本発明の一実施形態に係る表示装置について、図1から図39を用いて説明する。本実施形態に係る表示装置は、これに限定されないが、例えば、テレビジョン受像機であり得る。なお、以下の説明では本発明を実施するために好ましい種々の限定が付加されているが、本発明の技術的範囲は以下の実施形態及び図面の記載に限定されるものではない。
(表示装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置1の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。本実施形態において表示装置1は、液晶表示装置である。
図1に示すように、表示装置1は、フロントキャビネット10、デコシート11、ランプ12、リモコン回路13、ベゼル14、液晶パネル15、Pシャーシ16、光学シート群17、拡散板18、反射シート19、クリップ20、LED基板22、ヒートスプレッダ23、バックキャビネット24、ホルダ25、ボトムブラケット26、サポートブラケット27、メイン回路28、電源回路29、スタンド30、補助回路36、ボタン37、スピーカ38、トップカバー39およびボトムカバー40を備えている。
以下、各部材の詳細について説明する。なお、表示装置1において表示画面が存在する側を正面と称し、その反対側を背面と称する。
(フロントキャビネットおよびバックキャビネット)
フロントキャビネット10は、主に、表示装置1の正面を覆う筐体である。バックキャビネット24は、主に、表示装置1の背面を覆う筐体である。フロントキャビネット10およびバックキャビネット24は、主に、例えばプラスチック等の射出成型物によって構成されている。
フロントキャビネット10とバックキャビネット24との間には、フロントキャビネット10側から順に、ベゼル14、液晶パネル15、Pシャーシ16、光学シート群17、拡散板18、反射シート19、LED基板22およびヒートスプレッダ23が重ねられて格納されている。
フロントキャビネット10およびバックキャビネット24の詳細な構造については適宜後述する。
(LED基板およびヒートスプレッダ)
図2〜図5を参照して、LED基板(基板)22およびヒートスプレッダ(放熱板)23について詳細に説明する。
図2は、LED基板22およびLED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の概略構造を示す斜視図である。図2の(a)は、LED基板22およびヒートスプレッダ23をバックキャビネット24とは反対側から観察したものを示し、図2の(b)は、LED基板22およびヒートスプレッダ23をバックキャビネット24側から観察したものを示す。
図3は、コネクタ221付近のLED基板22およびLED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の概略構造を示す平面図である。図3の(a)は、短手方向の端部側から観察したものを示し、図3の(b)は、長手方向の端部側から観察したものを示し、図3の(c)は、バックキャビネット24側から観察したものを示す。
図4は、コネクタ221とは反対側の長手方向の端部付近のLED基板22およびLED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の概略構造を示す斜視図である。図4の(a)は、バックキャビネット24とは反対側から観察したものを示し、図4の(b)は、バックキャビネット24側から観察したものを示す。
図5は、分離した状態のLED基板22およびヒートスプレッダ23の概略構造を示す斜視図であり、(a)はLED基板22を示し、(b)はヒートスプレッダ23を示す。
LED基板22は、バックライトシャーシ等を用いないでバックキャビネット24に直接固定され、バックキャビネット24とは反対側の面にLED素子(光源)220が配置されている基板である。このようにLED基板22をバックキャビネット24に直接固定することにより、部品点数を抑え、組み立て工程を簡略化することができる。
LED基板22は短冊形の形状を有しており、その長手方向に沿って複数のLED素子220が並んで配置されている。このようにLED基板22を構成することにより、複数のLED素子220を簡易に表示装置1内に配置することができる。
LED基板22の長手方向の一方の端部には、メイン回路28に電気的に接続するためのコネクタ221が設けられている。また、LED基板22には、コネクタ221と各LED素子220とを電気的に接続するための回路が設けられている(図示せず)。
LED基板22には、後述する機能のため、複数の切り欠きおよび開口が設けられている。すなわち、LED基板22の短手方向の端部に、半円状の切り欠き222が設けられている。また、切り欠き222に隣接して、切り欠き222よりも大きい半円状の切り欠き223が設けられている。また、LED基板22の短手方向の両端部の対応する位置に、矩形の切り欠き226が設けられている。また、LED基板22における短手方向の中央に、長手方向に細長い開口224および同じく長手方向に細長い開口225が設けられている。
ヒートスプレッダ23は、短手断面がコの字状であり、一対の側面部23aおよび底面部23bを備え、底面部23bがLED基板22におけるバックキャビネット24側の面に結合している放熱板である。このように、短手断面がコの字状であるヒートスプレッダ23を用いることにより、簡易な構成で、LED基板22の放熱効率を向上し、LED基板22の反りを抑制することができる。すなわち、短手断面をコの字状とすることにより、ヒートスプレッダ23の表面積を広くして、気中への放熱効果を向上させることができるため、ヒートスプレッダ23に結合されたLED基板22の放熱効率を向上することができる。また、短手断面をコの字状とすることにより、ヒートスプレッダ23の剛性を高めることができるため、ヒートスプレッダ23に結合されたLED基板22の反りを抑制することができる。これにより、LED基板22をバックキャビネット24に直接固定した場合であっても、LED基板22の放熱効率を十分に確保し、LED基板22の反りを抑制することができる。また、バックキャビネット24の強度を補強する効果も有する。また、ヒートスプレッダ23を軽量に構成することができる。
ヒートスプレッダ23は、金属などの、放熱性がLED基板22に比べて高い物質によって形成することが好ましい。これにより、LED基板22の放熱効率をより向上させることができる。例えば、これに限定するものではないが、ヒートスプレッダ23はSPTEによって形成することができる。
また、ヒートスプレッダ23の底面部23bにおける、LED基板22に設けられた開口に対応する位置に、開口が設けられている。すなわち、LED基板22における開口224の直下に、開口224と同じ形状の開口231が設けられている。また、LED基板22における開口225の直下に、開口225と同じ形状の開口232が設けられている。また、ヒートスプレッダ23の側面部23aにおける、開口232に隣接する位置には、開口233が設けられている。これらの機能については後述する。
また、LED基板22の長手方向における少なくとも一方の端部側において、ヒートスプレッダ23が露出していてもよい。図4に示すように、本実施形態では、LED基板22におけるコネクタ221とは反対側の長手方向の端部(図中A)において、ヒートスプレッダ23の露出部分230が存在している。このように露出部分230を設けることにより、ヒートスプレッダ23が空気に接する面積を増大させ、放熱効率をより向上させることができる。なお、露出部分230では、中央部に溝が形成されている。この機能については後述する。
ヒートスプレッダ23とLED基板22とは、熱伝導する態様で結合していればよい。例えば、これに限定するものではないが、ヒートスプレッダ23とLED基板22とは、熱伝導両面テープによって結合することができる。
なお、ヒートスプレッダ23が金属のような導電体によって構成されている場合、LED基板22のアース電位部と、ヒートスプレッダ23とを電気的に接続してもよい。これにより、導電体からなるヒートスプレッダ23をLED基板22のグランド接続のための経路として用いることができるとともに、導電体からなるヒートスプレッダ23が電気的に浮いている場合に生じ得る悪影響を回避することができる。
そして、図7に示すように、LED基板22を複数列並べることにより、液晶表示装置のバックライトとして好適な平面光源を得ることができる。
なお、本実施形態では、光源としてLED素子を用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、光源として、蛍光管などLED素子以外の光源を用いる構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、LED基板22の長手方向は、表示装置1の水平方向に平行であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、LED基板22の長手方向が、表示装置1の垂直方向に平行になるように配置してもよい。
また、LED基板22の数および各LED基板22に配置される光源の数は特に限定されない。
また、本発明において、ヒートスプレッダ23の短手断面がコの字状とは、側面部23aと底面部23bとの角度が30度以上150度以下であることを指す。また、側面部23aおよび底面部23bは、平面である必要は無く、一部または全部が曲面であってもよい。
(LED基板のバックキャビネットへの固定)
図6〜図15を参照して、LED基板22のバックキャビネット24への固定について詳細に説明する。
図6は、バックキャビネット24の内部側(LED基板22等が存在する側)の概略構造を示す斜視図である。図7は、バックキャビネット24にLED基板22が固定された状態を示す斜視図である。なお、図7では、見易さのために、ヒートスプレッダ23は省略して示している。
図6および図7に示すように、バックキャビネット24には、LED基板22を固定するための固定用リブ240が形成されている。固定用リブ240には、形状の異なる幾つかの種類が存在する(リブ2400〜2404)。リブ2400〜2404の詳細を、図8〜図11に示す。
図8は、図6に示す部位2420におけるLED基板22のバックキャビネット24への固定の様子を示す図である。図8の(a)は、LED基板22が固定されていない状態を示し、図8の(b)は、LED基板22が固定された状態を示す。
図9は、図6に示す部位2421におけるLED基板22のバックキャビネット24への固定の様子を示す図である。図9の(a)は、LED基板22が固定されていない状態を示し、図9の(b)は、LED基板22が固定された状態を示す。
図10は、図6に示す部位2422におけるLED基板22のバックキャビネット24への固定の様子を示す図である。図10の(a)は、LED基板22が固定されていない状態を示し、図10の(b)は、LED基板22が固定された状態を示す。
図11は、図6に示す部位2423におけるLED基板22のバックキャビネット24への固定の様子を示す図である。図11の(a)は、LED基板22が固定されていない状態を示し、図11の(b)は、LED基板22が固定された状態を示す。
続いて、LED基板22のバックキャビネット24への固定方法を、図12を用いて説明する。図12の(a)は、固定用リブ240のみを示す斜視図であり、図12の(b)は、LED基板22が固定用リブ240に緩嵌された状態を示す斜視図であり、図12の(c)は、LED基板22が固定用リブ240に固定された状態を示す斜視図である。
LED基板22をバックキャビネット24へ固定する際には、まず、図12の(a)に示すような固定用リブ240に対して、図12の(b)に示すようにLED基板22を緩嵌する。この状態において、LED基板22は、LED基板22の長手方向に沿って移動可能になっている。そして、図12の(c)に示すようにLED基板22をLED基板22の長手方向に沿って固定位置まで移動させることによって、LED基板22をバックキャビネット24へ固定する。
図13は、リブ(第一の突起部)2400の詳細な構成を示す上面図である。図13の(a)は、LED基板22が固定用リブ240に緩嵌された状態におけるリブ2400とLED基板22との関係を示し、図13の(b)は、LED基板22が固定用リブ240に固定された状態におけるリブ2400とLED基板22との関係を示す。
図13の(a)に示すように、リブ2400は、LED基板22の短手方向の端部に向かって突出している。そして、LED基板22が固定用リブ240に緩嵌された状態では、リブ2400は、LED基板22の切り欠き(第二の切り欠き)223に緩嵌しており、遊動可能な状態になっている。この状態から、LED基板22をその長手方向に沿って移動させることにより、図13の(b)に示すように、リブ2400が、LED基板22の切り欠き(第一の切り欠き)222に嵌合し、リブ2400に対しては、LED基板22の外側に向かう方向(図中点線矢印で示す方向)の力が掛り、その応力(図中実線矢印で示す方向)がLED基板22に掛る。これにより、LED基板22がより強固に固定される。
このように、本実施形態では、LED基板22を固定用リブ240に緩嵌し、LED基板22をその長手方向に沿って固定位置まで移動させたときにLED基板22を固定するように固定用リブ240が構成されており、LED基板22の短手方向の端部に向かって突出しているリブ2400が形成されており、LED基板22の短手方向の端部に、固定位置まで移動したときにリブ2400に嵌合する切り欠き222が設けられている。これにより、LED基板22を固定用リブ240に緩嵌した後にLED基板22をその長手方向に沿って固定位置まで移動させるという、基板を撓ませることがない簡易な工程で、LED基板22をバックキャビネットに固定することができる。特に、本実施形態では、LED基板22に短手断面がコの字状のヒートスプレッダ23が結合されているため、LED基板22を撓ませることが困難であるが、上記の方法によれば、首尾よく、LED基板22をバックキャビネットに固定することができる。
なお、LED基板22には、切り欠き222に隣接して、切り欠き222も大きい、リブ2400に緩嵌する切り欠き223が設けられていることが好ましい。これにより、リブ2400がLED基板22と干渉することなく、LED基板22を固定用リブ240に容易に緩嵌することができる。
リブ2401は、図9に示すように、LED基板22を支持する支持部2401bと、LED基板22の開口224に挿入される突起部(第二の突起部)2401aと、を備えている。開口224は、LED基板22の長手方向に細長い形状を有しており、好ましくは楕円形である。突起部2401aは、LED基板22の長手方向に遊動可能になっており、短手方向へのずれが抑制される。そのため、LED基板22がその長手方向に移動することを妨げず、他の方向に移動することを防ぐことができる。これにより、容易に、LED基板22をその長手方向へ移動させることができるとともに、LED基板22を正確な位置で固定することができる。
リブ2402は、切り欠きを有する円筒形の形状を有しており、LED基板22を支持するようになっている。なお、リブ2402の切り欠きは、リブ2402における、LED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の側面部23aに対向する部位に設けられている。これにより、リブ2402と、ヒートスプレッダ23との間の干渉を回避することができる。
図14は、リブ2403の詳細な構成を示す側方断面図である。リブ2403は、LED基板22を支持する支持部(挟持部)2403cと、LED基板22を、支持部2403cと対になって挟む覆い部(挟持部)2403bと、を備えている。すなわち、支持部2403cと覆い部2403bとによって、LED基板22を挟んでいる。図14に示すように、覆い部2403bには傾斜が設けられており、LED基板22が固定位置に近づくにつれ覆い部2403bとLED基板22との間隔が狭くなるようになっている。これにより、固定位置において、支持部2403cと覆い部2403bとは、LED基板22を強固に締め付けて挟持し、LED基板22を好適に固定することができる。
また、リブ2403には、LED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の側面部23aが通過するための溝2403aが設けられている。そのため、リブ2403と、ヒートスプレッダ23との間の干渉を回避するとともに、LED基板22がその長手方向に移動することを妨げず、他の方向に移動することを防ぐことができる。これにより、LED基板22を正確な位置で固定することができる。
なお、図12の(b)に示すように、LED基板22を固定用リブ240に緩嵌させるために、LED基板22には、覆い部2403bを通過させるための切り欠き226が設けられている。
図15は、リブ2404の詳細な構成を示す図である。図15の(a)は、LED基板22に対向する側とは反対側からリブ2404を観察した平面図であり、図15の(b)は、リブ2404にLED基板22が挿入される様子を示す側面図である。
図15の(b)に示すように、リブ2404には、LED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の露出部分230が挿入される。リブ2404には、露出部分230をバックキャビネット24側から圧迫する圧迫部2404aと、圧迫部2404aの中央からLED基板22側に延出した板状の部材であって、露出部分230の中央の溝に嵌挿される嵌挿部2404bと、を備えている。これにより、LED基板22の中央位置を正しく誘導することができる。これにより、LED基板22を正確な位置で固定することができる。
そして、LED基板22が固定位置まで移動すると、図12の(c)に示すように、圧迫部2404aが、露出部分230およびLED基板22の端部を圧迫して押し上げ、露出部分230およびLED基板22の端部が表裏からリブ2404によって圧迫されるようになる。これにより、LED基板22がより強固に固定される。
また、リブ2404にも、リブ2403と同様に、LED基板22に結合されたヒートスプレッダ23の側面部23aが通過するための溝が設けられている。
なお、図6に示すように、バックキャビネット24の表示装置底部側(図6における紙面下側)には、後述するように、バックキャビネット24の外部側にメイン回路28等を配設するための構造物2410が設けられている。そのため、バックキャビネット24の内部側では、位置によって深浅が異なっている。
例えば、図6に示す部位2420では、バックキャビネット24は深くなっている。また、部位2421では、バックキャビネット24は浅くなっている。また、部位2422では、バックキャビネット24は深い部分と浅い部分との境界になっている。また、部位2423では、バックキャビネット24は浅くなっている。
しかし、輝度ムラのない光を液晶パネル15に対して出射するためには、各LED基板22の高さは同一であることが好ましい(なお、バックキャビネット24からフロントキャビネット10に向かう方向を上方とする)。そのため、LED基板22を支持する基板支持用リブとして機能するリブ2401〜2403におけるLED基板22を支持する部位(支持部2401b、リブ2402の天面、支持部2403c)が、面一になっている。
そのため、図8に示すように、バックキャビネット24が深くなっている部位2420では、各リブは背が高くなっている。また、図9に示すように、バックキャビネット24が浅くなっている部位2421では、各リブは背が低くなっている。また、図10に示すように、部位2422のうちバックキャビネット24が深くなっている部位では、各リブは背が高くなっている。また、図11に示すように、バックキャビネット24が浅くなっている部位2423では、各リブは背が低くなっている。
このように基板支持用リブのLED基板22を支持する部位が、面一になっていることにより、各LED基板22の高さを同一にすることができるため、輝度ムラのない光を液晶パネル15に対して出射することができる。
なお、バックキャビネット24の表示装置底部側(図6における紙面下側)では、構造物2410が設けられているため、十分な剛性を有している。一方、バックキャビネット24の表示装置上部側(図6における紙面上側)には、構造物2410が存在しない代わりに、ハニカム状のリブ2411が形成されている。このようにハニカム状のリブ2411を形成することにより、バックキャビネット24の上部側においても、剛性を補うことができる。
なお、上述した各リブの構成および配置は一例であり、LED基板22をバックキャビネット24に固定することができる態様である限り、適宜変更することができる。
(反射シート)
反射シート19は、LED素子220とLED基板22との間に設けられ、LED素子220から出射される光を反射する。反射シート19は必ずしも必要となるわけではないが、反射シート19を用いることによってLED基板22またはバックキャビネット24側に吸収されていた光を有効に利用できるため、拡散板18に向けて出射される光量を増やすことができる。これによって、反射シート19は、液晶パネル15の輝度を向上させる事が出来る。
反射シート19は、例えば、発泡PET(Polyethylene Terephthalate)などに代表されるポリエステルから形成されており、光の反射特性を有している。
なお、反射シート19は、入射した光が正反射するシートであってもよいが、乱反射するシートを用いることがより好ましい。反射シート19は、入射した光が乱反射するシートを用いることによって、入射角と異なる角度の反射成分を含んで光を反射させることができる。
(クリップ)
図16〜図22を参照して、クリップ(支持柱)20について詳細に説明する。クリップ20は、LED素子220と対向する位置に配置されている拡散板(光学部材)18を支持する支持柱である。なお、クリップ20は、先細のピン形状であってもよい。また、クリップ20は、拡散板18に対してLED素子220側から当接することによって、拡散板18を支持するようになっている。
図16は、クリップ20の概略構造を示す図である。図16の(a)は、クリップ20単体を示す側面図であり、図16の(b)は、クリップ20がLED基板22に固定された状態を示す斜視図である。
図16の(a)に示すように、クリップ20は、平板状の平板部200、平板部200の土台となる円柱部201、円柱部201の根元に接続された鍔部202、および、鍔部202に対して距離を置いて接続された貫通部203を備えている。
図16の(b)に示すように、クリップ20は、反射シート19を挟んで、LED基板22に固定される。また、クリップ20は、LED基板22に固定されたとき、貫通部203は、開口225を通ってLED基板22の反対側まで貫通し、鍔部202と対になってLED基板22および反射シート19を挟持する。
クリップ20は、透光性を有する材料によって形成されている。例えば、これに限定されないが、透明樹脂によってクリップ20を形成することができる。また、平板部200は、鏡面仕上げされている。
図17は、クリップ20の概略配置を示す斜視図である。図17に示すように、バックキャビネット24上に、LED基板22を覆うように反射シート19が配置されている。また、反射シート19上にLED素子220が露出している。すなわち、LED基板22と、LED素子220との間に、反射シート19が設けられている。クリップ20は、隣接する二つのLED素子220間に固定されている(例えば、クリップ20aは、隣接するLED素子220aおよびLED素子220nの間に固定されている。)。そして、平板部200の板面(鏡面仕上げされた面)の一方が、上記二つのLED素子220の一方に対向し、平板部200の板面の他方が、上記二つのLED素子220の他方に対向している。
図18は、従来技術に係るクリップ20’と本実施形態に係るクリップ20とが拡散板(光学部材)18にそれぞれ形成する影を対比する図である。図18の(a)は、従来技術に係るクリップ20’が拡散板18に形成する影を示す図であり、図18の(b)は、本実施形態に係るクリップ20が拡散板18に形成する影を示す図である。
従来技術に係るクリップ20’は、平板部200’、円柱部201’および鍔部202’を備えている。平板部200’は、光反射率を向上させるため、高光沢の白色であり、光を拡散させるために表面が粗くなっている。
図18の(a)に示すように、従来技術に係るクリップ20’を用いた場合、拡散板18の部位205には、(i)紙面左側のLED素子220からの光がクリップ20’によって遮られることによって生じる影と、(ii)紙面右側のLED素子220からの光がクリップ20’によって反射された反射光とが重なる。このとき、影の方が反射光よりも強いため、部位205には影が残る。
一方、図18の(b)に示すように、本実施形態に係るクリップ20を用いた場合、拡散板18の部位205には、(i)紙面左側のLED素子220からの光がクリップ20’によって遮られることによって生じる影と、(ii)紙面右側のLED素子220からの光がクリップ20によって反射された反射光とが重なる。このとき、クリップ20が透光性を有しているため、影は弱くなり、平板部200が鏡面仕上げされているため、反射光が強くなる。そのため、影と反射光とが相殺され、部位205には影が残らない。
このように、透光性を有し、両脇のLED素子220に夫々対向する二つの面の少なくとも一部が鏡面仕上げされているクリップ20を用いることにより、クリップ20によって光学部材に形成される影を軽減することができる。
なお、必ずしもクリップ20の全面が平板状に鏡面仕上げされている必要は無い。図18の(b)において点線で示す光が到達しない部分については、平板状でなくともよく、鏡面仕上げされていなくともよい。そのため、図18の(b)に示すように、クリップ20は、鏡面仕上げされている平板部200の下部には、平板部200の土台になる円柱部201を備えていることが好ましい。これにより、強度が弱い平板部200を支持し、クリップ20全体の強度を向上させることができる。但し、円柱部201は省略することもできる。
続いて、図19〜図22を参照して、クリップ20のLED基板22への固定について詳細に説明する。
図19は、クリップ20がLED基板22に固定された状態を示す斜視図である。なお、LED基板22は、反射シート19に覆われているため、開口225が見えるのみである。また、LED基板22に結合されているヒートスプレッダ23は省略して示している。
図20は、クリップ20がLED基板22に固定された状態を示す斜視図である。なお、図20では、反射シート19およびヒートスプレッダ23は省略して示している。
図21は、クリップ20がLED基板22に固定された状態を、バックキャビネット24側から観察した平面図である。LED基板22に結合されているヒートスプレッダ23は省略して示している。
図22は、クリップ20がLED基板22に固定された状態を示す側面図である。なお、図22では、反射シート19およびヒートスプレッダ23は省略して示している。
図19〜図22に示すように、クリップ20は、LED基板22に固定されることにより、LED基板22と対になって反射シート19を挟持している。クリップ20が反射シート19についても固定することにより、組み立て作業を簡略化することができる。
また、クリップ20は、LED基板22に固定されていればよいが、着脱可能に取り付けられていることが好ましく、図19〜図22に示すように、LED基板22に挿通して捻ることによってLED基板22に固定されるようになっていることが好ましい。
すなわち、貫通部203は、平板部200および円柱部201に対して直交するように伸びる棒状の部材である。LED基板22には、貫通部203に対応する開口225が設けられている(なお、ヒートスプレッダ23にも、LED基板22の開口225に対応する開口232が設けられている。)。そのため、貫通部203の方向と開口232の方向とを合致させた状態で、クリップ20をLED基板22に挿通させることにより、貫通部203をLED基板22の反対側まで貫通させることができる。その後、クリップ20を例えば90度捻ることにより、図21に示すように、貫通部203があたかも錨のように機能し、貫通部203と鍔部202とでLED基板22を挟持することによって、クリップ20がLED基板22に固定される。
このようにクリップ20が簡易にLED基板22に取り付けられていることによって、クリップ20のリユースならびに表示装置1(または直下型バックライト)の解体および分解が容易になる。
図23は、バックキャビネット24にLED基板22が固定され、クリップ20がLED基板22に固定された状態を示す斜視図である。
図23に示すように、LED基板22におけるクリップ20が取り付けられる部位は、切り欠きを有する円筒形のリブであるリブ2402によって支持されている。当該部位は、クリップ20を取り付ける際に負荷が掛る部位である。当該部位をリブ2402によって支持することにより、クリップ20を取り付ける際にLED基板22が撓むことを防止することができる。特に、リブ2402を円筒形にすることにより、強度を確保することができる。また、リブ2402に切り欠きを設けることにより、空気の流れを確保して、放熱効果を高めることができる。
このように、LED基板22におけるクリップ20が取り付けられる部位を支持する、切り欠きを有する円筒形のリブ2402を用いることによって、LED基板22へのクリップ20の取り付けの際に、LED基板22が撓むことを抑制するとともに、放熱効果を向上させることができる。
また、リブ2402に切り欠きを設けることにより、軽量化も達成することができる。
また、ヒートスプレッダ23において、クリップ20の貫通部203との干渉を避けるために、図5の(b)に示すように、側面部23aにおける開口232と対応する位置に開口233を設けることが好ましい。
なお、本実施形態では、図17に示すように、クリップ20は、反射シート19における4隅および中央部に配置されている。このうち、前記中央部に配置されるクリップ20に関しては、当該クリップ20が取り付けられる部位を支持するリブ2402を省略することができる。なぜなら、前記中央部では、クリップ20が取り付けられる部位に隣接してリブ2403が設けられているため、LED基板22を十分に支持することができるからである。一方、前記4隅には、リブ2403等が設けられていないため、リブ2402を設けることが好ましい。但し、このクリップ20の配置は、一例であり、拡散板18を首尾よく支持することができれば、適宜変更することができる。
(拡散板および光学シート群)
拡散板(光学部材)18および光学シート群17は、LED素子220から出射する光量のムラ(すなわち輝度ムラ)を抑制するとともに、LED素子220から出射される光を集光して液晶パネル15に向けて出射する機能を有している。
なお、拡散板18および光学シート群17は必ずしも必要となるわけではないが、拡散板18および光学シート群17を用いることによって、LED素子220から出射される光をそのまま液晶パネル15に入射する場合よりも、液晶パネル15における輝度ムラを抑制することができる。
光学シート群17は、例えば、拡散シート、プリズムシート、及び、マイクロレンズシートなどを含んで構成されている。なお、光学シート群17を構成する各シートの枚数及び組み合わせは、所望の光学性能が得られるような枚数及び組み合わせであれば、特に限定されるものではない。また、拡散板18を設けなくともよく、その場合、クリップ20が支持する光学部材は、光学シート群17の何れかとなる。
なお、本実施形態では、LED基板22、LED素子220、反射シート19、クリップ20、拡散板(光学部材)18および光学シート群17によって、直下型バックライトが構成される。
(ベゼル、液晶パネル、Pシャーシ)
ベゼル14は、液晶パネル15の映像表示面側から液晶パネル15の周囲を覆うように配置され、Pシャーシ16(シャーシ)と共に液晶パネル15を把持することにより、バックキャビネット24に対する液晶パネル15の法線方向の位置を規定する。
Pシャーシ16は、光学シート群17の周囲から光が漏れることを防ぐ遮光部材である。Pシャーシ16は、液晶パネル15を支持する部材であって、上述のようにベゼル14と共に液晶パネル15を把持する。
また、Pシャーシ16は、バックキャビネット24と共に光学シート群17を把持することにより、バックキャビネット24に対する光学シート群17の法線方向の位置を規定する。
ベゼル14及びPシャーシ16は、液晶パネル15及び光学シート群17を把持する部分に、ポロン(緩衝材)を備えている。これにより、ベゼル14及びPシャーシ16は、液晶パネル15及び光学シート群17を傷つけることなく把持することができる。
なお、ベゼル14及びPシャーシ16による液晶パネル15の位置の規定、並びに、Pシャーシ16及びバックキャビネット24による光学シート群17の位置の規定の詳細については、図面を変えて後述する。
(メイン回路、電源回路)
メイン回路28は、表示装置1の備える各部における動作を、統括的に制御する回路であり、例えばCPU(Central Processing Unit)などを含んで構成される。電源回路29は、外部電源から電力の供給を受け付けると共に、表示装置1の各部に対する電力の供給を制御する。
メイン回路28および電源回路29は、スタンド30、補助回路36、ボタン37およびスピーカ38と共に、バックキャビネット24の背面(液晶パネル15が配置される面と反対側の面)に配置される。また、バックキャビネット24の背面に配置されたメイン回路28および電源回路29などは、トップカバー39およびボトムカバー40によって保護されている。
〔二重リブ構造〕
次に、バックキャビネット24の備える、光学シート群17(光学シート)の位置を規制するための構成について、図24から図26を参照して説明する。図24は、本実施形態に係るバックキャビネット24の一部分を示す拡大斜視図である。
図24に示すように、バックキャビネット24には、光学シート群17の位置を規制するリブが、当該バックキャビネット24の外縁に沿って二重に設けられている(単に二重リブ構造とも記載する)。
具体的には、光学シート群17の、バックキャビネット24の法線方向に対する位置を規制する内側リブ2451と、バックキャビネット24の法線方向に垂直な方向に対する位置を規制する外側リブ2452とが設けられている。
(二重リブ構造の詳細)
二重リブ構造の詳細について、図25及び図26を参照して説明する。図25は、本実施形態に係るバックキャビネット24の外縁の一部分を示す拡大斜視図である。また、図26は、図25に示すバックキャビネット24のA−A断面図である。なお、図25では、説明の簡略化のため、バックキャビネット24をフロントキャビネット10側から見た外観を示している。
(内側リブ)
図26に示すように、内側リブ2451は、エッジが光学シート群17の表面に、反射シート19および拡散板18を介して当接するよう設けられており、内側リブ2451上には、光学シート群17が反射シート19および拡散板18に重なるように配置される。これにより、内側リブ2451は、光学シート群17の、バックキャビネット24の法線方向に対する位置を規制する。
また、内側リブ2451は、Pシャーシ16(より具体的には、Pシャーシ16の備えるポロン161)と共に、光学シート群17を、反射シート19および拡散板18を介して把持する。なお、ポロン161は、Pシャーシ16の内側リブ2451と対向する位置に設けられていることが好ましい。これによって、ポロン161は、内側リブ2451と共に光学シート群17を効率よく把持することができる。なお、Pシャーシの詳細については、後述する。
(外側リブ)
図26に示すように、外側リブ2452は、内側リブ2451よりも高く形成されている。具体的には、外側リブ2452の側面が、光学シート群17のエッジに当接するよう設けられている。これにより、内側リブ2451上に配置された光学シート群17がバックキャビネット24の法線方向に垂直な方向に対してスライドした場合にも、外側リブ2452の側面で光学シート群17のスライドを規制することができる。
このように、バックキャビネット24に二重リブ構造を採用することにより、光学シート群17のバックキャビネット24に対する位置を効率よく規定することができる。さらに、二重リブ構造により、バックキャビネット24自体の強度を確保することができるため、表示装置1がバックライトシャーシを備えていなくても、当該表示装置1の強度を確保することができる。
また、外側リブ2452には、図24に示すように、切欠2454が設けられている。なお、外側リブ2452に形成された切欠2454は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
外側リブ2452に切欠2454が形成されていることにより、バックキャビネット24に配置した光学シート群17を取り外す際に当該切欠2454に指を入れることができる。これによって、内側リブ2451上に配置された光学シート群17よりも高い外側リブ2452が形成されていても、バックキャビネット24から光学シート群17を容易に取り外すことができる。
〔光学シート群の固定〕
次に、光学シート群17の、バックキャビネット24に対する固定の詳細について、図27から図30を参照して説明する。図27は、本実施形態に係るバックキャビネット24及び光学シート群17の一部分を示す拡大斜視図である。
(光学シート群、バックキャビネット)
図27に示すように、光学シート群17には、外縁に沿って開口171が形成されている。また、光学シート群17には、外縁に沿って、切欠172が形成されている。なお、図27には、バックキャビネット24及び光学シート群17の一部分(右上部分)のみを示しているが、本実施形態では、開口171及び切欠172の各々は、光学シート群17の外縁に沿って複数設けられている。
バックキャビネット24には、光学シート群17の各開口171に貫入する突出リブ2471が、光学シート群17の各開口171に対応する位置にそれぞれ設けられている。また、バックキャビネット24には、光学シート群17の各切欠172に嵌合する突出リブ2472が、光学シート群17の各切欠172に対応する位置にそれぞれ設けられている。
バックキャビネット24の突出リブ2471が開口171に貫入されるように光学シート群17を配置することにより、光学シート群17の、バックキャビネット24の法線方向に垂直な方向に対する位置を容易に固定することができる。また、バックキャビネット24の突出リブ2472と切欠172とが嵌合するように光学シート群17を配置することにより、光学シート群17の、バックキャビネット24の法線方向に垂直な方向に対する位置をさらに容易に固定することができる。
なお、本実施形態では、光学シート群17の各開口171は、当該光学シート群17において、左右非対称、上下非対称、かつ、光学シート群17の法線方向を回転軸とする180度回転対称性を有しない位置に設けられている。これにより、光学シート群17を誤って左右逆さま、上下逆さまに設置してしまうことを防ぐことができ、また、誤って180度回転した状態で設置してしまうことを防ぐことができる。
(Pシャーシ)
上述したように、光学シート群17は、バックキャビネット24とPシャーシ16とによって把持される。ここで、Pシャーシ16の詳細について、図28から図30を参照して説明する。
図28は、本実施形態に係るPシャーシ16のうち、フロントキャビネット10側から見てバックキャビネット24の上部に配置される上側Pシャーシ16aの外観の一部分を示す拡大図である。図28(a)は、上側Pシャーシ16aの正面図であり、(b)は上側Pシャーシ16aの斜視図である。
図29は、本実施形態に係るPシャーシ16のうち、フロントキャビネット10側から見てバックキャビネット24の右部に配置される右側Pシャーシ16bの外観の一部分を示す拡大図である。図29(a)は、右側Pシャーシ16bの正面図であり、(b)は、右側Pシャーシ16bの斜視図である。
また、図30は、本実施形態に係るバックキャビネット24、光学シート群17及びPシャーシ16の一部分を示す拡大斜視図である。
上側Pシャーシ16aには、図28に示すように、バックキャビネット24の突出リブ2471が貫入する開口162が、突出リブ2471に対応する位置に形成されている。また、図29に示すように、右側Pシャーシ16bには、バックキャビネット24の突出リブ2472が貫入する開口163が、突出リブ2472に対応する位置に形成されている。
図30に示すように、上側Pシャーシ16aは突出リブ2471が開口162に貫入するように配置され、右側Pシャーシ16bは突出リブ2472が開口163に貫入するように配置される。このようにして、Pシャーシ16は、バックキャビネット24の法線方向に垂直な方向に対して位置が固定される。また、Pシャーシ16は、バックキャビネット24と共に、光学シート群17を把持することにより、バックキャビネット24の法線方向に対する光学シート群17の位置を固定する。
上記の構成によれば、本実施形態に係る表示装置1は、突出リブ2471を光学シート群17及び上記Pシャーシ16に形成されている開口171、162に貫入することにより、光学シート群17及びPシャーシ16をバックキャビネット24に対して精度よく固定することができる。
なお、本実施形態では、バックキャビネット24の各突出リブ2471、2472は、当該バックキャビネット24に設けられた内側リブ2451よりも外側に設けられており、かつ、外側リブ2452よりも内側に設けられている。つまり、各突出リブ2471、2472に対応する開口162、163は、Pシャーシ16に設けられているポロン161よりも表示装置1の中心から見て外側に設けられることになる。したがって、この構成により、バックキャビネット24の突出リブ2471、2472と、Pシャーシ16のポロン161との干渉を防止することができる。
実施形態では、図27及び図30に示すように、光学シート群17の開口171は、光学シート群17の各辺のうち該開口に最も近い辺に沿った方向に延伸する細長形である。また、突出リブ2471の開口171に貫入する部分の断面、及び、Pシャーシ16の開口162は、光学シート群17の開口171と同様の形状を有している。
これによって、光学シート群17の開口171、Pシャーシ16の開口162及び突出リブ2471が、LED素子220から出射された光(つまり、当該表示装置1における映像の表示に用いられる光)に対して及ぼす影響を、最小限に抑えることができる。
また、開口171が光学シート群17の上側の外縁に沿ってのみ形成され、切欠172が光学シート群17の右側、左側および下側の外縁に沿って形成されていてもよい。これによれば、光学シート群17のバックキャビネット24への取り付けの作業性を向上させることができる。
〔バックキャビネットとPシャーシとの結合〕
次に、バックキャビネット24とPシャーシ16とを結合させるための構造について、図31から図34を参照して説明する。
図31は、本実施形態に係る表示装置1を下側から見た斜視図である。図32は図31に示す表示装置1のB−B断面図であり、図33は図31に示す表示装置1のC−C断面図であり、図34は図31に示す表示装置1のD−D断面図である。
(バックキャビネットとPシャーシとの結合構造)
図32に示すように、外側リブ2452には、表示装置1の中心から見て外側に、爪部2457が形成されている。また、Pシャーシ16には、爪部2457と嵌合するための嵌合部165が形成されている。これにより、バックキャビネット24とPシャーシ16とを容易に結合することができるため、バックキャビネット24とPシャーシ16とを結合するために従来用いられていた、例えばネジ及びビスなどの部品を削減することができる。したがって、バックキャビネット24及びPシャーシ16の取り付け(組み立て)及び取り外しの作業性を向上(つまり、組み立て及び取り外し工程を簡略化)させると共に、ネジ及びビスなどにかかるコストを低減することができる。
また、図33に示すように、バックキャビネット24の一部には、外側リブ2452の外側に、Pシャーシ16を固定するための固定用ボス2453が形成されている。また、図34に示すように、固定用ボス2453の一部にはPシャーシ16を固定するための固定用爪部2456が形成されている。この構成により、Pシャーシ16を、バックキャビネット24に対してより強固に固定することができる。これによって、バックキャビネット24及びPシャーシ16の結合に必要な部品をさらに削減することができる。
〔フロントキャビネットとバックキャビネットとの嵌合構造〕
次に、フロントキャビネット10とバックキャビネット24とを結合させるための、フロントキャビネット10、バックキャビネット24、Pシャーシ16およびベゼル14の構造の詳細について、図35から図39を参照して説明する。
(フロントキャビネット)
まず、フロントキャビネット10の構造について、図35を参照して説明する。図35は、本実施形態に係るフロントキャビネット10の背面斜視図である。
図35に示すように、フロントキャビネット10には、その背面(液晶パネル15などが配置される側の面)に、バックキャビネット24と結合するための複数のボス102〜104が形成されている。ボス102(固定用ボス)及びボス103はフロントキャビネット10の背面下側に設けられており、ボス104はフロントキャビネット10の背面右側に設けられている。なお、フロントキャビネット10の背面上側および左側にもボスが設けられているが、ここでは説明を省略する。
また、ボス102は、ボス103に比べて、表示装置1の中央寄りに設けられている。これにより、フロントキャビネット10の下部が自重によって表示装置1の前方に撓み、フロントキャビネット10と液晶パネル15とが離間してしまうことを防ぐごとができる。
(バックキャビネット)
次に、バックキャビネット24の構成について、図36を参照して説明する。図36は、本実施形態に係るバックキャビネット24に光学シート群17を配置した状態を示す正面図である。
図36に示すように、バックキャビネット24には、フロントキャビネット10のボス102〜104と嵌合するための、嵌合部2462〜2464が形成されている。また、嵌合部2462は、ボス102と嵌合するため、嵌合部24633に比べて、表示装置1の中央寄りに設けられている。なお、バックキャビネット24の上側および左側にも嵌合部が設けられているが、フロントキャビネット10と同様ここでは説明を省略する。
(Pシャーシ、ベゼル)
次に、Pシャーシ16およびベゼル14の構成について、図37及び図38を参照して説明する。図37は、本実施形態に係るバックキャビネット24に、光学シート群17及びPシャーシ16を配置した状態を示す正面図である。図38は、本実施形態に係るバックキャビネット24に、光学シート群17、Pシャーシ16、液晶パネル15及びベゼル14を配置した状態を示す正面図である。
図37に示すように、本実施形態に係る表示装置1は、Pシャーシ16の配置されたバックキャビネット24上に、Pシャーシ16が配置されている。より詳細には、バックキャビネット24の上側には上側Pシャーシ16aが、右側には右側Pシャーシ16bが。左側には左側Pシャーシ16cが、下側には下側Pシャーシ16dがそれぞれ配置される。
Pシャーシ16は、図37に示すように、バックキャビネット24上に配置した場合に、嵌合部2462〜2464がバックキャビネット24をフロントキャビネット10側から見て露出するように形成されている。
例えば、下側Pシャーシ16dの中央付近には、図37に示すように、バックキャビネット24の嵌合部2462が露出する貫通孔164が形成されている。換言すれば、下側Pシャーシ16dの中央付近に、フロントキャビネット10のボス102が貫通する貫通孔164が形成されている。
また、図38に示すように、本実施形態に係る表示装置1は、Pシャーシ16上に液晶パネル15の配置されたバックキャビネット24上に、ベゼル14が配置されている。より詳細には、バックキャビネット24の上側には上側ベゼル14aが、右側には右側ベゼル14bが。左側には左側ベゼル14cが、下側には下側ベゼル14dがそれぞれ配置される。
ベゼル14は、図38に示すように、バックキャビネット24上に配置した場合に、嵌合部2462〜2464がバックキャビネット24をフロントキャビネット10側から見て露出するように形成されている。
ここで、下側ベゼル14dの詳細について、図39を参照して説明する。図39は、本実施形態に係る下側ベゼル14dの外観を示す正面図である。
図39に示すように、下側ベゼル14dの中央付近には、バックキャビネット24の嵌合部2462が露出する貫通孔141が形成されている。換言すれば、下側ベゼル14dの中央付近には、フロントキャビネット10のボス102が貫通する貫通孔141が形成されている。
このように、下側Pシャーシ16dおよび下側ベゼル14dの各々に貫通孔164、141が形成されていることにより、フロントキャビネット10のボス102とバックキャビネット24の嵌合部2462とを、下側Pシャーシ16dおよび下側ベゼル14dを介することなく、直接嵌合させることができる。
これによって、フロントキャビネット10とバックキャビネット24とを結合する際の応力が、下側Pシャーシ16d及び下側ベゼル14dを介して液晶パネル15に伝搬することを防ぐことができる。したがって、フロントキャビネット10とバックキャビネット24とを結合する際の応力が液晶パネル15に局所的に応力が加わることがないため、液晶パネル15の表示性能の局所的な変化(例えば、輝度ムラなど)を防ぐことができる。
なお、本実施形態では、フロントキャビネット10のボス102の断面は、図35に示すように、略円柱である。また、下側Pシャーシ16d及び下側ベゼル14dの貫通孔164、141は、図37及び図38に示すように、短辺の長さがボス102の直径よりも大きい略矩形状である。これにより、ボス102と貫通孔164、141とが干渉することによるフロントキャビネット10、下側Pシャーシ16dおよび下側ベゼル14dの劣化を低減することができると共に、組み立て及び取り外しの作業性を向上させることができる。
(フロントキャビネットとバックキャビネットとの爪による結合)
さらに、本実施形態では、図26に示すように、バックキャビネット24の外縁には、フロントキャビネット10を簡易的に固定するための爪部2455が形成されている。また、フロントキャビネット10には、爪部2455と嵌合するための係合部101が形成されている。
これによって、バックキャビネット24及びフロントキャビネット10の取り付け及び取り外しの作業性を向上させる。また、バックキャビネット24及びフロントキャビネット10の係合に係る部品(例えば、ネジ及びビスなど)の数を削減することができ、これによって係合に係る部品に関するコストを低減することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る直下型バックライトは、複数の光源(LED素子220)が配置されている基板(LED基板22)と、前記光源と対向する位置に配置されている光学部材(拡散板18)と、前記基板上において隣接する二つの前記光源間に固定され、前記光学部材を支持する支持柱(クリップ20)と、を備えており、前記支持柱は透光性を有しており、前記支持柱における前記二つの光源に夫々対向する二つの面は、少なくとも一部が鏡面仕上げされている。
上記の構成によれば、光学部材において、(i)一方の光源からの光が支持柱によって遮られることによって生じる影と、(ii)他方の光源からの光が支持柱によって反射された反射光とが重なる。このとき、支持柱が透光性を有しているため、影は弱くなり、二つの光源に夫々対向する二つの面の少なくとも一部が鏡面仕上げされているため、反射光が強くなる。そのため、影と反射光とが相殺され、光学部材における影が軽減される。
このように、透光性を有し、両脇の光源に夫々対向する二つの面の少なくとも一部が鏡面仕上げされている支持柱を用いることにより、支持柱によって光学部材に形成される影を軽減することができる。
本発明の態様2に係る直下型バックライトは、上記態様1において、前記支持柱は、前記基板に挿通して捻ることによって前記基板に固定されるようになっていてもよい。
上記の構成によれば、支持柱が簡易に基板に取り付けられていることによって、支持柱のリユースならびに直下型バックライトの解体および分解が容易になる。
本発明の態様3に係る直下型バックライトは、上記態様2において、前記支持柱は、前記基板に挿通したとき前記基板の反対側まで貫通する貫通部(203)と、前記基板に挿通後捻ったとき前記貫通部と対になって前記基板を挟持する鍔部(202)と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、貫通部があたかも錨のように機能し、貫通部と鍔部とで基板を挟持することによって、支持柱を基板に固定することができる。
本発明の態様4に係る直下型バックライトは、上記態様1〜3の何れかにおいて、前記基板と、前記複数の光源との間に、反射シート(19)が設けられており、前記支持柱は、前記基板と対になって前記反射シートを挟持していてもよい。
上記の構成によれば、支持柱が反射シートについても固定することにより、組み立て作業を簡略化することができる。
本発明の態様5に係る直下型バックライトは、上記態様1〜4の何れかにおいて、前記支持柱は、鏡面仕上げされている部位(平板部200)の土台になる円柱部(201)を備えていてもよい。
上記の構成によれば、強度が弱い鏡面仕上げされている部位を支持し、支持柱全体の強度を向上させることができる。
本発明の態様6に係るテレビジョン受像機は、態様1〜5の何れかの直下型バックライトを備えている。
上記の構成によれば、テレビジョン受像機において、態様1〜5の何れかと同等の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。