JP5915703B2 - 圧電素子ユニットおよび駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば被駆動部材を駆動する駆動装置の一部として好適に用いられる圧電素子ユニットと、その圧電素子ユニットを具備する駆動装置に関する。
圧電素子は、圧電効果および逆圧電効果を利用し、機械的な変位と電気的な変位とを相互に変換する素子である。このような圧電素子は、たとえば、圧電セラミックスを成形・焼成して素子本体を得た後、これに電極を形成し、さらに分極処理を施すことによって製造される。
圧電素子により得られる機械的変位は比較的微小であるため、圧電素子は、たとえば精密かつ正確な制御が要求される駆動装置として好適に利用される。より具体的には、レンズ駆動用、HDDのヘッド駆動用、インクジェットプリンタのヘッド駆動用、燃料噴射弁駆動用等の用途が挙げられる。
たとえば、圧電素子を用いた駆動装置としては、圧電素子の両端部に、それぞれ駆動ロッドと支持台を接着した構造を有するものが開示されている(特許文献1等参照)。
しかしながら、従来の積層型圧電素子では、特に厳しい耐久性が要求される用途に用いられる場合に、駆動時等の大きな負荷や何らかの外力により折れてしまうおそれがある。
特開2002−119074号
本発明の目的は、シンプルな構造で機械的強度を向上させることができる圧電素子ユニットと、その圧電素子ユニットを有する駆動装置とを提供することである。
本発明者等は、鋭意検討の結果、積層型圧電素子の素子本体において、最も脆弱な部分が、活性部と不活性部との界面であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る圧電素子ユニットは、
圧電体層と内部電極とが交互に積層してある活性部と、前記活性部の積層方向の両端に積層してある不活性部とを有する素子本体と、
前記素子本体の前記積層方向における一方の端面と当該一方の端面に対向するように配置される連結部材の取付面とを接着する第1樹脂部と、を有する圧電素子ユニットであって、
前記第1樹脂部が、前記取付面から、前記活性部と不活性部との界面に対応する前記素子本体の外側面までを覆っており、
前記活性部と不活性部との界面に対応する位置で、前記素子本体の外側面を覆っている前記第1樹脂部の外表面を第2樹脂部が覆っており、
前記第2樹脂部は、前記活性部に対応する前記素子本体の外側面も一体的に覆っている。
本発明の圧電素子ユニットでは、活性部と不活性部との界面に対応する位置で、素子本体の外側面が第1樹脂部と第2樹脂部とで二重に覆われている。すなわち、本発明の圧電素子ユニットでは、素子本体における最も脆弱な部分が、第1樹脂部と第2樹脂部とで二重に覆われている。そのため、本発明では、シンプルな構造で、素子本体の機械的強度(たとえば抗折強度)を向上させることができ、折れにくくなっており、耐久性が向上している。
また、第1樹脂部は、素子本体と連結部材とを連結する機能を兼ねているため、本発明に係る圧電素子ユニットはシンプルな構造を有しており、製造が容易であり、優れた信頼性を有する。
さらに、第2樹脂部は、活性部に対応する素子本体の外側面も一体的に覆っているため、第1樹脂部の端縁と素子本体の外側面との境界が第2樹脂部で覆われることになり、第1樹脂部の端縁が素子本体の外側面から剥がれることを防止することができる。また、第2樹脂部は、活性部に対応する素子本体の外側面も一体的に覆っているため、耐湿性も向上する。
第1樹脂部の弾性率を、第2樹脂部の弾性率よりも大きくしてもよい。第1樹脂部を構成する合成樹脂と、第2樹脂部を構成する合成樹脂とは、主成分が同じでも異なっていても良いが、弾性率を変化させることで、次に示す作用効果がある。
すなわち、素子本体の活性部では、内部電極に印加される電圧により素子本体に動きが生じるが、非活性部では動きは生じない。そこで、第2樹脂部の弾性率を低く設定することで、活性部の動きに第2樹脂部が追随しやすくなり、第2樹脂部の耐久性が向上する。また、非活性部に位置する第1樹脂部は、素子本体と連結部材とを連結する機能を兼ねているため、第2樹脂部に比較して硬い方が素子本体と連結部材とを強固に連結することができる。また、非活性部自体は動かないので、第1樹脂部が硬くても問題が無い。
前記素子本体の対向する二つの側面には、それぞれ外部電極が形成してあり、前記第2樹脂部は、前記外部電極の外表面も覆っていてもよい。このように構成することで、外部電極が有効に保護され、外部電極のガス腐食などを防止することができる。
前記取付面の近くで前記外部電極の外表面には、配線用リード部が電気的接続部を介して固定してあり、
前記電気的接続部が、前記第1樹脂部および前記第2樹脂部で二重に覆われていてもよい。このように構成することで、電気的接続部での素子本体の強度も向上する。
また、前記活性部に対応する前記外部電極の外表面には、配線用リード部が電気的接続部を介して固定してあり、
前記電気的接続部が、前記第2樹脂部で覆われていてもよい。このように構成することで、電気的接続部での素子本体の強度も向上する。
前記電気的接続部が、ハンダおよび導電性接着剤のいずれかであってもよい。また、前記連結部材が、錘および駆動軸のいずれかであってもよい。
本発明に係る駆動装置は、上記に記載の圧電素子ユニットを有する。
図1は本発明の一実施形態に係る圧電素子ユニットの部分断面の概略図である。 図2は図1に示す圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図3は図1および図2に示す圧電素子ユニットの素子本体の斜視図である。 図4は図1および図2に示す圧電素子ユニットの製造過程を示す斜視図である。 図5は図4の続きの工程を示す部分斜視図である。 図6Aは本発明の他の実施形態に係る圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図6Bは本発明のさらに他の実施形態に係る圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図6Cは本発明のさらに他の実施形態に係る圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図6Dは本発明のさらに他の実施形態に係る圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図6Eは本発明のさらに他の実施形態に係る圧電素子ユニットの要部拡大断面図である。 図6Fは図6Eに示すVIF−VIFに沿う要部断面図である。 図7(A)は本発明の実施例に係る圧電素子ユニットに関する抗折強度の測定方法を表す概念図、図7(B)は本発明の参考例に係る圧電素子ユニットに関する抗折強度の測定方法を表す概念図である。 図8は、本発明の実施例および参考例に係る圧電素子ユニットに関する抗折強度の測定結果を表すグラフである。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係る圧電素子ユニット10を利用したレンズ駆動装置60を示す概念図である。レンズ駆動装置60は、圧電素子ユニット10の他に、シャフト44に対して移動自在に係合された移動部材56と、素子本体20に電圧を印加する駆動回路58とを有している。移動部材56はレンズを保持しており、移動部材56およびこれに保持されるレンズは、シャフト44の軸芯(Z軸)に沿って、シャフト44に対して相対移動することができる。
圧電素子ユニット10は、積層型圧電素子で構成される素子本体20と、錘42と、シャフト44と有する。また、圧電素子ユニット10は、素子本体20と駆動回路58とを電気的に接続する配線部32や、配線部32を第1および第2外部電極28a,28bに接続する電気的接続部30をさらに有する。電気的接続部30は、たとえばハンダまたは導電性接着剤などで構成される。
素子本体20は、駆動回路58によって電圧を印加されて変形する。これに伴い、素子本体20に接続されたシャフト44は、Z軸方向に往復運動(振動)する。駆動回路58が出力する電圧波形は特に限定されないが、駆動回路58は、たとえばノコギリ波形の電圧波形を出力することにより、圧電素子ユニット10の変形量およびこれに伴うシャフト44の変位量を越える移動量を、移動部材56に発生させることができる。
なお、本実施形態では、圧電素子ユニット10をレンズ駆動装置60に適用した態様を例に挙げて説明を行うが、圧電素子ユニット10を適用する装置としてはこれに限定されず、圧電素子ユニット10は、その他の駆動装置等にも適用することができる。
図1および図3に示すように、圧電素子ユニット10の素子本体20は、略角柱状(本実施形態では四角柱)の外観形状を有しており、圧電体層26と、第1および第2内部電極27a,27bと、第1および第2外部電極28a,28bとを有する。なお、素子本体20の外観形状は、角柱状に限定されず、円柱状、楕円柱状その他の形状であってもかまわない。
素子本体20の内部において、第1内部電極27aおよび第2内部電極27bは、圧電体層26を挟んで交互に積層されている。第1外部電極28aと第2外部電極28bは、素子本体20の面のうち、積層方向(Z軸方向)に沿って延在する側面に形成されている。図3に示すように、第1外部電極28aは、積層方向に沿って延在する第1側面25aに形成されており、第2外部電極28bは、第1側面25aとはX軸方向の反対方向を向く第2側面25bに形成されている。
第1内部電極27aは、第1外部電極28aに電気的に接続されており、第2内部電極27bは、第2外部電極28bに電気的に接続されている。また、素子本体20の側面のうち、第1および第2外部電極28a,28bが形成されていない第3側面25cおよび第4側面25d(Y軸方向に対向する)には、マイグレーションを防止するための樹脂層が予め形成されていても良い。ただし、本実施形態では、後述する第2樹脂部53から成る樹脂層がマイグレーション防止層を兼ねることができるために省略することが可能である。
なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸が素子本体20の積層方向およびシャフトの軸方向に一致し、X軸が、第1外部電極28aと第2外部電極28bとの対向方向に一致する。
第1内部電極27aおよび第2内部電極27bを構成する導電材としては、たとえば、Ag、Pd、Au、Pt等の貴金属およびこれらの合金(Ag−Pdなど)、あるいはCu、Ni等の卑金属およびこれらの合金などが挙げられるが、特に限定されない。第1外部電極28aおよび第2外部電極28bを構成する導電材料も特に限定されず、内部電極を構成する導電材と同様の材料を用いることができる。なお、第1外部電極28aおよび第2外部電極28bの最外表面には、上記各種金属のメッキ層やスパッタ層が形成してあってもよい。
また、圧電体層26の材質は、圧電効果あるいは逆圧電効果を示す材料であれば、特に制限されず、たとえば、PbZrTi1−x 、BaTiOなどが挙げられる。また、特性向上等のための成分が含有されていてもよく、その含有量は、所望の特性に応じて適宜決定すればよい。
図1および図2に示すように、圧電素子ユニット10では、素子本体20の積層方向における一方の端面である第1端面22に対して対向するように、錘42の第1取付面42aが配置されている。第1端面22と第1取付面42aとは、第1樹脂部52aによって連結されており、素子本体20と錘42は、第1樹脂部52aによって相互に固定されている。
第1外部電極28aには、電気的接続部30を介して、配線部32が接続されている。なお、第1外部電極28aとは反対側の側面に形成されている第2外部電極28bにも、第1外部電極28aと同様に、電気的接続部30を介して配線部32が接続されている。
配線部32の先端を第1外部電極28aに固定している電気的接続部30は、第1外部電極28aが形成されている第1側面25aのうち、どの位置に配置されていても良い。本実施形態に係る圧電素子ユニット10では、電気的接続部30は、素子本体20の積層方向の中央より錘42に近接する側に設けられている。また、図4に示すように、電気的接続部30は、第1外部電極28aと確実に接合するために、第1外部電極28aが形成されている第1側面25aのうち、積層方向に垂直なY軸方向の中央部付近に設けられている。
電気的接続部30は、配線部32の先端部付近および第1外部電極28aの表面に接触しており、配線部32の先端部と第1外部電極28aとを、電気的かつ物理的に接続している。なお、電気的接続部30によって被覆されている配線部32の先端部付近は、線皮(絶縁被覆)が除去されて芯線が露出している。
また、図1および図2に示すように、素子本体20の積層方向における他方の端面である第2端面24には、上側第1樹脂部52bを介してシャフト44が接続されている。シャフト44の第2取付面44aは、素子本体20の第2端面24に対向するように配置されており、上側第1樹脂部52bは、第2端面24と第2取付面44aとを連結する。上側第1樹脂部52bは、下側第1樹脂部52aと同じ樹脂で構成されることが好ましいが、必ずしも同一である必要はない。
圧電素子ユニット10において、素子本体20に取り付けられる各部材の材質は特に限定されないが、たとえばシャフト44は、移動部材56を好適に支持できるように、SUS等の金属材料等によって構成することができる。また、錘42は、シャフト44に変位を与えるための慣性体として好適に機能するように、タングステン等の比較的比重の大きい金属材料等を含むことが好ましいが、錘42の材質は特に限定されない。
配線部32としては、銅等の導電材料によって構成される芯線と、芯線を被覆する被覆膜を有するリード線等を用いることができるが、特に限定されない。また、配線部32の芯線は、単線であっても良く、撚り線であっても良い。電気的接続部30も、電気用等に用いられるはんだの材質であれば、特に限定されない。
本実施形態では、図2に示すように、素子本体20は、圧電体層26と内部電極27a,27bとが交互に積層してある活性部26aと、活性部26aの積層方向の両端に積層してある第1および第2不活性部26b1,26b2とを有する。各不活性部26b1,26b2は、内部電極27a,27bが双方共に存在しない絶縁体層として定義され、不活性部26b1,26b2を構成する絶縁体層は、活性部26aを構成する圧電体層26と同じ材質で構成されることが好ましいが、必ずしも同じ材質で構成する必要はない。
活性部26aのZ軸方向長さZ0は、圧電体層26の厚みや内部電極27a,27bの数などに応じて決定され、特に限定されない。Z軸方向の下側に位置する第1不活性部26b1のZ軸方向の長さZ1は、特に限定されず、活性部26aと下側の第1不活性部26b1との第1界面26c1に位置する最外層の内部電極27aまたは27bを保護するために十分な不活性部26b1の厚みとなるように決定される。Z軸方向の上側に位置する第2不活性部26b2のZ軸方向の長さZ2は、特に限定されず、活性部26aと第2不活性部26b2との第2界面26c2に位置する最外層の内部電極27aまたは27bを保護するために十分な第2不活性部26b2の厚みとなるように決定される。長さZ1,Z2は、同じでも異なっていても良い。
本実施形態では、錘42の取付面42aと素子本体20の端面22とを接着するための下側第1樹脂部52aが、取付面42aから第1界面26c1に対応する素子本体20の外側面25a〜25dまでを覆っている。特に本実施形態では、図2に示すように、電気的接続部30は、下側の第1不活性部26b1のZ軸方向長さZ1の範囲内に位置し、下側第1樹脂部52aは、電気的接続部30の外周も覆うようになっている。
下側第1樹脂部52aは、下側の第1不活性部26b1から第1界面26c1を含めたZ軸方向の範囲内位置で、外部電極28a,28bの外側も覆っている。さらに、下側第1樹脂部52aは、図2に示す第1不活性部26b1から第1界面26c1を含めたZ軸方向の範囲内位置で、図5に示す素子本体20の第3側面25cおよび第3側面25dの下方部も一体的に連続して覆っている。
また、本実施形態では、シャフト44の取付面44aと素子本体20の端面24とを接着するための上側第1樹脂部52bが、取付面44aから第2界面26c2に対応する素子本体20の外側面25a〜25dまでを覆っている。
上側第1樹脂部52bは、上側の第2不活性部26b2から第2界面26c2を含めたZ軸方向の範囲内位置で、外部電極28a,28bの外側も覆っている。さらに、上側第1樹脂部52bは、図2に示す第2不活性部26b2から第2界面26c2を含めたZ軸方向の範囲内位置で、図3に示す素子本体20の第3側面25cおよび第3側面25dの上方部も一体的に連続して覆っている。
さらに本実施形態では、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、素子本体20の外側面25a〜25dを覆っている第1樹脂部52a,52bの外表面を第2樹脂部53が覆っている。第2樹脂部53は、活性部26aに対応する素子本体20の外側面25a〜25dも一体的に覆っている。
本実施形態では、第1樹脂部52a,52bの弾性率が、第2樹脂部53の弾性率よりも大きくなるように、樹脂の種類や各種成分の配合割合を変化させることが好ましい。好ましくは第2樹脂部53の弾性率は0.1〜3GPaとなるものが好ましい。第2樹脂部53を構成する樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、イミド樹脂などが例示される。
第1樹脂部52a,52bは、相互に同じ樹脂で構成されることが好ましいが、必ずしも同じで無くても良い。第1樹脂部52a,52bを構成する樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、イミド樹脂などが例示される。第1樹脂部52a,52bを構成する樹脂としては、第2樹脂部53を構成する樹脂に比較して、弾性率で、1〜60倍以上大きな樹脂が好ましい。
第1樹脂部52a,52bの厚みや、第2樹脂部53の厚みは、特に限定されないが、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、好ましくは0.05〜1mmである。
以下に、図3〜図5を用いて、圧電素子ユニット10の製造方法の一例を説明する。
圧電素子ユニット10の製造方法では、まず、図3に示すような素子本体20を準備する。素子本体20の製造工程では、まず、焼成後に第1内部電極27aおよび第2内部電極27bとなる所定パターンの内部電極ペースト膜が形成されたグリーンシートと、内部電極ペースト膜を持たないグリーンシートとを、用意する。
グリーンシートは、たとえば以下のような方法で作製される。まず、圧電体層26を構成する材料の原料を含む仮焼粉末にバインダを加えてスラリー化する。次に、スラリーをドクターブレード法またはスクリーン印刷法等の手段によってシート化し、その後に乾燥させて、内部電極ペースト膜を持たないグリーンシートを得る。さらに、上述した導電材を含む内部電極ペーストを、印刷法等の手段により、グリーンシートの上に塗布することで、所定パターンの内部電極ペースト膜が形成されたグリーンシートが得られる。なお、圧電体層26を構成する材料の原料には、不可避的不純物が含まれていてもよい。
各グリーンシートを準備した後、準備したグリーンシートを重ね合わせ、圧力を加えて圧着し、乾燥工程等の必要な工程を経た後、切断し、積層体を得る。
次に、得られた積層体を所定条件で焼成して焼結体を得た後、焼結体における第1側面25aおよび第2側面25bに相当する部分に第1外部電極28aおよび第2外部電極28bを形成し、この電極に直流電圧を印加して圧電体層26の分極処理を行う。その後、分極処理後の短冊状焼結体を個々の素子本体に切断し、図3に示すような素子本体20を得る。なお、得られた素子本体20にバレル研磨を行って、角部および稜線部をR面加工してもよい。
次に、図4に示すように、素子本体20に対して、配線部32を接続する。その際、まず、配線部32の先端部の被覆を除去して芯線を露出させ、次に第1および第2外部電極28a,28bの所定位置および芯線に対して予備はんだを行い、最後に配線部32と外部電極28a,28bを接触させた状態で予備はんだを溶融させることにより、電気的接続部30を形成することができる。なお、電気的接続部30は、ハンダに代えて、導電性接着剤で形成しても良い。
次に、電気的接続部30を備える素子本体20の第1端面22を、第1樹脂部52aとなる熱硬化性接着剤52が塗布された錘42の第1取付面42aに押し付けた後に加熱し、図2に示すような第1樹脂部52aを形成する。この場合、錘42の第1取付面42aに塗布される熱硬化性接着剤52の量は、単に第1端面22と第1取付面42aとを固定するために必要とされる量ではなく、硬化後に形成される第1樹脂部52aが電気的接続部30を被覆できるように、且つ図2に示す第1界面26c1の位置まで盛り上がるように調整される。
また、同様な熱硬化性接着剤52を用いて、図2に示すように、素子本体20の第2端面24には、シャフト44の第2取付面44aを固定し、第1端面22と同様に、第2端面24と第2取付面44aを連結する第1樹脂層52bを形成する。第1樹脂層52bを構成する接着剤の量は、単に第2端面24と第2取付面44aとを固定するために必要とされる量ではなく、硬化後に形成される第1樹脂部52bが第2界面26c2の位置まで垂れ下がるように調整される。
その後に、硬化後に第2樹脂部53を構成する樹脂溶液を、素子本体20の4つの側面25a〜25dの全面に塗布して硬化させる。第2樹脂部53を構成する樹脂溶液は、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、第1樹脂部52a,52bの外表面を覆い、且つ活性部26aに対応する素子本体20の外側面25a〜25dも一体的に覆うように塗布される。
なお、上述の説明では、素子本体20と、これに接続される連結部材としての錘42およびシャフト44を接続する接着剤として、熱硬化性接着剤を用いたが、圧電素子ユニットの製造に用いる接着剤はこれに限定されない。
本実施形態の圧電素子ユニット10では、図2に示すように、活性部26aと不活性部26b1,26bとの界面26c1,26c2に対応する位置で、素子本体20の外側面25a〜25dが第1樹脂部52a,52bと第2樹脂部53とで二重に覆われている。すなわち、本実施形態の圧電素子ユニット10では、素子本体20における最も脆弱な部分が、第1樹脂部52a,52bと第2樹脂部53とで二重に覆われている。そのため、シンプルな構造で、素子本体20の機械的強度(たとえば抗折強度)を向上させることができ、折れにくくなっており、耐久性が向上している。
また、第1樹脂部52a,52bは、素子本体10と連結部材としての錘42またはシャフト44とを連結する機能を兼ねているため、本実施形態に係る圧電素子ユニット10はシンプルな構造を有しており、製造が容易であり、優れた信頼性を有する。
さらに、第2樹脂部53は、活性部26aに対応する素子本体20の外側面25a〜25dも一体的に覆っているため、第1樹脂部52a,52bの端縁と素子本体20の外側面との境界が第2樹脂部53で覆われることになり、第1樹脂部52a,52bの端縁が素子本体20の外側面から剥がれることを防止することができる。また、第2樹脂部53は、活性部26aに対応する素子本体20の外側面も一体的に覆っているため、耐湿性も向上する。
また本実施形態では、第1樹脂部52a,52bの弾性率を、第2樹脂部53の弾性率よりも大きくすることで、次に示す作用効果がある。すなわち、素子本体20の活性部26aでは、内部電極27a,27bに印加される電圧により素子本体20にZ軸方向の動きが生じるが、非活性部26b1,26b2では動きは生じない。そこで、第2樹脂部53の弾性率を低く設定することで、活性部26aの動きに第2樹脂部53が追随しやすくなり、第2樹脂部53の耐久性が向上する。また、非活性部26b1,26b2に位置する第1樹脂部52a,52bは、素子本体20と錘42またはシャフト44とを連結する機能を兼ねているため、第2樹脂部53に比較して硬い方が、これらを強固に連結することができる。また、非活性部26b1,26b2自体は動かないので、第1樹脂部52a,52bが硬くても問題が無い。
さらに本実施形態では、素子本体20の対向する二つの側面25a,25bには、それぞれ外部電極28a,28bが形成してあり、第2樹脂部53は、外部電極28a,28bの外表面も覆っていてもよい。このように構成することで、外部電極28a,28bが有効に保護され、外部電極28a,28bのガス腐食などを防止することができる。
さらにまた本実施形態では、取付面42aの近くで外部電極28a,28bの外表面には、配線用リード部としての配線部32の先端が電気的接続部30を介して固定してあり、電気的接続部30が、第1樹脂部52aおよび第2樹脂部53で二重に覆われている。このように構成することで、電気的接続部30での素子本体の強度も向上する。
さらに、第1樹脂部52aは第1外部電極28aから***した電気的接続部30を覆っているため、素子本体20と錘42とを引き離す力が働いた場合には、電気的接続部30が、第1樹脂部52aと素子本体20との接続を維持するためのアンカーとして作用する。したがって、圧電素子ユニット10は、素子本体20と錘42との接合に関する信頼性が高く、良好な耐久性を奏する。さらに、第1樹脂部52aは、電気的接続部30を覆っているため、電気的接続部30と第1外部電極28aとの接合界面や、電気的接続部30と配線部32との接合界面を保護および補強する作用を奏する。したがって、圧電素子ユニット10は、配線部32と第1および第2外部電極28a,28bとの接合に関しても、信頼性が高い。
なお、第1樹脂部52aは、電気的接続部30から露出した配線部32の少なくとも一部を被覆していれば良い。配線部32の先端部付近は、はんだ付けのために芯線を覆う被覆が除去されており、また、残された被覆も、はんだ付けの際の熱により損傷を受けている場合がある。しかし、第1樹脂部52aが電気的接続部30に近接する配線部32の一部を被覆することにより、配線部32の芯線が直接に錘42等に接触するのを確実に防止し、短絡等の問題を確実に防止することができる。
第2実施形態
図6Aに示すように、本実施形態の圧電素子ユニット10aでは、配線部32と外部電極28a,28bとを接続する電気的接続部30が、第2端面24の近くに位置する第2不活性部26b2に対応する外部電極28a,28bの外表面に形成してある。上側第1樹脂部52bは、電気的接続部30の周囲を覆うと共に、取付面44aから第2界面26c2に対応する素子本体20の外側面25a〜25dまでを覆っている。もちろん、外部電極28a,28bが存在する場合には、その外側も上側第1樹脂部52bが覆っている。
さらに本実施形態では、錘42の取付面42aと素子本体20の端面22とを接着するための下側第1樹脂部52aが、取付面42aから第1界面26c1に対応する素子本体20の外側面25a〜25dまでを覆っている。もちろん、外部電極28a,28bが存在する場合には、その外側も下側第1樹脂部52が覆っている。
さらに本実施形態では、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、素子本体20の外側面25a〜25dを覆っている第1樹脂部52a,52bの外表面を第2樹脂部53が覆っている。第2樹脂部53は、活性部26aに対応する素子本体20の外側面25a〜25dも一体的に覆っている。本実施形態では、電気的接続部30に対応する上側第1樹脂部52bの外表面をも第2樹脂部53が覆っている。
第2実施形態におけるその他の構成は第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様であり、同様な作用効果を奏する。
第3実施形態
図6Bに示す実施形態に係る圧電素子ユニット10bは、第1実施形態に係る圧電素子ユニット10の変形例である。本実施形態では、第1実施形態とは異なり、第2樹脂部53は、電気的接続部30に対応する位置での第1樹脂部52aの外側を覆っていない。ただし、第2樹脂部53は、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、素子本体20の外側面25a〜25dを覆っている第1樹脂部52a,52bの外表面を覆っている。
第3実施形態におけるその他の構成は第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様であり、同様な作用効果を奏する。
第4実施形態
図6cに示す実施形態に係る圧電素子ユニット10cは、図6Aに示す第2実施形態に係る圧電素子ユニット10aの変形例である。本実施形態では、第2実施形態とは異なり、第2樹脂部53は、電気的接続部30に対応する位置での第1樹脂部52aの外側を覆っていない。ただし、第2樹脂部53は、第1界面26c1および第2界面26c2に対応する位置で、素子本体20の外側面25a〜25dを覆っている第1樹脂部52a,52bの外表面を覆っている。
第4実施形態におけるその他の構成は第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様であり、同様な作用効果を奏する。
第5実施形態
図6Dに示すように、第5実施形態に係る圧電素子ユニット10dでは、活性部26aに対応する外部電極28a,28bの外表面に、配線用リード部としての配線部32の先端が電気的接続部30を介して固定してある。そして電気的接続部30が、第1樹脂部52a,52bを介することなく、第2樹脂部53で覆われている。このように構成することで、電気的接続部30での素子本体20の強度も向上する。
第5実施形態におけるその他の構成は第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様であり、同様な作用効果を奏する。
第6実施形態
図6Eに示すように、第6実施形態に係る圧電素子ユニット10eでは、前述した図6Bに示す第2樹脂部53の代わりに、第2樹脂部として熱収縮チューブ53aが装着してある。熱収縮チューブ53aは、熱や光や電子線などのエネルギーを加えることで収縮する樹脂チューブであり、たとえばポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、FEP、PFA、シリコーン、PEEK材などの樹脂で構成される。熱収縮チューブ53aは、単層で構成されても良く、複層で構成されても良い。また、熱収縮チューブ53aの内周面には、接着層が形成されていても良い。
熱収縮チューブ53aを、図6Eに示す位置に取り付けるには、収縮前のチューブ53aの内部に、錘42またはシャフト44を通し、チューブ53aの内側に素子本体20が位置する図6Eに示す位置で、チューブ53aに熱などを加えて半径方向にチューブ53aを収縮させれば良い。
その際に、図6Fに示すように、少なくとも素子本体20の4つの角部がチューブ53aの内周に密着することになる。素子本体20における4つの側面と熱収縮チューブ53aの内周面との間には、多少の隙間54が生じることがあるが、問題は無い。むしろ、Z軸方向に変位する活性部26aの動きを阻害しないため、都合が良い場合がある。なお、熱収縮チューブ53aの内周面に接着層が形成してある場合には、隙間54が接着層で埋められ、チューブ53aの内周面は、素子本体20の4つの側面に対しても密着する。その場合には、素子本体20の耐湿性などを向上させることができる。
熱収縮チューブ53aは、塗布またはコーティング法などにより形成される第2樹脂部53に比較して、厚く均一に形成することができる。たとえば塗布またはコーティング法などにより形成される第2樹脂部53の厚みは、数十μmであるのに対して、熱収縮チューブ53aの厚みは、100〜500μm以上に厚くすることができる。特に熱収縮チューブ53aでは、図6Fに示すように、素子本体20の角部においても、その厚みが薄くなることは少ない。塗布またはコーティング法などにより形成される樹脂部では、素子本体20の角部において、さらに厚みが薄くなるという課題がある。
本実施形態では、素子本体20の角部においても、熱収縮チューブ53aの厚みが薄くなることは少ないことから、素子本体20の機械的強度(たとえば抗折強度)をさらに向上させることができ、折れにくくなり、さらに耐久性が向上する。なお、本実施形態では、単一の熱収縮チューブ53aを用いたが、複数の熱収縮チューブ53aを複層重ねて使用しても良い。その場合には、さらに素子本体20の機械的強度(たとえば抗折強度)を向上させることができ、折れにくくなり、さらに耐久性が向上する。
上述した実施形態では、前述した図6Bに示す第3実施形態の第2樹脂部53の代わりに、第2樹脂部として熱収縮チューブ53aを用いたが、熱収縮チューブ53aは、上述した全ての実施形態に係る第2樹脂部53の代わりとして用いることができる。
第6実施形態におけるその他の構成は第1〜第5実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様であり、同様な作用効果を奏する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、外部電極28a,28bの表面に形成される電気的接続部30の配置は、図示する実施形態に限定されず、圧電素子ユニット10を適用する装置に応じて変更することができる。また、上述した実施形態では、素子本体20のZ軸方向の両側に部材を連結してあるが、いずれか一方のみに、素子本体により駆動される部材を連結しても良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
図7(A)は、本発明の一実施例に係る圧電素子ユニット10を表す概念図であり、図7(B)は本発明の参考例に係る圧電素子ユニット10eを表す概念図である。図7(A)に示す圧電素子ユニット10は、図1〜図5を用いて説明した第1実施形態に係る圧電素子ユニット10である。この実施例に係る圧電素子ユニット10に用いた素子本体20の寸法は、1.0mm×1.0mm×1.5mmである。
参考例に係る圧電素子ユニット10eは、錘42と素子本体20とを接続する第1樹脂部52aが、電気的接続部30を覆っておらず、しかも図2に示す界面26c1に対応する素子本体20の側面を覆っていない点で実施例に係る圧電素子ユニット10と異なる。また、参考例に係る圧電素子ユニット10eは、図2に示す第2樹脂部53が形成されてない点でも、実施例に係る圧電素子ユニット10と異なる。
参考例におけるその他の構成は、圧電素子ユニット10と同様である。なお、参考例に係る圧電素子ユニット10eの第1樹脂部52aは、第1樹脂部52aを形成するために用いる熱硬化性接着剤の使用量を、実施例に係る圧電素子ユニット10に比べて減少させることにより形成した。
図7(A)および図7(B)に示すように、圧電素子ユニット10および圧電素子ユニット10eに錘42を固定した状態で、素子本体20の第2端面24付近に、素子本体20の積層方向(Z軸)とは垂直方向(Y軸)の力f1を加え、素子本体20が破断した時の力f1(強度)を測定した。実施例に係る圧電素子ユニット10と参考例に係る圧電素子ユニット10eの各13サンプルを用いて行った測定結果を、図8に示す。
図8の横軸は、サンプルの強度(素子本体20が破断した時の力f1)を表しており、縦軸は度数を表している。実施例に係る圧電素子ユニット10の強度の分布は、参考例に係る圧電素子ユニット10eの強度の分布に対して、図の右側に移動しており、実施例に係る圧電素子ユニット10がより高い強度を有していることが分かる。
また、参考例に係る圧電素子ユニット10eでは、電気的接続部30の境界部分である位置P1,P2近傍(特にP1近傍)で素子本体20が破断したのに対して、実施例に係る圧電素子ユニット10では、第1樹脂部52aの境界部分である位置P3近傍で素子本体20が破断した。
参考例に係る圧電素子ユニット10eでは、電気的接続部30が形成されたことにより、電気的接続部30と素子本体20との接触部分付近で応力が生じ、この応力が電気的接続部30の境界部分である位置P1,P2近傍に脆弱部分を形成し、これが破断に関係したと考えられる。特に位置P1は、図2に示す第1界面26c1の位置にも略一致し、その部分が脆弱であると考えられる。
これに対して、実施例に係る圧電素子ユニット10では、第1樹脂部52aおよび第2樹脂部53が、電気的接続部30近傍を補強すると共に、図2に示す第1界面26c1をも補強し、抗折強度の向上が図られたものと考えられる。
図1に示すようなレンズ駆動装置60に圧電素子ユニット10を採用する場合、圧電素子ユニット10には、移動部材56を支える強度および耐久性が求められる。そのため、比較的脆い圧電材料を含む素子本体20の破断を防止し、抗折強度を上昇させた実施例に係る圧電素子ユニット10は、レンズ駆動装置60の駆動装置として、特に好適に用いることができる。
10…圧電素子ユニット
20…素子本体
22…第1端面
24…第2端面
25a…第1側面
25b…第2側面
25c…第3側面
25d…第4側面
26…圧電体層
26a…活性部
26b1,26b2…不活性部
26c1,26c2…界面
27a…第1内部電極
27b…第2内部電極
28a…第1外部電極
28b…第2外部電極
30…電気的接続部
32…配線部
42…錘
42a…第1取付面
44…シャフト
44a…第2取付面
52…熱硬化性接着剤
52a,52b…第1樹脂部
53…第2樹脂部
53a…熱収縮チューブ
54…隙間
56…移動部材
58…駆動回路
60…レンズ駆動装置









Claims (8)

  1. 圧電体層と内部電極とが交互に積層してある活性部と、前記活性部の積層方向の両端に積層してある不活性部とを有する素子本体と、
    前記素子本体の前記積層方向における一方の端面と当該一方の端面に対向するように配置される連結部材の取付面とを接着する第1樹脂部と、を有する圧電素子ユニットであって、
    前記第1樹脂部が、前記取付面から、前記活性部と不活性部との界面に対応する前記素子本体の外側面までを覆っており、
    前記活性部と不活性部との界面に対応する位置で、前記素子本体の外側面を覆っている前記第1樹脂部の外表面を第2樹脂部が覆っており、
    前記第2樹脂部は、前記活性部に対応する前記素子本体の外側面も一体的に覆っており、
    前記第1樹脂部の弾性率が、前記第2樹脂部の弾性率よりも大きいことを特徴とする圧電素子ユニット。
  2. 圧電体層と内部電極とが交互に積層してある活性部と、前記活性部の積層方向の両端に積層してある不活性部とを有する素子本体と、
    前記素子本体の前記積層方向における一方の端面と当該一方の端面に対向するように配置される連結部材の取付面とを接着する第1樹脂部と、を有する圧電素子ユニットであって、
    前記第1樹脂部が、前記取付面から、前記活性部と不活性部との界面に対応する前記素子本体の外側面までを覆っており、
    前記活性部と不活性部との界面に対応する位置で、前記素子本体の外側面を覆っている前記第1樹脂部の外表面を第2樹脂部が覆っており、
    前記第2樹脂部は、前記活性部に対応する前記素子本体の外側面も一体的に覆っており、
    前記素子本体の対向する二つの側面には、それぞれ外部電極が形成してあり、前記第2樹脂部は、前記外部電極の外表面も覆っており、
    前記取付面の近くで前記外部電極の外表面には、配線用リード部が電気的接続部を介して固定してあり、
    前記電気的接続部が、前記第1樹脂部および前記第2樹脂部で二重に覆われていることを特徴とする圧電素子ユニット。
  3. 前記活性部に対応する前記外部電極の外表面には、配線用リード部が電気的接続部を介して固定してあり、
    前記電気的接続部が、前記第2樹脂部で覆われている請求項2に記載の圧電素子ユニット。
  4. 前記電気的接続部が、ハンダおよび導電性接着剤のいずれかである請求項2または3に記載の圧電素子ユニット。
  5. 前記連結部材が、錘および駆動軸のいずれかである請求項1〜4のいずれかに記載の圧電素子ユニット。
  6. 前記第2樹脂部が、熱収縮チューブで構成してある請求項1〜5のいずれかに記載の圧電素子ユニット。
  7. 前記熱収縮チューブの内周面には接着層が形成してある請求項6に記載の圧電素子ユニット。
  8. 請求項1〜7に記載の圧電素子ユニットを有する駆動装置。
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