JP5891158B2 - 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、プリンター等の画像形成装置に用いられる現像装置に関し、特に、キャリアおよびトナーを含む2成分現像剤を採用した現像装置、およびそれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置は、像担持体(例えば、感光体ドラムや転写ベルト)上に形成された静電潜像に現像剤を供給して該静電潜像を現像することにより、像担持体上にトナー像を形成する。前記現像を行う方式の一つとして、非磁性体のトナーおよび磁性体のキャリアを含む二成分現像剤を用いたタッチダウン現像方式が知られている。この場合、磁気ローラー上に二成分現像剤層(いわゆる磁気ブラシ層)が担持され、現像ローラー上に前記二成分現像剤層からトナーが移動され、トナー層が担持される。更に、該トナー層から像担持体にトナーが供給されることで前記静電潜像が可視化される現像動作が実行される。
このようなタッチダウン現像方式において、現像ローラー上に帯電性の悪いトナーが滞留した場合、現像ゴーストなどの画像欠陥が生じてしまう。特許文献1には、このような課題を解決するために、非印字中に、現像ローラーから磁気ローラーに前記トナーを回収する回収動作が実行される技術が開示されている。現像ローラーおよび磁気ローラーには、直流成分に交流成分が重畳された電圧が印加される。現像動作と回収動作との間で前記電圧が変化されることによって、トナーの移動方向が変化される。また、特許文献2および3では、磁気ローラーに印加される電圧が変化されることによって、現像ローラーから磁気ローラーにトナーが回収される技術が開示されている。
特開平7−92804号公報 特開2005−55839号公報 特開2006−221107号公報
上記のようなタッチダウン現像方式において、現像ローラーおよび磁気ローラーに、直流バイアスおよび交流バイアスが印加された場合、交流バイアスによってもたらされる振動電界によって、トナーから外添剤が離脱することがあった。このような現象は現像動作時だけではなく、上記のような非印字中に印加される電圧によっても、もたらされる。そして、このような外添剤の離脱が早められると、トナーの転写性が低下し、画像の濃度低下が生じてしまう。また、トナーから離脱された外添剤が、現像ローラーから感光体ドラムに単体で移動されると、現像ハウジング内の外添剤の量が減少する。この場合、上記のような画像の濃度低下が更に早められてしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、現像ローラーと磁気ローラーとを備え、これらに直流バイアスに交流バイアスが重畳されたバイアスが印加される現像装置、およびこれを備えた画像形成装置において、トナーからの外添剤の離脱および現像装置内の外添剤の減少を可及的に抑止することを目的とする。
本発明の一局面に係る現像装置は、外添剤が添加されたトナーおよびキャリアを含む現像剤を貯留する現像ハウジングと、所定の方向に回転しつつ前記現像ハウジング内の現像剤を受け取って、現像剤層を担持する現像剤担持体と、前記現像剤層に接触した状態で回転しつつ、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持し、表面に静電潜像が形成され前記トナーによって顕在化されるトナー像を担持する像担持体に、該トナーを供給するトナー担持体と、前記現像剤担持体及び前記トナー担持体に、直流バイアスに交流バイアスが重畳されたバイアスを印加し、両者間に所定の電位差を形成するバイアス印加手段と、前記トナー像が前記像担持体上に形成される現像動作時に、前記現像剤担持体から前記トナー担持体に第1の量のトナーが供給されるように、前記バイアス印加手段に前記直流バイアスおよび前記交流バイアスを含む第1の現像バイアスを前記現像剤担持体および前記トナー担持体のそれぞれに対して印加させるとともに、前記現像動作が実行されていない非現像動作時に、前記現像剤担持体から前記トナー担持体に前記第1の量よりも少ない第2の量のトナーが供給されるように、前記バイアス印加手段に前記直流バイアスおよび前記交流バイアスを含む第2の現像バイアスを前記現像剤担持体および前記トナー担持体のそれぞれに対して印加させるバイアス制御手段と、を有し、前記バイアス制御手段は、前記交流バイアスのピーク間電圧において、前記第1の現像バイアスのピーク間電圧よりも、前記第2の現像バイアスのピーク間電圧を小さく設定し、かつ、前記第1の現像バイアスのうち前記トナー担持体に印加される第1の直流バイアスと前記静電潜像の背景部電位との差よりも、前記第2の現像バイアスのうち前記トナー担持体に印加される第2の直流バイアスと前記背景部電位との差が大きく、かつ、前記第2の直流バイアスが、前記静電潜像の最大画像濃度に対する画像部電位よりも高くなるように前記第1および第2の現像バイアスを設定することを特徴とする。
本構成によれば、バイアス印加手段は、トナー担持体および現像剤担持体に、直流バイアスに交流バイアスが重畳されたバイアスを印加し、両者間に所定の電位差を形成する。バイアス制御手段は、バイアス印加手段に第1および第2の現像バイアスを印加させる。この結果、現像動作時には、トナー担持体から現像剤担持体に第1の量のトナーが供給される。また、非現像動作時には、トナー担持体から現像剤担持体に第1の量よりも少ない第2の量のトナーが供給される。この際、バイアス制御手段は、交流バイアスのピーク間電圧において、第1の現像バイアスのピーク間電圧よりも、第2の現像バイアスのピーク間電圧を小さく設定する。このため、非現像動作時にトナーから外添剤が離脱されることを抑制することができる。また、バイアス制御手段は、第1の現像バイアスのうちトナー担持体に印加される第1の直流バイアスと静電潜像の背景部電位との差よりも、第2の現像バイアスのうちトナー担持体に印加される第2の直流バイアスと背景部電位との差が大きくなるように第1および第2の現像バイアスを設定する。この結果、非現像動作時に、トナー担持体から像担持体の背景部電位を備える領域に向かって、外添剤が飛翔することが抑制される。したがって、現像装置内から前記外添剤が過剰に消費されることが抑制される。
上記の構成において、前記バイアス制御手段は、前記第1の現像バイアスの直流バイアスにおける前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差よりも、前記第2の現像バイアスの直流バイアスにおける前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差が小さくなるように、前記第1および第2の現像バイアスを設定することが望ましい。
本構成によれば、第1の現像バイアスの直流バイアスにおけるトナー担持体と現像剤担持体との電位差よりも、第2の現像バイアスの直流バイアスにおけるトナー担持体と現像剤担持体との電位差が小さくなる。このため、非現像動作時において、トナー担持体と現像剤担持体との間に印加される交流バイアスのピーク間電圧の電位差に加え、直流バイアスの電位差が、現像動作時よりも小さく設定される。したがって、非現像動作時に、第2の量のトナーが現像剤担持体からトナー担持体に好適に供給される。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記静電潜像及び前記トナー担持体から供給されたトナーが形成する前記トナー像を担持する前記像担持体と、上記の何れかに記載の現像装置と、を有することを特徴とする。
本構成によれば、このため、非現像動作時にトナーから外添剤が離脱されることを抑制することができる。また、非現像動作時に、トナー担持体から像担持体の背景部電位を備える領域に向かって、外添剤が飛翔することが抑制される。したがって、現像装置内から前記外添剤が過剰に消費されることが抑制される。この結果、トナー像の濃度低下が好適に抑止される。
上記の構成において、前記非現像動作は、シートに画像が形成される画像形成動作の実行前または実行後、または、複数のシートに画像が形成される際の一のシートとその後続のシートとの間の紙間に対応して実行されることが望ましい。
本構成によれば、画像形成動作の実行前または実行後、あるいはシート間において、トナーから外添剤が離脱されることを抑制することができる。また、現像装置内から前記外添剤が過剰に消費されることが抑制される。
本発明によれば、現像ローラーと磁気ローラーとを備え、これらに直流バイアスに交流バイアスが重畳されたバイアスが印加される現像装置、およびこれを備えた画像形成装置において、トナーからの外添剤の離脱および現像装置内の外添剤の減少が可及的に抑止される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の断面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置内の構造を示した図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の電気的構成を示したブロック図である。 本発明の実施形態に係る現像装置における現像動作を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置において、現像動作と現像準備動作(非現像動作)におけるバイアスの変化を示した図である。 印刷枚数に対するプリント画像の濃度の推移を示した図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1として、プリンター機能と複写機能とを備えた複合機を例示するが、画像形成装置は、プリンター、複写機、ファクシミリ装置であってもよい。
<画像形成装置の説明>
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する装置本体10と、装置本体10上に配置される自動原稿給送装置20とを備える。装置本体10の内部には、複写する原稿画像を光学的に読み取る読取ユニット25と、シートにトナー像を形成する画像形成部30と、前記トナー像をシートに定着させる定着部60と、画像形成部30へ搬送されるシートを貯留する給紙部40と、シートを給紙部40又は給紙トレイ46から画像形成部30及び定着部60を経由してシート排出口10Eまで搬送する搬送経路50と、この搬送経路50の一部を構成するシート搬送路を内部に有する搬送ユニット55とが収容されている。
自動原稿給送装置(ADF)20は、装置本体10の上面に回動自在に取り付けられている。ADF20は、装置本体10における所定の原稿読取位置に向けて、複写される原稿シートを自動給送する。一方、ユーザーが手置きで原稿シートを所定の原稿読取位置に載置する場合は、ADF20は上方に開かれる。ADF20は、原稿シートが載置される原稿トレイ21と、自動原稿読取位置を経由して原稿シートを搬送する原稿搬送部22と、読取後の原稿シートが排出される原稿排出トレイ23とを含む。
読取ユニット25は、装置本体10の上面のADF20から自動給送される原稿シート又は手置きされる原稿シートの画像を光学的に読み取る。読取ユニット25内には、光源、移動キャリッジ、反射ミラー等を含む走査機構と、撮像素子とが収容されている(図略)。走査機構は、原稿シートに光を照射し、その反射光を撮像素子に導く。撮像素子は、前記反射光をアナログ電気信号に光電変換する。前記アナログ電気信号は、A/D変換回路でデジタル電気信号に変換された後、画像形成部30に入力される。
画像形成部30は、フルカラーのトナー画像を生成しこれをシート上に転写する処理を行うもので、タンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各トナー像を形成する4つのユニット32Y、32M、32C、32Bkを含む画像形成ユニット32と、該画像形成ユニット32の上に隣接して配置された中間転写ユニット33と、中間転写ユニット33上に配置されたトナー補給部34とを含む。
各画像形成ユニット32Y、32M、32C、32Bkは、感光体ドラム321(像担持体)と、この感光体ドラム321の周囲に配置された、帯電器322、露光器323、現像装置324、一次転写ローラー325及びクリーニング装置326とを含む。
感光体ドラム321は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム321としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電器322は、感光体ドラム321の表面を均一に帯電する。露光器323は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム321の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
現像装置324は、感光体ドラム321上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム321の周面にトナーを供給する。現像装置324は、2成分現像剤用のものであり、スクリューフィーダー、磁気ローラー、及び現像ローラーを含む。この現像装置324の詳細については、後記で詳細に説明する。
一次転写ローラー325は、中間転写ユニット33に備えられている中間転写ベルト331を挟んで感光体ドラム321とニップ部を形成し、感光体ドラム321上のトナー像を中間転写ベルト331上に一次転写する。クリーニング装置326は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム321の周面を清掃する。
中間転写ユニット33は、中間転写ベルト331、駆動ローラー332及び従動ローラー333を備える。中間転写ベルト331は、駆動ローラー332及び従動ローラー333に架け渡された無端ベルトであって、該中間転写ベルト331の外周面には、複数の感光体ドラム321からトナー像が、同一箇所に重ねて転写される。中間転写ユニット33は図1では反時計回りに回転される。
駆動ローラー332の周面に対向して、二次転写ローラー35が配置されている。駆動ローラー332と二次転写ローラー35とのニップ部は、中間転写ベルト331に重ね塗りされたフルカラーのトナー像をシートに転写する二次転写部となる。駆動ローラー332又は二次転写ローラー35のいずれか一方のローラーに、トナー像と逆極性の二次転写バイアス電位が印加され、他方のローラーは接地される。また、駆動ローラー332よりも、中間転写ベルト331の回転方向上流側の位置には、中間転写ベルト331の周面に対向する位置に、濃度センサー35Aが対向配置されている。濃度センサー35Aは、中間転写ベルト331上に形成された画像の濃度に応じた電気信号を出力する。
トナー補給部34は、イエロー用トナーコンテナ34Y、マゼンタ用トナーコンテナ34M、シアン用トナーコンテナ34C、及びブラック用トナーコンテナ34Bkを含む。これらトナーコンテナ34Y、34C、34M、34Bkは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCBk各色に対応する画像形成ユニット32Y、32M、32C、32Bkの現像装置324に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
給紙部40は、画像形成処理が施されるシートを収容する2段の給紙カセット40A、40Bを備える。これら給紙カセット40A、40Bは、装置本体10の前方から手前方向に引出可能である。
定着部60は、シートにトナー像を定着させる定着処理を施す誘導加熱方式の定着装置であって、加熱ローラー61、定着ローラー62、加圧ローラー63、定着ベルト64及び誘導加熱ユニット65を含む。定着ローラー62に対して加圧ローラー63が圧接され、定着ニップ部が形成されている。加熱ローラー61及び定着ベルト64は誘導加熱ユニット65によって誘導加熱され、その熱を前記定着ニップ部に与える。シートが定着ニップ部を通過することで、シートに転写されたトナー像が当該シートに定着される。
<現像装置の構成>
続いて、現像装置324について詳細に説明する。図2は、現像装置324の内部構造を概略的に示す上下および左右方向の断面図、図3は、現像装置324の前後および左右方向の断面図である。現像装置324は、該現像装置324の内部空間を画定する現像ハウジング80を含む。この現像ハウジング80には、非磁性体のトナーおよび磁性体のキャリアを含む現像剤を貯留する現像剤貯留部81が備えられている。また、現像ハウジング80の内部には、現像剤貯留部81の上方に配置された磁気ローラー82(現像剤担持体)と、磁気ローラー82の斜め上方位置で磁気ローラー82に対向配置された現像ローラー83(トナー担持体)と、磁気ローラー82に対向配置された現像剤規制ブレード84とが配設されている。
現像剤貯留部81は、現像装置324の長手方向に延びる2つの隣り合う現像剤貯留室81a、81bを含む。現像剤貯留室81a、81bは、現像ハウジング80に一体に形成され長手方向に延びる仕切り板801によって互いに仕切られているが、図3に示すように、長手方向における両端部において連通路803、804によって互いに連通されている。各現像剤貯留室81a、81bには、軸回りに回転することにより現像剤を攪拌及び搬送するスクリューフィーダー85、86が収容されている。スクリューフィーダー85、86は、図略の駆動機構により回転駆動されるが、その回転方向が互いに逆方向に設定されている。これにより現像剤は、図3に矢印で示すように、現像剤貯留室81aおよび現像剤貯留室81b間を攪拌されつつ循環搬送される。この攪拌により、トナーとキャリアとが混合され、トナーが例えばプラスに帯電される。
本実施形態における非磁性トナーは、結着樹脂、着色剤などで構成されている。結着樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用するのがよい。
着色剤としては、特に限定されるものではないが、例えばブラック、マゼンタ、シアンおよびイエローの顔料などが挙げられる。これらの着色剤は結着樹脂100質量部に対して、通常2〜20質量部、好ましくは5〜15質量部の割合で配合される。
トナーには、本実施形態の効果を害しない範囲でその他の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば電荷制御剤、ワックスなどが挙げられる。電荷制御剤としては、公知の電荷制御剤を使用できる。正帯電性電荷制御剤としては、例えばニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用できる。
ワックスとしては、特に限定はなく、例えばカルナバワックスやエステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュ(以下、「FT」と記すことがある)ワックスやポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスなどが挙げられる。この中でも分散性の点から、エステルを側鎖に有すFTワックスやポリエチレンワックスの使用が推奨される。
また、非磁性トナーには、必要に応じて無機酸化物微粒子が外添される。このような外添剤としては、シリカ微粒子、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウムなどの微粒子が使用できる。また、必要に応じて樹脂微粒子等の有機系外添剤を用いることもできる。外添剤の体積平均径は、0.001〜1.0μm、好ましくは0.005〜0.3μmであるのがよい。外添剤の添加量は、トナー100質量部に対して0.1〜2.0質量部の範囲であるのが好ましい。
ここで、シリカ微粒子は主に流動化剤として用いられる。酸化チタンやアルミナ、樹脂微粒子等はトナーの帯電調整剤として用いられる。また、酸化チタン等は感光体表面の研磨剤として好適に用いられる。
本実施形態では、トナーの表面には、酸化チタンから構成される外添剤が添加されている。この外添剤は、トナーが感光体ドラム321側に現像された際に、トナーの表面と感光体ドラム321の表面との接触面積を縮小する。この結果、感光体ドラム321から中間転写ベルト331にトナーが転写されやすくなる。すなわち、外添剤によってトナーの転写性が向上され、シート上の画像の画像濃度が好適に維持される。更に、クリーニング装置326のクリーニングローラーと、感光体ドラム321の表面との間に、酸化チタンが介在することによって、感光体ドラム321の表面が好適に研磨される。この結果、感光体ドラム321の表面に放電生成物などが固着することが抑制される。なお、上記の外添剤がトナーの表面から離脱された場合、外添剤は、前記トナーの帯電極性とは逆極性に帯電される。
磁気ローラー82は、現像装置324の長手方向に沿って配設されており、図2では時計方向に回転可能である。磁気ローラー82の内部には、固定式の所謂磁石ロール(図示せず)が配置されている。磁石ロールは複数の磁極を有しており、本実施形態では汲上極821、規制極822及び主極823を有する。汲上極821は現像剤貯留部81に対向し、規制極822は現像剤規制ブレード84に対向し、主極823は現像ローラー83に対向している。
磁気ローラー82は、汲上極821の磁力によって現像剤貯留部81から現像剤をその周面82A上に磁気的に汲み上げる(受け取る)。汲み上げられた現像剤は、磁気ローラー82の周面82A上に磁気的に現像剤層(磁気ブラシ層)として保持され、磁気ローラー82の回転に伴って現像剤規制ブレード84に向けて搬送される。
現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の回転方向から見て現像ローラー83よりも上流側に配置され、磁気ローラー82の周面82Aに磁気的に付着した現像剤層の層厚を規制する。現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の長手方向に沿って延びる磁性材料からなる板部材であり、現像ハウジング80の適所に固定された所定の支持部材841によって支持されている。また、現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の周面82Aとの間で所定の寸法の規制ギャップGを形成する規制面842(つまり現像剤規制ブレード84の先端面)を有する。
磁性材料から形成された現像剤規制ブレード84は、磁気ローラー82の規制極822によって磁化される。これにより、現像剤規制ブレード84の規制面842と規制極822との間には、すなわち規制ギャップGには、磁路が形成される。汲上極821によって磁気ローラー82の周面82A上に付着した現像剤層が、磁気ローラー82の回転に伴って規制ギャップG内に搬送されると、現像剤層の層厚は規制ギャップGにおいて規制される。これにより、周面82A上には所定厚さの均一な現像剤層が形成される。
現像ローラー83は、現像装置324の長手方向に沿って、且つ、磁気ローラー82に対して平行に延びるように配設されており、図2では時計方向に回転可能である。現像ローラー83は、磁気ローラー82の周面82A上に保持された現像剤層に接触した状態で回転しつつ、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持する周面83Aを有する。現像動作が行なわれる現像時には、前記トナー層のトナーが感光体ドラム321の周面に供給される。
現像ローラー83および磁気ローラー82は、駆動部962によって回転駆動される。現像ローラー83の周面83Aと磁気ローラー82の周面82Aとの間には、所定の寸法の隙間Sが形成されている。隙間Sは例えば約130ミクロンに設定されている。現像ローラー83は、現像ハウジング80に形成された開口を通して感光体ドラム321に臨むように配置され、周面83Aと感光体ドラム321の周面との間にも所定の寸法の隙間が形成されている。
<電気的構成、ブロック図>
続いて、画像形成装置1の主要な電気的構成について説明する。画像形成装置1は、当該画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御する制御部90を備える。図4は、制御部90の機能ブロック図である。制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。また、制御部90には、前述の画像形成部30に加え、第1印加部88(バイアス印加手段)、第2印加部89(バイアス印加手段)、駆動部962(回転駆動手段)、画像メモリー963、I/F964などが電気的に接続されている。
第1印加部88は、直流電源と交流電源とから構成され、バイアス制御部92(バイアス制御手段)からの制御信号に基づき、現像装置324内の磁気ローラー82にバイアスを印加する。同様に、第2印加部89は、直流電源と交流電源とから構成され、バイアス制御部92からの制御信号に基づき、現像装置324内の現像ローラー83にバイアスを印加する。
駆動部962は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、制御部90からの制御信号に応じて、後記の現像動作及び現像準備動作時に、現像装置324内の現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86などを回転駆動させる。本実施形態では、現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86は、駆動部962によって同期して回転駆動される。
画像メモリー963は、当該画像形成装置1がプリンターとして機能する場合に、例えばパーソナルコンピューターなどの外部機器から与えられる印刷用画像データを一時的に記憶する。また、画像メモリー963は、画像形成装置1が複写機として機能する場合には、ADF20により光学的に読み取られた画像データを一時的に記憶する。
I/F964は、外部機器とのデータ通信を実現させるためのインターフェイス回路であり、例えば画像形成装置1と外部機器とを接続するネットワークの通信プロトコルに従った通信信号を作成すると共に、ネットワーク側からの通信信号を画像形成装置1が処理可能な形式のデータに変換する。パーソナルコンピューター等から送信される印刷指示信号はI/F964を介して制御部90に与えられ、また画像データは、I/F964を介して画像メモリー963に記憶される。
制御部90は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部91およびバイアス制御部92(バイアス制御手段)を備えるように機能する。
駆動制御部91は、駆動部962を制御して、現像ローラー83、磁気ローラー82およびスクリューフィーダー85、86を回転駆動させる。また、駆動制御部91は、不図示の駆動手段を制御して、感光体ドラム321を回転駆動させる。本実施形態では、駆動制御部91は、現像動作および現像準備動作において、上記の部材を回転駆動させる。
バイアス制御部92(バイアス制御手段)は、現像動作の実行に際し、現像ローラー83および磁気ローラー82へのバイアス設定値を決定し、第1印加部88および第2印加部89を制御して、現像バイアスBdを印加させる。また、バイアス制御部92は、後記の現像準備動作の実行に際し、現像ローラー83および磁気ローラー82へのバイアス設定値を決定し、第1印加部88および第2印加部89を制御して、現像準備バイアスBpを印加させる。
<現像バイアスの印加、現像動作について>
次に、図5を参照して、現像装置324のバイアス印加のための構成及び現像動作について説明する。現像装置324は、現像動作を制御するために、前述の第1印加部88と、第2印加部89と、制御部90とを含む。同図に示すように、第1印加部88は、直列に接続された直流電圧源881と交流電圧源882とを有し、磁気ローラー82に接続されている。直流電圧源881から出力された直流バイアスに交流電圧源882から出力された交流バイアスが重畳された電圧が磁気ローラー82に印加される。第2印加部89は、直列に接続された直流電圧源891と交流電圧源892とを有し、現像ローラー83に接続されている。直流電圧源891から出力された直流バイアスに交流電圧源892から出力された交流バイアスが重畳された電圧が、現像ローラー83に印加される。
磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される直流バイアスおよび交流バイアスの値は、現像装置324が感光体ドラム321の周面上にトナーを供給する(静電潜像を現像する)現像動作に際し、供給されるトナーの帯電性に応じて変更される。また、現像動作の前後で、現像動作時よりも少ない量のトナーが磁気ローラー82から現像ローラー83に供給される現像準備動作において、更に異なるバイアスの値が磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される。
次に、現像動作における感光体ドラム321上の静電潜像の現像メカニズムについて説明する。磁気ローラー82の周面82A上の磁気ブラシ層は、現像剤規制ブレード84によって層厚が均一に規制された後、磁気ローラー82の回転に伴って現像ローラー83に向けて搬送される。その後、隙間S(図2)の領域において、磁気ブラシ層中の多数の磁気ブラシDBが、回転中の現像ローラー83の周面83Aに接触する。
このとき、バイアス制御部92は、第1印加部88および第2印加部89を制御して所定の直流バイアスおよび交流バイアスを磁気ローラー82および現像ローラー83のそれぞれに印加する。これにより、磁気ローラー82の周面82Aと現像ローラー83の周面83Aとの間に所定の電位差(現像用電位差)が生じる。この電位差により、周面82Aと周面83Aとの対向位置において(主極823(図2)と周面83Aとの対向位置において)、磁気ブラシDBからトナーTのみが周面83Aに移動し、磁気ブラシDBのキャリアCと残留する一部のトナーとは周面82A上に残る。この際、磁気ローラー82の周面82Aから現像ローラー83の周面83Aに、第1の量のトナーTが供給される。これにより、現像ローラー83の周面83A上に所定厚さのトナー層TLが担持される。
周面83A上のトナー層TLは、現像ローラー83の回転に伴って感光体ドラム321の周面に向けて搬送される。現像ローラー83には、直流電圧と交流電圧との重畳電圧が印加されている。したがって、静電潜像に応じて表面に電位を有している感光体ドラム321の周面と該現像ローラー83の周面83Aとの間には所定の電位差が生じている。この電位差により、トナー層TLのトナーTが感光体ドラム321の周面に移動する。これにより、感光体ドラム321の周面上の静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
なお、バイアス制御部92が、現像動作時において第1印加部88及び第2印加部89を制御して、磁気ローラー82及び現像ローラー83に印加する現像バイアスBdの一例は次の通りである。
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;370V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2550V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1600V(3.6kHz)
感光体ドラム321−現像ローラー83間のバイアスのDuty比(Duty1);37%
現像ローラー83−磁気ローラー82間のバイアスのDuty比(Duty2);63%
<現像準備動作(非現像動作)の説明>
次に、本実施形態における現像装置324内の現像準備動作(非現像動作)について説明する。この現像準備動作は、先の現像動作が実行されていないタイミングであって、現像動作に先立って実行される。たとえばシートに画像が形成される画像形成動作前や、複数のシートに画像が形成される際の一のシートとその後続のシートとの間の紙間に対応して実行される。また、一連の印刷ジョブの終了時に、次の印刷ジョブの準備動作として、現像準備動作が実行されてもよい。
前述のように現像動作時には、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像バイアスBrによって、磁気ローラー82から現像ローラー83に第1の量のトナーが供給される。一方、現像準備動作では、磁気ローラー82および現像ローラー83に印加される現像準備バイアスBpによって、第1の量よりも少ない第2の量のトナーが磁気ローラー82から現像ローラー83に供給される。本実施形態では、第2の量は第1の量の略半分に設定される。現像動作の実行に先立って、現像準備動作において既に所定の量のトナーが、現像ローラー83上に担持されることによって、現像動作の開始時の急激なトナー消費に対応することが可能となる。すなわち、1枚目のシートや紙間後のシートの先端部に、高い画像密度の画像が形成される場合であっても、上記画像における像欠けが抑止される。換言すれば、現像準備動作を備えず、1枚目のシートの先端部に対応して現像ローラー83の周面83Aに急激にトナーが担持される場合、感光体ドラム321へのトナーの供給が追いつかず、上記の像欠けが生じやすい。また、紙間において現像ローラー83の周面83A上のトナーが強制的に剥ぎ取られた後、次のシートの先端部に対応して、現像ローラー83の周面83Aに急激にトナーが担持される場合でも、感光体ドラム321へのトナーの供給が追いつかず、上記の像欠けが生じやすい。このように、本実施形態では、現像動作に先立って、現像準備動作が実行されることによって、現像ローラー83から感光体ドラム321に安定してトナーを供給することが可能となる。また、現像動作が実行された後に、現像準備動作が実行されることによって、現像ローラー83上のトナーの一部が、磁気ローラー82上に移動される。この結果、現像ローラー83上に、帯電性の悪いトナーが滞留することが抑制される。
ここで、バイアス制御部92が、現像準備動作のために設定する現像準備バイアスBpの一例は、次の通りである。
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;170V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;40V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2000V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1350V(3.6kHz)
感光体ドラム321−現像ローラー83間のバイアスのDuty比(Duty1);37%
現像ローラー83−磁気ローラー82間のバイアスのDuty比(Duty2);63%
このように、本実施形態では、現像動作において、磁気ローラー82の直流バイアスがVmag_dc;370V、現像ローラー83の直流バイアスがVslv_dc;70Vに設定され、現像準備動作において、磁気ローラー82の直流バイアスがVmag_dc;170V、現像ローラー83の直流バイアスがVslv_dc;40Vに設定される。すなわち、直流バイアスに関して、現像動作では、プラス極性に帯電されたトナーが300Vの電位差によって、磁気ローラー82から現像ローラー83に向かって移動される。一方、現像準備動作では、前記トナーが130Vの電位差によって、磁気ローラー82から現像ローラー83に向かって移動される。この結果、現像動作において磁気ローラー82から現像ローラー83に供給されるトナーの量(第1の量)よりも、現像準備動作において磁気ローラー82から現像ローラー83に供給されるトナーの量(第2の量)が少なく設定される。
次に、図6を参照して、現像動作および現像準備動作(非現像動作)において印加されるバイアスついて、更に詳述する。図6は、画像形成装置1において、3枚のシートに画像が形成される際の感光体ドラム321および現像ローラー83の電位の関係について示した模式図である。図6において、Vdrumは、横軸を時刻とし、縦軸を感光体ドラム321上の電位の推移として示したものである。P1、P2、P3は、それぞれ1枚目、2枚目、3枚目のシートにトナー像が形成される現像工程を示している。また、A1は、1枚目のシートの現像動作の直前の現像準備動作を示し、A2は3枚目のシートの現像動作の終了後の現像準備動作を示している。更に、B1およびB2は、いわゆる紙間における現像準備動作に相当し、それぞれ、1枚目と2枚目、2枚目と3枚目の間のシート間に相当する。
本実施形態では、感光体ドラム321は、帯電器322によって、背景部の電位が+230Vに帯電される。すなわち、感光体ドラム321は、図6のA1、P1、B1、P2、B2、P3、A2に対応して、+230Vに帯電される。そして、各シートの現像工程P1、P2、P3において、最大画像濃度に対応する領域が露光器323によって露光されると、その表面電位がVimg;+30Vまで低下される。この際、前述のとおり、現像ローラー83には、直流バイアスVslv_dc1;70Vが印加されている。また、現像ローラー83には、交流バイアス(Vpp)Vslv_ac1;1600V(3.6kHz)が印加されている。この結果、+30Vの画像部に対して、現像ローラー83からトナーが供給される。
一方、上記の現像動作が実行されていない現像準備動作(非現像動作)A1、B1、B2、A2では、前述のように感光体ドラム321は+230Vに帯電されている。また、現像ローラー83には、直流バイアスVslv_dc2;40Vが印加されている。更に、現像ローラー83には、交流バイアス(Vpp)Vslv_ac2;1350V(3.6kHz)が印加されている。
上記について換言すれば、バイアス制御部92は、交流バイアスのピーク間電圧において、現像動作時の現像バイアスBdのピーク間電圧(Vslv_ac1;1600V )よりも、現像準備動作時の現像準備バイアスBpのピーク間電圧(Vslv_ac2;1350V)を小さく設定する。また、バイアス制御部92は、現像バイアスBdのうち現像ローラー83に印加される直流バイアス(Vslv_dc1;70V)と感光体ドラム321の背景部電位(Vback;230v)との差(ΔV2)よりも、現像準備バイアスBpのうち現像ローラー83に印加される直流バイアス(Vslv_dc2;40V)と感光体ドラム321の背景部電位(Vback;230v)との差(ΔV1)が大きくなるように、現像バイアスBdおよび現像準備バイアスBpを設定する。
このように、現像準備動作において、現像ローラー83(磁気ローラー82)に印加される交流バイアスのピーク間電圧が、現像動作時よりも小さく設定されることによって、現像準備動作時に、現像ローラー83および磁気ローラー82上に担持されるトナーの表面から、外添剤が離脱されることが抑止される。このため、感光体ドラム321の表面とトナーの表面との接触面積が長期に亘って低減され、トナーの転写性が安定して維持される。この結果、現像装置324が使用されるにつれて、画像濃度が低下されることが抑制される。
更に、現像準備動作において、現像ローラー83に印加される直流バイアスが、現像時よりも小さく設定されることによって、現像ローラー83と感光体ドラム321との間の電位差が拡大される。したがって、現像ローラー83から感光体ドラム321側に、トナーの外添剤が移動されることが抑止される。特に、本実施形態では、前述のように、トナーから離脱された外添剤は、トナーの極性とは逆極性に帯電される。したがって、現像準備動作において、 現像ローラー83と感光体ドラム321との間の電位差が拡大されると、前記外添剤が感光体ドラム321側にかぶりにくくなる。この結果、紙間などの現像準備動作時に、現像装置324の現像ハウジング80から、外添剤が無駄に消費されることが抑止される。
以上、本発明の実施形態に係る現像装置324およびこれを備えた画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
上記の実施形態では、トナーの帯電極性がプラスである態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。トナーの帯電極性がマイナスである場合であっても、バイアス制御部92が、現像バイアスBdおよび現像準備バイアスBpを調整することによって、トナーから外添剤が離脱することが好適に抑制される。また、現像装置324から前記外添剤が過剰に消失されることが抑制される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の実施形態につき更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施した比較実験での各実験条件は以下のとおりである。
[実施例、比較例1、2の共通条件]
<感光体ドラム321>
・材料:単層OPC
・線速:130mm/sec
<現像ローラー83>
・直径:20mm
・感光体ドラム321とのギャップ(対向箇所の距離):0.10mm
・回転数: 252rpm(感光体ドラム321に対して周速比1.5、ウィズ回転)
<磁気ローラー82>
・直径:20mm
・磁気ローラー82と現像ローラー83とのギャップS:0.25mm
・回転数: 285rpm(現像ローラー83に対して周速比1.1、カウンタ回転)
・規制ギャップG:0.48mm
<2成分現像剤>
・トナー個数平均粒径:6.8μm
・トナー極性:正帯電性
・トナー比重:1.2
・キャリア個数平均粒径:35μm
・キャリア比重:4.5
・テスト初期のトナー帯電量:15μC/g
・トナー/キャリア重量比率:11%
<テストプリント条件>
・印字率:0.2%
・総印刷枚数:1000枚
<感光体321の電位条件>
・画像部電位:+30V
・非画像部電位:+230V
<比較例1の現像バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;370V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2550V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1600V(3.6kHz)
<比較例1の現像準備バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;170V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2550V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1600V(3.6kHz)
<比較例2の現像バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;370V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2550V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1600V(3.6kHz)
<比較例2の現像準備バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;170V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2000V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1350V(3.6KHz)
<実施例の現像バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;370V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;70V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2550V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1600V(3.6kHz)
<実施例の現像準備バイアス条件>
磁気ローラー82の直流バイアスVmag_dc;170V
現像ローラー83の直流バイアスVslv_dc;40V
磁気ローラー82の交流バイアス(Vpp)Vmag_ac;2000V(3.6kHz)
現像ローラー83の交流バイアス(Vpp)Vslv_ac;1350V(3.6kHz)
上記のバイアス条件について換言すると、比較例2は、現像準備動作において、現像ローラー83および磁気ローラー82に印加される交流バイアスのピーク間電圧が、現像動作時よりも小さく設定されている点で比較例1と相違する。更に、実施例は、現像準備動作時に現像ローラー83に印加される直流バイアスが、現像動作時よりも小さく設定されている点で比較例2と相違する。
以上のような条件において、比較例1、比較例2および実施例のそれぞれにおいて、シート間に現像準備動作が実行されながら、1000枚の印刷を実行し、プリント画像の濃度の推移を測定した。表1は、この際に測定された各条件における濃度の推移であり、図9は表1をグラフとして示したものである。なお、濃度の測定は、反射濃度計にて行った。
Figure 0005891158
表1および図8に示されるように、比較例1および比較例2と比較して、実施例では、600枚以降の濃度低下が緩やかに進行している。そして、実施例では、1000枚の印刷終了時においても濃度が1.0を下回ることなく、安定した濃度推移を示す結果となった。このように、現像準備動作において、各ローラーに印加される交流バイアスのピーク間電圧が縮小されることによって、トナーから外添剤が離脱されることが抑止される。また、現像準備動作における現像ローラー83に印加される直流バイアスが低く設定されることによって、現像ローラー83から感光体ドラム321に外添剤が移動されることが抑制され、長期に亘って安定した画像濃度が維持される。
1 画像形成装置
10 装置本体
30 画像形成部
32 画像形成ユニット
33 中間転写ユニット
321 感光体ドラム(像担持体)
324 現像装置
80 現像ハウジング
81 現像剤貯留部
82 磁気ローラー(現像剤担持体)
821 汲上極
822 規制極
823 主極
83 現像ローラー(トナー担持体)
84 現像剤規制ブレード
85 スクリューフィーダー
86 スクリューフィーダー
88 第1印加部(バイアス印加手段)
89 第2印加部(バイアス印加手段)
90 制御部
91 駆動制御部
92 バイアス制御部(バイアス制御手段)
962 駆動部(回転駆動手段)
963 画像メモリ
964 I/F

Claims (4)

  1. 外添剤が添加されたトナーおよびキャリアを含む現像剤を貯留する現像ハウジングと、
    所定の方向に回転しつつ前記現像ハウジング内の現像剤を受け取って、現像剤層を担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤層に接触した状態で回転しつつ、前記現像剤層からトナーを受け取ってトナー層を担持し、表面に静電潜像が形成され前記トナーによって顕在化されるトナー像を担持する像担持体に、該トナーを供給するトナー担持体と、
    前記現像剤担持体及び前記トナー担持体に、直流バイアスに交流バイアスが重畳されたバイアスを印加し、両者間に所定の電位差を形成するバイアス印加手段と、
    前記トナー像が前記像担持体上に形成される現像動作時に、前記現像剤担持体から前記トナー担持体に第1の量のトナーが供給されるように、前記バイアス印加手段に前記直流バイアスおよび前記交流バイアスを含む第1の現像バイアスを前記現像剤担持体および前記トナー担持体のぞれぞれに対して印加させるとともに、前記現像動作が実行されていない非現像動作時に、前記現像剤担持体から前記トナー担持体に前記第1の量よりも少ない第2の量のトナーが供給されるように、前記バイアス印加手段に前記直流バイアスおよび前記交流バイアスを含む第2の現像バイアスを前記現像剤担持体および前記トナー担持体のそれぞれに対して印加させるバイアス制御手段と、を有し、
    前記バイアス制御手段は、前記交流バイアスのピーク間電圧において、前記第1の現像バイアスのピーク間電圧よりも、前記第2の現像バイアスのピーク間電圧を小さく設定し、かつ、前記第1の現像バイアスのうち前記トナー担持体に印加される第1の直流バイアスと前記静電潜像の背景部電位との差よりも、前記第2の現像バイアスのうち前記トナー担持体に印加される第2の直流バイアスと前記背景部電位との差が大きく、かつ、前記第2の直流バイアスが、前記静電潜像の最大画像濃度に対する画像部電位よりも高くなるように前記第1および第2の現像バイアスを設定することを特徴とする現像装置。
  2. 前記バイアス制御手段は、前記第1の現像バイアスの直流バイアスにおける前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差よりも、前記第2の現像バイアスの直流バイアスにおける前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差が小さくなるように、前記第1および第2の現像バイアスを設定することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記静電潜像及び前記トナー担持体から供給されたトナーが形成する前記トナー像を担持する前記像担持体と、
    請求項1または2に記載の現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記非現像動作は、シートに画像が形成される画像形成動作の実行前または実行後、または、複数のシートに画像が形成される際の一のシートとその後続のシートとの間の紙間に対応して実行されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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