JP5919846B2 - 製版装置及び製版方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製版装置及び製版方法に係り、特に、オフセット印刷において版胴に取り付けて使用する刷版を、光硬化型等の製版用インクを用いたインクジェット方式によって製造する製版装置及び製版方法に関する。
オフセット印刷用の刷版作成工程においては、通常、原版材に対し、画線部を形成した後に、版胴に装着するためのパンチ加工や曲げ加工等の機械加工が施される(例えば特許文献1参照)。
また、オフセット印刷用の刷版を、光硬化型の製版用インクを用いてインクジェット方式により作成する技術が知られており、この技術を利用し、版胴に取り付けた状態の原版材に対して製版する技術の一例が特許文献2に開示されている。
特開平7−43956号公報 特開2007−98617号公報
例えば、四色の両面オフセット輪転機を、特許文献2に開示された技術を適用して構成すると、概略図14に示されたオフセット輪転機101になる。
オフセット輪転機101は、各色に対応した両面印刷ブロックB1〜B4を有している。両面印刷ブロックB1〜B4は、それぞれ印刷ユニットB1Aの一対を、表面印刷用と裏面印刷用として対称的に配置して構成される。
印刷ユニットB1Aは、版胴102と、インク供給ロール103と、湿し水供給ロール104と、ブランケット胴105と、IJヘッド106と、を有している。版胴102には、刷版又は刷版となる原版材が装脱可能とされている。
図15に示されるように、IJヘッド106は、光硬化型の製版用インクIKを版胴102に装着された原版材HZに向けて吐出するインクジェットヘッド106aと、吐出されて原版材HZに付着した製版用インクに対し、それを硬化させるための光(例えばUV光)を照射する光源106bと、を備えている。
この構成において、版胴102の回転とIJヘッド106の版胴102に沿う方向の走査とを行いながら、インクジェットヘッド106aが原版材HZに向け製版用インクIKを吐出して所望の二次元像を原版材HZ上に描画すると共に光源106bから光を照射する。
これにより、原版材HZ上に、製版用インクIKで形成された描画を突出硬化させてなる画線部が形成され、刷版SPが得られる。すなわち、オフセット輪転機101は、刷版SPを版胴102に取り付けた状態で作成し、そのまま印刷を実行することができる。
このオフセット輪転機101は、専用の製版装置を不要とするものであるが、多色多面(四色両面)の印刷するために、印刷ユニットB1Aを色数と面数とを乗じた数(8個)備える必要がある。
印刷ユニットB1Aに搭載されるIJヘッド106は高価であるから、この装置(方法)は、複数の印刷ユニットB1AそれぞれがIJヘッド106を備えることに起因して大幅なコストアップを招くという問題がある。また、IJヘッド106が多数あるため保守作業が煩わしくなるという問題が生じる。
一方、多色多面印刷に用いる複数の刷版の製版を、IJヘッド106を有する一つの製版装置で行い、その製版装置で形成した複数の刷版を、製版機能のない輪転機の複数の版胴にそれぞれ装着して印刷する方法もある。
しかしながら、従来の刷版の製造過程では、原版材に対し、版胴に対する位置決めとなる機械的加工を、画線部を形成した後に施すため、刷版毎に印刷位置(画線部位置)が、程度の差はあるもののずれるのが一般的である。また、画線部GBの位置は、原版材の外形における隣接二辺を基準として位置決めされるが、原版材の外形寸法は、原版材個々で、またロット間でばらつきが生じる。従って、画線部位置は、作成した刷版毎に印刷品質上無視できないずれを生じる可能性がある。
そこで多色多面印刷では、刷版の位置合わせを、複数の印刷ユニットそれぞれについて、版胴の軸方向と軸に直交する方向とでの位置の微調整により行うことが通例であり、多くの工数が必要になるという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、オフセット輪転機のコストアップを抑制し印刷位置の調整作業工数が少なくて済む刷版を製造する製版装置及び製版方法を提供することにある。
上記の理由を解決するために、本発明は次の構成及び手順を有する。
) オフセット印刷用の刷版を製版する製版装置であって、
原版材に輪転機への固定に利用する孔を形成するパンチ部と、
印刷用インクを吐出するヘッドを有し、前記ヘッドを前記原版材の表面と対向させつつ前記表面に沿って相対移動するヘッド部と、
前記ヘッド部に設けられ前記原版材の所定領域の画像を撮像する撮像装置と、
前記パンチ部が形成した前記孔を前記撮像装置により撮像し、撮像された前記孔の画像に基づいて前記原版材の表面に画線形成範囲を位置決めすると共に、位置決めした前記画線形成範囲に所望の画線を印字するよう前記ヘッド部の動作を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする製版装置である。
) 原版材に輪転機への固定に利用する折り曲げ部を形成するための曲げ型を備え、
前記制御部は、前記曲げ型による前記折り曲げ部の形成を、前記所望の画像の印字と並行して又は印字の後に実行するよう制御することを特徴とする1)に記載の製版装置である。
) 前記印刷用インクは光硬化型インクであり、
前記ヘッド部は、前記印刷用インクを硬化させる光を照射する光源を有していることを特徴とする1)又は2)に記載の製版装置である。
) オフセット印刷用の刷版を製版する製版方法であって、
撮像装置により、原版材に形成された輪転機への固定に利用する孔を撮像して前記孔の画像を取得する画像取得ステップと、
制御部が、前記画像に基づいて前記原版材に形成する画線部の画線形成範囲を位置決めする画線部位置決めステップと、
印刷用インクを吐出するヘッドが、位置決めされた前記画線形成範囲に前記画線部となる画線を印字する印字ステップと、
を含むことを特徴とする製版方法である。
) 曲げ型によって、前記原版材における前記孔を含む部分を原版材に形成された輪転機への固定に利用する折り曲げ部として折り曲げる折り曲げステップを含み、
前記折り曲げステップを、前記印字ステップと並行して又は前記印字ステップよりも前に行うことを特徴とする4)に記載の製版方法である。
) 前記印刷用インクは光硬化型インクであり、
光を照射して前記画線形成範囲に印字された前記印刷用インクを硬化させるインク硬化ステップを含むことを特徴とする4)又は5)に記載の製版方法である。
本発明によれば、オフセット輪転機のコストアップを抑制し印刷位置の調整作業工数が少なくて済む、という効果が得られる。
本発明の製版装置の実施例1〜3を含む製版システムの全体図である。 本発明の製版装置の実施例1〜3を説明するための斜視図である。 本発明の製版装置の実施例1〜3によりパンチ加工及び曲げ加工が施された原版材を説明するための斜視図である。 本発明の製版装置の実施例1におけるIJヘッド部を説明するための側面図である。 本発明の製版装置の実施例1におけるIJ座標系の原点設定を説明するための模式図である。 本発明の製版装置の実施例1を説明するためのブロック図である。 本発明の製版方法の実施例1を説明するためのフロー図である。 本発明の製版方法の実施例2,3を説明するためのフロー図である。 本発明の製版装置の実施例2,3においてパンチ加工が施された原版材を説明するための斜視図である。 本発明の製版装置の実施例2におけるIJ座標系の原点設定を説明するための模式的斜視図である。 本発明の製版装置の実施例3におけるIJヘッド部を説明するための側面図である。 本発明の製版装置の実施例3を説明するためのブロック図である。 本発明の製版装置の実施例3で製版する刷版における画線部の位置決め動作について説明するための平面図である。 従来のオフセット輪転機を説明するための図である。 従来のオフセット輪転機のIJヘッドを説明するための図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図13を用いて説明する。
<実施例1>
実施例1の製版装置1は、例えば図1に示される製版システムSSに、他の装置と共に組み込まれて製版を行う。
製版システムSSは、アルミニウム製の砂目版を刷版の原版材HZとして製版装置1に供給するための供給装置2と、供給装置2から原版材HZを製版装置1に投入するよう搬送する搬送装置3と、製版装置1で作成された刷版SPを集合保管するストッカ4と、を有して構成されている。
供給装置2は、原版材HZが積層されたパレット2aを収容して待機させると共に必要とされた時点でパレット2aを搬送装置3に供給する。
搬送装置3は、図示しない吸引搬送手段により、供給装置2から供給されたパレット2aから原版材HZを一枚抽出して製版装置1に搬送供給する。
製版装置1は、供給された原版材HZに対してパンチ加工を行うパンチ部5及び曲げ加工を行うベンダ部6と、パンチ加工及び曲げ加工が施された原版材HZに対しインクジェット方式により画線部GBを形成する画線形成部7と、製版装置1の動作を制御する制御部SGと、外部から供給される製版情報J1(後述する)等を記憶する記憶部MRと、作業者が指示やデータを入力するための入力部NRと、を有して構成されている。制御部SG及び記憶部MRは例えば制御盤8内に収められ、入力部NRは、例えば制御盤8にタッチパネルとして表示部兼用で取り付けられている。制御部SGは、製版装置1ではなく外部に設けられていてもよい。ベンダ部6は、原版材HZの対向する側縁部HZa,HZc(図3参照)に対してそれぞれ曲げ加工を行う一対の曲げ部6a,6bを有している。
製版システムSSの全体の動作は、別の上位制御部SG2(後述する)により制御される。もちろん制御部SGで制御するように構成されていてもよい。
次に、図2を主に参照して、製版装置1の具体的構成例を説明する。図2は、製版装置1の内部構造を説明する斜視図である。以下、製版装置1の説明における上下左右前後方向は図2に矢印で示された方向として規定する。
製版装置1は、ベースとなるベース部1kと、供給された原版材HZを図示しない駆動部により左右方向に搬送する複数のベルト1t及び複数の吸引孔1fを有するテーブル1aと、を備えている。
ベルト1tは、上下方向に昇降移動しテーブル1aの上面から出没自在とされている。
各吸引孔1fは、負圧を発生する吸引部1yに接続されており、テーブル1a上に載置された原版材HZは、吸引孔1fによる空気吸引によってテーブル1aに吸引保持される。
テーブル1aの前側及び後側には、それぞれ曲げ型としてアンビル1gが並設され、折り曲げ部HZv1,HZv2(図3参照)の形成に利用される。
パンチ部5及びベンダ部6を有する機械加工部KKは、テーブル1a及び一対のアンビル1gに対して、前側及び後側それぞれに設けられている。パンチ部5及びベンダ部6は、それぞれ前後左右方向に必要距離だけ移動可能とされ、ワークWの所定の所定の位置にパンチ加工及び曲げ加工を施すことができるようになっている。
テーブル1aには、上下方向に出没自在とされた位置決めピン1b,1c,1dが設けられている。これらのピン1b〜1dを利用して、テーブル1a上での原版材HZの位置決めが行われる。
例えば、前段から供給された原版材HZを左右方向に位置決めする際には、ベルト1tにより原版材HZを左方に搬送し、上方に突出させた位置決めピン1b,1cに原版材HZの側縁部HZbを当接させ、前後方向に位置決めする際には、側縁部HZcを図示しないプッシャにより押して原版材HZを前方に移動させ、突出させた位置決めピン1dに原版材HZの側縁部HZaを当接させる。
原版材HZの位置決めが完了したら、原版材HZは吸引孔1fによる空気吸引によってテーブル1aに吸引保持される。
そして、保持された原版材HZに対し、パンチ部5によって所定の位置に孔HZh(HZh1,HZh2)が形成されると共に、ベンダ部6によって、例えば側縁部HZa側と、それに対向する他側縁部HZc側とを各所定の形状及び角度で屈曲した折り曲げ部HZv1,HZv2が形成される(図3参照)。孔HZhは、折り曲げ部HZv1に含まれる位置にある。
折り曲げ部HZv1,HZv2は版胴の刷版取り付け部に係合し、孔HZhは、版胴に突出して設けられた位置決めピン(図示せず)にガタなく高精度に係合するようになっている。
図3には、パンチ部5により孔HZhが形成され、ベンダ部6及びアンビル1gにより折り曲げ部HZv1,HZv2が形成された状態の原版材HZが斜視的に示されている。この例では、原版材HZの側縁部HZaと平行な折り線で折り曲げ部HZvが折り曲げ形成され、中心間距離が距離D1であって各中心位置が折り曲げ部HZvの入隅(内側の根本)から距離D2の位置にある二つの孔HZh1,HZh2が形成されている。
図2に戻り、製版装置1が備える画線形成部7は、ベース部1kに対して左右方向に移動自在に取り付けられると共にテーブル1aの上方側に突出するアーチ状を呈して前後方向に延在するビーム7aと、ビーム7aにおいて図示しない駆動部により前後方向に移動可能に設けられたIJヘッド部7bと、を有している。
この構成において、ビーム7aの左右方向の移動をX軸方向移動とし、IJヘッド部7b前後方向の移動をY軸方向移動として、XY座標系を設定することができる。以下の説明において、このIJヘッド部7bの移動に係るXY座標系をIJ座標系と称する。
IJヘッド部7bは、詳しくは図4に示されるように、光硬化型の製版用インクIK(以下、単にインクIKとも称する)をテーブル1aに向け吐出するインクジェットヘッド7cと、光LT(例えばUV光)をテーブル1aに向け照射する光源7dと、を備えている。
ここで、インクジェットヘッド7cは、プリンタドライバPD(図6参照)により駆動され、テーブル1aに保持された原版材HZに対し吐着点TPにて直交する軸線CL1上にインクIKを吐出する。軸線CL1は、鉛直方向に設定されている。
光源7dは、光LTを、その光束の中心軸線CL4が吐着点TPにて交わるように原版材HZに向け照射する。光LTは、光硬化型のインクIKを硬化させる波長を含む光である。
プリンタドライバPDの動作は、制御部SGにより制御される。
実施例1のIJ座標系における原点位置は、曲げ型の位置に対応して設定されている。具体例としては、図5(a)に示されるように、前後方向軸の基準(原点)を前側のアンビル1gの先端位置PT1とする。すなわち、この先端位置PT1から軸線CL1までの前後方向の距離IJyを座標の前後方向成分とする。
また、図5(b)に示されるように、左右方向軸の基準(原点)を前側のアンビル1gの側面位置PT3(図2も参照)とする。すなわち、この側面位置PT3から軸線CL1までの左右方向の距離IJxを座標の左右方向成分とする。
原点位置は別の位置に設定してもよい。例えば、図5(b)に示されるように、前後方向軸の原点位置を、ベース部1kに対するアンビル1gの固定基準位置PT2としてもよい。
次に、図1〜図5に加え図6及び図7も参照して、実施例1の製版装置1の製版動作について説明する。
図6は製版装置1のブロック図である。図6には、ベルト1tを上下動させる出没駆動部及び搬送のために駆動させる搬送駆動部,吸引部1yで負圧を発生させる吸引駆動部,及びインクジェットヘッド7cを前後方向に移動するヘッド駆動部がまとめて駆動部KDと記載されている。
図7は製版装置1が行う製版の工程例を説明するためのフロー図である。
<1:製版情報J1の受信>(Step1)
制御部SGは、上位制御部SG2から供給された、製版情報J1を受信する。製版情報J1は、例えば、次に製版する画線の画線データJ1aと、原版材HZへのパンチ加工及び曲げ加工に関する加工情報J1bと、原版材HZにおける画線部GBを形成する範囲(画線形成範囲GBH)の位置についての位置情報J1cと、を含む。
<2:原版材HZの供給>(Step2)
上位制御部SG2の指示により、搬送装置3を介して、砂目版が原版材HZとして製版装置1に供給される。
<3:原版材HZの位置決め−その1>(Step3−1)
原版材HZが供給されたことを受け、制御部SGは、位置決めピン1b,1cを突出させると共に、に対し、前工程から供給された原版材HZを、側縁部HZbが位置決めピン1b,1cに当接するまでベルト1tによって左方に移動させるよう駆動部KDを制御する。これにより、原版材HZの左右方向の位置が決定する。
<4:原版材HZの位置決め−その2>(Step3−2)
制御部SGは、位置決めピン1dを突出させ、原版材HZが位置決めピン1b,1cに当接したまま、その側縁部HZaが位置決めピン1dに当接するまで側縁部HZcをプッシャ(図示せず)で押して前方に移動させるよう駆動部KDを制御する。これにより、原版材HZの前後方向の位置も決定する。
手順(Step3−1)及び手順(Step3−2)の順番は逆でもよい。
原版材HZの位置が決まったら、吸引部1yを動作させて吸引孔1fにより原版材HZをテーブル1aに吸引保持する。この吸引は強力に行われるので、後段のパンチ加工及び曲げ加工、もちろん印字工程においてテーブル1aと原版材HZとの位置がずれることはない。
<5:パンチ加工及び曲げ加工の実施>(Step4)
位置決めした原版材HZに対し、制御部SGは、加工情報J1bに基づいてパンチ加工及び曲げ加工を施す。この例では、一対の孔HZh1,HZh2を形成し、次いで孔HZh1,HZh2を含む折り曲げ部HZvを形成する。
加工情報J1bは、原版材HZの側縁部HZa及び側縁部HZbを基準にして孔HZh1,HZh2の位置及び折り曲げ部HZvの位置を特定する情報を含む。
<6:画線部GBの位置出し>(Step5)
上位制御部SG2から供給された製版情報J1は、記憶部MRに記憶される。
制御部SGは、記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の位置情報J1cに基づいて、原版材HZにおける画線部GBを形成する画線形成範囲GBHの位置を決める位置出し動作を行う。
画線形成範囲GBHの位置は、IJ座標系の原点からの座標(IJx,IJy)で示される。
実施例1におけるIJ座標系の原点は、上述のように、左右方向の原点がアンビル1gの側面位置PT3であり、前後方向の原点がアンビル1gの先端位置PT1である。
IJヘッド部7bの軸線CL1の位置を、この原点位置からの距離として制御部SGが制御できるように、予め、原点合わせのキャリブレーションを実行しておく。例えば、IJヘッド部7bの前後方向の移動に連動して移動しアンビル1gの先端位置PT1に当接する基準ダボA(図示せず)、及び、IJヘッド部7bの左右方向の移動に連動して移動しアンビル1gの側面位置PT3に当接する基準ダボB(図示せず)、を設けておき、制御部SGは、両基準ダボA,Bがそれぞれ先端位置PT1,側面位置PT3に当接させ、その当接位置をIJ座標系の原点(0,0)として設定し、記憶部MRに記憶する。
制御部SGは、このIJ座標系の原点と記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の位置情報J1cとに基づいて、原版材HZにおける画線部GBを形成する画線形成範囲(GBH)の位置を決定する。
このように、実施例1での画線形成範囲GBHの位置は、原版材HZの外形に依存していないので外形の寸法精度に影響されるものではなく、アンビル1gの形状と設置位置に基づくものであるから、高精度で、かつ、ばらつきも極小にて維持される。
<7:画線部GBの形成(印字及び固定)>(Step6)
制御部SGは、駆動部KD及びプリンタドライバPDを制御し、位置決定した画線形成範囲GBHに、記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の画線テータJ1aに基づく画線を印字すると共にその画線を固定する。
具体的には、画線テータJ1aに基づいてインクジェットヘッド7cからインクIKを原版材HZに向け吐出して画線を印字し、原版材HZに吐着したインクIKに対し硬化に充分な光量の光を光源7dから照射することでインクIKを硬化させ、画線を原版材HZに固定する。これにより、画線テータJ1aに基づく画線部GBを有する刷版SPが形成される。
インクIKの硬化に必要な光量は、光源7dから出射する光LTの強度と、光源7dと原版材HZとの間の距離と、照射時間と、などから予め設定され、光量情報として記憶部MRに記憶されている。制御部SGは、この光量情報に基づき、光源7dの発光タイミング,発光強度,及び発光時間などを制御する。
制御部SGは、画線部GBを形成した旨を制御盤8の表示部に表示すると共に、上位制御部SG2に送信する。
<8:搬出>(Step7)
上位制御部SG2は、制御部SGからの画線部GB形成完了の旨を受信すると、図示しない搬出装置により、刷版SPを製版装置1からストッカ4に搬出させる。
上述の工程において、「パンチ加工及び曲げ加工の実施(Step4)」は、<7:画線部GBの形成(印字及び固定)>(Step6)の工程の途中で(印字動作と並行して)実行してもよい。この並行動作により、刷版作成の時間が短縮するので好ましい。
上述の工程により形成された刷版SPは、画線部GBの位置が、刷版SPの外形ではなく、アンビル1gの形状及び位置に基づいて設定されている。
アンビル1gにより形成された刷版SPの折り曲げ部HZv1は、刷版毎のばらつきが外形寸法のばらつきよりも遙かに小さいので、刷版SPを版胴に取り付けた際の画線部GBの位置は、実施例1の製版装置1で作成された刷版SP間で高い精度で一致し、印刷上支障となるずれは生じない。
従って、実施例1の製版装置1で作成された刷版SPを用いれば、多色又は多面であって製版機能を有していないローコストのオフセット輪転機においても、色毎及び面毎での印刷ずれはほとんどなく、版胴の位置の微調整作業の工数や作業者の負担が大幅に少なくなる。
<実施例2>
実施例2の製版装置1Aは、画線形成範囲GBHの位置を、パンチ部5の抜き型(パンチ又はダイ)の位置に基づく原点を基準として設定し、印字を行うものである。
実施例2の手順を、フロー図である図8を参照して説明する。
図8において、StepA1〜StepA3−2は、実施例1におけるStep1〜Step3−2と同じであるので、その次の工程から説明する。
<A1:パンチ加工の実施>(StepA4)
位置決めした原版材HZに対し、制御部SGは、加工情報J1bに基づいてパンチ加工を施す。この例では、一対の孔HZh1,HZh2を形成する(図9参照)。
加工情報J1bは、原版材HZの側縁部HZa及び側縁部HZbを基準にして孔HZh1,HZh2の位置及び後段で行う折り曲げ部HZvの位置を特定する情報を含む。
<A2:画線部GBの位置出し>(StepA5)
上位制御部SG2から供給された製版情報J1は、記憶部MRに記憶される。
制御部SGは、記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の位置情報J1cに基づいて、原版材HZにおける画線部GBを形成する画線形成範囲GBHの位置を決める位置出し動作を行う。
原版材HZには、StepA4において、図10に示されるパンチ部5のパンチ5pとダイ5dとにより孔HZh(HZh1,HZh2)が形成されている。
画線形成範囲GBHの位置は、IJ座標系の原点からの座標(IJx,IJy)で示される。
図10に示されるように、実施例2におけるIJ座標系の原点は、左右方向及び前後方向ともパンチ5p及びダイ5dの中心線CL5の位置である。
IJヘッド部7bの軸線CL1の位置を、この原点位置からの距離として制御部SGが制御できるように、予め、原点合わせのキャリブレーションを実行しておく。例えば、パンチ5pを保持するパンチホルダ5phに、中心線CL5に対して左右方向及び前後方向に所定距離だけ離れて平行な基準面5kx及び基準面5kyを設けると共に、IJヘッド部7bの左右方向の移動に連動して移動し基準面5kxに当接する基準ダボA(図示せず)、及び、IJヘッド部7bの前後方向の移動に連動して移動し基準面5kyに当接する基準ダボB(図示せず)を設けておく。制御部SGは、両基準ダボA,Bをそれぞれ基準面5kx,5kyに当接させ、その当接位置をIJ座標系の原点(0,0)として設定し、記憶部MRに記憶する。
制御部SGは、このIJ座標系の原点と記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の位置情報J1cとに基づいて、原版材HZにおける画線部GBを形成する画線形成範囲(GBH)の位置を決定する。
このように、実施例2での画線形成範囲GBHの位置は、原版材HZの外形の寸法精度に影響されるものではなく、パンチ部の金型の位置に基づくものであるから、高精度で、かつばらつきも極小にて維持される。
<A3:曲げ加工の実施>(StepA6)
制御部SGは、原版材HZに対し加工情報J1bに基づいて曲げ加工を施す。この例では、パンチ加工で形成した一対の孔HZh1,HZh2を含む折り曲げ部HZv1と折り曲げ部HZv2とを形成する。これにより、原版材HZは、図3に示される態様となる。
画線部GBの形成(印字及び固定)以降の工程StepA7,StepA8は、実施例1のStep6,Setp7と同じである。
上述の工程において、「A3:曲げ加工の実施(StepA6)」は、<画線部GBの形成(印字及び固定)>の工程の途中で(印字動作と並行して)実行してもよい。この並行動作により、刷版作成の時間が短縮するので好ましい。
上述の実施例2の工程により形成された刷版SPは、画線部GBの位置が、刷版SPの外形ではなく、パンチ加工部5の金型の位置に基づいて設定されている。
パンチ加工部5により形成された刷版SPの孔HZhは、刷版毎のばらつきが外形寸法のばらつきよりも遙かに小さいので、刷版SPを版胴に取り付けた際の画線部GBの位置は、実施例2の製版装置1Aで作成された刷版SP間で高い精度で一致し、印刷上支障となるずれは生じない。
従って、実施例2の製版装置1Aで作成された刷版SPを用いれば、多色又は多面であって製版機能を有していないローコストのオフセット輪転機においても、色毎及び面毎での印刷ずれはほとんどなく、版胴の位置の微調整作業の工数や作業者の負担が大幅に少なくなる。
<実施例3>
実施例1及び実施例2では、画線形成範囲GBHの位置を、アンビル1gやパンチ金型の機械的な位置に基づく原点を基準に設定したが、実施例3の製版装置1Bは、パンチ部5で加工した孔を撮像装置で撮像し、得られた画像に基づいて算出した原点を基準に設定するものである。
実施例3の製版装置1Bが組み込まれる製版システムSSは、図1に示された実施例1と同じである。
また、製版装置1Bは、実施例1の製版装置1に対し、IJヘッド部7bに撮像装置7eを加設したIJヘッド部7Bbと、撮像装置7eにより得られた画像を解析する画像解析部SGKと、を有する点で構成が異なっている(図11,図12参照)。
すなわち、製版装置1Bは、供給された原版材HZに対してパンチ加工を行うパンチ部5及び曲げ加工を行うベンダ部6と、パンチ加工及び曲げ加工が施された原版材HZに対しインクジェット方式により画線部GBを形成する画線形成部7と、製版装置1Bの動作を制御する制御部SGと、外部から供給される製版情報J1(後述する)等を記憶する記憶部MRと、作業者が指示やデータを入力するための入力部NRと、を有して構成されている。制御部SG及び記憶部MRは例えば制御盤8内に収められ、入力部NRは、例えば制御盤8にタッチパネルとして表示部兼用で取り付けられている。制御部SGは、製版装置1Bではなく外部に設けられていてもよい。
製版システムSSの全体の動作は、別の上位制御部SG2(後述する)により制御される。もちろん制御部SGで制御するように構成されていてもよい。
制御部SGは、画像を周知の画像処理手法で解析する画像解析部SGKを備えている。
製版装置1Bの具体的構成例は、図2に示される実施例1及び実施例2のものと同じである。ただし、IJヘッド部7については、上述のように撮像装置7eを有するIJヘッド部7Bbとされ、さらに画像解析部SGKを備えている。
IJヘッド部7Bbは、図11に示されるように、光硬化型の製版用インクIKをテーブル1aに向け吐出するインクジェットヘッド7cと、光LT(例えばUV光)をテーブル1aに向け照射する光源7dと、テーブル1aの所定範囲を撮像する撮像装置7eと、を備えている。
ここで、インクジェットヘッド7cは、プリンタドライバPD(図12参照)により駆動され、テーブル1aに保持された原版材HZに対し吐着点TPにて直交する軸線CL1上にインクIKを吐出する。軸線CL1は、撮像装置7eの光軸CL2と距離D3を隔てて平行となるように、また、鉛直に設定されている。この実施例では、軸線CL1と光軸CL2とは、例えば前後方向に配設されている。
光源7dは、光LTを、その光束の中心軸線CL4が吐着点TPにて交わるように原版材HZに向け照射する。光LTは、光硬化型のインクIKを硬化させる波長を含む光である。
プリンタドライバPDの動作は、制御部SGにより制御される。
次に、製版装置1Bの製版動作について説明する。
図12は製版装置1のブロック図である。図12には、テーブル1aを前後左右に移動させる移動駆動部,テーブル1aに原版材HZを保持させる保持駆動部,及びインクジェットヘッド7cを前後方向に移動するヘッド駆動部がまとめて駆動部KDと記載されている。
図13は原版材HZにおける画線部GBの位置決めを説明するための図である。
実施例3の製版動作の手順は、基本的に実施例2と同じなのでフロー図としては図8のStepB1〜StepB8を参照する。
図8において、StepB1〜StepB3−2は、実施例2におけるStepA1〜StepA3−2と全く同じであるので、その次の工程から説明する。
尚、StepB3−1及びStepB3−2により原版材HZの位置が決まったら、実施例1,2と同様に、吸引部1yを動作させて吸引孔1fにより原版材HZはテーブル1aに吸引保持されている。この吸引は強力に行われるので、後段のパンチ加工及び曲げ加工、もちろん印字工程においてテーブル1aと原版材HZとの位置がずれることはない。
<B1:パンチ加工の実施>(StepB4)
位置決めした原版材HZに対し、制御部SGは、加工情報J1bに基づいてパンチ加工を施す。この例では、パンチ部5によりIJ座標系の原点出しの基準孔となる一対の孔HZh1,HZh2を形成する(図9参照)。
加工情報J1bは、原版材HZの側縁部HZa及び側縁部HZbを基準にして孔HZh1,HZh2の位置及び後段で行う折り曲げ部HZvの位置を特定する情報を含む。
<B2:画線部GBの位置出し>(StepB5)
上位制御部SG2から供給された製版情報J1は、記憶部MRに記憶される。
制御部SGは、記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の位置情報J1cに基づいて、原版材HZにおける画線部GBを形成する画線形成範囲(GBH)の位置を決める位置出し動作を行う。
ここで、位置情報J1cの詳細を、図13を参照して説明する。図13は原版材HZの平面図である。
原版材HZに対しては、画線形成範囲GBHの位置を決めるための基準となる二次元座標系が、孔HZh1の中心P1と孔HZh2の中心P2とを繋ぐ直線をX軸、中心P1を通りX軸に直交する直線をY軸として設定されている。すなわち、この二次元座標系は原版材HZの外形とは無関係に設定されている。
また、孔HZh1の中心P1と孔HZh2の中心P2との距離は、前出の通り距離D1として設定されている。
画線部GB(ハッチング範囲)は、画線を包含する矩形の画線形成範囲GBHとして設定され、その孔HZh1に近い頂点GS1(第1頂点GS1)について、中心P1からのX軸方向距離X1及びY軸方向距離Y1が第1頂点座標情報TZ1として位置情報J1cに含まれている。
また、孔HZh2に近い頂点GS2(第2頂点GS2)について、中心P2からのX軸方向距離X2及びY軸方向距離Y2が第2頂点座標情報TZ2として位置情報J1cに含まれている。
これらからわかるように、画線部GBを形成する領域である画線形成範囲GBHは、第1及び第2頂点座標情報TZ1,TZ2を得れば、X軸とY軸とからなる二次元座標系における位置を、原版材HZの外形とは無関係に決定することができる。
制御部SGの画像解析部SGKは、加工情報J1bに基づき、撮像装置7eを孔HZh1の概ね上方と孔HZh2の概ね上方とに順次位置させ、孔HZh1を含む領域の画像Z1と孔HZh1を含む領域の画像Z2とを得る。図13には、画像Z1,Z2として撮像される範囲が二点鎖線で示されている。
画像解析部SGKは、得られた画像Z1及び画像Z2から、孔HZh1及び孔HZh2の各中心P1,P2についてのIJ座標系における座標を求める。そして、中心P1と中心P2とを繋ぐ線をIJ座標系におけるX軸とし、中心PZ1を通り原版材HZの表面に平行な面内でX軸に直交する線をIJ座標系におけるY軸として設定する。
次に、画像解析部SGKは、記憶部MRから第1及び第2頂点座標情報TZ1,TZ2を呼び出し、設定したIJ座標系のXY軸を基準軸とした中心P1の位置座標に、第1頂点座標情報TZ1から得られたX軸方向距離X1及びY軸方向距離Y1を加算して、IJ座標系における画線部GBの第1頂点GS1の位置座標を得る。
同様に、IJ座標系のXY軸を基準軸とした中心P2の位置座標に、第2頂点座標情報TZ2から得られたX軸方向距離X2及びY軸方向距離Y2を加算し、IJ座標系における画線部GBの第2頂点GS2の位置座標を得る。
この位置出し動作により、IJヘッド部7bの移動及び位置の基準となるIJ座標系での、画線形成範囲GBHの位置を特定する。
<B3:曲げ加工の実施>(StepB6)
制御部SGは、原版材HZに対し加工情報J1bに基づいて曲げ加工を施す。この例では、パンチ加工で形成した一対の孔HZh1,HZh2を含む折り曲げ部HZv1と折り曲げ部HZv2とを形成する。これにより、原版材HZは、図3に示される態様となる。
曲げ加工の際にも、上述のように、原版材HZの吸引が強力に行われてるので、テーブル1aと原版材HZとの位置がずれることはない。
<B4:画線部GBの形成(印字及び固定)>(StepB7)
制御部SGは、駆動部KD及びプリンタドライバPDを制御し、得られた画線形成範囲GBHに、記憶部MRに記憶された製版情報J1の内の画線テータJ1aに基づく画線を印字すると共にその画線を固定する。
具体的には、画線テータJ1aに基づいてインクジェットヘッド7cからインクIKを原版材HZに向け吐出して画線を印字し、原版材HZに吐着したインクIKに対し硬化に充分な光量の光を光源7dから照射することでインクIKを硬化させ、画線を原版材HZに固定する。これにより、画線テータJ1aに基づく画線部GBを有する刷版SPが形成される。
インクIKの硬化に必要な光量は、光源7dから出射する光LTの強度と、光源7dと原版材HZとの間の距離と、照射時間と、などから予め設定され、光量情報として記憶部MRに記憶されている。制御部SGは、この光量情報に基づき、光源7dの発光タイミング,発光強度,及び発光時間などを制御する。
インクIKの吐出位置は、撮像装置7eの光軸CL2とインクジェットヘッド7cのインクIKの吐出方向である軸線CL1との距離D3及び両軸線CL1,CL2の配置方向を考慮して算出設定される。この例では、両軸線CL1,CL2は、光軸CL2を前方として前後方向に配設されているので、例えば画像Z1における中心位置に対し、インクジェットヘッド7cによるインクIKの吐出位置は後方に距離D3ずれた位置にある、ということが考慮される。
制御部SGは、画線部GBを形成した旨を制御盤8の表示部に表示すると共に、上位制御部SG2に送信する。
<B5:搬出>(Step8)
上位制御部SG2は、制御部SGからの画線部GB形成完了の旨を受信すると、図示しない搬出装置により、刷版SPを製版装置1からストッカ4に搬出させる。
上述の工程において、「B3:曲げ加工の実施(StepB6)」工程は、「画線部GBの形成(印字及び固定)(StepB7)」工程の途中で、印字動作と並行して実行してもよい。この並行動作により、刷版作成の時間が短縮するので好ましい。
上述の実施例3の工程により形成された刷版SPは、画線部GBの位置が、刷版SPの外形によらず、孔HZhの位置に基づいて決められている。
そのため、刷版SPを版胴に取り付けた際の画線部GBの位置は、この製版装置1Bで作成された刷版SP間で高い精度で一致し、印刷上支障となるずれは生じない。
従って、この製版装置1Bで作成された刷版SPを用いれば、多色又は多面であって製版機能を有していないローコストのオフセット輪転機においても、色毎及び面毎での印刷ずれはほとんどなく、版胴の位置の微調整作業の工数や作業者の負担が大幅に少なくなる。
本発明の実施例は、上述した実施例1〜3の構成や手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
孔HZhの数,形状,又は位置は、上述の例に限定されるものではない。
実施例3において、IJ座標系の軸設定に用いる複数の孔HZhの距離は、離れている程、設定した軸の傾きについての誤差を小さくできるので、好ましい。
実施例3において、撮像装置7eの光軸CL2とインクジェットヘッド7cのインクIKの吐出方向である軸線CL1との配設方向は、IJ座標系のX軸方向、又はY軸方向(上述の例)であると、インクIKの吐出位置を求める際の演算負荷が軽減するので望ましい。
各実施例において、ヘッド部7bと原版材HZとは、相対駆動部(実施例ではビーム7a)により互いに相対移動するようになっていればよい。実施例では、位置決めされた原版材HZに対してIJヘッド部7b,7Bbが移動するものを説明したが、IJヘッド部7b,7Bbが固定され原版材HZを移動させるものでもよい。また、IJヘッド部7b,7Bbと原版材HZとを共に移動させるものでもよい。
インクIKの硬化システムは光硬化に限らない。例えば、熱硬化,湿度硬化,揮発硬化,又は反応硬化であってもよい。吐出後短時間に原版材HZに固定することを優先する場合に、光硬化型であることは大変望ましい。
また、硬化システムが光硬化であると、インクIKの硬化時に温度上昇を伴わず原版材HZが熱膨張しないので、画線部GBの高精度位置出しを求める観点で大変望ましい。
各実施例において、印字工程(画線部GBの形成)よりも前に、洗浄及び乾燥工程を置いてもよい。
また、印字工程(画線部GBの形成及び固定)よりも後に、刷版に、画線部GBを保護する保護剤を、スプレーやその保護材を染みこませたローラースポンジ等で付着させる保護剤付着工程を置いてもよい。
洗浄及び乾燥、並びに、保護剤付着を行う装置のいずれかは、製版装置1,1A,1Bに一体的に備えられていてもよい。
また、刷版の生産効率向上のために、IJヘッド7b,7Bbを左右方向又は前後方向に複数配置し、画線部GBをその配置に応じた複数の領域に製版情報J1上で分割すると共に各領域毎に印字するIJヘッドを割り当てて印字動作を並行実施してもよい。各IJヘッド7b,7Bbによる画線形成範囲の位置決めは、上述した実施例の製版方法をそれぞれに適用する。
この例は、IJヘッド7b,7Bbが複数となるので、保守作業の工数増加やコストアップとなるものの、それを上回るメリットが、並行印字による生産効率向上から期待される場合(特に、刷版が大型である場合)に有効である。
1,1A,1B 製版装置
1a テーブル、 1b〜1d 位置決めピン、 1k ベース部
1f 吸引孔、 1g アンビル、 1t ベルト、 1y 吸引部
2 供給装置
3 搬送装置
4 ストッカ
5 パンチ部、 5d ダイ、 5kx,5ky 基準面
5p パンチ、 5ph パンチホルダ
6 ベンダ部
7 画線形成部、 7a ビーム、 7b,7Bb IJヘッド部
7c インクジェットヘッド、 7d 光源、 7e 撮像装置
8 制御盤
CL1 軸線、 CL2 光軸、 CL4 中心軸線
GB 画線部、 GBH 画線形成範囲
HZ 原版材
HZa,HZb,HZc 側縁部、 HZh(HZh1,HZh2) 孔
HZv1,HZv2 折り曲げ部
IK 製版用インク(インク)
IJx,IJy 座標
J1 製版情報
J1a 画線テータ、 J1b 加工情報、 J1c 位置情報
KD 駆動部
KK 機械加工部
MR 記憶部
PD プリンタドライバ
PT1 先端位置,PT3 側面位置
SG 制御部、 SG2 上位制御部、 SGK 画像解析部
SP 刷版
SS 製版システム
TP 吐着点
TZ1 第1頂点座標情報、 TZ2 第2頂点座標情報
Z1,Z2 画像

Claims (6)

  1. オフセット印刷用の刷版を製版する製版装置であって、
    原版材に輪転機への固定に利用する孔を形成するパンチ部と、
    印刷用インクを吐出するヘッドを有し、前記ヘッドを前記原版材の表面と対向させつつ前記表面に沿って相対移動するヘッド部と、
    前記ヘッド部に設けられ前記原版材の所定領域の画像を撮像する撮像装置と、
    前記パンチ部が形成した前記孔を前記撮像装置により撮像し、撮像された前記孔の画像に基づいて前記原版材の表面に画線形成範囲を位置決めすると共に、位置決めした前記画線形成範囲に所望の画線を印字するよう前記ヘッド部の動作を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする製版装置。
  2. 原版材に輪転機への固定に利用する折り曲げ部を形成するための曲げ型を備え、
    前記制御部は、前記曲げ型による前記折り曲げ部の形成を、前記所望の画像の印字と並行して又は印字の後に実行するよう制御することを特徴とする請求項1記載の製版装置。
  3. 前記印刷用インクは光硬化型インクであり、
    前記ヘッド部は、前記印刷用インクを硬化させる光を照射する光源を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の製版装置。
  4. オフセット印刷用の刷版を製版する製版方法であって、
    撮像装置により、原版材に形成された輪転機への固定に利用する孔を撮像して前記孔の画像を取得する画像取得ステップと、
    制御部が、前記画像に基づいて前記原版材に形成する画線部の画線形成範囲を位置決めする画線部位置決めステップと、
    印刷用インクを吐出するヘッドが、位置決めされた前記画線形成範囲に前記画線部となる画線を印字する印字ステップと、
    を含むことを特徴とする製版方法。
  5. 曲げ型によって、前記原版材における前記孔を含む部分を原版材に形成された輪転機への固定に利用する折り曲げ部として折り曲げる折り曲げステップを含み、
    前記折り曲げステップを、前記印字ステップと並行して又は前記印字ステップよりも前に行うことを特徴とする請求項4記載の製版方法。
  6. 前記印刷用インクは光硬化型インクであり、
    光を照射して前記画線形成範囲に印字された前記印刷用インクを硬化させるインク硬化ステップを含むことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の製版方法。
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