〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係るコネクタの構成例を示している。図2は、コネクタとガイドピンの接続状態例を示している。図1および図2に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
図1に示すコネクタ2は、本開示のコネクタの一例である。コネクタ2は、たとえばコネクタ本体部4の内部に1または複数の光導波路が形成された光導波路部品6や、ガイドピン8を備える。
<コネクタ本体部4について>
コネクタ本体部4は、光導波路部品6を保持して、図示しない他の光導波路や光ファイバなどに接続させる接続端子部品の一例である。このコネクタ本体部4は、既述のフェルールを利用してもよい。このコネクタ本体部4はたとえばPPS(Poly Phenylene Sulfide Resin)やエポキシなどの樹脂材料で構成され、内部に光導波路部品6を嵌合可能に開口部10が形成されている。この開口部10は、コネクタ本体部4の内部を貫通して形成され、設置された光導波路部品6の先端をコネクタ2の端面部である端面部12側に露出させる。この端面部12は、配置される他のコネクタの一端に対して、コネクタ2を対向させて接続する接続面が形成されている。
<光導波路部品6について>
光導波路部品6は、たとえばポリマや石英などで板状に形成された光伝送手段の一例である。光導波路部品6は、たとえば外部筐体を構成するクラッド14と、光経路を形成する1または複数のコア16で形成されている。
<開口部10について>
開口部10は、挿入される光導波路部品6の全体外形の幅や高さよりも大きく開口されており、配置された光導波路部品6との間に隙間が生じている。この開口部10には、光導波路部品6のクラッド14およびコア16が一体で挿入される。
<凹部18について>
コネクタ本体部4の端面部12には、たとえば開口部10の左右または上下位置に一対の凹部18が形成されている。凹部18は、たとえば凹部18の中心位置に対して、端面部12の中心位置や開口部10までの距離、または端面部12の短辺または長辺までの距離などが一定の値に設定されている。そして凹部18は、この設定に基づいて精度よく形成されている。また、コネクタ同士の接続位置の精度を高めるために、コネクタ本体部4は、たとえば外形の縦、横または高さの各辺の長さ、開口部10、凹部18の配置位置がJIS(日本工業規格)等で規定されている。図2に示す凹部18の表面形状は、たとえば設置されるガイドピン8の基部20の形状に基づいて形成される。
<ガイドピン8について>
ガイドピン8は、コネクタ2に接続させる図示しない他のコネクタの位置決め手段の一例である。ガイドピン8は、たとえば金属材料などで構成される。ガイドピン8は、一端側をコネクタ2の凹部18内に配置させ、他端側を図示しない他のコネクタに設置させることで、接続するコネクタ同士を支持する。
ガイドピン8は、コネクタ2の凹部18内に設置される球面状の基部20と端面部12の対向方向に向けて突出させる軸部22とを有する。このガイドピン8の軸部22は、コネクタ本体部4に設置される光導波路部品6のコア14に対して平行方向または傾斜方向に突出されている。ガイドピン8は、たとえば図2に示すように、コネクタ本体部4の凹部18内に向けて基部20を挿入させ、接着することで設置される。ガイドピン8は、コネクタ2の導波路に接続させる他の導波路やファイバに対する接続位置や接続方向に基づいてコネクタ同士を接続させるように、その突出した軸部22の突出方向が設定される。コネクタ本体部4に対するガイドピン8の設置処理では、たとえば専用の接続治具や接続させる他のコネクタを利用して設置させ、接続方向を設定すればよい。
<コネクタ2の組立てについて>
図3は、コネクタの組立て処理の一例を示している。図3に示す処理内容や処理手順は一例であり、斯かる構成に限定されるものではない。図3に示すコネクタの製造処理は、本開示のコネクタの製造方法の一例である。
コネクタ2の組立て処理では、コネクタ本体部4の開口部10内に光導波路部品6を設置する(S1)。光導波路部品6は、コネクタ本体部4の端面部12に対して背面側から開口部10内に挿入され、端面部12側に光導波路部品6の先端部分を露出させる。この設置処理では、開口部10に対して光導波路部品6の設置位置の調整などは行わず、端面部12側に露出するように配置されたところで接着して固定される。
コネクタ本体部4の端面部12側に凹部18を形成する(S2)。凹部18は、たとえば設置されるガイドピン8の基部20の形状や挿入長さに基づいて形成すればよい。また、凹部18の配置位置は、たとえば開口部10の大きさや規格上の値に基づいて設定してもよい。
なお、S1の光導波路部品6の設置とS2の凹部18の形成処理の処理順序を入替えてもよく、先にコネクタ本体部4に凹部18を形成する処理を行ってもよい。また、凹部18の形成は、たとえばコネクタ本体部4に対して切削などの加工によって成形する場合に限られず、コネクタ本体部4の射出成形時に凹部18を同時に型によって成形してもよい。
ガイドピン8の基部20をコネクタ本体部4の凹部18に配置して、軸部22の方向調整を行う(S3)。ガイドピン8の配置および軸部22の方向調整は、既述のように接続治具や接続相手である他のコネクタを利用して行えばよい。軸部22の方向調整は、たとえば光導波路部品6内に光が適切に通過するように接続治具や他のコネクタに対する接続位置や方向を決める。
そしてガイドピン8の軸部22の方向が設定されると、ガイドピン8をコネクタ本体部4に設置させる(S4)。この処理では、たとえば凹部18の表面と基部20との接着処理などを行う。
斯かる構成によれば、ガイドピン8の一端に球形状の基部20を形成し、この基部20に対して一方のコネクタに球面状の凹部18を形成して球面接合させることで、球面上でコネクタ同士の接合角度の変位量を大きくでき、光導波路同士または光導波路と光ファイバとの接続精度が高められる。また、ガイドピン8の基部20を一方のコネクタの凹部18内に球面接合させて接触面積を大きくとれるので、コネクタの凹部に対するガイドピンの挿入量を小さくでき、コネクタの大型化を防止できる。ガイドピン8の基部20を一方のコネクタの凹部18内に球面接合によりコネクタ同士の変位量を大きくとれるので、コネクタと光導波路の設置位置の精度が低くてもコネクタ同士の接合が精度よく行え、コネクタの組立て処理の簡易化を図ることができる。
〔第2の実施の形態〕
図4は、第2の実施の形態に係るコネクタの組立て構成例を示している。図4に示す構成は一例である。
図4に示すコネクタ2は、コネクタ本体部4の開口部10に光導波路部品6が挿入され、端面部12側に露出される。またコネクタ2の端面部12には、開口部10の左右に一対の球面状の凹部18が形成されており、既述のように球面の基部20を備えたガイドピン8が設置される。凹部18の内部には、たとえばガイドピン8を接着するための接着剤24が塗布されている。
コネクタ本体部4に対するガイドピン8の設置は、たとえば接続治具26を利用する。この接続治具26は、たとえば筐体内でガイドピン8の軸部22を支持し、筐体の一端面側に基部20を露出させる。この接続治具26は、筐体の各辺の長さや中心位置、またはガイドピン8の軸部22に対する支持位置などがたとえば規格などで精密に設定されている。そしてガイドピン8を保持した接続治具26をコネクタ2の端面部12側に接続して、ガイドピン8の基部20を凹部18内に設置させる。
<コネクタ2の構成について>
図5は、コネクタ2の構成例を示している。
図5Aに示すコネクタ本体部4の端面部12側には、たとえば開口部10および凹部18の各中心が一直線上に並ぶように形成されている。また、開口部10の各短辺と凹部18の中心までの距離は、設定された値に精度よく形成されている。
開口部10には、図5Bに示すように、たとえば複数のコア16a、16b、16c、16dが水平方向に形成された光導波路部品6が設置されている。この光導波路部品6は、クラッド14の外形部分の幅L1が開口部10の横幅L2よりも小さい。そのため、開口部10の内部には、たとえば設置された光導波路部品6の両側面側に隙間d2、d4が生じている。また、図5Aに示すように開口部10内には、光導波路部品6の上下にも隙間d1、d3が生じている。
開口部10と光導波路部品6との間に生じる隙間d1〜d4は異なる大きさであり、これにより、各コア16a〜16dと各凹部18の中心との間の距離は一定となっていない。また、たとえば各コア16a〜16dの中心高さと凹部18の中心高さとは一致していない。光導波路部品6は、たとえばクラッド14の外形部分の全体を開口部10に設置される。また、既述のように、光導波路部品6は、外形の大きさが開口部10の大きさより小さいことから、光導波路部品6を開口部10の中心位置に配置するのは困難である。
また、たとえば設置基準位置として開口部10の一方の長辺または一方の短辺に光導波路部品6の一方の長辺または一方の短辺、もしくは両方を接触させて設置した場合、コア16a〜16dと各凹部18の中心までの距離には、大きなばらつきが生じる。
なお、コネクタ本体部4の開口部10と凹部18の位置は一例であり、各中心同士が一直線上に形成される場合に限られない。開口部10と凹部18との中心位置は、たとえば上下方向に一定の距離をとって形成してもよい。また、たとえば設置されるガイドピン8の数に応じて凹部18の配置位置を設定してもよい。これらの場合、開口部10と凹部18との間には、たとえば開口部10と凹部18の中心間の距離などが設定されている。
<ガイドピン8の構成について>
図6、図7および図8は、ガイドピンの外観構成例を示している。
図6Aに示すガイドピン8はたとえば、半球面状に突起した基部20と、基部20の突起部分の反対方向に円柱状の軸部22が形成されている。基部20と軸部22とはたとえば同心上で形成されている。基部20は、軸部22に対して径大であり、軸部22との境界面に接続治具26の筐体に対して係止させる係止面30が形成されている。
ガイドピン8は、たとえばステンレスなどの金属材料で構成され、後述するコネクタの接続位置調整処理やコネクタ2に対する圧力などによる変形や破損を回避できる剛性を備えている。ガイドピン8は、図6Bに示すように、たとえば横方向の長さL3に対して軸部22の長さL4が大半を占めている。軸部22の長さL4は、たとえばコネクタ2に接続する他のコネクタの筐体に対する挿入量に応じて設定される。基部20の長さL5は、たとえば突起した半球面の半径と同等または半径よりも小さく形成される。
図7Aに示すコネクタ本体部4の凹部18は、たとえば端面部12の一部を中心に半径Raで開口されている。凹部18の半径Raは、たとえばガイドピン8の基部20の半径Rbに対して以下関係を持っている。
Ra≧Rb ・・・(1)
また基部22の半径Rbは、より好ましくは凹部18の半径Raとの間でたとえば以下の関係であってもよい。
Rb=0.6Ra〜0.9Ra ・・・(2)
凹部18の半径Raは、ガイドピン8の基部20とともに接着剤などが塗布されることから、図7Bに示すように基部20の半径Rbよりも大きく形成される。これにより凹部18と基部20との間には、一定の隙間d5が生じる。また凹部18は、図8に示すようにガイドピン8の軸部22の突出方向が変位する場合において、基部20の一部を突出させないように設定される。これにより基部20を凹部18よりも小さく形成することで、凹部18内におけるガイドピン8の変位角度θ1を大きくとることができる。また、後述するコネクタの接続位置調整処理において、ガイドピン8の軸部22の変位によってコネクタ2の端面部12から基部20の一部が突出して、他のコネクタに対して接触するのを回避できる。
<接続治具の構成について>
図9および図10は、他のコネクタの構成例を示している。図9、図10に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
コネクタ2の凹部18に対してガイドピン8を設置させる接続治具26として、たとえばコネクタ2に接続させる他のコネクタを利用する。図9に示すコネクタ32は、コネクタ本体部34内に他の光導波路部品36が設置されている。この光導波路部品36は、コネクタ本体部34に形成された開口部38内にクラッド40およびコア42a、42b、42c、42dを含む外形全体が挿入されている。
光導波路部品36を露出させたコネクタ本体部34の端面部44には、ガイドピン8の軸部22を支持する支持孔46が形成されている。この支持孔46は、たとえばガイドピン8の軸部22を支持可能な大きさに開口されている。ガイドピン8は、軸部22が支持孔46内に挿入され、基部20に形成された係止部30(図6)を端面部44に接触させる。これによりコネクタ本体部34は、基部20の球面部分のみが露出した状態となる。
また、接続治具26として機能するコネクタ50は、図10に示すようにたとえばコネクタ本体部52内に多芯ファイバ54が設置されている。この多芯ファイバ54は、コアに対してそれぞれクラッドが形成され、1芯毎のファイバ54a、54b、54c、54dに分離することができる。
コネクタ本体部52には、たとえば分離した1芯毎のファイバ54a〜54dをそれぞれ設置する開口部60a、60b、60c、60dが形成されている。この開口部60a〜60dは、たとえば多芯ファイバ54を露出させるコネクタ本体部52の端面部62に対して一定の間隔で形成される。
コネクタ本体部52の端面部62には、たとえばガイドピン8の軸部22を支持する支持孔64が形成されている。この支持孔64は、ガイドピン8の軸部22を支持可能な大きさに開口されている開口されている。ガイドピン8は、軸部22が支持孔64内に挿入され、基部20に形成された係止部30(図6)を端面部62に接触させる。これによりコネクタ本体部52は、基部20の球面部分のみが露出した状態となる。
開口部60a〜60dは、たとえば支持孔64に対して水平方向に一直線上であり、かつ一定の間隔をもって形成されている。開口部60a〜60dと支持孔64との配置位置や配置間隔は、たとえば規格などにより設定された位置や間隔に基づいて精度よく形成されている。
なお、接続治具26として利用する他のコネクタ32、50は、コネクタ2に形成された光導波路と接続して実際に光通信に利用するものに限られない。他のコネクタ32、50は、たとえば外形や各開口部38、60a〜60dに配置される光導波路部品36またはファイバ54が精度よく形成された規格品のフェルール部品を利用すればよい。
ガイドピン8は、光導波路部品36またはファイバ54が精度よく配置されたコネクタ32、50などの接続治具26を利用して、コネクタ2に設置される。
<ガイドピンの設置準備処理について>
図11は、ガイドピンの設置準備処理を示している。図11に示す構成は一例である。
図11Aに示すようにコネクタ本体部4には、開口部10内に光導波路部品6が設置される。この光導波路部品6は、たとえばコネクタ本体部4の端面部12側に光導波路部品6の端面を露出させて配置すればよく、開口部10内における配置位置調整は行われない。
ガイドピン8の接続治具26として利用する他のコネクタ32、50は、たとえばコネクタ本体部34、52の開口部38、60a、60b、60c、60dに対して光導波路部品36や多芯ファイバ54の位置調整が行われている。また、このコネクタ本体部34、52には、支持孔46、64内にガイドピン8が設置される。
コネクタ本体部4、34、52に対する光導波路部品6、36や多芯ファイバ54の設置では、光導波路やファイバの接続精度を上げるために、たとえば端面部12、44、62に対する研磨処理が行われる。この研磨処理は、たとえばガイドピン8の設置前に実行される。
図12Aに示すようにコネクタ本体部4に対する光導波路部品6の設置処理では、たとえば開口部10内に配置された光導波路部品6の先端側の一部が端面部12Aから突出させて配置される。そして研磨処理では、たとえばヤスリや専用工具などの研磨手段によって、コネクタ本体部4の端面部12Aの一部とともに突出した光導波路部品6の一部がカットされる。これにより、図12Bに示すコネクタ本体部4の端面部12Bには、コネクタ本体部4と光導波路部品6の先端部がたとえば面一となる。
コネクタ本体部34、52に対してもコネクタ本体部4と同様に研磨処理が行われる。これにより、各コネクタ本体部4、34、52の端面部12、44、62の接続部分において、光導波路同士や光導波路とファイバとの間に隙間などが生じるのを防止できる。
コネクタ4、34、52の研磨処理が完了すると、図11Bに示すように、コネクタ2の凹部18内に基部20を固定するための接着材24が塗布される。この接着材24は、たとえばガイドピン8の位置調整を可能にするために、たとえば瞬間的に固定されない紫外線硬化接着剤や2液混合接着剤を用いればよい。これにより、ガイドピン8の設置準備処理が完了する。
<光導波路の接続位置調整処理について>
図13は、光導波路の位置調整処理の状態例を示している。図14は、接続状態の検出手段の一例を示している。図13、14に示す構成は一例である。
図13Aに示すコネクタ本体部4は、ガイドピン8が支持された他のコネクタ本体部34、52に向けて対向して配置される。図13Bに示すようにコネクタ2とコネクタ32、50は、たとえばそれぞれのコネクタ本体部4、34、52の外形および中心位置を合わせて接続される。この接続処理では、たとえばコネクタ本体部4の凹部18内にガイドピン8の基部20を挿入させる。
図13Bに示すコア16aは、コネクタ2に設置された光導波路部品6に形成されるコアの一例を示している。また、コア42aは、たとえば他のコネクタ32に設置された光導波路部品36のコアの一例であり、ファイバ54aは、たとえば他のコネクタ50に設置された多芯ファイバ54のコアの一例である。コネクタ2がコネクタ32、50に対して外形の中心位置を基準に接続した場合、コア16aは、コア42aまたはファイバ54aに対して、接続面にずれが生じている。このようにコア16aとコア42aまたはファイバ54aとの間にずれが生じた状態では、光導波路部品6と、他の光導波路部品36または多芯ファイバ54との間に光結合されない部分が生じる。これにより光導波路部品6と、他の光導波路部品36または多芯ファイバ54との間には、所望の出力の光通信を行うことができない。
そこで、接続位置調整処理では、ガイドピン8を凹部18内で変位させることで、コネクタ本体部4と他のコネクタ本体部34、52とを変位させる。この処理では、たとえば図13Cに示すようにコネクタ本体部34またはコネクタ本体部52とコネクタ本体部4との間をX方向に変位させる。コネクタ本体部4は、たとえば凹部18内にガイドピン8の基部20を挿入した状態を維持させて変位される。また、この接続位置調整処理では、たとえばコネクタ本体部4をX方向に対して直交方向に変位させてもよい。その他、接続位置調整処理では、たとえばコネクタ本体部4とコネクタ本体部34、52とを、ガイドピン8の基部20と凹部18との接触部分を中心として上下(R方向)または左右に回動させる煽り方向に変位させてもよい。このように、コネクタ本体部4とコネクタ本体部34、52との接続位置を変位させることにより、コア16aとコア42aまたはファイバ54aとのずれを無くして良好な光結合状態となる。
<コネクタの接続状態の検出手段について>
図14は、接続されたコネクタ同士の接続状態を検出する手段の構成例を示している。図14に示す構成は一例である。
図14に示す接続状態検出システム70は、たとえば接続された光導波路部品6と他の光導波路部品36または多芯ファイバ54との光結合の状態検出手段の一例である。接続状態検出システム70は、たとえば光源72とパワーメータ74とを備えている。
光源72は、コネクタ2と他のコネクタ32、50との接続によって形成された光経路の接続状態を検出するための検出光を出力する手段の一例である。この光源72は、たとえばLED(Light Emitting Diode)などを利用すればよい。光源72は、たとえばコネクタ2が設置された光導波路部品6の入力側に接続されている。
パワーメータ74は、接続された光経路を通過して受信した光源72の光出力を監視する手段の一例である。このパワーメータ74には、たとえばコンピュータで構成された比較検出手段76が備られている。パワーメータ74は、たとえば他のコネクタ32、50に設置された他の光導波路部品36または多芯ファイバ54の出力側に接続されている。また、パワーメータ74は、光源72とファイバケーブル78で接続されている。
接続状態検出において光源72は、たとえば光導波路部品6とファイバケーブル78に同等の光を出力する。光経路とファイバケーブル78のそれぞれから光を受信したパワーメータ74は、たとえば比較検出手段76において、コネクタ2、32、50を通過した光とファイバケーブル78を通過した光を比較する。
そして、コネクタの位置調整処理では、パワーメータ74が示す比較検出結果に基づいて、光結合が良好になるようにコネクタ本体部4、34、52を変位させる。
なお、光源72とパワーメータ74の接続対象は、上記の場合に限られない。たとえば光源72を他のコネクタ32、50に設置された光導波路部品36または多芯ファイバ54に接続させ、パワーメータ74を光導波路部品6に接続させてもよい。
<ガイドピンの接着処理>
図15は、ガイドピンの接着処理例を示している。図15に示す構成は一例である。
コネクタ2は、接続状態検出に基づき光結合が良好な状態になると、図15Aに示すように、たとえばコネクタ本体部4の外部側から図示しないUV(Ultra Violet)照射手段によるUV照射を行い、接着剤24を硬化させる。
接着剤24が硬化した後、コネクタ32、50は、図15Bに示すようにコネクタ2から離間させて接続を解除する。これにより、ガイドピン8の軸部22は、支持されていた支持孔46、64から離脱してコネクタ2の端面12側に突出した状態となる。このガイドピン8は、たとえば規格などに基づいて精度よく形成された他のコネクタ32、50に対し、コネクタ2の光導波路部品6の設置位置のばらつきを補正させる方向に指向されている。
<コネクタの組立て処理について>
図16は、コネクタの組立て処理の一例を示している。図16に示す処理手順、処理内容は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
図16に示すコネクタの組立て処理は、本開示のコネクタの製造方法の一例である。この組立て処理では、光導波路部品の設置処理を行う(S11)。コネクタ2側の準備として、たとえば端面部12に半球状の凹部18が形成されたコネクタ本体部4に対し、端面部12の反対側の面部から光導波路部品6が挿入される。このとき光導波路部品6は、たとえば端面部12から微小に突出させて開口部10内に接着固定する。また、コネクタ本体部4の端面部12に対する研削、研磨処理により、鏡面加工を施す。これにより端面部12と光導波路部品6の端部とを面一にする。
また、他のコネクタ32、50側の準備では、たとえば、コネクタ本体部34、52の端面部44、62の反対側の端面から他の光導波路部品36や多芯ファイバ54の一例であるテープファイバが挿入される。このコネクタ本体部34、52は、たとえば外形や開口部38、60a〜60d、支持孔46、64が一定の精度で形成された通常(規格)品を利用する。光導波路部品36やテープファイバは、たとえば開口部38、60a〜60dから端面部44、62に微小に突出させて接着固定される。またコネクタ本体部34の端面部44、またはコネクタ本体部52の端面部62に対する研削、研磨処理により、鏡面加工を施す。ガイドピン8の軸部22をコネクタ本体部34、52の支持孔46、64に挿入し、半球体状の基部20を端面部44、62から突出させた状態にする。
コネクタ2、32、50の準備処理が完了すると、コネクタ本体部4では、凹部18に対する接着剤24の塗布処理が行われる(S12)。
光導波路部品6と多芯ファイバ54または他の光導波路部品36との接続検出に基づくコネクタの位置調整処理を行う(S13)。この処理では、たとえば光源72とパワーメータ74を準備する。光源72とパワーメータ74をファイバケーブル78で連結させ、この時の値は、レファレンスして0〔db〕に設定される。次にコネクタ本体部4に接続されている光導波路部品6の反対の入力側を光源72に接続する。またコネクタ本体部34、52に接続されている光導波路部品36や多芯ファイバ54の反対側の出口をパワーメータ74に接続する。
コネクタ2は、たとえば光源72のスイッチが入った状態、またはスイッチが入れられる前の状態で、他のコネクタ32、50に接続される。位置調整処理は、光導波路部品6と、多芯ファイバ54または他の光導波路部品36他のコネクタ32、50とを接続させ、ガイドピン8の基部20がコネクタ2の凹部18に挿入させた状態で実行される。パワーメータ74は、接続された光導波路部品6と、多芯ファイバ54または他の光導波路部品36とを通過した光を検出する。そして、この位置調整処理では、パワーメータ74が検出した値に基づいて、コネクタ2と他のコネクタ32、52との接続状態を調整する。
相対位置の調整により接続検出結果が目標値に達したか否かを判断する(S14)。この判断によりコネクタ2は、たとえばコネクタ32、50に対し、パワーメータ74の検出値が0〔db〕に近くなる相対位置に調整される。
そしてパワーメータ72の値が目標値としてたとえば0dbに近くなる位置となったら(S14のYES)、接着剤24の硬化処理を行う(S15)。この硬化処理では、たとえばUV照射や熱照射などを行う。
接着剤を硬化させたら、コネクタ接続を解除する(S16)。この処理では、コネクタ2からコネクタ32、50を引き離す。このとき半球体状の基部20が形成されたガイドピン8は、コネクタ2側に接着固定される。
斯かる構成によれば、ガイドピンの一端に球形状の基部を形成し、この基部に対して一方のコネクタに球面状の凹部を形成して球面接合させることで、球面上でコネクタ同士の接合角度の変位量を大きくでき、光導波路同士または光導波路と光ファイバとの接続精度が高められる。また、ガイドピンの基部を一方のコネクタの凹部内に球面接合させて接触面積を大きくとれるので、コネクタの凹部に対するガイドピンの挿入量を小さくでき、コネクタの大型化を防止できる。 ガイドピンの基部を一方のコネクタの凹部内に球面接合によりコネクタ同士の変位量を大きくとれるので、コネクタと光導波路の設置位置の精度が低くてもコネクタ同士の接合が精度よく行え、コネクタの組立て処理の簡易化を図ることができる。
<第2の実施の形態の特徴事項や利点>
(1)各コネクタ本体部4、34、52の端面部12、44、62が研磨処理などにより精度よく成形されている。そのためこのコネクタの組立て処理では、たとえばコネクタ本体部4、34、52を面方向に対する変位により接続位置の調整が行え、調整処理の簡易化が図れる。
(2)このコネクタ2は、たとえば光導波路部品6が設置されたコネクタ本体部4に半球面状に加工された基部20をもつガイドピン8が接着固定される。これにより、コネクタ2は、他のコネクタ32、50との接続位置の調整範囲を広くでき、光結合の精度を向上させている。
(3)このコネクタ本体部4は、たとえば光導波路部品6を接着固定するための光軸方向に、長方形の開口部10が形成されている。またコネクタ本体部4は、たとえば開口部10の短辺側の周囲に複数の半球体状の凹部18が形成される。
(4)このコネクタ2の組立て処理では、たとえば多芯ファイバ54が設置された他のコネクタ50にガイドピン8を支持させ、この他のコネクタ50との接続によってガイドピン8の球面状の基部20をコネクタ2の凹部18内に挿入させる。このとき、コネクタ2に設置した光導波路部品6と他のコネクタ50の多芯ファイバ54とを光結合させ、最も適切な位置で光導波路部品6と多芯ファイバ54とが接続されるようにコネクタ2、50の位置調整を行う。
(5)ガイドピン8の接続治具26として利用される他のコネクタ50は、たとえば多芯ファイバ54が設置される複数の開口部60a〜60dが形成され、各開口部60a〜60d内に1芯毎のファイバ54a〜54dが挿入される。このコネクタ50には、ガイドピン8の軸部22を支持する支持孔64が複数形成されている。この支持孔64は、接続するコネクタ2の凹部18の位置に合わせて形成される。これらの開口部60a〜60dや支持孔64は、規格などの設定に基づき、精度よく形成されている。
コネクタ本体部4に形成された凹部18は、たとえばガイドピン8の基部20が端面部12の面方向に対して自由度をもって変位可能な形状および大きさで形成されている。
コネクタ接続の位置の検出処理では、たとえば光結合した光導波路部品6と、他の光導波路部品36または多芯ファイバ54との間を通過した光信号が検出される。そして位置調整処理では、たとえばこの検出出力に基づいてコネクタ本体部4が他のコネクタ本体部34、52に対して変位調整される。
〔第3の実施の形態〕
図17は、第3の実施の形態に係るコネクタの構成例を示している。図17に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
図17に示すコネクタ90は、本開示のコネクタの一例であり、光導波路基板92に形成された光導波路96と、他のコネクタ102に設置された光ファイバ106とを一定の角度で接続させる。コネクタ90と他のコネクタ102との接続には、既述のガイドピン8を介在させている。光導波路基板92は、たとえば既述の光導波路部品6の一例であり、樹脂材料により薄く形成されている。この光導波路基板92に形成された光導波路96は、たとえば複数のコア98a、98b、98c、98dを備えている。光導波路96は、たとえば光導波路基板92内に端部が形成されている。
コネクタ90は、たとえば光導波路96の一方の端部周辺において光ファイバ106を備えた他のコネクタ102と接続する端面部94を構成する。光導波路基板92の内部には、たとえばコア98a〜98d内に伝搬される光信号を端面部94上に反射させるミラー120(図18)が設置されている。このミラー120は、たとえば光導波路基板92に形成されたコア98a〜98dの一部を反射させる角度に応じて光導波路基板92が切り欠かれている。切り欠き部分は、たとえば光導波路の一部に空気層が形成され、光導波路内を伝搬してきた光信号がこの空気層に接触する。これにより、コア98a〜98d内を伝搬する光信号は、コア98a〜98dと空気層との間の屈折率の相違により、所定の方向に屈曲または反射される。その他、光導波路96にミラー部材を設置してもよい。また、光導波路基板92上には、端面部94にガイドピン8を設置する球面状の凹部100が形成されている。凹部100は、たとえば光導波路96上の両側部側に形成される。
ガイドピン8は、凹部100内に球面状の基部20が挿入され、軸部22が光導波路基板92の平面上部に向けて突出する。軸部22は、凹部100内に球面接続した基部20によって突出方向が設定される。軸部22の突出方向は、コネクタ90と他のコネクタ102との接続方向によって設定される。他のコネクタ102の接続方向は、たとえば光導波路96内に設置されたミラー120による光信号の反射方向によって設定される。従って、ガイドピン8の軸部22の突出方向は、ミラー120の設置角度に連動する。
他のコネクタ102は、たとえばフェルール部品などで構成されたコネクタ本体部104に光ファイバ106が設置されている。光ファイバ106は、たとえば多芯のコア108a〜108dで形成され、1芯毎にコネクタ本体部104の開口部107a〜107dに挿入されている。また、コネクタ本体部104には、ガイドピン8の軸部22が挿入される支持孔110が形成されている。
<コネクタ90の組立て>
図18は、コネクタの組立て処理を示している。図18は、図17に示すXVIII−XVIII線断面例を示している。
コネクタ90の組立て処理では、18Aに示すように、支持孔110内にガイドピン8の軸部22を挿入したコネクタ102をコネクタ90の端面部94に接続する。このときコネクタ102は、ガイドピン8の基部20をコネクタ90の凹部100内に挿入させる位置に配置される。凹部100内には、たとえばガイドピン8の基部20を固定するための接着剤24が塗布されている。
図18Bに示すようにコネクタ102をコネクタ90に対して接続させ、ガイドピン8の基部20を凹部100内に挿入させる。そして、光導波路96と光ファイバ106とを最適な出力が出るように光結合させて光通信を行うためにコネクタ102の接続位置調整を行う。コネクタ102は、たとえば光導波路基板92の平面上に対してX軸方向、またはこのX軸に対して平面上に直交するY軸方向に変位させる。また、コネクタ102は、ガイドピン8の基部20と凹部100との接続部分を中心として、光導波路基板92上に対してR方向に回動変位させる。このコネクタ102の変位により、コネクタ102およびガイドピン8の接続位置、接続角度が調整される。
光導波路96と光ファイバ106との光結合状態の検出は、たとえば既述のように光源72およびパワーメータ74を備えた接続状態検出システム70(図14)を利用すればよい。位置調整処理では、接続状態の検出結果に応じて、最適な検出結果が得られる位置にコネクタ102を変位させる。接続位置が決定したら、たとえば凹部100に対してUV照射や熱照射を行い、ガイドピン8を接着固定させる。そして、コネクタ102をコネクタ90から離間させると、ガイドピン8の軸部22が支持孔110から離脱する。これにより、光導波路基板92には、最適な接続角度に他のコネクタ102をガイドするガイドピン8を備えるコネクタ90が形成される。
斯かる構成によれば、薄い光導波路基板92上に他のコネクタ102と接続するためのコネクタ90が形成できる。このコネクタ90は、光導波路96に対して所定の角度で他のコネクタ102を接続させることができる。また、コネクタ90の凹部100とガイドピン8の基部20とを球面接続させる構成によってガイドピン8の設置深さが抑えられるので、薄い光導波路基板92上にガイドピン8を形成することが可能となる。また、コネクタ90に対してガイドピン8を球面接続させることで、ガイドピン8の変位量を拡大でき、コネクタ接続の自由度を増やすことができる。
〔比較例〕
図19は、従来のガイドピンの設置構成例を示している。
図19Aに示す従来のコネクタ130は、コネクタ本体部132に対して一定の長さの支持孔134が形成されている。この支持孔134には、たとえば円柱または四角柱などの軸状のガイドピン136の一部が挿入されている。このガイドピン136は、たとえば一端側で図示しない光導波路などが設置されたコネクタ130側を支持し、他端側で図示しない他のコネクタを支持する。
この軸状のガイドピン136は、たとえばコネクタ本体部132を強固に支持し、設置位置にガイドするために一定の長さL6が挿入されている。この挿入長さL6は、たとえばコネクタ本体部132の全体長さなどによって設定される。
支持孔134の幅W1は、たとえばガイドピン136の軸幅W2よりも径大に形成されており、挿入されたガイドピン136の周囲には、たとえば隙間W3、W4が生じる。これらの隙間W3、W4は、たとえば図19Bに示すように支持孔134内においてガイドピン136を変位させるための空間である。
ガイドピン136は、たとえば支持孔134の幅W1や挿入長さL6に応じて変位幅や変位角度θ2が設定される。従って、コネクタ130と他のコネクタとの接続位置調整に対し、大きな変位幅、変位角度θ2を得るためには、たとえば支持孔134の幅W1を大きくとる必要があった。
また、ガイドピン136を支持するためには、長い支持孔134を形成する必要があるため、既述のように薄い光導波路基板92に形成するのは困難である。
これに対し、本開示のコネクタおよびコネクタの製造方法によれば、ガイドピン8の一端側に球面状の基部20を備え、コネクタ本体部の凹部18、100に対して球面接続させる構成により、ガイドピン8の設置長さを小さく抑えることができる。これにより、たとえば薄い導波路基板92などに対してもガイドピン8を設置することができる。また、ガイドピン8を球面接続させることで、大きな変位幅および変位角度が得られる。そして、コネクタ本体部に対して変位幅や変位角度を得るために径大な支持孔を形成する必要が無く、コネクタの小型化が図れる。
〔他の実施の形態〕
(1)上記実施の形態では、ガイドピン8は、光導波路部品6が設置された開口部10の左右または上下位置に対して1つずつ設置する構成を示したがこれに限られない。たとえば図20に示すように開口部10の左右に異なる数の一組で形成されたガイドピン8を設置してもよい。この場合、端面部12には、設置されるガイドピン8の数において、たとえば凹部18a、18b、18cを形成すればよい。ガイドピン8の設置個数は、たとえばコネクタ本体部4の端面部12の短辺の長さが異なる場合や、図示しない他の部品が端面部12に設置される場合などにおいて調整してもよい。
(2)上記実施の形態では、ガイドピン8の基部20を半球状に形成したがこれに限られない。図21に示すようにガイドピン140の基部142は、たとえば楕円形状に形成してもよい。そしてこの基部142の形状に応じてコネクタ本体部4の凹部144を形成すればよい。このように基部142を楕円形状に形成することで、突出量を小さくすることができ、凹部144の形成深さL7を小さくすることができる。
(3)上記実施の形態では、コネクタ本体部4および他のコネクタ本体部34、52の組立て処理において、端面部12、44、62を垂直方向に研磨する場合を示したがこれに限られない。図22に示すコネクタ本体部4、34、52は、たとえば光導波路端面における反射の発生を防止するために、端面部12、44、62が傾斜角度θ3となるように研磨処理を施している。
コネクタ本体部4に対するガイドピン8の設置処理では、たとえば他のコネクタ本体部34、52に対して前後、左右、上下方向または回転方向への変位調整が必要になる。本開示のコネクタによれば、ガイドピン8の基部20とコネクタ本体部4の凹部18とを球面接続させる構成により、回転方向への調整角度を大きくとれるので、適正方向にガイドピン8を設置することができる。
次に、以上述べた実施例を含む構成に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1)光導波路を露出させる端面部と、
前記端面部に形成された複数の球面状の凹部と、
前記凹部内に設置される球面状の基部および前記端面部の対向方向に突出させた軸部を備えるガイドピンと、
を備えるコネクタ。
(付記2)前記ガイドピンの前記基部は、前記端面部から露出させた前記光導波路と、前記端面部に対向して接続される他の導波路またはファイバとの接続状態に応じて前記凹部内で変位させて設置される、
ことを特徴とする付記1に記載のコネクタ。
(付記3)前記ガイドピンは、前記導波路または前記ファイバを備えた他のコネクタに前記軸部が軸支され、前記端面部に対して前記他のコネクタが接続されることにより前記凹部に前記基部が設置される、
ことを特徴とする付記1または付記2に記載のコネクタ。
(付記4)前記凹部は、前記端面部から露出した前記光導波路の左右または上下方向に、同数または異なる数の一組で形成された、
ことを特徴とする付記1ないし付記3のいずれかに記載のコネクタ。
(付記5)前記基部の球面半径は、前記凹部の半径よりも径小に形成されたことを特徴とする、付記1ないし付記4のいずれかに記載のコネクタ。
(付記6)前記ガイドピンの前記軸部は、前記光導波路に対して平行方向または傾斜方向に突出させたことを特徴とする、付記1ないし付記5のいずれかに記載のコネクタ。
(付記7)前記凹部は、前記光導波路が形成された基板上に形成され、
前記ガイドピンは、該凹部に設置される、
ことを特徴とする付記1ないし付記6に記載のコネクタ。
(付記8)コネクタの端面部に光導波路を露出させ、
前記端面部に複数の球面状の凹部を形成し、
前記凹部内にガイドピンの球面状の基部を設置して、前記端面部の対向方向に該ガイドピンの軸部を突出させる、
工程を含むコネクタの製造方法。
(付記9)前記端面部から露出させた前記光導波路と、前記端面部に対向して接続される他の導波路またはファイバとの接続状態に応じて前記ガイドピンを前記凹部内で変位させる、
工程を含む付記8に記載のコネクタの製造方法。
(付記10)前記端面部に形成され、前記光導波路が保持される前記凹部に接着材を塗布 し、
前記ガイドピンを前記他の導波路または前記ファイバを備えた他のコネクタの端面に形成された孔に挿入し、
前記光導波路と前記他の導波路または前記ファイバとの間に送出した信号を検出し、
検出した該信号の検出状態に応じて、前記基部を中心に前記ガイドピンを前記凹部内で変位させ、
前記接着材の硬化処理を行う、
工程を含む付記8または付記9に記載のコネクタの製造方法。
(付記11)光導波路の一部とともに前記端面部を垂直方向または傾斜方向に研磨する、
工程を含む付記8ないし付記10に記載のコネクタの製造方法。
以上説明したように、本発明の好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。