JP5889549B2 - ガス絶縁開閉装置用通電部材 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ガス絶縁開閉装置に備えられるガス絶縁開閉装置用通電用部材に関する。
従来の絶縁開閉装置用の通電部材は、一般的に、高導電率を有する材料である銅、銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金の単一の材料で構成されている。特に、通電電流が大きく、ジュール熱の発生が大きい部分の通電部材は、銅または銅合金で構成されている。このような通電電流が大きい部分に使用される通電部材においては、アルミニウムやアルミニウム合金で構成するよりも重量が増し、通電部材の軽量化や製造コストの削減を図ることが困難であった。
そこで、軽重量のアルミニウムやアルミニウム合金からなる基材の表面に、導電率の高い銅、銅合金、銀、銀合金などをコーティングして通電部を部分的に設ける方法が検討されている。そして、従来においては、通電部材の基材に異種金属をコーティングする方法として、溶射、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)などが検討されている。
特許第3839939号公報
しかしながら、コーティング方法として溶射を採用した場合、高温かつ低速で粒子を溶融させてコーティングを行うため、皮膜内部に空隙や酸化物が介在し、通電性を目的とした皮膜の施工方法としては適さない。PVDやCVDにおいては、薄膜のコーティングは可能であるが、厚膜のコーティングには不向きである。また、コーティング可能な面積が限られるため、部材形状が大きく、通電部が広範囲に及ぶガス絶縁開閉装置用の通電部材の施工には適さない。
ガス絶縁開閉装置の接点や摺動部にコーティング層を形成する場合、摺動摩擦や開閉動作時の衝撃荷重がコーティング層にかかる。そのため、コーティング層に空隙を多く含む場合には、コーティング層が剥離し易くなる。
本発明が解決しようとする課題は、通電部材の軽量化を図るとともに、通電部として機能するコーティング層における空隙の発生を抑制することができるガス絶縁開閉装置用通電部材を提供することである。
実施形態のガス絶縁開閉装置用通電部材は、ガス絶縁開閉装置に備えられるものである。このガス絶縁開閉装置用通電部材は、溝部が形成された、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材と、前記基材を構成する材料よりも導電率の高い材料によって、前記溝部の内部に、前記溝部の形状に対応させて形成された通電層とを具備する。そして、少なくとも前記溝部の一方の端部が閉鎖され、前記溝部の閉鎖された前記端部が傾斜面で構成され、前記溝部の深さtと、前記端部の、前記溝部の幅方向の長さLとの比(t/L)が0.1以上1.7以下である
本発明に係る第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材を備えたガス絶縁開閉装置の遮断器の断面を示す図である。 本発明に係る第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。 本発明に係る第1の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。 本発明に係る第1の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。 本発明に係る第2の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。 本発明に係る第2の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材を備えたガス絶縁開閉装置10の遮断器11の断面を示す図である。なお、図1に示されたガス絶縁開閉装置10の遮断器11は、パッファ式のガス遮断器である。
遮断器11は、絶縁筒20、この絶縁筒20の一端側に接続され、固定部を支持する固定部支持筒21、および絶縁筒20の他端側に接続され、可動部を支持する可動部支持筒22を備えている。これらの筒体によって密閉タンクが構成され、この密閉タンクの内部には、絶縁ガスが充填されている。
密閉タンク内には、固定主接触子23および固定アーク接触子24からなる固定側接触子が支持され、固定されるとともに、この固定側接触子に対向して可動主接触子25および可動アーク接触子26からなる可動側接触子が配置されている。ここで、例えば、可動主接触子25は、ガス絶縁開閉装置用通電部材として機能する。
可動アーク接触子26の外周側は、スロート部27aを有する絶縁ノズル27で包囲されて、可動アーク接触子26と絶縁ノズル27の間にガス流路28が形成される。可動主接触子25、可動アーク接触子26および絶縁ノズル27は、導体からなる取付台29を介して、例えばボルトなどによりパッファシリンダ30に支持され、固定されている。
パッファシリンダ30の中心部には、シャフト31が貫設され、このシャフト31には図示しない絶縁操作ロッドが連結されている。パッファシリンダ30の内周面とシャフト31の外周面との間には、固定ピストン38が可摺動的に嵌合され、これらによってパッファ室39が形成される。パッファシリンダ30および取付台29にはパッファ室39内とガス流路28とを連通する複数の給気口40が形成されている。
上記したように構成された遮断器11において、固定主接触子23と可動主接触子25、および固定アーク接触子24と可動アーク接触子26が接触した投入状態から、絶縁操作ロッド(図示しない)を駆動し、シャフト31を図1における右方へ移動すると、パッファシリンダ30と固定ピストン38によって、パッファ室39内の絶縁ガスが圧縮される。この際、固定主接触子23と可動主接触子25、および固定アーク接触子24と可動アーク接触子26が開離した状態(図1の状態)となる。
この開離する際、固定アーク接触子24と可動アーク接触子26との間にアークが発生する。しかしながら、絶縁ノズル27のスロート部27aから固定アーク接触子24の先端部が抜け出た際、パッファ室39から給気口40およびガス流路28を介してスロート部27aに導かれた絶縁ガスが固定アーク接触子24の先端部に噴出されるため、アークは消滅する。
次に、ガス絶縁開閉装置用通電部材として機能する可動主接触子25の構成について説明する。図2は、本発明に係る第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。
ガス絶縁開閉装置用通電部材である可動主接触子25は、溝部51が形成された、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材50を備えている。図2には、溝部51の一方の端部52が開放され、他方の端部53が閉鎖されている一例を示している。
基材50は、例えば、円筒形状を有し、遮断器11の固定部および可動部における中心軸を中心軸として配置されている。例えば、可動主接触子25の場合には、溝部51は、後述する通電層60が固定主接触子23と電気的に接触可能な位置に形成される。そのため、溝部51は、例えば、円筒形状をする基材50の外周面に、周方向に亘って形成される。
溝部51の閉鎖された端部53は、図2に示すように、傾斜面で構成されている。ここで、溝部51の深さをt、傾斜面、すなわち端部53の、溝部51の幅方向(図2の左右方向)の長さをLとしたとき、溝部51の深さtと、端部53の、溝部51の幅方向の長さLとの比(t/L)を0.1以上1.7以下とすることが好ましい。また、より好ましいt/Lの範囲は、0.1以上1.3以下である。
t/Lがこの範囲となるように、溝部51の端部53を構成することで、通電層60の端部における空隙の発生を抑制し、通電時に発生する機械的振動、電磁力による通電層60の端部の剥離を防止することができる。また、通電層60を、後述するコールドスプレー法によって形成する際、端部53の表面に対して、ノズルを最適な位置に移動して粉末の原料を噴射することができる。これによって、緻密で導電性に優れた通電層60を形成することができる。
なお、溝部51に形成される通電層60を構成する材料は、後述するように基材50を構成する材料よりも比重が大きいため、溝部51の深さtが大きくなるほど可動主接触子25の質量が増加する。そのため、基材50の大きさに応じて、溝部51の深さtは、例えば0.1mm〜50mm程度の範囲で形成されることが好ましい。また、溝部51の底面54は、図2に示すように、基材50の中心軸に平行に構成されている。
基材50を構成するアルミニウム合金としては、例えば、A5052、A5083、A5056、A6063−T6、A6061−T6、AC4Cなどが挙げられる。
溝部51の内部には、図2に示すように、溝部51の形状に対応させて通電層60が形成されている。この通電層60は、基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料を、コールドスプレー法によってコーティングすることで形成されている。
基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料としては、例えば、銅、銅合金、銀または銀合金などが挙げられる。銅合金としては、例えば、銅−銀合金、銅−タングステン合金、銅−モリブデン合金、銅−ベリリウム合金、銅−クロム合金などを使用することができ、銀合金としては、例えば、銀−銅合金、銀−ニッケル合金、銀−タングステンカーバイト合金などを使用することができる。
このように、基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料で通電層60を構成することで、機器を大型化することなく、通電部材の通電容量を増やすことができる。また、基材50に通電層60を部分的に構成することで、通電部材で発生する通電損失による温度上昇を抑えることができる。そのため、SFガスよりも放熱と対流の効果が小さい、例えば窒素や二酸化炭素を絶縁ガスとして使用するも可能となる。これらの絶縁ガスは、SFガスよりも地球温暖化係数の小さいため有益である。
コールドスプレー法とは、常温または加熱した高圧ガスをノズルによって超音速に加速し、そのガス流に粉末の原料を投入して、基材に衝突させて塑性変形させ、付着させる方法である。作動ガスには、例えば、窒素ガス、ヘリウムガスなどの不活性ガスを使用することができる。
この方法によって、原料粉末が溶融せずに通電層60を形成することができる。そのため、酸化や熱による原料の変質などが生じず、緻密で導電性に優れた通電層60を形成することができる。通電層60は、溝部51の形状に対応させて形成されるため、通電層60の厚さは、前述した溝部51の深さtとほぼ等しくなる。
可動主接触子25に形成された通電層60は、前述したように、通電時には、固定主接触子23と接触した状態となる。このように、通電時に、固定主接触子23と接触する部分に部分的に通電層60が形成される。なお、通電時とは、固定主接触子23と可動主接触子25、および固定アーク接触子24と可動アーク接触子26が接触した投入状態をいう。
上記したように、第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材によれば、通電層60が、コールドスプレー法によって形成されるため、通電層60を形成する材料の、酸化や熱による変質などの発生を防止することができる。そのため、緻密で導電性に優れた通電層60を形成することができる。
また、基材50を軽量なアルミニウムなどの材料で構成し、基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料で通電層60を部分的に構成することで、軽量化が図るとともに、接触抵抗の増加による通電時の温度上昇を抑制することができる。
ここで、第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の構成は、上記した構成に限れるものではない。図3は、本発明に係る第1の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。なお、ここでも上記同様に、ガス絶縁開閉装置用通電部材として可動主接触子25を例示して説明する。
図3に示すように、溝部51を、開放された一方の端部52から、深さが徐々に浅くなる傾斜溝構造としてもよい。この場合には、開放された一方の端部52における深さが前述した溝部51の深さtに相当し、溝部51の幅方向(図2の左右方向)の長さが、前述した、端部53の溝部51の幅方向(図2の左右方向)の長さをLに相当する。
そして、この場合においても、前述した理由と同様の理由から、(t/L)を0.1以上1.7以下とすることが好ましい。また、より好ましいt/Lの範囲は、0.1以上1.3以下である。
この構成においても、図2に示したガス絶縁開閉装置用通電部材の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。さらに、例えば、図2に示したガス絶縁開閉装置用通電部材よりも通電層60の体積を減少させることができるため、通電層60を構成する材料の削減や通電層60を形成する時間の短縮が可能となり、製造コストの削減などを図ることができる。
また、上記においては、溝部51の一方の端部52が開放され、他方の端部53が閉鎖されている一例を示したが、両端部が閉鎖されている構成においても、本実施の形態の構成を適用することができる。
図4は、本発明に係る第1の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。
図4に示すように、溝部51の双方の端部70、71は、閉鎖され、傾斜面で構成されている。溝部51の内部には、溝部51の形状に対応させて通電層60が形成されている。
溝部51の深さtと、傾斜面、すなわち端部53の溝部51の幅方向(図4の左右方向)の長さLとの比(t/L)は、前述した理由と同様の理由から、それぞれ0.1以上1.7以下に設定されることが好ましい。また、より好ましいt/Lの範囲は、0.1以上1.3以下である。なお、溝部51の端部70と端部71におけるt/Lの値は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
この構成においても、図2に示したガス絶縁開閉装置用通電部材の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材は、溝部51の形状以外は、第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材と同じであるため、溝部51について主に説明する。
図5は、本発明に係る第2の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。なお、第1の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材と同一の構成部分には、同一の符号を付して重複する説明を省略または簡略する。
ガス絶縁開閉装置用通電部材である可動主接触子25は、溝部51が形成された、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材50を備えている。図5には、溝部51の双方の端部80、81が閉鎖されている一例を示している。
例えば、可動主接触子25の場合には、溝部51は、後述する通電層60が固定主接触子23と電気的に接触可能な位置に形成される。そのため、溝部51は、例えば、円筒形状をする基材50の外周面に形成される。
図5に示すように、溝部51の双方の端部80、81は、閉鎖され、端部80、81の、溝部51の底面54との境界部は、曲面90で構成されている。ここで、端部80、81の、溝部51の底面54との境界部が、少なくとも曲面90で構成されていればよい。すなわち、端部80、81の、溝部51の底面54との境界部のみを曲面90で構成し、その他の部分を第1の実施の形態と同様に傾斜面で構成してもよいし、端部80、81全体を曲面で構成してもよい。
ここで、溝部51の深さをt、端部80、81の、溝部51の幅方向(図5の左右方向)の長さをLとしたとき、溝部51の深さtと、端部80、81の、溝部51の幅方向の長さLとの比(t/L)を0.1以上1.7以下とすることが好ましい。また、より好ましいt/Lの範囲は、0.1以上1.3以下である。
なお、溝部51の端部80と端部81におけるt/Lの値は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよい。また、端部80、81の、溝部51の幅方向の一端(底面54側の一端)は、基材50の中心軸に平行に構成された溝部51の底面54との境界となる。
t/Lがこの範囲となるように溝部51の端部80、81を構成することで、通電層60の端部における空隙の発生を抑制し、通電時に発生する機械的振動、電磁力による通電層60の端部の剥離を防止することができる。また、通電層60をコールドスプレー法によって形成する際、端部80、81の表面に対して、ノズルを最適な位置に移動して粉末の原料を噴射することができる。これによって、緻密で導電性に優れた通電層60を形成することができる。
なお、溝部51に形成される通電層60を構成する材料は、基材50を構成する材料よりも比重が大きいため、溝部51の深さtが大きくなるほど可動主接触子25の質量が増加する。そのため、基材50の大きさに応じて、溝部51の深さtは、例えば0.1mm〜50mm程度の範囲で形成されることが好ましい。
溝部51の内部には、図5に示すように、溝部51の形状に対応させて通電層60が形成されている。この通電層60は、前述したように、基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料を、コールドスプレー法によってコーティングすることで形成されている。
上記したように、第2の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材によれば、通電層60が、コールドスプレー法によって形成されるため、通電層60を形成する材料の、酸化や熱による変質などの発生を防止することができる。そのため、緻密で導電性に優れた通電層60を形成することができる。
また、基材50を軽量なアルミニウムなどの材料で構成し、基材50を構成する材料よりも導電率の高い材料で通電層60を部分的に構成することで、軽量化が図るとともに、接触抵抗の増加による通電時の温度上昇を抑制することができる。
ここで、第2の実施の形態のガス絶縁開閉装置用通電部材の構成は、上記した構成に限れるものではない。図6は、本発明に係る第2の実施の形態の、他の構成を有するガス絶縁開閉装置用通電部材の断面の一部を示す図である。
図6に示すように、第2の実施の形態の構成は、例えば、一方の端部100が開放され、他方の端部101が閉鎖されている溝部51にも適用することができる。この場合においても、前述した理由と同様の理由から、溝部51の深さtと、端部101の、溝部51の幅方向の長さLとの比(t/L)を0.1以上1.7以下とすることが好ましい。また、より好ましいt/Lの範囲は、0.1以上1.3以下である。
この構成においても、図5に示したガス絶縁開閉装置用通電部材の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、ガス絶縁開閉装置用通電部材として、可動主接触子25を例示して説明したが、ガス絶縁開閉装置用通電部材は、これに限られるものではない。例えば、ガス絶縁開閉装置用通電部材として、絶縁スペーサ部通電接触子、断路器可動導体、接続導体などが挙げられ、これらに、前述した本実施の形態の構成を適用することができる。この場合においても、前述した本実施の形態において得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
(通電層60におけるt/Lの影響)
次に、t/Lを変化させたときの、通電層60に発生する空隙の状態について調べた。ここでは、図2に示した、溝部51の一方の端部52が開放され、他方の端部53が閉鎖された溝部51を備える可動主接触子25を用いて評価を行った。
ここでは、溝部51の深さtを5mmに一定とし、端部53の溝部51の幅方向(図2の左右方向)の長さLの異なる8種類の試料(試料1〜試料8)を製作した。
アルミニウム合金(A6063−T6)から形成される基材50を使用し、純銅を溝部51にコールドスプレー法によってコーティングすることで通電層60を形成した。
そして、通電層60の端部に発生する空隙を、通電層60の端部の縦断面(図2に示された通電層60の端部断面)において調べた。通電層60の端部とは、溝部51の端部53上に形成された通電層60をいう。
ここで、通電層60の端部の縦断面における空隙部の占める断面積の合計を、この通電層60の端部の縦断面における断面積で除した値を空隙率とした。なお、空隙率は、百分率(%)で示されている。通電層60の端部の縦断面における空隙部の占める断面積を、通電層60の端部の縦断面の画像を画像解析することによって求めた。
ここで、通電層60の端部の剥離を防止するためには、空隙率を10%未満とすることが好ましく、より確実に通電層60の端部の剥離を防止するためには、空隙率を1%以下とすることがより好ましい。
表1には、通電層60の端部に発生する空隙の空隙率の計測結果を示している。
Figure 0005889549
表1に示すように、試料1〜試料7においては、空隙率が10%未満であり、この中でも試料1〜試料5においては、空隙率が1%以下であった。すなわち、t/Lが0.1〜1.7の条件においては、空隙率は10%未満でり、この中でもt/Lが0.1〜1.3の条件においては、空隙率は1%以下であることがわかった。一方、t/Lが1.8の試料8においては、空隙率は10%であった。
以上説明した実施形態によれば、通電部材の軽量化を図るとともに、通電部として機能するコーティング層における空隙の発生を抑制することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
10…ガス絶縁開閉装置、11…遮断器、20…絶縁筒、21…固定部支持筒、22…可動部支持筒、23…固定主接触子、24…固定アーク接触子、25…可動主接触子、26…可動アーク接触子、27…絶縁ノズル、27a…スロート部、28…ガス流路、29…取付台、30…パッファシリンダ、31…シャフト、38…固定ピストン、39…パッファ室、40…給気口、50…基材、51…溝部、52、52、70、71、80、81、100、101…端部、54…底面、60…通電層、90…曲面。

Claims (4)

  1. ガス絶縁開閉装置に備えられるガス絶縁開閉装置用通電部材において、
    溝部が形成された、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材と、
    記基材を構成する材料よりも導電率の高い材料によって、前記溝部の内部に、前記溝部の形状に対応させて形成された通電層と
    を具備し、
    少なくとも前記溝部の一方の端部が閉鎖され、
    前記溝部の閉鎖された前記端部が傾斜面で構成され、前記溝部の深さtと、前記端部の、前記溝部の幅方向の長さLとの比(t/L)が0.1以上1.7以下であることを特徴とするガス絶縁開閉装置用通電部材。
  2. ガス絶縁開閉装置に備えられるガス絶縁開閉装置用通電部材において、
    溝部が形成された、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材と、
    前記基材を構成する材料よりも導電率の高い材料によって、前記溝部の内部に、前記溝部の形状に対応させて形成された通電層と
    を具備し、
    少なくとも前記溝部の一方の端部が閉鎖され、
    前記溝部の閉鎖された前記端部の、少なくとも、前記溝部の底面との境界部が曲面で構成され、前記溝部の深さtと、前記端部の、前記溝部の幅方向の長さLとの比(t/L)が0.1以上1.7以下であることを特徴とするガス絶縁開閉装置用通電部材。
  3. 前記基材が円筒状の形状を有し、前記基材の周面の周方向に亘って、接触子と電気的に接触する前記通電層が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のガス絶縁開閉装置用通電部材。
  4. 前記通電層が、銅、銅合金、銀および銀合金のうちのいずれかの材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガス絶縁開閉装置用通電部材。
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