JP5887661B2 - ドロス除去装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、ワークサポートを清掃するワークサポート清掃装置が記載されている。このワークサポート清掃装置は、複数の針を別々に往復動させる機構を含む自動高速多針タガネが固定された清掃装置本体を備えている。清掃装置本体にはベースプレートが取り付けられており、このベースプレートに形成された開口を貫通してベースプレートの下側に針が露出するようになっている。また、ワークサポート上における清掃装置本体の移動を案内する一対の案内板が、ベースプレートの開口を挟んで対峙するようにベースプレートの下側に設けられている。さらに、清掃装置本体の操作用の取手が清掃装置本体に固定されている。
操作者が、一対の案内板でワークサポートを挟むようにしてベースプレートをワークサポートの上に載せ、自動高速多針タガネの針を往復動させると、針がワークサポートに衝突することにより、ワークサポートに付着しているドロスが剥離する。操作者は、取手を用いて清掃装置本体をワークサポートに沿って前後に移動させることによって清掃作業を行う。
また、このような装置によるドロスの除去作業は、付着したドロスが移動の障害になるため、操作者にとって清掃装置を前後に動かすのに力を要するので、作業負荷を軽減することが望ましい。
このように構成された本発明においては、ワークサポートの各板の長手方向軸線周りにドロス除去装置をローリングさせてドロスの除去作業を行う場合、案内部の内周面全体に沿ってワークサポートの上を連続的に円滑に滑らせてローリングさせることができる。これにより、タガネのニードルを長手方向軸線周りの幅広い角度範囲にわたって往復動させて、ワークサポート側面に付着したドロスに衝突させ、容易且つ確実にドロスを除去することができる。
また、案内部は、前後方向に対して横方向の断面における内面形状が、下方に開放した馬蹄形の筒形であるため、ワークサポートの上端近傍の側面に付着したドロスの塊を、案内部の内面の湾曲部分に通すことができる。これにより、ドロスと案内部との接触が少なくなるので、操作者は、より小さな力でワークサポート上のドロス除去装置を前後に移動させることができる。
このように構成された本発明においては、ドロス除去装置をワークサポート上で前後移動させる際、ワークサポートの側面や上面に付着しているドロスが案内部の前端側内周縁部及び後端側内周縁部に引っ掛かることによってドロス除去装置の移動が妨げられることを防止できる。
このように構成された本発明においては、ワークサポートの上端面や側面に均等にニードルを衝突させることができ、ワークサポートの様々な部分に付着しているドロスを確実に除去することができる。
このように構成された本発明においては、タガネを前後方向に傾斜させることができ、タガネの傾斜に沿って、ドロス除去装置の前後への移動方向に対して斜めにニードルを突出させることができる。その結果、ニードルが異なる方向からドロスに衝撃を与えるので、ドロスをより確実に除去することができる。また、ニードルがドロスに衝撃を与えるときの反力が、ドロス除去装置を前方又は後方に移動させる推進力となるので、操作者がドロス除去装置を前後に移動させる際の作業負荷を軽減することができる。
このように構成された本発明においては、ニードルが案内部から突出する長さをタガネの上下移動によって変化させることができる。これにより、ワークサポートの上端面や側面の一層広い範囲に付着しているドロスを確実に除去することができ、様々な形状のワークサポートのドロス除去を行うことができる。
また、ニードルをタガネから突出させる際の反力の一部を、タガネの移動によって吸収させることができ、タガネから操作ハンドルを介して操作者の手に伝わる振動を軽減することができる。
このように構成された本発明においては、タガネから操作ハンドル部を介して操作者の手に伝わる振動をさらに軽減することができる。
まず、図1及び図2により、本発明の実施形態によるドロス除去装置の構成を説明する。図1は本発明の実施形態によるドロス除去装置の側面図であり、図2は本発明の実施形態によるドロス除去装置の正面図である。以下の説明では、ドロス除去装置をワークサポートの各板の上縁部に沿って前後移動させる方向を「前後方向」と呼び、この前後方向に直交する方向を「横方向」と呼ぶ。
案内部18は、長手方向中央部の上壁外面においてタガネ保持部6の下端部6aに取り付けられている。具体的には、タガネ保持部6は、タガネ回動軸20を介して案内部18の長手方向中央部の上壁外面に連結されており、タガネ10を前後方向にタガネ回動軸20を中心として所定の角度範囲内で回動可能になっている。案内部18又はタガネ保持部6には、案内部18の回動を所定の角度範囲内に規制するためのストッパー(図示省略)が設けられている。タガネ回動軸20は、その軸線方向が案内部18の長手方向と直交し、且つ、ハンドル回動軸8の軸線方向と平行になるように(即ちタガネ保持部6の長手方向と直交するように)配置されている。
また、案内部18の上壁には、タガネ10の複数のニードル14を挿通させる開口22が形成されている。この開口22は、タガネ保持部6に取り付けられた案内部18において、タガネ保持部6の下端部6aと向かい合う位置に配置され、タガネ10の全てのニードル14を挿通可能な大きさに形成されている。さらに、案内部18の長手方向における開口22の両端縁22a、22bが、タガネ保持部6への案内部18の取り付け状態においてタガネ保持部6側に持ち上がるように湾曲している。
長さが最も短いニードル14aは、ドロス除去装置1をワークサポート2上に設置した状態において、案内部18の開口22から最も突出した時はワークサポート2の鋸歯の先端よりも下方まで突出し、タガネ本体12に向かって最も後退した時はワークサポート2の鋸歯の先端よりも上方まで後退する。
長さが最も長いニードル14bは、ドロス除去装置1をワークサポート2上に設置した状態において、案内部18の開口22から最も突出した時はワークサポート2の鋸歯の谷よりも下方まで突出し、タガネ本体12に向かって最も後退した時はワークサポート2の鋸歯の先端と谷の間の位置に後退する。
長さが中間のニードル14cは、ドロス除去装置1をワークサポート2上に設置した状態において、案内部18の開口22から最も突出した時はワークサポート2の鋸歯の谷の近傍まで突出し、タガネ本体12に向かって最も後退した時はワークサポート2の鋸歯の先端の近傍に後退する。
上述したように、案内部18は、前後方向に対して横方向の断面における内面形状が、下方に開放した略馬蹄形の筒形に形成されている。従って、図5に示すように、ワークサポート2の長手方向軸線周りにドロス除去装置1をローリングさせてドロスの除去作業を行う場合、案内部18の内周面全体に沿ってワークサポート2の上を連続的に滑りながらローリングさせることができる。従って、操作者はドロス除去装置1をスムーズにローリングさせることができる。図5に示すようにドロス除去装置1をローリングさせることで、タガネ10から突出したニードル14がワークサポート2の側面に衝突するため、ワークサポート2の側面に付着したドロスが確実に除去される。
また、案内部18の前後方向に対して横方向の断面における内面形状が、下方に開放した略馬蹄形の筒形であるため、ワークサポート2の上端近傍の側面に付着したドロスの塊を、案内部18の内面の湾曲部分に通すことができ、且つ、ワークサポート2上のドロス除去装置1を、案内部18の内周面の下端部分によって確実に案内することができる。
即ち、ワークサポート2の各板の長手方向軸線周りにドロス除去装置1をローリングさせてドロスの除去作業を行う場合、案内部18の内周面全体に沿ってワークサポートの上を連続的に円滑に滑らせてローリングさせることができる。これにより、タガネ10のニードル14を長手方向軸線周りの幅広い角度範囲にわたって往復動させて、ワークサポート2の側面に付着したドロスに衝突させ、容易且つ確実にドロスを除去することができる。
また、案内部18は、前後方向に対して横方向の断面における内面形状が、下方に開放した略馬蹄形の筒形であるため、ワークサポート2の上端近傍の側面に付着したドロスの塊を、案内部18の内面の湾曲部分に通すことができる。これにより、ドロスと案内部18との接触が少なくなるので、操作者は、より小さな力でワークサポート上のドロス除去装置1を前後に移動させることができる。
即ち、タガネ10を前後方向に傾斜させることができ、タガネ10の傾斜に沿って、ドロス除去装置1の前後への移動方向に対して斜めにニードル14を突出させることができる。その結果、ニードル14が異なる方向からドロスに衝撃を与えるので、ドロスをより確実に除去することができる。また、ニードル14がドロスに衝撃を与えるときの反力が、ドロス除去装置1を前方又は後方に移動させる推進力となるので、操作者がドロス除去装置を前後に移動させる際の作業負荷を軽減することができる。
また、ニードル14をタガネ10から突出させる際の反力の一部を、タガネ10の移動によって吸収させることができ、タガネ10から操作ハンドル部4を介して操作者の手に伝わる振動を軽減することができる。
2 ワークサポート
4 操作ハンドル部
4a コントロールグリップ
4b、4c ライジンググリップ
4d 端部
6 タガネ保持部
6a 下端部
8 ハンドル回動軸
10 タガネ
12 タガネ本体
12a 端面
14、14a、14b、14c ニードル
16a 支持ステー
16b 規制ステー
18 案内部
18a 前端側内周縁部
18b 後端側内周縁部
20 タガネ回動軸
22 開口
22a、22b 端縁
Claims (6)
- 複数の板が平行に立設されたレーザ加工機のワークサポートの前記各板の上縁部に沿って前後移動させることによって、ワークサポートに付着したドロスを除去するためのドロス除去装置であって、
このドロス除去装置を前記各板の上縁部に沿って案内するための案内部と、
上下方向に往復動してドロスを除去する複数のニードルを備え、前記案内部の上方に設けられたタガネと、
操作者が持って前記ドロス除去装置を操作するための操作ハンドル部とを有し、
前記案内部は、前記前後方向に対して横方向の断面における内面形状の上部が連続的に湾曲し且つ下方に開放した馬蹄形の筒形であり、且つ、上壁に前記複数のニードルを挿通させる開口が形成されている、ことを特徴とするドロス除去装置。 - 前記案内部の前端側内周縁部及び後端側内周縁部はそれぞれ、前端及び後端に向かって大きく開口するように内面が湾曲している、ことを特徴とする請求項1に記載のドロス除去装置。
- 前記タガネは異なる長さのニードルを備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のドロス除去装置。
- 更に、前記タガネを保持するためのタガネ保持部を有し、
前記タガネ保持部は、前記タガネを前記前後方向に第1の回動軸線を中心として回動可能に前記案内部に連結され、
前記操作ハンドル部は、前記第1の回動軸線と平行な第2の回動軸線を中心として回動可能に前記タガネ保持部に取付けられている、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のドロス除去装置。 - 前記タガネは、前記タガネ保持部に対して上下方向に所定範囲内で移動可能に、前記タガネ保持部に保持されている、ことを特徴とする請求項4に記載のドロス除去装置。
- 前記操作ハンドル部は、操作者によって持たれる部分にクッション材を備えている、ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のドロス除去装置。
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