JP5895113B1 - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)の実施形態(本実施形態)を示す。このSOFC100は、長手方向(x軸方向)を有する平板状の支持基板10の上下面(互いに平行な両側の主面(平面))のそれぞれに、電気的に直列に接続された複数(本例では、4つ)の同形の発電素子部Aが長手方向において所定の間隔をおいて配置された、所謂「横縞型」と呼ばれる構成を有する。
言い換えると、固体電解質膜40の全体は、上記の発電素子部Aの内部における固体電解質膜40(第1固体電解質膜)と、上記の発電素子部Aの外部における固体電解質膜40(第2固体電解質膜)とから、構成される。
言い換えると、反応防止膜50の全体は、上記の発電素子部Aに含まれる反応防止膜50(第1反応防止膜)と、上記の発電素子部Aの外側における反応防止膜50(第2反応防止膜)とから、構成される。
(1/2)・O2+2e−→O2− (於:空気極60) …(1)
H2+O2−→H2O+2e− (於:燃料極20) …(2)
次に、図1に示したSOFC100の製造方法の一例について図10〜図18を参照しながら簡単に説明する。図10〜図18において、各部材の符号の末尾の「g」は、その部材が「焼成前」であることを表す。
以上、説明したように、上記本実施形態では、固体電解質膜(第1シール膜)40の表面(外側面)に形成された凹部(前記「第2凹部」)に、反応防止膜(第2シール膜)50の全体(厚さ方向(z軸方向)の全域)が埋設されている。換言すれば、「中間焼成体」の外側面における反応防止膜(第2シール膜)50の外縁にて段差が形成されていない。従って、上述した「背景技術」の欄で取り上げた文献に記載された燃料電池の構成(即ち、反応防止膜における厚さ方向の全域が固体電解質膜の外側面に対して厚さ方向に突出している構成)と比べて、「中間焼成体」の外側面における反応防止膜50の外縁にて形成される段差の高さが小さくなる。この結果、反応防止膜50の外縁の近傍部分にて過大な応力が局所的に発生し難くなり、前記外縁の近傍部分にてクラックが発生し難くなる。
Claims (11)
- 長手方向を有する支持基板であって、ガス流路が前記長手方向に沿って内部に形成された支持基板と、
前記支持基板の主面における互いに離れた複数の箇所にそれぞれ設けられ、少なくとも燃料極、緻密質材料からなる固体電解質膜、希土類元素を含むセリアを含んだ緻密質材料からなる反応防止膜、及び、空気極がこの順に積層された複数の発電素子部と、
隣り合う前記発電素子部の一方の燃料極と他方の空気極とを電気的に接続する1つ又は複数の電気的接続部と、
前記支持基板の主面を覆うように設けられ、前記ガス流路を経て前記燃料極に供給されるガスと、前記空気極に供給されるガスと、の混合を防止する、緻密質材料からなるシール部と、
を備えた、焼成体である燃料電池であって、
前記各電気的接続部は、緻密質材料からなる第1部分と、前記第1部分と接続され且つ多孔質材料からなる第2部分とで構成され、前記第1部分は、前記隣り合う発電素子部の一方の燃料極と前記第2部分とに接続され、前記第2部分は、前記隣り合う発電素子部の他方の空気極と前記第1部分とに接続され、
前記支持基板の主面における前記複数の箇所に、前記支持基板の材料からなる底壁と、全周に亘って前記支持基板の材料からなる周方向に閉じた側壁と、を有する第1凹部がそれぞれ形成され、
前記各第1凹部に、対応する前記発電素子部の前記燃料極がそれぞれ埋設され、
前記シール部は、前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分と、前記各発電素子部に含まれるそれぞれの前記固体電解質膜を含むとともに前記それぞれの前記固体電解質膜から連続して延設された前記固体電解質と同じ緻密質材料からなる第1シール膜と、前記各発電素子部に含まれるそれぞれの前記反応防止膜を含むとともに前記それぞれの前記反応防止膜から連続して延設された前記反応防止膜と同じ緻密質材料からなる第2シール膜と、を含んで構成され、
前記第1シール膜の外側面における前記各発電素子部に対応するそれぞれの領域を含んだ部分に、前記第1シール膜の材料からなる底壁と、前記第1シール膜の材料からなる側壁と、を有する第2凹部が形成され、
前記第2凹部に、前記第2シール膜が埋設され、
前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面における前記第2凹部以外の部分と、前記第2凹部に埋設された前記第2シール膜の外側面と、を含んで、前記シール部の外側面が構成された、燃料電池。 - 前記支持基板の主面を外側からみたとき、
前記第2シール膜の側面における、前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の周縁部の全周に沿うように位置する部分の全域が、前記第1シール膜の側面における、前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の周縁部の全周に沿うように位置する部分の全域と比べて、前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の中央に対してより近くに位置する、
請求項1に記載の燃料電池。 - 前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面における前記第2凹部以外の部分と、前記第2凹部に埋設された前記第2シール膜の外側面と、により、前記シール部の連続した外側面が構成される、
請求項1又は請求項2に記載の燃料電池。 - 前記シール部は、前記各電気的接続部の第1部分及び前記第1、第2シール膜と接続するとともに前記第1、第2シール膜とは異なる緻密質材料からなる複数の第3シール部を備え、
前記第1シール膜と前記各電気的接続部の第1部分とは接触しないように構成され、
前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面における前記第2凹部以外の部分と、前記第2凹部に埋設された前記第2シール膜の外側面と、前記各第3シール部のそれぞれの外側面と、により、前記シール部の外側面が構成される、
請求項1又は請求項2に記載の燃料電池。 - 前記各電気的接続部のそれぞれの第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面における前記第2凹部以外の部分と、前記第2凹部に埋設された前記第2シール膜の外側面と、前記各第3シール部のそれぞれの外側面と、により、前記シール部の連続した外側面が構成される、
請求項4に記載の燃料電池。 - ガス流路が長手方向に沿って内部に形成された支持基板と、
前記支持基板の主面において前記長手方向に互いに間隔を隔てて設けられ、燃料極、第1固体電解質膜、第1反応防止膜、及び空気極が、この順に積層された複数の発電素子部と、
隣り合う前記発電素子部の一方の燃料極と他方の空気極とを電気的に接続する電気的接続部と、
前記ガス流路から前記燃料極に供給されるガスと、前記空気極に供給されるガスとの混合を防止するために、前記支持基板の主面に設けられるシール部と、
を備え、
前記支持基板は、前記燃料極が配置される第1凹部を、有し、
前記各電気的接続部は、前記隣り合う発電素子部の一方の燃料極に接続される第1部分と、前記隣り合う発電素子部の他方の空気極に接続される第2部分とから、構成され、
前記シール部は、
前記各電気的接続部の前記第1部分と、
前記第1固体電解質膜、及び前記第1固体電解質膜から連続して延びる第2固体電解質膜を含み、且つ第2凹部が外側面に形成される第1シール膜と、
前記第1反応防止膜、及び前記第1反応防止膜から連続して延びる第2反応防止膜を含み、且つ前記第2凹部に配置される第2シール膜とから、構成され、
前記シール部の外側面は、
前記各電気的接続部における前記第1部分の外側面と、
前記第1シール膜の外側面において前記第2凹部を除いた部分と、
前記第2シール膜の外側面とから、構成される、
燃料電池。 - 前記第1シール膜及び前記第2シール膜は、前記燃料極と前記空気極との間に配置される、
請求項6に記載の燃料電池。 - 前記支持基板の主面を外側からみた場合に、
前記第1シール膜が前記各電気的接続部の第1部分の周縁部に沿う位置は、前記第2シール膜が前記各電気的接続部の第1部分の周縁部に沿う位置より、外側である、
請求項6又は7に記載の燃料電池。 - 前記各電気的接続部における前記第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面において前記第2凹部を除いた部分と、前記第2シール膜の外側面は、連続的に構成されている、
請求項6から8のいずれか1項に記載の燃料電池。 - 前記シール部は、前記各電気的接続部の前記第1部分と前記第1及び第2シール膜との間に配置され、且つ前記各電気的接続部の前記第1部分と前記第1及び第2シール膜とに接続する第3シール部を、さらに有し、
前記シール部の外側面は、
前記各電気的接続部における前記第1部分の外側面と、
前記第1シール膜の外側面において前記第2凹部を除いた部分と、
前記第2シール膜の外側面と、
前記第3シール部の外側面とから、構成される、
請求項6から8のいずれか1項に記載の燃料電池。 - 前記各電気的接続部における前記第1部分の外側面と、前記第1シール膜の外側面において前記第2凹部を除いた部分と、前記第2シール膜の外側面と、前記第3シール部の外側面とは、連続的に構成されている、
請求項10に記載の燃料電池。
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