JP5897378B2 - 導体線露出方法、導体線露出構造及び被覆除去処理液 - Google Patents

導体線露出方法、導体線露出構造及び被覆除去処理液 Download PDF

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Description

本発明は導体線露出方法、導体線露出構造及び被覆除去処理液に関する。
樹脂被覆で導体線を被覆した絶縁被覆導体において、その一部の樹脂被覆を剥離する場合がある。例えば、図10に示される絶縁被覆付きプローブピンは、金属細線110に樹脂被覆130を被覆してなるが、金属細線110の一端は検出部120として、他端は接続部140として用いるために、両端部分の樹脂被覆130を除去して金属細線110を露出する必要がある。この露出方法の一つとして、両端部分の樹脂被覆を、樹脂被覆に対して良溶媒の有機溶剤からなる被覆除去処理液によって溶解して、金属細線を露出する方法がある。また、樹脂被覆で導体線を被覆した電線では、その先端部分において接続のために樹脂被覆を除去して導体線を露出させる必要がある。
特許文献1には、紫外線硬化型樹脂で形成された樹脂被覆で導体線を被覆した電線であって、樹脂被覆の剥離が容易に行えるように、導体線の表面に非接着性の物質を塗布したものが開示されている。
特許文献2には、電線の導体線を被覆する紫外線硬化型樹脂で形成された樹脂被覆を剥離する剥離剤として、50%以上が塩素系有機溶剤である有機溶剤を用いることが開示されている。
また、表皮効果により効率的に電流を流すことを目的として用いられる集合導体は、樹脂被覆で導体線を被覆した電線を複数本集めて束ねたものであるが、その集合導体の場合も、その先端部分において各電線の樹脂被覆を除去して導体線を露出させる必要がある。
特許文献3には、樹脂被覆を除去する被覆幅に対応する幅の第1及び第2電極間にリッツ線(集合導体)を挟み、それらの第1及び第2電極間への通電により発生するジュール熱によってリッツ線を構成する電線の樹脂被覆を除去することが開示されている。
特許文献4には、樹脂被覆で導体線を被覆した電線を複数本集めて撚り合わせたフォーマ(集合導体)の外側に超電導層が配された超電導ケーブルにおいて、端部における電線の撚り合わせを解き、各電線の樹脂被覆を除去した後に撚りを元に戻し、そして、撚りが戻されたフォーマ端部の直線度を矯正することが開示されている。
特許文献5には、樹脂被覆で導体線を被覆した電線を複数本集めて撚り合わせた集合導体の端部処理方法であって、集合導体の端部を高温の有機溶剤に浸すことが開示されている。
特許文献6には、集合導体を構成する各電線における導体線を被覆する樹脂被覆としてポリビニルアルコール樹脂を用い、樹脂被覆を剥離する場合に、集合導体を温水に浸漬することが開示されている。
特許文献7には、集合導体を構成する複数本の電線の内部空間から半径方向外方向に剥離液を噴出して樹脂被覆を溶解除去することが開示されている。
特許文献8には、被膜除去室において一対の集合導体の端末を突き合わせるように保持すると共に、被膜除去室内に樹脂被覆を溶解するための薬液を貯留して密閉し、そして、集合導体を取り巻くように配置された薬液加熱手段によって薬剤を加熱することが開示されている。
特開平4−192213号公報 特開平7−238273号公報 特開平6−296314号公報 特開2006−302674号公報 特開平10−210621号公報 特開2002−25821号公報 特開平5−199631号公報 第2571535号実用新案登録公報
例えば、導体線とそれを被覆する樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体が、樹脂被覆導体の先端部分において樹脂被覆導体の樹脂被覆を除去する方法として、樹脂被覆導体の先端部分を、樹脂被覆に対して良溶媒の有機溶剤等からなる被覆除去処理液に浸漬して構成する樹脂被覆導体の樹脂被覆を除去する方法の場合、被覆除去処理液の樹脂被覆に対する表面張力によって、前記樹脂被覆と接する被覆除去処理液の液面に起伏が生じる。その結果、被覆除去処理後の被覆除去処理側の樹脂被覆端外周のエッジ形状に起伏が生じるという問題がある。例えば、金属細線110に樹脂被覆130を被覆した絶縁被覆付きプローブピン100は、図10に示されるように、検出部120及び接続部140の樹脂被覆130を剥離したものである。絶縁被覆付きプローブピン100は、図11に示されるように、プローバー200(一部のみ図示)に設けられた孔210に接続部120側を差し込んで複数本設置されるものであって、接続部120側の樹脂被覆130の端面がプローバー200に当接することによって係止されるものである。絶縁被覆付きプローブピン100は、プローバー200に垂直の角度で保持されており、検出部120における金属細線110の露出長さによって、プローバー200からの絶縁被覆付きプローブピン100の突き出し長さLを調整する。ここで、前記被覆除去処理液で絶縁被覆付きプローブピン100のプローブピン先端部120の絶縁被覆の剥離処理を行う場合、検出部120側の絶縁被覆130の端面外周のエッジ形状に起伏が生じて、プローバー200に対して絶縁被覆付きプローブピン100が垂直の角度に安定して保持されずに傾きが生じる。このことによって、一つのプローバー200にセットされた複数の絶縁被覆付きプローブピン100の突き出し長さLにばらつきが生じて、プローバー200の精度が低下するという問題がある。
さらに、前記樹脂被覆導体が集合導体の形態にあっては、集合導体の形態を保持して前記被覆除去処理液に浸漬すると、毛管現象により該樹脂被覆導体間の空間に被覆除去処理液が流入して、集合導体内部に配置された樹脂被覆導体近傍の被覆除去処理液の液面が上昇し、そして、集合導体の内部に配置された樹脂被覆導体では被覆除去処理液への浸漬長さよりも長く樹脂被覆が除去され、その結果、各樹脂被覆導体間で樹脂被覆の除去長さが不揃いとなり、集合導体としての電気的特性が損なわれてしまうという問題がある。集合導体の形態としては、複数本の前記絶縁被覆付きプローブピンを長さ方向に揃えて束ねたものや、複数本の前記樹脂被覆導体を撚り合わせてなる集合撚り線が挙げられる。
また、前記樹脂被覆導体の、先端部分の樹脂被覆を熱分解して除去する方法の場合、前記エッジの形状に起伏が生じ、さらに樹脂被覆への熱の影響を避けることができないという問題がある。前記樹脂被覆導体が集合導体の形態であっても、同様の問題が生じる。
さらに、前記樹脂被覆導体が、集合導体の形態であって、特に集合撚り線の場合にあっては、集合撚り線の先端部分を一旦解撚し、樹脂被覆導体毎に所定長の樹脂被覆を除去した後に再び撚り合わせる方法の場合、解撚した樹脂被覆導体は塑性変形するため、再び撚り合わせても元の形態が復元されないという問題がある。
本発明の課題は、樹脂被覆導体の導体線露出方法において、被覆除去後の除去処理側の樹脂被覆端外周のエッジ形状が平坦であり、また、樹脂被覆に影響を及ぼさないことである。さらに、前記樹脂被覆導体が集合導体の形態にあっては、複数本の樹脂被覆導体の樹脂被覆端の位置を集合導体の長さ方向で揃えることである。さらに、集合導体の集合形態を崩さないことである。
本発明の導体線露出方法は、導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体から、前記樹脂被覆の一部を除去して前記導体線の一部を露出させる導体線露出方法であって、前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液を用意するステップと、前記被覆除去処理液に、前記樹脂被覆導体を、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬し、下層液に浸漬した樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において前記樹脂被覆を除去して導体線を露出するステップとを含み、前記被覆除去処理液の上層液の主成分は、非極性溶媒であり、前記下層液の主成分は、極性溶媒であり、樹脂被覆を除去して導体線を露出させる前記ステップでは、前記被覆除去処理液を、前記下層液で該樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度にして樹脂被覆を除去する構成を備えている。
本発明の被覆除去処理液は、導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体から、前記樹脂被覆の一部を除去して前記導体線の一部を露出させる被覆除去処理液であって、前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液と、該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液とを有していて、少なくとも2層に分かれており、前記上層液は、非極性溶媒を主成分とし、前記下層液は、極性溶媒を主成分とし、前記樹脂被覆導体が、前記下層液で前記樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度の液温において、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬されて、下層液に浸漬された前記樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において樹脂被覆が除去されて導体線が露出される構成を備えている。
本発明の導体線露出構造は、導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体の導体線露出構造であって、前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液であって、前記下層液で該樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度の液温とした前記被覆除去処理液に、前記樹脂被覆導体が、一定長さ部分のみ、下層液に浸かるように上層液を介して浸漬され、下層液に浸漬された樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において樹脂被覆が除去されて導体線が露出し、前記被覆除去処理液の上層液の主成分は非極性溶媒であり、前記下層液の主成分は、極性溶媒である構成を備えている。
本発明によれば、樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液であって、上層液の主成分が非極性溶媒であり、下層液の主成分が極性溶媒である被覆除去処理液を、下層液によって樹脂被覆が膨潤又は溶解する温度の液温とし、樹脂被覆導体を、集合導体の形態にあっては集合形態を保ちつつ(集合撚り線の形態にあっては解撚せずに撚り形態を保ちつつ)、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬するため、上層液と下層液の界面によって、被覆除去処理後の樹脂被覆端の外周エッジが形成される。ここで、下層液の樹脂被覆に対する表面張力に関わらず、上層液が下層液を押し下げて、前記界面が樹脂被覆に対して平坦となることによって、前記の外周エッジ形状は平坦となる。さらに、前記樹脂被覆導体が集合導体の形態にあっては、毛管現象による樹脂被覆導体間の空間への流入が上層液によって阻止される。従って、樹脂被覆導体の導体線露出構造の製造において、被覆除去後の除去処理側の樹脂被覆端外周のエッジ形状を平坦にでき、また、樹脂被覆導体の被覆除去部以外の樹脂被覆への熱の影響が及ばず、また、樹脂被覆導体が集合導体の形態である導体線露出構造の製造にあっては、集合形態を保持しつつ製造を行うことができ、また、複数本の樹脂被覆導体の樹脂被覆端の位置を集合導体の長さ方向で揃えることができ、さらに、集合導体の集合形態が崩れるのを防止することができる。
本実施形態の単線の形態である樹脂被覆導体の(a)横断面図及び(b)側面図である。 本実施形態の集合導体の形態である樹脂被覆導体の(a)横断面図及び(b)側面図である。 本実施形態の単線の形態である樹脂被覆導体の端末処理方法を示す説明図である。 本実施形態の集合導体の形態である樹脂被覆導体の端末処理方法を示す説明図である。 本実施形態の単線の形態である樹脂被覆導体の先端部分の(a)端面図及び(b)側面図である。 本実施形態の集合導体の形態である樹脂被覆導体の先端部分の(a)端面図及び(b)側面図である。 変形例の実施形態の集合導体の横断面図である。 他の変形例の実施形態の集合導体の横断面図である。 別の他の変形例の実施形態の集合導体の横断面図である。 絶縁被覆付きプローブピンの一例を示す斜視図である。 プローバーにセットした絶縁被覆付きプローブピンの一例を示す説明図である。
以下、実施形態について詳細に説明する。
(樹脂被覆導体の実施形態)
本実施形態において、樹脂被覆導体11の形態は、樹脂被覆導体11の単線の形態(図1)、あるいは、樹脂被覆導体11の複数本を集合した集合導体10(図2)の形態である。ここで、集合導体10とは、複数の樹脂被覆導体11が互いに接触する部分を有して集合したものであればよく、例えば、複数本の樹脂被覆導体11を長さ方向に並列して束ねて集合したもの、又は、複数本の樹脂被覆導体11を長さ方向に並列して束ねて撚り合わせて(あるいは撚り合わせながら束ねて)集合した集合撚り線がある。
(樹脂被覆導体)
図1(a)および(b)は本実施形態のうち、樹脂被覆導体11が単線の形態である実施形態を示す。本実施形態の樹脂被覆導体11は、断面形状が円形の導体線11aにポリイミド樹脂を樹脂被覆11bとした構成を有する。樹脂被覆導体11の断面直径は、絶縁被覆付きプローブピンである場合は例えば20〜500μm、電線である場合は例えば0.1〜5.0mmである。
(集合導体)
図2(a)及び(b)は本実施形態のうち、樹脂被覆導体11が集合導体10の形態である実施形態を示す。この集合導体10は集合撚り線の形態であって、断面形状が四角形の導体線11aにポリイミド樹脂の樹脂被覆11bを被覆した複数本の樹脂被覆導体11が一方向に撚られた構成を有し、撚り加工と共に四方からの圧縮成形加工が施されて、集合導体10の横断面が四角形に形成されている。ここで、本願における「四角形」には、4つの辺と4つの頂角とで構成されたものの他、頂角部分が丸みを帯びた形状に形成されたいわゆる略四辺形も含まれる(以下同様)。集合導体10は、例えば、横断面における縦及び横の寸法が1〜100mmである。樹脂被覆導体11の本数は例えば10〜100本である。撚り数は例えば2〜20回/mである。撚りの方向はS撚りであってもよく、また、Z撚りであってもよく、また、S撚りとZ撚りが交互に行なわれるSZ撚りでもよい。なお、ここで、「撚り」とは複数本の樹脂被覆導体11が長さ方向に沿って全体として捻られた状態をいう。
集合導体10を構成している樹脂被覆導体11は、横断面が四角形に形成されているが、その圧縮成形前の横断面形状は円形である。樹脂被覆導体11は、導体線11aの表面が樹脂被覆11bで被覆された構成を有する。圧縮加工前の樹脂被覆導体11の外径は例えば0.1〜5.0mmである。複数本の樹脂被覆導体11は、外径が同じものだけで構成されていてもよく、また、外径の異なるものが混在して構成されていてもよい。
本実施形態において、導体線11aを形成する金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、鉄、白金、銀、タングステンまたはレニウムタングステン等が挙げられる。導体線11aは、単一種の金属で形成されていてもよく、また、ベリリウム銅、ジュラルミン等の合金で形成されていてもよく、金メッキなどのメッキ層が表面に形成されていても良い。導体線11aは、これらのうち導電性の観点からは銅または銅合金で形成されていることが好ましく、また、軽量化の観点からはアルミニウム或いはアルミニウム合金のジュラルミンで形成されていることが好ましい。さらに、本実施形態において、集合導体10の形態にあっては、集合導体10を構成する複数本の樹脂被覆導体11は、導体線11aの材質が同じものだけで構成されていてもよく、また、導体線11aの材質の異なるものが混在して構成されていてもよい。
樹脂被覆11bの厚さは例えば0.005〜0.1mmである。
樹脂被覆11bを形成する樹脂材料はポリイミドであり、形成方法は例えば、ポリイミド塗料を複数回塗布して形成するディッピング加工や、ポリイミド塗料を電着塗布して形成する電着加工である。樹脂被覆11bは、単一層で構成されていてもよく、また、種類の異なるポリイミドの複数層が積層されて構成されていてもよい。
前記ポリイミドの種類は、極性溶媒に溶解または膨潤するものであれば、特に限定しない。前記ポリイミド中に、分子中に極性基を有するポリイミドを、好ましくは60〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、さらに好ましくは90〜100質量%含むと、ポリイミドが極性溶媒に溶解または膨潤する温度を低くできる点で好ましい。前記極性基としては、例えば、アニオン性基(カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等)またはカチオン性基(有機アンモニウム基、ピリジウム基等)である。このような極性基を分子中に有するポリイミドを用いたポリイミド塗料を用いて樹脂被覆11bを形成すると、極性基(アニオン性基あるいはカチオン性基)を分子中に有するポリイミドの樹脂被覆11bを得ることができる。
(樹脂被覆導体の端末処理方法)
本実施形態の被覆除去処理液20を用いた、樹脂被覆導体11の端末処理方法(導体線露出方法)として、樹脂被覆導体11が単線の形態での端末処理方法を図3に、集合導体10(集合撚り線)の形態での端末処理方法を図4に示す。図3及び図4において、被覆除去処理液20に、樹脂被覆導体11を、集合導体10にあっては集合状態を保ちつつ、即ち各樹脂被覆導体11が接触する部分を有する集合導体10の形態を保持したままで、浸漬する。ここで、被覆除去処理液20は、樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bに対して貧溶媒である上層液21及び樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bを膨潤又は溶解させる溶媒である下層液22に層が分かれており、このとき、被覆除去処理液20には、樹脂被覆導体11を、樹脂被覆11bを除去する先端部分(一定長さ部分)11c又は10aのみが下層液22に浸かり、先端部分11c又は10aから本体側に延びる部分が上層液21に浸かるように、浸漬する。そして被覆除去処理液20の温度は、下層液22によって樹脂被覆11bが膨潤又は溶解する温度にされている。温度の上限は被覆除去処理液20に含まれる液体の種類によって異なり、各液体の沸点のうち最も低い沸点が被覆除去処理液20の温度の上限の目安となる。なお、被覆除去処理液20への樹脂被覆導体11の浸漬は、被覆除去処理液20の液面に対し、単線の形態にあっては樹脂被覆導体11の長さ方向が、集合導体の形態にあっては集合導体10の長さ方向が、垂直となるように行うことが好ましい。
被覆除去処理液20の上層液21は、樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bに対して貧溶媒であり、そして、下層液22が、上層液21よりも密度が大きく、樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bを膨潤又は溶解させる溶媒である。上層液21と下層液22の密度の差は、上層液21と下層液22の界面が安定する点で、好ましくは0.5g/cm以上であり、より好ましくは1.0g/cm以上である。ここでいう密度は、JIS K 0061の液体の密度測定法に準拠して、前記被覆除去処理液に前記樹脂被覆導体を浸漬させる際の温度で測定された値をいう。
上層液21の密度は、例えば0.50〜1.0g/cmであるがこの密度に限定はされない。上層液21の主成分は非極性溶媒である。上層液21中に、非極性溶媒は好ましくは60〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%である。非極性溶媒としては、例えば炭化水素系溶媒を用いることができる。なかでもパラフィン系炭化水素溶媒、ナフテン系炭化水素溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、及び、これらの混合物が好ましい。パラフィン系炭化水素溶媒としては、流動パラフィン、又は、パラフィン系オイルなどとして市販されているものを用いることができる。ナフテン系炭化水素溶媒としては、ナフテン系オイルなどとして市販されているものを用いることができる、また、炭化水素系溶媒として、鉱物油、又は、工作油として市販されているオイル類を用いることができる。
前記非極性溶媒は、集合導体の素線間へ速やかに侵入しやすいという理由から低粘度が好ましく、動粘度が、好ましくは1〜30cSt、より好ましくは2〜15cSt、さらに好ましくは3〜7cStのものを用いることができる。ここでいう動粘度は、JIS K 2283の動粘度測定法に準拠して、前記被覆除去処理液に前記樹脂被覆導体を浸漬させる際の温度で測定された値をいう。
下層液22の密度は上層液21の密度よりも大きく、例えば0.65〜1.2であるがこの密度に限定はされない。下層液22は、樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bを膨張又は溶解させる溶媒であって、主成分が極性溶媒である。下層液22中に、極性溶媒は好ましくは60〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%である。前記極性溶媒としては、特に限定されるものではないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(密度1.03g/cm(20℃))、ジメチルホルムアミド(DMF)(密度0.98g/cm(20℃))、ジメチルアセトアミド(DMA)(密度0.94g/cm(20℃))、ジメチルスルホキシド(DMSO)(密度1.10g/cm(20℃))、ベンゾニトリル(密度1.00g/cm(20℃))、N,N‘−ジメチルアセトアミド(DMAC)(密度0.94g/cm(20℃))、N,N‘−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)(密度1.06g/cm(20℃))、N−メチル−ε−カプロラクタム(密度0.99g/cm(25℃))、へキサメチルホスホルアミド(HMPA)(密度1.03g/cm(20℃))、ガンマブチロラクトン(密度1.1254g/cm(25℃))、アニソール(密度0.99〜1.00g/cm(20℃))、1,3−ジオキソラン(密度1.07g/cm(20℃))、ブチルセルソルブアセテート(密度0.9422g/cm(20℃))、及び、これらの混合物を用いることができる。下層液22は、単一種の溶媒で構成されていてもよく、また、複数種の混合溶媒で構成されていてもよい。
下層液22には、一般に、アニオン性基やカチオン性基を中和するために用いられる中和剤を添加することも可能である。下層液22に中和剤を添加すると、ポリイミドの下層液22に対する膨潤性又は溶解性が高まり、ポリイミドが下層液22に溶解又は膨潤する温度を低くできる点で好ましい。下層液22中の中和剤の添加量は特に限定されないが、極性溶媒と中和剤との質量比率が、例えば極性溶媒:中和剤が7:3〜9:1である。
前記中和剤は、一般に、アニオン中和剤またはカチオン中和剤とよばれるものであれば、特に限定されるものではない。アニオン中和剤としては、例えば、塩酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、シアノ酢酸、リン酸及び硫酸等の無機及び有機酸、及び、これらの混合物を用いることができる。
前記カチオン中和剤としては、モノエタノールアミン、エチルアミン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、N−ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の第1級アミン、第2級アミン又は第3級アミン、ピロ−ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール等の含窒素五員複素環化合物やピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等の含窒素六員複素環化合物等の含窒素複素環式化合物、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類、及び、これらの混合物を使用することもできる。なお、この中で好ましいものは、有機アミンであり、特に好ましいものは、モノエタノールアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、及びこれらの混合物である。
下層液22によって樹脂被覆11bが膨潤又は溶解する温度の液温である被覆除去処理液20に、樹脂被覆導体11を単線の形態、又は集合導体10を保持しつつ、浸漬して所定時間経過した後、被覆除去処理液20から樹脂被覆導体11を引き上げる。被覆除去処理液20への樹脂被覆導体11の浸漬時間は、例えば10秒〜5分である。このとき、下層液22によってポリイミドで形成された樹脂被覆11bが膨潤する場合には、被覆除去処理液20から引き上げられた樹脂被覆導体11は、下層液22に浸かった先端部分11c又は10aの樹脂被覆11bが下層液22で膨潤して導体線11aから剥離することとなるので、しかる後、剥離した樹脂被覆11bを除去して導体線11aのみを露出させる。このとき、樹脂被覆11bが残留することがないように、特に集合導体10の形態にあっては樹脂被覆11bが集合導体10の内部に残留することがないように、高圧の圧縮空気や高圧水を吹き付けてもよい。また、下層液22によってポリイミドで形成された樹脂被覆11bが溶解される場合には、被覆除去処理液20から引き上げた樹脂被覆導体11は、下層液22に浸かった先端部分11c又は10aの樹脂被覆11bが溶解されて導体線11aのみが露出することとなる。下層液22に樹脂被覆11bが溶解すると、被覆除去処理液の除去処理能力が低下する。このため、被覆除去処理液20の再使用性を考慮した場合、被覆除去処理液の液温は、下層液22に樹脂被覆11bが膨湿する温度以上であって、溶解する温度未満とすることが好ましい。
その後、樹脂被覆導体11の被覆除去処理液20に浸漬した部分をエタノール等の洗浄剤に浸漬して洗浄することにより残留する被覆除去処理液20を除去してもよい。
(上層液と下層液との組合せの検討)
被覆除去処理液の上層液と下層液との組合せの検討を行った。上層液として、工作油(ISO3448−VG5、密度0.808g/cm(15℃)、動粘度4.14〜5.06cSt(40℃))、パラフィン系オイル(密度0.828g/cm(25℃)、動粘度6.7cSt(25℃))、流動パラフィン(密度0.839g/cm(80℃)、動粘度4.5cSt(80℃))、及びこれらの混合液を検討した。下層液として、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP、密度1.03g/cm(25℃))、ジメチルホルムアミド(DMF、密度0.984g/cm(20℃))及びジメチルスルホキシド(DMSO、密度1.10g/cm(20℃))、下層液の添加剤として、中和剤であるモノエタノールアミン(MEA、1.01g/cm(25℃))、ジエタノールアミン(DEA、1.10g/cm(25℃))及びこれらの混合液を検討した。混合液1〜14を表1に示す。
Figure 0005897378
樹脂被覆導体は、図1に示す単線の形態、又は、図2に示す集合導体の形態を有していて、樹脂被覆としてポリイミド、又は分子中にアニオン性基を有するポリイミドとした。具体的には、ポリイミド樹脂被覆は、ポリイミド塗料のトレニース#3000(東レ株式会社製)を用い、この塗料を含浸したフェルトに銅導体又は樹脂被覆導体を接触させるディッピング塗装により形成した。塗布の後、100℃3分の条件で乾燥を行い、それから150℃10分の焼き付けを行った。この塗装を20回繰り返した。各回の塗膜厚みは1〜2μmであった。形成した樹脂被覆の平均厚さは25μmの被覆導体であった。
分子中にアニオン性基を有するポリイミドの場合、アニオン性基を有するポリイミド溶液を用い、電着塗装により、樹脂被覆を形成した。
(アニオン性基を有するポリイミド溶液の作製)
ガラス製のセパラブル三口フラスコを使用し、これに攪拌機、窒素導入管及び冷却管の下部にストップコックを備えた水分受容器を取付けた。窒素を流通させ、さらに攪拌しながら反応器をシリコーン油浴中に漬けて加熱し反応を行った。まず、フラスコに3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物58.84g(0.2モル)、ビス(γ−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製のKF−8010)97.2g(0.1モル)、バレロラクロン4g(0.04モル)、ピリジン6.3g(0.08モル)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)500g及びトルエン80gを入れ、室温で30分間攪拌し、次いで、昇温し、180℃において1時間、200rpmで攪拌しながら反応を行った。反応後、トルエン−水留出分30mlを除いた。残留物を空冷して、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物64.45g(0.2モル)、3,5−ジアミノ安息香酸30.43g(0.2モル)、ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン43.25g(0.1モル)、NMP500g及びトルエン100gを添加し、室温で1時間攪拌(200rpm)し、次いで昇温して180℃で1時間、過熱攪拌した。トルエン−水留出分15mlを除き、以降は留出分を系外に除きながら、180℃で3時間、攪拌を行った。次いで、無水フタル酸1.1g及びNMP113gを添加し反応を1時間行い終了した。これにより20%ポリイミド溶液を得た。アニオン性基を有するポリイミドの重量平均分子量及び数平均分子量はそれぞれ66,000及び34,000であった。ここで調整したアニオン性基を有するポリイミド溶液は、分子骨格中にシロキサン骨格を有し、分子中にアニオン性基を有するブロック共重合ポリイミド溶液である。
上記で得られた20%ポリイミド溶液100gにトリエチルアミン3g(中和率100モル%)を加え攪拌した後、NMP62.5gを加え、アセトフェノン55g、シクロヘキサノン56g及び攪拌しながら2−エトキシエタノール72g及びフェノキシエタノール20gを加え、水32gを滴下して、固形分濃度5.0%、pH8.7、電気伝導度9.8ms/mの電着液組成物を調製した。
次に、以下の電着条件で横断面直径(φ)1.2cmの円形である銅導体(全長30cm)の外周に上記の電着用組成物を電着した。
極間距離:3.0cm
電着電圧:定電流法(50mA)−電圧(Max160V)
電着時間:60秒
次に、こうしてポリイミド組成物を電着した銅導体を電着浴から取り出し、水洗後、90℃×30分間、さらに170℃×30分間、さらに220℃×30分間焼付けることで、アニオン性基を有するポリイミドによる樹脂被覆(平均厚さ17μm)を有する樹脂被覆銅導線を得た。
なお、樹脂被覆の平均厚さは、マイクロメーターにて全長30cm区間のうち5箇所を測定し、その算術平均値を平均厚さとした(1箇所につき、2方向から測定した)。
これらの樹脂被覆導体を、図1に示す単線の形態、あるいは図2に示す集合導体(集合撚り線)の形態で、上記の端末処理方法に従って、上記の混合液1〜14の各被覆除去処理液に浸漬して被覆の除去を行った。浸漬時間は3分間とした。その後、圧縮空気を吹き付けて被覆を除去した後、以下の(1)〜(4)の評価をおこなった検討結果を表2に示す。
(1)膨張または溶解
下層液にポリイミド樹脂被覆が、膨潤又は溶解するか否かを、目視で確認する。
○ :膨潤又は溶解する
× :膨潤も溶解もしない
(2)剥離
下層液に浸漬した部分のポリイミド樹脂被覆が、圧縮空気の吹き付けによって、剥離するか否か、目視で確認する。
○ :剥離する(ポリイミド樹脂被覆が下層液に溶解する場合を含む)
× :剥離しない
(3)樹脂被覆端の平坦性
剥離処理された側の樹脂被覆端のエッジ形状を目視で観察して、以下の基準で評価する。
○ :エッジ部分が平坦である
× :エッジ部分に起伏がある
(4)樹脂被覆端の位置
集合導体について、剥離処理によって露出した導体線を目視で観察して、以下の基準で評価する。
○ :露出長さが、長さ方向に均一である
× :露出長さが、長さ方向にバラつきがある
Figure 0005897378
No.13及びNo.28は、上層液を設けておらず、下層液のみの単層で構成される被覆除去処理液であるため、樹脂被覆端のエッジ形状に起伏が生じてしまい、NGである。また、No.28は、集合導体中心近傍で、下層液が上層液の方へ上がっていく毛管現象が生じ、除去された樹脂被覆端の位置が集合導体の長さ方向でばらついてしまい、NGである。一方、No.1〜12及びNo.16〜27のような上層液を設けた被覆除去処理液を用いると、上層液と下層液の界面が平坦であり、この平坦な界面によって被覆除去処理後の樹脂被覆端の外周エッジが形成されるため、樹脂被覆端の外周エッジが平坦となる。さらに、集合導体の形態であるNo.16〜27にあっては、集合導体内で毛管現象が生じず、除去された樹脂被覆端の位置のばらつきが無い。
No.14、15、29及び30は、液温が、下層液によって樹脂被覆が膨張又は溶解する温度に満たないため、樹脂被覆が膨張又は溶解せず、剥離されないで残っており、NGである。一方、No.1〜12及びNo.16〜27は、液温が、下層液によって樹脂被覆が膨張又は溶解する温度以上であり、下層液に浸漬された樹脂被覆は完全に剥離されている。
また、No.8〜12及びNo.23〜27は、下層液に中和剤を添加することによって、液温を上げることなく、樹脂被覆の膨張性あるいは溶解性を高めるものであり、下層液に浸漬された樹脂被覆は完全に剥離されている。ここで、No.8〜12及びNo.23〜27で用いた、下層液における極性溶媒と中和剤の質量比は、極性溶媒:中和剤=7:3〜9:1である。
(先端部分)
図5(a)及び(b)は本実施形態の樹脂被覆導体11が単線の形態における先端部分11cを示す。また、図6(a)及び(b)は本実施形態の樹脂被覆導体11が集合導体10の形態における先端部分10aを示す。
先端部分11c又は10aは、樹脂被覆端外周のエッジ形状が起伏なく均一であって、集合導体10にあっては、複数本の樹脂被覆導体11の全てについて樹脂被覆11bが除去されており、そして、複数本の樹脂被覆導体11の樹脂被覆11b端の位置が集合導体10の長さ方向で揃っている。
集合導体の先端部分を、集合導体の形態を保持しつつ有機溶剤等からなる単層の被覆除去処理液に浸漬して各樹脂被覆導体の樹脂被覆を除去する場合、毛管現象により樹脂被覆導体間の空間に被覆除去処理液が流入して液面が上昇し、そして、集合導体の内部に配置された樹脂被覆導体では被覆除去処理液への浸漬長さよりも長く樹脂被覆が除去され、その結果、樹脂被覆導体間で樹脂被覆の除去長さが不揃いとなり、集合導体としての電気的特性が損なわれてしまうこととなる。しかしながら、上記本実施形態の樹脂被覆導体11が集合導体10の形態であっての端末処理方法では、樹脂被覆11bの除去は被覆除去処理液20の下層液22に浸かった集合導線の先端部分10aのみでなされ、樹脂被覆11bの除去に寄与する下層液22の毛管現象による樹脂被覆導体11間の空間への流入が上層液21によって阻止される。そのため、本実施形態の樹脂被覆導体が集合導体10の形態であっても、先端部分10aは、複数本の樹脂被覆導体11の全てについて樹脂被覆11bが除去され、しかも、複数本の樹脂被覆導体11の樹脂被覆11b端の位置が上層液21と下層液22との界面に対応するために集合導体10の長さ方向で揃うこととなる。
本実施形態の樹脂被覆導体11は、単線又は集合導体の形態に関わらず、導体線11aが露出されなかった部分の樹脂被覆11bは樹脂被覆11bの軟化や硬化が生じるほどの高い熱影響は受けておらず、下層液による化学変化もおこなわれていない。
樹脂被覆導体の先端部分の樹脂被覆を熱分解して除去する場合、熱伝導によって除去すべき部位近傍の樹脂被覆11bにも熱による化学変化が発生する。しかしながら、本実施形態の樹脂被覆導体11の端末処理方法では、単線又は集合導体の形態に関わらず、下層液22に接触しない部分の樹脂被覆11bへは、下層液22から熱分解するほどの熱は加わらない。そのため、本実施形態の樹脂被覆導体11の先端部分(単線にあっては11c、集合導体にあっては10a)は、下層液22と直接接触しない樹脂被覆11bに、熱による軟化や硬化による割れなどを生じないため、導体線11aは絶縁不良を起こさない。
本実施形態の樹脂被覆導体11が集合導体10の形態である場合であって、さらに、集合撚り線である場合、先端部分10aは解撚履歴を有さない。
集合撚り線の先端部分を一旦解撚し、樹脂被覆導体毎に所定長の樹脂被覆を除去した後に再び撚り合わせる場合、解撚した樹脂被覆導体は塑性変形を伴うため、再び撚り合わせても元の形態が復元されることはなく、解撚履歴が残ってしまう。特に、図2(a)及び(b)に示す本実施形態の樹脂被覆導体11を撚り合わせた集合導体10の形態のように、横断面形状が頂角或いは丸みを帯びた頂角部分をもつ四角形等に形成されたものでは顕著である。そのため、一旦解撚した場合、集合導体の先端部分を接続に適した形態に構成するには、何等かの集束手段が必要となる。しかしながら、図2(a)及び(b)に示す本実施形態の集合導体10の端末処理方法では、被覆除去処理液20に集合導体10を解撚せずに浸漬し、その状態で樹脂被覆11bを除去するので、解撚及び撚り合わせの作業が不要であり、当然ながら解撚履歴は形成されない。そのため、本実施形態の集合導体10の先端部分10aは、樹脂被覆11bの除去前の撚り形態を保持した状態で複数本の樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bのみが除去されたものとなり、集束手段を必要としない。
以上の通り、本実施形態の樹脂被覆導体11の端末処理方法によれば、樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bに対して貧溶媒である上層液21及び樹脂被覆導体11の樹脂被覆11bを膨潤又は溶解させる溶媒である下層液22に層が分かれた被覆除去処理液20に、樹脂被覆導体11を単線の状態で、又は集合導体10の状態で、集合導体10にあっては集合状態を保持しつつ、先端部分(11c又は10a)のみが下層液22に浸かるように浸漬するので、樹脂被覆端外周のエッジ形状が平坦であって、導体線11aに熱などの影響が及ばず、さらに、集合導体10の形態にあっては、樹脂被覆11bの除去に寄与する下層液22の毛管現象による樹脂被覆導体11間の空間への流入が上層液21によって阻止される。従って、樹脂被覆導体の集合導体10の状態での端末処理方法において、複数本の樹脂被覆導体11の樹脂被覆11b端の位置を集合導体10の長さ方向で揃えることができ、さらに、集合導体10の撚り形態が崩れるのを防止することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、被覆除去処理液20を上層液21と下層液22との2層構造の液としたが3層以上の構造の液としてもよい。上層液21と下層液22との間に中間層の液を入れてもよい。
樹脂被覆導体11の導体線11aの横断面形状は、図1に示す実施形態では、円形、図2に示す実施形態では四角形としたが、円形及び四角形以外にも、楕円形などを用いてもよい。さらに、導体線11の横断面の幅(径)が、樹脂被覆導体11の長さ方向に変化してもよい。
図2に示す樹脂被覆導体11の集合導体10の形態における実施形態は、複数本の樹脂被覆導体11が一方向に撚られた構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、集合導体10の内層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向と外層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向とが逆方向である構成であってもよい。つまり、一つの集合導体10を構成する樹脂被覆導体11の撚りの方向にS撚り及びZ撚りの両方が含まれていてもよい。例えば、図2に示す4×4の16本の樹脂被覆導体11で構成された集合導体10の形態について、集合導体10の横断面において中心にある2×2の4本の樹脂被覆導体11を先に撚り合わせて内層とし、その内層を撚りの中心として、内層の外周を囲むようにして12本の樹脂被覆導体11を撚り合わせて外層とする場合において、上記実施形態のように内層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向と外層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向を同一としてもよく、また、内層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向と外層を構成する樹脂被覆導体11の撚り方向を異ならせてもよい。
図2に示す上記実施形態では、圧縮成形加工が施されて横断面が四角形に形成された集合導体10の形態としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、圧縮成形加工が施され且つ横断面が円形に形成された集合導体10の形態であってもよく、また、その他の多角形形状(3つ以上の辺と同数の頂角とで構成されたものの他、頂角部分が丸みを帯びた形状に形成されたいわゆる略多辺形も含む)や楕円等の偏平形状の形態であってもよい。横断面が多角形形状や偏平形状に形成された集合導体の形態である場合、一旦解撚した場合、再集束する際に、解撚履歴が形成されやすいため、かかる形状に形成された横断面を有する集合導体の形態である場合には、上記実施形態の端末処理方法を用いることにより、撚り形態が崩れるのを防止する効果を特に顕著に得ることができる。
図2に示す上記実施形態では、圧縮成形加工が施された集合導体10の形態としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、圧縮成形加工が施されていない集合導体10の形態であってもよい。
上記実施形態では、図2(a)において、4×4に配置された16本の樹脂被覆導体11がそれぞれ圧縮成形により横断面が四角形に形成された形態を示したが、特にこれに限定されるものではなく、複数本の樹脂被覆導体11の配置によっては、図9に示すように、圧縮成形により樹脂被覆導体11が五角形状や六角形状の横断面を有していてもよい。また、横断面形状の異なる樹脂被覆導体11が混在していてもよい。
図2に示す実施形態では、集合導体10は集合撚り線としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、複数本の樹脂被覆導体11を長さ方向に並列して束ねた(撚りの無い)集合導体、及び該集合導体を圧縮成形加工したものであってもよい。
上記実施形態では、樹脂被覆導体11の先端部分11c又は10aの樹脂被覆11bの除去した導体線露出構造としたが、特にこれに限定されるものではなく、樹脂被覆導体11の両端部分が上層液21に浸かり、且つそれらの間の中間部分が下層液22に浸かるように樹脂被覆導体11を被覆除去処理液20に浸漬することにより、集合導体10の中間部分の樹脂被覆11bを除去した導体線露出構造であってもよい。
上記実施形態では、上層液として、工作油、パラフィン系オイル、流動パラフィン、及び、これらの混合物を用いているが、特にこれらに限定されるものではなく、その他の非極性溶媒を用いることができる
上記実施形態では、下層液の極性溶媒として、NMP、DMF、DMSO、及び、これらの混合物を用いているが、特にこれらに限定されるものではなく、その他の極性溶媒溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ベンゾニトリル、N,N‘−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N‘−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、N−メチルカプロラクタム、へキサメチルホスホルアミド(HMPA)、ガンマブチロラクトン、アニソール、ジオキソラン、ブチルセルソルブアセテート、及び、これらの混合物を用いることができる。
上記実施形態では、中和剤として、DEA、MEA、及び、これらの混合物を用いているが、特にこれらに限定されるものではなく、一般に、アニオン性基やカチオン性基を中和するために用いられる中和剤を用いることができる。アニオン中和剤としては、例えば、塩酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、シアノ酢酸、リン酸及び硫酸等の無機及び有機酸、および、これらの混合物を用いることができる。
前記カチオン中和剤としては、モノエタノールアミン、エチルアミン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、N−ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の第1級アミン、第2級アミン又は第3級アミン、ピロ−ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール等の含窒素五員複素環化合物やピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等の含窒素六員複素環化合物等の含窒素複素環式化合物、アルカリ金属(リチウム、カリウム又はナトリウム等)、無機アルカリ類(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等)、及び、これらの混合物を使用することもできる。なお、この中で好ましいものは、有機アミンであり、特に好ましいものは、モノエタノールアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、及び、これらの混合物である。
本発明は被覆線材およびその集合体の線材露出方法、線材露出構造及び被覆除去処理液について有用である。
10 集合導体
10a 先端部分(一定長さ部分)
11 樹脂被覆導体
11a 導体線
11b 樹脂被覆
11c 先端部分(一定長さ部分)
20 被覆除去処理液
21 上層液
22 下層液
100 絶縁被覆付きプローブピン
110 金属細線
120 検出部
130 樹脂被覆
140 接続部
200 プローバー(一部)
210 孔
L 突き出し長さ

Claims (13)

  1. 導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体から、前記樹脂被覆の一部を除去して前記導体線の一部を露出させる導体線露出方法であって、
    前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液を用意するステップと、
    前記被覆除去処理液に、前記樹脂被覆導体を、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬し、下層液に浸漬した樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において前記樹脂被覆を除去して導体線を露出するステップとを含み、
    前記被覆除去処理液の上層液の主成分は、非極性溶媒であり、前記下層液の主成分は、極性溶媒であり、
    樹脂被覆を除去して導体線を露出させる前記ステップでは、前記被覆除去処理液を、前記下層液で該樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度にして樹脂被覆を除去する、導体線露出方法。
  2. 請求項1に記載された導体線露出方法において、
    樹脂被覆を除去して導体線を露出させる前記ステップでは、前記樹脂被覆導体を複数本集合した集合導体の状態に保持して、樹脂被覆を除去する、導体線露出方法。
  3. 導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体を複数本集合した集合導体から、前記樹脂被覆の一部を除去して前記導体線の一部を露出させる導体線露出方法であって、
    前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液を用意するステップと、
    前記被覆除去処理液に、前記樹脂被覆導体を、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬し、下層液に浸漬した樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において前記樹脂被覆を除去して導体線を露出するステップとを含み、
    前記被覆除去処理液の上層液の主成分は、非極性溶媒であり、前記下層液の主成分は、極性溶媒であり、
    樹脂被覆を除去して導体線を露出させる前記ステップでは、前記被覆除去処理液を、前記下層液で該樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度にして樹脂被覆を除去する、導体線露出方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載された導体線露出方法において、前記樹脂被覆導体における下層液に浸漬する一定長さ部分が、前記樹脂被覆導体の先端部分である、導体線露出方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載された導体線露出方法において、下層液に浸漬した樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において樹脂被覆を膨潤させ、その膨潤した樹脂被覆を前記樹脂被覆導体から除去する、導体線露出方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された導体線露出方法において、
    前記極性溶媒に中和剤を添加する、導体線露出方法。
  7. 導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体から、前記樹脂被覆の一部を除去して前記導体線の一部を露出させる被覆除去処理液であって、
    前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液と、該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液とを有していて、少なくとも2層に分かれており、
    前記上層液は、非極性溶媒を主成分とし、前記下層液は、極性溶媒を主成分とし、
    前記樹脂被覆導体が、前記下層液で前記樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度の液温において、一定長さ部分のみが下層液に浸かるように上層液を介して浸漬されて、下層液に浸漬された前記樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において樹脂被覆が除去されて導体線が露出される、被覆除去処理液。
  8. 請求項7に記載された被覆除去処理液において、
    前記樹脂被覆導体を複数本集合した集合導体とした状態に保持して、樹脂被覆が除去されて導体線が露出される、被覆除去処理液。
  9. 請求項8に記載された被覆除去処理液において、前記集合導体が、集合撚り線である、被覆除去処理液。
  10. 請求項7乃至9に記載された被覆除去処理液において、
    前記極性溶媒に中和剤を添加した、被覆除去処理液。
  11. 導体線とそれを被覆するポリイミド樹脂被覆とを有する樹脂被覆導体の導体線露出構造であって、
    前記樹脂被覆に対して貧溶媒である上層液及び該樹脂被覆を膨潤又は溶解させる溶媒である下層液に層が分かれた被覆除去処理液であって、前記下層液で該樹脂被覆を膨潤又は溶解できる温度の液温とした前記被覆除去処理液に、前記樹脂被覆導体が、一定長さ部分のみ、下層液に浸かるように上層液を介して浸漬され、下層液に浸漬された樹脂被覆導体の前記一定長さ部分において樹脂被覆が除去されて導体線が露出し、前記被覆除去処理液の上層液の主成分は非極性溶媒であり、前記下層液の主成分は、極性溶媒である、樹脂被覆導体の導体線露出構造。
  12. 請求項11に記載された樹脂被覆導体の導体線露出構造であって、
    前記樹脂被覆導体を複数本集合した集合導体の状態に保持して樹脂被覆が除去されていると共に、前記一定長さ部分は、前記複数本の樹脂被覆導体の全てについて樹脂被覆が除去されていると共に、該複数本の樹脂被覆導体の樹脂被覆端の位置が集合導体の長さ方向で揃っており、且つ前記樹脂被覆への熱影響が無く、前記集合導体に解撚履歴を有さない、樹脂被覆導体の導体線露出構造。
  13. 請求項12に記載された導体線露出構造であって、
    前記集合導体が、集合撚り線である、導体線露出構造。
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