JP5914625B2 - 放射線撮影装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線撮影装置及びその制御方法に関する。
放射線(例えば、X線)管球は、熱電子源を用いて構成される。X線管球は、高温度に加熱したフィラメントから熱電子を放出し、ウエネルト電極、引出電極、加速電極、レンズ電極を介して、電子ビームを高エネルギに加速する。そして、所望の形状に電子ビームを形成した後、金属から成るX線ターゲットに照射してX線を発生させる。
近年、この熱電子源に代わる電子源として、冷陰極型電子源が開発されている。冷陰極型電子源は、フラットパネルディスプレイ(FPD)の応用として広く研究されている。冷陰極の代表的なものとして、数10nmの針の先端に高電界を掛けて電子を取り出すスピント(Spindt)型タイプの電子源が知られている。また、カーボンナノチューブ(CNT)を材料とした電子放出エミッタや、ガラス基板の表面にnmオーダの微細構造を形成して、電子を放出する表面伝導型電子源が知られている。
これらの電子源の応用として、特許文献1及び特許文献2には、スピント型電子源やカーボンナノチューブ型電子源を用いて単一の電子ビームを形成してX線を取り出す技術が提案されている。また、特許文献3及び非特許文献1には、これらの冷陰極電子源を複数用いたマルチ電子源からの電子ビームをX線ターゲットに照射してX線を発生させる技術が提案されている。そして更に、特許文献4には、マルチX線源から相互干渉の無い特性の優れたマルチX線ビームを発生する技術が開示されている。
放射線撮像装置は、様々な用途に使用されるが、その一つとして、例えば、***を撮影し、乳せん、腫瘤、石灰化等の放射線画像を取得する***撮影装置がある。***撮影装置では、***画像が投影の結果として得られるため、乳せんが石灰化や腫瘤と重なり不鮮明になることがあった。***撮影の要再検査の理由の約半数は、この乳せん組織との重なりによる。そのため、特許文献5には、圧迫方向に沿った位置にX線源を駆動し、一組の曝射に対応する複数のX線画像を取得し、トモシンセシスによる再構成を実施することにより、臨床的に関心のある疑わしい領域についての三次元画像を生成する技術が提案されている。
特開平9−180894号公報 特開2004−329784号公報 特開平8−264139号公報 特開2007−265981号公報 特開2007−216022号公報
Applied Physics Letters 86,184104(2005),J.Zhang 「Stationary scanning x-ray source based on carbon nanotube field emitters」
***撮影装置では、一般に、頭尾方向撮影(CC撮影)や内外斜位方向撮影(MLO撮影)により2方向から撮影を行なう。このとき、それぞれの撮影では、圧迫方向に沿った方向から***を撮影するが、石灰化分布形状や腫瘤形状によっては、X線入射方向を変える方が好ましい場合がある。
しかし、適切なX線入射方向を事前に知ることはできない。***撮影以外の透視撮影では、適当な撮影方向を決定した後、高分解能、高線量の静止画像を撮影するが、***の撮影では、X線源が頭部上方に位置するため、X線源が高速に移動した場合、患者に恐怖心を与えてしまう可能性がある。
また、X線源は、停止した状態で撮影を行なうため、X線源が移動すると、装置自体が振動してしまい、撮影時にもその振動が残り、不鮮明な画像が撮影されてしまう場合がある。振動がなくなるまで時間をあけて撮影を行なうようにした場合、撮影に要する時間が長くなる。この場合、患者は、***を圧迫されたままの状態であるので、患者に多大な苦痛を与えてしまう。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電子源を機械的に移動させずに、乳せんの分布の影響を受け難い放射線画像を得るようにした放射線撮影装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、
放射線画像を撮影する放射線撮影装置であって、
次元状に配列された複数の放射線発生源を用いて発生した複数の放射線を被写体に向けて照射する放射線発生手段と、
前記被写体を透過した照射角度の異なる複数の放射線の検出に基づいて放射線画像を撮影する放射線検出手段と、
前記複数の放射線発生源の中から、予め特定された前記被写体の対象物領域へ放射線を照射する放射線発生源を選択する選択手段と、
前記被写体と前記放射線検出手段との間に配置され、前記被写体で散乱した散乱放射線を吸収するグリッドと、を備え、
前記複数の放射線発生源の中から選択された放射線発生源の配列方向と、前記グリッドの縞方向とが平行であることを特徴とする。
本発明によれば、電子源を機械的に移動させずに、乳せんの分布の影響を受け難い放射線画像を得ることができる。また、電子源を機械的に動かさず、電気的に切り替えるだけで済むため、撮影時間を短くできる。
本発明の一実施の形態に係わる***撮影装置100の構成の一例を示す図。 図1に示すマルチX線源発生部14の構成の一例を示す図。 図1に示す制御装置20の機能的な構成の一例を示す図。 図3に示す決定部25による処理の概要を説明するための第1の図。 図3に示す決定部25による処理の概要を説明するための第2の図。 図1に示す***撮影装置100における撮影処理の流れの一例を示すフローチャート。 グリッドの配置位置の一例を説明するための図。 グリッド縞の方向の一例を説明するための図。 左右の***を撮影する際の処理の流れの一例を説明するための図。 実施形態4に係わる制御装置20の機能的な構成の一例を示す図。
以下、本発明に係わる放射線撮影装置及びその制御方法の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態においては、放射線としてX線を適用した場合を例に挙げて説明するが、放射線は、X線に限られず、電磁波や、α線、β線、γ線などであってもよい。また、以下に示す実施形態においては、本発明に係わる放射線撮影装置を***撮影装置に適用した場合を例に挙げて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係わる***撮影装置100の構成の一例を示す図である。
***撮影装置100は、1又は複数のコンピュータを含んで構成される。コンピュータには、例えば、CPU等の主制御手段、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段が具備される。また、コンピュータには、ネットワークカード等の通信手段、キーボード、マウス、ディスプレイ又はタッチパネル等の入出力手段、等が具備されていてもよい。なお、これら各構成手段は、バス等により接続され、主制御手段が記憶手段に記憶されたプログラムを実行することで制御される。
***撮影装置100は、撮影装置10と、制御装置20とを具備して構成される。撮影装置10は、X線画像を撮影する。制御装置20は、***撮影装置100における処理を統括して制御する。なお、被写体Mは、例えば、患者(人体)の***を示す。
ここで、撮影装置10は、Cアーム11と、2次元検出器12と、圧迫板13と、マルチX線源発生部14とを具備して構成される。
圧迫板13は、***を圧迫し、***を薄く引き延ばす。圧迫板13には、十分な強度を備えつつ、X線の透過性のよい材料を使用する。Cアーム11は、C字状のアーム部材から構成される。Cアーム11の両端には、マルチX線源発生部14と2次元検出器12とが対向して設けられている。
マルチX線源発生部14は、放射線発生部として機能し、被写体(例えば、患者)に向けて複数の放射線(X線)を照射(曝射)する。マルチX線源発生部14は、例えば、特開2007−265981号公報に開示された技術を用いて実現すればよい。簡単に説明すると、マルチX線源発生部14には、電子源(X線源)として、複数の電子放出素子35が設けられる。そして、この複数の電子放出素子35から電子ビームを放出し、透過型ターゲット15を照射する。これにより、X線が発生し被写体にX線が照射される。電子放出素子35は、図2に示すように、素子アレイ36上に二次元状NxMに配列されている。すなわち、X線画像の撮影方向と直交する平面上に2次元状に配列されている。透過型ターゲット15は、電子放出素子35に対応して設けられ、2次元状NxM点の全て又はその一部からX線を被写体(例えば、患者の顎下)に向けて照射する。なお、図2で説明した通り、本実施系形態においては、電子放出素子35及び透過型ターゲット15は、2次元状に配列されるが、1次元状に配列されてもよい。マルチX線源発生部14の透過型ターゲット15(X線焦点)から発射した複数のX線は、圧迫板13を介して被写体Mを透過し2次元検出器12に達する。これにより、X線の照射角度の異なる複数のX線画像が撮影される。なお、複数の電子放出素子35各々は、制御装置20からの駆動信号S1、S2により個別に電子放出量の制御が行われる。すなわち、駆動信号S1、S2のマトリックス信号により素子アレイ36の電子放出量を個別に制御することで、複数のX線のオン/オフを制御できる。
2次元検出器12は、放射線検出部として機能し、被写体を透過したX線を検出する。これにより、***撮影装置100では、被写体に基づくX線画像を撮影する。2次元検出器12には、例えば、アモルファスセレンセンサ、又はアモルファスシリコン等が用いられる。2次元検出器12のセンサ全体の外形は、例えば、24cm×30cm程度となる。
次に、図3を用いて、図1に示す制御装置20の機能的な構成の一例について説明する。
制御装置20は、その機能的な構成として、画像処理部21と、画像表示部22と、制御部23と、操作部24と、決定部25と、領域特定部26とを具備して構成される。
画像処理部21は、2次元検出器12で検出されたX線の強度分布に基づくX線画像に対して画像処理を実施する。具体的には、X線の照射角度の異なる複数のX線画像に対して再構成処理を実施し、複数の断層画像を生成する。再構成処理は、例えば、フィルタード・バックプロジェクション(FBP:Filtered Back Projection)を用いて行なえばよい。FBPによる計算処理では、測定された投影がフィルタ処理されて画像が逆投影される。再構成処理により得られた複数の断層画像は、2次元検出器12に対して平行な平面内の構造を表す。すなわち、複数の断層画像は、2次元検出器12からの異なる距離の平面に相当する。
画像表示部22は、画像処理部21により処理されたX線画像に基づく表示を行なう。画像表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ等で実現される。操作部24は、操作者の指示を装置(制御装置20)内に入力する。操作部24は、例えば、マウス、キーボード等で実現される。なお、画像表示部22及び操作部24は、それぞれが一体となったタッチパネルで実現されてもよい。
領域特定部26は、X線の照射角度の異なる複数のX線画像(具体的には、画像処理部21により生成された複数の断層画像)から対象物領域を特定する。対象物領域とは、乳せん分布、腫瘤形状、悪性を疑われる集ぞく性、線状、区域性等の分布を示す石灰化分布形状、などの病変部を含む領域を指す。病変部の陰影は、特徴的な濃度分布を有することが多い。そこで、領域特定部26では、このような濃度特性に基づいて病変部と推測される領域を対象物領域として特定する。対象物領域を特定するアルゴリズムは、既に様々な方法が提案されているため、ここでは詳細な説明については省略する。例えば、腫瘤を特定するアルゴリズムとしては、アイリスフィルタを用いた手法等を用いればよい(例えば、特開平8−263641号公報)。また、例えば、石灰化を特定するアルゴリズムとしては、モルフォルジーフィルタを用いた手法等を用いればよい(例えば、特開平8−272961号公報)。
決定部25では、2次元状NxMに複数設けられたX線源(電子放出素子35)の中から駆動すべきX線源を決定する。このX線源の決定では、まず、領域特定部26により特定された対象物領域に基づいて各照射方向に対応する対象物領域の照射面積を算出し、その照射面積が最大又は最小となる照射方向を導き出す。そして、複数のX線源の中から、当該導き出した照射方向からの照射が可能なX線源を選択する。これにより、駆動対象となるX線源を決定する。照射面積の算出では、例えば、対象物領域に腫瘤があれば、その腫瘤の面積を算出する。なお、対象物領域に石灰化が複数寄り集まっていれば、その複数の石灰化が寄り集まった領域を円で近似して、その円の面積を算出する。この算出値が照射面積となる。図4に示すように、照射方向によって対象物領域の照射面積は異なってくる。なお、図4では、説明を分かり易くするため、限られた範囲のみにX線を照射しているが、照射領域は、これに限らず、例えば、***全体であってもよいし、また、例えば、広範囲に渡っていてもよい。
また、照射方向によっては、図5に示すように、乳せんGと、石灰化Cや腫瘤(不図示)などの病変部とが重なってしまい、病変部を見極め難くなる。そのため、決定部25では、石灰化や腫瘤などの病変部と、乳せんとの識別を容易に行なえるX線画像を撮影できる照射方向を導き出し、X線源を選択する。これは、例えば、乳せんが病変部と重なると、病変部とその周辺部(病変部から所定範囲内)とのコントラストが低下することを利用してX線源を選択すればよい。すなわち、病変部(すなわち、対象物領域)とその周辺部の平均画素値の差を比較し、最も平均画素値の差が大きい方向を導き出し、その方向からX線を照射可能なX線源を選択する。
制御部23は、制御装置20の各構成部における処理を統括して制御する。例えば、決定部25の決定結果に基づいたX線源を用いたX線の照射を制御する。なお、図3では、不図示であるが、制御部23は、各構成部と接続されている。
以上が、***撮影装置100の構成の一例についての説明であるが、この装置内に設けられた各構成は、必ずしも上記図示した通りに実現される必要はない。例えば、上述した各機能構成を、複数の装置にそれぞれ配し、システムとして実現するようにしてもよい。
次に、図6を用いて、図1に示す***撮影装置100における撮影処理の流れの一例について説明する。なお、ここでは、病変部が存在する場合の動作を例に挙げて説明する。
この処理が開始すると、***撮影装置100は、まず、第1の放射線画像を撮影する。具体的には、被写体(例えば、人体)に向けて複数のX線を照射し、X線の照射角度の異なる複数のX線画像を撮影する(ステップS101)。この撮影が済むと、***撮影装置100は、画像処理部21において、X線の照射角度の異なる複数のX線画像に対して再構成処理を実施し、複数の断層画像を生成する(ステップS102)。
続いて、***撮影装置100は、領域特定部26において、画像処理部21により生成された複数の断層画像から対象物領域を特定する(ステップS103)。上述した通り、対象物領域とは、乳せん、腫瘤、石灰化などの病変部が撮影された領域を指す。
***撮影装置100は、決定部25において、複数設けられたX線源の中から駆動すべきX線源を決定する(ステップS104)。上述した通り、このX線源の決定では、まず、領域特定部26により特定された対象物領域に基づいて各照射方向に対応する対象物領域の照射面積を算出し、その照射面積が最大又は最小となる照射方向を導き出す。そして、複数のX線源の中から、当該導き出した照射方向からの照射が可能なX線源を選択する。これにより、駆動すべきX線源を決定する。
駆動すべきX線源が決まると、***撮影装置100は、第2の放射線画像の撮影を行なう。第2の放射線画像は、診断に用いられる画像であり、第1の放射線画像よりも高分解能、高線量で撮影される。ここで、***撮影装置100は、ステップS104の決定結果に基づいたX線源を用いてX線を照射しつつ、X線画像を撮影する(ステップS105)。第2の放射線画像は、ステップS101の撮影時よりも、大きな管電流又は長い照射時間(曝射時間)X線を照射して撮影する。このときの管電流又は照射時間の長さは、例えば、第1の放射線画像のS/N比(信号/雑音比)に基づいて(自動的に)決定すればよい。S/N比が低いほど、より大きな管電流又は長い照射時間で撮影を行なう。なお、ステップS101の撮影では、全てのX線源を用いてX線を照射する必要はない。例えば、複数(全てではない)のX線源を用いて撮影したX線画像に基づいて病変部を特定した後、その病変部に関して複数のX線画像(断層画像)間で対応点を見つけ、その対応点に基づいて照射面積が最大又は最小となる照射方向を予測する。そして、この予測結果に基づいて駆動すべきX線源を決めるようにすればよい。
なお、図6では、病変部が存在する場合の動作について説明したが、ステップS103の処理において、病変部が特定できなかった場合には、予め定められた位置のX線源を用いてX線を照射してX線画像を撮影すればよい。具体的には、ステップS104の処理において、予め定められた位置のX線源を選択し、ステップS105の処理において、X線画像の撮影を行なう。予め定められた位置のX線源としては、標準的な位置、例えば、中心に位置するX線源等が挙げられる。
以上説明したように実施形態1によれば、X線の照射角度の異なる複数のX線画像(第1の放射線画像)を撮影する。そして、その複数のX線画像に基づいて駆動対象となるX線源を決め、当該決められたX線源を用いてX線を照射しX線画像(第2の放射線画像)を撮影する。これにより、乳せんの分布の影響を受け難く、病変部を診断し易いX線画像を得ることができる。また、X線源を機械的に動かさず、電気的に切り替えるだけで済むため、撮影時間を短くできる。また、X線源が機械的に移動しないため、患者に恐怖心を与えてしまうこともなくなる。
(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。実施形態2においては、***撮影装置100のX線源とグリッド81との配置関係について説明する。なお、実施形態2に係わる***撮影装置100の構成や処理は、上述した実施形態1と同様となるため、その説明については省略する。
グリッド81は、図7に示すように、被写体Mと2次元検出器12との間に配置し、被写体Mで散乱した散乱放射線を縞状の鉛箔で吸収する。これにより、X線源から直線的に被写体Mを透過するX線だけを2次元検出器12に選択的に入射させることができる。
グリッド81の鉛箔は、点光源に向けて収束する構造をしているため、X線の位置がずれると直線的なX線であってもグリッドを透過できなくなる場合(カットオフ)がある(例えば、特開平09−066054号公報)。
図8(b)に示すように、グリッド縞と垂直な方向にX線源(詳細には、透過型ターゲット15)を1次元状に配列すると、X線源からの直接的なX線であっても透過できなくなる。そこで、実施形態2に係わる***撮影装置100においては、図8(a)に示すように、複数のX線源の配列方向とグリッド81の縞方向とを平行にする。
以上説明したように実施形態2によれば、実施形態1同様の効果が得られるとともに、グリッドによるカットオフが少ないX線画像を得ることができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3について説明する。実施形態3においては、左右の***を撮影する際の処理の流れについて説明する。なお、実施形態3に係わる***撮影装置100の構成や処理は、上述した実施形態1と同様となるため、その説明については省略する。
図9を用いて、左右の***を撮影する際の処理の流れについて説明する。なお、この撮影処理の流れは、基本的に、実施形態1の図6で説明した流れと同様となる。
***撮影装置100は、まず、X線の照射角度の異なる複数のX線画像(第1の放射線画像)を撮影する。ここで、図9に示すように、例えば、左側の***に石灰化や腫瘤などの病変部Cが確認されたとする。この場合、***撮影装置100は、実施形態1で説明した手順に従って乳せん分布の影響を受け難い方向からX線を照射し、左側の***のX線画像(第2の放射線画像)を撮影する。上述した通り、第2の放射線画像は、診断に用いられる画像であり、第1の放射線画像よりも高分解能、高線量で撮影される。
もう一方の***(右側の***)は、左側の***の撮影時に照射したX線源と、2次元状(又は1次元状)にX線源が配列された平面上において対称位置に設けられたX線源を用いてX線を照射し撮影を行なう。この場合、X線の照射方向が対称となり、左右***の画像も対称となる。これにより、左右***の比較が容易になる。
一方、病変部Cがなかった場合(図9に示す右側の***)、標準的な位置、例えば、中心に位置するX線源を用いてX線を照射し撮影を行なう。もう一方の***にも病変部がなければ、もう一方の***に対しても、中心に位置するX線源を用いてX線を照射し撮影を行なう。
しかし、右側の***の撮影後、病変部のある左側の***を撮影する場合、左側の***に対しては、実施形態1で説明した手順に従って乳せん分布の影響を受け難い方向からX線を照射し、X線画像を撮影する。ここで、先に撮影した病変部のない右側の***のX線画像と、後に撮影した病変部のある左側の***とを比較した場合に、その対称性が大きく異なる時には、再度、先に撮影した右側の***の撮影を行なう。例えば、左右の画像の***部分の面積を比較し、その差が一定以上あれば、撮影を再度行なえばよい。
以上説明したように実施形態3によれば、実施形態1同様の効果が得られるとともに、左右の***の比較読影をし易いX線画像を得ることができる。
(実施形態4)
次に、実施形態4について説明する。実施形態4においては、穿刺吸引細胞診機能を備えた***撮影装置100について説明する。具体的には、悪性を疑われる集ぞく性、線状、区域性等の分布を示す石灰化などが発見された場合、それが良性か悪性か質的判断をする必要がある。このような場合に、穿刺吸引細胞診を行なう。穿刺吸引細胞診では、***に吸引式の針(生検針)を挿入し、石灰化などを含めた悪性病変を疑う組織を採取する。なお、実施形態4に係わる***撮影装置100の構成や処理は、基本的に、上述した実施形態1と同様となるため、ここでは、相違点を重点的に挙げて説明する。
図10は、実施形態4に係わる制御装置20の機能的な構成の一例を示す図である。
制御装置20は、その機能的な構成として、画像処理部21と、画像表示部22と、制御部23と、操作部24と、決定部25と、領域特定部26と、挿入方向決定部72と、生検針制御部73とを具備して構成される。なお、撮影装置10には、新たな構成として、生検針移動部74と、生検針75とが設けられる。
操作部24は、操作者が、病変部を***から採取する領域を指示するための領域指定手段として機能する。操作部24は、例えば、マウス、キーボード等で実現される。なお、画像表示部22及び操作部24は、それぞれが一体となったタッチパネルで実現されてもよい。
挿入方向決定部72は、操作部24を介して指示された病変部の領域に対する生検針75の挿入方向(挿入角度)を決定する。挿入方向は、病変部をより多く採取できる可能性の高い方向に決められる。この方向の決定は、画像処理部21により生成された複数の断層画像の濃度特性に基づいて行なわれる。例えば、複数の石灰化が存在する場合には、複数の断層画像に基づいて複数の石灰化それぞれの重心を通る方向を挿入方向として決める。なお、生検針75の挿入方向は、これ以外にも、例えば、生検針75の刺入経路上に大きな血管が入らない方向であってもよい。
生検針移動部74は、生検針75を移動させる。生検針制御部73は、生検針75の制御を司る。具体的には、挿入方向決定部72により決定された挿入方向に基づいて生検針移動部74を制御する。これにより、生検針75の位置及び挿入角度を制御し、病変部に生検針75を挿入する。
ここで、穿刺吸引細胞診の処理の流れについて簡単に説明する。
病変部Cが見つかると、操作者は、予め撮影した***の画像を参考にして、病変部Cが2次元検出器12の中央にくるように圧迫板13で患者の***を固定する。***の固定後、***撮影装置100は、種々の角度からX線を照射して撮影を行なう。***撮影装置100は、画像表示部22において、この撮影画像を表示する。なお、ここで表示される画像は、1次元の画像であってもよいし、断層画像であってもよい。
操作者は、表示された複数の画像を参照しながら、操作部24を操作し、病変部Cの領域を指示する。この指示に伴って、***撮影装置100は、挿入方向決定部72において、生検針75の挿入方向(挿入角度)を決定する。挿入方向は、画像処理部21により生成された複数の断層画像の濃度特性に基づいて行なわれる。その後、***撮影装置100は、生検針制御部73において、その決定された挿入方向に基づいて生検針75の位置及び挿入角度を制御する。これにより、病変部Cに生検針75が挿入される。
なお、上述した説明では、***から病変部を採取する領域の指示を操作部24を介して操作者が行なう場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば、3次元位置計算部を設け、領域特定部26により特定された対象物領域に基づいて病変部のX軸、Y軸、Z軸の3次元位置を自動的に計算し、その計算結果に基づいて病変部の採取を自動的に行なうようにしてもよい。
以上説明したように実施形態4によれば、実施形態1同様の効果が得られるとともに、複数の断層画像等に基づいて生検針75の挿入方向及び位置を決め、生検針75を挿入する。これにより、患者に大きな負担をかけずに穿刺吸引細胞診を行なうことができる。
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記及び図面に示す実施形態に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
なお、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体等としての実施態様を採ることもできる。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、上述した処理を、コンピュータにインストールされたプログラムにより実施するように構成してもよい。なお、このプログラムは、ネットワーク等の通信手段により提供することは勿論、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
10:撮影装置、11:Cアーム、12:2次元検出器、13:圧迫板、14:マルチX線源発生部、15:透過型ターゲット、20:制御装置、21:画像処理部、22:画像表示部、23:制御部、24:操作部、25:決定部、100:***撮影装置

Claims (6)

  1. 放射線画像を撮影する放射線撮影装置であって、
    次元状に配列された複数の放射線発生源を用いて発生した複数の放射線を被写体に向けて照射する放射線発生手段と、
    前記被写体を透過した照射角度の異なる複数の放射線の検出に基づいて放射線画像を撮影する放射線検出手段と、
    前記複数の放射線発生源の中から、予め特定された前記被写体の対象物領域へ放射線を照射する放射線発生源を選択する選択手段と、
    前記被写体と前記放射線検出手段との間に配置され、前記被写体で散乱した散乱放射線を吸収するグリッドと、を備え、
    前記複数の放射線発生源の中から選択された放射線発生源の配列方向と、前記グリッドの縞方向とが平行であることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記放射線検出手段により撮影される複数の放射線画像に対して再構成処理を実施して複数の断層画像を生成する画像処理手段と、
    前記画像処理手段により生成された複数の断層画像に基づいて前記対象物領域を特定する領域特定手段と、を更に備えることを特徴する請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記被写体は、***であり、
    前記対象物領域は、乳せん分布、腫瘤形状、石灰化分布の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記グリッドは、前記被写体で散乱した散乱放射線を縞状の鉛箔で吸収することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記被写体は、***であり、
    前記放射線検出手段により撮影された放射線画像に基づいて生検針を挿入する方向を決定する挿入方向決定手段と、
    前記挿入方向決定手段により決定された方向に向けて前記***への前記生検針の挿入を制御する生検針制御手段と、を更に具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  6. 放射線画像を撮影する放射線撮影装置の制御方法であって、
    次元状に配列された複数の放射線発生源を用いて発生した複数の放射線を被写体に向けて照射する工程と、
    前記被写体を透過した照射角度の異なる複数の放射線を、放射線検出手段を用いて検出することにより放射線画像を撮影する工程と、
    前記複数の放射線発生源の中から、予め特定された前記被写体の対象物領域へ放射線を照射する放射線発生源を選択する工程と、を有し、
    前記被写体で散乱した散乱放射線を吸収するグリッドが、前記複数の放射線発生源の中から選択された放射線発生源の配列方向と前記グリッドの縞方向とが平行となるように、前記被写体と前記放射線検出手段との間に配置されことを特徴とする放射線撮影装置の制御方法。
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