JP5885426B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5885426B2
JP5885426B2 JP2011180551A JP2011180551A JP5885426B2 JP 5885426 B2 JP5885426 B2 JP 5885426B2 JP 2011180551 A JP2011180551 A JP 2011180551A JP 2011180551 A JP2011180551 A JP 2011180551A JP 5885426 B2 JP5885426 B2 JP 5885426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positioning
liquid discharge
liquid
discharge port
predetermined direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011180551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012066581A (ja
Inventor
倫嗣 黒田
倫嗣 黒田
工藤 清光
清光 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2011180551A priority Critical patent/JP5885426B2/ja
Publication of JP2012066581A publication Critical patent/JP2012066581A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5885426B2 publication Critical patent/JP5885426B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14024Assembling head parts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/19Assembling head units

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。
液体吐出ヘッドとして代表的なインクジェット記録ヘッドは、キャリッジ(装着部)を介して液体吐出装置としてのインクジェット記録装置のガイドシャフトに対し位置決めされる。キャリッジに装着されたインクジェット記録ヘッドは、ガイドシャフトの方向に沿って走査され、紙等の被記録媒体に対してインクが着弾されることで画像が形成される。
このとき、インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口の配列方向がインクジェット記録ヘッドの走査方向に対して正確に垂直に配された状態であることが想定された上で、インクを吐出する。しかし、インクジェット記録ヘッドやキャリッジが製造上のばらつきを有していると、吐出口の配列方向が走査方向に対して、垂直でなく傾いた状態となってしまう場合がある。このように、吐出口の配列方向が傾いた状態であると、想定された位置からずれてインクが被記録媒体に着弾され、画質が低減する可能性がある。そのため、インジェット記録ヘッドは、吐出口の配列方向がインクジェット記録ヘッドの走査方向に対して正確に垂直に配された状態となるように、キャリッジに対して精度よく位置決めされる必要がある。
ここで、インクジェット記録ヘッドのキャリッジに対する位置決めの構成としては、特許文献1に開示された構成がある。
図6(a)〜(f)は、インクジェット記録ヘッドB1がインクジェット記録装置本体のキャリッジB102に装着された状態を説明するための図である。また、図6(g)、(h)は、キャリッジB102を示す図である。
図6(a)、(b)に示すように、インクジェット記録装置本体のガイドシャフトB101に沿って走査されるキャリッジB102に対してインクジェット記録ヘッドB1は装着されている。
キャリッジB102にインクジェット記録ヘッドB1が装着されると、インクジェット記録ヘッドB1は、キャリッジB102に設けられたヘッドセットレバーに追従する板バネB111(図6(c))から矢印の方向に反力Aを受ける(図6(e))。また、インクジェット記録ヘッドB1は、インクジェット記録ヘッドB1とインクジェット記録装置本体とを電気的に接続する電気コネクタB112(図6(d))から矢印の方向に反力Bを受ける(図6(f))。これらの反力Aと反力Bにより、インクジェット記録ヘッドB1はキャリッジB102に対して位置決めされる。反力A及び反力Bにより、インクジェット記録ヘッドB1側の位置決め部とキャリッジB102側の位置決め部が突き当たることで、インクジェット記録ヘッドB1は、被記録媒体の搬送方向に沿う方向であるY方向(図6(b))に関して位置決めされ、固定される。具体的には、インクジェット記録ヘッドB1側の位置決め部B50a、B50b、B50d、B50e(図6(f))が、それぞれ、キャリッジB102側の位置決め部B120a、B120b、B120d(図6(g)、(h))、B120eに突き当たる。インクジェット記録ヘッドB1側の位置決め部のうち、B50a、B50bは支持基板B12に設けられ、B50d、B50eはインク供給部材B21(筐体)に設けられている。
ここで、インクジェット記録ヘッドB1の支持基板B12に設けられたY方向に関する位置決め部B50a、B50bは、支持基板B12と記録素子基板B11(液体吐出基板)と接着する際の基準面でもある。このように、インクジェット記録ヘッドB1とキャリッジB102との位置決め部が、支持基板B12と記録素子基板B11とを接着する際の基準面を兼ねることで、キャリッジB102に対して記録素子基板B11を精度よく位置決めすることができる。
特開2010−46853号公報
しかしながら、図7(e)に示すように、インクジェット記録ヘッドB1において、支持基板B12がインク供給部材B21に対して矢印の方向に傾いて固定される場合がある。
この場合、反力Aにより、インク供給部材B21に設けられた位置決め部2点(B50d、B50e)はキャリッジB102側の位置決め部に突き当てられる。しかし、支持基板B12に設けられた位置決め部のうち、一方の位置決め部B50aは反力BによりキャリッジB102側の位置決め部に突き当てられるが、他方の位置決め部B50bはキャリッジB102側の位置決め部に突き当てられないことがある。これにより、インクジェット記録ヘッドB1のキャリッジB102に対するY方向に関する装着位置の精度が低くなり、画質が低減する可能性がある。
そこで、本発明は、装着部に対する所定方向に関する位置を決める位置決め部が、液体吐出基板を支持する支持基板と、支持基板を支持する筐体と、に設けられた液体吐出ヘッドにおいて、位置決めの精度を向上し、画質の低減を抑制することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッドの一例は、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を備えた液体吐出基板と、該液体吐出基板を支持する支持基板と、該支持基板を支持する筐体と、を有し、装着部に対して装着される液体吐出ヘッドであって、前記支持基板に設けられた二つの第1の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第1の位置決め部と、前記筐体に設けられた一つの第2の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第2の位置決め部と、を有し、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記一つの第2の位置決め部を含む面が、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されており、
前記液体吐出ヘッドが前記装着部に装着される際に、前記吐出口面に垂直な方向に関して前記第2の位置決め部を通る軸を回転軸として、回転可能であることを特徴とする。
本発明によれば、装着部に対する所定方向に関する位置を決める位置決め部が、液体吐出基板を支持する支持基板と、支持基板を支持する筐体と、に設けられた液体吐出ヘッドにおいて、位置決めの精度を向上し、画質の低減を抑制することが可能となる。
第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図である。 第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドがキャリッジに装着された状態を説明するための斜視図である。 第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図であり、キャリッジに装着された状態について説明するための図である。 第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図および平面図である。 従来のインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置を説明するための図である。 従来のインクジェット記録ヘッドを説明するための図である。 インクジェット記録ヘッドの変形に伴う課題を説明するための斜視図および平面図である。 第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図である。 第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドがキャリッジに装着された状態を説明するための斜視図である。 第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図であり、キャリッジに装着された状態について説明するための図である。 第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図および平面図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2は、本発明の液体吐出ヘッドを適用可能なインクジェット記録ヘッド1を説明するための図である。図1(a)はインクジェット記録ヘッド1の斜視図であり、図1(b)及び図2はインクジェット記録ヘッド1の分解斜視図である。
インクジェット記録ヘッド1は、図1(b)に示すように、記録素子ユニット10とインク供給ユニット20とを有している。
図2に示すように、記録素子ユニット10は、液体吐出基板としての3つの記録素子基板11(11a〜11c)、支持基板12、電気配線テープ14、電気コンタクト基板15(電気配線基板)、補助基板13で構成されている。また、インク供給ユニット20は、筐体としてのインク供給部材21、流路形成部材22、ジョイントシール23、フィルタ24、フィルタシールゴム25から構成されている。
支持基板12は、記録素子基板11を支持する基板であり、厚さ8mmの酸化アルミニウム(Al)材料で形成されている。支持基板12には、3つの記録素子基板11(11a〜11c)に対してそれぞれ4種類のインクを供給するためのインク供給口が形成されている。支持基板12の両端部には、インク供給ユニット20との接続のためのビス止め部12a、12bが形成されている。
記録素子基板11は、厚さ0.625mmのシリコン基板に、インク流路である長溝状の貫通口であるインク供給口が4列形成されている。インク供給口を挟んだ両側には、電気熱変換素子がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、さらに電気熱変換素子に電力を供給するAlなどからなる電気配線が形成されている。これら電気熱変換素子と電気配線とは成膜技術により形成されている。
電気熱変換素子は、各列千鳥状に配列されて、すなわち各列の吐出口16の位置が、その並び列方向に直交する方向に並ばないように少しずれて配置されている。さらに、この電気配線に電力を供給するための電極部が電気熱変換素子の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部上にはAuなどからなるバンプが形成されている。
そして、Si基板上の、これらが形成された面上には、電気熱変換素子に対応したインク流路を形成するインク流路壁とその上方を覆う天井部とを有し、天井部に吐出口16が開口された、樹脂材料からなる構造体がフォトリソ技術によって形成されている。吐出口16は、記録素子基板11の吐出口面に、電気熱変換素子に対向して設けられており、吐出口列17を形成している。この電気熱変換素子において、インク流路から供給されたインクは各電気熱変換素子の発熱することで発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子に対向する吐出口16から吐出される。
記録素子基板11のインク供給口が支持基板12のインク供給口にそれぞれ連通するように、記録素子基板11は支持基板12に対して精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。本実施形態では、第1の接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤を用い、接着層の厚みは5μmとした。
補助基板13は、厚さ0.6mmの一枚の板状部材であり、酸化アルミニウム(Al)で形成されており、支持基板12に接着固定された記録素子基板11の外形寸法よりも大きな3つの開口部を有する形状となっている。補助基板13は支持基板12に対して第2の接着剤により接着されている。これによって、電気配線テープ14を接着した際に、電気配線テープ14と記録素子基板11とが平面上で接触して電気的に接続されるようになっている。
電気配線テープ14は、記録素子基板11に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものである。電気配線テープ14には、それぞれの記録素子基板11に対応する3つの開口部が形成されている。この開口部の縁付近には、それぞれの記録素子基板11の電極部に接続される電極端子が形成されている。電気配線テープの端部には、電気信号を受け取るための外部信号入力端子を有する電気コンタクト基板15と電気的接続を行うための電気端子接続部が形成されており、電極端子と電気端子接続部は連続した銅箔の配線パターンでつながっている。電気配線テープ14は、その裏面で第3の接着剤によって補助基板13の下面に接着固定され、さらに、支持基板12の側面側に折り曲げられ、支持基板12の側面に接着固定されている。本実施形態では、第3の接着剤として、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ20μmの熱硬化接着剤が使用されている。
電気配線テープ14と記録素子基板11との電気的な接続は、例えば、記録素子基板11の電極部と電気配線テープ14の電極端子とを熱超音波圧着法により接合することにより行われている。そして、記録素子基板11と電気配線テープ14との電気接続部分は、第1の封止剤と第2の封止剤によって封止されており、これによって電気接続部分がインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤は、主に電気配線テープ14の電極端子と記録素子基板11の電極部との接続部の裏側からの封止と記録素子基板の外周部分の封止とに用いられており、第2の封止剤は、接続部の表側からの封止に用いられている。
電気配線テープ14の端部には、電気コンタクト基板15が異方性導電フィルムを用いて熱圧着して電気的に接続されている。電気コンタクト基板15には、位置決め用の端子位置決め穴と、固定用の端子結合穴とが形成されている。
図2に示すように、インク供給部材21は、記録素子ユニット10にインクを導くためのインク供給ユニット20の一構成部品である。インク供給部材21は、樹脂成形により形成されている。インク供給部材21には、少量のインクを貯留するサブタンクユニット(不図示)のインク供給口部分に当接されるジョイント部が設けられている。ここには、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルタ24が溶着により接合されており、さらに、サブタンクユニットとインク供給部材21とを密閉するためにフィルタシールゴム25が装着されている。フィルタシールゴム25が周囲方向への倒れてしまうことを防止するために、インク供給部材21のフィルタシールゴム25の周辺には、倒れ抑制壁を設けている。
インク供給部材21の底面には、記録素子ユニット10にインクを供給するインク導入口が開口された流路形成部材22が、そのインク導入口とインク供給部材21のインク流路とが連通するように位置決めされ、超音波溶着により取り付けられている。
記録素子ユニット10とインク供給ユニット20とは、支持基板12のインク供給口と流路形成部材22のインク導入口とに対応する位置に穴が設けられたジョイントシール23を2枚、間に挟み圧接固定して2つのビス30により締結されている。
ジョイントシール23は、圧縮永久ひずみが小さいゴム材料で作られており、これを記録素子ユニット10とインク供給ユニット20との間に挟んで圧接させることで、インク供給口とインク導入口との連通部でインクリークが発生する恐れを低減することができる。
次に、本発明の特徴部分であるインクジェット記録ヘッド1の、キャリッジ102(装着部)に対する装着位置を決める構成について説明する。図3、図4は、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1(液体吐出ヘッド)がインクジェット記録装置100(液体吐出装置)のキャリッジ102に装着された状態を説明するための斜視図である。図3(a)はインクジェット記録装置100の概観斜視図であり、(b)はキャリッジ102に装着されたインクジェット記録ヘッド1をキャリッジ102とともに示す斜視図である。また、図3(c)、(d)は、キャリッジ102を示す斜視図であり、(c)は、インクジェット記録ヘッド1が装着される側の面から見た図で、(d)はその裏面から見た図である。図4(a)〜(d)は、キャリッジ102に装着されたインクジェット記録ヘッド1に加わる反力を説明するための図である。図4(a)、(c)は、インクジェット記録装置100のインク供給チューブ103に接続される面を含むインクジェット記録ヘッド1の斜視図である。図4(b)、(d)は電気コンタクト基板15が設けられた面を含むインクジェット記録ヘッド1の斜視図である。なお、図3、図4において、X方向はキャリッジ102の走査方向、Y方向は被記録媒体の搬送方向、Z方向はインクを吐出する方向に沿う方向である。
図3(a)、(b)に示すように、インクジェット記録装置100のガイドシャフト101に沿って図のX方向に走査されるキャリッジ102に対してインクジェット記録ヘッド1は装着されている。インクジェット記録装置100には、インクジェット記録ヘッド1にインクを供給するインク供給チューブ103が設けられている。
キャリッジ102にインクジェット記録ヘッド1が装着されると、インクジェット記録ヘッド1は、キャリッジ102に設けられたヘッドセットレバーに追従するカム113(図4(a))から図4(c)に示す−Y方向及び−Z方向に反力Aを受ける。なお、−Y方向とはY方向と反対の方向であり、−Z方向とはZ方向と反対の方向である。反力AのY方向成分の力によって、インク供給部材21に設けられたインクジェット記録ヘッド1側の第2の位置決め部としての位置決め部50c(図4(d))が、キャリッジ102側の第2の位置決め部としての位置決め部120c(図3(c))に突き当たる。インクジェット記録ヘッド1側の位置決め部50cは、インク供給部材21の一面から突出した突起である。また、インクジェット記録ヘッド1は、インクジェット記録ヘッド1とインクジェット記録装置100とを電気的に接続する電気コネクタ112(図4(b))から図4(d)のY方向に反力Bを受ける。反力Bにより、インクジェット記録ヘッド1側の第1の位置決め部としての位置決め部50a、50b(図4(d))が、キャリッジ102側の第1の位置決め部としての位置決め部120a、120b(図3(c)、(d))にそれぞれ突き当たる。このようにして、キャリッジ102に対してインクジェット記録ヘッド1のY方向に関する装着位置が決定され、インクジェット記録ヘッド1はキャリッジ102に固定される。すなわち、インクジェット記録ヘッド1及びキャリッジ102に設けられた二組の第1の位置決め部50a、50b、120a、120bと、一組の第2の位置決め部50c、120cとで、インクジェット記録ヘッド1がキャリッジ102に対して位置決めされる。 ここで、インクジェット記録ヘッド1の支持基板12に設けられたY方向に関する位置決め部50a、50bは、支持基板12と記録素子基板11とを接着する際の基準面でもある。このように、インクジェット記録ヘッド1とキャリッジ102との位置決め部が、支持基板12と記録素子基板11とを接着する際の基準面を兼ねることで、キャリッジ102に対して記録素子基板11を精度よく位置決めすることができる。また、支持基板12はアルミナで形成されているため、剛性が高く、キャリッジ102に取り付けられた状態で受ける反力により変形する可能性が低いため、より精度よく位置決めすることができる。
次に、支持基板12とインク供給部材21とをビス30にて結合する際に若干のズレが発生している場合について図5を用いて説明する。図5(a)は、インクジェット記録ヘッド1の斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図、(d)は電気コンタクト基板15が設けられた面である、背面図、(e)は下面図を示す。
図5(e)に示すように、支持基板12がインク供給部材21に対して、矢印の方向に傾いた状態で固定されたとする。この場合に、インクジェット記録ヘッド1がキャリッジ102に装着される際、反力Aによりインク供給部材21に設けられたY方向に関する位置決め部50cがキャリッジ102側の位置決め部120c(図3(c))に突き当てられる。また、反力Bにより、支持基板12に設けられたY方向に関する位置決め部50aは、キャリッジ102側の位置決め部120a(図3(c))に突き当てられる。
ここで、インク供給部材21に設けられた位置決め部50cは、X方向に関して、支持基板12に設けられた位置決め部50a、50bの間に配されている。すなわち、吐出口面に垂直でY方向に沿った面であって位置決め部50cを含む面が、吐出口面に垂直でY方向に沿った面であって二つの位置決め部50a、50bをそれぞれ含む二つの面の間に配されている。そのため、反力Bにより、インクジェット記録ヘッド1は、インクを吐出する方向に関してインク供給部材21の位置決め部50cを通る軸を回転軸として図5(b)における矢印方向に回転することができる。そのため、支持基板12に設けられたY方向に関する位置決め部50bがキャリッジ102の位置決め部120bに突き当たるまで、インクジェット記録ヘッド1は回転可能である。これにより、インクジェット記録ヘッド1側の三つの位置決め部50a〜50cがキャリッジ102側の位置決め部120a〜120cに突き当てられ、支持基板12に接着固定された記録素子基板11をキャリッジ102に対して精度よく取り付けることができる。したがって、吐出口16の配列方向がキャリッジ102の走査方向に対して垂直となるようにインクジェット記録ヘッド1をキャリッジに取り付けることができ、画質の低減を抑制することが可能となる。
次に、反力Bによって、インク供給部材21が変形した場合の課題について、図8を用いて説明する。図8(a)、(b)の太線で示すようにインク供給部材21が変形すると、インクジェット記録ヘッド1の側面図を示す図8(c)のように、インクジェット記録ヘッド1がガイドシャフト101に対して傾いて取り付けられてしまう。すなわち、インクジェット記録ヘッド1をキャリッジ102に装着した状態で、記録素子基板11がY方向に関して傾いてしまう恐れがある。
これにより、インクジェット記録ヘッド1と被記録媒体との距離精度が低下し、被記録媒体がインクジェット記録ヘッド1の記録素子基板11を擦ってしまい、更には、被記録媒体がインクジェット記録装置100内に詰まってしまう恐れがある。また、インクジェット記録ヘッド1と被記録媒体との距離が被記録媒体の供給側と排出側で異なることで、被記録媒体の搬送方向(Y方向)の上流と下流において、インクの被記録媒体への着弾位置のズレが生じ、画質が低減する可能性もある。
そこで、本実施形態では、図5(b)に示すように、インク供給部材21には変形抑制リブ51が設けられている。電気コンタクト基板15が設けられた面の裏面に変形抑制リブ51を設けることで、キャリッジ102に設けられた電気コネクタ112から加わる反力Bによってインク供給部材21が変形する恐れを低減することが可能となる。これにより、被記録媒体による記録素子基板11の擦れや、画質の低減を抑制することが可能となる。
また、図8(a)に示したインクジェット記録ヘッド1においては、インク供給部材21の外周壁のうちの電気コンタクト基板15が設けられた面の裏面に対向する部分には、外周壁が設けられていない。そのため、電気コネクタ112の反力Bにより、インク供給部材21が変形しやすい形状である。これに対して、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1においては、インク供給部材21の外周壁は上面から見て矩形となるように設けられている。これにより、電気コネクタ112の反力Bによってインク供給部材21が変形する恐れを更に低減することが可能となる。
また、図5(a)に示すように、インク供給部材21に設けられた位置決め部50cに対向する位置に変形抑制リブに51を設けることで、電気コネクタ112の反力Bによってインク供給部材21が変形する恐れを更に低減することが可能となる。このとき、変形抑制リブ51の高さはインク供給部材21に設けられた位置決め部50cのZ方向に関する位置まであることが望ましい。
また、図5(d)に示すように、インク供給部材21のY方向に関する位置決め部50cを、インク供給部材21の背面のX方向に関する中央部の近傍に設けている。これにより、インクジェット記録ヘッド1が、インクを吐出する方向に関してインク供給部材21の位置決め部50cを通る軸を回転軸として、反力Bによって、より回転しやすくなる。そのため、Y方向に関するインクジェット記録ヘッド1側の位置決め部50a〜50cをキャリッジ102側の位置決め部120a〜cに確実に突き当てることができる。したがって、インクジェット記録ヘッド1のY方向に関するキャリッジ102に対する装着位置の精度をより高くすることが可能となる。
また、図5(d)に示すように、電気コンタクト基板15のコンタクト領域(斜線で示す領域B)の反力Bの中心が、電気コンタクト基板15側から見た際の3点の位置決め部50a〜50cを結んでできる領域内に配されている。これにより、反力Bを効率よくインクジェット記録ヘッド1へ与えることができ、Y方向に関する位置決め部50a〜50cをより確実にキャリッジ102側の位置決め部120a〜120cに突き当てることができる。そのため、インクジェット記録ヘッド1のY方向に関するキャリッジ102に対する装着位置の精度をより高くすることが可能となる。
なお、本実施形態では、Y方向に関する位置決めについて説明したが、記録素子基板11の吐出口16が設けられた平面内における所定の方向に関する位置決めについて本実施形態の位置決め部の構成を採用することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。
図9、図10は、本発明の液体吐出ヘッドを適用可能なインクジェット記録ヘッド1を説明するための図である。図9(a)はインクジェット記録ヘッド1の斜視図であり、図9(b)及び図10はインクジェット記録ヘッド1の分解斜視図である。
図11、図12は、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1がインクジェット記録装置100のキャリッジ102に装着された状態を説明するための斜視図である。図11(a)はインクジェット記録装置100の概観斜視図であり、(b)はキャリッジ102に装着されたインクジェット記録ヘッド1をキャリッジ102とともに示す斜視図である。また、図11(c)、(d)は、キャリッジ102を示す斜視図であり、(c)は、インクジェット記録ヘッド1が装着される側の面から見た図で、(d)はその裏面から見た図である。図12(a)〜(d)は、キャリッジ102に装着されたインクジェット記録ヘッド1に加わる反力を説明するための図である。図12(a)、(c)は、インクタンク201が装着される部分を含むインクジェット記録ヘッド1の斜視図である。図12(b)、(d)は電気コンタクト基板15が設けられた面を含むインクジェット記録ヘッド1の斜視図である。なお、図11、図12において、X方向はキャリッジ102の走査方向、Y方向は被記録媒体の搬送方向、Z方向はインクを吐出する方向に沿う方向である。
図9(b)に示すように、インクジェット記録ヘッド1は、記録素子ユニット10とインク供給ユニット20とを有している。
図10に示すように、記録素子ユニット10は、液体吐出基板としての2つの記録素子基板11(11a、11b)、支持基板12、電気配線テープ14、電気コンタクト基板15(電気配線基板)、補助基板13で構成されている。また、インク供給ユニット20は、筐体としてのインク供給部材21、流路形成部材22、ジョイントシール23、フィルタ24、フィルタシールゴム25から構成されている。
支持基板12は、記録素子基板11を支持する基板であり、厚さ3.9mmの酸化アルミニウム(Al)材料で形成されている。支持基板12には、2つの記録素子基板11(11a、11b)に対してそれぞれ5種類のインクを供給するためのインク供給口が形成されている。支持基板12の両端部には、インク供給ユニット20との接続のためのビス止め部12a、12bが形成されている。
記録素子基板11は、厚さ0.725mmのSi基板に、インク流路である長溝状の貫通口であるインク供給口が5列形成されている。インク供給口を挟んだ両側には、電気熱変換素子がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、さらに電気熱変換素子に電力を供給するAlなどからなる電気配線が形成されている。これら電気熱変換素子と電気配線とは成膜技術により形成されている。
電気熱変換素子は、各列千鳥状に配列されて、すなわち各列の吐出口16の位置が、その並び列方向に直交する方向に並ばないように少しずれて配置されている。さらに、この電気配線に電力を供給するための電極部が電気熱変換素子の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部上にはAuなどからなるバンプが形成されている。
そして、Si基板上の、これらが形成された面上には、電気熱変換素子に対応したインク流路を形成するインク流路壁とその上方を覆う天井部とを有し、天井部に吐出口16が開口された、樹脂材料からなる構造体がフォトリソ技術によって形成されている。吐出口16は、記録素子基板11の吐出口面に、電気熱変換素子に対向して設けられており、吐出口列17を形成している。この電気熱変換素子において、インク流路から供給されたインクは各電気熱変換素子の発熱することで発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子に対向する吐出口16から吐出される。
記録素子基板11のインク供給口が支持基板12のインク供給口にそれぞれ連通するように、記録素子基板11は支持基板12に対して精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。本実施形態では、第1の接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤を用い、接着層の厚みは5μmとした。
補助基板13は、厚さ0.7mmの一枚の板状部材であり、酸化アルミニウム(Al)で形成されており、支持基板12に接着固定された記録素子基板11の外形寸法よりも大きな2つの開口部を有する形状となっている。補助基板13は支持基板12に対して第2の接着剤により接着されている。これによって、電気配線テープ14を接着した際に、電気配線テープ14と記録素子基板11とが平面上で接触して電気的に接続されるようになっている。
電気配線テープ14は、記録素子基板11に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものである。電気配線テープ14には、それぞれの記録素子基板11に対応する2つの開口部が形成されている。この開口部の縁付近には、それぞれの記録素子基板11の電極部に接続される電極端子が形成されている。電気配線テープの端部には、電気信号を受け取るための外部信号入力端子を有する電気コンタクト基板15と電気的接続を行うための電気端子接続部が形成されており、電極端子と電気端子接続部は連続した銅箔の配線パターンでつながっている。電気配線テープ14は、その裏面で第3の接着剤によって補助基板13の下面に接着固定され、さらに、支持基板12の側面側に折り曲げられ、支持基板12の側面に接着固定されている。本実施形態では、第3の接着剤として、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ20μmの熱硬化接着剤が使用されている。
電気配線テープ14と記録素子基板11との電気的な接続は、例えば、記録素子基板11の電極部と電気配線テープ14の電極端子とを熱超音波圧着法により接合することにより行われている。そして、記録素子基板11と電気配線テープ14との電気接続部分は、第1の封止剤と第2の封止剤によって封止されており、これによって電気接続部分がインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤は、主に電気配線テープ14の電極端子と記録素子基板11の電極部との接続部の裏側からの封止と記録素子基板の外周部分の封止とに用いられており、第2の封止剤は、接続部の表側からの封止に用いられている。
電気配線テープ14の端部には、電気コンタクト基板15が異方性導電フィルムを用いて熱圧着して電気的に接続されている。電気コンタクト基板15には、位置決め用の端子位置決め穴と、固定用の端子結合穴とが形成されている。
図10に示すように、インク供給部材21は、記録素子ユニット10にインクを導くためのインク供給ユニット20の一構成部品である。インク供給部材21は、樹脂成形により形成されている。インク供給部材21には、インクを貯留するインクタンクとの接続部に、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルタ24が溶着により接合されている。さらに、インクタンクとインク供給部材21とを密閉するためにシールゴム25が装着されている。
インク供給部材21の底面には、記録素子ユニット10にインクを供給するインク導入口が開口された流路形成部材22が、そのインク導入口とインク供給部材21のインク流路とが連通するように位置決めされ、超音波溶着により取り付けられている。
記録素子ユニット10とインク供給ユニット20とは、支持基板12のインク供給口と流路形成部材22のインク導入口とに対応する位置に穴が設けられたジョイントシール23を間に挟み圧接固定して2つのビス30により締結されている。
ジョイントシール23は、圧縮永久ひずみが小さいゴム材料で作られており、これを記録素子ユニット10とインク供給ユニット20との間に挟んで圧接させることで、インク供給口とインク導入口との連通部でインクリークが発生する恐れを低減することができる。
次に、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1と上述した第1の実施形態のインクジェット記録ヘッド1との構成の違いについて説明する。
第1の実施形態のインクジェット記録ヘッド1では、図4(a)に示すように、インク供給部材21の前面側、すなわち電気コンタクト基板15の裏面と対向する部分に設けられた外周壁が、電気コンタクト基板15が設けられた壁と同程度の高さを有している。一方で、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1では、図12(a)に示すように、インクタンク201を容易に交換できるように、外周壁202の高さが低く、インク供給部材21の前面側が大きく開口した形状になっている。
また、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1は、インク供給部材21に対してインクタンク201が図12(c)のX方向に並列して装着される構成であり、インクの色数増加に対応するために、インク供給部材21はX方向に長尺化されている。なお、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1では10個のインクタンクが装着される。
上述の構成により、第1の実施形態のインクジェット記録ヘッド1と比べて、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1では、Y方向の力に対するインク供給部材21の剛性が低くなる。そのため、図8(a)に示すようにインク供給部材21の両サイドにキャリッジ102からの反力A、中央部に電気コネクタ112の反力Bがかかると、インク供給部材21が変形する恐れがある。すると、図8(c)のように、インクジェット記録ヘッド1がガイドシャフト101に対して傾いて取り付けられてしまい、被記録媒体による記録素子基板11の擦れや画質の低減といった課題が生じる。
上述の課題を解決するため、本実施形態では、第1の実施形態と反力Aが加わる位置を変えている。まず、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1およびインクジェット記録装置100の全体構成について説明する。
図11(a)、(b)に示すように、インクジェット記録装置100のガイドシャフト101に沿って図のX方向に走査されるキャリッジ102に対してインクジェット記録ヘッド1は装着されている。インクジェット記録ヘッド1のインク供給部材21には、記録素子基板11の吐出口16から吐出されるインクが収容されたインクタンク201が装着されている。
キャリッジ102にインクジェット記録ヘッド1が装着されると、インクジェット記録ヘッド1は、キャリッジ102に設けられたヘッドセットレバーに追従するカム113(図12(a))から図12(c)に示す−Y方向及び−Z方向に反力Aを受ける。ここで、本実施形態では、第1の実施形態と異なり、インク供給部材21のX方向に関する中央部が、カム113に押圧され反力Aを受けている。
反力AのY方向成分の力によって、インク供給部材21に設けられたインクジェット記録ヘッド1側の位置決め部50c(図12(d))が、キャリッジ102側の位置決め部120c(図11(c))に突き当たる。また、インクジェット記録ヘッド1は、インクジェット記録ヘッド1とインクジェット記録装置100とを電気的に接続する電気コネクタ112(図12(b))から図12(d)のY方向に反力Bを受ける。反力Bにより、インクジェット記録ヘッド1側の位置決め部50a、50b(図12(d))が、キャリッジ102側の位置決め部120a、120b(図11(c)、(d))にそれぞれ突き当たる。このようにして、キャリッジ102に対してインクジェット記録ヘッド1のY方向に関する装着位置が決定され、インクジェット記録ヘッド1はキャリッジ102に固定される。
図13を用いて、本実施形態のインクジェット記録ヘッド1の構成について詳細に説明する。図13(a)は、インクジェット記録ヘッド1の斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のA−A断面図、(d)、(f)は下面図、(e)は電気コンタクト基板15が設けられた面である、背面図を示す。
図13(a)、(b)に示すように、インク供給部材21の電気コンタクト基板15が配された面の裏面には被押圧部としてのヘッド押圧部510が設けられている。このヘッド押圧部510がキャリッジ102に設けられた押圧部材としてのカム113(図12(a))から反力Aを受ける。図13(c)に示すように、ヘッド押圧部510は、XZ平面に関して傾斜する傾斜面である。
ここで、ヘッド押圧部510は、電気コンタクト基板15のうちの、電気コネクタ112からの反力Bを受ける領域のX方向に関する内側、すなわちコンタクトパッド15aが設けられた領域のX方向に関する内側に配されている。言い換えると、ヘッド押圧部510は、吐出口面に垂直でY方向に沿った面であって、電気コネクタ112から押圧されるコンタクトパッド15aが配された領域のX方向に関する一端と他端とをそれぞれ含む二つの面の間に配されている。
これにより、キャリッジ102に設けられた電気コネクタ112から加わる反力Bより内側の部分が、反力Aによって押圧されるため、反力Aと反力BとのX方向のオフセット量が小さくなる。したがって、Y方向の力に対して剛性の低いインク供給部材21であっても、その変形を抑制、またはその変形を防ぐことが可能となる。したがって、インクジェット記録ヘッド1がガイドシャフト101に対して傾いて取り付けられてしまうのを抑制することができ、被記録媒体による記録素子基板11の擦れや、画質の低減を抑制することが可能となる。
なお、ヘッド押圧部510が一つ設けられた構成を説明したが、電気コンタクト基板15のうちの、電気コネクタ112からの反力Bを受ける領域の内側にヘッド押圧部510を複数設けた構成であってもよい。
また、キャリッジ102に設けられたヘッドセットレバーのカム113でヘッド押圧部510を確実に押せるように、ヘッド押圧部510はインク供給部材21に装着されたインクタンク201の上面よりも高い位置に設けられている。
図13(d)では、ヘッド押圧部510の位置が分かるように、ヘッド押圧部510を点線で示している。図13(d)に示すように、ヘッド押圧部510は、支持基板12に設けたY方向の位置決め部50a、50bのX方向に関する間、およびインク供給部材21に設けた第3の位置決め部としてのZ方向の位置決め部50d、50eの間に設けられている。すなわち、ヘッド押圧部510は、吐出口面に垂直でY方向に沿う面であって二つの位置決め部50a、50bをそれぞれ含む二つの面の間、および吐出口面に垂直でY方向に沿う面であって、位置決め部50d、50eをそれぞれ含む二つの面の間に配されている。これにより、インクジェット記録ヘッド1に設けた二つのY方向の位置決め部50a、50b、および二つのZ方向の位置決め部50d、50eを、それぞれの位置決め部に対応するキャリッジ102側の位置決め部に確実に突き当てることができる。そのため、インクジェット記録ヘッド1がキャリッジ102に装着固定される際に、インクジェット記録ヘッド1がバランスを崩した姿勢でキャリッジ102に装着されることを回避することができる。
なお、本実施形態では、Y方向の位置決め部50a、50bよりもX方向に関する内側で、インクジェット記録ヘッド1はキャリッジ102から反力A及び反力Bを受けて、キャリッジ102に固定されている。したがって、位置決め部50a、50bよりもX方向に関する外側のインク供給部材21のインクタンク装着部にインクタンク201を装着する場合は以下の課題が生ずる。すなわち、ユーザーによってインクタンク201を介してインクジェット記録ヘッド1が押されると、インクジェット記録ヘッド1がキャリッジ102に対してY軸周りおよびZ軸周りの回転方向に傾いてしまう恐れがある。
そこで、本実施形態では、インク供給部材21に2つの傾き抑制部52a、52bを、支持基板12に設けられた2つの位置決め部50a、50bのX方向に関する外側に設けている(図13(e))。この傾き抑制部52a、52bは、位置決め部50cのように、インク供給部材21からY方向に沿って突出した突起である。インクジェット記録ヘッド1がキャリッジ102に装着された状態では、位置決め部50cはキャリッジ102に突き当たっているが、傾き抑制部52a、52bは、キャリッジ102には当接されていない。Y方向の位置決め部50a、50bよりも、X方向に関して外側に設けられたインクタンク装着部にインクタンク201を装着する際に、ユーザーによってインクジェット記録ヘッド1が押されてZ軸周りの回転方向に傾く場合がある。この場合に、傾き抑制部52aまたは52bがキャリッジ102に当接されるため、インクジェット記録ヘッド1がZ軸周りの回転方向に傾くことを防ぐことができる。また、インクタンク201が装着され、ユーザーによるインクタンク201を介したインクジェット記録ヘッド1への荷重が取り除かれると、傾き抑制部52aまたは52bはキャリッジ102との当接部から離れる。したがって、インクジェット記録ヘッド1が傾いた状態から、元の状態に戻ることが可能となる。
なお、Y方向と同じくZ方向についても、Z方向に沿って、すなわち吐出口面に交差する方向に突出した突起である2つの傾き抑制部52c、52dを、インク供給部材21に設けられた2つの位置決め部50d、50eのX方向に関する外側に設けている。したがって、上述のようにインクタンク201の装着時にインクジェット記録ヘッド1のY軸周りの回転方向に傾いてしまうことを防ぐことができる。
1 インクジェット記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
11 記録素子基板(液体吐出基板)
12 支持基板
21 インク供給部材(筐体)
50a、50b 位置決め部(第1の位置決め部)
50c 位置決め部(第2の位置決め部)
102 キャリッジ(装着部)
120a〜c 位置決め部

Claims (13)

  1. 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を備えた液体吐出基板と、
    該液体吐出基板を支持する支持基板と、
    該支持基板を支持する筐体と、
    を有し、装着部に対して装着される液体吐出ヘッドであって、
    前記支持基板に設けられた二つの第1の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第1の位置決め部と、
    前記筐体に設けられた一つの第2の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第2の位置決め部と、
    を有し、
    前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記一つの第2の位置決め部を含む面が、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されており、
    前記液体吐出ヘッドが前記装着部に装着される際に、前記吐出口面に垂直な方向に関して前記第2の位置決め部を通る軸を回転軸として、回転可能であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を備えた液体吐出基板と、
    該液体吐出基板を支持する支持基板と、
    該支持基板を支持する筐体と、
    を有し、装着部に対して装着される液体吐出ヘッドであって、
    前記支持基板に設けられた二つの第1の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第1の位置決め部と、
    前記筐体に設けられた一つの第2の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第2の位置決め部と、
    を有し、
    前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記一つの第2の位置決め部を含む面が、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されており、
    前記筐体は、前記第2の位置決め部が設けられた面の裏面に設けられ、前記所定の方向に沿って延びるリブを有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を備えた液体吐出基板と、
    該液体吐出基板を支持する支持基板と、
    該支持基板を支持する筐体と、
    を有し、装着部に対して装着される液体吐出ヘッドであって、
    前記支持基板に設けられた二つの第1の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第1の位置決め部と、
    前記筐体に設けられた一つの第2の位置決め部であって、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める前記第2の位置決め部と、
    を有し、
    前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記一つの第2の位置決め部を含む面が、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されており、
    前記筐体は、前記第2の位置決め部が設けられた面に設けられ、前記液体吐出ヘッドと前記装着部とを電気的に接続し、前記液体吐出ヘッドが前記装着部に装着された状態で、前記装着部に設けられたコネクタから前記所定の方向に押圧される電気配線基板と、前記装着部に設けられた押圧部材によって、前記コネクタからの押圧の方向と反対の方向の成分を少なくとも含む方向に押圧される少なくとも一つの被押圧部と、を有し、
    前記被押圧部は、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって、前記電気配線基板のうちの前記コネクタに押圧される領域の、前記吐出口面に沿い前記所定の方向に垂直な方向に関する一端と他端とをそれぞれ含む二つの面、の間に配されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 前記液体吐出基板は、前記二つの第1の位置決め部を基準として前記支持基板に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2の位置決め部は、前記吐出口面に沿い、且つ前記所定の方向に垂直な方向に関する、前記筐体の中央部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記リブは、前記第2の位置決め部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記筐体の外周壁は、前記吐出口面に垂直な方向から見て矩形となるように配されており、前記リブは、前記裏面から該裏面に対向する前記外周壁まで延びていることを特徴とする請求項または請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記筐体は、前記第2の位置決め部が設けられた面に設けられ、前記液体吐出ヘッドと前記装着部とを電気的に接続し、前記液体吐出ヘッドが前記装着部に装着された状態で、前記装着部に設けられたコネクタから前記所定の方向に押圧される電気配線基板を有し、前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む前記二つの面の間に、前記電気配線基板のうちの前記コネクタに押圧される領域の中心が配されていることを特徴する請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記被押圧部は、前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記液体吐出ヘッドは、前記装着部に突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記吐出口面に垂直な方向に関する前記装着部に対する位置を決める二つの第3の位置決め部を有し、前記被押圧部は、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二つの第3の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されていることを特徴とする請求項または請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記筐体の、前記二つの第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面よりも外側には、傾き抑制部としての、前記所定の方向に沿う方向に突出する突起が設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記筐体の、前記二つの第3の位置決め部をそれぞれ含む二つの面よりも外側には、傾き抑制部としての、前記吐出口面に交差する方向に関して突出する突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を備えた液体吐出基板と、該液体吐出基板を支持する支持基板と、該支持基板を支持する筐体と、を有する液体吐出ヘッドと、
    該液体吐出ヘッドが装着される装着部と、
    を有する液体吐出装置であって、
    前記支持基板に設けられた二つの位置決め部と、前記装着部に設けられた二つの位置決め部とがそれぞれ突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める二組の第1の位置決め部と、
    前記筐体に設けられた一つの位置決め部と、前記装着部に設けられた一つの位置決め部とが突き当たることで、前記液体吐出ヘッドの、前記所定の方向に関する前記装着部に対する位置を決める一組の第2の位置決め部と、
    を有し、
    前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記一組の第2の位置決め部を含む面が、前記吐出口面に垂直で前記所定の方向に沿った面であって前記二組の第1の位置決め部をそれぞれ含む二つの面の間に配されており、
    前記液体吐出ヘッドが前記装着部に装着される際に、前記吐出口面に垂直な方向に関して前記第2の位置決め部を通る軸を回転軸として、回転可能であることを特徴とする液体吐出装置。
JP2011180551A 2010-08-27 2011-08-22 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Active JP5885426B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011180551A JP5885426B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010191325 2010-08-27
JP2010191325 2010-08-27
JP2011180551A JP5885426B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012066581A JP2012066581A (ja) 2012-04-05
JP5885426B2 true JP5885426B2 (ja) 2016-03-15

Family

ID=45696631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011180551A Active JP5885426B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8944558B2 (ja)
JP (1) JP5885426B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6415182B2 (ja) * 2014-08-25 2018-10-31 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3453951B2 (ja) * 1995-09-27 2003-10-06 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録装置
JP3495926B2 (ja) * 1998-10-27 2004-02-09 キヤノン株式会社 記録装置
JP2003237083A (ja) * 2002-02-15 2003-08-26 Canon Inc 液体噴射記録ヘッド、および、それを備えた液体噴射記録装置
JP2010046853A (ja) 2008-08-20 2010-03-04 Canon Inc インクジェット記録ヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
US20120050385A1 (en) 2012-03-01
US8944558B2 (en) 2015-02-03
JP2012066581A (ja) 2012-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6217914B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2011136462A (ja) 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JPH11268286A (ja) インクジェットヘッド
US8814328B2 (en) Polymer film as an interstitial fill for PZT printhead fabrication
JP2010046853A (ja) インクジェット記録ヘッド
US8419166B2 (en) Liquid discharge recording head
JP6415182B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP5885426B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP2007190685A (ja) ヘッドユニットおよび液体吐出装置
JP3679740B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
US8342654B2 (en) Liquid injection recording head
JP4630719B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
US8162445B2 (en) Ink jet printing head
JP2002331667A (ja) 記録ヘッド、記録ヘッドの製造方法、およびインクジェット記録装置
JP6098034B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法
JP2007190684A (ja) ヘッドユニットおよび液体吐出装置
JPH11138814A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP5825998B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2014213581A (ja) 液体吐出装置
US8840225B2 (en) Liquid ejection head and recording apparatus including the same
JP5201344B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5273984B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
US8205975B2 (en) Recording apparatus
JP6341748B2 (ja) 液体吐出ヘッド、及び記録装置
JP4455555B2 (ja) 液体吐出記録ヘッド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160209

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5885426

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151