JP5885140B2 - Rxrパーシャルアゴニスト - Google Patents

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本発明は、核内受容体であるレチノイドX受容体(retinoid X receptor; RXR)に対し、部分作動性物質として作用する化合物(以降、「RXRパーシャルアゴニスト」と称す。)であり、複素環骨格からなる新規化合物に関する。さらにはその作用に関する。
核内受容体は、細胞増殖や免疫応答、糖・脂質代謝等の生理機能、恒常性の維持を担っているリガンド依存性の転写調節因子のひとつである。核内受容体に対応するリガンドにより、その下流にある遺伝子の転写を制御している。核内受容体は、同一の原初遺伝子から派生しており、スーパーファミリーを形成する。
レチノイドX受容体(以降、「RXR」と略す。)は、9-cisレチノイン酸やドコサヘキサンエン酸(DHA)を内因性リガンドにすると考えられている、リガンド依存的な転写因子である核内受容体の一つである。その機能は、ホモ二量体として、また種々の核内受容体とヘテロ二量体を形成し発揮される(非特許文献1)。
RXRのヘテロ二量体のパートナーとしては、細胞分化や増殖に関与するレチノイン酸受容体(RAR)、同じく細胞分化や増殖また骨代謝に関与するビタミンD受容体(VDR)、脂質代謝に関与するペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)、甲状腺ホルモン受容体のチロイドホルモン受容体(TR)などがある。従って、RXRの機能とこれら核内受容体の活性発現は密接な関係にあり、RXR機能を制御する作動性若しくは拮抗性物質は、これらのヘテロ二量体の機能を制御することが可能になる(非特許文献2)。
例えば、RAR作動性物質であるAm80(一般名:タミバロテン:再発又は難治性の急性前骨髄球性白血病の治療薬:4-[(5,6,7,8-tetrahydro-5,5,8,8-tetramethyl-2-naphthyl)carbamoyl] benzoic acid:非特許文献3)は、3.3×10-10M濃度で単独に存在する場合はほとんど細胞分化誘導作用を示さないのに対し、Am80とRXR作動性物質を併用すると、RXR作動性物質はAm80のシナジストとして機能し、有意な分化誘導作用が見られるようになる(非特許文献4)。このようなRXR作動性物質による核内受容体ヘテロ二量体に対するシナジスト効果は、RARに対してのみならず、RXRとヘテロ二量体を形成するVDRやPPAR等においても見られる。このような核内受容体を標的とした脂溶性の高い医薬分子において、その薬物を低容量で用いても効果を発揮させるシナジストとして効果が発揮できる。
RXR作動性物質は、RXRを含有する核内受容体へテロ二量体を介した作用に限ることはない。例えば、乳がん治療に用いられるタモキシフェンは、RXRとヘテロ二量体を形成しないエストロゲン受容体(ER)が分子標的であるものの、RXR作動性物質がエストロゲン抵抗性乳がんにおいて、その抵抗性を改善する報告がされている(非特許文献6)。さらに、RXR作動性物質単独若しくはタモキシフェンとの併用による発がん予防効果も報告されている(非特許文献7)。またタキソール抵抗性がんにおける、RXR作動性物質の有効性も報告されている(非特許文献8)。加えて、RXR作動性物質の血管新生抑制作用も報告されている(非特許文献9)。
また、RXR作動性物質は単独投与においても興味深い生理活性が得られている。たとえば2型糖尿病モデルマウスにRXR作動性物質を投与すると、インスリン抵抗性が改善され血糖値低下が見られることが報告されている(非特許文献10)。
またRXR作動性物質は、毛根周期に作用し毛髪育成作用があることから、育毛剤としての応用も報告されている(特許文献1)。
既知のRXR作動薬は、図1に示すような化合物が挙げられる。これらは、医薬用途に応用されているが、既存のRXRアゴニストの共通の問題点として血中トリグリセリド(TG)の上昇が挙げられる(非特許文献11、12)。これらのRXR作動薬について精査すると、共通してRXRを完全に活性化しうるRXR完全作動薬(RXRフルアゴニスト)であること(非特許文献13、14)から、そのefficacyを適度に弱めたRXRパーシャルアゴニストに興味を抱き研究を行ってきた。
これまでに特許文献2、特許文献3に記載するRXRパーシャルアゴニストの創出に成功している。しかし、特許文献2記載のRXRパーシャルアゴニスト、また特許文献3記載のRXRパーシャルアゴニストCBt-PMNは、RXR活性化に要する濃度が高く、より低濃度で効果を示す化合物が望まれた。
Science, 290, pp.2140-2144, 2000 Cell, 83, pp.841-850, 1995 アムノレイク錠2mg<タミバロテン製剤>日本新薬販売添付文書(2005年6月作成) Journal of Medicinal Chemistry, 37, pp.1508-1517, 1994 The Journal of Clinical Investigation, 108, pp.1001-1013, 2001 Cancer Research, 58, pp.479-484, 1998など Cancer Letters, 201, pp.17-24, 2003 Clinical Cancer Research, 10, pp8656-8664, 2004 British Journal of Cancer, 94, pp.654-660, 2006 Nature, 386, pp.407-410, 1997 Mol. Pharmacol., 59, pp.170-176, 2001 J. Clin. Oncol., 15, pp.790-795, 1997 J. Med. Chem., 44, 2298-2303, 2001 Med. Chem. Lett., 14, 6117-6122, 2004
米国特許第5962508号明細書 国際公開第2010/098125号 特開2010−111588号公報
本発明は、従来のRXRパーシャルアゴニストに比べ、より強力なRXRパーシャルアゴニスト、さらにはそれの利用による抗炎症、抗アレルギー作用などを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、芳香族カルボン酸部位で閉環した複素化合物タイプであり、適度なレキシノイド活性(RXRパーシャルアゴニスト活性)を有する新規RXRパーシャルアゴニストを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、以下よりなる。
1.一般式III:
(式中、R3は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルアミノ基、及びアリールアミノ基から選択され、
R5は、水素、ハロゲン化アルキル基、及びトリフルオロメチルから選択される基である。)
で示される化合物。
2.一般式IV:
(式中、R3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルアミノ基、及びアリールアミノ基から選択され、
R6は、水素、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアルコキシ基から選択される基である。)
で示される化合物。
3.前記1又は2に記載の化合物を有効成分として含有する薬剤。
4.有効成分が、レチノイドX受容体に対する作用調節剤である前記3に記載の薬剤。
5.薬剤が、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗がん剤、抗メタボリックシンドローム治療剤、及び抗糖尿病剤であることを特徴とする前記3に記載の薬剤。
6.有効成分として、さらに抗炎症剤を含む前記3又は5に記載の薬剤。
7.有効成分として、さらに抗アレルギー剤を含む前記3又は5に記載の薬剤。
8.有効成分として、さらに抗メタボリックシンドローム剤を含む前記3又は5に記載の薬剤。
9.有効成分として、さらに抗糖尿病剤を含む前記3又は5に記載の薬剤。
10.有効成分として、さらに抗がん剤を含む前記3又は5に記載の薬剤。
11.前記3〜10のいずれか1に記載の薬剤、並びに薬理学的及び製剤学的に許容される担体を含む医薬組成物。
本発明によれば、既存のRXRアゴニスト(フルアゴニスト)で問題となっていた肝肥大、血中トリグリセリド上昇を生じることなく、低濃度でも優れたRXR活性化能を示すRXR部分(パーシャル)アゴニストとして有用な化合物が得られる。
本発明に係る化合物は、RXRアゴニストが奏功する疾患の治療薬の開発、とりわけクローン病等の難治性自己免疫疾患の治療薬の開発に有用である。
既存のRXR作動薬を示す図である。 中間体1〜4の化合物の合成スキームを示す図である。 中間体5、6の化合物の合成スキームを示す図である。 目的化合物(実施例1、7)〜12))の合成スキームを示す図である。 目的化合物(実施例1、13)、14))の合成スキームを示す図である。 目的化合物のRXR活性化試験の結果を示す図である。なお,図中の1は化合物12b、2は化合物15を示す。 TPA皮膚炎実験(実験例2)の結果を示す図である。 TNBS腸炎実験(実験例3)の結果を示す図である。
具体的には、以下の実施例で示す化合物のうち、化合物12a, 12b, 15に示す化合物が挙げられ、好適には12bに示す化合物が挙げられる。
本発明において、一般式I〜Vのいずれかで表される化合物は、さらに、薬学的に許容される塩であってもよい。また、一般式I〜Vのいずれかの化合物又はその塩において、異性体(例えば光学異性体、幾何異性体及び互換異性体)などが存在する場合は、本発明はそれらの異性体を包含し、また溶媒和物、水和物及び種々の形状の結晶を包含するものである。
本発明において、薬学的に許容される塩とは、薬理学的及び製剤学的に許容される一般的な塩が挙げられる。そのような塩として、具体的には以下が例示される。
塩基性付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩;ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩;たとえばN,N−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;例えばピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族アミン塩;例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩;リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等を挙げることができる。
本明細書において用いる用語は、単独で又は他の用語と一緒になって以下の意義を有する。
「アルキル」は、炭素数1〜20、好ましくは1〜10個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチ ル、ネオぺンチル、tert-ぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル等が挙げられる。好ましくは、 炭素数1〜6個のアルキルであり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、tert-ぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルが挙げられる。炭素数1〜6個の低級アルキルが特に好ましい。
「アルケニル」は、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の二重結合を有する炭素数2〜20個、好ましくは2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルケニルを意味し、例えば、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,3-ブタジエニル、3-メチル-2-ブテニル等が挙げられる。
「アリール」は、単環芳香族炭化水素基(フェニル)及び多環芳香族炭化水素基(例えば、1-ナフチ ル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリ ル、9-フェナントリル等)を意味する。好ましくは、フェニル又はナフチル(1-ナフチル、2-ナフチル)が挙げられる。
「アルキニル」は、上記アルキルに1個又はそれ以上の三重結合を有する炭素数2〜20個、好ましくは2〜10個のアルキニルを意味し、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル等が挙げられる。
「アルコキシ」とは、炭素数1〜20の直鎖状または分枝(鎖)状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクタデカノキシ基、アリルオキシ基などが挙げられる。C1〜C6の直鎖状または分枝状の低級アルコキシが好ましい。
「アシル」とは、アルカノイルおよびアロイルなどを意味する。該アルカノイルとしては、例えば、炭素数1〜6個、好ましくは1〜4個のアルキルを有するアルカノイル(ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、プロピオニル、ブチリルなど)が挙げられる。アロイルとしては、例えば、炭素数7〜15個のアロイル、具体的には、例えばベンゾイル、ナフトイルなどが挙げられる。
「ハロゲン化アルキル」とは、前記アルキル基の1個以上の水素原子がフッ素、臭素、塩素及びヨウ素から選択されるハロゲン原子で置換された基を意味する。
本発明において、一般式I〜Vのいずれかで表される化合物は、RXRに対し部分作動性を有する。RXRはDNAの転写に関わる核内受容体であることから、本発明の化合物は転写調節化合物ということもできる。本明細書において「調節作用」という用語又はその類似語は、作用の増強を含めて最も広義に解釈する必要がある。本発明の化合物が増強作用を有するかは、本明細書の実験例に具体的に示した方法に従って容易に検定可能である。
本発明において、一般式I〜Vのいずれかで表される化合物のうちRXR作動性物質は、レチノイドの生理作用、例えば細胞分化作用、細胞抑制作用などを顕著に増強するシナジスト作用を有する。そのため、レチノイン酸やレチノイン酸様の生物活性を有する化合物(例えば、Am80など)を包含するレチノイドを含む医薬組成物を用いて治療する際の、作用増強剤として利用することができる。
レチノイドの生理活性の代表的なものとして、細胞分化作用、細胞抑制作用、及び生命維持作用などが挙げられる。そして、レチノイドはビタミンA欠乏症、上皮組織の角化症、リウマチ、遅延型アレルギー、骨疾患、及び白血病やある種の癌の治療や予防に有用であると考えられる。また、レチノイドを投与しない場合においても、本発明の化合物は生体内に既に存在するレチノイン酸の作用を増強するので、本発明の化合物自体を投与することも可能である。
上記の化合物は、細胞の核内に存在する核内受容体・スーパーファミリーに属する受容体に結合して生理活性を発現する物質、例えば、活性型ビタミンA代謝物(All-trans Retinoic Acid:ATRA)を含むレチノイド化合物、エイコサノイド類、ビタミンD3などのビタミンD化合物、又はチロキシンやリガンド不明のオーファン受容体リガンドなどの作用を増強若しくは抑制することができる。
従ってRXR作動性の化合物は、これらの生理活性物質の作用発現の調節に用いることができ、核内受容体・スーパーファミリーに属する核内受容体の1又は2以上が関与する生物作用の異常を伴う疾患の予防及び/又は治療に用いることができる。
本発明の化合物を有効成分とする試薬又は医薬等の薬剤も、本発明の範囲に含まれる。医薬品として用いる場合には、例えば、抗アレルギー剤、抗炎症剤、抗メタボリックシンドローム剤、抗糖尿病剤及び/又は抗がん剤として用いることができる。
本発明の化合物を有効成分とする医薬として用いる場合には、投与量は特に限定されない。例えばレチノイン酸などのレチノイドを有効成分として含む医薬と本発明の化合物とを併用してレチノイドの作用を調節する場合、あるいは、レチノイドを含む医薬を併用せずに、生体内に既に存在するレチノイン酸の作用調節のために本発明の薬剤を投与する場合など、あらゆる投与方法において適宜の投与量が容易に選択できる。例えば、経口投与の場合には有効成分を成人一日あたり0.01〜1000mg程度の範囲で用いることができる。レチノイドを有効成分として含む医薬と本発明の薬剤とを併用する場合には、レチノイドの投与期間中、及び/又はその前若しくは後の期間のいずれにおいても本発明の薬剤を投与することが可能である。
本発明の薬剤を抗アレルギー剤として用いる場合は、上記本発明の化合物を有効成分とする他、公知の抗アレルギー剤を有効成分として含んでいてもよい。抗アレルギー剤としては、メディエーター遊離抑制薬、ヒスタミンH1-拮抗薬、トロンボキサン阻害薬、ロイコトリエン拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬等が挙げられ、具体的には、メディエーター遊離抑制薬として、クロモグリク酸ナトリウムやトラニラスト、ヒスタミンH1-措抗薬 として、フマル酸ケトチフェンや塩酸アゼラスチン、トロンボキサン阻害薬として、塩酸オザグレル(トロンボキサンA2合成酵素阻害薬)やセラトロダスト(トロンボキサンA2拮抗薬)、ロイコトリエン拮抗薬としてプランルカスト、Th2サイトカイン阻害薬としてトシル酸スプラタストなどが挙げられる。
本発明の薬剤を抗メタボリックシンドローム剤もしくは糖尿病治療剤として用いる場合は、上記本発明の化合物を有効成分とする他、公知の抗メタボリックシンドローム剤もしくは糖尿病治療剤を有効成分として含んでいてもよい。抗メタボリックシンドローム剤としては、スタチン系抗高脂血漿薬、フィブラート系抗高脂血漿薬などのPPAR活性化薬、また抗糖尿病薬としては、スルホニル尿素(SU)薬、フェニルアラニン誘導体薬、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジンジオン誘導体、αグルコシダーゼ阻害薬、DPP-IV阻害剤、インスリン製剤などが挙げられる。
本発明の薬剤を抗がん剤として用いる場合は、上記本発明の化合物を有効成分とする他、公知の抗がん剤を有効成分として含んでいてもよい。抗がん剤としては、エストロゲン拮抗性抗乳がん剤やタキサン系抗がん剤が挙げられ、具体的にはタモキシフェン又はタキソールなどが挙げられる。
本発明の薬剤を抗炎症剤として用いる場合は、上記本発明の化合物を有効成分とする他、公知の抗炎症剤を有効成分として含んでいてもよい。抗炎症剤はステロイド系であっても非ステロイド系であってもよい。非ステロイド系抗炎症剤は、アミノアリールカルボン酸誘導体類、アリール酢酸誘導体類、アリール酪酸誘導体類、アリールカルボン酸類、アリールプロピオン酸誘導体類、ピラゾール類、ピラゾロン類、サリチル酸誘導体類、チアジンカルボキサミド類、及び他の構造を有する種類の中から選択し得る。
本発明の薬剤として、上記一般式Iで表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の物質をそのまま投与してもよいが、好ましくは、上記の物質の1種又は2種以上を含む、経口用あるいは非経口用の医薬組成物として投与することが好ましい。経口用あるいは非経口用の医薬組成物は、当業者に利用可能な製剤用添加物、即ち薬理学的及び製剤学的に許容しうる担体を用いて製造することができる。例えば、レチノイン酸などのレチノイドを有効成分として含む医薬に上記の物質の1種又は2種以上を配合して、いわゆる合剤の形態の医薬組成物として用いることもできる。
経口投与に適する医薬用組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、及びシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、軟膏剤、クリーム剤、及び貼付剤等を挙げることができる。上記の医薬組成物の製造に用いられる薬理学的及び製剤学的に許容しうる担体としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を挙げることができる。
本明細書の実施例に、本発明の式Iに示される好ましい化合物の製造方法を具体的に説明する。これらの製造方法において用いられた出発原料及び試薬、並びに反応条件などを適宜修飾ないし改変することにより、本発明の範囲に包含される化合物はいずれも製造可能である。本発明の化合物の製造方法は、実施例に具体的に説明されたものに限定されるものではない。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例の範囲に限定されることはない。
[実施例1]目的化合物の合成
本実施例における中間体5を得るまでの製造方法のスキームを図2に示した。
1)中間体 2,5-dichloro-2,5-dimethylhexane (2)の合成
濃塩酸(350mL)に2,5‐ジメチル‐2,5‐ヘキサンジオール(26g、175mmol)を溶解させた後、室温で激しく15分攪拌した。生じた沈澱を濾取した後、ジクロロメタン(300mLに再溶解させた。有機層を水(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒留去後、白色結晶の中間体2(29g、90%)を得た。
2)中間体 1,1,4,4,6-Pentamethyl-1,2,3,4-tetrahydro-naphthalene (3) の合成
中間体2(18g、100mmol)を無水トルエン(15mL)に溶解後、塩化アルミニウム(1.3g、10mmol)を加え、3時間室温で攪拌した。TLCプレート(n‐ヘキサン)により反応の終了を確認した後、水(60mL)にあけ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を水(70mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、減圧蒸留(133℃、20mmHg)により無色オイルの中間体(18g、88%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.20 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.11 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 6.95 (dd, 1H, J = 8.0, 2.0 Hz), 2.30 (s, 3H), 1.67 (s, 4H), 1.27 (s, 6H), 1.26 (s, 6H).
3)中間体 1,1,4,4,6-Pentamethyl-7-nitro-1,2,3,4-tetrahydro-naphthalene (4) の合成
中間体3(4.1g、20mmol)を無水酢酸(20mL)に溶解させ、−15℃に保ちながら濃硝酸(22mL)に滴下した。TLCプレート(n‐ヘキサン)により反応の終了を確認した後、氷水(100mL)にあけ、2N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機層を水(100mL×2)、飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、酢酸エチル/n‐ヘキサンで再結晶を行い、淡黄色板状結晶の中間体(2.3g、46%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.96 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 2.56 (s, 3H), 1.70 (s, 4H), 1.30 (s, 6H), 1.29 (s, 6H).
4)中間体 3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-ylamine (5) の合成
中間体4(500mg、2.0mmol)を酢酸エチル(6.0mL)に溶解後、10%パラジウム活性化炭素(触媒量)を加え、3時間水素雰囲気下で室温攪拌した。TLCプレート(n‐ヘキサン)で反応終了を確認後、セライト濾過を行った。減圧下で溶媒留去することで白色結晶の中間体(410mg、95%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ: 7.04 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.65 (s, 4H), 1.25 (s, 6H), 1.24 (s, 6H).
本実施例における中間体8を得るまでの製造方法のスキームを図3に示した。
5)中間体 4-Iodo-benzoic acid methyl ester (7) の合成
4−ヨード安息香酸 (6)(5.0g、20mmol)を無水メタノールに溶解後、氷冷下で塩化チオニル(2.6mL、30mmol)を加え、1時間加熱還流した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:2)で反応終了を確認後、減圧下で溶媒留去した。残渣を水(100mL)にあけ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、無色結晶の中間体(4.8g、91%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ: 7.80 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.74 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 3.91 (s, 3H).
6)中間体 4-Iodo-3-nitro-benzoic acid methyl ester (8) の合成
中間体6(1.3g、5.0mmol)を濃硫酸(5.0mL)に溶解後、濃硫酸(9.0mL)と濃硝酸(6.0mL)の混合液を氷冷下で滴下した。滴下終了後、室温に戻し5時間室温攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:5)で反応終了を確認後、氷水(100mL)にあけ、酢酸エチル(60mL×2)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、ジクロロメタン/n‐ヘキサンで再結晶を行い黄色針状結晶の中間体(1.2g、76%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ: 8.45 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.15 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.88 (dd, 1H, J = 8.0, 2.0 Hz), 3.97 (s, 3H).
本実施例における目的化合物12を得るまでの製造方法のスキームを図4に示した。
7)中間体 3-Nitro-4-(3,5,5,8,8-pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-ylamino)-benzoic acid methyl ester (9) の合成
中間体5(650mg、3.0mmol)、中間体8(920mg、3.0mmol)を無水トルエン(30mL)に溶解後、(±)‐2,2'‐ビス(ジフェニルホスフィノ)‐1,1'‐ビナフチル(140mg、0.23mmol)、炭酸セシウム(1400mg、4.2mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(140mg、0.15mmol)を加え16時間加熱還流した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:5)で反応終了を確認後、セライト濾過を行った。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:10)を行い、赤色固体の中間体(1100mg、94%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 9.63 (br s, 1H), 8.93 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.93 (dd, 1H, J = 9.0, 2.0 Hz), 7.24 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.82 (d, 1H, J = 9.0 Hz), 3.91 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 1.70 (s, 4H), 1.31 (s, 6H), 1.25 (s, 6H).
8)中間体 3-Amino-4-(3,5,5,8,8-pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-ylamino)-benzoic acid methyl ester (10)の合成
中間体9(1100mg、2.8mmol)を酢酸エチル(20mL)に溶解後、10%パラジウム活性化炭素(触媒量)を加え、1時間水素雰囲気下で室温攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:5)で反応終了を確認後、セライト濾過を行った。減圧下で溶媒留去することで白色結晶の中間体(1000mg、97%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.49 (s, 1H), 7.48 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.13 (s, 1H), 6.86 (s, 1H), 6.83 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 5.39 (br s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.55 (br s, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.67 (s, 4H), 1.28 (s, 6H), 1.21 (s, 6H).
9)中間体 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-1H-benzoimidazole-5-carboxylic acid methyl ester (11a) の合成
中間体10(146.6mg、0.4mmol)を蟻酸(1.0mL)に溶解後、4時間100℃で攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:1)により反応の終了を確認した後、2規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)にあけ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:4)を行い、無色粉状の中間体(140.4mg、93%)を得た。
1H NMR (300 MHz,CDCl3) d: 8.61 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.06 (s, 1H), 8.03 (dd, 1H, J = 9.0, 2.0 Hz), 7.33 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.21 (d, 1H, J = 9.0 Hz), 3.98 (s, 3H), 2.05 (s, 3H), 1.75 (s, 1H), 1.36 (s, 6H), 1.29 (s, 6H).
10)中間体 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-2-trifluoromethyl-1H-benzoimidazole-5-carboxylic acid methyl ester (11b) の合成
中間体10(520mg、1.4mmol)をトリフルオロ酢酸(8.0mL)に溶解後、トリフルオロ酢酸無水物(1.0mL、7.0mmol)を加え、1時間室温で攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:5)により反応の終了を確認した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)にあけ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:20)を行い、白色粒状の中間体(590mg、95%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.68 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 8.10 (dd, 1H, J = 9.0, 1.5 Hz), 7.28 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.20 (s, 1H), 7.12 (dd, 1H, J = 9.0, 0.5 Hz), 3.97 (s, 3H), 1.89 (s, 3H), 1.73 (s, 4H), 1.35 (s, 6H), 1.25 (s, 6H).
11)目的化合物 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-1H-benzoimidazole-5-carboxylic acid (12a) の合成
中間体11a(143.6mg、0.40mmol)をメタノール(3.0mL)、テトラヒドロフラン(1.0mL)に溶解後、2N水酸化ナトリウム水溶液(2.0mL)を加え、60℃で1.5時間加熱攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:1)で反応終了を確認後、2N塩酸(2.0mL)を用いて中和した後、水(20mL)にあけ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、酢酸エチル/n‐ヘキサンで再結晶を行い、目的化合物(108.9mg、76%)を得た。
1H NMR (300 MHz,CDCl3) d: 8.76 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 8.17 (s, 1H), 8.11 (dd, 1H, J = 8.0, 2.0 Hz), 7.33 (s, 1H), 7.27 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.26 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.74 (s, 1H), 1.36 (s, 6H), 1.29 (s, 6H); FAB-MS m/z: 363 [M + H]+; Anal. Calcd for C23H26N2O2 .1/4EtOAc: C, 74.97; H, 7.34; N, 7.29. Found: C, 75.06; H, 7.74; N, 7.74.
12)目的化合物 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-2-trifluoromethyl-1H-benzoimidazole-5-carboxylic acid (12b) の合成
中間体11b(50mg、0.11mmol)をメタノール(1.0mL)、テトラヒドロフラン(2.0mL)に溶解後、2N水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)を加え、60℃で1時間加熱攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=2:1)で反応終了を確認後、2N塩酸(2.0mL)にあけ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)、水(10mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、酢酸エチル/n‐ヘキサンで再結晶を行い、目的化合物(21mg、43%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.75 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 8.15 (dd, 1H, J = 8.5, 1.5 Hz), 7.30 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.15 (d, 1H, J = 9.5 Hz), 1.91 (s, 3H), 1.74 (s, 4H), 1.36 (s, 6H), 1.25 (s, 6H); FAB-MS m/e: 431 [M+H]+; Anal. Calcd for C24H25F3N2O2 : C, 66.96; H, 5.85; N, 6.51. Found: C, 6.93; H, 6.11; N, 6.41.
本実施例における目的化合物15を得るまでの製造方法のスキームを図5に示した。
13)中間体 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-1H-indole-5-carboxylic acid methyl ester (14) の合成
中間体13(1.0g、3.6mmol)、インドール−5−カルボン酸メチル(520mg、3.0mmol)、リン酸三カリウム(1.3g、6.3mmol)、ヨウ化銅(I)(28mg、0.15mmol)、N,N‘―ジメチルエチレンジアミン(0.065mL)、ヨウ化カリウム(600mg、3.6mmol)を無水トルエン(4.0mL)に溶解し、マイクロウエーブ照射下160℃で2.5時間加熱攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:10)で反応の進行を確認後、室温に戻し、セライト濾過を行い、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:40)を行い、無色結晶の中間体(89mg、7.9%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.47 (d, 1H, J = 1.5 Hz), 7.88 (dd, 1H, J = 9.0, 1.5 Hz), 7.29-7.23 (m, 3H), 7.10 (d, 1H, J = 9.0 Hz), 6.75 (d, 1H, J = 3.0 Hz), 3.94 (s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.73 (s, 4H), 1.35 (s, 6H), 1.27 (s, 6H).
14)目的物 1-(3,5,5,8,8-Pentamethyl-5,6,7,8-tetrahydro-naphthalen-2-yl)-1H-indole-5-carboxylic acid (15) の合成
中間体14(66mg、0.18mmol)をメタノール(2.0mL)、テトラヒドロフラン(1.0mL)に溶解後、2N水酸化ナトリウム水溶液(2.0mL)を加え、60℃で80分間加熱攪拌した。TLCプレート(酢酸エチル:n‐ヘキサン=10:1)で反応終了を確認後、2N塩酸(2.0mL)、水(20mL)にあけ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去することで無色粉状の目的物(58mg、92%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.58 (d, 1H, J = 1.0 Hz), 7.96 (d, 1H, J = 8.5, 1.5 Hz), 7.31-7.25 (m, 3H), 7.14 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 6.80 (d, 1H, J = 3.0 Hz), 2.02 (s, 3H), 1.75 (s, 4H), 1.47 (s, 6H), 1.27 (s, 6H); FAB-MS m/e: 362 [M+H]+.
[実験例1] RXR活性評価
1)測定原理
核内受容体の多くは転写調節に関わる転写因子であるため、その転写活性を測定する手段としてレポーター遺伝子アッセイ(reporter gene assay)が行われる。COS-1細胞やHeLa細胞などの細胞に、RXR受容体タンパク質発現プラスミド及びレポータープラスミドを導入し、融合タンパク質(fusion protein)を過剰発現させる。そこに、RXR作動性物質(リガンド)が受容体に結合すると、転写がリガンド依存的に起こり、その下流にある融合タンパク質が生成され、下流にあるルシフェラーゼの産生が始まる。このルシフェラーゼ活性を測ることにより、RXR作動活性を測定した。
2)宿主細胞の培養
細胞の増殖培地は、ダルベッコ変法イーグルMEM培地(DMEM)を用いた。まず、500 mLの超純水(Milli-Q(R)にて生成)にDMEM粉末を4.75 g溶解し、高圧加熱滅菌(121℃、20分間)を行った後、室温に戻し、これを非働化したウシ胎児血清(FBS)を10 % (v/v)となるように加え、さらに高圧加熱滅菌した10 % NaHCO3を10 mL添加し、その後L‐グルタミン0.292 gを8 mLの超純水に溶解したものをろ過滅菌後添加して調製した。
各細胞の継代は、100 mm培養シャーレで培養した細胞の培養上清を除き、トリプシン処理により細胞を回収し、4 ℃、1000 rpm、3分間遠心分離後、増殖培地を加えて細胞を分散させ、100 mm培養シャーレに細胞を分散した増殖培地を15 mL加え、37℃、5 % CO2存在下で培養した。
形質転換はEffecteneTM Transection Reagent (QIAGEN社)を用いて行った。RXRの陽性コントロールにはLGD1069、PPARの陽性コントロールにはTIPP-703、LXRの陽性コントロールにはcarba-T0901317を用いた。これらは、DMSO溶解したものをストック溶液とし、アッセイするプレートにおいて計測した。
3)転写活性の測定
(1日目)60 mm培養シャーレに、増殖培地5 mLとともにCOS-1細胞を50×104 cells播種し、一晩培養した。
(2日目)EffecteneTM Transection Reagent (QIAGEN社)を用いたリポフェクション法により形質転換を行った。
(3日目)16〜18時間後、培養上清を除き、トリプシン処理により細胞を回収し、4 ℃、1000 rpm、3分間遠心分離後、増殖培地を加えて細胞を分散し、2.0×104 cells/wellとなるように96ウェルのホワイトプレートに播種した。その後、DMSO濃度が1%以下になるように各化合物を加えた。
(4日目)24時間後、上清25μLをSEAP測定に用い、残りの細胞液はルシフェラーゼ活性測定に用いた。
SEAP測定は、Methods in molecular biology, 63, pp.49-60, 1997/ BD Great EscAPe SEAP User manual (BD bioscience)に記載の方法に従い行った。
具体的には、以下の方法で測定した。上記4日目の上清25μLに対して希釈用緩衝液を25μL加えた後、65 ℃で30分インキュベートした。その後室温に戻し、アッセイ用緩衝液 (7μL)、10×MUP (0.3 μL)、希釈用緩衝液 (2.7 μL)を加え、暗所室温で60分インキュベートした。その後、マイクロプレートリーダー(インフィニットTM (infinite)200、TECAN社製)を用い励起波長360 nm、蛍光波長465 nmにより蛍光強度を測定した。
アッセイ用緩衝液は、以下の方法で調製した。50 mLの超純水(Milli-Q(R)にて生成)にL-ホモアルギニン(0.45 g)と塩化マグネシウム(0.02 g)を溶解させ、ジエタノールアミン(21 mL)を加えた。その後、塩酸を用いてpHを9.8になるように調整後、超純水を用いて全量が100 mLになるようにメスアップし、それを4 ℃で保存した。
希釈用緩衝液は、以下の方法で調製した。90 mLの超純水(Milli-Q(R)にて生成)に塩化ナトリウム(4.38 g)とTris Base(2.42g)を溶解させた。その後、塩酸を用いてpHが7.2になるように調整し、5倍濃度希釈用緩衝液を作製し、それを4 ℃で保存した。使用直前にそれを5倍希釈することで希釈用緩衝液を作製した。
4-メチルウンベリフェリルホスフェートを25mMになるように超純水(Milli-Q(R)にて生成)に溶解させ、それを-20 ℃で保存したものを、10・MUPとした。
ルシフェラーゼ活性は、NUNC社製の96穴ホワイトプレートを用い、発光基質(Steady-Glo(R) Luciferase Assay System、Promega社製)との反応産物との発光強度をマイクロプレートリーダー(インフィニットTM (infinite)200、TECAN社製)を用いて測定した。
測定結果は、陽性コントロール(RXRには非特許文献15記載のLGD1069を、PPARには非特許文献16記載のTIPP-703を、LXRには非特許文献17記載のcarba-T0901317)を1μM反応させたときの転写活性を1とし、相対活性を調べた。
非特許文献15:Cancer Res. 1996, 56, 5566.
非特許文献16:Bioorg. Med. Chem. Lett., 2008,18, 4525.
非特許文献17:Heterocycles,2008, 76, 137.
4)測定結果
上記の測定結果を表の1,および図6に示した。
表1は,化合物1および2のRXR各サブタイプに対する転写活性化能である
CBt-PMNは,特許文献3記載の化合物である。
[実験例2] TPA誘発マウス皮膚炎における薬効評価
1)モデルの作成方法
1. 7週齢の雄性ICRマウスを購入し,1化合物につき,1群5匹用いた。
2. Phorbol 12-myristate 13-acetate(TPA)の0.03%アセトン溶液を作成した。
マウスの左耳を炎症誘発群,右耳を未感作部として利用した。
3. 試験化合物は,アセトンにて5 mM溶液を作成した。
4. TPA処置前に,シックネスゲージ(ダイヤルシックネスゲージ0.01mmタイプ
- PEACOCK 株式会社 尾崎製作所:G-1A)を用いて,両耳の厚さを測った。
5. 両耳の厚さ測定の後,TPAもしくはアセトンを所定の耳に片面10μLずつ
塗布した。
6. 4の処置1時間後に,3で作成した試験化合物のアセトン溶液を,各耳,
片面10μLずつ塗布した。
7. 5および6を4日間繰返した。
8. 7の作業の翌日,シックネスゲージを用いて,両耳の厚さを測った後,エーテル
にて安楽死させた後,耳を切断し,6 mmトレパン(アズワン製)を用いてサンプ
リングし,これの質量を測定した。また,切断した耳をPCR測定、組織切片作成用
に保存した。
2)評価方法
1. 薬効の評価は,耳の肥厚の厚さ,また4日間処置後にサンプリングした耳の質量
測定で行った。
3)測定結果
上記の測定結果を図7に示した。
[実験例3] 2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘発マウス腸炎における薬効評価
1)モデルの作成方法
非特許文献18を参考に実施した。
1. 7週齢(体重18-20 g)の雌性BALB/cマウスを購入し,1化合物につき,1群
5匹用いた.
2. アセトンで5% TNBS水溶液(Sigma)を5倍希釈して,前処理用のTNBS溶液を
作成した.
3. ジエチルエーテル麻酔下,バリカンを用いて,マウスの背中を1.5 x 1.5 cm2
毛ぞりした.毛ぞり後,体重別に群わけし、毛ぞりした箇所に,200μL ピペ
ットマンを用いて,2で作製した前処理用のTNBS溶液を1匹あたり150μL
塗布した.なお,ノーマル群については,アセトン-水溶液を塗布した。
4. TNBS前感作5日後に,改めて体重別に群分け(1群5匹)を行った。
5. この日より7日間,毎日体重測定した後,胃ゾンデを用いて化合物のCMC溶液
を経口投与した.なお、化合物投与は,1匹あたり30 mg/kgで行った.
投与する化合物は,終濃度1%となる量のエタノールで溶かし,0.5%カルボキシ
メチルセルロース(CMC)溶液で懸濁することにより調整した.化合物調製は
10 mL/kgの容量で行った.
6. 経口投与開始2日目に腸注用のTNBS溶液を作成した。これは、5% TNBS水溶液
(Sigma)を精製水及びエタノールにて希釈し,2%TNBS溶液とした.この時エタ
ノールは全体量の50%となるようにした。
7. 経口投与開始3日目に,経口投与を施した後,イソフルラン麻酔下,TNBS前感
作処理群について,6で作成したTNBS溶液をカテーテルにより100μL直腸投
与を行った.TNBS前感作未処理群については、50%エタノールを腸注した。
8. TNBS直腸投与から4日後に,体重測定した後,マウスをジエチルエーテルによ
り安楽死させ,解剖した.なお,前日の絶食は行わなかった.大腸を摘出し、
大腸長の測定の後,一部をPCR測定、組織切片作成用に保存した。
非特許文献18:Nature Protocol 2007, 2, 541.
2)評価方法
薬効の評価は,TNBS腸注開始日からの体重現象の抑制,また解剖によりサンプリングされた大腸の長さにより行った。
3)測定結果
上記の測定結果を図8に示した。
いずれの動物実験とも,岡山大学動物実験委員会の審査を受け実施した。
以上詳述したように、本発明の化合物のうち、RXR部分作動性を有する化合物は、既存のRXR完全作動薬であるNEt-TMNの活性と比較してその転写活性化能は低かった。このことは、RXRパーシャルアゴニスト活性を示すということができ、RXRの活性を極端に活性化しないことから、RXRの適度な応用が期待できる。また、本発明の化合物の一部は,TPA誘発皮膚炎,またTNBS誘発腸炎において顕著な抗炎症効果を示した。また本発明の化合物は、抗がん剤、抗炎症剤、抗アレルギーの有効成分としての作用が期待できるため、このような医薬として利用することができる。また、生化学試験用試薬としても利用することができる。

Claims (11)

  1. 一般式III:
    (式中、R3は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルアミノ基、及びアリールアミノ基から選択され、
    R5は、水素、ハロゲン化アルキル基、及びトリフルオロメチルから選択される基である。)
    で示される化合物。
  2. 一般式IV:
    (式中、R3は、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルアミノ基、及びアリールアミノ基から選択され、
    R6は、水素、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアルコキシ基から選択される基である。)
    で示される化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物を有効成分として含有する薬剤。
  4. 有効成分が、レチノイドX受容体に対する作用調節剤である請求項3に記載の薬剤。
  5. 薬剤が、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗がん剤、抗メタボリックシンドローム治療剤、及び抗糖尿病剤であることを特徴とする請求項3に記載の薬剤。
  6. 有効成分として、さらに抗炎症剤を含む請求項3又は5に記載の薬剤。
  7. 有効成分として、さらに抗アレルギー剤を含む請求項3又は5に記載の薬剤。
  8. 有効成分として、さらに抗メタボリックシンドローム剤を含む請求項3又は5に記載の薬剤。
  9. 有効成分として、さらに抗糖尿病剤を含む請求項3又は5に記載の薬剤。
  10. 有効成分として、さらに抗がん剤を含む請求項3又は5に記載の薬剤。
  11. 請求項3〜10のいずれか1に記載の薬剤、並びに薬理学的及び製剤学的に許容される担体を含む医薬組成物。
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