JP5893493B2 - 薄膜フィルム用ハードコート組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ハードコート組成物及びそれを用いたプラスチック積層体に関する。さらに詳細には、配合成分として多官能ウレタン(メタ)アクリレートと特定の多官能ポリエステル(メタ)アクリレートとを必須成分とするハードコート組成物に関する。
液晶用ディスプレイ用偏光板保護プラスチック基材、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等に使用される保護プラスチック基材は、その表面に耐摩耗性、耐擦傷性、帯電防止性、反射防止性等のハード機能を付与するため、樹脂層が施されている。また、この樹脂層には、活性エネルギー線照射により硬化するハードコート組成物が一般的に使用されている。
近年、プラスチック基材の表面硬度を上げる要求が多く、樹脂層の性能向上が求められている。
樹脂層の表面硬度を上げる手段として広く用いられるのが、ハードコート組成物の多官能基化である。一方で、ハードコート組成物は硬化前後で樹脂密度の増大、すなわち硬化収縮(プラスチック基材のカール性増大)を起こすことが知られている。多官能基化すればするほど硬化収縮は顕著となる。
プラスチック基材の高硬度化とカール性低減に効果的なのが、活性エネルギー線硬化性樹脂とアルミナ、シリカ、酸化チタン等の無機粒子を組み合わせた、いわゆる、有機−無機ハイブリッドと呼ばれる方法である(例えば、特許文献1)。
無機粒子を有機層へ分散し、塗膜を作成した場合、硬化後の塗膜から無機粒子が欠損したり、ヘイズの増加、脆性の発生等の現象が見られたりするようになる。これは有機物と無機物の分散性あるいは相溶性の悪さに起因すると考えられている。そのため、これらの問題を解決するために、無機粒子の粒子径をナノサイズにまで減少させたナノフィラーの使用(特許文献2)や、無機粒子の外殻を有機物で表面修飾した表面修飾無機フィラーの使用(特許文献3)が報告されている。
一方、特許文献1、2では、無機粒子をナノサイズにしたことにより、粒子が凝集して、懸濁液状態での無機粒子の分散安定性が悪化し、硬化塗膜の透明性を下げるという欠点があった。また、特許文献3では、有機物で表面修飾された無機粒子を使用したことにより、表面硬度が低下するという欠点があった。
結局、硬化塗膜の表面硬度上昇にとって無機粒子は有効と考えられたが、高価格なため汎用化が困難であることと、溶液状態での粒子の分散安定性、硬化後のプラスチック基材の低い透明性等の課題が残った。
塗膜の硬化収縮を低減させる方法として、(メタ)アクリルモノマーを重合させ高分子量化させたものを、多官能モノマーや多官能ウレタン(メタ)アクリレート等と配合させるものがある(特許文献4)。
また、上記(メタ)アクリル重合物に反応性基を持たせることで、高分子量体の硬度を上げる試みも検討された(特許文献5)。
特公平2−60696号公報 特開2005−76005号公報 特開2003−34761号公報 特開2009−84309号公報 特開2006−316249号公報
しかしながら、特許文献4では、硬化収縮は低減できるものの、反応性官能基を持たない高分子量体を使用しているため、塗膜の硬度も低下してしまうという問題がある。
また、特許文献5では、硬度低下の度合いを小さくする程度の効果しか認められないという問題がある。
従って、本発明の目的は、無機微粒子や、表面硬度の低下を伴う(メタ)アクリル重合体等の高分子量体を用いずにプラスチック基材の表面硬度を向上させ、カール性を低減したハードコート組成物を提供することにある。
そこで、本発明者らが、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、配合成分として多官能ウレタン(メタ)アクリレートと特定の多官能ポリエステル(メタ)アクリレートを必須成分とすることにより、塗工プラスチック基材の透明性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐薬品性を損なうことなく、低硬化収縮性に優れるハードコート組成物を得ることができることを見いだし、本発明は完成に至った。
すなわち、本発明は、
多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、
下記式(1)で示される多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートとを含むことを特徴とする、ハードコート組成物を提供する。
Figure 0005893493
(但し、前記式(1)中、Rは芳香族を含まない炭素数が4以上の直鎖状、分岐鎖状、又は環状アルキレン基を示し、R1〜R4はそれぞれ水素原子又はメチル基を示し、nは1〜10の整数を示す)
前記ハードコート組成物において、
多官能ウレタン(メタ)アクリレートが脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
前記ハードコート組成物において、
多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均官能基数が3官能以上であることが好ましい。
前記ハードコート組成物において、
多官能ウレタン(メタ)アクリレートの含有成分のうち、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が500以下のモノマーの割合が、多官能ウレタン(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下であることが好ましい。
前記ハードコート組成物において、
多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有量が、前記ハードコート組成物の樹脂分に対して0.5〜50重量%の範囲であることが好ましい。
前記ハードコート組成物において、
多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有成分のうち、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が500以下のモノマーの割合が、多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記ハードコート組成物を基板に塗布し、硬化させて得られるハードコートプラスチック基材を提供する。
本発明のハードコート組成物は、プラスチックフィルム等の基板に塗布・硬化した後の硬度、耐摩耗性、低カール性、強靭性、平滑性に優れている。高硬度でカール性が小さいことからTAC(三酢酸セルロース)やPET(ポリエチレンテレフタレート)といった薄膜プラスチックフィルム基材のハードコート層として使用できる。また、本発明のハードコート組成物は硬化後の硬度、耐摩耗性、平滑性に優れるだけでなく、低硬化収縮性を有している。
実施例における、カール性の評価試験の方法を説明するための概略図である。
本発明のハードコート組成物は、
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、
(B)上記式(1)で示される多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートとを含んでいればよく、他の点では特に制限されない。
本発明のハードコート組成物は、さらに、(C)光開始剤、(D)溶剤、(E)添加剤の少なくとも何れか一方を含むことが好ましい。また、上記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の各成分は、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせても良い。
本発明のハードコート組成物において、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による測定で重量平均分子量が500以下の低分子量体の割合は、硬度をさらに向上させる観点から、前記ハードコート組成物の樹脂分に対して40重量%以下であることが好ましく、
35重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。40重量%を超えると、硬化収縮が大きくなるとともに、塗膜が脆くなり、結果的に塗膜硬度を下げてしまう。
以下に、本発明のハードコート組成物の各成分(A)〜(E)について説明を記載する。
[(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA)]
(1)好ましい性質
本発明で用いられる(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートは、非着色性の観点から脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均官能基数としては、特に制限されないが、3官能以上であることが好ましく、さらに硬度を向上させる観点から、8官能以上であることがより好ましく、9官能以上であることがさらに好ましい。なお、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均官能基数とは、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレート1モルが有する平均(メタ)アクリロイル基数である。
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(Mw)は、1500〜13000が好ましく、より好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは1500〜8000である。重量平均分子量が1500未満では、光照射後の硬化プラスチック基材に要求される低カール性、耐摩耗性を損なうことになり、逆に重量平均分子量が13000を超えると硬度の低下、耐摩耗性の低下を招き、プラスチック基材がトップコート、特にハードコートとしての役割を果たせなくなる。
また、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの含有成分のうち、GPCによる測定で重量平均分子量が500以下の低分子量体の割合が、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましく、30重量%以下であることがさらに好ましい。40重量%を超えるとウレタン(メタ)アクリレートとしての柔軟性、強靭性が損なわれ、硬化塗膜に脆さが出てしまう。
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、ハードコート組成物の樹脂分に対し、例えば10〜99.9重量%、好ましくは40〜99.8重量%、さらに好ましくは60〜99重量%である。前記含有量が10重量%未満では、硬化フィルムの硬度が低下するため、フィルム特性が損なわれる。
(2)合成方法
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成方法としては、特に制限されないが、例えば、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートとのウレタン化反応によって得ることができる。前記反応は、1分子内に3個以上のアクリル基を有する(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを得るのに適しているという点で好ましい。
さらに、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの分子量、分子の柔軟性を調整する目的で、ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる前に、公知汎用のポリオールとポリイソシアネートとを反応させて末端イソシアネート基を有する鎖延長されたウレタンプレポリマーを製造し、この鎖延長されたウレタンプレポリマーに水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られた生成物を成分(A)として利用することもできる。前記ポリオールとしては、特に制限されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加物、ポリエステルポリオール及びオキシエチレン/オキシプロピレンの共重合体等が挙げられる。
ウレタン化反応の方法としては、
[方法1]イソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートを一括して混合し
反応させる方法、
[方法2]イソシアネート化合物の中に水酸基含有(メタ)アクリレートを添加(滴下
を含む)して反応させる方法、
[方法3]水酸基含有(メタ)アクリレートの中にイソシアネート化合物を添加(滴下
を含む)して反応させる方法がある。
なかでも[方法1]、[方法3]が好ましく、より好ましくは[方法3]である。
[方法2]では、イソシアネート化合物が高濃度な状態に水酸基含有(メタ)アクリレートを添加(滴下を含む)するため、ゲル化を起こす可能性がある。水酸基含有(メタ)アクリレートは分子中に1個以上の水酸基を有することから、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートを起点としたウレタン化反応が進むと考えられる。このため、得られる化合物の分子量が大きくなり過ぎ、望んだ化合物が得られなくなる場合がある。
また、[方法1]で製造すると、イソシアネート化合物や水酸基含有多官能(メタ)アクリレートを2種類以上使用した場合、得られる化合物の構造制御ができなくなる恐れがある。また一括で混合することによりウレタン化反応が急激に起こるため、反応温度が制御不能に陥る可能性がある。また、事故防止の観点から、一括混合でないほうが望ましい。このため、[方法3]が最も好ましい製造方法である。
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレート合成中のラジカル重合反応によるゲル化を防止するため、反応は分子状酸素含有ガス雰囲気下で行うことが好ましい。酸素濃度は安全面を考慮して適宜選択される。
反応は130℃以下の温度で行うことが好ましく、特に40〜130℃の温度で行うことがより好ましい。40℃より低いと実用上十分な反応速度が得られないことがあり、130℃より高いと熱によるラジカル重合によって二重結合部が架橋し、ゲル化物が生じることがある。反応は、通常、反応液中の残存NCO濃度が0.1重量%以下になるまで行う。残存NCO濃度は、ガスクロマトグラフィー、滴定法等の公知の方法で分析する。
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成反応は、重合禁止剤存在下で行うことが好ましい。重合禁止剤は、特に制限されず、公知の重合禁止剤を用いることができる。具体的には、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、モノ−tert−ブチルヒドロキノン、カテコール、p−tert−ブチルカテコール、p−メトキシフェノール、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−m−クレゾール、ピロガロール、β−ナフトール等のフェノール類、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、p−トルキノン、p−キシロキノン等のキノン類;ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、2−メチル−2−ニトロソプロパン、α−フェニル−tert−ブチルニトロン、5,5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシド等のニトロ化合物又はニトロソ化合物;クロラニル−アミン、ジフェニルアミン、ジフェニルピクリルヒドラジン、フェノール−α−ナフチルアミン、ピリジン、フェノチアジン等のアミン類;ジチオベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラスルフィド等のスルフィド類等が挙げられる。これらの重合禁止剤は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。なかでも、ヒドロキノンモノメチルエーテルが好ましく使用できる。
前記重合禁止剤の量は、生成する(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートに対して、1〜10000ppm(重量基準)が好ましく、より好ましくは100〜1000ppm、さらに好ましくは400〜900ppmである。重合禁止剤の量が上記ウレタン(メタ)アクリレートに対して1ppm未満であると十分な重合禁止効果が得られないことがあり、10000ppmを超えると生成物の諸物性に悪影響を及ぼす恐れがある。
(3)原料
前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートあるいは芳香族のイソシアネート類を水添して得られるジイソシアネート化合物(例えば、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物)や、これらを多量化させて得られる多量化ポリイソシアネート化合物等のイソシアネート基含有化合物が挙げられる。
前記ポリオールとしては、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3官能以上のポリオールが、3官能以上の(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを製造するのに好ましく使用される。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に、3官能のポリイソシアネート化合物が、9官能又は15官能の(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを製造するのに好ましく用いられる。具体的には2,6−ヘキサメチレンジイソシアネート由来のヌレート化合物、イソホロンジイソシアネート由来のヌレート化合物を用いることができる。
ヌレート以外のポリイソシアネート化合物を用いる場合には、1分子中に3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールと、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られるポリイソシアネート化合物等を用いることが可能である。
1分子中に2個以上の水酸基を有する脂肪族ポリエステルポリオールは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールのエステル化反応により得られる。上記多価カルボン酸としては、特に制限されないが、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。また、多価アルコールとしては、特に制限されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物は1種類のみを用いても良いし、2種類以上のポリイソシアネート化合物を併用しても良い。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート又はメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド又はメタクリルアミド、N−ヒドロキシアクリルアミド又はメタクリルアミド等が挙げられる。これらのラクトン付加物[例えば、ダイセル社製のPCL−FA又はPCL−FMシリーズ等]も使用することができる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとして市販されている製品としては、DPHA(ダイセル・サイテック社製)、PETRA(ダイセル・サイテック社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)、PETIA(ダイセル・サイテック社製)、アロニックスM−403(東亞合成社製:ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート)、アロニックスM−402(東亞合成社製:ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート)、アロニックスM−400(東亞合成社製:ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート)、SR−399(サートマー社製:ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート)、KAYARAD DPHA(日本化薬社製)、KAYARAD DPHA−2C(日本化薬社製)等が挙げられる。以上の製品は製品中に一部水酸基を含有した化合物を有している。
(4)原料の使用量比
(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成において、ヌレート骨格含有イソシアネート化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレートとの使用比率は特に制限されない。しかし、合成時におけるゲル化防止や、反応時間の長大化を防ぐ目的から、これら全原料の有する水酸基(OH基)濃度とイソシアネート基(NCO基)濃度との関係は、OH基濃度/NCO基濃度(モル比)>1となることが望ましい。OH基濃度/NCO基濃度(モル比)=1になると、ゲル化を起こすし、OH基濃度/NCO基濃度(モル比)<1になると反応時間が大幅に長くなるだけでなく、最終的にゲル化を起こす可能性が非常に高くなる。
(5)市販品
本発明のハードコート剤組成物中の成分(A)である1分子中に3個以上の(メタ)アクリル基を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートの市販品として、具体的な製品名を挙げると、例えば、2官能ウレタン(メタ)アクリレート(日本化薬社製の「UX−2201」あるいは「UX−8101」、共栄社化学社製の「UF−8001」、「UF−8003」、「UX−6101」、「UX−8101」、ダイセル・サイテック社製の「Ebecryl244」、「Ebecryl284」、「Ebecryl2002」、「Ebecryl4835」、「Ebecryl4883」、「Ebecryl8807」、「Ebecryl6700」)、3官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「Ebecryl254」、「Ebecryl264」、「Ebecryl265」)、4官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「Ebecryl8210」)、6官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「Ebecryl1290k」、「Ebecryl5129」、「Ebecryl220」、「KRM8200」、「Ebecryl1290N」)、9官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「KRM7804」)、10官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「KRM8452」、「KRM8509」)、15官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製の「KRM8655」)等を用いることができる。
[(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレート]
(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートは、下記式(1)で示されれば良く、その他の点では特に制限されない。
Figure 0005893493
(但し、前記式(1)中、Rは芳香族を含まない炭素数が4以上の直鎖状、分岐鎖状、又は環状アルキレン基を示し、R1〜R4はそれぞれ水素原子又はメチル基を示し、nは1〜10の整数を示す)
直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基の炭素数の範囲としては、4〜15が好ましく、4〜10がより好ましい。環状アルキレン基の炭素数の範囲としては、4〜15が好ましく、4〜10がより好ましい。また、環状アルキレン基は、4〜12員の環状アルキレン基であることが好ましく、5又は6員の環状アルキレン基であることが特に好ましい。また、環状アルキレン基の環には、C1〜4アルキル基が1又は2以上結合していても良い。
式(1)に記載のRを含む脂肪族ジカルボン酸としては、炭素原子数4〜10の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましく、具体的には、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸類が挙げられる。
また、(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有成分のうち、GPCにより測定した重量平均分子量が500以下のモノマーの割合が、(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましく、30重量%以下であることがさらに好ましい。40重量%を超えると、塗膜に脆性が見られるとともに耐擦傷性の低下という問題が生じやすくなる。
(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、300〜3000が好ましく、より好ましくは350〜2000、さらに好ましくは350〜1500である。重量平均分子量が300未満では、脆性やカールの原因となる塗膜の硬化収縮が大きいという問題が生じやすくなり、逆に3000を超えると、組成物の粘度が高くなり、作業性が低下するという問題が生じやすくなる。
(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有量は、特に制限されないが、前記ハードコート組成物の樹脂分に対して、例えば、0.5〜50重量%、好ましくは0.6〜45重量%、さらに好ましくは0.7〜40重量%の範囲である。(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有量が、0.5重量%未満の場合、配合の効果が現れないという問題が生じやすく、逆に50重量%を超える場合、ウレタン(メタ)アクリレートに起因する塗膜の高硬度を出せないという問題が生じやすい。
また、(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有量は、特に制限されないが、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレート100重量部に対し、例えば、0.6〜100重量部、好ましくは0.6〜90重量部、さらに好ましくは0.6〜80重量部である。前記含有量が、0.6重量%未満の場合、配合の効果が見られないという問題が生じやすく、逆に100重量%を超える場合、ウレタン(メタ)アクリレートに起因する塗膜の高硬度を出せないという問題が生じやすい。
(市販品)
(B)多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、市販品のものを使用することができ、具体的には、「アロニックスM8060」、「アロニックスM8030」、「アロニックスM9050」(以上、東亞合成社製)、「EBECRYL 1830」、「EBECRYL 812」、「EBECRYL 846」、「EBECRYL 810」(以上、ダイセル・サイテック社製)等が挙げられる。
[(C)光開始剤]
(C)光開始剤は、ハードコート組成物を硬化させる活性エネルギー線の種類や、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレート等の種類によっても異なり、特に制限されないが、公知の光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を用いることができる。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、カンファーキノン等が挙げられる。
光開始剤の使用量は、ハードコート組成物100重量部(樹脂分)に対して1〜20重量部、好ましくは1〜5重量部である。1重量部よりも少ないと硬化不良を引き起こす恐れがあり、逆に20重量部よりも多いと硬化後の塗膜から光開始剤由来の臭気が残存することがある。
[(D)有機溶剤]
(D)有機溶剤は、例えば、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成中に使用しても良い。(D)有機溶剤としては、特に制限されないが、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル溶媒等が挙げられる。PRTR[Pollutant Release and Transfer Register、化学物質排出移動量届出制度]法や毒性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル等が好ましい。必要に応じてメチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等も使用できる。
有機溶剤の使用量は、特に制限されないが、例えば、ハードコート組成物における固形分が5〜90重量%になるように配合し、30〜70重量%になるように配合することが好ましい。5重量%よりも少ないと粘度低下が不十分となり、塗工作業に支障が出やすくなり、逆に90重量部よりも多いと基材に対する塗膜の濡れ性が悪化しやすい。
[(E)添加剤]
本発明のハードコート組成物には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができる。このような(E)添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、レベリング剤、重合禁止剤、染顔料、光安定剤、消泡剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤等が挙げられる。これらの添加物の添加量は、ハードコート組成物100重量部(樹脂分)に対して、0〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。
(1)紫外線吸収剤
本発明のハードコート組成物に含まれてもよい紫外線吸収剤は特に制限されず、組成物に均一に溶解し、かつ必要な耐候性が付与できるものであれば使用できる。特に、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、安息香酸フェニル系から誘導された化合物で、それらの最大吸収波長が240〜380nmの範囲にある紫外線吸収剤が好ましく、特にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が好ましく、さらにこの上記2種を組み合わせて用いるのが最も好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、たとえば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタテシロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキン−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニルサリシレート、3−ヒドロキシフェニルベンゾエート、フェニレン−1,3−ジベンゾエート、2−(2−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ4−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンとグリシジルアルキル(C12−C13)エーテルとの反応生成物等が挙げられるが、これらのうちベンゾフェノン系の2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、及び2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、べンゾトリアゾール系の2−(2−ヒドロキシ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールが特に好ましく、これらは2種以上を組み合わせても良い。
(2)レベリング剤
ハードコート組成物の塗工適性を得るために、塗工後の塗膜表面に作用し表面張力を低下させるレベリング剤を加えてもよい。レベリング剤としては、フッ素系添加剤、シロキサン系添加剤、アクリル系添加剤、及びアセチレングリコール系添加剤から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
特に制限されないが、例えば、フッ素系添加剤として、フロラードFC−430、フロラードFC170(以上、住友スリーエム社製)、メガファックF177、メガファックF471(以上、DIC社製)、シロキサン系添加剤として、BYK−300、BYK−077(以上、ビックケミー社製)、アクリル系添加剤として、BYK−380(ビックケミー社製)、ディスパロンL−1984−50、ディスパロンL−1970(以上、楠本化成社製)、そしてアセチレングリコール系添加剤としてダイノール604、サーフィノール104(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。これらのレベリング性添加剤は、単独又は併用して使用できる。
(3)重合禁止剤
重合禁止剤は、例えば、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成中に使用しても良い。本発明のハードコート組成物に含まれてもよい重合禁止剤は特に制限されないが、(A)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成反応時に好ましく使用できるものとして記載したものが挙げられる。
[ハードコートプラスチック基材]
本発明のハードコートプラスチック基材は、本発明のハードコート組成物を基板に塗布し、硬化させて得られるものであれば良く、特に制限されない。
(基板)
前記基板としては、プラスチックフィルム等が挙げられ、例えば、熱可塑性樹脂プラスチックフィルムから選択される。前記プラスチックフィルムは、透明なものが好ましい。前記プラスチックフィルムに用いられるプラスチックとしては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテル、ポリスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ナイロン、アクリル等の熱可塑性樹脂プラスチックフィルムを挙げることができる。液晶テレビ等に使用される偏光板の部材として使用されているトリアセチルセルロースプラスチックフィルム(TACプラスチックフィルム)やタッチパネル用途で使用されているポリエチレンテレフタレートプラスチックフィルム(PETプラスチックフィルム)の使用が好ましい。
(塗布方法)
本発明のハードコート組成物を基板に塗布する方法としては、特に制限されないが、例えば、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、ロールコート法、バーコート法、グラビア法等を用いることが可能である。なかでも、美観性、コスト、作業性等の観点からバーコート法が最も好ましく用いられる。なお、塗布は、プラスチックフィルム等の製造工程中で行う、いわゆるインラインコート法でもよいし、既に製造されたプラスチックフィルム等に別工程で塗布を行う、いわゆるオフラインコート法でもよい。生産効率の観点から、オフラインコート法が好ましい。
(硬化方法)
本発明のハードコート組成物を、対象物である基板(TACやPET等の薄膜プラスチックフィルム等)に塗布した後、例えば、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することにより極めて短時間で硬化させることができる。紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯等が用いられる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、その他の条件により異なるが、長くとも数十秒であり、通常は数秒である。通常、ランプ出力80〜300W/cm程度の照射源が用いられる。電子線照射の場合は、50〜1000KeVの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜5Mradの照射量とすることが好ましい。活性エネルギー線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の促進を図ってもよい。
[積層体]
本発明における積層体は、前記基板と、前記基板上に本発明のハードコート組成物を塗布、硬化させて形成した硬化塗膜とを少なくとも有する。屈折率調整の観点から、積層体の構成として、基板とハードコート組成物の硬化塗膜との間に中間層があっても良い。また、帯電防止、反射防止等の機能を付与する観点から、ハードコート組成物の硬化塗膜に対して金属酸化物の蒸着等を行っても良い。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されない。
[実施例1]
(1)ハードコート組成物の調製
20mLの褐色ビンを用意し、下記に示す成分のうち、(A−1)及び(B−1)を表1に示す量(重量部)配合し、光重合開始剤を、得られるハードコート組成物の樹脂分100重量部に対して3重量部になるように配合し、有機溶剤を固形分が50重量%になるように配合し、全量が15g程度になるように調整した後に、攪拌、脱泡してハードコート組成物を調製した。配合、攪拌、脱泡は、全て公知の方法を用い室温(約23℃)で行った。
(A−1):10官能ウレタン(メタ)アクリレート
(商品名「KRM8452」、ダイセル・サイテック社製、
重量平均分子量で500以下の低分子量体の割合が0重量%)
(B−1):多官能脂肪族ポリエステルアクリレート
(商品名「アロニックスM8060」、東亞合成社製、
重量平均分子量で500以下の低分子量体の割合が28重量%)
光重合開始剤:商品名「Irgacure184」(チバ・スペシャリティケミカルズ社製)
有機溶剤:メチルエチルケトン(MEK)
(2)硬化フィルムの調製
上記で調製した組成物を、評価方法に応じた基板(ガラス、PET、TAC)に塗布した。この時、基板がガラスの場合は、乾燥後の膜厚が約20μmとなるように塗布した。また、基板がPET及びTACの場合には、乾燥後の膜厚が約5μmとなるように塗布した。その後、80℃、10分乾燥後、照射量約800mJ/cm2で硬化させた。
[実施例2〜5]
実施例1で使用した(B−1)多官能脂肪族ポリエステルアクリレートの配合量を変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[比較例1]
紫外線硬化型樹脂成分として、多官能ウレタン(メタ)アクリレートのKRM8452を単独で使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[比較例2]
紫外線硬化型樹脂成分として、多官能脂肪族ポリエステルアクリレートのアロニックスM8060を単独で使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[実施例6]
成分Aの多官能ウレタン(メタ)アクリレートを、(A−2)15官能ウレタンアクリレートKRM8655(低分子量体の割合;0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[実施例7−9]
実施例6で使用した(B−1)多官能脂肪族ポリエステルアクリレートの配合量を変更した以外は、実施例6と同様の操作を行った。
[実施例10]
成分Aの多官能ウレタン(メタ)アクリレートを、(A−3)6官能ウレタンアクリレートKRM8200に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。KRM8200中に含まれる低分子量体の割合は39重量%である。
[実施例11、12]
実施例10で使用した(B−1)多官能脂肪族ポリエステルアクリレートの配合量を変更した以外は、実施例10と同様の操作を行った。
[実施例13]
成分Bの多官能脂肪族ポリエステルアクリレートを、(B−2)アロニックスM9050(低分子量体の割合;58重量%)に変更し、配合量を変更した以外は、実施例6と同様の操作を行った。
[実施例14、15]
実施例13で使用した(B−2)多官能脂肪族ポリエステルアクリレートの配合量を変更した以外は、実施例13と同様の操作を行った。
[比較例3]
紫外線硬化型樹脂成分として、多官能ウレタン(メタ)アクリレートのKRM8655を単独で使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[比較例4]
紫外線硬化型樹脂成分として、多官能ウレタン(メタ)アクリレートのKRM8200を単独で使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
[評価用の硬化塗膜の形成方法]
(塗布・乾燥条件)
実施例及び比較例で得られたハードコート組成物を、以下の条件にて、基板に塗布し、乾燥させた。前記基板は、評価方法に応じて選択した。
塗布:バーコーター使用
乾燥:オーブン中で80℃、10分間
膜厚:乾燥後3〜15μm
(硬化方法)
ハードコート組成物を塗布、乾燥させた基板に、以下の条件で紫外線を照射して、硬化させて、硬化塗膜を形成させた。
照射強度 : 2KW/cm2
照射距離 : 10cm
コンベア速度 : 5m/分
照射回数 : 2回
[硬化塗膜の物性測定方法及び効果の評価方法]
(マルテンス硬度)
硬化塗膜のマルテンス硬度については、微小押し込み硬さ計(商品名「ENT−1100a」、エリオニクス社製)を用いて以下の条件で測定し、その結果を下記基準に従って評価し、下記表1〜4の「マルテンス硬度」の欄に示した。
〈試験条件〉
試験モード:負荷−除荷試験
圧子先端補正方式:田中方式
試験荷重:500μN
ステップインターバル:20m秒
保持時間:1000m秒
〈評価条件〉
マルテンス硬度の値が250N/mm2以上であった:「○」
マルテンス硬度の値が250N/mm2未満であった:「×」
(鉛筆硬度)
硬化塗膜の鉛筆硬度の評価は、JIS K5600に準拠して、ガラス基板上又はPET基板上に形成した硬化塗膜について実施した。評価は外観観察によって行い、ガラス基板上又はPET基板上の硬化塗膜を鉛筆でこすり、表面に傷が確認できたものはNGとした。同様のJIS評価でも、「傷付き」でNG、又は「硬化塗膜の剥がれ」でNGの場合があるが、本評価では、「傷付き」でNGの評価とした。具体的には、ある硬さの鉛筆でまず評価を行い、傷が付かなかった場合に、1つ上の硬さの鉛筆で評価を行うという作業を繰り返し、傷が確認できたらその1つ下の硬さで再評価した。また、傷が確認できなかったら再度1段階上の硬さの鉛筆を用い、2回以上の再現性が確認できた場合、傷が付かない最も硬い鉛筆の硬度をその硬化塗膜の鉛筆硬度とした。評価結果は鉛筆の芯の硬度で表し、下記表1〜4の「鉛筆硬度 ガラス」又は「鉛筆硬度 PET」の欄に示した。評価条件は以下の通りである。
評価用鉛筆:三菱鉛筆社製「鉛筆硬度試験用鉛筆」
荷重 :1kgf
引掻き距離:50mm以上
引掻き角度:45°
測定環境 :23℃、50%RH
なお、試験に使用するコーティングしたガラス基板又はPET基板は、23℃、50%RHの恒温恒湿機にて24時間調湿したものを用いた。
(耐擦傷性)
硬化塗膜の耐擦傷性の評価は、JIS K5600に準拠し実施した。具体的には、ガラス基板上に形成した硬化塗膜の表面をスチールウール#0000を使用し、荷重1kgfで200往復させて、擦った際の傷付きの程度を外観により官能評価した。測定環境は、23℃、50%RHとした。判断基準は以下の通りとし、下記表1〜4の「耐擦傷性」の欄に示した。
硬化塗膜の表面に傷が確認できない:「○」
硬化塗膜の表面になんらかの傷あり:「×」
なお、試験に使用するコーティングガラス基板は、23℃、50%RHの恒温恒湿機にて24時間調湿したものを用いた。
(カール性)
実施例、比較例で調製したハードコート組成物を、易接着PET(商品名「A4100」、東洋紡社製;膜厚100±5μm)上にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した。乾燥後に膜厚が約10μmになるよう調整し、硬化して、硬化塗膜及びプラスチック基板を含むプラスチックフィルムを得た。
前記プラスチックフィルムから1辺が10cm正方形の試験片を切り取った。前記試験片について、図1の(1a)の丸で囲んだ数字1〜5に示した測定点の膜厚を測定した。全ての測定点の膜厚が0.090mm以上0.11mm未満の場合を合格として、以下に述べる反りの測定を行った。膜厚が不合格の場合は、前記の測定点の膜圧が合格となるまで、バーコーターを変更し、前記の塗布・乾燥・硬化工程を繰り返した。
前記の測定点の膜厚が合格となった試験片について、図1の(1b)に示したように、水平面に置いた場合のフィルム(試験片)の四隅の反りを測定し、その平均値にて評価した。反りの大きなものは、硬化収縮が大きいとみなす。判断基準は以下の通りとし、下記表1〜4の「カール性」の欄に示した。
四隅の反りの平均値が5mm未満:「◎」
四隅の反りの平均値が5mm以上、10mm未満:「○」
四隅の反りの平均値が10mm以上:「×」
(ヘイズ)
上記のカール性試験で得た、硬化塗膜及びプラスチック基板を含むプラスチックフィルムのヘイズ(HAZE)を、JIS K7136に準拠して、以下の評価条件で測定した。
装置:日本電色工業社製「NDH 2000」
測定環境:23℃、50%RH
基板:PET、TAC
上記測定結果を下記基準で評価し、下記表1〜4の「ヘイズ」の欄に示した。
1%未満:「◎」
1%以上、2%未満:「○」
2%以上:「×」
(平滑性)
紫外線照射後の、プラスチック基板にコーティングした硬化塗膜の表面を目視で観察し、下記基準で評価し、下記表1〜4の「平滑性」の欄に示した。
表面に凹凸、ブツ、ゆがみ等が見られない場合:「○」
一部に何らかの変形が確認された場合:「×」
組成物及び硬化物の評価結果を以下の表1〜4に示す。表1〜4の通り、実施例のハードコート組成物の硬化塗膜は、硬度、耐擦傷性、カール性、ヘイズ、平滑性の何れも優れていることが分かった。一方で、比較例1、3、4は、塗膜硬度は高いものの、カール性が悪化した。また、比較例2は、カール性は良好なものの、硬度が小さくなった。
Figure 0005893493
Figure 0005893493
Figure 0005893493
Figure 0005893493
本発明のハードコート組成物は、プラスチックフィルム等の基板に塗布・硬化した後の硬度、耐摩耗性、低カール性、強靭性、平滑性に優れており、高硬度でカール性が小さいため、特に、TAC(三酢酸セルロース)やPET(ポリエチレンテレフタレート)といった液晶テレビやスマートフォン、携帯電話に用いられる薄膜プラスチック基材の保護コート剤としてとして有用である。

Claims (7)

  1. 多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、
    下記式(1)で示される多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートとを含むハードコート組成物であって、
    多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均官能基数が6官能以上であることを特徴とする、ハードコート組成物。
    Figure 0005893493
    (Rは芳香族を含まない炭素数が4以上の直鎖状、分岐鎖状、又は環状アルキレン基を示し、R1〜R4はそれぞれ水素原子又はメチル基を示し、nは1〜10の整数を示す)
  2. 多官能ウレタン(メタ)アクリレートが脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートである請求項1に記載のハードコート組成物。
  3. 多官能ウレタン(メタ)アクリレートの平均官能基数が8官能以上である、請求項1又は2に記載のハードコート組成物。
  4. 多官能ウレタン(メタ)アクリレートの含有成分のうち、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が500以下のモノマーの割合が、多官能ウレタン(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコート組成物。
  5. 多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有量が、前記ハードコート組成物の樹脂分に対して0.5〜50重量%の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のハードコート組成物。
  6. 多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの含有成分のうち、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が500以下のモノマーの割合が、多官能脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレートの総量に対して40重量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコート組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のハードコート組成物を基板に塗布し、硬化させて得られるハードコートプラスチック基材。
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