JP5885273B2 - 印刷物の製造方法、印刷物製造装置及び印刷物 - Google Patents

印刷物の製造方法、印刷物製造装置及び印刷物 Download PDF

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Description

本発明は、印刷面があたかも皮革または印傳革のように見える印刷物の製造方法、印刷物製造装置及びその印刷物に関する。
従来、印刷物の分野では印刷物に特殊な意匠を施す様々な印刷方法が存在する。その一つに印刷した文字や絵柄が浮き出しているように見せる***印刷方法がある。このような***印刷方法としては、一般的にバーコ印刷と呼ばれる方法が知られている。
バーコ印刷とは、文字や図柄が印刷された、若しくはその上にニスを重ね塗りした印刷物の表面に熱可塑性樹脂または熱発泡性樹脂からなる樹脂粉末を振り掛け、基材上の文字や図柄以外の部分にある樹脂粉末を除去し、その後これを加熱及び冷却することにより、所望の文字や図柄が浮き出しているように見せる印刷方法である。
例えば特許文献1には、樹脂粉末にラメの粉を混ぜて印刷物の表面に振り掛けることにより、***部にラメの粉が一部埋設状態で固着することによりその輝きが増すと共に、ラメの粉が印刷物から落ち難い***印刷方法が開示されている。
また特許文献2には、基材にインキ滴を噴射してインキ画像を形成し、このインキ画像が未乾燥のうちに基材上に樹脂粉末を堆積させることにより、多種の固定情報を少量ずつ***させる***印刷方法が開示されている。
なお、印刷方法ではないが、紙類に特殊な加工を施す方法として、例えば和紙を複数枚のりで貼り合わせてその表面に塗装加工と型付け仕上げを行う擬革紙の製造方法が挙げられる。これは紙類そのものを革のように見せるための、紙類の製造方法に関する。
特開2002−347327号公報 特開2004−142277号公報
近時、複雑な仕掛けを用いることなく、バーコ印刷を用いて印刷面があたかも皮革や印傳革のように模した紙類による印刷物の出現が求められるようになってきた。
上述のように、擬革紙は塗装加工及び仕上げ加工といった特殊な加工工程を経て製造される特殊な紙類であり、その製造には多くの手間と技術を要するものである。また、原材料費も非常に高くなる傾向にあり、高級感を醸し出すために室内や家具の装飾、書籍の表紙等平面的に用いるには良いが、折り曲げ難く種々の物品への応用的な使用には不向きで、実用的な普及は難しいものである。
特許文献1に記載の***印刷方法にあっては、ラメの粉が落ちないようにした光輝性のある***印刷物の製造方法に過ぎないものであり、印刷面をあたかも皮革や印傳革のように模すような技術は開示されておらず、示唆もされてない。
特許文献2に記載の***印刷方法にあっては、インクジェット方式による多色刷りの***印刷を開示したものに過ぎないものであり、特許文献1と同様に印刷面をあたかも皮革や印傳革のように模すような技術は開示されておらず、示唆もされてない。
そこで本発明は、上述不具合を解消し、特殊な紙類や基材を用いることなく、***印刷を利用して紙類またはこれと同等の素材からなる基材と印刷層と樹脂層との色を特定の組合せとすることで、印刷面があたかも皮革や印傳革(以下、「印傳」という。)のように見える印刷物を簡単に製造することのできる印刷物の製造方法、印刷物製造装置及びその印刷物を提供することをその目的とする。
また、本発明は、コスト面での優位性を確保でき実用的且つ経済的な印刷物の製造方法、印刷物製造装置及びその印刷物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、取扱い性に優れて利用範囲の広い印刷物の製造方法、印刷物製造装置及びその印刷物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成であることをその特徴とする。
(1) 本発明の印刷物の製造方法は、紙類またはこれと同等の素材からなる基材上にインクを用いて所定の模様にて印刷層を形成する工程と、上記印刷層が乾燥する前に樹脂粉末を前記基材上に振り掛ける工程と、前記印刷層以外にある前記樹脂粉末を除去する工程と、上記印刷層上に付着した上記樹脂粉末を加熱して樹脂層を形成する工程と、上記樹脂層を冷却する工程とを含む印刷物の製造方法であって、上記基材、上記印刷層及び上記樹脂層が、
(a)上記印刷層及び上記樹脂層は透明であって上記基材は有色(黒及び白を含む)である、
(b)上記樹脂層は透明であって上記基材及び上記印刷層は有色(黒及び白を含む)である、または
(c)上記印刷層は透明であって上記基材及び上記樹脂層は有色(黒及び白も含む)であることをその特徴とする。
(2) 上記(1)の構成にあって、上記樹脂層の厚みは0.01〜0.1mmとなるよう構成されることをその特徴とする。
(3) 上記(1)または(2)の構成にあって、上記印刷層及び上記樹脂層は透明であって上記基材は有色(黒及び白も含む)であり、且つ上記基材、上記印刷層及び上記樹脂層の複層部の明度は上記基材の明度よりも低くなるよう構成されることをその特徴とする。
(4) 上記(1)、(2)または(3)の構成にあって、上記印刷層の模様は皮革柄または印傳柄となるよう構成されることをその特徴とする。
(5)本発明の印刷物は、紙類またはこれと同等の素材からなる基材と、インクを用いて所定の模様にて形成される印刷層と、上記印刷層上に樹脂粉末を付着及び加熱して形成される樹脂層とからなり、上記基材、上記印刷層及び上記樹脂層が、
(a)上記印刷層及び上記樹脂層は透明であって上記基材は有色(黒及び白も含む)である、
(b)上記樹脂層は透明であって上記基材及び上記印刷層は有色(白及び黒も含む)である、または
(c)上記印刷層は透明であって上記基材及び上記樹脂層は有色(黒及び白も含む)であることをその特徴とする。
(6) 紙類またはこれと同等の素材からなる基材上にインクを用いて所定の模様の印刷層を形成する印刷層形成工程と、この印刷層形成工程にて形成される印刷層が乾燥状態になる前に樹脂粉末を上記基材上に振り掛ける樹脂粉末振掛け工程と、この樹脂粉末振掛け工程にて振掛けられた上記基材上の印刷層外に存する上記樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去工程と、上記印刷層に振掛けられた上記樹脂粉末を加熱することにより樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、この樹脂層形成工程にて形成された樹脂層を冷却する冷却工程と、この冷却工程にて形成された樹脂層を含む上記基材一面に透明性を有する熱可塑性樹脂にてコーティングするコーティング工程とからなる印刷物の製造方法であって、上記印刷層及び上記樹脂層は透明性を有し上記基材は有色(黒及び白も含む)であること、または上記樹脂層は透明性を有し上記基材及び上記印刷層は有色(黒及び白も含む)であること、または上記印刷層は透明性を有し上記基材及び上記樹脂層は有色(黒及び白も含む)であるよう構成したことを特徴とする。
(7) 上記(6)の構成にあって、上記樹脂層は0.01mm〜0.1mmの厚みであるよう構成したことを特徴とする。
(8) 上記(6)または(7)の構成にあって、上記印刷層及び上記樹脂層の複層部の明度は上記基材の明度よりも低いよう構成したことを特徴とする。
(9) 上記(6)乃至(8)の構成にあって、上記印刷層の模様は皮革柄または印傳柄であるよう構成したことを特徴とする。
(10) 上記(6)乃至(9)の構成にあって製造される印刷物であることを特徴とする。
(11) 紙類またはこれと同等の素材からなる基材上にインクを用いて所定の模様の印刷層を形成する印刷層形成機構部と、この印刷層形成機構部にて形成される印刷層が乾燥状態になる前に樹脂粉末を上記基材上に振り掛ける樹脂粉末振掛け機構部と、この樹脂粉末振掛け機構部にて振掛けられた上記基材上の印刷層外に存する上記樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去機構部と、上記印刷層に振掛けられた上記樹脂粉末を加熱することにより樹脂層を形成する樹脂層形成機構部と、この樹脂層形成機構部にて形成された樹脂層を冷却する冷却機構部とからなる印刷物製造装置であって、上記印刷層及び上記樹脂層は透明性を有し上記基材は有色(黒及び白も含む)であるようにし、または上記樹脂層は透明性を有し上記基材及び上記印刷層は有色(黒及び白も含む)であるようにし、または上記印刷層は透明性を有し上記基材及び上記樹脂層は有色(黒及び白も含む)であるよう構成したことを特徴とする。
(12) 上記(11)の構成にあって、上記冷却機構部にて形成された樹脂層を含む上記基材一面に透明性を有する熱可塑性樹脂にてコーティングするコーティング機構部を設けた構成としたことを特徴とする。
(13) 上記(11)または(12)の構成にあって、上記樹脂層は0.01mm〜0.1mmの厚みであるよう構成したことを特徴とする。
(14) 上記(11)乃至(13)の構成にあって、上記印刷層及び上記樹脂層の複層部の明度は上記基材の明度よりも低いよう構成したことを特徴とする。
(15) 上記(11)乃至(14)の構成にあって、上記印刷層の模様は皮革柄または印傳柄であるよう構成したことを特徴とする。
本発明によれば、紙類またはこれと同等の素材からなる基材、印刷層及び樹脂層の色を特定の組合せとすることで特殊な工程や一定の技術を要することなく、紙類の印刷面があたかも皮革や印傳のように見える印刷物を容易に製造することができる。
また、本発明によれば、コスト面での優位性を確保でき実用的且つ経済的な印刷物を提供できる。
さらに、本発明は、取扱い性に優れて利用範囲の広い印刷物を提供できる。
本発明の一実施形態に係る製造装置を概念的に示す図である。 同実施形態に係り、製造工程の流れを示す図である。 同実施形態に係り、製造された印刷物の断面を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係る製造装置を示す概念的に示す図である。 同実施形態に係り、製造工程の流れを示す図である。 同実施形態に係り、製造された印刷物の断面を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態につき、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る印刷物の製造方法に用いる印刷物製造装置10は、図1に示す通り、印刷機構部100、樹脂粉末撒布部110、樹脂粉末除去部120、加熱部130及び冷却部140とからなる。
印刷機構部100は給紙部102、印刷部104及び排紙部106とを有し、印刷部104において紙類からなる基材310上に所定の模様からなる印刷層320が形成される。印刷層320が形成され排紙部106から排出された基材310は、樹脂粉末撒布部110に運ばれる。
樹脂粉末撒布部110は基材載置部112を有し、基材載置部112で基材310上に樹脂粉末が撒布される。樹脂粉末が散布された基材310は樹脂粉末除去部120に運ばれる。
樹脂粉末除去部120は樹脂粉末吸引部122と第一の搬送部124たる第一のベルトコンベア部とを有し、樹脂粉末吸引部122にて基材310の印刷層320上以外の部分にある余分な樹脂粉末が吸引除去される。第一のベルトコンベア部は加熱部130と接続しており、余分な樹脂粉末が吸引除去された基材310は第一のベルトコンベア部によって加熱部130に運ばれる。
加熱部130はヒータ部132と第二の搬送部134たる第二のベルトコンベア部とを有する。第二のベルトコンベア部はヒータ部132を通過して冷却部140に接続するよう設置されており、第二のベルトコンベア部上にある基材310はヒータ部132を通過することにより加熱され、これにより印刷層320に付着した樹脂粉末が溶解または発泡して樹脂層330が形成される。加熱された基材310は第二のベルトコンベア部によって冷却部140に運ばれる。
冷却部140はファン駆動により送風を発生させる送風部142と第三の搬送部144たる第三のベルトコンベア部とを有する。第三のベルトコンベア部は送風部142を通過するように設置されており、第三のベルトコンベア部上にある基材310は送風部142を通過することにより冷却され、これにより印刷層320上で溶解または発泡した樹脂粉末は当該印刷層320に固着し、本実施形態に係る印刷物300が完成する。
上記構成において、その製造方法の流れを図2を参照して説明する。
図2に示す通り、印刷物300の製造工程は、基材310に印刷層320を形成する印刷工程(ステップS200)、基材310に樹脂粉末を撒布する樹脂粉末撒布工程(ステップS202)、基材310上の印刷層320以外の部分にある余分な樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去工程(ステップS204)、余分な樹脂粉末を除去した基材310を加熱する加熱工程(ステップS206)、及び加熱した基材310を冷却する冷却工程(ステップS208)とからなる。
印刷工程(ステップS200)においては、インクを用いて基材310上にオフセット印刷方式により所定の模様を印刷し、印刷層320を形成する。
基材310としては、紙類またはこれと同等の素材からなるもの(例えば対熱性の高い樹脂フィルム、プラスチック類、布類)等、インクにて模様を印刷することができるものであれば特に限定されない。これらの中でも、印刷及び印刷物の加工の簡易性から、特に紙類が好ましく用いられる。
印刷層320の形成には、透明または着色されたインクを用いる。透明なインクとしては、例えばニスやメジウム等を使用することができる。ここで本実施形態において、着色されたインクには黒色及び白色に着色されたインクも含まれる。なお、インクの種類及びインクを着色する着色剤の種類は特に限定されない。また用いるインクの色(透明を含む)は、基材310及び樹脂層330の色により定められる。
模様としては、例えば蛇柄若しくは鰐柄のような皮革柄、または印傳柄が特に好ましい。印傳柄としては、例えば小桜のような日本の花柄、青海波のような吉祥模様、菖蒲のような厄除け模様、花唐草のような唐草模様、とんぼのような伝統柄、葡萄のような近代柄が挙げられるが、これに限定されるものではない。
印刷層320をこれらの模様になるように形成した場合、あたかも蛇皮若しくは鰐皮といった皮革、または印傳(鹿の皮に漆にて模様を付したもの)のように見える印刷物300を製造することができる。なお、本実施形態においては、皮革とは天然皮革及びその加工品(天然皮革をなめしたり、着色したり、型押し等の加工を施したもの)の両方を含む。
次に樹脂粉末撒布工程(ステップS202)においては、印刷工程(ステップS200)にて印刷層320が形成された基材310上に樹脂粉末を撒布する。
樹脂粉末は、印刷層320に付着しやすいように印刷層320のインクが乾燥する前に基材310上に撒布することが好ましい。即ち、樹脂粉末が印刷層320に粘着する程度の乾き具合のときに撒布することが好ましい。
印刷層320のインクが乾燥するまでの時間はそのインクの種類によって異なるものの、印刷層320が形成されてから約1分以内に樹脂粉末を撒布することが好ましい。
樹脂粉末としては、例えば熱可塑性樹脂粉末または熱発泡性樹脂粉末が挙げられる。
樹脂粉末は、透明のもの若しくは着色されたもの、またはこれらを混合して用いることができる。また樹脂粉末の色(透明を含む)は、基材310及び印刷層320の色により定められる。
次に余分な樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去工程(ステップS204)においては、基材310上の印刷層320以外の部分にある樹脂粉末を除去する。樹脂粉末を除去する方法としては、バキューム式の吸引装置を用いて吸引除去する他に、例えば柔らかい刷毛を用いて払い落とす方法が挙げられる。
次に加熱工程(ステップS206)においては、余分な樹脂粉末を除去した基材310を加熱する。好ましい加熱温度と加熱時間は、基材310や樹脂粉末の種類によって異なるが、約200℃〜約700℃下で約2秒〜約10秒間である。
樹脂粉末は、この加熱工程(ステップS206)にて印刷層320上で溶解または発泡し、印刷層320上に***した樹脂層330が形成される。樹脂層330の表面は、細かい凸凹と光沢を有している。
次に冷却工程(ステップS208)においては、加熱した基材310を冷却することにより、樹脂層330を冷却及び印刷層320に固着させる。このような冷却方法としては、基材310表面に風を当てることにより冷却させる方法の他に、例えば加熱後の基材310を室温下で一定時間放置する方法が挙げられる。
このような工程を経て製造された印刷物300は、基材310、インク及び樹脂粉末の色の組合せによって以下のような構成となる。
即ち、
(a)印刷層320及び樹脂層330は透明であって基材310は有色(黒及び白を含む)である、
(b)樹脂層330は透明であって基材310及び印刷層320は有色(黒及び白を含む)である、または
(c)印刷層320は透明であって基材310及び樹脂層330は有色(黒及び白も含む)である。
上記(b)及び(c)の場合において、基材310及び印刷層320または基材310及び樹脂層330は同色であっても異色であってもかまわない。
また、印刷層320及び樹脂層330は透明であって基材310は有色(黒及び白も含む)である場合、基材310、印刷層320及び樹脂層330の複層部の明度は基材310の明度よりも低いことが好ましい。このような構成により、特に印刷層310の模様を皮革柄とした場合、その色合い及び光沢から印刷物300をさらに皮革のように見せることができる。
さらには、樹脂層330の厚みは0.01mm〜0.1mmであることが好ましい。さらに好ましい樹脂層330の厚みは、0.01mm〜0.05mmである。このような構成とすることにより、皮革のような自然な***、またはあたかも漆によって模様を印刷したように見せることができる。
本実施形態の印刷物の製造方法によって製造された印刷物300は、図3に示す通り、基材310と、印刷層320と、樹脂層330とからなる。印刷層320は基材310上に所定の模様となるよう印刷されており、樹脂層330は、印刷層320上に形成されている。このような印刷物は、例えばブックカバー、手帳カバー、しおり、ファイル、名刺入れ、タブレット型携帯端末機器、スマートフォン等に容易に加工することができる。またこれらの印刷物を粘着フィルムに貼り合わせたり、シールフィルム上に印刷したりすることにより、シールとして活用することもできる。即ち、本実施形態によれば、取扱い性に優れて利用範囲の広い印刷物300を提供できるという優れた効果を奏するものである。しかもコスト面での優位性を確保でき実用的且つ経済的な印刷物300を提供できるものである。
以下本発明の一実施例を詳述する。
印刷物製造装置10としてオフセット印刷機を用い、赤色の上質紙(基材310)上に透明のメジウムにて鰐柄の模様を印刷して印刷層を形成する。具体的には、印刷面からみると、印刷層320が鰐皮の***部分の模様となるように印刷する。
次に、鰐柄模様の印刷層320が形成された上質紙は、オフセット印刷機から排紙されてから約20秒以内に透明の熱可塑性樹脂粉末が敷き詰められた容器に入れられる。そして、この容器内にて、熱可塑性樹脂粉末が上質紙上に振り掛けられる。この際、印刷層320の全てに熱可塑性樹脂粉末が付着するように振り掛けられることが好ましい。
その後、樹脂粉末吸引部122たる吸引装置を用い、印刷層320上以外にある熱可塑性樹脂粉末を吸引除去する。余分な熱可塑性樹脂粉末が除去された上質紙はベルトコンベアに乗せられ、加熱部130たる加熱装置へ運ばれる。なお、当該ベルトコンベアは、吸引装置、加熱装置及び冷却装置と接続しており、ベルトコンベアに乗せられた上質紙は吸引装置から冷却装置まで連続して運ばれる。
上質紙は、前記ベルトコンベアによって加熱装置に備えられたヒータ部132下方を通過する。ヒータ部132の温度は約200℃〜約700℃に調整されており、上質紙がヒータ部132を通過する時間は約2秒〜約10秒である。ヒータ部132を通過した上質紙は加熱され、印刷層320上に付着した熱可塑性樹脂粉末はこの熱により膨張溶解する。そして加熱された上質紙は、前記ベルトコンベアにより冷却部140たる冷却装置へ運ばれる。
上質紙は、前記ベルトコンベアによって冷却装置に備えられた送風部142を通過する。送風部142から送られる風の温度は室温以下であることが好ましい。送風部142を通過した上質紙は冷却され、加熱装置によって膨張溶解した熱可塑性樹脂が印刷層320上にて固着する。これにより印刷層320上にその厚さが約0.15mmの樹脂層が固着され、本実施例に係る印刷物300が完成する。
本実施例により製造された印刷物300は、樹脂層330の凸凹及び光沢、並びに上質紙、印刷層320及び樹脂層330の複層部の色合いから、その樹脂層330が鰐皮の***部分のように見え、これにより、その印刷面はあたかも赤色に着色された鰐皮加工品のように見える。
黒色の上質紙上に黒色のインクにて七宝柄の模様を印刷した以外は実施例1と同じ条件にて印刷物300を製造した。
本実施例により製造された印刷物300は、上質紙、印刷層320及び樹脂層330の複層部の明度が前記上質紙の明度よりも高く、また樹脂層330の凸凹及び光沢から、その樹脂層330が印傳の漆による模様のように見え、その印刷面はあたかも黒色の漆で模様を施された印傳のように見える。
続いて本発明の他の実施形態について、図4乃至図6を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る印刷物の製造方法に用いる印刷物製造装置400は、図4に示す通り印刷機構部410、樹脂粉末撒布部420、樹脂粉末除去部430、加熱部440、冷却部450及びコーティング部460とから構成される。
印刷機構部410は給紙部412、印刷部414及び排紙部416を内設し、紙類からなる基材510上に所定の模様からなる印刷層520を形成する機能を有するものである。即ち印刷機構部410は、給紙部412から供給されてくる基材510の上面部位に印刷部414が所定の模様からなる印刷層520を形成し、この印刷層520が形成された基材510は排紙部416から樹脂粉末撒布部420に送出されるよう構成されている。
樹脂粉末撒布部420は、印刷層520が形成された基材510上に樹脂粉末を振掛ける機構、即ち樹脂粉末を撒布する基材載置部422を内設する。また、樹脂粉末撒布部420は、基材載置部422にて樹脂粉末が散布された基材510を樹脂粉末除去部430に送出するよう機能構成されている。
樹脂粉末除去部430は、出来上がった印刷物500に於いて不要となる粉末樹脂を除去するためのバキューム式の樹脂粉末吸引部432及びベルトコンベア機構からなる第一の搬送機構部434を内設する。而して樹脂粉末吸引部432は、基材510に形成された印刷層520の表面部位を除いた部位に存する樹脂粉末を吸引することにより不要な樹脂粉末を除去する機能を有する。第一の搬送機構部434は、樹脂粉末吸引部432にて不要な樹脂粉末が除去された基材510を加熱部440に送出するよう機能構成されている。
加熱部440は、ヒータ部442及びベルトコンベア機構からなる第二の搬送機構部444を内設する。ヒータ部442は、印刷層520に付着した樹脂粉末が溶解或いは発泡して樹脂層を形成するよう加熱するためのものである。即ち、第一の搬送機構部434から送出されてくる基材510を第二の搬送機構部444が受け入れ、第二の搬送部444のベルトコンベア上に載置搬送される基材510がヒータ部442を通過することにより加熱され、これにより印刷層520に付着した樹脂粉末が溶解或いは発泡して樹脂層530が形成されるよう機能構成されている。そして、ヒータ部442を通過した基材510は、第二の搬送機構部444により冷却部450へ送出されるよう構成されている。
冷却部450は、ファン駆動により送風を発生させる送風部452及びベルトコンベア機構からなる第三の搬送機構部454を内設する。この第三の搬送機構部454は、送風部452を通過するように構成されている。即ち、ベルトコンベア上の基材510が送風部452を通過することにより基材510が送風により冷却され、印刷層520上で溶解或いは発泡した樹脂粉末が印刷層520に固着するよう機能構成されている。固着した印刷層520を有する基材510は、印刷物500としてコーティング部460に第三の搬送機構部454を介して送出されるよう構成されている。
コーティング部460は、第三の搬送機構部454から送出されてくる印刷物500の一表面に対し、即ち基材510で印刷層が形成されない側の面に対し、透明性を有する熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(PP)にてコーディング層600を形成するコーティング機能を有する。このPPによる表面コーティングは均一に約0.02mmの厚さとなるよう処理が施されるが、コーディング層600の厚さはこれに限定される訳ではなく、適宜変更してよいことは勿論である。
上記構成につき、その作用を説明する。
本製造装置400では、印刷機構部410にて基材510に印刷層520を形成する印刷工程(ステップS502)、樹脂粉末撒布部420にて基材510に樹脂粉末を撒布する樹脂粉末撒布工程(ステップS504)、樹脂粉末除去部430にて基材510上の印刷層520外に存する余分な樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去工程(ステップS506)、加熱部440にて余分な樹脂粉末を除去した基材510を加熱する加熱工程(ステップS508)、冷却部450にて加熱した基材510を冷却する冷却工程(ステップS510)及び樹脂粉末が固着し印刷物500となったものに対しコーティング部460にてコーティング処理を施すコーティング工程(ステップS512)を順に実行することによりコーティングされた印刷物500を製造することになる。
より具体的には、先ず印刷工程(ステップS502)では、印刷機構部410にてインクを用いて基材510上に予め定められた所望の模様をオフセット印刷方式により印刷し、印刷層520を形成することになる。
基材510としては、紙類またはこれと同等の素材からなるもの(例えば対熱性の高い樹脂フィルム、プラスチック類、布類)等、インクにて模様を印刷可能となるものであれば特に限定されない。これらの中でも印刷及び印刷物の加工の簡易性から、特に紙類が好ましく用いられる。
印刷層510の形成には、透明または着色されたインクを用いる。透明なインクとしては、例えばニスやメジウム等を使用することができる。なお、着色されたインクには黒色及び白色に着色されたインクも含まれる。また、インクの種類及びインクを着色する着色剤の種類は特に限定されず、染料、顔料を問わず印刷用着色料であればよい。さらに用いるインクの色(透明を含む)は、基材510及び樹脂層530の色により定められる。
模様としては、例えば蛇柄若しくは鰐柄のような皮革柄、或いは印傳柄が特に好ましい。印傳柄としては、例えば小桜のような日本の花柄、青海波のような吉祥模様、菖蒲のような厄除け模様、花唐草のような唐草模様、とんぼのような伝統柄、葡萄のような近代柄が挙げられるが、これ等に限定されるものではない。
印刷層520をこれ等の模様になるように形成した場合、あたかも蛇皮若しくは鰐皮といった皮革、または印傳(鹿の皮に漆にて模様を付したもの)のように見える印刷物500を製造することができる。本実施形態では、皮革とは天然皮革及びその加工品(天然皮革をなめしたり、着色したり、型押し等の加工を施したもの)の両方を含む。
次に、樹脂粉末撒布部420にて実行される樹脂粉末撒布工程(ステップS504)では、印刷工程(ステップS502)にて印刷層520が形成された基材510上に樹脂粉末を撒布する。
樹脂粉末は、印刷層520に付着し易いように印刷層520のインクが乾燥する前に基材510上に撒布することが好ましい。即ち、樹脂粉末が印刷層520に粘着する程度の乾き具合のときに撒布することが好ましい。
印刷層520のインクが乾燥するまでの時間はそのインクの種類によって異なるものの、印刷層520が形成されてからおおよそ1分以内に樹脂粉末を撒布することが好ましい。
樹脂粉末としては、例えば熱可塑性樹脂粉末または熱発泡性樹脂粉末が挙げられる。樹脂粉末は、透明のもの若しくは着色されたもの、またはこれらを混合して用いることが可能である。また樹脂粉末の色(透明を含む)は、基材510及び印刷層520の色により定められる。
続いて樹脂粉末除去部430による樹脂粉末除去工程(ステップS506)では、基材510上の印刷層520外の部位に存在する樹脂粉末を除去する。樹脂粉末を除去する方法としては吸引装置を用いて吸引除去する他に、例えば柔らかい刷毛を用いて払い落とす方法が挙げられる。
そして、加熱部440による加熱工程(ステップS508)では、余分な樹脂粉末を除去した基材510を加熱する。好ましい加熱温度と加熱時間は、基材510や樹脂粉末の種類によって異なるが、約200℃〜約700℃下で約2秒〜約10秒間である。
この加熱工程(ステップS508)にて、樹脂粉末は印刷層520上で溶解或いは発泡し、印刷層520上に***した樹脂層530が形成される。而して樹脂層530の表面は、細かい凸凹と光沢を有することになる。
続く冷却部450による冷却工程(ステップS510)では、加熱した基材510を冷却することにより、樹脂層530を冷却して印刷層520に固着させることになる。このような冷却方法としては、基材510の表面にファンによる風を当てることにより冷却させる方法の他に、例えば加熱後の基材510を室温下で一定時間放置する方法が挙げられる。
このような工程を経て製造された印刷物500は、基材510、インク及び樹脂粉末の色の組合せによって以下のような構成となる。
即ち、
(a)印刷層520及び樹脂層530は透明であって基材510は有色(黒及び白を含む)である。
(b)樹脂層530は透明であって基材510及び印刷層520は有色(黒及び白を含む)である。或いは、
(c)印刷層520は透明であって基材510及び樹脂層530は有色(黒及び白も含む)である。
上記(b)及び(c)の場合は、基材510及び印刷層520または基材510及び樹脂層530は同色であっても異色であっても構わない。
また、印刷層520及び樹脂層530は透明であって基材510は有色(黒及び白も含む)である場合、基材510、印刷層520及び樹脂層530の複層部の明度は基材510の明度よりも低いことが好ましい。このような構成により、特に印刷層520の模様を皮革柄とした場合、その色合い及び光沢から印刷物500をより皮革のように見せることが可能となる。
さらには、樹脂層530の厚みは0.01mm〜0.1mmであることが好ましい。さらに好ましい樹脂層530の厚みは、0.01mm〜0.05mmである。このような構成とすることにより、皮革のような自然な***を呈し、あたかも漆によって模様を印刷したように見せることが可能となる。
最終工程となるコーティング部460によるコーティング工程(ステップS512)では、冷却工程(ステップS510)後に印刷物500となった裏面に対し、均一に約0.02mmの厚さとなるようPPにてコーディング層600を形成する処理が施される。このPPのコーティング方法は、マットタイプのラミネータを用いるが、これに限定される訳ではない。
上記実施形態によって製造されたコーティング処理を施した印刷物500は、図6に示す通り、基材510、印刷層520、樹脂層530及びコーティング層600とからなる。印刷層520は基材510上に所定の模様となるよう印刷されており、樹脂層530は、印刷層520上に形成されている。このような印刷物500は、例えばブックカバー、手帳カバー、しおり、ファイル、名刺入れ、タブレット型携帯端末機器、スマートフォン等に容易に加工することができる。またこれらの印刷物500を粘着フィルムに貼り合わせたり、シールフィルム上に印刷したりすることにより、シールとして活用することもできる。即ち、上記実施形態によれば、取扱い性に優れて利用範囲の広い印刷物500を提供できるという優れた効果を奏するものである。しかも、コスト面での優位性を確保でき実用的且つ経済的な印刷物500を提供できる。
本実施形態を詳述すると、印刷物製造装置400として例えばオフセット印刷機を用い、基材510としての赤色の上質紙上に透明のメジウムにて鰐柄の模様を印刷して印刷層520を形成する場合、印刷面からみると、印刷層520が鰐皮の***部分の模様となるように印刷する。
次に、鰐柄模様の印刷層520が形成された上質紙(基材510)は、オフセット印刷機から排紙されてから約20秒以内に透明の熱可塑性樹脂粉末が敷き詰められた樹脂粉末撒布部420内の容器に搬入される。そして、この容器内にて、当該熱可塑性樹脂粉末が上質紙上に振り掛けられる。この際、印刷層520の全てに熱可塑性樹脂粉末が付着するように振り掛けられることが好ましい。
その後、樹脂粉末除去部430たる吸引装置を用い、印刷層520の表面部以外に存する熱可塑性樹脂粉末を吸引除去する。余分な熱可塑性樹脂粉末が除去された上質紙は第一の搬送機構部434のベルトコンベアに搬送されて、加熱部440たる加熱装置へ搬送される。なお、ベルトコンベアは一台の搬送装置として、吸引装置、加熱装置及び冷却装置を通過するよう接続してもよく、この場合ベルトコンベアに載せられた上質紙は吸引装置から冷却装置まで連続して搬送されることになる。
さらに上質紙は、ベルトコンベアによって加熱部440に備えられたヒータ部442下方を通過する。ヒータ部442の温度は約200℃〜約700℃に調整されており、上質紙がヒータ部442を通過する時間は約2秒〜約10秒である。ヒータ部442を通過した上質紙は加熱され、印刷層520上に付着した熱可塑性樹脂粉末はこの熱により膨張溶解する。そして加熱された上質紙は、ベルトコンベアにより冷却部450たる冷却装置へ搬送される。
上質紙は、ベルトコンベアによって冷却部450に備えられた送風部452を通過する。送風部452から送出される風の温度は室温以下であることが好ましい。送風部452を通過した上質紙は冷却され、加熱部440によって膨張溶解した熱可塑性樹脂が印刷層520上にて固着する。これにより印刷層520上にその厚さが約0.15mmの樹脂層が固着され、印刷物500が完成する。
上述のようにして製造された印刷物500は、樹脂層530の凸凹及び光沢、並びに上質紙、印刷層520及び樹脂層530の複層部の色合いから、その樹脂層530が鰐皮の***部分のように見え、これにより、その印刷面はあたかも赤色に着色された鰐皮加工品のように見える。
而して印刷物500の裏面に対し、コーティング部460により、均一に約0.02mmの厚さとなるようPPにてコーディング層600を形成する処理が施される。
上記同様に、黒色の上質紙上に黒色のインクにて七宝柄の模様を印刷することも可能である。この場合、製造された印刷物は、上質紙、印刷層及び樹脂層の複層部の明度が上質紙の明度よりも高く、また樹脂層の凸凹及び光沢から、その樹脂層が印傳の漆による模様のように見え、その印刷面はあたかも黒色の漆で模様を施された印傳のように見える。
上記実施形態によれば、特殊な紙類や基材を用いることなく、***印刷を利用して紙類からなる基材510と印刷層520と樹脂層530との色を特定の組合せとすることで、印刷面が例えばあたかも皮革や印傳のように摸した印刷物を容易に製造することが可能となった。しかも、原材料や製造の手間暇を抑えることもでき、コスト面での優位性を確保でき経済的な効果も奏する。加えて、上記実施形態によれば、取扱い性に優れて利用範囲の広い印刷物を提供できるという優れた効果を奏するものである。
また、熱可塑性樹脂のコーティングにより、印刷物500の強度や耐水性、撥水性も増すとともに汚れ難くもなり、耐久性に優れるという実用的な優れた効果をも奏するものである。
さらに、コーティングは印刷物の裏面だけではなく、印刷層が形成された表面側にコーティング処理を施してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り種々の変形が可能なことは勿論である。
10,400 …印刷物製造装置
100,410 …印刷機構部
110,420 …樹脂粉末撒布部
120.430 …樹脂粉末除去部
130,440 …加熱部
140,450 …冷却部
300,500 …印刷物
310,510 …基材
320,520 …印刷層
330,530 …樹脂層
460 …コーティング部
600 …コーティング層

Claims (7)

  1. 紙類または耐熱性の高い樹脂フィルム、プラスチック類もしくは布類からなる基材上にインクを用いて所定の模様の印刷層を形成する工程と、
    前記印刷層が乾燥する前に樹脂粉末を前記基材上に振り掛ける工程と、
    前記印刷層上以外にある前記樹脂粉末を除去する工程と、
    前記印刷層上に付着した前記樹脂粉末を加熱して樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層を冷却する工程とを含む印刷物の製造方法であって、
    前記印刷層の模様は皮革柄であり、
    前記印刷層及び前記樹脂層は透明であって前記基材は有色(黒及び白も含む)であり、且つ前記基材、前記印刷層及び前記樹脂層の複層部の明度は前記基材の明度よりも低いことを特徴とする印刷物の製造方法。
  2. 前記樹脂層の厚みは0.01mm〜0.1mmであることを特徴とする請求項1に記載の印刷物の製造方法。
  3. 紙類または耐熱性の高い樹脂フィルム、プラスチック類もしくは布類からなる基材上にインクを用いて所定の模様の印刷層を形成する印刷層形成工程と、
    この印刷層形成工程にて形成される印刷層が乾燥状態になる前に樹脂粉末を上記基材上に振り掛ける樹脂粉末振掛け工程と、
    この樹脂粉末振掛け工程にて振掛けられた上記基材上の印刷層外に存する上記樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去工程と、
    上記印刷層に振掛けられた上記樹脂粉末を加熱することにより樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    この樹脂層形成工程にて形成された樹脂層を冷却する冷却工程と、
    この冷却工程にて形成された樹脂層を含む上記基材一面に透明性を有する熱可塑性樹脂にてコーティングするコーティング工程とからなる印刷物の製造方法であって、
    上記印刷層の模様は皮革柄であり、
    上記印刷層及び上記樹脂層は透明であって上記基材は有色(黒及び白も含む)であり、且つ上記基材、上記印刷層及び上記樹脂層の複層部の明度は上記基材の明度よりも低いことを特徴とする印刷物の製造方法。
  4. 上記樹脂層は0.01mm〜0.1mmの厚みであることを特徴とする請求項記載の印刷物の製造方法。
  5. 紙類または耐熱性の高い樹脂フィルム、プラスチック類もしくは布類からなる基材上にインクを用いて所定の模様の印刷層を形成する印刷層形成機構部と、
    この印刷層形成機構部にて形成される印刷層が乾燥状態になる前に樹脂粉末を上記基材上に振り掛ける樹脂粉末振掛け機構部と、
    この樹脂粉末振掛け機構部にて振掛けられた上記基材上の印刷層外に存する上記樹脂粉末を除去する樹脂粉末除去機構部と、
    上記印刷層に振掛けられた上記樹脂粉末を加熱することにより樹脂層を形成する樹脂層形成機構部と、
    この樹脂層形成機構部にて形成された樹脂層を冷却する冷却機構部とからなる印刷物製造装置であって、
    上記印刷層の模様は皮革柄であり、
    上記印刷層及び上記樹脂層は透明であって上記基材は有色(黒及び白も含む)であるようにし、且つ上記基材、上記印刷層及び上記樹脂層の複層部の明度は上記基材の明度よりも低くなるようにしたことを特徴とする印刷物製造装置。
  6. 上記冷却機構部にて形成された樹脂層を含む上記基材一面に透明性を有する熱可塑性樹脂にてコーティングするコーティング機構部を設けたことを特徴とする請求項記載の印刷物製造装置。
  7. 上記樹脂層は0.01mm〜0.1mmの厚みであることを特徴とする請求項記載または請求項に記載の印刷物製造装置。
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