JP5903328B2 - エンジン始動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のエンジンを始動させるためのエンジン始動装置に関する。
近年、エネルギ資源の節約と環境保全のために、運転中にエンジンの一時停止が許容される所定条件が成立したときにエンジンを自動停止する、アイドルストップ機能を具備した自動車が普及しつつある。アイドルストップ機能には、車輌が完全に止まってからエンジンを停止する通常のアイドルストップと、車輌が停止する前の減速状態から積極的にエンジンを停止するコーストストップと呼ばれるものがある。コーストストップ機能を備えるシステムでは、燃料カットを開始した時点から、エンジンが完全停止するまでの間に、再発進要求があった場合、車輌発進性能を確保するため、即座に始動用電動モータに駆動電力を供給し、エンジンを始動させる必要がある。
ところで、始動用電動モータ(スタータモータ)に駆動電力を供給してエンジンを始動すると、電動モータに大電流が流れ、バッテリの電圧が一時的に低下する。そのため、カーオーディオやナビゲーションなど車載AV機器への供給電圧も低下してしまい、リセット動作に陥る問題がある。
そのため、始動頻度の多い上述したアイドルストップ搭載車では、車輌商品性の低下につながってしまう。そのため、例えば、特許文献1に記載の発明では、再始動時に電気負荷への供給電圧低下を補うための電圧補償手段を備えている。
特開2002−38984号公報
しかしながら、コーストストップ機能を持った車輌では、上述したアイドルストップからの自動始動を行なうケースが車輌の減速状態でも存在することになり、始動時のバッテリ電圧低下に伴う影響範囲も広くなる。つまり、AV機器以外に車輌挙動制御ユニットや電動パワーステアリング制御ユニットも車輌減速状態においてもリセットが発生するおそれがある。そのためには、さらに容量の大きな電圧補償手段を備える必要があり、大幅なコストアップが生じてしまうという問題がある。
請求項1の発明に係るエンジン始動装置は、エンジンを始動させるための電動モータと、エンジン始動時にエンジンをクランキングさせ始動させるために、バッテリから電動モータへ駆動電力を供給する駆動電力供給部と、エンジンの回転速度情報を検出する回転検出部と、を備え、駆動電力供給部は、クランキング時に回転検出部により検出される回転速度情報と、回転速度が低いほど対応する基本駆動電力が小さくなるような回転速度と基本駆動電力との相関関係とに基づいて、基本駆動電力を演算する駆動電力演算部を有し、駆動電力供給部は、駆動電力演算部で演算された基本駆動電力を駆動電力として電動モータへ供給することを特徴とする。
本発明によれば、コストアップを抑えつつ、エンジン始動時のバッテリ電圧の低下を低減することができる。
本実施の形態のエンジン始動装置が用いられるアイドルストップシステムの機能構成の、一例を示す図である。 従来のエンジン始動装置における、始動時のバッテリ電圧挙動を示すタイミングチャートの一例である。 本実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。 基本駆動Dutyを説明する図である。 基本駆動Dutyの演算方法を説明する図である。 補正量を説明する図である。 ステップS407における駆動Dutyリミッタ設定を説明する図である。 基本駆動Dutyに対する補正タイミングの変形例を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。以下では、アイドルストップシステムを搭載した自動車のエンジン始動装置を例に説明するが、本発明はアイドルストップ機能を有しない自動車のエンジン始動装置にも適用することができる。
図1は、コーストストップ機能を有したアイドルストップシステムの機能構成の一例を示す図である。スタータ本体101は、スタータモータ101a、マグネットスイッチ101b、シフトレバー101c、ピニオンクラッチ101d、ピニオンギヤ101e、半導体スイッチ機構101fなどにより構成されている。スタータモータ101aとピニオンギヤ101eとはピニオンクラッチ101dを介して連結されており、スタータモータ101aが回転するとピニオンギヤ101eも回転する構成となっている。
半導体スイッチ機構101fは、マグネットスイッチ101bのオンオフ制御、スタータモータ101aに供給される駆動電力のDuty制御を行う。半導体スイッチ機構101fには、ECU(Engine Control Unit)103からスタータ駆動信号が入力される。スタータ駆動信号は、スタータモータ101aの通電制御に関する信号と、ピニオンギヤ101eの飛び出し機能を行うためのマグネットスイッチ101bを制御する信号との2系統を備えている。各駆動信号は個別のDuty比により半導体スイッチ機構101f内のMOSFETを制御し、スタータモータ101aおよびマグネットスイッチ101bを個別に制御している。
ECU103は、アイドルストップ判定部103a、スタータ駆動制御部103b、燃料噴射制御部103c,再始動判定部103d等を備えている。ECU103には、ブレーキスイッチS1,アクセル開度センサS2,車速センサS3,クランク角センサS4,ピニオン回転センサ102等から信号が入力される。また、バッテリ104の電圧はECU103への供給電源電圧から検出し、電流Iは電流検出部106により検出され、ECU103に入力される。
ECU103のアイドルストップ判定部103aにより、コーストストップまたは停止アイドルストップ条件が成立したと判定されると、燃料噴射制御部103cにより供給燃料を停止してエンジンを自動で停止させる。例えば、運転者がアクセルから足を離したり、ブレーキを踏んだりすることで、自動停止条件が成立する。このアイドルストップシステムでは、車輌が停止していなくても、自動停止条件が成立したらエンジンを自動的に停止する。その後、自動始動要求が受信されるなど、再始動判定部103dにおいて再始動と判定されると、ECU103から半導体スイッチ機構101fを介してマグネットスイッチ101bに通電を行い、シフトレバー101cを押し出し、ピニオンギヤ(以下、ピニオン)101eをリングギア105に連結させる。連結後、ECU103のスタータ駆動制御部103bは、スタータモータ101aへの通電機能によりスタータモータ101aを回転させ自動始動させる。
図2は、従来のエンジン始動装置における、始動時のバッテリ電圧挙動を示すタイミングチャートの一例である。図2(a)のラインL1はスタータモータ駆動Dutyを示し、図2(b)のラインL2はバッテリ電圧を示し、図2(c)のラインL3はエンジン回転数を示している。一般的なエンジン始動装置では、スタータリレーをオンすることでスタータモータを始動し、スタータリレーをオフすることでスタータモータを停止する構成となっている。
そのため、本来はスタータリレー信号を用いて図示すべきではあるが、ここでは本実施の形態との対比を説明しやすいように、スタータモータ駆動Duty制御とする。そして、スタータリレーのON/OFF制御と同じ動作になるように、Duty100%一定で制御した場合を表している。すなわち、スタータモータ駆動Duty=100%がスタータリレーのオンに対応し、Duty=0%がスタータリレーのオフに対応する。
スタータリレーを用いたエンジン始動の場合、スタータモータ駆動Dutyを0%から100%へと急激に変化させた場合と同じとなり、バッテリ電圧はラインL2で示すように変化する。この場合、駆動電力印加直後や圧縮行程に伴うエンジン回転下降過程のように、モータ負荷が大きい領域においてバッテリ電圧が低下する。これは、エンジンクランキング開始直後やエンジン圧縮行程域は摩擦が大きく、駆動するスタータモータへ大電流が流れるためである。そのため、バッテリ電圧は、ラインL3で示すエンジン回転数と同じような変化傾向を示し、エンジン回転数の上昇過程ではバッテリ電圧も上昇し、エンジン回転数の下降過程ではバッテリ電圧も低下する。特に、符号Aで示す駆動電力印加直後や回転数が低い領域での圧縮行程においては、バッテリ電圧が、AV機器や車輌挙動制御ユニット、および、電動パワーステアリング制御ユニットなどの最低補償電圧V0よりも低くなることがあり、その場合にはシステムリセットを引き起こしてしまう。
本実施の形態では、図1に示すような半導体スイッチ機構101fを用いて、スタータモータ電力をDuty制御することにより、このような始動時のバッテリ電圧低下が抑えられるような構成としている。
図3は、本実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。ステップS401では、ECU103は、車輌走行中のバッテリ充電率やバッテリ内部抵抗値などのバッテリ状態量(バッテリ出力能力)を検出する。前記バッテリ状態量は、バッテリ内部抵抗値および、バッテリ開放電圧値から演算されるバッテリ劣化度(SOH)と、バッテリ劣化度とバッテリ電流値による充放電量から演算されるバッテリ充電率(SOC)によって求められる。
ステップS402では、ECU103は、コーストストップもしくは、停止アイドルストップ条件によるエンジン自動停止中か否かを判定する。ステップS402において自動停止中と判定されると、ステップS403へ進む。ステップS403では、ECU103は、自動始動要求が発生したか否かを判定する。ステップS403で自動始動要求が発生したと判定すると、ステップS404へ進む。
ステップS404では、スタータモータ101aに供給する電力に関する基本駆動Dutyを演算する。図4(a)のラインL11は基本駆動Dutyの一例を示したものである。基本駆動Dutyは、始動時のエンジンの回転速度と、ステップS401で検出したバッテリ状態量とに基づいて算出される。図4(a)に示す破線L1は、図2に示した従来のスタータモータ駆動DutyL1を示したものである。なお、エンジン回転速度は、クランク角センサS4からのセンサ信号に基づいて算出される。なお、図4(b)のラインL12はバッテリ電圧を示し、図4(c)のラインL13はエンジン回転速度に対応したエンジン回転数を示す。
図5は、基本駆動DutyL11の演算方法を説明する図であり、横軸はエンジン回転数を示し、縦軸は基本駆動Dutyを示す。また、実線L21と破線L22とは、バッテリ状態量が異なる場合を示す。上述したように、バッテリ状態量としてはバッテリ充電率や内部抵抗値などがあるが、ここでは内部抵抗値が異なる場合を示している。実線L21は内部抵抗値が小さい場合(例えば、バッテリ新品時)を示し、破線L22はバッテリ104が劣化して内部抵抗値が大きくなった場合を示している。破線L22で示すバッテリ104が劣化している場合には、同一電流を流しても電圧低下が大きくなる。そのため、実線L21の場合よりも、基本駆動DutyはΔDだけ小さく設定されている。ΔDは、内部抵抗の増加の程度に応じて設定される。また、ΔDをエンジン回転数に応じて変化させても良いし、エンジン回転数に依らず一定としても良い。
本実施の形態では、基本駆動Dutyはエンジン回転数の関数として与えられるものであり、基本的には、エンジン回転数が低い領域ではDutyは小さく設定され、エンジン回転数が高い領域ではDutyは大きく設定される。図5に示す例では、エンジン回転数が高くなるほどDutyが大きくなるように設定されている。
図4は、図5の実線L21の場合を示したものである。エンジンクランキング開始直後のエンジン回転数はほぼゼロなので、基本駆動DutyL11は、図5の左端の値に設定されることになる。そのため、図4に示すように、従来は破線L1で示すようにDutyL1=100%で開始していたものが、DutyL11=D1まで低減される。その結果、バッテリ104から出力される駆動電力が低減されたことにより、ラインL12の符号B1で示すようにクランキング直後のバッテリ電圧低下は抑制され、バッテリ電圧が最低補償電圧V0を下回るのを防止することができる。
その後、ラインL13のようにエンジン回転数が上昇するにつれて、図5の関係に従って基本駆動DutyL11も上昇する。ところで、エンジン回転数は、エンジンの回転に伴う負荷が一様でないことから、図2に示したように上下動を繰り返しながら回転数が増えて行く。そのため、エンジン回転数の関数である基本駆動DutyL11も、エンジン回転数の上下動に伴って上下動することになる。その結果、符号B2で示す領域のように、クランキング中の回転下降過程におけるバッテリ電圧低下も抑制され、バッテリ電圧が最低補償電圧V0を下回るのを確実に防止することができる。逆に、エンジン回転上昇過程時は、エンジン回転数が大きくなる分だけ回転下降過程よりもDutyが高く設定されるため、クランキングスピードが上がり、回転下降過程でのクランキングスピード低下分を補うようになる。
さらに、バッテリ104が劣化して内部抵抗が大きくなっている場合には、図5の破線L22のように、基本駆動DutyをさらにΔDだけ小さく設定する。すなわち、バッテリ104が劣化して内部抵抗が大きくなっている場合には、図4におけるラインL11の100%よりも小さい領域を、全体的にΔDだけ下方にずらしたものになる。ここでは、内部抵抗のみを考えてラインL22を決定しているが、バッテリ充電率も考慮してラインL22を決定するようにしても良い。この場合、バッテリ充電率が小さいほどΔDを大きく設定することになる。
図3に戻って、ステップS405では、上述した基本駆動Dutyに対する補正であって、エンジン回転数が上昇過程にある場合の補正量、および、エンジン回転数が下降過程にある場合の補正量を演算する。ECU103は、クランキング中に所定時間におけるエンジン回転数の変化から、エンジン回転数が上昇過程(Nu)にあるか、下降過程(Nd)にあるか判定する。
図6は、補正量を説明する図である。図6(a)は駆動Dutyを示し、図6(b)のラインL32はバッテリ電圧を示し、図6(c)のラインL33はエンジン回転数を示す。図6において、Nuは上昇過程の領域を示し、Ndは下降過程の領域を示している。また、図6(a)の破線L11は基本駆動Dutyを示すラインであり、図4の基本駆動Dutyと同じラインを示している。ECU103は、エンジン回転数が上昇過程(Nu)にあると判定した場合には、基本駆動DutyL11に対するDuty補正値D11を演算する。逆に、エンジン回転数が下降過程(Nd)にあると判定した場合には、基本駆動DutyL11に対するDuty補正値D12を演算する。
図6(a)のラインL31は補正後の駆動Dutyを示したものである。上昇過程(Nu)の場合には、基本駆動DutyL11にDuty補正値D11が加算され、Duty補正値D11はエンジン回転上昇をアシストする働きをする。そのため、始動をより早める効果がある。ただし、Duty補正値D11を加算した分だけこの区間におけるバッテリ電圧上昇は、図4の場合に比べて小さくなる。
負荷が増加する下降過程(Nd)では、図4(b)に示したように下降過程(Nd)の最後のところでバッテリ電圧が低下する。上述したように、直前の上昇過程(Nu)でDuty補正値D11を加算したことにより、下降過程(Nd)開始時のバッテリ電圧は図4(b)の場合よりも低めになっている。そのため、下降過程(Nd)の場合には、基本駆動DutyL11からDuty補正値D12を減算して、下降過程最終段階におけるバッテリ電圧低下を抑えるようにする。そのため、図4(b)と図6(b)を比較すると分かるように、上昇過程(Nu)ではバッテリ電圧の上昇が小さくなり、下降過程(Nd)ではバッテリ電圧が大きくなっており、下降過程(Nd)におけるバッテリ電圧低下が更に抑制される。
なお、Duty補正値D11,D12は、エンジンクランキング中のエンジン回転数やバッテリ電圧値の関数として与えられるものであるが、エンジン回転数やバッテリ電圧値によらず一定としても良い。
図3に戻って、ステップS406では、ステップS404で算出した基本駆動DutyL11と、ステップS405で算出したDuty補正値D11,D12とを用いて、最終的なスタータモータ駆動Dutyを演算する。図6(a)の実線で示すラインが、この最終的なスタータモータ駆動Dutyである。
このように、ステップS406で算出されたスタータモータ駆動Dutyを用いることで、エンジンフリクションが大きいエンジン低回転領域および、エンジン回転数下降過程時においては、スタータモータ101aに印加される駆動Dutyが小さくなり、バッテリ電圧低下を抑制できる。更には、フリクションが比較的小さくなるエンジン回転数が高い領域、および、エンジン回転数上昇過程時においては、印加駆動Dutyを大きくすることでエンジン回転上昇がアシストされ、その結果、始動時間の遅延をなくすことができる。
ステップS407では、ステップS406で演算されたスタータモータ駆動Dutyに対し、クランキング時のバッテリ電圧値、あるいは、バッテリ電流値により制限をかける、駆動Dutyリミッタを設定する。
図7は、ステップS407における駆動Dutyリミッタ設定を説明する図である。図7(a)は制限を掛けた場合の駆動Dutyを示し、図7(b)のラインL44はバッテリ電圧を示し、図7(c)のラインL45はエンジン回転数を示す。図6(a)に示した実線で示すラインL31は、ステップS406におけるスタータモータ駆動Dutyを示すものであり、上述したような手順で算出される。しかしながら、スタータモータ101aやエンジンフリクション等の固体差やバッテリ状態量の検知誤差などによってバッテリ電圧が想定以上に低下した場合、クランキング中のバッテリ電圧が制御ユニットの最低補償電圧V0より低下してしまうことが想定される。
そこで、ステップS407では、クランキング時に検出されるバッテリ電圧値またはバッテリ電流値に基づいて、バッテリ電圧が最低補償電圧V0を下回りそうになったならばスタータモータ駆動Dutyに制限をかけ、バッテリ電圧がそれ以上低下しないようにした。図7(a)に示す例では、バッテリ電圧に基づいて制限をかけるようにしている。バッテリ電流を用いる場合も同様であって、バッテリ電圧が低下する場面では電流値が大きくなっているので、バッテリ電流が所定値(バッテリ電圧が最低補償電圧V0となるときの電流値)より大きくなりそうになったならば、直ちにその時の電圧で制限をかける。
図7(a)のラインL41は制限をかけた場合の駆動Dutyであり、破線で示すラインL43は制限をかけない場合の駆動Dutyを示している。制限をかけない場合の駆動Dutyは図6に示したラインL31と同一のものである。ラインL31の駆動Dutyでエンジンを始動すると、バッテリ電圧は始動直後に低下して、符号C1で示すように最低補償電圧V0付近まで低下する。そこで、最低補償電圧V0に対して若干余裕のある段階で、駆動Dutyを制限する。すなわち、ラインL43のように駆動Dutyを上昇させないで、符号C2の位置で制限する。
その結果、バッテリ電圧の低下は収まり、若干上昇する。制限値はリアルタイムに変化するバッテリ電圧に応じて変化させるので、バッテリ電圧が上昇すると、それに応じて制限値も上昇する。そのため、制限値を示すL42は、図7(b)に示すバッテリ電圧L44と同様の変化傾向を有している。ラインL43で示す部分は制限値L42よりもオーバーしているのでラインL41のように制限されることになる。また、エンジン回転数の下降過程においては、算出される駆動Dutyは制限値L42を下回っているので、演算された駆動Dutyがそのまま用いられる。
このように、制限値L42はバッテリ電圧値もしくは電流値の関数で設定され、バッテリ電圧値が低い場合は制限値も低く設定される。上述のように制限値L42で制限することで、仮に、演算された駆動Dutyがマッチングせずにバッテリ電圧が最低補償電圧V0を下回りそうになっても、そのような状況を回避することができる。
図3に戻って、ステップS408では、ステップS407までに演算された駆動Dutyをスタータモータ101aへ供給し、クランキングを開始させる。ステップS409では、クランキング時のエンジン回転を所定の閾値と比較して、エンジン始動が完了した否かを判定する。ステップS409においてエンジン始動が完了したと判定すると、ステップS410へ進み、エンジン始動が未完了であると判定するとステップS404へ戻り、ステップS409で始動完了と判定されるまで、駆動Dutyを演算し半導体スイッチ機構101fに供給する。ステップS410では、半導体スイッチ機構101fへの駆動Dutyの供給を停止する。
図8は、図6(a)に示した基本駆動Dutyに対する補正タイミングの変形例を示す図である。図8(a)のラインL51はスタータモータ駆動Dutyを示し、図8(b)のラインL52はエンジン回転数を示す。なお、図8(a)のラインL11は、図4に示した基本駆動Dutyと同じものである。図6(a)に示す例では、補正のタイミングをエンジン回転数の下降過程と上昇過程との変わり目で行うようにした。
図8に示す例において、まず、エンジン回転下降過程での補正タイミングは、エンジン回転数L52がピストン下死点を過ぎ、所定のクランク角度CR1だけ経過した後に補正するようにした。エンジン回転数下降過程では、ピストンが下死点を過ぎても所定のクランク角度まではエンジンフリクションはまだ小さい。そのため、補正タイミングをクランク角度CR1だけ遅らせることで、この区間における駆動Dutyが必要以上に小さくなるのを避けることができ、図6に示す場合に比べて、その区間におけるエンジン回転数の低下を小さく抑えることができる。
また、エンジン回転数上昇過程での補正タイミングは、エンジン回転数L52がピストン上死点を過ぎ、所定のクランク角度CR2だけ経過した後に補正するようにした。エンジン回転数上昇過程ではピストンが上死点を過ぎても所定のクランク角度までは、まだエンジンフリクションが大きい状態である。そのため、図6にように上昇過程(Nu)に移行すると同時に補正を開始すると、上死点付近においてバッテリ電圧低下が生じるおそれがある。よって、図8に示すように、クランク角度CR2だけ補正の開始を遅らせることで、バッテリ電圧低下を避けることができる。なお、図8に示す制御においても、図7のように制限を課す手法を適用することができる。
以上説明した実施の形態は、以下のような作用効果を奏する。
(1)エンジンを始動させるための電動モータであるスタータモータ101aと、エンジン始動時にエンジンをクランキングさせ始動させるために、バッテリ104からスタータモータ101aへ駆動電力を供給する半導体スイッチ機構101fと、エンジンの回転速度情報を検出するためのクランク角センサS4と、を備え、ECU103は、クランキング時に検出される回転速度情報に基づいて、バッテリ電圧が基準電圧値である最低補償電圧V0を下回らない駆動電力を与える基本駆動Dutyを演算し、半導体スイッチ機構101fは、その基本駆動Dutyに基づいてスタータモータ101aへ駆動電力を供給する。それにより、エンジン始動時に、バッテリ104から電力が供給されている機器(例えば、AV機器等)が、供給電圧低下のためにリセット動作に陥るのを防止することができる。
回転速度情報としては、クランク角センサS4の出力信号に含まれるエンジン回転数に同期したパルス周期や、それから算出されるエンジン回転数などがある。なお、エンジンの回転速度情報が得られるものであれば、クランク角センサS4の出力信号に限らず、図1に示すピニオン回転センサ102の出力信号等を用いても構わない。
(2)なお、バッテリ電圧が基準電圧値である最低補償電圧V0を下回らない駆動電力を与える方法としては、図4(a)に示すように、クランキング時におけるエンジンの回転速度の増加および減少に応じて基本駆動Dutyを増加および減少させ、その基本駆動Dutyに基づいて駆動電力を与えるのが好ましい。
このような制御をすることにより、エンジンフリクションが大きいエンジン低回転領域および、エンジン回転下降過程時においては、基本駆動Dutyが小さくされて駆動電力が小さくなるため、大きなバッテリ電流が流れることに起因するバッテリ電圧低下を抑制することができる。さらには、フリクションが比較的小さくなるエンジン回転数が高い領域やエンジン回転上昇過程時においては、基本駆動Dutyが大きくなるため、エンジン回転上昇がアシストされ、その結果、始動時間の遅延を抑えることができる。
(3)さらに、バッテリ104の出力能力が低下している場合には、同一の要求電力に対して電圧低下がより大きくなるので、バッテリ出力能力の低下に応じて基本駆動Dutyを低下させるようにしても良い。例えば、図5に示すように、バッテリ104の劣化による内部抵抗値の増加に応じて、基本駆動DutyをΔDだけ小さく設定することで、バッテリ劣化時におけるバッテリ電圧低下を防止することができる。なお、バッテリ出力能力はバッテリ104の劣化度合いやバッテリ充電状態などのバッテリ状態に依存しており、劣化度合いが進んだ場合や充電率が小さい場合にバッテリ出力能力が低下する。
(4)また、図6(a)に示すように、ECU103は、フリクションが比較的小さい、すなわち、モータ負荷が小さい回転速度増加過程(エンジン回転数増加過程)において、基本駆動Dutyに対してD11だけDutyを増加させることで、回転上昇傾向がより高くなり、エンジン回転数が小さい場合に駆動電力を小さくしたことによるエンジン始動時間の延びるのを、回転上昇過程において挽回することができる。停止アイドルストップ機能やコーストストップ機能を有した機種の場合、エンジン始動時間の遅延は発進応答性悪化となり、ユーザーが違和感を持つほか、安全上も好ましくないが、上述のような制御を行うことにより、エンジン始動遅延を防止することが可能となる。
(5)さらに、モータ負荷が大きい回転速度減少過程(エンジン回転数の下降過程)において、基本駆動Dutyに対してD12だけDutyを減少させることで、回転数下降過程におけるバッテリ電圧の低下を抑制することができる。なお、D11,D12を、クランキング時のエンジン回転数やクランキング中のバッテリ電圧の関数としても良い。
(6)また、基本駆動Dutyに対してDutyD11およびDutyD12の補正を行う際に、図8に示すように、エンジンピストンの上死点からクランク角度CR1経過後にD11の補正を開始し、エンジンピストンの下死点からクランク角度CR2経過後にD12の補正を開始する。それにより、クランク角度CR1区間における回転数減少を抑えることができるとともに、クランク角度CR2区間におけるバッテリ電圧低下の発生を避けることができる。
(7)さらにまた、バッテリ104の電圧値または電流値を検出し、その検出値に基づいて図7に示すように駆動Dutyに制限を課すことにより、駆動Duty演算値による駆動電力において仮にバッテリ電圧が最低補償電圧V0を下回るような状況が発生しても、駆動電力が制限されてバッテリ電圧低下を未然に防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、アイドルストップ機構を備えた車輌に搭載されたエンジン始動装置を例に説明したが、アイドルストップ機構を備えていない通常の車輌においても、同様の作用効果を奏する。例えば、低温状態でエンジンを始動する際には、エンジンのフリクションが大きく、モータ負荷が常温時よりも大きくなる。そのため、バッテリ電圧が大きく低下して最低補償電圧V0を下回る可能性が大きい。そのため、上述のようなエンジン始動装置とすることにより、バッテリ電圧低下を防止することができる。
なお、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。また、上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。例えば、駆動電力を供給する場合に、図4(a)に示す基本駆動Dutyに基づいて駆動電力を供給しても良いし、基本駆動Dutyに、図6〜8に示す手法を組み合わせて駆動電力を供給するようにしても良い。
101:スタータ本体、101a:スタータモータ、101f:半導体スイッチ機構、102:ピニオン回転センサ、103:ECU、104:バッテリ、106:電流検出部、S4:クランク角センサ

Claims (7)

  1. エンジンを始動させるための電動モータと、
    エンジン始動時に前記エンジンをクランキングさせ始動させるために、バッテリから前記電動モータへ駆動電力を供給する駆動電力供給部と、
    前記エンジンの回転速度情報を検出する回転検出部と、を備え、
    前記駆動電力供給部は、前記クランキング時に前記回転検出部により検出される回転速度情報と、回転速度が低いほど対応する基本駆動電力が小さくなるような回転速度と基本駆動電力との相関関係とに基づいて、基本駆動電力を演算する駆動電力演算部を有し、
    前記駆動電力供給部は、前記駆動電力演算部で演算された基本駆動電力を前記駆動電力として前記電動モータへ供給するエンジン始動装置。
  2. 請求項に記載のエンジン始動装置において、
    前記駆動電力演算部は、バッテリ出力能力の低下に応じて回転速度に対する基本駆動電力の大きさを低下させることを特徴とするエンジン始動装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジン始動装置において、
    前記駆動電力供給部は、前記基本駆動電力に対する増加補正量を算出する第1補正部を備え、前記回転速度の増加過程においては、前記基本駆動電力に前記増加補正量を加算した駆動電力を前記電動モータへ供給することを特徴とするエンジン始動装置。
  4. 請求項に記載のエンジン始動装置において、
    前記駆動電力供給部は、前記基本駆動電力に対する減少補正量を算出する第2補正部をさらに備え、前記回転速度の減少過程においては、前記基本駆動電力から前記減少補正量を減算した駆動電力を前記電動モータへ供給することを特徴とするエンジン始動装置。
  5. 請求項に記載のエンジン始動装置において、
    前記クランキング時における前記エンジンのクランク角度を検出する角度検出部を備え、
    前記駆動電力供給部は、
    前記角度検出部により検出されるクランク角度がエンジンピストンの上死点から第1の所定クランク角度経過したならば前記加算を開始し、
    前記角度検出部により検出されるクランク角度がエンジンピストンの下死点から第2の所定クランク角度経過したならば前記減算を開始することを特徴とするエンジン始動装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のエンジン始動装置において、
    前記バッテリの電圧値を検出する電圧検出部、または、前記バッテリの電流値を検出する電流検出部を備え、
    前記駆動電力供給部は、検出された前記電圧値または前記電流値に基づいて、前記電動モータへの駆動電力を制限することを特徴とするエンジン始動装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のエンジン始動装置において、
    エンジン運転状態から自動停止するアイドルストップを判定するアイドルストップ判定部と、
    前記自動停止後のアイドルストップ状態となった後のエンジン再始動を判定する再始動判定部と、を備え、
    前記駆動電力供給部は、前記再始動判定部により前記エンジン再始動判定されると、前記電動モータへ駆動電力を供給して前記クランキングを開始することを特徴とするエンジン始動装置。
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