JP5894692B2 - 自走式掃除機 - Google Patents
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Description
このような掃除機において、吸込口の後方や側方にブレードを設け、吸込口で吸引されなかった塵埃を捕捉することにより塵埃の散乱を防止し、掃除効率を向上させるといった工夫が従来よりなされている。
しかしながら、単に吸込口の後方や側方にブレードを設けただけではブレードに捕捉された塵埃が吸い込まれないまま滞留し、必ずしも掃除効率の向上に繋がっていないという問題があった。
また、本発明の自走式掃除機は、前記回転ブラシと前記捕捉部材の間より塵挨を捕集しても良い。
さらに、本発明の自走式掃除機は、前記捕捉部材は、前記基端の周辺を前記先端の周辺より剛性を高くしても良い。
さらに、本発明の自走式掃除機は、前記捕捉部材は、取付部材を介して前記吸込口の縁に取り付けられても良い。
さらに、本発明の自走式掃除機は、前記吸込口の縁に溝が形成され、前記取付部材は、前記溝に嵌め入れられても良い。
このような構成によれば、被清掃面が溝のあるフローリングである場合などに特に清掃効率を向上させることができる。
というのは、捕捉部材が起毛ブラシで構成される場合、当該起毛ブラシは先端が吸込口に近づくように傾斜することとなり、起毛ブラシの先端がフローリングの溝にスムーズに入り込んで当該溝に溜まった塵埃をすくい上げるようにして捕捉することができる。
また、ブラシ毛の長さを長くすることによりフローリングの溝に溜まった塵埃を捕捉できたとしても、溝以外の部分においては長過ぎるブラシ毛が根元から折れ曲がってしまい、適切に塵埃を捕捉できなくなる恐れもある。
このような構成によれば、捕捉部材は取付部材を介して吸込口の縁に取り付けられるので、長時間の使用により捕捉部材に摩耗等が生じた場合は捕捉部材を交換するだけで性能を回復させることができ、メンテナンス性に優れたものとなる。
また、取付部材が捕捉部材の基端を傾斜させて支持するので、取付部材が装着される吸込口の縁に特別な支持構造を設ける必要もなく、本発明の構造を採用するにあたって吸込口の周辺の構造が複雑になることもない。
このような構成によれば、捕捉部材の先端が被清掃面に当接し、被清掃面との間の摩擦により吸込口から遠ざかる方向に反り返ろうとしても、取付部材の付勢片が捕捉部材の反り返りを防止し、捕捉部材の先端を適切な位置に維持し、掃除効率の低下を防止できる。
このような構成によれば、吸込口で軸回転する回転ブラシにより、塵埃の吸引効率をより一層向上させることができる。
特に本発明では、捕捉部材の先端が吸込口に近づくように傾斜しているので、捕捉部材により捕捉された塵埃は吸込口の縁に近接することとなり、吸込口の縁に近接して存在する塵埃を回転ブラシとの間で挟持するようにして効率よく掻き込むことが可能となる。
図1は本発明の実施形態に係る吸口体を備えた自走式掃除機の斜視図、図2は図1に示される自走式掃除機のA−A矢視断面図、図3は図1に示される自走式掃除機の底面側の斜視図、図4は筐体の蓋部が開放され集塵装置が取り出された状態を示す図2対応図、図5は図1に示される自走式掃除機の電気的な構成を示すブロック図である。
自走式掃除機1は、円盤状の筐体2を備え、この筐体2の内部および外部に、回転ブラシ9、サイドブラシ10、集塵装置(集塵部)30、電動送風機(吸引部)22、一対の駆動輪29、後輪26および前輪27、各種センサを含む制御部等の構成要素が設けられている。
この自走式掃除機1において、前輪27が配置されている部分が前方部、後輪26が配置されている部分が後方部、集塵装置30が配置されている部分が中間部である。
一対の回転軸29aは、図示しない一対のモータからそれぞれ個別に回転力が得られるように連結されており、各モータは筐体の底板2aに直接またはサスペンション機構を介して固定されている。
後輪26は自在車輪からなり、駆動輪29が接地する床面Fと接地するよう筐体2の底板2aの一部に回転可能に設けられている。
このように、筐体2に対して前後方向中間に一対の駆動輪29を配置し、前輪27を床面Fから浮かせ、自走式掃除機1の重量を一対の駆動輪29と後輪26によって支持できるよう、筐体2に対して前後方向に重量が配分されている。これにより、進路前方の塵埃を前輪27によって遮ることなく吸込口6に導くことができる。
回転ブラシ9は、回転軸であるローラの外周面に螺旋状にブラシ9aを植設することにより形成されている。サイドブラシ10は、回転軸の下端にブラシ束を放射状に設けることにより形成されている。なお、回転ブラシ9の回転軸および一対のサイドブラシ10の回転軸は、筐体2の底板2aの一部に枢着されると共に、その付近に設けられた駆動モータ、該駆動モータとプーリおよびベルト等を含む動力伝達機構を介して連結されている。
また、吸込口6の後方の縁には吸込口6で吸い込まれなかった塵埃を捕捉し塵埃の散乱を防止するためのブレード状の捕捉部材としての起毛ブラシ65が設けられている。吸込口6を形成するボトムプレート60と起毛ブラシ65については後で詳述する。
筐体2の側板2cの後端には、バッテリー14の充電を行う充電端子4が設けられている。室内を自走しながら掃除する自走式掃除機1は、室内に設置されている充電台40に帰還する。これにより、充電台40に設けられた端子部41に充電端子4が接触し、バッテリー14の充電が行われる。商用電源(コンセント)に接続される充電台40は、通常、室内の側壁Sに沿って設置される。
バッテリー14は、充電端子4を介して充電台40から充電され、制御基板15、駆動輪29、回転ブラシ9、サイドブラシ10、電動送風機22、各種センサ等の各要素に電力を供給する。
集塵装置30は、開口部31dを有する集塵容器31と、集塵容器31の開口部31dを覆うフィルタ部33と、フィルタ部33と集塵容器31の開口部31dとを覆うカバー部32とを備えている。カバー部32およびフィルタ部33は、集塵容器31の前側の開口端縁に回動可能に軸支されている。
集塵容器31の側壁前部には、集塵装置30が筐体2の中間収納室R2内に収納された状態において、筐体2の吸引路11と連通する流入路34と、筐体2の排気路12と連通する排出路35とが設けられている。
また、CPU15aは、ユーザーによる自走式掃除機1の動作に係る条件設定を操作パネル(図示省略)から受け付けて記憶部18に記憶させる。この記憶部18は、自走式掃除機1の設置場所周辺の走行マップ18aを記憶することができる。走行マップ18aは、自走式掃除機1の走行経路や走行速度などといった走行に係る情報であり、予めユーザーによって記憶部18に記憶させるか、あるいは自走式掃除機1自体が掃除運転中に自動的に記録することができる。
また、図示省略するが、第1排気路を流通する気流の一部は、凹部8に導かれてもよい。このようにすれば、吸込口6から吸引路11に導かれる気流内にイオンが含まれるため、集塵装置30の集塵容器31内およびフィルタ部33の除菌および脱臭を行うことができる。また、吸引した塵埃を除電し集塵容器31内面に静電的に塵埃が吸着されるのを抑制できる。
また、集塵装置30が駆動輪29の回転軸29aの上方に配置されているため、集塵によって重量が増加しても掃除ロボット1の重量バランスが維持される。
自走式掃除機1は、掃除が終了すると充電台40に帰還する。これにより、充電端子4が端子部41に接してバッテリー14が充電される。
図6は図1に示される自走式掃除機の底面に装着され吸込口を形成する吸口体としてのボトムプレート単体の斜視図、図7は図6に示されるボトムプレートのB−B矢視断面図、図8は図6のB−B線で切断したボトムプレートの斜視図である。
図6に示されるようにボトムプレート60は、凹部8内に設けられた回転ブラシ9(図3参照)を軸回転可能に支持するための半円形の受け部61が両側に形成されている。また、ボトムプレート60は、後方側に弾性変形可能な係合部62を有しており、必要に応じて係合部62を弾性変形させて底板2a(図3参照)との係合を解くことにより底板2aから取り外せるように構成されている。また、ボトムプレート60の前方側には、該ボトムプレート60を凹部8に嵌め入れるための係止片64が複数、突出させて設けられている。この係止片64に対し、図示しないが底板2aには、係止片64を挿通し係止するための凹部が形成されている。したがって、係止片64を凹部に挿通し、上記係合部62にて底板2aに係合させることで、ボトムプレート60が底板2aに嵌め入れられた状態で保持される。反対に、係合部62を弾性変形させ、底板2aとの係合を解除すれば、係止片64を底板2aより引き出すことで、ボトムプレート60を底板2aに対して取外すことができる。したがって、ボトムプレート60は、着脱可能に設けられている。
ポール63は吸込口6の前後方向にわたって設けられているので、回転ブラシ9に植設されたブラシ9a(図3参照)はポール63をスムーズにすり抜けることができ、ポール63が回転ブラシ9の回転を妨げることはない。
起毛ブラシ65は基端となる起毛ベース65aに多数のブラシ毛65bが植設された構成となっている。
つまり、取付部材66の保持面66aは起毛ブラシ65の先端65cが吸込口6に近づくように床面(被清掃面)F(図9参照)に対して傾斜している。
また、取付部材66は起毛ブラシ65のブラシ毛65bを吸込口6の方向へ付勢する付勢片66bを有しており、起毛ブラシ65の先端65cが床面Fに当接したときに、床面Fとの摩擦により起毛ブラシ65が反り返ることを防止している。
このように、本実施形態では、取付部材66を介して起毛ブラシ65が取り付けられるので、長時間の使用により起毛ブラシ65が摩耗し、交換の必要が生じたとしても、ボトムプレート60から取付部材66を取り外して新しい起毛ブラシ65と交換することが可能となる。
また、取付部材66側に起毛ブラシ65を傾斜させて取り付けるための保持面66aが形成されているので、取付部材66が取り付けられるボトムプレート60は従来通りの構造のものを採用でき、起毛ブラシ65を傾斜させて設けるために構造が複雑になるということもない。
さらに、起毛ブラシ65が取付部材66に対して取り外し可能とすることで、取付部材66を含めて交換することなく、ブラシ毛65bが植毛される起毛ベース65aを含む起毛ブラシ65単体で交換できる。そのため、経済性に富む。
これにより、起毛ブラシ65に捕捉された塵埃Dには電動送風機(吸引部)22(図2参照)により生み出された吸引力が作用し易くなり、捕捉された塵埃Dは回転ブラシ9の回転による掻き込み効果も加わって効率よく吸込口6から吸い込まれる。特に、回転ブラシ9と起毛ブラシ65とで挟持するようにして、塵埃を掻き込むことができる。
この場合、本発明の実施形態のように充電池を備える吸引力が強くない自走式掃除機であっても、吸引することが可能となる。
また、床面Fが溝を有するフローリングである場合、進行方向に向かって傾斜して取り付けられた起毛ブラシ65の先端65cがフローリングの溝にスムーズに入り込み、溝に溜まった塵埃Dをすくい上げるようにして効率よく捕捉できるという効果も得られる。
図10に示されるように、起毛ブラシ265を床面Fに対して垂直に設けた場合、図9に示す本発明の本実施形態よりも吸込口206から離れた所で塵埃Dが捕捉されることとなる。この場合、捕捉された塵埃Dに吸引力が作用し難くなり、起毛ブラシ265に捕捉されたまま吸い込まれない塵埃Dが滞留する。
また、フローリングの溝に溜まった塵埃Dを捕捉できるように起毛ブラシ265のブラシ毛265bの長さを長くした場合、フローリングの溝に溜まった塵埃Dを捕捉できたとしても、溝以外の部分では長過ぎるブラシ毛265bが根元から折れ曲がってしまい、走行負荷が増大するばかりでなく、塵埃Dを適切に捕捉できなくなる。
これに対し本発明の実施形態に係る上述の起毛ブラシ65は、上述のようなトレードオフの関係にある複雑な問題を非常に簡便な手法で解決するものであり、掃除効率の向上に極めて効果的である。
図11は起毛ブラシの変形例を示す図7対応図である。
図11に示されるように、変形例に係る起毛ブラシ165は、後方側に剛性が高く長さの短いブラシ毛165dを植設することにより、前方側のブラシ毛165eの根元を強固に支持し、塵埃の捕捉を担う前方側のブラシ毛165eが床面F(図2参照)との摩擦により折れ曲がることを防止したものである。
変形例に係る起毛ブラシ165によれば、塵埃の捕捉を担う前方側のブラシ毛165eの折れ曲がりが防止されるので、塵埃の捕捉効率がより一層向上するばかりでなく、前方側のブラシ毛165eに床面Fを傷つけ難い柔軟なブラシ毛を採用し易くなる。
上記短いブラシ毛165dについては、前方側のブラシ毛165eよりも短く示しているが、ブラシ毛先端165eよりも多少短く、ほぼ同一長さにしてもよい。
なお、図12にしめす吸口体100の吸込口106に対応して、図6で説明した構造の捕捉部材である起毛ブラシ65を備えるボトムプレート60を、着脱可能に設けるようにしても構成できる。
また、捕捉部材として起毛ブラシを例に説明したが、本発明の捕捉部材は起毛ブラシに限定されるものではなく、起毛布、ゴム製ブレードなど様々な形態のものを好適に採用できる。
2 筐体
2a 底板
6,106,206 吸込口
9,109,209 回転ブラシ
9a ブラシ
22 電動送風機(吸引部)
40 集塵装置(集塵部)
60 ボトムプレート(吸口体)
61 受け部
62 係合部
63 ポール
64 係止片
65,105,165,265 起毛ブラシ
65a 起毛ベース
65b,165d,165e,265b ブラシ毛
65c 先端
66 取付部材
66a 保持面
66b 付勢片
67 凹溝
100 吸口体
F 床面(被清掃面)
Claims (5)
- 被清掃面に対面する筐体の底面に設けられた一対の駆動輪と、
被清掃面の塵挨を掻き込む回転ブラシと、
前記回転ブラシを軸回転可能に支持し、前記筐体により着脱可能な保持部材と、
前記筐体の底面に設けられ、かつ被清掃面に存在する塵挨を吸い込むための前記保持部材に形成された吸込口と、
前記保持部材に形成された吸込口の縁に設けられ、被清掃面に存在する塵埃を捕捉する捕捉部材と、
前記吸込口の回転ブラシの回転方向に沿って設けられた複数のポールと、
前記吸込口を介して塵埃を含んだ空気を吸引する吸引部と、
該吸引部によって吸引された空気中の塵埃を捕集する集塵部とを備え、
前記捕捉部材は、前記吸込口の縁に取り付けられる基端と被清掃面に当接する先端を有し、前記先端が前記基端よりも前記吸込口側の位置であり、
前記捕捉部材から前記回転ブラシの方向に前記駆動輪によって自走する際に、前記回転ブラシは、前記駆動輪と同じ方向に回転することを特徴とする自走式掃除機。 - 前記自走式掃除機は、前記回転ブラシと前記捕捉部材の間より塵挨を捕集することを特徴とする請求項1に記載の自走掃除機。
- 前記捕捉部材は、前記基端の周辺を前記先端の周辺より剛性を高くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自走式掃除機。
- 前記捕捉部材は、取付部材を介して前記吸込口の縁に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自走式掃除機。
- 前記吸込口の縁に溝が形成され、
前記取付部材は、前記溝に嵌め入れられることを特徴とする請求項4に記載の自走式掃除機。
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