフェルールのファイバ孔に光ファイバを挿入する光コネクタの製造方法、光コネクタ、及び光ファイバ挿入装置の提供を目的とする。
本発明の光コネクタの製造方法は、フェルールの先端に露出させる第1端部の端面とは反対側の第2端部の端面に固形の屈折率整合材層を形成した第1光ファイバを、前記第2端部において端面から離れた位置で径方向両側から一対の把持部材によって把持し、前記第1端部から前記フェルールのファイバ孔に挿入する。
また、本発明の光コネクタの製造方法は、前記一対の把持部材を有する光ファイバホルダであり、前記第1光ファイバを把持した前記光ファイバホルダを、前記フェルールの前記ファイバ孔の軸方向から傾斜する方向に沿って、前記フェルールのファイバ孔に向けてスライダによりスライドさせて、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入してもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法は、前記スライダにより前記光ファイバホルダをスライドさせる方向と前記ファイバ孔の軸方向とがなす面に対して直交する方向から前記一対の把持部材により前記第1光ファイバを把持してもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法は、前記フェルールの後側には、前記フェルール後方から突出する前記第1光ファイバと第2光ファイバとを突き合わせる接続部を保持する接続機構が設けられ、前記接続機構は、前記フェルールから後方に延出するベース部材と、前記ベース部材との間に前記接続部を挟み込む蓋部材とを備え、前記ベース部材には、前記第1光ファイバ及び第2光ファイバを調心する調心溝が形成され、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入するにあたって、前記光ファイバホルダによって、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔の軸方向に対して傾斜させて把持し、前記第1光ファイバを前進させる過程で、前記第1光ファイバを前記調心溝に当接させることにより湾曲させて前記ファイバ孔の入口部に導入してもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法において、前記スライダは、前記光ファイバホルダの前進限を規定する前進限規定部を有し、前記前進限規定部によって規定された前進限において前記光ファイバホルダの把持を解除することで前記第1光ファイバの第2端部を前記調心溝において位置決めしてもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法は、予め前記ファイバ孔に接着剤を充填しておき、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入することによって、前記フェルールの先端に前記ファイバ孔内の接着剤が溢れ出た膨出部を形成し、前記第1光ファイバの長さは、前記第1端部が前記膨出部に内包されるように定めてもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法において、前記光ファイバホルダは、前記第1光ファイバを挟み込んで把持する第1把持面及び第2把持面を有し、前記第1把持面及び第2把持面には、それぞれ、前記第1光ファイバの第2端部の端面が収容される保護空間を構成する凹部が形成されていてもよい。
また、本発明の光コネクタの製造方法において、前記屈折率整合材層のショア硬度Eおよび厚みは、(ショア硬度E;30、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;40μm)、(ショア硬度E:30、厚み:60μm)で囲まれる範囲内にあることが好ましい。
また、本発明の光コネクタの製造方法において、第1光ファイバ1として空孔付き光ファイバを用い、前記屈折率整合材層のショア硬度Eは、45以上、80以下の範囲としてもよい。
一実施形態の光コネクタは、上述した製造方法により製造された光コネクタであって、前記屈折率整合材層が、前記第1光ファイバの第2端部の端面全体に接着されている。
本発明の光コネクタの光ファイバ挿入装置は、フェルールのファイバ孔に、これに内装固定される第1光ファイバを挿入する光ファイバ挿入装置であって、前記第1光ファイバは、第1端部が前記フェルールの先端に露出し、第2端部の端面に固形の屈折率整合材層が形成され、前記フェルールを保持するフェルール保持部と、前記第1光ファイバの前記第2端部を端面から離れた位置で径方向両側から把持し、少なくとも一方が開閉する一対の把持部材を有する光ファイバホルダと、前記光ファイバホルダを、前記フェルールの前記ファイバ孔の軸方向から傾斜する方向に沿って、前記フェルールのファイバ孔に向けてスライドさせるスライダとを備え、前記光ファイバホルダを前記フェルールのファイバ孔に向けて前記スライダによりスライドさせて、前記第1光ファイバを前記第1端部から前記ファイバ孔に挿入する。
また、本発明の光コネクタの光ファイバ挿入装置において、前記一対の把持部材のそれぞれの把持面である第1把持面及び第2把持面には、前記第1光ファイバの第2端部の端面が収容される保護空間を構成する凹部がそれぞれ、形成されていてもよい。
また、本発明の光コネクタの光ファイバ挿入装置において、前記スライダは、前記光ファイバホルダの前進限を規定する前進限規定部を有し前記前進限規定部によって規定された前進限において、前記光ファイバホルダの把持を解除することで前記第1光ファイバの第2端部を位置決めしてもよい。
本発明は、第1光ファイバを第2端部において端面から離れた位置で径方向両側から把持しファイバ孔に挿入するため、端面に形成された屈折率整合材層と接触することがない。したがって、固形の屈折率整合材を損傷することなくフェルールのファイバ孔に第1光ファイバを挿入することができる。
本発明の一実施形態に係る光コネクタの分解斜視図である。 図1の光コネクタの構成部品であるクランプ部付きフェルールの分解斜視図である。 図2のクランプ部付きフェルールのベース部材に配置された第1光ファイバの第2端部を示す図である。 図2に示す第1光ファイバの第2端部の拡大図である。 本発明の製造方法の一形態例に用いられる屈折率整合材の物性の好ましい範囲を説明する図である。 図2のクランプ部付きフェルールにおける第1光ファイバと第2光ファイバの接続部を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバホルダが第1光ファイバを把持した状態を示し、図7(a)は斜視図であり、図7(b)は把持部の正面図である。 図7に示す光ファイバホルダの分解図を示し、図8(a)は分解斜視図であり、図8(b)は把持部を構成する第2把持部材の拡大図である。 図7に示す光ファイバホルダの上面図を示し、図9(a)は把持部が開放した状態であり、図9(b)は把持部が閉止した状態であり、図9(c)は閉止した把持部の拡大図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ挿入装置を示し、光ファイバをファイバ孔に挿入するための前段取り状態の模式図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ挿入装置を示し、図11(a)は光ファイバを調心溝に当接させた状態の模式図であり、図11(b)は当接させた光ファイバの拡大図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ挿入装置を示し、図12(a)は光ファイバの先端をファイバ孔の入口まで接近させた状態の模式図であり、図12(b)は光ファイバ先端の拡大図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ挿入装置を示し、光ファイバをファイバ孔に挿通させた状態の模式図である。 本発明の一実施形態に係る光ファイバ挿入装置を示し、図14(a)は光ファイバを調心溝上に降下させた状態の模式図であり、図14(b)は光ファイバ先端の拡大図であり、図14(c)は光ファイバ後端の拡大図である。
以下に、本発明の光コネクタの製造方法、及び当該製造方法おいて用いられる装置について各図を基に説明を行う。
各図には、X−Y−Z座標系、X−Y−Z座標系、X−Y−Z座標系を記載した。本明細書においては、これらの座標系に沿って各方向を定め説明を行う。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<光コネクタ>
図1は、本発明が適用される光コネクタの分解図である。なお、図1において、光ファイバケーブル31の長手方向をY軸方向とし、その先端側を+Y方向とする。
この光コネクタは、現場組立形の光コネクタであり、光ファイバケーブル31の端末に組み立てられるものである。この光コネクタは、例えばSC形光コネクタ(JIS C5973に制定されるF04形光コネクタ)である。
以下の説明において、接続しようとする光ファイバケーブル31の端末側の方向(図1中+Y方向)を前方と呼び、その反対方向(−Y方向)を後方ということがある。
図1に分解図として示す光コネクタ(分解状態光コネクタ110)は、スリーブ状のつまみ91と、つまみ91内に取り付けられるプラグフレーム92と、プラグフレーム92内に取り付けられるクランプ部付きフェルール60と、プラグフレーム92に取り付けられる後側ハウジング40と、クランプ部付きフェルール60を前方へ弾性付勢するスプリング53と、を備えている。この光コネクタの後部には、固定部材付きケーブル端末31aが挿入、組み付けられる。この固定部材付きケーブル端末31aは、光ファイバケーブル31端末と、該端末に固定した引留用固定部材32とからなる。
光ファイバケーブル31は、例えば、第2光ファイバ2(挿入光ファイバ2)と、可撓性を有する線状の抗張力体(図示略)とを互いに平行になるように合成樹脂製の外被33によって一括被覆したものである。第2光ファイバ2は、例えば裸光ファイバ2aの外周面(側面)を被覆で覆った構成の被覆付き光ファイバであり、光ファイバ心線や光ファイバ素線等を例示できる。
第2光ファイバ2は、特にその構成を限定するものではなく、シングルモード・光ファイバ(Single-mode Optical Fiber)、空孔付き光ファイバ(Holey Fiber)であってもよい。空孔付き光ファイバは、導波方向に連続した空孔を複数有する光ファイバである。空孔付き光ファイバを採用することで、その空孔により、光ファイバの光閉じ込め効果を高め、曲げ損失を低減できる。
図2に、クランプ部付きフェルール60を分解した分解状態クランプ部付きフェルール60Aを示す。クランプ部付きフェルール60は、フェルール構造体59と、蓋部材66、67からなる第2挟持素子58と、クランプばね68と、を備えている。
フェルール構造体59は、フェルール61と、フェルール61に固定されるベース部材65(第1挟持素子65)とから構成される。フェルール61の後部には、フランジ部64を備えたベース部材65が配置される。ベース部材65は、フランジ部64から後側(−Y方向)に延出するように形成されている。また、フェルール61にはファイバ孔61aが設けられており、このファイバ孔61aに第1光ファイバ1(内蔵光ファイバ1)が内装固定されている。
第1光ファイバ1は、例えば裸光ファイバであり、第2光ファイバ2の裸光ファイバ2aと同態様である。第1光ファイバ1は、フェルール61にその軸線と同軸に形成された微細孔であるファイバ孔61aに内挿され、接着剤を用いた接着固定等によってフェルール61に固定されている。なお、図2において、ファイバ孔61aは、実際の寸法より大きく図示されている。
第1光ファイバ1は、その前方(+Y側)の第1端部1cの端面1d(前端面1d)が、フェルール61の先端面61b(先端61b)と一致するように、挿入後に研磨されている。
ファイバ孔61aに第1光ファイバ1を挿入する製造工程については、図10等を基に後段において詳しく説明する。
フェルール61には、そのフランジ部64から後方に延出するベース部材65が固定されている。このベース部材65には、蓋部材66、67に対面する対向面65a(溝形成面)が形成されている。対向面65aには、第1光ファイバ1の後側端部である第2端部1aをフェルール61のファイバ孔61aの後方延長上に位置決めする調心溝69aと、調心溝69aの後端から後方に延在する被覆部収納溝69bが形成されている。
調心溝69aには、第1光ファイバ1が配置され、その後端面1b(−Y側の端面)に第2光ファイバ2の先端面2cが突き合わされて接続部57(図6参照)が構成される。
ベース部材65(第1挟持素子65)の対向面65aに対向する蓋部材66、67は、これらを一対として第2挟持素子58を構成する。また、この第2挟持素子58とベース部材65と、これらを内側に一括保持するクランプばね68とから、クランプ部63が構成されている。
クランプ部63は、ベース部材65と蓋部材66、67との間に、第1光ファイバ1と第2光ファイバ2の接続部57を挟み込んで把持固定できる。
図3は、第1光ファイバ1の後端面1b(−Y方向の端面)及びその近傍である第2端部1aを示す図である。また、図4は、第1光ファイバ1の後端面1bの拡大図である。
第1光ファイバ1の後端面1bには、固形の屈折率整合材層10が形成されている。屈折率整合材層10は、第1及び第2光ファイバ1、2との屈折率整合性(屈折率整合材層10の屈折率と、第1及び第2光ファイバ1、2の屈折率との近接の程度)が高い。屈折率整合材層10の屈折率は、光ファイバ1、2に近いほどよいが、フレネル反射の回避による伝送損失低減の点から、光ファイバ1、2との屈折率の差が±0.1以内であることが好ましく、さらに好ましくは±0.05以内である。突き合わせ接続される2本の光ファイバ1、2の屈折率が互いに異なる場合には、光ファイバ1、2の屈折率の平均値と屈折率整合材層10の屈折率との差が上記範囲内にあることが望ましい。
屈折率整合材層10は、弾性的に変形可能とすることが好ましい。
屈折率整合材層10の材質としては、例えばアクリル系、エポキシ系、ビニル系、シリコーン系、ゴム系、ウレタン系、メタクリル系、ナイロン系、ビスフェノール系、ジオール系、ポリイミド系、フッ素化エポキシ系、フッ素化アクリル系などの高分子材料を挙げることができる。
屈折率整合材層10は、一定厚みの層状としてもよいが、端面1bの中央から周縁に向けて徐々に厚みを減じる形状とすることが好ましい。例えば、屈折率整合材層10は、図3に示すように、その後面10a(−Y方向に形成される屈折率整合材層10の面)を、後方に突出する湾曲凸面(例えば球面、楕円球面)とすることができる。この後面10aは、全面が湾曲凸面であってもよいし、一部のみが湾曲凸面であってもよい。後面10aを湾曲凸面とすることによって、第1光ファイバ1と突き合わせる第2光ファイバ2の先端面中央のコアを確実に屈折率整合材層10に当接させ、接続損失を良好にすることができる。
屈折率整合材層10は、第1光ファイバ1の端面1bの全面にわたって形成することができる。また、屈折率整合材層10は、端面1bだけでなく、第2端部1a近傍の第1光ファイバ1の外周面に達して形成されていてもよい。
屈折率整合材層10は、例えば次の方法により形成することができる。
第1光ファイバ1を帯電させた状態で、第2端部1aの端面1bを液状屈折率整合材の液面に接近させ、この液状屈折率整合材を第1光ファイバ1の端面1bに吸着(付着)させた後、硬化させ、屈折率整合材層10とする。また、屈折率整合材層10の形成に先立って、放電を利用して端面1bを清浄化してもよい。
なお、屈折率整合材層10は、液状屈折率整合材を電気的に吸着させる方法に限らず、液状屈折率整合材を他の方法により端面1bに塗布することにより形成することもできる。
図5に、屈折率整合材層10の好ましい厚さT1(図4参照)と、好ましいショア硬度E(JIS K 6253に準拠)との関係を表すグラフを示す。
図5において、領域R1、R2として示す範囲は、第1光ファイバ1と突き合わせる第2光ファイバ2としてシングルモード光ファイバを用いた場合の好ましい範囲である。また、領域R2として示す範囲は、第2光ファイバ2として空孔付き光ファイバを用いた場合の好ましい範囲である。
空孔付き光ファイバは、導波方向に対して連続した空孔を複数有する光ファイバである。空孔付き光ファイバ(Holey Fiber、HF)としては、空孔アシストファイバ(Hole-Assisted Fiber、HAF)などがある。
図5に示すように、屈折率整合材層10のショア硬度Eは、30以上、85以下が好ましい。
屈折率整合材層10のショア硬度Eは、低すぎれば(例えば領域R3内では)、屈折率整合材層10が第1光ファイバ1の端面1bから剥離しやすくなるが、ショア硬度Eを30以上とすることによって、これを防ぐことができる。
具体的には、例えば、調心溝69a内での温度や湿度の変動によって、屈折率整合材層10に力が加わる場合であっても、屈折率整合材層10が端面1bから剥離するのを防ぐことができる。
また、屈折率整合材層10のショア硬度Eを30以上とすることによって、屈折率整合材層10に、損失増加の原因となる皺形成などの変形が起こるのを防止できる。
屈折率整合材層10のショア硬度Eは、高すぎれば(例えば領域R4では)、未硬化時の屈折率整合材の粘度が高くなるため第1光ファイバ1の端面1bに付着させるのが難しくなる。ショア硬度Eを85以下とすることによって、屈折率整合材を端面1bに付着させる操作が容易になり、所定の形状(例えば前述の湾曲凸面をなす形状)の屈折率整合材層10を精度よく形成できる。
また、屈折率整合材層10のショア硬度Eを85以下とすることによって、第1及び第2光ファイバ1、2の端部に対して十分な追従変形が可能となる。このため、例えば調心溝69a内での温度や湿度の変動によって、屈折率整合材層10に力が加わる場合であっても、損失増加の原因となる隙間等が生じるのを回避できる。
屈折率整合材層10の厚みT1は、20μm以上、60μm以下が好ましい。
屈折率整合材層10の厚みT1とは、例えば、屈折率整合材層10の中央部の厚みであり、最大厚みである。なお、屈折率整合材層10が均一な厚みで形成されている場合は、その均一な厚みを意味する。
屈折率整合材層10は、薄すぎれば(例えば領域R5では)、互いに突き合わせる第1及び第2光ファイバ1、2の端部同士の距離が大きくなったときに屈折率整合材としての効果を発揮できない。厚みを20μm以上とすれば、屈折率整合材としての効果を確実に得るうえで有利である。
また、厚みを20μm以上とすることによって、互いに突き合わせる第1及び第2光ファイバ1、2の端部に対して十分な追従変形が可能となり、損失増加の原因となる隙間等が生じることを回避できる。
屈折率整合材層10は、厚すぎれば(例えば領域R6では)、互いに突き合わせる第1及び第2光ファイバ1、2の端部の位置が安定せず、初期特性が変動しやすくなる傾向がある。
また、光ファイバ端部位置の安定性は、屈折率整合材層10の硬度の影響を受ける。
ショア硬度E85かつ厚み40μmの点P1と、ショア硬度E30かつ厚み60μmの点P2とを結ぶ直線を直線L1とすると、直線L1より厚みが大きい側の領域(領域R7等)に比べ、直線L1を含めこれより厚みが小さい側の領域(領域R1等)では、前述の光ファイバ端部位置の不安定化が起こりやすい。
よって、屈折率整合材層10のショア硬度Eが30以上、85以下であって、厚みが20μm以上、60μm以下であり、しかも領域R7を除く領域、即ち(ショア硬度E;30、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;40μm)、(ショア硬度E:30、厚み:60μm)で囲まれる範囲内では、屈折率整合材層10の剥離を防ぐとともに、屈折率整合材層10を精度よく形成でき、さらに、初期特性を安定化し接続損失を確実に低く維持できる。
領域R1内であって、ショア硬度Eが45以上、80以下の領域R2では、第2光ファイバ2が空孔付き光ファイバ(図6参照)である場合において、接続損失を低くできる。
領域R2の屈折率整合材層10の使用により接続損失を良好にできる理由については、次の考察が可能である。
図6に示すように、空孔付き光ファイバである第2光ファイバ2は、横断面中央に位置するコア5と、当該コア5の周囲にコア5に沿って貫通する複数の空孔4が形成されている。第2光ファイバ2が、このような空孔付き光ファイバである場合には、第1光ファイバ1との突き合わせにより、屈折率整合材層10の表面は、空孔4を有する端面2cに応じた凹凸を有する形状となる。これにより、屈折率整合材層10は、端面2cに対して当該面方向には滑り移動しにくくなる。
屈折率整合材層10の硬度が低すぎる場合(ショア硬度Eが45未満である場合)には、調心溝69a内で、第1光ファイバ1と第2光ファイバ2が突き合わされた後に軸ずれを調整すると、第2光ファイバ2の端面2cにより、屈折率整合材層10に面方向の大きなせん断力が加えられ、損失増加の原因となる皺形成などの変形が起こる虞がある。
一方、屈折率整合材層10の硬度が高すぎる場合(ショア硬度Eが80を超える場合)には、調心溝69a内での光ファイバ端部の位置調整の際に十分な追従変形ができず、損失増加の原因となる隙間等が生じるおそれがある。
これに対し、領域R2(ショア硬度Eが45以上、80以下)の屈折率整合材層10を使用すれば、位置調整される光ファイバ端部に対して十分な追従変形が可能であるから損失増加の原因となる隙間等が生じず、しかも皺形成などの変形が起こりにくくなる。従って、接続損失を低くできる。
屈折率整合材層10は、ショア硬度Eが85以下とされていることで、追随性が高められている。しかしながら、硬度が低いために、この屈折率整合材層10の表面に外部から負荷を与えると、表面が復元しないことがある。したがって、調心溝69a上の第1光ファイバ1をその長さ方向の位置合わせのために、端面2b(即ち屈折率整合材層10の表面)を押すなどして位置合わせすると、表面が変形する虞がある。変形した状態で、第1光ファイバ1と第2光ファイバを突き合わせると、皺が形成され、接続損失増加の原因となる。
また、屈折率整合材層10が形成された第1光ファイバ1を調心溝69a上に載置すると、屈折率整合材層10が調心溝69aに接触し張り付くことがある。この状態で、第1光ファイバ1を長さ方向に位置合わせしようとすると、屈折率整合材層10が張り付いた部分に引っ張られて、屈折率整合材層10が端面1bから剥離する虞がある。屈折率整合材層10の剥離強度は、ショア硬度と関係があり、ショア硬度を高くすることで、剥離強度を高めることができる。しかしながら、ショア硬度Eが85以上である場合には、この剥離力に抗することができず、屈折率整合材層10が第1光ファイバ1の端面1bから剥離してしまう。剥離が生じると接続損失が増加する原因となりうる。
以上のように、屈折率整合材層10のショア硬度Eを85以下とする場合においては、第1光ファイバ1を調心溝69a上で長さ方向の位置調整を行うと、屈折率整合材層10の剥離が生じる虞がある。
後段に詳しく説明する本実施形態の製造方法によれば、第1光ファイバ1を調心溝69a上で長さ方向に位置合わせする必要がない。したがって、このような屈折率整合材層10を形成した場合であっても、接続損失を良好にできる。
クランプ部付きフェルール60は製造現場において、つまみ91、プラグフレーム92と、後側ハウジング40、スプリング53と組み合わされて、光コネクタ(図1に分解状態光コネクタ110として示す)として設置現場に用意される。
設置現場においては、光コネクタの後方から、固定部材付きケーブル端末31aが挿入、組み付けられる。具体的には、まず、後側ハウジング40に設けられた挿入補助スライダ45に固定部材付きケーブル端末31aを載置する。さらに、固定部材付きケーブル端末31aを+Y方向に前進させ、光ファイバケーブル31端末から突出する第2光ファイバ2を、クランプ部付きフェルール60の調心溝69aに送り込む。これにより、第2光ファイバ2先端の裸光ファイバ2aを第1光ファイバ1に突き合わせる。
光ファイバケーブル31端末から突出する第2光ファイバ2を、クランプ部付きフェルール60の調心溝69aに送り込む手順は、クランプ部63の隙間を広げた状態で行う。図2に示すように、クランプ部63は、第1挟持素子65及び第2挟持素子58がクランプばね68により外周から保持され構成されている。したがって、第1挟持素子65及び第2挟持素子58との間に、くさび型の介挿片(図示略)を挿入することで、第1、第2挟持素子65、58の隙間を広げることができる。
図6に、突き合わされた第2光ファイバ2と第1光ファイバ1の端面1b、2cの様子を示す。第1光ファイバ1の後端面1bには、第2光ファイバ2の先端面2cが、屈折率整合材層10を介して突き合わされて、接続部57が形成される。屈折率整合材層10は、厚み方向に弾性的に圧縮変形する。これにより、屈折率整合材層10は、第2光ファイバ2の先端面2cの中央部分とその周囲に円環状に広がり当接する。これにより第1光ファイバ1と第2光ファイバ2とが光接続される。
図1に示すように、固定部材付きケーブル端末31aは、前進によって、後側ハウジング40の内側に収納される。さらに、後側ハウジング40に設けられた引き留めカバー46を回動させ固定部材付きケーブル端末31aに被せる。これにより、引き留めカバー46の後退規制片46fを、固定部材付きケーブル端末31aの引留用固定部材32の後端に当接させ、固定部材付きケーブル端末31aの後退を規制できる。また、固定部材付きケーブル端末31aは、後側ハウジング40内の凸部等(図示略)に当接することにより前進が規制される。
これによって、固定部材付きケーブル端末31aは前後方向の位置が定められ、クランプ部付きフェルール60の第1光ファイバ1に対する第2光ファイバ2の突き合わせ接続状態を保つことができる。
次に、くさび型の介挿片が挿入されたクランプ部63から、介挿片を抜き去る。これにより、クランプ部63は、クランプばね68の弾性で第1光ファイバ1と第2光ファイバ2の接続部57を把持固定する。クランプ部63の働きにより、クランプ部付きフェルール60に内蔵された第1光ファイバ1に対する第2光ファイバ2の突き合わせ接続状態を安定に保つ。
次に、図2を基に、クランプ部付きフェルール60の組み立て手順について説明する。
まず、フランジ部64を備えるフェルール61と、ベース部材65を組み立ててフェルール構造体59を作製する。また、第1光ファイバ1を所定の長さに切断するとともに第2端部1aの端面1dに屈折率整合材層10を形成する。次にフェルール構造体59のファイバ孔61aに第1光ファイバ1を内装固定する。さらに、フェルール61の先端面61bと第1光ファイバ1の前端面1dが面一となるようにフェルール61の先端面61bを研磨する。次に、クランプ部63を構成する蓋部材66、67及びクランプばね68を組み立て、クランプ部付きフェルール60を作製する。
これらの製造工程において、第1光ファイバ1の端面1dに形成された屈折率整合材層10が損傷することを防ぐ必要がある。損傷とは、屈折率整合材層10の表面に傷が形成されたり、屈折率整合材層10が後端面1bから剥離することなどを意味する。屈折率整合材層10に損傷が発生すると、第1光ファイバ1と第2光ファイバ2の接続部57(図6参照)で接続損失が増加する虞がある。
上記の組み立て手順において、屈折率整合材層10の損傷を防ぐために、図7に示す光ファイバホルダ11を用いることが望ましい。光ファイバホルダ11は、屈折率整合材層10を保護するように第1光ファイバ1を把持することができる。
<光ファイバホルダ>
以下、図7〜図9を基に光ファイバホルダ11について説明する。図7〜図9には、X−Y−Z座標系を記載した。これらの図において、光ファイバホルダ11に把持される第1光ファイバ1の長さ方向をY軸方向とし、その先端側を+Y方向とした。また、光ファイバホルダ11のスライド面12BがX−Y平面と平行になるように、X−Y−Z座標系を設定した。
以下、光ファイバホルダ11の分解図である図8(a)を主に参照して、光ファイバホルダ11の構成部材について説明する。
光ファイバホルダ11は、ガイド部材12と押圧部材13と光ファイバ把持部16(把持部16)とから概略構成される。
ガイド部材12の上面には、Y軸方向に延びるスライド面12Bと、スライド面12Bの+Y側に位置する把持部取付面12Dが形成されている。スライド面12Bと把持部取付面12Dは、把持部取付面12Dが下方となるように段違いに形成されている。
スライド面12Bには、押圧部材13が搭載される。また、把持部取付面12Dには、把持部16が搭載される。
ガイド部材12の+Y方向端面の中央には、把持部取付面12Dを2つに分割するように切欠部12Eが形成されている。
ガイド部材12の下面12Fは、ガイド部材12を後段において説明するスライダ71(図10等参照)に搭載する際に、スライダ71と対向する面である。
スライド面12Bには、押圧部材13が搭載され、スライド面12Bの延在方向であるY軸方向に直線運動(スライド)可能に構成されている。
スライド面12Bの両側(+X側、−X側)には、上方に突出する一対のスライドガイド12Aa、12Abが形成されている。このスライドガイド12Aa、12Abは、互いに平行に形成されている。また、スライドガイド12Aa、12Abは、把持部取付面12Dの両側まで延びている。
スライドガイド12Aa、12Ab同士の距離は、押圧部材13の幅(X軸方向の長さ)に対し若干大きい。押圧部材13は、スライドガイド12Aa、12Abに沿って押圧部材13の直線的に動作可能である。
スライド面12Bの中央には、スライドガイド12Aa、12Abと平行に延びる長孔12Cが貫通している。この長孔12Cには、下面12F側からガイドブッシュ20Aを介しガイドピン20Bが挿通されている。ガイドピン20Bは、その下端に鍔が設けられており、その上端が押圧部材13に固定されている。押圧部材13は、ガイドピン20Bによってスライド面12Bから滑落することがなくしかも直線運動可能となる。
押圧部材13は、押圧部材本体13Aと押圧片13Bとを有し、平面視L字形に形成されている。押圧部材本体13Aはブロック状に形成され、その幅がスライド面12Bの幅と略同じか若干小さく形成されている。この押圧部材本体13Aは、作業者の指で力を加えて押圧部材13に力を加えてY軸方向に直線運動させやすいような形状とすることが好ましい。
押圧部材本体13Aの+Y側の面からは、押圧片13Bが延出している。押圧片13Bは、ガイド部材12の一対のスライドガイド12Aa、12Abのうち、−X側のスライドガイド12Abに沿って、把持部16側(+Y方向)に延びている。
把持部16は、第1把持部材14と第2把持部材15と圧縮ばね19と固定ねじ17を備えている。把持部16は、ガイド部材12の上面の+Y側に形成される把持部取付面12Dに搭載されている。把持部16の第1把持部材14及び第2把持部材15は、ブロック状に形成されている。
第1、第2把持部材14、15は、スライドガイド12Aa、12Abの間にX軸方向に並んで配置されている。固定側の第1把持部材14は、+X側のスライドガイド12Aaに沿って配置され、第2把持部材15は、第1把持部材14と−X側のスライドガイド12Abの間に配置されている。第2把持部材15と−X側のスライドガイド12Abの間には、押圧部材13の押圧片13Bが挿抜される隙間が形成されている。
第1把持部材14は、ガイド部材12に固定されている。この固定は、把持部取付面12Dに設けられたねじ穴12Daに第2把持部材15を介し固定ねじ17をねじ勘合することでなされている。
第1把持部材14において、第2把持部材15と対向する対向面14aには、ガイドピン14Aが固定され第2把持部材15側に延出している。また、第2把持部材15において、第1把持部材14と対向する対向面15aには、ガイドピン14Aに対応するガイド孔15bが設けられている。
第2把持部材15は、ガイドピン14A及びガイド孔15bにより、第1把持部材14に対しX軸方向以外の動作が規制される。
第1把持部材14の互いの対向面14aには、ばね保持孔14bが設けられ、圧縮ばね19が内装されている。圧縮ばね19は、第1把持部材14と第2把持部材15との間で圧縮されて介装されている。圧縮ばね19は、第1把持部材14と第2把持部材15とに対し互いに離間させる力を加えている。
第2把持部材15は、対向面15aの反対側の面に第1被押圧面15eと第2被押圧面15fとを有している。第1被押圧面15eは、+Y方向に行くほど第1把持部材14から離れるように傾斜して形成されている。また、第2被押圧面15fは、押圧片13Bの延在方向(+Y方向)と平行に形成されている。第1、第2被押圧面15e、15fに押圧部材13の押圧片13Bが当接することにより、第2把持部材15は、+X方向に駆動する。
第1把持部材14の+Y側の先端には、第1把持面14cが形成されている。第1把持面14cは、対向面14aと同一平面内に形成されている。対向面14aと第1把持面14cの間には、Z軸方向に延びる溝状の凹部14dが形成され、凹部14dが、対向面14aと第1把持面14cを区画している。
同様に、第2把持部材15の+Y側先端であって、対向面15aと同一平面内には、V溝形成面15hが形成されている。V溝形成面15hは、対向面14aとV溝形成面15hの間には、Z軸方向に延びる溝状の凹部15dが形成され、対向面15aとV溝形成面15hを区画している。V溝形成面15hには、Y軸方向に延びるV溝15iが形成されている。
図8(b)にV溝15iの拡大図を示す。V溝15iは、V溝形成面15hに対して斜めに形成された一対の第2把持面15c、15cを有し、断面V字形に形成されている。
図7(a)は、第1光ファイバ1を把持した状態の光ファイバホルダ11の斜視図である。図7(b)は、図7(a)に示す光ファイバホルダ11の+Y側からの拡大図である。
図7(b)に示すように、第1把持部材14の第1把持面14cは、第1光ファイバ1と当接する。また、第2把持部材15の第2把持面15c、15cは、第1光ファイバ1と当接する。第1把持面14c、第2把持面15c、15cは、それぞれ第1光ファイバ1と線接触している。したがって第1光ファイバ1は、互いに平行な三つの接触線で外周を把持されている。このように把持することで、第1光ファイバ1が、各把持面14c、15cからずれることがなく、光ファイバホルダ11に対して、軸ずれすることなく把持できる。
次に、図9(a)〜(c)を基に、光ファイバホルダ11の把持部16の開閉と第1光ファイバ1の把持の様子を説明する。
図9(a)は、光ファイバホルダ11の把持部16を開いた状態(以下開放状態と呼ぶ)を示している。開放状態において押圧部材13は、ガイド部材12のスライド面12Bの後方(把持部16側、−Y側)に配置されている。また、押圧部材13の押圧片13Bは、第2把持部材15の第2被押圧面15fに当接しておらず、第1被押圧面15eに当接しているか、またはいずれの被押圧面(第1被押圧面15e及び第2被押圧面15f)とも当接していない。
開放状態において、第1把持部材14と第2把持部材15の間には第1光ファイバ1の外径以上の隙間が形成されている。これは、第1、第2把持部材14、15の間に圧縮ばね19が介装されており、当該圧縮ばね19が第1、第2把持部材14、15同士を離間させているためである。
図9(b)は、光ファイバホルダ11の把持部16を閉じた状態(以下閉止状態と呼ぶ)を示している。閉止状態において押圧部材13は、スライド面12Bの前方(+Y側)に配置されている。また、押圧部材13の押圧片13Bは、第2把持部材15の第2被押圧面15fに当接している。
作業者は、押圧部材13をスライド面12B上で+Y方向に移送することで光ファイバホルダ11を開放状態から閉止状態へ移行させることができる。押圧部材13の押圧片13Bは、第1被押圧面15eを滑動し、第2被押圧面15fに達する。押圧片13Bが傾斜する第1被押圧面15eを滑動するとともに、第2把持部材15は、+X方向に押圧され第1把持部材14側に移動する。
開放状態から閉止状態に移行させることで、把持部16の第1把持部材14と第2把持部材15は互いに接近し、把持面14c、15cによって第1光ファイバ1を挟み込み把持できる(図7(b)参照)。
図9(c)に、把持部16によって把持された第1光ファイバ1の第2端部1aを示す。図9(c)及び図7(b)に示すように、閉止状態において、第1把持部材14の対向面14aと第2把持部材15の対向面15aの間には、第1光ファイバ1の直径に対応する隙間が形成されている。この隙間を適切に設定することで第1光ファイバ1を傷つけることなく径方向両側から把持できる。
また、第1、第2把持部材14、15を樹脂製とし、第1光ファイバ1に対する負荷を軽減することが好ましい。加えて、第1把持面14c、第2把持面15cの表面にシリコンゴム等からなる弾性シートを貼付することで、第1光ファイバ1への負荷を減らしてもよい。
第1光ファイバ1はその第2端部1aにおいて、屈折率整合材層10の形成された後端面1bから離れた位置を把持部16に挟み込まれている。把持部16(第1、第2把持部材14、15)の+Y方向端面を基準面16Aという。基準面16Aは、X−Z平面と平行に形成された面である。
図9(c)に示すように、把持部16は、基準面16Aから後端面1bまでの距離がKとなるように第1光ファイバ1を把持している。この距離Kは、第1把持面14c及びV溝形成面15hのY軸方向の長さより長い。
第1把持部材14と、第2把持部材15は、基準面16Aより内側に凹部14d、凹部15dを有している。閉止状態において、凹部14d、凹部15dは、接近し平面視矩形状であり、Z軸方向に貫通する保護空間18を形成している。
基準面16Aから第1光ファイバ1の後端面1bまでの距離Kを、第1把持面14c及びV溝形成面15hのY軸方向の長さより長くすることで、第1光ファイバ1の後端面1bは、保護空間18内に配置される。これにより、後端面1bに形成された屈折率整合材層10が、第1、第2把持部材14、15と接触しない。
このように、把持することで、第1光ファイバ1の屈折率整合材層10の損傷を防ぐことができる。
第1光ファイバ1を切断し光ファイバホルダ11により把持させる手順について説明する。
まず、切断前の第1光ファイバ1の端面1bに、屈折率整合材層10を形成する。
次に、この端面1b側の第2端部1aを、光ファイバホルダ11の把持部16によって把持する。光ファイバホルダ11の把持部16は、第1光ファイバ1の後端面1bを基準面16Aに対し上述した距離Kとなるように正確に把持し、保護空間18内に後端面1bを配する。
次に、図9(a)に示すように把持部16の基準面16Aから距離Hとなるように、第1光ファイバ1を切断し第1端部1cを形成する。このように、第1光ファイバ1の第1、第2端部1c、1aを基準面16Aから正確に配置することで、第1光ファイバ1を正確に切断できる。また、光ファイバホルダ11に対し第1、第2端部1c、1aを正確に位置させることができる。
<光ファイバの挿入手順>
図10〜図14を基に光ファイバホルダ11により把持した第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入する手順について説明する。
なお、図10〜図14には、X−Y−Z座標系を記載した。この座標系は、フェルール61の長手方向をY軸方向とし先端面61bが+Y側となるように配置されている。また、この座標系は、ベース部材65の対向面65aがX−Y平面となるように配置されている。
図10は、フェルール構造体59を光ファイバ挿入装置73(挿入装置73)に取り付けた前段取り状態を示す。
光ファイバ挿入装置73は、フェルール保持治具70と、光ファイバホルダ11と、光ファイバホルダ11を搭載するスライダ71とから概略構成される。フェルール保持治具70とスライダ71は、挿入装置73の土台(図示略)に固定され互いの位置関係が保たれている。
フェルール保持治具70は、下治具70Aと上治具70Bを備え、これらが開閉可能に構成されている。下治具70A及び上治具70Bは、フェルール61の外径に沿う湾曲凹部70b、70bを有している。また、下治具70A、上治具70Bには、フェルール61の軸方向に対し直交する位置決め面70a、70aが形成されている。
フェルール保持治具70によるフェルール構造体59の保持は以下の手順で行う。
まず、フェルール構造体59のフェルール61を下治具70A上に載置する。このとき、ベース部材65の対向面65aが上方に向くように配置する。次に、フランジ部64を位置決め面70aに当接させる。さらに、上治具70Bをフェルール61の上方に配置し、下治具70Aに対し固定する。これにより、下治具70A及び上治具70Bの湾曲凹部70b、70bがフェルール61の外周を把持し、フェルール保持治具70を位置決めした状態で保持できる。
上記の手順を行うフェルール61のファイバ孔61aには、予め図示略の接着剤を充填しておく。この接着剤により第1光ファイバ1をファイバ孔61aに固定する。なお、特段の説明を行う場合を除き接着剤は図面上で省略するが、図10〜図14において、ファイバ孔61aには接着剤が充填されている。
スライダ71は、たとえばリニアスライダであって、図10中の矢印A方向にスムーズに直線運動可能に構成されている。矢印Aは、Y軸に対する仰角θの方向である。即ち、スライダ71は、X−Y平面と平行な面内であってY軸に対し仰角θの方向に直線運動する。スライダ71は、フェルール構造体59のベース部材65側に配置されている。
また、スライダ71には、その進行方向(矢印A方向)前方に前進限規定部74が設けられており、この前進限規定部74が光ファイバホルダ11の前進限を規定する。スライダ71は、前進限規定部74に当接(干渉)することで、その前進が妨げられる。
光ファイバホルダ11は、図7(a)に示すガイド部材12の下面12Fが載置面となるようにスライダ71に取り付けられている。したがって、光ファイバホルダ11は、第2把持部材15の可動方向がX軸と一致するように配置される。
光ファイバホルダ11には、第1光ファイバ1が把持されている。図7(a)に示すように、第1光ファイバ1は、第2端部1a側が光ファイバホルダ11の把持部16に把持されている。また、第1端部1cが、光ファイバホルダ11の基準面16Aから延びている。
光ファイバホルダ11がスライダ71に搭載されることで、第1光ファイバ1は、フェルール構造体59のベース部材65に向かって延びるように配置される。ベース部材65の対向面65aには、調心溝69aが形成されている。フェルール構造体59と光ファイバホルダ11は、光ファイバホルダ11の延在方向が調心溝69aに一致するように互いの位置関係が決まっている。
図11(a)は、第1光ファイバ1の第1端部1cを調心溝69aに当接させた状態を示す。また、図11(b)は、調心溝69aに当接する第1端部1cの拡大図を示す。
スライダ71を駆動すると光ファイバホルダ11をフェルール構造体59に徐々に近づく。これに伴い第1光ファイバ1の第1端部1cはフェルール構造体59の調心溝69aに接近し、やがて当接する。
図11(b)に示すように、調心溝69aの前方(+Y方向)には、間隙62をおいてフェルール61が配置されている。この間隙62は、第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入する際に溢れ出る接着剤を貯留することで周囲への付着を防ぐ目的で確保されている。
第1光ファイバ1の第1端部1cは、調心溝69a上であって間隙62より距離Jだけ内側(−Y側の位置)に当接される。即ち、第1光ファイバ1は、直接ファイバ孔61aに直接導入されるのではない。調心溝69aに一旦当接し、その延在方向を湾曲させてファイバ孔61aに導入される。
調心溝69aは、Y軸方向に延びる溝であるため、調心溝69a上に当接させることで、第1光ファイバ1が左右方向(X軸方向)にぶれることを防ぐことができる。したがって、第1光ファイバ1の第1端部1cがファイバ孔61aから外れて第1光ファイバ1に過負荷が加わることを抑制できる。
図12(a)は、第1光ファイバ1の第1端部1cがファイバ孔61aに到達する直前の様子を示す。また、図12(b)は、ファイバ孔61aに到達する直前の第1端部1cの拡大図を示す。
ファイバ孔61aの後端61d側(−Y側)には、ファイバ孔61aの開口入口の内径が広がり漏斗状となったテーパ部61cが形成されている。テーパ部61cは、テーパ部61cは、第1光ファイバ1の第1端部1cをファイバ孔61aに導きファイバ孔61aへの挿入を円滑にする機能を果たす。
第1光ファイバ1は、調心溝69aに当接した状態(図11に示す状態)から、さらにスライダ71を矢印A方向に前進させることで、調心溝69a上で湾曲し第1端部1cがファイバ孔61a側にその前端面1dを向ける。これにより、第1端部1cが確実にテーパ部61cに当接しスムーズにファイバ孔61aに導入できる。
図13は、第1光ファイバ1をファイバ孔61aの内部まで挿通した状態を示す。
第1光ファイバ1は、テーパ部61cに当接した状態(図12に示す状態)から、さらにスライダ71を矢印A方向に前進させることで、ファイバ孔61aの内部まで挿入される。スライダ71は、前進限規定部74を有し所定の位置まで前進するとこの前進限規定部74に当接しそれ以上前進できなくなる。前進限規定部74は、第1光ファイバ1を適切な挿入深さとするために、適当な位置に設けられている。
図14(a)は、光ファイバホルダ11の把持部16を解除した状態を示す。
スライダ71が前進限規定部74に当接した後に、光ファイバホルダ11の押圧部材13を後退させ第2把持部材15を第1把持部材14から離間させて把持部16を開放状態とする(図9(a)参照)。これにより、把持部16から、第1光ファイバ1の第2端部1aが降下し、調心溝69a上に配置できる。前進限規定部74によって規定された前進限において光ファイバホルダ11の把持を解除することで第1光ファイバ1の第2端部1a(後端)を調心溝69aにおいて位置決めできる。
第2端部1aが降下する位置は、スライダ71の前進限規定部74の位置によって設定することができる。前進限規定部74を適当に配置することで、第2端部1a降下後に、第2端部1aの端面1bの位置を調整する必要がない。
従来は、第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿通した後に、調心溝69aに載置された第2端部1aの端面1bの位置調整を行っていた。
位置調整方法として、予め第1光ファイバ1を長めに切断しておき、フェルール61の先端面61bから突き出した第1光ファイバ1を把持して行う方法がある。しかしながら、この方法では、端面1bに形成された屈折率整合材層10が調心溝69aの上面を引きずられ、端面1bから剥離する虞があった。
また、他の位置調整方法として、第1光ファイバ1の第2端部1aを目標の位置に対し後方に配置させておき、端面1bを押すことで第1光ファイバ1を前進さえて行う方法がある。この方法では、端面1bに力を加えるため、端面1bに形成された屈折率整合材層10に傷が生じる虞があった。加えて、調心溝69aの上面を屈折率整合材層10が引きずられるという、上の調整方法と同じ問題を有していた。
本実施形態の製造方法では、光ファイバホルダ11の把持部16における把持を解除して第1光ファイバ1の第2端部1aを降下させた時点で位置決めが完了している。したがって屈折率整合材層10に損傷を与えるような調整を行う必要がない。
把持部16が開放され、把持が解除された第1光ファイバ1の第2端部1aの様子について説明する。光ファイバホルダ11は、第2把持部材15の可動方向(図9(a)、(b)参照)がX軸と一致するように配置されている。光ファイバホルダ11の押圧部材13を作動させ、把持部16を開放すると、第2把持部材15は、X軸方向に移動する。したがって、把持されていた第2端部1aは自然に降下し、図14(c)に示すように調心溝69a上に載置される。即ち、把持部16を開放し、第2端部1aを降下させる際にも、第2端部1aの端面1bに形成された屈折率整合材層10は、把持部16に接触することがない。
このように、屈折率整合材層10が把持部16に接触することなく把持を解除することができるのは、以下の2点の構成による。
まず第1に、図9(c)に示すように、第2端部1aの端面1bは、把持部16の保護空間18に配置されていることによる。保護空間18は、端面1bが降下する軌跡を包含するように形成されているため、降下時に屈折率整合材層10が把持部16に接触しない。
第2に、把持部16の第1把持部材14と第2把持部材15とが、第1光ファイバ1の軸とファイバ孔61aの軸とがなす面に対して直交する方向から把持していることによる。このような方向から把持することで、把持を解除すると、第1光ファイバ1の第2端部1aは、自然に降下する。したがって、把持面の面上に第2端部1aを滑らせるなどの手順が必要なく、把持部16が屈折率整合材層10に接触しない。
図14(b)は、第1光ファイバ1を挿入した後の、フェルール61の先端面61bの様子を示す断面図である。フェルール61の後端61dから先端61b側に向かってファイバ孔61aに第1光ファイバ1を挿入すると、ファイバ孔61aに充填された接着剤3が、ファイバ孔61aの先端から溢出し、先端面61bに接着剤3の膨出部3Aが形成される。第1光ファイバ1の第1端部1cであって、フェルール61の先端面61bから突出する部分は、この膨出部3Aに内包されている。
第1光ファイバ1のファイバ孔61aに対する挿入深さは、スライダ71に当接し前進を規制する前進限規定部74の位置により設定することができる(図13参照)。また、第1光ファイバ1は、把持部16の基準面16Aから距離Hの長さで切断されている(図9(b)参照)。前進限規定部74の位置と、第1光ファイバ1の長さを正確に設定することで、第1光ファイバ1の先端面61bが、膨出部3Aに内包されるように第1光ファイバ1を挿入できる。
接着剤3を硬化させたのちに、フェルール61の先端面61bの研磨を行う。この研磨工程により、接着剤3の膨出部3Aを除去するともに、第1光ファイバ1の先端面61bを研磨しフェルール61の先端面61bと面一とする。
この研磨工程では、ダイヤモンド等を研磨粒子とするラッピングフィルムが用いられる。第1光ファイバ1の先端面61bが、膨出部3Aから突出している場合においては、突出した第1光ファイバ1がラッピングフィルムを破損する虞がある。したがって、ラッピングフィルムを用いる前に、突出した第1光ファイバ1を切断する工程や、紙やすりなどで予備研磨を行う必要がある。先端面61bを膨出部3A内に内包させることで、これらの工程を省くことができる。
<その他の挿入手順について>
以上のように、光ファイバホルダ11を備える光ファイバ挿入装置73を用いて第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入する以外に、ピンセットなどの保持工具を用いて、手作業により第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入してもよい。
保持工具は、ピンセットに限られるものではなく、第1光ファイバ1の第2端部1aを径方向両側から把持するための第1把持面及び第2把持面を備え、これらが開閉する構成となっていればよい。第1把持面及び第2把持面は、第1光ファイバ1の把持に適した形状に加工されていてもよい。また第1把持面及び第2把持面に、弾性シートを貼付することで、第1光ファイバ1への負荷を減らしてもよい。
以下に手作業により第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入する手順について説明する。
まず、予めファイバ孔61aに接着剤が充填されたフェルール構造体59をフェルール保持治具70に固定する(図10等参照)。さらに、フェルール61の先端61bに当接壁を設置する。この当接壁は、ファイバ孔61aに挿入された第1光ファイバ1の第1端部1cと当接させることで、第1光ファイバ1の挿入深さを設定するために設けられる。
次に、予め所定の長さに切断され第2端部1aの端面1bに屈折率整合材層10が形成された第1光ファイバ1を、保持工具により保持する。このとき保持工具は、端面1bから離れた位置を把持し、保持工具の第1把持面及び第2把持面が、屈折率整合材層10と接触しないようにする。
次に、保持工具により把持された第1光ファイバ1を、その第1端部1c側から、ファイバ孔61aに挿入する。このとき、第1端部1cをファイバ孔61aの後端61dに形成されたテーパ部61cに当接させながら挿入する。これにより、第1光ファイバ1をファイバ孔61aにスムーズに導入できる。
上述したように、フェルール61の先端61bは当接壁が設けられている。第1光ファイバ1をファイバ孔61aの全長に挿入されたところで、第1光ファイバ1の第1端部1cが当接壁に当接し、それ以上の挿入ができなくなる。
第1端部1cが当接壁に当接した後に、保持工具による第1光ファイバ1の把持を解除する。これによって、第1光ファイバ1の第2端部1aが降下し、調心溝69a上に配置できる。
第2端部1aが降下する位置は、当接壁と第1端部1cの当接によって一意的に決まるため、第2端部1a降下後に、第2端部1aの端面1bの位置を調整する必要がない。
このように、光ファイバ挿入装置73を用いることなく、手作業により第1光ファイバ1をファイバ孔61aに挿入してもよい。
以上に、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1…第1光ファイバ(内蔵光ファイバ)、1a…第2端部、1b…端面、1c…第1端部、1d…端面(前端面)、2…第2光ファイバ(挿入光ファイバ)、2a…裸光ファイバ、2c…端面(先端面)、3…接着剤、3A…膨出部、10…屈折率整合材層、11…光ファイバホルダ、12…ガイド部材、12B…スライド面、12F…下面、13…押圧部材、13B…押圧片、14…第1把持部材、14c…第1把持面、14d、15d…凹部、15…第2把持部材、15c…第2把持面、15e、15f…被押圧面、15h…V溝形成面、15i…V溝、16…光ファイバ把持部(把持部)、16A…基準面、18…保護空間、31…光ファイバケーブル、57…接続部、58…第2挟持素子、59…フェルール構造体、60…クランプ部付きフェルール、61…フェルール、61a…ファイバ孔、61b…先端面(先端)、61d…後端、63…クランプ部、65…ベース部材(第1挟持素子)、69a…調心溝、70…フェルール保持治具、71…スライダ、73…光ファイバ挿入装置(挿入装置)、74…前進限規定部、110…分解状態光コネクタ、H、K…距離、θ…仰角

Claims (12)

  1. フェルールの先端に露出させる第1端部の端面とは反対側の第2端部の端面に固形の屈折率整合材層を形成した第1光ファイバを、前記第2端部において端面から離れた位置で径方向両側から一対の把持部材によって把持し、前記第1端部から前記フェルールのファイバ孔に挿入する、光コネクタの製造方法。
  2. 前記一対の把持部材を有する光ファイバホルダであり、前記第1光ファイバを把持した前記光ファイバホルダを、前記フェルールの前記ファイバ孔の軸方向から傾斜する方向に沿って、前記フェルールのファイバ孔に向けてスライダによりスライドさせて、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入する、請求項1に記載の光コネクタの製造方法。
  3. 前記スライダにより前記光ファイバホルダをスライドさせる方向と前記ファイバ孔の軸方向とがなす面に対して直交する方向から前記一対の把持部材により前記第1光ファイバを把持する、請求項2に記載の光コネクタの製造方法。
  4. 前記フェルールの後側には、前記フェルール後方から突出する前記第1光ファイバと第2光ファイバとを突き合わせる接続部を保持する接続機構が設けられ、
    前記接続機構は、前記フェルールから後方に延出するベース部材と、前記ベース部材との間に前記接続部を挟み込む蓋部材とを備え、
    前記ベース部材には、前記第1光ファイバ及び第2光ファイバを調心する調心溝が形成され、
    前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入するにあたって、前記光ファイバホルダによって、前記第1光ファイバを前記ファイバ孔の軸方向に対して傾斜させて把持し、
    前記第1光ファイバを前進させる過程で、前記第1光ファイバを前記調心溝に当接させることにより湾曲させて前記ファイバ孔の入口部に導入する、請求項3に記載の光コネクタの製造方法。
  5. 前記スライダは、前記光ファイバホルダの前進限を規定する前進限規定部を有し、
    前記前進限規定部によって規定された前進限において前記光ファイバホルダの把持を解除することで前記第1光ファイバの第2端部を前記調心溝において位置決めする、請求項4に記載の光コネクタの製造方法。
  6. 予め前記ファイバ孔に接着剤を充填しておき、
    前記第1光ファイバを前記ファイバ孔に挿入することによって、前記フェルールの先端に前記ファイバ孔内の接着剤が溢れ出た膨出部を形成し、
    前記第1光ファイバの長さは、前記第1端部が前記膨出部に内包されるように定められる、請求項5に記載の光コネクタの製造方法。
  7. 前記光ファイバホルダは、前記第1光ファイバを挟み込んで把持する第1把持面及び第2把持面を有し、
    前記第1把持面及び第2把持面には、それぞれ、前記第1光ファイバの第2端部の端面が収容される保護空間を構成する凹部が形成されている、請求項2〜6のいずれか一項に記載の光コネクタの製造方法。
  8. 前記屈折率整合材層のショア硬度Eおよび厚みは、(ショア硬度E;30、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;20μm)、(ショア硬度E;85、厚み;40μm)、(ショア硬度E:30、厚み:60μm)で囲まれる範囲内にある請求項1〜7のいずれか一項に記載の光コネクタの製造方法。
  9. 第1光ファイバ1として空孔付き光ファイバを用い、
    前記屈折率整合材層のショア硬度Eは、45以上、80以下の範囲にある請求項8に記載の光コネクタの製造方法。
  10. フェルールのファイバ孔に、これに内装固定される第1光ファイバを挿入する光ファイバ挿入装置であって、
    前記第1光ファイバは、第1端部が前記フェルールの先端に露出し、第2端部の端面に固形の屈折率整合材層が形成され、
    前記フェルールを保持するフェルール保持部と、
    前記第1光ファイバの前記第2端部を端面から離れた位置で径方向両側から把持し、少なくとも一方が開閉する一対の把持部材を有する光ファイバホルダと、
    前記光ファイバホルダを、前記フェルールの前記ファイバ孔の軸方向から傾斜する方向に沿って、前記フェルールのファイバ孔に向けてスライドさせるスライダとを備え、
    前記光ファイバホルダを前記フェルールのファイバ孔に向けて前記スライダによりスライドさせて、前記第1光ファイバを前記第1端部から前記ファイバ孔に挿入する、光ファイバ挿入装置。
  11. 前記一対の把持部材のそれぞれの把持面である第1把持面及び第2把持面には、前記第1光ファイバの第2端部の端面が収容される保護空間を構成する凹部がそれぞれ、形成されている、請求項10に記載の光ファイバ挿入装置。
  12. 前記スライダは、前記光ファイバホルダの前進限を規定する前進限規定部を有し
    前記前進限規定部によって規定された前進限において、前記光ファイバホルダの把持を解除することで前記第1光ファイバの第2端部を位置決めする、請求項10又は11に記載の光ファイバ挿入装置。
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