JP5899153B2 - 剥離装置、剥離システム、剥離方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

剥離装置、剥離システム、剥離方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、重合基板を第1の基板と第2の基板に剥離する剥離装置、当該剥離装置を備えた剥離システム、当該剥離装置を用いた剥離方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
近年、例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいて、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」とする)の大口径化が進んでいる。また、実装などの特定の工程において、ウェハの薄化が求められている。ここで、例えば大口径で薄いウェハを、そのまま搬送したり、研磨処理したりすると、ウェハに反りや割れが生じる恐れがある。このため、ウェハを補強するために、例えば支持基板であるウェハやガラス基板にウェハを貼り付けることが行われている。そして、このようにウェハと支持基板が接合された状態でウェハの研磨処理等の所定の処理が行われた後、ウェハと支持基板が剥離される。
かかるウェハと支持基板の剥離は、例えば特許文献1に記載の剥離装置を用いて行われる。剥離装置では、第1の保持部を用いてウェハを保持すると共に、第2の保持部を用いて支持基板を保持し、第1の保持部又は第2の保持部を相対的に水平方向に移動させることにより、ウェハと支持基板を剥離している。
特開2012−044086号公報
ところで、第1の保持部と第2の保持部でウェハと支持基板をそれぞれ保持する際、これらウェハと支持基板が適切に保持されていないと、当該ウェハと支持基板の剥離を適切に行うことができず、ウェハ又は支持基板が損傷を被るおそれがある。特に、ウェハと支持基板は例えば接着剤を介して接合されており、この接着剤の厚みは薄い。すなわち、接合されたウェハと支持基板の間の距離が小さい。このため、ウェハ又は支持基板が損傷を被り易く、当該ウェハ上に形成される電子回路やバンプ等のデバイスが損傷を被り易い。
このように第1の保持部と第2の保持部でそれぞれウェハと支持基板を適切に保持するには、第1の保持部の平面度と第2の保持部の平面度、及び第1の保持部と第2の保持部の平行度が適切に維持されている必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載された剥離装置では、上述した第1の保持部と第2の保持部における平面度と平行度について考慮されておらず、当該ウェハと支持基板の剥離処理に改善の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、第1の基板を保持する第1の保持部と第2の基板を保持する第2の保持部について、これら保持部の平面度と平行度を適切に調節し、第1の基板と第2の基板の剥離処理を適切に行うことを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、第1の基板と第2の基板が接着剤で接合された重合基板を、第1の基板と第2の基板に剥離する剥離装置であって、第1の基板を保持する第1の保持部と、第2の基板を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部の鉛直方向位置を調節する第1の位置調節部と、前記第2の保持部の鉛直方向位置を調節する第2の位置調節部と、前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させる水平移動部と、前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させる鉛直移動部と、前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させながら、前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測する平面度計測部と、前記鉛直移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させながら、前記第1の保持部と前記第2の保持部に作用する荷重を測定し、測定される荷重が所定の荷重になる際の前記第1の保持部の鉛直方向位置をさらに測定して、前記第2の保持部に対する前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測部と、前記平面度計測部によって前記第2の保持部の平面度を計測させ、当該平面度計測部の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を所定の範囲に調節させた後、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させ、当該平行度計測部の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を所定の範囲に調節させる制御部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、平面度計測部によって第2の保持部の平面度を計測した後、当該平面度計測部の計測結果に基づき、第2の位置調節部によって第2の保持部の平面度を所定の範囲に調節する。これによって、第2の保持部の平面度を適切に調節することができる。その後、平行度計測部によって第1の保持部の平行度を計測した後、当該第平行度計測部の計測結果に基づき、第1の位置調節部によって第1の保持部の平行度を所定の範囲に調節する。これによって、第1の保持部と第2の保持部の平行度を適切に調節でき、さらに、上述のとおり第2の保持部の平面度が適切に調節されているので、第1の保持部の平面度も適切に調節される。以上のように第1の保持部と第2の保持部における平面度と平行度が適切に調節されるので、その後、当該第1の保持部と第2の保持部に保持される第1の基板と第2の基板の剥離処理を適切に行うことができる。
前記平面度計測部は複数のレーザセンサを有していてもよい。
前記剥離装置は、前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定する複数のダイヤルゲージをさらに有し、前記制御部は、前記複数のダイヤルゲージの測定結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させた後、前記平面度計測部の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させてもよい。
前記平行度計測部は1つのロードセルを有し、前記制御部は、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させる際、前記第1の保持部の複数の計測点に前記ロードセルを移動させてもよい。
前記平行度計測部は複数のロードセルを有し、前記制御部は、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させる際、前記第1の保持部の複数の計測点に対して前記複数のロードセルを配置してもよい。
前記平行度計測部は、前記ロードセルの位置決めを行う位置決め部材をさらに有していてもよい。
前記剥離装置は、前記第1の保持部と前記第2の保持部の一の側面の外方に設けられ、前記第1の保持部の平行度を計測するための光照射部と、前記第1の保持部と前記第2の保持部の他の側面の外方であって前記光照射部の反対側に設けられ、前記光照射部から照射された光を受ける受光部と、をさらに有し、前記制御部は、前記第1の保持部と前記第2の保持部との隙間に前記光照射部から光を照射させ、前記受光部で観察される光の分布に基づいて前記隙間の距離を把握し、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節させた後、前記平行度計測部の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節させてもよい。
前記制御部は、前記第2の保持部の平面度を調節させる際、前記第2の保持部における水平方向の移動方向前方の高さが、前記第2の保持部における水平方向の移動方向後方の高さよりも高くなるように、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させてもよい。
別な観点による本発明は、前記剥離装置を備えた剥離システムであって、前記剥離装置と、前記剥離装置で剥離された第1の基板を洗浄する第1の洗浄装置と、前記剥離装置で剥離された第2の基板を洗浄する第2の洗浄装置と、を備えた処理ステーションと、前記処理ステーションに対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、前記処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送する搬送装置と、を有することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、剥離装置を用いて、第1の基板と第2の基板が接着剤で接合された重合基板を第1の基板と第2の基板に剥離する剥離方法であって、前記剥離装置は、第1の基板を保持する第1の保持部と、第2の基板を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部の鉛直方向位置を調節する第1の位置調節部と、前記第2の保持部の鉛直方向位置を調節する第2の位置調節部と、前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させる水平移動部と、前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させる鉛直移動部と、前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させながら、前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測する平面度計測部と、前記鉛直移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させながら、前記第1の保持部と前記第2の保持部に作用する荷重を測定し、測定される荷重が所定の荷重になる際の前記第1の保持部の鉛直方向位置をさらに測定して、前記第2の保持部に対する前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測部と、を有し、前記剥離方法は、前記平面度計測部によって前記第2の保持部の平面度を計測する平面度計測工程と、その後、前記平面度計測工程の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を所定の範囲に調節する平面度調節工程と、その後、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測工程と、その後、前記平行度計測工程の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を所定の範囲に調節する平行度調節工程と、前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させて、第1の基板と第2の基板を剥離する剥離工程と、を有することを特徴としている。
前記平面度計測部は複数のレーザセンサを有し、前記平面度計測工程において、前記複数のレーザセンサによって前記第2の保持部の複数の計測点における鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測してもよい。
前記平面度計測工程の前に、複数のダイヤルゲージを用いて前記第2の保持部の平面度を計測し、前記複数のダイヤルゲージの測定結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節してもよい。
前記平行度計測部は1つのロードセルを有し、前記平行度計測工程において、前記第1の保持部の複数の計測点に前記ロードセルを移動させて、前記第1の保持部の平行度を計測してもよい。
前記平行度計測部は複数のロードセルを有し、前記平行度調節工程において、前記第1の保持部の複数の計測点に対して前記複数のロードセルを配置し、前記第1の保持部の平行度を計測してもよい。
前記平面度調節工程の後であって前記平行度計測工程の前に、前記第1の保持部と前記第2の保持部の一の側面の外方に設けられた光照射部から、前記第1の保持部と前記第2の保持部との隙間に光を照射し、前記第1の保持部と前記第2の保持部の他の側面の外方であって前記光照射部の反対側に設けられた受光部で、前記光照射部から照射された光を受け、前記受光部で観察される光の分布に基づいて前記隙間の距離を把握し、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節してもよい。
前記平面度調節工程において、前記第2の保持部における水平方向の移動方向前方の高さが、前記第2の保持部における水平方向の移動方向後方の高さよりも高くなるように、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節してもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記剥離方法を剥離装置によって実行させるために、当該剥離装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、第1の保持部と第2の保持部における平面度と平行度を適切に調節し、第1の基板と第2の基板の剥離処理を適切に行うことができる。
本実施の形態にかかる剥離システムの構成の概略を示す平面図である。 被処理ウェハと支持ウェハの側面図である。 剥離装置の構成の概略を示す縦断面図である。 第1の位置調節部の配置を示す平面図である。 第1の位置調節部の構成の概略を示す縦断面図である。 第2の位置調節部の配置を示す平面図である。 第2の位置調節部の構成の概略を示す縦断面図である。 剥離処理の主な工程を示すフローチャートである。 剥離装置にレーザセンサを設けた様子を示す縦断面図である。 レーザセンサの配置を示す平面図である。 第2の保持部の平面度を計測する様子を示す説明図である。 剥離装置にロードセルを設けた様子を示す縦断面図である。 ロードセルの配置を示す平面図である。 第1の保持部の平行度を計測する様子を示す説明図である。 第2の保持部上でロードセルを移動させる様子を示す説明図である。 他の実施の形態において第2の保持部の位置調節を行う様子を示す説明図である。 他の実施の形態におけるロードセルの配置を示す平面図である。 他の実施の形態におけるダイヤルゲージの配置を示す平面図である。 他の実施の形態において第1の保持部の平行度を計測する様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる剥離システム1の構成の概略を示す平面図である。
剥離システム1では、図2に示すように第1の基板としての被処理ウェハWと第2の基板としての支持ウェハSとが接着剤Gで接合された重合基板としての重合ウェハTを、被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離する。以下、被処理ウェハWにおいて、接着剤Gを介して支持ウェハSと接合される面を「接合面W」といい、当該接合面Wと反対側の面を「非接合面W」という。同様に、支持ウェハSにおいて、接着剤Gを介して被処理ウェハWと接合される面を「接合面S」といい、当該接合面Sと反対側の面を「非接合面S」という。
被処理ウェハWは、製品となるウェハであって、例えば接合面Wに複数の電子回路等を備えた複数のデバイスが形成されている。また被処理ウェハWは、例えば非接合面Wが研磨処理され、薄型化されている。具体的には、被処理ウェハWの厚さは、約20μm〜100μmである。
支持ウェハSは、被処理ウェハWの径と略同径の円板形状を有し、当該被処理ウェハWを支持するウェハである。支持ウェハSの厚みは、約650μm〜800μmである。なお、本実施の形態では、第2の基板としてウェハを用いた場合について説明するが、例えばガラス基板等の他の基板を用いてもよい。また、これら被処理ウェハW及び支持ウェハSを接合する接着剤Gの厚みは、約30μm〜40μmである。
剥離システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた剥離処理ステーション3と、剥離処理ステーション3に隣接する後処理ステーション4との間で被処理ウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3は、X方向(図1中の上下方向)に並べて配置されている。これら搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3との間には、ウェハ搬送領域6が形成されている。インターフェイスステーション5は、剥離処理ステーション3のY方向負方向側(図1中の左方向側)に配置されている。インターフェイスステーション5のX方向正方向側(図1中の上方向側)には、後処理ステーション4に受け渡す前の被処理ウェハWを検査する検査装置7が配置されている。また、インターフェイスステーション5を挟んで検査装置7の反対側、すなわちインターフェイスステーション5のX方向負方向側(図1中の下方向側)には、検査後の被処理ウェハWの接合面W及び非接合面Wの洗浄と、被処理ウェハWの表裏面の反転を行う検査後洗浄ステーション8が配置されている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば3つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、Y方向(図1中の左右方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、剥離システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように搬入出ステーション2は、複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTを保有可能に構成されている。
なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。例えばカセットCを複数載置できるようにしてもよく、これら複数のカセットCのうち、1つのカセットCを不具合ウェハの回収用として用い、他方のカセットCを正常な重合ウェハTの収容用として用いてもよい。また、搬入出ステーション2に搬入された複数の重合ウェハTには予め検査が行われており、正常な被処理ウェハWを含む重合ウェハTと、欠陥のある被処理ウェハWを含む重合ウェハTとに判別されている。
またカセット載置台10には、処理待ちの複数の重合ウェハTを一時的に収容して待機させておく待機装置12が設けられている。待機装置12には、ダイシングフレームのID(Identification)の読み取りを行うID読取機構が設けられ、かかるID読取機構によって重合ウェハTを識別することができる。さらに待機装置12では、位置調節機構によって重合ウェハTの水平方向の向きを調節することもできる。
ウェハ搬送領域6には、第1の搬送装置20が配置されている。第1の搬送装置20は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。第1の搬送装置20は、ウェハ搬送領域6内を移動し、搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
剥離処理ステーション3は、重合ウェハTを被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離する剥離装置30を有している。剥離装置30のY方向負方向側(図1中の左方向側)には、剥離された被処理ウェハWを洗浄する第1の洗浄装置31が配置されている。剥離装置30と第1の洗浄装置31との間には、第2の搬送装置32が設けられている。また、剥離装置30のY方向正方向側(図1中の右方向側)には、剥離された支持ウェハSを洗浄する第2の洗浄装置33が配置されている。このように剥離処理ステーション3には、第1の洗浄装置31、第2の搬送装置32、剥離装置30、第2の洗浄装置33が、インターフェイスステーション5側からこの順で並べて配置されている。
上記剥離装置30の構成については後述する。また、上記第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33としては、それぞれ例えば特開2012−044086号公報に記載の洗浄装置を用いることができる。
上記第2の搬送装置32は、例えば被処理ウェハWを非接触の状態で保持するベルヌーイチャックを有している。ベルヌーイチャックは水平方向、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)に移動自在に構成されている。また、ベルヌーイチャックは水平軸回りに回動自在に構成され、当該搬送アームに保持された被処理ウェハWの表裏面を反転させることができる。そして第2の搬送装置32は、剥離された被処理ウェハWの表裏面を反転させつつ、剥離装置30から第1の洗浄装置31に被処理ウェハWを搬送できる。
検査装置7では、剥離装置30により剥離された被処理ウェハW上の接着剤Gの残渣の有無が検査される。かかる検査は、例えばチャックに保持された被処理ウェハWを撮像することによって行われる。
検査後洗浄ステーション8では、検査装置7で接着剤Gの残渣が確認された被処理ウェハWの洗浄が行われる。この検査後洗浄ステーション8は、被処理ウェハWの接合面Wを洗浄する接合面洗浄装置40、被処理ウェハWの非接合面Wを洗浄する非接合面洗浄装置41、被処理ウェハWの表裏面を上下反転させる反転装置42を有している。これら接合面洗浄装置40、反転装置42、非接合面洗浄装置41は、後処理ステーション4側からY方向に並べて配置されている。なお、接合面洗浄装置40と非接合面洗浄装置41の構成は、それぞれ上述した第1の洗浄装置31の構成と同様である。
インターフェイスステーション5には、Y方向に延伸する搬送路50上を移動自在な第3の搬送装置51が設けられている。第3の搬送装置51は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、剥離処理ステーション3、後処理ステーション4、検査装置7及び検査後洗浄ステーション8との間で被処理ウェハWを搬送できる。
なお、後処理ステーション4では、剥離処理ステーション3で剥離された被処理ウェハWに所定の後処理を行う。所定の後処理として、例えば被処理ウェハWをマウントする処理や、被処理ウェハW上のデバイスの電気的特性の検査を行う処理、被処理ウェハWをチップ毎にダイシングする処理などが行われる。
以上の剥離システム1には、図1に示すように制御部60が設けられている。制御部60は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、剥離システム1における被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、剥離システム1における後述の剥離処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部60にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した剥離装置30の構成について説明する。剥離装置30は、図3に示すように、内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100の側面には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器100の底面には、当該処理容器100の内部の雰囲気を排気する排気口101が形成されている。排気口101には、例えば真空ポンプなどの排気装置102に連通する排気管103が接続されている。
処理容器100の内部には、被処理ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部110と、支持ウェハSを上面で載置して保持する第2の保持部111とが設けられている。第1の保持部110は、第2の保持部111の上方に設けられ、第2の保持部111と対向するように配置されている。すなわち、処理容器100の内部では、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で、重合ウェハTに剥離処理が行われる。
第1の保持部110には、例えばポーラスチャックが用いられている。第1の保持部110は、平板状の本体部120を有している。本体部120の下面側には、多孔質体であるポーラス121が設けられている。ポーラス121は、例えば被処理ウェハWとほぼ同じ径を有し、当該被処理ウェハWの非接合面Wと当接している。なお、ポーラス121としては例えば炭化ケイ素や多孔質セラミックが用いられる。
また、本体部120の内部であってポーラス121の上方には吸引空間122が形成されている。吸引空間122は、例えばポーラス121を覆うように形成されている。吸引空間122には、吸引管123が接続されている。吸引管123は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。そして、吸引管123から吸引空間122とポーラス121を介して被処理ウェハの非接合面Wが吸引され、当該被処理ウェハWが第1の保持部110に吸着保持される。
また、本体部120の内部であって吸引空間122の上方には、被処理ウェハWを加熱する加熱機構124が設けられている。加熱機構124には、例えばヒータが用いられる。
第1の保持部110の上面には、当該第1の保持部110を支持する支持板130が設けられている。支持板130は、支持部材131を介して処理容器100の天井面に支持されている。
支持板130には、第1の保持部110を鉛直方向に移動させて当該第1の保持部110の位置を調節する第1の位置調節部140が設けられている。第1の位置調節部140は、図4に示すように複数、例えば8つ設けられている。これら8つの第1の位置調節部140は、第1の保持部110の外周部であって、第1の保持部110と同一円周上に等間隔に配置されている。
第1の位置調節部140は、図5に示すように位置調節ボルト141と嵌合部142を有している。位置調節ボルト141は、支持板130を厚み方向に貫通している。また位置調節ボルト141は、例えば押し引きボルトであって、第1の保持部110上に設けられた嵌合部142に嵌合され、第1の保持部110の鉛直方向位置を調節する。
位置調節ボルト141の近傍には、固定ボルト143が設けられている。固定ボルト143は、支持板130を厚み方向に貫通している。また固定ボルト143は、第1の保持部110上に設けられた嵌合部144に嵌合され、第1の保持部110と支持板130を固定する。
かかる第1の位置調節部140では、固定ボルト143を緩めた状態で、位置調節ボルト141によって第1の保持部110の鉛直方向位置を調節する。その後、固定ボルト143を締めて、第1の保持部110と支持板130が固定される。
図3に示すように第2の保持部111の内部には、支持ウェハSを吸着保持するための吸引管150が設けられている。吸引管150は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。
また、第2の保持部111の内部には、支持ウェハSを加熱する加熱機構151が設けられている。加熱機構151には、例えばヒータが用いられる。
第2の保持部111の下方には、第2の保持部111及び支持ウェハSを鉛直方向及び水平方向に移動させる移動機構160が設けられている。移動機構160は、第2の保持部111を鉛直方向に移動させる鉛直移動部161と、第2の保持部111を水平方向に移動させる水平移動部162とを有している。
鉛直移動部161は、第2の保持部111の下面を支持する支持板170と、支持板170を昇降させて第1の保持部110と第2の保持部111を鉛直方向に接近、離隔させる駆動部171と、支持板170を支持する支持部材172とを有している。駆動部171は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるサーボモータ(図示せず)とを有している。また、支持部材172は、鉛直方向に伸縮自在に構成され、支持板170と後述する支持体191との間に例えば4箇所に設けられている。
また支持板170の下面には、第2の保持部111を鉛直方向に移動させて当該第2の保持部111の位置を調節する第2の位置調節部180が設けられている。第2の位置調節部180は、図6に示すように複数、例えば4つ設けられている。これら4つの第2の位置調節部180は、第2の保持部111の外周部であって、第2の保持部111と同一円周上に等間隔に配置されている。
第2の位置調節部180は、図7に示すように傾斜部材181を有している。傾斜部材181の上面は、側面視において水平方向(X方向)から傾斜している。傾斜部材181の両側面には、当該傾斜部材181を水平方向(X方向)に移動させるための水平部材182、182が設けられている。傾斜部材181の上面には、鉛直方向に延伸する鉛直部材183が設けられている。鉛直部材183は、第2の保持部111の下面に設けられた支持部材184に支持されている。
かかる第2の位置調節部180では、水平部材182により傾斜部材181を水平方向に移動させて、第2の保持部111の鉛直方向位置を調節する。具体的には、傾斜部材181をX方向正方向に移動させると、鉛直部材183と支持部材184が鉛直下方に移動し、これに伴い第2の保持部111も鉛直下方に移動する。一方、傾斜部材181をX方向負方向に移動させると、鉛直部材183と支持部材184が鉛直上方に移動し、これに伴い第2の保持部111も鉛直上方に移動する。こうして、第2の保持部111の鉛直方向位置が調節される。
なお、本実施の形態では、第1の位置調節部140と第2の位置調節部180の構成を異なる構成としたが、これら第1の位置調節部140と第2の位置調節部180は本実施の形態に限定されず、種々の構成を取り得る。例えば第1の位置調節部140と第2の位置調節部180の構成は、それぞれ第1の保持部110と第2の保持部111において要求される平面度(平行度)に応じて選択される。本実施の形態では、第1の保持部110に要求される平面度(第2の保持部111に対する平行度)が例えば20μm〜50μmであり、第2の保持部111に要求される平面度が例えば5μm〜20μmである。このため、第2の位置調節部180の位置調節精度は、第1の位置調節部140の位置調節精度よりも高くなっている。
図3に示すように水平移動部162は、X方向(図3中の左右方向)に沿って延伸するレール190と、レール190に取り付けられる支持体191と、支持体191をレール190に沿って移動させる駆動部192とを有している。駆動部192は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるサーボモータ(図示せず)とを有している。
なお、第2の保持部111の下方には、重合ウェハT又は支持ウェハSを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられている。昇降ピンは第2の保持部111に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、第2の保持部111の上面から突出可能になっている。
次に、以上のように構成された剥離システム1を用いて行われる被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理方法について説明する。図8は、かかる剥離処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
製品である被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離する前に、第1の保持部110と第2の保持部111の鉛直位置、すなわち第1の保持部110の平面度(第2の保持部111に対する平行度)と第2の保持部111の平面度を調節する。
先ず、第2の保持部111の平面度を調節する。かかる場合、図9に示すように剥離装置30の支持板130には、第2の保持部111の表面の鉛直方向位置を測定するレーザセンサ200が設けられる。レーザセンサ200は、図10に示すように複数、例えば3つ設けられる。これら3つのレーザセンサ200は、それぞれ第2の保持部111の表面の中央部aと両端部b、cの3箇所の計測点の鉛直方向位置を測定するように配置されている。また、レーザセンサ200は、第2の保持部111において、支持板170の移動方向側(図10中のX方向負方向側)に配置されている。なお、本発明における平面度計測部は、このレーザセンサ200を有する。
そして、図11に示すように水平移動部162によって第2の保持部111を水平方向(X方向)に移動させる。この第2の保持部111の移動中、3つのレーザセンサ200によって第2の保持部111の表面における中央部aと両端部b、cの3箇所の鉛直方向位置をそれぞれ測定する。また、各レーザセンサ200は、第2の保持部111の移動方向(X方向)に第2の保持部111の表面の鉛直方向位置を測定する。こうして、第2の保持部111の中央部aと両端部b、cの鉛直方向位置がX方向に沿って測定される。そして、このレーザセンサ200による測定結果を用いて、第2の保持部111の平面度が計測される(図8の工程A1)。
その後、工程A1における計測結果に基づき、第2の位置調節部180によって第2の保持部111の鉛直方向位置を調節し、当該第2の保持部111の平面度を所定の範囲、例えば5μm〜20μmに調節する(図8の工程A2)。なお、工程A1において計測される第2の保持部111の平面度が上記所定の範囲内にある場合には、工程A2は省略される。
次に、第2の保持部111に対する第1の保持部110の平行度(以下、単に「第1の保持部110の平行度」という場合がある)を調節する。かかる場合、図12に示すように剥離装置30の第2の保持部111上には、第1の保持部110と第2の保持部111に作用する荷重を測定するロードセル210が設けられる。このロードセル210が測定できる荷重範囲は、例えば0N〜500Nである。
また、第2の保持部111上には、図13に示すようにロードセル210の位置決めを行うための位置決め部材211が設けられる。位置決め部材211には、第1の保持部110の複数、例えば3箇所の計測点に対応する位置に、切欠き212が例えば3箇所に形成されている。これら3箇所の切欠き212は、第1の保持部110の表面の外周部であって、第1の保持部110の表面と同一円周上に等間隔に形成されている。この切欠き212にロードセル210が配置されることで、当該ロードセル210の位置決めが行われる。なお、本発明における平行度計測部は、これらロードセル210と位置決め部材211を有する。また、位置決め部材211の材料としては、第2の保持部111の表面が傷つくのを抑制できる材料、例えばポリオキシメチレン(POM:Polyoxymethylene)やセラゾール(PBI)などの樹脂が用いられる。
そして、図14に示すように第1の保持部110の下方において、鉛直移動部161により第2の保持部111を鉛直方向上方に移動させ、当該第2の保持部111上のロードセル210と第1の保持部110を当接させる。このロードセル210によって第1の保持部110と第2の保持部111に作用する荷重を測定し、測定される荷重が所定の荷重、例えば30Nになる際の第1の保持部110の鉛直方向位置を測定する。この第1の保持部110の鉛直方向位置は、駆動部171のサーボモータによって測定される。こうして第1の保持部110の一の計測点における鉛直方向位置が測定される。
なお、上述したようにロードセル210が測定できる荷重の上限値は500Nであるが、第1の保持部110と第2の保持部111に大きい荷重を作用させると、当該第1の保持部110又は第2の保持部111が傾くおそれがある。このため、本実施の形態のように30Nという小さい荷重を作用させて、第1の保持部110の鉛直方向位置を測定している。
その後、第1の保持部110における他の2点の計測点における鉛直方向位置を測定する。すなわち、図15に示すように位置決め部材211の他の切欠き212にロードセル210を順次移動させ、上記一の計測点における鉛直方向位置の測定と同様に、他の2点における鉛直方向位置を測定する。こうして、第1の保持部110の複数の計測点における鉛直方向位置が測定される。そして、この測定結果を用いて、第2の保持部111に対する第1の保持部110の平行度が計測される(図8の工程A3)。
その後、工程A3における計測結果に基づき、第1の位置調節部140によって第1の保持部110の鉛直方向位置を調節し、第2の保持部111に対する第1の保持部110の平行度を所定の範囲、例えば20μm〜50μmに調節する(図8の工程A4)。これにより、工程A2において第2の保持部111の平面度が適切に調節されているので、第1の保持部110の平面度も適切に調節されることになる。なお、工程A3において計測される第1の保持部110の平面度が上記所定の範囲内にある場合には、工程A4は省略される。
第2の保持部111の平面度と第1の保持部110の平行度の調節が終了すると、次に製品用の被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理を行う。この剥離処理では、先ず、複数枚の重合ウェハTを収容したカセットC、空のカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。第1の搬送装置20によりカセットC内の重合ウェハTが取り出され、待機装置12に搬送される。このとき、重合ウェハTは、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で搬送される。
待機装置12では、ID読取機構によって重合ウェハTのIDを読み取るID読取処理を行う。ID読取機構によって読み取られたIDは、制御部60へ送信される。また待機装置12では、位置調節機構によって重合ウェハTのノッチ部の位置を検出しながら当該重合ウェハTの向きが調節される。さらに例えば装置間の処理時間差等により処理待ちの重合ウェハTが生じる場合には、待機装置12に重合ウェハTを一時的に待機させておくことができ、一連の工程間でのロス時間を短縮することができる。
その後、重合ウェハTは、第1の搬送装置20によって剥離処理ステーション3の剥離装置30に搬送される。剥離装置30に搬入された重合ウェハTは、予め上昇していた昇降ピン(図示せず)に受け渡され、第1の保持部110と第2の保持部111との間で、当該第1の保持部110と第2の保持部111のいずれにも接触しない位置に配置される。この状態で所定の時間経過後、重合ウェハTは加熱機構124、151によって予備加熱される。かかる予備加熱によって、後述するように第1の保持部110で被処理ウェハWを吸着保持して加熱しても、当該被処理ウェハWの熱膨張を抑制することができる。このため、常温の被処理ウェハを第1の保持部で加熱する場合に比べて、本実施の形態の方が、被処理ウェハWの反りを抑制すると共に、被処理ウェハWと第1の保持部110が擦れ合って発生するパーティクルを抑制することができる。
その後、重合ウェハTは、第2の保持部111に吸着保持される。そして、所定の時間経過後、重合ウェハTは加熱機構124、151によって所定の温度、例えば200℃〜250℃に加熱される。そうすると、重合ウェハT中の接着剤Gが軟化する。その後、移動機構160により第2の保持部111を上昇させて、第1の保持部110と第2の保持部111で重合ウェハTを挟み込んで保持する。このとき、第1の保持部110に被処理ウェハWの非接合面Wが吸着保持され、第2の保持部111に支持ウェハSの非接合面Sが吸着保持される。
続いて、加熱機構124、151によって重合ウェハTを加熱して接着剤Gの軟化状態を維持しながら、移動機構160によって第2の保持部111と支持ウェハSを鉛直方向及び水平方向、すなわち斜め下方に移動させる。そして、第1の保持部110に保持された被処理ウェハWと、第2の保持部111に保持された支持ウェハSとが剥離される(図8の工程A5)。
この工程A5において、第2の保持部111は、鉛直方向に100μm移動し、且つ水平方向に300mm移動する。ここで、本実施の形態では、重合ウェハT中の接着剤Gの厚みは例えば30μm〜40μmであって、被処理ウェハWの接合面Wに形成されたデバイス(バンプ)の高さは例えば20μmである。したがって、被処理ウェハW上のデバイスと支持ウェハSとの間の距離が微小となる。そこで、例えば第2の保持部111を水平方向にのみ移動させた場合、デバイスと支持ウェハSが接触し、デバイスが損傷を被るおそれがある。この点、本実施の形態のように第2の保持部111を水平方向に移動させると共に鉛直方向にも移動させることによって、デバイスと支持ウェハSとの接触を回避し、デバイスの損傷を抑制することができる。なお、この第2の保持部111の鉛直方向の移動距離と水平方向の移動距離の比率は、被処理ウェハW上のデバイス(バンプ)の高さに基づいて設定される。
その後、剥離装置30で剥離された被処理ウェハWは、第2の搬送装置32によって第1の洗浄装置31に搬送される。そして第1の洗浄装置31では、剥離後の被処理ウェハWの接合面Wが洗浄される(図8の工程A6)。かかる洗浄処理によって、被処理ウェハWの接合面Wに残存する接着剤Gが除去される。
ここで、上述したように搬入出ステーション2に搬入された複数の重合ウェハTには予め検査が行われており、正常な被処理ウェハWを含む重合ウェハTと欠陥のある被処理ウェハWを含む重合ウェハTとに判別されている。
正常な重合ウェハTから剥離された正常な被処理ウェハWは、工程A6で接合面Wが洗浄された後、非接合面Wが下方を向いた状態で第3の搬送装置51によって検査装置7に搬送される。検査装置7では、被処理ウェハWの接合面Wを撮像して、当該接合面Wにおける接着剤Gの残渣の有無が検査される(図13の工程A7)。
検査装置7において接着剤Gの残渣が確認された場合、被処理ウェハWは第3の搬送装置51により検査後洗浄ステーション8の接合面洗浄装置40に搬送され、接合面洗浄装置40において接合面Wが洗浄される(図8の工程A8)。接合面Wが洗浄されると、被処理ウェハWは第3の搬送装置51によって反転装置42に搬送され、反転装置42において被処理ウェハWの表裏面が反転される(図8の工程A9)。なお、検査装置7で接着剤Gの残渣が確認されなかった場合には、被処理ウェハWは接合面洗浄装置40に搬送されることなく反転装置42にて反転される。
その後、反転された被処理ウェハWは、第3の搬送装置51により再び検査装置7に搬送され、非接合面Wの検査が行われる(図8の工程A10)。そして、非接合面Wにおいて接着剤Gの残渣が確認された場合、被処理ウェハWは第3の搬送装置51によって非接合面洗浄装置41に搬送され、非接合面洗浄装置41において非接合面Wが洗浄される(図8の工程A11)。次いで、洗浄された被処理ウェハWは、第3の搬送装置51によって後処理ステーション4に搬送される。なお、検査装置7で接着剤Gの残渣が確認されなかった場合には、被処理ウェハWは非接合面洗浄装置41に搬送されることなくそのまま後処理ステーション4に搬送される。
その後、後処理ステーション4において被処理ウェハWに所定の後処理が行われる(図8の工程A12)。こうして、被処理ウェハWが製品化される。
一方、欠陥のある重合ウェハTから剥離された欠陥のある被処理ウェハWは、工程A6で接合面Wが洗浄された後、第1の搬送装置20によって搬入出ステーション2に搬送される。その後、欠陥のある被処理ウェハWは、搬入出ステーション2から外部に搬出され回収される(図8の工程A13)。
被処理ウェハWに上述した工程A6〜A13が行われている間、剥離装置30で剥離された支持ウェハSは、第2の搬送装置32によって第2の洗浄装置33に搬送される。そして、第2の洗浄装置33において、支持ウェハSの接合面Sが洗浄される(図8の工程A14)。かかる洗浄処理によって、支持ウェハSの接合面Sに残存する接着剤Gが除去される。
その後、接合面Sが洗浄された支持ウェハSは、第1の搬送装置20によって搬入出ステーション2に搬送される。その後、支持ウェハSは、搬入出ステーション2から外部に搬出され回収される(図8の工程A15)。こうして、一連の被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、工程A1において第2の保持部111の平面度を計測した後、工程A2において当該計測結果に基づき、第2の保持部111の平面度を所定の範囲に調節する。これによって、第2の保持部111の平面度を適切に調節することができる。その後、工程A3において第2の保持部111に対する第1の保持部110の平行度を計測した後、工程A4において当該計測結果に基づき、第1の保持部110の平行度を所定の範囲に調節する。これによって、第1の保持部110と第2の保持部111の平行度を調節でき、さらに、上述のとおり第2の保持部111の平面度が適切に調節されているので、第1の保持部110の平面度も適切に調節される。以上のように第1の保持部110と第2の保持部111における平面度と平行度が適切に調節されるので、その後、当該第1の保持部110と第2の保持部111に保持される被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理を適切に行うことができる。
また、工程A1において第2の保持部111の平面度を計測する際、複数のレーザセンサ200を用いているので、第2の保持部111の複数の計測点における鉛直方向位置を測定でき、当該第2の保持部111の平面度を適切に計測することができる。
また、工程A3において第1の保持部110の平行度を計測する際、1つのロードセル210を第1の保持部110の複数の計測点に移動させている。かかる場合、各計測点において同一のロードセル210を用いているので、ロードセルの個体差による測定誤差が生じない。また、このようにロードセル210を移動させても、位置決め部材211によってロードセル210を所定の位置に配置できる。以上により、第1の保持部110の平行度を適切に計測することができる。
また以上の実施の形態の剥離システム1によれば、剥離装置30において重合ウェハTを被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離した後、第1の洗浄装置31において、剥離された被処理ウェハWを洗浄すると共に、第2の洗浄装置33において、剥離された支持ウェハSを洗浄することができる。このように本実施の形態によれば、一の剥離システム1内で、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離から被処理ウェハWの洗浄と支持ウェハSの洗浄までの一連の剥離処理を効率よく行うことができる。また、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33において、被処理ウェハWの洗浄と支持ウェハSの洗浄をそれぞれ並行して行うことができる。さらに、剥離装置30において被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離する間に、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33において別の被処理ウェハWと支持ウェハSを処理することもできる。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離を効率よく行うことができ、剥離処理のスループットを向上させることができる。
また、このように一連のプロセスにおいて、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離から被処理ウェハWの後処理まで行うことができるので、ウェハ処理のスループットをさらに向上させることができる。
以上の実施の形態では、工程A1で第2の保持部111の平面度を計測する際、支持板130にレーザセンサ200を設けていたが、レーザセンサ200は支持板130に常設されていてもよい。
また、工程A1を行う平面度測定部はレーザセンサ200を有していたが、第2の保持部111の鉛直方向位置を測定する手段はレーザセンサ200に限定されず、種々の手段を用いることができる。例えばレーザセンサ200に代えて、超音波センサ等を用いてもよい。
なお、以上の実施の形態の工程A1では、第2の保持部111の計測点は3点であったが、計測点の数はこれに限定されず、例えば4点以上であってもよい。かかる場合、レーザセンサ200の数も、計測点の数に応じて設定される。
以上の実施の形態では、工程A2において第2の保持部111の平面度を調節する際、図16に示すように第2の保持部111の水平方向の移動方向(図中の太矢印、X方向負方向)の前方部111aの高さを、第2の保持部111の後方部111bの高さよりも高くしてもよい。工程A5において被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離する際には、第1の保持部110と第2の保持部111との間に所定の荷重が作用している。そして、剥離処理の終了時には、後方部111bにおいてこの荷重が集中的に作用してしまう。このように後方部111bに荷重が集中的に作用するのを回避するため、後方部111bの高さを前方部111aの高さよりも低くするのが好ましい。なお、かかる前方部111aと後方部111bの高さの調節は工程A2における微調節であって、その高さの差は微小である。
以上の実施の形態では、工程A3で第1の保持部110の平行度を計測する際、ロードセル210は第1の保持部110上に手動で配置されてもよいし、自動で配置されてもよい。例えば移動機構(図示せず)を用いてロードセル210を移動させる場合、当該移動機構によってロードセル210を自動で第1の保持部110上の適切な位置に配置することができる。かかる場合、位置決め部材211を省略してもよい。
また、工程A3を行う平行度測定部はロードセル210を有していたが、第1の保持部110と第2の保持部111に作用する荷重を測定する手段はロードセル210に限定されず、種々の手段を用いることができる。例えばロードセル210に代えて、圧力センサやバネばかり等を用いてもよい。
以上の実施の形態では、工程A3において1つのロードセル210が用いられていたが、複数のロードセル210を用いてもよい。すなわち、本発明における平行度計測部は、複数のロードセル210を有していてもよい。かかる場合、図17に示すように複数、例えば3つのロードセル210が第2の保持部111上に配置される。各ロードセル210は、位置決め部材211の切欠き212に配置される。
そして、図14に示したように鉛直移動部161によって第1の保持部110を鉛直方向に移動させ、当該第1の保持部110上の複数のロードセル210と第2の保持部111を当接させる。そして、各ロードセル210において測定される荷重が所定の荷重、例えば30Nになる際の第1の保持部110の鉛直方向位置をそれぞれ測定する。このように第1の保持部110の複数の計測点における鉛直方向位置が測定され、第2の保持部111に対する第1の保持部110の平行度が計測される。
本実施の形態によれば、第1の保持部110を一度鉛直方向に移動させる間に、複数の計測点における鉛直方向位置を測定できるので、第1の保持部110の平行度を効率よく計測することができる。
なお、以上の実施の形態の工程A3では、第1の保持部110の計測点は3点であったが、計測点の数はこれに限定されず、例えば4点以上であってもよい。かかる場合、位置決め部材211の切欠き212の数、或いはロードセル210の数も、計測点の数に応じて設定される。
以上の実施の形態において、工程A1で第2の保持部111の平面度を計測する前に、複数のダイヤルゲージを用いて第2の保持部111の平面度を計測し、さらにこの計測結果に基づき、第2の保持部111の平面度を調節してもよい。かかる場合、図18に示すように支持板170の下面に複数、例えば4つのダイヤルゲージ300が設けられる。各ダイヤルゲージ300は、それぞれ第2の位置調節部180の近傍に配置される。なお、ダイヤルゲージ300の数は本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
そして、4つのダイヤルゲージ300のそれぞれにおいて第2の保持部111の鉛直方向位置を測定し、このダイヤルゲージ300による測定結果を用いて、第2の保持部111の平面度が計測される。さらにその後、この計測結果に基づき、第2の位置調節部180によって第2の保持部111の鉛直方向位置を調節し、当該第2の保持部111の平面度を所定の範囲に調節する。
本実施の形態によれば、工程A1でレーザセンサ200を用いて第2の保持部111の平面度を詳細に計測し、さらに工程A2で第2の保持部111の平面度を詳細に調節する前に、ダイヤルゲージ300を用いて第2の保持部111の平面度を簡略に計測し、さらに第2の保持部111の平面度を簡略に調節する。このように第2の保持部111の平面度を2段階で調節するので、当該第2の保持部111の平面度をより適切に調節することができる。
なお、ダイヤルゲージ300を用いた第2の保持部111の調節は、例えば剥離装置30を最初に稼働させる際にのみ行い、以後はレーザセンサ200を用いた第2の保持部111の調節を行うようにしてもよい。
以上の実施の形態において、工程A2で第2の保持部111の平面度を調節した後であって、工程A3で第1の保持部110の平行度を計測する前に、第1の保持部110と第2の保持部との隙間に光を照射して、第1の保持部110の平行度を調節してもよい。かかる場合、図19に示すように第1の保持部110と第2の保持部111の一の側面の外方には、光照射部310が設けられる。光照射部310には例えばフラッシュライトが用いられる。また、第1の保持部110と第2の保持部111の他の側面の外方、すなわち光照射部310の反対側には、光照射部310から照射された光を受ける受光部311が設けられる。
そして、第1の保持部110と第2の保持部111の隙間を所定の間隔、例えば1mm以下にした状態で、当該隙間に対して光照射部310から光を照射する。光照射部310から照射された光は、第1の保持部110と第2の保持部111の隙間を通過して、受光部311で受光される。この受光部311における光の分布に基づき、第1の位置調節部140によって第1の保持部110の鉛直方向位置を調節し、第1の保持部110の平行度を所定の範囲に調節する。
本実施の形態によれば、工程A3でロードセル210を用いて第1の保持部110の平行度を詳細に計測し、さらに工程A4で第1の保持部110の平行度を詳細に調節する前に、光照射部310と受光部311を用いて第1の保持部110の平行度を簡略に計測し、さらに第1の保持部110の平行度を簡略に調節する。このように第1の保持部110の平行度を2段階で調節するので、当該第1の保持部110の平行度をより適切に調節することができる。
なお、本実施の形態では受光部311を設けて、第1の保持部110と第2の保持部111の隙間における光の分布を観察したが、かかる観察を目視によって行ってもよい。
以上の実施の形態では、剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、第1の保持部110を鉛直方向及び水平方向に移動させてもよい。あるいは、第1の保持部110と第2の保持部111の両方を鉛直方向及び水平方向に移動させてもよい。
以上の剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、第2の保持部111を水平方向のみに移動させ、当該第2の保持部111の移動速度を変化させてもよい。具体的には、第2の保持部111を移動させ始める際の移動速度を低速にし、その後徐々に移動速度を加速してもよい。すなわち、第2の保持部111を移動させ始める際には、被処理ウェハWと支持ウェハSとの接着面積が大きく、被処理ウェハW上のデバイスが接着剤Gの影響を受け易いため、第2の保持部111の移動速度を低速にする。その後、被処理ウェハWと支持ウェハSとの接着面積が小さくなるにつれ、被処理ウェハW上のデバイスが接着剤Gの影響を受け難くなるため、第2の保持部111の移動速度を徐々に加速する。かかる場合でも、デバイスと支持ウェハSとの接触を回避し、デバイスの損傷を抑制することができる。
また、以上の実施の形態では、剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、例えば被処理ウェハW上のデバイスと支持ウェハSとの間の距離が十分大きい場合には、第2の保持部111を水平方向にのみ移動させてもよい。かかる場合、デバイスと支持ウェハSとの接触を回避できると共に、第2の保持部111の移動の制御が容易になる。さらに、第2の保持部111を鉛直方向にのみ移動させて被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離させてもよい。
以上の実施の形態の剥離装置30において、第1の保持部110と第2の保持部111との間の処理空間を覆うカバー(図示せず)を設けてもよい。かかる場合、処理空間を不活性ガスの雰囲気にすることにより、被処理ウェハWが加熱処理されても、当該被処理ウェハWの接合面W上のデバイスに酸化膜が形成されるのを抑制することができる。
また、以上の実施の形態の剥離装置30において、第2の保持部111に追従して水平方向に移動可能であって、複数の孔から不活性ガスを供給するポーラスプレート(図示せず)を設けてもよい。かかる場合、重合ウェハTを剥離するために第2の保持部111を移動させる際、第2の保持部111に追従してポーラスプレートを移動させながら、剥離により露出した被処理ウェハWの接合面Wに不活性ガスを供給する。そうすると、被処理ウェハWが加熱処理されても、被処理ウェハWの接合面W上のデバイスに酸化膜が形成されるのを抑制することができる。
なお、以上の実施の形態の剥離装置30では、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で、これら被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離していたが、被処理ウェハWと支持ウェハSの上下配置を反対にしてもよい。
以上の実施の形態の剥離システム1において、剥離装置30で加熱された被処理ウェハWを所定の温度に冷却する温度調節装置(図示せず)が設けられていてもよい。かかる場合、被処理ウェハWの温度が適切な温度に調節されるので、後続の処理をより円滑に行うことができる。
また以上の実施の形態の剥離システム1において、剥離前の重合ウェハTにおける接着剤Gの周縁部を除去するエッジカット装置(図示せず)が設けられていてもよい。エッジカット装置では、例えば接着剤Gの溶剤に重合ウェハTを浸漬させることによって、接着剤Gの周縁部を溶剤によって溶解させる。かかるエッジカット処理により接着剤Gの周縁部が除去されることで、剥離装置30での剥離処理において被処理ウェハWと支持ウェハSとを剥離させ易くすることができる。
以上の実施の形態の重合ウェハTには、当該重合ウェハTの損傷を抑制するための保護部材、例えばダイシングフレーム(図示せず)が設けられていてもよい。ダイシングフレームは、被処理ウェハW側に設けられている。そして、被処理ウェハWが支持ウェハSから剥離された後も、薄型化された被処理ウェハWはダイシングフレームに保護された状態で、所定の処理や搬送が行われる。したがって、剥離後の被処理ウェハWの損傷を抑制することができる。
以上の実施の形態では、後処理ステーション4において被処理ウェハWに後処理を行い製品化する場合について説明したが、本発明は、例えば3次元集積技術で用いられる被処理ウェハを支持ウェハから剥離する場合にも適用することができる。なお、3次元集積技術とは、近年の半導体デバイスの高集積化の要求に応えた技術であって、高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置する代わりに、当該複数の半導体デバイスを3次元に積層する技術である。この3次元集積技術においても、積層される被処理ウェハの薄型化が求められており、当該被処理ウェハを支持ウェハに接合して所定の処理が行われる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 剥離システム
2 搬入出ステーション
3 剥離処理ステーション
20 第1の搬送装置
30 剥離装置
31 第1の洗浄装置
33 第2の洗浄装置
60 制御部
110 第1の保持部
111 第2の保持部
111a 前方部
111b 後方部
140 第1の位置調節部
160 移動機構
161 鉛直移動部
162 水平移動部
171 駆動部
180 第2の位置調節部
200 レーザセンサ
210 ロードセル
211 位置決め部材
300 ダイヤルゲージ
310 光照射部
G 接着剤
S 支持ウェハ
T 重合ウェハ
W 被処理ウェハ

Claims (18)

  1. 第1の基板と第2の基板が接着剤で接合された重合基板を、第1の基板と第2の基板に剥離する剥離装置であって、
    第1の基板を保持する第1の保持部と、
    第2の基板を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部の鉛直方向位置を調節する第1の位置調節部と、
    前記第2の保持部の鉛直方向位置を調節する第2の位置調節部と、
    前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させる水平移動部と、
    前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させる鉛直移動部と、
    前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させながら、前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測する平面度計測部と、
    前記鉛直移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させながら、前記第1の保持部と前記第2の保持部に作用する荷重を測定し、測定される荷重が所定の荷重になる際の前記第1の保持部の鉛直方向位置をさらに測定して、前記第2の保持部に対する前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測部と、
    前記平面度計測部によって前記第2の保持部の平面度を計測させ、当該平面度計測部の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を所定の範囲に調節させた後、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させ、当該平行度計測部の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を所定の範囲に調節させる制御部と、を有することを特徴とする、剥離装置。
  2. 前記平面度計測部は複数のレーザセンサを有することを特徴とする、請求項1に記載の剥離装置。
  3. 前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定する複数のダイヤルゲージをさらに有し、
    前記制御部は、前記複数のダイヤルゲージの測定結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させた後、前記平面度計測部の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の剥離装置。
  4. 前記平行度計測部は1つのロードセルを有し、
    前記制御部は、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させる際、前記第1の保持部の複数の計測点に前記ロードセルを移動させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離装置。
  5. 前記平行度計測部は複数のロードセルを有し、
    前記制御部は、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測させる際、前記第1の保持部の複数の計測点に対して前記複数のロードセルを配置することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離装置。
  6. 前記平行度計測部は、前記ロードセルの位置決めを行う位置決め部材をさらに有することを特徴とする、請求項4又は5に記載の剥離装置。
  7. 前記第1の保持部と前記第2の保持部の一の側面の外方に設けられ、前記第1の保持部の平行度を計測するための光照射部と、
    前記第1の保持部と前記第2の保持部の他の側面の外方であって前記光照射部の反対側に設けられ、前記光照射部から照射された光を受ける受光部と、をさらに有し、
    前記制御部は、前記第1の保持部と前記第2の保持部との隙間に前記光照射部から光を照射させ、前記受光部で観察される光の分布に基づいて前記隙間の距離を把握し、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節させた後、前記平行度計測部の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の剥離装置。
  8. 前記制御部は、前記第2の保持部の平面度を調節させる際、前記第2の保持部における水平方向の移動方向前方の高さが、前記第2の保持部における水平方向の移動方向後方の高さよりも高くなるように、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の剥離装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の剥離装置を備えた剥離システムであって、
    前記剥離装置と、前記剥離装置で剥離された第1の基板を洗浄する第1の洗浄装置と、前記剥離装置で剥離された第2の基板を洗浄する第2の洗浄装置と、を備えた処理ステーションと、
    前記処理ステーションに対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、
    前記処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送する搬送装置と、を有することを特徴とする、剥離システム。
  10. 剥離装置を用いて、第1の基板と第2の基板が接着剤で接合された重合基板を第1の基板と第2の基板に剥離する剥離方法であって、
    前記剥離装置は、
    第1の基板を保持する第1の保持部と、
    第2の基板を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部の鉛直方向位置を調節する第1の位置調節部と、
    前記第2の保持部の鉛直方向位置を調節する第2の位置調節部と、
    前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させる水平移動部と、
    前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させる鉛直移動部と、
    前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させながら、前記第2の保持部の鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測する平面度計測部と、
    前記鉛直移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に鉛直方向に移動させながら、前記第1の保持部と前記第2の保持部に作用する荷重を測定し、測定される荷重が所定の荷重になる際の前記第1の保持部の鉛直方向位置をさらに測定して、前記第2の保持部に対する前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測部と、を有し、
    前記剥離方法は、
    前記平面度計測部によって前記第2の保持部の平面度を計測する平面度計測工程と、
    その後、前記平面度計測工程の計測結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を所定の範囲に調節する平面度調節工程と、
    その後、前記平行度計測部によって前記第1の保持部の平行度を計測する平行度計測工程と、
    その後、前記平行度計測工程の計測結果に基づき、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を所定の範囲に調節する平行度調節工程と、
    前記水平移動部によって前記第1の保持部又は前記第2の保持部を相対的に水平方向に移動させて、第1の基板と第2の基板を剥離する剥離工程と、を有することを特徴とする、剥離方法。
  11. 前記平面度計測部は複数のレーザセンサを有し、
    前記平面度計測工程において、前記複数のレーザセンサによって前記第2の保持部の複数の計測点における鉛直方向位置を測定して、当該第2の保持部の平面度を計測することを特徴とする、請求項10に記載の剥離方法。
  12. 前記平面度計測工程の前に、複数のダイヤルゲージを用いて前記第2の保持部の平面度を計測し、前記複数のダイヤルゲージの測定結果に基づき、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節することを特徴とする、請求項10又は11に記載の剥離方法。
  13. 前記平行度計測部は1つのロードセルを有し、
    前記平行度計測工程において、前記第1の保持部の複数の計測点に前記ロードセルを移動させて、前記第1の保持部の平行度を計測することを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の剥離方法。
  14. 前記平行度計測部は複数のロードセルを有し、
    前記平行度計測工程において、前記第1の保持部の複数の計測点に対して前記複数のロードセルを配置し、前記第1の保持部の平行度を計測することを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の剥離方法。
  15. 前記平面度調節工程の後であって前記平行度計測工程の前に、前記第1の保持部と前記第2の保持部の一の側面の外方に設けられた光照射部から、前記第1の保持部と前記第2の保持部との隙間に光を照射し、前記第1の保持部と前記第2の保持部の他の側面の外方であって前記光照射部の反対側に設けられた受光部で、前記光照射部から照射された光を受け、前記受光部で観察される光の分布に基づいて前記隙間の距離を把握し、前記第1の位置調節部によって前記第1の保持部の平行度を調節することを特徴とする、請求項10〜14のいずれかに記載の剥離方法。
  16. 前記平面度調節工程において、前記第2の保持部における水平方向の移動方向前方の高さが、前記第2の保持部における水平方向の移動方向後方の高さよりも高くなるように、前記第2の位置調節部によって前記第2の保持部の平面度を調節することを特徴とする、請求項10〜15のいずれかに記載の剥離方法。
  17. 請求項10〜16のいずかに記載の剥離方法を剥離装置によって実行させるために、当該剥離装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  18. 請求項17に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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