JP5885658B2 - ポリアミド樹脂組成物及びポリアミド樹脂組成物の製造法 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物及びポリアミド樹脂組成物の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、機械的特性、耐熱性が向上したポリアミド樹脂組成物及び該樹脂組成物の製造法に関するものである。
ポリアミド樹脂をガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレイなどの無機充填剤で強化した樹脂組成物は広く知られている。しかしこれらの強化材は、多量に配合しないと機械的特性や耐熱性が改善しないという問題点や、比重が高いために、得られる樹脂組成物の質量が大きくなるという問題点があった。
また、強化材としてガラス繊維、炭素繊維等を用いた場合は、得られた樹脂組成物からなる成形体は、そりが大きくなるという問題点があった。また、強化材としてタルク、クレイ等を用いた場合は、得られた樹脂組成物を廃棄する際、これら強化材は、焼却残渣として残存するため、土中に埋設処理され、半永久的に地中に残留するという問題点があった。
近年、樹脂材料の強化材としてセルロースが用いられている。セルロースには、樹木から得られるものや、稲、綿、ケナフ、麻などの非木材資源から得られるものや、微生物が生産するバクテリアセルロースなどがあり、セルロースは地球上に非常に多量に存在する。セルロースは機械的特性に優れており、これを樹脂中に含有させることにより、樹脂組成物の特性を向上させる効果が期待される。
熱可塑性樹脂中にセルロースを含有させる方法としては、樹脂とセルロースとを溶融混合する方法が一般的である。しかしながら、この方法ではセルロースが凝集した状態のまま樹脂中に混合され、セルロースが均一に分散された樹脂組成物を得ることはできない。このため、樹脂組成物の特性を十分に向上させることができない。
例えば、特許文献1には、熱可塑性プラスチック内にセルロースパルプ繊維を含む複合材が開示されており、熱可塑性プラスチックとしてポリアミド樹脂も記載されている。この発明においては、セルロースパルプ繊維をポリマー材料と混合しやすくするために、回転ナイフカッター等を用いて粒状とすることも記載されている。しかしながら、特許文献1には、粒状とすることにより繊維長が短くなると、セルロースパルプ繊維を添加することによる強化力は低下すると記載され、したがって、セルロースパルプ繊維の平均長は0.1〜6mmが好ましいことが記載されている。
さらに、引用文献1記載の発明では、セルロースパルプ繊維を熱可塑性プラスチック中に多量に混合しており、実施例においてはセルロースパルプ繊維を30質量%もの多量に添加している。
そして、引用文献1記載の発明では、セルロースパルプ繊維をポリマー材料と混合する際には、セルロースパルプ繊維を乾燥させた後、溶融混合を行っている。
以上のことから、引用文献1記載の発明では、セルロースパルプ繊維の凝集の問題は解決されておらず、また、セルロースパルプ繊維の添加量が多量のため、射出成形時において230〜240℃の温度となると、セルロースの分解による着色の問題も生じていた。
また、特許文献2には、プラスチック100重量部にセルロース繊維0.01〜20重量部を含有する熱可塑性プラスチックが記載されている。そしてセルロース繊維は、ビスコース繊維であり、50μm〜5mmの繊維長さ又は1〜500μmの繊維直径を有するものが好ましいことが記載されている。特許文献2記載の発明においては、特許文献1記載の発明よりもセルロース繊維の含有量が少量ではあるが、セルロース繊維の繊維長や繊維直径は大きいものであり、また、セルロース繊維を含有させる方法として、溶融混合する方法が示されているのみである。
したがって、特許文献2記載の発明においても、上記したようなセルロース繊維の凝集の問題は解決されていなかった。
特表2002−527536号公報 特表平9−505329号公報
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、ポリアミド樹脂中にセルロース繊維が凝集することなく均一に分散され、機械的特性や耐熱性が向上したポリアミド樹脂組成物及び該樹脂組成物の製造法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)熱可塑性ポリアミド樹脂100質量部に対して、平均繊維径が500nm以下のセルロース繊維0.01〜50質量部を含有することを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物
(2)荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃以上である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
)MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が120×10−6(1/℃)以下である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
)荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃以上であり、MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が120×10−6(1/℃)以下である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
)荷重1.8MPa時の熱変形温度が65℃以上である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
)MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が80×10−6(1/℃)以下である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
)荷重1.8MPa時の熱変形温度が65℃以上であり、MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が80×10−6(1/℃)以下である、(1)記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
熱可塑性ポリアミド樹脂がナイロン11又はナイロン12である、(1)〜()のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
熱可塑性ポリアミド樹脂がナイロン6又はナイロン66である、(1)、(5)〜()のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
10)上記(1)〜()のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、平均繊維径が500nm以下であり、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、熱可塑性ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物の製造法。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維を含有し、樹脂組成物中に該セルロース繊維が凝集することなく均一に分散されているため、強度、線膨張係数等の機械的特性や耐熱性が向上したものである。このため、本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成形、押出成形、発泡成形等の成形法により各種の成形体を得ることが可能となり、様々な用途に使用することが可能となる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物の製造法により、セルロース繊維が凝集状態のままポリアミド樹脂中に含有されることがないため、セルロース繊維が均一に分散された本発明のポリアミド樹脂組成物を得ることができる。このため、セルロース繊維の含有量が比較的少量であっても、ポリアミド樹脂組成物の機械的特性や耐熱性を向上させることが可能となる。
実施例9で得られた樹脂組成物の断面の電子顕微鏡写真。 比較例10で得られた樹脂組成物の断面の電子顕微鏡写真。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とから形成されるアミド結合を有する重合体をいうものである。
このようなポリアミド樹脂を形成するモノマーの例として、アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などが挙げられる。
ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどが挙げられる。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどが挙げられる。
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
より具体的には、本発明で用いるポリアミド樹脂としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMHT)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン10T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))が挙げられ、これらの共重合体や混合物であってもよい。中でも特に好ましいポリアミド樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、およびこれらの共重合体や混合物である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記したようなポリアミド樹脂とセルロース繊維を含有するものである。本発明で用いられるセルロース繊維としては、木材、稲、綿、麻、ケナフなどに由来するものの他にバクテリアセルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロースなど生物由来のものも含まれる。また、再生セルロース、セルロース誘導体なども含まれる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、セルロース繊維を含有することによって、強度、線膨張係数等の機械的特性や耐熱性が向上したものとなる。樹脂組成物の機械的特性や耐熱性を十分に向上させるには、セルロース繊維を凝集させることなく、樹脂中に均一に分散させることが必要である。そのためにはポリアミド樹脂に対するセルロース繊維の分散性や、ポリアミド樹脂とセルロース繊維の親和性が重要である。また、セルロース繊維が有する水酸基などの性質をできるだけ発揮させるためには、セルロース繊維の表面積を増やすことが重要である。このため、できるだけ微細化されたセルロース繊維を使用することが必要となる。
したがって、本発明においては、セルロース繊維として、平均繊維径が10μm以下のものを用いることが必要であり、中でも平均繊維径は500nm以下であることが好ましく、さらには、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは100nm以下である。平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維では、セルロース繊維の表面積を増やすことができず、ポリアミド樹脂や、ポリアミド樹脂を形成するモノマーに対する分散性や親和性を向上させることが困難となる。平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、セルロース繊維の生産性を考慮すると4nm以上とすることが好ましい。
このような平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維(以下、セルロース繊維(A)と称することがある)としては、セルロース繊維を引き裂くことによってミクロフィブリル化したものが好ましい。ミクロフィブリル化する手段としては、ボールミル、石臼粉砕機、高圧ホモジナイザー、ミキサーなど各種粉砕装置を使用することができる。セルロース繊維(A)としては、市販されているものとして、例えば、ダイセルファインケム社製の「セリッシュ」を用いることができる。
また、セルロース繊維(A)として、セルロース繊維を使用した繊維製品の製造工程において、屑糸として出されたセルロース繊維の集合体を使用することもできる。繊維製品の製造工程とは紡績時、織布時、不織布製造時、そのほか繊維製品の加工時などが挙げられる。これらのセルロース繊維の集合体は、セルロース繊維がこれらの工程を経た後に屑糸となったものであるため、セルロース繊維が微細化したものとなっている。
また、セルロース繊維(A)として、バクテリアが産出するバクテリアセルロースを使用することもでき、例えば、アセトバクター族の酢酸菌を生産菌として産出されたものを使用することができる。植物のセルロースは、セルロースの分子鎖が収束したもので、非常に細いミクロフィブリルが束になって形成されているものであるのに対し、酢酸菌より産出されたセルロースはもともと幅20〜50nmのリボン状であり、植物のセルロースと比較すると極めて細い網目状を形成している。
また、セルロース繊維(A)として、N−オキシル化合物の存在下にセルロース繊維を酸化させた後に、水洗、物理的解繊工程を経ることにより得られる、微細化されたセルロース繊維を使用してもよい。
N−オキシル化合物としては各種あるが、たとえばCellulose(1998)5,153−164に示されているような2,2,6,6−Tetramethylpiperidine−1−oxyl radical(以下TEMPOと記す)などが好ましい。このような化合物を触媒量の範囲で反応水溶液に添加する。
この水溶液に共酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムを加え、臭化アルカリ金属を加えることにより反応を進行させる。水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性の化合物を添加してpHを10付近に保持し、pHの変化が見られなくなるまで反応を継続する。反応温度は室温で構わない。反応後、系内に残存するN−オキシル化合物を除去することが好ましい。洗浄はろ過、遠心分離など各種方法を採用することができる。
その後、上記したような各種粉砕装置を用い、物理的な解繊工程を経ることで微細化されたセルロース繊維(A)を得ることができる。
本発明において、樹脂組成物中に含有されているセルロース繊維の平均繊維径の測定方法は以下のとおりである。凍結ウルトラミクロトームを用いて樹脂組成物(または樹脂組成物からなる成形体)から厚さ100nmの切片を採取し、OsO(四酸化オスミウム)で切片染色を実施後、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM−1230)を用いて観察を行う。電子顕微鏡画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定する。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とする。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とする。
なお、セルロース繊維の繊維径が大きいものについては、ミクロトームにて10μmの切片を切り出したものか、樹脂組成物(または樹脂組成物からなる成形体)をそのままの状態で、実体顕微鏡(OLYMPUS SZ−40)を用いて観察を行い、得られた画像から上記と同様にして繊維径を測定し、平均繊維径を求める。
また、本発明における樹脂組成物中に含有されているセルロース繊維の長さは、上記のようにして平均繊維径を測定する際に求めることができ、電子顕微鏡画像におけるセルロース繊維(単繊維)の長手方向の長さをいう。そして、繊維径と同様に、10本のセルロース繊維(単繊維)の長さを測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維長とする。
本発明におけるセルロース繊維は、上記した平均繊維径と平均繊維長との比であるアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)が10以上であることが好ましく、中でも50以上、さらには100以上であることが好ましい。アスペクト比が10以上であることにより、ポリアミド樹脂組成物の機械的特性が向上しやすく、より強度が高く、線膨張係数が低いものとすることができる。
なお、本発明のポリアミド樹脂組成物は、後述するような本発明の製造法により得ることにより、セルロース繊維(A)がアスペクト比100以上のものであっても、樹脂中に均一に分散させることが可能となる。
そして、本発明のポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維(A)の含有量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが必要であり、中でも0.05〜30質量部であることが好ましく、さらには0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。セルロース繊維(A)の含有量がポリアミド樹脂100質量部に対して0.01質量部未満である場合は、上記したようなセルロース繊維(A)を含有する効果、すなわち機械的特性や耐熱性を向上する効果を奏することができない。一方、セルロース繊維(A)の含有量がポリアミド樹脂100質量部に対して50質量部を超える場合は、セルロース繊維(A)を樹脂組成物中に含有させることが困難となったり、得られた樹脂組成物を射出成形等の成形時に高温で熱処理すると変色が生じることとなる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を、後述するような本発明の製造法で得ることにより、セルロース繊維(A)の含有量が少量であっても、それがポリアミド樹脂中に均一に分散されるので、ポリアミド樹脂組成物には、十分な機械的特性や耐熱性の向上効果が得られる。つまり、セルロース繊維(A)の含有量が、ポリアミド樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲のものであっても、ポリアミド樹脂組成物は、強度が高く、線膨張係数が低く、機械的特性に優れるとともに耐熱性にも優れたものとなる。
以上のようなポリアミド樹脂とセルロース繊維(A)を含有する本発明のポリアミド樹脂組成物は、数平均分子量が1万〜10万であることが好ましい。数平均分子量が1万未満である場合には、樹脂組成物の機械的特性が低くなるので好ましくない。一方、数平均分子量が10万を超える場合には、樹脂組成物の成形性が急速に低下するので好ましくない。なお、数平均分子量は、示差屈折率検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)装置を用い、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶出液として40℃でPMMA換算にて求める値である。
セルロース繊維は水との親和性が非常に高く、平均繊維径が小さいほど水に対して良好な分散状態を保つことができる。また、水を失うと水素結合により強固にセルロース繊維同士が凝集し、一旦凝集すると凝集前と同様の分散状態をとることが困難となる。特にセルロース繊維の平均繊維径が小さくなるほどこの傾向が顕著となる。
したがって、セルロース繊維は水を含んだ状態でポリアミド樹脂と複合化することが好ましい。
そこで、本発明のポリアミド樹脂組成物の製造法としては、ポリアミド樹脂を重合反応により得る際に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと、セルロース繊維(A)の水分散液とを混合し、重合反応を行う方法を採用することが好ましい。つまり、本発明の製造法は、ポリアミド樹脂の重合時に、水を含んだ状態のセルロース繊維を存在させ、重合反応を行うことにより、セルロース繊維(A)を含有する樹脂組成物を得る方法である。
このような本発明の製造法により、セルロース繊維(A)が凝集することなく均一に分散したポリアミド樹脂組成物を得ることが可能となり、特に機械的特性と耐熱性が向上した樹脂組成物とすることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は耐熱性に優れる。耐熱性を示す指標として、熱変形温度がある。本発明のポリアミド樹脂組成物は、荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃以上であることが好ましく、中でも60℃以上、さらには70℃以上であることが好ましい。荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃未満であると、十分な耐熱性を有しておらず、様々な用途に使用することが困難となる。
荷重1.8MPa時の熱変形温度は、ポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、65℃以上であることが好ましく、中でも70℃以上で、さらには80℃以上であることが好ましい。また、ナイロン11やナイロン12を用いた場合は、50℃以上であることが好ましく、中でも55℃以上であることが好ましい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、荷重0.45MPa時の熱変形温度が148℃以上であることが好ましく、中でも155℃以上、さらには180℃以上であることが好ましい。荷重0.45MPa時の熱変形温度が148℃未満であると、十分な耐熱性を有しておらず、様々な用途に使用することが困難となる。
荷重0.45MPa時の熱変形温度は、ポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、180℃以上であることが好ましく、中でも190℃以上であることが好ましい。また、ナイロン11やナイロン12を用いた場合は、148℃以上であることが好ましく、中でも150℃以上であることが好ましい。
なお、本発明における熱変形温度は、後述する曲げ強度、曲げ弾性率を測定する際に作製する試験片と同様のものを用い、ASTM D648に基づいて測定するものである。このとき、荷重は1.8MPaと0.45MPaで測定する。
本発明のポリアミド樹脂組成物は機械的特性にも優れる。機械的特性を示す指標として、線膨張係数や強度がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、MD方向における線膨張係数が、120×10−6(1/℃)以下であることが好ましく、中でも100×10−6(1/℃)以下であることが好ましく、さらには80×10−6(1/℃)以下であることが好ましい。MD方向における線膨張係数が、120×10−6(1/℃)を超えると、寸法安定性に劣るものとなりやすく、様々な用途に用いることが困難となる。
MD方向における線膨張係数は、ポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、80×10−6(1/℃)以下であることが好ましく、中でも70×10−6(1/℃)以下であることが好ましく、さらには50×10−6(1/℃)以下であることが好ましい。ポリアミド樹脂としてナイロン11やナイロン12を用いた場合は、MD方向における線膨張係数は120×10−6(1/℃)以下であることが好ましく、中でも110×10−6(1/℃)以下であることが好ましい。
なお、本発明における線膨張係数は、後述する曲げ強度、曲げ弾性率を測定する際に作製する試験片と同様のものを用い、JIS K7197に基づいて測定するものであり、20〜150℃の領域での平均値を算出する。また、成形時の樹脂の流れ方向をMD方向、流れと垂直な方向をTD方向とする。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、曲げ強度が65MPa以上であることが好ましく、中でも70MPa以上、さらには100MPa以上であることが好ましい。また、引張降伏強度が40MPa以上であることが好ましく、中でも45MPa以上、さらには70MPa以上であることが好ましい。
曲げ強度が65MPa未満であったり、引張降伏強度が40MPa未満であると、十分な強度を有しておらず、様々な用途に使用することが困難となる。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、曲げ強度は120MPa以上であることが好ましく、中でも130MPa以上であることが好ましく、さらには140MPa以上であることが好ましい。引張降伏強度は、70MPa以上であることが好ましく、中でも75MPa以上であることが好ましく、さらには80MPa以上であることが好ましい。
ポリアミド樹脂としてナイロン11やナイロン12を用いた場合は、曲げ強度は65MPa以上であることが好ましく、中でも70MPa以上であることが好ましい。引張降伏強度は40MPa以上であることが好ましく、中でも45MPa以上であることが好ましい。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物は、曲げ弾性率が1.8GPa以上であることが好ましく、中でも2.5GPa以上であることが好ましく、さらには3.0GPa以上であることが好ましい。そして、引張り弾性率が1.4GPa以上であることが好ましく、中でも2.0GPa以上であることが好ましく、さらには2.2GPa以上であることが好ましい。
曲げ弾性率が1.8GPa未満であったり、引張り弾性率が1.4GPa未満であると、柔軟性に乏しく、剛性が強くなりすぎるため、曲げ強度や引張降伏強度が上記の範囲内のものであったとしても、汎用性に乏しく、実用上好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、曲げ弾性率は2.5GPa以上であることが好ましく、中でも3.0GPa以上であることが好ましく、さらには3.3GPa以上であることが好ましい。引張り弾性率は、2.0GPa以上であることが好ましく、中でも2.2GPa以上であることが好ましく、さらには2.4GPa以上であることが好ましい。
ポリアミド樹脂としてナイロン11やナイロン12を用いた場合は、曲げ弾性率は1.8GPa以上であることが好ましく、中でも2.0GPa以上であることが好ましい。引張り弾性率は、1.4GPa以上であることが好ましく、さらには1.5GPa以上であることが好ましい。
なお、本発明における曲げ強度、引張降伏強度、曲げ弾性率、引張り弾性率は、以下のような射出成形条件によって得た試験片を用い、ASTM D790に基づき、23℃で測定を行うものである。
(射出成形条件)
ポリアミド樹脂組成物を、射出成形機(東芝機械社製、IS−80G型)を用い、ASTM規格の1/8インチ3点曲げ試験片用金型を用いて成形を行い、長さ×幅×厚さ=127mm(5インチ)×12.7mm(1/2インチ)×3.2mm(1/8インチ)の試験片を得る。
次に、本発明のポリアミド樹脂組成物の製造法について説明する。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造法は、平均繊維径が10μm以下であり、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うものであり、たとえば、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維の水分散液とを混合し、重合反応を行うものである。そして、本発明の製造法におけるセルロース繊維の水分散液は、このような平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維を水に分散させたものであり、水分散液中のセルロース繊維の含有量は0.01〜50質量%とすることが好ましい。このような水分散液は、精製水とセルロース繊維とをミキサー等で攪拌することにより得ることができる。
そして、セルロース繊維の水分散液と、ポリアミド樹脂を構成するモノマーとを混合し、ミキサー等で攪拌することにより均一な分散液とする。その後、分散液を加熱し、150〜270℃まで昇温させて攪拌することにより重合反応させる。このとき、分散液を加熱する際に徐々に水蒸気を排出することにより、セルロース繊維の水分散液中の水分を排出することができる。なお、上記ポリアミド重合時においては、必要に応じてリン酸や亜リン酸などの触媒を添加してもよい。そして、重合反応終了後は、得られた樹脂組成物を払い出した後、切断してペレットとすることが好ましい。
また、セルロース繊維としてバクテリアセルロースを用いる場合においては、セルロース繊維の水分散液として、バクテリアセルロースを精製水に浸して溶媒置換したものを使用してもよい。バクテリアセルロースの溶媒置換したものを用いる際には、溶媒置換後、所定の濃度に調整した後、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと混合し、上記と同様に重合反応を進行させることが好ましい。
このように、本発明の製造法では、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維を用い、かつセルロース繊維を水分散液のまま重合反応に供することで、分散性が良好な状態で重合反応に供されることとなる。さらに、重合反応に供されたセルロース繊維は、重合反応中のモノマーや水との相互作用により、また上記のような温度条件で攪拌することにより、分散性が向上し、繊維同士が凝集することがなく、平均繊維径が小さいセルロース繊維が良好に分散した樹脂組成物を得ることが可能となる。このように、本発明の製造法によれば、セルロース繊維の分散性が向上するため、重合反応前に添加したセルロース繊維の平均繊維径よりも、重合反応終了後に樹脂組成物中に含有されているセルロース繊維のほうが、平均繊維径や繊維長が小さいものとなることもある。
また、本発明の製造法では、セルロース繊維を乾燥させる工程が不要となり、微細なセルロース繊維の飛散が生じる工程を経ずに製造が可能であるため、操業性よくポリアミド樹脂組成物を得ることが可能となる。またモノマーとセルロースを均一に分散させる目的として水を有機溶媒に置換する必要がないため、ハンドリングに優れるとともに製造工程中において化学物質の排出を抑制することが可能となる。
なお、本発明の製造法に用いられる、重合反応前のセルロース繊維の平均繊維径の測定方法は以下のとおりである。まず、必要に応じて凍結乾燥したセルロース繊維を電界放射型走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−4000)を用いて観察する。電子顕微鏡(SEM)画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定する。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とする。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とする。
本発明のポリアミド樹脂組成物中には、その特性を大きく損なわない限りにおいて、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、耐衝撃剤、難燃剤、相溶化剤などが含有されていてもよい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物中には、その特性を大きく損なわない限りにおいて、ポリアミド樹脂以外の他の重合体が含有されていてもよい。他の重合体としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、液晶ポリマー、ポリアセタールなどが挙げられる。
なお、本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、発泡成形等の成形方法により、各種成形体とすることができる。すなわち、射出成形してなる成形体、あるいは、押出し成形してなるフィルム、シート、および、これらフィルム、シートから加工してなる成形体、あるいは、ブロー成形してなる中空体、および、この中空体から加工してなる成形体、溶融紡糸して得られる繊維などとすることができる。
これらの成形体の具体例としては、パソコン筐体部品および筐体、携帯電話筐体部品および筐体、その他OA機器筐体部品、コネクター類等の電化製品用樹脂部品;バンパー、インストルメントパネル、コンソールボックス、ガーニッシュ、ドアトリム、天井、フロア、エンジン周りのパネル等の自動車用樹脂部品をはじめ、コンテナーや栽培容器等の農業資材や農業機械用樹脂部品;浮きや水産加工品容器等の水産業務用樹脂部品;皿、コップ、スプーン等の食器や食品容器;注射器や点滴容器等の医療用樹脂部品;ドレーン材、フェンス、収納箱、工事用配電盤等の住宅・土木・建築材用樹脂部品;花壇用レンガ、植木鉢等の緑化材用樹脂部品;クーラーボックス、団扇、玩具等のレジャー・雑貨用樹脂部品;ボールペン、定規、クリップ等の文房具用樹脂部品;繊維を製編織して得られる織編物や不織布等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、実施例中の各種の特性値の測定法は以下のとおりである。
〔曲げ弾性率、曲げ強度〕
得られたポリアミド樹脂組成物(ペレット)を用い、前記の方法により測定した。
〔引張弾性率、引張降伏強度〕
得られたポリアミド樹脂組成物(ペレット)を用い、前記の方法により測定した。
〔熱変形温度(HDT)〕
得られたポリアミド樹脂組成物(ペレット)を用い、前記の方法により測定した。
〔線膨張係数〕
得られたポリアミド樹脂組成物(ペレット)を用い、前記の方法により測定した。
〔セルロース繊維の平均繊維径〕
得られたポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維の平均繊維径や、重合反応に供した重合反応前のセルロース繊維の平均繊維径は、前記の方法により測定し、算出した。
実施例1
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY100G(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が125nmのセルロース繊維が10質量%含有されたもの)を使用し、これに精製水を加えてミキサーで攪拌し、セルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液170質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度260℃、金型温度80℃とした。
実施例2
実施例1と同様にしてセルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製し、このセルロース繊維の水分散液70質量部と、ε−カプロラクタム100質量部とを、均一な分散液となるまでさらにミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を攪拌しながら240℃に加熱し、徐々に水蒸気を放出しつつ、0kgf/cmから7kgf/cmの圧力まで昇圧した。そののち大気圧まで放圧し、240℃で1時間重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例3
実施例1と同様にしてセルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製し、このセルロース繊維の水分散液70質量部と、ナイロン66塩100質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を230℃で攪拌しながら、内圧が15kgf/cmになるまで加熱した。その圧力に到達後、徐々に水蒸気を放出しつつ、加熱を続けてその圧力を保持した。280℃に達した時点で、常圧まで放圧し、さらに1時間重合を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度290℃、金型温度80℃とした。
実施例4
実施例1と同様にしてセルロース繊維の含有量が1.3質量%の水分散液を調製した。このセルロース繊維の水分散液210質量部と、アミノウンデカン酸140質量部と、亜リン酸0.14質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、200℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットをそのまま試験片の成形に供した。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度210℃、金型温度80℃とした。
実施例5
実施例1と同様にしてセルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製し、このセルロース繊維の水分散液70質量部と、12−アミノドデカン酸100質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、200℃まで温度を上げ、230℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットをそのまま試験片の成形に供した。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度210℃、金型温度80℃とした。
実施例6
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY100S(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が140nmのセルロース繊維が25質量%含有されたもの)を使用した。このセルロース繊維の水分散液98質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部と、精製水157質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例7
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY100S(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が140nmのセルロース繊維が25質量%含有されたもの)を使用した。このセルロース繊維の水分散液160質量部と、ε−カプロラクタム170質量部と、アミノカプロン酸30質量部と、亜リン酸0.35質量部と、精製水150質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
製造例1:バクテリアセルロースの製造
0.5質量%グルコース、0.5質量%ポリペプトン、0.5質量%酵母エキス、0.1質量%硫酸マグネシウム7水和物からなる組成の培地50mlを、200ml容三角フラスコに分注し、オートクレーブで120℃、20分間蒸気滅菌した。これに試験管斜面寒天培地で生育させたGluconacetobacter xylinus (NBRC 16670)を1白金耳接種し、30℃で7日間静置培養した。7日後、培養液の上層に白色のゲル膜状のバクテリアセルロースが生成した。
実施例8
セルロース繊維として製造例1で得られたバクテリアセルロースを使用した。バクテリアセルロースをミキサーで破砕後、水で浸漬、洗浄を繰り返すことにより、水置換を行った。水置換後のバクテリアセルロースの水分散液(平均繊維径が60nmのバクテリアセルロースが4.1質量%含有されたもの)31質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.5質量部と、精製水50質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例9
実施例8と同様にして得た水置換後のバクテリアセルロースの水分散液(平均繊維径が60nmのバクテリアセルロースが6.5質量%含有されたもの)35質量部と、ε−カプロラクタム194質量部と、アミノカプロン酸40質量部と、亜リン酸0.5質量部と、精製水90質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
得られた試験片から凍結ウルトラミクロトームで厚さ100nmの切片を採取し、OsOで切片染色を実施後、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM−1230)観察を行い、樹脂組成物の断面を撮影した電子顕微鏡写真を図1に示す。
実施例10
実施例8と同様にして得た水置換後のバクテリアセルロースの水分散液(平均繊維径が60nmのバクテリアセルロースが4.1質量%含有されたもの)71質量部と、ε−カプロラクタム162質量部と、アミノカプロン酸33質量部と、亜リン酸0.38質量部と、精製水20質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例11
不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が120nmのセルロース繊維が3質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液170質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例12
実施例11と同様のセルロース繊維が3質量%含有された水分散液を用い、このセルロース繊維の水分散液85質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
製造例2:微細化セルロースの製造
セルロース(定性ろ紙No.1)2gを、0.025gの2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)と0.25gの臭化ナトリウムとを溶解した水100mlに分散させた。その後、13重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1gのパルプに対して次亜塩素酸ナトリウムの量が4.3mmolとなるように加えた。pHスタットでpHが10.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHが変化しなくなるところで反応を停止した。内容物を遠心分離法により水で4回洗浄し、家庭用ミキサーで30分間解繊を行った。得られたセルロース繊維の平均繊維径は110nmであった。
実施例13
製造例2で得られたセルロース繊維が1.6質量%含有された水分散液を用い、このセルロース繊維の水分散液95質量部と、ε−カプロラクタム131質量部と、アミノカプロン酸26質量部と、亜リン酸0.3質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
参考例1
不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が3240nmのセルロース繊維が6質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液を使用した以外は、実施例11と同様にして重合反応を行い、ペレットを得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
参考例2
参考例1と同様のセルロース繊維が6質量%含有された水分散液を用いた以外は、実施例3と同様にして重合反応を行い、ペレットを得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例3と同様であった。
参考例3
不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が3240nmのセルロース繊維が2.6質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液を使用した以外は、実施例4と同様にして重合反応を行い、ペレットを得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例4と同様であった。
参考例4
参考例1と同様のセルロース繊維が6質量%含有された水分散液を用いた以外は、実施例5と同様にして重合反応を行い、ペレットを得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例5と同様であった。
比較例1
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
比較例2
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例3と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例3と同様であった。
比較例3
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例4と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例4と同様であった。
比較例4
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例5と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例5と同様であった。
比較例5
セルロース繊維としてコットンの短繊維(平均繊維径16μm)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
比較例6
セルロース繊維として、比較例5と同様のコットンの短繊維(平均繊維径16μm)を使用した以外は、実施例3と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例3と同様であった。
比較例7
セルロース繊維として、比較例5と同様のコットンの短繊維(平均繊維径16μm)を使用した以外は、実施例4と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例4と同様であった。
比較例8
セルロース繊維として、比較例5と同様のコットンの短繊維(平均繊維径16μm)を使用した以外は、実施例5と同様にしてポリアミド樹脂組成物を得た。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例5と同様であった。
比較例9
セルロース繊維の水分散液の量を588質量部に変更した以外は、実施例6と同様にして重合反応を行ったところ、攪拌できず、重合が困難であった。
比較例10
セルロース繊維として、セリッシュKY100G(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が125nmのセルロース繊維が10質量%含有されたもの)を凍結乾燥後、粉砕処理を施し、粉末状セルロースとしたものを使用した。
ナイロン6(ユニチカ社製BRL 数平均分子量17000)100質量部に対して、得られた粉末状セルロース2質量部をブレンドし、スクリュー径が30mm、平均溝深さが2.5mmの二軸押出機(池貝社製PCM−30)に供給し、バレル温度240℃、スクリュー回転数120rpm、滞留時間2.7分にて溶融混練した。溶融混練で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットをそのまま成形し、各種物性測定を行った。なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、実施例1と同様であった。
実施例9と同様にして、比較例10で得られた樹脂組成物の断面を撮影した電子顕微鏡写真を図2に示す。このとき、比較例10で得られた試験片は目視で数mmの凝集物が散見された。目視で凝集物が確認されない部分について断面を撮影したものが図2である。
比較例11
ナイロン6に代えて、ナイロン66(ユニチカ社製マラニールA125 数平均分子量18000)を用いた以外は、比較例10と同様にして溶融混練を行って樹脂組成物を得、ペレットとした。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度270℃、金型温度80℃とした。
比較例12
ナイロン6に代えて、ナイロン11(アルケマ社RILSAN BMN 数平均分子量15000)を用いた以外は、比較例10と同様にして溶融混練を行って樹脂組成物を得、ペレットとした。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度210℃、金型温度80℃とした。
比較例13
ナイロン6に代えて、ナイロン12(アルケマ社RILSAN AMN 数平均分子量15000)を用いた以外は、比較例10と同様にして溶融混練を行って樹脂組成物を得、ペレットとした。
なお、曲げ強度等の測定に使用する試験片を得る際の射出成形条件は、シリンダ温度200℃、金型温度80℃とした。
実施例1〜13、参考例1〜4、比較例1〜13で得られたポリアミド樹脂組成物の特性値を測定した結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜13で得られたポリアミド樹脂組成物は、繊維径が500nm以下のセルロース繊維の水分散液とポリアミド樹脂を構成するモノマーを混合し、重合反応を行うことにより得られたものであったため、ポリアミド樹脂中に微細なセルロース繊維が凝集することなく均一に分散されたものであった。このような分散状態は図1よりも明らかである。すなわち、図1は、実施例9で得られたポリアミド樹脂組成物の断面を撮影した電子顕微鏡写真であり、その楕円で囲まれた領域に示されているように、セルロース繊維同士は凝集することなく分散している。
このため、実施例1〜13で得られたポリアミド樹脂組成物は、いずれも曲げ弾性率、引張り弾性率、曲げ強度、引張降伏強度ともに高く、さらに、MD方向の線膨張係数は低く、機械的特性に優れたものであった。さらには、熱変形温度が高く耐熱性にも優れていた。
一方、比較例1〜4で得られたポリアミド樹脂組成物は、セルロース繊維を含有していないものであったため、実施例1〜5のポリアミド樹脂組成物と比較して、曲げ弾性率、曲げ強度、引張り弾性率、引張降伏強度、熱変形温度のいずれも低く、線膨張係数は高い値を示しており、機械的特性、耐熱性ともに劣るものであった。比較例5〜8で得られたポリアミド樹脂組成物は、繊維径が10μmを超えるセルロース繊維を用いて重合反応を行ったものであり、得られたポリアミド樹脂組成物は、平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維が含有されたものであったため、実施例1〜5のポリアミド樹脂組成物と比較して、曲げ弾性率、曲げ強度、引張り弾性率、引張降伏強度、熱変形温度のいずれも低く、線膨張係数は高い値を示しており、機械的特性、耐熱性ともに劣るものであった。比較例9では、セルロース繊維の含有量が多すぎたため、重合反応時に攪拌が困難となり、樹脂組成物を得ることができなかった。比較例10〜13で得られたポリアミド樹脂組成物は、本発明の製造法ではない溶融混練法で得られたものであったため、溶融混練する工程において、セルロース繊維の分散性が悪く、セルロース繊維の凝集が生じた。この状態は、目視では凝集物が確認されない部分においても、樹脂組成物中にセルロース繊維の凝集が生じているものであり、たとえば、比較例10で得られた樹脂組成物の断面を撮影した図2の電子顕微鏡写真においては、セルロース繊維の凝集物が、写真中央部から左にかけて白く大きく示されている。このため、比較例10〜13で得られたポリアミド樹脂組成物は、平均繊維径が大きいセルロース繊維が含有されたものとなり、実施例1〜5で得られた樹脂組成物(セルロース繊維を同量含有するもの)と比較して、曲げ弾性率、曲げ強度、引張り弾性率、引張降伏強度、熱変形温度のいずれも低く、線膨張係数は高い値を示しており、機械的特性、耐熱性ともに劣るものであった。

Claims (10)

  1. 熱可塑性ポリアミド樹脂100質量部に対して、平均繊維径が500nm以下のセルロース繊維0.01〜50質量部を含有することを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃以上である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  3. MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が120×10−6(1/℃)以下である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  4. 荷重1.8MPa時の熱変形温度が50℃以上であり、MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が120×10−6(1/℃)以下である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  5. 荷重1.8MPa時の熱変形温度が65℃以上である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  6. MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が80×10−6(1/℃)以下である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  7. 荷重1.8MPa時の熱変形温度が65℃以上であり、MD方向における線膨張係数(20〜150℃の領域での平均値を算出するもの)が80×10−6(1/℃)以下である、請求項1記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  8. 熱可塑性ポリアミド樹脂がナイロン11又はナイロン12である、請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  9. 熱可塑性ポリアミド樹脂がナイロン6又はナイロン66である、請求項1、のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物を製造するための方法であって、平均繊維径が500nm以下であり、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、熱可塑性ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物の製造法。
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