JP5908472B2 - 信号を解析し、瞬時周波数および短時間フーリエ変換を提供するための方法、ならびに信号を解析するためのデバイス - Google Patents

信号を解析し、瞬時周波数および短時間フーリエ変換を提供するための方法、ならびに信号を解析するためのデバイス Download PDF

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Description

オーディオ信号(特に音楽信号および音声信号)から情報を抽出するための方法が、重要性を増している。そのような方法は、例えば、音声認識、音楽信号の解析、音声信号が存在する中での電話応用のためのサービス信号(アングロサクソン文献ではDTMF)の検出など、ますます多くの応用例で特に使用されている。
より詳細には、これらの応用例は、周波数領域情報(一般に、信号から抽出される狭周波数帯域の振幅および振幅推移(amplitude evolution))を抽出するステップと、それに続く、この周波数領域情報をしばしば主要な情報として使用する、認識または識別のステップとを含む。これら2つのステップは、異なる技法を使用し、第1のステップに対しては信号処理が、第2のステップに対してはパターン認識が使用される。周波数領域情報を抽出するステップは、スライディングフーリエ変換(Sliding Fourier Transform)(TFG:STFT、短時間フーリエ変換(Short Term Fourier transform)、フランス語表記で「Transformee de Fourier Glissantes」)を用いて実施されることが多い。
そのような状況では、周波数領域情報抽出ステップ中に収集される情報の性質(nature)および豊富さ(wealth)は、後続の認識または識別のステップに対して、したがって、全体としてはそのような応用例の性能に対して、非常に重要な役割を果たす。
オーディオ信号処理は、現在は主に、(英語の用語では「vocoder」という語で呼ばれる原理による)並列で動作するオーディオフィルタバンク(audio filter bank)、または等価的に(事前に窓が乗算された信号に対して動作する)窓フーリエ変換(windowed Fourier transform)を用いて行われる。オーディオ信号は、例えば、高周波数を強化するため、および/または処理を施す信号の帯域幅を制限するためなど、周波数の除外または強化を目的とするフィルタリング操作を施されていることがある。他方では、オーディオ信号処理は、いかなる周波数変更も施されていない通常のオーディオ信号に対して動作する。
結果として、オーディオ信号処理は、300Hzから3200Hzにわたる周波数帯域(電話用の周波数帯域)を含む周波数帯域である、音声認識または音源識別を可能にする情報の主要な部分を含む、オーディオ周波数帯域の一部に対して動作する。周波数領域情報は、オーディオ信号が定常的(または準定常的)であると仮定される持続期間である、10から20ミリ秒のオーダの持続期間を有する時間領域窓を用いて獲得される。
この定常的または準定常的という仮定は、広く一般に受け入れられているが、信号が定常的(または準定常的)である期間内の推移を詳しく理解することを妨げる。
周波数の抽出中に収集される各周波数に関連する情報は、以下のものに関する周波数および振幅情報である。
a)事前に定められた1組の周波数(実際にはこの1組の定められた周波数を中心とする事前に定められた幅を有する周波数帯域)
b)一般に不連続なステップで変化する与えられた時間窓
一般に、認識または識別ステップは、与えられた瞬間には、または連続する瞬間の間は、1組の明確な周波数が一緒に存在するという事実を使用する。
したがって、この観点から、以下の要素が特に重要である。
a)周波数が検出される精度(事前に定められた各周波数を中心とする周波数帯域の幅)は重要なパラメータであり、少なくとも低周波数、特に約800Hzまで低下した周波数の場合、振幅と位相の両方に対して、可能な限り最良の精度で、これらの周波数が分かることが重要である。
b)そのように検出された各周波数に関連する情報(例えば、振幅、瞬時周波数、その情報の時間的な変化)の豊富さ。
本発明の目的は、周波数に関連するそのような情報を簡単で経済的な手段で獲得すること、およびそれを継続的に獲得することである。
そのような周波数領域情報は、そのような周波数抽出ステップを含む応用例の性能の改善を可能にすることができる。
瞬時周波数および振幅情報と並んで、スライディングフーリエ変換(STFT)に関する情報を有することが有利なこともある。実際、いくつかの応用例では、特に、解析信号に周波数領域において変換を施し、STFTが可逆になる条件が分かった後に、解析信号の合成を行うことができることが有利である。
信号にSTFTを施した結果を解析する1つの方法は、STFTの実行が、通過帯域フィルタのバンクを信号に通過させることと等価であることに着目することであることが知られており、本発明がそれを可能にする。次に、本発明が、STFTを可逆にする条件になることを可能にすることに着目する。
最後に、本発明がSTFTを可逆にすることを可能にする先の観察から開始して、ヒルベルト変換を実行するために、本発明を使用することが可能であることに着目する。
本発明が処理できる電気信号に関して、オーディオ信号は、センサ(CA)によって生成される電気信号の特別なケースであり、物理媒体内を伝搬する物理的な波を代表していることに留意されたい。そのような波の一例として、音響波、電磁波、地震波、超音波、空気以外の媒体(水、人体、または動物体)内の音波を挙げることができる。
本発明の枠組みの中で、我々が特に関心を寄せるのは、実信号の対を意味する「複素」と言われる信号ではなく、「実」と言われる電気信号である、センサ(CA)によって生成される信号である。
本発明の目的は、物理的な波を代表する、センサ(CA)によって生成されるオーディオ信号または電気信号などの信号から、以下のことを実現できるようにすることである。
a)その豊富さおよび品質が再割り当て法(フランス語表記で「methode de la reallocation」)(図1および図2を参照)によって獲得される豊富さおよび品質に匹敵する時間−周波数解析。
b)解析信号との同期。
c)低コストのコンピューティングプラットフォームを使用すること、および組み込み型の自律的なデバイスの製造を可能にすること。
d)スライディングフーリエ変換による従来の解析と比較し得るのはどれか。
この目的に鑑みて、後で分かるように、本発明は、物理媒体内を伝搬する波を代表する初期信号(SI)の特性を示すパラメータを提供するために前記初期信号を解析する解析方法を提案し、前記方法は、コンピューティングプラットフォーム(PC)上で、フィルタバンクによって実施され、フィルタバンクは、異なる中心周波数(FN)を有する複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FSF)によって実施され、初期信号(SI)を一定のサンプリング周波数(FE)でサンプリングすることによって獲得される入力信号(SE)のサンプルに対して動作し、前記方法は、
a)入力信号(SE)のサンプルをサンプルシーケンス(SM)に変換するために、前処理操作を行うステップと、
b)複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)であって、各操作が、複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の1つに対応し、各操作が、この周波数(FN)をサンプリング周波数(FE)の4分の1に等しい周波数(F4)に変更するように適合される、サンプルシーケンス(SM)から周波数(F4)に周波数変換された複数(NF個)の信号(ST)を提供する、複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)を行うステップと、
c)複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)であって、複数(NF個)のこれらの信号から周波数変換された信号(ST)の各々に対して動作し、各操作が、周波数(F4)で行われ、複数(NF個)のフィルタリング信号(SF)を提供し、これらのフィルタリング信号(SF)の各々が、周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する、複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を行うステップと、
d)複数のフィルタリング信号(SF)に基づいてパラメータ(PA)を抽出する、複数(NF個)の抽出操作(EXP)であって、フィルタリング信号(SF)の各々について、以下のパラメータ、すなわち、
−瞬時位相(PI)
−瞬時振幅(AI)
−瞬時周波数(FI)
−スライディングフーリエ変換(TFG)
のうちの少なくとも1つについての推定を含む、複数(NF個)の抽出操作(EXP)を行うステップと
を含む。
本発明の好ましい実施では、以下の構成のいずれかを使用することができる。
−ステップa)は、入力信号(SE)の最大周波数(FB)を前記周波数(F4)よりも低い最大周波数(FB)に制限するように適合された、周波数領域フィルタリングおよび/またはアップサンプリング操作を含む。
−スライディングフーリエ変換(TFG)は、以下の追加ステップ、すなわち、
e)複数(NF個)の周波数変換操作(TF0)が、周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する複数(NF個)の実フィルタリング信号(SF)に対して動作するステップであって、各操作が、周波数(F4)をゼロ周波数に変換するように適合される、ステップ
を用いて実施される。
−複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を含むステップc)は、2つのステップ、すなわち、
c1)プレフィルタリングステップ(PFC)が、いずれの周波数変換操作(TFE)の前にも実入力信号に対して動作するステップと、
c2)周波数領域フィルタリングステップ(FFR)が、複数(NF個)の上その信号から周波数変換された実信号(ST)の各々に対して動作するステップと
で実施される。
−プレフィルタリングステップ(PFC)は、コームフィルタ(comb filter)(PE)または一連の(NP個の)コームフィルタ(PE)を用いて実施され、周波数領域フィルタリングステップ(FFR)は、各々が周波数(F4)に同調される、複数の共振器(RS4)または複数の一連の(NR個の)共振器(RS4)を用いて実施され、
i)解析周波数(FN)の各1つに対して、一連の(NP個の)コームフィルタ(PE)のうちのコームフィルタの数(NP)は、一連の(NR個の)共振器(RS4)のうちの共振器の数(NR)に等しく、
ii)コームフィルタ(PE)の周波数ゼロは、複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の各々を含み、
iii)複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の1つに各々が対応する各周波数変換操作(TFE)は、コームフィルタ(PE)の周波数ゼロを共振器(RS)の周波数(F4)に変更するように適合される。
−(F4)に近い周波数(FD)に同調される共振器(RSD)は、周波数領域において時間領域窓掛け(time domain windowing)を実施するために、共振器(RS4)と並列して動作し、(F4)に近い周波数(FD)に同調される各共振器(RSD)は、周波数変換操作(TFD)が前方に置かれた共振器(RS4)によって置き換えられ、周波数変換操作(TFD)は、周波数(F4)を置き換えられる各共振器(RSD)の周波数(FD)に変換するように適合され、その後方に置かれた周波数変換操作(TFC)は、周波数(FD)を周波数(F4)または周波数ゼロに変換するように適合される。
−周波数選択性フィルタリング操作(FSE)において使用される周波数帯域(BF)は、複数(NF個)の周波数のうちの各周波数(FN)についてのこれらの操作の出力として生成されるフィルタリングサンプル(SF)の各シーケンスが、基本的に入力信号(SE)のただ1つの周波数領域成分を含むように適合された幅を有する。
−フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相(PI)の連続的な測定の差から測定される。
−すべての操作が、複数(NF個)の周波数のうちのすべての周波数(FN)の継続的な処理を可能にするように適合された速さで実行される。
さらに、
a)初期信号(SI)を生成するセンサ(CA)、
b)センサ(CA)に接続され、特許請求の範囲のうちの請求項のいずれかによる方法を実施するように適合されたコンピューティングプラットフォーム(PC)、特に、固定小数点計算に適合されたコンピューティングプラットフォーム(PC)など
を備える信号解析デバイスを実施することが有利である。
本発明は、複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)であって、同じ複数(NF個)の異なる周波数(FN)に対して並列に動作し、各々が通過帯域(BF)を有し、サンプリング周波数(FE)でサンプリングされた入力信号(SE)のサンプルに対して動作し、その通過帯域が最小周波数(FA)と最大周波数(FB)の間にある、複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)を実施する、周波数領域における選択性フィルタリングのための方法にも関し、方法が、
a)入力信号(SE)のサンプルを継続的に記憶する入力記憶操作(MEN)を行うステップと、
b)複数(NF個)の周波数のうちの周波数(FN)の1つに対して解析操作(ANA)を行うステップであって、以下のステップ、すなわち、
b1)操作(MEN)の間に記憶された、その長さが(NM)サンプルである、入力信号(SE)のサンプルのシーケンス(SM)の読み取り(LM)を行うステップと、
b2)入力信号(SE)のサンプルのシーケンス(SM)に適用され、同じ長さ(NM)の、入力信号(SE)から周波数変換されたサンプルの新しいシーケンス(ST)を生成する、周波数変換操作(TEF)を行うステップと、
b3)入力信号(SE)から周波数変換されたサンプルのシーケンス(ST)に適用され、帯域幅(BF)を有し、同じ長さ(NM)の、フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスを生成する、周波数における周波数選択性フィルタリング(FSE)を行うステップと
を含むステップと、
c)入力記憶操作(MEN)の間、長さ(NM)の入力信号(SE)のサンプルのシーケンス(SM)に与えられていたメモリリソースの解放操作(LEN)を行うステップと
を含み、
aa)解析操作(ANA)が、入力記憶操作(MEN)の後、長さ(NM)の入力信号(SE)のサンプルのシーケンス(SM)に与えられていたメモリリソースの解放操作(LEN)の前に、複数(NF個)の周波数のうちの周波数(FN)のいくつかに対して実行され、
bb)複数(NF個)の周波数のうちの各解析周波数(FN)に適用される周波数変換操作(TFE)が、この周波数(FN)を、入力信号(SE)のサンプルのサンプリング周波数(FE)の4分の1に実質的に等しい一定の周波数(F4)に変更するように適合され、
cc)周波数選択性操作(FSE)が、一定の周波数(F4)において実行される
ことを特徴とする。
本発明の好ましい実施では、以下の処理のいずれかを使用することができる。
−解析操作(ANA)は、複数(NF個)の周波数のうちのすべての周波数(FN)の継続的な処理を可能にするように適合された速さで実行される。
−周波数選択性フィルタリング操作(FSE)において使用される周波数帯域(BF)は、複数の周波数のうちの各周波数(FN)についてのこれらの操作の出力として生成されるフィルタリングサンプル(SF)の各シーケンスが、基本的に入力信号(SE)のただ1つの周波数領域成分を含むように適合された幅を有する。
−方法は、入力信号のサンプリング周波数を変更する操作(CFE)が先行する。
−方法は、初期信号(SI)に適用されて、初期信号(SI)を入力信号(SE)に変換する、選択性周波数フィルタリングの操作(FIS)が先行し、初期信号(SI)の帯域幅は、入力信号(SE)の帯域幅よりも広い。
−方法は、複数(NF個)の周波数のうちの各周波数(FN)についてのフィルタリングサンプル(SF)のシーケンスからパラメータ(PA)を抽出するステップ(EXP)が後続する。
−フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスから抽出されるパラメータ(PA)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時振幅(AI)を含む。
−フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスから抽出されるパラメータ(PA)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)を含む。
−フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスから抽出されるパラメータ(PA)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相(PI)を含む。
−フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相(PI)の連続的な測定の差に基づいて測定される。
−フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスから抽出されるパラメータ(PA)は、入力信号(SE)の実ケプストラム(cepstrum)(CR)を計算するのに必要な情報を含む。
−フィルタリングサンプル(SF)のシーケンスから抽出されるパラメータ(PA)は、入力信号(SE)の複素ケプストラム(CC)を計算するのに必要な情報を含む。
本発明に関連する参考文献
オーディオ情報を抽出するために使用できる信号処理およびフィルタの分野では、以下の参考文献を引用することができる。
参考文献1.Richard G. Lyons、「Understanding Digital Signal Processing」、Second edition、2004、Prentice Hall editor
参考文献2.書籍「Advanced topics in Signal Processing」(「Edited by Lim, Oppenheim」、Prentice Hall editor、1988)の6章(Nawab、Quatieri、「Short Term Fourier Transform」)
参考文献3.書籍「Signal and Systems」、Alan V. OppenheimおよびAlan S. Wilsky、Second edition、1997、Prentice Hall editorの8章(「Communication Systems」)
参考文献4.Kuldik K Paliwal他、「Frequency related representation of speech」、Proceedings Eurospeech 2003 (2003−09−01)、65〜68ページ、XP007006696
本発明に関連する主な技術的要素
a)現行方法の限界
従来は窓フーリエ変換(アングロサクソンの用語では「Short Time Fourier Transform」)と関連があったスペクトログラム(spectrogram)など、従来の時間−周波数解析は、周波数精度が高くなるにつれて、この情報を獲得するのに要する時間が長くなるという、「不確定性原理(uncertainty principle)」と呼ばれることがある、よく知られた制約にしばしば遭遇する。
実際、標準的なフーリエ変換は、良好な時間精度と良好な周波数精度を同時に得ることは可能でないことを暗示する制約を導入する。例えば、長さが3から4ミリ秒の時間窓を用いる場合、周波数分解能は、最良でもそれぞれ300Hzまたは250Hzである。(一般に「スペクトログラム」と呼ばれる)時間周波数図は、明瞭性および正確性を欠いていることにも留意されたい。
この制約は、「再割り当て」(アングロサクソンの用語では「reassignment」)と呼ばれる技法によって取り除くことができるが、再割り当てを用いると、スペクトログラムの明瞭性および正確性が非常に顕著に高まることが分かる。しかし、これらの計算は、非常に時間がかかり、特に、再割り当てにおいて使用される比を計算するために、浮動小数点計算を必要とする。
他の技法も可能であり、特に、ウェーブレット(アングロサクソンの用語では「wavelet」)の使用が可能である。しかし、それを実施するには、解析信号の周波数よりもはるかに高い動作周波数を使用することが必要である。
b)本発明のための好ましいコンピューティングプラットフォーム
本発明は、特に、これまではあまり経済的ではないコンピューティングプラットフォームを必要とした信号処理操作を、非常に経済的なコンピューティングプラットフォーム(PC)上で実施可能にすることを目的とする。
本発明に関連するコンピューティングプラットフォームは、以下の通りである。
a)ローまたはミディアムエンドのマイクロコントローラ(ハイエンド8ビット、ローおよびミディアムエンド16ビット)。
b)プログラマブル論理コンポーネント(アングロサクソンの用語では「FPGA」)、特に、100MHzのオーダのクロック周波数で動作する低コストのFPGA、しかし、それ以外でもよい。
c)専用集積回路(アングロサクソンの用語では「ASIC」)。
これらのコンピューティングプラットフォームは、例えば、電池または再充電可能な電池によって給電される、組み込み型の自律的なシステムを実施することが可能であることが分かる。
さらに、これらのプラットフォームは、非常に高い動作周波数(数十MHz以上のクロック周波数)を有するが、浮動小数点計算機能を標準で備えていない。これらのプラットフォーム上で浮動小数点計算を実行することはいつでも可能であるが、このタイプの計算は、(時間的にも集積回路面積的にも)非常に多くのリソースを消費する。
結果として、固定小数点計算を実行することが、通常使用されるソリューションになる。しかし、その結果として、ほとんどの状況では、精度がかなり失われる。
対照的に、本発明は、固定小数点計算に関連する制約のほとんどを免れることが可能な特別な技法を使用する。
先に挙げたプラットフォームのリストは、例示的なものであり、他のタイプのコンピューティングプラットフォームも使用することができる。
c)本発明に関連する信号の主なタイプ
本発明は、特に、コンピューティングプラットフォームの動作周波数よりも少なくとも1桁は低い有用な周波数を有する信号を、非常に有利な方法で処理することを可能にする。
したがって、これらの信号は、(用途に応じて、一般に8KHz(電話)から96KHz(プロフェッショナルhi−fi)までの様々な周波数でサンプリングされる)オーディオ信号を含む
例えば、医療用センサ(特に体の治療)または工業用センサから発信されるような、その周波数がオーディオ信号周波数に匹敵する、またはそれよりも低い、すべてのタイプの信号も、本発明によって有利に処理することができる。
先に挙げた信号タイプのリストは、例示的なものであり、他のタイプの信号も、本発明によって処理することができる。
e)時間−周波数解析についての所見
再割り当て方法において強調すべき重要な点は、以下の通りである。時間−周波数平面における信号の位置特定の精度は、時間−周波数平面の与えられた領域において、信号の周波数成分がその領域にただ1つしか存在しない場合、必要とされる良好さを有することができる。しかし、2つ以上の周波数成分が与えられた領域に存在する場合、不確定性原理に起因する制約が適用される。したがって、一方の、時間−周波数平面において点の位置を特定することが可能な精度と、他方の、その時間−周波数平面において互いに近い2つの点を分離することが可能であることとは、区別する必要がある。
この所見は、次の所見、すなわち、信号の瞬時周波数の概念は、この信号がただ1つの周波数成分を含む場合に限って意味を有し、そうでない場合は、関連する周波数成分が時間的に一定の周波数を有するとしても、瞬時周波数の値は時間的に非常に大きく変動し得るという所見と等価である。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図を参照しながら、非限定的な例として与えられる、以下の説明の間に明らかとなろう。
再割り当て操作前の、標準的なフーリエ変換によって生成されたオーディオ信号スペクトログラムの一例を示す図である。 再割り当て操作後の、標準的なフーリエ変換によって生成された同じオーディオ信号スペクトログラムを示す図である。 ブロック図の形式の本発明の全体像を含む図である。 ブロック図の形式の本発明の全体像を含む図である。 ブロック図の形式の本発明の全体像を含む図である。 ブロック図の形式の本発明の全体像を含む図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の枠組みの中で有利に使用できる周波数選択性フィルタの特性を説明する図である。 本発明の枠組みの中で有利に使用できる周波数選択性フィルタの特性を説明する図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の目的である方法の枠組みの中で処理される信号の時間的表現を表す図である。 本発明の枠組みの中で有利に使用できる周波数選択性フィルタの特性を説明する図である。 本発明の枠組みの中で有利に使用できる別の周波数選択性のインパルス応答を示す図である。 図16において観察される形状を説明する図である。 図16において観察される形状を説明する図である。 周波数選択性アクションを実施するための可能なアーキテクチャを説明する図である。 周波数選択性アクションを実施するための可能なアーキテクチャを説明する図である。 周波数選択性アクションを実施するための可能なアーキテクチャを説明する図である。 周波数選択性アクションを実施するための可能なアーキテクチャを説明する図である。 参考文献2から転載された、本発明と関連するTFGに関する要素を説明する図である。 参考文献2から転載された、本発明と関連するTFGに関する要素を説明する図である。 参考文献2から転載された、本発明と関連するTFGに関する要素を説明する図である。 スライディングフーリエ変換の計算と本発明の枠組みの中で実行される計算とを比較する図である。 本発明に従ってスライディングフーリエ変換を実行する場合と、従来の方法に従ってスライディングフーリエ変換を実行する場合とで、乗算および加算の回数を比較する表である。
図が異なっても、同一または類似の要素は、同じ参照符号を使用して指示される。
1)本発明の全体像
本発明による方法は、フィルタバンクを用いて解析を実施するという目的を有し、フィルタバンクは、異なる中心周波数(FN)を有する複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)を用いて動作し、サンプリング周波数(FE)でサンプリングされた実入力信号(SE)のサンプルに対して動作し、瞬時周波数および振幅情報ならびにスライディングフーリエ変換を同時に実行することを可能にする情報を提供する。
この方法は、特に、以下の4つのステップ、すなわち、
a)入力信号(SE)のサンプルをサンプルシーケンス(SM)に変換するために、前処理操作を行うステップと、
b)複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)であって、各操作が、複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の1つに対応し、各操作が、この周波数(FN)をサンプリング周波数(FE)の4分の1に等しい周波数(F4)に変更するように適合される、サンプルシーケンス(SM)に基づいて上記周波数(F4)に周波数変換された複数(NF個)の信号(ST)を提供する、複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)を行うステップと、
c)複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)であって、複数(NF個)のこれらの信号から周波数変換された信号(ST)の各々に対して動作し、各操作が、上記周波数(F4)で行われ、複数(NF個)のフィルタリング信号(SF)を提供し、これらのフィルタリング信号(SF)の各々が、上記周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する、複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を行うステップと、
d)複数のフィルタリング信号(SF)に基づいてパラメータ(PA)を抽出する、複数(NF個)の抽出操作(EXP)であって、フィルタリング信号(SF)の各々について、以下のパラメータ、すなわち、
−瞬時位相(PI)
−瞬時振幅(AI)
−瞬時周波数(FI)
−スライディングフーリエ変換(TFG)
のうちの少なくとも1つについての推定を含む、複数(NF個)の抽出操作(EXP)を行うステップと
を含み、ステップa)は、入力信号(SE)の最大周波数(FB)を上記周波数(F4)よりも低い最大周波数(FB)に制限するように適合された、周波数選択性フィルタリングおよび/またはアップサンプリングを含むことができ、またスライディングフーリエ変換(TFG)は、以下の追加ステップ、すなわち、
e)複数(NF個)の周波数変換操作(TF0)が、上記周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する複数(NF個)の実フィルタリング信号(SF)に対して動作するステップであって、各操作が、上記周波数(F4)をゼロ周波数に変換するように適合される、ステップ
を用いて実施される。
これらのステップに対応する技術的態様が、本発明を詳細に説明する本セクションの以下のパートにおいて説明される。
パート2)および3) :ステップa)、b)、およびc)
パート4、6、8 :ステップb)
パート5、7 :ステップa)
パート9、10、10の2、11 :ステップc)
パート12、13、14 :ステップd)
パート15、16 :すべてのステップ
本発明による方法は、複数(NF個)の異なる周波数(FN)上で並列に動作するこれと同じ複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)を実施することと、それに続いて、これらのフィルタの各々の出力信号からパラメータを抽出することも目的として有することができる。この方法は、以下の4つのステップ、すなわち、
1)デジタル化信号を入力時に記憶するステップと、
2)信号のサンプルのシーケンスに対して動作し、信号のサンプルの各シーケンスおよび各解析周波数について、周波数変換およびフィルタリングされた信号を提供する、入力信号の解析を行うステップと、
3)このサンプルに関連するすべての解析が実行されたときに、サンプルのシーケンスのために使用されているメモリを解放するステップと、
4)周波数変換およびフィルタリングされた信号からパラメータ抽出を行うステップと
を含む。
これら4つのステップの構成要素が、これら4つのステップに先行することがあるアクションとともに順次説明される。
2)デジタル化信号の入力時における記憶およびメモリの解放
本発明による方法は、サンプリング周波数(FE)でサンプリングされたデジタル化信号(SE)のサンプルを入力時に処理する。
これらのサンプルには、入力記憶操作(MEN)が施され、デジタル化信号(SE)のサンプルが、継続的にデジタルメモリ(MN)に記憶される。このデジタルメモリ(MN)は、その後、複数(NF個)の異なる解析周波数(FN)を処理するために、要求された回数だけ、読み取り操作(LM)の対象となる。メモリのクロック周波数が、デジタル化信号のサンプリング周波数よりもはるかに高い場合は、デジタルメモリ(MN)を読む回数が多くても、問題にはならない。
使用されるメモリは、コンピューティングプラットフォームに内蔵されるメモリ、または外部メモリとすることができる(例えば、FPGAの場合、内部メモリ、または外部RAMメモリコンポーネント)。
すべての必要な読み取り操作(LM)が実行されると、その長さが(NM)の、入力信号(SE)のサンプルのシーケンス(SM)に入力記憶操作(MEN)の間与えられていたメモリリソースを解放する解放操作(LEN)が、解放操作(LEN)の間に実行される。
3)解析操作(ANA)
解析操作(ANA)は、解析周波数(FN)の各々に関し、以下のステップ、すなわち、
b1)(先に検討された)サンプルシーケンス(SM)を読み取るステップと、
b2)(後で検討される)周波数変換(TFE)を行うステップと、
b3)(後で検討される)周波数選択性フィルタリング(FSE)を行うステップと
を含む。
図3は、ステップ(MEN)、(ANA)、および(LEN)から成る方法をフローチャートの形式で示す全体図であり、これらのステップの他に、様々な中間信号も示している。
図4は、図3の方法と、それに先行する後で説明される周波数変換操作(CFE)とをフローチャートの形式で示す要約図である。図5は、図3の方法と、それに先行する後で説明される周波数選択性フィルタリング操作(FIS)とをフローチャートの形式で示す要約図である。
図6は、図3の方法と、それに後続する後で説明される信号パラメータの抽出操作(EXP)とをフローチャートの形式で示す要約図である。
4)周波数変換(TFE)
複数(NF個)の周波数のうちの周波数(FN)の各々について、デジタルメモリ(MN)内に記憶された信号のサンプル(SM)が、局部発振器(OL)が発生させる適応的な周波数を有する好ましくは正弦波のデジタル信号による、従来の乗算操作によって実施される、周波数変換アクション(TFE)の対象となり、入力信号(SE)に基づいて、周波数変換された信号(ST)のシーケンスが生成される。参考文献3では、実正弦波を使用する、または複素指数関数を用いる周波数変換操作を実施するために使用できる主な方法が、(「振幅変調」と呼ばれる操作との関連で)詳しく説明されている。図24(そのパート(A)は参考文献2の図6.7に、パート(B)は図6.16に相当する)は、パート(B)において、パート(A)に表されるように複素指数関数を乗算することによって複素数に対して動作する周波数変換の、実数演算(正弦関数および余弦関数)を用いた実施を説明している。
複素数(a+ib)×(c+id)=(ac−bd)+i(ad+bc)は検証されないので、パート(B)における−符号に関する不正確性に留意されたい。
複数(NF個)の周波数のうちの周波数(FN)として、(2×PI×(n/N))に等しい正規化周波数(fn)を使用すると有利で、フーリエ変換において使用される周波数に類似することがあり、nは、ヘルツ単位の周波数が0から((N−1)/N)×(FE)まで変化するのに対応して、0からN−1まで変化することができ、(FE)は、信号サンプリング周波数であり、(PI)は、近似的に3.14159265に等しいよく知られた数である。
実信号/複素信号による変換
この周波数変換を実行するのに2つの主要な方法が存在する。実際、周波数変換は、従来、乗算によって実行することができる。
M1)実(実入力信号の各サンプルに対してただ1回の乗算)
M2)複素(実入力信号の各サンプルに対して直交する2つの信号による2回の乗算)
(直交する2つの信号を用いる)複素周波数変換は、より正確である(イメージ周波数がない)が、周波数変換とその後の信号フィルタリングのために、より高い計算負荷を必要とする。
実周波数変換は、あまり多くの計算を必要としないが、イメージ周波数を発生させる(2つの初期周波数が同じ変換周波数になる)ことがある。
周波数変換アクション(TFE)の目的
周波数変換アクション(TFE)の目的は、解析周波数(FN)が何であれ、信号を伝えるために、信号を周波数変換して、信号サンプリング周波数の4分の1に等しい周波数(F4)にすることである。アクション(TFE)は、入力において、各解析周波数(FN)について、入力信号のシーケンス(SE)を処理し、同じ長さ(NM)の、ほぼ上記周波数(F4)の周波数変換サンプル(ST)のシーケンスを生成する。上記周波数(F4)は、原理的には、サンプリング周波数(FE)の4分の1に等しい。実際、この周波数(F4)は、本発明による方法が使用される応用例において、この理論値を用いた観測結果も使用できる程度まで、この理論値に実質的に等しくすることができる。
後で分かるように、上記周波数(F4)への変換は、周波数選択性フィルタリング操作と、周波数変換およびフィルタリングの後で入力信号から抽出することが可能なパラメータの豊富さとの両方に関して、著しい利点をもたらす。
周波数変換アクション(TFE)を実施するための方法
先に理解したように、周波数変換操作は、実信号または複素信号を使用して実施することができる。以下の計算は、実信号または複素信号の使用からもたらされる相違を示すことを可能にする。
本文書の残りでは、以下の表記が使用される。
a)exp<>は、指数関数を示し(例、exp<i×(PI)>=−1=i×PIの指数関数)、
b)サンプリング周波数(FE)およびサンプリングレートTE(2つのサンプル間の時間であり、サンプリング周波数の逆数である)でサンプリングされた、ヘルツ単位で表される周波数(F)は、実信号(正弦関数)に言及しているか、それとも複素信号(複素指数関数)に言及しているかに応じて、インデックスNによってインデックス付けされる、以下の2つの数列の一方によって表される。
−実正弦関数 :cos(2×PI×F×TE×N)
−複素指数関数:exp<2×PI×F×TE×N>
以下の等式が成り立つことも知られている。
cos(2×PI×F×TE×N)=(1/2)×(exp<2×PI×F×TE×N>+exp<2×PI×(−F)×TE×N>)
(余弦関数によって定義される周波数(F)の実表現の波は、周波数(F)の複素指数関数と周波数(−F)の複素指数関数の和の2分の1である)。
これらの表記を用いると、周波数変換は、以下の式に対応する。
a)実信号(周波数(FE)の正弦関数)は、別の実信号(周波数(FN)の正弦関数)を乗算することによって周波数変換される。
cos(2×PI×FE×TE×N)×cos(2×PI×FN×TE×N)=
(1/2)×(exp<2×PI×FE×TE×N>+exp<2×PI×(−FE)×TE×N>))×
(1/2)×(exp<2×PI×FN×TE×N>+exp<2×PI×(−FN)×TE×N>))=
(1/4)×(exp<2×PI×(FE+FN)×TE×N>+exp<2×PI×(−FE+−FN)×TE×N>+
exp<2×PI×(FE−FN)×TE×N>+exp<2×PI×(−FE+FN)×TE×N>)=
(1/2)×(cos(2×PI×(FE+FN)×TE×N)+cos(2×PI×(FE−FN)×TE×N))
やはり、2つの実周波数の乗算による混合によって、周波数の和および差を含む実信号が生成されるという、よく知られた結果を見出す。
b)信号(周波数(FE)の正弦関数)は、複素信号(周波数(+FN)の複素指数関数)を乗算することによって周波数変換される。
cos(2×PI×FE×TE×N)×exp<2×PI×FN×TE×N>=
(1/2)×(exp<2×PI×FE×TE×N>+exp<2×PI×(−FE)×TE×N>))×(exp<2×PI×FN×TE×N>=
(1/2)×(exp<2×PI×(FE+FN)×TE×N>+exp<2×PI×(−FE+FN)×TE×N>))
実正弦関数と複素指数関数の乗算による混合は、一方は和の周波数を有し、他方は差の周波数を有する、2つの複素指数関数の和に等しい複素信号である。
入力信号の通過帯域に対する周波数(F4)の位置についての結論
入力信号(SE)の通過帯域は、最小周波数(FA)と最大周波数(FB)の間に含まれ、すべての周波数変換操作および後続のアクションは、それら2つの周波数の間に含まれる周波数に関連する。
実信号を用いる場合、信号通過帯域の2つの周波数は、実正弦関数との乗算によって、その周波数(F4)に変換され得るので、その周波数(F4)を通過帯域内に位置付けることができないことを、先の計算は示している。この問題は、(F4)が、入力信号(SE)の通過帯域の外側にある場合、例えば、入力信号(SE)の通過帯域の周波数よりも高い周波数に位置付けられる場合は生じない。入力信号(SE)の通過帯域の外側にその周波数(F4)を位置付ける簡単な方法は、入力信号(SE)に2倍のオーバサンプリングを施すことであることが後で分かる。
対照的に、複素信号を用いる場合、イメージ周波数は存在せず、入力信号(SE)の通過帯域の内側に周波数(F4)を位置付けることができる。
注記:上記の見解は、(各サンプルにつき2つの実数値を含む)複素信号は、原理的に、2倍の頻度でサンプリングされた実信号と同量の情報を含むという一般的な見解と一致する。
これ以降、本文書では、別途言及されない限り、解析信号に施される周波数変換操作は、実信号との乗算によって実施される。
周波数変換アクション(TFE)とフィルタリングアクションの交換の可能性
以下の点に留意されたい。
a)検討されているフィルタリング操作は、解析期間中は一定である係数を有する線形周波数フィルタリング操作であり、したがって、これらのフィルタリング操作は、線形時不変操作(アングロサクソンの用語では、LTI「linear and time invariant」)である。
b)一定の周波数による周波数変換操作(正弦関数による乗算のための複素指数関数または2つの複素指数関数の和による乗算)も、線形時不変操作である。
線形時不変である2つ以上の操作が交換可能であることは、知られた事実である。したがって、本発明の枠組みの中で、フィルタリング操作と周波数変換操作を交換することが可能である。複素指数関数の積がある複素指数関数に等しい場合、後者の複素指数関数による積は、前者の複素指数関数による一連の2つの積で置き換えることも可能である。
5)予備アップサンプリング
本発明の枠組みの中で実信号によって実行される周波数変換を使用できるためには、サンプリング周波数(FE)でサンプリングされた信号を用いる場合、サンプリング周波数の4分の1に等しい周波数である(F4)よりも低い周波数を有する信号だけを考え、サンプリング周波数の2分の1に等しい周波数であり、従来はサンプリング信号内に含まれる最大周波数であった(F2)よりも低い周波数を有する信号は考えないことが有利なように思われる。実際、そうした状況では、本発明の枠組みの中で、イメージ周波数の可能性を抑制することが可能である。
周波数を(F4)まで引き下げた信号を検討することを可能にする簡単で有利な方法は、入力信号(SE)を生成するために、初期信号(SI)に2倍のオーバサンプリングを施すことである。代替方法は、(F4)よりも低い、または(F4)よりも低い周波数よりも低い周波数だけを入力信号において保持するために、周波数選択性フィルタリング操作を実行することである。
例えば、(通過帯域が300Hzから3400Hzであり、信号が毎秒8000回サンプリングされる)従来の電話信号の場合、従来の方法では、周波数スペクトルの全部または一部を毎秒16000回再サンプリングすることができる。実際、そのような再サンプリングは、サンプリング周波数の2分の1に等しいために最初は信号に対して可能な最大周波数であった4000Hzの周波数が、再サンプリングの後では、新しいサンプリング周波数の4分の1に等しい周波数(F4)になるという結果をもたらす。サンプリング周波数を8000Hzから16000Hzに2倍にした後、周波数変換が、周波数範囲の上限に対して行われ、結果として、解析周波数帯域のうちのただ1つの周波数が周波数(F4)に変換される。
6)周波数変換信号の例
上で明示された状況においては、解析周波数(FN)が周波数(FI)である場合、局部発振器(OL)の周波数(FO)は、(F4)−(FI)とすることができる。
注記:信号およびこれらの信号から抽出されるパラメータに関するすべての図において、
−水平軸は時間を表し、信号が8000Hzでサンプリングされる場合、水平軸上の長さ100の間隔は、1/8000秒の100倍、すなわち、12.5ミリ秒を表し、長さ50の間隔は、6.25ミリ秒を表すことを意味し、
−垂直軸は値を表し、それは、振幅または度で表される角度である。
図7は、周波数および振幅の両方で変調され、8000Hzの周波数でサンプリングされた入力信号(SE)の時間領域変化を提示している(水平軸上の50単位が6.25ミリ秒に相当する)。
a)周波数は、597Hzを中心として約(597−45)Hzから(597+45)Hzまで連続的かつ線形に変化し(アングロサクソンの用語では「chirp」)、初期位相は、−30度に設定される。
b)この周波数変調信号は、153Hzで振幅変調も施され、変調度は、0.75に等しい。
図8は、周波数および振幅の両方で変調された図7の信号(SE)から変換された、周波数(F4)への周波数変換後の信号(ST)を提示している。
7)可能な予備アクション(CFE)および(FIS)
解析信号のいくつかの周波数に対しては、対照的に、信号をダウンサンプリングすることが、または信号をアップサンプリングしないことが有利なことがある。例えば、毎秒8000回の初期サンプリングは、2000Hzの周波数(F4)に対応する。記憶操作の前に、入力信号(SE)を生成するために、初期信号(SI)に対して動作する周波数選択性操作は、例えば、解析される信号を、一方は0Hzから2000Hzまたはそれよりも僅かに低いカットオフ周波数まで広がり、他方はこのカットオフ周波数から4000Hzの最大信号周波数まで広がる、2つの周波数帯域に分離することができる。
入力信号(SE)を生成するために初期信号(SI)に対して動作するこの予備周波数選択性フィルタリングアクション(FIS)は、繰り返すことができ、後続ステップにおいて必要とされるコンピューティング操作の回数を減らすために、周波数スペクトルのいくつかの部分をダウンサンプリングすることができる。例えば、0から500Hzまで広がるスペクトルの部分は、初期サンプリング周波数の4分の1である2000Hzに等しいサンプリング周波数を用いて解析することができる。
入力信号(SE)を生成するために可能である初期信号(SI)のダウンサンプリングまたはアップサンプリングアクションは、サンプリング周波数変更(CFE)という名前の下に一括される。入力信号(SE)を生成するために初期信号(SI)に対して動作する、いくつかのサンプリング周波数変更(CFE)および/または予備周波数選択性フィルタリング(FIS)アクションを組み合わせることが可能である。
これらの周波数選択性フィルタリングおよびアップサンプリングまたはダウンサンプリングアクションは、必要とされるコンピューティング操作の数に関して多くの効率的な技法が存在する従来からあるアクションである。加えて、上で示された信号周波数範囲およびサンプリング周波数は、電話によって伝送される音声信号に相当する重要な領域に関する。この使用事例は、一例として与えられたものであり、例えば、44.1KHzでサンプリングされた高忠実度オーディオ信号など、他の事例に関する値も、従来の方法で推測することができる。すべての事例において、後続の操作中に解析される周波数は、解析信号の周波数帯域内に含まれる。
8)局部発振器多重化管理
並列に処理されるいくつかの周波数が存在するために時間的に多重化される本発明の機能においては、局部発振器(OL)は、その周波数を頻繁に変更しなければならず、ある解析周波数に再び戻ったとき、この同じ周波数で生成された最後のサンプルに正確に後続する信号サンプルを局部発振器(OL)が生成することを可能にするコンテキストを見つけなければならない。したがって、この局部発振器は、位相および周波数の両方において機動的(迅速に変更可能)でなければならない。
そのような機動的な局部発振器の実施は、主に加算とテーブル検索操作を必要とし、乗算を必要としない、「直接デジタル合成」(アングロサクソンの用語では「DDS」)技法を使用することによって、経済的な手段を用いてデジタル的に行うことができる。
局部発振器(OL)の作業変数の値と、各解析周波数(FN)のための特別な計算を実行する他の要素を意味する、コンテキスト管理は、従来、解析周波数が変更されるたびにこれらの作業変数をメモリ内に記憶または保持し、周波数(FN)が再び解析されるときに作業変数を再び参照することによって実施することができる。
9)周波数選択性フィルタリングアクション(FSE)
各解析周波数(FN)について、周波数変換アクション(TFE)によって生成された周波数(F4)の周りの周波数変換サンプルのシーケンス(ST)には、その後、その周波数(F4)から遠い周波数を取り除き、同じ長さのフィルタリングサンプル(SF)のシーケンスを生成するために、シーケンス(ST)に適用される周波数選択性フィルタリングアクション(FSE)が施される。
周波数選択性フィルタリングアクション(FSE)は、その周波数(F4)の周りの周波数変換サンプルの各シーケンス(ST)について(各解析周波数(FN)に対してそのようなシーケンスが存在する)、通過帯域(BF)内の周波数(F4)に近い周波数だけを保持するという目的を有し、この通過帯域(BF)は、解析周波数(FN)に依存することができる。
実際、信号の瞬時振幅および周波数の解析は、それが単一の周波数成分に関連する場合にだけ、有意味であることができ、周波数選択性フィルタリングアクション(FSE)は、複数(NF個)のフィルタリング信号(SF)がこの条件を満たすことをできるだけ保証するという目的を有する。通過帯域(BF)は、各通過帯域(BF)が、基本的に入力信号(SE)のただ1つの周波数成分しか含まないように適合される。
音声信号のためのそのような周波数帯域を定義する多くの発行物が存在する。電話における音声信号の場合、最初のアプローチとして、これらの周波数帯域は、各解析周波数(FN)に対して多かれ少なかれプラスマイナス50または100ヘルツであり、中心周波数が高くなるにつれて、関連する周波数帯域も広くなると考えることができる。より高くまたはより低くなるように、解析周波数スペクトルが広げられた場合は、例えば、幅がプラスマイナス5Hzからプラスマイナス200Hzにわたる、他の周波数帯域を考えることができる。8000または16000Hzのサンプリング周波数と比較した場合、100または200Hz(プラスマイナス50または100Hz)の通過帯域は、(例えば、−3dBまたは−6dBでなど)この通過帯域の定義が何であれ、その実施に関して原理上何の問題も起こさない。
10)有利な選択性フィルタの例
本発明のためのフィルタの選択に対する制約
フィルタの選択に対する制約には様々なタイプがある。すなわち、
a)固定小数点実施を用いた場合の可能な限り最良の精度、
b)周波数の関数としての予測可能な遅延(選択性フィルタの出力においてサンプルのシーケンスが与えられた場合、出力におけるサンプルのシーケンスに対応する入力におけるサンプルのシーケンスがどれであるかを可能な限り最良の正確さで知りたい)、
c)フィルタ通過帯域を選択する能力、
である。
有利なタイプのフィルタ
有利な方法では、周波数(F4)の周りでのフィルタリングに関連して、以下の特性を有する1つのフィルタタイプが存在する。すなわち、
a)100%正確な計算、
b)線形位相フィルタ、これは、フィルタが一定の群遅延(周波数の関数としてのフィルタの応答遅延を意味する)を有することを意味し、
c)所望の通過帯域を選択する能力。
である。
そのようなフィルタは、「周波数サンプリングフィルタ」(FEF)(アングロサクソンの用語では「frequency sampling filter」、参考文献1でこのタイプのフィルタが詳細に説明されている)であり、2つの縦列要素から成る。
1)加算器と遅延線から成る「コームフィルタ」(アングロサクソンの用語では「comb filter」)、このフィルタは、零点だけを有し、極を有さない
2)複素平面の単位円上に位置付けられる1つの極(または2つの共役極)を有するフィルタ(ただ1つの極を有する場合、フィルタは複素係数を有し、2つの共役極を有する場合、実係数を有する)
このタイプのフィルタを用いる場合の重要なポイントは、零点(複数可)が極を正確に補償しなければならず、フィルタが正しく機能するためには、この補償の精度が非常に重要なポイントになることである。
このタイプのフィルタの本発明への適用
本発明の枠組みの中では、
a)フィルタの中心周波数は、上記周波数(F4)であり、これは、1つまたは複数の極が(単位円上に位置付けられるのに加えて)Y軸上に位置付けられ、したがって、これらの極の座標が(0,+1)および(0,−1)(複素表現では+iおよび−i)であることを意味する。
b)結果として、零点と極の間の補償は、正確であることができ、極(複数可)を有するフィルタ応答の計算は、加算と減算だけを必要とし、これは、その計算が正確であり得ることを意味する。
c)遅延線の長さは、フィルタの通過帯域を決定し、長さが重要になるほど、通過帯域は狭くなる。
d)より多くの選択性フィルタを獲得するために、先のタイプのいくつかのフィルタを縦列接続することが可能である。
しかし、他のタイプのフィルタの使用も依然として可能である。
このタイプのフィルタの例
図9は、そのようなフィルタの周波数応答(振幅および位相)を示しており、図10は、そのようなフィルタの極および零点を示している。
図9では、線形位相応答が見て取れ、線形位相応答は、群遅延(信号周波数の関数としてのフィルタの応答時間)を暗示し、群遅延は、22サンプルに等しい。
図10では、
−長さ24のコームフィルタに起因する単位円上の(○によって示される)多くの零点と、
−(0,+1)および(0,−1)における(×によって示される)2つの極と、
−極と対応する零点との正確な重なり合いと、
−次数2のフィルタであることを意味する、各極または零点に対して記された数字の2と
が分かる。
使用されるフィルタのインパルス応答の解析
図16は、このフィルタのインパルス応答を示しており、インパルス応答は、以下の2つの時間領域信号の積として(1つのサンプルの可能な時間シフトを用いて)解析することができる。
i)その形が二等辺三角形である包絡線、
ii)周波数F4の正弦波のサンプリングに対応する、1,0,−1,0,1,0,−1,0,1,0,−1,...という特別な数列(参考文献1のセクション13.1.2「Frequency translation by −fs/4」を参照)。
図17は、本発明の枠組みの中で使用できる別のフィルタのインパルス応答を示している。図16のように、正値、ゼロ値、負値、ゼロ値、...の列の存在が分かるが、包絡線は、異なる形を有する。
使用されるフィルタのアーキテクチャおよびインパルス応答生成
図20は、4つの要素の縦列接続、すなわち、
i)2つのコームフィルタ(PE)の縦列接続、
ii)周波数(F4)に同調された2つの共振器(RS4)の縦列接続、
としての、周波数選択性フィルタリングステップ(FSE)を実施するのに使用される、このフィルタのアーキテクチャを説明している。
このアーキテクチャを用いた場合、コームフィルタ(PE)および共振器(RS4)が、複数(NF個)の変換信号に対して動作することが分かる。
図18および図19は、コームフィルタ(PS)および共振器のインパルス応答に基づいた、図16に示されるインパルス応答の生成を記号によって説明している。
i)記号「*」は、それが、2つのインパルス応答の(時間領域における)畳み込み積であることを示し、これは、これらのインパルス応答が縦列接続された要素に関するという事実に対応する。
ii)図18(参考文献1の図7−4−aおよび7−7−aを参照)は、符号が反対の2つのインパルスによって構成され、コームフィルタ(PE)の次数である遅延によって分離された、コームフィルタ(PE)のインパルス応答と、共振器(RS4)のインパルス応答である無限列1,0,−1,0,1,0,−1,0,1,0,−1,...との畳み込み積が、コームフィルタ(PE)と周波数(F4)に同調された共振器(RS4)とによって構成される「周波数サンプリングフィルタ」(FEF)のインパルス応答である、有限列1,0,−1,0,1,0,−1,0,1,0,−1,...を生成することを示している。
iii)図19(参考文献1の図5−45を参照)は、そのような2つのフィルタの縦列接続が、有限幅の二等辺三角形と無限列1,0,−1,0,1,0,−1,0,1,0,−1,...の積である、インパルス応答を生成することを示している。
図17は、4つのコームフィルタ(PE)と4つの共振器(RS4)を縦列接続することによって、同じアーキテクチャを用いて実施できる別のフィルタのインパルス応答を示している。この図から、
−インパルス応答の開始および終了の付近における応答の振幅が、ゼロに非常に近いこと、
−インパルス応答の包絡線が、ガウス分布の形に非常に近い形を有すること(4つの長方形の畳み込みが、ガウス分布の形に近い形を生成することは知られた事実である)、
が分かる。
このタイプのフィルタのための他のアーキテクチャの可能性
先の説明では、コームフィルタ(PE)および共振器(RS4)の両方は、線形時不変システムであり、したがって、それらは交換することができ、それは、言うまでもなく、どのような順序にも並べられることを意味していることが分かる。あるいは、畳み込み積は、結合法則および交換法則が成り立ち、それによっても同じ結論が導かれることが分かる。
10の2)周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を実施するための可能かつ有利なアーキテクチャ
このタイプのフィルタのための他の3つのアーキテクチャ
他のアーキテクチャも可能であり、周波数選択性フィルタリングアクション(FSE)を実施するのに有利である。図21、図22、および図23は、アーキテクチャを示している。
−図21:複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)の間で、単一のコームフィルタ(PE)または単一の縦列接続(NP個)のコームフィルタ(PE)が共用される。
−図22:並列で動作する異なる周波数を有するいくつかの共振器を使用して、長方形ではない時間窓が生成され、その結果に固定の係数が乗算されて、合算される。
−図23:複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)の間で、コームフィルタ(PE)が共用され、異なる周波数を有する並列のいくつかの共振器を使用することによって、非長方形の時間窓が獲得される(図21および図22のアーキテクチャの組み合わせ)。
このタイプのフィルタのための第1の他のアーキテクチャ
周波数選択性フィルタリングステップ(FSE)を実施するための図21のアーキテクチャは以下の通りである。
i)縦列接続された2つのコームフィルタ(PE)が、プレフィルタリング操作(PFC)との関連で入力信号(SE)に対して動作する。
ii)縦列接続された2つの共振器(RS4)が、周波数(F4)に同調され、複数(NF個)の周波数変換された信号(ST)に適用される。
iii)上記のステップの間に位置付けられる複数(NF個)の周波数変換(TFE)操作が、プレフィルタリング操作(PFC)によってプレフィルタリングされた入力信号(SE)を、複数(NF個)の周波数変換された信号(ST)に変換する。
実際、リソース消費に関して、複数のフィルタリング信号(ST)の間でコームフィルタ(PE)を共用できることは有利である。
周波数選択性フィルタ(FSF)の構造が尊重され(縦列接続されたコームフィルタ(PE)の数が縦列接続された共振器(RS4)の数に等しく)、またコームフィルタ(PE)の零点と共振器の周波数(F4)が周波数変換操作(TFE)を介して対応するならば、図21で説明されるアーキテクチャとの関連において、この共用(pooling)が可能であることは、解析と実験の両方を通して分かる。したがって、以下の条件が尊重されなければならない。
i)解析周波数(FN)の各々について、縦列接続された(NP個)のコームフィルタ(PE)のうちのコームフィルタの数(NP個)が、周波数(F4)に同調された縦列接続された(NR個)の共振器(RS)のうちの共振器の数(NR個)に等しい。
ii)コームフィルタ(PE)の周波数ゼロが、複数(NF個)の周波数のうちの各解析周波数(FN)を含む。
iii)各々が複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の1つに対応する、各周波数変換操作(TFE)が、コームフィルタ(PE)の周波数ゼロを共振器(RS4)の周波数(F4)に変更するように適合される。
このタイプのフィルタのための第2の他のアーキテクチャ
周波数選択性フィルタリングステップ(FSE)を実施するための図22のアーキテクチャは以下の通りである。
i)コームフィルタ(PE)が、周波数変換信号(ST)の1つに対して動作する。
ii)複数(RSN個)の並列した共振器((RS4)、(RSD))が、共振器(RS4)の場合は周波数(F4)に、共振器(RSD)の場合はすぐ近くの周波数(FD)に同調され、その出力信号に固定の係数が乗算されて、合算され、出力としてフィルタリング信号(SF)が生成される。
この構造の興味深い点は、可能な限り短い時間窓を有するようにコームフィルタを維持しながら、すぐ近くの周波数の遮断を改善できることであり、この性能改善は、乗算の追加というコストを払って獲得される。
このアーキテクチャによるフィルタの設計は、一般には周波数選択性フィルタ(FSF)の設計原理に従って、また参考文献1のセクション7.1.9(「Improving performance with transition bands coefficients」)に従って行われている。
この構造の別の興味深い点は、例えば、参考文献1のセクション13.3(「Frequency domain windowing」)で説明されるように、純粋な周波数領域手段を用いて、処理される信号に適用される時間領域窓を実施できることである。
このタイプのフィルタのための第3の他のアーキテクチャ
周波数選択性フィルタリングステップ(FSE)を実施するために使用される図23のパート(A)のアーキテクチャは、図22のアーキテクチャに基づいているが、図21に対応するアーキテクチャで説明されたコームフィルタ(PE)の共用が追加されており、図23のパート(A)のアーキテクチャは以下のようになる。
i)コームフィルタ(PE)が、入力信号(SE)に対して動作し、出力として信号(SPF)を生成する。
ii)複数の周波数変換操作(TFE)が、複数の周波数変換信号(ST)を生成するように適合される。
iii)各周波数変換信号(ST)について、複数(RSN個)の並列した共振器((RS4)、(RSD))が、共振器(RS4)の場合は周波数(F4)に、共振器(RSD)の場合はすぐ近くの周波数(FD)に同調され、その出力信号に固定の係数が乗算されて、合算され、出力としてフィルタリング信号(SF)が生成される。
複素信号を用いる場合、図27、特にパート(C)から類推されるように、周波数(FD)に同調された共振器(RSD)を共振器(RS4)によって置き換えることが可能であり、共振器(RS4)には、周波数(F4)を置き換えられる各共振器(RSD)の周波数(FD)に変換するように適合された周波数変換操作(TFD)が先行し、周波数(FD)を周波数(F4)に、または場合によってはスライディングフーリエ変換(TFG)を実施するためにゼロ周波数に変換するように適合された周波数変換操作(TFC)が後続することが分かる。対応するアーキテクチャが、図23のパート(B)に表されており、以下のようになる。
i)およびii)同じ、
iii)各周波数変換信号(ST)について、複数(RSN個)の並列した共振器((RS4)、(RSD))が、以下のように置き換えられる。
−パート(A)の共振器(RS4)と同一の共振器(RS4)、
−パート(A)で言及した(F4)に近い周波数(FD)に同調された各共振器(RSD)が、共振器(RS4)によって置き換えられ、共振器(RS4)には、周波数(F4)を置き換えられる各共振器(RSD)の周波数(FD)に変換するように適合された周波数変換操作(TFD)が先行し、周波数(FD)を周波数(F4)に、または場合によってはゼロ周波数に変換するように適合された周波数変換操作(TFC)が後続する。
いくつかの複数(RSN個)の並列した共振器が、すぐ近くの周波数(FN)に対応するいくつかの周波数変換信号(ST)に対して動作するように適合される場合、いくつかの周波数変換(TFD)は冗長であることが判明し得るので、図23のパート(B)で説明されるアーキテクチャに関して、簡略化を施すことができることが分かる。
11)周波数変換およびフィルタリングされた信号の例
図11は、図9および図10で説明したフィルタを通過した後の、図8の周波数変換信号(ST)に基づいて生成された、フィルタリング信号(SF)を示している。
フィルタリング信号(SF)の振幅は、対象周波数においてフィルタによって与えられる振幅利得のために、周波数変換信号(ST)の振幅よりも約60倍大きいことが分かる。
(ゼロに初期化される)フィルタの始動期間も見て取れる。この始動期間は、対象フィルタの群遅延に近く、22サンプルである。
図11の信号(SF)は、解析信号の振幅変調を示しており、対照的に、周波数情報は、直接的には現れていない。
12)パラメータの抽出(EXP)
周波数選択性フィルタリング(FSE)のために、図9および図10で説明されたフィルタ、または近い特性を有するフィルタを使用することを考慮すると、特に、それらは、実係数を有するフィルタである。類似の特性を有する複素係数を有するフィルタを使用するために、調整を行うことが可能である。
フィルタリング信号(SF)のパラメータ(PA)の抽出(EXP)は、サンプリング周波数(FE)の4分の1に等しい周波数(F4)の重要な特性、すなわち、信号(SF)の連続するサンプルは、その周波数(F4)の周期中に4つのサンプルが存在するので、90°シフトされているという特性に基づいている。
フィルタリング信号(SF)のパラメータ(PA)の抽出(EXP)における中心となるアイデアは、連続する信号間のこの90°シフトを利用し、信号(SF)を解析信号として処理することである。この目的を達成するために、解析は、フィルタリング信号(SF)の個々のサンプルに基づくのではなく、連続するサンプルのペアに基づいている。
この手法は、実係数だけを用いる計算によって実施される従来の信号処理操作の後、実入力信号(SE)に基づいて生成される実信号を複素信号のように処理することを意味するので、逆説的である。この手法は、特に周波数(F4)への周波数変換(TFE)に続いて可能である。
インデックスkによって識別されるフィルタリング信号サンプル(SF)(k)および(SF)(k−1)についての連続する値からなる各ペアについて、以下の計算が実行されるが、これは、デカルト座標で表された複素数を、モジュール(module)と偏角(argument)として表される複素数に変換する従来の変換である。
a)瞬時振幅(AI)=Module(k)=Square Root((SF)(k)*(SF)(k)+(SF)(k−1)*(SF)(k−1))
b)瞬時偏角(ARI)=Argument(k)=ArcTangent((SF)(k)/(SF)(k−1))
これは、2つの連続する値からなるペアについての、
a)平方の和の平方根、
b)比のアークタンジェント、
である。
加えて、2つの連続するサンプルの間のシフトが本当に90°であることを検証するため、差に基づいた、制御信号(SC)の計算を可能にする、以下の計算を実行することが有利である。
c)Difference(D)=(kとk−1の比のアークタンジェント)−(k−1とk−2の比のアークタンジェント)
計算c)の結果は、90°または−90°に等しくなるべきである。実際には、difference(D)に基づいて、以下の方法で、制御信号(SC)を計算する。
d)SC(k)=difference(D−90°)の絶対値
図12は、図11のフィルタリング信号(SF)に基づいた、上記の計算a)およびd)の結果を示している。
1)振幅10と20の間に位置付けられる平滑な正弦曲線は、フィルタリング信号(SF)の瞬時振幅(モジュール)を表す(この信号は、フィルタ利得を無効にし、振幅に20を乗算して、図をより読み易くすることによって生成される)。
2)0を中心とする信号は、度単位で表され、制御信号(SC)を表す。始動期間には信号がゼロを中心にその周辺にあることが分かり、これはフィルタの始動期間に対応し、この信号の最初の2つの値は、図をより読み易くするために、強制的に0にされる。
定常状態動作では、制御信号(SC)の値は、ほとんど常に絶対値で5°よりも小さいことが分かり、これらの5°は、めったに達成されないピーク値である。
図13は、図11のフィルタリング信号(SF)に基づいた、上記の計算b)およびd)の結果を示している。
1)急速に振動する曲線は、度単位で表され、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相(偏角)を表す。
2)0を中心とする信号は、図12の信号2)と同じである。
図14は、図13の信号に類似する信号の拡大表示であり、曲線の多くの点が互いに非常に接近している場合には現れない、図13の曲線1)の細かな構造を示すという目的を有する。
図15は、図13と同じであり、図7の入力信号(SE)と同一の入力信号(SE)(図13において使用された信号)を用いて、同じ操作によって生成されたものであるが、唯一の相違は、図15では初期位相が−30°である代わりに0°であることである。
図13および図15の曲線1)は、実際は30°シフトされていることが分かる。したがって、図13および図15のこれらの曲線1)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相を効果的に示している。これらの曲線に関して、以下のことも分かる。
−定常状態動作における2つの連続する値の間の差は、90°に非常に近い。
−2つの連続する奇数サンプル間または偶数サンプル間では、この瞬時位相はゆるやかに増加する(偶数サンプルは曲線の上側に対応し、奇数サンプルは曲線の下側に対応し、またはその反対である)。
−2つの連続する偶数サンプル間または奇数サンプル間のこの位相差は、信号の瞬時周波数を計算するための基礎である。
実際、サンプルN1の瞬時位相(PI)がA1であり、サンプルN2の瞬時位相(PI)がA2である場合、瞬時周波数(FI)は、符号を考慮しなければ、度単位で以下の式によって与えられ、
(FI)=((A2−A1)/(N2−N1))×((FE)/360)
(FE)は、フィルタリング信号(SF)のサンプリング周波数であり、一般性を失うことなく、
a)N1とN2はともに奇数または偶数であり、互いに近く、
b)A1とA2の間には90°または90°の倍数の瞬時位相(PI)の不連続性は存在しない
ことが仮定される。
この式は、より具体的には、図13および図15の信号の瞬時周波数(FI)の推移に追随する能力を与える。さらに、以下のことが分かる。
a)定常状態動作では、入力信号(SE)の新しい各サンプルに対して、瞬時周波数(FI)、瞬時振幅(AI)、および瞬時位相(PI)を計算することができ、それは、解析されるタイプの信号の場合、一般に毎秒数千回を意味する。
b)位相の不連続性のサイズ(90°または180°)に比べて、瞬時位相(PI)の変化は非常に小さいので、瞬時位相(PI)の不連続性を補償することは非常に容易である。
実際には、有利なことに、動作が定常状態にあり、一般に僅かしか分からない、またはよく分からない遷移状態にはないことを特に保証することを可能にする、制御信号(SC)がゼロに近い値を有する場合にだけ、瞬時周波数(FI)、瞬時振幅(AI)、および瞬時位相(PI)を計算する。
最後に、一方ではフィルタリング信号(SF)の、他方では入力信号(SE)の瞬時周波数(FI)、瞬時振幅(AI)、および瞬時位相(PI)は、簡単な方法で関連付けられることが分かる。
a)周波数(FN)の入力信号(SE)の瞬時周波数(FI)は、一方では解析される周波数(FN)と他方では周波数(F4)の差が加算された、正または負になることができる、対応するフィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)に等しい。
b)周波数(FN)の入力信号(SE)の瞬時振幅(AI)は、フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)におけるフィルタの利得(この利得は事前に知られている)が乗算された、対応するフィルタリング信号(SF)の瞬時振幅(AI)に等しい。
c)周波数(FN)の入力信号(SE)の瞬時位相(PI)は、ある定数を上限として、対応するフィルタリング信号(SF)の瞬時位相(PI)に等しい。
13)抽出することが可能なパラメータ
先の要素は、信号のパラメータ(PA)を抽出するステップ(EXP)が、以下のことをどのようにして可能にするかを示した。
1)フィルタリング信号についての以下のパラメータ(PA)、すなわち、瞬時周波数(FI)、瞬時振幅(AI)、瞬時位相(PI)を抽出すること。
2)これらのパラメータ(PA)と入力信号(SE)の解析周波数(FN)の同じパラメータ(PA)の間に関連性を確立する。
例えば、規則的に間隔をあけるように適合された解析周波数(FN)を選択することによって、先のパラメータ(PA)に基づいて、実ケプストラム(CR)または複素ケプストラム(CC)を計算するのに必要なすべての情報を、特に対数を使用して計算することが可能である。
参考文献4は、音声信号を説明するために、瞬時振幅および周波数の概念を使用することの可能性および妥当性を示している。
パラメータとしてスライディングフーリエ変換(TFG)を抽出することも可能である(以下を参照)。
14)スライディングフーリエ変換との関連
本文書の残りの部分では、別途言及しない限り、信号および変換操作は、複素信号および複素操作である。
参考文献2では、本文書ではスライディングフーリエ変換(TFG)と呼ばれる、(参考文献2では短時間フーリエ変換またはSTFTと呼ばれる)スライディングフーリエ変換の技術的態様および応用の例が説明されている。
フィルタリング操作と見なされるTFGの解析
参考文献2の図6.8を転載した図25は、バンクをなす並列で作用するフィルタのアクションの結果としての、実サンプリング信号x(n)のTFGを説明しており、フィルタの各ブランチは、以下の要素を含む。
a)インパルス応答が与えられ、それがフィルタの各ブランチの中心周波数(fn)(正であると仮定される)に依存する、フィルタ。
b)フィルタの出力信号と、周波数がフィルタブランチ周波数の反対(−fn)である複素指数関数との乗算。
図24は、図25のフィルタの各ブランチの動作を詳しく説明している。図25では、
−w(n)は、TFGの(時間的に有限で、実係数を有すると仮定される)時間領域窓であり、
−exp<−i×2×PI×(n/N)>は、正規化周波数(fn)を有する複素指数関数であり、nは、0からN−1にわたり、これは、0から((N−1)/N)×((FE)/2)にわたるヘルツ単位の周波数に対応し、(FE)は、信号サンプリング周波数である。
図27(パート(A)および(B))は、周波数領域における、図25のフィルタの各ブランチの動作を説明している。
a)時間領域窓w(n)は、フーリエ変換を通して、一般にゼロ周波数を中心とする周波数領域窓W(f)に対応し、したがって、パート(A)ではW(0)と呼ばれている。
b)解析される信号は、複素指数関数の和として分解することができ、それらの1つが、フィルタブランチの1つの中心周波数に近い周波数(f)を有すると仮定する。
c)図25のフィルタのブランチ内の入力フィルタのインパルス応答は、時間領域積w(n)×exp<−i×2×PI×(n/N)>である。
d)周波数領域では、これは、w(n)に対応する周波数応答W(0)と複素指数関数の周波数との畳み込みに対応する。
e)これは、周波数応答W(0)を周波数(fn)にシフト(パート(B)の操作(1))させたW(fn)を生成するための、周波数応答W(0)の周波数(fn)への周波数変換に対応することが知られている。
f)周波数(f)を有する解析信号は、周波数応答W(fn)によって、振幅および位相が変更されるが、周波数は変更されない。
g)周波数応答W(fn)によって変更されたこの信号は、その後、周波数(−fn)を有する複素指数関数との乗算によって、周波数ゼロに変換される(パート(B)の操作(2))。
TFGに類似するフィルタリング操作と見なされる本発明の解析(複素信号)
本発明の場合、先の解析に類似する解析を実行することができる(図27のパート(C)、ここでも同じ表記を使用する)。
a)周波数(f)を有する複素指数関数が、周波数(fn)を周波数(F4)に変換する周波数変換操作(TFE)によって、(F4)に近い周波数(ff)を有する複素指数関数に変換される(パート(C)の操作(0)、これは、周波数選択性フィルタリング(FSE)操作が後続する周波数変換(TFE)に対応する)。
b)周波数(F4)で実行される、周波数選択性フィルタリング操作(FSE)の周波数応答は、W(F4)として表される。
c)周波数(f)を有する解析信号は、周波数応答W(F4)によって、振幅および位相が変更されるが、周波数は変更されない。
d)周波数応答W(F4)によって変更されたこの信号は、その後、周波数(−F4)に対応する列exp<−i×2×PI×(−1/4)>である、列1,−i,−1,+i,...を乗算することによる、周波数変換操作(TF0)によってゼロ周波数に変換することができる(パート(C)の操作(2))。
注記:列1,i,−1,−i,...による乗算を介する周波数ゼロへの周波数変換操作(TF0)は、これまで言及したことがない操作であり、いかなる乗算も必要とせず、加算と減算だけを用いて実施することができる。
TFGに類似するフィルタリング操作と見なされる本発明の解析(実信号)
先の解析は、周波数(F4)が信号の有用な帯域幅の内側に存在できる、複素信号に関するものであった。そのような解析は、同じ周波数を有する正弦関数によって複素指数関数を置き換え、その場合は、(初期信号の有用な帯域幅が、ゼロからサンプリング周波数の2分の1にわたる周波数帯域の重要な部分を占める場合、初期信号に2倍のアップサンプリングを施すことによって獲得できる)信号の有用な帯域幅の外側に周波数(F4)が存在しなければならないことに着目することによって、実信号を用いて実行することが可能である。
a)周波数(f)を有する実正弦関数が、周波数(fn)を周波数(F4)に変換する周波数変換操作(TFE)によって、(F4)に近い周波数(ff)を有する実正弦関数に変換される(パート(C)の操作(0)、これは、周波数選択性フィルタリング操作(FSE)が後続する周波数変換(TFE)に対応する)。
b)周波数(F4)で実行される、周波数選択性フィルタリング操作(FSE)の周波数応答は、W(F4)として表される。
c)周波数(f)を有する解析信号は、周波数応答W(F4)によって、振幅および位相が変更されるが、周波数は変更されない。
d)周波数応答W(F4)によって変更されたこの信号は、その後、周波数(−F4)に対応する列cos(−i×2×PI×(−1/4))である、列1,0,−1,0,...を乗算することによる、周波数変換操作(TF0)によってゼロ周波数に変換することができる(パート(C)の操作(2))。
注記:列1,0,−1,0,...による乗算を介する周波数ゼロへの周波数変換操作(TF0)は、これまで言及したことがない操作であり、いかなる乗算も必要とせず、加算と減算だけを用いて実施することができる。
周波数領域におけるTFGの先の解析と本発明の解析との比較
周波数領域において、参考文献2で説明されるTFG(図25を参照)と本発明とを比較するため、複数(NF個)の周波数(FN)が先に定義した1組の周波数(fn)である場合について考察する。
図27で説明されるプロセスを参照すると、周波数(fn)に近く、この周波数(fn)に対して周波数(df)だけ異なる、周波数(f)を有する複素指数関数exp<−i×2×PI×(fn+df)>について、以下のことが分かる。
a)TFGの場合、
−操作(1)(周波数選択性フィルタリング操作(FSE)が後続する周波数変換(TFE))が、exp<−i×2×PI×(fn+df)>×(中心周波数W(fn)からdfだけ異なる周波数におけるW(fn)の値)の結果を生成し、
−操作(2)(周波数変換(TF0))が、exp<−i×2×PI×(df)>×(中心周波数(fn)からdfだけ異なる周波数におけるW(fn)の値)の結果を生成する。
b)(複素信号を用いる)本発明の場合、
−操作(0)が、exp<−i×2×PI×(F4+df)>×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成し、
−操作(2)が、exp<−i×2×PI×(df)>×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成する。
したがって、周波数応答W(fn)とW(F4)が同じ形状および同じ値を有する場合、同一の結果が生成され、中心周波数だけが異なることが分かる。
c)(実信号を用いる)本発明の場合、
−同じ周波数を有する正弦関数によって複素指数関数を置き換え、(初期信号の有用な帯域幅が、ゼロからサンプリング周波数の2分の1にわたる周波数帯域の重要な部分を占める場合、初期信号に2倍のアップサンプリングを施すことによって獲得できる)信号の有用な帯域幅の外側に周波数(F4)が存在しなければならないことに着目し、周波数変換操作(TFE)が、周波数(fn)を周波数(F4)に変換し、したがって、周波数(f)=(fn)+(df)を周波数和(F4)+(df)にも変換し、そればかりでなく、周波数差(F4)−(df)−2×(fn)にも変換することに着目することによって、複素信号を用いる計算に類似した計算を実行することが可能である。
−操作(0)(周波数選択性フィルタリング操作(FSE)が後続する周波数変換(TFE))が、(cos(−i×2×PI×(F4+df))+cos(−i×2×PI×(F4−df−2fn)))×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成し、この結果は、(F4)の周りでの狭帯域フィルタリング操作のため、cos(−i×2×PI×(F4+df))×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)に原理的に等しい。
−操作(2)(周波数変換(TF0))が、(cos(−i×2×PI×(df))+cos(−i×2×PI×(−df−2F4)))×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成する。
−周波数2×(F4)は、サンプリング周波数の2分の1である周波数(F2)に等しく、したがって、(F4)に等しい遮断周波数を有する低域通過フィルタリング操作(FB4)が、(cos(−i×2×PI×(df))×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成することが分かる。
したがって、複素信号の場合、複数(NF個)の周波数(FN)が、上で定義された1組の周波数(fn)である場合、周波数ゼロに変換する操作(TF0)が後続する、周波数変換(TFE)および周波数選択性フィルタリング(FSE)として、本発明で定義された操作が、スライディングフーリエ変換(TFG)と同じ結果を生成することが分かる。
実信号の場合、初期信号の有用な帯域幅が、ゼロからサンプリング周波数の2分の1にわたる周波数帯域の重要な部分を占める場合、結果は同様であるが、以下のことが必要である。すなわち、
−(操作(TFE)および(FSE)の前に)周波数(F4)が信号の有用な帯域幅の外側になるように、初期信号に2倍のアップサンプリングを施すこと、
−使用される周波数(fn)を周波数(F4)まで引き下げられた周波数に制限すること、
−(操作(TFE)および(FSE)の後に)周波数(F4)に等しい遮断周波数を有する低域通過フィルタリングを実行すること、
である。
時間領域におけるTFGの先の解析と本発明の解析との比較
TFGのインパルス応答と本発明のインパルス応答を比較することによる、時間領域における考察も同じ結果に至る。
計算によって、(図24のパート(A)によって表される)図25のフィルタのブランチの1つの(時刻ゼロにおいて適用された単位インパルスに対する)インパルス応答が、列w(n)であることが示される。
周波数(F4)について、この結果を直接的に検証することができ、それは、
−複素指数関数に対応する列は、周波数(F4)の場合は、1,+i,−1,−i,...であり、周波数(−F4)の場合は、1,−i,−1,+i,...であり、
−したがって、インパルス応答w(n)×exp<i×(F4)>を有するフィルタのインパルス応答は、w(0)、−iw(1),−w(2),+iw(3)であり、
−したがって、指数関数exp<i×(−F4)>を乗算した後のこのフィルタの応答は、w(0)、w(1),w(2),w(3)である。
本発明の場合(図27のパート(C)を参照)、
−周波数(F4)を中心とする周波数応答を有するフィルタのインパルス応答は、w(n)×exp<i×(F4)>の形で定式化できることが分かり(w(n)は、ゼロ周波数への変換後のフィルタの周波数応答であり、したがって、w(n)×exp<i×(F4)>は、周波数(F4)への新たな変換後の周波数応答であることが主に分かる)、
−操作(2)が、exp<−i×2×PI×(df)>×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成する。
注記:複素信号を用いる場合(これは、信号の有用な帯域幅の内側に(F4)があることを意味する)、本発明のインパルス応答は、w(n)×exp<i×(F4)>の形を取り、これは、図24のパート(A)のTFGフィルタのブランチの第1の要素であるフィルタの応答と同一であることが分かる。
この複素インパルス応答を実数に変換することによって、列(w(0),0),(0,−w(1)),(−w(2),0),(0,+w(3)),...が獲得されることも分かり、この列は、以下の方法で分解することができる。
−実部:w(0),0,−w(2),0
−虚部:0,−w(1),0,+w(3)
このインパルス応答は、信号の有用な帯域幅の内部にある周波数(F4)を用いて動作することによって、複素数を用いて計算され、したがって、初期信号のアップサンプリングは行われない。
図16および図17は、実信号を用いて計算され、信号の有用な帯域幅の外部にある周波数(F4)を用いて動作するので、初期信号に2倍のアップサンプリングを施した後のものである、周波数選択性フィルタリング操作(FSE)についての本発明のインパルス応答(RIP)の2つの例を示している。
図16および図17のインパルス応答(RIP)の各々の包絡線をw(n)で表し、一方では図16および図17のそれぞれのサンプリング周波数について考察し、他方では複素信号のインパルス応答について考察することによって、以下の重要な見解を述べるに到る。
一方の図16および図17と、他方の(F4)についての複素信号インパルス応答は、正確に同じ情報を含み、それは、
−実包絡線w(n)、
−周波数(F4)による乗算、である。
しかし、以下の相違があり、それは、
−図16および図17では、周波数(F4)に関する情報は、1,0,−1,0,1,0,−1,0,...の形を取る実信号であること、
−複素信号インパルス応答の場合は、この同じ情報は、(1,0),(0,−1),(−1,0),(0,+1),...の形を取る複素信号であることである。
TFGの反転の可能性
(参考文献2の図6.17を転載した)図26は、TFGの従来の実施の枠組みの中で、「フィルタバンク総和(FBS:Filter Bank Summation)法」と呼ばれる方法による、TFGの結果に基づいた、原信号の合成を意味する、TFGの反転について説明している。この方法(FBS)は、図25のフィルタの各ブランチの処理の最後に周波数(fn)を有する複素指数関数によって実行される周波数変換(図24のパート(A)も参照)を、周波数が反対の、すなわち、周波数(−fn)を有する複素指数関数による変換を実行することによって打ち消すことに、その要点があり、この方法の利用可能性についての詳細な条件は、使用されるフィルタの包絡線w(n)の特性に依存する。
本発明の枠組みの中では、周波数変換操作(FTE)が異なる周波数(fn)を共通の周波数(F4)に変換するため、類似しているが異なる方法で動作することが必要であり、したがって、フィルタのブランチ毎に周波数(F4)を初期周波数(fn)に戻す、周波数変換操作(TFN)を実行することが必要である。
図27および本文書のセクション「周波数領域におけるTFGの先の解析と本発明の解析との比較」において実行された分析を参照すると、(複素信号の場合の)本発明の場合
−操作(0)が、exp<−i×2×PI×(F4+df)>×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成し、
−操作(2)が、exp<−i×2×PI×(df)>×(中心周波数(F4)からdfだけ異なる周波数におけるW(F4)の値)の結果を生成する。
それとの関連において、操作(0)の後、操作(2)の代わりに実行される、周波数(fn−F4)を有する複素指数関数を乗算することによって実施される、周波数(fn)への周波数変換操作(TFN)が、操作(0)の前の初期周波数である、exp<−i×2×PI×(F4+df)>×exp<−i×2×PI×(fn−F4)>=exp<−i×2×PI×(fn+df)>の結果を生成する。
実信号を用いる計算も、類似の結果をもたらすが、先に言及した解析におけるように、初期周波数を回復するために、(F4)に等しい遮断周波数を有する低域通過フィルタを必要とする。遮断周波数(F4)を有するこの低域通過フィルタは、フィルタのすべてのブランチ間で共用できることに留意されたい。
反転性のための、および包絡線w(n)の特性に関する、必要な条件は、本発明の枠組みの中で使用されるフィルタによって、より具体的には、図27における窓などの窓を用いて達成され、したがって、本発明によって生成されるフィルタリング信号(SF)に基づいて、原信号を再構成することが可能に思えることにも留意されたい。
15)必要なリソースおよび連続操作
デカルト座標に基づいた複素数の振幅および偏角の計算は、「CORDIC」タイプのアルゴリズムを用いる固定小数点計算によって、非常に経済的な方法で実行できることは、知られた事実である。
上記の条件に従えば、方法を、より具体的には解析操作(ANA)を、実施するのに必要なすべての計算およびすべての操作は、非常に限定的なリソースしか用いずに、複数(NF個)の周波数のうちの1組の周波数(FN)の連続処理を可能にするように適合された速さで、実行することができる。
16)本発明の利点
全般的な利点
したがって、本発明による方法は、複数(NF個)の異なる周波数(FN)上で並列に動作するこれと同じ複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)を実施することを可能にし、フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)、瞬時振幅(AI)、および瞬時位相(PI)の抽出を可能にし、それらを入力信号(SE)の各解析周波数(FN)のそれらと同じパラメータに簡単な方法で関連付ける。
これらのパラメータは、入力信号(SE)の新しい各サンプルについて1回評価することができ、これは、一般に、オーディオ信号の場合は毎秒数千回を意味し、これは、パラメータの有効性についての表示を与える制御信号(SC)の制御下で行われる。
これらの結果は、組み込みシステムを実施することが可能なプラットフォーム上で、固定小数点計算を用いて、簡単な手段によって獲得される。
最後に、線形位相応答を有する周波数選択性フィルタを使用することによって、すべての計算およびすべての操作を事前に知られた遅延で実行することが可能であり、したがって、解析入力信号(SE)を時間的に正確に位置付けることが可能である。
演算誤差の性質の比較
物理的なコンピューティングプラットフォーム上で実行されるどのような計算においても、そのプラットフォームがどのようなものかに係わらず、計算の精度を限りなく高くすることはできない。したがって、演算誤差の性質に応じて大きく異なり得る、演算誤差の重大性および影響を評価できるように、演算誤差の性質および局在性を分析することが重要である。
周波数(F4)に同調された排他的な共振器(RS4)を使用する、本発明の実施の枠組みの中で、
a)コームフィルタ(PE)によって実行される操作、共振器(RS4)によって実行される操作、およびゼロ周波数への周波数変換操作(TF0)は、途中の数値の表現が十分に大きなサイズを有する場合は、100%正確であり、
b)周波数変換操作(TFE)は、局部発振器の波形が、非常に高い数値的精度を有することができる場合であっても、100%正確であることはできないので、100%正確であることはできない。
したがって、周波数変換操作(TFE)において使用される波形は、波の正確な値に、値が正確に知られた残余誤差(ERO)を加算したものに等しいとして解析することができ、以下の2つの操作は、数学的に等価である。
−正確であると仮定された信号に、知られた残余誤差(ERO)を含む波形を乗算する。
−正確であると仮定された波形に、信号の振幅に対する残余誤差(ERS)の振幅が、第一近似では、誤差(ERO)の相対振幅に等しい、残余誤差(ERS)を含む信号を乗算する。
したがって、この状況では、
a)本発明の枠組みの中における演算誤差は、残余誤差(ERS)が追加された信号に基づいて正確な計算を実行することの導入の中にだけ存在し、
b)これらの残余誤差(ERS)は、正確に計算することができ、周波数変換操作(TFE)のために局部発振器によって使用される、非常に高くできる波形の精度に直接的に依存することができ、
c)あらゆる共振器が(F4)以外の周波数に同調される場合であるので、フィードバック経路において導入される誤差(およびその後蓄積され得る誤差)は存在せず、
d)したがって、他の周波数に同調された共振器を使用する場合、安定性問題を避けることができないが、共振器(RS4)を使用する場合は、安定性問題は存在しない。
例えば、「FPGA」タイプのプログラム可能コンポーネントは、その低コストバージョンで、2進18桁の符号付き数を高速に乗算できる統合乗算器を提供することが分かる。
しかし、従来のソリューションでは、
−有限インパルス応答フィルタの場合、乗算の回数がより多くなり、各フィルタ係数の各信号サンプルに対して1回の乗算であり、
−無限インパルス応答フィルタの場合、結果の演算誤差が、計算に再注入されることがあり(この挙動は、フィルタの極が単位円に近い場合、より重要である)、それが、無限インパルス応答フィルタにおける誤差解析に悪名高き困難さをもたらす原因である。
本発明の定量的比較
与えられた周波数について、入力信号の新しいサンプル毎にスライディングフーリエ変換(TFG)の更新値を計算する、「スライディングDFT」(参考文献1のセクション13.18を参照)を計算することによって、本発明を、より具体的には、スライディングフーリエ変換(TFG)を計算する能力を、定量的に比較することが可能である。
目的は、特に実数の加算および乗算の回数に関して、最も経済的な方法で、複素数を用いて実行される計算を実行することである。測定は、入力信号の新しいサンプルの到着に続いて、フーリエ変換の新しい値を計算するのに必要な実数の加算および乗算の回数に関して行う。
比較は、実際の応用例を有することができるアーキテクチャに関して行う。
−「スライディングDFT」の場合:保証された安定性を意味する「安定性保証」バージョンの、(副ローブと約45dB差の)時間領域ハミング窓を、周波数領域手段を用いて実施することを可能にする、3つの共振器を有するデバイス、このデバイスの説明については、参考文献1の図13−50および図13−49を参照。
−本発明の場合:やはり安定性保証バージョンの、副ローブとの分離に関してハミング窓に類似した特性を有する2つの構造。
a)同じ周波数領域手段(同じ計算および同じ係数)を用いて生成される同じハミング窓を用いる、図23のパート(B)において説明されるアーキテクチャによって実施される、参考文献1の図13−50の構造に近い、並列の3つの共振器に等価な構造。
b)縦列接続された4つのコームフィルタ(PE)と縦列接続された4つの共振器(RS4)とが直列する、図21において説明されたアーキテクチャによって実施される、ガウス時間領域窓を用いる構造。副ローブとの分離は、約53dBである(縦列接続された3つのコームフィルタ(PE)と3つの共振器(RS4)を有する類似の構造は、約40dBの副ローブとの分離を有する)。縦列接続された4つのコームフィルタ(PE)と4つの共振器(RS4)のインパルス応答は、図17において説明されたインパルス応答に類似している。
安定性バージョンを実施するのに、参考文献1の「スライディングDFT」の係数rを必要としないことが分かる(先のセクション「演算誤差の性質の比較」を参照)。
図28は、異なる実施における、スライディングフーリエ変換を更新するのに必要な操作の回数を比較する表である。
参考文献1(表13−5)に示される回数は、実数乗算が19回、実数加算が14回である。
並列の3つの共振器に等価な本発明の構造a)について、操作の回数が、以下のように算定された。すなわち、
−コームフィルタ(実信号):1回の加算、
−周波数(F4)への周波数変換(TFE)(実信号):2回の乗算(1つの正弦関数+1つの余弦関数)、
−周波数(F4)に同調された共振器(RS4):実部および虚部の0、+1、−1による乗算と加算:2回の実数加算と3つの共振器:6回の加算、
−周波数変換(TFD)および(TFC):周波数変換毎に2回の実数乗算と8回の乗算に相当する4つの周波数変換(周波数(F4)においては、信号の実部または虚部の一方は常にゼロに等しいことに留意されたい)、
−共振器の後の3つの実係数による乗算:6回の乗算、
−3つの複素数の合計(2回の加算):4回の加算、
−周波数(ゼロ)への周波数変換(TF0):実部および虚部の0、+1、−1による乗算と加算:(中央の共振器(RS4)に対してだけ)2回の実数加算、
である。
縦列接続された4つのコームフィルタ(PE)と4つの共振器(RS4)とを有する本発明の構造b)について、操作の回数が、以下のように算定された。すなわち、
−コームフィルタ:フィルタ毎に1回の実数加算、共振器(RS4)を用いる計算が正確であるので、係数rは必要ではなく、そのため、このケースでは乗算が存在しない、
−周波数(F4)への周波数変換(TFE):2回の乗算(1つの正弦関数+1つの余弦関数)、
−周波数(F4)に同調された共振器(RS4):実部および虚部の0、+1、−1による乗算と加算:2回の実数加算、
−周波数(ゼロ)への周波数変換(TF0):実部および虚部の0、+1、−1による乗算と加算:2回の実数加算、
である。
総数は以下の通りである。
a)参考文献1の「スライディングDFT」:19回の乗算+14回の加算、
b)並列の3つの共振器に等価な本発明による構造:16回の乗算+9回の加算、
c)ガウス時間領域窓を用いる構造(4つのコームフィルタと4つの共振器(RS4)):2回の乗算+14回の加算、
d)ガウス時間領域窓を用いる構造(3つのコームフィルタと3つの共振器(RS4)):2回の乗算+11回の加算。
乗算の回数における利得を得るために、共振器(RS4)の利用が果たす重要な役割は、以下の通りであることが分かる。
−意図的に従来の構造に近い、並列の3つの共振器に等価な構造の場合、本発明に特有の周波数変換操作(TFE)および(TF0)にも係わらず、乗算については約20%、加算については33%の減少である。
−ガウス時間領域窓を用いる構造における共振器(RS4)の排他的な使用は、本発明に特有の周波数変換操作(TFE)および(TF0)にも係わらず、乗算に関して非常に重要な利得を獲得するのに十分である。
好ましいコンピューティングプラットフォーム(PC)
(近似的な)平均を計算するコームフィルタおよびフィルタの反復実施などのいくつかのタイプのフィルタは、固定小数点計算を意味する整数を使用する計算を行うように好ましくは実施されることが知られている。周波数(F4)に同調された共振器(RS4)も、整数を用いて計算するように適合される。
結果として、本発明の実施は、特に周波数(F4)に同調された共振器(RS4)を排他的に使用する場合には、固定小数点計算を用いて有利に実行することができる。

Claims (12)

  1. 複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)であって、同じ複数(NF個)の異なる周波数(FN)に対して並列に動作し、各々が通過帯域(BF)を有し、サンプリング周波数(FE)でサンプリングされた入力信号(SE)のサンプルに対して動作し、その周波数バンドが最小周波数(FA)と最大周波数(FB)の間にある、複数(NF個)の周波数選択性フィルタ(FS)を実施する、周波数領域における選択性フィルタリングのための方法であって、
    a)前記入力信号(SE)のサンプルをサンプルシーケンス(SM)に変換するために、前処理操作を行うステップと、
    b)複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)であって、各操作が、複数(NF個)の周波数のうちの解析周波数(FN)の1つに対応し、各操作が、この周波数(FN)を前記サンプリング周波数(FE)の4分の1に等しい周波数(F4)に変更するように適合される、前記サンプルシーケンス(SM)から前記周波数(F4)に周波数変換された複数(NF個)の信号(ST)を提供する、複数(NF個)の周波数変換操作(TFE)を行うステップと、
    c)複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)であって、複数(NF個)のこれらの信号から周波数変換された信号(ST)の各々に対して動作し、各操作が、前記周波数(F4)で行われ、複数(NF個)のフィルタリング信号(SF)を提供し、これらのフィルタリング信号(SF)の各々が、前記周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する、複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を行うステップと、
    d)前記複数のフィルタリング信号(SF)に基づいてパラメータ(PA)を抽出する、複数(NF個)の抽出操作(EXP)であって、前記フィルタリング信号(SF)の各々について、以下のパラメータ、すなわち、
    −瞬時位相(PI)
    −瞬時振幅(AI)
    −瞬時周波数(FI)
    −スライディングフーリエ変換(TFG)
    のうちの少なくとも1つについての推定を含む、複数(NF個)の抽出操作(EXP)を行うステップと
    を含む方法。
  2. ステップa)が、前記入力信号(SE)の前記最大周波数(FB)を前記周波数(F4)よりも低い最大周波数(FB)に制限するように適合された、周波数領域フィルタリングおよび/またはアップサンプリング操作を含む、請求項1に記載の方法。
  3. スライディングフーリエ変換(TFG)が、以下の追加ステップ、すなわち、
    e)複数(NF個)の周波数変換操作(TF0)が、前記周波数(F4)を中心とする周波数帯域幅(BF)を有する複数(NF個)の実フィルタリング信号(SF)に対して動作するステップであって、各操作が、周波数(F4)をゼロ周波数に変換するように適合される、ステップ
    を用いて実施される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記複数(NF個)の周波数選択性フィルタリング操作(FSE)を含むステップc)が、2つのステップ、すなわち、
    c1)プレフィルタリングステップ(PFC)が、いずれの周波数変換操作(TFE)の前にも実入力信号に対して動作するステップと、
    c2)周波数領域フィルタリングステップ(FFR)が、複数(NF個)の上記の信号から周波数変換された実信号(ST)の各々に対して動作するステップと
    で実施される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記プレフィルタリングステップ(PFC)が、コームフィルタ(PE)または一連の(NP個の)コームフィルタ(PE)を用いて実施され、周波数領域フィルタリングステップ(FFR)が、各々が周波数(F4)に同調される、複数の共振器(RS4)または複数の一連の(NR個の)共振器(RS4)を用いて実施され、
    i)前記解析周波数(FN)の各1つに対して、一連の(NP個の)コームフィルタ(PE)のうちのコームフィルタの数(NP)が、一連の(NR個の)共振器(RS4)のうちの共振器の数(NR)に等しく、
    ii)前記コームフィルタ(PE)の周波数ゼロが、前記複数(NF個)の周波数のうちの前記解析周波数(FN)の各々を含み、
    iii)前記複数(NF個)の周波数のうちの前記解析周波数(FN)の1つに各々が対応する各周波数変換操作(TFE)が、前記コームフィルタ(PE)の前記周波数ゼロを共振器(RS)の前記周波数(F4)に変更するように適合される、請求項4に記載の方法。
  6. (F4)に近い周波数(FD)に同調される共振器(RSD)が、周波数領域において時間領域窓掛けを実施するために、共振器(RS4)と並列して動作する、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. (F4)に近い周波数(FD)に同調される各共振器(RSD)が、周波数変換操作(TFD)が前方に置かれた共振器(RS4)によって置き換えられ、前記周波数変換操作(TFD)が、前記周波数(F4)を置き換えられる各共振器(RSD)の周波数(FD)に変換するように適合され、その後方に置かれた周波数変換操作(TFC)が、その周波数(FD)を前記周波数(F4)または周波数ゼロに変換するように適合される、請求項6に記載の方法。
  8. 周波数選択性フィルタリング操作(FSE)において使用される周波数通過帯域(BF)が、複数(NF個)の周波数のうちの各周波数(FN)についてのこれらの操作の出力として生成されるフィルタリングサンプル(SF)のシーケンスが、基本的に入力信号(SE)のただ1つの周波数領域成分を含むように適合された幅を有する、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. フィルタリング信号(SF)の瞬時周波数(FI)が、フィルタリング信号(SF)の瞬時位相(PI)の連続的な測定の差に基づいて測定される、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 1組の操作が、複数(NF個)の周波数のうちのすべての周波数(FN)の継続的な処理を可能にするように適合された速さで実行される、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
  11. a)初期信号(SI)を生成するセンサ(CA)と、
    b)前記センサ(CA)に接続され、請求項1から10のいずれかに記載の方法を実施するように適合されたコンピューティングプラットフォーム(PC)と
    を備える信号解析デバイス。
  12. 前記コンピューティングプラットフォーム(PC)が、固定小数点計算に適合された、請求項11に記載のデバイス。
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