以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成装置としての複合機(MFP:Multi Function Peripheral)を例として説明する。尚、画像形成装置は複合機でなくとも良く、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等であっても良い。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)21、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙テーブル25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM12や不揮発性メモリ並びにHDD14や光学ディスク等の不揮発性記録媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM11等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報であり、出力するべき画像を構成する画素の情報、即ち画素情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された用紙は排紙トレイ27に排紙される。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102と分離ローラ103とにより分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106BK、106M、106C、106Yが配列されている。
これら複数の画像形成部106BK、106M、106C、106Yは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106BKはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106BKについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Yは画像形成部106BKと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Yの各構成要素については、画像形成部106BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106BKが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106BKは、感光体としての感光体ドラム109BK、この感光体ドラム109BKの周囲に配置された帯電器110BK、光書込み装置200、現像器112BK、感光体クリーナ(図示せず)、除電器113BK等から構成されている。光書込み装置200は、夫々の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109BKの外周面は、暗中にて帯電器110BKにより一様に帯電された後、光書込み装置200からのブラック画像に対応した光源からの光により書込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112BKは、この静電潜像をブラックトナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109BK上にブラックのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109BKと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115BKの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にブラックのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109BKは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106BKにより搬送ベルト105上に転写されたブラックのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたブラックの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたブラック、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109Y上に形成されたイエローのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
次に、本実施形態に係る光書込み装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書込み装置111と感光体ドラム109との配置関係を示す図である。図4に示すように、本実施形態に係る光書込み装置111は、書込み制御部120及び各色の光源であるLEDA(LED Array)130BK、130M、130C、130Y(以降、総じてLEDA130とする)を含む。そして、各色の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y夫々に照射される照射光は、光源であるLEDA130から照射される。
LEDA130は、発光素子であるLEDが、感光体ドラム109の主走査方向に並べられて構成されている。書込み制御部120は、主走査方向に並べられている夫々のLEDの点灯/消灯状態を、コントローラ20から入力された描画情報に基づいて主走査ライン毎に制御することにより、LEDA130に感光体ドラム109の表面を選択的に露光させて静電潜像を形成させる。即ち、書込み制御部120が、光書き込み制御装置として機能する。
次に、本実施形態に係るエンジン制御部31と書込み制御部120との間でやりとりされる信号について説明する。上述したように、本実施形態に係る画像形成装置1はタンデムタイプの画像形成機構を有し、光書込み装置111は、各色に対応した夫々のLEDA130を含む。そのため、書込み制御部120においては、夫々のLEDA130の発光タイミングを制御するために、色毎に水平同期信号であるHSYNC信号が生成される。
そして、このHSYNC信号は、エンジン制御部31と書込み制御部120との間で、エンジン制御部31から書込み制御部120に対して画像データを出力するタイミングを同期するための信号としても用いられるため、書込み制御部120は、エンジン制御部31に対してHSYNC信号を出力する。そして、書込み制御部120によるHSYNC信号の出力態様として、色毎に生成されたHSYNC信号を個別に出力する態様と、全色で共通のHSYNC信号を出力する態様とがある。本実施形態に係る書込み制御部120は、この両方の態様に対応しており、これが本実施形態に係る要旨の1つである。
図5は、夫々の色に対応したチャンネル毎に個別のHSYNC信号を出力する場合における、エンジン制御部31と書込み制御部120との間の信号のやり取りを示す図である。図5に示すように、エンジン制御部31は、光書込み装置111を動作させるためのクロック信号CLKを書込み制御部120に入力する。これにより、書込み制御部120を含む光書込み装置111が動作する。
書込み制御部120は、図1において説明した画像形成装置1本体と同様に、CPUや、RAM並びにROM等の記憶媒体といった情報処理機構を含み、画像形成装置1のコントローラ20と同様に、ROM等の記憶媒体に記憶されている制御プログラムがRAMにロードされ、CPUがそのプログラムに従って演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって構成される。
また、図5に示すように、書込み制御部120は、夫々の色に対応したチャンネル毎に画像データを処理するための信号処理回路121BK、121C、121M、121Y(以降、総じて信号処理回路121とする)を含む。本実施形態においては、BKが0CH、Cが1CH、Mが2CH、Yが3CHに夫々対応している。この信号処理回路121は、上述したように書込み制御部120に含まれるCPUによる制御に従って動作する。
書込み制御部120においてCPUが画像形成出力の制御を開始すると、書込み制御部120は、夫々の色毎に生成されるHSYNC信号をエンジン制御部31に入力すると共に、HSYNC信号に同期して、夫々の色毎に1ページ分の画像データの転送開始タイミングを示すVSYNC信号をエンジン制御部31に入力する。
HSYNC信号及びVSYNC信号が入力されたエンジン制御部31は、夫々の色毎に、1ページの副走査方向の画像形成出力期間を示す副走査ゲート信号をVSYNC信号に基づいて書込み制御部120に入力する。更に、エンジン制御部31は、副走査ゲート信号がアクティブな期間、即ち、1ページにおける画像形成出力期間に、HSYNC信号に基づいて主走査ライン毎の画像データの転送タイミングを示す主走査ゲート信号を書込み制御部120に入力する。また、エンジン制御部31は、夫々の色毎のHSYNC信号に従い、書込み制御部120に入力するべき一主走査ライン分の画像データを順番に切り替える。
このような信号により、書込み制御部120においては、エンジン制御部31から各色個別に入力される主走査ゲート信号に応じて、各色に対応した画像処理回路が、エンジン制御部31において用意されている一主走査ライン分の画像データをラッチすることにより取得する。
このように、夫々の色毎に異なる信号によってエンジン制御部31及び書込み制御部120を動作させることにより、例えば、夫々の色毎に異なる画像データのフォーマットを処理することが可能である。
図6は、書込み制御部120から単一のHSYNC信号を出力する場合における、エンジン制御部31と書込み制御部120との間の信号のやり取りを示す図である。図6の場合においても、エンジン制御部31は、光書込み装置111を動作させるためのクロック信号CLKを書込み制御部120に入力する。これにより、書込み制御部120を含む光書込み装置111が動作する。
書込み制御部120においてCPUが画像形成出力の制御を開始すると、書込み制御部120は、エンジン制御部31において夫々の色で共通に用いられるHSYNC信号をエンジン制御部31に入力すると共に、HSYNC信号に同期して、全色分について1ページの画像データの転送開始タイミングを示すVSYNC信号をエンジン制御部31に入力する。
HSYNC信号及びVSYNC信号が入力されたエンジン制御部31は、全色分の1ページの副走査方向の画像形成出力期間を示す副走査ゲート信号をVSYNC信号に基づいて書込み制御部120に入力する。更に、エンジン制御部31は、VSYNC信号を受信してから副走査ゲート信号がアクティブな期間、即ち、1ページにおける画像形成出力期間に、HSYNC信号に基づいて主走査ライン毎の画像データの転送タイミングを示す主走査ゲート信号を書込み制御部120に入力する。
また、エンジン制御部31は、HSYNC信号に従い、書込み制御部120に入力するべき一主走査ライン分の画像データを順番に切り替える。ここで、図6の例においては、全色で共通のHSYNC信号が用いられるため、エンジン制御部31は、図3に示すように副走査方向に順番に配置されている各色の感光体ドラム109の配置関係に従い、各色の画素情報を予め副走査方向の画像形成出力タイミングの違いに応じて副走査方向にずらして用意する。
例えば、CMYK各色において同一の主走査ライン分の画素情報であっても、図3に示す感光体ドラム109の配置関係の場合、感光体ドラム109BKで最初に出力され、次に感光体ドラム109Mで出力され、次に感光体ドラム109Cで出力され、最後に感光体ドラム109Yで出力される。従って、エンジン制御部31は、図6の態様の場合、夫々の感光体ドラム109の配置関係に応じて各色の画像データを副走査方向にずらした状態で記憶媒体に格納することにより用意する。
図7は、エンジン制御部31において記憶媒体に格納されて用意される各色の画像データの状態を概念的に示す図である。図7においては、CMYK各色の画像データが、実際の画像と同様に主走査ライン及び副走査ラインに沿って配置されて格納されている。
図7においては、画像データの部分を斜線で示し、ブランクデータ、即ち画像が無い部分を余白で示している。上述したように、各色の画像データは、図3において説明した感光体ドラムの配置関係に応じて、先頭部分に余白を設けることにより、副走査方向にずらして格納されている。
このように、各色の画像データはエンジン制御部31において予め副走査方向にずらして用意されているため、エンジン制御部31は、共通信号として入力されるHSYNC信号に従い、書込み制御部120に入力するべき一主走査ライン分の全色の画像データを順番に切り替える。
このような信号により、書込み制御部120は、エンジン制御部31から各色について共通で入力される主走査ゲート信号に応じて、各色に対応した画像処理回路が、エンジン制御部31において用意されている一種走査ライン分の画像データをラッチする事により取得する。
次に、本実施形態に係る書込み制御部120の機能構成について、図8を参照して説明する。図8においては、書込み制御部120の機能構成に加えて、エンジン制御部31に含まれる機能のうち、光書込み装置111を制御するための構成も示されている。また、図8は、図6の状態に対応し、書込み制御部120から単一のHSYNC信号を出力する場合の状態を示している。
図8に示すように、本実施形態に係る書込み制御部120は、CMYK夫々の信号処理回路121に加えて、夫々の色毎のHSYNC信号及びVSYNC信号を切り替える信号切替部129及び省エネ制御部130を含む。また、夫々の信号処理回路121は、周波数変換部122、ラインメモリ123、画像処理部124、スキュー補正部125、ラインメモリ126、HSYNC発振部127及びVSYNC発振部128を含む。
周波数変換部122は、エンジン制御部31から入力される副走査ゲート信号及び主走査ゲート信号に従い、エンジン制御部31において用意されている画像データ信号DATAをラッチして取得する画素情報取得部である。周波数変換部122は、主走査ゲート信号の周波数に従って画像データを取得すると、取得した画像データを主走査ラインごとに記憶するラインメモリ123に格納し、信号処理回路121の動作周波数に従って読み出すことにより、周波数変換を行う。
画像処理部124は、周波数変換部122から入力される画像データに対して所定の画像処理を施してスキュー補正部125に入力する。スキュー補正部125は、画像処理部124から入力された画像データを、ラインメモリ123と同様に画像データを主走査ライン毎に記憶するラインメモリ126に格納し、複数ライン分の画像データを格納した後に、主走査方向の予め定められた画素位置において副走査方向にラインをシフトして読み出すことにより、画像のスキューを補正する。
スキュー補正部125は、ラインメモリ126から読み出した画像データを対応するLEDA130に入力する。これによりLEDA130が発光し、感光体ドラム109に対する光書き込みが行われる。
HSYNC発振部127は、夫々の色毎に対応するHSYNC信号を発振する。HSYNC発振部127が発振するHSYNC信号は、夫々の色毎の信号処理回路121内において上述した各モジュールの駆動制御に用いられると共に、VSYNC発振部128に入力される他、エンジン制御部31に入力するために信号切替部129に入力される。即ち、各色に対応したHSYNC発振部127が、水平同期信号発振部として機能する。
VSYNC発振部128は、HSYNC発振部127から入力されるHSYNC信号に基づき、上述したVSYNC信号を出力する。VSYNC発振部128が発振するVSYNC信号は、エンジン制御部31に入力するために信号切替部129に入力される。
尚、各色で共通のHSYNC信号を用いる場合、図7において説明したように、エンジン制御部31は、共通信号として入力されるHSYNC信号に従い、書込み制御部120に入力するべき一主走査ライン分の全色の画像データを順番に切り替える。そのため、各色においてVSYNC信号のタイミングは共通であり、各色の信号処理回路121のVSYNC発振部128は、夫々同一タイミングのVSYNC信号を出力する。このようなVSYNC発振部128の動作は、CPUによるレジスタ制御によって実現される。
信号切替部129は、各色の信号処理回路121夫々からHSYNC信号及びVSYNC信号を受け、省エネ制御部130の制御に従って各色共通のHSYNC信号、VSYNC信号または各色個別のHSYNC信号、VSYNC信号を出力する。即ち、信号切替部129が、各色の水平同期信号をすべて出力する状態と、各色の水平同期信号のうちいずれか1つを選択して出力する状態とを切り替えて水平同期信号を出力する水平同期信号出力切替部として機能する。同様に、信号切替部129は、垂直同期信号出力切替部としても機能する。
省エネ制御部130は、エンジン制御部31から入力される色指示情報に基づき、各色の信号処理回路121におけるHSYNC信号の発振を選択的に停止させると共に、信号切替部129によるHSNC信号、VSYNC信号の選択を制御する。即ち、省エネ制御部130が、水平同期信号制御部として機能する。
書込み制御部120の機能構成のうち、少なくとも信号処理回路121及び信号切替部129は、ハードウェアモジュールによって実現される。省エネ制御部130は、典型的にはCPUがプログラムに従って演算を行うことにより実現されるが、CPUの制御に従って動作するハードウェアモジュールとして構成することも可能である。
エンジン制御部31は、光書込み装置111を制御するための構成として、ページメモリ311、LEDAドライバ312及びCH指示部313を含む。ページメモリ311は、画像形成出力するべき画像を構成する各画素の情報(以降、画素情報とする)を、1ページ分毎に記憶する記憶媒体であり、一般的にはRAM11上に確保された記憶領域によって実現されるが、RAM11とは別個に設けられた記憶媒体によって実現することも可能である。
LEDAドライバ312は、書込み制御部120との間で各種の信号をやり取りすることにより、ページメモリ311に格納された画素情報を、一主走査ライン毎に読み出して書込み制御部120に入力する。また、LEDAドライバ312は、書込み制御部120内部においてHSYNC信号を選択的に停止させるため、ページメモリ311に用意された画素情報の内容に基づき、画像の副走査方向の所定範囲毎にCMYK各色の出力が必要であるか否かを判断して、その判断結果をCH指示部313に入力する。
LEDAドライバ312は、一般的に、書込み制御部120との間で信号をやり取りするためのインタフェース回路と、CPU10がRAM11にロードされたプログラムに従って演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部とによって構成されるが、LEDAドライバ312の機能を実現するためのハードウェアモジュールを用いて実現することも可能である。
CH指示部313は、LEDAドライバ312から入力された上記判断結果に基づき、画像の副走査方向の所定範囲毎に、各色のHSYNC信号の発振要否を示す情報を書込み制御部120に入力する。CH指示部313も、LEDA312と同様に、書込み制御部120との間で信号をやり取りするためのインタフェース回路と、CPU10がRAM11にロードされたプログラムに従って演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部とによって構成されるが、LEDAドライバ312の機能を実現するためのハードウェアモジュールを用いて実現することも可能である。ここで、本実施形態に係るHSYNC信号の発振要否の詳細について説明する。
上述したように、HSYNC信号は、信号処理回路121内部において、周波数変換部122等の内部モジュールを動作させ、最終的にLEDA130を発光させるための信号として用いられる。従って、書き込むべき画像の無い無地の範囲については、LEDA130を発光させる必要もないため、少なくとも信号処理回路121内においては、HSYNC信号は不要であり、発振を停止させることによって信号処理回路121にて消費される電力を削減し、省電力化を図ることができる。
図9は、画像データを副走査方向に分割する態様を示す図である。上述したように、本実施形態に係るLEDAドライバ312は、画像の副走査方向の所定範囲毎にCMYK各色の出力が必要であるか否かを判断する。そして、その副走査方向の所定範囲として、“バンド”と呼ばれる単位を用いることができる。
“バンド”とは、画像の副走査方向の所定範囲であり、図9に示すように、画像を副走査方向に複数に分割する単位である。一般的に、一の“バンド”の範囲は主走査ライン数を指定することによって設定される。
LEDAドライバ312は、図9に示すような“バンド”単位毎に、ページメモリ311に格納された画素情報を確認し、CMYK夫々の色の有無を確認する。そして、夫々の色について、光源であるLEDA130を発光させる必要がある画素が一画素でもあれば、LEDAドライバ312は、そのバンドについてHSYNC信号の発振が必要であると判断する。他方、LEDA130を発光させる必要がある画素が一画素もなければ、LEDAドライバ312は、そのバンドについてHSYNC信号の発振が不要であると判断する。
このような判断結果を取得したCH指示部313は、LEDAドライバ312から主走査ライン毎に出力される画素情報が、図9に示すような“バンド”の境界を越える際に、次のバンドについての判断結果に従い、各色に対応するHSYNC信号の要否を示す情報を色指示情報として書込み制御部120に送信する。
尚、上述したように、画像上で同一の主走査ラインの画素情報であっても、夫々の色毎の画像形成出力のタイミングは、夫々の色に対応した感光体ドラムの配置位置によって異なるため、出力される画素情報が“バンド”の境界を越えるタイミングも各色によって異なる。従って、CH指示部313は、夫々の色毎に色指示情報を送信する。
このような色指示情報を受信した省エネ制御部130は、CH指示部313から、夫々の色についてHSYNC信号の発振が不要であることを示す情報が入力されている期間については、その色に対応する信号処理回路121のHSYNC発振部127による発振を停止させる。これにより、HSYNC信号が停止された信号処理回路121は動作を停止し、上述したような省電力化が図られる。
また、省エネ制御部130は、CH指示部313から入力されている色指示情報に従い、停止されていないHSYNC信号及びそれと同一の色に対応する信号処理回路121から入力されているVSYNC信号を選択してエンジン制御部31に入力するように、信号切替部129を制御する。
このような省電力化の構成において、CMYK各色のHSYNC信号のいずれかが発振されていれば、信号切替部129は、省エネ制御部130の制御に従い、発振されている色に対応するHSYNC信号を選択して出力するため問題ない。これに対して、1つの“バンド”が完全に無地である場合、上述したように単純にHSYNC信号の停止制御をすると、全てのHSYNC信号が停止されてしまい、LEDAドライバ312に対してHSYNC信号が入力されなくなってしまう。
上述したように、LEDAドライバ312においては、書込み制御部120から入力されるHSYNC信号に従って出力するべき画像データの主走査ラインの切り替えを行っているため、書込み制御部120からHSYNC信号が入力されなくなると、その動作が行えなくなる。
その結果、完全に無地である“バンド”が終了し、書込み制御部120において再度HSYNC信号の発振が開始されても、LEDAドライバ312においては、未だ無地のバンドの画素情報が切り換えられることなく用意された状態であり、画像が適切に出力されなくなってしまう。
そのような弊害を避けるため、本実施形態に係る省エネ制御部130は、CH指示部313から入力される色指示情報が、全色に対応するHSYNC信号の不要を示す状態となった場合、全てのHSYNC信号が停止しないように制御を行う。図9を参照して、本実施形態に係る省エネ制御部130の動作を説明する。
図10は、本実施形態に係る省エネ制御部130の動作を示すフローチャートであり、1ページ分の画像形成出力に対応する動作を示す図である。図10に示すように、書込み制御部120が1ページについて画像形成出力を開始すると、省エネ制御部130は、先ずは全色に対応するHSYNC信号を発振させるように、各色に対応したHSYNC発振部127を制御する(S1001)。
そして、CH指示部313から色指示情報を受信すると(S1002)、省エネ制御部130は、受信した色指示情報に従ってHSYNC信号の停止制御を行った場合に、全色のHSYNC信号が停止した状態となると否かを判断する(S1003)。
上述したように、各色の色指示情報は、夫々異なるタイミングでエンジン制御部31から送信されてくる。そのため、省エネ制御部130は、S1002において指定の色に対応するHSYNC信号が不要であることを示す情報を受信した場合、S1003において、その時点で発振されているHSYNC信号が、色指示情報によって不要であると指示された色のみであるか否かを判断する。
S1003の判断の結果、全色停止状態となってしまう場合(S1003/YES)、省エネ制御部130は、色指示情報に従ったHSYNC信号の発振/停止制御を保留する(S1004)。即ち、省エネ制御部130は、色指示情報により全色のSYNNC信号の出力が不要であることがエンジン制御部31から通知された場合であっても、各色のHSYNC信号のうち少なくとも1つは発振されている状態となるように制御する。
尚、図10の例においては、S1004において、発振中のHSYNC信号の発振を継続するように制御する場合を例とする。この他、全色のSYNNC信号の出力が不要である場合には、予め定められた既定の色に対応するHSYNC信号を発振させるように制御しても良い。他方、全色停止状態にはならない場合(S1003/NO)、省エネ制御部130は、先ず、信号切替部129に対して、選択するべきHSYNC信号の切替制御を行う(S1005)。
S1005の処理は、例えば、色指示情報に従ったHSYNC信号の発振/停止制御を行うことにより、それまで選択されていたHSYNC信号が停止されてしまう場合に、他の色に対応したHSYNC信号に選択を切り替えるように制御する処理である。従って、色指示情報に従ってHSYNC信号を停止する色以外の色に対応するHSYNC信号が選択されている場合、S1005において特に実行される処理はない。
S1005の処理を終えると、省エネ制御部130は、対象のHSYNC発振部127に対して色指示情報に従ってHSYNC信号の発振/停止制御を行う(S1006)。このように、先にS1005の処理を行うことにより、選択する信号の切り替えに際しての信号の空白期間をなくすことができる。
S1004またはS1006の処理を終えると、省エネ制御部130は、1ページの画像形成出力が完了したか否か判断し(S1007)、1ページ分が完了してなければ(S1007/NO)、S1002からの処理を繰り返す。そして、1ページ分が完了したら(S1007/YES)、動作を終了する。
このような省エネ制御部130の動作により、本実施形態に係る書込み制御部120においては、不要なHSYNC信号の発振を停止して省電力化を図ると共に、HSYNC信号を停止することにより生じる弊害を回避して好適な制御を行うことが可能となる。
即ち、本実施形態に係る省電力制御部130は、エンジン制御部31から入力される色指示情報に基づき、原則として不要なHSYNC信号の発振は停止させる。但し、HSYNC信号の発振を停止させるのは、停止対象のHSYNC信号とは異なる他の色に対応したHSYNC信号が発振されている場合のみである。これにより、全てのHSYNC信号が停止し、エンジン制御部31側にHSYNC信号が入力されなくなるような状態を防ぐことができる。
次に、本実施形態に係る書込み制御部120及びエンジン制御部31が出力する信号のタイミングについて説明する。図11(a)、(b)は、図5の態様、即ち、色毎に個別のHSYNC信号を出力する場合の例を示す図である。図11(a)、(b)においては、図示の簡略化のため、0CH及び1CHの2つのチャンネルのみを示す。色毎に個別のHSYNC信号を出力する場合、図11(a)、(b)に示すように、夫々のチャンネルで異なるHSYNCH信号の周期を用いることが可能となる。
図11(a)では、エンジン制御部31から転送された低解像度のフォーマットを書込み制御部120内で高解像度に変換する場合において、画像のサイズはそのまま出力する場合を例として説明する。エンジン制御部31から転送された画像を書込み制御部120において等倍の画像として処理する場合、HSYNC発振部127が発振したHSYNC信号をそのままエンジン制御部31に入力する。
これにより、エンジン制御部31に入力されたHSYNC信号の1周期毎に1ライン分の画素情報が書込み制御部120に転送され、信号処理回路121において様々な画像処理が行われる。そして、図11(a)に示すように、HSYNC信号の4倍の周期で発光制御されるLEDA130の発光周期に従い、1ライン分の画像データに基づいてLEDA130が4回発光制御される。
図11(a)、(b)の場合、HSYNC周期は、各チャンネル共通のLEDA130発光周期の整数倍で設定される。この設定は夫々のチャンネル毎に個別に設定可能であり、図11(a)では、0CHが4倍、1CHが2倍である。
図11(b)は、エンジン制御部31から転送された画像を2倍に拡大して画像形成出力する場合を示している。この場合、HSYNC発振部127が発振したHSYNC信号は、信号切替部129によって2周期毎に間引きされてエンジン制御部31に入力される。図11(b)において破線で示す信号が、信号切替部129によって間引きされる信号である。このようなHSYNC信号の間引き処理は、CPUによるレジスタ設定によって実現される。
HSYNC発振部127がHSYNC信号を発振し、間引きされずにエンジン制御部31に入力されると、エンジン制御部31はそれに従って1ライン分の画素情報を出力し、信号処理回路121がその画素情報を取得する。次にHSYNC発振部127が発振したHSYNC信号は、信号処理回路121内部のモジュールを制御するための信号としては用いられるが、信号切替部129によって間引かれるため、エンジン制御部31には入力されない。
その結果、エンジン制御部31から書込み制御部120に対して新たな画素情報は入力されないが、信号処理回路121は、内部のHSYNC信号に従って処理を行うため、同一の画素情報に基づいた処理をもう一度行うこととなる。これにより、エンジン制御部31から出力された一主走査ラインの画素情報が信号処理回路121において2回用いられ、その画素情報に基づくLEDA131の発行回数が2倍になるため、副走査方向に画像が2倍に拡大される。主走査方向への拡大は、やはり書込み制御部120内で1つの画素を主走査方向に2回連続で形成することで実現される。
尚、上実施形態は2倍に拡大する場合の例であり、n倍に拡大する場合には、HSYNC信号をn周期に1回だけ出力すると共に、主走査方向においては一の画素情報をn回繰り返して処理することにより実現される。
信号処理回路121内部で用いられるHSYNC信号と、信号切替部129によって出力される外部のHSYNC信号は、チャンネル毎に個別に設定可能であるため、画像を変倍する時のフォーマットや変倍するかしないかもチャンネル毎に設定することが可能である。
画像を形成しないチャンネルについては、制御回路ごとクロックを停止しても良いし、副走査ゲート信号を出力しないことでデータ入力が発生しない状態にしても良いし、データを受信してからデータをホワイトにマスクしても良い。また、外部/内部のHSYNC信号の位相もチャンネル毎に調整することができ、副走査方向の作像位置を微調整することが可能である。
図12は、図6の態様、即ち、書込み制御部120から単一のHSYNC信号を出力する場合の例を示す図である。図12においても、図11(a)、(b)と同様に、図示の簡略化のため、0CH及び1CHの2つのチャンネルのみを示す。上述したように、単一のHSYNC信号を出力する場合、夫々のチャンネルにおいて個別に生成されたHSYNC信号から選択された信号が出力される。また、上述したように、図12の例においては、CH指示部313から入力される色指示情報に従い、不要なHSYNC信号は発振が停止される。図12において、発振が停止された期間のHSYNC信号は破線で示されている。
図12の場合、0CHのHSYNC信号は、“LINE 1”、“LINE 2”、“LINE 3”の画素情報の転送期間において発振されており、“LINE 4”、“LINE 5”の期間において停止されている。これに対して、1CHのHSYNC信号は、“LINE 1”の画素情報の転送期間において停止されており、“LINE 2”以降の期間において発振されている。
このため、0CHの“LINE 3”までの期間においては、0CHのHSYNC信号が共通のHSYNC信号として選択され、0CHの“LINE 4”以降の期間、即ち1CHの“LINE 3”以降の期間においては、1CHのHSYNC信号が共通のHSYNC信号として選択される。
また、0CHにおいては、“LINE 4”、“LINE 5”の期間、HSYNC信号が停止されているため、画素情報が処理されず、結果“LINE 4”、“LINE 5”についてはLEDA130が発光制御されない。また、1CHにおいては、“LINE 1”の期間、HSYNC信号が停止されているため、画素情報が処理されず、結果、“LINE 1”についてはLEDA130が発光制御されない。
エンジン制御部31において用意された画像を書込み制御部120において2倍に拡大して出力する場合、図11(b)と同様に、信号切替部129が、HSYNC発振部127が発振したHSYNC信号を2周期毎に間引きしてエンジン制御部31に入力すると共に、主走査方向においても、一の画素情報を2回繰り返し処理することにより、同様に実現される。
以上、説明したように、本実施形態に係る書込み制御部120を含む光書込み装置111によれば、複数色に対応した電子写真方式の画像形成装置において、各色共通の水平同期信号及び各色個別の水平同期信号の両方に対応し、水平同期信号の選択的停止により省電力化を図ると共に、コントローラ側との水平同期信号のやり取りに関する弊害を解消することが可能となる。
そして、本実施形態に係る書込み制御部120の機能により、各色個別のHSYNC信号を出力する場合と各色で共通のHSYNC信号を出力する場合とを切り替える際に、全色のHSYNC信号が停止されてしまい、エンジン制御部31に対してHSYNC信号が入力されなくなってしまう状態を回避することができる。
尚、上記実施形態においては、図10のS1001において、最初は全色のHSYNC信号を発振させる場合を例として説明したが、前もって色指示情報を取得可能であれば、その色指示情報に従って必要なチャンネルのHSYNC信号の実を発振させるように制御しても良い。この場合において、全てのチャンネルにおいてHSYNC信号の発振が不要である場合、予め定められた既定のチャンネルのHSYNC信号のみ発振させることにより、いずれのチャンネルにおいてもHSYNC信号が発振されない状態を回避することが可能である。
また、上記実施形態においては、信号切替部129が、夫々の色に対応したチャンネル毎に入力されるHSYNC信号を、省エネ制御部130の制御に従って選択して出力する場合を例として説明した。しかしながら、S1003及びS1004の処理により、少なくともいずれか1つのチャンネルのHSYNC信号は出力されているため、信号切替部129は、単純な論理和回路とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、図6において説明したように、HSYNC信号のみならず各色のVSYNC信号も共通である場合を例として説明した。この他、各色のVSYNC信号は個別の信号とすることも可能である。
この場合、エンジン制御部31は、図7において説明したように、各色の画像データを予め副走査方向にずらして用意する必要はなく、書込み制御部120側において、夫々の色毎に異なるタイミングのVSYNC信号が生成されて出力する。そして、エンジン制御部31側においては、HSYNC信号とVSYNC信号の論理積により、夫々の色毎に出力する画素情報の主走査ラインの切替制御を行う。