JP5909680B2 - モータの固定子およびモータ - Google Patents

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Description

本発明は、モータの固定子およびこれを備えたモータに関する。
空調機器の圧縮機などに用いられるブラシレスモータ(brushless motor)(IPMモータ)などのモータにおいて、変速駆動を行うための方法として所定のキャリア(carrier)周波数に基づいてパルス(pulse)波のデューティ比(duty ratio)を変化させることにより変調するPWM駆動方式を用いることが知られている。PWM駆動方式においては、モータに流れる電流波形を得るために当該電流波形より高い周波数を有するキャリア周波数によって変調を行っているため、電流波形にPWMにおけるキャリア周波数による高調波成分が重畳することとなる。
ここで、モータの損失は、鉄心を磁化したときの損失を示す鉄損と、励磁時におけるコイル(coil)の電気抵抗による損失を示す銅損とに分けられる。このうちの鉄損は、鉄心の磁気特性に起因するヒステリシス損(hysteresis loss)と鉄心内の電磁誘導による渦電流損とを足したものであるが、ヒステリシス損および渦電流損のいずれについても、モータを回転させるための交番磁束(交番電流)の周波数が高いほど損失の比率が大きくなることが知られている。したがって、モータに流れる交番電流にキャリア周波数による高調波成分が重畳していると、当該高調波成分による電流によって高調波磁束が発生することとなるため、鉄損が増大する結果となっていた。特に、ブラシレスモータの小型化および高出力化に応じてPWM駆動におけるキャリア周波数は高くなる傾向にあり、このような鉄損の増大による効率の悪化はますます問題となる。
このような問題に対し、PWM駆動によって発生する高調波磁束を抑制するために、固定子のヨーク(yoke)の一部に他の部位と比較して応力を相違させた応力変化部位が設けられた構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、例えばヨークの外周面および内周面の一部に切欠部やかしめ部等を設け、固定子をケース内に焼き嵌め等により固定することにより、当該切欠部やかしめ部等において圧縮応力を増加させている。
特開2010−158095号公報
図15は従来の固定子における応力分布を解析した結果を示す図である。図15においては色が濃い(色調が暗い)ほど加えられる応力が大きいことを示している。図15に示すように特許文献1のような従来の固定子においては、固定子を焼き嵌め等によりケース内に固定することによってその内側のティース(teeth)より圧縮応力が高いヨークの一部に、応力変化部位によってさらに高い応力が加えられていることが分かる。
しかしながら、固定子を焼き嵌めによりケース内に固定した際に、ヨーク内の応力が増加すると、交番磁束の周波数に拘わらず鉄損が顕著に大きくなるという問題点が指摘されている(例えば、佐藤光彦、金子清一、冨田睦雄、道木慎二、大熊繁「焼嵌めによる損失を低減するための電磁鋼板の特性を用いた固定子形状の改善」電気学会論文誌D(IEEJ Trans.IA,Vol.127,No.1,2007 pp.60−68)参照)。したがって、特許文献1のような構成とすることによってヨークにおける圧縮応力を高めると、局所的に高調波磁束を抑制できたとしても全体としての鉄損がかえって増加するおそれがある。
また、固定子の構成要素である固定子鉄心は、複数の板状体(電磁鋼板)を積層して形成される。そして、これらの複数の板状体を一体的に固定するために、複数の板状体によって形成される固定子鉄心には、複数の板状体の一部を変形させることにより、複数の板状体を一定的に固定するクランプ部が形成される。このように固定子鉄心に形成されたクランプ部においては、変形による残留応力が存在するため、磁気特性が低下する。したがって、モータ特性の低下が起こり難いようにクランプ部を配置する必要がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができるモータの固定子およびこれを備えたモータを提供することを目的とする。
本発明のある形態に係るモータの固定子は、複数の板状体を積層して形成される固定子鉄心を備え、前記固定子鉄心は、筒状のヨークと、前記ヨークから当該ヨークの径方向(以下、単に径方向という)内方に延出する延出部と当該延出部の先端に前記ヨークの周方向(以下、単に周方向という)に広がるように形成された幅広部とを有するティースと、を備え、前記延出部は、周方向の幅が一定となるように径方向に直線状に延びる定幅部と、前記定幅部より周方向の幅が狭い狭小部と、複数の板状体を互いに固定するクランプ部とを有しており、前記クランプ部は、前記定幅部に設けられている。
上記構成によれば、ティースの一部に定幅部より周方向の幅が狭い狭小部が設けられているため、当該狭小部においてティースを通過する磁束密度が高くなり局所的な磁気飽和が生じて、高調波磁束がフィルタリング(filtering)される。この際、ティースの狭小部には応力が生じないため、固定子に作用する圧縮応力が増加することによる鉄損が増加することも防止することができる。しかも、固定子の中で相対的に磁束密度が高いティースにおいて狭小部が設けられることにより、有効に高調波磁束のみをフィルタリングして除去することができる。さらに、固定子鉄心を構成する複数の板状体を互いに固定するクランプ部は、狭小部を避けて定幅部に設けられている。本発明の発明者らは鋭意研究の末、固定子のティースの一部に狭小部を設けた場合に、複数の板状体を固定するクランプ部の位置を定幅部とすることによって、トルク定数の低下を防止することができるという知見を得た。これは、クランプ部を定幅部に設けることによって、狭小部を備えた延出部にクランプ部を設けることによる銅損の増加が防止されるものと推考される。したがって、固定子鉄心の延出部に狭小部を設けつつクランプ部を定幅部に形成することにより、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができる。
前記クランプ部は、径方向において前記狭小部に近接する側の端部が前記狭小部と前記定幅部との境界近傍に位置するように設けられていてもよい。これによれば、クランプ部が狭小部の外部かつ定幅部の最も狭小部と近接する位置に設けられるため、鉄損の増加を防止しつつトルク定数の低下を最小限に抑えることができる。
前記クランプ部は、周方向の幅が前記定幅部の周方向の幅の半分以下であってもよい。これにより、クランプ部を形成したことによって生じる残留応力が延出部内を通過する主磁束に及ぼす影響をより有効に低減させることができる。
前記狭小部は、前記延出部の基端部に設けられ、前記定幅部は、前記狭小部の先端から径方向内方に延びていてもよい。これにより、隣り合うティース間でヨークを介して交鎖する高調波磁束がフィルタリングされるため、高調波磁束を有効に抑制することができる。
前記狭小部は、前記ヨークの中心軸に垂直な断面視において周方向両側が円弧形状を有していてもよい。これにより、狭小部における磁束の流れが緩やかになり、狭小部と他の部位との接続箇所における磁気ベクトル(vector)の変化量が低減されるため、鉄損の増加を抑制することができる。
前記定幅部の周方向の幅d2に対する前記狭小部の周方向の幅の最小値d1の割合は、0.70<d1/d2<0.98であってもよい。このような割合とすることにより、より有効に高調波磁束を抑制することができる。
また、本発明の他の形態におけるモータは、上記構成のモータの固定子を備えている。これにより、同じサイズのモータにおいてトルク定数(torque constant)を低下させることなく損失を低減させて、高効率なモータを得ることができる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明は以上に説明したように構成され、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができるという効果を奏する。
図1は本発明の一実施形態に係るモータの回転子を備えたモータの断面構造例を示す断面図である。 図2は図1に示すモータの固定子の断面構造を示す部分拡大図である。 図3は図1に示すモータの固定子におけるティース近傍の局所的な磁束の流れを示す説明図である。 図4は図1に示す固定子におけるティースの狭小部の周方向の幅の最小値d2を定幅部の周方向の幅d1に対して変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。 図5は図1に示す固定子におけるティースの狭小部の周方向の幅の最小値d2を定幅部の周方向の幅d1に対して変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。 図6Aは図1に示すモータの固定子における固定子鉄心の製造工程を示す図である。 図6Bは図1に示すモータの固定子における固定子鉄心の製造工程を示す図である。 図6Cは図1に示すモータの固定子における固定子鉄心の製造工程を示す図である。 図6Dは図1に示すモータの固定子における固定子鉄心の製造工程を示す図である。 図7は図1に示す固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。 図8は図7に示すグラフにおける延出部に対するクランプ部の径方向位置を示す概略図である。 図9は図1に示す固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。 図10は図1に示す固定子におけるクランプ部のティース幅に対する周方向の幅を変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。 図11は図1に示す固定子における固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。 図12Aは本発明の第1実施形態の変形例における固定子の断面構造例を示す部分拡大図である。 図12Bは本発明の第1実施形態の変形例における固定子の断面構造例を示す部分拡大図である。 図13は本発明の実施例1における固定子の鉄損およびトルク定数の解析値を比較例と対比して示すグラフである。 図14は本発明の実施例1における固定子の鉄損の解析値を周波数ごとに示すグラフである。 図15は従来の固定子における応力分布を解析した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
図1は本発明の一実施形態に係るモータの回転子を備えたモータの断面構造例を示す断面図である。なお、以下では、モータがブラシレスモータである構成を例示するが、モータはこれには限定されない。図1に示すように、本実施形態に係るブラシレスモータ(以下、単にモータと称する)は、外枠10の内壁面に焼き嵌めなどによって取り付けられる筒状の固定子1と、固定子1の内側に固定子1に対して相対回転可能に保持される筒状の回転子2とを有している。回転子2の中心にはシャフト孔3が設けられ、当該シャフト孔3にシャフト(図示せず)が挿通された状態で回転子2とシャフトとが固定される。
固定子1は、筒状に形成されたヨーク11とヨーク11の内壁面から径方向内方に延出した複数(本実施形態においては18)のティース12とを有する固定子鉄心13と、ティース12のそれぞれに巻回されたコイル14とを有している。固定子鉄心13は、複数の板状体(後述)を積層して形成されている。ティース12とコイル14との間には、両者を電気的に絶縁する絶縁部材15(後述する図2参照)が設けられている。また、回転子2は、筒状の回転子鉄心21と、回転子鉄心21の内部に回転子2の周方向に複数(本実施形態においては6つ)形成された空孔に埋め込み形成された板状の永久磁石22とを有している。なお、本実施形態においては、複数のティース12にわたって巻線を巻く分布巻によるコイル14を例示しているが、本発明はこれに限られない。例えば、波巻や1つのティース12に巻線を巻いた集中巻など種々の巻き方が採用できる。
このように構成されたモータにおいては、固定子1のコイル14に交番電流を流して回転磁束を発生させることにより、シャフトの中心軸を回転軸Cとしてシャフトおよび回転子2が固定子1に対して回転軸C回りに回転する。
図2は図1に示すモータの固定子の断面構造を示す部分拡大図である。図2においてはコイル14および絶縁部材15について図示を一部省略している。図2に示すように、ティース12の一部には、他の部位より細い狭小部121が設けられている。より具体的には、ティース12は、ヨーク11から当該ヨーク11の径方向(以下、単に径方向という)内方に延出する延出部123と当該延出部123の先端にヨーク11の周方向(以下、単に周方向という)に広がるように形成された幅広部122とを有しており、延出部123は、周方向の幅が幅広部122の周方向の幅より短いように形成されている。延出部123は、いわゆる磁極部と呼ばれ、幅広部122は、いわゆる磁極先端部と呼ばれる部分である。さらに、延出部123は、周方向の幅が一定となるように径方向に直線状に延出された定幅部124と、周方向の幅d1が定幅部124の周方向の幅d2より狭い狭小部121とを有している。すなわち、延出部123は、回転軸Cの方向から視て一部がくびれているような形状を有している。これにより、狭小部121は、延出部123の一部に当該延出部123の他の部位より周方向の幅が狭い(径方向に垂直な断面の面積が定幅部124より小さい)ように形成されている。
次に、上記のように構成される固定子1において狭小部121を設ける効果について説明する。図3は図1に示すモータの固定子におけるティース近傍の局所的な磁束の流れを示す説明図である。図3においては一時的な磁束の流れを矢印によって示している。理解容易のため、図3においては、後述するクランプ部125は図示を省略し、後述する図3〜図5に関する説明においてはクランプ部125の影響を無視して考える。また、図3においてコイル14および絶縁部材15は図示を省略している。図3に示すように、回転子2からの磁束がティース12の幅広部122からティース12内に入りティース12の延出部123を通ってヨーク11に進出する。ティース12に流れる磁束は交番磁束であるため、図3の矢印の反対方向にも同様に磁束が流れ得る(磁束がヨーク11からティース12を通過して回転子2に向かう向きにも生じ得る)。
ここで、本実施形態においては、ティース12の一部に当該ティース12の他の部位より細い狭小部121が設けられているため、当該狭小部121においてティース12を通過する磁束密度が高くなり局所的な磁気飽和が生じて、高調波磁束がフィルタリングされる。より詳しくは、ティース12を通過する交番磁束(主磁束)が極大値となった際に、当該交番磁束に重畳している高調波成分が除去される。このため、狭小部121の径方向(交番磁束の流れる向き)に垂直な断面積は、交番磁束の極大値において可能な限りすべての主磁束が通過可能な大きさとすることが好ましい。
また、従来構成における図15にも示したとおり、ティース12には焼き嵌め等による応力が生じないため、ティース12に狭小部121を設けても固定子1に作用する応力が増加することがない。したがって、固定子1に作用する圧縮応力が増加することによる鉄損が増加することも防止することができる。しかも、固定子1の中で比較的磁束密度が高いティース12において狭小部121が設けられることにより、有効に高調波磁束のみをフィルタリングして除去することができる。これにより、ティース12内を通過する交番磁束の高調波成分を除去して鉄損を低減させつつ主磁束を通過させることによりトルク定数が低下するのを防止することができる。これにより、電流の増加による銅損の増加が抑制されるため、モータの効率低下を防止することができる。したがって、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができる。
また、幅広部122が設けられていることにより、当該幅広部122において回転子2からの磁束が固定子1に流れる際の漏れ磁束を低減させつつ、その上で、さらに狭い狭小部121において高調波磁束がフィルタリングされる。したがって、モータのトルク定数を低下させることなく有効に高調波磁束を抑制することができる。さらに、延出部123のうち狭小部121以外の箇所を定幅部124により形成することにより、定幅部124においては交番磁束による磁気飽和を緩和させつつ、当該定幅部124より周方向の幅が短い狭小部121において高調波磁束を有効に抑制することができる。
本実施形態における狭小部121についてより詳しく説明する。図2に示すように、狭小部121は、延出部123の基端部(ヨーク11に近接する部分)に設けられ、定幅部124は、狭小部121の先端から径方向内方に延出している。これにより、隣り合うティース12間でヨーク11を介して交鎖する高調波磁束がフィルタリングされるため、高調波磁束を有効に抑制することができる。
さらに、狭小部121は、ヨーク11の中心軸に垂直な断面視において周方向両側が円弧形状を有している。すなわち、狭小部121の基端部(ヨーク11に近接する部分)から先端に向かうに従ってティース12の周方向の幅が短くなっていき、最も短い周方向の幅d1となった後、さらに先端に向かうに従ってティース12の周方向の幅がd2に近づくように長くなっていくように形成されている。ティース12にこのようなくびれ部が形成されることにより、狭小部121における磁束の流れが緩やかになり、狭小部121と他の部位(定幅部124またはヨーク11)との接続箇所における磁気ベクトルの変化量が低減されるため、狭小部121において鉄損の増加を抑制することができる。
ここで、定幅部124の周方向の幅d2に対する狭小部121の周方向の幅の最小値d1の割合は、0.70<d1/d2<0.98であることが好ましい。図4は図1に示す固定子におけるティースの狭小部の周方向の幅の最小値d2を定幅部の周方向の幅d1に対して変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。図4においては、狭小部が存在しない場合(延出部の基端から先端まで周方向の幅が一定である場合)の鉄損およびトルク定数を1としたときの鉄損およびトルク定数の減少率をそれぞれ示している。さらに、図5は図1に示す固定子におけるティースの狭小部の周方向の幅の最小値d2を定幅部の周方向の幅d1に対して変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。図5におけるモータ効率は、狭小部が存在しない場合(延出部の基端から先端まで周方向の幅が一定である場合)のモータ効率を基準とするモータ効率の向上分を示している。図4および図5においては、定幅部の周方向の幅d1に対し、狭小部121の周方向の幅の最小値d2を0.7d1(70%)から0.98d1(98%)まで変化させたときの解析値をグラフ化したものである。
モータ効率ηは、モータ入力Pinとモータ出力Poutとの比Pout/Pinで示され、モータ出力Poutは、モータ入力Pinからモータ損失Plossを引いた値であるため、η=(Pin−Ploss)/Pinで表わされる。さらに、モータ損失Plossは鉄損Wfと銅損Wcの和(Wf+Wc)であり、銅損Wcはモータ電流Iとコイル14の巻線抵抗Rとを用いてWc=I・Rで示される。ここで、モータのトルクτは、トルク定数Kτを用いてτ=Kτ・Iと表わせるため、モータ電流Iは、τ/Kτで表わせる。したがって、モータ効率ηは、η=1−(Wf+(τ/Kτ・R)/Pinと表わせる。これにより、鉄損Wfが低減し、トルク定数Kτが大きくなるとモータ効率ηが高くなるといえる。
図4に示すように、狭小部121の周方向の幅の最小値d2が定幅部124の周方向の幅d1に対して98%以上である場合(0.98≦d1/d2≦1.0の場合)、鉄損の低減効果は生じないが、98%未満である場合には、鉄損の低減効果が生じている。ここで、狭小部121の周方向の幅の最小値d2が定幅部124の周方向の幅d1に対して98%未満である場合において、狭小部121の周方向の幅の最小値d2が定幅部124の周方向の幅d1に対して狭くなるほど鉄損は低減するが、同時にトルク定数も低下する。ここで、図5に示すように、モータ効率を考慮すると、狭小部121の周方向の幅の最小値d2が定幅部124の周方向の幅d1に対して70%以下である場合には、鉄損が低減してもそれ以上にトルク定数が低下し(すなわち銅損が増加し)、モータ効率が改善しない(モータ効率の向上分が0となる)。
したがって、定幅部124の周方向の幅d2に対する狭小部121の周方向の幅の最小値d1の割合を0.70<d1/d2<0.98とすることにより、同じサイズのモータにおいてトルク定数を低下させることなく鉄損を低減させて、高効率なモータを得ることができる。特に、定幅部124の周方向の幅d2に対する狭小部121の周方向の幅の最小値d1の割合が0.80<d1/d2<0.96の範囲において、モータ効率の向上分が大きくなるため、d1/d2の割合をこの範囲とすることにより、モータ効率をより高くすることができる。
本実施形態においては、上述したとおり、固定子鉄心13が複数の板状体(後述)を積層することにより形成されている。このため、延出部123の定幅部124には、図1おおよび図2に示すように、複数の板状体を互いに固定するクランプ部125が形成されている。
クランプ部125は、互いに積層された複数の板状体の各板状体に設けられた局部的な屈曲部(以下、局部的屈曲部という)によって構成され、各板状体に設けられた局部的屈曲部が互いに嵌合することによって互いに積層された複数の板状体を互いに固定するように機能する。従って、この局部的屈曲部の態様は特に限定されず、複数の板状体が互いに積層された状態で嵌合するように形成されていればよい。また、局部的屈曲部の形成には、周知の加工方法を適用することが可能であり、局部的屈曲部の形成方法は特に限定されない。
クランプ部125は、例えば、以下に示すように、複数の板状体130(図6参照)を積層した状態で定幅部124にプレス加工を行うことにより、形成される。なお、図1および図2等に示すクランプ部125は、図示の都合上、定幅部124との大きさの比率が実際とは異なっており、図示される比率に本発明が限定されるものではない。
ここで、本実施形態における固定子鉄心13の製造方法の一例について説明する。図6A〜図6Dは図1に示すモータの固定子における固定子鉄心の製造工程を示す図である。図6Aは板状体のクランプ部形成箇所に切り込みを入れた状態を示す部分拡大上面図であり、図6Bは複数の板状体を積層した状態を図6AのB−B方向から視た断面図であり、図6Cは積層した複数の板状体をプレスした状態を図6AのB−B方向から視た断面図であり、図6Dはプレスによって複数の板状体が互いに固定された状態(固定子鉄心が形成された状態)を示す部分拡大上面図である。
予め複数の板状体130が積層されたときに定幅部124となる箇所の一部にクランプ部125を形成する領域125aを設定しておく。本実施形態においては図6Aに示すように、領域125aは、定幅部124の延出方向(径方向)に延び、クランプ部125の周方向の幅を規定する一対の第1辺125bと、第1辺125bに直交し、クランプ部125の径方向の長さを規定する一対の第2辺125cとにより定義されている。すなわち、領域125aは、一対の第1辺125bおよび一対の第2辺125cで区画される矩形の領域を有している。これにより、形成されるクランプ部125は、正方形状ないし第1辺125bが第2辺125cより長い長方形状を有している。
まず、図6Aに示す工程においては、電磁鋼板などの複数の板状体130のそれぞれを固定子鉄心13の形状(ヨーク11およびティース12を有する形状)に打ち抜きにより切り出す。その際に、当該領域125aの一部である一対の第1辺125bに板状体130を貫通するような切り込みを入れる。
次に、図6Bに示す工程においては、図6Aに示す工程において形成された板状体130を複数積層する。この際、クランプ部125が形成される領域125aの位置が複数の板状体130間で一致するように、位置決めされる。
さらに、図6Cに示す工程においては、複数の板状体130が積層された状態で、積層された複数の板状体130の表面から凸型のプレス機150によりプレスを行い、領域125aを変形させる。本実施形態においては、複数の板状体130の一対の第2辺125cと領域125a内の第2辺125cに平行な第3辺125dとを境に折り曲げられ、一の板状体130の一部が当該一の板状体130が接している他の板状体130に食い込むようにかしめられる。これにより、複数の板状体130は、互いに固定される。また、クランプ部125は、ここでは、板状体におけるその周囲の部分と両側が切断され、かつ直線状の折り目を有するように折り曲げられた態様に形成されている。
このようにして、図6Dに示されるように、固定子鉄心13の延出部123の定幅部124に中央部が径方向の基端部および先端部に対して凹んだクランプ部125が形成される。このように固定子鉄心13に形成されたクランプ部125においては、変形による残留応力が存在するため、磁気特性が低下する。したがって、モータ特性の低下が起こり難いようにクランプ部125を配置する必要がある。
本発明の発明者らは、鋭意研究の末、固定子1のティース12の一部に狭小部121を設けた場合に、複数の板状体130を固定するクランプ部125の位置を定幅部124とすることによって、トルク定数の低下を防止することができるという知見を得た。これは、クランプ部125を定幅部124に設けることによって、狭小部121を備えた延出部123にクランプ部125が形成された場合に銅損の増大が防止されるものと推考される。具体的には、クランプ部125を定幅部124に形成した場合においてティース12を通過する主磁束は、クランプ部125を狭小部121に形成した場合に比べて増大する。前述したように、狭小部121を設けることでモータ出力の低下を防止しつつ鉄損を低減することができるとともに、クランプ部125を定幅部124に形成することでティース12を通過する主磁束の低下を防止して銅損を低減することができる。したがって、固定子鉄心13の延出部123に狭小部121を設けつつクランプ部125を定幅部124に形成することにより、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができる。
ここで、クランプ部125の径方向の位置は、モータ効率の観点からは、クランプ部125の狭小部121に近接する側の端部が狭小部121と定幅部124との境界近傍に近い位置に位置することが好ましい。
図7は図1に示す固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。また、図8は図7に示すグラフにおける延出部に対するクランプ部の径方向位置を示す概略図である。図7においては、クランプ部125の狭小部121に近接する側の端部が狭小部121と定幅部124との境界線L2の近傍に位置する場合(図8における位置P4に位置する場合)の鉄損およびトルク定数を100%としてクランプ部125の径方向位置を変化させたときの鉄損およびトルク定数の増加率をそれぞれ示している。なお、図7においてはクランプ部125の狭小部121の位置に対する径方向位置として、固定子の中心から狭小部121と定幅部124との境界線L2までの距離を1として、クランプ部125の内径側(狭小部121に離間する側)の端部の相対位置を示している。
さらに、図9は図1に示す固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。図9におけるモータ効率は、クランプ部125の狭小部121に近接する側の端部(図6(d)に示す径方向外側の第2辺125c)が狭小部121と定幅部124との境界線L2に位置する場合(図8における位置P4に位置する場合)のモータ効率を基準とするモータ効率の向上分を示している。図7および図9においては、同じ大きさおよび同じ形状のクランプ部125の狭小部121に近接する側の端部が定幅部124と幅広部122との境界線L1から狭小部121と定幅部124との境界線L2まで変化したときの各位置P1〜P4における解析値をグラフ化したものである。
図7に示すように、クランプ部125の径方向位置が狭小部121から離れるに従って定幅部122と狭小部121との間で主磁束が通過する断面積が大きくなり(銅損が減少し)、トルク定数は増加している。しかし、トルク定数の増加の割合以上に鉄損が増加している。ここで、図9に示すように、モータ効率を考慮すると、クランプ部125が狭小部121から離れるに従ってモータ効率が低下し、低幅部124と幅広部122との境界線L1を越えて幅広部122側へクランプ部125が位置するようになるとトルク定数の低下が顕著となり(すなわち銅損の増加率が高くなり)、モータ効率が大きく低下する。
以上より、クランプ部125を定幅部124に形成することにより、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得ることができる。さらに、クランプ部125を狭小部121の外部かつ定幅部124の最も狭小部121と近接する位置に設けることにより、鉄損の増加を防止しつつトルク定数の低下を最小限に抑えることができる。特に、モータ効率に関して鉄損より銅損の寄与率が高いという特性を有するモータについては、上記範囲内のクランプ部125の径方向位置とすることでモータ効率の低下を有効に防止することができる。
また、クランプ部125の周方向の幅は、モータ効率の観点からは、定幅部124の周方向の幅の半分以下であることが好ましい。
図10は図1に示す固定子におけるクランプ部のティース幅に対する周方向の幅を変化させた際の鉄損およびトルク定数の解析値を示すグラフである。また、図11は図1に示す固定子における固定子におけるクランプ部の延出部に対する径方向位置を変化させた際のモータ効率の解析値を示すグラフである。図10においては、クランプ部125の周方向の幅d3(図8参照)のティース幅すなわち定幅部124の周方向の幅d2(図8参照)に対する比率が0.23となる場合の鉄損およびトルク定数を100%としてクランプ部125の周方向の幅を変化させたときの鉄損およびトルク定数の減少率をそれぞれ示している。また、図11におけるモータ効率は、クランプ部125の周方向の幅d3のティース幅すなわち定幅部124の周方向の幅d2に対する比率が0.23となる場合のモータ効率を基準とするモータ効率の減少分を示している。なお、図10および図11におけるクランプ部125の径方向位置は、図10および図11においては、同じ径方向長さのクランプ部125の周方向の幅d3を徐々に長くしたときの解析値をグラフ化したものである。
図10に示すように、クランプ部125の周方向の幅d3が定幅部124の周方向の幅d2に対して長くなるに従って定幅部124を主磁束が通過する断面積が減少するため、トルク定数が減少し、その結果銅損が増加している。一方、鉄損はクランプ部125の周方向の幅d3が定幅部124の周方向の幅d2に対して長くなるに従って減少している。図10においては、トルク定数の減少率と鉄損の減少率とが略同様となる変化を示している。モータに同じトルクを出力させる場合、トルク定数が減少すると必要な電流が増加する。すなわち、モータに同じトルクを出力させる場合において、トルク定数と電流とは反比例の関係となる。これにより、トルク定数の低下と電流の増加は同義となる。前述したとおり、銅損は電流の2乗に比例するため、トルク定数の低下は、銅損の大幅な増加を意味する。このため、図10に示されるグラフから銅損の増大率が鉄損の減少率に比べて非常に大きくなっていることが分かる。すなわち、クランプ部125の周方向の幅d3が長くなるに従って定幅部124を通過する主磁束への影響が大きくなり、銅損の増加がより顕著になる。したがって、図11に示すように、モータ効率は、クランプ部125の周方向の幅d3が長くなるに従ってモータ効率が低下することとなる。クランプ部の周方向の幅d3が定幅部124の周方向の幅d2の半分以上になると、モータ効率が1.0%以上悪化する。
したがって、クランプ部125の周方向の幅d3を定幅部124の周方向の幅d2の半分以下とすることにより、クランプ部125を形成したことによって生じる残留応力が延出部123内を通過する主磁束に及ぼす影響をより有効に低減させることができる。特に、モータ効率に関して鉄損より銅損の寄与率が高いという特性を有するモータについては、上記範囲内のクランプ部125の周方向の幅とすることでモータ効率の低下を有効に防止することができる。
なお、本実施形態においては、狭小部121がティース12の延出部123の基端側に設けられているが、これに限られない。図12Aおよび図12Bは本発明の第1実施形態の変形例における固定子の断面構造例を示す部分拡大図である。図12Aおよび図12Bにおいてはコイル14および絶縁部材15の図示を省略している。
図12Aおよび図12Bに示す変形例においては、狭小部121aがティース12aの延出部123aの先端側(ヨーク11から離間した側)に設けられている。具体的には、図12Aに示す変形例において、延出部123aは、ヨーク11から径方向内方へ向けて延びた定幅部124aと定幅部124aと先端の幅広部122との間に設けられた狭小部121aとを有している。
また、図12Bに示す変形例において、延出部123bは、ヨーク11の中心軸に垂直な断面視において狭小部121bの周方向両側が角張った形状を有している。本例においては、図12Aと同様に、狭小部121bがティース12bの延出部123bの先端側に設けられているが、本例のような狭小部121bの形状は、図2に示すような狭小部121が定幅部124より基端側に設けられている例においても適用可能である。
以上に説明したような各種変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
以下に、固定子1のティース12に上記実施形態で説明したような狭小部121を設けた固定子(実施例1)と、ティースに狭小部を設けない固定子(比較例1,2)とのそれぞれについて、鉄損およびトルク定数を解析により求めた結果を示す。比較例としては、ヨークの径方向に延びる定幅部と定幅部より幅広の先端部とにより構成されるティースを有する固定子において、この定幅部の周方向の幅が上記図4に関する説明で示したのと同じ幅d1である固定子(比較例1)と、0.93d1である固定子(比較例2)とを用いた。実施例1としては、定幅部124の周方向の幅を上記d1とし、狭小部121の周方向の幅を0.93d1とした固定子1を用いた。固定子のその他の構成(ティースの数、ヨークの幅等)は、実施例1と比較例1,2とで同一とした。なお、本実施例においてはクランプ部125の影響を無視して考えている。
図13は本発明の実施例1における固定子の鉄損およびトルク定数の解析値を比較例と対比して示すグラフである。図13においては、比較例1における鉄損およびトルク定数を1としたときの比較例2および実施例1における鉄損およびトルク定数の減少率をそれぞれ示している。
図13に示すように、比較例2においては比較例1に対して鉄損が6%ほど低減しており、ティースの周方向の幅を狭めることによっても鉄損を低減させることができることが分かる。しかしながら、この場合、トルク定数が4%近くも低下しており、結果としてモータ効率を向上させることができない結果となった。
これに対し、実施例1においては、図13に示すように、比較例1に対してトルク定数の低下を1%程度に抑えつつ鉄損が4%も低減される結果となった。したがって、ティース12に狭小部121を設けることにより、モータ出力の低下を防止しつつ鉄損を低減することのできる高効率のモータを実現することができることが示された。
さらに、実施例1において比較例1に対して低減した鉄損が高調波成分(高調波磁束)によるものか基本波成分(主磁束)によるものかの割合を解析によって検証した。図14は本発明の実施例1における固定子の鉄損の解析値を周波数ごとに示すグラフである。図14においては、比較例1における基本波成分による鉄損および高調波成分における鉄損をそれぞれ1としたときの実施例1における基本波成分による鉄損の減少率と高調波成分による鉄損の減少率とをそれぞれ示している。
図14に示すように、実施例1においては比較例1に対し、いずれの周波数成分においても鉄損が減少しているが、基本波成分の鉄損の減少率については2%程度とわずかであるのに対し、高調波成分における鉄損の減少率が7%と大きい結果となった。したがって、ティース12に狭小部121を設けることにより、主磁束を維持しつつ、高調波磁束による鉄損を有効に抑制することができることが示された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施形態においては、ティース12におけるヨーク11の周方向両側に狭小部121が形成されているが、本発明はこれに限られず、例えばティース12におけるヨーク11の周方向片側だけに狭小部が形成されてもよい。
また、上記実施形態においては、固定子1を構成するすべてのティース12に狭小部121が形成されているが、本発明はこれに限られず、複数のティース12のうちのいくつかのティース12に狭小部が形成されてもよい。なお、ティース12の数やティース12の他の形状およびヨーク11の形状などは適宜好適に設定され得る。
また、上記実施形態においては、固定子1を構成するすべてのティース12にクランプ部125が形成されているが、本発明はこれに限られず、複数のティース12のうちのいくつかのティース12にクランプ部125が形成されてもよい。さらに、1つのティース12に複数のクランプ部125を設けることとしてもよい。また、クランプ部125の形状、大きさについても適宜好適に設定され得る。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明のモータの固定子およびそれを備えたモータは、モータに生じる損失を低減して高効率なモータを得るために有用である。
1 固定子
2 回転子
3 シャフト孔
10 外枠
11 ヨーク
12,12a,12b ティース
13 固定子鉄心
14 コイル
15 絶縁部材
21 回転子鉄心
22 永久磁石
121,121a,121b 狭小部
122 幅広部
123,123a,123b 延出部
124,124a,124b 定幅部
125 クランプ部
130 板状体

Claims (7)

  1. 複数の板状体を積層して形成される固定子鉄心を備え、
    前記固定子鉄心は、
    筒状のヨークと、
    前記ヨークから当該ヨークの径方向(以下、単に径方向という)内方に延出する延出部と当該延出部の先端に前記ヨークの周方向(以下、単に周方向という)に広がるように形成された幅広部とを有するティースと、を備え、
    前記延出部は、周方向の幅が一定となるように径方向に直線状に延びる定幅部と、前記定幅部より周方向の幅が狭い狭小部と、複数の板状体を互いに固定するクランプ部とを有しており、
    前記クランプ部は、前記定幅部に設けられ
    前記クランプ部は、径方向において前記狭小部に近接する側の端部が前記狭小部と前記定幅部との境界近傍に位置するように設けられている、モータの固定子。
  2. 前記クランプ部は、前記板状体を局部的に屈曲させて形成された局部的屈曲部である、請求項1に記載のモータの固定子。
  3. 前記クランプ部は、周方向の幅が前記定幅部の周方向の幅の半分以下である、請求項1に記載のモータの固定子。
  4. 前記狭小部は、前記延出部の基端部に設けられ、
    前記定幅部は、前記狭小部の先端から径方向内方に延びている、請求項1に記載のモータの固定子。
  5. 前記狭小部は、前記ヨークの中心軸に垂直な断面視において周方向両側が円弧形状を有している、請求項1に記載のモータの固定子。
  6. 前記定幅部の周方向の幅d2に対する前記狭小部の周方向の幅の最小値d1の割合は、0.70<d1/d2<0.98である、請求項1に記載のモータの固定子。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のモータの固定子を備えた、モータ。
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