JP5888311B2 - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、規制ピンを前進させて係合溝に係合させることでスライダの位置を切り替える電磁アクチュエータに関する。
従来、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置において、カムシャフトと共に回転しつつカムシャフトに対し軸方向に相対移動可能に設けられたスライダの位置を切り替えるものが知られている。また、スライダの位置を切り替える手段として、スライダの移動方向に応じて2つの規制ピンのいずれか一方を択一的に作動させ、スライダに形成された係合溝に規制ピンの先端部を嵌合させる電磁アクチュエータが知られている。
例えば特許文献1に記載の電磁アクチュエータは、プランジャを後退方向に吸引する2つの永久磁石を、磁極の向きが互いに反対となるように静止部に固定している。そして、コイルの通電方向を切り替えることで2つの永久磁石の一方に対して逆方向の磁束を発生させて吸引力を低下させ、永久磁石の吸引力が低下した側の規制ピンをスプリングの付勢力によって前進方向に作動させる。
特開2013−239538号公報
特許文献1の電磁アクチュエータでは、永久磁石はプランジャに対し、対向する端面の面積が大きく形成されており、永久磁石のプランジャ側の端部に「集磁部材」としてのアダプタが設けられている。プランジャの中心軸は、永久磁石の中心軸に対し、電磁アクチュエータ全体の中心軸側に寄っている。すなわち、永久磁石、及びアダプタの永久磁石側の端面の中心軸と、プランジャの中心軸とはオフセットしている。
この構成は、2つの規制ピンのピッチがバルブリフト調整装置の仕様によって規定されること、永久磁石は磁石吸引力を確保するための最小限の面積が必要であり、且つ、隣接する永久磁石間のクリアランスを確保する必要があることから、多くの場合に採用せざるを得ないものである。
ところで現実の製品では、プランジャの摺動クリアランスや各部品公差の累積により、アダプタのプランジャ側の端面の中心軸に対してプランジャが所定の範囲で偏芯する。
ここで、「アダプタとプランジャとが、磁気が有効に伝達される距離で対向する面積」を「有効対向面積」という。例えばアダプタのプランジャ側の端面が多段形状に形成されており、アダプタの一段目とプランジャとの間では磁気が有効に伝達されず、アダプタの二段目とプランジャとの間で磁気が有効に伝達される場合には、アダプタの二段目とプランジャとの対向面積が「有効対向面積」に相当する。
すると、有効対向面積に寄与する段の形状によっては、プランジャの偏芯によって有効対向面積が変化し、磁石吸引力が変動する。そのため、コイルへの通電開始から規制ピンが始動開始するまでの時間である「デッドタイム」がばらつく。延いては、コイルへの通電開始から規制ピンがフルストロークに到達するまでの時間から所定の見込み制御時間を差し引いた時間に相当する「応答性」がばらつくこととなる。
本発明は、上述の問題に鑑みて創作されたものであり、その目的は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用される電磁アクチュエータにおいて、集磁部材に対するプランジャの偏芯による応答性のばらつきを低減する電磁アクチュエータを提供することにある。
本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、永久磁石の中心軸とプランジャの中心軸とがオフセットしている電磁アクチュエータにおいて、永久磁石のプランジャ側の端部に設けられ永久磁石の磁束を集めてプランジャに伝達する「集磁部材」の構成に特徴を有する。
本発明の集磁部材は、板状の本体部、本体部からプランジャ側に段となっており、プランジャとの間で磁気が有効に伝達される距離でプランジャに対向する台状部、及び、台状部の中心軸と同軸に台状部のプランジャ側にテーパ状に突出し、プランジャに形成された受容部に嵌合する嵌合部を有している。永久磁石及び集磁部材の本体部の中心軸である本体軸(M)と、プランジャの中心軸(P)とはオフセットしている。そして、台状部及び嵌合部の中心軸を「集磁軸(Q)」とし、「軸方向視において本体軸と集磁軸とを結ぶ直線である基準線(x)に直交し、且つ集磁軸を通る直線」を「直交線(y)」とすると、台状部は、軸方向視において、本体部と、「本体部を直交線に対して対称に写した鏡像」とが重なった部分の形状を呈している。これにより、集磁部材の台状部とプランジャとの対向面積が有効対向面積となる。一方、本体部とプランジャとの間では磁気が有効に伝達されないため、本体部とプランジャとが対向する部分の面積は、有効対向面積に寄与しない
台状部の構成に係る「磁気が有効に伝達される」という特定事項について補足すると、本体部及び台状部の磁気伝達に対する寄与度は相対的なものであり、必ずしも本体部が0%で台状部が100%であることを意味しない。当該技術分野の技術常識に照らして、磁気伝達に対する寄与が支配的であると認められる部分が台状部に該当すると解釈されるべきである。
これにより、プランジャが基準線に沿って本体部の中心軸に最も近づくように偏芯したときと、本体部の中心軸から最も離れるように偏芯したときとにおける有効対向面積を同等にすることができる。したがって、プランジャの偏芯による有効対向面積のばらつきを低減することができる。その結果、磁石吸引力の変動を抑制し、デッドタイムのばらつきを低減することができる。延いては、電磁アクチュエータの応答性のばらつきを低減することができる。
本発明は、規制ピンの数に関係なく、永久磁石の中心軸とプランジャの中心軸とがオフセットしており、プランジャの偏芯によって有効対向面積が変化する電磁アクチュエータに適用可能である。規制ピンを2つ備える電磁アクチュエータでは、上述の理由により、このような構成を採用せざるを得ない場合が多いため、本発明が特に効果的となる。
本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの非通電時の断面図である。 図1のII方向矢視図(平面図)である。 本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの第1コイル通電時の断面図である。 図3の要部拡大図である。 非通電時にプランジャに作用する力を示す模式図である。 第1コイル通電時にプランジャに作用する力を示す模式図である。 プランジャ及び規制ピンのストロークと力との関係を示す特性図である。 比較例のアダプタの図である。 比較例のアダプタとプランジャとの偏芯による有効対向面積のばらつきを説明する図である。 本発明の一実施形態によるアダプタの図である。 本発明の一実施形態によるアダプタとプランジャとの偏芯による有効対向面積のばらつきを説明する図である。 (a)比較例、(b)本発明の一実施形態の磁石吸引力のばらつきを比較する特性図である。 (a)比較例、(b)本発明の一実施形態の始動電流のばらつきを比較する特性図である。 (a)比較例、(b)本発明の一実施形態のデッドタイムのばらつきを比較する特性図である。 本発明のその他の実施形態によるアダプタの形状のバリエーションを示す図である。
以下、本発明の実施形態による電磁アクチュエータを図面に基づいて説明する。
この電磁アクチュエータは、特許文献1(特開2013−239538号公報)に開示されたとおり、カムシャフトと共に回転するスライダに一体に設けられたカムによって、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用される。
バルブリフト調整装置のスライダは、カムシャフトと共に回転しつつカムシャフトに対し軸方向に相対移動可能に設けられており、回転角度に応じて軸方向位置が徐変する係合溝が外周に形成されている。電磁アクチュエータは、制御手段からの指令に基づいて、2つの規制ピンのうちいずれか一方の「作動側規制ピン」を前進させ、作動側規制ピンの先端部をスライダの係合溝に係合させることで、スライダを回転に伴って軸方向に移動させる。また、作動側規制ピンの先端部を係合溝から離間させるときには、カムシャフトのトルクによって作動側規制ピンが押し戻される。
バルブリフト調整装置の詳細な構成や作動に関しては特許文献1のとおりであるので、ここでは説明を省略する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による電磁アクチュエータの構成について、図1〜図4を参照して説明する。電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602を並設しており、そのうちいずれか一方を「作動側規制ピン」として択一的に作動させる。図1は、いずれの規制ピン601、602も作動させない状態、図3、図4は、第1規制ピン601を作動させた状態を示す断面図である。なお、第2規制ピン602を作動させた状態の断面図は、図3、図4を左右反転したものに相当するので省略する。
図2に示すように、電磁アクチュエータ40は、本体の外側に張り出した取付部475を除き、図の左右方向に対称に形成されている。
電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602に対応してコイル451、452、フタ501、502、永久磁石521、522、アダプタ551、552、プランジャ651、652、及びスプリング761、762等を各2つ備えている。
ここで、3桁符号の末尾が「1」の部材同士が対応し、3桁符号の末尾が「2」の部材同士が対応する。以下、適宜、3桁符号末尾が「1」の部材の名称の前に「第1」を付け、3桁符号末尾が「2」の部材の名称の前に「第2」を付けて区別する。
なお、例外的に「本体部560」及び「台状部570」の末尾の「0」は、第1実施形態を意味し、図4における左右の本体部及び台状部共通に「560」、「570」を付す。
規制ピン601、602及びプランジャ651、652は「可動部」に相当する。第1規制ピン601及び第1プランジャ651はピン軸P1上に一体に結合され、図1に示す最後退位置から図3に示す最前進位置まで往復移動する。また、第2規制ピン602及び第2プランジャ652はピン軸P2上に一体に結合され、同様に往復移動する。以下、ピン軸P1、P2を、適宜、「プランジャ軸P1、P2」と言い替える。
ここで、規制ピン601、602及びプランジャ651、652の最後退位置からの前進距離をストロークといい、最後退位置を「ゼロストローク」、最前進位置を「フルストローク」という。以下の説明で、「前進方向」または「前方」は、図1、3、4の下方向に対応し、「後退方向」または「後方」は、図1、3、4の上方向に対応する。また、規制ピン601、602が前進後退する方向を、電磁アクチュエータ40の「軸方向」といい、電磁アクチュエータ40の軸方向に直交する方向を「径方向」という。
一方、コイル451、452、フタ501、502、永久磁石521、522、アダプタ551、552の他、後ヨーク411、412、コイルコア421、422、前ヨーク431、432、スリーブ70、取付板78等は、「静止部」を構成する。
以下、静止部の構成について順に説明した後、可動部の構成について説明する。
静止部の後部の外郭は、磁気回路を構成する後ヨーク411、412、コイルコア421、422、前ヨーク431、432等の軟磁性体部材、コイル451、452、及び、ボビン461、462等が樹脂モールド部47にモールドされ、取付板78の後方に一体に設けられている。樹脂モールド部47には、後方に開口する2つの磁石収容穴481、482が形成されており、また、後方に突出するコネクタ49が設けられている。
後ヨーク411、412及び前ヨーク431、432は、ピン軸P1、P2に直交し、互いに平行な板状である。コイルコア421、422は、コイル軸C1、C2を軸とする円柱状であり、後ヨーク411、412と前ヨーク431、432とを連結する。前ヨーク431、432に接続するピン軸P1、P2の周囲部分には、筒状のプランジャガイド部441、442が形成されている。両プランジャガイド部441、442は、ピン軸P1、P2の間で接続している。
コイル451、452は、コイルコア421、422に外挿されたボビン461、462の外周に巻線が巻回されることで構成される。ボビン461、462は、樹脂で形成され、コイルコア421、422とコイル451、452の巻線とを絶縁する。外部の電源からコネクタ49を経由して、作動側規制ピンに対応するいずれか一方のコイルに通電されることにより、コイル451、452は磁界を生成する。この磁界による磁束が通過する経路、及び、磁束の向きについては後述する。
樹脂モールド部47の磁石収容穴481、482は、磁石軸M1、M2を軸とする円筒状に形成されている。磁石収容穴481、482には、奥側から順に、アダプタ551、552、永久磁石521、522、及びフタ501、502が収容されている。
図2、図4に示すように、磁石収容穴481、482の内壁には、後ヨーク411、412に形成された雌ねじ部413、414が露出している。フタ501、502は、側壁に形成された雄ねじ部51が雌ねじ部413、414に螺合することで後ヨーク411、412に保持され、永久磁石521、522を覆う。
永久磁石521、522は、径方向の断面形状が円形の板状である。本実施形態では、永久磁石521、522の直径は、対応するプランジャ651、652の直径よりも大きく設定されている。すなわち、永久磁石521、522は、対応するプランジャ651、652に対し、互いに対向する端面の面積が大きく形成されている。
図4に示すように、第1永久磁石521及び第2永久磁石522は、磁極の向きが互いに反対となるように着磁されている。例えば本実施形態では、第1永久磁石521は、フタ501側がN極であり、プランジャ651側がS極である。第2永久磁石522は、フタ502側がS極であり、プランジャ652側がN極である。これにより、後で参照する図5に示すような磁気回路が形成される。
アダプタ551、552は、鉄等の軟磁性体で形成され、永久磁石521、522のプランジャ651、652側の端部に設けられている。アダプタ551、552は、永久磁石521、522によって磁化され、永久磁石521、522の磁束を集めてプランジャ651、652に伝達する「集磁部材」として機能する。
アダプタ551、552は、永久磁石521、522と同等の径方向断面積を有する板状の本体部560、本体部560からプランジャ651、652側に段となった台状部570、及び、台状部570からプランジャ651、652側に凸テーパ状に突出する嵌合部58を有している。なお、「テーパ状」には「円錐台状」を含む。
台状部570及び嵌合部58の中心軸Q1、Q2は、磁石軸M1、M2に対してオフセットしており、ばらつきの中心でプランジャ軸P1、P2と一致するように配置されている。台状部570の詳細な構成については後述する。
静止部の前部の外郭を構成するスリーブ70は、取付板78の中央部前方に筒状に設けられている。スリーブ70には、規制ピン601、602及びスプリング761、762を収容する収容穴72が形成されている。収容穴72の穴底74には、規制ピン601、602が摺動する摺動穴751、752が形成されている。また、プランジャガイド部441、442の内側に、ブッシュ731、732が固定されている。
次に、可動部である規制ピン601、602及びプランジャ651、652について、第1規制ピン601及び第1プランジャ651を例として説明する。
規制ピン601は、軸本体611、プランジャ651に連結される連結部621、及びスプリング761の座面を構成する鍔部631がピン軸P1上に同軸に形成されている。鍔部631は、軸本体611に別体のカラーを圧入して形成してもよく、或いは、軸本体611と一体で製作してもよい。
軸本体611は、先端部641を除く大部分がスリーブ70に収容される。軸本体611は、スリーブ70の後方においてブッシュ731の穴に案内され、スリーブ70の前方において摺動穴751に案内されて摺動する。先端部641はスリーブ70から突出し、前進時、バルブリフト調整装置のスライドの係合溝に係合する。
プランジャ651は、鉄等の軟磁性体で筒状に形成され、規制ピン601の連結部621に連結される。プランジャ651は、プランジャガイド部441に案内され、規制ピン601と一体に前進後退する。プランジャ651のアダプタ551側の端面には、嵌合部58を受容する凹テーパ状の受容部66が形成されている。
プランジャ651は、永久磁石521の磁石吸引力によってアダプタ551側、すなわち後退方向に付勢される。プランジャ651がアダプタ551に吸着されたとき、アダプタ551の嵌合部58は、プランジャ651の受容部66に嵌合する。
以上の構成は、第2規制ピン602及び第2プランジャ652についても同様である。
スプリング761、762は、規制ピン601、602の軸本体611、612に外挿され、両端がブッシュ731、732と鍔部631、632との間に支持される。スプリング761、762が鍔部631、632をブッシュ731、732から遠ざけるように付勢することで、規制ピン601、602は前進方向に付勢される。
このように、一体に連結された第1プランジャ651と第1規制ピン601、及び、第2プランジャ652と第2規制ピン602には、永久磁石521、522の磁石吸引力、及び、スプリング761、762のスプリング力が互いに反対方向に作用する。そして、プランジャ651、652は、磁石吸引力及びスプリング力の変動に伴い、それらのうち大きい方の力が付勢する方向へ移動する。
続いて、以上の構成による電磁アクチュエータ40の作用について、図5〜図7を参照して説明する。図5は非通電時、図6は第1コイル通電時に第1プランジャ651及び第2プランジャ652に流れる磁束を示している。
図7は、プランジャ及び規制ピンのストロークを横軸とし、プランジャ及び規制ピンに作用する力を縦軸とする特性図である。ここでは、第1規制ピン601を作動させる場合を例として説明中の符号を記載する。図7にて、非通電時の磁石吸引力Fmの特性線を実線で示し、コイル通電時に発生する逆方向の磁力Fcによって低下した磁石吸引力Fm−の特性線を一点鎖線で示す。
また、スプリング761のスプリング力Fspを破線で示す。スプリング力Fspは、ゼロストロークL0でのスプリング力Fsp0から、ストロークが増加するにつれて直線的に減少する。フルストロークLfでのスプリング力Fspは、プランジャ651及び規制ピン601を最前進位置で保持する「オン保持力FhON」に相当する。
(非通電時)
図5に示すように、非通電時、永久磁石521、522による磁束Φ0は、第2永久磁石522のN極から第2アダプタ552、第2プランジャ652、プランジャガイド部442、441、第1プランジャ651、第1アダプタ551を経由して第1永久磁石521のS極に達し、さらに、第1永久磁石521のN極から第1フタ501、第1後ヨーク411、第1コイルコア421、第1前ヨーク431、第2前ヨーク432、第2コイルコア422、第2後ヨーク412、第2フタ502を経由して第2永久磁石522のS極に達するという磁気回路が形成されている。
図7におけるゼロストロークL0において、磁束Φ0による磁石吸引力Fm0はスプリング力Fsp0を上回り、その差分が、プランジャ651、652及び規制ピン601、602を最後退位置で保持する「オフ保持力FhOFF」となる。このオフ保持力FhOFFによって、第1プランジャ651は第1永久磁石521に吸着保持され、第2プランジャ652は第2永久磁石522に吸着保持される。
これにより、第1規制ピン601及び第2規制ピン602の先端部641、642は、いずれも、最後退位置に維持され、バルブリフト調整装置においてスライダの係合溝から離間する。
(第1コイル通電時)
図6に示すように、第1コイル451に、コイル軸C1に対し図の左側で紙面奥から手前に向かい、図の右側で紙面手前から奥に向かう電流を流すと、第1コイルコア421を図の下から上に向かうコイル磁束Φ1(長破線)が発生する。コイル磁束Φ1は、第1永久磁石521による磁束Φ0を打ち消す方向に発生するため、第1プランジャ651に作用する磁石吸引力は、図7に示すFm−にまで減少する。言い換えれば、第1永久磁石521はコイル磁束Φ1によって減磁される。なお、この例での第1コイル451への通電は、特許文献1における「逆方向通電」に相当する。
その結果、ゼロストロークL0での磁石吸引力Fm−がスプリング力Fsp0よりも小さくなり、オフ保持力FhOFFが失われる。その結果、第1規制ピン601は、第1スプリング761のスプリング力Fspから磁石吸引力Fm−を差し引いた力によって前進する。そして、磁石吸引力Fmとスプリング力Fspとが等しくなる閾値ストロークLtを超えた後、通電を停止しても、第1規制ピン601はスプリング力FspによってフルストロークLfまで前進する。フルストロークLfに到達すると、第1規制ピン601は、オン保持力FhONにより保持される。
こうして、第1コイル通電時には第1規制ピン601が「作動側規制ピン」として作動し、第1規制ピン601の先端部641がスライダの係合溝に係合する。
一方、第1規制ピン601の先端部641は、スライダの係合溝から離間するとき、係合溝の底によって押し戻される。この押し戻し量が最小のときのストロークを最大引込みストロークLuという。電磁アクチュエータ40は、少なくとも、最大引込みストロークLuからゼロストロークL0まで第1プランジャ651を引込むための磁石吸引力Fmを有していなければならない。
そのためには、最大引込みストロークLuが閾値ストロークLtより小さく、最大引込みストロークLuにおいて磁石吸引力Fmがスプリング力Fspを上回っている必要がある。言い換えれば、最大引込みストロークLuにおける、磁石吸引力Fmからスプリング力Fspを差し引いた「引込み余裕力Fu」が0より大きくなるように、磁石吸引力Fm及びスプリング力Fspが設定されている必要がある。
本実施形態では、アダプタ551及びプランジャ651にテーパ状の嵌合部58及び受容部66が形成されているため、所定のストローク区間で嵌合部58の一部と受容部66とが軸方向に重複し、ストローク変化に伴う磁石吸引力Fmの変化が抑制される。すなわち、図7に示すX部においてストローク−磁石吸引力特性線の平坦部が生成される。
これにより、テーパ状の嵌合部及び受容部を設けない場合の特性線Fmn(二点鎖線)に対し、閾値ストロークLtが大きくなる方向にシフトする。また、最大引込みストロークLuにて引込み余裕力Fuを確保することができる。
以上が第1コイル通電時の作用である。第1コイル通電時、第2コイル452には電流は流れず、第2コイル452はいずれの方向の磁束も発生しない。すなわち、特許文献1における「同方向通電」は、本実施形態には存在しない。
一方、第2規制ピン602を「作動側規制ピン」として前進させる場合、上述の説明とは逆に、第2永久磁石522による磁束Φ0を打ち消す方向、すなわち第2コイルコア422を図の上から下に向かう方向のコイル磁束を発生させるように第2コイル452に電流を流す。
このように、電磁アクチュエータ40は、非通電時にはいずれの規制ピン601、602も作動せず、第1コイル通電時には第1規制ピン601のみが作動し、第2コイル通電時には第2規制ピン602のみが作動する。こうして、電磁アクチュエータ40は、通電するコイル451、452を切り替えることによって、2つの規制ピン601、602のいずれか一方を択一的に作動させる。
ところで現実の製品では、プランジャ651、652の摺動クリアランスや各部品公差の累積により、アダプタ551、552の台状部570及び嵌合部58の中心軸Qに対してプランジャ651、652が所定の範囲で偏芯する。ここで、「アダプタ551、552とプランジャ651、652とが、磁気が有効に伝達される距離で対向する面積」を「有効対向面積」という。
本実施形態において、アダプタ551、552の本体部560とプランジャ651、652との間では磁気ギャップが大きいため磁気が有効に伝達されず、アダプタ551、552の台状部570とプランジャ651、652との間で磁気が有効に伝達される。したがって、台状部570とプランジャ651、652との対向面積が「有効対向面積」に相当する。
有効対向面積が変化すると、プランジャ651、652に作用する磁石吸引力Fmが変化し、後述する理屈によって、電磁アクチュエータ40の応答性がばらつくこととなる。
本実施形態は、プランジャ651、652の偏芯による有効対向面積のばらつき範囲を最小限にするため、アダプタ551、552を独創的な構成としたことを特徴とする。
以下、本実施形態の特徴構成と作用効果について、比較例と対比しつつ、図8〜図14を参照して説明する。ここでは、本実施形態について、第1アダプタ551、第1プランジャ651、及び、これらに対応する部材の符号を用いて説明する。また、比較例について、アダプタの嵌合部58、並びに、アダプタに対向するプランジャ651及び受容部66は、本実施形態と実質的に同一の構成であると仮定して同一の符号を援用する。
図8、図10の(b)、(c)は、それぞれ同図(a)のb方向、c方向矢視図である。図9、図11の(b)は、それぞれ同図(a)のb方向矢視図であり、(d)は、それぞれ同図(c)のd方向矢視図である。
この部分の説明では、電磁アクチュエータ40の全体構成の説明に用いた磁石軸Mを、本体部の中心軸の意味で「本体軸M」と読み替える。また、比較例では嵌合部58の中心軸Q、本実施形態では台状部570及び嵌合部58の中心軸Qを「集磁軸Q」という。
まず、比較例のアダプタの構成と作用について、図8、図9を参照して説明する。
図8に示すように、比較例のアダプタ559は、円板状の本体部569と、本体部569から突出するテーパ状の嵌合部58とを有している。本体軸Mと集磁軸Qとはオフセットしている。ここで、軸方向から視た図8(b)において、本体軸Mと集磁軸Qとを結ぶ直線を「基準線x」と定義し、集磁軸Qを通り基準線xに直交する直線を「直交線y」と定義する。
図9は、嵌合部58と受容部66との嵌合クリアランス等によって、プランジャ軸Pが集磁軸Qに対して基準線xの方向に偏芯したときの限界位置を示している。(a)、(b)は、プランジャ軸Pが本体軸Mに最も近づいた状態を示し、(c)、(d)は、プランジャ軸Pが本体軸Mから最も離れた状態を示す。なお、プランジャ軸Pが集磁軸Qに対し直交線yの方向(図9(b)、(d)の上下方向)に偏芯した場合に生じる有効対向面積の変動は、基準線xの方向に偏芯した場合に生じる変動に比べて小さいことを検証済みであり、ここでの説明を省略する。
図9(a)、(c)に示すように、比較例では、ゼロストロークL0における本体部569とプランジャ651との端面間の磁気ギャップg9は比較的小さく、磁気が有効に伝達される距離である。したがって、図9(b)、(d)におけるプランジャ651と本体部559との重複面積が有効対向面積となる。
図9(b)に示す有効対向面積A9+と(d)に示す有効対向面積A9−とを比較すると、明らかに差があることがわかる。このように比較例では、プランジャ651の偏芯による有効対向面積A9のばらつき範囲が比較的大きくなる。
続いて、本実施形態のアダプタの構成と作用について、図10、図11を参照して説明する。図10、図11に関する注記は、比較例の図8、図9に準ずる。図10に示すように、本実施形態のアダプタ551は、比較例のアダプタ559に対し、円板状の本体部560とテーパ状の嵌合部58との間にさらに台状部570を有している。
台状部570は、本体部560と、本体部560を直交線yに対して対称に写した円形の鏡像560’とが重なった部分の形状を呈している。つまり、台状部570の形状は、「中心位置がMとM’とで異なる同じ半径rの2つの円が重なった部分の形状」である。そして、台状部570は直交線yに対して対称である。
また、台状部570の高さに関して図11(a)、(c)を参照する。本実施形態では、ゼロストロークL0における本体部560とプランジャ651との端面間の磁気ギャップgb1は比較的大きく、磁気が有効に伝達されない。一方、台状部570とプランジャ651との端面間の磁気ギャップga1は比較的小さく、磁気が有効に伝達される。
したがって、図11(b)、(d)におけるプランジャ651と台状部570との重複面積が有効対向面積となり、本体部560とプランジャ651とが対向する部分の面積は有効対向面積に寄与しない。
図11(b)に示す、プランジャ軸Pが本体軸Mに最も近づいた状態での有効対向面積A1+と、(d)に示す、プランジャ軸Pが本体軸Mから最も離れた状態での有効対向面積A1−とを比較すると、同等であることがわかる。このように本実施形態では、台状部570が直交線yに対して対称の形状に形成されていることにより、プランジャ651の偏芯による有効対向面積A1のばらつき範囲を小さくすることができる。
次に、図12〜図14を参照し、有効対向面積のばらつきが電磁アクチュエータ40の応答性のばらつきに与える影響について説明する。図12〜図14の各(a)は比較例、各(b)は本実施形態についての特性図である。比較例の特性値には、記号末尾に「’」を付して区別する。
図12に、図7と同様のストローク−磁石吸引力特性線を示す。プランジャ軸Pが集磁軸Qと一致したときの磁石吸引力Fm−Cを中間値として実線で示す。磁石吸引力Fmの中間値Fm−Cは、比較例と本実施形態とにおいて共通である。また、磁石吸引力の最大値Fm−Hを一点鎖線で示し、最小値Fm−Lを破線で示す。ゼロストロークL0における磁石吸引力(以下、「ゼロ点磁石吸引力」という)Fm0のばらつき範囲をΔFm0と表す。すると、比較例のゼロ点磁石吸引力のばらつき範囲ΔFm0’に比べ、本実施形態のゼロ点磁石吸引力のばらつき範囲ΔFm0は小さくなる。
図13に、コイル電流とゼロ点磁石吸引力Fm0との関係を示す。コイル451に電流を流すことにより、永久磁石521の磁束と反対向きのコイル磁束を発生させると、電流が大きくなるにつれゼロ点磁石吸引力Fm0が低下する。そして、ゼロ点磁石吸引力Fm0がスプリング力Fsp0以下になるとオフ保持力FhOFFが失われ、規制ピン601が作動を開始する。
ここで、ゼロ点磁石吸引力Fm0をスプリング力Fsp0と同等の値まで低下させるために必要な電流を「始動電流」という。始動電流Isは、コイル電流Ic−ゼロ点磁石吸引力Fm0の特性線とスプリング力Fsp0との交点に相当する。
ゼロ点磁石吸引力のばらつき範囲ΔFm0’が大きい比較例では始動電流のばらつき範囲ΔIs’も大きくなり、ゼロ点磁石吸引力のばらつき範囲ΔFm0が小さい本実施形態では始動電流のばらつき範囲ΔIsも小さくなる。
図14に、コイル451への通電開始時におけるコイル電流Icの立ち上がり特性を示す。コイル電流Icは通電開始からの通電時間につれて徐々に増加し、始動電流Isに到達した時、規制ピン601が作動を開始する。コイル電流Icが始動電流に到達するまでの、規制ピン601が作動しない時間を「デッドタイム」という。始動電流Isが最小のときデッドタイムDTは最小となり、始動電流Isが最大のときデッドタイムDTは最大となる。
始動電流のばらつき範囲ΔIs’が大きい比較例ではデッドタイムのばらつき範囲ΔDT’も大きくなり、始動電流のばらつき範囲ΔIsが小さい比較例ではデッドタイムのばらつき範囲ΔDTも小さくなる。
さらに、電磁アクチュエータ40の応答性Tresは、規制ピン601がゼロストロークL0からフルストロークLfまで作動する作動時間Tw、及び、見込み制御時間Texを用いて下式のように表される。
Tres=DT+Tw−Tex
ここで、作動時間Tw及び見込み制御時間Texを一定とすると、デッドタイムDTのばらつきは、そのまま応答性Tresのばらつきに反映される。したがって、本実施形態の電磁アクチュエータ40は、応答性のばらつきを低減することができる。
(効果)
本実施形態の電磁アクチュエータ40の効果について説明する。
(1)本実施形態では、永久磁石521、522は、対応するプランジャ651、652に対し、互いに対向する端面の面積が大きく形成されており、永久磁石521、522のプランジャ651、652側の端部に、軟磁性体で形成された、「集磁部材」としてのアダプタ551、552が設けられている。
これにより、相対的に断面積の大きい永久磁石521、522から相対的に断面積の小さいプランジャ651、652に、より多くの磁束を効率的に集め、プランジャ651、652に作用する磁石吸引力を増加することができる。
(2)ここで、2つの規制ピン601、602のピッチはバルブリフト調整装置の仕様によって規定され、一方、永久磁石521、522は磁石吸引力Fmを確保するための最小限の面積が必要であり、且つ、隣接する永久磁石521、522の間のクリアランスを確保する必要がある。したがって、永久磁石521、522及びアダプタ551、552の中心軸M1、M2を、規制ピン601、602及びプランジャ651、652の中心軸P1、P2に対して外側にオフセットする構成を採用せざるを得ない場合が多くなる。
本実施形態は、このように、永久磁石521、522の中心軸Mとプランジャ651、652の中心軸Pとがオフセットして配置される電磁アクチュエータにおいて、アダプタ551、552の台状部570が直交線yに対して対称の形状に形成されている。
これにより、アダプタ551、552の台状部570に対するプランジャ651、652の偏芯による有効対向面積のばらつきを低減することができる。有効対向面積のばらつきが小さくなることにより、ゼロ点磁石吸引力Fm0のばらつきが小さくなり、始動電流Isのばらつきが小さくなり、さらにデッドタイムDTのばらつきが小さくなる。延いては、電磁アクチュエータ40の応答性のばらつきを小さくすることができる。
(3)本実施形態では、アダプタ551、552及びプランジャ651、652にテーパ状の嵌合部58及び受容部66が形成されていることにより、ストローク−磁石吸引力特性線において平坦部を設け、閾値ストロークLtを大きくする方向へシフトさせることができる(図7のX部参照)。したがって、最大引込みストロークLuでの引込み余裕力Fuを確保しつつスプリング761、762の付勢力を大きくすることができるため、規制ピン601、602の応答性向上、及び、オン保持力FhONのアップに有利となる。
(4)本実施形態では、アダプタ551、552の本体部560は、軸方向視で円形に形成されている。そして、台状部570の形状は、互いに中心位置の異なる同じ半径の2つの円が重なった部分の形状である。これにより、アダプタ551、552の加工や、アダプタ551、552が収容される磁石収容穴481、482の製作が容易となる。
(その他の実施形態)
(ア)本発明の電磁アクチュエータにおけるアダプタの他の形状例を図15に示す。図15に示す各アダプタにおいて集磁軸Qは本体軸Mに対してオフセットしている。また、嵌合部58の構成は上記実施形態と実質的に同一である。
図15(a)に示すアダプタ553は、D字状の本体部563の直線の辺に沿って長方形状の台状部573が形成されている。台状部573は、直交線yに対して対称である。
図15(b)に示すアダプタ554は、長方形状の本体部564の一方の長辺に沿って長方形状の台状部574が形成されている。台状部574は、直交線yに対して対称である。
図15(c)に示すアダプタ555は、直交線y方向が長径である楕円形状の本体部565を有している。台状部575は、本体部565と、本体部565を直交線yに対して対称に写した楕円形の鏡像565’とが重なった部分の形状を呈している。台状部575は、直交線yに対して対称である。
以上のように、アダプタの台状部が直交線yに対して対称に形成されたものは、いずれも上記実施形態の作用効果(1)、(2)と同様の作用効果を奏する。また、図15(b)、(c)に示す形状では、本体部の面積を同一としつつ、基準線x方向の幅を短くすることができる。したがって、基準線x方向に2つのアダプタを並べたときのスペースを正方形に近づけることができるため、レイアウト上、有利となる場合がある。
(イ)アダプタ及びプランジャに嵌合部及び受容部を形成する場合、嵌合部及び受容部の形状はテーパ状に限らない。また、互いに対応するアダプタ及びプランジャ一組に対し複数の嵌合部及び受容部を設けてもよい
(ウ)アダプタ(集磁部材)の台状部の形状に関する構成以外の電磁アクチュエータの各部の構成、例えば永久磁石や磁気回路の構成要素、形状、位置関係等は上記実施形態に限定されない。上記実施形態では、各規制ピンに対応する2つのコイルを設けているが、特許文献1(特開2013−239538号公報)に開示されたように、1つのコイルを設けた構成としてもよい。
(エ)本発明は、規制ピンを3つ以上備える電磁アクチュエータに適用されてもよい。一方、規制ピンを1つ備える電磁アクチュエータでは、特別な理由が無い限り、永久磁石、アダプタ及びプランジャを同軸に配置すると考えられ、永久磁石及びプランジャの軸がオフセットした構成を採用する可能性は少ないと推測される。また、永久磁石、アダプタ及びプランジャを同軸に配置する場合、通常、対向部分の形状は中心軸に対して対称形状となり、プランジャの偏芯による有効対向面積の変化は問題にならないとも考えられる。
しかし、例えば、2ピン式の電磁アクチュエータのスリーブ等の部品を流用して1ピン式の電磁アクチュエータを製作することが無いとも限らない。したがって、永久磁石及びアダプタとプランジャとがオフセットしており、且つ、プランジャの偏芯によって有効対向面積が変化する電磁アクチュエータは、規制ピンの数に関係なく本発明の範囲に含まれる。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
40 ・・・電磁アクチュエータ、
451、452 ・・・コイル、
521、522 ・・・永久磁石、
551、552、553、554、555 ・・・アダプタ(集磁部材)、
560、563、564、565 ・・・本体部、
570、573、574、575 ・・・台状部、
601、602 ・・・規制ピン、
641、642 ・・・先端部、
651、652 ・・・プランジャ、
761、762 ・・・スプリング。

Claims (3)

  1. 内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用され、前記バルブリフト調整装置のカムシャフトと共に回転しつつ前記カムシャフトに対し軸方向に相対移動可能なスライダに形成された係合溝に規制ピン(601、602)の先端部(641、642)を係合させるとき前記規制ピンを前進させ、前記規制ピンの先端部を前記係合溝から離間させるとき前記カムシャフトのトルクによって前記規制ピンが押し戻される電磁アクチュエータ(40)であって、
    前記係合溝に対し前進可能に設けられる前記規制ピンと、
    軟磁性体で形成され、前記規制ピンが一方の端部に連結されるプランジャ(651、652)と、
    前記プランジャを後退方向に吸引する永久磁石(51、52)と、
    軟磁性体で形成され、前記永久磁石の前記プランジャ側の端部に設けられ、前記永久磁石の磁束を集めて前記プランジャに伝達する集磁部材(551、552、553、554、555)と、
    前記永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させ、前記集磁部材を介して前記プランジャを吸引する磁石吸引力(Fm)を低下させるコイル(451、452)と、
    前記規制ピンを前進方向に付勢し、前記コイルへの通電によって磁石吸引力が低下した前記規制ピンを付勢力によって前進方向に作動させるスプリング(761、762)と、
    を備え、
    前記集磁部材は、板状の本体部(560、563、564、565)、前記本体部から前記プランジャ側に段となっており、前記プランジャとの間で磁気が有効に伝達される距離で前記プランジャに対向する台状部(570、573、574、575)、及び、前記台状部の中心軸と同軸に前記台状部の前記プランジャ側にテーパ状に突出し、前記プランジャに形成された受容部(66)に嵌合する嵌合部(58)を有し、
    前記永久磁石及び前記集磁部材の前記本体部の中心軸である本体軸(M)と、前記プランジャの中心軸(P)とはオフセットしており、
    前記台状部及び前記嵌合部の中心軸を集磁軸(Q)とし、
    軸方向視において前記本体軸と前記集磁軸とを結ぶ直線である基準線(x)に直交し、且つ前記集磁軸を通る直線を直交線(y)とすると、
    記台状部は、軸方向視において、前記本体部と、前記本体部を前記直交線に対して対称に写した鏡像とが重なった部分の形状を呈していることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 互いに対応する前記規制ピン、前記プランジャ、前記永久磁石、前記集磁部材及び前記スプリングを2組備え、
    2つの前記規制ピンは前記係合溝に対し前進可能に並設され、
    2つの前記永久磁石は、磁極の向きが互いに反対方向になるように設けられ、
    前記コイルは、2つの前記永久磁石のいずれか一方に対して逆方向の磁束を発生させ、
    2つの前記スプリングは、磁石吸引力が低下した側の前記規制ピンを作動側規制ピンとして前進方向に作動させることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記台状部の形状は、互いに中心位置の異なる同じ半径の2つの円が重なった部分の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁アクチュエータ。
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